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#灯台のある風景
osakiakiko · 1 year
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今日、撮影に伺ったお宅の棚にあった灯台のオブジェ。 スイッチで灯りも点いていい感じ。 灯台が家にあるってなんだかいいなあと思ってしまった午後。 今日も1日お疲れ様でした。 #灯台 #灯台のある風景 #lighthouse https://www.instagram.com/p/CloNyfzPjqQ/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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yamashitabunsuidou · 2 years
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ライフ とうだいノート"夜" 夜の静まり返った海を見下ろす、 灯台をイメージしたノートです。 "昼"は明るい用紙を使っていますが、 こちらは落ち着いたグレーの用紙です。 表紙は箔押しで灯台の灯りを表現しています。 #ライフ #life #九ポ堂 #灯台 #灯台のある風景 #ノート #文具 #文具店 #文房具 #文房具店 #山下文粋堂 #はるき文具店 #清川 (at 山下文粋堂) https://www.instagram.com/p/CeFj1LFLw7d/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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yumiko-asakawa · 2 years
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うみ~♪ 白い灯台&明石海峡大橋 #海 #灯台 #白い灯台 #明石海峡大橋 #瀬戸内海 #sea #lighthouse #akashikaikyobridge #明石市 #兵庫県 #akashicity #hyogoprefecture #Japan #水曜水分 #水曜水色 #青い空 #橋のある風景 #landscapephotography #landscape #seaphotography (明石港) https://www.instagram.com/p/CjlWfkkvVJ0/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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ari0921 · 8 months
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和五年(2023)8月20日(日曜日)
    通巻第7871号
 恒大集団、在米資産差し押さえを懼れ、破産申請
  とうに破産しているのにゾンビはまだ命脈を保っているのは何故?
************************
 8月17日、恒大集団はニューヨークの裁判所に、米連邦破産法の適用を申請した。外国企業の破産手続きを要請する米連邦破産法15条が適用されると、外国企業は、債権者による訴訟ならびに資産差し押さえを防御できる。恒大集団の外貨建て社債の債権者は米国ファンド筋である(ただし中国系アメリカ人のファンドだろう)。
 
 碧桂園の海外展開で一番目立ったのはマレーシアだが、オーストラリア、インドネシアなどでも不動産開発、さらにインド、ベドナム、タイへ進出を予定していた。碧桂園も外貨建て社債の金利支払いができなくなって、デフォルトは時間の問題といわれる。
 筆者は2020年ごろから警告してきたが、ゾンビが不死身なのは生命維持装置を無理矢理稼働させているからである。西側の常識ならとうに倒産している。全体主義システムでは、株、債券、不動産などが値下がりしそうになれば「売るな」と命じる。2015年8月の上海株式暴落の時も、「株を売るな」「悪質な空売りは罰する」などと無茶な命令を出して、なんとか最悪事態を回避できたのだ。そうした無理がかえって債務残高を膨らませたのである。
 中国の不動産ゾンビの倒産連載はいずれ「リーマン・ショックの十倍規模になるだろう」と過去の著作の殆どで筆者は予測してきた。
 中国国家統計局の発表する公式数字は三割水増しがほぼ常識。中国全土の不動産価格は15%程度値下がりしていると発表した。国際的な都市は外国人が実際に部屋を借りたりしており、不動産屋の看板を見たりしているから実態は公式数字からかけ離れていることを知覚している。
 無錫が拠点の「国連証券」のデータが比較的客観的と言われ、それでも「好意的」な数字が並ぶのだが、一応の目安として下記に掲げてみよう。
 下記は主要都市の不動産の値下がり率(2018年ピークから23年3月の比較)
 都市名   値下がり率と地区の特賞
 ~~~~  ~~~~~~~~~~~~~~~
西安    27%(陝西省は景気がどん底。玄宗皇帝ゆかりの地だが)
太源    23%(山西省は日本仏教界との交流も疎遠となり過疎地となった)
天津    20%(この国際都市は北京の犠牲となった側面)
煙台    19%(山東省は軍人が多いし、対岸は韓国)
哈爾浜   19%(東北の貧困地区の代表とされた)
瀋陽    18%(日本時代の奉天。西武など撤退)
鄭州    18%(古都もかたなし)
長春    18%(日本時代の新京。韓国企業が目立ったが)
南昌    17%(南昌蜂起の革命原点だが)
昆明    16%(期待したラオス新幹線が低迷)
青島    16%(韓国企業の撤退がめだつ)
武漢    15%(コロナ発生の地。日本企業が規模縮小)
南寧    13%(広西チワン自治区のバブルの中心だった)
杭州    12%(アリババ本社付近は15%下落)
大連    11%(万達集団も風前の灯火か)
広州    11%(華僑の本場だが、冴えない)
仏山     9%(ここが碧桂園の本社)
廈門     8%(台湾から投資が急減)
成都     7%(四川省も外国企業の撤退が相次いだ)
 「普通の国」の統計では不動産業界全体の取引実態から価格変化を調べるが、中国は作為的な選択から取引の表の価格をピックアップしているだけである。
実際の値引き分などを公表しない。
したがって本当の下落率は分からないのだ。恒大、碧桂園、緑地、世茂集団など大手がデフォルトとなってバブル崩壊は明らか。その余波が年明けから香港の不動産市場に影響し、世界一高い相場も崩れる兆しがある。
