Tumgik
nagako · 4 years
Text
2020.05.09 初夏の天狗
甥っ子9歳が「天狗がいる」といい出した。
家は1階に母と私が、2階に妹と甥っ子が住んでいるのだが、お風呂が1階にあり、2階の2人は夜、階下に降りて入浴する。そのお風呂の隣にはキッチンがある。そこに赤い顔の天狗がいて、甥っ子がお風呂から出て階上に戻ろうとすると、凶器を片手に追いかけてくるという。
そして、お風呂の斜め向かいに位置するリビングには、亡父の霊がいて、茶色いシャツを着て、水色のブランケットをかけて、ソファーの上であぐらをかいているという。父は、確かに茶色いシャツをよく着ていて、あぐらをかいた膝の上に水色のブランケットをかけていた。が、甥っ子が1歳になる前に亡くなったので、その姿を甥っ子が覚えているとは思いがたい。しかし、見えているそうだ。
さらには、庭にもフォートナイトに出てくるシャドウに似た、黒い影のようなやつが潜んでいて、中腰でスススススっと移動するという。玄関の脇にある母の部屋の入り口にも、何かもやもやっとした「姿が見えない嫌なやつ」がいるとのこと。
甥っ子の言い分が嘘ではないとして。霊やお化けの存在は実証できない以上、いるともいないとも断定できないし、夢やどこかで見かけた印象的な人物像や象徴が、その時々の感情や解釈を伴う架空のイメージとなって結像し、錯覚をもたらす現象は起こり得る。
父の姿も、リアルな記憶はなくとも、写真で見たのかもしれない。その写真の印象がソファーの上に、あるいはソファーをとらえた甥っ子の脳の視覚野上に展開され、「見えた」と認識した可能性は大いにあり得る。
だから、大丈夫。それらは霊やお化けじゃない。大丈夫だと己に言い聞かせる叔母ちゃん46歳こと私はといえば、怖いものなど何もないと嘯く無頼漢気取りを速攻で返上し、トイレにも行けずに自室でがたがた震えているのだ。
恐すぎるだろう、天狗! ここで我が家の間取りをご覧いただきたい。
Tumblr media
玄関から最奥に位置する私の部屋は、キッチンとリビングと隣り合い、それぞれに通じるドアがある。つまりトイレに行くには、キッチンかリビングを通る必要があり、キッチンには天狗👺が、リビングには亡父の霊👴がいる。
👺は凶器を持っている。殺される! 甥っ子曰く、👺に恨まれているのは自分だけだから叔母ちゃんは大丈夫だよとのことだったが、それでも赤い怨念がそこに居るだけで十分恐ろしくてキッチンに入れない。
キッチンに入れないと飯が作れないわけだが、基本自炊派ながら3食デリバリーとテイクアウトで済ましたいと考えるほど、入りたくない。だって、👺だよ? 
自ずと👴があぐらでシットインしているリビングを通ってトイレに行くことになるが、いくらド級のファザコンとはいえ、霊は恐い。どうか成仏して欲しいと手を合わせながらよちよち歩きで廊下に出ると、右手にあるキッチンが視野に入る。
廊下は、お風呂から出てきた甥っ子を👺が追いかける場。階段はあがって来ないそうだが、ということはまさしくトイレのあたりまでが👺の可動域となる。来るな来るなと今度は右に向けて手を合わせながら用を済ませると、今度は玄関の方に見えない嫌なやつ👣がいる。見えない分だけありがたい。いや、かえって不気味だ。
走って自室に戻り、2つのドアに鍵をかけ、何かあったら窓から外に出ようと考える。自室の1面は広いガラス窓で、外には庭がある。そして隣の隣の母の部屋の前に位置する庭の片隅には、シャドウ💀が中腰でスススススっと移動している。勘弁してくれ!
完全に追いこまれた。さながら四面楚歌。どこにも逃げられない。ただでさえコロナで外出自粛せざるを得ないというのに、外はもちろん、家の中をうろつくこともままならない。得意のやけ酒を煽りたいが、酒類はキッチンに置いてあるので取りに行けない。👺VS🍺。こうなったら簡易冷蔵庫と簡易トイレを買って立て篭もるしかない。
ガチで怖くてお布団をかぶって震えている46歳の初夏。
8 notes · View notes
nagako · 4 years
Text
2020.04.28 春の駄々
日にちや曜日の感覚が鈍るにもほどがある今日この頃。あっという間に4月も終わりですね。振り返ってみれば、私、この4月はほとんど何もしていないに等しいです。気力がなく、集中力が著しく欠如し、やるべきことにも手がつかず、ずっと眠たくて、実際に毎日12〜14時間くらいベッドで5度寝、6度寝を繰り返しています。
何度寝であっても浅い睡眠で、熟睡とは縁遠く、おかしな夢をたくさん見ます。コロナ禍によって悪夢を見る人が増えていると言及する記事(新型コロナで奇妙な夢や悪夢を見る人が増加、理由と対処法は)もありましたが、現実見るより断然面白いので、隙あらば寝るよう心掛けている昨今です。
断然面白くない現実は、なかなか痺れる事態が重層化しています。まず、3月にアルバイトに赴いた超3密現場(窓のない地下の部屋で200人程度を密着収容させたコールセンター)から、新型コロナウィルス感染者が出たとの報告と報道が4月1週目にありまして。
私はさすがに危機を感じて3月最終週に辞めていて、感染者とはニアミスだったのですが、念のため4月上旬は外出自粛しておりました。また、同居している母が肺がんで自宅療養中なため、外出先でコロナをもらって彼女に感染させるわけにはいかないので、4月後半になってもステイホームして、3日から4日に1度、でかいリュックを背負ってスーパーに買い出しに行く以外の外出を慎重に控えていた次第です。
その母ですが、コロナとは別のベクトルでなかなか痺れる展開を提供。1回目の抗癌剤治療の入院を3月に終えて、4月上旬に2回目の入院をする予定だったのに「行かない」とボイコット。それにはいろいろと事情がありますが、彼女の個人情報にまつわるので割愛。さて、その心身共々の不調を解消するための通院を拒絶されてしまうと、家族はお手上げ。どうしたものか。
そんな時には金を稼いで、できる限りの良いサービスを彼女に提供したいと思う一方で、同居している以上、外に働きに出ることも憚られます。一回家を出て、別の場所で暮らして金を貯めようとも思ったのですが、仕事が見つからず。そんな中、3月の3密会社から「感染症の補助金相談窓口の人員募集♪」という、冗談としか思えない雇用メッセージが届きまして。
はっきり書けや、新型コロナ感染って。そのコロナの感染者を出した会社が、コロナ感染者の補助金相談窓口の人員集めているって、どういうことなのよ。そもそもコロナ感染者出した3密現場は、国の○○○○○と▲▲が運営している制度で、コールセンターに200人押し込まれていた頃には「▲▲はいち早くリモート対応」とか喧伝してたでしょ。
なにが自宅でリモートワークだよ。派遣は、守秘義務を根拠に、ひとところに収容され、お国の制度のために電話を受け続ける。感染症リスクに晒され続ける。その現場が、感染症対策窓口って馬鹿じゃねえの。
生きることに対する認識、覚悟、格差について、否応なしに考えさせられる今日この頃です。以上、ただの愚痴でした。5月からはもう少しがんばります。ビリーズ・ブートキャンプは、虚弱体質の私には無理でした。
Tumblr media
3 notes · View notes
nagako · 4 years
Text
2020.04.05 四月馬鹿
日頃、ルールは破るためにあるものとして扱いがちな私だが、それは超個人主義者だからこその自己責任を伴う自分事の言動においての話。自分以外の他者も含む集団がある問題を解���するために決定した措置については、その是非や賛否にまつわる個々に異なる主張を堪え、集団の目的のために定められたルールを守る必要が生じる時もある。
無論、個々の解釈による意見交換は健全に為されるべきであり、ルールの制定者はその制定方法の正当性について、集団のひとりひとりにオープンに明示する必要がある。とはいえ、ひとりひとりは立場も解釈も理解力も異なる。ひとりひとりが納得するルールなど作りようがないし、急を要する場合、ひとりひとりを口説く時間もない。
だからこそ制定された火急のルールには、集団の目的の明確化が必要となる。また、ひとりひとりは集団全体の目的を、個々の解釈と都合とは切り離して(あるいはパラレルワールドのように個と並行分離させて)認識する必要があると考える。
何の話かといえば、もちろん新型コロナウィルスの件。東京都による不要不急の外出自粛要請は、感染被害拡大を防ぐというこれ以上ないほど明確な目的がある。世界の主要都市の被害や厳重警戒報道を鑑みて、当方は政府による生活補償と自粛の厳格化を望む者だが、それとこれとは別の話として、不要不急の外出自粛に応じない人々がいる事実に驚いている。
SNSでは、渋谷で遊ぶ若者とか、高尾山に集まる登山客とか、巣鴨の商店街の賑わいとか、ナイトクラブに通う中高年とか、旅行をすすめる衆議院議員等、コロナにめげずに楽しみを謳歌する人々の話題を見かける。その真偽や集いの人数の程度の問題はさておき、個の解釈とは別のベクトルにある集団の明確な目的を、個の解釈によって軽やかに台無しにするあっけらかんとした発想が、このご時世において存在することそのものの無頓着さに面食らう。
こんな状況だからこそ、気晴らしを求める気持ちはわかるし、責めるつもりもない。接客業の方々がお店を開ける事情や、その他仕事や家庭の都合で外出せざるを得ない方々の都合も理解する。私自身も3月いっぱいは、母の入院という超要火急の事情により派遣バイトに赴き、密閉、密集、密着のいわゆる三密にごりごりに該当する現場で労働していた。
マスク、手洗い、アルコール除菌などはもちろん行うものの、万が一にもコロナに感染してしまったらと想像すると不安を拭えない。というのも、コロナは心臓や肺や糖尿病の基礎疾患があると重症化すると聞いている。私はそれに該当する慢性閉塞性肺疾患なので、この職場環境にいるのは戦々恐々とする。
さらには、母は肺がんだ。私がコロナに感染したとして、さらに彼女に感染させてしまうわけにはいかない。命に関わる。それでも母は3月は入院中とあり、病院も原速的に面接禁止の策を打ち出していたので、私は母とは会わず、経済問題の解決に徹した。が、3月末には退院して自宅療養となった。そうなると、三密労働を続けるわけにはいかないので辞めた。私だけ別の住居を構えて鬼のように稼ぐというプランもあったが、4月以降の仕事は軒並みキャンセルとなった。
困窮の不安が募る一方で、何より母の体調が心配で、極力外出しないよう努めた。が、先日は自分の定期検診があり、薬を処方して貰う必要があり、久しぶりにバスや電車に乗ったところ、普通に混雑していて驚いた。浦島太郎感。
飲食店は空いていたが、なぜかマクドナルドが密着大行列。広い店舗ではないし、テイクアウトの客が多かったのだろうが、近隣にテイクアウト対応の店がたくさんあるというのに、マクドナルドだけ店外にも行列が出来ていて仰天した。こんなご時世でも並ばなければ気が済まないような美味しいメニューが発売されちゃったのかなとTwitterに投稿したものだが、友人とのやり取りを介し、庶民に親しまれている味、愛着のある味は、不安な今、安心できる味、安定剤なのかもしれないと思うに至る。
