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#アフガニスタンがタリバンに制圧されたその後
ari0921 · 3 months
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和六年(2024)1月27日(土曜日)
   通巻第8107号  <前日発行>
 ミャンマー国軍のクーデターは「西郷なき西郷軍」?
  軍と仏教高僧との融合統治が機能不全に陥ったのではないか
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ミャンマーで「本当は」何が起きているのか?
 大手メディアは投票箱民主主義至上史観だから、本質的なことが見えてこない。
 2021年2月、ミャンマー国軍はクーデターに打って出た。ところが、ミャンマーの民衆が想定外に強く反発し、「民主主義を蹂躙した」として大規模な抗議集会が開かれた。抗議デモに軍が出動、多くの死傷者がでたため国際社会から批判に晒された。
 欧米の傀儡といわれたアウン・サン・スー・チーを支持する人たちは外国のメディアが同情的に報道したので、鮮明に反政府の旗を掲げた。こうなると正義はどちらにあるのか、よく分からない政権運営が続いた。因みに2021年のミャンマー経済はGDPがマイナス18%、通貨は暴落し、庶民は生活苦に喘ぐ。
 クーデターから三年が経った。欧米のメディアの複写機である日本は「国軍=悪」vs「民主主義団体=善」のスタンスを依然として維持している。スーチー政権のときにロヒンギャ70万をバングラデシュへ追い出すと、欧米メディアは一斉にスーチーを「人種差別主義」「ノーベル賞を返還せよ」と猛烈な批判に転じたが、日本はそのまま、ミャンマー国軍批判である。
 この価値基準は「イスラエル=悪」vs「ハマス=善」、「ゼレンスキー=善」vs「プーチン=悪」と、リベラルな西側政治家やメディアが作り上げたフェイク図式に酷似している。ミャンマー国軍ははたして悪魔なのか?
ミャンマーの社会構造は宗教を抜きに語れない。
仏教徒が90%をしめ、しかも上座部(小乗仏教)である。僧侶が800万人もいる。
軍隊は徴兵制で43万人(実態は15万に激減)。
つまりこの国は軍と仏教世界との融合で成り立つ。軍は元来、エリート集団とされ、国民からの信頼は篤かったのだ。それが次第にモラルを低下させ、徴兵ゆえに軍事訓練は十分ではなく、そもそも戦意が希薄である。愛国心に乏しい。
 軍クーデターは伝統破壊の西欧化に反対した政治的動機に基づく。単なる権力奪取ではない。つまり「西郷軍が勝って、近代化をストップした」ような政治図式となるのだが、現在のミャンマー軍(ミン・アウン・フライン司令官)はと言えば、「西郷隆盛なき西郷軍」である。権力は握ったものの何をして良いのか分からないような錯乱状態にあると言える。
 軍人は経済政策が不得手。コロナ対策で致命的な遅れをとり、猛烈インフレに襲われても、適切な対応が出来ず、外資が去り、自国通貨は紙くずに近く、闇ドルが跋扈している。
国民は外国で反政府活動を活発に展開する。国内各地には武装組織が蠢動を始めた。
 ▼まるで「西郷のいない西南戦争」でクーデターが成功した
 西南戦争は『道義国家』をめざし、挫折した。戦略を間違えた。というより勝利を計算に入れずに憤然と立ち上がったのだ。
佐賀の乱、神風連、秋月の乱、萩の乱から思案橋事件が前哨戦だった。城山で西郷は戦死、直前に木戸が病没、大久保暗殺がおこり、明治新政府は「斬新」な政策を実行に移した。しかし行き過ぎた西洋化、近代化。その象徴となった「鹿鳴館」に反対して国学派が復興した。
 ミャンマーの仏教鎮護国家の復活が国軍指導者の目的だった。
しかし彼らは広報という宣伝戦で負けた。都会は西洋民主主義、グローバリズムに汚染され、若者は民族衣装を捨てていた。西洋化は、あの敬虔なる仏教との国ミャンマーにおいてすら進んでいた。
 となりのインドでは巨大なモスクを破壊し、その跡地に大きなヒンズー寺院建立した。竣工式にはモディ首相自らが出席した。
 ミャンマー国軍に思想的指導者は不在のようだ。だからこそ、国軍は仏教の高僧を味方にしようとしてきた。しかし国内的に厄介な問題は同胞意識の欠如である。そのうえ山岳地帯から国境付近には少数民族各派の武装組織(その背後には中国)が盤踞している。中国はミャンマー国軍政府と「友好関係」を維持しているが、背後では武装勢力に武器を供給している。
 主体のビルマ族は70%だが、嘗て国をまとめた君主はいない。カチン、カレン、モン、シャン、カヤ族と、それぞれ少数の武装組織が国軍と銃撃戦を展開しているものの、反政府で連立は稀である。カチン、カレン、モン族は博くラオス、カンボジアにも分散しており、ラオスでのモン族は米軍について共産主義と闘った。敗戦後、17万人のモン族は米国へ亡命した。
 2023年10月27日、ミャンマーの反政府武装組織が初めて三派共闘し、シャン州北部で「国軍」と戦闘、驚くべし国軍が敗走した。国軍兵士数百が投稿した。
 中国の秘密裏の仲介で停戦状態となったが(24年1月26日現在)、ミャンマー民族民主同盟軍(MNDAA)、タアン民族解放軍(TNLA)、西部ラカインのアラカン軍(AA)の「三派」の共闘はこれから「連立」となるか、どうか。
この三派以外にも不明の武装組織(なかにはギャング団、麻薬シンジケートも武装している)。なにしろミャンマーは五つの国と国境を接し、130の少数民族がいるとされる。 
 
国境問題の複雑さが問題をさらに複雑にする。ミャンマーが国境を接する国々とは、インド、中国、ラオス、タイ、バングラである。地域によっては少数民族が多数派となる。
西海岸の古都シットウエイはインドとの海路の拠点であり古代遺跡があるため外国人観光客が多い。
チャウピューは中国へのパイプラインがミャンマーを斜めに横切り雲南省へと繋がっている拠点、ここには中国企業が進出し、工業団地を建設中で、ロヒンギャとの暴動になった場所、行ってみる、と放火されたモスクの無残な残骸があった。やや東側の中部、マンダレーは雲南華僑の街である。
旧首都のヤンゴンと新首都ネピドーはアクセスが悪い。マンダレーは国際空港こそ立派だが、翡翠やルビーの商いはほぼ華僑が握る。そうした三都三様の物語が付帯する。
 ▼麻薬王
ラオス、タイ国境に拡がるのが統治の及ばない「黄金の三角地帯」である。
アフガニスタンにつぐ麻薬産出地域で、ギャング団と武装組織と博打場である。治安の安定はあり得ないだろう。
黄金の三角地帯の形成と発展、その後の衰退は国民党残党という闇とCIAの奇妙な援助があり、やがて彼らへの弾圧、そしてミャンマーとタイとの絶妙な駆け引きをぬきにしては語らない深い闇である。
国共内戦に蒋介石は敗れて台湾に逃れたが、南アジアで戦闘を継続したのが国民党の第27集団隷下の93軍団だった。およそ一万もの兵隊が残留し、シャン州をなかば独立国然とした。モン・タイ軍(MTA)は『シャン州独立』を目指した軍事組織で、ビルマ共産党軍が主要敵だった。
国民党残党の軍人とシャン族の女性のあいだに産まれたのがクンサ(昆沙)。
のちに『麻薬王』と呼ばれる。中国名は張奇天で、一時はモン・タイ軍の2万5000名を率いた。軍資金は麻薬だった。
CIAが背後で支援した。アルカィーダを育て、やがて裏切られたように、ムジャヒデン(タリバンの前身)を育てたのもCIAだったように、やがて米国はクンサに200万ドルの懸賞金をかけた。
『麻薬王』と言われたクンサは紆余曲折の後、麻薬で得た巨費で財閥に転じ、晩年はヤンゴンにくらした。2007年に74歳で死亡した。米国の身柄引き渡し要求にミャンマー政府は最後まで応じなかった。
もうひとつの有力部族=ワ族はモン・クメール語を喋る少数民族で、いまワ族の武装組織は中国の軍事支援がある。
 ▼ミャンマー進出の日本企業は、いま
さて安倍首相が二度に亘って訪問し、日本が投じたティワナ工業団地はどうなったか。
ヤンゴンの南郊外に位置し、コンテナターミナルを日本が援助した。しかし国軍クーデター以後、西側が制裁を課し、日本政府が同調したため、日本企業の10%がミャンマーから撤退した。住友商事、KDDIなどが残留しているとは言え、投資のトップはシンガポール、中国、そして台湾、韓国が続く。
日米印の企業投資は実質的にぼゼロ状態だ。
拍車をかけているのが外交的孤立である。ミャンマー軍事政権を支持するのは中国である。背後では、ロシアが接近している。
 仏教界は分裂している。将軍たちと協力し、仏教とビルマ文化の両方を外部の影響から守る必要があるという軍の理念に共鳴した高僧もおれば、「ラカイン州で地元の仏教徒とイスラム教徒のロヒンギャ族の間で暴力的な衝突が起きると、『過激派僧侶』といわれるウィラトゥ師は、「ビルマ仏教はイスラム教徒によって一掃される危険にさらされている」とし、「イスラム教徒経営の企業のボイコット」を奨励した。
 軍事クーデターに反対するデモに参加した僧侶たちも目立った。シャン州北部の主要都市ラショーでは国軍の統治が崩壊した。
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munou0724 · 2 years
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イーシャアッラー
ぜんぶ神様のせいにする。
すごい生きやすくなる。
顔ガチャも、家ガチャも自然災害も正直ほんま神様頼みだもんな…
たまたま引きが良かった人が、もってない人をいじめるのが腹立たしい。
自分のせいにする日本より、自分以外のせいにするイスラムの考え方は生きやすい。
自殺率もかなり少ないというデータもある。
タリバン 
【昔の日本】 
男が働く、女は子供を産む。
女学校繁栄→花嫁養成としての機能(裁縫料理などの家庭教育)→子供増える→店が増える→経済繁栄
【今の日本】
男が働く、女も働く。
女学校衰退→共学で男のように労働させる→子供が減る→店が減る→経済衰退
【まとめ】
フェミニズムが台頭してから、女性が男性のように働くようになった。それからどんどん人口減少、経済衰退していった。今のタリバンでは、昔の日本のように女性を女学校に行かせ働かせない。なぜなら、女は子供を産む、男は子供と嫁を守るという価値観があるからだ。アフガニスタン政権時代は子供が減少していたが、今タリバン政権になってからフェミニズムは衰え人口、経済ともに繁栄している。
女性には生殖を求め、労働を求めないというのは自然界の摂理。
哺乳類もオスはメスに生殖を求め、メスと子を守る。それが普通なのだ。哺乳類の用心棒が男。
女性が働くという時代は、本当に異常なのかもしれない。
男性は生殖能力もないのに、女性に生殖も労働も2つの責務を請求している。おかしすぎる。
フェミニズムとかSDGESとか、逆に生きづらさを生み出しているのではないだろうか・・・
イスラムでは女性を養えないと結婚できない。だから、男性は一生懸命働く。昔の日本も、古き良き時代だった。
男と女を分離するのが好きなフェミニズムが少子化に効果あるわけないのにいつになったら気づくんだろうな
女性を働かせたら、労働者が2倍になるので労働価値が半分になる!男の平均年収600万から、男300万+女300万になり、男だけでなく、女も時給が下がる・・・。(カナダのジョーダン・ピーターソン教授)
安部総理が掲げた“一億層活躍”は女だけではなく老人、移民、障害者まで雇ったらさらに労働価値が下がる!!このまま進めば、さらに平均年収が下がる。
労働価値が下がって得をするのは労働者を雇う企業。つまり、フェミニストとは上級階級にのみ都合がいい世界。
子供が欲しくないという女性はリベラル(フェミニスト)の教育によって騙されている。子供いらないという女性は、実際子供が生まれると子供を愛するようになっているがリベラル教育がそれを阻害し少子化が進んでいる。
女が労働市場に参入する→労働力の需給が崩れて賃下げ圧力が強まる→実質賃金が上がらなくなる→片働きでは家族の生活が成り立たなくなる→共働きしなければならなくなる、という単純なもので、多くの女が"could work 働きたければ働いてもいい"から"have to work 働かなければいけない"に追い込まれてしまったのである。
<ピーターソン教授の動画全文字起こし>
今、女性は避妊具を手に入れ、男性と同じ領域で競争できるようになりました。それは経済的な問題でもあります。私があなたの年齢の頃(30〜40年前)は、まだ夫のみが働く家庭が存在することが可能でした。さて、1973年以降、上位1%を除いて賃金が横ばいであることはご存知の通りです。なぜか?まあ、簡単なことです。労働人口を2倍にするとどうなるか?どうなるかって?労働の価値が半分になるんです。つまり、以前は1人で稼いでいたのと同じ額を2人で稼がなければならない状況になったのです。女性のキャリアの機会が比較的限られていた状況から、比較的無制限で、収入が2つある状況、つまり女性が働ける状況になり、女性が働かなければならず、そうでない場合の半分しか稼げない状況になり、今度は、男性が働かないので女性が働くという状況になりつつあるのです。エコノミスト誌の記事によると、現在、学校では50%の男子が基礎科目の勉強に支障をきたしており、大学の周りを見渡せば、このようなことが起こっているのがわかります。私はこの状況を何十年にもわたって見てきました。私の性格のクラスでは、今や9割が女性です。10年後の大学には、理工系分野を除いて、男性は一人も残っていないでしょう 完全に血まみれの大惨事です。女性にとっては大惨事です。
女性が大学に行けば行くほど、労働すればするほど、子供を産むという意識が生まれにくくなっている。"子供が欲しいとは思えない "とね。必ずと言っていいほど...