通常、バブル崩壊となると、「半値八掛け二割引き」、つまり68%の下落となるはずである。
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tutai-k · 1 year
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すべての壊れゆく��にか
旅に出ている。 出がけにすっころんでカメラのレンズをダメにした。だから、鳥の写真は撮れない。 さいわい、カメラ本体は無事なので、ちいさな単焦点レンズをつけて町に出かけて、いままで全然やったことのないスナップ写真や風景写真を撮っている。
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「鳥の写真が撮れるようになれば何でも撮れるよ」と言ってもらったこともあるのだが、カメラをはじめて二年とちょっと、ほぼ鳥の写真しか撮っていない。急に風景やスナップ写真がいい感じに撮れるわけがなく、試行錯誤だし、そんなにやる気にもなれない。原稿と、読書、それからときどき散歩にでて旅の前半は終わってしまいそう。
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さすがにそれではもったいないから、明日はカメラを持って、いろいろなところを足が許す限り歩いてみようと思っている。
本を読んだ。 旅の途中の新幹線で。 『アフリカ夜想曲』(楢川えりか)。数年前に本の紹介に惹かれて電子書籍で購入して読み終えている。いま、小説を読みたくてたまらない時期で、そのくせ積ん読は資料の学術書ばかり……そういえば……と思い出したのがこの本だった。 椿姫からはじまってテニスン、シェイクスピア……さまざまな欧米文学の引用があり、まさに「小説を読んでいる!」という強い快感を与えてくれる本だ。 物語はボーイズラブで、父の友人で家庭教師に恋をする主人公が、その家庭教師とでかけるグランド・ツアー(貴族の子女が世界旅行をする風習)。パリで出会った画家と愛し合い、彼と一緒にアフリカへ行く……。 主人公は同性愛が罪になる国・時代に生まれた次期侯爵。旅の終わりには、「ふさわしい」女性と結婚し、子をなし、領地を治めるという仕事が待っている。 当然、この恋は、「ふたりは死ぬまで幸せに、一緒に暮らしました」というわけにはいかない。 父と家庭教師の関係も絡み、その時代の困難さと、それでも愛がたしかにあること、愛によって連綿と関係がつながってゆくことが描かれている。人を愛することは、「次」につながってゆくのだということが、たしかに感じられてとてもよかった。
旅の宿でも一冊。 「小説を読みたい」と思いながら、資料本しか荷物に詰めなかった。古本屋・本屋の多い町だから、そこでえらべばいいやという気楽さがあった。時間もたくさんあるんだし。 今日読み終えたのは、『中西悟堂 フクロウと雷』(平凡社)。 「野鳥」「探鳥」という言葉をわたしたちは気軽に使うが、その言葉をつくった人のエッセイを集めた本である。 フクロウの雛の観察途中に大嫌いな雷が鳴る、カイツブリの雛を観察するために、ヒルに食われようが蚊に刺されようが一日沼に立ちっぱなし……ブラインドをはって、子育てする鳥を観察する姿。いまでは鳥の巣をそんなふうに観察する人はほとんどいなくなってしまったけれど、「この姿勢」から「野鳥」「探鳥」という言葉は始まったんだなとしみじみ思う。 記念すべき第一回野鳥の会の探鳥会には、柳田国男、北原白秋、徳富蘇峰なんていうとんでもないひとびとが参加していたらしい。 さて、そんな「野鳥」という言葉は、これまで日本人にとって鳥というのは「飼うもの」だったから生まれたそうだ。ただ「鳥」と言ったとき、当時のひとびとは「飼われている鳥」を想像してしまう。 だから野にいる鳥を、飼われている鳥と区別して「野鳥」と呼ぶことにしたのだと。 だから、この本には、ホトトギスとヨシゴイ(そのほかの鳥たちもだが)なんていう、おどろくような鳥を「飼っていた」一緒に生活していたエッセイも収録されている。 飼うことで生態の観察をして理解を深める一面もあるにはあるし、ヨシゴイは溺愛されすぎていて筆者の手からしか餌を食べなくて調査で家をあけていると痩せてしまっていたりして、それはもう観察のための飼育じゃなくてペットでは……と思ってしまうのだが、「回想の時鳥」の章は、ホトトギスへの愛しさ、そして過ちからホトトギスを落鳥させてしまう悲しみの慟哭が綴られている。「これは散文詩だ」と筆者もことわっているが、慈しみに満ち満ちた文面、ホトトギスが落ちるまでの、痛切な悲しみが胸を打つ。
『アフリカ夜想曲』でもそうだったけれど、いのちというのはうしなわれるし、それが人間同士であれ、人間と鳥という異種間であれ、いつかは別れがやってくる。それでも、ともにいた時間や記憶は消えず、愛はずっとそこに燃えていて、暗がりの中をさまよっているような気持ちにさせられるときも、灯台の光のように輝いている。
旅で買った本2023/1/28 『中西悟堂 フクロウと雷』(平凡社) 『魂の秘境から』石牟礼道子(朝日文庫) 『忘れられた巨人』カズオ・イシグロ(早川文庫) 『森は童話館』加藤幸子(桐原書店)
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poetohno · 9 months
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第四楽章 水の旅路
「物語」
地球上の水のほとんどが塩が混ざり あるいは氷に閉ざされている
純粋な水として存在するには空に抱かれ 山に削られ 岩磐(いわいわ)の険しい旅路を行き 大地の洗礼をうけなければならない
地表に流れる水は命の源であり 様々な自然の関わりによって生み出される命の産物
水は天より降り注ぎ 山を下り 河を流れ 海に終着する水が渇き天に抱かれ空を旅する雲となるのなら風とは命の使いとも呼べないか
風は運命を垣間見せる全ての命は風に運ばれている
風の導きによって命の定めも決まるだろうか風が囚われれば世界は地獄と化し風が自由に歌えば生命もまた謳歌する
ふと目にするあの雲もまた空の彼方の海からやってきたのかもしれない雲は風に流れ 果てに行き着くだろうまた別の風は果てしなく巡っていることだろう
―海のように
果てなき海は生命の始まりの大地山は生命の終わりの果て 辿り水は生と死を巡る 水は命そのもの
雪に閉じこめられた命は春の訪れと共に花開き溶ければ寄り集まりながら小さな鼓動のように流れやがて大きなうねりとなり生命が漲る川となる
そこに命があるなら戦いがある戦いに勝利したものは生き延び敗北したものは死に絶え川を下る
その戦記には続きがある彼らの肉体は川の果ての森に続き木々に住まうものたちの糧となる森の果ての川に命を紡ぐ物語がある