思えば、スーパーに買い出しに行くたびに、パスタやインスタントラーメンの棚がスカスカになっている状況に遭遇し、いやそんな勢いで買い占めなくてもいいじゃんとか、経済的な不安によりストックしておきたい心境だろうかとか、暇だからこそ時間をかけて安く作れる凝った料理作っちゃおうかなとかいろいろ考えるが、ともすれば、子供の頃から慣れ親しんだレトルト食品に安心感を見出すようなお守り感覚も作用しているのかもしれない。そう考えた私が咄嗟にカゴに入れたのが、サッポロ一番塩ラーメン1袋と焼酎白霧島紙パックとあたりめ。1人宴会する気満々で、全然サバイバルにむいていない。
しかし、母とコロナと労働における今春の私事情は、確実にサバイバルというにふさわしい難局である。なんとか自分らしく、同居している妹や行政とも連携して乗り越えたいものだが、当の母の気力・体力が感じられず、自分の先行きも含めてどうしたものかと考えあぐねるばかりの今日この頃だ。
一点、良かったと思うこともある。母の部屋のテレビが壊れたので、私のテレビを譲ったのだが、それ以来、非常に静かな毎日を過ごしている。今日日、ニュースや見たいテレビ番組はインターネットで確認できるので、不便はない。ラジオやインターネット動画ももちろん利用しているが、なぜかテレビがなくなってから、それらも目的をもって見る以外は、漫然と視聴することがなくなった。そして、そうか、これまではなんとなく漫然と視聴覚情報を感受していたのだなと気が付いた。
世界は静かで、聞こえてくるのは、母の咳と愛犬サスケの鳴き声。妹と甥っ子の笑い声。夕方の4時を知らせる市役所のチャイム。それだけ。ただひたすらに、世界は静かであるということ。それらの音をもってしても静かだと捉えるほど、感受する音の情報が過剰であったこと。反省ばかりの我が人生とは言え、こんなにも当たり前のことを感知できなくなっていた私は、とても鈍感で馬鹿だ。
静かな世界は、死生観を淡々と揺さぶる。都知事が不要不急の外出自粛を要請した翌日には、美しく花咲きほころぶ桜の木々に、静かに染み入るように雪が降り積もった。生命に、死の静止が浸透していったかのようだった。
お前の不安は、他者情報に振り回された結果としての混乱ではない。お前由来だ。自分の不安に焦点が当たらないように他者情報を求めたり、暇を潰したりするごまかしも、もう通用しない。その不安や憔悴は、お前自身の中にあるものだよ。つまりお前自身だ。受け入れるしかない。対峙するしかない。
静かな世界は、そう言う。私はますますナーバスになる一方で、静かな冷めた目で世界の終わりでも眺めているような諦観を抱く。静かで絶対的なものに捕われた時の、決して逃げられない淡々とした恐怖。それを有り体に、観念して受け入れることは、自分を許す慈愛となる。無論、私は馬鹿馬鹿しいほど足掻く。誰かが私を許してくれたとしても、解決にはならない。私が私を許すために、その馬鹿馬鹿しさを、静かに受け入れる。
テレビのあるなしひとつでそう思案するほど、ナーバスが際まったかといえば、実際のところそうでもない。静かに淡々と、解決という目的を見据えているからこそ、己の不安と向き合える者のメンタルは、強い。しぶとい。
情報を削ぎ落とした世界で、今は己の芯を再認識し、磨き直すタイミングと心得る。誰かのために、社会のお役に立つために生きる人間なんか全員自己満足の正当化を他者や社会を利用してマスターベーションを行いたいだけの他力本願者であり、その心理は善意ではなく泥棒根性に依拠すると主張してやまなかった私が、私の自己満足のために、他者や社会への貢献を志す。
Tumblr media
写真は三月の賢いサスケ PHOTO BY 甥っ子
4 notes · View notes
nagako · 4 years
Text
2020.03.05 労働バーサーカー
またひとつ、新しいチャクラが開いてしまった。いま思えばそれは私にとって愛でやすい種のチャクラであったが、それまでまったく認識外にあったため、脊髄反射的に毛嫌いしていたのだろうと推測する。
何の話かといえば、労働である。現在、母が入院している病院に近い立地にある某企業で、守秘義務ごりごりの派遣アルバイトに赴いているのだが、これがつらい。まじでつらい。
当方は毎朝同じ時間に起きて、出勤して、帰宅して、寝る、というルーティーンワークがどうしてもできない。起きたい時にしか起きられないし、眠たくなって寝ちゃったという自然状況以外の理由によって寝たくない。より酷いことに、明日以降の週何回、同じ場所に同じ時間に通うと決まっている状態が、非常にプレッシャーで、できれば死ぬまで誰とも約束しないで過ごしたい。
当方は気分屋ゆえに、その約束をほぼほぼ守れない。約束にルーズなわけではない。約束したからには、かえって頑なに死守しようとする。11時からの打ち合わせに遅れないように、念には念を入れて早朝5時に起きたりする。うっかり約束に遅れたり、反故にしてしまった際には、相手が許してくれたとしても、しばらく落ち込む。約束を守れなかった自分が許せない。相手への謝意というよりも、自分を責め続けるという自分勝手な内罰感情に囚われてしまう。
約束は、心身に多大なプレッシャーを与える。だから当方は、守れない約束はしたくない。それが気分屋ならではの精一杯の誠意であり、約束ノイローゼがたどり着いた他者への愛だと大真面目に捉えている。とはいえ、背に腹は変えられない事情により、重い腰をあげて労働の約束をしてみたところ、案の定、つらい。
毎朝6時半に起きて18時すぎに帰宅するスケジュールの繰り返しも性に合わないが、何より業務内容が難しく、その道の経験も専門知識もなければ、興味もない分野であるため、まったくついていけず、20歳くらい年下の先輩に怒られてばかりいる。ここ数日、人生で一番、謝っている。つらい。
今さらではあるが、私も私の仲間たちも仕事関係各位も、好きなモノ・コトを仕事にしている人が圧倒的に多く、それなりのつらさや、だからこそのしんどさは無論あれど、好きじゃないコト、興味がないモノと労働を通じて対峙する状況に対して、私自身疎くなっていたのだなと改めて感じる。
好きなモノ・コトに関する仕事に限って労働条件が破綻していたり、労働環境が整っていても全然好きじゃないモノ・コトがあったり。そう極端な状況ばかりでもないが、自分事としては、これまで通りに好きに生きていけるわけではないのだから、有限の己のヒューマンリソースを駆使してまずは賃金を稼ぐマシーンとなれと己を鼓舞しつつ、しかし労働とは、こんなにもつらいものだっただろうかと感嘆している今日この頃だ。
そして、すべての労働者に改めて尊敬の念を抱く。当方も足を引っ張らないように、つとめて真面目に、謙虚に頑張るより他に方策はない。そうして何とか食らいついていくうちに、どうしたことだろうか、面白くなってきた、労働が。できなかったり、分からなかったり、怒られたりすることがかえって刺激的で、固定観念に狂いが生じて、問題を改善しようと頭をフル回転させる集中力も次第に心地よくなってきて、ちょっとしたバーサーカー状態に。
肉体労働を伴わないデスクワークにおいて、極端に脳のみに負荷がかかり、頭部がモジャモジャに沸騰する感覚に陥るあたりは、ライターとして馴染みがある。この疲労感と、新しい刺激が、現在私の脳をモジャモジャに揉みしだいていて、もっと労働したい、もっと知らない世界を覗きたい、もっともっと、つらい状況に自分の身を起きたいという欲望が生じ始めた。
そして、はたと気づいたのだった。労働は、激辛料理と一緒だと。激辛は、いうに及ばず、辛い。つらい。激辛料理(と酒)が大好きな当方は、チャレンジグルメ的なメニューを常食していたが、おかげさまで逆流性食道炎になり、胃酸が上がって胸焼けも著しい。胆嚢炎もちで胃も荒れている。激辛料理を食べながら、リアルタイムでお腹が痛くなることもをしばしばあるが、やめられない。痛む腹を抱えながらも、激辛ラーメンを啜り込む。
それはかの有名な依存システムの仕業であり、痛みや怒りやストレスや恐怖を覚えるとアドレナリン等の脳内物質が分泌され、それを緩和させる快楽物質も分泌されるため、超気持ち良くなる。その報酬を再び得たいがために、痛みを求める。ニコチンもアルコールも激辛もギャンブルも、スリルジャンキーもジェットコースター症候群も、大雑把にいえば痛みと快楽の脳内イタチごっこに翻弄された人間に与えられし依存症として一括して差し支えないだろう。
当方は、快楽の報酬を上回る慢性閉塞性肺疾患という大きな痛みとともにニコチンから離脱した。最近は、食道炎と胆嚢炎の影響で、激辛も控えている。他方、酒はやめられない。というか労働がつらすぎて、もうかえって酒がうまくてうまくて仕方がない。余談だが、ビールを飲むのはもっぱら外で、家ではほとんど飲まないのだが、労働後は異様にビールがうまい。もはや1杯目はビールを飲まないと気が済まない。なるほど、ビールを飲んでいなかったのは、全然疲れていなかったからだと心得る。ビールはご褒美なのだ。
脳はさておき、年齢もあって、心身への気遣いが必要な昨今。ここに来て、新たに痛みを伴う依存マターとはいえ、金になるという超斬新なアイテムと遭遇してしまった。そう、労働である。
つらくて仕方がないからこそ、燃える。大嫌いだからこそ、愛してしまいたくなる。そこにある私にとって都合の悪い真実を、真顔で飲みんこんで尚、私にとって都合の悪い世界こそ私の真価が問われるというものだよと盛大に勘違いしながら、茶化しもせずにしたたかに受け入れたくなる。
そんな私に、私は興奮する。そういう変態である。苦しみを食った快楽が、明日さらなる苦しみを連れてきたとして。蛇が己の尾を噛んで環状の和となったウロボロスと化したとして。私はウロボロスでかまわない。
世には表と裏、喜びと悲しみ、ポジとネガ、天国と地獄のようなわかりやすい二項対立的な状況を、それぞれ対極の別物として設定し、あの人はネガティブ、この人はポジティブ、その人は今地獄を味わっているなどと浅い了見でレッテル貼する言説もいまだ蔓延るが、どちらかしかない人間などいない。他者比較においてどちらかの傾向が強いと決定づけられるケースがあったとして。人には表裏も喜怒哀楽も浮き沈みもあってしかるべきだ。表裏一体。人類共通の世界には、朝が来れば、夜も��る。
何しろ人間は、生まれたら死ぬのだ。生命の宿命は、悲しくて滑稽で、つい笑ってしまうほどの虚無感さえ覚える。その悲喜交交の共存に、矛盾はない。喜怒哀楽はそれぞれ人間にとって、等しく大切な感受性である。悲哀を必要以上に忌憚せず、喜楽ばかりを過剰に肯定せず、すべてをそれぞれ淡々と、それが私に与えられしリアルとして受容する。喜怒哀楽、表裏、ポジネガ、天国と地獄を分断したり、優劣を付けたりせず、有りのままの状況を私のリアルとして、等しく愛たい。
私はポジよりもネガよりも、それぞれに優劣をつけないリアルが好き。朝よりも夜よりも、朝と夜が平等にやってくる日常が好き。そんな私がついに超ドリアルの労働に精を出し始めたタイミングで、明日、46歳になります。労働に興味を持つのが超遅い! そんなところも私のリアルというわけで、このお誕生日のタイミングで労働云々抜かしている自分が、本当にむかつくし大好きです。矛盾なし。46歳の抱負もなし。ただ、生きていきます。またお会いする際には、みなさまと乾杯したいです。ナガコ46もどうぞよろしくお願いします。ってあーもー労働超やだ!
