Tumgik
#ひやあおうちりゅ夜更かし勢
xx86 · 9 months
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起きる機会を見失ったものたち
5年前ぐらいからTumblrの下書きを溜めるようになり、気づいたら下書きだけで200を超えそうになったので、今更出せない記事をごちゃまぜにしてみた。ある意味総集編。
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このあと何しようとなった時、美術館を提案してくれる人って素敵だなと思う。その時コンラッドにいたというのもあると思うけれど。あの辺りは美術館が多い。
傷ついているのはわたしで、痛いのはわたしだとずっと思ってきた。だけれど、あなたの反応を見てああわたしが傷つけたのだ、と思った。恐らくわたしが大切な人にされたら1番傷つくやり方でわたしは線を引いた。
この前名駅に行ったら袴姿の女の子達がたくさんいて、ああ卒業式の季節かと思った。金箔も水引も出てきた当時誰がやるんだこれと思ったけど、見慣れるとカワイイし尖っててクールでいい。私たちの卒業式の頃の流行りはドライで、ドライってやわ過ぎてぽろぽろしてフケみたいになるの、なんか嫌だったから。
卒業式、受付が始まった頃ヘアセットが崩れて、慌てて着付け会場だった近くのホテル電話して、小走りで駅を逆走していたら、丁度卒業式会場に向かうところだった友人にそっちじゃないよと手を取られたの、懐かしくて愛しい思い出だ。あとは宗教に洗脳された同じ学年の子が校長先生の話の後急に壇上に上がって話はじめたのが怖かったのが強烈に残っているぐらい。
全然食べたくないどん兵衛のニンニクバター味噌にお湯を入れる。全然食べたくない味がした。お湯を入れすぎたのか、若干味が薄い。最後スープを流したら容器の底から信じられないほどみじん切りにしたニンニクが現れてゾッとする。すぐさま水切りネットを変える。
段ボールを開けたらすべておなじにおいがした。洋服もスタンドライトも山吹色の土鍋も。私の部屋は、私はこんなにおいだったのだな、と思う。
お酒を飲んで、帰りたくなくて、近くの公園でアイス食べて花火してブランコを漕いですぐ気持ち悪くなって笑った。夏。ブランコを勢いよく漕いでヒールを飛ばして笑いながら拾ってくれるところまで含めて夏。ブランコ漕いだのなんて何年前だろう、と思いながら去年もそういえばブランコを漕いだ事を思い出した。夏だった。高台にある、動物のいる細長い公園。
深夜の公園は酔っ払った若者か、犬の散歩をしてる人か、ダンスをしてる人しかいない。気づいたら2時を過ぎていて、それぞれタクシーを呼んで帰る。今日もタクシーの運転手に近くてごめんなさいね、って言うんでしょと言われてよく分かってるなあと嬉しくなった。まだわたし達出会って1ヶ月ぐらいしか経ってないのにね。
やめられた先輩や上司達がずらりと並ぶ飲み会で、黙々と枝豆を食べなが周りのペースに合わせてビールを飲んでいたら、現先輩方から怪訝な顔をされた。やだしおらしいの変だよ、え?松田さんっていつも違うの?、全然違いますよーわたし達のこと先輩って絶対思ってないですもん、そうなんだ意外〜。ガヤガヤした店内に甲高い先輩の声が響く。まん丸にした目を向ける上司に言える言葉もなく、ただ苦笑いを返した。自分のつまらなさに苛立つ。
ちなみにいつものわたしと言うのは、先輩方にほぼタメ口で話し、名前にちゃん付けで呼び、飲み会では先輩に取り分けてもらい、みんなの制止を振り払って日本酒を煽るような女である。こんな後輩を可愛がってくださる先輩達の心の広さたるや。平伏してしまう。大好き。
もちろん先輩方にも最初からこんな態度を取っていたわけではない。2年目までわたしは趣味は裁縫とおかし作りで、ピンクのフリフリのワンピースを着て、淑やかでおとなしい子だと本気で信じられていた。そんな事は一言も言った事はないけれど。
わたしは所謂猫かぶりというやつだ。猫かぶりというか、初対面で慎重にいくタイプだと言って欲しい気もする。23年間生きてきて、わたしの性格というのが個性として簡単に受け入れてもらえないことを痛いほど学んできたから。わたしはどの学校でも1年生の10月ぐらいまではろくな思い出がない。どれだけ己を押し殺してひっそり生きているつもりでも、強烈すぎて受け入れられなかったと言われたりする。
わたしはWikipediaにつらつらと肩書きが沢山連なって結局何をやってる人なのかよく分からないって思われたいの、とあなたに言ったら君らしいねと穏やかに笑ってくれた。わたしらしいってなんなんだろう。
運命の恋なんて転がっていないし、運命の人なんて待っていたところで迎えにきてくれやしないのだ。
あなたが第2の故郷が軽井沢だというので、わたしの第2の故郷はどこにしようかなと言ったらお前は鎌倉やろ、と返してきた。よく覚えてますねと驚き半分であなたの顔を見たら、あたりまえやん何年の付き合いやと思っとるねんと得意げに言われたので、強めに叩いておいた。本当にそういうどうでもいいことばっかり覚えているのだ、この人は。たいせつなことは全部わすれてしまったくせに。
怖い夢か過去に大好きだった人と幸せになる夢ばかり見るから寝るのをやめた。頭が重たい。布団はちっともあったまらない。高速道路がすぐ近くにあるこの家は、深夜になるとよくトラックの走る音がする。朝5時をすぎるとスズメが鳴きだす。朝8時半になるとびっくりするような声をあげる子供達が外で遊ぶようになる。9時を過ぎると1時間おきにお寺の鐘が鳴る。この3週間で全部覚えた。
隔離されていた間に季節は確実に春に向かっていて、私はそれが悲しかった。片付けても片付けてもすぐ散らかる部屋の片隅に座り込んで春ってろくなことないから春なんだよなあと思う。ほんっとにろくなことない。部屋のファンを回す。すぐに夏が来るのだろう。きっと今年のゴールデンウィークは暑い。菜の花をダメにしてしまったのでひどいにおいがする。夏になるし気をつけなければ。
本当はもうあの時死んでしまいたかった、いや消えてしまいたかったよとあなたに言うと、そんなの俺が許さないと真っ直ぐ目を見て言ってくれた。ばかみたい。あなたはわたしが消えてしまっても別に何にも失わないのにね。わたしはあなたが死んでしまったら失うから死なないで欲しい。二度と会えなくなってしまっても、あなたがこの世界のどこかで息をしてると思えればわたしも生きていける。
新しい仕事何にしようとDODAをスクロールしていた時、どうしようもなく泣けて泣けて仕方なかった去年の夏。15の時から夢見て20で叶えて、たったの4年で諦めなければいけなかった夢。音が鳴らない黒のぺたんこ靴。オレンジ色のスカーフ。資生堂のルージュルージュを引いて無理やり鏡の前で笑顔を作る瞬間。しょっちゅうボリュームを調整しなければいけないインカム。もう二度とあの仕事は出来ないような気がするし、あの仕事をしたいのかと言われると分からないけれど、懐かしくて思い出す度胸が締め付けられる。
精神が安定している時は自分の精神が弱っていることなんてひとつも思い出さないのに、まるでアドレナリンが切れたスポーツ選手よろしく一定期間精神が落ち着いたらきちんと一定期間精神をおかしくする。まあでもだいぶ冷静になってきたんじゃないだろうか。冷静なふりが出来るようになったの間違いかもしれない。
世界が混沌としている今、こんなことでだめになっている私は贅沢なんだろうか。先生に言われた通りとんぷくを飲んだせいで今日は1日だめにした。だからあの薬は嫌い。嫌い嫌い嫌い。薬なんて大嫌い。大嫌いなのに一向に私の飲む薬は減らない。やんわり拒絶されているような気持ちになってへこむ。
お金で買えない幸せがある、と言われる度鼻の奥がツンとなる。知ってるよ、それが欲しくて欲しくて欲しくて欲しくて、でも無理だったからお金で買える幸せを片っ端から手に入れていたのだ。
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kennak · 4 months
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9月21日午前6時に父が亡くなった。 老健からの退所が決まり、週末のみ自宅で過ごすことが決定してからの 我が家はまさに上を下への大騒ぎだった。 家の中までの導線を確保した上で車椅子が通るよう道を整備し、 父が使っていた寝室に入るサイズの介護ベッドを調達して 高齢の母の負担が極力減るようにヘルパーの力を頼りながらの受け入れ生活だったが あれほどの労力をかけて準備したにも関わらず、わずか2ヶ月ほどでピ��オドを打った。 コロナ感染からの重症化で一時は命も危ぶまれた父は、奇跡的に回復するも 肺炎により嚥下機能が著しく低下していたため誤嚥性肺炎を繰り返しては再入院し、 「急変した際の延命治療はどうしますか」とその都度医師に聞かれた。 そして3度目の再発で入院し、同じように「どうしますか」と問われた時、 半ば慣れっこになっていた私たちは「回復の希望があるならできるだけのことはやってほしいが 機械の力を借りて心臓を動かすだけの措置なら不要」と回答した。 そしてその翌日、まるで私たちの会話を盗み聞きしていたかのように父は逝った。 今年もケムコ様より東京ゲームショウにお誘いいただいていたのだが 父の容体が安定していないことからギリギリまで返事を待っていただいていた。 (快く待ってくださったケムコ様には本当に感謝しかない。ありがとうございます。) 最初から断ることも考えたが、遠出すれば気分転換になるかもという現実逃避的な思考もあり 引き延ばすだけ引き延ばした挙句に父が選んだ旅立ちの日は9月21日、東京ゲームショウの開幕初日だった。 父についてのエピソードで一番古い記憶を辿ると、幼稚園のクリスマス会になるだろうか。 園児のところにサンタがやってきて菓子を配る恒例の会で私も楽しみにしていたのだが 当日やってきたのはサンタのコスプレをした父で、特に素性を隠すでもなく 大声で私の名前を呼びながら「おおしのびん、今年はワシがサンタじゃ」と菓子を手渡した。 私は幼稚園の年少組にして「サンタは親が演っている」ことを知ってしまったのである。 生粋の目立ちたがりで役職のつくポジションが大好きだった父を見て育ったせいか 私は人一倍自分を表に出すことを避けるようになり、今もこうしてハンドルネームでブログを書いている。 母から「お父さんのようになってはダメよ」と言われて育った私は、 言ってみれば父を反面教師にして出来上がった集合体のようなもので、何から何まで合わない。 合わないのに、成長するにつれて父に似た部分が体のあちこちに、思考の節々に現れては嫌悪した。 今にして思えば、父のようになりたくない、は、父のように何事にもオープンで大らかには生きられない 内向的な自分の劣等感が生んだ、羨望からくる逆恨みだったのかもしれない。 そのことを受け入れ、父の中に幾らかの可愛らしさを見出してからの親子関係は 世間で言うところの仲の良い親子には届いていなかったかもしれないが、そう悪くもなかったと思う。 3度目の入院の知らせは突然だった。 デイサービスから「微熱があり酸素量も少ないため念のため病院に連れていきます」と連絡があり またかと思いながら病院に駆けつけた。 前々回、前回と同じようにしばらく入院して、回復すればまた退院するのだろうとぼんやり考えていたので 入院手続きのために膨大な枚数の用紙に記入しなければならないことの方が気が重かった。 翌朝面会に行くと、父は痰を吸入してもらって楽になったのか静かに眠っていた。 夜中も1、2時間おきに吸入をしていたと聞き、頭の下がる思いがする。 とてもではないが、このケアを自宅ではできなかったろう。 父は私のことはわかっていたようで「会いにきたよ、わかる?」と聞けば小さく頷いていた。 「元気になって、また家に帰ろうな」と声をかけるとまた小さく頷いていて 「この様子なら大丈夫だろう」と少し安堵した。 しかし、翌朝の医師の説明では、心臓の機能が大分弱っているので 肺炎が治るよりも先に心臓が持たないかもしれないと告げられた。 そして、冒頭に書いたように「無理な延命治療は本人も辛かろうし不要。 楽になるための治療なら全力でお願いします」と回答して帰宅した。 その日の深夜、病院から容体がおかしいと電話があり、孫たちも連れて慌てて深夜の病院に 大勢で押しかけると、別室に移動した室内で父はスヤスヤと眠っていた。 「みなさんが到着される直前に急に安定し始めて」とナースは申し訳なさそうに笑ったが 「人騒がせなじいじだ」と悪態をつきながらも皆笑顔だった。 その翌日、またしても深夜に病院から電話があり、同じように大勢で深夜の病院に向かった。 酸素がなかなか上がってこないと昨夜より病室内の空気に緊張感があったが 当の本人は傍目には穏やかに眠っているように見えた。 「こんなことがこれから毎晩続くのかしら」と母が疲労困憊の様子で口にするのを聞きながら 昨日医師に「まぁ、こんな感じで心臓がゆっくり止まってしまうほうが本人は楽だと思いますよ。 本当に眠るように、何も苦しまずに済むので。」と言われたことを思い出していた。 ほどなくして心電図を表示している機械から危険を知らせるアラーム音が鳴り、慌ただしくナースが入ってきた。 「まだいったらだめだよ」「起きてじいじ」「起きないと怒るよ」と孫たちがそれぞれ父に声をかけ 「家に帰ろうよ」と姉が語りかけた後に、それまで黙って見守っていた母が父の手を取って話し始めた。 「じいじ、ねえじいじ、本当に好き放題に生きたわね。 突然商売をすると言い始めて、30年間も私にその店を手伝わせている間に 他所で女を作ったり、こっそり家のお金に手をつけたり。 その人を連れてゴルフに旅行にと遊びまわり、飲み歩いてね。 子育てなんて全部私に任せっきりで、ほとんどしなかったでしょ。 でもねじいじ、私はそれでも、あなたにまだ居て欲しい」 父の左手を両手で包み込み、まるで駄々っ子を宥めるように話しかける母の言葉を聞きながら 「おいおい、こんな男にだけはなるなと刷り込み続けて今更それはないだろう」と思ったりもしたが その言葉を聞いて、つくづく夫婦のことは夫婦にしかわからないのだと思い知らされた。 そして母が話し終えるのを待っていたかのように、9月21日午前6時に父の心臓は動きを止めた。 息を引き取る直前まで、話しかければ反応していたし、ゆっくりと腕を持ち上げたりピースサインも出せていて 「ぎゅっと握ってごらん」と言えば握り返していた父の時間は、本当に呆気なく止まったのだった。 けたたましい機械音さえなければ寝落ちを疑うほど穏やかな最期だった。 入退院を繰り返したとはいえ、何週間も昏睡状態が続いたわけでもなく、 在宅介護開始から2ヶ月、再入院から僅か2日で逝った父は ピンピンコロリとまではいかなくとも、ほどほどコロリぐらいの称号は与えても良い気がする。 面倒を見ていた親族の誰も介護疲れに陥らせず 別れを惜しむ気持ちを十分に残した上で旅立ったことは、家庭を振り返らず仕事に恋に奔放に生きた父が 珍しく見せた父親らしい気遣いと言っていいかもしれない。 週末は自宅で皆に介護されながら、コロナ感染の入院直前に食べるはずだった念願の鰻もちゃんと食し 早朝にも関わらず親族8人が見守る中で逝けたのだから、幸せだったろう。 亡くなる前日の朝、家族がいる手前では気恥ずかしさが勝ってしまい、正直な気持ちを話せないと思った私は ひとりで病院に面会に行き、眠っている父に向かって幼い頃から反抗的な態度を取ってきたことを詫びた。 「できの悪い息子でごめんな」と耳元で話していると、父が一瞬、私の手を握り返してきた、気がした。 あの時間がなければ、私の後悔はもっとずっと大きかったと思う。 テレビで何度も見かけた「9月21日午前6時21分、お亡くなりになりました」という医師の言葉を聞き終えて外に出ると もう空は明るくなり始めており、電話1本で飛んできた葬儀屋と話をしているうちにすっかり陽は昇った。 秋晴れの爽やかな朝だった。 悲しみに浸る暇もなく、数々の段取りが始まった。 実を言うと、2年ぐらい前から「親が亡くなった時にするべきこと」という ハウツーのページをブックマークしていて、折に触れて読み返すのを癖づけていた。 10年以上前の別れでは狼狽してしまい、何もかも人任せにしてしまった反省から いざという時にあたふたせず、冷静に適切な行動とれるための予習をしていたのだ。 親族と親しい方々への連絡、役所への届け出、葬儀の手配など まるで流れ作業のように進んでいって、翌日には通夜、翌々日の葬儀がすんなり決まった。 通夜の翌日、親族の集まった部屋に入ると、皆が見守る中で父が風呂に入れられていた。 旅立ちの前に全身を綺麗にするオプションサービスで、母が頼んでいたらしい。 髪も丁寧に洗い、顔もパック&化粧までしてほとんど韓流スターのようなフルコース。 一部始終を近くで見ていた姉が「私がやって欲しいぐらいのサービスだったわ」と感心していた通り 仕上がった父はこざっぱりして生気を取り戻したように見えた。 昼時になり孫たちが腹が減ったと言うのでGoogleMapで調べてみると 田舎のため近くにはコンビニぐらいしか引き当たらない。 「仕方ないから適当におにぎりでも買ってこようか」と義兄は言ったのだが 騒がしく葬るのが我が家のスタイルだからと、私の提案でデリバリーを頼むことにした。 幸い、配達圏内にカレー屋とピザ屋が引き当たったため Uberと出前館に一軒ずつ注文を出し、数十分後には親族控室はカレーとピザの匂いで充満した。 父の想い出話を肴にワイワイと盛り上がり、「こんなに騒がしい親族の控室はないんじゃないか」と 誰かが口にするほど賑やかな昼食になった。 年を取ってもジャンクフードが大好きだった父は、すぐ横で羨ましく見ていたに違いない。 皆で盛り上がっているところに葬儀屋が入ってきて、一枚の紙を置いていった。 折り鶴の形をした形状記憶用紙で、皆で一言ずつ別れの言葉を書いてお棺に入れるのだという。 「お疲れ様でした」「あちらでは偉そうな振る舞いをしないように」(←私)など各自が書き込み、 最後に全員のメッセージを読んでいると、看護学生をしている姪が書いたと思しき一文が目に留まった。 「きちんと面倒をみてあげられなくてごめんなさい。立派な看護師になってみせます。」 淡々と皆の様子を俯瞰で眺めてきた私は、その一文を読んで初めて涙腺が緩んだ。 父親としては赤点だったが、祖父としては孫達に慕われる良きじいじだったのだ。 父の顔の広さもあって、葬儀場には置き場所に困るほどの花が届き、弔問客で溢れ返った。 コロナ禍ではとても実現できなかったであろうし、やはり父はツイている。 「いよいよお別れの時です。 生前お付き合いのあった方は、どうか前に出てきてお顔を見て差し上げてください。 仏様は亡くなっても私達に多くのことを教えてくださいます。 命の儚さ、尊さ、多くの教えを私達の心に遺して旅立たれるのです。」 お棺を閉じる前のお坊さんの言葉に誘われるように棺の前に立ち、眠っている父の顔を覗き込んでみた。 次々と収められる花に囲まれた父は、加工アプリで装飾し過ぎた写真のようなビジュアルで少しだけ滑稽だった。 そしてその姿を見てフフッと少し笑った後に、訳もわからず涙が流れた。 時間にしてほんの1分ぐらいだったと思うが、どこかの栓が抜けたようにドバドバと流れて自分でも驚いた。 「最後ぐらい泣いてくれ」と、父が私の涙腺(栓)を抜きにきたのかも知れない。 こんな機会でもなければ会うことの無かったであろう、数十年振りの知人や親戚と再会し 様々な思い出話をしていると、この時間も父の置き土産なのだと感じる。 簡略化の進む現代風の葬り方にも良い点はあるが、昔ながらの葬式も、その煩わしさも込みでなかなか良い。 親族用にチャーターした火葬場までの送迎バスに乗り込む際、 片手で骨壷を持ち、片手でスマホを持って自撮りをした。父とのツーショットである。 山の中腹にある火葬場は薄曇りで少し肌寒かったが、待ち時間中はやはり四方山話で盛り上がった。 火葬を終え、小さな骨壷に収まった父と帰宅してから 四十九日までの予定を親族で確認し、それぞれが日常に戻っていった。 数日して何気なくiPhoneの写真フォルダを見ていると、入院時に父と撮った写真が出てきた。 亡くなった9月21日は金曜日、その写真は2日前の19日だったので 写真の上にはまだ『水曜日』と表示されている。 iPhoneの写真は1週間以内なら曜日で表記され、1週間以上が経つと○月○日の表記に変わる。 水曜日という表示に、まだ数日前まで父はこの世にいたのだと気づかされた。 老健に長く入っていたし、それほど頻繁に会っていたわけでもないのに 「もういない」ことが日毎に実感となって、音もなく雪が降り積もるように静かに寂しさが募っていく。 あっという間に四十九日を迎え、近しい親族だけで法要を済ませた。 葬儀の時と同じお坊さんがやってきて、最後にまたひとつ話をしていった。 「四十九日が経ちましたね。 毎日元気にお過ごしでしょうか。 今日はひとつ、時間と命について皆さんに考えていただきたいと思います。 私たちは皆、等しく流れる時間の中で生きています。 亡くなった方の時間はそこで止まり、しかし私達の時間は動き続けます。 時間の止まった方との距離は日々遠くなり、日常で思い出す機会が減ってきたり 悲しみが薄れたりしますが、そんな時こそ、生きていることを自覚していただいたいのです。 今日この場で皆さんと過ごした時間が二度と戻らないのと同じように 時間は先にしか流れないと自覚しながら、1日1日を大切に過ごして下さい。」 私にとって父が良い父でなかったように、父にとって私も良い息子ではなかったろう。 生きているうちにもう少し何とか出来たかもと思わないでもないが、全ては後の祭り。 是枝裕和監督の映画「歩いても歩いても」に出てくる 『人生はいつも、ちょっとだけ間に合わない。』を、まんまと私も体験してしまった。 先人からの教訓を受け取っていたのに、実践を怠って同じ後悔をして その気持ちをこうして文章に残し、誰かが悔いを残さないようにと祈る。 そうやって、人は生きていくのだ。
四十九日 - 忍之閻魔帳
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yasuderland · 3 months
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後半戦、はじまりはじまり。後半戦?なんぞや?という方は、ぜひひとつ前の投稿に目を通してみてくださいな。
7月
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約一年ぶりの主演舞台、少女都市からの呼び声。新宿歌舞伎町、THEATER MILANO-Zaにて幕開けでした。儚くて、恐ろしくて、でもどこか美しくて。なんとも不思議なおはなし。僕の大好きなアングラの世界に触れていただけたこと、この上なくしあわせです。よかった?今度はまるがこちらのステージに立つみたい。仲間の活躍はなによりもうれしいね。
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せっかくやからかわいい妹分のお仕事もご紹介しましょ。KOSÉさん「米肌」のキャンペーンキャラクターに就任したようで。この子たち、気が付いたらスキンケアブランドのお仕事まで勝ち取ってました。どこまでいくのでしょう。僕たちも負けていられない。そして萌え袖の安子ちゃんがやっぱりいちばんかわいい。
8月
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8月は今年いちばんに濃くて、この先ずっと忘れられへんやろなと感じる出来事の連続。まずはこちら、ベリーズでのお写真。過去の病の経験から、僕にとってなくてはならないと思うほどたいせつな海にまったく触れられなくなってしまって。昔のように深くまで潜ることができないだけで、浅瀬くらいなら大丈夫やったんやけど、どうしてかそれすらもできなかったんです。あんなに好きやったのに。たぶん、悲しいからなんやろね。浅瀬に足を浸からせてみたら、もっとその先へ行きたくなってしまうやろうし、大好きだった青色の景色をこの目で見たくなってしまう。ほしいものはこの先もう自分に与えられることはないと分かっていたから、きっとどこかで避けてたのかな。でもね、ようやっと弱さを克服することができたんです。特別なベリーズの海に、自らの足で勢いよく飛び込んだの。もちろん深くまでは無理やけど、夢に見るほど大好きな透き通る海の色にもう一度触れることができて、あの瞬間だけはきっと世界中の誰よりもしあわせでした。弱さも、涙も、感動も、むきだしの僕の心をあたたかく受け入れてくださったアナザースカイさん。僕にとって海がどれだけ大切なものだったか改めて教えていただけたこと、感謝しかございません。いつの日か恩返しができますように。
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そしてもういっちょ。49枚目のシングル、オオカミと彗星の発売。未完成とは打って変わって狂気と色気をふんだんに詰め込んだこの楽曲、最高にイカしてますぜ。音楽番組では毎回スーツで歌って踊っておりました。なかなか珍しいかもしれないね。MVもこのジャケ写通りスーツでびしっとキメていますので、気になる方はぜひ。
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まだあります。無事にロッキンリベンジを果たせたのも8月でした。本当は去年初出場の予定やったんやけど、台風にその予定ごと掻っ攫われまして。僕たちよく台風呼ぶからなあ。今年もピンポイントで近付いてきたりとすこし危うい瞬間があったものやから気が気ではなかったけど、無事にやり遂げましたよ。憧れのステージです。達成感。ここから怒涛のフェスつづき!