「川の調べ」
雨は天より零れし海の唄 海は天を仰ぎ 天は海を抱く山を越え 草原を愛で 森の謳歌を奏で渇いた砂漠に一瞬の楽園を築く 命の交響曲を支える旋律
空が蒼いのは川を抱いているからなのか空に漂う雲は 流れる風は 天に聳える山にとって脅威にもなる水は一度流れを持ってしまえば何者をもってしても止めることはできない時に抗えないように
水は命を蘇らせる力を持つが同時に山を死に至らしめる力を秘めている峰を削り 野山を駆け下り 大地を削り 渓谷へと変貌する深く奥へと 時が覆い隠した地表が現れる時を遡るかのように
「川の宴」
川が在る所に命は宿る獲物求め命を奪う破壊者がいるなら草を求め旅するものたちの大行進がある
命を賭けた戦いが川を彩る沈黙に眠る川も一度戦いが始まれば騒然となる
一瞬のうちに命が散り 火花のように瞬き雷の閃光のように轟く
そこには思想も哲学もない剥き出しの命と真実がある
「湖の謳歌」
湖は海と隔たり生き物たちはその境界を越えることはできないそれは牢獄なのか それとも楽園なのか
湖がもし栄華を極めたとしても湖が干上がれば命は全て消えてしまう
生き残るためには他を上回る戦略によって己の道を切り開くしかない
裏切り 裏切られ 騙し 騙され 命を残すための闘いは熾烈を極める本能と理性の狭間に揺れる闘争
鏡のように澄み切った湖の下には過酷な世界がある
一の美しさをこの目に宿すためには相反する十の醜悪な世界を知らなくてはならない
「川の旅路」
川の旅は続く天空より舞降りる千の雫は木の枝から幹へと遡るように寄り集まり川の流れを描き大地をうねりながら森を横切り平野を走る
大地の鼓動が生命の躍動なら大地の雄叫びは闘いの咆哮である
闘いの先に散っていった者達が川に溺れ 川に沈み川を血の色に濁らせるなら
草茂る水の流れはその汚れを払い水に清流を取り戻す
乾季と雨季に生と死が巡り歓喜と憂き命が交錯する
雨が降ることで大地の様子は一変し世界が変わる
生命の謳歌と眠りが時の巡りに合わせて変化する川は山を削り 破片を海岸まで運んでいく
そして川の旅は終わる
「海の森」
珊瑚礁は海を砂漠から森に変え多種多様な命を呼び起こすオアシス光を受け輝き 波に揺らぐ花のよう海に咲く花を愛でようと多くの命が集まり闇の海に咲く光であり 命の灯のよう海の家 大地にとっての安らぎの木
海に昆布が揺らめく場所は熱帯雨林を思わせる海を浮かびながら漂い 命は溢れ 迸り色は犇めきあいながら 絡まり合い 踊りながら波に歌う絵の具を散りばめたかのような宝石のように輝き始める足を踏み入れたものはその場所に住み着き憩いの場所を築き 新たな旅に出る時を隠れながら待つ
「海の宴」
命を育み 支える命の種命を降らせる恵みの雨植物プランクトンの恩恵を受けるために 命たちで溢れ返る
生き物たちが群れを成して訪れる命求めて海を縦横無尽に旅するものたちが春を待ち続けていた
冬に荒れ狂う波は海をかき混ぜて海に栄養を行き渡らせる命にとっては天と地を別つ温度の壁海にはある嵐は壁を破壊し 天と地を混ぜ合わせる命にとっての心臓の鼓動のよう
夏命を求める旅は続く魚は群れを成して移動を続け鳥たちは巣へと帰り 再び飛び立っていく鯨もまた旅を続けている温暖な場所から極地へと向けて旅は続いている―春を求めて太陽の方角へ
秋が来る時 嵐は再び起こる命にとって堪えなければならない長い時の前の休息と謳歌の時間集まってきていた生き物たちは散り散りになりそれぞれの場所で 冬が終わる時を待っている海さえ嵐を呼び込みながら 海をたゆみ無く巡らせながら 春の時を待っている海の流れが無ければ 命は恵みの時を受けられず翼は折れ 大地に落ちる
「富の海」
光が降り注ぎ 大地は珊瑚礁に彩られ魚が銀色に閃いて通り過ぎる揺れる虹のようなたなびく彩雲のような百花繚乱の森色の豊かさが命の豊かさを示すならこの彩りに富んだ景色が命の豊かさを現している
海の楽園は海全体のどれ程だろうか
エメラルドに光り輝きクリスタルのように透き通り波が青の群れとなり光揺れる世界
生き物に犇めき濁った世界砂漠や極寒の世界に隠された地底奥底の知られざる世界があるかもしれない
豊かさだけを見るなら確かにここは楽園であるが楽園の背後に眠る闇を誰も知らない
命踊り 光輝き それは目下に佇む闇の中に歌う星のよう
「海の彼方の闇」
知られざる宇宙のような場所
天文学者ならば星を探して眼を凝らし新たな光を見ようとし
生物学者ならば命を探して彷徨い歩き新たな生き物を見つけるだろう
深海の闇という宇宙に潜む星を探すように生き物たちは身を潜め闇の中で蠢いている
光は徐々に薄くなっていく辺りは夜のように紺に染まっていく気づけば無音の闇の中光の恩恵はここには存在しないあらゆる時間において闇は光の無い洞窟のように
微かな栄養を頼りに彼らは生きるしかない自らの力によって海を渡り海流という大地にとっての風に乗り漂う
海を浮遊する微細なプランクトンが海の世界を支えている鯨や鮫 鯱や海豚といった華やかな生き物はその表面で閃いているに過ぎない舞台に踊るアクターを支える無数の影の努力者たちのような
触れれば壊れそうなガラス細工のように揺らめき揺れる蝋燭の火は今にも消えそうな陽炎のよう今にも壊れそうな幻想的なあり方をしている
「深海の底」
海は深いだけで圧倒的な力を湛えている大気であれば気圧 全ての命の源 水を水として存在させるための力水圧の力には際限がない 科学の力で武装した鎧すら簡単に破壊する
水温は凍えるほどに冷え込み 空気は高山のように薄く やがて皆無になるこの世界は生命の存在を拒んでいるのだろうか
果てしなく深い限界の場所で生き物は蠢いている恩恵は海の表層から降り注ぐ 雨のようで 雪のような死が舞い降りる生きとし生けるもたちの肉片が塵となって落ちてくる彼らの死によってもたらされるものはこの世界では太陽の光のよう
海底に着く時この世界は月のようだ果てしない無の世界が広がっているしかしこんな所にさえも生き物は生息している
「海底火山」
海底にも火山は存在する海底とは海の底であると同時に大地の果て
大陸と大陸の鬩ぎ合いの狭間に摩擦に散る火花があるように火山が煌々と火を上げている
マグマは地脈のように奔り 地球の中心まで潜り巡り 再び地上へと吹き出す
世界とは外に開かれているのではなく内側に広大に巡っている
マグマが海底の生き物を支えている砂漠にとってのオアシスのように
海底に山脈を築き 延々と続くかのようにいつか大地が隆起し 沈没した時海底に眠る大地は海上に眼を覚ますだろうか
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ervengel · 10 months
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39810 RABe 501 Giruno その1
