TEDにて
クァベナ・ボーヘン:脳のように機能するコンピューター?
(詳しくご覧になりたい場合は上記リンクからどうぞ)
研究者クァベナ・ボーヘンは、脳の卓越した計算処理能力をシリコン上に再現する方法を模索しています。脳内の複雑で冗長なプロセスこそが、小さく軽く高速なコンピュータの作成に役立つからです。
私が、始めてコンピュータを手に入れたのは、アクラで育った10代のころでした。それは、本当にクールな機械でした。ゲームで遊べ、BASIC言語でのプログラムもできる。その魅力のとりこになった私は、図書館でコンピュータの仕組みを調べるようになりました。
CPUがメモリー(RAM)と演算回路(ALU)との間で、常にデータを出し入れしているということを理解しました。 そして、データの移動を継続する、ただそれだけのために、CPUが異常なほど稼動しなければいけないことに気づきました。
このことを気にかけるのは、誰もいませんでした。コンピューターがはじめて世に出たとき、神経細胞より100万倍速い、といわれていました。人々は興奮し、コンピューターは、すぐに人間の脳の限界を超えるだろう、と考えていました。
アラン・チューリングの言葉を引用します。「今後30年のうちに、コンピューターは、人間と同じくらい簡単に質問に答えられるようになるでしょう」1946年の言葉ですが、今、2007年時点では実現していません。脳が持つこの種の力をコンピューターに見出せないのは、なぜでしょうか?
あまり認識されてはいませんが、私が気づき始めていることがあります。
それは、我々が、速度に非常に大きな対価を払っている、ということです。コンピューターの大きな利点であるという、速度、に対してです。いくつかの数字を見てみましょう。これは、2007年、当時、世界最速のコンピュータであるブルージーンです。
IBM Blue Gene/Lは、136.8 TFLOPS(テラフロップス)
12万個のプロセッサーを搭載しており、1秒間に10の16乗ビットの情報を処理することができます。消費する電力は、1.5メガワットになります。それだけの電力をタンザニアの工業生産に加えられたらどんなにすばらしいことでしょう。きっと、経済の起爆剤となるでしょうね。
話をアメリカに戻しましょう。このコンピューターの消費する電力をアメリカの家庭の消費電力に換算すると1200家庭分の消費電力となります。このコンピューターがどれほどの電量を使うか、お分かりになったと思います。
さて、脳と比べてみましょう。脳はどれくらいの計算をおこなうのでしょうか。1秒間に10の16乗ビット程度と試算されています。ブルージーンとほぼ同じ数値です。ここで問題です。脳とブルー・ジーンは、同程度のデータを処理します。脳はどれほどの電力を消費するでしょうか。
1台のラップトップコンピューターと同じくらいです。たった10ワットです。1200家庭分ものエネルギーを費やし、コンピューターでやっていることは、脳を使えば、ラップトップコンピューターを動かす程度のエネルギーでできるのです(インプットや訓練をしないと脳は最高速度で処理できません。それでも基本的人権もあるので数%程度くらいしか引き出せません)
では、脳はどうやって、この効率性を達成するのでしょうか。
まとめます。帰結はこうなります。最先端のコンピューターの10万分の1のエネルギー消費で脳は情報を処理することができる。 なぜ、脳はこういうことができるのでしょうか?実際に脳の働きを見て、コンピューターの動きと比較してみようと思います。
これはPBSシリーズ「脳の秘密」からの抜粋です。情報を処理する細胞群が見えます。神経細胞です。神経細胞は、お互いに微弱の電気信号を送りあいます。一方のもつ電気信号は、対向しているもう一方に飛び移ることができます。このプロセスをシナプスと呼びます。
互いに働きあう細胞は1億個あり、毎秒10の16乗個の信号をやり取りしながら巨大なネットワークを形成しています。以上が、脳で行われている基本的なことです。
コンピューターと比べるとどうでしょう。コンピューターの場合、すべてのデータは中央演算装置を通過します。どのデータもここを通過するので、ボトルネックとなります。それに比べ、脳には神経細胞があるため、データは、その相互接続ネットワーク上を流るだけです。
そこにボトルネックはありません。文字通り、ネットワークです。脳ではネットワークが機能しているのです。これら2枚の絵を見てください。こんなことが思い浮かびます。こちらは順序どおりで融通が利きません。高速道路上の車のようです。一方、こちらは同時進行で流動的です。情報は、動的かつ即応的に処理されます。