9月
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WANIMA主催の1CHANCE FESTIVALにお呼ばれしまして。もちろんパフォーマンス中はずっと楽しかったんやけど、裏側でもWANIMAのみんなとわちゃわちゃして大盛り上がりやったのよね。WANIMAがベースを募集しようか考えてるって僕たちにおはなししてくれたんやけど、それを聞いたまるがかるーく立候補したの。そしたら「いや、お忙しいでしょうから…。」ってやんわりお断りされてたのがほんまにおもろくて未だにくすっと笑ってしまいそうになる。まるもそのあとちょっと凹んでたから尚更おかしかったなあ。思い出がたくさん。
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最後のフェスは、僕たち関ジャニ∞だけで。バンドはもちろん色気たっぷりのダンス曲も、しっとりなバラード曲も、幅広く披露いたしましたのよ。しかも途中僕のお誕生日サプライズなんかもあったりして、会場にいるeighterのみなさまからは青色のペンライトでうつくしい祝福が。あっという間にしあわせ空間のできあがりやったね。改めて大きな愛に触れた一日。夜空に打ち上げた大きな花火、また来年みんなで見たいなぁ。
10月
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またもや妹分の登場です。なんと少女漫画雑誌のりぼんさんにて、連載がはじまりました。おそろしい。ほんまにどこまでいくつもりなんやろう。どんなもんか気になって、僕と安子ちゃんがメインの回を買ってみたんやけど、胸きゅんがいっぱい詰まってて楽しかったよ。盛ってないからね。ほんまのはなし。39歳のおじさんも少女漫画片手にレジへ並びます。疑ってるでしょ。マジやで。
11月
11月と12月は個人の仕事というよりも、仲間たちとレギュラー番組の収録等でいつも通りに過ごす時間が多かったものやから、実はここに載せられる出来事はもう残ってなくて。でももったいないよね。せっかくやから、いままで画像の枚数制限で泣く泣くカットしていた音楽番組のおはなしを載せていこうかな。まずはベストにヒットした歌謡祭。
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いくつになっても様子がおかしい。たのしかった。毎年いつもカウントダウンライブでみなさまの初笑いを狙いに行ってたんやけど、今年はそれが叶わんのでこの場をお借りして。アイドル界の様子がおかしい担当であり続けたいと思ってしまうのはどうしてでしょうか。めい、かわいい?隣にいるのはたつと言う名のトトロです。
12月
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12月はFNSさんとMステさん。白と赤、衣装も冬という感じがするね。並べてみて思ったけどみんな同じような顔してない?おもしろい。こんなところにまでまた愛おしさを見つけてしまうのです。こうして自分たちの音楽を届けられることも、なにひとつ当たり前ではなかったんだなと改めて実感した月でしたな。もちろん当たり前だなんて思ったことはないけれど、またこうして素敵な機会をいただけるようにこれからも一所懸命がんばるぞ!の気持ちです。ふう、なんとか年内に間に合った!ここまで読んでくださった子はどれくらいいるのかな。お付き合いいただいて本当に本当にありがとう。疲れたでしょう、ゆっくり目を休めてね。あなたにとって、素敵な年末年始になりますように。そして来年からも僕たちをよろしくお願いします。たくさん笑わせるぞ。
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isakicoto2 · 2 years
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つまさきになみのおと
そういえば、自分から電話することだって滅多になかったのだった。 ディスプレイに浮かぶ名前を、そっとなぞるように見つめる。漢字三文字、向かって右手側の画数が多いそれは、普段呼んでいるものよりもなんとなく遠くに感じる。同じ、たったひとりの人を指す名前なのに。こんな場面でやけに緊張しているのは、そのせいなのだろうか。うんと昔は、もっとこれに近い名前で呼んでいたくせに。本人の前でも、居ないところでだって、なんだか誇らしいような、ただ憧れのまなざしで。 訳もなく一度ベンチを立ち上がって、ゆるゆると力なく座り込んだ。ただ電話をかけるだけなのに、なんだってこんなに落ち着かないんだろう。らしくないと叱咤する自分と、考え過ぎてナーバスになっている自分が、交互に胸の中を行き来する。何度も真っ暗になる画面に触れなおして、またひとつ詰めていた息を吐き出した。 寮の廊下はしんと静まり返っていた。巡回する寮監が消していく共同部分の照明、それ以外は規定の中だけで生きているはずの消灯時間をとうに過ぎている。水泳部員の集まるこのフロアに関して言えば、週末の夜にはもう少し笑い声も聞こえてくるはずだ。けれど、今日は夜更かしする元気もなく、すっかり寝息を立ててしまっているらしい。 午前中から半日以上かけて行われた、岩鳶高校水泳部との合同練習。夏の大きな大会が終わってからというもの緩みがちな意識を締める意味でも、そして次の世代に向けての引き継ぎの意味でも、今日の内容は濃密で、いつも以上に気合いが入っていた。 「凛先輩、今日は一段と鬼っスよぉ」 残り数本となった練習メニューのさなか、プールサイドに響き渡るくらい大きな声で、後輩の百太郎は泣き言を口にしていた。「おーい、気張れよ」「モモちゃん、ファイト!」鮫柄、岩鳶両部員から口々にそんな言葉がかけられる。けれどそんな中、同じく後輩の愛一郎が「あと一本」と飛び込む姿を見て、思うところがあったらしい。こちらが声を掛ける前に、外しかけたスイミングキャップをふたたび深く被りなおしていた。 春に部長になってからというもの、試行錯誤を繰り返しながら無我夢中で率いていたこの水泳部も、気が付けばこうやってしっかりと揺るぎのない形を成している。最近は、離れたところから眺めることも増えてきた。それは頼もしい半面、少しだけ寂しさのような気持ちを抱かせた。 たとえば、一人歩きを始めた子供を見つめるときって、こんな気持ちなのだろうか。いや、代々続くものを受け継いだだけで、一から作り上げたわけではないから、子供というのも少し違うか。けれど、決して遠くない感情ではある気がする。そんなことを考えながら、プールサイドからレーンの方に視線を移した。 四人、三人と並んでフリースタイルで泳ぐその中で、ひときわ飛沫の少ない泳ぎをしている。二人に並んで、そうして先頭に立った。ぐんぐんと前に進んでいく。ひとかきが滑らかで、やはり速い。そして綺麗だった。そのままぼんやりと目で追い続けそうになって、慌ててかぶりを振る。 「よし、終わった奴から、各自休憩を取れ。十分後目安に次のメニュー始めるぞ」 プールサイドに振り返って声を張ると、了解の意の野太い声が大きく響いた。
暗闇の中、小さく光を纏いながら目の前に佇む自動販売機が、ブウンと唸るように音を立てた。同じくらいの価格が等間隔に並んで表示されている。価格帯はおそらく公共の施設に置いてあるそれよりも少しだけ安い。その中に『売り切れ』の赤い文字がひとつ、ポツンと浮き上がるように光っている。 ふたたび、小さく吐き出すように息をついた。こんな物陰にいて、飲み物を買いに来た誰かに見られたら、きっと驚かせてしまうだろう。灯りを点けず、飲み物を選んでいるわけでも、ましてや飲んでいるわけでもない。手にしているのはダイヤル画面を表示したままの携帯電話で、ただベンチでひとり、座り込んでいるだけなのだから。 あと一歩のきっかけをどうしても掴めない。けれど同時に、画面の端に表示された時刻がそんな気持ちを追い立て、焦らせていた。もう少しで日をまたいで越えてしまう。意味もなくあまり夜更かしをしないはずの相手だから、後になればなるほどハードルが高くなってしまうのだ。 今日は遅いし、日をあらためるか。いつになく弱気な考えが頭をもたげてきたとき、不意に今日の後ろ姿が脳裏に浮かんだ。途端に息苦しさのような、胸の痛みがよみがえる。やはり、このままでいたくなかった。あのままで今日を終えてしまいたくない。 焦りと重ねて、とん、と軽く押された勢いのまま、操作ボタンを動かした。ずっと踏み出せなかったのに、そこは淡々と発信画面に切り替わり、やがて無機質な呼び出し音が小さく聞こえ始めた。 耳に当てて、あまり音を立てないように深く呼吸をしながら、じっと待つ。呼び出し音が流れ続ける。長い。手元に置いていないのだろうか。固定電話もあるくせに、何のための携帯電話なのか。そんなの、今に始まったことじゃないけれど。それに留守電設定にもしていない。そもそも設定の仕方、知ってんのかな。…やけに長い。風呂か、もしくはもう寝てしまっているとか。 よく考えたら、このまま不在着信が残ってしまうほうが、なんだか気まずいな。そんな考えが浮かんできたとき、ふっと不安ごと取り上げられたみたいに呼び出し音が途切れた。 「もしもし…凛?」 繋がった。たぶん、少しだけ心拍数が上がった。ぴんと反射的に背筋が伸びる。鼓膜に届いた遙の声色は小さいけれど、不機嫌じゃない。いつもの、凪いだ水面みたいな。 そんなことを考えて思わず詰まらせた第一声を、慌てて喉から押し出した。 「よ、よぉ、ハル。遅くにわりぃな。あー、別に急ぎじゃないんだけどさ、その…今なにしてた? もう寝てたか?」 隙間なく沈黙を埋めるように、つい矢継ぎ早に並べ立ててしまった。違う、こんな風に訊くつもりじゃなかったのに。いつも通りにつとめて、早く出ろよ、とか、悪態の一つでもついてやろうと思ってたのに。これではわざとらしいことこの上なかった。 「いや…風呂に入ってきたところだ。まだ寝ない」 ぐるぐると頭の中を渦巻くそんな思いなんて知らずに、遙はいつもの調子でのん��りと答えた。ひとまず色々と問われることはなくて、良かった。ほっと胸を撫で下ろす。 「そ。それなら、良かった」 電話の向こう側に遙の家の音が聞こえる。耳を澄ませると、何かの扉を閉じる音、続けて、小さくガラスのような音が鳴った。それから、水の音、飲み下す音。 …あ、そっか、風呂上がりっつってたな。向こう側の景色が目の前に浮かぶようだった。台所の、頭上から降る白い光。まだ濡れたまま、少しのあいだ眠っているだけの料理道具たち。水滴の残るシンクは古くて所々鈍い色をしているけれど、よく手入れがされて光っている。水回りは実家よりも祖母の家に似ていて、どこか懐かしい。ハルの家、ここのところしばらく行ってないな。あの風呂も、いいな。静かで落ち着くんだよなぁ。 「それで、どうしたんだ」 ぼんやり、ぽやぽやと考えているうちに、水かお茶か、何かを飲んで一息ついた遙がおもむろに投げかけてきた。ハッと弾かれるように顔を上げ、慌てて言葉を紡ぎ出す。 「あー、いや…今日さ、そっち行けなかっただろ。悪かったな」 「…ああ、そのことか」 なるほど、合点がいったというふうに遙が小さく声を零した。 そっち、というのは遙の家のことだ。今日の合同練習の後、岩鳶の面々に「これから集まるから一緒に行かないか」と誘われていたのだった。 「明日は日曜日なんだしさ、久しぶりに、リンちゃんも行こうよ」 ねぇ、いいでしょ。練習終わりのロッカールームで渚がそう言った。濡れた髪のままで、くりくりとした大きな目を真っすぐこちらに向けて。熱心に誘ってきたのは主に彼だったけれど、怜も真琴も、他人の家である以上あまり強くは勧めてこなかったけれど、渚と同じように返事を期待しているみたいだった。当の家主はというと、どうなんだと視線を送っても、きょとんとした顔をして目を瞬かせているだけだったけれど。きっと、別に来てもいいってことなのだろう。明確に断る理由はなかったはずだった。 けれど、内心迷っていた。夏の大きな大会が終わってやっと一息ついて、岩鳶のメンバーとも久しぶりに水入らずでゆっくり過ごしたかった。それに何より、他校で寮暮らしをしている身で、遙の家に行ける機会なんてそう多くはない。その上、一番ハードルの高い『訪問する理由』というものが、今回はあらかじめ用意されているのだ。行っても良かったのだ。けれど。 「わりぃ、渚。今日は行かれねぇ」 結局、それらしい適当な理由を並べて断わってしまったのだった。ミーティングがあるからとか、休みのうちに片付けなきゃならないことがあるとか、今思えば至極どうでもいいことを理由にしていた気がする。 始めのうちは、ええーっと大きく不満の声を上げ、頬を膨らませてごねていた渚も、真琴に宥められて、しぶしぶ飲み込んだみたいだった。 「また次にな」 まるで幼い子供に言い聞かせるようにやわらかい口調につとめてそう言うと、うん、分かったと渚は小さく頷いた。そうして、きゅっと唇を噛みしめた。 「でもでも、今度こそ、絶対、ぜーったいだからね!」 渚は声のトーンを上げてそう口にした。表向きはいつものように明るくつとめていたけれど、物分かりの良いふりをしているのはすぐに知れた。ふと垣間見えた表情はうっすらと陰り曇って、最後まで完全に晴れることはなかった。なんだかひどく悪いことをしてしまったみたいで、胸の内側が痛んだ。 ハルは、どうなんだ。ちらりとふたたび視線をやる。けれど、もうすっかり興味をなくしたのか、遙はロッカーから引き出したエナメルバッグを肩に引っ掛け、ふいっと背を向けた。 「あ、ハル」隣にいた真琴が呼びかけたけれど、遙は振り返らずに、そのまま出入り口へ歩いていってしまった。こんなとき、自分にはとっさに呼び止める言葉が出てこなくて、ただ見送ることしかできない。強く引っ掛かれたみたいに、いっそう胸がちくちくした。 「なんか、ごめんね」 帰り際、真琴はそう言って困ったように微笑んだ。何が、とは言わないけれど、渚の誘いと、多分、先ほどの遙のことも指しているのだろう。 「いーって。真琴が謝ることじゃねぇだろ」 軽い調子で答えると、真琴は肩をすくめて曖昧に笑った。 「うん、まぁ、そうなんだけどさ」 そう言って向けた視線の先には、帰り支度を終えて集まる渚、怜、江、そして遙の姿があった。ゆるく小さな輪になって、渚を中心に談笑している。この方向からでは遙の顔は見えない。顔の見える皆は楽しそうに、ときどき声を立てて笑っていた。 「言わなきゃ、分からないのにね」 目を細めて、独り言のように真琴は口にした。何か返そうと言葉を探したけれど、何も言えずにそのまま口をつぐんだ。 その後、合同練習としては一旦解散して、鮫柄水泳部のみでミーティングを行うために改めて集合をかけた。ぞろぞろと整列する部員たちの向こうで、校門の方向へ向かう岩鳶水泳部員の後ろ姿がちらちらと見え隠れした。小さな溜め息と共に足元に視線を落とし、ぐっと気を入れ直して顔を上げた。遙とは今日はそれっきりだった。 「行かなくて良かったのか?」 食堂で夕食を終えて部屋に戻る道中、宗介がおもむろに口を開いてそう言った。近くで、ロッカールームでの事の一部始終を見ていたらしかった。何が、とわざわざ訊くのも癪だったので、じっとねめつけるように顔を見上げた。 「んだよ、今さら」 「別に断る理由なんてなかったんじゃねぇか」 ぐっと喉が詰まる。まるで全部見透かしたみたいに。その表情は心なしか、成り行きを楽しんでいるようにも見えた。 「…うっせぇよ」 小さく舌打ちをして、その脚を軽く蹴とばしてやる。宗介は一歩前によろけて、いてぇなと声を上げた。けれどすぐに、くつくつと喉を鳴らして愉快そうに笑っていた。 「顔にでっかく書いてあんだよ」 ここぞとばかりに、面白がりやがって。
それから風呂に入っても、言い訳に使った課題に手を付けていても、ずっと何かがつかえたままだった。宗介にはああいう態度をとったものの、やはり気にかかって仕方がない。ちょっとどころではない、悪いことをしてしまったみたいだった。 だからなのか、電話をしようと思った。他でもなく、遙に。今日の後ろ姿から、記憶を上塗りしたかった。そうしなければ、ずっと胸が苦しいままだった。とにかくすぐに、その声が聞きたいと思った。 寮全体が寝静まった頃を見計らって、携帯電話片手にひと気のない場所を探した。いざ発信する段階になってから、きっかけが掴めなくて踏ん切りがつかずに、やけに悩んで時間がかかってしまったけれど。 それでも、やっとこうして、無事に遙と通話するに至ったのだった。 「…らしくないな、凛が自分からそんなこと言い出すなんて」 こちらの言葉を受けて、たっぷりと間を置いてから遙は言った。そんなの自分でも分かっているつもりだったけれど、改まってそう言われてしまうと、なんとなく恥ずかしい。じわじわと広がって、両頬が熱くなる。 「んだよ、いいだろ別に。そういうときもあんだよ」 「まぁ、いいけど」 遙は浅く笑ったみたいだった。きっと少しだけ肩を揺らして。風がそよぐような、さらさらとした声だった。 「でも、渚がすごく残念がってた」 「ん…それは、悪かったよ」 あのときの渚の表情を思い浮かべて、ぐっと胸が詰まる思いがした。自分のした返事一つであんなに気落ちさせてしまったことはやはり気がかりで、後悔していた。いっつもつれない、なんて、妹の江にも言われ続けていたことだったけれど。たまにはわがままを聞いてやるべきだったのかもしれない。近いうちにかならず埋め合わせをしようと心に決めている。 「次に会うときにちゃんと言ってやれ」 「そうする」 答えたのち、ふっとあることに気が付いた。 「そういえば、渚たちは?」 渚の口ぶりから、てっきり今晩は遙の家でお泊り会にでもなっているのだと思っていた。ところが電話の向こう側からは話し声どころか、遙以外のひとの気配さえないようだった。 「ああ。晩飯前には帰っていった」 「…そっか」 つい、沈んだ声色になってしまった。何でもないみたいにさらりと遙は答えたけれど、早々にお開きになったのは、やはり自分が行かなかったせいだろうか。過ぎたことをあまり考えてもどうにもならないけれど、それでも引っ掛かってしまう。 しばらく沈黙を置いて、それからおもむろに、先に口を開いたのは遙の方だった。 「言っておくが、そもそも人数分泊める用意なんてしてなかったからな」 渚のお願いは、いつも突然だよな。遙は少し困ったように笑ってそう言った。ぱちりぱちりと目を瞬かせながら、ゆっくりと状況を飲み込んだ。なんだか、こんな遙は珍しかった。やわらかくて、なにか膜のようなものがなくて、まるで触れられそうなくらいに近くて、すぐ傍にいる。 そうだな、とつられて笑みをこぼしたけれど、同時に胸の内側があまく締め付けられていた。気を抜けば、そのまま惚けてしまいそうだった。 そうして、ぽつんとふたたび沈黙が落ちた。はっとして、取り出せる言葉を慌てて探した。だんだんと降り積もるのが分かるのに、こういうとき、何から話せばいいのか分からない。そんなことをしていたら先に���われるか離れてしまうか。そう思っていたのに、遙は何も訊かずに、黙ってそこにいてくれた。 「えっと」 ようやく声が出た。小石につまづいてよろけたように、それは不格好だったけれど。 「あ、あのさ、ハル」 「ん?」 それは、やっと、でもなく、突然のこと、でもなく。遙は電話越しにそっと拾ってくれた。ただそれだけのことなのに、胸がいっぱいになる。ぐっとせり上がって、その表面が波打った。目元がじわりと熱くなるのが分かった。 「どうした、凛」 言葉に詰まっていると、そっと覗き込むように問われた。その声はひどく穏やかでやわらかい。だめだ。遙がときどき見せてくれるこの一面に、もう気付いてしまったのだった。それを心地よく感じていることも。そうして、知る前には戻れなくなってしまった。もう、どうしようもないのだった。 「…いや、わりぃ。やっぱなんでもねぇ」 切り出したものの、後には続かなかった。ゆるく首を振って、ごまかすようにつま先を揺らして、わざと軽い調子で、何でもないみたいにそう言った。 遙は「そうか」とひとつ返事をして、深く問い詰めることはしなかった。 そうしていくつか言葉を交わした後に、「じゃあまたな」と締めくくって、通話を切った。 ひとりになった瞬間、項垂れるようにして、肺の中に溜め込んでいた息を長く長く吐き出した。そうしてゆっくりと深呼吸をして、新しい空気を取り入れた。ずっと潜水していた深い場所から上がってきたみたいだった。 唇を閉じると、しんと静寂が辺りを包んでいた。ただ目の前にある自動販売機は、変わらず小さく唸り続けている。手の中にある携帯電話を見やると、自動で待ち受け状態に戻っていた。まるで何ごともなかったみたいに、日付はまだ今日のままだった。夢ではない証しのように充電だけが僅かに減っていた。 明るさがワントーン落ちて、やがて画面は真っ暗になった。そっと親指の腹で撫でながら、今のはきっと、「おやすみ」と言えば良かったんだと気が付いた。