0 notes
nagako · 4 years
Text
2020.02.24 労働アクティブ
ここ数年、母の体調が悪そうなので病院に行ってと何度お願いしても聞く耳持たず、「何ともない」の一点張りで行かず、何とか年末に健康診断に引っ張り出したところ、案の定ひっかかりまくり、高額検査を経て先週より治療のため入院しているのだが。
相当つらいのではないか、不安ではないかと心配する家族をよそに、あいも変わらず「何ともない」の一点突破を貫く彼女に対し、もともと距離感があって何でも正直に話し合える関係じゃないからか、どこか自分のエリアに入ってくる他者を拒絶するための強がりや社交辞令的なあしらいを感じ、それでも不便があれば遠慮なく言って欲しいと願う一方で、今日見舞いに行った際にエレベータホールで入院患者のみなさまとがんがんにマシンガントークをかましている彼女をみて、なんとなく、大丈夫かも、と思う。
そういえば今日は父の命日で、母が現在入院しているのはまさしく父が死んだ病院である。彼女が感傷的になっているようには見えなかったが、感傷的になって当たり前の状況ではある。私自身もいまだ感傷的になる。もとより大嫌いな2月。父の時も、この季節に毎日病院に顔を出していたので、同じように現在の母の病床を覗くのも、正直気が滅入る。
いつもなら、気が滅入るままに酒飲んで気絶したり、労働を放棄して趣味のジャンボクロスワードに没頭するなり、無論仕事と称して書きたい原稿に熱中して書いて書いて書きまくった結果、時給マイナス10000円くらいの労働破綻を来したりと、自分一人がよければそれでいい刹那を全力消費する活動にかまけているところだが、今回ばかりはそうはいかない。金を稼がねばならない。
いや、父が死んでからもう9年。それまで実家や母に甘えすぎていたのだ。労働の義務をぶっちぎりガン無視しすぎていたのだ。ここで一旦立て直して、ちゃんとしたい。ちゃんとした人間になりたい。だれかのために、働きたい。たまには人の役に立ちたい。
というわけで、母入院の決定とともに慌てて派遣のバイトに複数登録し、面接に行きまくるという突然の労働アクティブ体勢に。好きな執筆仕事だと超頑固にこだわってマイナス時給10000円になるから、この際マシーンと化してだな。家と病院に近い場所で、いわゆる「9時5時」みたいなアルバイト労働をしようではないかと腹を決めた次第。
でも、くそ面白くもなんともないので、それは週3〜4くらいにしてだな。ずっとやりたかったちびっこお絵かき教室の先生とかも週1くらいでできないかと思っていくつかの教室に話を聴きに行き、そこでベビーシッターを兼ねたアートシッターという職種があると教えてもらい、何それ興味津々と思って話しているうちに登録することになってようやく、いま、え、私、まじでベビシやるの? とびびっている次第。
まとめると、当方、突然ですが、明日から、短期派遣バイト兼お絵かき教室の先生見習い兼ベビシ見習い。初日の明日は朝の6時半に起きなければならない。当方は長年、起きた時、それが起床時という目覚まし不要の人生を送ってきている。起きなければならない時間が定められていることそのものが恐怖だが、この際、自堕落としか言いようが無い己の性根を叩き直してやろうと思う。
もちろん引き続き大好きな執筆仕事も継続するので、みなさま、ぜひ原稿依頼のお声がけよろしくお願い申し上げます。渋谷のラジオでも引き続き番組やらせていただきますので、聞いていただければ嬉しいです。派遣は当面の短期ですし、時間がある限りなんでもやりますので、雑用、掃除、行列に並ぶ人などもお気軽にお申し付けください。RPG労働クエスト、がんがんいこうぜモードで楽しみます。無論、破れかぶれです。みなさま、隙あらば遊んでください。ご先祖様、不肖の長女をお許しください。そして父に献杯。
0 notes
nagako · 4 years
Text
2020.02.03 2月の愚痴
2月は苦手だ。メランコリーの季節。特に今時分は、小学生の頃の中学受験戦争を思い出して気が滅入る。
ナガコ@snacknagako 毎年この時期は、超ベビーブームだった競争社会における小学生時代の容赦なき私立中学受験戦争にて、小2から週5ではちまき巻いて進学塾に詰められてた地獄のスパルタ教育&成績悪いとビンタの頃の閉塞暗黒感情を思い出して具合が悪くなる。受験生のみなさんには壊れない程度に挑戦を楽しんでほしい
いまだに当時を思い出して吐きそうになるのだから、相当嫌だったみたい。嫌すぎて、塾の最寄り駅だったJR代々木駅に着いた途端に目の前の風景から色が消え、モノクロームになっちゃったことも懐かしく思い出される。
そういえば、仕事のストレスで倒れた20代後半の頃にも、「目の前の風景が突然モノクローム現象」に見舞われた。自他ともに気と自我が強いと認識している・されている私だが、自分が認識しているよりもずっと心と体は弱い。私にとっては不都合なその弱さを、私に教えてくれるバロメーターが「突然モノクローム現象」であるともいえる。
最近は総天然色でお届けされているため、大丈夫なのだろうと思う一方で、プレッシャーを感じる出来事が相次ぎ、久しぶりにモノクローム待機な心境にもなっている。改善しなければならない案件、満載。主に実家。
その大元の因果といえる亡父の命日も誕生日も2月。彼が死んでもう9年も経ってしまった。その間、虚脱して、あまりにもぼうっと生きてしまっていて、今さらながらにもっとやるべきことがあった、建て直しを図るべきだったと悔やむに至る。
自分だけが楽しくてギリギリ飯が食えればそれでいい、やりがいがあるから低賃金でいい、ただの労働大嫌い、といったこれまでの自分本位の経済観念を改めなければならない。まじでクソ今更だが、家族のクオリティオブライフのために、クソバカ高い税金を払うために、身を粉にして労働しなければならない。そのような労力を不毛と断じて一切協力しなかった中年長女のツケが今ここに。
現状を受容できなくとも、やらなければ解決しないタスクが目の前にある以上やるしかない。ともすれば、好きなことや、得意なことがはっきりしている自分は、その自認がない人と比較して、ちょっとラッキーなのかもしれない。
いや、好きなことや得意なことでは到底解決できない。その事実にようやくシビアに直面し、対応に疲れてちょっと愚痴を吐きたくなった次第。とはいえ、だからこそ、どさくさにまぎれて、好きなことにもチャレンジする。ちょうど今、若い頃にトライしたかったがかなわなかった職種の求人に応募し、面接に伺う約束を取り付けたところだ。
1 note · View note
nagako · 4 years
Text
2020.01.08 椒の時代
新年あけましておめでとうございます。今年も何卒よろしくお願い申し上げます。愛してる餅。
Tumblr media
今年は、特に抱負はなく、目的を淡々とクリアする日々を重ねて参りたいと思います。気分もノリも無視。面白かろうが面白くなかろうが、やるべきことをただやる。とはいえ、年末より原稿が一向に進まずに悶々としたままもう1月8日になってしまっているという、早速の口先堕落者。先年と特に変わらない状況ですが、引き続き白い目で見守っていただければ幸いです。
変えなければならないのは生活習慣で、2017年の完全なるニコチン断ち、2019年の激辛控えに続き、いよいよ酒を減らさないといけない状況にあります。かねてより主治医からは「食後血糖値スパイク」を指摘されていて、野菜から先に食べて最後に炭水化物とか、炭水化物食べないとか、やたら酢をかけるとか、食べ方を気にしていたのですが。
Tumblr media
この度の健康診断で、血圧が高く、中性脂肪も多いと改めて指摘されたので、中年らしく真面目に向き合おうかと。毎日酒を飲んでいるせいで、逆流性食道炎も胆嚢炎もこじらせているのでね、ちょっとリセットかな。
原因は完全に酒と塩分ですかね、あと運動不足。で、早速、自分よりもう若干年配の方々ターゲットのガッテン!ムックを買ってきて熟読。私、もともと筋肉量少ないし、運動しないし、仕事座りっぱなしだし、内臓ぼろいからもうそのターゲット層に入ってると思うのでね。血圧下げる勉強させていただいております。
Tumblr media
それとこれとは別の話として、激辛を控える代わりに山椒や花椒、胡椒にはまっておりまして。辛味とは別の痺れや刺激を求めている次第ですが、これが面白い。ホールの胡椒を弱火でテンパリングして胡椒オイルを拵えて料理に使ったり。スーパーで売っている山椒・花椒系を買ってきて、日本の山椒は香りは高いけど痺れが足りない、中国の花椒は逆、フレッシュ実山椒が一番痺れるなどなど、検証してはブレンドしたりする遊びに現在夢中です。
調べたら、山椒・花椒は整腸作用や内臓粘膜強化に良いらしい。ちょうどいい!(山椒と花椒の健康効果・効能。しびれる辛さは毒?薬?クセになる辛さの秘密!)
胡椒は、塩分排出を促すカリウムが含まれているから、「塩分を取りすぎた際の血圧の上昇を穏やかにしてくれる事が期待されます」とのこと!まじかよやったね!(季節の食のススメ 黒胡椒)
しかしながら摂りすぎには注意とのことで、何でもかんでも過剰に摂取してしまう自分は肝に命じます。そしてなんと「日本胡椒協会」があるとのこと。会長のブログ熟読。胡椒饅頭PAOPAOさん等お店も展開されているようなので年内に伺おうと思います。
というわけで今年は「椒」たちと一緒に淡々と血圧を下げたいと思います。自分はこり症なので、徹底的に食品成分調べたり、効果あるレシピを発掘したりしながら、自分たまごっち的に血圧を下げるゲームに臨みます。
それはさておき、たくさん仕事して金を稼がなくてはならないので、様々な種の原稿執筆から皿洗いまで、なんでもしますのでお声がけいただければ幸いです。なにより、みなさまの2020年が素晴らしい日々でありますように。お粥も愛してる。
Tumblr media
1 note · View note
nagako · 4 years
Text
2019.12.07 感が動くと思考がとまる。そしてDQウォーク
このところ、趣味の激辛料理摂取をやめている。うどんに七味、パスタにタバスコくらいは軽くエンジョイするものの、人体に戦いを挑んでくる種の凶暴なチャレンジメニュー=大好物とは距離をおくよう心がけている。
というのも、酒と激辛の大量摂取のおかげさまで順当に罹った逆流性食道炎が、悪化傾向にあるからだ。刺激物を摂ると、明らかにみぞおちと背中が痛む。酒も飲みすぎると、塩に触れたかすり傷のごとく内臓がひりひりする。
長年飼っている胆石が悪暴れしている可能性も否めない。みぞおちの痛みはまさしくその症状のひとつ。胆石の中には投薬治療できる種もあるらしいが、私の子らには薬は効かず、いよいよ暴れた場合は入院手術が必要となる。
その胆石や生活習慣の影響を監視すべく、毎年���カメラとエコーの検査を欠かさずおこなっている。小心者の大酒飲みの激辛愛好家ゆえに、いつまでも容赦のない刺激を受け続けるための健康チェックには余念がない。
余談だが、血液検査と尿検査は毎月おこなう。その都度、逆流性食道炎とか食後血糖値症とか自律神経失調症とか頚椎椎間板ヘルニアとか貧血とか、いろいろな不備が発見される。そう羅列するといかにも体調不良のオンパレードだが、最近思うのだ。私、お医者さんに行き過ぎなのではないかと。
もう中年なのだからまったくの健康体であるはずがない。内臓にダメージを食らわせる生活習慣にも心当たりがあり過ぎる。加えてそう頻繁に病院に出向いていたら、何かしらの不備が見つかるに決まっている。
健康診断を受けずに、突然大病を患い、こまめに受けておけばよかったと後悔したという話をよく聞く。それを避けたい一心でこまめにチェックしているわけだが、そもそも病気の原因となる生活習慣を改善する気がさっぱりないのはどういうつもりなのだろうか。
しかしそう鷹揚に構えているわけにもいかなくなった。今年は内視鏡等の診断結果が悪く、いよいよ明確に食道ガン予備軍と宣告されてしまった。さすがに反省し、先々月はとり急ぎ1週間アルコールをぬき、激辛とカフェインも控えた。
結果、食道の調子はすこぶる良くなった。が、困ったことに、頭がまったく働かない。集中力が低下し、原稿が書けない。単語は出てきても、文脈がまとまらない。6時間かけてなんとか記した文章は、たったの2行だ。
数年前までは、蒙古タンメン中本の北極10倍辛を汁まで食らって平らげた後、日中はコーヒーを、夜は焼酎をがぶ飲みながら1晩で2万字書いてた。それが一転、ひたすらに脳がもじゃもじゃして2行しか書けないのだから、廃業まっしぐらだ。
2年半前に煙草をやめたときもそうだった。煙草を吸いながら原稿を書く習慣がセットになってしまっていたせいで、片方を禁じたらさっぱり書けなくなってしまった。禁煙直後は、それまで2日で終えていた文章量の執筆に2ヶ月かかった。
それはいわゆるニコチン依存症の離脱症状で、ニコチンによって脳内に日常的に大量分泌されていた快楽物質ドーパミンが欠乏することにより、イライラしたり、怠くなったり、無気力になったり、眠くなったり、集中力が低下したり、抑うつ状態に陥ったりする。