これは、コンピューターで計算に使われる仕組みと脳が計算に使う仕組みとの特筆すべき相似点です。コンピューターが使う装置は、いわゆるトランジスタです。この電極は、ゲート電極といいます。 ソースとドレイン2つの電極間の電流を制御します。
電流は、電子によって運ばれます。実際にゲート電極に電圧をかけると、流れる電流が増え、安定した電流を���ることができます。ゲート電極に電圧をかけるのをやめると、電流の流れは止まります。コンピューターでは、電流が流れていれば「1」を。電流が流れていなければ、「0」を利用します。
では、トランジスタがより小さく、小さく、さらに小さくなっていくとどんなことが起こるでしょうか?トランジスタの動きが変わります。神経細胞が計算するときに利用する物質であるイオンチャンネルのように振舞いはじめます。イオンチャンネルは小さなタンパク質分子です。
神経細胞には数千のイオンチャンネルがあります。イオンチャンネルは細胞膜に存在し、その中に小さな穴を持っています。これらは、その小さな穴を通じて流れるカリウムイオンです。イオンチャンネルの穴は開いたり閉じたりします。開いているとき、イオンは一つづつ流れてきます。
そのため、散発の、安定してない電流を得ることになります。神経細胞は電気を発生させるために穴を開閉することができますが、穴が閉じたときでさえ、イオンはとても小さいので、そこをすり抜けることができます。2~3個のイオンは一度にすり抜けることができるのです。
穴が開いているときと同じで、ときおり、いくばくかの電流を得ることができます。いくつか「0」が追加されます。閉じているときは「0」一つになります。しかしながら、いくつかの「1」も追加されます。
これがトランジスタで起こり始めていることです。そして、このことが起こる理由は、我々が利用している技術、トランジスタが小さくなり、複数の電子が同時並行にチャンネルを流れることができるようになったためです。実際、約12個の電子がこのように流れることができます。
このことはトランジスタが、並列した約12個のイオンチャンネルに相当することを意味します。2015年ころまでには、トランジスタは今よりももっと小さくなっているでしょう。
これは、インテルがチップにより多くのコアを追加し続けている理由であり、あなた方が持ち歩くメモリースティックの容量が以前の256メガバイトから現在の1ギガバイトになった理由でもあります。
トランジスタの小型化がこのことを実現可能にしており、テクノロジーはそのことから本当に恩恵を受けています。
今、起こっていることは、トランジスタがとても小型化している2015年には、一度に一つの電子がチャンネルを通過するのと同等になります。イオンチャンネル一つと同じです。イオンチャンネルで起こるのと同じような交通渋滞が発生し始め、電流は流れたり、流れなくなったりするでしょう。
常に流れていることが想定されるときでもです。このことはコンピューターが「1」と「0」を混乱することにつながり、マシンをクラッシュしてしまうことになります。
我々は、このような粗悪デバイスを利用した計算処理の方法をよく知らない、という段階にいます。我々が今知っているのは、 これらのデバイスで計算処理を行えるのは脳である、ということだけです。
コンピューターはメモリーからあるデータを取り出し、プロセッサーかALUに送ります。そして、結果をメモリーに戻し入れます。赤の経路です。こちらは脳の働きです。神経細胞が存在します。情報をあらわすのに、データを断片化します。データの断片は違う神経細胞とパルスによって提示されます。
これらのデータの断片すべては、ネットワークを通じて配布されます。結果を得るためにデータを処理する方法は、この活動パターンを新たな活動パターンに変換することです。ただネットワークを流れることによって実現されます。これらの接続を準備すれば、入力されたパターンは単に流れ出力パターンになります。
これをみれば、冗長された接続がることがわかります。データのこの断片、あるいはこちらの断片が壊れたとしても、ここには現れませんが、これらの2つの断片はもう一方をこれらの冗長の接続を通じて活性化することができます。
「1」が欲しいのに「0」を得るような粗悪なデバイスの上でもネットワークには冗長性があり、紛失した情報を復旧することができます。これが脳を本質的に堅牢なものにしています。データを一か所ににためるシステムは、もろいです。それぞれの段階が完璧でないとデータを紛失してしまいます。一方、脳は、分散したやり方でデータを保存し、堅牢です。