家父長制が存在していたときは、夫が養うので子供を安心して産みたいと思う人が多かった。それがフェミニズムが台当して、子供を育てられるか不安になる女性が多くなり子供をいらなくなった。
女性が男性に依存するのは普通。
今まで働いてる自立した女性がいいと思ってたけど、むしろ自立している女性は、自分で働けるので男性を必要としない。女性看護師がすぐに離婚するのも、そもそも男がいらないから。日本もこれから少子化対策するならイスラムを参考にした方がいいのではないだろうか・・・。
家父長制(男が働いて女を養う)こそ昔の日本のあり方が保守!!女性にも労働を強制するなど自民党はリベラル左翼や。
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kijitora3 · 3 years
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タリバンが支配して
慌てふためいて空港にアフガニスタン国民が殺到している様をみて、この地獄絵が日本でも起こる可能性を考えた
国家の建設、自立を図ったのはアメリカばかりで肝心のアフガニスタン人はアメリカからの援助を懐に入れて私腹を肥やし、アフガニスタン軍は自らの国を守る気はさらさらない
アメリカの若者が命を落としながらアフガニスタンの政権を20年支えてきたが一向にアフガニスタン人自身による統治にいかないので、アメリカが激怒して撤退するのはむしろ当然だろう
日本も安全保障条約で守ってくれるはずの米軍を当てにして自分で国防努力をしないでいると、いつの日か中国人民解放軍が東京を制圧して日本人が全体主義恐怖政治から逃れるために羽田に殺到する絵を思わず想像した
戦後70年以上も、主権者国民の権限として憲法が明記する憲法改正手続きの根幹である国民投票を法で定めてこなかった日本の国会とそれを問題視しなかった日本人 それは軍事をただ忌避して嫌なことは見ないようにして米軍に押し付けて自分は果実だけ齧ってきた戦後日本の見苦しさだ
憲法を改正して自衛隊を国軍として再定義し、国防のための戦いを可能にする憲法体系にすることにつき議論することさえタブー視して、目を固く閉じ、耳を押さえて、ただただ米軍が血を流して日本人の俺たちを守れという、この上ない傲慢
アメリカの母からすれば、なぜ自分の息子が極東くんだりで戦死しなければならないのか、理解できないだろう 日本人が自ら国を守ろうとしないなら
幸いなことに日本には世界一規律の取れたプロ軍団である自衛隊がある この自衛隊を憲法改正してふさわしい位置づけをし、実際にロシア朝鮮半島中国などの潜在敵国に対抗し自由と民主主義を守ることが今ぜひ必要だ
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ryotarox · 3 years
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バイデン大統領は演説で(略)最後の場面で戦わなかったアフガン政府軍を批判した。 実際には、2014年末の時点で米軍が地方から退場し、タリバンによる「寸止め」状態が各地に広がった時点で、戦いの趨勢は決まっていたのかもしれない。 タリバンは7年がかりで農村を押さえ、都市を包囲し、首都を一気に陥落させたのだ。
タリバンのアフガニスタン速攻制圧なぜ? 7年前から「寸止め」、農村支配で都市包囲:朝日新聞GLOBE+ 2021.08.27
2015年12月、��はこの村を含む3カ所の村々で何が起きているのか、住民たちから再び聞き取り調査した。 ガズニ州では、タリバンが村々のモスクを毎日巡回するようになり、そこが事実上の行政窓口になった。複数の村々を管轄する「地区」の中心地には、依然として役場や警察が活動を続けていた。これが政府とタリバンによる二重支配の始まりだった。 村でタリバンが存在感を示したのは裁判だった。土地をめぐる争いや金銭問題など、村人が抱える仲裁案件は数多いが、政府系の役場や裁判所に持ち込んでも、賄賂を要求されたり、放置されたりするのが常だった。タリバンは1週間ほどで判決を出した。異論があっても銃の力で抑え込み、判決を守らせた。
この頃の状況について、村人は「政府の支配は役場からせいぜい200~300メートルの範囲。その外側はタリバンが自由に動き回っていた」と語った。タリバンにとって、役場や警察を攻め落とすことは可能だったが、役場を占拠すれば米軍の戦闘機で報復される。そう分かっていたタリバンは、役場を包囲しながら、事実上の「寸止め状態」に置いた。役場の政府関係者も現実を知っていたのだろう。タリバンに対して攻勢に出ることのないまま、均衡状態が始まった。今から7年も前のことだ。
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xf-2 · 3 years
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アフガニスタンで進攻を続ける反政府組織タリバンが15日夜、首都カブールに入った。それに先立ち、アシュラフ・ガニ大統領は隣国へ出国した。タリバンはカブールを攻撃して制圧するつもりはなく、平和的な権力移譲を目指すとしている。タリバンは同日夜には、首都の外で待機していた戦闘員に、市内に入るよう指示。大統領府を掌握したとしている。
アフガニスタン国家和解高等評議会のアブドラ・アブドラ議長は15日夜、ガニ大統領が出国したと確認した。フェイスブックに投稿した動画でアブドラ氏は、ガニ氏を「前大統領」と呼び、「国をこのような状態で置き去りにした」ガニ氏について「神が責任を問うし、国も審判を下す」と述べた。
これに先立ちタリバンは15日午後、首都に武力で入るつもりはないとして、権力の平和的移譲へ向けた協議が続いていると述べていた。政府内相は、閣僚が「平和的権力移譲」を準備していると述べた。タリバン報道官はBBCに、「全てのアフガニスタン人が含まれるイスラム首長国のイスラム政府」は「国民と国に奉仕する」と言い、懸念されている女性の権利についても教育や就労の権利を認めると話した。
大統領はタジキスタンへ
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ガニ大統領は15日午後に出国した
ガニ大統領については、地元トロ・テレビなど複数メディアが政府幹部の話として、その出国を伝えていた。タジキスタンへ向かったという。アムルラ・サレ副大統領も出国したという。同日午後には、ガニ大統領が、米政府のザルマイ・カリルザド特使をはじめ、他の北大西洋条約機構(NATO)幹部と緊急協議をしているとの情報もあった。
タリバンは15日夜、首都の入り口で待機させていた戦闘員に、市内に入るよう指示した。「略奪を防ぐため」だと、ザビフラ・ムジャヒド広報官は説明した。アフガニスタン治安部隊がすでに市内の持ち場や検問所を離れているため、タリバンが混乱と略奪を防ぐために市内に入るのだと説明した。
同日夜には、大統領府を掌握したと主張した。
タリバン広報官は声明で、市民に戦闘員を恐れないよう呼びかけた。
アフガニスタンにおけるアメリカの外交トップ、ロス・ウィルソン代理大使は15日夜、大使館を離れてカブール国際空港に避難した。米当局者によると、大使館に掲げられていた星条旗も空港へ運ばれた。
カブール空港で発砲があったという情報もある。
「平和的権力移譲」を
アフガニスタン政府のアブドル・サッタル・ミルザクワル内相代行は同日午後、地元トロ・テレビが放送した動画で、暫定政府への「平和的権権力移譲」が行われると述べた。カブールが攻撃を受けることはないとも話した。
タリバンはさらに声明で、国民に国内にとどまるよう呼びかけ、「あらゆる経歴の人たちに、将来的なイスラム制度の中に自分がいる様子を思い浮かべてほしい。新しいイスラム制度では、責任ある政府が奉仕し、全員に受け入れられるようになる」と強調した。
カタールの首都ドーハでアフガニスタン政府とタリバンが続けていた和平交渉の場に、アフガニスタン各地の部族長たちが参加し、政権移譲の形を協議することになったという情報もある。
タリバンは15日午後、戦闘員には首都の入り口で待機するよう指示していた。さらに、首都と市民の安全はアフガニスタン政府次第だとして、権力の平和的移譲へ向けた協議が続いていると述べた。
タリバン関係者は、戦闘員には祝砲の発砲を禁止したと述べた。アフガニスタン政府軍の兵士たちには、帰宅を認める方針という。関係者はさらに、空港と病院は運営を続け、緊急援助物資の搬入を阻止することもないと話した。
外国人は、出国を希望する人には出国を認めるほか、滞在を希望する場合はタリバン当局に申告するように言われている。
タリバンはさらに、カブール北郊にあるバグラム空軍基地と刑務所を掌握したと発表した。バグラム空軍基地は2001年10月に始まったアフガニスタン空爆から今年7月2日まで、タリバンやアルカイダと戦う米軍など外国駐留部隊にとって最大の作戦拠点だった。
空港へ渋滞 銀行では行列
こうした状況で、15日には多くの市民がカブールから脱出しようとして、交通渋滞が発生した。カブールで取材するBBC記者によると、多くの店舗や市場は閉店し、一部の政府庁舎も閉じた。持ち場を離れる��士や警官もいたという。
パキスタンは、国境沿いの地域をタリバンが制圧したため、越境地点のトルカム検問所を閉鎖したとされる。このため、アフガニスタンからの出国ルートはカブール国際空港発の空路のみになった。
空港への道路が渋滞する中、「鍵を車内に残して空港へ歩き始めた人もいる」と、住民の1人はロイター通信に話した。
カブールではさらに住民たちが、預金を引き出そうと銀行で長蛇の列を作っている。現金が足りなくなった支店もあるという。
米軍を中心とした外国駐留軍が20年の軍事作戦を経て撤退すると、タリバンは一気に国内で進撃を続けて、勢力範囲を拡大した。一連の戦闘で数十万人が避難民となり、その多くが安全を求めて首都カブールに避難していた。
アメリカはドナルド・トランプ前政権が昨年2月の時点で、今年5月までに米軍を撤退させるとタリバンと合意していた。ジョー・バイデン大統領は今年4月、米同時多発テロから20年を迎える9月11日までにアフガニスタンの駐留米軍を完全撤退させると表明した。
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タリバンが首都に迫ったと知らされ帰宅を急ぐ人たち(15日、カブール)
女性の権利は
カタールの首都ドーハでアフガニスタン政府と和平交渉を続けるタリバンのスハイル・シャヒーン広報官は同日、BBCニュースのキャスターとして生放送中のヤルダ・ハキーム記者に電話をかけ、アフガニスタンの人たちに「報復はしない」と話した。
「アフガニスタンの人たち、とりわけカブールの人たちには、あなたたちの財産や生命は安全だと、約束する。誰にも報復はしない」とシャヒーン氏は述べた。
「タリバン指導部は兵士に、カブールの入り口で待機し、市内に入らないよう指示した。私たちは平和的な権力移譲を待っている」とシャヒーン氏は話した。
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「平和と寛容」の政府になると繰り返したシャヒーン氏は、タリバンのイスラム政府には、タリバンに所属しない人も含め、すべてのアフガニスタン人が参加できるとも述べた。「全てのアフガニスタン人が含まれる」「アフガニスタン・イスラム首長国のイスラム政府」は「国民と国に奉仕する」と強調した。
さらに、アフガニスタン内外で懸念されている女性の扱いについては、女子が教育を受ける権利や女性が家の外で働く権利を認め、女性は頭髪を隠すヘジャブを着ければ外出は認められると述べた。タリバンが制圧した地域ではすでに、戦闘員が女子の登校を禁止したという情報があると指摘されると、それは指導部の方針と異なり、タリバンの名誉を傷つけようとする風説だと述べた。
タリバンが掌握した地域ではすでに、女性が全身を覆うブルカの着用を強制されたり、男性の付き添いなしでの外出が禁止されたりしているという。また、タリバンが強制する行動規範に違反した人たちを殴ったりむちで打ったりしているという報告もある。
「女性に対する戦争を世界は静観している」 アフガニスタンの現状を語る
アメリカの対応は
こうした中、欧米諸国はアフガニスタンに在留している外交スタッフや市民の出国を急いでいる。
バイデン米大統領は、「アメリカや同盟諸国の人員が、秩序だって安全に出国できるよう、駐留中に我々を助けてくれたアフガニスタン人や、とりわけタリバンの脅威にさらされている人たちが、秩序だって安全に避難できるよう」、米兵約5000人を現地に派遣した。
イギリス市民の出国を支援するため、英兵約600人もカブールに派遣された。この英兵たちは、イギリス軍を支援し、タリバンから報復される危険のあるアフガニスタン人の移住も支援する。
他の欧米諸国も自国民を出国させている。大使館を閉鎖する国もある。
バイデン大統領は7月2日深夜に米軍の大半を撤退させたことについて、「よその国の内戦のただなかにアメリカが果てしなくい続ける」ことは正当化できないと述べていた。バイデン氏は7月8日、タリバンがアフガニスタン全土で勝利する可能性は「非常にあり得ない」とも発言していた。
アントニー・ブリンケン米国務長官は日本時間15日夜、米CNNに出演。「どうしてバイデン大統領はこの件についてこれほど間違ったのか」と質問するジェイク・タッパー司会者に対して、「まず文脈をはっきりさせよう。アメリカがアフガニスタンにいた一番の目的は、9/11に我々を攻撃した連中に対抗するためだった」として、オサマ・ビンラディン容疑者を裁き、テロ組織アルカイダの能力を後退させるという目的は果たしたと述べた。
「そもそもアフガニスタンへ行った理由については、我々は目的達成に成功した」とブリンケン氏は言い、「我々が部隊を(アフガニスタンに)残しておけば、現状がずっと維持できたはずだという考え方は、ひたすら間違っていると思う」と続けた。
ブリンケン長官は米ABCニュースに対しても、アフガニスタンでの任務は「成功」だったと強調し、ヴェトナム戦争でアメリカが支援した南ヴェトナム軍の敗北が決定的となった、1975年の「サイゴン陥落」と現状は異なるとの見解を示した。