なんだか全身が火照っているような気がして、屋外で涼んでから部屋に戻ることにした。同室の宗介は、少なくとも部屋を出てくるときには既に床に就いていたけれど、この空気を纏って戻るのは気が引けた。 寮の玄関口の扉は既に施錠されていた。こっそりと内側から錠を開けて、外に抜け出る。施錠後の玄関の出入りは、事前申請がない限り基本的には禁止されている。防犯の観点からも推奨はできない。ただ手口だけは簡単なので、施錠後もこっそり出入りする寮生が少なくないのが実情だった。 そういえば、前にこれをやって呼び出しを受けた寮生がいたと聞いた。そいつはそのまま校門から学校自体を抜け出して、挙げ句無断外泊して大目玉を食らったらしいけれど、さすがに夜風にあたる目的で表の中庭を歩くくらいなら、たとえばれたとしてもそこまでお咎めを受けることはないだろう。何なら、プールに忘れものをしたから取りに行ったとでも言えばいい。 そうして誰もいない寮の中庭を、ゆっくりと歩いた。まるで夜の中に浸かったみたいなその場所を、あてもなくただ浮かんで揺蕩うように。オレンジがかった外灯の光が点々とあちこちに広がって、影に濃淡をつくっている。空を仰ぐと、雲がかかって鈍い色をしていた。そういえば、未明から雨が降ると予報で伝えていたのを思い出した。 弱い風の吹く夜だった。時折近くの木の葉がかすかに揺れて、さわさわと音を立てた。気が付けば、ほんの半月ほど前まで残っていたはずの夏の匂いは、もうすっかりしなくなっていた。 寝巻代わりの半袖に綿のパーカーを羽織っていたので、さして寒さは感じない。けれど、ここから肌寒くなるのはあっという間だ。衣替えもして、そろそろ着るものも考えなければならない。 夏が過ぎ去って、あの熱い時間からもしばらく経って、秋を歩く今、夜はこれから一足先に冬へ向かおうとしている。まどろんでいるうちに瞼が落ちているように、きっとすぐに冬はやってくる。じきに雪が降る。そうして年を越して、降る雪が積もり始めて、何度か溶けて積もってを繰り返して、その頃に���もう目前に控えているのだ。この場所を出て、この地を離れて、はるか遠くへ行くということ。 たったひとつを除いては、別れは自分から選んできた。昔からずっとそうだった。走り出したら振り返らなかった。自分が抱く信念や想いのために、自分で何もかも決めたことなのに、後ろ髪を引かれているわけではないのに、最近はときどきこうやって考える。 誰かと離れがたいなんて、考えなかった。考えてこなかった。今だってそうかと言えばそうじゃない。半年も前のことだったらともかく、今やそれぞれ進むべき道が定まりつつある。信じて、ひたむきに、ただ前へ進めばいいだけだ。 けれど、なぜだろう。 ときどき無性に、理由もなく、どうしようもなく、遙に会いたくなる。
ふと、ポケットに入れていた携帯電話が震え出したのに気が付いた。メールにしては長い。どうやら電話着信のようだった。一旦足を止め、手早く取り出して確認する。 ディスプレイには、登録済みの名前が浮かんでいる。その発信者名を目にするなり、どきりと心臓が跳ねた。 「も、もしもし、ハル?」 逡巡する間もなく、気が付けば反射的に受話ボタンを押していた。慌てて出てしまったのは、きっと遙にも知れた。 「凛」 けれど、今はそれでも良かった。その声で名を呼ばれると、また隅々にまで血が巡っていって、じんわりと体温が上がる。 「悪い、起こしたか」 「や、まだ寝てなかったから…」 そわそわと、目にかかった前髪を指でよける。立ち止まったままの足先が落ち着かず、ゆるい振り子のように小さくかかとを揺らす。スニーカーの底で砂と地面が擦れて、ざりりっと音を立てた。 「…外に出てるのか? 風の音がする」 「あー、うん、ちょっとな。散歩してた」 まさか、お前と話して、どきどきして顔が火照ったから涼んでるんだ、なんて口が裂けても言えない。胸の下で相変わらず心臓は速く打っているけれど、ここは先に会話の主導権を握ってしまう方がいい。背筋を伸ばして、口角をゆるく上げた。 「それより、もう日も跨いじまったぜ。なんだよ、あらたまって。もしかして、うちのプールに忘れもんしたか?」 調子が戻ってきた。ようやく笑って、冗談交じりの軽口も叩けるようになってきた。 「プールには、忘れてない」 「んだよ、ホントに忘れたのかよ」 「そういうことじゃない」 「…なんかよく分かんねぇけど」 「ん…そうだな。だけど、その」 遙にしては珍しい、はっきりとしない物言いに首を傾げる。言葉をひとつずつひっくり返して確かめるようにして、遙は言いよどみながら、ぽつぽつと告げてきた。 「…いや、さっき凛が…何か、言いかけてただろ。やっぱり、気になって。それで」 そう続けた遙の声は小さく、言葉は尻切れだった。恥ずかしそうに、すいと視線を逸らしたのが電話越しにも分かった。 どこかが震えたような気がした。身体の内側のどこか、触れられないところ。 「…はは。それで、なんだよ。それが忘れもの? おれのことが気になって仕方なくって、それでわざわざ電話してきたのかよ」 精一杯虚勢を張って、そうやってわざと冗談めかした。そうしなければ、覆い隠していたその存在を表に出してしまいそうだった。喉を鳴らして笑っているつもりなのに、唇が小さく震えそうだった。 遙はこちらの問いかけには返事をせずに、けれど無言で、そうだ、と肯定した。 「凛の考えてることが知りたい」 だから。そっとひとつ前置きをして、遙は言った。 「聞かせてほしい」 凛。それは静かに押し寄せる波みたいだった。胸に迫って、どうしようもなかった。 顔が、熱い。燃えるように熱い。視界の半分が滲んだ。泣きたいわけじゃないのに、じわりと表面が波打った。 きっと。きっと知らなかった頃には、こんなことにも、ただ冗談めかして、ごまかすだけで終わらせていた。 ハル。きゅっと強く、目を瞑った。胸が苦しい。汗ばんだ手のひらを心臓の上にそっとのせて、ゆるく掴むように握った。 今はもう知っているから。こんなに苦しいのも、こんなに嬉しいのも、理由はたったひとつだった。ひたひたといっぱいに満たされた胸の内で、何度も唱えていた。 「…凛? 聞いてるのか」 遙の声がする。黙ったままだから、きっとほんの少し眉を寄せて、怪訝そうな顔をしている。 「ん、聞いてる」 聞いてるよ。心の中で唱え続ける。 だって声、聞きたいしさ、知りたい。知りてぇもん。おれだって、ハルのこと。 「ちゃんと言うから」 開いた唇からこぼれた声はふわふわとして、なんだか自分のものではないうわ言みたいで、おかしかった。 できるだけいつも通りに、まるで重しを付けて喋るように努めた。こんなの、格好悪くて仕方がない。手の甲を頬に当ててみた。そこはじんわりと熱をもっている。きっと鏡で見たら、ほんのりと紅く色づいているのだろう。はぁ、とかすかに吐き出した息は熱くこもっていた。 「あのさ、ハル」 差し出す瞬間は、いつだってどきどきする。心臓がつぶれてしまいそうなくらい。こんなに毎日鍛えているのに、こういうとき、どうにもならないんだな。夜の中の電話越しで、良かった。面と向かえば、次の朝になれば、きっと言えなかった。 「こ、今度、行っていいか、ハルの家」 上擦った調子で、小さく勢いづいてそう言った。ひとりで、とはついに言えなかったけれど。 「行きたい」 触れた手のひらの下で、どくどく、と心臓が弾むように鳴っているのが分かる。 無言のまま、少し間が開いた。少しなのに、果てしなく長く感じられる。やがて遙は、ほころんだみたいに淡く笑みを零した。そうして静かに言葉を紡いだ。 「…うん、いつでも来い」 顔は見えないけれど、それはひらかれた声だった。すべてゆるんで、溢れ出しそうだった。頑張って、堪えたけれど。 待ってる。最後に、かすかに音として聞こえた気がしたけれど、本当に遙がそう言ったのかは分からなかった。ほとんど息ばかりのそれは風の音だったのかもしれないし、あるいは別の言葉を、自分がそう聞きたかっただけなのかもしれない。あえて訊き返さずに、この夜の中に漂わせておくことにした。 「それまでに、ちゃんと布団も干しておく」 続けてそう告げる遙の声に、今度は迷いも揺らぎも見えなかった。ただ真っすぐ伝えてくるものだから、おかしくてつい吹き出してしまった。 「…ふっ、はは、泊まる前提なのかよ」 「違うのか」 「違わねぇけどさ」 「なら、いい」 「うん」 くるくると喉を鳴らして笑った。肩を揺らしていると、耳元で、遙の控えめな笑い声も聞こえてきた。 いま、その顔が見たいな。目を細めると、睫毛越しに外灯のオレンジ色の光が煌めいて、辺りがきらきらと輝いて見えた。 それから他愛のない会話をひとつふたつと交わして、あらためて、そろそろ、とどちらともなく話を折りたたんだ。本当は名残惜しいような気持ちも抱いていることを、今夜くらいは素直に認めようと思った。口にはしないし、そんなのきっと、自分ばっかりなのだろうけど。 「遅くまでわりぃな。また連絡する」 「ああ」 そうして、さっき言えなかったことを胸の内で丁寧になぞって、そっと唇に乗せた。 「じゃあ、おやすみ」 「おやすみ」
地に足がつかないとは、こういうことなのかもしれない。中庭から、玄関口、廊下を通ってきたのに、ほとんどその意識がなかった。幸い、誰かに見つかることはなかったけれど。 終始ふわふわとした心地で、けれど音を立てないように、部屋のドアをいつもより小さく開けて身体を滑り込ませた。カーテンを閉め切った部屋の中は暗く、しんと静まっていた。宗介は見かけに反して、意外と静かに眠るのだ。あるいは、ただ寝たふりなのかもしれないけれど。息をひそめて、自分のベッドに潜り込んだ。何か言われるだろうかと思ったけれど、とうとう声は降ってこなかった。 横向きに寝転んで目を閉じるけれど、意識がなかなか寝に入らない。夜は普段言えない気持ちがするすると顔を出してきて、気が付けば口にしているんだって。あの夏にもあったことなのに。 重なったつま先を擦りつけあう。深く呼吸を繰り返す。首筋にそっと触れると、上がった体温でうっすら汗ばんでいた。 なんか、熱出たときみてぇ。こんなの自分の身体じゃないみたいだった。心臓だって、まだトクトクと高鳴ったまま静まらない。 ふっと、あのときの声が聞こえた気がした。訊き返さなかったけれど、そう思っていていいのかな。分からない。リンは奥手だから、といつだかホストファミリーにも笑われた気がする。だって、むずかしい。その正体はまだよく分からなかった。 枕に顔を埋めて、頭の先まで掛け布団を被った。目をぎゅっと瞑っても、その声が波のように、何度も何度も耳元で寄せては引いた。胸の内側がまだいっぱいに満たされていた。むずむず、そわそわ。それから、どきどき。 ああ、でも、わくわくする。たとえるなら、何だろう。そう、まるで穏やかな春の、波打ち際に立っているみたいに。
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(2018/03/18)
両片想いアンソロジーに寄稿させていただいた作品です。
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hummingintherain · 2 years
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2022/06/24-2022/06/30
6月24日(金)
 出勤時間が遅いのと重たい倦怠感で昼あたりまで寝ていた。
 昨日は上司が募らせていたストレスが爆発したように、新人さんに大叱責。新人さんとしては、いつにも増してミスを連発した地獄の一日だっただろう。あまりの怒声に、離れたところで聞いているほうもぎゅっと胸が摑まれて潰されそうになる。
 夕方で仕事は終わり、まだ明るく、雨も降りそうになかったのでそのままの足で畑へ。もさもさに育ったサンチュや、大きくなってきた茄子やピーマンを収穫。畑はなかなか精力的に行けていないけれども、その間にもどんどんと育っている。枝豆やトマトは実がなりはじめている。雑草を一通りとって、帰った。家に帰ってからは冷蔵庫に残っていた鶏もも肉を焼いてサンチュで巻きながら食べた。茄子は味噌汁へ。ピーマンは後日。たっぷりとお腹が破裂しそうになるくらいまで食べて、わかったのは食欲は大丈夫そうだということ。なによりです。
 それから国民健康保険支払いに関する通知がやってきた。去年は月三万くらいの請求がやってきてギョエエエエエと阿鼻叫喚の勢いで翌日役所に乗り込み、同じように白目を剥いているだろう人たちの減免を申し込む列に並び、甲斐あって最大減免してもらったのもいまだ強烈な記憶として残っているのだけれど、月三万とは一体なんだったのか、今��の支払額には逆の意味で目を見張る。前年の収入に応じて変動するそうで、それはもう���失業保険で繋ぎながらの前年の収入といえば微々たるものであったので減額は当然といえば当然なのだけれども、ちょっと驚きの額。急に安堵。でも来年以降はないだろう。
6月25日(土)
 ネットのちょっとした怖さを間近に垣間見る。とりわけSNSは、多くの人に簡単に目に付き、世界に向けて裸で歩いている状態であるというのを自覚していないと、どこに影響するかわからない。私も私で、日記を公開しており、時には生活の事象に関して固有名詞を使用したり、読む人が読んだらわかるような内容を書いているので、他人事でもない。  それにしたって、ひどい。
 夜中に悩んでいた求人に応募。先日抽選したアジカンのライブの当選通知が届く。
6月26日(日)
 ピープルのライブの当選通知が届く。二公演応募して、二公演とも当選だった。遠すぎる存在でないことはありがたい。しかし秋に、急にライブがいくつか。そして、文フリ大阪とライブで日程が被ることに気付く。申し訳ないがライブをとらせていただき、東京に出ようか考えている間に、東京の方の応募数は既に予定数の800ブースを越えたとのこと。コロナ禍以前よりも勢いがあるらしい。何事? 流行? 創作の流行、良きかな。  ついでに面接日程のメールもやってくる。
 あまりの暑さとまたも倦怠感で部屋から動けず。暑さが倦怠感に更なる拍車をかけている。でも昨日は映画を観に行きたかった。無性に映画館に行きたかった。なにしろ観たい映画がずんずんと溜まっていて、知らない間にどんどん終わっているからだった。シン・ウルトラマンとか、メタモルフォーゼの縁側とか、ベイビー・ブローカーとか、犬王とか、とか。ダンブルドアの秘密も観たかったが、いつのまにかどこも上映を終了していた、儚い。映画館の上映予定を眺めていると、あんスタのイベントのライブビューイングもあった。すこぶる興味があったが、今スマホをできるだけ控えようとしている繋がりであんスタのモチベーションが下がっているのと、アイドルに対するお客さんたちの猛烈な熱意にたったひとりではついていけるような気がせず、やめる。あんスタはとにかく濃い。その濃さ、きらめきにふれたら、実はめちゃくちゃ元気になったりするんだろうか。アイドルのきらめきを一身に浴びたらどうなってしまうんだろう。
 結局あんスタはやめてシン・ウルトラマンを観ようという気になって多少は暑さのやわらいだ外へとふらふら出ていって、夕方のシン・ウルトラマンを券売機で買おうとしたところ2400円と表示されていつの間に映画までそんなに値上げしたのかと震撼していたら、ドルビーシネマだった。そりゃそうだった。悩んで、1回目だし、何もドルビーシネマじゃなくても……という貧乏性が顔を出して、結局もう上映が始まろうとしているベイビー・ブローカーを観た。万引き家族をいつだったかスクリーンで観て以来の是枝作品。パラサイトでも良かったソン・ガンホが相変わらずとても良い演技をする、けれどもみなさんとても良かった。後半あたりはじくじくとずっと泣いていた。時に詩的、ともとれるような、しんと響くうつくしい台詞がかれらの口からこぼれるたびにその言葉の情感だとか背景だとか息づかいだとか視線だとか光だとかさまざまなものがスクリーンから静かにあふれてやってきて、ずるいと思いながら素直に泣いていた。是枝作品は相変わらず仄暗い。暗いけれども優しい。日陰で俯いて生きているひとたちを静かに映す。そうしたところがずっと好きだ。
 感化されて家に帰ってから絵を描いた。夕陽。
 そういえばケンタッキーで初めてツイスターを食べた。物足りなさを抱える。オリジナルチキンが最強。
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6月27日(月)
 朝から歯医者に行って歯科衛生士さんにメンテナンスをしてもらう。気楽な会話をするようになり、多少は関係性も良いものになった。口内をいじられているときの、抗いようのない、無力感。好きなようにしてください、とお腹を向けて転がっているような気分はこんな具合に近いだろうか。どうせ抗えないのなら、関係性は良好に越したことはない(抗う・抗わないに限らず、良好が一番、なのだけれど)。治療はあと三回くらいで終わる予定らしく(長かった)、この月一のメンテナンスも来月でひとまず一段落、のはず。それが終わったらどのくらいの頻度で来るように言われるのだろう。今の賃労働は歯医者のためにあると言ってもなんら過言ではない。しかしそれでは寂しいので、またも映画館へ行く。特に他にやりたいことが浮かばなかったので、二本も観た。贅沢といえば贅沢だ。しかしまあ、最近、映画館で映画を観ることはおろか、本も贅沢な品になりつつあると風の噂で聞いたのだけれど、ほんとうでしょうか。確かに、ほんの十数年前と比べても、本の値段は高くなったけれども。あんまり節約だ贅沢だと縄を絞めても仕方ない、なんて、割けるお金があるから言える台詞で。とはいえ、本が贅沢といいだすと、もはや勉強も娯楽も贅沢といっているようなものだし、映画館で映画を観ることも、今、精神的にちょっとまいっているな、という自分の状態とお金を天秤にかけたときに、大事にすべきなものが圧倒的に自分で、観たいわけで、観た。シン・ウルトラマンと、犬王を観た。昨日はベイビー・ブローカー。三作ともそれぞれ違うベクトルの作品が自分の中で往来しあって、不思議な愉快さだった。シン・ウルトラマンのものすごい速度で進行していくストーリーを理解しようと脳をフル回転させる、ちゃんと物語に平行して走ってゆこうとしていた。終わったらけっこうへとへとだったが、その後の犬王はミュージカルパートもあってそんなに頭を使わなくて良かった。しかし圧倒的な歌唱にひたすらおののく。そして時勢は残酷だ。アニメ平家物語を観てからだったらもっと面白かったかもしれないとちょっとだけ後悔。
 シン・ウルトラマンを待つまでの30分程度が微妙に空いて暇だったので、開場前にベンチに座って持ってきていた西加奈子『夜が明ける』を読んでいると、まったく見知らぬ6歳くらいの男の子が近くにやってきて、あの、と声をかけてくる。驚いて目を瞬かせていると、彼は緊張しっぱなしで、あ、あの、け、けいたい、が、といった具合にたどたどしい口振りで話している。携帯? どうやら話をきくと、このあたりに携帯を落としたかもしれない、というのだ。顔を上げてみると、その子のお兄さんらしき子が、自分のスマホを耳にあてている。たぶん、弟の携帯が鳴らないかと探しているのだった。けれども私はまっさらなベンチに座っていて、立ち上がってもなにもなく、床を覗きこんでもなにもなく、なんにもなかったけど、と言うと、彼はしゅんとして、とぼとぼとトイレのほうへ向かった。映画のスタッフはちょうど周囲にいなかった。大丈夫かなあ、スタッフさんに聞いてきてあげようかなあ、親御さんは近くにいるだろうか、とこちらまでそわそわしながら、なかなかお兄さんとトイレから出てこず。仕方なくまた本を開き、ちまちまと顔を上げてあの兄弟が前を通らないかうかがったが、結局いつのまにかあたりはシン・ウルトラマンを待つ客が増え、兄弟をもういちど見ることはなかった。携帯が見つかっているといい。安堵して、喜んで、大事に握りしめてくれているといい、のだけれど。
6月28日(火)
 あまり人のことを馬鹿と言わないようにしているのだが、あまりにも馬鹿げたことが会社全体に表沙汰になって広まっていた昨日。ちょっと擁護のしようがないし、私も私で、怒っている。そしてもう諦めている。信用を失う状態を実感している。そうはいっても仕事は続く。  なかなか覚えてくれないのはもはや仕方ないとしても、10回教えて下さいとあまりに悪びれもなく言ってのける新人さん。私も忘れっぽい自分にほとほと困っているんですけど、忘れっぽい自覚があるのであればメモをして見返しましょ、数分後、数時間後、明日の自分に伝えるために、やるべきことです、とできるだけ強く伝える。  我慢強くいる。  しかしもうどうしたらいいのか、あらゆる意味でお手上げ状態。  もう既にとても疲れた朝。