アルコールもドーパミンをじゃんじゃん分泌させる。激辛のカプサイシンは脳内麻薬エンドルフィンをじゃんじゃん誘発する。疲労や眠気の受容を邪魔するカフェインも含め、様々に多幸感溢れる脳内分泌物によって散々鼓舞され、覚醒し続けた我が脳は、今、ドーピングを失い、すっかり鈍化した。
それまで酷使してきた疲労も蓄積されているのだろう。自ら動く力が弱まっている。我が脳は、いうなれば脳内麻薬の人参がなければ走れない馬。私は脳の持ち主のはずなのに、その分泌物に行動を制限されるとは情けない。
諸々の依存は、人間の意志や思考を無視して人間を支配する。身体にもダメージを与える。私は煙草の吸いすぎによって肺気腫になったし、酒と激辛の摂りすぎによって逆流性食道炎になった。なんとわかりやすい構造だろうか。わかっているのになぜ先にやめないのか。
呆れ果てながらも、身体からのダメだしを受けて、なんとか生活習慣の改善を試みる。禁煙を続け、激辛を避け、なるべく消化の良い食べ物を摂取する。コーヒーも常飲をやめ、外食ランチのときに1杯だけ飲んでいいご馳走方向へと切り替えた。
ところが、酒だけがやめられない。強敵。我慢できても、がんばって1週間。その後はご褒美とばかりにまた飲み出す。もっぱら焼酎の緑茶割りを飲んでいるのだが、緑茶もカフェインを含むわけだからコーヒーのみご馳走扱いしても意味がない。
さらに困ったことには、頭がクリアになってしまうのだ。依存のメカニズム上、本当は鈍重化を促進させているのだが、頭が軽くなり���気も晴れるような錯覚が生成され、調子がいいぞと脳が騙される。主治医曰く「酒はうつ症状の素。陽気になるのは脳が騙されてるだけ」とのこと。
アルコール依存の仕組みはひととおり理解している。支配されているだけで、心身ともに良いことなどないと承知のうえである。しかしながら酒を飲むとするする文章が書けてしまう。まじでただのドーピング、ヒロポンさながら。
コーヒーを飲むと、如実に頭が冴える。錆びて動かない思考の歯車が回転し始める。カプサイシンを摂ると急に霞のかかった脳内がクリアになる。気力活力ともに大充実。しかし食道は痛む。再び2、3日、それらを抜いて調子を整える。
ノンカフェイン、ノンアルコール、ノンカプサイシンの日々は憂鬱で、脳のひだというひだに灰が詰まったみたいに頭が重い。それも偏にカフェイン、アルコール、カプサイシン、かつてはニコチンがもたらした後遺症に他ならないのだから、ただの因果応報だ。
最も困るのは、私の意志や思考の許可なく、動きだしてしまう「感」である。脳内麻薬も、私の人体内の活動であるにも関わらず当の私の許可なく私を支配するが、感情や感覚もまた、私の意志や思考を無視して勝手に反応するのでうんざりする。
テレビで見かけた、親子の断絶とお涙頂戴の仲直りのような予定調和を斜めに見ながら、まじでくそくだらないと心底軽蔑している最中、なぜか、号泣している。頭は、感動ポルノなんか消滅してしまえと思考しているのに、身体はそれを無視して嗚咽を漏らしている。
Netflixで延々と映画やドラマを見続けて、頭では分かりきっているフィクションの設定に対し、脊髄反射的に激怒し、大笑いする。お笑い芸人さんにガチ恋してYouTubeを漁るうちに、おまえ本当にガチ恋してるけど大丈夫か、と自問自答することさえ忘れ、ただひたすらに漁り続ける。
買い物に行けば、すれ違った幼い子供を見て、子供を産まなかった自分の人生を、がらにもなく逡巡し始める。その選択には意味があった。理由もあった。何より意志がある。しかしそうした私の思考は棚上げされた状態で、感が動き、メランコリー質の戸惑いに心をとらわれる。
レジの長い列や混雑している病院の待合室で、公共のルールを守ってきちんと並んで順番を待とう、社会は自分の都合の良いようにできていないと考える一方で、なぜそんなにと理由を問いただしたくなるくらい激怒し、地団駄を踏みたくなる。ちょっとしたことで意味もなく喚き散らしたくなる。
他方、ふらっと立ち寄った手芸店で可愛らしいくるみのボタンを見つけたときには、本当は可愛らしいものが好きなのに照れて意識的に隠し、粗野な男みたいに凶暴に振る舞うペルソナを社会で機能させたわけだが、そんな設定どうでもいいくらい超可愛いなにこれ大好きと、激しいテンションで少女のごとく嬉々とする。ちなみに、後日見ると全然可愛くない。
ある日は、犬を見て泣いた。完全に情緒不安定である。これはおそらく、無情の灰の塊のように固まった脳に、私なのか、無意識なのか、脳自らなのかわからないが、何かが、刺激を与えて動かすべく、感情を故意に昂ぶらせにかかっているのではないかと推測する。
ならば、気に入らない。脳内分泌物質に支配され、思考が鈍った。その隙に感情がつけ入り、いよいよ思考が止まった。そして、感情に支配される。私の人体が、脳内物質と感情に乗っ取られている。そこには、私がいない。私の言動に、私の自己決定が反映されていない。その私とは、果たして誰だろうか。
脳内物質が分泌されるきっかけを作ったのは、私の嗜好であり、摂取したのは私の選択である以上、その不足による不調は自己責任の範疇にある。人体の一部に滲み出る脳内物質の分際で私を支配するのは気に入らないが、自分の言動の結果として理解はしている。
だが、感情は、私の所有物ではない。自分の心に湧き上がる感情や、外部の刺激を察知する感覚は、私と、他者や社会や外界との摩擦によって生成されるただの反射反応である。私サイドには、私に与えられた環境や経験より培った価値観や思想があり、それが様々なひと・こと・ものと遭遇し、ある感情がどこからともなく現れたり、五感の感覚が生まれたりする。
その感じ方には、個体差がある。私にとって嬉しいことを、悲しいと捉える人がいる。誰かにとって美味しいものも、不味いと思う人がいる。よって、こと・ものを主語に据えた形で、「そのことは嬉しい」「そのものは美味しい」という事実はこの世には存在しない。ひとを主語に、「そのひとは、そのことが嬉しい」「そのひとは、そのものが美味しい」が正解である。
時に、他者と同様であるとは証明し得ない自分の感情や感覚を、無自覚的に全世界の事実と取り違えたり、「感じ方」を根拠に自分とは異なる「感じ方」の持ち主を人非人として断罪したり、そうした「感じ方」「お気持ち」を故意に引き合いに出してファクトを捻じ曲げたりする人を見かけるが、そういう方々は自分と「感」と他者と世界の境界線が有耶無耶になっていると「感じる」。
私は境界線に意識的でありたい。感情は反射・反応でしかない。それを感じる素養や肉体は私のものであっても、相対するものがなければ発生しない以上、すべて私が所有するとは言い難い。
両者の接触より発生する性質を鑑みると、作用とでもいうべきか。翻って私の意志や思考や決定権は、私の所有物だ。それが正しかろうが間違っていようが知ったことではない。それらは私だけのものなのだ。
その大切な私の所有物が、ただの反射反応の作用である感情によって、ねじ伏せられている。無意味、無思考、無許可のまま、漫然と犬を見ただけでメランコリーに陥り、泣いてしまうようなことがあっていいのか。
ノンアルコール、ノンカフェイン、ノンカプサイシンの、ないない尽くしの毎日をぼうっとやり過ごして、それでいいというのか己よ。嫌だろうよ。
とはいえ、ここにきて感情がのさばっている状況にも因果はある。私には、物心ついた時から感情を「ただの反射反応」と小馬鹿にし、思考と理由と意志を執拗に言語化して愛でる癖がある。
子供の頃、感情が怖かった。うちは親の教育が厳しかったので、親の意向に沿わない感情、つまり自我が芽生えると、「なにこの感情、勝手に生成されちゃってるけどすごい罪悪感。これを自由にさせておくとまた叱られる。迷惑」などと考えて、ありのままの自分を受容せず、感情を抑圧した。
親や先生の求める理想像になるべく、頭を使って演技した。それが結果的にのちの自分を苦しめた。その抑圧に対する仕返しが、今さらの感情のでしゃばりを誘発しているのではないか。
あるいは、私には感情の解放こそ必要であるとも考えられる。そういえば、思考を黙らせ、感情的な動物になるための装置として、大酒を食らっていたような節もある。
そして脳と身体、思考と感情などと、対立構造を煽って客観視する風情で、全部自分事という得意の独り相撲を楽しむ最中において、脳も身体も思考も感情もほどほどに仲良くするためには、どうすればいいのだろうかと、重たい脳で考える。
そういえば、昔主治医に「鬱々としたときは、有酸素運動を20分以上続けると、脳内麻薬βエンドルフィンが分泌され、スッキリするからやってみて」と言われ、それから週に2回、ジムのトレッドミルで早歩きウォーキングをおこなっていたのだった。
走るのは、嫌いなうえに頚椎ヘルニアのおかげさまで無理なので、早歩きで。普段も万歩計アプリを覗きながら、極力歩くように心がけた。ところが夏にジムが潰れてしまい、外出自体もあまりしなくなり、明らかに運動不足に陥っていた。
そうだ、歩こう。脳も喜ぶし、身体にも良い。脳が喜ぶと身体が悲鳴をあげ、身体を労ると脳が鈍化するこの状況を打開する策として、もってこいだ。好きな美術館や古着屋を巡ったり、都内近郊の海辺を散歩したりするのも良い。少し趣味に寄せてアレンジすると手放しに楽しいうえに、確かに頭もスッキリする。
しかし手軽な近所の散歩となると、飽きる。うちの周りは国道と住宅街と公園と団地と坂しかないので、行きたい場所がない。そうだ、あれだ、スマホの歩行ゲーム。ゲームを取り入れたら退屈せずに歩けるかもしれない。今、話題のやつなんだっけ。そうそうDQウォーク。
というわけで、ドラゴンクエストウォークに嵌る。ゲームも楽しいのだが、近隣を散策していると、思わぬところに美味しい豆腐店や絶景スポットを発見。周辺を地図アプリで検索すると、また知らないお店などが出てくるので、スマホ片手にせっせとレベルをあげながら右往左往している次第。
ただ一点、スマホを見おろす姿勢には難儀する。いわゆるスマホ首は、頚椎ヘルニアには大打撃なので、極力顔の前に画面を持ってきて操作し、歩き、立ち止まって操作し、を繰り返す。完全に不審者だ。しかもその歩き方ではウォーキングの効果も激減である。スカウターはまだか。
最後に、DQウォークしながら立ち寄った本屋で、酒がやめられない私のために神が遣わせた聖書を入手した。町田康先生の新書「しらふで生きる」。完全に天のお導き。勉強させていただきます。
というわけで、読み始める前に、アルコールとニコチンとカプサイシンとカフェインを摂れば半日もかからなかったであろうこの内容も目的も意味もないペラペラの雑記を書くために、しらふで3日もかかったため、これを労い、今日は酒を飲んで良いことにする。作戦は「いのちだいじ」で、ほどほどに。
Tumblr media
2 notes · View notes
nagako · 5 years
Text
2019.09.24 パパのギター
先日、夢に亡父が出てきて「俺のギターのメンテナンスをよろしく」と言われ、そういえば彼の大切な遺品であるクラシックギター2本の手入れをしばらく忘れていたことを思い出したのだった。
Tumblr media
慌てて確認してみたところ、少し埃をかぶっていて、���が1本切れている以外は特にダメージはなくてホッとした。でも大事な遺品なのにメンテナンスを忘れるなんて父に顔向けができないので、定期的にチェックしようと誓う。
取り急ぎ柔らかい布で磨きながら、音を出してみると、ど迫力。ボディの中で反響する弦の鳴りが生き物みたいに空気を振動させて、たったの一音なのに圧倒的な存在感があって、そこにパパがいるようでグッときた。
Tumblr media
ゴルぺの痕跡が生き生きと残る右のギターは、有名な先生に特注して作ってもらった世界に1本しかない一品だと、生前父は自慢していた。どなたかしらと思って中を覗くと、中出阪蔵氏のお名前があった。
Tumblr media
調べたところ、中出阪蔵氏はギター製作家としてご高名な方で、昭和のクラシックギター文化を支えられた重要人物だったそうだ。どうりで、制作年度の1966年から50年以上経った今でもボディはビクともしないし、木製の弦楽器だからこその鳴りもまったく色褪せない。
これぞ職人の仕事。中出氏も父ももういないが、彼らの残した尊い逸品を次世代へ紡いでいくことによって文化貢献したいものだと、突然ながら大真面目に思うに至る。まずは、このギターに弦をはって、クラシックギターを一から学び直そうか。
そういえば、父からクラシックギターを習っていたことがある。2歳の頃だった。当時にしてみれがギターは大きく、重くて、小さい手で押さえる弦は太く、何度も指を切って血まみれになった。父は超スパルタ教育者で、レッスンも厳しかったので、続かず、1年ほどでやめてしまった。
40数年ぶりにクラシックギターを習い直したいと思う一方で、実は、小学生の頃に中途半端にやめたピアノも、一から学び直したいと思っている。中学生の頃には学校の音楽部のオーケストラでチェロを弾いていたのだが、もれなくチェロもチャンスがあればやり直したいものだ。
つまるところ、過去におざなりにしてきた事柄に対して、死ぬ前に決着をつけたくなっている。そんな年齢になってきた。
Tumblr media
1 note · View note
nagako · 5 years
Text
2019.07.19 ロングスリーパー改め睡眠不良児の備忘録
