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#浮島由美子
elle-p · 1 month
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PASH! March 2024 Persona 3 Reload part pictures and transcription.
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DATA
HP : https://p3re.jp
X (旧Twitter) : @p_kouhou
©ATLUS ©SEGA All rights reserved.
STAFF : 制作=アトラス
対応機種 : Xbox Game Pass、Xbox Series X | S、Xbox One、Windows、PlayStation 5、PlayStation 4、Steam
※ Xbox Series XS、Xbox One、Windows、 SteamはDL版のみ
料金 : パッケージ通常版9,680円、パッケージ豪原版17,380円、ダウンロード通常版9,680円、ダウンロード特別版15,730円、ダウンロード豪単版12,408円(すべて税込価格)
影時間、再び
名作RPGのフルリメイク作『ペルソナ3 リロード』を特集!伊織順平役・鳥海浩輔さん、真田明彦役・緑川 光さん、スタジオディレクター・山口拓也さんのコメントと共に、本作の魅力を紐解いていく。
学園ジュブナイルの名作『ペルソナ3』が現代技術で蘇る
2006年に発売され、多くのファンを魅了した『ペルソナ3』。約18年の時を経て、オリジナル版の魅力はそのままに、現代に合わせてフルリメイクした『ペルソナ3 リロード』(以下『P3R』)が2月2日に発売された!
本作は遊びやすくシステムがブラッシュアップされたほか、登場人物を掘り下げるイベントなどが追加されている。
ここでは『P3R』の奥深い物語や、システムを紹介。新たに蘇った『ペルソナ3』の世界に触れてみよう!
↑洗練された新規オープニングや、ゲームサウンドも話題に!
日と1日の狭間にある影時間に挑め!
影時間に現れる謎の敵・シャドウの襲撃を受け、ペルソナ能力が覚醒した主人公。彼は仲間たちとシャドウを討伐しながら、謎に満ちた影時間の真実に迫っていくことになる。
出会いと別れの先で主人公を待つ運命は
Story
→↓心の強さが力になるペルソナ使いたち。彼らは満月のたびに襲来する大型シャドウとの戦いや、仲間との交流を通して成長していく。
System
学園生活を通して自分の能力を磨こう
学生である主人公は、平日は学校に通っている。放味みや休日は、買い物や自分磨きなど、自由に行動することができる。
Point 1
イベントがいっぱいの学園生活
授業を受けたり、行事に参加したり、学内でのイベントがたくさん用意されている。登場人物たちと、楽しい思い出を作ろう!
↑←主人公には、学力、魅力、勇気の専用パラメータがある。授業を受けたり、試験でいい結果を出したりすると成長。特定のパラメータが高くないと、発生しないイベントもあるようだ。
Point2
コミュで絆を育てよう
主人公は仲間たちや一部の登場人物と、絆=コミュを築くことができる。交流してコミュランクを上げることで、登場人物を深掘りする魅力的な物語が展開。さらにランクが上がると、戦闘が有利になる要素も!
新規のリンクエピソードも登場
↑オリジナル版でコミュがなかった仲間キャラには、新規のリンクエピソードを追加。彼らの知らなかった一面が明らかになる。
And More
何をするのもあなた次第
←↑本作はカレンダー形式で、1日ごとに何をするか選択可能 (一部、行動できない日もあり)。部活をするもよし、アルバイトに励むのもよし。全ての行動が主人公の成長につながっていくので、毎日の行動を充実させていこう。
ペルソナ能力を活用しシャドウを倒そう!
影時間に登場するダンジョン・タルタロスに挑むことで、シャドウを討伐し、主人公たちのバトル能力を成長させることができる。
→シャドウには弱点がある。武器やスキルで弱点をつき、戦いを有利にしよう。
シャドウの弱点をつけ
Battle
強力なテウルギア
↑必殺技・テウルギアが追加され、バトル演出がより華やかに!
しゅ じん こう
主人公
CV : 石田 彰
月光館学園高等部に2年から編入してきた転校生。昔学園がある港区に住んでいて、約10年ぶりに戻ってきた。複数のペルソナを召喚できるワイルドの能力を持ち、S.E.E.S. (特別課外活動部) のリーダーを任される。
S.E.E.S
Character
特別課外活動部の仲間たち
主人公が一緒に戦うのは、月光館学園に秘密裏に存在し、シャドウ討伐を目的とする部活動S.E.E.S.に所属する個性豊かな仲間たち!
勝気だけど仲間想いなクラスメイト
たけ ば
岳羽ゆかり
CV : 豊口めぐみ
月光館学園高等部の2年生で、主人公や順平のクラスメイト。弓道部に所属している。容姿端麗なため、学内でもファンが多い。明るくしっかり者で、個性的な仲間たちのツッコミ役になっている。父親の死、そして母親との確執から、ひとりで生きようと考えており、強気な態度を見せることも⋯。
陽気なムードメーカー
い おり じゅん ぺい
伊織順平
CV : 鳥海浩輔
影時間に迷い込んでいるところを真田に救われ、S.E.E.S.に加入する。コミュニケーション能力が高く、陽気で仲間を盛り上げるムードメーカーだが、少し調子に乗りやすいところがある。同じ学年なのにリーダーを任されて周囲からの信頼が厚い主人公に対して、ライバル意識や劣等感を抱いているよう。
ストイックなボクシング部主将
さな だ あき ひこ
真田明彦
CV : 緑川 光
月光館学園高等部3年生。無敗を誇るボクシング部の主将で、学外にも名が知れ渡っている。過去のある事情から強さを追い求めており、影時間でのシャドウとの戦いも、どこか楽しんでいる節がある。文武両道でストイックな性格の持ち主だが、頑固で融通が利かず、少しズレた反応を見せることも多い。
生���会長を務める大企業の社長令嬢
きり じょう み つる
桐条美鶴
CV : 田中理恵
月光館学園高等部3年生で、生徒会長。S.E.E.S.を立ち上げ、自身も部長としてメンバーをまとめている。世界有数の大企業である桐条グループの社長令嬢だが、影時間には彼女の家が深く関わっているようで⋯。品行方正な優等生だが、世間知らずな面もあり、浮世離れした言動で周囲を驚かせる。
分析能力に優れたナビゲーター
やま ぎし ふう か
山岸風花
CV : 能登麻美子
月光館学園高等部2年生。穏やかで控えめだが、芯はしっかりしている。ある出来事で影時間に閉じ込められ、主人公たちに救出された。そこでペルソナ能力が覚醒し、S.E.E.S.の一員に加わる。情報収集や分析が得意で、サポート能力に優れた専用ぺルソナ・ルキアの力を使い、ナビ役として仲間を支える。
人懐っこい忠犬
コロマル CV : 高橋伸也
寮の近くにある長鳴神社の神主の愛犬で、主人を亡くしたあとも、大切な場所を守り続けていた忠犬。ある事件がきっかけでぺルソナ能力に目覚め、主人公たちに保護され、一緒に寮で生活することになった。賢く、人懐っこい性格で、自身の気持ちを翻訳してくれるアイギスと、天田とは特に仲良し。
心を持った対シャドウ特別兵器
アイギス
CV : 坂本真綾
心を持った人型兵器として生み出され、ペルソナを召喚することができる。なぜか初対面から主人公に対して強い執着を見せるが、理由は不明。仲間に加わったあとは、月光館学園に通い、主人公たちのクラスメイトになる。機械らしく実直な言動が多いが、仲間と過ごすなかで、人間らしい感情が芽生えていく。
背伸びをして大人びた振る舞いをする小学生
あま だ けん
天田 乾 CV : 緒方恵美
月光館学園初等科5年生。事故で母親を亡くしており、主人公たちが暮らす巌戸台分寮に身を寄せることになる。あるきっかけでペルソナ能力に目覚め、幼いながらも、自らの意志でS.E.E.S.に加わることを決めた。とても礼儀正しく大人びているが、特撮ヒーローが好きなど、まだまだ子供らしい面も。
S.E.E.S.の創設メンバーのひとり
あら がき しん じ ろう
荒垣真次郎
CV : 中井和哉
月光館学園高等部3年生だが、現在は休学中。美鶴、真田と共にS.E.E.S.を創設したが、2年前のある事件が原因で現在は活動に参加していない。真田とは同じ施設で育った幼馴染みで、お互いに気にかけている。無口でぶっきらぼうだが根は優しく、料理が得意。また、コロマルを密かに可愛がっている。
順平は誰よりも人間臭くてとてもいい男
今作で初めて『ペルソナ3』に触れる方もいらっしゃると思います。改めて『ペルソナ3』という作品に、ご自身が感じられている魅力をお聞かせください。
独特の世界観、硬軟織り交ぜた見応えのあるストーリー、魅力的なキャラクター等あげたらキリがないですが⋯。新しい・古いではなく、ゲームとして楽しめるところが魅力ではないでしょうか。
ご自身が演じられている伊織順平の魅力や好きなところをお聞かせください。
順平はバカでお調子者でみっともなかったりだらしなかったりするのですが、誰よりも人間臭くて、成長して、決してスーパーマンではないけれど、とてもいい男だと思います⋯褒めすぎかな (笑)。
登場キャラクターの中で好きなキャラや思い入れのあるキャラがいれば教えてください。
Cast Comment 1
伊織順平役
鳥海浩輔
新しい・古いではなく、ゲームとして楽しめるところが魅力
とりうみ・こうすけ
アーツビジョン所属。主な出演作 : 『うたの☆プリンスさまっ♪』愛島セシル役、『キングダム』尾平役 ほか
順平もゆかりっちも⋯てか、出てくるキャラクターみんな良いのですよ。とても魅力的なキャラクター揃いだと思います。まぁでも、手前味噌ですが順平が1番好きです。あとチドリも。
影時間 (1日と1日の間にある、普通の人には認識できない時間) にどんなことをしてみたいですか?
影時間は経験しなくていいです (笑)。
作中のお気に入りのペルソナを教えてください。
ヘルメスかっこいい。ジャックフロストかわいい。ケルベロスかっこいい。
月光館学園の生徒になったとしたら、どんなふうに過ごしてみたいですか?
やはり真田先輩と牛丼を⋯。
最後に読者にメッセージをお願いいたします。
とても楽しく、個人的にも思い入れのある作品です。是非多くの方に楽しんでいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
自分は。ペルソナ能力には目覚めなくていいです(苦笑)
今作で初めて『ヘルソナ3』に触れる方もいらっしゃると思います。改めて『ペルソナ3』という作品の印象をお聞かせください。
自分が初めて遊んだ『ペルソナ』シリーズです。自分はちょっと怖いものが苦手で、このタイトルもそういう雰囲気なんだろうなぁ。遊びたいけど大丈夫かなぁ。なんてビクビクしながらプレイしたのですが、めちゃめちゃスタイリッシュだわ、音楽はお洒落だわで、ものすごくハマりましたねえ。
ご自身が演じられている真田明彦の魅力や好きなところをお聞かせください。
結構ハードな過去を背負っている割には、あまりそれを見せないところかなぁ。
登場キャラクターの中で好きなキャラや思い入れのあるキャラがいれば教えてください。
う~ん。やっぱり荒垣 (真次郎) ですねぇ。
Cast Comment 2
真田明彦役
緑川 光
スタイリッシュで、音楽はお洒落だわで、ものすごくハマりました
みどりかわ・ひかる
青二プロダクション所属。主な出演作 : 『うたの☆プリンスさまっ♪』鳳瑛一役、『あんさんぶるスターズ!!』 天祥院英智役 ほか
影時間 (1日と1日の間にある、普通の人には認護できない時間) にどんなことをしてみたいですか?
色んな所に行って、普段と違うところを堪能したいです (笑)。
もしご自身がぺルソナ能力に目覚めたら、どんなぺルソナだと思いますか?
目覚めちゃうと、あの銃のパーン!ってやつしなきゃダメ???だったら、怖いので、目覚めなくていいです (苦笑)。
月光館学園の生徒になったとしたら、どんなふうに過ごしてみたいですか?
学生時代が、それはそれは昔過ぎてキラッキラ輝いているので (笑)、普通に友達とわちゃわちゃ遊びたいですね。普通が1番です (苦笑)。
最後に読者にメッセージをお願いいたします。
以前のものも面白かったですが、さらに面白くする自信があるからフルリメイクしたんだと思っているので、未プレイの方だけでなく、ブレイ済みの方たちも、是非、再びお手に取っていただけると幸いです。
Staff Comment
アトラス ペルソナスタジオ ディレクター
山口拓也
今のペルソナスタジオが魂を込めてお届けします
議論を重ねて丁寧に作っていく
『ペルソナ3 リロード』はどのような流れでフルリメイクが決定したのでしょうか?
『P3』のリメイク自体は元々ユーザーからの要望も多く、毎年アトラスが行っているユーザーアンケートでもリメイクしてほしいタイトルとして常に上位に上がるほどでした。ぺルソナスタジオとしてもユーザーの要望にお応えしたい気持ちはあったのですが、今までスケジュールや人員などの色々な都合で作れていなかったところに、丁度様々な都合がかみ合うタイミングが来まして、「今だ!」という感じで企画が動き始めました。
『ペルソナ3』という作品の魅力はどんなところにあるとお考えですか?
シナリオ、世界観、キャラクターなど様々な魅力があると思いますが、テーマに【死】を掲げているからこその、決して良いことばかりではない、人生の暗い部分にもフォーカスして繰り広げられる群像劇。それを通じて、自分自身はどう生きるべきなのか、限られた時をどう過ごすべきなのか、ついそんなことを考えてしまいながらプレイしてしまって、気が付くとどんどんあの世界に引き込まれていきます。そういった部分が『ペルソナ3』の魅力かと思います。
オリジナル版の発売から約18年後の今、リメイクするにあたって苦労された部分はありますか?
やはり何を変えるか、何を変えないかの取捨選択は非常に苦労しました。オリジナル版は今の『ペルソナ』のターニングポイントとなった伝説的なタイトルで当時のユーザーの方たちも思い入れが強いと思いますので、そういったすでに『ペルソナ3』をご存知の方とこれから新しく遊ばれる方の両方に最大限、現代の『ペルソナ3』として楽しんでもらうための取捨選択が一番苦労しました。関わったスタッフの中には過去の『ペルソナ3』タイトルをユーザーとして遊んだスタッフも多かったので、そういったスタッフとも一つひとつ議論を重ねて丁寧に作っていきました。
『ペルソナ3 リロード』ならではのアピールポイントもぜひ教えてください。
本作には様々な魅力がありますが、まずは何と言っても全面的に刷新されたグラフィックでしょうか。フィールドやキャラクターは等身大のスケールで作られ、UIも全て新規に作り直されています。特に3Dのキャラクターモデルはとても魅力的に作られていますので、大きな画面でじっくり見ていただきたいです。あと個人的にはコロマルの可愛さがもうたまらないので、仲間になった後は是非パーティに入れて、探索に連れて行ってみてください (笑)。
UIまわりや音楽のお洒落さも話題になっています。デザイン面やサウンド面でこだわられたポイントを教えてください。
デザインやサウンド両方に共通することですが、オリジナル版を遊んでいた方にも改めて楽しんでいただけるように、オリジナル版のイメージやニュアンスを汲み取りつつも新鮮さも感じていただけるようパワーアップさせることを意識しました。例えばリーですと、単純に見た目がカッコいいだけでなくこれまでのシリーズを通して培ってきたユーザビリティを損なわないように、遊びやすさや操作の快適さにもこだわって作っています。あと、サウンドでは今作では新曲もいくつか増やしているのですが、あまり曲自体を軸にしすぎると、懐かしさといいますか『P3』らしさみたいなものが損なわれる気がしたので、今作全体の演出や表現、ゲームプレイでパワーアップしたところや変化したところを考えてオリジナルを補完するような意識で追加しました。
キャラクターたちのイベントや寮生活も充実していますが、どのような経緯で追加されたのでしょうか?
『ペルソナ3』は主要なキャラクターたちが同じ寮に住んで暮らしているのですが、今まではあまりそのシチュエーションを活かした描写が少なかったなと思ったのがきっかけです。そこからスタッフと実際に同じ学校の同級生や先輩後輩と寮に住んでいたらどんな事をしたいかとかを話し合って、一緒にテスト勉強がしたいとかDVDが観たいなどいろいろな意見を踏まえて今の形となりました。
主人公たちと敵対する「ストレガ」のエピソードも追加されていますが、注目してほしいポイントはありますか?
今まであまり描かれていなかった、ストレガの各々が影時間やペルソナ能力に拘る理由の一端が垣間思えるかと思いますので、そういった点に注目していただけたら幸いです。また主人公とタカヤが対話する場面も増えており、この追加エピソードを通じ二人の関係も少し深くなっていく部分もありますので、そういった部分も注目ポイントかと思います。
豪華声優陣も注目されていますが、ボイス収録の際に印象に残っているエピソードなどがあればぜひお教えください。
『ペルソナ3』は割とシリアスな場面が多めのストーリーではあるのですが、そういった場面での鬼気迫る演技は、本当に収録に立ち会いながらスタジオで思わず目頭が熱くなるような凄まじい演技をしてくださり、改めて声優さんの凄さといいますか魂を吹き込むというのは比喩でもなんでもなく本当に吹き込んでいるのだなと感じたことが印象に残っていますね。これは本当に是非ゲームをプレイして体感していただきたいです。勿論何気ない日常の一コマもとても楽しく活き活きとした等身大の彼らが見られますので、そういった部分も存分に楽しんでいただければと思います。あとは、新たにキャスティングさせていただいたコミュキャラクターの声優さん方も本当に錚々たる方々に演じていただけたのはありがたかったです。勿論どのキャラクターも魅力を十二分に引き出していただきましたので、そのあたりも注目していただければと思います。
今作で初めてゲームをプレイされる方もいらっしゃると思います。プレイのコツやアドバイスなどがあれば教えてください。
『ペルソナ3 リロード』はカレンダーシステムという何か行動するたびにゲーム内の日付が進むシステムを採用していまして、ゲーム内で日々を無為に過ごし続けると月日がどんどん経過していき、気が付くと何も準備ができていないまま強敵と対峙する⋯なんてこともあります。なので、勉強やアルバイトなどの自分磨きや仲間や友人との交流は勿論、ダンジョン探索やぺルソナの合体等、様々な要素をまんべんなく進めていただいて、忙しくも充実した日々を送っていただくのがプレイするコツかなと思います。あとは難易度設定も用意してあり、ゲーム中にいつでも変更可能ですので、バトルが難しいと感じた方は遊びやすい難易度を選んでいただけたらなと思います。一番優しい難易度では絶対にクリアできるようになっていますので、ストーリーは気になるけどゲームは苦手という方も安心して遊んでいただけると思います。
最後に読者へメッセージをお願いいたします。
今の『ペルソナ』シリーズのターニングポイントにもなった『ペルソナ3』が装いも新たにフルリメイクされて『ぺルソナ3 リロード』として発売中です!“『ぺルソナ3』のリメイク”となっていますが他の『ペルソナ』タイトルを遊んでいなくても、オリジナル版を遊んでなくても全く問題なく楽しめる内容となっています。今のペルソナスタジオが魂込めてお届けする『ペルソナ3 リロード』。少しでも気になったらお手に取っていただけますと幸いです。
Keyword 1
『ペルソナ』シリーズとは
『ペルソナ』は、不思議なペルソナ能力に目覚めた少年少女たちの物語を描く、アトラスの大人気RPGシリーズ。各作品でストーリーは独立しているが、ペルソナを生み出すベルベットルームの存在など、世界観は共通している。『P3』はグラフィックやシステムなどを刷新し、新たな『ペルソナ』像をファンに打ち出した記念すべき作品だ。
↑ベルベットルームの主・イゴールは、シリーズに欠かせないおなじみの人物。
Keyword 2
スタイリッシュなUI
UI (プレイヤーが触れるメニュ―などのシステム) やキャラクターの2Dイラストがブラッシュアップされ、美しくより遊びやすいものになっているのも本作の特徴だ。
→バトルのメニューも操作性アップ!
Keyword 3
仲間たちとの寮生活
S.E.E.S.のメンバーは、全員同じ寮で生活している。本作では寮内で一緒に料理をしたり、試験勉強をしたり、仲間たちと一緒に過ごせる要素がたっぷり追加された!
↑一緒に過ごす時間が増え、仲間たちとの距離がオリジナル版より近い印象に!
Keyword 4
敵対する存在 “ストレガ”
影時間を利用して、他人の復讐の代行をするグループ“ストレガ”。彼らもペルソナ能力を持っており、影時間に対する考え方の違いから、主人公たちと対立する。彼らのイベントが追加され、想いや目的が明らかに。
↑ “ストレガ”が影時間やペルソナ能力に執着する理由とは⋯?