SBBの最新の特急型車両がついにメルクリンから模型化されました。2022年新製品として発表されて以来、例の如く何度も遅延し、ドイツでは3月終わり頃から出回り始めたものです。日本には先日やっと入荷ということで、HRSでの検品を経て、我が家にもやってきました。
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製品化発表後の2023年1月、現地で実車に乗る機会がありました。列車はミラノ行きのEC。乗車区間はBasel〜Luzernと短距離でしたが、最新らしく外装はピカピカ��内装もシンプルかつ清潔感があり、風光明媚な景色と相まって、ステキなひとときを堪能するとともに、メルクリンの製品が心底楽しみになりました。入手した今、喜びもひとしおです。
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では、モデルを見ていくとします。
基本セット5輌(39810)と増結2輌セット×3(43461、43462、43463)で11輌フル編成になりますが、全長も2mオーバー。基本セットだけだと112cmと扱いやすい長さです。
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基本セットは、中間車3輌が一体となっており解結不可。食堂車が動力車になっており、両端の連接台車の計4軸をカルダンシャフト経由で駆動しています。
32ファンクションフル割当です。使い切れない笑。パンタ昇降が4つもある…サウンドや照明も種類がたくさん。スイス尾灯はもちろんありますね。
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連接台車とカプラー。導電カプラーはなんと12極。内訳不明ですが、ファンクションから推定するとおそらく下記。フルで使ってますね。幌カバーの内側の見えないところまで印刷が入っていたり、ケーブルがモールド再現されていたりと芸が細かいです。メスコネクタ側にはロック機構がついており、一度連結したら、解結するには同梱の専用治具が必要です。
1:シュー(フィダー線の赤線相当)
2:線路(フィダー線の茶線相当)
3:前照灯(白)
4:前照灯(ハイビーム)
5:尾灯(赤)
6:室内照明
7:運転席照明
8:運転台ディスプレイ
9:行先表示器
10:照明GND
11:スピーカー線
12:スピーカー線
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先頭車のコックピット部
SBBの紋章はちゃんとモールド再現
ウインドシールドの曇り止めエアー用ルーバー再現。意外に目立つ!
前照灯/尾灯のLED照明をクリアパーツのモールドで再現。つぶつぶ感がよく出てます。
運転台モニターはON/OFF 可能で、進行方向側が光る。各種機器類はそれらしくモールド再現
運転席ドアの手摺りが別パーツ再現
運転席照明は前後個別制御
運転席ドア横の突起(後方カメラ?)は、発売前のイメージ図ではオミットされていたが、製品版では再現!
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これ以上写真が貼れないので、続きます。
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kachoushi · 1 year
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各地句会報
花鳥誌 令和5年5月号
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坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
………………………………………………………………
令和5年2月2日 うづら三日の月花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
厨女も慣れたる手付き雪掻す 由季子 闇夜中裏声しきり猫の恋 喜代子 節分や内なる鬼にひそむ角 さとみ 如月の雨に煙りし寺の塔 都 風花やこの晴天の何処より 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年2月4日 零の会 坊城俊樹選 特選句
暗闇坂のチャペルの春は明日あたり きみよ 長すぎるエスカレーター早春へ 久 立春の市の算盤振つてみる 要 冬帝と暗闇坂にすれ違ふ きみよ 伊達者のくさめ名残りや南部坂 眞理子 慶應の先生眠る山笑ふ いづみ 豆源の窓より立春の煙 和子 供華白く女優へ二月礼者かな 小鳥 古雛の見てゐる骨董市の空 順子 古雛のあの子の部屋へ貰はれし 久
岡田順子選 特選句
暗闇坂のチャペルの春は明日あたり きみよ 冬帝と暗闇坂にすれ違ふ 同 大銀杏八百回の立春へ 俊樹 豆源の春の売子が忽と消え 同 コート脱ぐ八咫鏡に参る美女 きみよ おはん来よ暗闇坂の春を舞ひ 俊樹 雲逝くや芽ばり柳を繰りながら 光子 立春の蓬髪となる大銀杏 俊樹 立春の皺の手に売るくわりんたう 同 公孫樹寒まだ去らずとのたまへり 軽象
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年2月4日 色鳥句会 坊城俊樹選 特選句
敬􄼲な信徒にあらず寒椿 美穂 梅ふふむ野面積む端に摩天楼 睦子 黄泉比良坂毬唄とほく谺して 同 下萌や大志ふくらむ黒鞄 朝子 觔斗雲睦月の空に呼ばれたる 美穂 鼻歌に二つ目を割り寒卵 かおり 三􄼹路のマネキン春を手招きて 同 黄金の国ジパングの寒卵 愛 潮流の狂ひや鯨吼ゆる夜は 睦子 お多福の上目づかひや春の空 成子 心底の鬼知りつつの追儺かな 勝利
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年2月6日・7日 花鳥さざれ会 坊城俊樹選 特選句
潮騒を春呼ぶ音と聞いてをり かづを 水仙の香り背負うて海女帰る 同 海荒るるとも水仙の香の高し 同 坪庭の十尺灯篭日脚伸ぶ 清女 春光の中神島も丹の橋も 同 待春の心深雪に埋もりて 和子 扁額の文字読めずして春の宿 同 砂浜に貝を拾ふや雪のひま 千加江 村の春小舟ふはりと揺れてをり 同 白息に朝の公園横切れり 匠 風花や何を告げんと頰に触る 笑子 枝川やさざ波に陽の冴返る 啓子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年2月8日 さくら花鳥会 岡田順子選 特選句
雪を踏む音を友とし道一人 あけみ 蠟梅の咲き鈍色の雲去りぬ みえこ 除雪車を見守る警備真夜の笛 同 雪掻きの我にエールや鳥の声 紀子 握り飯ぱりりと海苔の香を立て 裕子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年2月10日 鳥取花鳥会 岡田順子選 特選句