このような脳のように働くことのできるコンピューターを作ることが私の夢です。このことにここ数年取り組んでいます。では、我々が設計したシステムをお見せします。網膜をモデル化するために設計しました。網膜は眼球の内側を覆う脳の一部です。
我々は、コンピューターでやるように、コードを書くことでは実装しませんでした。現実には、脳の小さな部分で起こる処理は コンピュータがインターネット上でビデオストリームを流すときに行う処理ととても似ています。コンピューターは、情報を圧縮しようとします。
画像におこった新たな変化を送信したいのです。そして、このやりかたで、眼球は視神経を通じ、すべての情報を抽出することができます。それらは、脳のほかの部分に送られます。
これをソフトウェアやアルゴリズムで実装する代わりに、我々は神経生物学者と話をしました。彼らは網膜の働きをリバースエンジニアリングしています。彼らが発見していたすべての細胞とそのネットワークをシリコンチップの設計をするための青写真として利用しました。
いま、神経細胞はチップ上の小さなノードや回路によって表現されています。また、神経細胞のつながりは、トランジスタによってモデル化されています。
これらのトランジスタの振る舞いは、脳でイオンチャンネルが振舞うのと似ています。私がこれまで説明したのと同じような堅牢な構造を得ることになるでしょう。
実際に我々が作成した人工の眼がこれです。
我々の設計した網膜チップがこのレンズの背後に設置されています。今からビデオでお見せするのは、このシリコン製網膜チップが何かを生み出すところです。人工の眼でカリームザフロルを見てみます。カリームはこのチップを設計した学生です。では説明させてください。異なる種類の情報が出力されます。
カメラのようにそのまま映し出されるのではありません。網膜チップは4つの異なる種類の情報を出力します。暗い部分の出力、これは赤く映し出されてきます。そして、白あるいは明るい部分、これは緑で映し出されます。
これはカリームの瞳の部分です。 眼の白い部分はここになります。さらに、動き、についても出力します。カリームが頭を右へ動かすと、ここに青の動きが見られます。画像の中でコントラストが増幅しているところがあります。それは明るくなってくる部分です。黄色の動きもあります。
コントラストが減少している部分であり、暗くなっていく部分をあらわします。これら4つの情報は、100万本ほどある視神経のうち、90万本を通じて送り出されます。我々は視神経に流れるのと同じような信号を複製しています。
これらは網膜チップからの出力のスナップショットですが、色がとてもまばらです。背景のどこでも緑というわけではありません。端などに限られています。このことは人々が、ビデオ画像を伝送する際、圧縮するのと同じです。ファイルを小さくするために、なるべく情報を詰め込みません。
これが網膜が神経回路を通じて行っていることで、神経細胞のネットワークが相互に伝達するやり方を網膜チップ上で再現しました。 しかし、私が強調したいこと、それをお見せします。この画像はこれらに似ています。
しかし、イメージを再構築できることを示します。上部におおよそカリームを認識することができます。ではいきましょう。そうです、これがアイデアです。そのままでいるとき、明暗のコントラストを見るだけです。しかし、前後に動くとき、網膜は変化した部分について取り出します。
ここに座っていて、背後で何かが起こったとき、ほとんど眼を動かさないのは、そのためです。変化を検知する細胞があり、そこに注意を払うのです。誰かがあなたにこっそり近づこうとしているのに気づくことはとても重要です。
注意事項として、基礎技術にリープフロッグは存在しません。応用分野のみです!
注意事項として、基礎技術にリープフロッグは存在しません。応用分野のみです!
注意事項として、基礎技術にリープフロッグは存在しません。応用分野のみです!
(個人的なアイデア)
ロビンハンソンの言うように、現実の脳自体をデジタルデータにして、人間のシナプスやニューロンの動きを数値化していくことで、現在では、数値化できない概念をコンピューター上で数値化していくということかもしれない。
ヘンリーマークラムが、人間のシナプスやニューロンの動きを数値化しようとしているが、より大きく人間の限界を遥かに超えるような発想で。
しかし、人間自体を、追跡すると基本的人権からプライバシーの侵害やセキュリティ上の問題から絶対に不可能です!!