逆流性食道炎と、1日12時間くらい平気で寝てしまうロングスリープ癖を治すために、6日間禁酒しまして(前ブログ参照)。たったの6日間ではありますが、酒を毎日飲み始めてからそんなに長いあいだ休肝したことがなかったので、改めてやればできる子じゃないかと己を褒めてやりましたよ。ご褒美はもちろん酒です。
逆流性食道炎もだいぶ良くなったし、むくみも取れたし、節制しようと思えばできるとわかったことも含めて、結構快適に過ごせたんですよね。ハマるかも。ただね、お酒飲まないと眠れないので、睡眠には苦労しました。軽い眠剤を用いてコントロールしたのですが、熟睡できなくてすぐに起きてしまう。無論、飲酒こそが熟睡できない脳を作ってしまう一因なわけですが、この際己の睡眠機能がいかにポンコツか、現状を把握しようではないかという結論に1人会議で至り、Sleep Cycleっていう睡眠トラッキングアプリを導入して状況を記録してみたんです。
今後の参考にしたいので、結果をここにまとめさせていただきますね。ちなみに、このところ原稿が立て込んでいて、寝る時間は不規則かつ遅めです。
◎7月8−9日 就寝4:26 目覚め8:47 いびき5min 
Tumblr media
寝てすぐ深い眠りに落ちたっぽいけど、すぐ起きちゃってますね。トイレにでも行ったのでしょうか。二度寝にも失敗し、いびきもかいた、と。この人寝れていないですよね。日中ずっと眠くて辛かったです。
◎7月9−10日 就寝0:45 目覚め8:01 いびき17min
Tumblr media
前日あまり眠れなかったので、早めにベッドに入ったところ、起きているのか寝ているのかわからない浅い眠りの岸辺を行ったり来たり。うまく入眠できなかったんだけど、4時過ぎからはいい感じ。ただ、この日、お酒飲んだので、いびきをかいておりますね。飲むといびきをかいて、飲まないとかかない傾向にあるような気がするような、しないような。
◎7月10−11日 就寝1:19 目覚め7:18 いびき0min
Tumblr media
禁酒1日目。なにこれ、W? 歯? 相変わらず入眠が下手くそ。1回どーんとおちて、トイレに行ったのかな、でまたおちて、起きたらあとは浅い感じですね。4度寝ということになりますかね。ちなみに私、寝ても覚めても超頻尿です。
◎7月11−12日 就寝1:46 目覚め7:03 いびき1min
Tumblr media
禁酒2日目ですが、深くおちる時にちょっとだけいびきかいちゃってるね。なんでだろ。前の日の乱高下と比べて穏やかに寝ているように見えるけど、ちゃんと寝てるのは2時間? 3時間? ベッドに入っているからといって眠れているわけではないんですよね。質を上げないと。
◎7月12−13日 就寝5:31 目覚め11:00 いびき0min
Tumblr media
寝るの遅いね。ずっと原稿を書いていたので疲れていたのかな、すぐ寝れてますね。3時間くらいは熟睡したのかな。それにしても、覚醒すると同時に起き上がらず、ベッドごろごろしたままSNS見たり、落ちゲーにはまったり、小説を読みだしたりするうちに、ちょっとまた寝ちゃうっていう怠惰な起き抜け習慣が丸出しになっているデータですねこれ。とっとと起きろよっていう。
◎7月13−14日 就寝3:05 目覚め7:27 いびき1min
Tumblr media
覚醒時にいびき検出ってどういうこと? っていうかこれはなかなか情緒不安定なデータですね。睡眠と覚醒がタッチアンドゴー。極端。この人全然寝れてない。ちなみにこの日、眠気に負けてお昼に3時間昼寝しました。最高でした。
◎7月14−15日 就寝3:53 目覚め8:02 いびき0min
Tumblr media
データの中で睡眠の質ワースト1位がこの日。ぱっと見、ど真ん中が優しい丸みをキープしているので穏やかな睡眠がとれたかと思いきや、そうでもないのね。相変わらず入眠下手だし、正味1時間半くらいしか寝ていないし。
◎7月15−16日 就寝5:02 目覚め9:11 いびき8min
Tumblr media
この日も乱高下パターンですね。1時間に1回は起きて、起き抜けはちんたらする。いびきもかいてますね。そういえば、ロングスリープ時代も、だいたい6時から8時くらいに一度起きてベッドルームとリビングのカーテン開けるという活動を習慣化しています。セロトニン対策として。だから起きる癖ついてるのかな。
◎7月16−17日 就寝3:56 目覚め9:24 いびき0min
Tumblr media
睡眠の質の評価はいい方だけれど、これもまた実質睡眠時間短めのタッチアンドゴースタイル。5時半頃と8時が、おそらくトイレでしょうね。過活動膀胱なんです。あと浅いレム睡眠時に夢をたくさんみます。現実より忙しいです。
7月17−18日 就寝3:57 目覚め8:30 いびき0min
Tumblr media
またしても入眠できない人。寝たと思ったら2時間弱で起きちゃってます。なんでしょうか、あの7時のところのピースというか豚足というか糸切りばさみ的な形状は。一度起き上がって、浅く眠りながら徘徊してたりしないかどうか心配です。
以上、平均約5時間床に入っていて、実質睡眠時間はもっと短いという計算になりますかね。もともとロングスリーパーなので、睡眠不足に陥ってずっとぼうっとしっぱなしの10日間でした。
よくよく考えてみたら、ロングスリープ時もベッドに入っている時間が長いだけで、眠りは浅かったり、あんまり寝れてなかったりしたのかも。いずれにせよ、酒を飲むのと飲まないのでは睡眠環境に明らかな違いが生じ、対処策を練った方がQOLは上がるので、快適に眠るためのあれやこれやの方法を用いて今後も人体実験に励みたい所存です。
Tumblr media
⇧写真は、酒を飲まずとも気晴らしになるとっても美味しいフルーツウォーター。先週はキウイとミントが流行りました。とはいえお酒とソーダと合わせても美味しいです。どうせ煩悩の傀儡ですので、ほどほどに節制して、ほどほどに楽しみます。また人体実験したらおしらせします。
0 notes
nagako · 5 years
Text
2019.07.09 食道炎とロングスリーパー
日々、晩酌と激辛料理を楽しみに生きている私ですが、現在まさしく酒の飲み過ぎ、激辛の食べ過ぎのせいで逆流性食道炎が悪化し、しばらく酒と激辛を控えざるを得ないという、そりゃそうだとしか言いようのない自業自得の展開に身悶えしております。
もとより、美味しくお酒を飲み続けられるように、激辛で人体を痛めつけても大丈夫なように、内臓チェックには余念がなく、3ヶ月に1度は血液と尿検査、年に1度は必ず胃カメラとエコーの検査をしているのですが、先週の胃カメラと血液検査ではじめてアウトが出まして。
これまで肝臓の数値も食道もギリギリ大丈夫だったんだけど、っていうかなんで大丈夫だったのか分からないけれど、いよいよ節制しないと食道がんまっしぐらと叱られまして。ちなみに、胃は異常にきれいとのこと。アルコールと激辛のダメージを一手に食道が受けていた様子。主治医曰く、寝る3時間前までに飲食はやめる、酒は1日2杯まで、週に2日は休肝日くらいは許容範囲とのことなんだけど、差し込みがめちゃくちゃ痛いし、ちょっと他にも気になるところがあるので、しばらく自粛しようかなと。
というのも、もともと睡眠が下手で、お酒飲まないと眠れない、飲んだら飲んだで超ロングスリーパーで寝すぎるうえに熟睡できていないので日中ずっとぼうっとしていたり、散々なので、投薬コントロールでリセットしようかなと。
煙草もそうだったけど、当方、いちいち過剰摂取してしまうんですよね。ほどほどで切り上げられればいいんでしょうけど、できないので、ちょっと休憩。っていうか、煙草の時は肉体の方が限界を自己申告してきた形でやめたんだけど、今回もそうなるのか。いや、いけても1週間くらいが限界かね。
っていうか、怖いのは、煙草の時同様の離脱鬱なんですよね。ニコチンもアルコールもカプサイシンも依存の仕組みは一緒ですからね。それら刺激物を受けて脳からβエンドルフィンやらドーパミンやらがドバドバ出て、それら脳内麻薬が出なくなると鬱症状が出る。集中力を欠いたりぼうっとしたり。禁煙の時は、原稿が書けなくなるという大ダメージを食らって本当に困りました。
そのニコチン由来の快楽の不足を一手に引き受けていたのがアルコールとカプサイシンなので、これなくなったらどうなっちゃうんだろう。と怯えながら考えていた昨晩、気づいたら無意識的に缶酎ハイを飲んじゃっていて大反省。
ナガコ‏ @snacknagako 
激辛料理と酒を摂取し過ぎて食道炎になるという、そりゃそうだとしか言い様のない事態により倒れておりますが、激辛も酒もない毎日をどう過ごせばいいか分からないと呆けていたらいつの間にか酒飲んじゃって13時間も寝て、起きたら食道が痛くて倒れたままなのまじでしょうもない。地獄に行くんだろうな
とりあえずなんとか工夫してみます。アルコールとカフェインの代わりになるパンチのある飲み物を用意しようか。常温のお水にミントとかコリアンダーシードとか入れたハーブ&スパイスウォーターとか。フルーツウォーターとか。食べ物は、香辛料を摂れない代わりに、必須アミノ酸トリプトファンを多く含むチーズとか赤身肉とかいっぱい食べようかな。食べていいもの、メモがわりにここに貼っておく。
逆流性食道炎になった時の食事 食べ物・飲み物【2019年版まとめ】
ちなみに、胃カメラ後は、胃に優しいからうどんを食べようと思っていたんだけど、香辛料に取って代わるパンチを求めて味噌煮込みうどんにしてみて、せっかくだから特上DXにしたら盛りだくさんすぎて胃もたれしました。ほどほどができない。でも唐辛子は我慢しました。
Tumblr media
snacknagako
年一の胃カメラ検査の結果が思わしくなかった。酒も激辛も控えなければならない。とりあえずのランチは胃に優しいやつで、辛味じゃない方でパンチあるやつ、と、考えたら味噌煮込みうどんとなった。せっかくだからエビ天卵餅入りDXを頼んだらすごいボリュームで胃がもたれた。美味しかったが、やり過ぎた 🍤
今日から頑張ります。というわけで、去年漬けた梅でお粥。
Tumblr media
そして今年の梅太郎たち。この子たちを干す日を楽しみに、ぼちぼち、ほどほどを目指して体調ととのえます。治ったら乾杯よろしく。
Tumblr media
0 notes
nagako · 5 years
Text
2019.06.25 ダイバーシティに溢れるポエジー
先日、乃木坂から西麻布まで、青山霊園を抜ける道を歩いている時にようやく気づいたのだった、ここが青山霊園なのだと。東京で生まれ育って45年、何度も通ったこの道に霊園があることはもちろん知っていたのだが、なぜかそれが青山霊園と直結せず、青山霊園はもっと青山一丁目方面のどこか別の場所にあって、ここは違うと思い込んでいた。
なぜそう思い込んでいたのか。まったくわからないが、理由はおそらくない。もともと方向音痴で、地図を読むのも苦手なので、勘違いした節はある。が、もっと根本的に、これまでの人生で「ここが青山霊園である」とあえて認識する機会も必要性もなく、同時に「ここが青山霊園ではないか否か」についても懐疑してこなかったため、まるっとスルーしてしまったのだろう。
時に、自分と密接なトピックや関係性のある事物以外には意識が及ばず、世界から欠落させてしまっていることがある。興味のないカルチャー、苦手な学問、海外情勢、自分の生活と地続きであるはずの地域問題などなど、様々なトピックについて思考したいのに、それらが認識の外にある場合、存在そのものに気づかない可能性も否めない。かくして視野は狭窄する。
自分が捉えている世界は、自分の認識を保有するたった1400ccの脳にある。本来の世界は外にある。見えない外を想像し、見える内を疑う視点を保ち続けなければすぐさま思考は停止する。なるべく視野を広く。自分を盲信せず。それでもスルーしてしまう事物は多くあるので、青山霊園のような日常のふとした「気づき」が意識を刺激してくれるのはとてもありがたい。
 以下、最近の日記。
◎6月14日 アジア食材を調達しに新大久保のJB HALAL FOODへ。たまたま棚卸しをやっていて、ゆっくり見れなそうだったので、東新宿のASIA SUPER STOREへ。帰宅するのが遅くなるので冷凍冷蔵を除いた食材を吟味するのだけれど、結局ゲテモノ見ちゃうよね。
Tumblr media
お買い物後、ワタリウムで大好きなジョン・ルーリー展「Walk this way」。眼福。凄まじいポエジー。可視域の向こう側で息づく精霊たちの遊び。固定観念の記号をはしゃぎながら破壊する無垢なる何者かの笑い声。
Tumblr media
snacknagako
ジョン・ルーリー詣。最高すぎて脳からβエンドルフィン出まくる。 ジョン・ルーリーの絵を見るといつも、子供の頃にきっちり子供をやり尽くさないまま規範の型にはめられ、大人にさせられた結果未だに成仏できずにくすぶり続けるわたしのインナーチャイルドが、大はしゃぎする。それでいいんだよって言われてる気がする。もう一度やれる気がする。もう一度くる
その後、GLASSLOFT展の打ち上げに誘っていただいて、会場に着いたらメンバーのみなさま自ら赤エプロン装着!手料理でおもてなしいただいて感激! 