タカヤ
CV : 神奈延年
“ストレガ”のリーダー。独特な風貌と言動の持ち主だが、高いカリスマ性から、心酔する者も多い。影時間を特別な領域と考えており、影時間を消すために活動しているS.E.E.S.の前に、何度も立ちふさがることになる。
ジン
CV : 小野坂昌也
関西弁を話す少年で、戦闘では特製の手榴弾を使用する。頭脳明晰で、情報収集を得意とし、復讐代行サイトの運営を担当。過去の出来事からタカヤのことを強く信奉しており、彼につき従って行動している。
チドリ
CV : 沢城みゆき
絵を描くことを好む、白いドレスが印象的な少女。あまり感情を表に出すことがなく、他者に対して関心がない。ひょんなことから順平と出会い、交流するように。そのなかで、彼女の心に大きな変化が生まれていく。
21 notes · View notes
iafshop · 2 months
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『Culture⊂サブカルチャー #身体 #場所 #メディア』
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Minetaro Mortal Plastic Vandals & Hove Albion Hobby Club 『Culture⊂サブカルチャー #身体 #場所 #メディア』
□ Art Exhibition 会期 / 3月23日(土)24日(日)両日とも13:00-20:00 生島国宜 / ixima kuniyosi 上戸マリー / Marie Ueto うんこみねたろう / unkominetaro 藥伊 美雨 / Miu Kusui Tomop 長野光宏 / Nagano MItsuhiroMaiton 西川諒 / Ryo Nishikawa 西園尚志 / Takashi Nishizono 安武聡太 / Sota Yasutake 福地英臣 / Hideomi fukuchi
□ Artist talk side1 会期 / 3月23日(土)17:00-19:00 司会 / 坂口将史 パネラー / 生島国宜 うんこみねたろう 福地英臣
□ Artist talk side2 会期 / 3月24日(日) 17:00-19:00 司会 / 坂口将史  パネラー / 長野光宏 Maiton 西川諒 安武聡太
料金:入場無料 場所:IAF SHOP* 福岡市中央区薬院3-7-19 2F TEL:090-5475-5326(佐藤) http://iafshop.tumblr.com/
「洗練された」知的、精神的、芸術的活動を表すものとして、またナショナル・アイデンティティを裏打ちするものとして我々の中に身体化されているCulture。その主流文化の双生児として生まれ、中心に対する周縁として対置されてきたのがサブカルチャーである。そしてサブカルチャーもまた、主流に対する対抗的、あるいはオルタナティブな価値観の下で成長し、特有のアイデンティティ、あるいはレッテルを我々にもたらしてきた。ただしCultureは、人々の生活、経験、実践の中で常に再構成され続けるプロセスなのであり、決して静的なものではない。「Culture/subculture」の対置構造と、それを内面化したアイデンティティの在り方についても、時代や土地などの諸要素がそこにさらに折りたたまれるため、個々人で微妙に異なる。それは、Cultureの発信者であるアーティストにおいても、例外ではない。また現代に目を向ければ、価値観の多様化と通信・デジタル技術の発展、主流文化の権威性の弱体化により、「Culture/subculture」の対置構造が薄れている様子が見て取れる。だがその一方で、「何をアートとするか」というCulture概念を由来とする境界線の問題は、今なお議論の的であり続けている。東京とそれ以外の都市という地政学的な中心ー周縁モデルも、我々が物理的な身体を持つ限り、完全に消し去ることは不可能だ。「Culture/subculture」の境界は、曖昧になりながらも依然として存在しているのである。本イベントでは、アーティスト達の(無)意識下における(sub-)Cultureのありようを、作品展示とトークショーを通して浮彫にしていく。そして福岡という、東京に対する「周縁」に位置する土地の力場の中で生まれた動態としてのCultureを、アーティストたちの(sub-)Cultureの目線から改めて見つめ直していく。
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4 notes · View notes
neigesucre · 1 year
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2月の外食記
2月4日 ABCラーメン@銀座/tabacco@恵比寿
歌舞伎観たあと、受験で弟が遠路はるばる来てくれたので銀座でランチ。東京で、ラーメン食べたいとのご所望があればここ一択。育ち盛りをいいことにサイドメニューもたらふく食わせる。大学の下見に付き合ってから好きな人①に会いに恵比寿に。彼の行きつけのラーメン屋向かってから、かよ先輩が行っていて気になってたイタリアンにお邪魔。串カツ屋さんみたいなノンストップタパス、楽しいなあ。大はずれだったビブグルマンフレンチの話して、ここは好みと伝えたら俺たち情報食ってるからねと返されて、たしかになと思った。情報を噛み締めて気持ち良くなりたいよね。4度目も手を繋いで健全解散。デートはこれが最後かな。
2月11日 うゆう@渋谷
大学時代のバイト同期と飲む。私以上に食にうるさいから、お店サジェストするときどきどきしちゃう。芸術品のようによそわれたお通し6品に毎度見惚れる。褒めてもらえて嬉しい。酔ったノリでハプバ行く。摘発されていたからどんなもんかと思っていたけど、プレイルームはホテルとして別会社が運営、行きたいときはスタッフにこっそり声かけるっていうパチ屋仕様になっていてウケた。たしかに懇ろになった男女がホテルに行くのは誰にも憚られませんからね。声かけてくれた男性2人と、半分おしりが見えるセーラー服着てダーツした。失礼だけど、私たちがアプリで会ったら初手で切ってしまう、なんならそもそもマッチしない属性の人。でも2人とも私たちに楽しんでもらいたい気持ちがまざまざと伝わってきて、人間っていとしいなと思えた。ここに来るといつだってあたたかい気持ちで帰路に着く。ありがとう。
2月12日 小野田商店@学芸大学
2ヶ月ぶりの加藤。大好きなホルモン屋さんとワインバー行く。ここに訪れるたびにお客さまは神様じゃないのを思い出す。この街がぜんぜんしっくりこない男だなと思う。ずっと日比谷線にいたほうがいいよ。そのあとなぜか六本木行こうや、と向かったもののバーはろくに空いておらず、さらになぜか遠隔プレイしようや、とドンキ行く。ぜんぜん思っていたのと違ってAVはフィクションだねと笑い転げた。
2月13日 友@目黒
3年前からときおり会っているティンダーの男友達とサシ。はじめて会ったときは私は22で彼は27だったと思うとこわい。手書きのメニューが適当に壁に引っ付けてあるお店ってだいたいはずれがない。M1出場を打診されノーシンクで快諾。だってM1経験のある人生のがおもろいじゃん。いったん彼の芸風見てからコンビ組もっと。
2月15日 ilungo@自由が丘
お気に入りのおでんやさんで飲むつもりが、煩いおじさん客がいるからっておでんやの女将さんと2人して抜けてビストロで飲んだ。日本酒フリーフローは嬉しい。彼女は代理店の大先輩でもある。さんざん仕事の愚痴を連ねる。最近仕事干されてイヤイヤ期だけど、たしかに私はキャッチアップ遅いんだった。背中押される。私も彼女みたいに着物を自由に纏えるようになれるなら、アラフォーもそう悪くない。ハナエモリのお着物ずっと狙ってる。
2月18日 のんき屋@浅草/Trattoria Azurri@神楽坂
日本舞踊のお稽古に浅草へ。せっかくだし、と帰りにホッピー通り寄るもおひとりさまだからと4軒連続で断られる。もしかしてお呼びじゃない?半ば憤って入った立ち飲み屋が大正解で息をつく。もつ煮150円なんてマネタイズが心配です。ほろ酔いで神楽坂。電話でのリファレンスチェックも功を奏し案の定楽しかった。国家公務員からコンサルに転職した理由を問うたら、「それでいうと理由は3つあって〜」とお手本のような仕草を垣間見てにやにやしちゃった。まだ遊んでいたいと恋愛したいの狭間で揺れてると聞いて、正直な人だなあと思う。でも恋人がいないと甘えたくても甘えられないと溢されて、そんなの傷口の舐め合いじゃんと返したけど、まあ、そうだよね。だって私たち、頑張ってるもんね。男の子、みんな葛藤してて可愛い。菜の花とホタルイカ、旬のうちにリベンジしたいな。好きな人②に昇格。
2月21日 ゑぶり亭“@横浜
ダンサー3人で飲んだ回。まあダンサーじゃないんだけど。炙りしめ鯖にレモンを搾るさまさえもべた褒めしてくれるから自己肯定感あがる。元気の良い居酒屋って大好き、絶対にバイトしたくないけど。業界人でもないのにフースタ見てる人は変態と聞くけど、フースタは間違いない。
2月22日 カクニマル@神泉
某ギャラ飲みの日。ここも接客がいい意味でやたらやかましい。刺し盛を出血大サービスしてくれた。こういう人も、まだこういうお店で飲むんだなと思った。でもしっとりしない雰囲気で逆に良かったのかもしれない。女友達と来たかったなあ。
2月23日 da GIORGIO@湯島
好きな人②と飲む。彼から教えてもらったこのお店、かよ先輩が「東京で1番美味しいピザ」とツイッターに残していたのを思い出して俄然楽しみになった。MECEな恋愛の話する。MECEな恋愛なんてないだろ。私はやっぱり一緒にボトルを空けてくれる人が好き。いつだって飲みきる責任を背負った共犯関係でいたい。
2月25日 串カツ田中@横浜
サークルの同期3人と鎌倉で座禅を組んだ日。幸せってなんたるか、良い家に住むでも素敵な配偶者と巡り合うでもなく、皆さんの足元にあるそうですよ。頭ではよ〜くわかってるんだけどな〜!シャバい経営者は全員座禅したほうがいい。私もまだまだ先は長そう。そのまま横浜向かって、田中とカラオケとハブをはしごする煩悩に塗れた夜。田中で串カツ選ぶのってなんであんなに楽しいんだろう。好きなチェーンは田中と松屋とふたごです。
2月27日 どん底@新宿
「お会計30%オフになる年賀状が今月いっぱいだから!」と誘われてティンダーの男友達と飲む。彼ともかれこれ2年になる。ここ、クラシックでとっても美味しいけど絶対にスタッフが堅気じゃないんだよな。そこも含めて良店です。ティンダーを辞めた理由のひとつは彼で、彼に出会えてもう辞めても悔いないなと思った。好き同士ならただ一緒にいれば良いじゃない、なんて互いに婚姻アンチだけど、でも結婚したらバイブス上がりそうじゃね?!と盛り上がる。それもわかる。私が結婚式をするなら彼を「インターネット」のテーブルに着席させる。26歳、春からようやく社会人になるらしい。おめでとう。帰りに店員さんに「しこたま飲んだなあ!」と言われて笑う。2人でシーバスのボトルキープした。勝手に飲ませてね。
今月がはやく過ぎたのは決して日数だけの話じゃない。総じて非常に楽しかったんですよね。よく食べ、よく飲んだ。数えたら2日にいっぺんは飲み歩いていた模様。あと、思い返せば浮き足立つデートが毎週末あって幸せだったな〜!私、やっぱりときめいてたい。来月も素敵なお店で大好きな人たちと過ごせますように。
20 notes · View notes
westnorris70 · 7 months
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複雜這個詞的含義 我們向您展示它的含義!
https://www.youtube.com/watch?v=i6k1BTYFHJc 塔樓也是開放式的,可以欣賞到三重邊界和城堡北翼的美景。 Grabštejn 最吸引人的部分是聖芭芭拉教堂,其裝飾有 sixteen 世紀的壁畫。 Prokurative 是露天文化城市的中心,這就是為什麼許多重要活動都在夏季舉行的原因。 喝杯咖啡或者去這個廣場的一家不錯的餐廳休息一下再繼續。 該綜合體的“內部”道路嵌入城市街道網絡中,呈南北方向延伸,連接到創新的交通分流系統,以及連接地鐵、巴士和渡輪碼頭的交通樞紐。 教堂的一端是小教堂,其祭壇畫是《聖母瑪利亞》,這是一幅 18 世紀的油畫,作者是塞巴斯蒂亞諾·孔卡 (Sebastiano Conca)。 週日,床位被移至教區中心,以便病人能夠看到和聽到彌撒。 泰姬陵周圍的花園建築群由一個 980 英尺長的莫臥兒花園組成,它將土地劃分為幾個不同的花壇和小徑。 花園的靈感來自波斯建築和花園風格,與泰姬陵周圍的許多景觀細節相呼應。 泰姬陵還以其美麗的倒影池而聞名,倒影池的表面呈現出令人驚嘆的倒影結構。 也就是說,它不是一座古典宮殿或一座建築,而是斯普利特歷史中心的整個建築群。 它已有 1700 多年的歷史,是世界上保存最完好的羅馬古蹟之一。 BWT Rondomat Duo 產品系列採用緊湊的尺寸和現代化的解決方案,有多種尺寸可供選擇,因此可以輕鬆滿足小型和大型公寓樓的用水需求。 Grabštejn(源自德語單詞 Grafenstein)是一座距離利貝雷茨不遠的城堡,位於捷克、德國和波蘭邊境的交界處。 如果您已通過我們預訂並想發表評論,請先登錄。 我們擁有超過 7000 萬條住宿評論,全部由經過驗證的真實住客撰寫。 雖然有很多河流和湖泊可供遊覽,但像布拉格這樣的城市的居民經常不得不訴諸游泳池和水來解渴。 為了避免感到擁擠和幽閉恐懼症,布拉格提供了許多室內和室外游泳池和水上公園,讓人們有機會練習水上運動,甚至體驗在平靜的水池中漂浮的自由。 Lopesan Villa del Conde是梅羅那拉斯洛普桑五星級酒店之一。 這是一座宏偉的接待大樓,建於大教堂風格的建築中。 酒店本身很大,所以它提供了你想要的一切,但由於其佈局,它仍然感覺很舒適。 相反,您會感覺自己正在一個擁有美麗花園的正宗西班牙小村莊中度假。 亞述人、阿拉伯人、塞爾柱王朝、庫爾德人、波斯人、蒙古人和奧斯曼人都在這裡進行過統治。 如今,這座古老的石屋鎮分佈在岩石山脊上,迷宮般的小巷中,有大量的觀光景點和舊世界的氛圍。 馬爾丁擁有豐富的歷史建築(其他建築現已改建為精品酒店),其永恆的吸引力吸引著全新的遊客來這裡吸收文化遺產,而不是攻擊和征服它。 由於靠近葡萄牙首都,馬夫拉是一個交通便利且價格實惠的旅遊目的地。 如果您正在尋找附近的其他地方,請訪問我們最新的里斯本一日遊頁面,獲取想法和靈感。 事實上,這些數字是葡萄牙最好的地方之一,其中包括令人驚嘆的美麗中世紀城牆城鎮奧比多斯。 對於那些喜歡探索小溪的人來說,該國最好的高爾夫球場之一距離酒店只有很短的車程,而再往北一點就是熱鬧的港口小鎮。 王室成員經常在附近的塔帕達國家馬夫拉宮(宮殿內廣闊的狩獵場)擔任射手。 獎杯室(Sala da Caça)旨在展示此類場合的囚犯,並展示了近百隻騎在馬上的雄鹿和幾頭野豬的怪誕收藏品。 但真正令人震撼的是家具,包括用鹿角製成、披著鹿皮的枝形吊燈。 這位流亡君主在倫敦度過了余生,並於 1932 年去世。 泰姬陵的建造方式是,即使泰姬陵倒塌,蒙塔茲瑪哈陵墓也能完好無損地受到保護。 因此,尖塔略微傾斜,以免掉落到穆塔茲·瑪哈爾的墓穴上,確保她的陵墓始終受到保護。 氣閘室建於 1941 年,正值第二次世界大戰期間。 自 20 世紀 70 年代以來,蘭薩羅特島不僅成為與西班牙、而且與其他國家的連接點。 建造與塞克薩德的暖色調和傳統相匹配的磚砌建築是完全有意識的努力。 客房以內斂、雅緻、質樸的風格為主,與以木材為主的外觀完全和諧。 這種風格完全有意識地表明我們身處法盧赫利的一個村莊...... Terraza Amadores酒店是一家二星級的經濟實惠的住宿,位於波多黎各的Playa de Amadores一側。 該酒店距離Playa de Amadores 海灘僅有2分鐘步行路程。 附近有停車場,如果您來這裡並想看看島上的一些東西,我建議您租一輛車。 如果你大部分時間都在海灘或泳池邊度過,這當然沒有必要。 一個大問題是,為什麼在過去的幾周里沒有人想到用熱水給島上的職業學校供暖的可能性,以及為什麼在數百名家長已經不滿意之後才在某些人的腦海中亮起燈泡。 據稱,此後,他們在青民盟議會代表西蒙·羅伯特·巴拉茲的參與下,根據公眾溝通,計算併計劃了數週——如何解決這個問題。 該網站使用 Akismet 來減少垃圾郵件。 主題公園的明星本身就是最高級的“迅猛龍”過山車,它是阿拉伯聯合酋長國最高、最快的過山車。 參與者感覺自己就像在一輛高速汽車中,因為僅需三秒即可達到百公里。 整個建築群的面積為 620 x 340 m,即約。 窗戶過去是木格子和彩色玻璃窗(cumarias),因此得名comares。 房間的立方體天花板是穆斯林文化中宇宙的代表。 它由雪松木製成,具有不同程度的星形結構,是房間中最吸引人的元素之一。
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此外,隨著埃特勒廣場的建設,服務業也得到了長足發展。 這座形狀異常、類似阿米巴原蟲的建築的設計者是 Mérték Stúdió(更準確地說,從現在開始是 Paulinyi-Reith) 赫庫蘭尼姆於79年被龐貝山摧毀,吞沒赫庫蘭尼姆的維蘇威火山被熔岩掩埋,而不是覆蓋龐貝的灰燼。 由於有幾個小泳池,所以這個地方不會感覺擁擠。 這家酒店位於海邊,距離Meloneras Beach海灘約有300米。 如果您不想離開酒店但又想去海灘,酒店內還有一個帶沙灘的游泳池。 Lopesan Villa del Condes酒店還設有大型spa區和室內游泳池。
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psalm80-lilies-iii · 1 year
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戦艦大和、あるいは皇国のアイコン
呉の「大和ミュージアム」に行った。
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3時間以上見学しながら、「日本はなぜ戦争したのかなあ」と改めて考えた。「蒋介石を必要以上に追いつめたことがアメリカの対日参戦を招いた」、この説明で納得しない人もいるだろうけれど、せめて満州だけでやめておけばその後の大惨禍はなかったろうと思う。では、どうして日本はそこまで蒋介石を追いつめることに熱心になってしまったのか。
むかし読みっぱなしにした本を改めてちゃんと読もうという気になり、呉に行く前日から、古川隆久『昭和天皇』(中公新書)を読み始めた。読み切れないまま呉に行き、帰宅してから残りを読んだ。そこには、盧溝橋事件を受けて近衛首相が派兵を決定したことについてこうある。
近衛首相は強い態度に出ることによって、事態を日本に有利なかたちですばやく解決できると判断したのである。そこには、明治維新の成功でうぬぼれた日本が陥った中国蔑視を背景として、第一次世界大戦の参戦や対華二十一カ条要求問題あたりから現れはじめた、機会便乗主義とでもいうべき軽薄な日本の外交体質があった。
(第4章 苦悩の「聖断」)
日本がアメリカと戦争をしたのは蒋介石を追いつめたからで、日本が蒋介石を追いつめたのは「うぬぼれ」だったのだとこの本は書いている。列強の国内で世界大戦をものともしないナショナリズムの嵐が吹き荒れていたのは当時日本に限った話ではなかったと思うけれど、ナショナリズムというのはつきつめて言えば「うぬぼれ」なのかもしれない。古川先生はこの本の別な箇所でこの「うぬぼれ」についてこう描いている。
日本は世界のどの国よりも昔から天皇が統治する国として安定して存続してきたとされたため、日本の人々に過剰に自国の卓越性を意識させてしまった結果、周辺地域の人々への蔑視が強まって不必要な対外的緊張を招いた。
(おわりに)
ここに書いてあることはおそらくふたつである。ひとつは、外圧が少なく内政も急変せず皇室が安泰でいられた日本の人々が「そらみつやまとのくにはすめがみのいつくしきくに」と思っていたことそれ自体は、日本が「秋津洲」の国にとどまっている限り、別に虚妄ではなかったということ、もうひとつは、ふつう「植民地政策」というときたとえば「三角貿易」みたいに何か経営戦略があるものだけれど、日本の場合中国はもとより満州も朝鮮も確たる経営戦略はなかったということである。「過剰な」自国意識が「不必要な」対外緊張を招いた。いやいや、帝国主義世界はそれが瓦解するまで緊張を生み続けたはずだ、という批判もあるけれど、少なくともいま引いた本で古川先生は、昭和天皇の徳治主義と協調外交それ自体が帝国主義の世界にあってそもそもたわごとに過ぎなかったのだ、という書き方はしていない。それは、あり得た道なのだ。
だがそうはならなかった。昭和の陸海軍と国内世論は昭和天皇の協調外交に応じなかった(「ことの発端は昭和天皇の推進したロンドン軍縮条約に海軍が反発したことに始まる」とこの本は書いている)。ナショナリズム、つきつめれば「うぬぼれ」。日本は「神州」あるいは「皇国」であるという「うぬぼれ」。国民国家にナショナリズムがあるのは自然なことだろうとぼくはいまでも思うが、アメリカに対日参戦を決意させるほど蒋介石を追いつめたことはやっぱり非合理な行動で、それを支えた「うぬぼれ」はやはり常軌を逸していたとしか言いようがない。
昭和天皇自身はその「うぬぼれ」には与しなかった、と古川先生は書いている(異論もあろうけれど)。だが戦争が終わったとき、昭和天皇は「神州」の現人神、「皇国」の皇統として、その「うぬぼれ」の代償を背負うことになった。国民の中でも、昭和天皇を戦前から知っている人以外は、あえて「尊敬する」とは言わなかったという。木戸幸一は「皇室が戦争責任を取らないのは将来に禍根となる」と言ったそうだが、率直に言えば、ぼくも昭和天皇が在位し続けることに「割り切れぬ空気を感じる」という意見には共感してきた。
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「大和ミュージアム」では、日本海軍の歴史・呉海軍工廠の歴史・戦艦「大和」の歴史・太平洋戦争の歴史・呉海軍工廠と戦艦「大和」を通して培われた技術の歴史が重層的に物語られている。そこでは多くの人々が何かを作り上げていった一方、戦争という現実の中で多くの人々が命を落としても行った。
そこに生きて死んだすべての人々がひとりひとり個人的に「うぬぼれ」に浮かれていたとはとても言えない。だが、少なくとも日清戦争の始まりから太平洋戦争の終わりまで日本を支配したものが「うぬぼれ」だったとしか言いようがないのであれば、そこで起こったすべてのことは、それぞれの人々の確かな歩みであったと同時に、「神州」あるいは「皇国」の「うぬぼれ」の体現でもあったと言わざるを得ない。少なくとも海軍と海軍工廠に生きた人々は、そういうダブルミーニングを背負うことになった。
そして、そこで生まれた戦艦「大和」こそ、そのダブルミーニングの産物として、「神州」あるいは「皇国」という「うぬぼれ」のアイコン(まさに「体現」)そのものにほかならない。それは、あの日本海海戦を制した日本海軍がその威信をかけて築き上げた技術の結晶であると同時に、物量にまさるアメリカ海軍を少数精鋭で制することができるという、残念ながら「うぬぼれ」に過ぎなかった思想の産物でもあった。
戦時中に身命を賭して追い求めていたものが戦後になって虚像だと気づく、それは「嘘」のせいなのか「欲」のせいなのか「狂気」のせいなのか、ひとはいろんなことを考える。先に引いた『昭和天皇』の中でも、古川先生は「なぜ国内世論が協調外交に応じなかったのか、その理由についてはまだ定説はない」と書いておられるが、先生自身が使っておられることばは、定説のないことをできるだけ術語を避けて記述しようとしたためだろうけれど、「うぬぼれ」というものだった。
「そうか、戦艦大和が体現したものは当時の日本人の『うぬぼれ』だったのか」というのは、衝撃的だけれど事実なのである。大和と武蔵、2隻だけで(いや、戦艦そのものは長門陸奥扶桑山城伊勢日向金剛榛名比叡霧島入れて12隻あったけれど)、太平洋を制することができると考えたのは「うぬぼれ」だったと言われたら、それはそうなのかもしれないと思う。
「大和ミュージアム」の中央に展示されている1/10「大和」には、その威容とは裏腹に、「うぬぼれ」という言葉をはね返すことのできないむなしさ、「世界一の戦艦がまともな海戦で自らの世界一を証明する機会を持たないままただ艦上攻撃機の餌食となって沈んでいった」というむなしさが、ただよっている。「戦争はいけない」「平和は尊い」というのは、兵器として作られた「大和」の全��定であると思う。国家には戦争をあえてしなければいけない日があるのだ。たとえば日本海海戦はむなしくはなかったのである。それは、日本海海戦は勝って太平洋戦争は負けたからだろうか。そういう理解もあると思うが、実は勝ち戦だった日清・日露戦争こそ、その後の日本にとって「うぬぼれ」を生む罠となったのである。
「うぬぼれ」。ここに生きて死んだ人たちのすべてをそのことばで片づけることにはものすごい抵抗があるけれど、でも「大和がうぬぼれでなければ何がうぬぼれだったんだ」とも思う。現にここに世界一の戦艦があったということを、そしてそれがいま「海の墓標」として東シナ海の海底に横たわっているということを、ぼくたちは正視するしかないのである。
敗れて目覚める、それ以外にどうして日本が救われるか 今目覚めずしていつ救われるか 俺たちはその先導になるのだ 日本の新生にさきがけて散る まさに本望じゃないか
(吉田満『戦艦大和の最期』より「作戦発動」、哨戒長臼淵大尉の言葉)
日本は「何から」目覚めるべきだったのか。「うぬぼれ」という言葉の仮借ない残酷さを、「大和ミュージアム」で見たすべてを思い出しながら、いま改めてかみしめる。
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ものすごく情報量の多い博物館なので、今回は「大和ミュージアムNavi」というスマホアプリを使い、竹達彩奈さんのナレーションを聴きながらそこで紹介される資料を拾い見するという方法を取った。竹達彩奈さんの声がこの博物館のテーマにふさわしいのか、来る前には疑問もあったけれど、壮大なバッドエンドに至る全20章のナレーションを聴きながら、これがもし広瀬修子さんや森田美由紀さんみたいな声だったら、聴いていて気が滅入ってしまうだろうと思った。
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gyohkou · 9 months
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29/07/23
会社の近くペルシャ料理屋があって、そこへいくと必ず幸福な気持ちになれる。店内にある大きなタンドールが放つ熱で店内がほかほか暖められていて(背中向かいの席では熱いくらい)、照明は薄暗くて、食事はおいしくて、なんだか居心地がよくて眠くなっちゃう感じ。ワンプレートメニューが大半だが、基本的な組み合わせとしては、バスマティライス、チキンorラムor両方の炭火串焼き、サラダ、焼きトマト、一欠片のバター、が盛り付けられている。若干酢にくぐらせたような風味のする、炭火で焼かれたチキンがお気に入りで毎回それを頼んでいたが、こないだはものすごくラムを食べたい気持ちになって、ラムはあまり好んで食べないけど美味しく食べられるのか心配半分、ラムが美味しいということになったならばそれはさぞかし美味しいだろうという楽しみ半分で店へ向かい、いつものチキンと、ラム(ミンチにしたラムを小さく成形した、ラム苦手な人にとって一番難易度低そうなやつ)が両方乗っているプレートをお願いして、食べたら、ラムが...とっても美味しかった..!