東風に振る竿は灯台より高く 美智子 月冴ゆる其処此処軋む母の家 都 幽やかな烏鷺の石音冴ゆる夜 宇太郎 老いの手に音立て笑ふ浅蜊かな 悦子 鎧着る母のコートを着る度に 佐代子 老いし身や明日なき如く雪を掻く すみ子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年2月11日 枡形句会 栗林圭魚選 特選句
朝光や寺苑に生るる蕗の薹 幸風 大屋根の雪解雫のリズム良き 秋尚 春菊の箱で積まれて旬となる 恭子 今朝晴れて丹沢颪の雪解風 亜栄子 眩しさを散らし公魚宙を舞ふ 幸子 流れゆくおもひで重く雪解川 ゆう子 年尾句碑句帳に挟む雪解音 三無 クロッカス影を短く咲き揃ふ 秋尚 あちらにも野焼く漢の影法師 白陶 公魚や釣り糸細く夜蒼し ゆう子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年2月13日 枡形句会 栗林圭魚選 特選句
犬ふぐり大地に笑みをこぼしけり 三無 春浅しワンマン列車軋む音 のりこ 蝋梅の香りに溺れ車椅子 三無 寒の海夕赤々漁終る ことこ 陽が風を連れ耀ける春の宮 貴薫 青空へ枝混み合へる濃紅梅 秋尚 土塊に春日からめて庭手入 三無 夕東風や友の消息届きけり 迪子 ひと雨のひと粒ごとに余寒あり 貴薫
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年2月13日 武生花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
浅春の眠りのうつつ出湯泊り 時江 老いたれば屈託もあり毛糸編む 昭子 落としたる画鋲を探す寒灯下 ミチ子 春の雪相聞歌碑の黙続く 時江 顔剃りて少し別嬪初詣 さよ子 日脚伸ぶ下校チャイムののんびりと みす枝 雪解急竹はね返る音響く 同 寒さにも噂にも耐へこれ衆生 さよ子 蕗の薹刻めば厨野の香り みす枝
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年2月14日 萩花鳥会
水甕の薄氷やぶり野草の芽 祐子 わが身共老いたる鬼をなほ追儺 健雄 嗚呼自由冬晴れ青く空広く 俊文 春の園散り散り走る孫四人 ゆかり 集まりて薄氷つつき子ら遊ぶ 恒雄 山々の眠り起こせし野焼きかな 明子 鬼やらひじやんけんで勝つ福の面 美惠子
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令和5年2月15日 福井花鳥会 坊城俊樹選 特選句
吹雪く日の杣道隠す道標 世詩明 恋猫の闇もろともに戦かな 千加江 鷺一羽曲線残し飛び立てり 同 はたと止む今日の吹雪の潔し 昭子 アルバムに中子師の笑み冬の蝶 淳子 寒鯉の橋下にゆらり緋を流す 笑子 雪景色途切れて暗し三国線 和子 はよしねまがつこにおくれる冬の朝 隆司 耳目塗り潰せし如く冬籠 雪 卍字ケ辻に迷ひはせぬか雪女 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年2月16日 伊藤柏翠記念館句会 坊城俊樹選 特選句
指先に一つ剥ぎたる蜜柑の香 雪 大寒に入りたる水を諾ひぬ 同 金色の南無観世音大冬木 同 産土に響くかしは手春寒し かづを 春の雷森羅万象𠮟咤して 同 玻璃越しに九頭竜よりの隙間風 同 気まぐれな風花降つてすぐ止みて やす香 寒紅や見目安らかに不帰の人 嘉和 波音が好きで飛沫好き崖水仙 みす枝 音待てるポストに寒の戻りかな 清女 女正月昔藪入り嫁の里 世詩明
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年2月17日 さきたま花鳥会 坊城俊樹選 特選句
奥つ城に冬の遺書めく斑雪 月惑 顔隠す一夜限りの雪女郎 八草 民衆の叫びに似たる辛夷の芽 ふじほ 猫の恋昼は静かに睨み合ひ みのり 薄氷に餓鬼大将の指の穴 月惑 無人駅青女の俘虜とされしまま 良江 怒号上げ村に討ち入る雪解川 とし江 凍土を突く走り根の筋張りて 紀花 焼藷屋鎮守の森の定位置に 八草 爺の膝捨てて疾駆の恋の猫 良江
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年2月19日 風月句会 坊城俊樹選 特選句
古玻璃の奥に設ふ古雛 久 笏も扇も失せし雛の澄まし顔 眞理子 日矢さして金縷梅の縒りほどけさう 芙佐子 梅東風やあやつり人形眠る箱 千種 春風に槻は空へ細くほそく ます江 山茱萸の花透く雲の疾さかな 要 貝殻の雛の片目閉ぢてをり 久 古雛髪のほつれも雅なる 三無 ぽつねんと裸電球雛調度 要
栗林圭魚選 特選句
紅梅の枝垂れ白髪乱さるる 炳子 梅園の幹玄々と下萌ゆる 要 濃紅梅妖しきばかりかの子の忌 眞理子 貝殻の雛の片目閉ぢてをり 久 古雛髪のほつれも雅なる 三無 老梅忌枝ぶり確と臥龍梅 眞理子 山茱萸の空の広さにほどけゆく 月惑 八橋に水恋うてをり猫柳 芙佐子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年2月21日 鯖江花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
師を背負ひ走りし人も雪籠 雪 裏庭開く枝折戸冬桜 同 天帝の性こもごもの二月かな���同 適当に返事してゐる日向ぼこ 一涓 継体の慈愛の御ん目雪の果 同 風花のはげしく風に遊ぶ日よ 洋子 薄氷を踏めば大空割れにけり みす枝 春一番古色の帽子飛ばしけり 昭上嶋子 鉤穴の古墳の型の凍てゆるむ 世詩明 人の来て障子の内に隠しけり 同 春炬燵素足の人に触れざりし 同 女正月集ふ妻らを嫁と呼ぶ 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年2月26日 月例会 坊城俊樹選 特選句
能舞台昏きに満ちて花を待つ 光子 バス停にシスターとゐてあたたかし 要 空に雲なくて白梅すきとほる 和子 忘れられさうな径の梅紅し 順子 靖国の残る寒さを踏む長靴 和子 孕み猫ゆつくり進む憲兵碑 幸風 石鹸玉ゆく靖国の青き空 緋路 蒼天へ春のぼりゆく大鳥居 はるか
岡田順子選 特選句
能舞台昏きに満ちて春を待つ 光子 直立の衛士へ梅が香及びけり 同 さへづりや鉄のひかりの十字架へ 同 春の日を溜め人を待つベンチかな 秋尚 春風や鳥居の中の鳥居へと 月惑 料峭や薄刃も入らぬ城の門 昌文 梅香る昼三日月のあえかなり 眞理子 春陽とは街の色して乙女らへ 俊樹
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年2月 九州花鳥会 坊城俊樹選 特選句