6月29日(水)
 寝ては起きて寝ては起きて、浅い眠りを延々と繰り返して結局かなりの寝坊。外の熱は狂気的。  夕方で終わった仕事帰りにスーパーに寄るとき、街路樹のほうから蝉の声。俯いていた顔を上げる。短い梅雨は終わった。もう本格的な夏だ。  こらえきれずLINEで愚痴を吐く。
6月30日(木)
 感情を殺しても声が震えた。その震撼を明確に自覚した。ああ、怒りというものは表層に存在するものなのか。時に一番、外側に。だから真っ先に顔を出して、人は声を荒げたりするのか。でもそんなことはしない。鈍感で滑稽な裸の王様には、無駄なことだと、対極に位置する虚しさに、くるまれた。何も通用しないのだと、心底、痛感したから。それでも震えた息には、かろうじて絞り出した抗議の言葉には、我慢しきれない、溢れたものがこめられていたか。  その時、私はどんな顔をしていたんだろう。どんな眼をしていたんだろう。それを外側から観察してみたかった。  しかし自分が思っていた以上に、精一杯これまで殺そうとした、あるいは見ないふりをしていた、感情が強烈な濃度で歯の裏までやってきた。確かに、噛み殺していた。  最も深くに見つけたものは、まだ言葉にできない。  沈黙の中に閉じ込める。沈黙の中に存在させる。それは不在ということにならない。言葉にしないことがすなわち無にはならない。いつか時間が流れていくにつれて、他の出来事が、生活が、流れていって、この口の中の汚濁はきっと希釈される。それでも消えてなくなりはしない。
 今は、途方に暮れたような思いで、空腹を持て余している。
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bearbench-tokaido · 9 days
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五篇 上 その五
地蔵さまのお鼻が欠けた事に怒っている田舎者に、亭主はよいよ、苛立ちながら、 「お地蔵さまのお鼻も大切じゃが、お前さんがたのお荷物も大事じゃ。 何か、なくなった物はないか。どうでも、怪しいやつらじゃ。 それ、あの目つき。」 「いや、わしらは、泥棒なんかじゃない。 人聞きの悪いことを言わないでくれ。正直でまじめな旅人だ。」 と、北八は、首を振りながら答える。 田舎者も、自分の荷物を確かめてから、 「いいや、そうじゃあるまい。 だいたいお前が泥棒でないなら、どうして今時分そこに寝ていたんだ。」 「いや、これはそう、便所に行こうと思って。」 北八は、一瞬言葉に詰まってからへたな言い訳をする。 それを聞いて、旅館の亭主、 「馬鹿なことを言うな。便所は、座敷の縁さきにあるのに。 お前も、寝る前に行ったであろう。そんなごまかしにひっかかるもんか。」 と、にらみつけるので、北八しかたなく、 「そう言われてはしかたがない。恥ずかしい話だが正直に言いましょう。」 「おお、そうさ。最初から正直に言えばいいものを。」 と、旅館の亭主が言う。
「いやどうもお恥ずかしいが、今俺がここに居るわけは、約束した女のところに夜這いにきて、この棚の落ちた音にまごついてこうなったのでございます。」 田舎者が、驚いた様子で、 「なに、夜這いに来た。いやはやお前さんは、罰当たりな男だ。 どこの国に、石地蔵さまのところへ夜這いにくるやつがおるんじゃ。」 「言えば言うほど、つまらない言い訳ばかり。」 旅館の亭主は、北八をにらんでいる。 「こりゃ、とんだ災難にあった。弥次さん、弥次さん。」 と、北八は、弥次郎兵衛を呼びつける。 先程から、起き出してきてこの様子を見ていた弥次郎兵衛は、おかしいのをぐっとこらえて出てくると、 「こりゃあ、どなたもお気の毒。あの男は、私が保障します。 変なものじゃない。勘弁してやってください。 又、地蔵さまの鼻とやらがかけたといいなさるが、どうぞ私に免じてなんとか許してやってください。」 と、色々でまかせでことわりを言いながら、何とかこの場をおさめてしまった。
旅館の亭主も興奮が冷めてくると、なるほど北八は、悪者とも見えない面をしている。。 どうやらなくなったものもないようだし、弥次郎兵衛の言った事に納得してしまった。
夜這いかけ 地蔵の顔に 三度笠 またかぶりたる 首尾の悪さよ
弥次郎兵衛が今の様子で、狂歌を一首詠むと、みんながどっと笑いだし、どうにかこうにか揉め事もおさまった。 まだ、夜があけるのには時間があるから、みなめいめいに寝床に入って休むことにした。
しばらくして一番鶏の告げる声や馬のいななきも聞こえてきた。 弥次郎兵衛と北八は急いでおき出すと、支度を整えてこの旅館を立ち出た。
遥かなる 東海道も これからは 京の都へ 四日市なり (この当時、四日市から京都まで、四日で行けた。)
それより、浜田村を通り過ぎ赤堀につくと、往来はまことに賑わしく、そこかしこに人々が集まっている。 いったい何事かと、弥次郎兵衛と北八も、道路の片方によっていきながら、 「もしもし、何でございます。」 近くの親父に聞いてみると、 「ああ、あれ見な��え。」 と、指差す。 二人は、その方を見てみたが、特に何も見えない。北八は、 「けんかでも、やってるのかな。」 と、聞くと、 「いいや、天蓋寺の蛸薬師さまが桑名へ開帳に行くんだが、今ここを通られるからみんな見てるんだ。」 と、親父が答える。 それを聞いて、弥次郎兵衛が、 「ははあ、なるほど。向こうの方に見える。」 と、指差す。 人だかりの中を村の名を染めたのぼりを先頭に、同じような格好をした集団がやって来る。
連中は、大きな声で、 「なあまあだあ。なあまあだあ。」 と、言うのを、北八が、 「たこ薬師さまというのは、茹でたのじゃないようだ。生だそうだ。」 と、ちゃかしている。 連中は、更に、 「なあまあだあ。」 と、繰り返している。 「先頭の、のぼりを持って行くやつは、なんて間抜けな顔だろう。」 と、弥次郎兵衛が言う。
連中が、見物している人々に、 「お賽銭は、これへ、これへ。」 と、言っている。 「これは、海より上陸してしていただいた、天蓋寺のたこ薬如来さま。 ご信心の方は、お心もち次第。どうぞ。 さあさあ、お心もちは、いいですか。」 北八は、それに答えて、 「お心もちは、いいですよ。今朝中型の椀で、三杯おかわりしましたから。」 と言うと、弥次郎兵衛も、 「そういや、今朝の食卓にはたこがあったな。ありゃ、うまかった。」 と、はぐらかす。
その後ろから、御厨子(みずし)に入った薬師如来を、大勢で担いで通って行く。 更にその後から、天蓋寺の和尚が乗り物に乗ってくると、そこらじゅうにいた人たちが念仏をあげてくれと願い出る。 従者が、 「よかろう。お十念を。」 と、言うと、乗り物を下ろして、戸を引きあける。
現れた和尚は名前のごとくゆでだこのようで、赤ら顔にあばたもあり髭だらけで、でっぷり太って脂ぎっている。 その和尚が、さも、もっともらしく、 「なむあみ。」 と、言うと、みんなもそれを真似て、 「なむあみ。」 と、言う。 更に、和尚が、 「なむあみ。」 みんなもそれを真似て、 「なむあみ。」 と、繰り返す。
和尚は、『なむあみ』と繰り返し最後に、どうしたはずみか鼻がムズムズして、 「はっ、クション。」 と、くっしゃみをしてしまう。 みんなも、これが、念仏だと勘違いして、 「はっ、クション。」 と、真似をする。 和尚が小声で、 「畜生め。」 と、言うと、みんなも、小声で、 「畜生め。」 と、言う。
「ははは。笑わせやがる。なんだ、あの念仏は。 あの和尚は、くしゃみ畜生めだ。ははは。」 と、この様子に、弥次郎兵衛は笑っている。その横を連中は、 「なあまあだあ。なあまあだあ。」 と、賑わしく通り過ぎる。 弥次郎兵衛と北八は、おかしく後を見送りながら、
念仏を 唱えながらの くしゃみは 余計なもので 風邪をひかせし
と、詠んで笑いながら、そこを通り過ぎた。 そこから、追分町につくとここの茶屋は、饅頭が名物で茶屋の女中が、 「お休なさりまあせ。名物のまんじゅうの暖かいのを、おあがりまあせ。 お雑煮もござりまあす。」 と、声をかけている。
北八が、 「右側の茶屋の娘が美しいの。」 と、弥次郎兵衛に言うと、 「しばらく見ないうちに、あの娘も綺麗になった。」 と、初めて見るはずなのに、そう言って茶屋に入り、腰掛ける。 女中が、 「お茶をまず、どうぞ。」 と、持ってくると、 「饅頭をいただこう。」 と、女中に言う。 「はい。すぐに、お持ちします。」 と、女中は言うと奥に戻り、やがて持ってくる。
そこへ、金毘羅参りのような服装の白いハンテンを来た男が、二人と同じ茶屋に入ってきた。 男は、雑煮もちを注文している。
弥次郎兵衛は、饅頭を全部食べてしまうと、 「もう少し食べようか。 さすがに名物だけあって、いくらでも食べられるようだ。」 と、北八に言う。 「いいや、お前は酒飲みのくせに甘いものも好きだときてる。 いい加減にしたらどうだ。」 と、北八はたしなめる。
近くに座っていた例の金毘羅が、話しかけてきた。 「あなたがたは、お江戸の方かな。」 「ああ、そうさ。」 北八が答える。
つづく。
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popopo55 · 5 months
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少年たち2023 観てきたよ
すっごい面白かったです。 岩本監督の構成と演出がすごすぎたまじで。
以下ネタばれ含みます。 ろくなこと書いてません。
まじで全体通して想像以上に感動して何から書いていけばよいのやら状態なのですが……。順番に書いていこうかな。 りゅーがくんとふじいくんのオタクなので感想偏ってます。
導入部分、歴代の少年たちのカットが入ってて超かっこよかった!見たのは今年が初めてだけど! あらすじもほとんど見てなかったけど、そういえば"戦争"が絡むテーマなのを忘れていた~;;; ジャニワもそうだけど戦争シーン見るのまじでつらい; 平和なシーンの部分はジャニワとも重なるところがあるね。内君がいることで大人と子供の対比が際立っていて素晴らしい!!(これは終盤の展開にもつながるからなお良い!)
北と南に分かれて対峙、かと思いきや怒涛の勢いでムショ行きへ。 やっぱりりゅ~がのスタイルが良すぎ、ガタイ良すぎ、ダンスもパワフルで超~~~~~~~~~~~~~かっこいいダントツでかっこいい;;;; りゅーがリーダーはやっぱり役に入ると別人みたいでかっこいいね。 常識人うきしょもとっても良き~~~;;;
青と赤が喧嘩始めかけて看守に見つかったとき、ふじりゅがセンターで仲良しな振りしてるのまじで可愛すぎた。守ろうこの身長差。
そういえばこの舞台ってミュージカルなんですか??慣れてなさ過ぎて開幕すぐ歌い始めたときはちょっと笑ってしまったんやが(ごめん)
日記のシーン、これまで金指が日記書く役だったけどその子が日記を提案するっていう配役変更は凄くよかったと思う~~!! なぜかどや顔のふじいくんもとても好き。
どっかの清掃シーン、うきなすのデュエットまじでいい~~!!夜よ踊れでも思ったけど高音と低音の相性が良すぎる。 そんでもってここの照明がまじでかっこよすぎて何回でも見たくなったんよ……。赤と青のシルエットが交互に映し出されるのあれどうやって演出してるの?! まじで照明に関してはここが一番印象に残ってる! そういえば、結局なすが夢を追いかけたくない理由がよくわからなかったなぁ……うきしょの言う通り夢をつぶされるのが嫌だっただけ? このコンビは最後までスポットライト当たってたけど、なす改心の経緯とかもよくわからんかったかも……私の理解力が足りないだけかもしれないけど。
この後は……たいしょーの日記のシーンだっけ。 まずぐるぐる回る舞台がすごい!ジャニワでも思ったけどあれ本当にすごい!!歌舞伎とかでも使ってるのかなあの回転舞台。 修理屋かなさしめちゃくちゃかっこいいね。バトルするときいつもファイティングポーズしてるのかなりリアルだったけどw パンのシーンから変わるとき、見えなくなるまで牛乳飲み続けてたふじいくん可愛いかよww身長伸びるといいね……(´;ω;`)
次大繩のシーンだっけ?! あそこはおふざけシーンなのかな?割と素でやってたよねみんなw どこかの公演で中年たちの方が出てきたとか……内君まじでかっこよくて好きだからおちゃめシーン超見たかった;;;
このあとがふじたいシーン?(もう記憶が曖昧) 黒曜石とか言われてもマイクラしか出てこないよ……。地層があーだこーだ考古学があーだもう何を言っていたか忘れた……。ふじいくん弟がいるんだね。デュエットはふじいくんの裏声が奇麗すぎたという印象しか残っとらん!!あと両脇に歌詞出してたのってふじたい歌唱のときだっけ??なんだこのライブ演出って思った天才。 あと内君が怖い!!!!
この後からの記憶がもう曖昧……殴りまくってる内君がひたすら怖い~;;;迫力がすごいんじゃ。 かなさしは元少年兵って言ってるし、ラストの内君のセリフもそうだし、この南北分裂時代はもう終戦してるってこと……?明言はしてなかったと思うんだけど時間軸がちょっと謎なんだよなあ。
かなりゅのシーンは普段のかなりゅにしか見えなかったし終始お手手にぎにぎしてるりゅーがくん落ち着きなくて好き。フォークまでにぎにぎすな。 えーこれはいびの頃ってどういう構成だったんだろう……。今作は個人個人にスポットがしっかり当たってて関係性もきれいに伏線回収されてる印象だったし本当にすごいなぁ。
もう絶対記憶飛んでるけど、仲間が裏切るわ一生ムショから出られないことが分かるわでなんやかんやあって脱獄を決意! 第一部 ~完~
二部は脱獄パートだけどめちゃくちゃ展開早かったわ~。 みんなで新聞読んでるシーンはかわいかったw
いつなすのこと助けに行くん……?って思ってたらめちゃくちゃ非効率なタイミングで助けに行っててさすがにそれはwってなったよねちょっと。演出上仕方ないのかもだけど。 ステージ回転させて走り回って上下運動までするあの構成好きだなぁ。 うきふじでてんやわんやしてるの好き~~~~!!! ちいのくん最後味方してくれたけど、やっぱり看守の子たちも子供ってことだよね!?大人の役をやっているとばかり思っていたけど、「一歩間違えたらあっち側だった」って言ってたし、同年代で身分に格差ついちゃってるってことだよね……うわぁ……。
んで脱獄のシーン。お父さんこのシーンは知ってるぞ!!!ってことでたいしょーが身代わりになるシーン。下にいる脱獄者も撃とうと思えば撃てるやろ、という突っ込みはさておき。内君すげぇところから出てきてびっくりしたw ムショが居場所になったたいしょーは最後どうすんだろうって思ってたけど、経緯含めてなるほどだから身代わりになるのか~って凄く納得した。で、記憶は戻ったんですかね。 あれまってそういえば内君って拷問機でビリビリしてフライパンで頭殴られてたけど、そのあとにたいしょー撃ってたよね!?生命力やばすぎるんだが……。
アイツガシンダ~~~(ここ記憶ないです) とりあえずふじいくんは早く弟のところに行って。歌ってる場合ちゃうで。
そして突然の数年後っぽいシーン。 建物ないのになんでタイヤだけ残ってるんだ?という突っ込みはさておき。全員伏線回収していてとてもよかった!し、観劇した回はふじりゅの絡みがあって嬉しかった~!! リサイクルショップの名前は忘れたー!!!!
みんなには見えてない、一人だけ繋ぎ姿のたいしょーちょっと泣けてしまった……。結局あの場に留まってるってことはたいしょーの記憶は戻らずに亡くなったのだろうか……。
んで!!!!ラスト!!!ラストの!!たいしょーのやつ!!あそこがまじでかっこよすぎた!!!!あれまじでやばい!! あのラストのためだけに何回でも見れるいやまじで。 あれ岩本監督考案ですか??天才ですか?? タイトルあそこだけ赤色なのは美少年主演だからだと思ってたけど、あのラストで拾ってくるのはまじでえぐいてまじで天才。 早々に円盤化してほしい本当に……。
この天才的な演出の前か後か忘れたけど(多分前)、5人がごちゃごちゃ訴えてるシーンあれも好き。まーーーじで何言ってるのか一人も聞き取れないけど、言いたいことは最後のセリフがすべてだよね。 この国に生まれたから平和ボケしてるってとこ(※要約)
ジャニワと少年たちと、戦争に絡む舞台を何回か観させてもらって感じたことなんだけど、Jrのファンの人たちって絶対心綺麗そうだなって。なんでかって作品がまじで良すぎるから……。 作品を代々受け継いでいく風潮、傍から見ていてもすごく好きだったんだけど、これを何年何十年も浴び続けてるファンの方はもっともっと事務所もアイドルのことも好きなんだろうなって素直に感じられる作品だったなぁ……。しかも戦争でしょ。絶対に忘れてはいけないことだしそれをアイドルが受け継いで表現し続けるって本当にすごいことだと思う。 まじで忖度とか色眼鏡なしに作品は超よかった。+ふじりゅのおかげでもっと楽しめた! 結局内君に関しても正義のために仕方なくやっていただけで、戦争は人をおかしくしてしまうってことを伝えたかったのかなぁと。
続きはお席や客降りの話とライブパート
お席が~~~~~~~~~~~と~~~~~~~~~~~っても神席でして~~~~~~~~~~~~~。 まずドセンだよね。だからラストのあのシーンも衝撃がすごかった。正直「近すぎて端っこ視界に入らねぇよ」って思ったけど、ラストの迫力を120%感じられたので最高!! ふじいくん客降りあるの知ってたけどまじでどちゃくそ近くて心臓止まるかと思った目がでけぇ^^^^^ 全然喋んないからずっと見てるのも申し訳なくて途中話してる人の方見るようにしたw あれ絶対本人たちが一番気まずいよね。超見られてるもんね。
客降り一回かと思ったらまた来るやん!!しかもりゅうがくんも一緒!!最高か!??!?! いきおいつけすぎて真横近くまで来たんだけどほんとにほんとに大変だ~~~~~~。とんでもない運を使い果たしてしまった~~~~。
とにかくお席が天才すぎました・・・・やっぱり近さもだけどセンターであることが大事よな、うんうん。正面から見たいやん、やっぱりさ。
ライブパートもお席のおかげでアリーナ最前の気分でした最高ッッッ!!! てか内君歌唱まじで聞いてない。普通に涙出たんですが……。安心する声や(´;ω;`) Sing it久しぶりに聴いたわ~~~やっぱりアイドルのふじいくんが好き~~~!!って感情が内君歌唱で全部吹き飛んだんですが。本当にありがとう。 Sing itはも~~~~~~~~~~~みんな終始ニコニコであんな強烈なラストを飾った後にこれだったからうぉぉぉおやっぱりJオタ最高~~~!!ってなったよね。アイドル最高やで(^_-)-☆
新曲はすげぇけーぽっぽいんだけどちょっとダークな感じが日本っぽい!でも思い出そうとするとどうしてもブラックホール(NEWSの曲)が出てくるんだなんでだろうね。フリッキーフリッキー言ってるとこしか覚えてねぇだ。 ダンスは超snowmanっぽいって感じたさすが岩本監督。
結論 岩本君の演出に惚れてしまったのでぜひ別の舞台でも監督やってください。見に行きたいです。MVPは岩本監督です。
#J
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shukiiflog · 5 months
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ある画家の手記if.88 告白
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ぼんやり目を覚ましたら腕の中に香澄がいた。
夜のこと思い出していっぱい満たされたような幸せな気持ちになって、眠ってる香澄の隣でもう一度目を閉じる。 してる間は正直なにもしっかり考えられなくて、特に途中からはなにが起きてるのかよく分からなくなって、気持ちよすぎて意識が飛ばないように香澄にしがみついたり名前呼んだり、せめて好きって伝えたくてそれを喘ぎ声の合間に言葉にするので精一杯で、それもほとんどちゃんと言葉にならずに崩れちゃったみたいになって、…他なにもできなかった。 一度イッたあとも結構萎えないで続けられる体質だけど、なんかそういうのとも違ったような 出してイくのがずっと波が激しくなりながら続いてるみたいで、…ほんとに気絶するかと思った…いや、最後それで気絶しちゃったのか
ーーーーされる方が好きでしょ?