美容師の友だちに髪の毛を切ってもらうようになってから3ヶ月経つ。今回は彼女のお家にお邪魔して、髪を切ってもらって、ビールとおつまみをいただいた。ヘアカット中のBGMは千と千尋で、おつまみは彼女のシェアメイトが作った夕飯の残り物で、ああいう時間がもっと人生の中にあればいいなと思った。またすぐね。
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金曜日に有給を取って3連休を作り、マルタへ旅行した。イギリスは秋みたいに寒いけど、ヨーロッパには記録的な熱波がやってきており、マルタも例外ではなく、空港を出たら暑すぎて、いっぱい歩くのはやめよう..と危険を感じた。マルタには電車がなくて、移動手段はバスだから、3日間で15回くらいバスに乗った。前回のオスロ旅行で、自分の興味関心に基づいて行きたいところをいくつか選んでおくべきだという教訓を得たため、ワイナリーとかレストランとか色々ピックアップしておいたのに、バスが来なくて閉館時間に間に合わないみたいな理由で立てた予定はほとんど全て崩れ、行きたかったところの9割は行ってない。
立てた予定が全て崩れて向かったバスの終点には、イムディーナという静まり返った美しい城塞都市があった。後から調べてみたらマルタ最古の都市で、かつてはマルタの首都だったらしい。なんか普通のマルタの街に到着したなと思ってぷらぷら歩いていたら、お堀じゃないけどお堀みたいな高低差のある場所へ出て、中へ入るととっても別世界だった。旅をしている時(文字通りの旅ではなく、その場に意識があってその場に集中してわくわくしながら歩いている時)は自分の足音が聞こえる、とポールオースターの友だちが言ってたが、わたしは匂いもする。暑すぎるのか、痩せた雀が何羽か道端に転がって死んでいた。馬車馬は装飾のついた口輪と目隠しをされ、頭頂部には長い鳥の羽飾りが付けられていた。御者がヒーハー!と言いながら馬を走らせた。とにかく暑かった。
ほとんど熱中症の状態で夕食を求め入ったレストランで、ちょっとだけ..と飲んだ、キンキンに冷えた小瓶のチスク(マルタのローカル大衆ビール)が美味しくて椅子からころげ落ちた。熱中症なりかけで飲む冷たいビール、どんな夏の瞬間のビールよりうまい。
安いホステルにはエアコン設備などもちろんついていない。さらに、風力強の扇風機が2台回っている4人部屋の、私が寝た2段ベッドの上段だけ空気の溜まり場になっていた。明け方に頭からシャワーを浴びてさらさらになって、そのまま二度寝する。隣のベッドのイタリアから来たかわいらしい女の子2人組が夜遊びから帰ってきて、わたしは出がけに、部屋で少し話す。8年前に来たコミノ島はプライベートビーチのようで素晴らしかったけど、昨日行ったらツーリズム化されていて悲しかった。耳の裏に日焼け止めを塗り忘れて痛くなっちゃったから、あなたは忘れないように。わたしたち今ちょっとおかしいのよ、と言いながらドレスも脱がずにそのままベッドの上で眠ってしまった彼女は天使か何かみたいだった。扇風機をつけたまま部屋を出て行く。
地面がつるつると滑る。
砂のような色をした街並みが広がるマルタにもイケてるコーヒー屋は存在する。これも近代化・画一化の一途かと思うと、微妙な気持ちにもなるが、こういう場所へ来ると息が深く吸えるので有り難くもある。
マルタは3つの主要な島から成る。そのうちのゴゾ島へ行く。首都のバレッタから港までバスで1時間強、フェリーで20分。
フェリーほどいい乗り物はない。売店でビールとクリスプスを買って、デッキへ出て、なるべく人がいない場所で海を眺める。乗船案内と音楽が止んで、フェリーが作る波と風の音しかしない中に佇むと、これでいいような気がしてくる。ビールはあってもなくてもいいけど、フェリーのデッキで飲むビールの味というのがあって、それはめちゃくちゃうまい。
ゴゾ島へ降り立つと、足音と匂いがした。適当に道路沿いを歩いていたら、また別世界に続きそうな脇道があって、進んだらやっぱり別世界だった。ディズニーランドのトムソーヤ島で遊んでる時みたいな気持ちで謎の小屋へ入り、人で満杯のhop on hop offバスを眺めやりながら、人懐こすぎる砂色の猫と涼む。港とは反対側の海辺へ行きたかったのでバスを待つものの、一生来ないため、バス停近くのローカルスーパーを覗く。これといった面白いものは置かれていなくて、見たことある商品ばかりが並んでいた。バスは一生来ない。
バスを降り、水と涼しさを求めて入った地中海レストランは目と鼻の先に浜があり、今回の旅は下調べなしの出会いが素敵だなあとしみじみする。カルパッチョと白身魚のライススープ、プロセッコと、プロセッコの10倍あるでっかい水(笑)。カルパッチョは、生ハムのような薄切りの鮪が敷かれた上に生牡蠣、茹で蛸、海老が盛られていた。鮪は日本で食べるのと同じ味がした。カルパッチョは旨く、プロセッコはぬるく、ライススープは想像と違った。パンに添えられたバターは外気温のせいで分離していた。水が一番おいしかった。
おいしいものとお酒が好きで楽しい。
ヨーロッパ人の色気の正体ってなんなんだろう?アジア人が同じ格好をしてもああはならない。胸元がはだけていてもスカートが風で捲れてもはしたないと全く感じない。むしろロメール作品のようにさえ見える。そもそも'はしたない'という概念がアジア(少なくとも日本)にしか存在しないのではないか?色気って品かと思ってたけどそれは日本だけかもしれない。
地元料理が食べられるワインレストランを夕食に予約してみたらコース一択だった。お昼食べ過ぎてあんまりお腹空いてなかったからちょっと小走りで向かってみる。ラザニア、ムール貝と魚のスープ、うさぎの煮込みなど。人ん家の料理みたいな美味しさだった。マルタのワインはほとんどが島内で消費されるらしい。ゴゾ島の白ワインの感想:暑い村、お絵描きアプリのペンの一番太い線(色はグレーがかった白で透過度50)。食後のグリーンティーは、TWININGSのティーバッグで、お砂糖をいれる選択肢が与えられて、洋風の装飾がたっぷりついた受け皿付きの薄いカップと共にポットで提供された。カップの底に描かれた静物画のような果物が綺麗でうっとりした。
どこにでもあるような早朝からやってるス��ンドでドーナツとオレンジジュースとコーヒー。扇風機に当たり続けていたいが荷物をまとめて宿を出る。行きたい街へ向かうバスが一生来ないため、行きたい街に名前が似てる街が行き先に表示されているバスに適当に乗ったら、行きたい街より30度北へ行くバスだった。でもやっぱり行きたい街へ行きたかったので、30度北の街へほとんど到着してからバスを乗り換え行きたい街へ向かったが、Googleマップの示すバス停へは行かず、行きたい街を通過してしまったため、行きたい街から30度南の街に降り立つこととなった。海辺でチスクを飲みながらメカジキを食べた。暑すぎて肌着1枚だった。店先のガラスに映る自分に目をやると、いわゆるバックパッカーの様相をしていた。
空港行きのバスだけは遅延なくスムーズに来て着く。肌着状態からシャツを身につけ普段の姿(?)に戻ると、途端に具合が悪くなった。日に当たりすぎたみたい。お土産を買ってセキュリティを通過し、充電スポットの近くに座って搭乗を待っていたら、すぐそばにグランドピアノがあることに気がついた。誰か上手な人が演奏しないかしらと思っていたら、青年によるリサイタルが始まった。父親が彼を呼びにやってくるまで、クラシックからビートルズまで5-6曲。思わぬ良い時間だった。
都市に住むと、旅行から帰ってくる時安心する。
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会社の人たち語録 ・やりたいことたくさんあるけど、今はやりたくないです。 ・返事がないのはいい知らせではないので。 ・Are you alright? まあまあ、ぼちぼち。
夕方、商店街へ買い出しに行く時がすごく幸せ。食べたいと思うものしか買わなかった時は特に幸せ。ぱつっと瑞々しい野菜、ちょっといいパスタ、ジャケ買いしたクラフトビール、好きな板チョコ。そんでキッチン飲酒しながらご飯作る。ビールを開けて一口目を飲むまでの間だけは音楽を止めるというのにはまっていて、そういえばフェリーのデッキで乗船案内とBGMが止んだ時の感じに似ていなくもない。フラットメイトが、夜中3時まで友人とリビングで遊んでいたり、土曜の夜にパーティへ出かけたりしているのと比較して、わたしが幸せ感じてるポイントは内向的だ。
やりたいことが浮かぶ。それをやる前に、比較対象の選択肢や判断軸を不必要なほど増やしてしまいがちだが、最適な選択を選び取ることよりも、やりたいと思う気持ちを満たすことの方が幸せなんじゃないか?
色々比べて悩んじゃったら「朝から決めてたことだから」って言うとスッと選び取れる!
食材の買い出しで1週間くらいはもつかなと感じるくらいたくさん買っても実際3日もすれば冷蔵庫空になるやつ、悲しさというかやるせなさを覚えるんだけど、こないだ500gパックの美味しそうなミニトマト買った時に、長く保ち続けること(終わりを迎えないようにする、終わりを想像しないようにすること)よりも、きちんと消費する(終わりを気持ちよく迎えること)を考えるようにしたら明るくなれてよかった。終わりって何事にもやってくるもんね。
食の話ばっかり回。
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yudai-mush · 11 months
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感想、ティアーズオブザキングダム
感想というかメモ。ネタバレあり
クリア時ハート16個、がんばり2周、マスターソード、賢者フルセット
プレイ時間は100時間は超えてたかと
ブレワイと無双含め、ゼルダシリーズ大体やってる人間の感想
ゲーム性
・戦闘
ブレワイより楽になった!どこかで苦戦して詰まるということはほぼなく、進めやすかった。注目対象が分散するのが1番のポイントかな?あと素手でアイテム投げれるとことか
特に今回は魔物も凶悪になってたり地底とか怖いフィールドもあるし、パーティ組んだようなわらわら感は精神的にも助かるとこあった
ただ賢者は全員出してると誤操作が多いかな…アクションの一部として使えた英傑の気軽さを引き継いでほしかった
これは鍋も使えると聞いて最近作ったやつ。バイクにしたいんだけど難しい
・ゾナウギア
初めの頃が慣れなかったが、既製品とか青焼きが出てきて便利になった。あんまり試せてないのでこれから遊ぼうと思う
乗り物は物理とかできると上手く作れるのか?自作すると、つんのめったり進まなかったりでけっこう苦戦する
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・右手スキル
恒例の、ネーミングがまんまでカッコよくはないけどわかりやすいやつ
スクラビルドで剣に岩というギャグみたいな状態に始めは「ええー…」となったが、最も役にたつ武器だった!しまうと岩が縮むのね
あとくっつける時のパチンという音が良い。糊っぽいけど固定されたんだなとわかるし、組み立てる感じが出る
トーレルーフは出て確認してる間停止するのと、戻れるのが助かる。もはや手のパワーってなんだよって感じだけど
・アイテム
ちょっと多すぎる…というか探しづらいのかな。矢につける素材とかズラーと並んでるし。自分で中身をカスタムできるポーチがほしい
あと効果つかないコスプレ服は、ミニゲーム景品とかがよかった…!ミドナ装備はめちゃありがたかったです!
ストーリー
・操作
クリア優先してたから、なににせよ何か取り出さないといけない億劫さがちょっとあった。リーバルトルネードは便利��ったな…
前作できなかった��こがちょっと便利になってるのは良いね。雨天時クライミングとか武器入れ替えとか料理履歴とか
中盤くらいまでラウルさん黒幕では?などと疑っていましたすいません。たぶん黒っぽいデザインと、エネルギーの緑色とかゾナウのデザインがどっち側にも見える感じじゃない?新キャラだったし警戒してたな
序盤から暗い!おそらくサイドのチャレンジを挟めば和む場面も多かったんだけど、メインまわりだけやってると不穏と閉塞感で沈みがちだった。ラスボス戦手前までほんとに帰りたい気分だった
そういえば初めの頃に出たトレーラーと、本編のムービーはやや変わってるような?トライデントの絵とか出てない?てかトライデント使ってきたっけ?
不穏さを際立たせるのがゼルダ(偽とかウワサ含む)の不可解さだった。はじめに残留思念とか言われたら「え…?」てなるのよ。ムービー内のゼルダすら禁断の術を使おうとしてるし
でガノンドロフが作った人形というのがなんだか予想外。ムービー説明には魔物と書いてあるけど瘴気魔なのか?というか魔王前から瘴気を操れることに関して言及あったっけ?自然に発現した能力?
あとファントムの武器に「コタケコウメ」って入れてません?なぜ入れた、好き
本丸戦はなんか笑ってしまった。「待っています」は魔王が吹き替えしてんのかなとか。神代の存在だからみんなが「魔王?封印戦争?何それ?」状態で説明してくれるのも親切だなとか
正直英傑に比べて子孫たちはまだ若いというイメージがあるから、本人が助太刀に来るとちょっとビビるよね…仲間のHP気にしなくていいのは嬉しいね
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お遊びだろうけど、ゲルドでもなく風タク文字な理由とか、ツインローバ出る?とかいろいろ考えちゃったよ
※妄想として瘴気を操る術を教えたのはツインローバじゃないかと思ってる
時系列はやや混乱してる。ムービー通しで見返してようやく理解できてきた
急に空島が現れたのは、前から浮いてたけど視認できない高さにあったってことでいい…?でトリガーは魔王復活だった感じ?ミイラドロフは既にゼルダを知ってたから、ゼルダが過去に飛んでいろいろやったから空島が出たわけじゃないのよね?
これゼルダが秘石を手にしなかった場合、リンクは朽ちて敗北ルートだったのか?
秘石必要だったかな?と思う
能力倍化と龍化に関連性がなくてよくわからんアイテムだなという印象だった
あと善悪関わらず効果があるのに、見えるとこに普通に身につけてるの危なっかしい。まあそれがもたらした悲劇と省みていたけど
トライフォースの話はほんとに出てこなくなった。ブレワイでの見直しのひとつだったのかな
けど文様としてソニアの腕にもゼルダにも出てたし、存在はしている…?
あとマスターソードは建国時にはまだなかったのかな?これを造ったといわれる女神と、神の末裔たるゾナウは無関係?このへんよくわからない
キャラクター
全体としては本編と外れたチャレンジも含めて、人々に作用することが強調されてたと思う。ブレワイ後だから厄災を祓った剣士というのが周知されてるのも新鮮
あとはテリーやキルトンで、知りもせず恐れることへの言及多いなと思った。頑張って地底潜ってくださいってことかな
無双がいい感じに繋ぎになってる。チューリは無双で出てなかったら忘れてたかもしれない
・プルア
無双とも変えてきたな!赤が効いてる
「カカリコ村の族長さんが美人」でインパもアンチエイジしたのかと一瞬思った
・カッシーワ
でてこないんだなー。てっきり馬宿の楽団にいるのかと思ってたが。彼は英傑のためのキャラだったんだね
イーガ団として生きるの楽しい
・イーガ団
今回の最大の癒やし!ブレワイの奈落を繋げてくるとは思わなかった
バナナ要素を除けば機械いじれるし調査できるし普通に優秀な集団だな
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・ゾナウ族
ラウルさん、始め「ヤギかな?」とか思ってたが龍な!だから爪鋭いし鱗紋なのな。手がいい声で喋り出した時はびっくりした
龍化とか急に出たなと思ったけどゾナウは龍信仰てブレワイから出てたし、ゾナウ族自体も龍の特徴があるしで突拍子もないわけではなかったのね。さりげないので気づきにくい
この種族自体は天から来た?らしいがどういう…?宇宙人?天空人?他所から来た民族が王になって周辺一帯を統治するって言ってきたわけね、うーん。確かにガノンドロフ的には嫌だろうな
あとなんで滅びゆく種族だったんだろう
・タウロ
良いギャップ具合だ!けっこう傷痕あるから戦闘も強いと見た。それか気になると茨だろうが突っ込んでくタイプか
・ヨナ
ネーミングとか装飾で出身の違いを出してておもしろい。別の里はハイラル国外ってこと?幼馴染とか年上とかいい設定だなもう
・ガノンドロフ
ずっとミイラだったらどうしようと思った、ベストタイミングで完全復活してくれた。てかミイラ状態で喋れるのちょっと意外だった、唸るだけかと。ドアップ映しもありがたいね!スクショしまくった
魔王化で角生えて逆に弱そうに見えてしまったなんでだろう。そういえばラウルにも角あったぞといういらぬ疑いをもったりもした(ラウルさん疑いすぎ)
ゲルド族、当時どういう状態だったの
魔王化する前まではみんな従ってたの?さすがに魔物とつるむ人にはついていけないでしょってことで賢者候補が別で出てきたのか
ムービーで馬乗ってるけどさ、砂漠にいる間はスナザラシに乗ってたりしたのかなあ
フィールド
ゾナウの建物も饕餮紋のような中米のようなプラス枯山水でおもしろい
地底嫌すぎる!ミネルさん参加でだいぶ楽になったが…しれっとダンジョンボス置かないで
反対に天空が天気よくて良い対比になってる
回生の祠とか、ブレワイの厄災関係はほぼ出てこないのがちょい寂しい。ガーディアンの骸とか撤去したのかな
てか城の地下いろんなもん埋まりすぎでしょ、古代シーカーのさらに下にガノンドロフ封印されてるとか…ハイラルの地盤穴だらけだよ…
音楽
トレーラーで二胡のゼルダの子守唄が入った時はピンとこなかったが、龍化の話が出たとこで納得。
あの逆再生?BGMはだいぶ苦手で何度聞いても慣れない
地底BGMも、もっと陽気になったらいいな…根の解放具合で変わってこないかな
モンスター
ボス戦
ライクライク、ギブド懐かしいね!
ホラブリンはトワプリのボス猿を思い出した
イワロックがトーレルーフで弱体化したのが衝撃。体内通れるってどうなの怖い
手の瘴気魔はガーディアンと同等に「来ないでー!」という動きをする。初見はダッシュで逃げた…。未だに効率のいい倒し方がわからない
グリオークは遠くから眺めるだけにしている
余裕なくて変な格好で戦わなきゃいけなかったよ(下シーカーにしてるけど多分ハイリアズボンだった)
復活ガノンドロフと戦えたので満足!さんざん罵倒されたぜ!過去作の空き瓶とか釣り竿みたいなお遊びがあるか試したかったが、そんな余裕はなかったぜ
魔王状態でゲージが中央外れたのも笑った。あと自信満々の笑顔がたくさん見れたのも良いね!立ち絵の表情はなんだったんだ?
やっぱり巨体で身のこなし軽いのが良いなあ…強い。回避されてめっちゃ嬉しくなっちゃったよ
いやー強くて楽しかった!ボス戦入るまでの地底がほんとに嫌だったので魔王に会えて逆に安心した
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魔王化以降は、曲もデザインも終焉さんの主張がわりとあったのと、そのあと自我もいらんとか言いだしたのでちょっと寂しかった…。ガノンドロフでいてくれ…仮に勝てても喜ぶ自分がいなくなっちゃうでしょ…
自害に近いんだけど、やや自暴自棄な感じが魔王ぽくないなあ…と思ってしまった
まあこの後の演出のために龍化させないといけなかったんだなーとか思い返してる。結局魔物駆除になってしまってもう〜虚しい!