ポケットの余寒に指を揉んでをり 勝利 黒真珠肌にふれたる余寒かな 美穂 角のなき石にかくれて猫の恋 朝子 恋仲を知らん顔して猫柳 勝利 杖の手に地球の鼓動下萌ゆる 朝子 シャラシャラとタンバリン佐保姫の衣ずれ ひとみ 蛇穴を出て今生の闇を知る 喜和 鷗外のラテン語冴ゆる自伝かな 睦古賀子 砲二門転がる砦凍返る 勝利 小突かれて鳥と屋や に採りし日寒卵 志津子 春一番歳時記の序を捲らしむ 愛
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
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2023年2月11日朝6:30、コーク市内のフラットを出る。約2時間半、電車を乗り継ぎ、キルデア州キルデア(Kildare, Country Kildare)を目指す。
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朝8時17分、乗り換えのサーリス(Thurles)駅プラットフォーム。日照時間がまだまだ短く、朝8時過ぎでも明け方の気配が残る
雨上がりの生��い都市のにおいと、町外れから風にのって運ばれてくる野原のわずかなにおいが混ざりあって、日の出前の暗闇がつつむ冷たい空気に溶けている。
サマータイムのはじまりまで残り一ヶ月半、日中の陽が短く、曇天と雨の日ばかりが続くアイルランドの冬の厳しさは、南米や南ヨーロッパ出身の友人たちのメンタルを目に見えて明らかにすり減らしていた。
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霜が降りたフィッツジェラルドズパーク(Fitzgerald's Park, Cork)、リー川(River Lee)沿いのキンポウゲの葉
「あなたは日本でも北の方の出身だから、こういう冬の気候に慣れているんでしょ?」と、げっそりした表情の移民の友人たちが訊ねてくるたびに「アイルランドにおける英語の『冬』と、日本語の『冬』は、その言葉に含まれているバックグラウンドが違う、このふたつは完全に違う季節だと思う」と答えた。
彼らが「冬」と呼ぶ、11月初旬から3月後半あたりまで、わたしたちのイメージする冬らしい冬の日もあるにはあったけれど、それはせいぜい1ヶ月半くらい。あとのおおよそ4ヶ月間は、気温一桁台から二桁台前半あたりをうろうろする。メキシコ湾からアイルランドとイギリスに届く暖流の影響で、振り続ける雨は雪になること無く、その影響で湿度が下がらない。体感は寒いのに、大気は霧と湿度に包まれてなんとなくじめじめしている。
要するに、冬の厳しさの質が全く違う。
東北の冬が、雪という抗いようのない大きな重量を持った物体に対して、歯を食いしばりぐっと耐え忍ぶようなイメージなら、アイルランドの冬は、浴室に生えるカビのように毎日少しずつ心の中のしんどさの領土を広げていく。
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コーク郊外、冬はよく町が霧に包まれる
春が来る。
2月1日はケルトの暦の春分の日、ゲール語でインボルク(Imbolc)。
暦の上での春と、体感としての春におおよそ1ヶ月の時間が空くこと、そしてその到来がそこに住む人々にとって他の季節のどれよりも特別であることは東北と同じだ。
前回記事のハグ・オブ・ベアラ(Hag of Beara)についての文献を調べていたときに何度も目にしたブリジッド(Brigid)の名前は、ケルト神話に登場する存在だった。
なので当然、2月1日の聖ブリジッドの日(St. Brigid’s Day)の日や、その名前を冠して2023年から公式にアイルランドの祝日になった2月の第一月曜日も、それに関連する日だと思い込んでいたがどうやら違うらしかった。
聖ブリジッド(St. Brigid)は現在の北アイルランドとの国境近く、ラウス州フォアハート(Faughart, Country Louth)に生まれ、5世紀から6世紀にかけて実在していたとされるアイルランド人の修道女だ。
幼い頃から貧しい人々に施しを与え、アイルランドの守護聖人である聖パトリックによって洗礼を受けたあと、各地で教会や修道院、アートスクールまで設立したと言われている。
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1902年から続く雑誌 Ireland’s Own の表紙の聖ブリジッド、手には彼女の信仰の象徴の十字架の藁細工
彼女に関して興味深い点がふたつある。
ひとつは、彼女が実在したことを確実に証明できる文献が残っていないこと。
そしてふたつめは、前述の通り全く同じ名前のケルト神話の女神が存在することだ。
日本に五穀豊穣や学業成就を祈るためのモチーフとしての神々があるように、キリスト教圏の聖人にもその多くに守護の対象がある。聖ブリジッドの守護対象は家畜、詩、歌、鍛冶、病気からの回復など、周知されているものだけでも非常に手広い。
そしてそれらの守護は、女神ブリジッドの守護するものと同じだ。
普遍的な祈りである「病気からの回復」は、アイルランドにおいて井戸や湧き水と関連付けられることが多い。古くはドルイドの信仰の対象であり、地下から湧き上がる水は癒しや命の源とみなされ、アイルランド国内に約3000ある「聖なる井戸」の内の少なくとも10の井戸がブリジッドと紐付いて周知されている。
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聖ブリジッドの泉の井戸、井戸の水自体は正直あまり綺麗な水質には見えなかった
彼女が修道院と教会を建てたあとそこに没したとされる町、キルデアの町外れには、それらを巡礼する人々のために用意された聖ブリジッドの泉(St Brigids Garden Well)がある。
もともとの小川の曲線に沿って整備されたと思われるその小さな公園には、聖キルデアの銅像が経ち、彼女に対する崇拝の象徴であるイグサや藁で編まれた十字架のモチーフが散見される。
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聖ブリジッド像、聖ブリジッドの日から5日後だったこともあり供えてあった花はすべて瑞々しい
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外壁に刻まれた聖ブリジッドの十字架(St.Brigid’s Crosses)モチーフの彫刻。2月1日にこの十字架を玄関に飾るとブリジッドの守護が受けられるという信仰がアイルランドにおいて広く分布する
その周囲や周りの木々、公園の奥に位置する井戸の近辺には多くの供え物が並ぶ。供え物の多くは治癒を望む体のパーツにまつわるものであるらしく、パンデミック後ということもあってかマスク(文脈を知らず一見すると捨てられたマスクのゴミに見える)が目立った。