「っ……」 言われたこと思い出して顔が熱くなる。なんでバレてるんだろう… 香澄を無理して抱いたこととかは一度もないし、僕も香澄を抱くのは好きだし…香澄のかわいい顔見るの好きだし…  でも …されるほうが好きかも  だめだ、なんにも考えられない… 体がずっと痺れて 力入らない なにもしてないのにまだきもちいい…
しばらくしてから僕の隣で香澄が目を覚まして起き上がった。 僕に「直人おはよう」って軽くキスしてくれる。一瞬で唇が離れていくのがさびしい… 「かすみ…」 同じ体勢で寝転がったまま香澄を見上げてぼんやり名前を呼んだら、香澄は少し心配そうな顔で僕の顔を覗き込んできた。 「…直人? 具合悪い?」 「…ううん」 僕の声がいつまでも弱々しくていつも以上に覇気がないから、体調心配されてる …起きなきゃ、心配かける 「…元気だよ…  なんでもない…」 せめて上体だけでも起こしてちょっとだるい程度でなんてことないふりしようとしたけど、体重かけようとしてついた腕に力が入らなくてカクンて脱力してまたベッドの上にクタッと倒れた 「直人?! 左腕の後遺症が…」香澄の言葉にゆるゆる左右に首を振る。 熱を計ろうとしたのか香澄が僕の額に手をあてた。「…っ」 身体中まだ過敏になってたのがちょっと触られただけでさらに煽られる もっとあちこち触ってほしい… 「…俺が激しくしすぎたせいでどこか怪我した…?」 「ちがうよ…  」 なんて言えばいいのかわからない ずっとじんじん体が痺れたままできもちいい…  なにか言わなきゃ でも普通にちゃんと話してたら香澄…帰っちゃうかもしれない 「かすみ…   キスして…」 ねだったら香澄は僕の顔にかかった髪の毛を梳いて顔まわりから退けながらキスしてくれた 意識すると尚更刺激が強まって、「……ふ、ぅ…」変な声がでた 力が入らないなりにゆるゆる動かせる腕で離れていこうとした香澄の手首を握った、やめないでって意味で 「…やめないで もっとして…」 ほんの少し唇を離して至近距離から僕の目を見つめる香澄に声でも言う 「…直人もしかして動けない?」 「……ちからが…はいらないだけ…」 「気分悪かったりしない?」 首を横に振る 恥ずかしいけど布団の下で丸まってないで伝えなきゃ 僕の様子をよく見ようとして布団の上から覆いかぶさってる香澄に、布団を手でどけて体を見せた 下がずっとたったまま、とろとろした体液を僕の下腹やシーツに垂らし続けてる とまらない 香澄にそれをじっと見られてる視線だけでめちゃくちゃに感じて「…っ、ぁ…」見られてる間にもさらに体液が溢れて漏れる 顔から火が出そう 恥ずかしすぎて体を横向きに倒してたけど香澄にゆっくり肩を押されてしっかり仰向きにされた 「直人…体きつい?」 「ううん… かすみ…  」 香澄の腰に脚を絡めようとするけど力が入らなくてなかなかうまくいかない 「香澄が疲れてないなら…  して…」 ずっとおさまらない、きもちいいのが続いてて、少し触られただけで出ちゃう、体にちから入らないんだ、このまま香澄が帰っちゃって一人で後ろいじるのはやだ…香澄にしてほしい、香澄にされるのがすき、して …って言ったら、香澄が僕のうっすら開いた唇に深くキスして舌を割り込ませてきた 「ん…ぅ、…」なんとか舌を絡めて応えるけど、きもちよくて頭がぼうっとしていつもより動きが鈍い 体が小さく痙攣して、下から体液が溢れる 腕で自分の片脚をなんとか持ち上げる 香澄が脚の裏に腕を通して脚を持ってくれた もう片手が僕の後ろの入り口をなぞる「あ ああ、っ…」少し撫でられただけなのに 夜にした時よりさらに感じやすくなってる気が する… 「かすみ もっと…  触って、もっと…きもちよくして」 目がしっかり開かなくて、口もちゃんと閉まらないし…全身蕩けたみたいになってる 僕の脚を持ち上げたまま香澄にまた深くキスされて、僕の体液で香澄の腹部も濡れる 前が香澄の体と軽く擦れただけで変な声が出た「ふ…ぁ あ、」 息があがる 香澄の手が僕の頭を優しく撫でていって また後ろをいじられる いつの間にローション手に取ってたのか香澄の指先が僕の中にすんなり入っていく 軽い水音がくちゅくちゅ鳴った 「あああっ…  ん、…か すみ、っ… もっと、…増やして」 さらに指が増えて僕の体が仰け反った 必死で両腕を彷徨わせて香澄の体をかき抱く 「も…  と、奥…  僕の好きなところ…  触って」 香澄の指先がとっくに知ってる僕のいいところを押して軽く抉るように擦る 荒い息に混じってあられもない声がとまらない 「…直人、」耳元で名前を呼ばれてそのまま耳に香澄の舌先が入ってきた きもちよくて目を細めたら目に溜まってた涙が眦からこぼれた 「ひぁあ…っ」いっきに指を引き抜かれてまた変な声がでる 香澄が自分のを入り口に当ててるのがわかって前から腹部に体液が落ちる ずっとイったままみたい、こんな だめだよ 正気でいられない 「香澄… かすみ…  すき…すき いれて、はやく ほしい… 激しくして、…香澄のしたいようにして 僕のこと めちゃくちゃにして…  」 言った途端に香澄に奥まで挿入されて あ あ、香澄のが入ってる、 昨日の夜と同じ、動かれてもないのにいれられただけでイった 香澄が僕の脚を抱えたまま覆いかぶさって僕を抱きしめて 普段より激しく突かれる そのたびに悲鳴みたいな声をあげて 僕のお尻と香澄の腰がぶつかっては音をたてる ローションがぐちゅぐちゅいって僕のお尻を伝ってシーツに溢れ落ちる  そのうち脚が崩れて 左右に大きく開く 香澄とぴったりくっついた前が擦れてさらに体液が出てきちゃう 恥ずかしい 両手で必死に香澄の背中にすがる、きもちよくて体が勝手に反ったり浮いたりする 背中引っかいてしまいそうで手を離そうとしたら香澄が耳元で言った 「なおと、爪痕残していいよ」 「いや いや…かすみ すき…」大事な体だから傷つけたくない 首を左右に振るとまた涙が落ちた …全身なにも制御がきかない 揺さぶられながら香澄にキスされて口内を貪られて口の中でさんざん喘ぐ 唇が離れたら口の端から唾液が落ちた きもち い… そこから先は耳が遠くなってしばらく何も聞こえなくて 香澄の動きに合わせて自分がさらに抑制のきかない淫らな声をあげ続けてるのだけわかる 自分の声がろくに聞こえないせいできっと普段よりずっと大きな恥ずかしい声出してしまってる
香澄 すき いっしょにイきたい きもちいい、だいすき もっと  香澄にすきにされるのがすき もっとはげしくして もっとめちゃくちゃにして  愛してる…
なんとか言葉にできたのはそれくらい あとはずっと身の内に抱えきれないほど溢れそうな快楽を口から音にして宙に吐き出していた
終わってからも夕方近くまで香澄といっしょに横になってじゃれ合いながらだらだらして、僕はほんとに色々出しきって枯渇したのか体の疼きも熱もおさまって 香澄はそれを納得いくまで確認してから、ベッドから起き上がった。 そのまま香澄は一人で急いでシャワーを浴びてた。
まだ少しぼんやりしてるけど僕もいっしょに起きて、シャワーから上がった香澄といっしょに二人とも服を着る。香澄は着てきたかわいいコートも着て、帰り支度をしていた。 僕はせっかくだからもう少しこの部屋でゆっくりしていこうと思って、シャツの袖だけ通して前ぜんぶ開けたまま、香澄の頭にきれいに帽子をかぶせる。かわいい 髪の毛の先を指の腹で撫でながらにっこり笑ったら「その格好逆にエロいからあとでボタンちゃんと閉めて」って言われた…
髪の毛とか乱れきってて僕が全然部屋の外に出ていける状態じゃなかったから、部屋の前で香澄を見送った。 本当は家の近くか安全な所まで送っていきたかったけど…クリスマスデートがすでに大幅に時間を超過してるから、ルール違反かと思ってやめておいた。 部屋から出る直前に扉に手をついて香澄の体を扉に押しつけるようにして長めのキスをした。 扉をあけて、香澄に微笑みかける。 香澄は廊下を曲がって姿が見えなくなるまで僕に手を振ってくれた。
香澄視点 続き
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takahashicleaning · 7 months
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TEDにて
ダニエル・ストライカー: チスイコウモリへのワクチン接種がパンデミックについて教えてくれること
(詳しくご覧になりたい場合は上記リンクからどうぞ)
次に起こる感染症の大規模集団発生を予測して、エボラのようなウイルスの流行を未然に阻止することは可能なのでしょうか?
最前線の科学研究について語る本トークで、生態学者ダニエル・ストライカーが、狂犬病の集団発生の予測ならびに防止をするべく、チスイコウモリの生態研究を行なっているペルー内のアマゾン熱帯雨林へと誘います。
感染病のパターンの研究から、次のパンデミックをその源で止める方法について紹介します。
SDGsや気候変動対策は、再生可能エネルギーのことではありません。パンデミック対策の一環です!それ以外の活動は派生物。これから説明することで、より現実味が増すことでしょう。
これからするお話は、2006年に始まります。
ペルー内のアマゾン熱帯雨林で流行していた謎の病気のことを初めて耳にしました。その病気に罹った人々は、悪夢の様な恐ろしい症状に悩まされました。
想像を絶する頭痛を訴え、飲み食いもできなくなりました。幻覚症状を起こした人もいて混乱し 攻撃的になりました。
特に傷ましかったのは、犠牲者の多くが子供だった事です。罹った人はみんな死にました。原因はウイルスと判明しましたが、それはエボラウイルスでもジカウイルスでもなく、科学的に知られていない新種のウイルスでもありません。
人々を死に追いやっていたのは、何世紀も前から知られていた古くからある致死性ウイルスでした。
狂犬病です!!犠牲者に共通していたのは、血液のみを餌とする唯一の哺乳動物であるチスイコウモリに就寝中に噛まれた事です。
この様なコウモリからヒトへの感染による病気の集団発生は、この20年の間によく見られる様になりました。
2003年には、SARSが、中国の食肉市場で発生して、世界中に広がりましたが。後に、ペルーの症例と同様、コウモリが感染源と判明しました。
何世紀もの間。検出されずウイルスが潜伏していた様です。そして、その10年後に発生したのが、西アフリカのエボラ出血熱ですが、誰もが驚かされました。
当時の科学的認識として、エボラは同地域に存在しないと思われていたためです。それは、結局、エボラの流行として最も規模の大きなものとなりました。
気がかりな傾向と思いませんか?致死性ウイルスが、予期せぬ場所で発生しており、世界の保健コミュニティーが追い詰められた状態にあります。終わることのないウイルスとのいたちごっこでは、いつも後手に回っています。
ですから、毎年の様に新たな感染症が発生する中、今、実行すべきなのは、根本的な対応策を考え始める事です。次のエボラの流行が起きるのを単に待つだけでは、今度は運に恵まれないかもしれません。
別のウイルスが発生するかも知れず、それは、致死率がより高く、もっと広まりやすいかもしれません。あるいは、ワクチンが効かず、無策な状態に陥る事もあり得ます。
警告の通り!!2020年に、新型コロナウイルスが広がりパンデミックに至りました。
では、パンデミックは予測可能なのでしょうか?阻止できるのでしょうか?
簡単にはお答えできない質問です、なぜなら、パンデミックは、世界中に拡散する感染症で私たちが本当に予測したいと望むものは発生数が多くないからです。
人類には、好都合なことで、だから、私たちがこうして生きていられるわけですが、科学的な見地からは少々問題があります。
なぜかと言うと一度か二度起きただけの事象では、パターンを見つけられないからです。パターンから、次のパンデミックがいつ、どこで起こるのかがわかります。
では、どうすべきしょうか?私が思う解決策の1つは、野生動物から人間やペットや家畜への感染が日常的に起こっているウイルスを研究することです。
パンデミックを引き起こすと思われるのと同種のウイルスでなくても構いません。日常的に発生している致死性ウイルスを元に重要な最初の一歩となる異種生物間での感染を何が引き起こすのか?パターンがわかれば 食い止める方法がわかるかもしれず。
異種生物間での感染はまれでもパンデミックとなる脅威が、大きなウイルスに対しても備えができるようになるでしょう。狂犬病は恐ろしいものではありますが、今の場合とても好都合なウイルスです。狂犬病ウイルスは、恐ろしく致命的で、その致死率は100%です。
つまり、狂犬病に感染した場合。早期に処置を施さないと成す術がなくなります。治療法がありません。ただ死を待つのみです。狂犬病は、過去の問題ではありません。今日でも、狂犬病で年間5~6万人が亡くなります。この規模を考えてみましょう。
西アフリカでのエボラ大流行で2年半の間に死んだ人々が、1年の内に死ぬとしたらかなり悪い数字です。これに、さらに4を掛けたもの。それが、毎年狂犬病で死ぬ人の数です。
狂犬病が、エボラ出血熱といった他のウイルス性疾患と異なるのは、ヒトが狂犬病に感染してもそこから先には拡散しない事です。つまり、ヒトが狂犬病に感染するときはいつもイヌやコウモリといった狂犬病を持った動物による咬傷が発端となります。
理解することが非常に重要な異種生物間でのウイルス感染は、多くのウイルスでまれな事象ですが、狂犬病の場合は、何万と発生しているのです。ある意味、狂犬病は致死性ウイルスにおけるショウジョウバエやマウスのような存在なのです。
流行パターンの研究や新対策のテストの実験台に使えるウイルスです。ですから、ペルーのアマゾンにおける狂犬病の集団発生について、私が初めて聞いた時は大きな成果が出せるかもとの思いを抱きました。
なぜなら、狂犬病については、コウモリから異種生物への感染が十分頻繁に起きるため、それを予測しさらには阻止することも 可能かもしれないからです。
それで、大学院1年生の時。高校で習った記憶もおぼろげなスペイン語を頼りにチスイコウモリを探しにペルーに渡るべく、飛行機に乗り込みました。
プロジェクト開始後、初めの2年は過酷でした。ラテンアメリカから狂犬病を撲滅する野心的計画はいろいろありましたが、同時に土砂崩れ、タイヤのパンク、停電、食あたりなど、障害も際限なくあったからです。でも、それは、南米での作業では割とよくあることで冒険みたいなものと割り切りました。
しかし、私が続けてこれたのは、自分のやっていることが生まれて初めて人の命にすぐにも実質的な影響を与え得ると認識したからです。それを一番感じたのは、アマゾンに実際に赴き、チスイコウモリの捕獲を試みた時でした。村に足を運び、こう聞いて回りました
「最近コウモリに噛まれた方はおられませんか?」と。すると手が挙がりました。その地域では、コウモリに噛まれることは日常茶飯事だからです。
ですから、私たちはただ噛まれた人の家を訪ね、網を張り巡らせ、夜が来たらその家に行き、コウモリが、人間の血を求め飛んでくるのを待てばよかったのです。
頭に咬傷のある子どもや布団についた血跡を目の当たりにすると、その日の物理的障害や体調不良を乗り越えて頑張る気持ちになりました。
一晩中作業を続けるので、実際どうやって問題を解決できるか考える時間が十分あり、2つの強い疑問が生まれました。
1つ目は、人々はしょっちゅうコウモリに噛まれているのに、狂犬病の集団発生は、常に発生している訳ではなく、2年に1度。あるいは、10年に1度しか起きていないことです。ですから、もし次の集団発生が起こる時期と場所を予測できれば、絶好の機会となります。
死者が出る前に先手を打ちワクチンを接種できます。その一方で、ワクチン接種はその場しのぎの策にすぎず、被害対応策のようなものです。
人命を救うわけで重要なやる必要のあることですが、結局のところどんなにウシや人間にワクチン接種をしてもコウモリが保有する狂犬病ウイルスの数は変わらず、コウモリに噛まれる実際のリスクは変わらないのです。
そこで2つ目の疑問です。ウイルスをその源で止めることは可能だろうか?コウモリが保有するウイルスの数。そのものを何とか減らせれば一気に形勢が変わります。
被害対応策から予防策への戦略変更は、かねてより議論していました。では何から始めましょう?まず、すべきなのは宿主であるコウモリの体内でのウイルスの実際の働きを理解することです。
これは、どんな感染症でも難しいことですが、コウモリのように隠れて生息する動物ではなおさらです。
しかし、実行せねば始まりません。そこで、まずやったのが、過去のデータの調査でした。過去にいつ何処で集団発生が起きたのか調べたのです。明らかになったのは、狂犬病の発生場所が常に移動していることでした。一つ所に留まっていません。
1~2年の間。1つの場所で広まりますが、別の場所で新たな感染対象となるコウモリの群を見つけなければ、絶滅することになります。
これにより狂犬病ウイルス感染の重要な鍵のひとつが解明できました。ウイルスが移動型であるのはわかっても、その行先を言い当てることは出来ませんでした。
基本的に求めていたものは、グーグルマップ式の予測でした。ウイルスは何処へ行くのか?目的地へは何処を通って行くのか?所要時間はどれくらいか?それが出来るよう狂犬病ゲノムに目を向けました。
狂犬病ウイルスは、多くのウイルス同様、小さなゲノムを有しますが、あまりにも急速な速度で進化するため、ウイルスが1つの地点から次の地点へ移動する間にいくつか突然変異を起こしています。
そこでするべきなのは、系統樹の点と点をつなぎ合わせることで、それによりウイルスが前に何処にいたのか?どのように伝播したのかがわかります。それで私はウシの脳の採集に出かけました。
そこに狂犬病ウイルスがあるからです。ウシの脳内にあるウイルスから採取されたゲノム配列から、ウイルスの伝播速度は、年間15~30キロ程度だとわかりました(人間のように基本的人権はウイルスにないため)
ウイルスの移動速度は、判明したものの。肝心な目的地については、まだわかりませんでした。この事は、もう少しコウモリの立場になって考える必要がありました。狂犬病ウイルスは、それ自体は移動せず、宿主であるコウモリに運んでもらう必要があります。
ですから、コウモリが飛ぶ距離と頻度について考えましたが、私の想像力では到底わかりかねましたし、コウモリに追跡装置をつける試みも上手くいきませんでした。求めていた情報を得られなかったのです。代わりに着目したのが、コウモリの交尾パターンでした。
ゲノムの特定部分を調べると他の群との交尾が確認された群もあれば、孤立した群もありました。また、ウイルスはコウモリのゲノムと基本的に同じ軌跡を辿っていました。
しかし、その軌跡のうち1つは少し驚くというか信じがたいものでした。ペルー内のアンデス山脈を一直線に超え、アマゾンから太平洋沿岸へと渡っていたのです。
先ほども言ったように信じがたいことで、なぜならアンデス山脈は、標高が約6,700メートルと高く、コウモリさんが飛ぶには高すぎるからです。
それでも、よく見てみるとペルー北部には標高がさほど高くない一連の谷があり、山脈の両側のコウモリが、行き来して交尾できます。
もっとよく見てみると案の定この谷を経由する年間約15kmの速度の狂犬病ウイルスの伝播が確認されました。これは、我々の進化モデルで予想されたのと一致します。
申し上げませんでしたが、これは実に重大な事なのです。なぜなら、アンデス山脈の西側。南米の太平洋沿岸全域でそれまで狂犬病ウイルスは確認されていなかったからです。
私たちは、史上初となる南米の広い範囲へのウイルスの侵攻をリアルタイムで目撃していたのです。ここで重要となる質問は「これにどう対処すべきか?」です。
当然の短期的な対応は人々に呼びかけることです「狂犬病が発生しそうです。家族や飼っている動物にワクチンを接種しましょう」けれども、長期的には新情報を活用して、ウイルス侵入を阻止できればより効果が高くなります。
もちろん、コウモリに「飛んでくるな」とは言えませんが、コウモリがウイルスを運んでくるのを阻止することはできるかもしれません。
そこで、私たちが世界中の狂犬病対策プログラムから学んだ重要な教訓が出てきます。それがイヌであれ、キツネやスカンクや アライグマであれ、北米であれ、アフリカやヨーロッパであれ、狂犬病感染防止の唯一の手段は、宿主生物へのワクチン接種だということです。
では、コウモリへのワクチン接種は可能なのでしょうか?イヌやネコへのワクチン接種はよく聞きますが、コウモリというのはあまり聞きません。
馬鹿げた話に聞こえるかもしれませんが、実はコウモリ用の狂犬病経口ワクチンがありがたいことに既に存在するのです。
さらに良いことに、このワクチンはコウモリの間で拡散するのです。単にワクチンを一匹に付けてやれば、コウモリの互いに毛繕いをする習性によりワクチンを拡散できるのです。
ということは、何百万といるコウモリを捕獲し、一匹ずつ小さな注射器でワクチン接種しないで済むということです。
ですが、ツールはあるものの実施方法がわかっている訳ではありません。疑問は山ほどあります。コウモリ何匹にワクチン投与が必要か?投与に適した時期は?年間どの程度の頻度で投与が必要か?
これらの質問は、ワクチン投与作戦の実行上、基本的なものですが、実験室で頭をひねっていても答えが出るものでもありません。ですから、ちょっと面白いやり方をすることにしました。対象は、本物の野生のコウモリですが、偽ワクチンを使うのです。
コウモリの毛を光らせる食用ジェルとコウモリ同士の衝突で相手に移る蛍光粉末を使いました。これにより本物のワクチンが、コウモリの群の間でどう拡散するかわかります。
この取り組みはまだ初期段階にありますが、今の所。目覚ましく心強い結果が出ており既存ワクチンの活用により、狂犬病の集団発生の規模が劇的に抑えられる可能性を示唆しています。
これは重要なことで、既に申し上げたように狂犬病ウイルスは、常にその発生場所が移動するため、集団発生の規模を抑える度に次のコウモリの群へのウイルス伝播の見込みも同時に抑制されるのです。ウイルス伝播の連鎖を断ち切るわけです。
これをやるごとにウイルス絶滅に一歩近づくのです。そう遠くない将来、狂犬病を撲滅できるかもしれないというのは、非常に励みとなり興奮を覚えます。
最初の疑問に話を戻しましょう。パンデミックは阻止可能か?簡単な答えはありませんが、狂犬病研究の経験から言ってかなり楽観的に考えています。
近い将来。ゲノミクスが集団発生を予測し、自然に広まる経口ワクチンのような巧妙な新技術の活用により、ヒトに感染する隙を与えることなく、ウイルスをその源で断つ事が可能になると思います。
パンデミック対策に関しては、先手を取ることが大いなる目標ですが、私に言わせれば、それを実行する1つの方法は、狂犬病といった既存の問題の活用です。
宇宙飛行士が飛行シミュレーターを使う要領で有効な方法、そうでない方法を見極めて重大な局面で当てずっぽうでやることにならないようツールを構築するのです。
ありがとうございました。
(合成の誤謬について)
合成の誤謬とは、ミクロの視点では正しいことでも、それが、合成されたマクロ(集計量)の世界では、必ずしも意図しない結果が生じること。物理学では、相転移みたいな現象です。性質が変わってしまうということ。
ミクロのメカニズムが個人同士の経済における仕組みであるのに対して、マクロのメカニズムは、国家間や経済全体の循環における仕組みだからである。
例えば、家計の貯蓄などがよく登場するが悪い例えです。前提条件が、所得が一定の場合!!所得が一定じゃない増加する場合は?これは、論じていませんので参考になりません!!(法人が提供する製品やサービスの価格も一定の場合も前提条件です)
1930年代のアメリカ経済が金融危機2008と似たような状態に陥った時、ケインズは、「倹約のパラドックス」というケインズ経済学の法則を発見しています。
それは、ポール・A・サミュエルソン(1915-2009)が、近代経済学の教科書「経済学」の冒頭で「個人を富裕にする貯金は、経済全体を貧困にする!(所得が一定の場合)」というわかりやすい言葉で表現しました。しかし、庶民の所得が増加し、貯蓄が投資、消費に回る場合には、「倹約のパラドックス」は生じません。
その後、この「倹約のパラドックス」は、アメリカの経済学者・ケネス・J・アロー(1921- )が「合成の誤謬」を数学的論理に基づいて「個人個人がそれぞれ合理的選択をしても、社会システム全体は合理的選択をするとは限らない」を検証してみせた。 要するに、部分最適ではなく、全体最適させていくということ。
つまり、新産業でイノベーションが起きるとゲーム理論でいうところのプラスサムになるから既存の産業との 戦争に発展しないため共存関係を構築できるメリットがあります。デフレスパイラルも予防できる?人間の限界���超えてることが前提だけど
しかし、独占禁止法を軽視してるわけではありませんので、既存産業の戦争を避けるため新産業だけの限定で限界を超えてください!ということに集約していきます。
なお、金融危機2008では、マイケル・メトカルフェも言うように、「特別資金引出権(SDR)」は、2008年に行われた緊急対策で、一国だけで行われたのではなく、驚くほど足並みの揃った協調の下に国際通貨基金(IMF)を構成する188ヶ国が各国通貨で総額2500億ドル相当を「特別資金引出権(SDR)」を用いて世界中の準備通貨を潤沢にする目的で増刷してます。
このアイデアの根本は、元FRB議長であったベンバーナンキの書籍「大恐慌論」です。この研究がなければ、誰一人として、変動相場制での当時の状況を改善し解決できなかったと言われています。
それ以前では、固定相場制でのマーシャルプランが有名です。
続いて、トリクルダウンと新自由主義
インターネットの情報爆発により隠れていた価値観も言葉となり爆発していくことになった。
しかし、法定通貨の方が、その価値、概念に対する通貨量拡大として価格で応じることができず、圧倒的に通貨量が足りない状況が生まれていたのが、2010年代の問題点のひとつでした。
リーマンショックの後に、新自由主義が誤りであることが、ピケティやサンデルによって指摘され、当時のFRBバーナンキ議長が、通貨供給量を大幅に増やした対策により、ベースマネーの金融、銀行間の相互不信を解消して収束した。
それでも、まだ足りないが、適正水準に収まったことで、さらに価値も増幅され、マネーストックの財政政策から再分配、事前分配を大規模に行い、さらなる通貨供給量が重要となっている現在の日本国内。
例えば
Googleがしようとしてた事は、まだ新産業として、基礎研究から発展できない機械学習の先端の成果をすべて持ち込んだ社会実験に近いこと。
シュンペーターの創造的破壊は、一定数の創造の基礎を蓄積後に、未来を高密度なアイデアで練り上げてから破壊をするのが本質です。
こうして、憎しみの連鎖や混乱を最小限にする。
アルビン・トフラーの言うように、法人と行政府とのスピードの違いが縮まらないのは、構造上の違いであって、それを補うためにプラスサムな連携するということが、必要になってくることを説いています。
三権分立が、規制のないGAFAMを非政府部門としてMMT(現代貨幣理論)からプラスサムに連携したらどこで均衡するのか?という社会実験も兼ねています。
このような前提で、あらゆるインターネット企業が、創業時、貢献するためコンセプトの中心であったものが、今では、悪性に変質して違う目的に成り下がっています。
再分配、事前分配の強化がスッポリ抜けてる欠点があり、ここに明かしたくないイノベーションの余地があります!!