「これはサイゴンじゃない」と、ブリンケン長官は述べた。
東部ジャララバードは無抵抗
カブール接近の前には、タリバンは14日から15日にかけて、北部バルフ州の州都マザーリシャリーフと東部の主要都市ジャララバードを制圧した。
東部ナンガルハル州の州都ジャララバードでは15日朝、タリバンが一発も発砲することなく、無抵抗の市内を席捲(せっけん)したとされる。
地元政府関係者はロイター通信に「ジャララバードでは何の衝突も起きていない。知事がタリバンに降伏したからだ。市民の命を守るのは、タリバンの入市を認めるしかなかった」と話した。
ジャーナリストのタリク・ガズニワル氏は、州知事がタリバンに行政権を移譲する様子だという写真をツイートした。
Twitter の投稿を飛ばす, 1
Twitter の投稿の終わり, 1
ジャララバードを押さえたことで、タリバンはアフガニスタンをパキスタンとつなぐ道路を確保したことになる。
マザーリシャリーフ制圧
ジャララバードに先立ち、14日には北部の要衝マザーリシャリーフがタリバンの支配下に入った。伝統的に反タリバン派だったマザーリシャリーフの陥落は、タリバンにとって大きな戦果となる。ほんの数日前には、ガニ大統領が政府軍の視察に訪れたばかりだった。現地の公務員によると、アフガニスタン第4の都市マザーリシャリーフは、ほとんど戦闘のないまま制圧された。
マザーリシャリーフのあるバルフ州のアバス・エブラヒムザダ議員はAP通信の取材に対し、政府軍がまず降伏し、それに親政府派の武装組織が続いたと語った。
マザーリシャリーフはウズベキスタンとタジキスタン国境に位置する経済の中心地。タリバンが1990年代までこの地域を占領していた。
ウズベキ系軍閥のアブドル・ラシド・ドストゥム司令官とタジク系指導者アッタ・モハンマド・ヌール司令官は、マザーリシャリーフのあるバルフ州を脱出したとの情報もある。
ソーシャルメディアで共有された動画には、無人となったドストゥム氏の家にタリバン戦闘員が入っている様子が映っている。
これに先立ち11日にガニ大統領と協議した際には、ドストゥム氏は「タリバンは何度か北へやってきたが、いつも包囲された」と威勢よく話していた。
ヌール氏は14日、フェイスブック投稿で、自分とドストゥム氏は「安全な場所」にいると書き、マザーリシャリーフでの敗退は政府軍のせいだと非難した。政府軍の兵士たちは自ら武器や装備をタリバンに手渡していたと、ヌール氏は書いた。
マザーリシャリーフの住民はBBCに対して、市内に入るタリバンについて「一軒、一軒、ドアをたたいている。私たちは家にいて、残念ながら何もできない。とても怖い。子供たちはとても怖がっていて、妻は泣いている。明日どうすればいいんだ」と話した。
14日にはこのほか、パクティカ州とクナール州の州都もタリバン支配下に入った。
クナール州アサダバードで撮影された未確認映像では、タリバンの旗を振って道を歩く人たちが映っていた。
カブールでは、タリバンを逃れて避難してきた人たちが、公園などで野宿を余儀なくされている。タリバンが制圧した地域では司令官が、戦闘員の妻にするため未婚の女性を手渡すよう住民に要求しているという話もある。
姉妹2人とパルワンからカブールへ逃れてきたムズダさん(35)は、タリバンに結婚を無理強いさせられるくらいなら、自殺すると話した。ムズダさんはAFP通信に「昼も夜もずっと泣いている」と話した。
画像提供,GETTY IMAGES
タリバンの攻撃から避難して首都カブールで野宿���る人たち(10日、カブール)
アフガニスタン政府は何を
14日にはガニ大統領の録画演説がテレビ放送された。住民がこれ以上を家を追われ、各地で破壊が続くことを防ぐため、アフガニスタン軍の勢力を再結集することが何より最優先されると、大統領は述べた。
ガニ大統領は、国民に「押し付けられた」戦争がこれ以上、命を奪うのは許さないとして、アフガニスタン治安部隊の「勇気」をたたえた。
国連はアフガニスタンの近隣諸国に対して、避難民の安全確保のため、国境を閉じないよう呼びかけた。アントニオ・グテーレス国連事務総長は、状況は制御不可能な状態に陥りつつあると懸念を示していた。
アフガニスタン情勢の変化:アメリカの作戦展開とタリバンの進攻
2001年10月: 9月11日の米同時多発テロを受け、アメリカ主導によるアフガニスタン空爆開始
2009年2月: アメリカはさらに兵士1万7000人の増派を決定。NATO加盟国もアフガニスタンへの増派などを約束
2009年12月: バラク・オバマ米大統領(当時)は、アフガニスタン駐留軍を3万人増員し、計10万人に拡大すると決定。一方で、2011年までに撤退を開始すると表明
2014年10月: アメリカとイギリスが、アフガニスタンでの戦闘作戦を終了
2015年3月: オバマ大統領が、駐留軍の撤退延期を発表。アフガニスタンのアシュラフ・ガニ大統領の要請を受けたもの
2015年10月: オバマ大統領が、2016年末までは兵士9800人をアフガニスタンに残すと述べた。これ以前は、1000人を残し全軍を撤退させると約束していた
2016年7月: オバマ大統領は「安全保障上の不安定な状態」を理由に、2017年には米兵8400人が駐留すると発表。NATOも駐留を継続することに合意したほか、2020年までアフガニスタン政府軍への資金援助を続けると強調した
2017年8月: ドナルド・トランプ大統領(当時)が、タリバンの勢力拡大を受けた増派表明
2019年9月: アメリカとタリバンの和平交渉が決裂
2020年2月: 数カ月におよぶ交渉の末、アメリカとタリバンがドーハで合意に至る。アメリカは駐留軍撤退を約束
2021年4月: ジョー・バイデン大統領、9月11日までに駐留米軍を完全撤退させると表明
5月: 米軍とNATO各国軍の撤退開始
5月: タリバン、南部ヘルマンド州でアフガニスタン軍へ大攻勢開始
6月: タリバン、伝統的な地盤の南部ではなく、北部で攻撃開始
7月2日: カブール北郊にあるバグラム空軍基地から、米軍やNATO加盟各国軍の駐留部隊の撤収完了
7月21日: タリバンが半数の州を制圧と米軍幹部
8月6日: 南部ザランジの州都をタリバン制圧。タリバンが新たに州都を奪還するのは1年ぶり
8月13日: 第2の都市カンダハールを含め4州都がタリバン支配下に
8月14日: タリバン、北部の要衝マザーリシャリーフを制圧
8月15日: タリバン、東部の要衝ジャララバードを無抵抗で制圧。首都カブールに入る
(英語記事 Afghanistan on the brink of Taliban takeover / Taliban take government's last northern stronghold)
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kennak · 3 years
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1747年:アフマド・シャー「イランから独立するで!」 →アフガニスタンの建国 1838年:イギリス「ロシアがインドを狙っとるからアフガンにイギリス軍を置かせてくれや」 →交渉決裂 →イギリス「ほな戦争や!」 →第一次アフガン戦争 1842年:イギリス「あかん、とりあえずアフガンを占領したけど、反乱が多すぎるから撤退するわ」 →和睦 1878年:イギリス「今度のアフガン国王はロシア寄りっぽくて怪しいわ! また戦争するで!」 →第二次アフガン戦争 1881年:イギリス「今回は勝ったけど、めちゃくちゃ苦労したわ…」 →イギリスがアフガンを保護国化 1919年:アフガン国王「世界大戦でイギリスが弱っとるみたいやで! いまこそアフガンから追い出す好機や! ジハードや!」 →第三次アフガン戦争 →アフガン国王「あかん、勝てへんわ。和睦するで!」 →イギリス「こっちも戦争はうんざりやし、もう独立してええで」 →アフガンが独立する 1919年:アフガン国王「トルコのムスタファ・ケマルかっこええな…ワイも真似したろ! アフガンも近代化や!」 1929年:アフガン国王「あかん、反発が強すぎるわ。無理やり抑えてきたけどもう限界や」 →反乱が多発して首都が占拠される →アフガン新国王「反乱を鎮圧してワイが王様になったで! もっと穏健に近代化を進めるで!」 1973年:アフガン大統領「国王が軟弱やからクーデター起こしたったで! 王制を廃止してワイが大統領になるで! ソ連を後ろ盾にもっと近代化を進めるで!」 1978年:ソ連「大統領のやつ、最初はワイらに尻尾振っとったのに、最近はアメリカにべったりやんけ。ほんならこっちにも考えがあるで」 →四月革命 →ソ連「アフガンは共産主義の同志になったんやで(にっこり)」 →イスラム勢力「共産化なんかありえへんやろ! 反乱するで!」 1979年:ソ連「アフガン政府を助ける名目で軍事介入するで!」 →アフガニスタン紛争開始 →アメリカ「ソ連に対抗してもらうためにイスラム勢力に武器渡すで〜」 1989年:ソ連「10年も戦って何の成果も得られませんでした…ソ連軍は撤退するで…」 1991年:ソ連「というか、もう国がダメやわ…ほな…」 1992年:アフガン政府「ソ連が無くなってもうたやんけ。ワイらもあかんわ」 →アフガン政府「イスラム勢力が集まって新政府が誕生したで! でもバラバラに戦ってた派閥の寄せ集めやから内ゲバでズタボロやで!」 1994年:タリバン「いつまでも派閥同士で争って内戦が終わらんやんけ! ワイらがやるしかあらへんわ!」 →アルカイダ「アタシらも協力しまっせ^^」 1996年:タリバン「首都を占拠したったで! ワイらは欧米化も共産化も目指さへん! 伝統的なイスラム社会を作るで!」 →旧政府あらため北部同盟「北に逃れて『北部同盟』として捲土重来を期すでー」 2001年:アメリカ「なんやテロリストがビルに飛行機を突っ込ませて大惨事やんけ! ワイらにこんなことしたやつは絶対許さへんで!」 →アメリカ「犯人のアルカイダがアフガンにおるらしいやんけ! 引き渡せや!」 →交渉決裂 →アメリカ「ほな戦争や!」 →タリバン政権が打倒される →北部同盟あらため新政府「まさかの復活やで! アメリカさんのご指導のもとでやっていくで!」 2021年:タリバン「アメリカ軍が撤退するっていうから攻勢を仕掛けるで!」 →新政府「こりゃかなわんわ、降参します」 →タリバン政権復活! ←いまここ
1分でわかるアフガニスタンの歴史
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aikider · 3 years
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カブール陥落
アフガニスタンの首都カブールが陥落し、タリバンが「アフガニスタン・イスラム首長国」の設立を宣言した。
この1ヶ月ほどの展開はきわめて速く、米軍が予想していたよりもはるかに速い侵攻だった。
なぜ旧政府軍が負けたのかについてはさまざまな分析がある。直接的な原因としては、バイデン米大統領とタリバン政権の間で「タリバンがテロを輸出しないことを条件にアメリカが撤退する」という約束が成立したためということになる。しかし、世界最強の米軍がなぜ撤退することになったのか。そちらのほうがよほど本質的な問題である。
結論から言えば、米陸軍は統治がヘタクソ、ということである。一般論として、陸軍が敵の土地を制圧した以上、その後しばらくは軍に統治が任される。その後、現地人の政権に少しずつ権限を移譲して軍は撤退することになる。
しかし、アフガン侵攻から20年間、カルザイ政権などの傀儡政権を作ったものの、そもそもカルザイ政権は広範な支持を得られず、政権として機能していなかった。治安は悪化しレイプや窃盗や殺人などの犯罪が増え、農村の旱魃には有効な手が打てず、数百万人以上が飢餓線上にあるというのが実態である。
そもそもカルザイ政権の内実は、首都カブールのインテリと旧北部同盟の連合政権である。首都と農村の距離感は我々日本人が想像するよりも遥かに遠く、カブールのインテリ集団は農村の飢餓の実態について十分に把握できていなかった。北部同盟にしても、「パンジシールの獅子」と呼ばれたアフマド・シャー・マスードが健在であった頃にはまともな集団だったのだが、彼が暗殺されてからは軍閥どうしの内ゲバが続き、それぞれの軍閥が自らの利権拡張に執心していた。失業者や飢餓難民に対する対策は二の次であり、治安が悪化するのは必然であった。人口の9割を占め、旱魃に直面する農民の支持を得られないのは当然であった。つまりカルザイ政権はアフガニスタン国民全体を代表できるような政権ではなかったのである。
もちろんそうした中でも農村の日常は続いている。そもそもアフガニスタンは部族社会であり、長老を頂点として部族が結集し、長老の決定に従って動くような、ある意味では中世的な社会である。農村における治安の維持や灌漑や貧困対策は部族によって行われていた。部族どうしの対立が発生した場合には長老どうしが話し合う。しかしカブールの中央政府があてにできず、いつ戦闘が起きるかわからない状態では、地方の部族レベルでできることにも限界がある。結果として失業者や飢餓難民が増え、治安が悪化していた。
ところが興味深いことに、タリバンはイスラム教を基盤とした集団であるため、犯罪や弱者保護に対しては非常に厳格であり、タリバンの支配地域ではレイプや窃盗などの犯罪が激減したという。また、アメリカの論文ではタリバンの資金源の一部が麻薬とされているが、実際にはタリバンの支配地域ではケシの栽培がなくなり、タリバンが撤退するとすぐにケシ畑が復活するという有様であった(ペシャワール会代表としてアフガニスタンの農村支援を行っていた中村医師の報告による)。しかもタリバンは学校や病院を作るなどの支援をしていた。その学校についても、自爆テロリストの温床であったと批難する声もあるが、ほとんどは子供たちに読み書きを教える寺子屋のような存在であり、中には近代的な物理学を教える学校もあった。農村の部族にとってはカルザイ政権やその後継などよりもタリバンのほうがよほどありがたい存在だったわけで、農村がどちらを支持するかは自明であろう。