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ストッキング、マスク、靴紐、靴下、スカーフ、ネックレス、供え物は様々。木から供物が落ちると祈った箇所が加護を受け、病気や外傷が治癒すると信じられている
町外れに位置するにも関わらず、絶えず入れ替わり数名の人が訪れる。
録音レコーダーをまわしながら、来訪者が途切れたタイミングで公園の全景を眺める。澄んだ小川が風を運び、もとの地形にも配慮されデザインされたと思われる、心地の良い公園である。にも関わらず、なんだか妙な感じがした。
公園の奥にある井戸と、入り口付近を流れる小川が繋がっていないのだ。地下で繋がっているのかもしれないと思い小川の上流を視線でたどっても、井戸とは90度逆の方向だ。上流は茂みの奥へと続き、その先は見えなかった。
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公園全景。撮影地点の背後に井戸がある。小川は写真左奥の茂みの方から水が流れて来ている
録音を終えると、キルデアの中心部に向かう。
中心部といっても、人口9000人に満たない小さな町だ。もとは数えられるほどのパブとカフェ、そして聖ブリジッドが設立したといわれる中規模の教会がある比較的静かな町だったが、2007年にオープンした大型アウトレットモールには隣県である首都ダブリンからも大型バスが乗り入れる。
土曜日の昼下がりに町を歩くほとんどの人が、有名ブランドのショップバッグを持ち、駅の方角へと歩いていく。
中心部にやって来たのは聖ブリジッド大聖堂(St Brigid’s Cathedral)に行くためだった。だが、この日に限ってメンテナンスのために敷地全体が閉鎖されていた。
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聖ブリジッド大聖堂、閉じられたメインエントランスのフェンスに手をつっこんで撮った写真……
アイリッシュ・ナショナル・スタッド&ガーデンズ(Irish National Stud & Gardens)に向かった。
時間が余ったらついでに行けたらいいかな、と思っていた場所だ。
競走馬の繁殖とトレーニングの場として20世紀初頭に設立され、今では市民に親しまれる広域公園としても機能するこの場所には日本庭園がある。
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1906年、ロンドンで日本趣味の骨董品店を経営し、自身も骨董商だった Tassa Eida (日本名: 飯田三郎)は、日本庭園をつくるためにキルデアに派遣され、その後の4年間を彼の息子 Minoru と共に造園に従事する。
(彼らの詳細については こちら と こちら の記事が詳しい、どちらも素晴らしくリサーチされたポスト)
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手入れの行き届いた枯山水
19世紀後半から20世紀初頭にかけてジャポニズム、つまり「日本っぽいもの」がヨーロッパで流行ると、貴族たちはこぞって「日本っぽい建築」や「日本っぽい庭園」を作りたがった。
ただし、やはりそれは「日本っぽいもの」の域を出ないものが多く、日本で生まれ育った人間が見ると、形容し難い、ちょっとした居心地の悪さのようなものを覚えるようなものが多い。
そういう類のものだろうとあまり期待せずに訪れると、良い意味でその期待を裏切られる。
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庭園の動線、ちょうどまんなかあたりにある洞窟?からの景色。右にあるのは藤棚で春にはきれいに藤の花が咲くらしい
清らかな水が美しい動線で引かれ、人が生まれてから死ぬまでを表現したその庭園は、当時イギリスで流行したエドワード様式建築の影響を受けて少しだけ華美ではあるものの、正真正銘の日本庭園だった。
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庭園の石灯籠によじ登っていた鬼。庭園にある多くの植物やオブジェクトが日本から輸入したものだが、たまにこういう西のものとも東のものとも分からないモチーフも見かけて興味深かった
町の中心部に戻ると、帰路の電車の出発まで1時間弱の時間があった。
少し散策したあと、聖ブリジッド大聖堂に戻ってくる。
地域の人だけが使う入り口とかあってそこから入れたりしないかな……などと不届きなことを考えて外壁の周りをうろついたが、それらしきものは見つからなかった。
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入り口を探っているときに外壁から見えたラウンドタワー、実際に登れるものとしてはアイルランド国内でいちばん高いらしい
しかたなくキルデア駅に向かう。
プラットフォームの椅子に座って電車を待っていると知らない女性に、どこから来たのか、と声をかけられた。
薄暗いプラットフォームで目をこらすと、大聖堂に戻る前に一瞬だけ立ち寄った、メインストリートから少し外れた場所にあった雑貨屋の店員だった。
日本から来たこと、リサーチに関すること、井戸とスタッドガーデンの方には行って、教会にどうにか入れないか模索したが結局入れなかったことを拙い英語で説明する。
すると「どっちの井戸に行ったの?」と訊ねられた。
聞き間違いかと思い、どういう意味ですか?と返すと、彼女が説明してくれた内容はこうだった。
ブリジッドの井戸はふたつあって、ひとつはおそらくあなたが行った聖ブリジッドの泉、 聖人の方のブリジッドを祀ってるところ。地元民にとってはずっと特別な場所だったけど、パンデミック中にきれいに整備されて、観光客が来たり滞在したりが以前よりも更に容易になった。
もうひとつあるのが、Wayside Well(日本語直訳: 道端の井戸)と呼ばれている場所。こっちがキリスト教伝来前のドルイド(ケルト人たちの信仰における祭司)のブリジッドを祀っていると言われている。スタッドガーデンの駐車場からすぐそばの、とても素朴な井戸で、観光客はまず行かない。
そして、聖ブリジッドの泉の公園を流れる水は、Wayside Wellが源泉。
そう、この話を初めて聞いたとき、わたしもとてもおもしろいと思った。
地味で、ほぼ地元民しか知らない、古代ブリジッドの方から湧き出た水が、キリスト教のブリジッドの方に流れていって、そしてその公園の方が立派に整備されていて、人がたくさん来る。歴史が辿ったストーリーと水の流れが同じなんて、ちょっとロマンチックだよね。
そして、あなたの旅のことも同じようにロマンチックに感じる。
日本庭園に行ったんだよね?