2021年には、新自由主義のような弱肉強食では自然とトリクルダウンは生じないことは明らかになる。
確かに、トリクルダウンは発生しないが、法律で人工的に同じ効果は、貨幣の再分配、事前分配という形にできる可能性は高い。
再分配や事前分配をケムにまく「金持ちを貧乏にしても、貧乏人は金持ちにならない」「価値を生み出している人を罰するつもりがないのであれば税に差をつけないほうがいい」(サッチャー)
とあるが、新自由主義は誤りで、ピケティやサンデルによると違うみたいだ。
(個人的なアイデア)
さらに・・・
勝手に警察が拡大解釈してしまうと・・・
こんな恐ろしいことが・・・
日本の警察は、2020年3月から防犯カメラやSNSの画像を顔認証システムで本人の許可なく照合していた!
憲法に完全違反!即刻停止措置をみんなで要求せよ。
日本の警察の悪用が酷いので、EUに合わせてストーカーアルゴリズムを規制しろ!
2021年に、EU、警察への初のAI規制案!公共空間の顔認証「原則禁止」
EUのAI規制は、リスクを四段階に分類制限!
前提として、公人、有名人、俳優、著名人は知名度と言う概念での優越的地位の乱用を防止するため徹底追跡可能にしておくこと。
禁止項目は、行動や人格的特性に基づき警察や政府が弱者個人の信頼性をスコア化や法執行を目的とする公共空間での顔認識を含む生体認証。
人間の行動、意思決定、または意見を有害な方向へ操るために設計されたAIシステム(ダークパターン設計のUIなど)も禁止対象にしている。
禁止対象の根拠は「人工知能が、特別に有害な新たな操作的、中毒的、社会統制的、および、無差別な監視プラクティスを生みかねないことは、一般に認知されるべきことである」
「これらのプラクティスは、人間の尊厳、自由、民主主義、法の支配、そして、基本的人権の尊重を重視する基準と矛盾しており、禁止されるべきである」
具体的には、人とやり取りをする目的で使用されるAIシステム(ボイスAI、チャットボットなど)
さらには、画像、オーディオ、または動画コンテンツを生成または操作する目的で使用されるAIシステム(ディープフェイク)について「透明性確保のための調和的な規定」を提案している。
高リスク項目は、法人の採用活動での利用など違反は刑事罰の罰金を売上高にかける。
など。他、多数で警察の規制を強化しています。
人間自体を、追跡すると基本的人権からプライバシーの侵害やセキュリティ上の問題から絶対に不可能です!!
これは、基本的人権がないと権力者が悪逆非道の限りを尽くしてしまうことは、先の第二次大戦で白日の元にさらされたのは、記憶に新しいことです。
マンハッタン計画、ヒットラーのテクノロジー、拷問、奴隷や人体実験など、権力者の思うままに任せるとこうなるという真の男女平等弱肉強食の究極が白日の元にさらされ、戦争の負の遺産に。
基本的人権がないがしろにされたことを教訓に、人権に対して厳しく権力者を監視したり、カントの思想などを源流にした国際連合を創設します。他にもあります。
参考として、フランスの哲学者であり啓蒙思想家のモンテスキュー。
法の原理として、三権分立論を提唱。フランス革命(立憲君主制とは異なり王様は処刑されました)の理念やアメリカ独立の思想に大きな影響を与え、現代においても、言葉の定義を決めつつも、再解釈されながら議論されています。
また、ジョン・ロックの「統治二論」を基礎において修正を加え、権力分立、法の規範、奴隷制度の廃止や市民的自由の保持などの提案もしています。現代では権力分立のアイデアは「トリレンマ」「ゲーム理論の均衡状態」に似ています。概念を数値化できるかもしれません。
権限が分離されていても、各権力を実行する人間が、同一人物であれば権力分立は意味をなさない。
そのため、権力の分離の一つの要素として兼職の禁止が挙げられるが、その他、法律上、日本ではどうなのか?権力者を縛るための日本国憲法側には書いてない。
モンテスキューの「法の精神」からのバランス上、法律側なのか不明。
立法と行政の関係においては、アメリカ型の限定的な独裁である大統領制において、相互の抑制均衡を重視し、厳格な分立をとるのに対し、イギリス、日本などの議院内閣制は、相互の協働関係を重んじるため、ゆるい権力分立にとどまる。
アメリカ型の限定的な独裁である大統領制は、立法権と行政権を厳格に独立させるもので、行政権をつかさどる大統領選挙と立法権をつかさどる議員選挙を、別々に選出する政治制度となっている。
通常の「プロトコル」の定義は、独占禁止法の優越的地位の乱用、基本的人権の尊重に深く関わってきます。
通信に特化した通信プロトコルとは違います。言葉に特化した言葉プロトコル。またの名を、言論の自由ともいわれますがこれとも異なります。
基本的人権がないと科学者やエンジニア(ここでは、サイエンスプロトコルと定義します)はどうなるかは、歴史が証明している!独占独裁君主に口封じに形を変えつつ処刑される!確実に!これでも人権に無関係といえますか?だから、マスメディアも含めた権力者を厳しくファクトチェックし説明責任、透明性を高めて監視しないといけない。
今回、未知のウイルス。新型コロナウイルス2020では、様々な概念が重なり合うため、均衡点を決断できるのは、人間の倫理観が最も重要!人間の概念を数値化できないストーカー人工知能では、不可能!と判明した。
複数概念をざっくりと瞬時に数値化できるのは、人間の倫理観だ。
そして、サンデルやマルクスガブリエルも言うように、哲学の善悪を判別し、格差原理、功利主義も考慮した善性側に相対的にでかい影響力を持たせるため、弱者側の視点で、XAI(説明可能なAI)、インターネット、マスメディアができるだけ透明な議論をしてコンピューターのアルゴリズムをファクトチェックする必要があります。
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kokufu62 · 6 years
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運命回して♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥
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こないだの日曜にアイステ行ってきましてん。 前作は行きたいなぁと思いつつも向日葵のかっちゃんと日程重なってさすがにこれ以上遠征増やせないなぁって結論に至って諦めた過去があったんですけど今更それを超絶後悔するレベルで楽しかったです。 昨日も今日もアイチュウのことしか考えられなくて仕事になってません帰って良いですか駄目ですね。
正直アイチュウってそんなメジャージャンルじゃないのでクオリティの面でちょっと不安があったんですよね最初は。今までペダステだの薄ミュだの刀ミュだの刀ステだの、2.5のトップに君臨する役者��贅沢に使った金かかってんだろーな系の2.5舞台ばっかり見てきてたので。いやうん単に私が珍しくテニミュを通ってない舞台オタやってるせいでテニミュとかの登竜門出身の若い子を全然知らないだけなんですけど。 長々と言い訳連ねすぎてよくわからないことになってますけどとにかく結論としてはクオリティまっっっっっったく問題なかったです!!!!!!!!すごい!!!!!!!!あのカラフルなウィッグが違和感ない!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! 特に心ちゃんがすごい。ビジュアルがひたすらかわいいのもあるし、それより何より声ですって。前情報一切なしで見に行ったんですけど、さすがに村瀬歩の声帯に寄せるのは不可能だろうなぁちょっと高めの少年声ってところかなぁと思ってたのに一言目聞いて!!!!!???????ってなりました。普通にかわいい。なんだあのこは。すごいな。でもまぁさすがにちょっと無理してる感はあったんですけどそこは村瀬歩の声帯が化け物じみてるってことにしておきます。あいつぁすげぇぜ。 そしてわたしはパンフを見ながらキャストに2000年代生まれが2人もいるという事実に打ちひしがれていました。そうだよな…2018年…だもんな…
ライブパートすごい楽しかった…アイチュウたちが目の前で歌って踊る感動すごいね… 飛行機移動だし荷物増えるから…っつってキンブレ持って行かなかったことを全力で後悔しました。荷物2つになったとしても持って行くべきだった。 ちゃちゃめっちゃI LOVE YOUの振り付けがちゃちゃめっちゃ可愛くて私の妄想以上だったのでそれだけで十分しぬのにArSちゃんめっっっっっちゃがっつり踊ってて心臓鷲掴みにされたり心ちゃんがただひたすらに可愛くて全力でLOVEこころー!したりゲーム内ストーリーの流れ上とてつもなく思い入れのある深海マーメイドを聞けた感動だったり初見であまりの歌詞のアレさにこれいいの???ってなったイッちゃいそうだよがアレな振り付けまでついてものすごくアレなことになってて呼吸止まりかけたりしてました。 奏多のイッちゃいそうだよ聞きたかったなぁ…体調不良はもう仕方ないし是非休んですぐ休んで大丈夫だから!!!!って感じだし、急遽の代役だからあれだけ歌い踊るライブパートまでカバーできないのも仕方ないし無理しないでねって感じなんですけど、F∞Fが2人しか舞台上にいないのがやっぱり寂しくて。これはもうほんとに仕方ないんですけどね。 でも代役の方、めちゃくちゃしっかり演じてくれてて本編では全然違和感感じなかったです。前作から見てるとか全通してるとかそういうお客さん的には何か違い的なの感じてるかもしれないですけど、少なくとも25日が初見だった私にとってはちゃんとニコニコで可愛くてキュートでプリティーな湊奏多でしたよ。 カテコでぽろぽろ泣いてる心ちゃんの背中ぽんぽんしてあげてた奏多と星夜がかっこよくて男らしくてきっと全プロデューサーの心を掴んだ。掴まれた。
ストーリー追って感想書くつもりはさらさらないのでかわいかったところメモ的に書いていきます。私気付いたら折原輝ばっかり見てたのでかわいかったエピソードとか挙げると8割方折原輝絡みなんですけどね。
プロデューサーから電話かかってきたシーンの折原輝がめちゃくちゃかわいかったです。 ここ多分日替わりなのかな?楽宛てに電話かかってきて「帰ってきたら二人で飲みに行くか」みたいな話してる最中ずーーーーっと楽の周りで「私は?私は???」ってアピールしてて。2歳児かよ。 その後電話代わってもらって「私の声が聞きたかったのだな!ワーッハッハッハ!!!」って笑い続けてた輝とか、さすがに疲れて「楽、今のは止めるところだぞ」って言ったら「すまん、来世のこと考えてた」って返す楽とか、最終的に楽がプロデューサーに「今度三人で美味しいものでも食べに行こう」って伝えたら輝が「来世も!!」ってキラキラしながら割り込んできて「…来世に?一緒に行くのか?三人で?」って困惑してた楽とか、控えめに言ってらくぴかコンビが素晴らしかった。 このシーン以外でもらくぴかずっと何かわちゃわちゃしてて最&高でした。そうですこんならくぴかが見たかったんです。
あとかわいかった折原輝といえばあれだ、最終投票のルール発表のとき。 全員で横に並んでるときに両手を広げてアピールし続ける輝 ↓ 左隣の楽が左腕を下げさせる ↓ 右隣の子規が右腕を上げさせてわちゃわちゃする ↓ _人人_ > 敬礼 <  ̄Y^Y^ ̄ みたいな。笑顔のまま両隣の言いなりになってた折原輝がかわいいofかわいい。そして言いなりにさせてたArS保護者組がかわいいofかわいい。ArSちゃん尊い。
保護者組といえば、シキティーの衣装のひらひらやばくないですか?????向き変えるときに裾持ってばさぁって開くとことかあんなの見て正気保てるとでもお思いか???????????????かっこよすぎるだろ????????????????????? しかもそれをかなりの頻度でやりやがるからもう。マント系の衣装着たつじちゃんかってくらいにやるからもう。るひま脳ですまんな。 シキティーのバサァ見るたびにずっと脳裏で刹那のマシェリが流れてました。ドレープにかくさーれたーーけーだかくゆたかーなーあいー…シキティーグラマス関係ないけど…
あとあれだ、カテコのときに両手でダイヤマーク作ってた輝を見て隣でおずおずとハートマーク作ってた朝陽が超ド級のかわいさキメてて全力で撃ち抜かれました。 あのハートからビーム的な何か出てなかった???めちゃくちゃとてつもない勢いで撃たれた気がしたんですけど?????? もう…朝陽の愛されっぷりが…かわいい…かわいいよ…あいびーちゃんかわいいよ…
かわいかったところとか突き詰めると全シーンになっちゃうのでここまでにしときます。 すみっこで何かわちゃわちゃしてても見えるという舞台ならではの視界が超絶忙しい現象…忙しいけど…いっぱいちゅき…♥
次回作あるのかな。すごく楽しかったし是非行きたい。 まだ出てないユニットも出てきてほしいよね…ランスロとかリベルとか天天とかポプスタの残り二人とか…もちろんアルケミも… 次行くときはキンブレ持ってくし公式ペンラ買う…少なくともそれくらいは貢がないといけない…だから…次回作…おねがいします…
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帰ってからとりあえず自己紹介コメ変えました。アイステージ最高。
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carbonsolution · 8 months
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ライアリちゃーん!
※本文書のスクショ切り取りはだめ(:3 」∠)
この記事はオンラインサービス終了からちまちま書き続けているので内容がぐちゃぐちゃだよ。
こんばんは。夜な夜なしんどさを抱えている小早川だよ。 おかげさまでいつもより睡眠時間が少なめになっているので常に気がふれてるよ。ポケ的なスリープには手を出すつもりはないよ。
ご存じですか、ライアリってオンラインではもうプレイできなくなるんですって。サービス開始してから1年は頑張ってくれたんだから、まぁ立派だと思ってんだ俺は。だから、ライアリのグッズを細々と買い続けるよ。すぐ在庫なくなるけどなあいつら。永遠に在庫置いとけ。 終わるにあたって思ったことがあったので書き留めておこうとしたんだけど、だいぶ長くなりそうなのと、基本的に内容が死体蹴りみたいになってて気分悪くする人いるだろうから閲覧注意かつ自己責任だよ。 オフライン移行を発表されてから今の今まで書いては消して書いては消しての繰り返しなので、内容があべこべかもしれないよ。 思いつく限りを書いてる時点で支離滅裂なんだということも念頭においてほしい。
これを書いてる人、こばやかわについて ・ヒーロー箱推しだよ ・コンパス本家はリリースから3ヶ月後くらいのタイミングで始めたよ ・ここ2年くらいはほとんどやってないよ ・正直アクション(バトルSNS)が苦手だよ ・グッズを集めるのが好きだけど最近は本当に少ししか集めてないよ ・コンパスでは特にキャラや音楽、グッズが好きだよ ・だからこそ突如始まった理想郷、ライアリにどっぷりだったんだけど後ろから刺されて瀕死だよ
これを書いてる人のライアリでの様子 ・ラベル回収勢なのでオートプレイが大好き ・ライアリ運営ちゃんのムーブに振り回されてしょっちゅうキレ散らかしてた ・ハーフアニバイベで9位 ・特に好きなヒーローのピエールと忠臣はカード完凸した ・最近やっと忠臣様のレジェンドラベルをゲットした ・ニーズヘッグの金ラベルをゲットした
以下プレイしてて思ったこと。
1.何で踊らせたのかわかんない 俺はいまだに運営ちゃんが何を思ってヒーローを踊らせたのか、イマイチわかっ��ないんだよな……ポロロッチョとかピエールがダンスするのはすげーキャラコンセプト的に最高やなと思うんだ。ルチアーノが踊ってるところ見ると腰痛めないか心配だし、ニーズヘッグはダンスできるように身体を改造してきたのかと思うとおもろすぎるなとか、アダムはアイドル活動こなれてそうとか、ソーンはやっぱ兄ちゃんに手伝ってもらったんだろなあとか、アタリとマルコスがゲーム対決してるみたいでええなとか、色々考えられたのでそれはそれで面白かった。 まぁ、人間は歌とダンスが好きだって某ボイドさんが言ってた気がするし、確かに俺は好きだった。 個人的なこと言えば、キャラゲーにするんだったら雑なタップするだけの作業ゲーでも俺は喜んだよ。 コンパス曲がダンス付きで聴けると思えば良いアプリだわな。 曲毎に振り付けがあるのはもちろん、ヒーロー毎に特徴的な振る舞いとか「そのヒーローならそうやって踊ってそうだ!」ってのがわかっちゃう動きで構成されてるのは感動した。だからこそ、この曲ほかの子でも踊れる設定にしてほしいという要望に応えられないんだろうなって少し残念に思ったり。だからこそ着せ替えバグ(服どころじゃなくヒーローまるごとお着替え)がめっちゃおもろかった。開発側からしたら頭抱えるくらい大変なんだろうけども。
2.何で開催したリアルイベントとタイトル被せたんだろう リアルライブのライアリ(2018年や2021年に行われた体感エンターテイメント#コンパスライブアリーナ)から着想を得て作ったんやろなあと俺は推測したんですが実際どうなんだろうな。 リアルライアリは本当に感動した。コンパスの無数にある魅力の中から音楽を中心にフィーチャーしつつも、声優さんやらライブペイントやらDJやらダンスやら総合的エンタメライブとしてめっちゃ完成された最高の作品だと思ってるんですよね。特に2021の謎技術による2次元と3次元の融合のようなダンスパートはえげつなかった。なんで円盤になってないの???? その最高リアルイベントと同じ名前を使ったのには理由があると思ってるんだけども、個人的には「ソシャゲがああいうコンセプトなら違う名前にしてほしかったなあ。リアイベの方のライアリが埋もれちゃって情報探せないや」という悲しみをまとってしまった。また、「ライアリ グッズ」と検索かけるとリアイベの方のグッズもヒットする。そう言うところなんよ。あとからアプリ版ライアリのグッズで埋まると思うとそれもそれで寂しい。 イベントのライアリを知らない人はぜひ会場レポなどもあるので掘り出して読んでほしい。 個人的な思いだけど、わざわざ名前を揃えたのは多分、あの時の感動をアプリ版ライアリでも再現できれば! 的なイメージでつけてくれたのかななんて考えてる。そういう意図ならすてきだな。 関係ない話だけど、歌い手さんバージョンの実装が個人的に刺さらなかった原因は、リアイベライアリと感じ方が違ったからかあと思っている。リアルライアリはコーナーとして組み込まれつつの表現だったから「これもいいな。生歌ってすげー」と思えたんだけど、アプリ版ライアリでは浮いた感じだった。好んで聴こうとしなかったのもあって馴染めなかった。それもそうだけどヒーロー歌唱を出してくれよって願望がえぐかった。とはいえ、ニコニコ発のコンテンツだからコラボするのはありだし、リアイベでの歌唱は結構好きなので、これに懲りず歌い手さんとのコラボは続けてほしい。
3.バグしんどい オートライブ中はエラー吐きまくり(嘔吐じゃねぇんだわ)で、30周とか100周とか長い時間放置してるとたまにマッチングせずに止まったままになることも。タスキルしないとなおらないなんてこともしょっちゅう。というか毎回そう。Twitterでなおす気あんのか!!!! ってキレ散らかしてたくらいにはずっとエラー。アプリ開いてる時にWi-Fiとキャリアのデータ通信を行き来するとすぐに「通信が不安定」認定されるのもちょっとじわる。 仮にオートがうまくいって「終わった〜」となってもホーム戻った瞬間に謎のリズムマネー0表記バグで困惑。俺のRMどこやった。実際はなくなってないのでタスキルすれば元に戻るけどとても心臓に悪かった。 タスキルしてすぐにアプリ起動すると縦画面で始まることもあるのでそれに対してもキレ散らかす。これは別ゲーでも確認したからiPhone側の仕様かしらとか思う。 ちなみにこの一連の流れはしょっちゅうだったので何度も経験してるし多分再現も容易である。 (前述しましたが)極め付けは踊ってるヒーローがフィーバー中に別のヒーローになるバグ。他人にお着替えってどういうことじゃい。 アダムがお姫様抱っこされてたり、甘色ちゃんがずんちゃかずんちゃかオーバーな動きで踊る姿はあまりにも有名。あとはやけにかっこよく踊るコクリコとか? 踊るヒーローに合わせてモーション作ってるから別ヒーローに踊らせるってのをしなかったんだろうけど、一部ファンには希望されていた要素だった。それがバグで見れるのおもろすぎんだよな…… そして、ここに書いたバグのほとんどはなおらないままオンライン版は終わる様子である。オートシステムは消えるし、RMの概念もなくなるからオフラインではまぁ快適になるんじゃないかな。多分。そうなると、ラベルのシステムがどうなるのかなぁ、と気になるが、ミッション廃止だったと思うのでもう貰えない可能性を考えると少し切ないね。とりあえずひとつだけでもゲットできたので良しとしよう。 ちなみに何故かiPhone12ではエラーばっかりだったのに性能が少し劣るiPhoneSE2でデータ移行してプレイしたらハイパー快適だったんだけど、入れ直しで改善した説ある? 最初からプレイしていた他のファンたちはどうだったんやろ。改善した話を友人にしたら「元端末の性能が良すぎたからでは(意訳)」みたいなことも聞いたので益々謎だった。 そして、端末のバッテリーをコンパス以上に激熱にし、寿命を刈り取っていったことは一生忘れない。いまだに熱々やぞ……!!