Tumblr media
snacknagako
ちょっと信じられないくらい豪華なクリエイター陣が赤いエプロンしていらっしゃる豪華な打ち上げ現場!ご馳走さまでした!
◎6月15日 食材整理。英語表記さえない子はもう何が何だかわからない
Tumblr media
◎6月16日 原稿が進まないのでトムヤムクン制作へ逃亡
Tumblr media
◎6月17日 毎月第3月曜日16時台は、渋谷のラジオなのに映像部! ゲストの尚玄さんありがとうまたね!
Tumblr media
snacknagako
毎月第3月曜日16時台は #渋谷のラジオなのに映像部  📻 本日は今週末に主演映画『ココロ、オドル』の公開を控えている俳優の尚玄さんをゲストにお招きいたしました! 映画の見��ころはもちろん、以前出演さ��た映画や体作りのお話などいろいろ伺いました! 尚玄さん、聞いてくださったみなさん、ありがとうございました😊 楽しすぎて記念写真撮るの忘れました😭 また来月!
その後、ヤマト運輸の祐天寺センターへ。農家さんから取り寄せた梅3kgが、なぜか以前住んでいた祐天寺のアパートに届いちゃって、引き取りに。なかみ梅なのに段ボールはみかん。
Tumblr media
snacknagako
Amazonの住所設定がなぜか昔の住所になってしまっていて、南高梅3キロがヤマトの祐天寺センターに漂着して、転送は受け付けられないから取りに来い、さもなくば発送主に1週間後に戻すとのことで、金も払わず商品戻すのはあまりにも農家さんに申し訳ないから引き取りに来て、ダンボールを抱えてよちよち歩きながら「重い、あまりにも重い」と喘ぐ道すがら、小学生に「みかん!みかん!」と指さされ、「おいこらガキ!みかんじゃねえよ!梅だよ!」と怒鳴り散らしたい衝動を堪えたところで馴染みの蕎麦屋の前を通りかかったので、生粉打ちとろろそばをいただきながら、このダンボールを抱えてこれから1時間ラッシュの満員電車に揺られて帰宅する自信がないけれど、赤ちゃんも子供ももっと重いわけだからだっこするお父さんお母さん大変だ、気ままに生きる独り者の私ごときがたかだか3キロで弱音吐くなど片腹痛い、そうだこのダンボールは神が私に与えたもうた赤ちゃんで、この子を立派に育てるのが私の使命だとやにわに天啓を受け、蕎麦屋を出るなりダンボールに梅太郎という名前をつけてよしよしあやしながら抱きしめて歩く私をどなたか見かけたら遠慮なく通報してください
◎6月18日 原稿がどうしてもうまくいかない。煮詰まったときはみじん切りに限る。というわけで、サンダーキャッツさんのレシピでザワークラウト。
Tumblr media
◎6月20日 梅仕事開始。甥っ子に手伝ってもらって2kg塩漬け。梅酒用1kgは冷凍庫へ。
Tumblr media
夜は仕事しながらDOMMUNEで「TOKYO NEW SOURCE」特集を正座で拝見。お世話になっているWATUSIさん、大ファンのいとうせいこうさん、憧れのs-kenさん、そして中2から神と呼んでいる町田康さん。この並びにさらにOTOさんまで。無性に山本政次監督「ロビンソンの庭」を見直したくなった。
そういえば中学生の時、パンク仲間の友達のいとこが町田町蔵時代の人民オリンピックショーのライブ音源を聞かせてくれたことがあった。その中の一曲に腰が砕けて立ち上がれなくなるくらいの衝撃を受けた。音源になっていないから歌詞も曲名もわからないけれど、あまりの衝撃に5、6年くらいシリアスな精神の緊張状態を保っていたところで町田氏の歌詞集が出て、これは絶対あの曲の歌詞だと思しき詩のタイトルが「レタスと仏像」だった時、その言葉のチョイスと抜け感にやられて、ずっとシリアスに緊張していた心がおおいに緩んで思わず号泣してしまった夏の日を思い出して夜中に悶絶。
◎6月22日 gongonこと長嶋五郎画伯の個展エンディングへ。遅れちゃって本人のラップパフォーマンス見れなかったんだけど、友達とおしゃべりして、星野概念さんのトリオのライブを少し拝見。
Tumblr media
その後、青山CAYへ。楽しみにしていた「TOKYO NEW SOURCE」のライブ! みなさま本当に素晴らしかった。SECRET COLORSの4者4様のポエトリー。表現力が豊かで、格好良かったので、サイコーとかイエーとか叫びながら1人で拍手していたら「ナガちゃん?」って。大学の頃の旧友、みずえだった。なんと10数年ぶりの予期せぬ嬉しい再会。久しぶり、いま何してんのって聞いたらおもむろにパケ入りのナンプラー麹をくれる。作ってるらしい。やっぱりちょっと凝り性の人たちはね、みんな行くんだよ、発酵に。
Tumblr media
そのみずえと一緒にライブを見る。s-kenさんの年季の入ったピカピカの高級本枯れ節みたいな貴重なスポークンワーズ。神こと町田康先生のピンと張りつめたテグスのような緊張感の中にも温もりがともる聖なる朗読とお歌。いとうせいこう is the poetのダブポエトリーの、言葉と音の一部に自分が取り込まれたかのような錯覚の快楽。WATUSIさんの指から放たれるベース音が自分の足の裏をビリビリ振動させる。これはほとんど性行為だと思いますとご本人にお伝えしながら、改めてポエトリーってすごいなと感動した次第。
Tumblr media
音楽や朗読、執筆表現のみならず、【個々の多様性を尊重する社会】には、ポエジーが溢れている。
ひと昔前には【人間を一括りとくくりたがる社会】があった。男らしさ・女らしさのジェンダーの型。個人より全体を重んじる社会規範。全体より外れる者を断罪する同調圧力。モテるためのHOW TO。これらは、人間個人の性質を慮る以前に、先に型を示し、そこへ後付け的かつ一様に人間を押し込む型先行の方法論だった。ゆえに個に不寛容で、抑圧的だった。
私などは、それを個殺しと呼び、たかだか型の分際で、個々に異なる命を生きぬく人間より先にしゃしゃり出るな図々しい、人間を馬鹿にするのもいい加減にしろと怒りの長文コラムを認めて対抗したものだが、実際に型にはまらない人間を侮辱したり、いたずらに苦しめたりする状況は人権侵害であり、個人の自己決定権を蔑ろにしているという意味においても、まさしく人間を馬鹿にしているとしか言いようがない。
男らしさ・女らしさの型。良き父・母の型。理想の家族像。模範生。デキる男の処世術。モテる女の仕草。それらは本来、先だって多様な個性を生きてきた人間の行為や選択を参照した結果、後付け的に集約された傾向と対策、あるいは各組織の長が管理しやすい理想のコマ像であり、個々に多様な人間たちを一回りも二回りも都合よく矮小化させた空疎なデータにすぎない。そのたかだかデータに向かって、個々に多様な人間を後付け的に集約せんとする社会で、人間は人間性=個を殺され、たかだかデータの劣化コピーとして扱われる人間喪失デフレスパイラルの沼に総じて落とされた。
前時代の鬱憤や反省を受けて、現在は人権意識を改め、【個々の多様性を尊重する社会】を目指す向きにある。もっとも過渡期ゆえ、未だ【人間を一括りとくくりたがる社会】の残滓に出くわす瞬間もあれば、多様性への理解値が自分も含めて不足しているのではないかと懐疑することもある。なにしろ自分が見ている世界は、自分の1400ccの脳が自分に見せている世界だ。視野を広く持たないと、ここは青山霊園ではないと思い込みながら、青山霊園の中を歩くような頓珍漢な事態を招いてしまう。
さておき。この一様と多様がぶつかり合っては渦を巻く過渡期のカオスに、私はポエジーのうねりのようなエネルギーを感じる。型はたかだかデータであって、良くも悪くも光も闇も有象無象の矛盾もまるっと内包する人間そのものの性質を映していない。むしろ人間ならではの複雑な性質の上っ面のみを都合よく抽出して滅菌し、最低解像度で簡略化した劣化コピーキャットが型に現れる人間像である。そこに人間個人の真なる声はない。型に嵌められる怒り、型になじまない苦しみ、型に嵌らない者への侮辱、その悲しみなど、先に用意された型と対峙した時に、どうしてもこぼれ落ちてしまう各個性にこそ真なる声がある。そしてそれらは個々に多様である。
型の時代は、データ集計の都合上、男女、老若、白黒、犬猫といった二項対立や選択を容易に持ち出し、優劣をつける言説が多かった。多様性の許容を目指す現在はその「どちらかしかない」状況が苦しく、社会にも閉塞感が蔓延する。今はSNSやブログなどを通じて多様な生き方、グレースケールの振り幅、個々に異なる言葉の表現を目視できる。そこにはポエジーが溢れている。
ポエジーは、白黒の型からこぼれ落ちた個が、人間の真なる声で自らの生命を誇る賛歌であり、押し付けられた規範的な言葉では到底語りつくせない人間味を雄弁に語る表現の力だ。うまくまとめなくていい。支離滅裂でいい。超整っていてもいい。誰かにとって都合の良い言葉などほとんど嘘だから吐かなくていい。嘘をついてもいい。醜くていい。美しくていい。なんでもいい。言葉が生命の一部であることを喜び、ゆえに生命が潤う循環によって、人生が素晴らしくなるといい。この世にもっとポエジーが溢れて、人間ひとりひとりが自分の生命と楽しく、丁寧に遊べるようになるといい。
1 note · View note
nagako · 5 years
Text
2019.06.14 お漬物の季節
毎年この時期は、梅、実山椒、果実なんかを漬けて楽しむ癖があるのですが。今年はらっきょうに手を出しまして。
Tumblr media
まずは塩漬けにするべく下ごしらえ。で、手元が狂って塩入れすぎちゃうっていう。そう、いつものやつです。酔っ払ってます。
Tumblr media
これを漬けたのが5月26日で、1ヵ月後くらいには仕上がるみたい。だからあと2週間したら塩抜きして、そのまま食べる分、梅酢に漬ける分、しその実とレモンと漬ける変わり種とか、いろいろ分けて試そうかなと。甘酢は苦手だからパス。これと大葉と茗荷とをみじん切りにした醬を作っても良さそうね。他にもいろいろとレシピを探してみようかね。
Tumblr media
あとね、個人的に大ヒットだったのが麻辣ウォッカ。友達のバーで自家製チリウォッカをストックしていて、私も作ってみようかなと。
Tumblr media
本当は7月頃より市場に出回るフレッシュ唐辛子で作ってみたかったんだけど、その時に万全を期すための試作として、まずは家にあったタイの乾燥プリッキーヌを大���にウォッカに投下して。で、友達のバーは黒胡椒ホールも入れてたので、それも真似して。たまたま下処理してた実山椒も入れてみたところ、麻要素をもっと追加したくなって、四川フェスで購入した乾燥花山椒も投入。ついでに最後のパンチで生姜スライスも投入し、3日漬け込んで。
Tumblr media
一口飲んだら、脳がぐらっと揺れるくらい辛い! 私、激辛大好きで、蒙古タンメン中本の北極をだいたい7〜10倍辛にしてもらっていただくくらいなんだけど、それより辛い! 今まで飲んだ飲み物の中でぶっちぎり辛い! 生命の危機を感じたので、トニック割りにして美味しくいただきました。
Tumblr media
他にも、酢生姜作ったり、実山椒の塩漬け・醤油漬けをこしらえたり。充実したお漬物生活。あとは梅ですね。今年は南高梅。農家さんに3kg予約してるので、到着し次第、下ごしらえして、今年は白干し、シソ、梅酒、甘くない梅焼酎とか仕込むかな。夢が膨らむ楽しい毎日です。
Tumblr media
あ、家で遊んでいるばかりではありませんよ。お外でも遊びます。
6月1日は、日本科学未来館他で開催されている第22回文化庁メディア芸術祭受賞作品展へ。複数箇所に点在する会場のどこにどの作品があるのか全然わからないので、見える範疇を巡回するにとどめ、ミュージアムショップで甥っ子にお土産の宇宙食を買って帰ってきました。