で空中ステージは変なことしなければ死なない易しさがよかった。ちょっと胴体の弱点に目が行きづらい?しばらく目を狙ったりしていた
音楽いいね!メインテーマだし、ボス戦というか勝ちステージの曲というか。地底から上がった爽快感もあるし、サックス?が意外でおしゃれだ
ほか
そして、消滅…。この後の展開、演出優先でやや強引な気も。強制半裸とか奇跡とか空中変身解除とか
空中キャッチの演出は最高だったが、もう戻れないとか言ってたのにサラッと解決しちゃうんかい
スクショ1500枚越えてて笑った
ブレワイも含め、もののけ姫とか宮崎駿作品の魅力を分析して取り入れてる感ある。あと日本のデザインとかあえて入れて個性にしているのかも
ハテノで買った家ゼルダに譲ったの?そして自分は最新式のマイホームへ…完全に武器コレクション置き場にしちゃってるけど、いっぱい置けるのは嬉しい
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tanakadntt · 1 year
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旧東隊の小説(二次創作)
ホッケえいひれ揚げ出し豆腐
一月か二月の頃だった。
トリオン測定ですごい数値を叩き出した新人が二人も入るそうだというのが、その夜の話題だった。出水公平と天羽月彦のことだ。
新生ボーダーが動き出して一年半になる。『旧』ボーダーという言葉が定着するほどに、時は勢いを増して流れていく。その間に、一番仕事をしたのは開発室室長の鬼怒田本吉だった。
まず、彼は異世界に通じる門の発生ポイントを特定できるようにした。次に門の発生を抑えるトリオン障壁を一時的ではあるが生成に成功、最後に門発生ポイントを誘導する装置が開発され、三門市の安心を約束する三点セットがわずか一年で出来上がる。元々の研究分野の応用とはいえ驚嘆に値する開発速度だった。
こうして、急務だった門発生のコントロールに成功した後は研究途中で放置されていた擬似トリオン訓練室の完成、隊員増加を見越してランク戦で使う対戦ブースと八面六臂の活躍である。
短期間でこれだけのことをやってのけた彼及び彼のチームは、城戸政宗司令がどこからか連れてきた逸材だった。三門市にやってきた時には一緒だった家族とは離婚している。仕事に打ち込みすぎたせいだと専らの噂だった。
開発室以外も働いた。門がコントロールできるまではいつどこで出現するかわからない。国の機関に代わって街を守るボーダー隊員たちは昼夜を問わずパトロールを行い、近界民と戦った。
三門市民は最初、胡乱な目で彼らを見ていたが、公的機関と連携した規律ある行動に徐々にボーダーの存在は受け入れられていく。根付メディア対策室室長による世論操作も功を奏していた。
出ていく人間は出ていき、かわりに大量の物資と人材が流れ込んでくる。
ボーダーにもまた人材が集まった。
まず、市民志願者第一号として柿崎国治と嵐山准が入隊する。華々しい記者会見の後、志願者はぐっと増えた。
東春秋が部隊を結成したのもその頃だ。
この時期の部隊は自由結成と言うよりは忍田や根付の意向が強く反映していた。東隊も忍田の指示によるものだった。
忍田自身も部隊を持っていたが、本部で戦闘員を統括する役職につくために解散することが決まっている。
ガラリと引き戸をあけて顔を出したのは東春秋だった。いらっしゃいませと店員が声をかけると案内はいらないと手を振って、店内を見渡す。じきに見知った顔の並ぶテーブルを見つけて近づいた。
二十二歳だと言うが、ずっと老けて見える。外見だけではない。彼に接する人間はつい彼が二十代前半の若造だということを忘れてしまう。
後ろには背が高い男女二人がやはり背の高い東を挟んで並び立つようにいた。どちらも目を引く美男美女だ。彼らは近隣の六穎館高等学校の制服を身につけていた。
さらに後ろに中学校の制服を着た少年がひっそりと控えている。前のふたりと違って背は低い。寒いのか、マフラーをぐるぐると首に巻いていた。
三人は物珍しげに店内を見回している。
「なんだ、三人とも居酒屋は初めてか」
テーブルにいた眼鏡の男が声をかけた。既に頬は赤い。手には盃を持っている。日本酒派だ。林藤匠という。ボーダーでは古参の一人だ。歳は三十一になる。そろそろ現役を引退したいとボヤいているが、いかんせん昨今の人手不足だ。
ボーダー本部建物ができたにも関わらず、旧本部ビルから動こうとしない、なかなかの頑固者だった。
「学生ですから」
と、生意気そうに答えるのは、背の高いほうの一人である二宮匡貴だった。
「あれ、根付さんから聞いてないか? ボーダーマークの貼ってある店はボーダーなら学生でも入れるようになったんだぜ」
トリオン器官の性質上、十代の隊員は増えていく。本部でも食堂は設置しているが、彼らは三門市の飲食店にも協力を求めていた。パスポート制で十代への酒類の提供はないなどの配慮がされている。
「知ってますが…」
さらになにか言おうとする二宮を東は遮った。
「今夜は明日の確認だけしに来たんです。本部で聞いたら、ここにいるっていうから」
「明日? ああ、国の視察ね。用事は、唐沢さん?」
「俺?」
テーブルの奥から唐沢克己外務営業部長が顔を出す。彼はビール派だ。既にジョッキをほとんど空けている。まだ三十そこそこだが、やり手の男だ。鬼怒田同様、城戸司令がスカウトしてきた。元ラガーマンだという以外素性を明かさない男だったが、人当たりがよい。
今夜の飲みメンバーは林藤、唐沢に加え、エンジニア冬島慎次、戦闘員の風間蒼也、木崎レイジの三人だった。風間と木崎は二十歳前なので、烏龍茶が並んでいる。
「まあ、たってないでこっちに座れよ、東くん」
「あー、ウチはウチでご飯を食べる予定なんです」
東はお供のように控える背後の三人を見やった。東隊のメンバーだ。
「ここで食べていけばいいよ」
「はあ」
少しだけ、東の心が揺れた。老成しているとはいえ二十二の青年だ。気楽な酒の席は魅力的だ。
「大丈夫です。俺たちは帰ります」
東の心を見透かしたように、二宮が後ろの中学生の背を押して店の入口に向かおうとする。
「東」
林藤は声をかけた。
「みんなで食べてけよ。唐沢さんの奢りだ」
「あなたじゃなくて、俺ですか?」
急に振られた唐沢が満更でもなさそうに笑った。確かにこの男前は今日の面子の中で一番地位が高く、懐も暖かい。
「あら、素敵。せっかくだから、ご馳走にならない? 二宮くん」
そこで初めて、女学生が口を開いた。こちらも生意気な口調だが、軽やかでトゲトゲしいものを感じさせない。
「加古」
「ねえ、三輪くん?」
「……」
急に話を振られた中学生は無表情のまま首を傾けた。
「わかりません」
「東さんがここでお酒を飲んでるとこを見てみたくない? 面白そう」
三輪は悩みながらうなずいた。
「ほら、三輪くんもそう言ってるし」
「言ってないだろう」
「言ってないです」
「わかった、わかった」
いつもの掛け合いが始まりそうになって、東は決断する。一応、上役たちの前だ。
「ごちそうになろう。唐沢さん、ありがとうございます」
東が頭を下げると、揉めていた三人がピタッと止まって、同時に頭を下げた。よく訓練されている。東を猟師になぞらえて獰猛な猟犬を三匹飼っていると言っていたのは誰だったか。
「遠慮せずたくさん食べなよ」
唐沢はいつもの人当たりのよい笑みを浮かべた。
「追い出された」
案内されると同時に、風間と木崎が東隊の猟犬三匹のテーブルにやってきた。テーブルが窮屈になったらしい。
今夜はボーダー戦闘員と唐沢の交流会であるらしかった。
風間の兄は林藤の弟子だった男だ。故人である。木崎は東から狙撃手としてのスキルを学んでいるので、東隊の面々とは面識がある。今は林藤に従い旧本部ビルに寝泊まりしている。狙撃以外の分野では林藤に師事していた。
一方は小柄で華奢、もう一方は筋肉隆々の巨漢だ。正反対の見かけだが、どちらも恐ろしく強かった。さらに木崎はトリオン量は二宮と同程度を持っていて近界のトリガーを使いこなす。
加古の隣に木崎が座り、二宮と三輪の隣に風間が座った。スペースの有効活用の結果である。三輪は隣が風間なので緊張する。風間蒼也は様々な思惑の絡む本部で誰からも重用され、確実に任務をこなすエリートだった。
「もう、頼んだか」
「まだです」
彼らはまだ食べるつもりらしい。
「居酒屋は初めてか」
木崎が気を使って、品書きをテーブルの真ん中におく。
店員がまとめて置いていった突き出し(お通し)を配る。
「飲み物から決めよう」
と、店員を呼んでさっさと飲み物を決めてしまう。さくさくと仕切る姿が頼もしい。三人はジュースにしたが、風間と木崎はまた烏龍茶だった。
「おすすめは、揚げ出し豆腐だな。家で作るの面倒だし」
「そういう基準か」
「寺島たちに頼まれて作ったが、たくさん食べるものじゃないし、持て余した」
寺島たちと寺島雷蔵と諏訪洸太郎のことだろう。四人は同い年で気が合うようだった。諏訪は二宮と加古の同期でもある。
「おごりなら諏訪と雷蔵でも呼ぶか」
「来ないだろ」
確かにもう遅い。
「今日の当番は?」
お酒をあおる大人席では、林藤が煙草の煙を吐き出しながら聞いた。
「忍田さんとこと迅です」
迅悠一は木崎隊であったが、先日、晴れて『風刃』所持者となり、隊を離れS級隊員となっている。
「あとは嵐山隊ですね」
なんとなく大人たちは子どもたちのいるテーブルに視線を向けた。三輪がジュースを飲んでいる。迅、太刀川、嵐山と三輪の苦手な三人だ。
「明日は俺らの勤務か」
正直、オーバーワークだ。ここにいるメンバーは皆、ワーカホリック気味ではあるが、大規模侵攻からずっと働き続けている。
「入隊志願者が増えてますからもうちょっと頑張ってもらって…。部隊が増えてくれば、部隊の輪番制に移行するって城戸さんが言ってます」
「もうすぐですよ」
冬島がエイヒレに手を伸ばしながら言う。
「そう願いたい」
品書きと書かれたメニューには写真がない。並ぶ単語は知らないものが多い。
三輪が大人たちのテーブルをチラリと見れば東は刺身の盛られた皿をビール片手につついていた。嬉しそうだ。確かに、隊長ではない東は不思議な感じがした。
「秀次は刺身か」
二宮がつらつらと品書きを見ながら勧める。二宮も初めてだからよくわかっていない。
「盛り合わせがあるぞ」
「ちょっとずつ色んなのが食べたいわ」
加古がウキウキしている。
「レイジさんおすすめの揚げ出し豆腐は頼むでしょ。風間さんのおすすめは?」
「コロッケと卵焼きだな」
間髪入れずに答える。迷いがない。
「じゃあ、それー」
「また家で作れるようなものを…」
木崎がぶつくさ言うが、三輪は蕎麦を茹でるくらいしかできない。
「二宮は?」
風間が水を向けるが、彼は熟考に入っている。
「先に頼んじゃいましょ。店員さぁん」
「加古、お前なあ」
「大丈夫だ、二宮。何度でも頼めるから」
「風間さんがそう言うなら」
注文を手早く木崎がまとめる。
「三輪は決めたのか」
「じゃあ、刺身盛り合わせ(小)で」
「あと、ホッケ」
「加古、語感で決めただろう」
「干物だな。北の魚だ」
明日、視察団が来るというのに、大人組はまだまだ飲んでいる。タバコの匂いがする。
焼肉屋ともファミリーレストランともバーガー屋とも違う雰囲気にふわふわする。
「秀次」
三輪は、二宮に揺り起こされた。ひと通り食べたあと、いつの間にか眠っていたらしい。
「中学生には遅い時間だな」
木崎が気の毒そうに言う。
「大丈夫です。すみません」
彼らも高校生なのだ。
「ほら」
おにぎりが渡された。大きい。海苔がパリッとしている。
「結局、二宮くんが選んだのがこれよ」
おにぎりを優雅に食べるという器用なことをしながら、加古が教えてくれる。
「悪いか」
「いい選択よ」
「うまいな」
風間はまだ食べている。木崎はカチャカチャと皿を重ねて、テーブルを綺麗にしている。 三輪は散々食べたあとだが、おにぎりを持って、「いただきます」と言った。おにぎりは何も入っていなくて塩がきいている。
「おいしいです」
「そうか」
「東さん、あれ酔っ払ってるわ」
三人が揃って東のほうを向くと、その様子がおかしかったのか、木崎と風間が笑った。
「明日はお前らが頑張れ」
その日はみんなボーダー本部に泊まった。
終わり
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ymyh · 1 year
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2023.4.23に見に行った展覧会(1):swimmy展@アトリエ三月
*出展作家(招待作家):アストロ温泉、宇治茶、オカユウリ、しおり、辻本美穂、みりん、森田ぎん、森本大百科、南村杞憂、MOCYUMENTARO
*出展作家(公募作家):あけだにちほ、洗、イシバシマサキ、石橋萌、稲葉海斗、イワモトチアキ、浮世、ウヅキユホ、小野清華、オノユウコ、陰山晃靖、笠原彰人、カサハラ ユーコ、交久瀬ノア、かめざきたたら、草葉、小西創太、さば電子、じぇに、嶋波誌麻、関水由美子、たかどのみこと、橘、タニモト大作、東木沙夜、ナカツカ、にんじんや、翡ノ幽、まばら、三島浩、三島寛也、未塵子、桃生ぴこ、ヤマカワユウジ、山口渚、chikako adachi、CRAWL at、cute_my_rabbit、kanashi、nemuiboyz、martha、MITSUHOSHI、MOCCHI、Riho Kurokawa、Rim、OKAMOCHI、Tanaka Rowan
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8scorpiotemple · 1 year
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百年阡陌.開端
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人與神共用的黃金時代; 人被神統治的白銀時代; 而當宙斯成為第三代神王,他掌握了絕對權力後發現,一時興起製作的泥人偶開始增多,導致眾神分配的食物愈來愈少,而這些泥人偶驕傲又蠻橫,他們不懂耕作勞動,又酷愛戰爭,在欲望的驅使下,各種邪惡和醜陋出現在人間。 於是,希望讓這些泥人偶自生自滅的言語開始在眾神之間傳開。 人被神拋棄的青銅時代,將至。
位於伯羅奔尼薩斯半島的阿爾戈斯平原上,有一隻驢子緩緩前進著,在牠的背上坐著一個貌美的女子,紅色的卷髮梳成一個高髮髻,神情相當悠閒輕鬆,而她正是爐灶女神──赫斯緹雅。 這已經不知道是她第幾次遊歷人間了,不可否認的是,她愛好自由也不喜愛被約束。 「這感覺真好……」 正當赫斯緹雅閉著眼沉浸這種氛圍,靜靜享受的時候,她座下的驢子停止前進,她睜眼一看,是三個穿著戰甲的男人擋在她面前,但仔細一看,卻都是殘廢之身。 「女人,你身上的黃金可真多啊!」 赫斯緹雅抬手看著自己的手鐲配飾,「你們要嗎?給你們好了,那我就可以過去了嗎?」 赫斯緹雅個性溫謙,一向不喜歡與人起爭端,說著,就把手鐲給卸了。 看到赫斯緹雅這麼配合,三個人當下也慌了起來,「不是……妳起碼也反抗一下吧……」 「嗯?你們不是要嗎?要就給你們了。」赫斯緹雅把脫卸下來的飾品捧在手心,「吶。」 正當這三人還真不知道該拿不該拿的時候。 「就──跟──你──們──說──不──要──打──劫──旅──客──!」 聲音剛至,一棍子也砸上了三人,三人三聲慘叫倒地,其中一人立即爬起。 「阿瑪妲,妳聽我們解��……」 名為「阿瑪妲」的女子叉著腰氣勢洶洶瞪著他們三人,「不用解釋了!死吧!」 說完又一棍子朝他們三人揮去。 「那個……這位太太……」眼看三人可能會被打死的下場,赫斯緹雅試著解圍,「是我要把金飾給他們的……」 阿瑪妲轉頭,看到雙手捧著金飾的赫斯緹雅,不禁脫口說出:「到底是哪來的傻子……」 看著赫斯緹雅不像是被打劫的樣子,再看看那三人也一直猛點頭,阿瑪妲收起手中的棍子,淡淡的說:「抱歉,誤會你們了,這點小傷,擦擦口水就好了。」 「哪能……!」三人本來同聲抗議,後來看到阿瑪妲掏出那根棍子,又異口同聲的說:「的確擦擦口水就可以好的。」 阿瑪妲再次怒氣衝衝對他們喝叱,「所以我才說平常你們不要做些讓我的羅里特斯看了會三觀不正的事!」 「羅里特斯三觀不正?我都沒見過比他還要正的孩子了!」 「果然是羅里特斯去告訴阿瑪妲的!」 「我就想那死孩子跑哪去了!」 阿瑪妲不再搭理他們,轉身問著赫斯緹雅。 「雖然不知道妳幹嘛要把金飾給他們,不過我知道妳是為了他們三個無賴說話,他們三個是什麼德性我會不知道?」 赫斯緹雅臉上寫著謊言被拆穿的困窘,臉上浮起一絲的尷尬。 「不過妳一個女的,怎麼會單獨來到阿爾戈斯平原的?」 「我、我去邁錫尼城邦找親人。」這是赫斯緹雅突然想到的說詞。 「啊……?不過最近那裡有點……」阿瑪妲看著赫斯緹雅白白淨淨、不諳世事的模樣,突然有點為她的人身安全著想,「要不這陣子妳先住在我那裡,等到……」 「住妳那裡……?」聽到這裡,赫斯緹雅露出不解的目光。 因為在這次下來的時候,赫爾墨斯一直耳提面命的告訴她,人間界已經不是當年她下凡的那種和平環境。 「這該怎麼說……」阿瑪妲皺著眉想了一下,「妳知道爐灶女神,赫斯緹雅嗎?」 「!」突然提到自己的名字,赫斯緹雅心頭一驚,「知……知道……」 「她的神諭告訴我們:『為真正需要的人提供庇護和食物,給予庇護的女性客人不會受到侵犯。』因為最近城邦那邊不安全,等到平靜了點,妳再過去。」 「……妳是她的教徒嗎?」赫斯緹雅露出欣慰的神情。 「不是,不過我很認同這個理念。」阿瑪妲淺淺地笑著,她的眼眸裡泛著和善。
於是赫斯緹雅牽著驢子跟著阿瑪妲與那三個人一同來到阿瑪妲的房子。 「羅里特斯──!」 「媽媽,你們回來了!」 迎面而來的,是一個藍發男孩,他的藍眼睛骨溜溜地盯著赫斯緹雅。 「這位姐姐最近要跟我們一起住……對了,妳叫什麼名字?」 「我是赫……啊……」赫斯緹雅突然禁口,在這個時候說出自己的名字適合嗎? 「……是赫雅姐姐!」羅里特斯臉上帶著猶如暖陽般的微笑,「妳好,我是羅里特斯。」 看著羅里特斯一臉的天真無邪,赫斯緹雅也給了他一個微笑。
阿瑪妲的丈夫早在三年前戰死,與她相依為命的就只有她的五歲兒子羅里特斯,跟原本和阿瑪妲丈夫同是戰友的那三個人──他們三人在一場戰役,因為被敵人砍傷殘廢,本來已經被軍隊拋棄,但身為隊長的羅里特斯的父親不忍他們送命,前去搭救他們的時候,才讓他失去撤退的時間而魂斷敵營。他們三人因為已殘,無法再上戰場,為了答謝隊長的救命之恩,於是想用一輩子的生命照顧隊長的遺孤,為了避嫌,也為了要互相照應,所以他們三人選擇住在離阿瑪妲三裡遠外居住。 而阿瑪妲每天都會送飯給他們。 赫斯緹雅的「工作」,就是每天都幫他們做上一頓餐點。 因為她第一天到來,為了答謝他們的照顧,就烹煮了一桌菜,五個人吃了驚豔不已,於是這往後日子的三餐全都是赫斯緹雅負責了。