これは、基本的人権がないと権力者が悪逆非道の限りを尽くしてしまうことは、先の第二次大戦で白日の元にさらされたのは、記憶に新しいことです。
マンハッタン計画、ヒットラーのテクノロジー、拷問、奴隷や人体実験など、権力者の思うままに任せるとこうなるという真の男女平等弱肉強食の究極が白日の元にさらされ、戦争の負の遺産に。
基本的人権がないがしろにされたことを教訓に、人権に対して厳しく権力者を監視したり、カントの思想などを源流にした国際連合を創設します。他にもあります。
参考として、フランスの哲学者であり啓蒙思想家のモンテスキュー。
法の原理として、三権分立論を提唱。フランス革命(立憲君主制とは異なり王様は処刑されました)の理念やアメリカ独立の思想に大きな影響を与え、現代においても、言葉の定義を決めつつも、再解釈されながら議論されています。
また、ジョン・ロックの「統治二論」を基礎において修正を加え、権力分立、法の規範、奴隷制度の廃止や市民的自由の保持などの提案もしています。現代では権力分立のアイデアは「トリレンマ」「ゲーム理論の均衡状態」に似ています。概念を数値化できるかもしれません。
権限が分離されていても、各権力を実行する人間が、同一人物であれば権力分立は意味をなさない。
そのため、権力の分離の一つの要素として兼職の禁止が挙げられるが、その他、法律上、日本ではどうなのか?権力者を縛るための日本国憲法側には書いてない。
モンテスキューの「法の精神」からのバランス上、法律側なのか不明。
立法と行政の関係においては、アメリカ型の限定的な独裁である大統領制において、相互の抑制均衡を重視し、厳格な分立をとるのに対し、イギリス、日本などの議院内閣制は、相互の協働関係を重んじるため、ゆるい権力分立にとどまる。
アメリカ型の限定的な独裁である大統領制は、立法権と行政権を厳格に独立させるもので、行政権をつかさどる大統領選挙と立法権をつかさどる議員選挙を、別々に選出する政治制度となっている。
通常の「プロトコル」の定義は、独占禁止法の優越的地位の乱用、基本的人権の尊重に深く関わってきます。
通信に特化した通信プロトコルとは違います。言葉に特化した言葉プロトコル。またの名を、言論の自由ともいわれますがこれとも異なります。
基本的人権がないと科学者やエンジニア(ここでは、サイエンスプロトコルと定義します)はどうなるかは、歴史が証明している!独占独裁君主に口封じに形を変えつつ処刑される!確実に!これでも人権に無関係といえますか?だから、マスメディアも含めた権力者を厳しくファクトチェックし説明責任、透明性を高めて監視しないといけない。
今回、未知のウイルス。新型コロナウイルス2020では、様々な概念が重なり合うため、均衡点を決断できるのは、人間の倫理観が最も重要!人間の概念を数値化できないストーカー人工知能では、不可能!と判明した。
複数概念をざっくりと瞬時に数値化できるのは、人間の倫理観だ。
そして、サンデルやマルクスガブリエルも言うように、哲学の善悪を判別し、格差原理、功利主義も考慮した善性側に相対的にでかい影響力を持たせるため、弱者側の視点で、XAI(説明可能なAI)、インターネット、マスメディアができるだけ透明な議論をしてコンピューターのアルゴリズムをファクトチェックする必要があります。
<おすすめサイト>
エピソード7意識のマップの数値と人工知能を訓練する計算回数が相似?2023
「Mシリーズ」チップM2から始まるAppleシリコン版チックタック戦略?
ジョージ・トゥレヴスキ: ナノテクノロジーの次の一歩
シリコンコンピューターの製造方法イメージ - intel
シリコン三次元積層コンピューターの製造方法イメージ - intel
異質複合的な三次元積層Foverosの製造方法イメージ - intel
レイ・カーツワイル:ハイブリッドな外部脳思考の世界が来る!
量子コンピューターの基本素子である超電導磁束量子ビットについて2019
<提供>
東京都北区神谷の高橋クリーニングプレゼント
独自サービス展開中!服の高橋クリーニング店は職人による手仕上げ。お手頃50ですよ。往復送料、曲Song購入可。詳細は、今すぐ電話。東京都内限定。北部、東部、渋谷区周囲。地元周辺区もOKです
東京都北区神谷のハイブリッドな直送ウェブサービス(Hybrid Synergy Service)高橋クリーニングFacebook版
1 note
·
View note