Tumblr media
その足で、ずっと気になっていた虎ノ門の激辛まぜ麺屋に行ってみたのですが、閉店。しかしその関連店が神谷町駅前にあるとのことなので16時30分に足を運んだところ、16時閉店。この日、そんな日。ようやく全体的にイライラしてきたので、王道北極8倍辛でストレス発散。いい汗かきました。
Tumblr media
その後、いつもお世話になっております、しぶや花魁9周年とのことでおめでとう! 来週は10周年か。早いねえ。これからもよろしくです。
Tumblr media
6月8日は、gongonこと長嶋五郎画伯の個展へ。西麻布のフレンチレストラン「plate tokyo」の10周年の一環だそうです。ワインが有名なお店のあちこちにgongonの絵が散りばめられております。22日のエンディングはライブとかもあるって噂。気になる人はチェックしてみてくださいませー。
Tumblr media
で、その隣にあるバーにみんなで行ったら、辛めのまぜ麺がありまして。これがマジで美味しかった。お店の名前失念してしまいましたが。
Tumblr media
で、泥酔して電車で寝ちゃって乗り過ごす。もはや恒例の「ここどこ?」
Tumblr media
多摩センターでしたー。
そして6月11日は、昔勤めていた映像制作会社の仲間ブーやんが松陰神社で静岡おでんの店「ブーやン」を始めたとのことで、超久しぶりな仲間たちと飲みに行きまして。彼の店にはおでんはもちろん、キウイ酒とかレモン酒とか、美味しそうな果実酒が並べてあって、美味しそうでワクワク。
Tumblr media
あとね、おでんがマジで美味しかったです。大根、良かったなー。スジもすごかった。一緒に行ったすやまさんがキュウリとアスパラの浅漬けを3皿お代わりする中、懐かしい人たちの名前が飛び交う話をたくさんして、非常に楽しかったです。また行こう。集まれる場所があるってありがたいですね。
Tumblr media
あ、最後の最後に一応補足しておきますけど、仕事、してますからね? いま次の連載の準備をしています。そろそろ発表できると思いますので、気にかけていただけたら幸いです。今日もこれから原稿を書いて、そして隙あらば、激辛のお勉強を。いや、結局、すごい遊んじゃってるなあ。
Tumblr media
1 note · View note
nagako · 5 years
Text
2019.05.21 もはやダイエットはしていないのだと思う
4月からダイエットを企てて、痩せる味噌汁とか糖質オフとかいろいろ試す一方で、物産展とか食フェスの誘惑にあっさり陥落して全然痩せないわたくしですが、家にいるときは炭水化物一切食べずに総カロリー摂取量は1000以内とか、食べたものを全部アプリで記録して糖質脂質タンパク質のバランスをチェックしたりとか、一応努力は続けているのです。が、全然痩せないのは、食べるときにはがっつり食べるのと、毎晩焼酎の緑茶割りを10〜15杯くらい飲むからでしょうか。冷やすの良くないみたいだしね。まあ、やめませんけどね。
前回のブログ(2019.05.05 結局のところ食いまくっておりますが)から2週間ちょい経って、その間、なに食べたっけって思い出してみたところ、この人完全にダイエットしてない。
5月6日、1日1000cal以下炭水化物抜きで調整するも、暴食レシピ本を購入。食欲に暴力的な火がつく。
Tumblr media
5月7日、2ヶ月ぶりにパスタを食べてしまう。感動する。
Tumblr media
snacknagako 2ヶ月ぶりのパスタの満腹感、異常!はらまんすぎて半分でギブ! あと炭水化物の多幸感、異常! 久しぶりに飲んだコーヒーの脳のパキッと覚醒感も、異常! これ毎日10杯くらい飲んで、煙草がんがん吸って、3食がっつり炭水化物食ってた頃ってマジで強烈に脳ドーピング決めて生きてたってことだよね。そりゃ脳もくたびれるよ。もういい年だから優しくしてあげよう🧠
5月8日 反省して朝飯こんな感じ
Tumblr media
5月9日 GLASSLOFT展の建て込みで差し入れ。ピザみたいなチョコレート。私は甘いもの苦手なので食べてないけれども。
Tumblr media
5月10日、高山ラーメンを食べてしまう。
Tumblr media
snacknagako 新宿に来たら、ふらふらと信州・飛騨高山・富山物産展に吸い寄せられ、ふと気づいたら高山ラーメンが着丼していたのだった。ダイエットどこ行った
5月11日 友ちゃん家で火鍋! シンガポールで調達してきてくれた火鍋セットとあさりの出汁ましましで最高! 写真撮り忘れたので友ちゃんの借りるね。
Tumblr media Tumblr media
最高。最後、麺までがっつり。友ちゃんごちそうさまでした❤️
5月12日 反省して朝飯こんな感じ。
Tumblr media
でも夜はGLASSLOFT展の会場の隣にある月島スペインクラブで、その日トークショーでご一緒した辻川幸一郎さんに美味しいスペイン料理をもりもりご馳走になりました。ジックさん、ごちそうさまでした!
5月13日 ジムでトレーニング。で、夜は家族で母の日ノンフライヤー祭り。景品かなにかでもらってからずっと使っていなかったノンフライヤーを駆使して、甥っ子と一緒に餃子の皮でミニピザを作る。パリパリでおかしみたい。
Tumblr media
5月14日 友ちゃんと激辛グルメ祭りROUND1! 雨の中11時30分に待ち合わせしてほぼほぼ制覇。全部マックス辛。ちゃんと辛くて美味しくて最高。
Tumblr media
5月15日は打ち合わせでPRONEWSさんへ。もうすぐ新連載のお知らせができそうです。乞うご期待! その後、俳優の尚玄さんのお誘いで彼が主演の映画「ココロ、オドル」の試写へお邪魔したのですが、途中でチーズトースト食べちゃって。写真撮り忘れたので、代わりに映画のポスターを。面白かったので、ラジオにゲストで来てもらおうと画策しております! こちらも乞うご期待!
Tumblr media
5月17日 ジムで申し訳程度にヨガ
5月18日 GLASSLOFT展のイベントの合間に豊洲まで散歩。市場に行ってみたんだけどさすがにやっていなかったので、ららぽーと豊洲でど・みそ。
Tumblr media
snacknagako 味噌おろちょんファイヤーで気合い🔥
夜は725で乾杯! ヘアメイクナツさんにちょっとカレーをもらってしまった!
Tumblr media
snacknagako スリーアミーゴス&素晴らしい仲間たちとともに大爆笑しながら飲んでます。楽し過ぎる!
5月19日 友ちゃんと激辛グルメ祭りROUND2! 個人的には、全く物足りなかったです。ROUND1の方がワクワクした。小籠包はとても好みだし美味しかったけど、鷹の爪ふりかけただけでは誰も食べないから勿体ない。唐辛子への冒涜であるとさえ感じる。フレッシュ唐辛子だったらもっと美味しく辛く食べれたのに。もっともコストが倍増するので難しいとは思うのだけれども。あとは全部納得いかない。激辛好きをなめないでいただきたい。夏の本戦に期待。
Tumblr media
その後、友ちゃんが中目黒の宝来に行くというので、ついていく。ここでも写真を撮り忘れたので友ちゃんまた貸して。絶品餃子。7人でこれ10枚ぺろり。他にも米とか麺とかいっぱい食べました。大満足。
Tumblr media
5月20日 渋谷のラジオへ行く前に、東急フードショーと東横のれん街で「おにぎりフェア」が開催されているというニュースをラジオで紹介したかったので、視察。食べてみた「お寿司屋さんのおにぎらず」。いや、おにぎりフェアなんだからにぎれや。他にもコロッケとかフォカッチャとか米バーガーとか逸脱したメニューがあって面白かったです。みなさまもよかったら覗いてみて。
Tumblr media
で、本日5月21日。以上の完全に、絶対的にダイエットしていない人の充実したお食事事情を改めて反省し、粛々と総カロリー数500くらいに抑えてみたのですが、この努力、果たして何の役に立っているのでしょうかね。もはや諸々の努力の目的は、これ以上太らないための調整になってきた感もありますが、自分の体質によっては、ハイカロリーでも太らない食べ物もあるし、食べ合わせの工夫で過剰摂取を防ぐこともできるので、いろいろと実験しながら効果的な方法論を探したいと思います。
今一番気になっているのは、きゅうり。
きゅうりで11キロ痩せた男性のすごいやり方
きゅうりで痩せるのはなぜ?~効果と方法、おすすめレシピ【医師監修】
あと、出汁。
飲む温出汁で美味しくダイエット!正しい作り方や効果って?
空腹感がない!?「だしダイエット」のメリットとは?
とりあえず、やってみる。合わなければ、やめる。私、人体実験好きなんですよね。これを摂取すると、こうなる。あ、ほんとだ。とか、全然じゃんとか。自分の体で実験してみるのが趣味っていうか。ダイエットもその延長線で、効果があろうがなかろうが楽しんじゃうから、目的を失いがちっていうか。いや、違うな。ただの食い過ぎだな。いやでも、調整できているのだから別に食べちゃってもいいんじゃないかな。それも違うな。とかなんとかブツブツ言いながら、現在53.8kgの体重をなんとか50kgまで落としたいと適当に、いや真面目に考えている45歳の楽しい毎日です。かえって3食がっつり炭水化物を食べて、データもしっかり取って、これを摂取すると本当に太るんだとか、体重増えるんだってデブエット実験してみたくもなってきているので、良い加減を忘れずに日々調整に励んでくれ、己。明日からまた頑張ります。押忍。
1 note · View note
nagako · 5 years
Text
2019.05.05 結局のところ食いまくっておりますが
4月からダイエットを開始して、痩せる味噌汁を飲み続けた結果、さほど効果が出なかったわたくしですが。
2019.04.13 痩せる味噌汁ダイエットにかまけた1週間
その後も順調にフェス飯やらうどん祭りやらを存分に楽しんだ食いしん坊は、いや、でも、イベントの日以外は主食全抜きダイエットを続行しておりますよと言い訳しておりましたが。
2019.04.23 そうとう食っちゃっておりますが
順調にますます食いまくったこの一ヶ月を顧みたれば、ダイエットなんか全然していないに等しい事実を認めざるを得ず、かえって「なんでダイエットやめたっていわないの?」って己の胸ぐらを掴んで問いただしたい今日この頃です。
4月24日は低脂肪のササミハムを仕込みました。ササミにきび糖を塗りたくり、次に塩を塗りたくり、ラップで巻いて1日冷蔵庫で寝かせ、翌日お湯をはった鍋にラップごと入れ、沸騰したら火を止めてそのまま冷めるまで待つと出来ている。超簡単でヘルシー。
Tumblr media
しかもコストパフォーマンスが良い。このササミはスーパーのタイムセールスで6本270円で購入したもので、調味料と光熱費を入れても1本50円くらいのコストじゃないかな。市販のハムより安くて食べ応えがあるのでオススメです。が、いくらでも酒が飲めるテイストなので要注意。
4月25日、これを食べながら晩酌を始めた私は焼酎を一瓶、ひとりであけちゃって。しょっぱいからね、喉が渇くのよ。結果、酒のみすぎて太るっていうデフレスパイラル。カルマだな。
4月26日は、武蔵野美術大学の後輩で人気アートディレクターの森本千絵のお誕生日会へ。スタッフ各位が恒例のサプライズパフォーマンスに執心する中、久しぶりに会った友達たちとおしゃべりしながら美味しいケータリングをいただきました。たけのこやこごみのような旬の野菜を使った前菜から、タンドリーチキン、カレー、びっくりするくらい美味しいテキーラなど、いっぱい食べて飲んだ挙句、キャップもいただきました。サンキュー&おめでとう!