日子飛逝,眨眼間已經快過了半年了,又到了烹煮晚餐的時間,赫斯緹雅準備著烤餅要讓阿瑪妲帶給那三人──那是一種用著粗艾麥粉混鹽水而制的麥餅。 白天的練劍已經讓羅里特斯累的趴在阿瑪妲腿上睡覺了。 看著赫斯緹雅熟練在廚房忙進忙出的樣子,阿瑪妲忍不住問了一句:「赫雅妳是不是逃婚來著的?」 一塊餅差點沒掉到地上。 「……阿瑪妲妳怎麼會這麼認為?」 「我從以前就想問了……妳看嘛,妳人漂亮,個性又好,廚藝滿點,就算父母沒有給妳指派婚姻,肯定也有一堆男人守在妳家門口。」阿瑪妲托著腮,笑笑地看著赫斯緹雅,「所以妳不是來找親人的吧?」 赫斯緹雅不知道該承認什麼還是該否定什麼,她只好陪笑著。 「不過啊,結婚真的要選擇自己愛的人……」阿瑪妲的臉上出現了平常看不到的溫柔表情,「雖然跟羅里特斯的父親在一起沒有多少年,但一想到他,就算任何困難我也都可以笑著挺過,再加上羅里特斯……他留給我的這個孩子就是我一生的至寶。」 赫斯緹雅將包好的烤餅放在阿瑪妲面前,「羅里特斯再過兩年就要離開這裡去接受戰士的訓練了吧?」 自從她來到這裡,她天天看著羅里特斯拖著比他高一倍的長劍去三裡遠外找那三個人練劍。 阿瑪妲點頭,眼角掛著絲絲淚水,她捋了捋羅里特斯額前的頭髮,「他說他想成為跟他父親一樣的戰士……以後立大功賺大錢房子蓋高高什麼的……哈哈,其實嘛,當父母的,只要孩子平安長大,能不能出人頭地都是其次,我還想著再過十年,羅里特斯長大了,找個好女人,漂不漂亮都沒關係,他喜歡就好,最好給我生一窩小崽子,讓我每天都跟那些小崽子一起玩樂,你不覺得這樣人生最美好就是這樣而已嗎?」 赫斯緹雅微微頜首,同意阿瑪妲的說法,但在這種時代,這種愈簡單的願望就愈容易落空。 「……哎,說這些傷感話做什麼,」阿瑪妲隨意抹去臉上的眼淚,把羅里特斯安置好,「我去給那三個人送餐去了。」 待阿瑪妲走後不久,赫斯緹雅突然感覺到了什麼,不過看著羅里特斯還睡的正熟,她就走出戶外。 「是赫爾墨斯嗎?」赫斯緹雅輕輕叫喚著。 「姑姑妳的直覺好准啊!」赫爾墨斯從黑暗裡走出──他頭戴翼帽,腳穿插翼涼鞋,手裡拿著雙盤蛇帶翼權杖。 「好像就有感覺是你,」赫斯緹雅坐在長椅上,乘著徐徐涼風,十分愜意,「來找我有什麼事嗎?」 「是有幾件事要跟妳說,眾神提議要拋棄人類……」 赫爾墨斯講述著在議場裡聽到的── 人類已經不是當初普羅米修士製造出的純潔泥人偶,他們偷竊、爭吵、廝鬥的事屢見不鮮,每個人都在為自己的利益爭奪,根本不知道什麼叫謙讓,剩下的只有欲望,都用自己的智慧和能力去侵犯別人的利益,為了在爭得中取勝不擇手段,最重要的是,他們完全忘了神祇給予他們的恩惠。 「終究要走到這一步了嗎……?」赫斯緹雅眉眼間的舒心愉悅退去,取而代之的是一抹黯然落寞。 「所以雅典娜姐姐立即反對,她認為人世間既然有愛,神不該拋棄人類。哈迪斯認為姐姐想法單純天真,人類的劣根性已經開始漸漸展現出來,某些刻在骨子裡的惡劣已經無法通過神的救贖,沒有滅絕人類已經是神對最大的寬容,他們兩人為了這件事爭執不休。」 「雅典娜竟然……」赫斯緹雅有些訝異。 「後來父神決議,那就以兩百四十三年為一期的『裁決』來決定人類的命運……」赫爾墨斯頓了頓,提出自己的想法,「不過就我來看,對人類滅絕與否,救贖與否這話題,不如讓人類他們依靠自己度過難關,這才是神所展現出來的公平。」 「讓人類自己度過難關,才是神展現出來的公平……」赫斯緹雅的嘴唇默默地重複著這些話。 「可不是,雅典娜姐姐為了幫人類說話都把自己賠進去了。」赫爾墨斯解釋著,「因為其他眾神說既然雅典娜是支持人類一方的,那就得讓她用真身下凡體驗人間,而且還是得用人類剛出生的形態。」 「雖然是真身,不過嬰兒時期根本發揮不了力量,或許連保護自己的結界也做不到。」 「那個時候當場根本沒神敢附和雅典娜,所以這個不合理的事自然沒有說出來。」赫爾墨斯低咕著。 赫斯緹雅靜靜思忖著。 「……還有一件事,其實也不是很重要的啦,不過對妳可能有那麼一點點重要,可是妳不想聽也沒關係啦……」赫爾墨斯說的口若懸河,對上赫斯緹雅朦朧的眼神,他立即說出重點,「阿波羅來找妳了。」 「……」一聽到這個名字,赫斯緹雅默默的捂著臉,不由得又憂鬱起來,「明明都在宙斯的面前,跟他和波賽頓說了不可能和他們在一起的。」 「他是自大自戀了點……」看著赫斯緹雅傷感的樣子,赫爾墨斯也不好受,他怔了一會兒,情神穆肅地說,「所以不把話說的太清楚明白只怕他根本不瞭解。」 「我不喜歡把話說得那麼絕……」赫斯緹雅眼神再次低落。
「不要欺負赫雅姐姐!」 話音剛落,一把劍突然撲向赫爾墨斯而來,幸好赫爾墨斯閃的快,避開了那要命的一劍。 「小子!不要拿著一把劍隨便亂刺!」 「不要欺負赫雅姐姐!」羅里特斯根本不理會赫爾墨斯,辛苦的抬起長劍,又是一刺。 羅里特斯才剛睡醒,就聽到外面傳來的談話聲,他雖然不知道他們在說什麼,但看見赫雅那難過的表情,就直覺她是被欺負了。 「赫……不是,誰敢欺負她啊!」赫爾墨斯雖然瞬間理解這豆丁說的是誰,不過她可是神王的親姐,誰能這麼大的能耐「欺負」她。 「你讓赫雅姐姐難過了,你這個壞蛋!」 「哈……?解釋太麻煩了,你還是睡一下。」赫爾墨斯的雙蛇杖向羅里特斯輕輕一點,金色的光芒瞬間讓羅里特斯陷入昏睡。 赫斯緹雅立即上前抱住羅里特斯,不讓他跌倒受傷,並斥責著赫爾墨斯,「你何必對一個孩子這麼較真?」 「較真是他,不是我。」看著赫斯緹雅這麼呵護羅里特斯,赫爾墨斯竟然有些吃味了,「……還有,赫斯緹雅姑姑,妳這次在這裡住在太久了吧。」語氣中有著說不出來的醋意。 「也沒很久吧,奧林帕斯才過了……」 「已經很久了!」 赫斯緹雅苦笑著,是啊……明明都只是想待個幾天,想不到人間都快半年了…… 「我知道,我會儘快回奧林帕斯……」赫斯緹雅的神色落寞下來,眼瞳中倒映著羅里特斯的小臉。 看樣子要跟他們道別了……
【百年阡陌.開端.下】 過後幾天,赫斯緹雅告訴阿瑪妲她將要離開的消息,但她一直不知道要用什麼理由來解釋,但阿瑪妲什麼都沒問,赫斯緹雅既然有她的難言之隱,她就沒有必要揭人隱私,她只是靜靜的抱著赫斯緹雅,她告訴赫斯緹雅,無論她什麼時候走,或者什麼時候會再來,她都會歡迎。
赫斯緹雅告訴赫爾墨斯請阿波羅來人間界找她,除了她不想回到奧林帕斯再去處理這件事之外,最重要的是,宙斯已經允諾自己是永生的處女神,他是神王,他在裁決上有絕對的權力──這意味著不能對此事再有議論,現在阿波羅還心心念念著自己,那就可能會惹的宙斯不高興,她不能讓他們父子心生嫌隙。 一聽到赫斯緹雅要見自己了,阿波羅立即趕到人間界。 「赫斯緹雅,聽赫爾墨斯說妳願意見我了?」 赫斯緹雅看著阿波羅,心想著宙斯風流成性,他的兒子卻是個情癡男子──但也恰恰是因為他的情癡糾纏,才會害慘了一個名為達芙妮的寧芙,她寧願變成一顆月桂樹也不願跟他在一起,在這場愛情裡,他們都是傷心者,所以對於他,她實在不願意再來傷害他。 他們離開阿瑪妲的住所,走到附近的河流處。 「……阿波羅,我曾經用宙斯的頭髮起誓,不會跟任何人結婚的。」赫斯緹雅試著想再用勸導的方式來讓這男人瞭解。 「誓言這種東西,我們可以想辦法破除。」阿波羅還是不死心。
──所以不把話說的太清楚明白只怕他根本不瞭解。
「阿波羅,我告訴你!」赫斯緹雅眼神湛冷,語氣也強硬起來,「我赫斯緹雅,用月桂樹起誓──以頸為上,以腰為中,以腳為下,在我永生永世的生命裡,絕不會跟任何人,包括你阿波羅,共結連理。」 「赫斯緹雅……!」 「以後,我維斯塔教的貞女們,她們都會戴上這象徵純潔的月桂樹葉飾品以示我的決心,」赫斯緹雅以一副漠然神情及語氣直視阿波羅,「這樣,我說的夠清楚明白了嗎?」 阿波羅張嘴想要說什麼,但看著赫斯緹雅那態度堅定的模樣,只說了一句「我知道了。」就離開。 赫斯緹雅在阿波羅離開後,捂著自己的胸口長籲了一口氣,她總算說出來了。 突然平靜的草叢中,傳來「窸窸窣窣」的聲響。 「羅里特斯,已經知道是你了……」 一個驚呼聲從草叢中響起,然後再一陣窸窣的動靜後,羅里特斯的小腦袋瓜從草叢裡探了出來,藍色的眼睛撲閃撲閃的,「赫雅姐姐妳好酷啊!剛剛那個哥哥又高又帥耶,你竟然不要和他結婚?」雖然他還聽到很多事情,不過幾乎都聽不懂的就算了。 「那麼你想跟姐姐結婚嗎?」赫斯緹雅純粹只是鬧著玩的。 「誒……完全不想。」羅里特斯秒答,「姐姐是媽媽啊,如果姐姐女兒我倒還可以考慮考慮。」說完,擺起自以為帥氣的樣子。 赫斯緹雅被逗笑了,羅里特斯那副機伶的樣子,就覺得像極了赫爾墨斯,或多或少她也瞭解阿瑪妲的擔心。雖然國家將男孩培養成合格的戰士──但這些培養是建立在付出巨大代價的基礎上。如果想讓羅里特斯在這種時代上安然的度過一生…… 「羅里特斯,你閉上眼睛,姐姐送你一份禮物。」赫斯緹雅蹲下身,「可是絕對不能偷看喔!」 「禮物?好──!」 當羅里特斯閉上眼睛,赫斯緹雅現出真身,霎時她一頭火紅的髮絲帶出絢爛的火焰,周身似有烈焰環繞,她雙手捧著羅里特斯的臉,額頭抵著他的額頭,輕聲低喃著:「你,羅里特斯,將會得到我爐灶女神赫……」
──不如讓人類他們依靠自己度過難關,這才是神所展現出來的公平。
突然,赫斯緹雅想到赫爾墨斯那無意間的話,她立即將真身撤下。 「姐姐……?」緊緊閉上眼睛的羅里特斯還是不敢把眼睛睜開。
──神的……公平……
「……再見了,羅里特斯。」 赫斯緹雅在羅里特斯額頭輕輕一吻,待羅里特斯睜開眼睛時,已經再也不見赫斯緹雅的蹤影。 「赫雅姐姐……」
赫爾墨斯正坐在赫斯緹雅宮殿前等著她回來,遠遠地就看見赫斯緹雅乘著驢子飛了回來,赫爾墨斯迎了上去。 「赫斯緹雅姑姑,妳剛從人間回來嗎?」 「沒有,我去雅典娜那裡締結契約花了點時間,」赫斯緹雅下了驢,伸直了腰,深深地舒了一口氣,「在她下凡長大的這段期間,我可以用我的火焰保佑她的居住地不被敵人入侵……不過只限定她在那裡的這段期間,還有她長大後力量跟著覺醒,我的護佑也會跟著減弱。」 「喔……是嗎……」赫爾墨斯有一搭沒一搭的回應著。 「既然這是宙斯的決議,就是一場公平的『裁決』,這種保護起碼可以防範一些不安於室的壞東西介於他之間的爭鬥……」看著赫爾墨斯欲言又止的樣子,赫斯緹雅有種不好的預感,「……怎麼了嗎?」 「伯羅奔尼薩斯半島的阿爾戈斯平原已經淪陷了……」赫爾墨斯儘量說的平靜些,「有一支海上民族勾結了邁錫尼內部政權,他們聯手摧毀整個邁錫尼城邦,連同附近的村莊也一併剷除……」 「那羅里特斯和阿瑪妲他們……?」赫斯緹雅目光淡然無波。 「已經沒有任何亞該亞人(希臘人舊名)的存在。」赫爾墨斯不敢對上她的眼神。 赫斯緹雅腳下一個踉蹌,重重地撞上了身後堅硬的柱子。 「赫斯緹雅姑姑……!」 赫爾墨斯也沒想到向來端莊優雅的赫斯緹雅,會有這種反應,赫爾墨斯也有些不知所措。 赫斯緹雅沒有聽到赫爾墨斯的叫喚,她只是一直在想如果當初賜與羅里特斯神力的話,他跟阿瑪妲就可以躲過這場浩劫,但是歸根究底── 「為什麼人類要自相殘殺……」 赫斯緹雅恍惚的進入自己的宮殿,看著爐灶裡的火苗亂竄,想起不久前她還跟他們一起同桌吃飯,她坐在地上,拾起被火燒燼的白色灰燼捏著人形,並沒有發現在灰燼裡還帶有火苗,她想到阿瑪妲,想到羅里特斯,歎了一口氣──以火為生,以氣為命。 她手中的小人立即動了起來。 「──!」 赫斯緹雅立即意識到宙斯曾經下令不能再製造人類,她在慌張之餘想將灰燼給捏碎之時,小人的動作比她更快,它立即從她手中飛走,懸在��空中,看了赫斯緹雅一眼,似乎不瞭解為什麼眼前的這個造物主製造「它」出來,又要毀了「它」?即後,便沿著廳堂旁的柱子飛往外邊。 「我……宙斯說過不能再製造人類的……可是,再怎麼樣,也不能……」赫斯緹雅迷茫地看著自己顫抖的雙手,「我剛剛怎麼會想殺了那孩子……」 才剛回到奧林帕斯的赫斯緹雅,首先面對的是聽到「家人」的死訊;接著是違背「神王」的命令;再來就是想殺「孩子」的舉動,一連串的變故讓赫斯緹雅徹底攤在了地上,眼淚止不住的哭泣,一直不停地滴落下來。 我怎麼……
──其後,赫斯緹雅把奧林帕斯十二主神的頭銜讓給新一代的年輕酒神戴歐尼修斯後,她便把精力投入人間界,為人類造福,宙斯尊重赫斯緹雅的意願,於是允許她優先享受每一份公共祭品──這已是後話。
「它」在奧林帕斯與人間界漂蕩──也不知道過了幾百年還是幾千年,被赫爾墨斯發現,帶往冥界轉生,在東方一個小島的一戶商賈人家誕生,「她」跟兄弟承繼父親事業後,除了賺錢,她的愛好就是旅行,常有人問到她的感情事,都被她語氣嚇的不敢再提起,於是再過好幾十年,她離世後,再次投身為女胎,這次的出生地是在希臘雅典市區的貧民窟,這一世的家庭,不及上一世的富足,女嬰的父母嫌棄女孩子沒有辦法分憂家庭的經濟,於是把她丟在維斯塔教神廟的門口。 維斯塔教的教母發現門口的女嬰,將她抱進教裡,看見佇立在大廳的赫斯緹雅女神像。 「赫斯緹雅(HESTIA)女神……」不知道為什麼,每天都在注視的女神像今天卻特別有感覺,教母猶豫了半晌,再看看懷中的女嬰,「那就……叫妳赫雅(HEIA)吧。」 名為「赫雅」的嬰兒,發出清脆的笑聲。
──轉了一大圈,終究還是回來了。
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elle-p · 4 months
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月光館学園の先生
Teacher in Gekkoukan educational institution
高等部2年生の授業を受け持つ先生たちは、生徒のほとんどが勝手知ったる内部進学生だからか、かなり趣味に走った奔放な授業で有名。個性と独立心を獲得した、港区に誇れる立派な月高生の育成に勤しんでいる。
鳥海先生 Toriumi かに座/AB型 2-F担任、現代文担当、生徒会顧問
2年F組の担任で、現代文の担当。非常にさばけた性格で、真面目に話を聞かない生徒に謝罪を要求したり、サボりの生徒の席を勝手に再分配するなど、裏表のない性格そのままの授業をやっている。はっきりとした目鼻立ちと茶色がかった髪のため、実家のある島根ではお人形さんのようだと近所のオバちゃんたちに評判で、小中高の子供時代もそこそこモテ期をすごしていた。当時から文学少女だったために大学は国文科に進み、「日本文学に精通した可憐な新入生降臨!」くらいのウワサは辞さないとさえ期待していたが、いざ上京してみると、 自分の程度が世間でいかに平凡かに気付かされ、以降はこれといった華やかな出来事にめぐり合うことのないまま、29歳の現在に至る。
趣味で同人作家としての活動も行なっているが、これといった手応えはない。職場である月光館学園でも浮いた話に恵まれず、日本語の在りかたという点で話が合わないため、古文の江古田先生とは犬猿の仲だったり、倫理担当の叶先生からは女として負け犬確定の扱いを受けるなど、くさくさした日常を送っている。
心は可憐な
三十路前
「私が怒られるから静かにして」発言など、よくも悪くも生徒とのあ
知的な顔とやる気のない中身とに非常にギャップがある29歳独身。世間一般の女性の例にもれずケーキ好きで生徒に要求している。
「私が怒られるから静かにして」発言など、よくも悪くも生徒とのあいだに垣根を感じさせない。
鳥海先生のボヤキ
• じゃあ今日は明治の文学ね。教科書の12ページ。···あ、先生、この作家あんまり好きじゃないな。やめ ましょう。(4月21日・授業)
• イジメに関する小論を読んで、感想ってやつね。こんなのサービス問題じやないの。なーんか書きゃ点あげたわよー。“この学校におけるイジメを告発” とかねー?···って、ウソよお。イジメ、無いわよねえ。無い無い。面倒。(5月25日・授業)
• アイギス・・・さん?珍しいお名前ね、生まれは外国なのかしら。他に特記事項は···ん?···人 型···戦術兵器?···なんかの間違いね、この書類。見たもの、聞いたもの全てが、正しいなんて思っちゃ駄目よね。 (9月2日・ホームルーム)
• 世の中は椅子取りゲームなの。みんなも気をつけてね。(11月9日・ホームルーム)
• みんなー、修学旅行はどうだった〜?先生、寺なんか興味ないから参ったわ。火曜からは体験学習ね。面倒な社会科見学だと思えばいいわよ。社会に出るって大変なの。これをキッカケに皆にも分かってもらえそうで嬉しいわー。その間、先生遊べるしね。(11月21日・授業)
確かに、この社会に希望なんて、そうそう転がってないよね。逆に、そこらに転がってるもんで満足すんな!甘えんじゃねーよ!···って、思ったワケよー。···先生、いま良いこと言ったから、期 末にこのまま出すよ?(1月 28日・授業)
江戸川先生 養護教諭 総合学習担当
見るからに健康、清潔とは縁のない養護教諭。カリキュラムが自由なのをいいことに、趣味に走った授業を行なっている。
怪奇!
保健室に巣食う悪魔
無精ひげとよれよれの白衣、脂に汚れた黒ブチ眼鏡、およそ健康的とは言い難い頬と土色をした顔色で、「優しい保健の先生」のイメージとは似ても似つかないうさんくさい風貌の保健室の主。月高赴任前のことを知る人間はおらず、名前すら本名ではないとさえ言われている。元気なときに訪れても追い返されるだけだが、体調が悪いときに保健室の戸を叩くと、先生自ら調合した極めて怪しいクスリを盛られる。運よく効けば具合がよくなることもあるが、当然トドメの一撃になることもなきにしもあらず。
養護教諭として生徒の手当てや保健業務を受け持つほか、「個々の知識を結び付け、総合的にはたらかせる」 総合学習の授業を受け持っている。しかしその実態は、「魔術を利用した人間心理治癒」と称し、前代未聞の魔術理論を紐解く、生粋のオカルトマニア。オタク特有の傾向である、自分の得意分野に関して話が長い特徴がある。夏休みの補習では、ここぞとばかりにさらにディープな講義を展開し、計5日間の日程のうち丸2日を魔術講義に付き合わされることになる。
体調の悪い生徒をじつに嬉しそうに迎える彼。保健室での行ないが本当に手当てなのかも怪しい。
江戸川先生のオカルト講座
• 保健室に何か用かね、ヒヒヒ。でも困るなぁ⋯これから秘密のサ⋯おっと。⋯講習会なんですよ。⋯なんだ、おまえ全くの健康体じゃん。私の目はごまかせませんでございますよ。サボリはお断り。ハイ、出て行った、出て行った。(保健室・体調普通以上)
• ···おやまぁ一、傷かウイルスか呪いか恋か。ずいぶんと調子悪そうですねえ。これは···出番ですね、イヒヒヒヒヒヒヒヒ。さて、取り出しましたるこの秘薬··· ニガヨモギにドクニンジン、ヒヨスにナツメにエトセトラ、エトセトラ··· オロしてコネてウサギの手。白山の杜氏もビックリの大吟醸。たちどころにアナ夕の病気を治してみせますよ。さあ、飲みなさい···飲むんだ!(保健室・体調疲労以下)
• まあ魔術と聞いて、何でもできるようになるイメージを持ってるヤツもいるでしょう。誰かにイタズラしてやろうとか、苦しめてやろうとか··· そんなロクでもないことを真っ先に思いつく人間に魔術の習得はできません。これは、洋の東西を問わずに共通することですね。邪な者は、無力であるか、途中で破滅するか。そのどちらかになるのです。(5月28日・授業)
江古田先生 2-E担任古文担当
今年50歳を迎えたの古文の先生で、風花の在籍する2年E組の担任。古きよき日本を愛する感覚は、現代の若年層とかけ離れているため、教師たちの間でも煙たがられている。「エアコンは体に毒」のスローガンの下、冷房や暖房をしょっちゅう止めてしまうので���「エコだ」と揶揄されている。面白いを「ホワイトテイル」、白ける話を「ホワイト キック」と一生懸命使っているが、90年代に若者文化として知識を仕入れてから時間が止まっているらしく、なんだか哀れ。
江古田先生のエコ文化論
• えー···明日からは修学旅行だなぁ。京都、我が心の故郷だ。他の先生はあろうことか海外を推すからなぁ···毎年反対するのが大変なんだぞ、んん?(11月16日・授業)
●当時の発音には “F” が入るんだぞ。“ひさかたの光のどけき春の日に” は··· “ふいさかたの、ふいかりのどけき···” う〜ん、美しいですねぇ··· (11月16日・授業)
小野先生 歷史担当
熱狂的な戦国マニアの先生であだ名は小野ムネ。政宗がらみにヤマをはればテストで高得点が狙えるが、受験を考えると参考書や塾に頼らざるを得ないため、3年生からは「歴史のハズレのほうの先生」と思われている。金色の細い三日月の前立てが印象的な愛用の兜は言うまでもなく政宗公の戦装束。オーダーして作らせた一品物で、新入生はその格好で行なわれる授業に驚愕するが、ひと月もすると立派になじんで気にも留めなくなり、そうなって初めて月高生としての肝が据わる。42歳。
僕は政宗公に会いに行く!