イスラム原理主義が女性を抑圧し、女性の教育を禁じているという批判もあるが、実際には女性の出産のために助産師(ほぼすべて女性)が必要となる。したがって女性の教育禁止というのはイスラム教的な建前であって、現実的には女性の教育がなくなっていたわけではない。
また、欧米を基準にして女性の権利が抑圧されているという批判もあるが、そもそも中世レベル(日本で言えば室町時代レベル)の社会水準の地域に対して女性の権利が云々というのはかなり頓珍漢な話である。それよりも優先すべきなのは旱魃、飢餓、飢饉である。内政が安定してくれば、徐々に女性の権利は拡大していくであろう。ただし時間はかかる。100年くらいの視野で見守る必要があるだろう。
原理主義に関しては、偶像崇拝の禁止についても面白いエピソードがある。すでに引用した中村医師の診療所シンボルマークとして「鳩に三日月」を描いたら、タリバンから「鳩は偶像にあたるからやめろ」という通達があった。診療所の側が「そんなこと言われてもいまさら変えられないよ」と答えたところ、タリバンの担当者は苦笑しながら「鳩に絆創膏でも貼っといてくれ」と返したという。なんとも言えないユルさであり、実際にはタリバンは原理主義と言えないところがある。
ではタリバンとは何なのか?よくアルカイダとの関係を指摘して批判する声はあるが、実際のところアルカイダとタリバンは水と油のようなものである。アルカイダは汎アラブ主義的なテロ組織であり、イスラム教を基盤としてすべてのイスラム教徒が結束し、アラブ世界から欧米を叩き出そうという理念によって動いている。だから英語の話せるテロリストを育成して欧米に輸出していたのだ。
それに対してタリバンは、純粋にアフガニスタン土着の勢力であり、本質からして異なる。そもそもタリバンは、アフガニスタンの主要民族であるパシュトゥン人のナショナリズムからスタートした組織である。ではパシュトゥン人が少数民族であるタジク人を迫害抑圧するかというと、今やタリバンにはタジク人も参加している。アフガニスタンは長らく隣国のパキスタン等との戦争を経験し、さらにイギリス、ソ連、そしてアメリカといった大国の介入を受けてきた影響で、「我々はアフガニスタン人である」という国民意識が民族を超えてすでに定着してしまっている。皮肉なことだが、「アメリカの介入によってタリバンがアフガニスタンナショナリズムの代表者へと成長した」と言うことさえできる。
そのタリバンはアルカイダの指導者であるビン・ラディンを匿ったが、これも「ビン・ラディンが逃げてきたので客人として迎え入れた」というだけに過ぎない。現代日本人にはやや理解しにくいが、アフガニスタンの伝統として「客人を迎え入れたら必ず守り通さなければならない」という鉄の掟がある。これは近世日本で言えば、清水次郎長のようなヤクザ映画の世界である。あるいは、中国の青幇のような秘密結社でも似たような傾向がある。近代法が成立していない国家ゆえに、こうした旧来の慣習法が社会を安定させているわけだ。
また、タリバンは侵略者たる米軍に対しては攻撃を行うが、アルカイダのように国外でテロ行為を行うような能力もなければ、それによるメリットもない。タリバンが自爆テロで米軍を攻撃していたことはあるが、これはむしろ米軍に殺された一般人の遺族がタリバンに加入し、慣習法としての復讐法に則って自爆テロを行っていたというのが実情である。何しろ米軍はテロ対策と称して大量の市民を殺害しており、その大半は誤爆どころか、そもそも「ここがテロリストの根城になっている」という情報自体が間違っているものであった。これでは米軍がアフガニスタン人に支持されるはずもないし、殺された一般人の遺族からすれば米軍はただの侵略者にしか見えないだろう。そこに慣習法としての復讐法が組み合わされば、怒り狂った遺族が自爆テロに走るのは理の当然であった。米軍は自ら自爆テロリストを生産していたようなものである。しかしタリバンがアフガニスタン全体を支配することになれば、自爆テロはなくなる。ただ、長らく内戦状態にあったことから、旧北部同盟の地位をどうするかに関しては揉めるだろう。粛清もありうる。
ここまで、米軍がアフガニスタン統治に失敗してきた経緯について述べてきたが、これは別にアフガニスタンに限った話ではない。アフガニスタン以前にも、アメリカはベトナムで失敗している。ベトナムでは南ベトナムを支援して北ベトナムと戦争したものの、南ベトナム政権が腐敗した独裁政権であるために民衆からの支持を得られず、北ベトナムに追い出されて終わった。結局のところ、これも民衆からの支持を得ることに失敗したことが原因である。
こうした経緯について歴史人口学者のエマニュエル・トッドは「米陸軍は伝統的に無能」と辛辣に評している。米陸軍は軍事力としては最強だが、制圧した地域を支配するのが苦手なのである。
にもかかわらず、アメリカはなぜ対外戦争を繰り返すのか?おそらくアメリカは日本を一つの成功モデルとしているのであろう。日本は権威主義的な軍事政権であったが、アメリカに負け、アメリカの支配を受け入れて自由主義社会の一員となった。朝鮮戦争にせよベトナム戦争にせよアフガニスタン戦争にせよ、アメリカとしては日本をモデルにして自由主義社会のメンバーを増やそうとしたと考えられる。しかし朝鮮戦争では中国の介入で半分だけ、ベトナム戦争やアフガニスタン戦争では完全な失敗である。ベトナムもアフガニスタンも中国の援助があるものの、金や武器だけでアメリカに勝てるものではない。本質的には民衆の支持がどちらにあるかである。つまり民衆の支持を得ようとしなかったことが米軍の失敗の本質である。
補足として、イラクについても同様の視点で見てみよう。アメリカがイチャモンをつけて戦争をしかけフセイン政権を倒したのち、アメリカの傀儡のような政権が成立したが、これは長続きするだろうか。ベトナム、アフガニスタンの経緯から予測すると、転覆する可能性は低い。というのも、もともとフセイン政権は少数派のスンナ派政権であり、多数派のシーア派を弾圧するという不安定な図式だったからである。フセイン政権がアメリカによって打倒された結果、多数派のシーア派が政治の中心に返り咲いたわけで、そのほうが安定するのは必然である。ただ少数派とはいえスンナ派もそれなりに数がいるので、スンナ派に配慮できるかどうかが一つの鍵になるだろう。
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geluga · 2 years
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おやすみなさいを言いたくて
おやすみなさいを言いたくて *完全ネタバレ*注意 この作品すごい。 ある時ちらっと、アフガニスタンの映像でよく見かける、 あの服。顔まで覆ってて、中国の安物の。 予告?か何かで見かけて、とにかくアフガニスタンだろう と思って見る事にした。 ストーリーは、娘二人と夫のいる女性カメラマンが主人公。 紛争地域などに出かけ名前も知られている写真家で、 アフガニスタンでの取材中、爆破に巻き込まれてドバイの病院へ。 家に帰ってくるけど久々の家族の様子になんだか違和感。 下の娘はまだ小さいから無邪気だけど、夫も長女も 言いたい事を黙ってる風だ。旦那はソファで寝るし。 主人公は戸惑い、やがて旦那が、妻が戦場へ行く間に待つ方は辛い、 って言うような事を吐き出した。 主人公は、もう行かないと決めてカメラマンをやめる事にする。 さて家族とうまくやろうと努めてきたおかげで旦那とも だいぶ関係を修復し始める。ある日長女といる時に ケニアでの仕事を依頼される主人公。安全な場所だと相手は言うが 主人公は断る。話を聞いていた長女は、自分が行きたいと 言い出した。今度アフリカの事について発表する事に なっているので、現地で取材できたら注目される発表内容になる というわけだ。もちろん母親と一緒に。 結果的には旦那が、ケニアに行くべきだと言ってくれる。 主人公は娘とケニアの難民キャンプへ。 するとその難民キャンプに人殺しのグループがやってくる。 逃げようと言う仲間に娘を預けて、主人公はカメラを手に現場へ。 主人公は無事だったものの長女は拗ねてしまい、 傷ついてるのか何なのかも言わないで、自分の殻に閉じこもる。 主人公が話をしようと言うが、その気もない。 帰国してからも長女はヘソを曲げていて、 主人公が話をしようと部屋に行く。 娘が難民キャンプで撮った映像を見ていると、 娘を預けて主人公が現場へ向かおうとするシーンの映像が出てくる。 勝手に娘が撮っていたようで、タイミングわるくも そこへ旦那が入ってきてその映像を見る。 旦那はあっちで危険な事があった事を聞いていない。 なぜかというと娘が口止めしていたからで、 主人公は夫に言う前に娘と話さなければと思って部屋に来たのだった。 その映像見てブチ切れて妻に出て行けて喚く。 妻はもう危険な所へは行かないから許してほしいと言うが 出ていかされる。 その後長女と会い、話をするが、とても酷い言葉を浴びせられる。 だけど、その後に電話があってあれは本音ではないと謝罪してくる。 主人公は、娘のイベントを見にいく。 そこで、娘は、母親はカメラマンであり、自分よりずっと 母を必要としている子供達がいると話す。 娘が理解してくれ、その後主人公は、再び家に戻ってくる。 娘達に別れを告げて、夫に気をつけてと告げられて、 いざカブールへ向かう。 カブールで、やはり前と同じようにテロを起こす女性らを 取材していたら、自爆テロに向かうのは女性ではなく子供だった。 子供の体に歩き難いだろうってくらいの爆弾をつけて、 車で出て行くテロリストら。 止めなくちゃ、と思い動揺して、仕事どころではなくなっている 主人公は恐ろしさとショックとで、ただ車が出て行くのを 愕然と見送る。 この映画はこんな感じの話。 主に戦場へ出て行くカメラマンの主人公と家族との関係がメイン。 ちゃんとカブールで撮ってるのが最高級。 多分しっかりとはモロッコなどで撮ってるのだろう。 実際に監督の自伝のような作品でもあるとの事だ。 自分が紛争地へ行く事で家族にかける負担を考えているそうだ。 ちなみに監督は男性。 音楽、特にエンディングが相当やばかった。 今回の作品ではアフガニスタンの女性らが、 または子供が自爆テロをおこなう。 先に言っておくべきは、アフガニスタンでは、 国を良くしたくて命懸けになって努力している 女性らがいるという事。なぜ命懸けに���るかというと、 タリバンが、女性が権利を求めるとか許さないからだ。 軽く触れておく。 アフガニスタンでは、ソ連との戦争後 (戦時の話は端折るが、ソ連には勝った形) 軍閥による戦闘が続き、そこにタリバンが登場し軍閥らと闘った。 タリバンは何せパキスタンのバックアップもあり、 勢いまして軍閥を追い込み首都を制圧。 当時の大統領を殺し晒し者にして政権を担い始めた。 信じがたいが、政権を担い始めた。 国として認められるには、国際社会がタリバン政権を 認めなくては話にならない。 パキスタンなど数ヶ国が認めたけれど、他は認めなかった。 タリバン政権は、自分たちの理想とする社会を実現する事にした。 動物園の動物たちを殺しまくり、サッカー広場を公開処刑の場とし、女性に教育と仕事をやめさせた。さらにバーミヤンの仏像遺跡を 破壊し、音楽や子供たちの遊びも禁止した。 歪んだ宗教の捉え方を人々に押し付けていった。 アメリカが911のとき、アフガニスタンに戦争を仕掛けて、 タリバンらは去っていったかに思われたが 今は前より増えている状態。 だから命懸けで闘う女性らもいれば、 自爆テロをおこなうテロリストもいるというような 状況になっている。 実際にちょっと前には、父か兄かに強要され 自爆テロをさせられようとした子供が助かっている。 主人公は、首都カブールへ行き、テロリストらを取材して、 テロに巻き込まれドバイに運ばれたのだ。 この映画は、ジャーナリストの使命は?戦地とは? とか言うよりも、主人公が、何をするべきだろうと言う 映画でもある。家族のために戦地での取材をやめるのか、 それとも家族に何とかして理解してもらいカメラマンを続けるのか。 待つのが辛いと夫は言う。その通りだろう。 なんで行くんだと怒りたくもなるだろう。疲れもするのだろう。 だけど、アフガニスタンという土地が何年も忘れ去られて いたように、彼女に伝えて欲しいと思ってる人達は忘れ去られる。 誰もかれもがカメラマンになれるわけではない。 誰でも紛争地へ行けるわけじゃないのだ。 危険なところへはもう行かないなんて言葉を妻に言わせるのは、 本人がその逆だと思っていても、ひどいことだ。 奥さんを籠の中の鳥にすることになってしまう。 家族の様子が描かれているの見ながら 色んな立場もあるんだろうな、と思いつつも率直にはこう思った。 長女は思ったことも言わず傷ついてるし、夫はマジで面倒くさいし、 本当にうっとおしいなって。ごめん。 こういってしまったら元も子もないけども。 でも最後に長女が理解しようとしてたあの姿は本当に立派だ。 この映画を見るとき、あたしはちょっと買い物に行って テロにあうこともなく暮らしている場所で、 のんびりと画面に向かう。それは本当に有難い事なのだなと 改めて思わされる。 行く人が居て初めて知る事が出来る。 見捨てられ、気づいて欲しい人達のことを。 だからジャーナリストが危険な場所へ向かう事を、 安全な場所から見てるだけの人間が批判する事など出来ないし、 あたし達がアフガニスタンと聞いて、 最初に危険なイメージを抱くのも、情報があるからだ。 アフガニスタンで起きてる事は他人事だろうか? 東日本大震災で最貧国でありながら日本に寄付をしてくれている 国だ。仏教が関係する土地でもある。 バーミヤンには巨大なブッダの遺跡がある(一部破壊されている)。 日本人のボランティアが活躍して、中には心無い人間に 殺されてしまった人もいる。 アフガニスタンではケシの栽培が問題になっていたり、 仕事のない事が問題になってたりもする。他にも色んな課題がある。 でもこの間の選挙では、選挙に行くと殺すと言う タリバンから殺害予告を受けながらも多くの人が投票へ行った。 国を良くしたいからだと言って。 アフガニスタンの子供達がみんな 平和に学校に通えるようになる事は、 国際社会が全力を挙げても不可能な事だろうか。それはないと思う。 主人公はアフガニスタンから、アイルランドへと帰国してくる。 そこは緑豊かな別世界で海や景色が本当にきれい。 でも主人公は、帰ってきて喜んでいるわけではない。 そうなら始めから行くはずもない。家族に会えて 嬉しい気持ちはするだろう。だが、主人公がカメラを持つのは 怒りを感じるからだ。別世界にいれば、それはやり場がなく、 怒りはたまり続ける。 その怒りは家族には癒せない。 ラストを見て、誰もが怒りを覚えるに違いないと思う。 子供にさせようとしているのは、ただ なんの罪もない人たちを 殺させる行いで、それ以外に意味はない。 車は出て行く。見送る主人公。 車は出て行く。 テロリストを乗せた車は世界のどこかへと出て行く。 あたしたちはニュースでそれを見る。 他人事では決してない。 他人事としている間はなくならない。 争いがなくならないと思ってる人が多いほど、なくならない。 伝える人がいることへの感謝を感じる。 知ったこの怒りを無気力に変えず考える力にしたい、そう思った。