Tumblr media
4月27日は、725で『おがわ屋FOREVER』! スタイリストの河部菜津子さんの会員制スナック725で、先日惜しまれつつも閉店した松陰神社のおでん種の名店、おがわ屋さんの練り物を堪能いたしました。
Tumblr media
練り物を焼いたプレートも、もちろん美味しいんだけど。これ、練り物包んで揚げちゃった春巻き、725パイセンのセンス大爆発。超うまい!
Tumblr media Tumblr media
香港粥もうまい! 
Tumblr media
がっつり食べてしまいましたが、実はその数時間前にも東急東横店で開催されていた沖縄物産展で沖縄そばを食べちゃっていたのでした。完全にカロリーオーバー。
Tumblr media
4月29日は、平成最後の渋谷のラジオの月曜日生放送! 私は14時から月曜副編集のtakepanと、お互い大好きな漫画のお話を熱く語る特番「渋谷の月曜漫画部」を生放送させていただいたのち、16時台のお天気予報爆読みから続く平成最後の肉の日特集の冒頭まで参加させていただきました。
平成漫画&天気予報&肉ありがとう❤︎
肉の日、マジで焼いて食らって最高でした。
Tumblr media Tumblr media
4月30日はファイヤーホール4000! 先日四川フェスに参加したときに、ファイヤーホールの火鍋がてとても美味しくて、かねがねお店にも行きたかったんだよねとご一緒した栗原友ちゃんにいったら、その場で予約してくれまして! 四川フェス仲間のみなさんと伺いました麻布十番店! 辛味ましまし最高!
Tumblr media
火鍋スープ最高です。辛味のみでいえばもっともっと辛いのが好みだけど、旨味とのバランスを鑑みるに最高の配合。フレッシュな極辛イエローチリがメニューにあるのがポイント高かったです。ひとしきり火鍋を堪能した後は、みんなで平成最後の中目黒モノポール! その後は725でフィニート!
気づいたら朝、自宅のベッドで起床。平成から令和になった瞬間の記憶はなし。以降は、主食抜き低糖質レシピを自炊する毎日。例えば、味噌汁とか。
Tumblr media
あとサラダとか。
Tumblr media
5月に入ってからは主食を摂らず、1日1000cal以下の食物摂取量を心がけて調整した結果、4月1日には56kgだった体重が53kgになりました。こんなにいっぱい食べなければもっと減量できたかもしれません。さすがに食いすぎではないかと自戒する一方ですが、40代中盤で一ヶ月間これだけ食って3kgおとしたのは、むしろ上出来といえませんかね? この調子で、5月中にも食ったり我慢したりして、ゆるっと1~2kg減らそうじゃないか。いや、このダイエットの方法論が間違っていて、他に適正な方法があるのではないか。っていうかもう自力でなんとかするのめんどくさいから、誰かなんとかしてくれねえかな。ライザップ?
そう考えた5月5日こどもの日。甥っ子のリクエストに応えて肉を貪り、カロリーも糖質も脂質もオーバー。明日から頑張る😖 
Tumblr media
1 note · View note
nagako · 5 years
Text
2019.04.23 そうとう食っちゃっておりますが
ダイエットをですね、行っているのです。10日前には、しかしまったく痩せない報告をさせていただきましたが、
2019.04.13 痩せる味噌汁ダイエットにかまけた1週間
あれから10日経った現在も引き続きまったく痩せていないご報告をここに記させていただきます。いや、先週はね、週末に新宿中央公園で開催された四川フェスに出向き、ダイエット返上で食って食って食いまくったため、そりゃ減量ミスって当然なんですよ。でもね、四川フェスの朝に体重を測ってみたら、54kgラインからどうしても落ちなかった体重が52.5kgまで落ちてたんです! だからね! 神のお墨付きをもらったと思って、罪悪感を抱かずに食っちゃって。
Tumblr media
久しぶりにビール、炭水化物、油、を摂取いたしました。最高でした。本当に最高でした。ダイエットなんかもうどうでもいい。巨漢になってもいいからこれら油、炭水化物、糖分、辛味を摂取し続けたいと心から願いました。
翌21日、体重計に乗ったら53.5kg。もっと増えているかと思いきやそうでもなく、プラ1kg。でも最近めちゃくちゃ食った結果が翌日ではなく三日後に出たり、体重ではなく体型に出たりするので、要注意。そして午後は代々木公園で行われているアースデイ東京2019に行き、大尊敬しているWATUSIさんが参加していらっしゃるいとうせいこう is the poet のライブを見に行きまして。
Tumblr media
アースデイ東京でいとうせいこう is the poetしびれる!夕方のダブポエット最高すぎて気絶しそう 場所: Yoyogi Park 
素晴らしかった。あまりにも素晴らしくてダイエットを忘れて、トムヤムクンラーメンを食べてしまいました。最高でした。
Tumblr media
さすがにやばいと思ったのか、代々木公園から代々木上原までお散歩してカロリーを消費して、久しぶりにボボちゃんのお店(サウダージな東京)へ。で、麻辣青豆いただいちゃて諸々のプラマイがプラ。
Tumblr media
この土日でそうとうなカロリーを摂ってしまいました。今週は引き締めようと誓う最中、今日は甥っ子と一緒にうどん5玉やそば2人前を茹でて、ねぎ、わかめ、きゅうり、オクラ、トマト、たけのこ、大葉、ミョウガ、生姜、大根おろし、かまぼこ、かき揚げ、芋天、かぼちゃ天などとともにたらふく食してしまいました。母と妹はそれぞれ半人前くらい。私と甥っ子が2人前くらい。最終的には余ったうどんそばを油でカラッと揚げ、塩を振り、ぽりぽり食う。デブまっしぐら。でも、とても幸福で、満たされて、もう痩せなくてもいいかなって思うのですが、自己嫌悪や罪悪感を払拭することは精神的にヘルシーなのでね、引き続きできる範疇で心身の調子を適宜妥当に調整していきたいと思った次第です。
そして、告知。4月27日(土)会員制スナック725で、先日惜しまれつつも閉店されたおでん種の名店「おがわ屋」さんの種を味わう貴重なイベントが開催されます。わたくしも閉店前に725ママと一緒に並んで種をゲットいたしました。
Tumblr media
このイベントに、久しぶりに野良カウンターレディーとして参加させていただきます。お友だちのみなさま、ぜひご連絡ください! ナビします! そして今日の体重は、54.2kg。やっぱり54キロの壁手強い! 
1 note · View note
nagako · 5 years
Text
2019.04.13 痩せる味噌汁ダイエットにかまけた1週間
新元号の発表で賑わった4月1日、体重を測ったら56.1kgで、嘘だ、視覚のエイプリルフールだと目を擦ったが、メモリは間違いなく56.1kgを示していたのだった。30代の頃はだいたい50kg前後で、マックス52kgに達したら減量して48〜49kgに戻し、40代になってからはだいたい52kg前後になり、マックス54kgに達したら52kgに戻す、みたいな作業を延々と行ってきたわけだが、このところ54kgから体重が頑として動かない。と思っていたらこのざまだ。日に日に上限の数値が増えていくのだからもはや上の限の概念が崩壊している。
しかし56kg台をはたきだしたのはこれで人生3度目であった。1度目は16歳の頃、ニュージーランドに短期留学していた時にホームステイ先のママ、ドロシーがすべての料理に油とバターを踏んだんに使うせいで生まれて初めての56kg越えを果たしたのだった。2度目は6年前くらいか。朝からほうれん草のスムージーをこしらえるというこの身に余るおしゃれ活動に赴いたところ、ほうれん草がふわふわしすぎてジューサーがうまく回らないのでちょいちょい指で押したら巻き込まれ、よりによって左手の薬指の先端を吹っ飛ばすという自業自得としか言いようがない事故を起こした。いくら左手の薬指の指輪に用がないからといって、指そのものを吹っ飛ばすことはないだろう。もっとも救急車で担ぎ込まれた病院で、名医がうまいこと整形してくれたおかげさまで綺麗に回復したのだが、その時、たかが指の先端の怪我でも歩くだけで響いてしんどかったので、1週間まったく動かずに寝たきりで暮らした。結果、56.8kgという最大数値の体重を記録した。
それでも、ちょっとダイエットすれば体重はすぐに50kgくらいまで落ちた。身長165cmで50kgくらいは一般的には痩せていると思われる。私はもともと筋肉のつかない痩せ型肥満で、ぱっと見は細いが贅肉はたっぷりついている隠れデブであった。胸もでかいので体脂肪率は30%ある。とはいえ筋肉がほとんどないから体重も軽く、ちょっと食事制限するだけで脂肪は落ちた。3年前に自著を出版した時には、著者近影が表紙になるので慌てて主食全抜き、サウナでリンパマッサージしまくるみたいな付け焼き刃的な方法で、10日で5キロ落とした。が、いま同じことをしても、もうどうにもならない。30代の頃は余裕で効果があったダイエット方法がまったく通用しない。おそらく基礎代謝をあげたり、運動量をコツコツ増やしたりして、土台を強化しないと効果が出ないのだろう。
さあ、どうしようか。まずは運動だ。毎朝、エクササイズバンドで上半身を鍛え、ワンダーコアスマートで腹筋100回。週1でヨガ。ジムは週2回、筋トレ、ウォーキング。でもそもそも筋肉の土台がないので、鍛えてもそんなに筋肉は大きくならないし、特に締まりもしない。そういえば昔、おそらく自分の体に合わない筋トレ方法を実施して、パンパンに腫れた何かの肉の上に脂肪が乗っているというプロレスラーのような体型になった挙句、激太りしたという珍事があった。それは避けたいが、今回は体幹を適宜妥当に鍛えて基礎代謝をあげることを優先する。家で仕事をしている時以外はなるべく1万歩は歩きたいところだ。
次に食事だが、まずは主食抜き。野菜&タンパク質を中心とした自炊飯1日2回で、カロリーは1000以下。加えて気になっていたのが「痩せる味噌汁」。
金スマの痩せる味噌汁ダイエットのレシピと効果。食事制限なしでOK!
主治医から指摘されていた血糖値スパイクも改善できるみたいなので、やってみようか。というわけでさっそく噂の味噌玉をせっせとこしらえ、1日2回痩せる味噌汁を摂取すること1週間。
Tumblr media
3日目で体重は54.1kg。しかし1週間経ったいまもなお54kgステイ。45歳、54kgの壁、やっぱり手強い。ここから2kg落ちれば若干すっきりするのだけれども。いやなんとか頑張って落とそうと己を鼓舞し、さらなるダイエット強化としてビバラロックじゃない方のビバラたち導入。
Tumblr media
金がないのでできる範囲でコツコツと。ちなみにビバラ1ヶ月でウェスト10cm痩せるとか書いてあったので超久しぶりに現状のサイズ測ってみたら天文学的なメタボリックサイズ記録を叩き出していたのだった。隠れ肥満からただのデブへ。昔の体型を取り戻すとは言わずとも、なんとかもうちょっと健康でアクティブな身体になるように、全力で4月を駆け抜ける。味噌汁とともに。
Tumblr media
0 notes