• えーと今日は貝塚の話か。うーん、貝塚なんて、ただの貝だよね。もういいかなこれは。先生、早く戦国とかに行きたいね。ワクワクしたいね。(4月30日・授業)
• じゃ、今日は政宗公だね!もう先生ワクワクして全然寝てないんだ!じゃ、政宗公の生い立ちから丁寧に紐解いていくからね!時は1567年、米沢城··· (10月1日・授業)
• うっ···ううっ···こうして、9月24日、西南戦争は幕を閉じたのであった··· まつ···ぐすっ まさ、まさに··· 武士の、武士の時代の終わりであったぁ···!!···ここから現代までは飛ばして、また戦国やろうね···ああ、政宗公··· (1月15日・授業)
宮原先生 数学担当
三角定規を片手に数字のかわいらしさを語る数学の先生。ふさふさアフロでおねえ言葉という風采は、変り種の多い月高高等部の教師たちの中でも異彩を放っている。数字や数式への思い入れはかなりのものだが、「解法」を愛するけれど「解答」には興味がないため、最後の繰り上がり計算をいつも忘れてしまうという、「使えない」 先生ナンバーワン。
数字LOVEの心
• ···で、ここが繰り上がるので···答えはX=1ですね。···え、違う?あ、ここが11だから··· すいませんね、X=2か。え、まだ違う??··各自、計算してくださいね。そういうわけで、すごいでしょ。数学って面白いよね。こんなに難しい問題も、解いてみるとX=1··· あれ、2だっけ?まあそんな感じで、簡単になっちゃうでしょ。ブラボーでしょ。(4月27日・授業)
この8、なんかすごく可愛いでしょ。9なんか尻尾がぷりぷりだし。マニアックだけど、2!!2もいいよね〜、ほんと、イイ!数字って可愛いよね。もうたまんない!(9月28日・授業)
竹ノ塚先生 物理担当
長身で渋めの男前、スーツは華美ではないが上質で、どことなくセンスを感じさせる45歳。見た目はいたってまともだが、せっかちで授業の進度が異常に早く、実験は結果のみの紹介、問題の解法を教えないままテストになだれ込むなどのせいで一部の生徒から不満が上がっている。板書の文字は大きく見やすいが汚く、折ったチョークの数は校内一。
かっこいい言葉集
• 言ってみれば、夏休みはもう··· 摩擦係数ゼロの坂道の上ってとこか。おっ、先生、今カッコよかったな。黒板に書こうか?(9月1日・授業)
• まずは基本中の基本、重力な。重くて大きなものが、小さいものを吸い寄せる。これが重力。女子高生に、中年男性が吸い寄せられる··· これも重力··· ···て、何を言わすんだ!(12月9日・授業)
叶先生 倫理担当
おもに3年生の倫理の授業を担当する先生。とくに男子生徒に人気が高く、「エミリ先生」と慕われている。授業熱心で進学指導に力を入れているのが評価されている一方で、若い男の子を手の平で転がして楽しむという、教師としてちょっと問題アリな性格。教師にしておくのは惜しい抜群のスタイルと評価が高いが、胸は詰め物とのウワサ。一部上場企業のサラリーマンと婚約中。
禁断の恋のゆくえ
自分にほれ込んでいる友近を、勉強を見るためと称して自宅に招いている叶先生。絶対に秘密のハズがどこからかバレて、九州の学校に転任することになって しまう。
大西先生 科学担当
細面ですらりとした、32歳の先生。婚約者と別れた過去があり、当分恋はいいと思ってるうちに、本格的にどうでもよくなり現在に至る。メガネを取ると美人なのだが、武器を隠し持っている感覚がいいという理由で、人前では外さないようにしているらしい。東洋医学批判者で、江戸川先生と新しい薬の開発を競っている最中。
やっぱり化学反応が好き
• 昨日ね、テレビ見てたらダイエット特集やってたんだ。“水を飲むほど痩せる!” とか言ってね··· んなワケないじゃない!浸透圧とかオール無視でしょ?なのに、だまされるのが多いんだから··· (5月6日・授業)
• 来週の火曜から試験かー。実験バリバリやりたいんだけどね。薬品を混ぜ合わせる瞬間って、最高に興奮するよね。(10月7日・授業)
寺内先生 英語担当
学生時代、留学先のインドで知り合ったイギリス人宣教師と、帰国後に感動的な再会を果たし、結婚に至る。そのシーンを「クリスマスの思い出」として毎年生徒に披露、英訳させる先生。会話中にかなりの頻度で英単語が混ざるが、本人曰く「関西なまり」みたいなもの。黄色いスーツにカチューシャという、どことなく海の向こうのセンスが香る28歳。
グレートイングリッシュスタディ
• はい、ここではAさんが死にそうなんですね。で、Bさんが言う “ステイ ウィズ ミー!” “しっかりして!” と叫ぶから、このあとAさんの魂が戻ってくるワケですね。これ、テストに出しますからね。面倒なんでこのまま出しますからね。と、もうすぐチャイムですね。それまで私のインド留学話でもしましょうか。(5月15日・授業)
今日はクリスマスの思い出をスピーチします。聞きながらイングリッシュに直してください。“もみの木の下で出会った私達は燃えるような恋に落ちたのです···” “イルミネーションはお互いの顔をビュー ティフルに照らし···” (12月24日・授業)
校長先生 校長
長年の政治的活動と少なくない資金とで、ついに私立高校の校長職を射止めた人。教師としての才覚には残念ながら恵まれているとは言い難く、部下である先生たちだけでなく、生徒からもデキない男と見抜かれている。美鶴の高校生離れした生徒会長就任演説に対抗意識を燃やし、つぎの週の集会でありがたいお言葉を用意するが、順平に同情される始末。
沽券に関わる大演説
えー、諸君らに今日は特別に、大切な話をしようと思います。あー、世間では、不可解な事件や、理不尽な事件が多いようですが··· うー、この学園の生徒である諸君らには、関係ないことだろうと思います。えー、しかし高校生という若い時期には、様々な悩みもあるでしょう··· まー、だからといって、あまり、思い悩むことはないのです。えー、“過ぎたるは及ばざるが如し” という言葉を、紹介します。あー、これの意味はといいますと··· (4月27日・朝礼)
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ophelia333k · 1 year
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2023.03.19 岡崎京子の退屈と、空虚で透明な穴
 昨日は、川で弾き語りをしていたら、やってきた警察官に立ち退かされて名前や電話番号等を控えられた後、家に帰って眠ると、フライされたコオロギを食べて「意外と美味しいよ」と誰かに言う夢を見た。最近、人と話していて、「あなたはもっと自分が、どのようなときにどのような感情を抱いているかについて自覚的になった方がいい」ということを言われたので、半分カウンセリングを受けているような気分でとても楽しく、そして絶望的に会話をしていた。自分にとって一番楽しいことは、楽しくそして絶望的であること、絶望的でありそして楽しいこと。イヤホンからは大森靖子が「アンダーグラウンドから君の指まで 遠くはないのさ iphoneのあかりをのこして」と歌う声が聞こえていて、いまもそれを本気で信じている。アンダーグラウンドという最果てと、今ここにある指先が結びつけられる。
 RADWIMPISの「五月の蠅」を聴いたら、中学一年生の頃の夏のことを思い出した。大して興味もない部活の練習中に、練習をサボって校舎の裏みたいなところで誰かに「五月の蠅」を教えられて、それを聴いていた。「五月の蠅」を聴くと、あのギターのリフを聴くと、中学生の頃の炎天下のグラウンドが思い浮かぶ。数日前、京都市役所前ではデモが行われていた。村上龍の小説の中で猫が喋り始めた。映画、『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』と『RRR』と、『REVOLUTION+1』を見たいな、給料日まで所持金はゼロだけど。マクドナルドではカップルが向かい合って座っている。大森靖子が「料理長の音楽は豚肉の焼ける音だった」で、「君の好きなことが君にしかできないことだよ」と歌うのをもう、1000回くらいは聴いている。
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〈見るための眼、呼吸するための肺、飲みこむための口、話すための舌、考えるための脳、肛門、喉頭、頭、足を、もはや耐えがたいものと感ずることは、なぜそんなに悲惨で危険なことなのか。なぜ、さか立ちで歩き、骨のくぼみで歌い、皮膚で見、腹で呼吸しないのか〉(ドゥルーズ+ガタリ『千のプラトー 上』、p310)
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 人と話していて、急に現実感がなくなってしまうことがある。会話している自分と会話している相手を外側から眺めていて、その場面が切りとられているような感覚。そうなっても、もちろん自分は会話を続けている。これは現実なのか、現実じゃないのか、と考えながら会話を続けている、自分をずっとどこかから眺めている。こういうとき、急に「すみません、現実感がなくなってきました」。と言っていいのかな。でも、そういう内的な感覚って話し言葉にしてもどうしようもないような、そんな気がする。そんな気がする。自分の感情、自分の思っていることはやっぱりそれほど明確ではない。目の前に「綾鷹」のペットボトルがある、ということよりも、遥かに曖昧なものでしかない。「楽しい」と言葉にしてみれば少しそんな気もするし、「悲しい」と言葉にしてみればそんな気もする。
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 Twitterという場にせよ日記という場にせよ、それを誰かに伝えたい、公開したい、という欲求が薄れている。というか、正確には、SNS的な、リアルタイムで何かを伝える行為への欲求が薄れているのだと思う。長いスパンで何かを伝えたい、という気持ちはずっとある。SNSでも日記でもなく、小説を書くべきなのかもしれない。何日か前に、ひとつ小説が書けたので、そうやって続けていきたい。しばらくは水の中に潜っていたい。そこには熱帯魚が三匹泳いでいる。
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 今日はバイトの休憩中に、ずっと「吉本隆明の183講演」のテキスト版を読んでいた。インターネットで吉本隆明の講演が183本聴けるし、読めるというのはほんとうにありがたくて、いま自分にとっては一番価値のあるサイトかもしれない(サイトそのものは「ほぼ日刊イトイ新聞」)。
 「文学の戦後と現在 ――三島由紀夫から村上春樹、村上龍まで」で、吉本隆明は、村上春樹に対して、「対象の選択力が非常に強い」という表現をする。���に挙げているのは『風の歌を聴け』の、「ひと夏中かけて、ぼくとねずみが、まるで何かにとりつかれたように、25mプール一杯分ばかりのビールを飲み干し、ジェイズ・バーの床いっぱい5センチの厚さに、ピーナッツの殻をまき散らした。」という文章で、このとき、大雑把に、そして強く対象が選択されている。
 村上春樹以前の世代であれば(たとえば大江健三郎)、もっと緻密に描くはずのものを、村上春樹は大雑把に、しかし強い対象の選択力で描く。そして、この対象選択の強力さが、文学として、重たい出来事を「軽く」している。大江健三郎までの文学は明らかに「重い」のに対して、村上春樹は明らかに書かれ方が「軽い」。そして、対象の選択が強力であるということは、ある意味飛躍があるということで、その飛躍は、しかしある種のリズムによって繋がれていく。リアリズムからも、緻密な描写、からも遠い方法。
 ここでふと、この「対象の選択力」の強力さ、そして書かれ方の「軽さ」というのはブコウスキーの『パルプ』を読んだ時にも感じたな、と思った。ブコウスキーも、現実を現実のまま写しとるというよりかは、明らかに大雑把に対象を選択して、ある種のリズムの中でそれを繋いでいた。もちろん、ブコウスキーに限らずポストモダンの小説にはそのような潮流があるのだろうけれど、ブコウスキーが自分にとってはなじみ深いから。
 たとえば、プルーストの『失われた未来を求めて』を読めば分かることとして、そこでは内面の持続というか、心の中で感じたことすべてが緻密に描かれている。すべて、というのは誇張ではなくて、たぶん、内面のすべてを、見たものすべてを描写しようとしている。それがある種の「重さ」だとすれば、ポストモダン文学には、対象選択の強力さと「軽さ」がある。
 ***
 「カール, カッセゴール. 退屈さとの闘争、衝撃へのノスタルジー : W. ベンヤミンと村上龍をめぐって. 京都社会学年報 : KJS 2001」も読んでいた。「退屈」をキーワードとして、ベンヤミンと村上龍、岡崎京子が引用されている。うる星やつら、終わらない日常、核戦争、オウム。限りなく透明に近いブルー、衝撃を人工的に生産すること。退屈さとの戦いの退屈さ。世界の破滅、という反復不可能なイメージでさえ、それが反復されれば退屈になる。  思えば、岡崎京子の漫画にはどれも愛おしいほどの退屈な空気感みたいなものがあって、村上龍『限りなく透明に近いブルー』には、暴力と性が加速し続けた結果としての、過剰な刺激ゆえのどうしようもない慢性的な退屈がある。  岡崎京子の描くあの日常(あるいは非日常)の、性や死を描くときの、その楽観的と言ってもいいくらいのグルーヴ感の中に、ぽっかりとあいた穴のような空虚さを見てしまう。自分の中では『pink』と『チワワちゃん』。というか、岡崎京子がそれを書くときの視線は、透明なもの、その生活に空いた空虚な穴を見ている。村上龍の『限りなく透明に近いブルー』もそうで、村上龍の視線は、過剰に飽和した性と暴力という非日常(が日常化したもの)の反復の、その後ろ側にある空虚な穴を見ている。
 村上龍について言うと(自分の読んだ中だと)、『希望の国のエクソダス』『愛と幻想のファシズム』『半島を出よ』『五分後の世界』『ヒュウガ・ウイルス 五分後の世界Ⅱ』は外へ外へと向かっていって、乾いた現実をただ描写している印象だけど、『限りなく透明に近いブルー』『共生虫』『MISSING 失われたもの』にはそうではない側面を感じる。ただ、『愛と幻想のファシズム』辺りの作品を読んでいたのは中学生の頃だから、記憶が曖昧で、『愛と幻想のファシズム』を借りた地元の図書館の静かな空気ばかりを思い出してしまう。そこにいたのはたいてい、小さな子供か、老人かのどちらかだった。
***
 最近、「意識レベルが低い状態」が幸せだと感じることが多い。睡眠薬で意識レベルが下げられている曖昧な状態が、一番幸せに近い。意識、が鋭敏な状態である限り幸福にはなれないな、と思う。意識レベルの低い曖昧な状態がずっと続いていて欲しい。だから、高校生の頃に読んだ『harmony/』で御冷ミァハが言っていたことの意味、そして意識が存在しない世界のその幸福さがとてもよく分かる。もちろん、そこに人間性は存在しないわけだけれど、人間性なんてはやく手放してしまえばいいのに、とほんとうに思う。でも、それに対して「人間性も必要かもしれない」と思う自分が存在してしまうから、そのコンフリクトと葛藤の中に意識が生じてしまうわけで、意識から逃れることができず、また、曖昧な状態を望むことしかできなくなる。
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namuahi-san · 1 year
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 馬無山(うまなしやま、馬に乗らなくても登れることからその名がつけられた山)が噴火し、補修者(ぶっ壊れてしまった世界を補修する者たち)も、オルタナ力士(ぶっ壊れた世界に順応して生きる者の総称)も皆、黒焦げ骨付き肉と化した。つまりジ・エンド(おしまい)だ。神が不在(いない)のだから仕方がない。じゃあ、マチ子は? マチ子は肉全般が嫌いだった。が、嫌いな食べ物を食べることで魂がより高いレベルに達する(実際、鳩にちくわをやるおばさんは鳩の魂をそうしているわけで……)ことを知っていたので仕方がなく黒焦げを口に入れ、いそいで川の水で流し込んだ(ところで、実家から電話が来ると聞いたことないような方言で訛る猫の話はしましたっけ?)。お金がなさすぎて塩(主食)を買うのに躊躇してたら海の水を焼いて塩(主食)を作ることを思いつくような人だって世の中にはいるのだ(それはマチ子)。あまつさえ、それを売って儲けようだなんて(原価はゼロ円ですね)! そう思ってマチ子、三十五年ローンで七階建ての塩御殿を建てたが結果、塩屋大赤字(主にガス代です)。塩御殿は売却されパルコ(塩)とかになりました。マチ子はね、悲しみのあまり、こう、猫背になったんですってよ。猫だけに(だけに?)。バスに乗るマチ子(バチ子)。窓から見えた細い道に『猫背矯正! 直します、すごく!』の看板を発見した。降車ボタンを押すと同時に両手をクロスしたまま窓を突き破り(そのとき、一陣の風がマチ子の頬を凪いだら……?)バスを降りた。件の猫背矯正医院では医者と看護師が互いをメフィスト(看護師)、ゼロ(医者)と罵り合っており、壁には、生のサメが『神さまアレルギーで神様がいない世界に行った人も、まあ……なかにはいますかねえ!!』とトゲ吹き出しで叫んでいるポスターが貼られていた。マチ子、いつまで経っても自分の番が回ってこないことに腹を立てて、裸(ら)、併設されている教会へと。奥の大きな十字架には肋(ろっ)の浮き出た男が磔(くつろい)でいた(あるいは、男は本当に存在するのではなく、皆(みーんな)の無意識が作り出した幻想、なのかもしれませんね)。そのうちの一人が、さみしい、という名前の子供だ。さみしい、は、墓場(常温)、というあだ名の女性と結婚し、戦争(うぉー)、というあだ名のバイト先のおじいさんを産んだ。戦争(うぉー)はいつも左手で右の脇腹をおさえているところからついた名で、名札にも、あっ、ここでニュースなんですが! 鳩にちくわをやり続けているおばさんを黒く塗りつぶしたら、鳩を黒く塗りつぶすおばさんに進化しそうだったので! 鳩おば(鳩をどうにかしようとするおばさんの総称)をマチ子(西暦のことをキリストの何回忌って数え方するタイプの女)が滅することで、未然に止めることができました。良かった……鳩は平和のシンボルですからね、なるべくむごたらしく殺した。表彰式を途中で離(り)するマチ子。おい主役は……マチ子はどこだ! 一方その頃、インター・ネットでは。おや、夫婦でそれを描き続けてる絵本作家の担当編集者が困ってるようですよ。夫婦はしきりにヤバい虚構の国(滋賀県付近)で鳩をむごたらしく殺す話を描きたいと言ってきかず、結局その話は自家製本(玩具屋の床に転がり、欲しい! 買って! と無限に駄々をこねている子どもの皮を集めて造ったものではありませんよ、あしからず)され各地の公民館や幼稚園、図書館といった公共施設に配られたということです(その頃の町の子どもたちの総数は、若干、ですが……減っていたそうです)。え? だからマチ子はどうしたかって? それどころじゃないんだよ! 世界では体の先端が壊死するタイプの奇病が大流行! 指先から発症して、第一関節、第二関節とそのたび切っていくしかないって、これ、どういうことかわかります? はい……自分(っぶん)、いいっスか……? 考えたら、怖くなってきたんっスが(震え)つまり、ね、最終的に人間は完全な球体になります(わあ……きれい)。そんな病気を鎮めるために祈り師は生まれた。税金の無駄遣いとの批判もあったが、彼らはシンプルに病気の鎮(ちん)を願った。祈り師たちの一日はこうだ。国から税金を貰う。ホテル暮らしで、好きなもの(湿らせたお麩等)を飲み食いし、ふて寝。で、時間が余り、尚且つ興がのったら激しく祈る。誰に? だから、まだいない、神に。一方マチ子(後にこの話をハッピーエンドで終わらせる存在)は、勤務先のスナックでいつだって常連のクソ客に絡まれていた。客はマチ子のことを姪だと思い込み、真(しん)には自分より年上のマチ子に対し、このタイミングで死することを勧め続けている。こんな調子だ。ヘイ、どうだろう、いま君は美しい……その美しさを永遠にするため死ぬという選択肢イェイ? マチ子はマチ子で叔父(叔父ではない)の顔に唾(だ)を吐きかけ耳たぶを思い切り捻り上げ部屋を後にした。バタン!(ヒュー!(口笛)) ドアが閉まる音。静寂(サイレンス)。マチ子の叔父(マチ子の叔父ではない)の、啜り泣く声。さて、君はこんなマチ子のことをどう思う? マチ子(苗字は川中島。浅くて広い川の中にある小島に代々住んでいる一族)はね、世界を救おうとしているんだ。嘘じゃあ……ない。現にマチ子はその足で叔父(叔父)の口座からありったけのお金を引き落とし、飲食店を開いた。店名はない。看板、いや、紀文のかまぼこ(赤、縁起が良さそうという理由で)の下に敷かれていた板が入口のドアの横に両面テープで貼ってはいるが……。食べログの唯一のレビューはこうだ『親兄弟を殺してでも食べたい名店の味!』。インター・ネットの効果だろうか。マチ子の店にはたちまち多くの人(じん)が並んだ! 並んだ数はあまりに多く、その行列は山(ざん)を越え、町(ちょう)をはみ出し、補修者も祈り師たちも踏みつけ、国(こく)を跨ぎ、海(かい)に浮かび、世界(ぜん)を繋いだ。そして食べた全員(みーんな)が、せーの、過激な食中毒! (もしくは)未知の病気! によってドラスティックに絶命した。巨大な両翼によって空に浮かぶオルタナ力士(本名)は、それをかなり満足そうに見ていた。するとどうだろう。『なに���』が集まり『なにか』が生まれた。やあ、俺さ。神は言った。こうして神は地上に降臨なさったのです(え? 話はこれで終わりかって……? いえいえ、本当のお話はここから、ですよ)。『それ』っぽいのがマチ子ひとりなことに神はひどく動揺(ヴァイヴ)していた。そして、マチ子に永遠の命を与えようと決めた。マチ子は口では文句を言いつつも満更ではなさそうで、むしろ(イェイイェイ)とさえ思っていた。神は、ひとりぼっちになったら正直……ちょっとキツいかな〜……と思っていたのだ。だが、それを知ったオルタナ力士がシュン!(音)と地上に舞い降り、神に反対した。神は突然の闖入者に驚き、多大なる衝撃を受けた(そう、神は反論とかに滅法弱いのだ)。そうして神は、喉越しの良い麺類しか喉を通らなくなる……。反抗した��ル士(おるし、オルタナ力士の略称)もこれには驚き、甲斐甲斐しく風の強い島に行き本格的な歯応えとするりとした喉越しを両立させた素麺を自ら作るなどして永い時間(あいだ)尽くしていたが、その心にはある計画を秘めていた。オル士はそれを、鹵(ろ)と呼んでいた。床に伏せる神の前に出された素麺は、その日だけ特別なものだった。おお、いつもすまないねえという神に、オル士は何も言わず椀を差し出す。口を開くと余計なことを言ってしまいそうだった。神はそれを気にする様子もなく箸を持ち、以前よりもゆっくりとした動作で麺を口に運ぶ。ああうまい、と神が言おうとしたそのとき、素麺は意思を持っているかのように神の口蓋垂に絡みついた。別の麺が、口蓋扁桃、舌根扁桃をバウンドし気管に飛び込んでいく。それは賭けだった。神の身体の構造がマチ子と同じかはオル士には分からなかった。ただ、神は一瞬驚いたようにオル士を見たあと、胸の上あたりを押さえ、ゆっくりと目を細めると何事か唇を動かし、上半身を起こしたままの姿で動かなくなった。享年およそ四十四億歳であった。オル士はそれを見届けると、(手の代わりだろうか)両翼を自身を包むように前へと持っていき、静かに合わせた。オル士が立ち上がると、終わったの? と無邪気な声がした。オル士はやけに長い睫毛を二、三度瞬かせると、緊張した面持ちでマチ子の方へと手を伸ばした。マチ子はいつか祈り師の上着からくすねたハンカチで自分の手を拭き、差し出された手のひらを見た。水でもどしたばかりのどんこのような、ふっくらとした手。数十億年ぶりの神のいない世界。太陽の光はどこまでも白く、マチ子はその手を伸ばした(人類が誕生する、何千年も前の話だ)。え? マチ子たちはその後どうしたのかって? どうしたもこうしたも、あんたの知っての通りだよ。オル士は神との戦いを、一対一(タイマン)で、武器も持たず、だが局部だけは隠した格好で行ったと後世に伝えた。その結果、神は倒れ、世界に再び混沌(リアル)が戻ったのだと。当初、素の姿で舞うことで素舞(すまい、すまう)という名だったものは、やがて相撲(すもう)と呼ばれるようになった。戦う者は、オルタナ力士の本名から、力士と名付けられた。彼らは皆一様に、オル士のような肉体を目指した。素麺作りのための毎日の島への往復によって作り上げられた、豊満ながらも無駄のない肉体を。ん? だからマチ子はどうしてるかって? マチ子なら今日も海に出てるよ。今は砕けたガラスの破片が海の流れのなかでいい感じに丸くなったものを透明石と呼んで、ふらっと遊びに来た人に売りつけているのさ。
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sabakan-news · 2 years
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本ビジュアル&本予告解禁!