2015年の記事
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toshihikokuroda · 3 years
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《しかし、近年では外務省が、退避勧告地域で活動するNGO職員やジャーナリストのパスポート取り上げや、執拗(しつよう)に帰国を求め、活動を妨害しています。私自身、19年に深夜の羽田空港で突然、パスポート返納が命じられました。》…😡😡😡😡😡😡
アフガニスタン救出 フリージャーナリスト 常岡浩介さんに聞く 2021年9月18日【2面】
自衛隊頼みは思考停止  武装勢力タリバンが制圧したアフガニスタンから邦人や現地協力者を退避させるため、政府は自衛隊機を派遣し、8月31日に撤収命令を出しました。政府が目標としていたアフガニスタン人現地スタッフ約500人の空輸が実現できなかったことをもって、自民党内では、自衛隊の派遣が遅れたからだとして、邦人救出のための自衛隊法改定を求める声が出ています。政府の対応や今後の支援について、アフガニスタンやイラク、シリアなどを取材するフリージャーナリストの常岡浩介さんに聞きました。(斎藤和紀)
 茂木敏充外相は、日本人1人とアフガニスタン人14人しか救出できなかったことを問われると、空港での自爆テロが“想定より早かった”と弁明しています。しかし、テロは他国も同様に阻害要因となっており、日本以外の主要国は何らかの方法で退避に成功しています。
 今回は、国が培ったパイプを駆使し、空港まで救出対象者を移送できるかが成功のカギでした。例えば韓国は、米兵にバスに同乗してもらってタリバンの検問を通過し、約400人の移送を完了させました。日本人でただ1人退避できた安井浩美さんは、日本政府の救援計画とは別にカタールが確保したバスで空港にたどり着いています。日本だけが脱出方法を見つけられなかったのです。
 総裁選に出馬した岸田文雄氏は、現行の自衛隊法では現地の安全が確認できなければ自衛隊を派遣できないことを問題視し、改定に言及しました。しかし、“自衛隊しかない”という発想自体が思考停止に陥っています。
現地協力得れば  自衛隊機が使えなければ現地での確保や民間機を使えばいいし、自衛隊員の現地活動が難しければ現地の協力を得ればいいでしょう。米軍の場合は首都カブールに駐留していたので有利であったのは事実です。有利と分かっていれば日本は米軍に協力要請ができたはずです。何のために同盟国として友好関係を維持しているのでしょうか。
 退避できなかった人たちは緊迫した状況にいます。アフガニスタンで滞在していた私の妻には、2011、12年にJICA(国際協力機構)に協力していた方から息子を通じて「助けてほしい」「殺される」「脅迫の電話があった」という連絡が連日きています。カブールでは警察官が家にきて、職業やどこから来たのかと職務質問を繰り返しており、危険を感じているそうです。
 しかし、過去に協力した関係者は政府の退避対象になっていません。外交面の対応が遅きに失した感はあります。
重要な民間活動  今後のアフガニスタン支援で重要なのは民間の活動です。日本には「ペシャワール会」をはじめ、複数の団体がアフガニスタン��支援をし、大きな成果をあげてきました。
 しかし、近年では外務省が、退避勧告地域で活動するNGO職員やジャーナリストのパスポート取り上げや、執拗(しつよう)に帰国を求め、活動を妨害しています。私自身、19年に深夜の羽田空港で突然、パスポート返納が命じられました。妻の知人にアフガニスタンの農村復興開発省で働いていた方がいましたが、大使館から毎日「帰国しろ」と連絡が来て、最終的に職場に「早急に解雇して帰国させよ」という内容の公電が送られ、知人は解雇されました。外務省は現地の日本人の活動を適切にサポートすべきです。
(しんぶん赤旗、2021年9月18日)
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naturalmagickk · 3 years
Text
https://ameblo.jp/riyanmichaki/entry-12693474786.html
――ところで、澤野さん、
アフガニスタンのタリバンの件が
途中で脱線してしまっていますが?
あはい、すみません。
大幅に明後日の方向に
大規模に脱線していましたね。
アフガニスタンでは、
イスラム原理主義組織「タリバン」が
首都カブールを掌握し全権を奪還しました。
この報道を受け、全世界のメディアは
「再び暗黒時代へ舞い戻るのか」
と報じました。
また、多くのアフガニスタン人が、
慌てて国外へ脱出しようと
パニック状態にまでなりました。
――澤野さんは以前からイスラム原理主義組織は、
日本の岸思想を具現化させたS・Fの指導の下、
教化された組織だと言っていましたよね。
つまり、彼らはカバールであると。
まさにそうです。
ですから私はこの報道を知った瞬間に、
アフガニスタンは再びカバールに
支配されてしまったと思いました。
――やはりそうなってしまったのでしょうか?
6月のイスラエルでのネタニヤフ政権崩壊の
ニュースの時の報道を思い出してください。
あの時、ネタニヤフ政権が退陣し、
民衆たちが大喜びし騒いだ映像がありましたよね。
あれを見て多くの人が、
「ついにイスラエルからカバールが追い出され、
真の自由がもたらされた!」と歓喜しましたよね。
それをマスメディアは嬉々として報じました。
しかし私は、じつはそうではなかったと指摘しました。
すべては逆であると申し上げました。
カバールメディアが喜んで報じている時点で、
それはカバール側にとって喜ばしいことだった。
つまり、あの歓喜に沸く民衆たちというのは
じつはカバール側であり、だからこそ、
カバールメディアはそれを大々的に報道したのです。
このことを念頭に置いて、
では今回のアフガニスタン報道を振り返ってみてください。
アフガニスタンのこの一連の出来事で
バイデン氏は窮地に立たされましたよね。
しかしその一方で、
トランプ氏がバイデン氏を強く非難するなどして
再び脚光を浴びることとなりました。
そしてカバールメディアはアフガニスタンでの
タリバンの行動を悲観的に報じましたよね。
というのも、
首都カブールは「無血開城」だったのですよ。
これ、おかしいと思いませんか?
あの過激なイスラム原理主義組織が
「安心・安全」な首都掌握を行ったのね。
そこに何かを感じませんか?
――「安心・安全」、そして「合法」というのは、
トランプさんの行動方針でしたよね。
そのとおりです。
実際に、トランプさんは2020年2月に
タリバンと和平交渉に合意していたわけですよね。
その時点でじつはタリバンは
トランプサイドについたのだと思います。
でもその後、バイデン氏が選挙を盗むことは
すでにシナリオの想定内に組み込まれていた。
そして、2021年4月には
バイデン氏は2021年9月11日までに
アフガニスタンの駐留米軍を
完全撤退させると表明しましたよね。
しかし、次の瞬間から突如として、
タリバンがアフガニスタン軍に
大攻勢を仕掛け始めたのです。
――すべて事前に決められた
シナリオだったということですね?
そう。
トランプ氏との和平合意以降、
タリバンはすでにトランプサイドとなり、
「反カバール」としてその「役目」を演じることとなった。
だから最終的に「無血開城」となったわけね。
――ということは、
タリバンを恐れ国外への脱出を求め、
空港に押し寄せていた人々は
どういうことだったのですか?
国外への脱出を求めて殺到していた人々は
位置付けとしてはカバール集団ですよ。
――えーーっ!?
だから米軍の輸送機で移送されていたでしょ。
――確かにそうでした!
しかも満員で乗り切れずに
滑走路に溢れる人たちを
蹴散らすかのように離陸していきましたよね。
あの対応は「保護」じゃない。
――胴体にしがみついて振り落とされる人までいました。
あのね、
トランプさん側の人たちっていうのは、
パニックになって逃亡しようとか
そういうことはしないのよ。
どうして彼らはあそこまで
慌てて逃げようとしたのかってことです。
アメリカとメキシコの国境の
壁のことを思い出してください。
なぜトランプさんは
メキシコからの不法入国を阻止しようとしたのか。
幼い子供を連れた母が
泣きながら訴えていましたよね。
あれはすべて
カバールメディアによる「演出」だった。
本当の親子じゃない。
人身売買のために
アメリカに不法入国しようとして
大挙して押し寄せる
キャラバンたちはカバール集団だった。
つまり、およそ「可哀想で不憫な難民たち」と
印象付けられた者たちは
ほぼ「やらせ」であり演出だということ。
トランプさんがいかに非道で
無慈悲な差別主義者であるかを喧伝するために
カバールメディアは「総合演出」をしてきました。
つまり、今回のアフガニスタンにおいても、
「恐ろしいタリバンから逃げ惑う可哀想な難民たち」
というのは
私はこれ、ほぼほぼ「演出」であると見ているわけです。
国境を越えて集団で押し寄せてくるのはカバールです。
そしてカバールメディアは、
「タリバンは危険だ」
「そのうち本性を現すはずだ」と
懸念のみを報じていますよね。
トランプさんとタリバンはドーハで
和平合意済みなのですよ。
あとは名目上、バイデン氏が
そのシナリオに合わせて失策を演じていく。
そしてその過程において、
様々な暗部が浮き彫りになり露呈していくのを
全世界の人々にきちんと見せていく。
だからカブール掌握は安心・安全の
「無血開城」ということだった。
トランプさんは、
「ほれ、全メディアよ、今までどおり、
きちんと市民を弾圧する恐怖のタリバンだと
報道しろよ!」
って言っていることでしょう。
それに対して全メディアは、
「はい、わかりました」と、
唯々諾々と従っていくのです。
ですからバイデン氏はきちんと窮地に陥っていますよね。
タリバンの同志であるはずのバイデン氏が、
そのタリバンによって窮地に陥っているということです。
つまり、タリバンもしっかりとトランプ氏による
シナリオを演じているのだということです。
――ということは、トランプさんは
このアフガニスタンの件で、
何を伝えているのですか?
カブール陥落の日付を見ればそれがわかりますよ。
――8月15日!!
そう。
イスラム原理主義組織のベースは
岸の思想の具現化なのね。
つまり満州関東軍の「国際根拠地」としての
別働隊ということなのです。
しかもアフガニスタンという国は、
アヘン、ヘロインの世界流通量の
90%近くを占める「大麻薬帝国」なのです。
世界最大のアヘン(ケシ)生産国ということの
意味がわかりますか?
アメリカがタリバンと戦争をしたということは、
アメリカは岸の関東軍と戦争をしたということなのね。
――2001年にニューヨークで
「神風特攻」をやって全世界に宣戦布告した
彼らとの20年に亘る戦争が終わったということですか?
そう。
だから8月15日という日に、
「終戦」というメッセージが
トランプさんから発信されたのだということ。
つまりこれはどういうことですか?
2001年以降、世界は
「テロとの戦い」を行ってきたでしょ。
それは「岸の亡霊」と世界が戦ってきたということ。
その戦いが終わった。
もしくは「もう終わります」という象徴として
この8月15日という、
日本のカバールDSに向けたメッセージが
放たれたということなのです。
――これで完全に終わったのですか?
いや、まだまだですよ。
大枠での決着は付いたということ。
「結果」が先に提示されたということね。
これからアフガニスタン国内でも
末端では市中での小競り合いも起こるだろうし、
この「終戦」を受けてからの戦後処理はあるし、
さらに「第二次東京裁判」もやらなきゃいけない。
その前に、
カバールDS掃討作戦の
世界最終の舞台はこの日本なのですから、
世界で起きることは日本でも起きるということで、
アフガニスタンに投影されたインシデントの
「雛形」がこれから日本で起きてくる。
――だから日本でコロナが爆発的感染数を
記録してきているのですね?
まさにそうです。
緊急事態宣言が
延長に次ぐ延長を繰り返しているのは
このことを暗示しているのです。
だから日本国内はこれからが本番となります。
つまりこれまでが
「序章」だったと思えるような事態となる。
それらはすべて「幻想」として、
メディアが五次元的、多次元的に見せてくる。
どう考えても「現実」としか思えないような
「幻想」が畳み掛けるように現れてくると思います。
だから私たちは、
夜になったら防空壕である自宅に戻り、
灯りを落として飲酒を控え、
マスクをして静かに待機するという
「体」(テイ)で行くのです。
その「体」にきちんと乗っていく。
戦時体制は現実と多次元が
同時進行するのです。
だから多くの人にとっては
「意味のわからない状況」
というものが出てくるはずです。
「なんだこれ?」というようなことも出てくるでしょう。
――マスクの複合的多次元的意味ですね。
あと、忘れちゃいけないことがあります。
私はもう何年も前から、
「彼らは自分たちの野望が
頓挫したり叶わなかったりした場合、
ハイさようならと素直に認めるようなことは絶対にしません。
彼らはもしそのような事態になるのであれば、
日本国民全員、いや全地球人類を道連れにして、
世界を焼き払っていくというメンタリティです」
と言ってきました。
――ということはどういうことですか?