4.グッズ おせえよ!バカ!、!!!!アクスタSD缶バッジその他いつもよく出すタイプのグッズラインナップは早かったが描き下ろしのカード絵があるにも関わらずそれ使ったグッズを出すのが!!! 遅すぎしないか!?!?!!!! アドバンテージを活かせよ!!!!!!!! カードデザインつかった缶バッジかっこいいんだよなちくしょう。クリアカードなんてコンプセットあるのやばすぎるよ大好きだよ壁に貼り付けたいしスマホケースに入れたいしとりあえず助かる。 まさかのオンライン更新終わりのお知らせお同時におニューのグッズ告知。もっと早く欲しかったがグッズ作ってくださっただけありがたい最高ライアリやってない勢にも是非手元にとっていただきたい一品だった今からでも遅くない全人類買え本当に絵がいいんだからジャンヌ様の恒常カード凸ったあとに変わる絵柄が最高なんだから青系統のカラバリでなんだか癒される笑顔なんだけどどこか挑発的な表情をしておられるマー聖女であらせられるのにそんなお顔だなんてジルドレじゃなくても狂っちゃうねウヒョー あと、お通夜な空気の中、急にキャラバングッズやコンパスカフェの新グッズ告知してくるのなんでなん。これは単純な疑問。告知しなきゃならんってのは仕方ないのはわかる。仕方ないんだけど1日待てなかったのかしら。仕方ないのはもちろんわかってんだけどね? 仕方ないよね、はい。 それはそうと在庫30分で無くなるのどうして……受注生産ありがとな……在庫切れの癖どうにもならん? ならんか。永遠に在庫置いとけ。 缶バッジは前倒しで準備できたってツイートをみたから運営が頑張ってるのは身に染みて理解してるよ。だから永遠に在庫置いとけ。
5.ぶっちゃけ音楽ゲームとしての出来栄えってどうなの フリックがうまく動作しなくて困ること多数。たまにカメラワークで酔う。これは自分や自分の端末の問題説が濃厚だとも思ってる。 というか、音ゲーの畑の人たちがたくさんいろいろ言ってるからここは省略でいいかなと思ったり。そっち見た方が「たしかになぁ」と言う気分になれるし、俺はコメントしたくなるほど音楽ゲームとしてプレイしてない。Appstoreのアプリレビューは参考になるよ。 ただひとつ推測ありきで思うことがある。ダンス前提だから曲実装が遅い?→あまり多くの楽曲が遊べない→たとえたくさん実装したとて、それって他の音ゲーやっても変わらないのでは?→俺がライアリをプレイする理由(哲学)が始まることに悩んでしまった。 だって売りがヒーローたちが踊る、だもんね。そりゃ曲実装に時間かかる。ただ、後半は曲の実装のみでダンスなしなんてのもあったから、とりあえずその調子でコンパスの楽曲全部詰め込んでほしい。まさかコンパスのオリジナルテーマソングを全部入れないなんてことはないよね? え? 無理? そんなぁ。。。
6.Twitterでオンライン終了の告知 Twitterやゲーム内告知によりオンライン終了と知らされたファン(ライアリプレイヤーのこと)たち。ショックなお知らせだったけど、オフラインで残ってくれること、グッズが新しく出ること、フィナーレと称してイベントが開催されることなど嬉しい告知もあったはず。
それって直近のニコ生でしてくれてもよかったのでは?
俺、仕事終わってスマホ見る前に人伝で「小早川、残念なお知らせだよ。お前はライアリ用のスマホを数日前に用意したけど、そのライアリが実質サービス終了するらしいよ」(ほぼ原文ママ)って聞いてショック受けたくなかったよ。ニコ生内で大切なお知らせがありますって言われたら覚悟できたろうし、テキストとか衣装のスクショとっとかなきゃなあ、ライアリの絵はすげーいいからどっかの機会で画集にならんかなぁ、とか放送見ながらファンたちと一緒に考えられた気がするしで、なんだかとっても悲しかったよ。やり込み要素とか金を突っ込める要素を増やしたら良かったのかな? と思うが、実際あの状態で稼ぐにはコラボをやるしかないのでは感はあった。ゲーム屋じゃないからわからんけど、サービスを続けるって大変なことなのはわかるよ。オンラインが終わるだけでオフラインで残るって凄いことだから運営たちに感謝はしてるよ。残してくれてありがとうございます。最後までよろしくお願いします。
その他個人的に「あ〜……」と思ったこと ・初期のイベミッションに「特定の属性カードのレベルを10上げる」(うろ覚え)ってのがあったけど手持ちのカードはレベル上げきってて完遂できなかった→あとからレベルを5上げるみたいに緩く修正してくれた ・初期イベでは凸ってもポイントアップしなかったのでガチャする旨みが弱かった→あとからちゃんと倍率上がるようになった。最初からそれでよかったと思う ・ランダムミッションの「募集してるライブに参加」の難易度が高すぎる。募集してるやついなさすぎなんよ。なお、募集のバナー出てもひとり入ったらすぐ始める人が多いので、間に合わず参加できないこともしばしば。 ・3Dプレイに背景真っ黒を実装してほしかった ・上下ノーツの色が最初同系統のカラーなの意味わからんかったし、色変えました! って修正見てみたら上が青で下が赤という俺個人に視認が難しいカラーリング。慣れろということだろうな。上下ノーツやらなくなった。カラー変えられたらうれしかった。 ・前述したけど課金要素弱い ・バグドのテーマソング制作者様の楽曲があるのにバグド曲実装されてないの悲しみ深い ・というか、ヒーローも曲も全員実装してない。悲しい。 ・某の曲………… ・ぶいちゅーばーコラボするなら猫宮ともしてほしかった ・スコラン上位報酬が欲しい場合キャラ愛勢に厳しい ・同盟が踊ってる回を一生待ってる ・ある雑誌インタビューでの逆輸入発言がちょっと俺に合わなかった
他にもたぶんある気がするけど、思ったのはこんな感じ。
あとひとつだけ、ものすごく嫌だなと思ったことがある。ただの文句。 自身はプレイすることもなく、楽しく遊んだり応援をしていた人たちが気分悪くするような過剰なこき下ろしをしてきた人たちについて。 毎度ニコ生で延々サ終しろってコメント打ち続けた奴も、そこまで暴言まじえて言わんでもよくない? ってくらい面白おかしく言い続ける奴も、こんなん誰が遊ぶのwとしつこく言った奴もみんな大嫌いだよ。 俺も、エラーなおす気ないならやめちまえ! 半年もつのか? なんて煽ったり切れ散らかしてきたけど、まず変なこと言ってる人ってプレイしてから言ってる? 最低限ちゃんとプレイしてから言ってる? 金入れないまでもアプリ入れて触ってから言ってる? さらっとネットで見たものや第一印象だけでこき下ろしてきてません? ライアリに課金してファンアート描いてランキング走ったような人たちが、過剰に貶してきた人らに寛容でいられるのかどうか、今一度考え直したほうがいいんじゃないかね。 言っとくけど、文句言うな悪口言うなってことではなく、ライアリ好きな人のことをもう少し考えて欲しかったなって言ってんの。言うにしても言い方があんだろがいって話。そして、せめてある程度プレイしてから言いなさいよって。 プレイヤーから不満は出てくるのって当たり前だと思ってるよ。だってもっとゲーム楽しみたいんだもん。楽しませろよ!って感情から意見が出てくるのは当然やろ。 俺の場合特に、今日は人力でたくさん遊ぶぞー!って時に限って快適なプレイがほとんどできなくって「クソが〜〜〜〜!、!、!!」って苛立つことはめちゃくちゃあったんよ。相当に、ね。。。
楽しかった部分の話。
まず、デザインとか絵とか、コンパス内では見られなかった新鮮なヒーローたちがお披露目されたのって最高だったと思うんですよね。 最初にお出しされた実装カードたちの絵柄があまりにもいい。描きおろしは人の寿命を確実に延ばすね。 ライアリがなかったらこの衣装、表情、カラバリ、3Dモデルは見れなかったんだなぁとしみじみ。りゅうせー神の絵なんてもうね、ご褒美以外の何物でもないわよ。そう考えると曲をプレイしている時っていつスクリーンショットしてもかわいいし、イベ配布カードのために頑張って走るぞーと思えたあたり、俺にとっては最高のコンテンツだったんだよな。 3Dノーツやダンスの振り付け、カメラワーク等の作りが凝ってるのも結構好きポイントだよ。ハートマークとか四角とか、ヒーローや歌詞に合わせてんですよ。この文章で何を指しているかわかった人いたらちょっとおもしろいな。 個人的に好きなのはニーズヘッグの曲、最後のシーンです。あれは、名作だよ。あれをみれただけで「このアプリインストールしてよかった」って感動しちゃったもんね。いや、毎回いいなあとは思ってんだが。 ジャンヌ様が楽しそうに踊っているところを見てるとこっちまで楽しくなるね。ルカルカのジャンヌ様なんて最高では。でも24時間ライブぶっつづけだと流石にファンが死んでしまうよ。なんでそんなに脳筋なんだ。倒れるわけにはいかないんだねなるほどね。 それにしてもピエールとニズの実装よく間に合ったなという気持ちがでかい。実装発表してから3ヶ月くらい? 短かいなぁ。最高の供給であることは変わりないから永遠に享受しつづけるけどね。早く立ち絵のアクスタ作ってください!!!!!!! ピエールといえばローリンガールの「ローリン」部分を担当してるのバリおもろくて笑っちゃったよね。ヲワカさんとコンパスのコラボレーションをずっとずっと夢見てた人間からしたら、こういう形で願いがかなったから「ああ、願ってみるもんなんだねぇ」と思ったり。
ところでヒーローのストーリーの時に流れるアレンジBGMのセンスのよさみんななんで話題にしないの?? あれもうあそこでしか聞けないと思うと相当勿体無いんだが。どうにかならん? なってくれよ。あれのセンスの良さもっと話題にならんの。
それにしても新録ボイスが多すぎるのはいったいなんでなんだ??! ご褒美か!? 時間帯とか季節とか豪華すぎんか? 最近また夏用ボイス増えたけど!? 本家も同じくらいボイス増やしてくれよ〜! これライアリじゃなきゃ聞けないのもったいなさすぎるので至急運営にはどうにかしてほしいほんとに。誕生日ボイス移植できんかな? 無理かな〜。一生ライアリで聞いてろってこと~~? おっけ~~!!!!! そういえばなんだけど、ボイス再生機能って、存在しないんだろうか。それは大変困るんだが。ピエールのボイスは全人類聞くべきだと思うんだが。 他のヒーローでいうと、相変わらずメタ発言ばっかりの13君がおもろいです。多くはファンに向けてのコメントなのはもちろんだけど、ヒーローモチーフのカードキャラに対してコメントしてるのが新鮮すぎるのよ。 モチーフカード関連って本家のシーズン文とかオリテンアニメじゃないと絡みない気がするから、どうにかこう、ほぞんしとかねば。カードキャラの名前がわかったの結構助かる。まといちゃんとこの☆4スターマイン見たときに「スターマイン!?」ってなったし、アニメ見るたびに、この世界観のなかにスターマインがいるのか……と少し興奮するようになってしまった。 なんかライアリ雑誌みたいなの出ないかなあ。まとめたやつが欲しいよ運営ちゃん。好きならお前がデータベース化すればいいじゃないって言われそう! そんな酷なこと言わないでおくれよ〜〜〜。多分有志の方が既にまとめてる気がしますが、そんな素敵な方いらっしゃるのかしらね?
保存しなきゃといえば本人歌唱なんすよ。てかこれいつ収録したのよ。まさかの急な供給でびっくりなのよ。簡単にオタクを死滅させる武器を使うんじゃないよ。 ボイドはね、CDのボーナスで聴けるから知ってるっていうか「ほかのヒーローのも聴きたいです運営ちゃん」と7年くらいぼんやーりと願っていたんですよね。それが唐突にお出しされたらどうなると思う? マジでびっくり後頭部がつーんと殴られた感じですわ。幸せだね。 個人的に一番刺さったのはまといちゃんのアヤカシ。アヤカシのコンセプトのひとつである、少し彼女から離れたパラレルな雰囲気のままでまとい本人が歌うの強すぎるのよ。ばちばちに上手だしビビり散らかしちゃったな。アタリくんのサビも好き。テスラとマルコスもにっこにこになるくらいによかった。てかみんなサビで声にならない叫びあげちゃうよね。ボイちゃんは数年前から最高なんだけどダンスと一緒だとこれもまた良い。てか、こんなことってあるんですね?? もっと話題になってもいいんじゃないの!!??!?!?! だからなんで話題にならないんだ!!!! 本家コンパスで本人歌唱版とボカロ版が切り替えられるようになったりしないかな? ならない? そんなぁ…… それはそうとほかのヒーローたちの歌唱はいつどこで公開されるんですかね。CDいつなの買わせろ。忠臣とグスタフがグラーヴェ歌う回ないんか頼む。リリカのアルカリレットウセイも聴きたさ。ジャンヌ様がマチガイサガシ歌うのやばいなと思ったり。いやもうみんなの分聴きたいんよ頼むよ頼む頼むとりあえずオリジナル10供給頼む頼む頼む。オケコンと一緒にCD待ちしてる。CD落ち目なのりかいしてるから最悪デジタルオンリーでもいい! なんかこう、とりあえず手元に置かせてくれ! 買わせてくれ!
ストーリーを頑張って作ってくれた運営偉いなって思ってる。 だが、申し訳ない。俺はライアリで実装されたストーリーをすべて読んでない。 公式からお出しされたものを摂取するのに覚悟がいるから特にイベストは読めてない。7年くらいコンパスに触れてるんだから急にお出しされるとビビるんだよわかるだろ。でもライアリのストーリーでヒーロー同士の触れ合いが見れるのは最高なのよな。別軸だけど、コンパスは漫画小説のメディアミックスも予定されてるし、ここにきて急に供給ドーンされると怖いの半分うれしいの半分になっちゃうな。ちゃんと読まなきゃなぁ。漫画と小説と、美味しい思いができてニコニコですが、今回発表なかった子たちの分も欲しいので本買いますね。
時に、ライアリを入口にコンパスを始めてくれた人がいるってすげーうれしいことだなって思う。実際そういう人がいると知っているので、余計に。 音楽ゲームだからとか、好きなのとコラボするからとか、キャラが気になってとか、曲だけ知ってるからとか、いろんな理由でライアリ遊んでくれた人がいると思うとコンパスって多方面に面白さを内包してる激やばコンテンツなんだってわかるよ。だからこそこれからのアプリ展開に期待してるし、運営も悩みながら作ってんだろなーと感じる。たまに「これ、酒飲みながら作って実装してません?」って疑問が生じることもあるけれど。 とにかく、ヒーローたちをこれからもずっと大切にしてほしい。ライアリはオンラインでの提供を終了しちゃうけど、オフラインは継続なわけだし。というか、オフライン=リアルイベントライアリの開催���夢想しちゃうんだな。ところで、ライアリ衣装の逆輸入助かるけどカラバリバージョンもだすのかな? だとしたらニズとジャンヌ様の青系統のカラバリ欲しいんだ俺ぁ……
で、それはそれとしてフィナーレショップのラインナップに度肝抜いちゃったんだ。。。 なんだいあの量。そんなにちゃもーい様に仕事を頼んでたっていうのかい。オケコングッズのデザインも激やばなのに。仕事しすぎな。。。ありがとうございますやわ。。。 ノーツ、衣装、実装されてるヒーロー分用意があったので驚いちゃったな。これだけ用意するの本当に大変だったろうな。
終わるけど、終わらない。そういうコンテンツとして残っていてくれるのが非常にありがたいです。どういう形であれ「残る」って重要だと思ってるので。 書けば書くほど、割とこのゲームイン率高かったんだな!?って驚いてる。 そうか~終わっちゃうんだな。
ここまでたくさん書いたけど、そんなに思うことあったらサービス中に運営に投書すりゃ良かったじゃん!って思われてそうだな~。実際問い合わせはした気がするんだよな。ネットで怒りまくってたからそれと混同しちゃってる部分があるけども。 運営はかなりTwitter(Xwww)なりネットなりで流れている意見を目にしていると思うし、特にエラーの件は問い合わせしてるファンたちが多数いるよ。コンパスのほうにも言えることだけど、ゲーム作ってる人たちはちゃんと送ってきたものもそうでないものも見てるから��。 多分、これも見てる。
ライアリはめっちゃいいゲームだしずっと好きだよ。 本家コンパスのリハビリ頑張れないくらいにダメージでかいよ。キャラと音楽が好きな俺にとっての理想郷です。
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yutakayagai · 11 months
Text
土曜日、水戸では聡の一年忌の為に妻・香とその子どもの隆と彩が来た。彰と千明はJR水戸駅まで迎えに行った。千明は、最初は香と会うことを、先日の電話で香は了承してくれたが、
「彰さん、オレも参列するの、香さんは大丈夫なの?」
と躊躇していたので、
「大丈夫!義姉さんは心の狭い女(ひと)じゃないよ」
と彰は言った。
改札口を通り過ぎると、
「彰さん、ご無沙汰しております!」
と香は挨拶した。背後にいた隆と彩も、
「叔父さん、こん���ちわ」
と会釈した。
時計の針は午後四時を回っていた。香たちは、今夜は駅前の「Kホテル」に泊まることになっていた。チェックインを済ませ、荷物を置いてくると階下のレストランに入った。彰が、せっかく水戸に来たのだから美味しいものを食べようと予約したのだ。
中華料理のフルコースを目前に、彼らは近況を報告し合った。彰と香は互いに話題があったので盛り上がっていたが、隆と彩、千明は話すタイミングを模索している様だった。
香も、聡に負けぬほどアルコールは強い様だった。彰と紹興酒を一瓶注文し、分けて飲んでいたが、二品目を食べ終わる前には飲み干してしまっていた。もう一瓶注文し、店員が運んで来ると、
「彰さんも、聡さんに劣らず酒豪よね!」
と、彰が使っているグラスに注いだ。彼も、
「義姉さんも、最初の一杯はビールじゃなくて紹興酒なんて…!」
と、香のグラスに紹興酒を入れた。その様子を見ていた彩は、
「もう!お酒が入るとお母さん、陽気になっちゃって…」
と千明に話しかけた。そんな彼女も、片手にはビールを持っている。隆は、
「そんなお前だって…」
と、彼も片手にはしっかりとビールの入ったグラスを握っていた。千明は、
「皆、お酒が好きなンですね!」
と苦笑した。
こんな愉快な奥さんと子ども達なのに、何故聡は別居していたのだろうか?千明は、そう疑問に思った。一見、カミングアウトしても受け入れてくれそうだが…。やはり、旦那がゲイだったり奥さんがレズだったりすると汚らわしく感じてしまうのだろうか?