5月5日“こどもの日”に、『サバカン SABAKAN』の本ビジュアルと本予告が解禁となりました。
今回解禁となる本ビジュアルは、本編に登場する「子供時代の友達との思い出」である「サバの味噌煮の缶詰」がモチーフとなっています。上の缶詰では「1980年代の子供時代(番家一路)」を、下の缶詰では「大人になった今」の主人公久田(草彅剛)が子供時代を懐かしむかのように見上げる構図となっています。1980年代の缶詰では、主人公の久田(番家一路)と友達の竹本(原田琥之佑)が自転車に乗り、母ちゃん(尾野真千子)は小言を言いながら追いかけ、父ちゃん(竹原ピストル)はノリで追いかけています。キャラクターたちの表情に個性とユーモアが溢れ、「缶詰から想い出が飛び出してくる“あの頃”に誘われるような」楽しさが漂うビジュアルとなりました。そして「ここは80年代。子供が主役です。」というキャッチコピーが添えられており、いったいどんな青春映画なのか、とても気になる本ビジュアルが完成しました。
さらに本予告も解禁となりました。主題歌はORANGE RANGEの大ヒット曲「キズナ」をANCHORが編曲、さらに、りりあ。の涙腺を刺激するピュアな歌声が予告編を盛り上げます。音楽はベテランの大島ミチルが手掛け、物語を奥深いものにしています。空と海に囲まれた長崎の美しいロケーションと煌めく夏が、観る者を懐かしく包み込み、“すべての人の子供時代”の記憶を呼び覚ます、胸を熱くする予告編となりました。
『ミッドナイトスワン』に続く温かな愛、新たな青春映画の誕生。ご期待ください。
「キズナ」編曲:ANCHOR 主題歌を担当させていただきましたANCHORと申します。初めて作品の詳細を伺った際、自分の生まれ育った故郷の田園風景を思い浮かべました。学生時代、その景色の中でMDウォークマンから流していたORANGE RANGEさんの楽曲「キズナ」をカバーさせていただけて大変光栄であると同時に、制作中はまるで作品の中に迷い込んだような不思議なノスタルジーに包まれました。大人になった今、まさに憧憬と呼ぶに相応しい夏の1ページを、りりあ。さんの歌と私の音、そして変わらない名曲と共に楽しんでいただけましたら幸いです。
「キズナ」歌唱:りりあ。 金沢監督からオレンジレンジさんの「キズナ」を主題歌として歌って欲しいとお話をいただいた時は私で良いのかと戸惑いました。監督から「キズナ」への熱いこだわりをお聞きして、この素晴らしい作品が完成した時に私の歌声で幕を閉じる事がとても光栄で「やらせていただきたいです。」とお返事しました。この作品はとにかく観て!の一言です!後悔しないと思うので是非観ていただきたいです。
音楽:大島ミチル 映画「サバカン」の作曲は金沢監督が私の音楽の「風笛」が大好きとのことでお話をいただきました。監督はとても穏やかで、でも音楽のイメージを明確に持っていらっしゃいました。映像を最初に見た時、長崎出身の私はその懐かしい風景や言葉に湿度を感じました。春や秋は少し生暖かく、夏はセミの鳴き声とジリジリした暑さ、冬場は底冷えではない寒さ・・・この映像は記憶であり、優しさでもあります。私の中では故郷の家族、友達はいつも温かくそこにあって遠くから見守ってくれる存在です。その甘酸っぱく、ほろ苦くかつ包み込むような思い出を今の心と重ねて作曲をしました。素敵な映像と役者さんたちと一緒に音楽も楽しんでくださると嬉しいです。
《ストーリー》 1986年の長崎。夫婦喧嘩は多いが愛情深い両親と弟と暮らす久田は、斉藤由貴とキン消しが大好きな小学5年生。そんな久田は、家が貧しくクラスメートから避けられている竹本と、ひょんなことから“イルカを見るため”にブーメラン島を目指すことに。海で溺れかけ、ヤンキーに絡まれ、散々な目に合うが、この冒険をきっかけに二人の友情が深まる中、別れを予感させる悲しい事件が起こってしまう…。
《出演》 番家一路 原田琥之佑 尾野真千子 竹原ピストル 村川絵梨 福地桃子 ゴリけん 八村倫太郎(WATWING) 茅島みずき 篠原篤 泉澤祐希 貫地谷しほり 草彅剛 岩松了
監督:金沢知樹 エグゼクティブプロデューサー:飯島三智 小佐野保 プロデューサー:佐藤満 高橋潤 脚本:金沢知樹 萩森淳 音楽:大島ミチル 音楽プロデューサー:丸橋光太郎 ラインプロデューサー:福田智穂 監督補:小川弾/撮影:菅祐輔/照明:渡邊大和/録音:田辺正晴/美術:岡田拓也/装飾:佐藤孝之/衣裳:松下麗子/スタイリスト:細見佳代/ヘアメイク:永嶋麻子/スクリプター:外川恵美子/助監督:新谷和弥人/制作担当:林みのる/編集:河野斉彦/制作プロダクション ギークサイト 主題歌:ANCHOR「キズナ feat. りりあ。」(VIA / TOY'S FACTORY)  撮影協力:長与町 時津町 西海市 島原市 長崎県フィルムコミッション 助成:文化庁 文化庁文化芸術振興費補助金(映画創造活動支援事業) 独立行政法人日本芸術文化振興会 宣伝:モボ・モガ/配給:キノフィルムズ/製作:CULEN ギークサイト
2022年8月19日全国ロードショー
©2022 SABAKAN Film Partners 
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sorairono-neko · 2 years
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勝生勇利の愛の話
「ヴィクトルもおいでよ」  クリストフに誘われたとき、何かおもしろい集まりでもあるのかとヴィクトルは興味を持った。行ってみてもいい。勇利を連れて。勇利は大勢と会うのは苦手だけれど、スケート仲間に知り合いをつくっておくのはよいことだ。 「いいけど、何だい? 食事会?」 「飲むほうだよ。俺の部屋に集合することになってるんだ」 「楽しそうだね。誰が来る?」  クリストフはアイスショーのために集まっているスケーターの名をいくつか挙げた。ほとんどみんな引退しているプロスケーターばかりだ。現役で活動しているのはヴィクトルとクリストフくらいだった。 「ちょっとした発表会なんだ。ヴィクトルもそのつもりでいてね」 「発表? 何を発表する?」 「これまでの愛の軌跡さ」  クリストフは笑いながら言った。ヴィクトルは眉を上げた。 「おっと、俺の案じゃないよ。先輩方さ。ただのお遊びなんだし、断ることもできないだろう。ヴィクトルなら大丈夫でしょ。これまでの百万人とのいろいろなことを、適当にしゃべればいいんだよ」 「俺が愛しているのは勇利だけだ」 「じゃあそう言えば? そうそう、勇利だって来るんだよ」  クリストフはおもしろそうに笑った。ヴィクトルはびっくりしてしまった。 「なんだって? どうせ彼に会の目的を教えてないんだろう。騙してそんな場に連れ出すなんて感心しない。勇利はそういう話が苦手なんだ。クリスだってわかってるだろ?」 「説明したよ。それでもいいって勇利が言ったんだよ」  ヴィクトルはさらに驚いた。勇利がいいと答えた? 本当だろうか? 「むしろ、わくわくして楽しみにしてるみたいだったよ。うそじゃない。勇利に訊いてみれば? それで? ヴィクトルは来るの? 来ないの?」 「行くにきまってるだろう」  勇利が参加するのに行かないわけがない。しかしヴィクトルはふしぎだった。どういう会合かを聞いてなお、勇利が承知したのはなぜだろう? 彼ならそんなことはひとこと聞いた途端に断りそうなものなのに。ヴィクトルは、「愛されたことを思い出すんだ」と言っただけで勇利に完全に無視されたことを考えた。  ヴィクトルはクリストフに約束の時間を確かめ、そのあと、勇利に会いに行った。彼は平気そうだった。 「本当だよ」 「本当に? 本当に行くのかい?」 「行くよ。どうして? ヴィクトルは行かないの?」 「いや、行くが……」  どうやらクリストフの言葉にまちがいはないようである。勇利はただ行くというだけではなく、確かに楽しみにしているようだ。目は輝いて、言葉つきも弾んでいた。 「大丈夫なのかい?」 「どういうこと? ヴィクトルはいったい何を心配してるの?」  ヴィクトルは「きみがそういう話を嫌いで、話題にしたが最後、無視するような子だからだよ」とは言えなかった。それこそ怒らせてしまいかねない。だから彼は、「じゃあ一緒に行こう」と言うにとどめて勇利はそれを了承した。  その夜、食事を済ませてから、ヴィクトルは勇利とともにクリストフの部屋へ足を運んだ。すでにみんな集まっていて、ベッドやソファに思い思いに座っていた。 「やあ、ヴィクトル���  全員に挨拶され、ヴィクトルも返した。勇利は、かなり年上のスケーターが多いので緊張しているようだけれど、頬が赤いだけで、困っているふうではなかった。彼らは勇利にも親切に接し、「ショーでのすべりは本当によかったよ」「ヴィクトルと一緒に座ったら?」などと言って気遣った。ヴィクトルはベッドのすみのほうに勇利と腰を下ろし、飲み物を受け取った。 「はい、勇利は水ね。お酒でも俺はいいと思うけど」  クリストフが楽しそうにペットボトルを渡したのに、勇利は急いで「水でいい」と答えた。ヴィクトルがもらったのはアルコール飲料の缶だった。  みんな知り合いなので、ヴィクトルとしては気楽だったけれど、勇利はずいぶん緊張してかたくなっているようだ。ヴィクトルは勇利のことをずっと気にしていた。それぞれが歓談し、勇利に話題が及んだときには言葉を添えたりして助けた。そのうち、「じゃあ例の話を……」ということになって、場の雰囲気がすこし変わった。  勇利は大丈夫だろうか? ヴィクトルはちらと横目で彼をうかがった。勇利は相変わらず頬が赤いけれど、困惑してはいないようだ。かえってさっきよりも元気になったように見える。勇利が楽しいならいいことなんだが……とヴィクトルは考え、そこではっとなった。  クリストフは、恋愛遍歴を語る会だと言っていた。そして勇利はそれを楽しみにしていると。つまり、勇利には何か語るべき話があるのだろうか? すてきな思い出があって、それを話したいからここへ来たのだろうか? だとしたら──。  ヴィクトルは一瞬のうちに重苦しい気持ちになった。彼は、勇利にはそういう経験はないと思っていた。いかにも純粋だし、透明とも言えるほど清純だし、何も知らない、やわらかな精神をしているからだ。勇利自身、愛されたことなどないというようなそぶりだった。だからヴィクトルはすっかり安心していたのだ。しかし、勇利はうつくしく、かわいらしく、気高く、上品で魅力的な青年である。彼に心惹かれる者はいくらでもいるだろう。ヴィクトルが勇利にめろめろになっておぼれきっているように、これまでも誰かが──もしかしたら幾人もの者が夢中になっていたのかもしれない。そして勇利はそのうちのひとりと──。  ヴィクトルは強くかぶりを振った。考えたくなかった。そんなことはないと思いたかった。彼は、あり得ない、と自分に言い聞かせた。だが、本当はあり得なくはないことを知っていた。勇利は「ノーコメント」と言っていたけれど、そのとおり、言葉にしなかっただけで、じつは劇的な物語があったのかもしれない。  ヴィクトルは憂うつになり、いますぐ勇利を連れて帰りたいという気持ちだった。実際、喉元までそのひとことが出かかっていた。しかし勇利が頬を上気させ、ひとみを輝かせていかにも楽しみそうにしているのを見て、言うのをやめてしまった。ヴィクトルは苦しんだ。 「じゃあ、まずは俺から……」  先輩スケーターのひとりが手を挙げ、まわりが拍手をした。勇利も子どものようにぱちぱちと手を叩いた。ヴィクトルはなげやりだった。  勇利の愛とはいったいどんなものなのだろう。イマジネーションの豊かなヴィクトルでも、まったく想像がつかない──いや、想像したくなかった。何かそれらしいことを思い浮かべて慣れておき、間もなく襲ってくるであろう衝撃に耐える支度をしたいのに、ヴィクトルの頭は考えることを拒絶して、すこしも働こうとしなかった。ヴィクトルはほかの者の話を何も聞いておらず、しばらく勇利のことばかり思案していた。  笑いが起こったり、ひやかしの声が上がったり、歓声が部屋にあふれたりした。そのうちヴィクトルは、自分の番が来たら何か語らなければならないのだということに気がついた。ヴィクトルは言うべきことなど何も考えつかなかった。クリストフに言ったとおり、勇利を愛していることしか話すことはない。みんなはどういった話をしているのだろう? ここでようやくヴィクトルは、彼らの会話にしぶしぶ耳を傾けた。 「これは引退してからの話なんだ。地中海のある島へ旅行に行ったとき──」  先輩スケーターは、そこで出会った美女との恋物語について得意そうに話した。本当かうそか知らないが、かなり情熱的ななりゆきだった。出会って、恋に落ちて、どんなふうに夜を過ごしたかまで、包み隠さず語った。ほかの者の話も聞いたが、どうやらみんな、恋の話そのものよりも、夜はどんなふうだったか、ベッドの上で相手がどう魅力的だったかということに重点を置き、そこを熱心に説明しているらしい。誰もみな、自分の経験がいちばんだと思っているようだった。  ヴィクトルはめんどうになってきた。勇利とのあいだには何もないけれど、あったとしてもこんなところで話したくはない。彼らは、世界一もてると言われているヴィクトルに期待をしているだろう。適当な作り話をしてごまかすしかないが、勇利に誤解されるようなことは言いたくなかった。そんなこと、冗談ではない。  そこでヴィクトルは、勇利の順番もまわってくるのだということを思い出した。そうだ。勇利はこんな話をするのだろうか? セックスの話を? 彼が誰かとこんな夜を過ごしたというのだろうか? 考えたくない。勇利はまさかいまも──その誰かのことを──。  ヴィクトルは緊張しながら、そっと勇利を見た。そして、彼の顔色を目にした瞬間、愕然とした。勇利はうつむき、まっかな頬をし、泣きだしそうになりながら、両手を握りしめて膝に押しつけていた。気分が悪いのかと思ったけれどちがう。彼は、みんなの話を聞いて、あきらかにつらくなっているのだ。ヴィクトルはうろたえた。こういう会だと知っていたはずなのにこんなふうになっている理由はわからないが、実際直面したら慌ててしまうこともあるだろう。できると思っていたのに無理だったなんていうことは珍しくない。とにかく勇利を助けなければ──。 「じゃあ次は」  先輩のひとりがそう言い、全員が楽しそうに勇利を見た。 「世界一もてる男をこれほどとりこにしてるんだから、きっとすごい武勇伝があるんだろう?」 「試合でのファンの視線も、君の場合はかなりすごいしね」 「さあどうぞ!」 「あ、あの──」  勇利はしどろもどろになった。彼はとりみだしていた。ヴィクトルにはわかる。これは照れているのではない。本当に混乱して、どうしたらいいかわからないのだ。もうすこししたら泣くかもしれない。 「勇利──」 「ぼ、ぼくは、」  ヴィクトルが口をひらくのと同時に、勇利がふるえ声で話し始めた。 「ぼくはそういう……そういう話はなくて……」 「そんなことはないだろう」 「そうそう。スケートもすごくいいしさ。あれに魅了される者は大勢いる」 「あの、本当に、ごめんなさい、ぼくはなんの経験もなくて、みなさんみたいなことはなくて……」 「でもさっき、何か見てにこにこしてただろう?」  ひとりに指摘され、勇利はびくっと肩をふるわせた。確かに彼は、話が始まったとき、うれしそうに白い紙片をのぞきこみ、しあわせそうにみつめていた。 「相手の写真を見てたんじゃないのかい?」 「ぼくの愛してるひとはこのひとです、ってこと? 誰?」 「あっ、あの、それは、えっと、えと──」 「そこにあるやつかい?」 「ち、ちがいます」  勇利はあたふたして顔を上げた。彼の膝には写真があり、彼はその上にさっと手を置いた。 「ちがいます、これはそういうのじゃなくて、あ、愛してるひとだけど、そうじゃ──」 「見せてくれよ、勝生勇利の愛する相手なんだろう?」 「だめです! ちがうんです、そうじゃなくて、これは──」  近くにいた数人の者が写真を見ようとし、勇利は抵抗し、ヴィクトルは止めようとし──勇利の手から、写真が離れた。 「あっ」  写真はひらひらと舞って、床の上に落ちた。みんながそれをのぞきこんだ。ヴィクトルも我慢できず目を向けた。見たくないと思いながら、見ずにはいられなかった。それは──。 「あ、あ、あの……あの……」  それはヴィクトルの写真だった。おそらく昔から持ち歩いているのだろう、端のほうが古くなり、すり減り、全体的にすこし皺の寄った──しかし大切にしていることがひと目でわかる写真だった。  ヴィクトルはものも言えなくなった。わけがわからなかった。なぜ自分の写真なのか? 「なんだ」  クリストフが写真を拾い上げた。 「ヴィクトルの写真じゃないの」 「…………」  勇利はまっかになってうつむいた。クリストフは笑いながらそれを彼の手に返した。 「そんなことだろうと思ったけど」 「あ、あの……あの……あの、ごめんなさい……」  勇利が絞り出すように、かぼそい声で言った。 「ぼく、こういうのだと思ってなくて……あの、そんな話をするのだと思ってなくて……」  勇利の目が恥ずかしさでうるんでいるのを、ヴィクトルはぼうぜんとして見ていた。 「ただ、好きなひとの話をするんだと思って……ぼくほんとにそう思って……ヴィクトルのこと好きだから……ヴィクトルの話ができるんだと思って……みんなが言うみたいな、そんなことだと思ってなくて……」  勇利はぎゅっと胸に写真を押し当てた。 「ヴィクトルがどれだけすてきか、ヴィクトルのことをどれだけ好きか、それを言えたらいいなって……ぼくがヴィクトルのこと好きっていう話、あんまりちゃんとできないから……。でもみんなが言ってるようなことはなくて、本当に、あの、ぼくの片想いで……だからヴィクトルの話なんてここでしたらヴィクトルに迷惑がかかると思って……。ヴィクトルと特別なことがあったわけじゃないんです。ヴィクトルは関係ない……ぼくが一方的に好きなだけ……ヴィクトルはそんなのじゃないんです。ごめんなさい。本当にこういうのだと思ってなかったんです。わからなかった。こんなに場違いだなんて知ってたら来なかったんです。ごめんなさい……」  勇利はうるおいを帯びたひとみでヴィクトルを見た。ヴィクトルはやはりひとことも言えなかった。 「……ほんとうだよ」  ヴィクトルは目をみひらいた。その場にいる全員が、なぜ何も言ってやらないんだというようにヴィクトルに注目した。ヴィクトルは彼らの視線にまったく気がつかなかった。頭の中も、視界も、勇利でいっぱいだった。 「勇利」  ヴィクトルは勇利の手をとると、優しく、しかし急いで引いて立ち上がらせた。勇利が写真を落としてうろたえたので、ヴィクトルが代わりに拾ってやり、彼に丁寧に渡したあと部屋から連れ出した。そのとき、後ろでひやかしの声や口笛が上がったけれど、ヴィクトルの耳には入らなかった。 「あの、ヴィクトル、待って」  勇利が戸惑ったように言い、一生懸命ヴィクトルについてきた。 「ごめん。ごめんなさい。怒ったの?」  そんなわけがない。あんな勇利を見て、いとおしさを感じこそすれ、怒るわけがないではないか。だがヴィクトルは胸がいっぱいで、なかなかものを言うことができなかった。 「ごめんなさい。本当にわからなかったんだ。ごめんなさい。ごめんなさい……」 「勇利、おいで」  ヴィクトルはおかしくなりそうになりながら、まっかな顔の勇利を自分たちの部屋へ連れて入った。彼と向きあうと、勇利は両手で写真を胸に押し当て、相変わらず泣きそうになってしゅんとしていた。 「勇利、まずこれを言うが」  ヴィクトルは喉にからまる声で、やっとのことで言いだした。上手くしゃべることができない。こんなときに。なんて役に立たないんだ、俺の口は! 「俺は怒ってなんかいない。むしろ申し訳ないと思ってるんだ。今夜の会の話を聞いたとき、勇利は大丈夫だろうかと心配した。でもクリスから勇利も楽しみにしていると教えられて安心したんだ。だけどよく考えてみれば、勇利がそんな会合、平気なはずがない。もっとちゃんと説明を求めればよかった。勇利が勘違いしている可能性を考慮すべきだったんだ」  そうだ。それが当たり前だ。本当に勇利がいても問題ないものかどうか、確かめるべきだった。それをおこたってしまった。 「……ぼくが幼稚だから……」  勇利は目を伏せてちいさくつぶやいた。ヴィクトルはかぶりを振った。 「幼稚なんじゃない。勇利は純粋なんだ。それだけのことだ。もちろん経験はその人にいろいろなものをもたらすけれど、経験しないことが悪いというわけじゃない。それぞれ考え方や出会い、感情というものがある。勇利にいけないところはひとつもないんだよ」 「でもヴィクトルに迷惑かけた……」  勇利はしょんぼりと言った。 「ぼくが何も知らなかったせいで……」 「迷惑だなんて思っていない。そんなことはちっとも思ってない」 「みんなで楽しく話してるのに、いきなり真剣にぼくに好きだとか言われて……」 「うれしかった」  ヴィクトルは勇利の手を取り、このうえなくまじめに、かき口説くようにささやいた。 「うれしかったよ」  勇利はまつげをふるわせて力なく言った。 「……ぼくほんとにだめで……恥ずかしかった……」 「何もだめじゃない。みんなもなんとも思ってないさ」 「ぼく……ヴィクトルのこと話すことしか考えてなくて……」 「いいんだ。うれしいよ。そんなふうに思ってくれてたなんてうれしい。本当だ。勇利、信じてくれ」  ヴィクトルはぎゅっと勇利の手を握った。勇利はまだ気恥ずかしそうにしていた。 「いま、ここで、あのとき言おうとしてたことを言ってくれたら俺は……、いや、そうじゃない。俺が言うべきだったんだ。俺が気持ちをはっきりさせないからこんなことになってしまった。俺としてはわかってもらえてると思ってたんだが──、そうじゃないな。それじゃだめなんだ。勇利には言わないとわからないのに、俺はいつも同じ失敗をするんだ。勇利、本当のことを言うとね、俺は勇利があの集まりを楽しみにしてると聞いて、かなり落ちこんだんだ。