イスラム原理主義勢力が
最後の本丸じゃないということ。
私たちはこれからもしかしたら、
本当の本丸を目撃することになるかもしれません。
そしてそれは、
まさかそれが幻想だなんて到底思えないような
現実感を伴って来るでしょう。
――意識の解像度を上げて
多次元的視点で観察できるようにならなければ
いけませんね。
これがまた困難をきわめることになりますけどね。
――今、カバールたちが必死に隠そうとしていることは
人々が「もしかしたら自分はカバールだったかもしれない」
ということに気付いてしまうことではないですか?
鋭いですね!
だから彼らは人類を
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jaguarmen99 · 3 years
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アメリカは20年間にわたる戦争の末、9月11日までに完全撤収する方針でいる。その間、武装勢力のタリバンは主要都市を次々と制圧。首都カブールも支配下に置いた。タリバンは2018年にアメリカと直接交渉を開始した。2020年2月には、カタール・ドーハでの和平交渉で双方が合意。米軍が撤収する一方、タリバンは米軍への攻撃をやめるとした。タリバン支配地域において過激派組織アルカイダなど武装勢力の活動を認めないことや、国内での和平交渉を進展させることも盛り込まれた。しかしタリバンはその後、アフガニスタン治安部隊や一般市民への攻撃を続け、国内各地で急速に勢力を拡大した。
【解説】 タリバンとは何者か 米軍撤収のアフガニスタンで復権 - BBCニュース
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eriterada2021 · 3 years
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2021.08.16
昨日の夜、月末の報告のためのスライドを作っていたら急に目が痛みだした。おそらくアレルギーで、朝起きた時痛いということはあったが、起きている時(しかもコンタクトしてない)に急に傷み始めたのは初めてで、しかもなかなか治らなかった。風呂入ってなんとなく和らいだので、やはりアレルギーかなと思いつつ、今朝起きてもまだなんとなく違和感あり、コンタクトしたらなんか圧がかかって?痛いし、屋外出たら眩しくてまた痛い。ので眼科に行った。
○○○○○
眼科だけにいくことはほとんどないが、ネットで調べてたら5年以上前に行った眼科良さそうだったのでまたそこにいくことにした。しかしめちゃ待つ。人工的かと思うほどのきれいな四角い傷がついているとのことだった。コンタクト外した直後でもないので、原因は謎だ。パソコンいじってただけだし、目を擦ったとかでもない。痛かったら明日もう一回、痛くなくても木曜日にもう一回来てください、とのことだった。
処方箋をもらったが、駅前に薬局があるせいかこちらもめちゃ待たされる。そして待合が狭いので、外を歩くなどして時間を潰す。最近の新型コロナの感染経路不明が怖いのと、自宅療養が怖い。もうワクチン打って効果が出ている時期にはいったとはいえ、以前よりもかかりたくないという気持ちが強くなった。目薬をもらってもすぐにはさせないけど、電車一駅の距離だがおそらく帰宅ラッシュで混んでるし、で結局歩いて帰った。早速目薬さしたけどまだ痛い。
○○○○○
薬局の前では、何かトラブったおばあさんが警察官2人に事情を聞かれていた。そしてここ数日、救急車を見かけることが本当に多い。東京では救急車が出払う時もあるというから恐ろしい。見かけるのは走っている救急車なのだから、行き先は決まっているのだろうと思うが、なんともいえない気持ちになる。その度に救急車に乗っている人が早く医師に診てもらえますように、と密かに思う。
ここへきて、日常を送らざるを得ないのに、不安ばかり掻き立てられてみんな余計に不安になっているような気がする。私は、日常的に電車に乗ったり人混みに行ったりしなければならないというようなことはないから、まだマシだろう。
○○○○○
昨日の夜は、目の痛みと同時に、アフガニスタンをタリバンが制圧したというニュースが入ってきた。タリバンについて調べる。調べるほどに、今のところ何か言えるほどわかってないことがわかる。他人の幸せをこちらの物差しで測ってはいけないということだけはわかる。もう少し日本を国際的に、外側から知るべきかもしれない。
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xf-2 · 3 years
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独占:アフガニスタンが崩壊する前に、バイデンはガニーに「認識を変える」ように圧力をかけた
ワシントン、8月31日(ロイター)-タリバンが国の支配を掌握する前の米国大統領ジョー・バイデンと彼のアフガニスタンの対応者との間の最後の電話で、指導者は軍事援助、政治戦略およびメッセージング戦術について話し合ったが、バイデンもアシュラフ・ガニーも気づいていないようだったロイターがレビューした記録によると、国全体が武装勢力に転落するという差し迫った危険に備えて、またはその準備をしている。
男性は7月23日におよそ14分間話しました。8月15日、ガニーは大統領官邸から逃げ出し、タリバンはカブールに入りました。それ以来、数万人の絶望的なアフガニスタン人が逃亡し、13人の米軍と数十人のアフガニスタンの民間人が、熱狂的な米軍の避難中にカブール空港での自爆テロで殺されました。
ロイターは大統領の電話の記録を検討し、会話を認証するために音声を聞いた。資料は、配布を許可されていない情報源から匿名を条件に提供されました。
呼びかけの中で、バイデンは、ガニーがアフガニスタンの渦巻く状況を制御する計画を持っていると公に予測することができれば、援助を提供した。「計画が何であるかを知っていれば、私たちは近接航空支援を提供し続けます」とバイデンは言いました。呼びかけの数日前に、米国はアフガニスタン治安部隊を支援するために空爆を実施した、とタリバンはドーハ和平協定に違反していると述べた。
(また読んでください:米軍はアフガニスタンを去りました。今何が起こりますか?)
米国大統領はまた、ガニーに、今後の軍事戦略のために強力なアフガニスタン人から賛同を得て、その努力を担当する「戦士」を置くように助言した。これはビスミッラー・ハーン・モハマディ国防相に言及している。
バイデンは、米国政府によって訓練され資金提供されたアフガニスタン軍を称賛した。「あなたは明らかに最高の軍隊を持っています」と彼はガニーに語った。「あなたは70-80,000に対して30万の武装勢力を持っており、彼らは明らかにうまく戦うことができます。」数日後、アフガニスタン軍はタリバンとの戦いをほとんどせずに、国の州都を越えて折り畳み始めました。
呼びかけの多くで、バイデンは彼がアフガニスタン政府の「認識」問題と呼んだものに焦点を合わせた。「世界中で、そしてアフガニスタンの一部で、タリバンとの戦いに関して物事がうまくいっていないという認識をあなたに話す必要はない」とバイデンは言った。「そして、それが真実であるかどうかにかかわらず、別の絵を投影する必要があります。」
バイデンはガニーに、アフガニスタンの著名な政治家が一緒に記者会見を行い、新しい軍事戦略を支持する場合、「それは認識を変え、それは私が思うにひどく変わるだろう」と語った。
アメリカの指導者の言葉は、彼が23日後に来る大規模な反乱と崩壊を予期していなかったことを示しました。「私たちは、あなたの政府が生き残るだけでなく、維持され、成長することを確実にするために、外交的、政治的、経済的に懸命に戦い続けるつもりです」とバイデンは言いました。
ホワイトハウスは火曜日、電話についてコメントすることを拒否した。
呼びかけの後、ホワイトハウスは、アフガニスタン治安部隊と議会からアフガニスタンへの資金を求める政権を支援するというバイデンのコミットメントに焦点を当てた声明を発表した。
ガニーはバイデンに、「軍事的解決策のバランスを取り戻す」ことができれば平和があると信じていると語った。しかし彼は、「私たちはスピードを持って行動する必要がある」と付け加えた。
「私たちは、タリバン、完全なパキスタンの計画と後方支援、そして少なくとも10〜15,000人の国際テロリスト、主にパキスタン人で構成される本格的な侵略に直面している」とガニーは述べた。アフガニスタン政府当局者と米国の専門家は、グループの復活の鍵としてタリバンに対するパキスタンの支援を一貫して指摘している。
ワシントンのパキスタン大使館はそれらの主張を否定している。大使館のスポークスマンはロイター通信に対し、「明らかに、パキスタンから渡るタリバンの戦闘機の神話は、アシュラフ・ガニー氏が主導と統治を怠ったことを正当化するための言い訳と後付けである」と語った。
ロイターは、この話についてガニーのスタッフに電話やテキストで連絡を取ろうとしたが、成功しなかった。アラブ首長国連邦にいると信じられているガニーからの最後の公式声明は8月18日に来た。彼は流血を防ぐためにアフガニスタンから逃げたと言った。
呼びかけの時までに、米国は、バイデンが前任者のドナルド・トランプによって設定された5月の日付から延期したアフガニスタンからの計画された撤退に十分に取り組んでいた。米軍は7月初旬にバグラムにあるアフガニスタンの主要空軍基地を閉鎖した。
2人の大統領が話したように、タリバーンの武装勢力はアフガニスタンの地区センターの約半分を支配しており、治安状況が急速に悪化していることを示している。
アフガニスタンは、農村地域を保護するために戦うのではなく、主要都市である「人口密集地」の保護に焦点を合わせ始めるという軍事戦略の転換を約束していました。バイデンはその戦略を承認して言及した。彼は、そうすることは、地上だけでなく、アフガニスタン政府に対する世界の支持を強化するために必要とされた国際的な「認識」にも役立つだろうと述べた。
「私は軍人ではないので、計画が正確にどのように見えるべきかをあなたに伝えていません。あなたはより多くの助けを得るだけでなく、変化する認識を得るでしょう… 」とバイデンは言った。
ガニーは、バイデンに「あなたのサポートの保証は、私たちを真剣に動員することを可能にするのに非常に長い道のりを行く」と保証した。
バイデンがガニーに電話をかけた後2週間強で、タリバンはいくつかの州のアフガニスタンの首都を占領し、米国は国を守るのはアフガニスタンの治安部隊次第であると述べた。「これらは彼らの軍隊であり、これらは彼らの州都であり、守るべき人々である」と国防総省のスポークスマン、ジョン・カービーは8月9日に言った。
8月11日、米国の諜報報告は、タリバーンの戦闘機が30日でアフガニスタンの首都を孤立させ、おそらく90日以内にそれを引き継ぐことができることを示した。代わりに、落下は1週間以内に起こった。
バイデン-ガニーの呼びかけはまた、アフガニスタン政府を悩ませた持続的な政治的争いを強調した。
バイデンが記者会見にアフガニスタンの元大統領ハミド・カルザイを含めるように彼に頼んだとき、ガニーは押し返した。「カルザイは役に立たないだろう」と彼は言った。「彼は反対であり、時間が重要であり、私たちはすべての個人を連れてくることはできません…私たちはカルザイ大統領と何ヶ月も試みてきました。前回110分間会いました。彼は私をのろい、私を米国の怠け者だと非難していました。」
バイデンは返答する前に一時停止した:「私はそれについての判断を保留するつもりです。」
カルザイは、彼の側近の1人に電話やテキストを送ったにもかかわらず、コメントを求められなかった。
トップスタッフとの2回目の電話
その日の後半、米国大統領を含まないフォローアップの電話で、バイデンの国家安全保障補佐官ジェイク・サリバン、マーク・ミリー将軍、および米国中央軍総司令官フランク・マッケンジーがガニに話しかけた。ロイターはまた、その呼びかけの写しを入手した。
この呼びかけでも、焦点となったのは、アフガニスタンの地上での出来事に対する世界的な認識でした。統合参謀本部議長のミリーは、ガニに次のように語った。「米国、ヨーロッパ、そしてメディアのようなものに対する認識は、タリバンの勢いの物語であり、タリバンの勝利の物語である。そして、私たちは集合的に実証し、その認識、その物語を好転させるよう努める必要があります。」
「ここで時間が私たちの友達だとは思わない。迅速に行動する必要があります」とマッケンジー氏は付け加えました。
マッケンジーのスポークスマンはコメントを控えた。ミリーのスポークスマンは、出版時間までに返答しなかった。
ワシントンのアラム・ロストンとナンディタ・ボースによる報告。ロニー・グリーンとヘザー・ティモンズによる編集
私たちの基準:トムソン・ロイターの信頼原則。
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kurano · 3 years
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※ 米国がアフガニスタン治安部隊への航空支援を実施
https://news.militaryblog.jp/web/us_airforce/us_airstrikes_afghanistan_assist_andsf.html
*米史上最長の戦争の結末 アフガン撤退から日本が肝に銘じるべき教訓とは
https://dot.asahi.com/aera/2021072000037.html?page=1
>もし日本が軽はずみに米国と同調して中国と軍事衝突でも起こした場合、そしておそらくは日米側にとって直ちに戦局は不利になるものと思われるが、米国は自らの判断を正当化する理由をつくり出して、ベトナムやアフガンから逃げ去ったように、日本政府を見捨てて、中国との軍事衝突から手を引くことは確実である<
 マリンコ推しの北村さんがここまで絶望するなんて隔世の感がありますねorz。
 BBCの今週のハードトークで、アフガン政府の閣僚を招いてインタビューしてましたが、すでにタリバンが国土の85%を制圧している。政府側は、拠点拠点を抑えていたんだけど、そのロジを、米軍の航空輸送に頼っていたものだから、物資が届かなくなり、一気に前線が崩壊した。今頃、航空支援とか何言ってんだか!