千明がビールをちびりちびり飲んでいると、
「千明君、ちゃんと食べてる?今日は楽しくやろうぜ!」
と、彰は両眼を大きく見開きながら笑顔を見せた。
「ちゃんと飲んでるよ!」
苦笑しながら、グイッと千明はビールを飲み干した。
彰は香に、行き付けのバーがあると誘った。すると、
「バーなんて、聡さんと別居する前だったから…久しぶりね。行くわ」
と、彼女は同意した。隆と彩はどうする?と彼が聞くと、
「バー、行ってみたい!」
と、二十歳になって間もない彩は喜んだ。
「まァ、ビール二杯飲んでもへっちゃらなンだから、父さんと母さんに似たンだろうな」
と隆は苦笑した。千明は、本当にお酒が好きなンだなと笑った。
南町二丁目にあるバーで、隆と彩は彰とテーブル、香と千明はカウンターに座った。彰はいつも飲むアードベッグの匂いを隆と彩に嗅がせると、
「叔父さん、オレはちょっと無理だなァ〜」
「じゃあ、クセのないスペイサイドかハイランドにすれば?」
「どう違うの?」
「まァ、グレンフィディックでも飲んでみる?」
「叔父さん、赤いカクテル飲みたい!」
「だとしたら、コスモポリタンでも飲んでみる?」
と盛り上がった。一方、
「透君は何が好きなの?」
「そうですね…。僕はビールが好きなンで」
「じゃあ、ギネス二つ頼む?」
と、香が千明をリードしていた。
この日は土曜日だけあって繁盛していたが、予め彰が電話して席を用意してくれていた。「RESERVATION」と白字で書かれた黒札が、彩には格好良く思えた。
「バーって、お洒落ね!」
彼女は、バーテンダーがシェーカーを振る姿を終始見つめていた。
ギネスが差し出されると、香と千明は乾杯した。一口飲んだ時、何か忘れ物をしたかの様に、
「シュリヒテスタインヘンガー、あります?」
と千明はマスターに聞いた。ありますよと、霜の付いた茶色いボトルをマスターは冷凍庫から取り出し、ショットグラスに注いだ。千明の前に差し出されると、
「もしかしたら、聡さんから教わったの?」
と香は聞いた。千明が頷くと、
「アタシも、銀座のビヤホールで『こう飲むと酔わないよ』と勧められたけど、合わなかったなァ〜」
と言った。
二人は互いに、聡との思い出を語り合った。香は、同じM銀行に勤めていたが同僚と一緒に飲みに行った時、周囲が次から次へと酔い潰れる中で、彼女だけが平然としていたこと、そんな彼女に聡は気に入って付き合うことになったこと、云々。きっかけがお酒だったことを知り、
「実は、僕もM百貨店のビヤガーデンで…」
と千明は話した。酔った勢いで新宿の人気ないところで接吻されたと言った時には、
「それ、アタシもされたの!突然だったから咄嗟に平手打ちしたわ。『未だ好きでもないのに!』って。そうしたら、彼、言ったの。『酒好きなところが好きなンだ!』って!アタシ、頭きちゃて…」
「『頭きちゃて』?」
「平手打ちしたうえに、キ○玉蹴っちゃったの!」
と、香は興奮して話した。「キ○玉」と言う言葉を聞き、千明は無意識に股間を両手で押さえた。その様子に香は口を押さえ、声を抑えながら笑った。彼女は続けた。
「翌日、職場で聡さんと再会したンだけど、アタシ、『キ○玉大丈夫?』って聞いたの。そうしたら、彼ね、顔を真っ赤にさせて、『職場でそんなこと聞くンじゃねぇよ!』って怒ったわ。でも、仕事帰りに声をかけられて、その日も飲んだの。飲んで…」
「『飲んで』?」
「ちょうど銀座で飲んだンだけど、あそこって高そうなホテルしかないでしょ?でも、銀座一丁目のホテルに連れて行かれて、エッチしちゃった」
「マジすか?」
「アタシも彼も、同期だったし三十二歳だったから後がないって思って…。ちゃんと彼のキ○玉を撫で撫でして、『昨日は御免ね…』って謝ったわ」
千明は、香が意外と男勝りな性格であることに親しみを感じた。テーブルでは、コスモポリタンを注文した彩が彰に、
「このカクテル、美味しい!ちょっとオレンジっぽい味って何?」
と聞いていた。コワントローと言うフランスのリキュールが入っていると彰が言うと、
「え〜、お洒落!このリキュールを使ったカクテルって、他にもあるの?」
と聞いた。あの母親にあの娘かと、千明は苦笑した。
ギネスを飲み終えると、香はブルームーン、千明はラスティーネイルを注文した。ブルームーンは、ジンをベースにした紫色のカクテルで、「パルフェタムール」と言うリキュールが入っており、ラスティーネイルはスコッチウィスキーと「ドランブイ」と言う、エリカの花を漬け込んだリキュールを加えたものである。
千明は、何故別居をしたのか、半ば罪責感を感じつつ、尋ねた。すると、香は言った。
「洗濯機の中に、普段穿かない下着が入ってたの」
「え?」
「アタシ、聡さんはトランクスしか穿かないと思っていたの。確か、お義父さんが痴呆になる前だったかなァ?洗濯機の中から女物っぽい、シースルーのビキニが交じっていたの。『アタシ、こんなの穿いてたっけ?』と思いながら、普段は入らない彼の部屋に入って引き出しを開けたら、Tバックやジョックストラップが沢山入っていて…。しかもクローゼットの隅にもゲイ雑誌が重なっていたし、所謂『大人のおもちゃ』もあったし。隆と彩を産んだ後も聡さんは寝てくれたけど、ショックだった。帰って来てから問い詰めたら、彼ったら真っ赤な顔で、『勝手にオレの部屋に入るなんて…とんでもねぇ女だな!』って怒鳴ったの。でも、アタシも負けじと、『じゃあ、このスケスケのスキャンティーは何!?』と叩きつけてやったの。そうしたら、『このスケベ!』と目を大きくさせながら奪い取って…。アタシ、完全にのぼせ上がっていたものだから言っちゃったの、『この変態!別居よ、別居!でも、隆と彩が社会人になるまでは教育費は払って頂戴!銀行窓口だけの収入だけでは間に合わないから!』ってね」
「はァ…」
「アタシ、その喧嘩の最中に彼のキ○玉をぎゅっと握っちゃって…。悲鳴を上げながら、『馬鹿野郎!』って怒鳴った後にわんわん泣き出しちゃったの。嗚呼、ひどいことしたなって、今じゃ後悔してるわ」
この話を聞きながら、香の方が聡より断然強いなと、千明は思った。彼は聞いた。
「じゃあ、僕のせいではないンですね」
「勿論!その前にお義父さんの介護もあったし、アタシも色々考えて彼に謝ったもン。でも、『こんなオレとやり直すの、今更イヤだろ?』って言って…。結局、それっきりになっちゃった」
「そうなンだ…」
「アタシ、透君が彼の名前を呼びながら泣き崩れるのを見た時、『聡さんが愛した男(ひと)があんなに悲しんでいるなんて、彼はそれだけあの男を愛していたンだな』って…。可哀想で声をかけたかったンだけど、バタバタしてて…」
香の両眼には涙が光っていた。それに気付くと、千明の頬に涙がつたい、すすり泣いてしまった。その様子に、
「あらら、こんな話をしちゃって御免なさい!?楽しいお酒が台無しになっちゃう!」
と千明の背中を擦った。それに気付くことなく、彰や隆と彩は陽気に酒を飲んでいた。
結局、彼らはクローズまで飲んでいた。明日、キチンと一年忌ができるかなと彰は泥酔しながら心配したが、香や隆と彩はスッキリしていた。流石、周囲が飲み潰れている中で兄貴と競っていただけあるなと思った。
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junchan-mtf · 1 year
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こんにちは〜🌈  今日一日平和だが、アメノチハレは常に誰かの人生背負って生きてる✌️決してひとりにしない🏳️‍🌈🏳️‍⚧️🏴‍☠️  一緒に時を過ごし、苦労重ねながらも夢に向かって走る💨  こんなんしか出来なくて何年たっただろうなぁ🌈  まだまだ、私には余力あるし、仲間がそばにいてくれてる🏳️‍🌈🏳️‍⚧️🏴‍☠️ならば、やることはみんなを元気にだし、悩んで苦しんでる方々への雇用創出🌈  アメノチハレの上にNPOで法人格立ち上げたい。 相談役が代表努めた「精神障害者自助努力団体HEVENS☆CLUB」を発展的にしてこの『HEVENS☆CLUB』の名前で活動していく😄  まずはメン募だな😂  アメノチハレホームページ更新しました(実施事業、これからの予定、オープンカフェ12月4日開催分、2023アメノチハレウィンターミーティング追加いたしました) https://amenochihare-lgbts.jimdofree.com/    そら@傾聴ボラ始めました。こちらでも相談業務窓口です。以降よろしくお願いいたしますm(__)m https://instagram.com/so2ra93?igshid=YmMyMTA2M2Y=  12月10日の土曜日にInstagramライブ配信をやってきました🌈世界人権デーに合わせて制定された弘前市パートナーシップ宣誓制度施行のお祝い&夜間ライトアップの生配信😂ぶれまくりは勘弁してください😂 https://www.instagram.com/tv/Cl-uaQhgo9h/?igshid=YmMyMTA2M2Y=  この週は生配信でカメラブレまくりだったので静止画撮影してまた、冬の弘前の魅力をうんちくとして語ろうと思います(やるかどうかはわからない) メンバー募集中(^-^)  アメノチハレは秋から冬にかけてめっちゃイベントぶっこんでます(笑)  アメノチハレ弘前レインボープライド with HEVENS✩CLUB(アメノチハレプライドパレード)来年度に向けてです  弘前市民協働交流まつり(令和5年2月23日、天皇誕生日、ヒロロ3階イベントスペース、4階文化ホール、午前10時30ふんから午後2時30分、アメノチハレは展示で参加します。アメノチハレの歴史や活動内容等をお話出来ればと思っております。)  アメノチハレウィンターミーティング(令和5年2月25日、土曜日、午後1時受付、午後1時30分開会、ヒロロ3階多目的交流室。参加者、ボランティアスタッフ希望者は午前10時集合で募集中で事前にお知らせいただけると助かります。)などなど。    来春からまたアメノチハレクリーンアップ(清掃奉仕活動と言うらしい)  他にもアメノチハレ企画でイベント、交流会をやりたいので企画段階から参画出来る中核メンバー募集中です(^-^)弘前市まちづくり1%システムも該当するためにも一緒にやりませんか?アイデア持ち寄ったら実行に移そうよ😄  無理なくですが、週一回?月一回でも定例会を開いてみんなで企画立てて決めてみんなの街そのものを元気にしたいです。小道具作りなんかもやりたい♂️♀️⚧️  誰か一緒にアメノチハレやろうよ(もれなく役職付きそうな勢いなんですが無理なく楽しく笑って笑って活動しようよ)  条件は、無理なく参画出来る方(笑)  代表のじゅんちゃん絡み倒したい方(笑)  属性気にしない方🏳️‍🌈🏳️‍⚧️🏴‍☠️  ちなみに中核メンバーさんにはボランティアスタッフ公募で集った場合は、やはりまとめ役はお願いしたいなぁ🤗    まぁ、私を見かけたらお話しましょう🌈   合言葉は「アメノチハレ」やりたい❤️で😂 https://www.instagram.com/p/CoMSipjvR83/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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shukiiflog · 6 months
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ある画家の手記if.69 名廊絢人視点 告白
“覚えている人なんて殆どいないけど、すべての大人たちはその昔、みんな子供だったんだ”
うわ、マズ…   なんで急に出血した? 香澄と話しててちょっと血圧上がってたのか?
「ーーー絢人くん…」 たった一筋の血の滴を見て、香澄の目が急に変わった。それまで少し消沈してぼんやり焦点をなくしてたのが、ボケたレンズのピントを直して合わせたみたいに俺の顔にしっかり視線が注がれてる。ちゃんと意思のある瞳で。 むしろ俺的にはここで急に覚醒されても困る。流しづらいじゃん… 「ごめん、汚した。テッシュ濡らしてくる。すぐに拭くからそのまま寝ててよ」 実際そうしようと思ってたし、香澄を押さえてた手を離して一度ティッシュでもタオルでも濡らしに洗面所まで行こうとする。なるべくそれ以上なにも聞けないような言い方したのに、香澄は俺と一緒にすぐに体を起こして俺の腕を掴んでとめた。 「絢人くんも怪我してた?」 「……首から上だと大袈裟に出血するだろ。ちょっと頭打って切っただけだよ」 自分の顔からなぜか笑みが消えた、その上妙に冷たい、突き放したような声が出た。殴ってきた相手への蔑視のこもった冷めた感情が自動的に出ちゃった感じだ。よくないな…。一度普段通りに笑い直して、香澄に掴まれてる手を離させようと香澄の手の上に自分の手を置く。 「とりあえず顔拭こうよ。起き上がると服に垂れるよ。それ以上服が血まみれになったら帰りの交通手段限られてきちゃうし。既にちょっと上着で隠せないレベルになってんのに。直にぃいないから送り迎えないでしょ?」 なにが起きても話題の軸を香澄からずらすつもりはない。なんのために今日図書館に来たと思ってんの。 「手当てするから見せて」 「いいって。それよりちょっと寝なよ。もう夕方だし、直にぃの面会時間終わる前にここ出たいでしょ」 「ーーー……」 「今直にぃがダメになってるんなら、香澄はなるべく万全な状態でいなきゃ。香澄が傷ついてるんなら心を治すのは難しいから先に体を治すべき。まあ、直にぃもね。…もー。直にぃも香澄も何でそう体に無頓着かな。A sound mind in a sound bodyってユウェナリスも言ってるじゃん」これ誤訳だけどなんだっていいやもう…。ため息をついて立ち上がろうとするけど、さらにぐっと強く腕を掴まれて阻止される。 「ちょ…香澄、俺の言ったこと聞いてた?」 香澄は妙に強い視線で俺の目を見返してきた。 「聞いてた。…そんなの全部絢人くんにも言えることじゃないの」 …まあ確かに理屈ではそう。でも俺が優先したい順番とは違うんだよ。 「…とにかく俺、包帯とか取ってくる、さっき買ってくれた治療道具借りるよ」 香澄が俺の腕をそのまま引いて今度は俺をベッドに寝せた。やっぱ力じゃ全然かなわない。そのまま俺を置いてさっさと立ち上がると治療道具を取りに行かれる。ええー… 香澄ってこう、もっとおどおどしててあんま自分の意思で行動とかできないタイプじゃなかったの… 風呂場に置きっぱだった治療道具をビニール袋にまとめて入れて香澄はすぐにベッドまで戻ってきた。そのまま寝てる俺の頭の髪をよけて傷口を探し当てられる。 「………」 傷口を見て香澄は黙り込んで一度唇を噛んだ。あー、二発分重なってて見た目へんな感じになってんのかな。自分じゃ鏡でも見えない位置だからわかんない。 香澄は治療を着々と進めながら、寝てる俺に話しかけてきた。…来たときと違って完全に覚醒してるな…香澄にとっていいの悪いのこれ? 「誰にされたの」 「ふらついて転んで打ったの」 「絢人くんの家の人?」 無視かよ。 「…家の人ってか、…まあそう。」完全に俺に話題がうつってる…だんだん諦めが優ってきた。 「人が拳で殴ったくらいじゃこんな風にはならないよ…何されたの」 「拳ってか花瓶で頭割られただけ。拳で殴ってくる人間はまだいいよ、自分も手を痛める覚悟があってやってるから。俺はそこまであの家の中で人間じゃないからね」茶化すような乾いた笑いを浮かべて答える。どれもこれも、今更すぎて。生まれた時から俺は人間じゃないよ。せめていいとこでぬいぐるみのクマとかね。 「………。少し起きあがれる? 頭に包帯巻きたいから」 「…はーい先生。」 不本意を示すような半目の目つきをしながら起き上がる。 丁寧に頭に包帯を巻かれたあとで、香澄にぎゅっと体を抱きしめられた。外界から守るみたいに。 「……脚を焼いたのも家の人?」交差してて香澄の顔が見えない。 「まあ、そう。」 俺の返事が簡潔すぎて、次の言葉を繋ぐのに困ってる。 「…あのさ。前も言ったけど俺は別に不遇な立場とかじゃないよ。香澄が思ってるほど…」 ーーー父親殺し 「…可哀想な人間じゃない」 それを聞いて香澄はしばらく同じ体勢のまま黙ってた。 「脚もだけど、見た目だけどれも大袈裟なんだよ。香澄が今想像してそうなことより現実は優しいよ。嫌な人間もいるけど、俺はたぶん直にぃが香澄に話したことから推測できるよりずっと幸せなこれまでを送ってきた」 服の肩が濡れるような感触がした。…香澄? 「脚に火つけたり…花瓶で殴るのが、酷いことじゃないっていうの…」 「………」 「俺は絢人くんが言うほど想像力豊かじゃないよ、絢人くんの事情なんて思いやれない、だけどこうやって怪我してるのは事実でしょ、絢人くんが話したくないなら俺は聞けないよ、なんて言ったらいいかもわからない、でも絢人くんにとって大したことじゃなくても俺は嫌だ、許せない…」 「ーーー……。」
困ったな。完全に俺主体の事態になっちゃった。やけにキビキビ行動するからぼんやりから覚醒したかと思ったけど、相変わらず頭の中は混乱ぎみなのかな。 「…香澄。俺はもういいじゃん、今ちゃんと香澄に手当てしてもらったからもう平気だよ。香澄が向き合わなきゃいけない相手は俺じゃないよ。…分かるよね?」 香澄は俺のことを抱きしめてた両腕を緩めてようやく俺から体を離した。俺はそれでいいって風ににこっと笑いかけて香澄の髪の毛を梳いて撫でた。 「まだ時間なくもないけど、仮眠とる時間はなくなっちゃったかも。少し早いけど今から直にぃの病院行こうか。俺も病院の近くまでついてくよ。意識がないからこそ香澄がそばについてた方が、目を覚ます確率は高いしね」 時間的にももう、そうするつもりで言ってみたら、香澄の表情がまた曇った。 「香澄?…どうしたの」 「……今俺がそばにいたら、直人は余計に傷つくし、苦しむかも。こんな怪我までして…あわせる顔ないよ。…俺何やってんだろ…」 ーーー思わず舌打ちとかしそうになった。なんでここまで香澄が思い詰めるんだ…?直にぃはまだ生きてて香澄も生きてて、二人ともお互いを愛してて、これからなんでもできるのに、 「ーーー俺のせいで傷つけてばっかりで、そばにいたら余計に苦しめる、それでもそばにい続けて、自己満足で尽くし続けて、それでも俺を見ないからヤケになって、これまでかけてた優しい言葉を捨てて、残酷な言葉をかけた、どうせ俺が何言ってもこの人にはひとつも響かない、そう思ってたのに、あの人は俺のたった一度の言葉でその日の夜に自殺した。俺とあの人の暮らしてた部屋で首を吊って。吊り下がってる死体を発見したのも俺。嬉しかったよ、ちゃんとあの人が俺の言葉を聴いてたことがわかって。香澄の気持ちは真っ直ぐだ。俺みたいに屈折してない。いくら直にぃと傷つけ合っても、直にぃと香澄はこんな終わりには絶対にならない。…俺に分かるのは、それくらい。」 …なんだこれ。口が滑りすぎじゃない? 直にぃと香澄は俺とあの人とは違うだろ…どっこも被ってないのに 香澄は黙ってる。俺は自分の言ったことにちょっとびっくりしてて香澄の表情の確認もできない。少し間があって香澄がようやく小さな声で聞いてきた。 「それ… 理人さんのこと…?」 「そうだよ。名廊理人。俺の実の父親で、子供だった直にぃを暴行した。直にぃが抵抗できないように自分の容姿と穏やかな言動で直にぃの心を奪って操った。無自覚に。そういう人だった。…直にぃはいまだに理人さんのこと好きなんじゃないの。憎んでも恨んでもいない、優しくしてくれたいいお兄さん、そんな感じじゃない? 俺が生まれた時にはもう理人さんは心を病んでた。理人さんは俺のことをかわいいテディベアだと思いこんでた。幼い頃から毎晩俺を抱いて直にぃにしたことの詳細や��人さんへの気持ち、自分の本心をすべて俺に語ったよ。クマのぬいぐるみだと思ってね。俺はその話を物心がつく前から繰り返し寝物語に聞かされて育った。だから誰よりあの人に詳しいよ。直にぃの身に何があったのかもね」 一気にここまで口から滑りでたところでようやくぶれてた意識が戻ってきた。急いでいつも通り笑って付け加える。 「ごめん、つまんない話しした。今のとこ忘れて」 「直人は理人さんのこと…絢人くんが今言ってたみたいに話してたよ」 だから忘れろっての。 「優しくしてくれたって…自分のことを見てなくてもよかったって。俺は理人さんが亡くなったのを自業自得だって言ったんだ。直人は利用されただけだって。絢人くんが理人さんのことずっと支えてたことも、その時聞いた」 ずっと支えてた。なんていい響き。あの暗い一室がどれだけの人間の歪みを抱えてたか、まあ今更か。ほんとに俺余計なこと喋りすぎたな。一度深いため息をついて、仕方ないからこの話題を続けて話す。 「…直にぃは俺を美化しすぎ。理人さんのこともね。犯罪者を庇う気は無いけど、直にぃは完全な代替品だったわけじゃないよ。利用されたってのともちょっと違う。理人さんは直にぃといた時期はまだ病んでなんてなかったから、直にぃを雅人さんだと思い込んだり、雅人さんのつもりで扱ったりしてたわけじゃない。俺に何度もよく言ってたしね。「直人に会いたい。」って」 そこにはもちろん「雅人によく似てた、でも直人は雅人と違って俺に笑ってくれた、俺のすることを喜んでくれた、あの子は寂しがりなんだ、今日も直人に会いに行かないと、」って正気じゃない言葉があとにズラズラ続くんだけど。
Prrrrr …
そこで香澄のケータイに急に着信が入った。香澄は鞄の中からいつの間にかケータイを出してベッドの上に置いてた。…病院からかかってきたときすぐ気づけるようにか。 「絢人くん、ごめん」「いいよ、早く取りなよ」 香澄は俺に謝ってから電話を取った。 「ーーー直人!」 病院からじゃなくて直にぃ本人からかよ…起きてすぐかけたな。大事をとって一日入院する気もなさそう。香澄の瞳が急に生気を帯びて、さっきまで燃え尽きた向日葵みたいになってたのが急に太陽みたいに輝き出した。 「………えっと、***駅内の…***っていう、ら、ラブホテル…。……変な目的じゃなくて!一緒にいるのは絢人くんだけだよ」 俺はハンガーにかけてたコートをさっと手にとって羽織ると、鞄を肩にかける。香澄が俺の挙動を見て、ケータイを耳に当てたまま俺の方に手を伸ばした。 「絢人くんまって!直人が…絢人くんとも話したいからここで一緒に待ってて、って言ってる…」 俺は、ベー。っていたずらっぽく舌を出してから答えた。 「俺には直にぃとしたい話なんてないよ。じゃあ香澄、またね。直にぃが今夜もまだ入院するとか、直にぃに頼れないような状況になったらすぐ連絡して。これ以上怪我増やさせるわけにいかないから」 そのまま俺は部屋を出た。部屋代を勝手に払おうとして、今夜ここに直にぃと香澄が泊まる可能性も考慮して、清算はせずにこの時間までの分だけの料金をテーブルの上に置いていった。
だいぶ夜は冷え込むようになったな。 体も酷使しすぎたし、何より、たぶんこれから雨が降る。そしたら俺は歩けない。 タクシー使って帰ったほうがいい。それは分かってるんだけど… 変な感じ。まだ俺も冷静じゃないのかな。あんまり家に帰る気しないや。野宿なんてしたらそれこそひどく体壊すに決まってるのに。だんだん脚が動かすのも辛くなってきた、というかしっかり動かなくなってきた。雨雲近づくの早いな。 駅の近くのひらけた広場の隅に子供用の遊戯が目についた、ゾウの形してる滑り台のお腹の部分に、まん丸の穴が空いてる。子供の身長くらいの直径の。 ギリギリそこまで歩いて、穴の中に体を少し折りたたんで潜り込んで座って、ぐったり脱力した。そんな広々したスペースじゃないけど、雨避けにくらいなるだろ。 「………。」 しばらく何もせずに動きもしないでぼうっとする。本を読むには照明が暗すぎる。 自分の話なんてするもんじゃないな。必要なことだけ喋ればよかったのにその程度もできないのかよ。 まあ俺の失言なんて大した問題にはなんないだろ。あの二人なら大丈夫。 「…………Toutes les garandes personnes ont d’abord été des enfants. Mais peu d’entre elles s’en souviennent……」 ーーー“覚えている人なんて殆どいないけれど、すべての大人たちはその昔、みんな子供だったんだ”ーーー そう、数少ないかもしれない、でも直にぃはきっと、今もあの子供みたいに正直な目をしてる。子供みたいに純真な気持ちで、香澄のことを想ってる。 直にぃと香澄なら大丈夫。 たぶん俺はいつだって、本人たち二人より強く、そのことだけはずっと、確信してるよ。
張磨寿峯視点 続き
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