勇利には語るべきことがあるんだと思った。俺の知らない過去があり、誰かと特別な時間を持ったのだと……。知りたくなかった。ものすごく憂うつだった。勇利がそれを話すときをわくわくしながら待ってるなんて、考えたくもなかったんだ」  勇利はぱちぱちと瞬き、ふしぎそうにヴィクトルをみつめた。 「知らない過去ってなに……? ぼくヴィクトルでずっと頭がいっぱいだよ……」  ヴィクトルはのぼせ上がりそうになった。いけない。ちゃんと話をしなくては。 「勘違いした。やきもちを焼いたんだ」 「やきもち……?」 「ばかだろう? そうなんだ。俺はばかなんだ。勇利のことになるとたちまちばかになるんだ。さっきも、勇利のことをよく見ていて、不安そうになったらすぐ連れ出すべきだったのに、余計なことを考えてばかりいてなんの役にも立たなかった。自分にあきれるし、がっかりするよ。勇利、ごめんね」 「何がごめんなの?」 「勇利、つまり、俺が言いたいのは──」  ヴィクトルは息を吸った。勇利の気持ちを知っていても、全身がふるえそうだった。愛をわかちあうとは、かくも難しく、大変なことなのか。 「俺は勇利を愛してるんだ」  勇利がゆっくりと瞬いた。彼の長いまつげに、ちいさな涙のしずくが光っていた。 「勇利はちがうと言ったけど──、自分だけが好きで、俺はそうじゃないんだと言ったけど……。もちろんわかっている。俺に迷惑がかかると思って、一生懸命否定してくれたんだね。わかってるよ。わかってる。でもちがうんだ。好きなんだ。勇利、好きなんだ。愛してるんだ。おまえを愛してる」 「…………」 「もっと早くにちゃんとしておくべきだった。勇利は俺の愛を知ってるなんてうぬぼれてるんじゃなくてね。俺はいつも大事なところでばかなんだ。勇利、ああいう場で、俺とのことをつまびらかに語って欲しいわけじゃない。ただ──何か訊かれたら、それは俺とふたりだけのひみつだと言って欲しいんだ。語らないけれど、語るべきことはある──そういうふうになって欲しいんだ」 「……それって」  勇利は無垢なひとみをぱちぱちと瞬かせた。 「みんなが言ってたようなことを、ヴィクトルとするっていうこと……?」 「あんなふうじゃなくていいよ!」  ヴィクトルは急いで訂正した。彼らの話はあまりに開放的で直接的だった。勇利は驚いてしまうだろう。 「そういうのじゃなくてもいい。ただ……もし訊かれたときは、愛してるのは俺だと……たとえみんなみたいな過激な話じゃなくても……そう……勇利がさっき言いたかったことを、言って欲しいだけなんだ……」  ヴィクトルはおもてを勇利に近づけ、熱心に、懇願するようにささやいた。 「そして俺が勇利のことを話すのをゆるして欲しい……。ああいうところで、愛について尋ねられたら……愛しているのは勇利だけだと、ひとこと……得意そうに答えるのを、笑ってうなずいて見ていて欲しいんだ……」  勇利はそっと顔を上げた。ヴィクトルは勇利の熱っぽいひとみをのぞきこんだ。勇利が返事をする前から、ヴィクトルには彼の答えが伝わった。目を見ればわかるのだ。 「……はい」  しかし、勇利が澄んだ声でそう答えたとき、どうにかなりそうなほど喜びがこみ上げた。ヴィクトルは勇利の手をとったまま、さらにおもてを近づけた。勇利が黒くて長いまつげをゆっくりと伏せ、まぶたを閉じた。  ヴィクトルは、みっともないほど不器用なキスをした。勇利はほんのりと頬を上気させ、ひどくうれしそうだった。 「まったく、ゆうべはどうなることかと思ったよ」  一緒に歩きながらクリストフが言ったので、ヴィクトルは機嫌よく笑った。 「勇利はかわいいだろう?」 「返事がそれなの? やれやれ、手に負えない」  ヴィクトルは物思いにふけるように言った。 「でも本当に反省してるんだ。もっとちゃんと勇利のことを考えるべきだったし、見ているべきだった。クリス、勇利にどんな説明をしたんだ?」 「君に言ったのと同じだよ。勇利はただ、愛するひとといえばヴィクトルのことしか考えられないんだよ」  ヴィクトルはうれしくてたまらず、黙って胸を張った。クリストフは「言うんじゃなかった」とおおげさに後悔した。 「まあ、上手くおさまってよかったよ。あのあと、みんな心配してたんだよ」  そこでクリストフは足を止めた。ヴィクトルも立ち止まった。廊下のさきのエレベータホールで、勇利が数人のスケーターに囲まれていた。きのう部屋にいた者たちだ。 「ゆうべは配慮が足りなかったよ。悪かったな」  そんな声が聞こえ、勇利ははにかんだ。 「いえ……、こちらこそ、ご迷惑をおかけして……ぼくが悪かったんです。よくわかりもせず参加したりして。すみません……」 「とにかく、ヴィクトルがいてよかった」  ひとりが安心したように言い、別のひとりが身を乗り出した。 「あのあと、どうなったんだい? ヴィクトルと上手くいった? よろしくやった?」  声を弾ませて尋ねる彼を、仲間たちがあきれたように見た。「だって気になるだろう!」と彼は笑いながら言った。 「いえ……あの……上手くというか……」  クリストフが彼らを示し、「助けたほうがいいんじゃない?」と可笑しそうに言うよりもさきに、ヴィクトルは歩きだしていた。勇利は気恥ずかしそうに言いよどんだあと、思いきったように顔を上げた。 「上手くいくってどういうことかわかりませんけれど、ぼくが好きなのはヴィクトルなんです」  ヴィクトルはぴたりと立ち止まった。遅れてついてきたクリストフも目をまるくした。勇利はまつげを伏せ、さらに恥じらった。 「それで……あの……えっと……」  彼は口元に手を添えてささやいた。 「ヴィクトルとのことは……ぼくとヴィクトルだけの……ひみつです……」  一瞬、先輩たちはしんと静まりかえり、次の瞬間、ひやかすような楽しそうな歓声を上げた。そのとき、勇利が気がついて、ヴィクトルのほうをぱっと振り向いた。 「あっ、ヴィクトル」  彼は駆けてこようとした。クリストフがかるく口笛を吹いた。ヴィクトルは勇利があまりにかわいらしく、いとおしかったので、耐えきれず、その場にあおむけに倒れてしまった。 「ヴィクトル、どうしたの!」  勇利が急いでやってきて、ヴィクトルのつむりの下に膝を入れた。彼の綺麗な指をヴィクトルは握った。 「大丈夫? しっかりして」 「心配いらないよ。ちゃっかり手を握ってるじゃない。どうせ勇利かわいいとか、そういうことを考えてひっくりかえったんでしょ」  クリストフはまったく気にしていない様子だった。  ヴィクトルは、目を閉じたまましあわせだった。勇利、と思った。勇利。勇利……。  勇利は、ゆうべ結んだばかりのヴィクトルとの約束を、誠実に、純粋に、可憐に守ったのだ。
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202208050519 · 2 years
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Aさんへ 22
Aさんへ
Aさんこんにちは
先日のパワームーン……スーパームーンでしたでしょうか?
ご覧になられましたか?
美しかったです
ムーンの周りをぐるりと雲が囲い、その雲がわたしにはドラゴンにしか見えず……オレンジみのムーンに、ドラゴン
心中で「この世はでっかい宝島……シェンロン……」と呟いたのは言わずもがなです
Aさんにもスーパームーンのパワーがどうか届きますように
Sより
*********
『正常性バイアス vol.ティラミス』
多分、男はガトーショコラ。いや、さてはあのフォルムはフォンダンショコラか。底辺に血の色に近いソースが見える気がする。リョウは目を細める。夜は乱視の乱れが強くなる。ともあれ女はかき氷。
ラーメン丼と見紛うほどの、しかし、ラーメン丼とするには底の浅い、小ぶりな乳房のようにゆるやかな曲線の大きな純白の陶器に盛られたかき氷は緑色であるから恐らくは抹茶であろうと見当をつける。
それがもし、万が一、ピスタチオかもしくはずんだであるならば自分もタカシも潔くイチゴにするであろう。
リョウは、隣のテーブルの男女のそれらを数秒ながめたあとラミネートされたメニューの
『復活!台湾風かき氷♪フワッフワ!♪夏だけの期間限定!こだわりのフレーバーは全8種類♪』
をひととおりをその細部までをながめながらコーヒーカップに手を添える。イチゴもいいが、
『今夏から♪新登場~♪』
らしいティラミスが捨てがたい。かき氷でティラミスを味覚表現する攻めの姿勢に俄然興味が湧く。
ふつふつ湧いた興味のあと、呼び水的必然さでソノコのティラミスを思い出す。容赦なくティラミスのフォルムが、白い楕円の皿が、華奢なデザートフォークが、味覚の記憶が鮮明によみがえる。
(あいつはうまかった。)
3人の夜。ソノコがつくった
「はじめてつくったの。試作にして集大成。大成功。」
春がふんだんに盛り込まれた炊き込みご飯をおかわりし満腹をかかえてソファーに転がると、
「これは常連。常連史上最高の出来よ。」
とティラミスがのった皿を、芸術品を扱う所作で丁寧にテーブルに置いた。
ロングタイムアゴー。かなり、もう何年も何十年も前のことに思えるほどとても昔の、また、タカシが生きていたころの3人のグッドメモリー。タカシの人生に必要不可欠かつ必然的な最後のピースとしてソノコがパチンと加わった日々の最中、いつかの夜。
そのピースは、リョウが自分のなかにある唯一の空白を埋めるべくピースであることに気づきはじめてしまった最中、いつかの夜。
彼女史上最高のティラミスを満腹直後に早食いファイターの勢いで完食し、締めに、皿の隅によけておいた彩りのミントを噛み砕いた。想像通りの青臭い清涼感が口内を充満した。ティラミスの余韻はあっけなく消えた。とっぷり浸っていた余韻の消滅があまりに淋しく、口直しの口直しをすべくティラミスのおかわりを依頼した。無論、ミント不要の旨をソノコにきっちり伝えた。
丁寧に抽出されたのであろう香り高いコーヒーのフレーバー。生クリームとマスカルポーネ。には
「秘密の配合」
でサワークリームを混ぜていること。アルコールを一切摂らないリョウが
「酔っぱらわない程度」
ほんの気持ち程度のリキュールが含まれており、その正体はコアントローで
「オレンジとコーヒーのタッグは最強であることを数年前に発見した」
と、誰からも聞かれていない秘密を自ら暴露していた。全粒粉にめがないという彼女がつくるティラミスはボトムがスポンジではなく、全粒粉ビスケットだった。
ソノコが作るデザート類の共通項であるごく控えめな甘さ。食べる度に丼で食べたいと思った。ソノコの料理の最大の特徴は「食べはじめると改めて食欲が増す。」で「食べれば食べるほど、もっともっとと食欲を刺激する。」であり、食べ終わる頃には「またこれ食べたいからまたつくって。」の腹になるのだった。つまり、ソノコの手料理はひとを元気にした。
かき氷のメニューを見つめながらコーヒーカップを唇に当て喉を潤すだけのためにひとくち飲み込む。ぬるい。そしてただぬるいだけではない。くそまずい。
コーヒーの真価はひとくちめではなく残りわずかになった終末に問われるのだとつくづく思う。
ナッツ類はギリギリ、豆類は完全アウトとし、唯一、枝豆の塩ゆでをビールのあてにする(噛むとガリガリ音をたてるほどの塩味つよめ。しかも茹でたてではなく一度きちんと冷やしたもの。)のだけは好んでいたタカシが豆由来のずんだ団子を、
「江戸時代の民衆はなぜ茹でてわざわざ潰してこれをわざ、わざ甘味に。」
と、鮮やかな緑と白の連結を忌々しげに見下ろしていた風景を思い出す。
定番のあんこやごま、みたらしの他に、色とりどりのトリッキーとしか言いようのないカラフルな団子を山ほど買い込んできたソノコがダイニングテーブルいっぱいに
「今日はおだんごランチよ。」
と団子を並べ、飲むように頬張り、嬉々としてモグモグする彼女の横でずんだの発祥を調べはじめ
「ごはんのときに携帯やめて。」
と注意されていた兄を思い出す。
大人しく携帯電話をテーブルに置き苦笑する兄の表情までを思いだし、そして、それ以降の三人の風景を思い出すことはやめる。過去ではなく今現在の、ぬるくまずいコーヒーに意識を集中させ思い出を消す。現実に軸足をおく。ハートフルなグッドメモリーが現在の自分を支え、温め、前進する活力となるにはそれなりの時間を要する。もしくはグッドメモリーを上書きすべくベリーグッドメモリーをクリエイトする必要がある。当然、思い出すことをやめようとする抗いの力が働いているうちは自分を支えず温めず活力とはなり得ないし、そもそも自分の脳内か、もしくは心中ではひとつひとつのメモリーごとひとつひとつのフォルダに保管されている。それらはPDFして完結している。だから上書きのしようがないことをリョウはちゃんと認識している。すなわちお手上げ。上書きではなく新たなフォルダをクリエイトするしかない。
(クリエイトしたところで……)
吐き出したため息でぬるい琥珀の水面が揺れる。
(ケーキ。)
腕時計で時間を確認し、この時間なら選択の余地はなくコンビニで手にいれるしかないとおもう。
(だいぶ増えたな。)
いつも仕事帰りに寄るコンビニのデザート類が陳列する場所。
ショートケーキが真夏に売っているのだろうかと、シュークリームやあんみつなども思い浮かべてはみるもののやはり誕生日といえばショートケーキであろうと、純白と赤のコントラストのあと、再度腕時計を見下ろす。いたわりの気持ちで銀色の無数の傷を見つめる。
久々、改めてまじまじ観察してみると細かな傷がずいぶん増えたことに気づく。タカシから贈られたタカシとお揃いの、銀色の、文字盤が白の日付が時々狂う日本製の腕時計。今夜の日付は◯月◯日。正確な日付を確認する。世界で一番大切だったひとの誕生日。
大切なものを大切なものとしながら、そのくせ扱いが雑、気遣いは皆無であるとかつて「つった魚に餌をやらない。」と非難してきた女がいたが、そうではない。しかし、それは違うそうじゃないと反論したところで反論を理路整然と正論まがいの暴論に仕立てたところで納得してくれる女はこの広い世界のどこにもいないとおもう。いるはずがない。ここは荒野なのだから。荒野なのだから仕方がない。
(荒野。)
胸のなかだけで言葉にした荒野。の、ひび割れた枯渇の響き。なのにどうしても心には火が灯る。否応なしに温まる。たったひとつの些細なグッドメモリーによって。些細でありながら枯渇をいとも簡単に超越する。おき火となる。
「甘えてるのよねー。
すきなひとに自分をぜーんぶさらけ出して全身全霊、全力で甘えてる。
甘えることはリョウくんにとってきっと最上級の愛情表現なのよね。
さあ包容して許容してって。これが俺なんだからって全力で甘えん坊してる。
リョウくんみたいなひとを子供みたいなひとねって片づけてしまえば簡単だけど子供って賢くて打算的よ。愛されていることを知っている子供の甘えは確信犯的なただの確認作業に過ぎないから。
リョウくんの甘えは打算も計算もない。損得勘定もない。
純度100%の甘え。
そんな風に甘えられて受け入れることができたら女性はきっと女冥利に尽きるでしょうね。でも、
こんなおれをいらないならこっちから願い下げだー、くらいに強がって。ほんとはそーんなに強くないんでしょうしデリケートでナイーブなのにねー。
でもきっと、それらをぜんぶぜんぶひっくるめてリョウくんなのよ。」
***
ロングロングタイムアゴー。タカシに、
「リョウくんさ、いい加減にしなさいよ。わがまま過ぎやしないか。」
と、声音とは裏腹に笑みのない兄らしい表情で男を隠しながら、なにかしらの言動か行動を叱られたときだ。
深夜。化粧をおとしパジャマ姿でアイスクリームを食べながら寝しなにダイニングテーブルで新聞を読んでいたソノコの声。歌うような、滑らかな柔らかな声、言葉。
(そうだ。あのときだ。)
思い出す。口の内側を強く噛み笑いを堪える。
タカシの部屋でいつものように、ソノコがつくった夕食をたべソノコが当時気に入っていたイランイラン含有の入浴剤が大量に投入された乳白色の風呂につかり、危うく溺れそうになるほどの長風呂からあがり、放出した汗に比して唾でさえ一滴も残っていない喉のまま髪を乾かす余力もなく、仕方ないそろそろ帰るか。とごく軽くソファーに座った。ソノコが、
「はい、どうぞ。」
冷えたジャスミンティーを差し出した。
一息に飲み干した。底を天井に向けると氷が雪崩れた。
「いっきのみ。もう一杯のむ?」
���言で首をふり、結露したグラスをソノコに戻した。グラスを受け取り、ダイニングテーブルに戻ると新聞の続きを眠そうに読み始めた。
体験したことのない快適さが極まると、未知と遭遇した衝撃が高じて非日常に感じるのだと知った。
山奥の滝とか、神社や教会。湯気のたつ生まれたての赤ん坊との対面。だいすきな人の腕のなかでウトウトしてそのまま眠ること。入眠の直前「もうこのまま死んでもひとつも後悔はない。」と思うこと。限りなく透明に近いもの、こと、ひと。
見るものの濁りや淀みを一掃する存在感を、風呂上がりのそばかすが丸見えの素顔を、つるつる光る額と目尻近くのほくろを、兄を、兄のうしろのキッチンカウンターに置かれた
『みみまでふ~んわりのしっとりやわらか生食パン』
8枚切りをみた。2袋。
風呂にはいる前リョウは眠気覚ましにジャスミンティーを飲むため冷蔵庫をあけた。
黄色と橙色の(橙色のほうをみて「トムとジェリー。」とつぶやいた。食器を洗っていたソノコは背中を向けたまま真摯な声で「それね。わかるわ。」と応答した。)チーズ、トマトときゅうり、(水槽のやつ。)と思いながら水草のような草が入ったプラスチックパックを手に取り確認するとディルとあった。レタス、サワークリーム。生クリーム、こしあんの瓶、未開封の粒マスタード、未開封のほうじ茶バター、ボールにはいった卵サラダとポテトサラダたちが明朝の出番を待ち鎮座していた。
食パンと、冷蔵庫にスタンバイする食材に気持ちを奪われたまま、新聞を読むソノコをソファーから見つめた。帰りたくないと地団駄をふむ代わりに、ソファーに転がるとリョウは長く息を吐く。
明日の朝はサンドイッチ。
とても久々で懐かしくもあるワクワク感にリョウは包まれた。そのワクワク度合いはたとえば、
遠足の前夜
夏休みが始まる日。ではなく夏休み初日の前夜。でもなく夏休み初日の前々夜。つまり「明日は終業式。給食ないから午前中でおわり。そして明後日から夏休みだ。」
とても久々に腹の底からなにかしらの力強い、とはいえ名前をしらないワクワク感が吐き気をもよおすほどにわきあった。衝動的なワクワクに覆われた。ワクワクにひとしきり包まれたあと本格的に急速に眠くなった。
眠くなったことを口実に、
「やっぱり泊まるからソファーをベッドにしてくれ。」
と、俺にもアイスをくれと、アイスじゃなくて愛でもいい。やっぱりジャスミンティーもう一杯と軽口を叩いた時だった。タカシが珍しく苛つきを隠しきれぬ表情で「リョウくんさ、」と口をひらいた。夕飯のとき、
「お泊まり久々。忙しかったものね。」
とソノコが嬉しそうに隣のタカシに笑ったことを、ソノコの嬉しさの何十倍かの嬉しさであろうタカシが、思慮が深そうでいてわかりやすい男の浅はかであろう意味で何百倍もの嬉しさを控えめに、
「うん。」
だけで表現し微笑み返したことを、久々のお泊まりに相応しい湿度の高い艶のある笑顔であったことをリョウは「やっぱり泊まる」と発した時にはすっかり忘れていた。
忘れたふりをしたことを思い出す。
再度口の内側を噛む。眉根をひそめる。カップの底が透けて見える残りわずかのぬるい琥珀色を一口すする。ぬるくてまずくてとても苦い。そして残少。まるで俺の人生そのもの。目の前の女は息継ぎもせず喋り続ける。きっとこの女はクロールが早いだろうと、リョウは呆れではなく尊敬を込め女の話に頷く。
頷きながら隣の男女がガトーショコラらしきものとかき氷を交換し、楽しそうに幸せそうに笑っている様をみる。あっちの女も息継ぎなしにクロールを早く泳ぎそうだと思��。溶け始めたかき氷を見る。羨ましいと妬む気持ちさえ枯れている。ぬるくてまずくて苦い。自分には最高にお似合いだと思う。
急遽、1グラムも空気を呼まず「やっぱり泊まるから」とわずか1トンほどのわがままを告げた弟への兄からの至極当然な指摘を「わがままじゃないし。」と口には出さず触れ腐れていたリョウは
「甘えてるのよねー。」
から始まったソノコの言葉を息を止めて聞いた。
言葉を発することはできず、ただ、寝そべった姿勢のまま顔だけを捻り、兄を素通りして、ダイニングテーブルで新聞を読むひとの横顔だけを見つめた。
柔らかく滑らか。清らか。
兄弟が作り出す尖った空気を和ませるためかそれともただの、まっさらな、ソノコの。
リョウは、ソノコを見つめながら日本酒の瓶を思い出した。2日ほど前、岩手へ旅行にいってきたという一回り以上年齢が上の先輩から「なかなか手に入らない希少品。」だと、恭しく渡された土産の日本酒の瓶。ほとんど透明に近い水色の瓶。ラベルの大吟醸の文字。
ソノコを見つめ声と言葉を聞き、なぜか思い出した。
タカシの最後のピースは、そのひとは、自分にしてみても最後のピースで、ただのなんてことのない事実としてそれは荒野に凛と咲くたった一輪だった。
***
年季のいった兄とお揃いの腕時計をそっと指で撫でる。傷をなで、ごめんなと胸のなかだけで呟き、しかし、誰に対しなんのための謝罪であるのか、ごめんと謝るわりに許されること願っているのか、決して許されるわけがないと諦めているのか自分の真意は一瞬で蒸発する。
「ねえ。大丈夫?聞いてる?ていうか笑ってるよね。大丈夫?お疲れです?」
向かいに座る女の尖りを含有する声にハッとし、
「ごめん。」
慌てて指を腕時計からコーヒーカップに移す。空っぽ。ため息を辛うじて飲み込む。疲れる。とても疲れる、疲れた。どうやら自分は生きることの全てに疲れているのではないかとおもう。しかしまさか「大丈夫?」と問う女に「大丈夫だけれど疲れた。」と答えるわけにもいかずリョウは、
「大丈夫。」
とだけ答え頷く。
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