 アフガンが保有する軍用機は160機。これまでに養成できたパイロットはたったの30人。しかもタリバンは、パイロットを狙い撃ちして、すでに何人も戦死している。
 バイデンは、「タリバンの戦力はたったの7万人、対して政府軍は30万人いるから大丈夫」と明後日なことを言っている。たぶんアフガン情勢に関しては、バイデンは当事者能力を失っている。まともな情報が入っているかどうかすら疑わしい。
 で、政府側要人は、制圧エリアを広げすぎたタリバンは、これから軍隊としての機能(つまりロジ維持)が必要になるから、いずれは民衆の信用を失うだろうと。
 あとイギリスが拘っているのは、パキスタン。タリバンの背後にはパキスタン政府がいるのは明白な事実であって、パキスタン政府の方針を変えるしかないけれど、アフガン側は、そもそもパキスタン政府は、自軍をコントロール出来ていないと見ている。
 イギリスは、アフガニスタンでは、何度も煮え湯を飲まされているから、楽観的な予想は皆無ですよ。
ホームズの相棒のワトソン博士はアフガン帰り。
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thetaizuru · 4 years
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 世界が、詩のようなものを求めている。
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詩とは
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説 語源のギリシア語では「創造,生産」を原義とし,一般用法としては「言語芸術の作品」を意味するが,詩を簡単に定義することは至難である。ギリシア以来詩は韻文と不可分の関係にあるが,「韻文と散文」という対置が明確であるのに対して,より一般に使われる「詩と散文」という対立は複雑な問題を含んでいる (たとえば「散文詩」の存在) 。また「詩と科学」という対立も考えられる。かくして詩の定義は,「詩とは最高の順序に並べられた最高の言葉」から「詩は人生の批評」まで実に種々さまざまである。...
デジタル大辞泉の解説 1 文学の様式の一。自然や人事などから受ける感興・感動を、リズムをもつ言語形式で表現したもの。押韻・韻律・字数などに規定のある定型詩と、それのない自由詩・散文詩とがあり、また、内容から叙情詩・叙事詩・劇詩などに分ける。 2 漢詩のこと。
百科事典マイペディアの解説 一般に,一定の韻律に則って選ばれた句を一定の形式に配列して表現される言語芸術。韻文の別称,英語poem,poetryなどの訳で,〈詩歌〉とも。散文に対する(〈詩は舞踊,散文は歩行〉P.バレリー)。叙事詩,抒情詩,詩劇などに分類され,その理論的考察が詩学。欧語はギリシア語poieinに由来し,元来製作一般を意味する。言語を素材とする人工的構築物ととらえるのが西洋の伝統的な詩観だが,一方神を至高の製作者=詩人と措定して,その超越性を排除するものではない。言語の神的起源を想定する態度は人類に普遍的であるから,〈詩の起源は呪誦,詩の字義はその呪能を保つもの〉(白川静)との説も成立しうる。神託(託宣)が多く詩の形をとることは示唆的であろう。神霊ではなく〈エスが語る〉(J.ラカン)とすれば,詩の本質の理解には人間そのものに問いが向けられなければならない。
日本大百科全書(ニッポニカ)の解説 ... 詩とはなにか コールリッジは詩と散文の区別を韻の有無によらないで、「散文はよいことばのよい組合せで、詩はいちばんよいことばのいちばんよい組合せである」と、ただ述べている。とりわけ散文詩という形式が成立した19世紀なかば以降では、詩の定義は韻律のような外面的なものでなく、もっと内面的な要素によらなければならない。したがってコールリッジも「詩作品は他の科学的作品と違って、真実でなく、美を直接の目的とする」と説明している。つまり、一般の科学の論文や報道の文章は単に事実の正確な伝達を目的とし、いったん伝達が終われば用済みとなるが、それに反して詩作品は、伝達の内容よりも表現自体が目的なのである。バレリーが散文を歩行に例え、詩を舞踏に例えたのも、同じ意味であろう。むろん詩においても内容は重要であり、詩も人生についての認識に深くかかわっている。知識が��学・歴史・天文学のように分化していなかった時代には、詩は総合的な認識様式であった。科学の発展によって細分化された今日でも、シェリーのいうように「詩は知識の中心」であり、「それはすべての学問を内包し、すべての学問は詩に帰せねばならない」と考えてよい。なぜなら、科学は部分的な認識を与え、詩は全体的認識を与えるからである。  詩は音楽や絵画や彫刻と同じく、人間の全体性について認識を伝える感情表現の一様式であるが、ことばをその表現の固有の手段としている。言語の機能からみると、指示作用よりも暗示作用が本質であって、それは主として音と比喩(ひゆ)表現に依存している。ペーターは「すべての芸術の状態は音楽に近づく」といっているが、詩にとって音楽の役割は大きい。...詩の比喩はけっして装飾的なものでなく、直観的認識のために不可欠なものである。なぜなら、現実は慣習の眠りのなかに埋もれているので、絶えず新しい比喩によって呼び覚まさなければならないからだ。ワーズワースはこれを「日常の事物に想像の光を注いで新鮮な意識を回復する」といっている。...
(詩(し)とは - コトバンク https://kotobank.jp/word/%E8%A9%A9-71671)
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ポイエーシスとは
創(つく)ること、創造を意味する。プラトンの規定によれば、ポイエーシスとは、「あるものがまだそのものとして存在していない状態から存在(ト・オン)to onへと移行することについてのいっさいの原因」である(『饗宴(きょうえん)』)。いいかえると、それはまだ無秩序のうちにあるものを秩序(タクシス)へ ともたらすことである。この定義は緩やかに考えれば、全能の神による「無からの創造」creatio ex nihiloから人間的創造に至るあらゆる相に妥当する。イスラエルの宗教に固有のものとされる「無からの創造」の思想は、「無からは何も生じない」というメリッソス(前5世紀ころ)のことば(デールス・クランツ編『断片』30)に集約されるようなギリシア哲学の伝統にはみいだされない。この思想の直接の表明は『旧約聖書』「創世記」はもとより他の正典にもみられないが、「神はすでに存在するものからすべてを造ったのではない」という外典「マカベ第二書」のことばが一つの典拠とされている。「マカベ第二書」が紀元前1世紀初めごろに成立したと推定されることから、「無からの創造」がイスラエルの宗教に固有のものであるかどうかは議論の分かれるところであるが、アリストテレスのいう四原因――目的因、形相因、質料因、作動因のすべてを所有する完全な自己原因的創造として、思想史上ポイエーシスの最高の典型である。これに対してプラトンが世界創造の担い手とするデーミウルゴスdmirgosは、メリッソスのことばに示されるように、自ら質料を創りえないために、それ自身の活動原理を有する必然(アナンケー)の力としての純粋質料を理性の力によって説得して自己の支配下に置かなくてはならない(『ティマイオス』)。アウグスティヌスのことばを借りれば、完全な原因性を有する創造者(ポイエーテース)は、その実体に本来的な存在性、善性あるいは美に拠(よ)って、存在するもの、善きもの、美しきものを創り出す(『告白』)。このような全能の神やそれに近い創造者デーミウルゴスのポイエーシスに対して、人間的なポイエーシスもまたそのテクネー(学問的技術的知識)に拠りつつ、善きもの美しきものを目ざして自己の作品(ポイエーマ)が一定の形(エイドス)をもち秩序(タクシス)を 有する存在となるように仕上げてゆく(『ゴルギアス』)。しかし人は神やデーミウルゴスのような自己原因性をもちえない「劣った創造者」(『法律』)であるから、そのポイエーシスは不十分なテクネーに基づく小さな創造、すなわち神の宇宙創造とのアナロギア(類比)にたつ小さなコスモスの創造である。文芸創 作に代表される人のポイエーシスが神の創造に倣う小さな創造であることから、それは本来的にミメーシス(模倣)となる。  プラトンは、人のポイエーシスが存在論的にも認識論的にも十分な根拠をもちえないことから、高次の哲学的ポイエーシスの可能性は許容しつつも、とりわけ文芸創作としてのポイエーシスを現象の模倣的再現(ミメーシス)にすぎないものとしてその原理的および事実的危険性を指摘した(『国家』)。一方アリストテレスは『詩学』(悲劇創作論)において、ミメーシスとしてのポイエーシスをその蓋然(がいぜん)的な真理性において積極的に評価し、歴史的記述(ヒストリアー)とは異なる詩的記述(ポイエーシス)の存在理由を、詩作が人間的生における普遍的なありよう(カトルーkatholou)を呈示するところにあるとしている。魂の教導という観点からプラトンは詩作の虚構(プセウドス)の危うさを論難し、アリストテレスは同じ観点から虚構というよりはポイエーシスのもたらす可能的世界(ありうべき世界)の現実的効果(驚きやカタルシス)を重視したのである。その意味で、アリストテレスは創作論の祖であるといえる。
(ポイエーシス(ぽいえーしす)とは - コトバンク https://kotobank.jp/word/%E3%83%9D%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%82%B9-1594075)
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 詩のようなものとは、よい詩や物語が感じさせてくれるような、あるいは人によっては宗教や神学にそれを求めるような、世界の手触りのようなものだ。自分の中に、自分を含む世界の全体性を回復させてくれるような、矛盾したような、よくわからないもののことで、詩や宗教は最初から、よくわからないことについて語り、いつまでも「ようなもの」のまま、よくわからないまま受け入れるための手掛かりを提示する。  それは、全体主義のように、何かの全体のためにその全体と同じ信念を受け入れるということではなく、あるいは世界系という言葉で揶揄されるような、自分の感情と世界を等価値として見るものでもない。  世界の手触りのようなものを失ってしまった時、人は、全体主義や世界系といったものの方へ流されてしまう。
 世界の手触りを失ってしまったような感覚が、近年の世界のかなり広い範囲を覆う空気となっている。これに流されてしまわないように、人々がそれぞれ、手掛かりを探している。誰かエラい人とかに言われて教わるだけだと流されてるのとあまり変わらないしムカついてくるが、かといって、自分はこう思うから自分の中ではこうで、おまえがそう思うならおまえん中ではそうなんだろみたいな切り離した態度では、あまりに何も見えてこない。  宗教を科学的に分類し解説してくれる人が、例えば「踏み絵」について、そもそも偶像崇拝を禁止している宗教なら踏んでも全然オッケーだから踏みゃいいじゃんみたいな話をするのに対して、それは弾圧から免れるための知恵を提示する優しさでもあるとわかっているが、「ざけんな、倫理とか礼節とか心とかねーのか」って言ってしまう気持ちとか、一方で、詩的な言語表現に感情的にアジテートされる連中に嫌悪感を持ったりだとか、あと信仰心とかねーし説教嫌いだし言葉遣いもきれいになんねーし、矛盾してるような、よくわからない考えを抱えたまま、よくわからないものを探している。
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 ユング心理学に「影 (シャッテン/シャドウ)」という概念がある。肯定的な影と否定的な影があり、否定的な場合は、自我が受け入れたくないような自分の側面を代表する。簡単に言うと、自分自身について認めがたい部分、その人の人生において生きてこられなかった側面、自分で作ったイメージや世間体などにより抑え込んでいる自分の側面を表すものとされる。それは現実にいる他者に投影されて、自分の目の前に立ち現れるときに特にはっきりとする。影は、その人の意識が抑圧したり、十分に発達していない領域を代表するが、また未来の発展可能性も示唆する。
(cf. 元型 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%83%E5%9E%8B#%E4%BB%A3%E8%A1%A8%E7%9A%84%E3%81%AA%E5%85%83%E5%9E%8B 影#心理学における影 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BD%B1#%E5%BF%83%E7%90%86%E5%AD%A6%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E5%BD%B1 「影」のはなし | 学生相談所 - 東京大学学生相談ネットワーク本部 http://dcs.adm.u-tokyo.ac.jp/scc/columnlist/column/568/ 投影 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8A%95%E5%BD%B1 )
 どこかで作られたイメージを合成して自分で作り上げたイメージを通して見ていた世界が、だんだんと辻褄が合わなくなってきたり、頼っていた情報源からの情報が支離滅裂になってきて、混乱が広がると、あるゆるものを拒絶して攻撃的になったり、または自分の方を疑い、外部情報に過度に従う。  「影」に捕われてしまうか、「影」を切り離してしまうか、どちらかの状態になると、世界や心の全体性を失う。
 偶像崇拝は、人が作った偶像を崇拝することで、多くの場合そうと知らないうちに、神ではなく人を、場合によっては自分自身を、崇拝する。物体としての像だけでなく、エラい人が言ったことなどのイメージも偶像に当たる。神を崇拝していたはずが、知らないうちに人を崇拝しているような倒錯した状況になると、ナルシシズムか自己嫌悪のどちらかに陥る。これは真実の拒絶である。  これは科学を信じていると思っていたはずが、知らないうちに似非科学に陥っているという状況にも似ている。  似非科学は本当の科学が与えてはくれない感情面の欲求に訴えかける。人は絶対に確かだと言えるものをつい欲しがってしまう。  科学が誘う先にあるものは、そして本来、科学的な思考により目指していたものは、ありのままの世界であり、こうあってほしいという願望ではない。
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「アラバマ州上院議員@DougJonesをコントロールする社会主義左翼とワシントンの民主党は、道徳的相対主義を採用しています。これは客観的真実の拒絶です。」 「このポストモダンの世界観には危険な結果が伴います。私は、米国上院で真実の戦士になることを誓います。 #fightbackwithjeff」 「私たちの国は、客観的な真実があるという信念の上に設立されました。しかし、この新しい世俗的な左派は客観的な真実を拒絶します。すべてが相対的です。それはアメリカの憲法解釈全体に深刻な被害を与えています。 #fightbackwithjeff」
(セッションズ前米司法長官のツイート https://twitter.com/jeffsessions/status/1226900622739484672 https://twitter.com/jeffsessions/status/1226900625079881729 https://twitter.com/jeffsessions/status/1227004191014621185 )
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「科学のもうひとつの側面は、研ぎ澄まされた“センス・オブ・ワンダー”(SFのように、これまでの常識では理解できない物事に触れた際に生じる不思議な 感覚のこと)であり、精神を高揚させるスピリチュアルなものです。とはいえ、心地よいから信じるべきだというわけにはいきません。道の途中にはわれわれを 惑わすような嘘がたくさん横たわっていますから。信じるべきは真実であり、真実を突き止めるために人類の編み出した唯一の方法が科学なのです」 ーカール・セーガン
(2017.12.20 WIRED https://wired.jp/2017/12/20/sagan-old-interview/)
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 アメリカの前政権時に行われたドローン爆撃とその誤爆や、瓦礫になった中東の景色を見続けて、シリアなどの中東の国々に同情し、アメリカやりすぎじゃねーかっていう感情を漠然と持っていた。今も持っているし、そういう人も多いと思う。でも明らかに状況は変わってきた。  シリアの街並はドローン爆撃だけで破壊されたのではなく、2011年3月から続く内戦状態(「新しい種類の戦争」とも呼ばれる)による。
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シリア内戦は各国・各勢力の思惑が露骨に衝突した戦争となっており、それがこの紛争の解決をより一層難しくしている。アラブの春に影響を受けた、当初の目的である平和的な反政府デモを発端とするものの、その後は反体制派が周辺国からも入り乱れて過激派にとって代わられることで双方の対立が激化。その反体制派からはISILまで生んだ。
つまり、欧米諸国とその同盟国が描く巨悪・アサド政権に対する自由を求める民衆の蜂起という構図は、その後のシリア内戦で変質した。多国籍の軍隊がそれぞれ別の思惑でシリアを舞台にして、自らの権益を拡大・死守する代理戦争と化し、欧米が支援する反体制派では、民主化とは正反対であるイスラム原理主義の過激派勢力が台頭した。同時にこの対立構造ではSNSを駆使した情報戦が行われており、アサド政権とその支援を行うロシア・イラン、さらに反体制派を支援するサウジアラビア・トルコ・カタールのアルジャジーラ、さらにBBC・CNN等の西側メディアも含めて悲惨な難民の姿や女性、子供の被害者・犠牲者をメディアを通じてセンセーショナルに報道する場面が目立ち、プロパガンダの応酬となっている。特に欧米諸国が資金援助を行っているホワイト・ヘルメットの扱いや、化学兵器の使用に関する報道で顕著となっている。
シリア紛争に関しては双方の利害の主張が著しく、中立的な視点を持つ報道が過小または中立的な視点を持つジャーナリズムは主流メディアから殆ど追いやられているといってよい。そこには、かつての各地で起こった民族間や旧宗主国とその権益から来る利害関係から起きた内戦とは大きく異なっており、より複雑でグローバル戦争ともいえる。人道主義を掲げて樽爆弾や無差別爆撃、化学兵器の使用等からアサド政権の残虐性を厳しく指摘する欧米諸国も反体制武装勢力によるキリスト教徒への迫害を批判したバチカン市国のローマ教皇庁等の一部を除き、反体制派の残虐性やサウジアラビアが関与するイエメンの惨状(2015年イエメン内戦)には余り言及されていない。
(シリア内戦 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%82%A2%E5%86%85%E6%88%A6)
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 未だ、戦場の霧の中で、プロパガンダの応酬は続く。  全体を見通せるようになるまでにあとどれくらいかかるのかも見当がつかないが、しかし、何かの兆しが見えてきたようにも思える。
(2020年2月) 米中央軍は13日、米海軍のミサイル巡洋艦が9日に中東の海域で拿捕した小型船舶から、イラン製のミサイルや兵器の部品を押収したと発表した。イランが後ろ盾のイエメン反政府武装組織フーシ派に供給される予定だったとみられている。 (2020年02月14日 時事 https://www.jiji.com/jc/article?k=2020021400345&g=int)
 「NIAC」(The National Iranian American Council)というワシントンD.C.に拠点を置くロビー団体があって、この団体の設立にイランのザリフ外相はダイレクトに関わっていて、「西洋のザリフの広報担当者」と呼ばれたりもしてるという。 (January 27, 2020 RealClearInvestigations https://www.realclearinvestigations.com/articles/2020/01/27/pro-iran_lobby_behind_obama_nuclear_deal_is_back_in_high_gear_122118.html)
 このNIACとも‘良好な関係のある’米民主党のクリス マーフィー上院議員がミュンヘン安全保障会議(2020年2月14 – 16日)の期間中に、イランのザリフ外相と秘密裏に会合していたと報道された。  トランプ大統領はツイートで、「ローガン法に違反している」と非難している。 (cf. February 17, 2020 The Federalist https://thefederalist.com/2020/02/17/source-democrat-senator-held-secret-meeting-in-munich-with-iranian-foreign-minister-zarif/#.XkqNtakwTew.twitter February 18, 2020 the Washington Free Beacon https://freebeacon.com/national-security/pompeo-slams-democrats-for-secretive-meeting-with-top-iranian-official/ 日本時間2020年2月19日 トランプ大統領のツイート https://twitter.com/realDonaldTrump/status/1230141397094690818 )
 イランのザリフ外相は、米-イスラエル-サウジを非難するために(米のボルトン補佐官、イスラエルのベンヤミン・ネタニ ヤフ首相、サウジアラビアのビン・サルマン王太子の名前の頭文字のBからとった)「Bチーム」という言葉を使っていた。(e.g. https://jp.reuters.com/article/mideast-tankers-zarif-idJPKCN1TF081)  ざっくりした対立関係を言い表しただけの言葉に過ぎないし、2019年9月10日のボルトン補佐官��任によりほとんど聞かなくなったけど、この言葉のイメージに上乗せするように、‘アメリカは分裂して内戦状態だ’とかのお話が積み重なった。‘抽象的に言えばそう言えなくもないかもしれないかもしれない話’をニュース解説者や専門家や学者や特攻野郎のチームメイトとかがなんか一生懸命お話ししていた。  こうしたお話や‘宗派対立’とか‘文明の衝突’がなんかどうしたってお話に覆われていた‘前から知ってたけどあまり重要ではない’‘人気のない’‘つまらない’方の話が少しずつ出てきた。「ナルコ-テロレジーム」と呼ばれるもので、麻薬や武器の密売ネットワークを指す。(https://thetaizuru.tumblr.com/post/190422996633/2020-hindsight-%E3%81%93%E3%81%A8%E3%81%8C%E7%B5%82%E3%82%8F%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%99%E3%82%8B%E5%AE%8C%E7%92%A7%E3%81%AA%E4%BA%88%E6%B8%AC%E5%BE%8C%E7%9F%A5%E6%81%B5%E3%81%AE%E3%81%93%E3%81%A8)
 イラン政府は、大学や公共の広場などの道路にアメリカとイスラエルの国旗を描き、人々に踏み絵をさせていた。こうして、反米、反イスラエルの感情を作ってきたという。  今年に入って、イランの人々が「もうそんなことやめよう」と声を上げ、踏み絵を拒絶し始めた。 (cf. https://www.youtube.com/watch?v=aNJLG8jCq1Q https://www.youtube.com/watch?v=OBWmJq33GOg )
 2月21日に行われたイランの国会選挙では、イランの人々は、不正な選挙だとしてボイコットを呼びかけた。
政府に対する国民の怒りや経済の落ち込み、候補者の半数が失格となったことを受けて、投票率は1979年のイスラム革命以降で最低となった。 (2020年2月24日 AFP https://www.afpbb.com/articles/-/3269792)
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 パキスタンとアフガニスタンで活動するイスラム主義組織であるタリバンも、麻薬や鉱物の販売、外国からの寄付、市民からの徴税により多額の収入を得ている。
ケシ栽培による収入は約1億ドルと言われ、2017年頃からヘロインの生産も開始し、現在はターリバーンの収入の半分(4億ドル)が麻薬の生産と輸出によるものという説もある。 (ターリバーン https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%B3#%E8%B3%87%E9%87%91)
 2020年2月21日、米国務省は、アフガニスタンで22日午前0時から7日間の「暴力の削減 (RIV; Reduction In Violence)」が始まると発表。米国と反政府勢力タリバーンの間で合意したもので、履行が確認されれば、双方は29日に和平合意に署名する。 (cf. 2020.02.22 CNN https://www.cnn.co.jp/world/35149760.html 2020年02月22日 時事 https://www.jiji.com/jc/article?k=2020022200582&g=int )
米国務省は25日、アフガニスタンの大統領選で勝利し、再選を果たしたガニ氏の2期目の宣誓就任式を延期することでアフガン政府と合意したと発表した。米 メディアなどによると、27日に就任式を行う予定だった。対立候補が選挙結果を不当だと主張するなかで就任を強行すればアフガン政局が混乱し、反政府武装勢力タリバンとの和平合意に向けた雰囲気に水を差すとして米国が懸念していた。 国務省は声明で、29日にタリバンとの和平合意の署名式を開く方向で調整していることを踏まえ「(アフガンは)選挙をめぐる政治ではなく永続的な平和やタリバンとの終戦に集中すべきだ」と強調した。米国は2001年の米同時多発テロを受けてアフガン戦争を始め、トランプ政権はその終戦を目指している。 (2020/2/26 日経 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO56057300W0A220C2000000/)
 国連アフガニスタン支援ミッションが発表した報告書では、アフガニスタンの内戦で、ここ10年間で死傷した民間人は10万人を超えたと述べられた。  アフガニスタンでは、ここ5年間で400万人が家を失った。  アフガニスタンの最大の問題は移民問題だと述べたアフガニスタンのバルヒ移民大臣は、同国が平和になれば、この問題は根底から解決されると信じていると強調した。 (2020年2月22日 TRT https://www.trt.net.tr/japanese/shi-jie/2020/02/22/ahuganisutan-nei-zhan-niyori10nian-jian-de10mo-ren-yi-shang-gasi-wang-1364455)
 この間の24日から2日間の日程でトランプ米大統領はインドを訪問。 (2020年02月24日 時事 https://www.jiji.com/jc/article?k=2020022400393&g=int)
アフガニスタン和平をめぐり、米国とイスラム原理主義勢力タリバンによる和平合意が29日、カタールの首都ドーハで署名される。AP通信によると、署名式 典には立会人として、ロシアやインド、パキスタンなどの代表も招待された。2001年から続く「米国史上最長の戦争」は終結に向けて最終局面を迎えた。 (2020.2.28 産経 https://www.sankei.com/world/news/200228/wor2002280023-n1.html)
タリバンと水面下で連携するグループも存在し、治安回復にはテロ組織同士の関係を断絶することも欠かせない。アフガンにはタリバンに加え、アルカイダなど20を超えるテロ組織があるとみられる。タリバンが和平合意でテロ組織との関係を断絶すると宣言しても履行の確約はない。 アフガンは欧州とアジアをつなぐ要衝地にあたり、イラン、ロシア、中国などの周辺国がタリバンとかかわりを持っている。米軍撤収後は周辺国の資金や武器供与の動きも注視せざるをえない。 安定した国家運営には経済再建も大きな課題だ。アフガンは70年代以降、旧ソ連や米国の軍事介入が続き、内戦に明け暮れた。有力な食いぶちは麻薬アヘンの原料となるケシの栽培くらいで、国家財政は国際社会の援助に頼り切りだ。国際通貨基金(IMF)によると、18年の1人あたり国内総生産(GDP)はわずか 544ドル。世界平均の約20分の1にとどまる。 アフガンは石油、ガス、鉄鉱石、銅などの天然資源が眠っているとされる。ガニ氏は14年の 大統領就任以降、資源開発に力を入れると強調したが実現していない。テロや内戦を背景に資源の採掘に向けたインフラ投資を進めることが全くできなかったためだ。IMFは「民間企業主体の持続的な成長を目指さなければいけない」と指摘する。 ...01年にタリバン政権が崩壊した際、当時のブッシュ大統領はアフガンの新政権に(1)テロ組織との関係断絶(2)周辺国との友好関係(3)麻薬栽培の停止――の3つの実現を求めたが、この課題は今もなお変わらない。 (2020/2/29 日経 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO56242670Z20C20A2EA5000/)
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(蛇足:  ちょっと気になるのが、インドとアフガニスタンの間に挟まれたパキスタンの「シャキル・アフリディ」という人物。 ‘ビン・ラディンを「売った」男’とも‘ビン・ラディン殺害の「影の英雄」’とも言われる人物で、現在は国家反逆罪に問われ服役中。  シャキル・アフリディ氏は、アルカイダの最高指導者ウサマ・ビンラディン容疑者を追跡するCIAに協力したパキスタン人医師で、偽のポリオワクチン接種を口実にビンラディンの邸宅を訪問、居住者のDNAを得ようとした。  ビンラディン暗殺後、パキスタン内ではポリオ根絶のワクチン接種を進める衛生関係者が敬遠され、武装勢力に殺害される例も出ている。  間接的に世界各地で「反ワクチン」説と「とりあえず全部の黒幕はCIA」説をブーストさせた。    (cf. 2012年5月24日 AFP https://www.afpbb.com/articles/-/2879791 2013年8月30日 AFP https://www.afpbb.com/articles/-/2964873 2015.03.19 CNN https://www.cnn.co.jp/world/35062016.html     )  インド、アフガニスタン、そしてパキスタンとアメリカの関係(の進展)により、ビンラディンやシャキル・アフリディに関連する(話がどこまで本当だったのかっていう)情報が出てくるかもしれない。 )
(もしかしたら全てが蛇足だったかもしれない。)
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 目の前にあるものを見落としているような、見えないはずのものが見えてしまっているような、目に見えない大切なものを失ってしまいそうな、悪霊彷徨う闇の中に、一縷の光明を与ふるものは僕等の先達並びに民間の学者の纔かに燈心を加へ来れる二千年来の常夜燈あるのみ。
2020年2月 ナマステ
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