あそこを流れる小川の水も、同じWayside Wellから引いた水だよ。
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スタッドガーデンの日本庭園に流れる小川
水の情報記憶に関する文章を読んだことがある。
スプーン1杯の水が1TB分の情報を記録できる、という科学研究だ。
信仰が人々の普遍的な祈りを運ぶ船だと考えたとき、わたしたちは船を替えても、変わらず同じ水の上に浮かぶ。
あれこれ考えて右往左往するよりも、もっと単純に、すべては最初から土地とそこを流れる水にメモリーされていて、わたしたちはきっと、そのぼんやりとした断片にただ触れることだけができるのかもしれない。
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聖ブリジッドの泉公園を流れる小川。水がとても綺麗でクレソン?が群生していた
ふたつの井戸の話にあまりにも驚いて「そんな情報、どこにも書いてなくて全然知らなかった、道端の井戸(Wayside Well)の方にも行くべきだった」とわたしが言うと、彼女は微笑みながらこう言った。
「また来ればいいよ、水が止まることはきっとないからね」
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ymkkrhr2 · 1 year
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【自作を語る⑫】腐れる
【自作を語る⑫】『腐れる』
 2022年に書いた小説です。
 執筆中のBGMは、大森靖子「少女3号」でした。
  ※動画がYoutubeにありましたので、URLを貼っておきます。大森靖子「少女3号」→(https://www.youtube.com/watch?v=zSZ8BSn7x9Y)
 この小説は、伴美砂都さんが主催するロゼット文庫「増刊号クラウン vol.1」に掲載して頂いた作品です。「クラウン」は、以前寄稿させて頂いた、「文芸同人誌ロゼット」の増刊号であり、私を含め7人の書き手が「屈託」をテーマに書いた作品を集めたアンソロジーです。
 私は伴さんがこのアンソロジーの構想を練ってらっしゃる時から、ぜひ参加させてほしいと思っており、それは当初から、「クラウン」が「エロ・グロ表現があってもOK」なアンソロジーとして、構想されていたからです。私はその構想に非常に興味を持ち、伴さんから参加のお誘いを頂いた訳でもないのに、このアンソロジーに寄稿するにはどんな小説がいいかを考え始めました。それが、『腐れる』という小説でした。
 小説を書く時にまず考えるのは、どんな話にするか、ということです。「クラウン」が「エロ・グロ表現があってもOK」であるアンソロジーならば、作品の中にエロ表現もグロ表現も入れたい。そのためには、エロくてグロい話を書くのが最適解だ。では、エロくてグロいとは、一体何か。
 その時に辿り着いた答えが、「肉体が溶解しながらするセックス」でした。私は最初に、この小説を「肉体が溶けながらセックスする話」にしようと決めたのです。
 どんな話にするか考えている時、世間は新型コロナウイルスの影響を、引き続き受けていました。生活は変わり、今まで大掃除の時くらいしか装着しなかったマスクを毎日身に着けるようになり、手指消毒用のアルコールがいたるところで見られるようになりました。友人・知人、職場の同僚が感染するということももはや珍しいことではなくなり、テレビは毎日増減を繰り返す感染者数について報じ続けていました。
 私は未だ、コロナ以後の世界を舞台にした小説を書く勇気を持てずにいました。それは、あと数年経てば事態が収束し、コロナ以前の世界に戻るのではないか、と思う気持ちと、私たちの生活様式がコロナ以後のままで、もう元に戻ることはないのではないか、という気持ち、そのどちらもあったからです。コロナ渦を描いた小説を見つけるたび、「これから先もコロナ以前の世界ばかりを書いていくのは、現実を正確に捉えられていないということの表れではないか」と思ったり、しかし、「私がこの先書く小説はすべてコロナ以後の世界を舞台にしなければならないというのも、嫌だ」と思ったり、複雑な感情になっていました。
 何も、コロナ渦を主軸に据えた小説を書くべきだと思っている訳ではありません。しかし、たとえば、学生の話を書く時にリモート授業の様子を書いたり、会社員の話を書く時に在宅勤務の描写をしたり、そういう風に小説の内容を変化させていくべきなのか、否か。当時の私は、小説を書く上で、そういったことに頭を悩ませていました。
 考えた末に、直接的にコロナの話を書くのではなく、私なりの、感染症が蔓延している世界の物語を書くことにしました。そこで書いたのが、今作に登場する「接腐病」という病気です。この病を今作における大きな要素としたことで、今作は私なりの、「ふれ合わない」世界の物語となったのです。
 私が創作した、この「接腐病」は、人間の皮膚と皮膚が触れ合うと、そこから腐敗して溶けてしまうという病気です。その病によって、セックスをすると身体が溶けて死ぬ。この小説を「肉体が溶けながらセックスする話」にすることができる、と思ったのです。
 人と人が触れ合うと溶けてしまうので、人間はお互い、触れ合わないように生活をしなければなりません。ならば、防護服を着るだろう。頭部はヘルメットで覆うだろう。そんなところから、今作の世界の設定を考えていきました。
 触れ合えない世界で生殖はどうするのか。人工授精にするしかない。胎児を子宮で育てることはできるのだろうか。「人工授精で、受精卵も胎児も培養器で育てられるのであれば、必ずしも自分自身の生殖細胞を使用することはないのではないか」と思い、「カタログベビー」という設定も生まれました。
 そしてもうひとつ、考えた設定が「生活の変化に伴う、言葉の変化」です。この小説の序盤、私は下記のような文章を書きました。
 「ふれる」という言葉が、かつては「触れる」と表記されていたと習ったのは、中学一年生の時。歴史の授業だった。
  この文章は、現代において「触れる」という言葉が使用されていないことを示しています。では、「ふれる」という言葉は、どう表記されているのでしょうか。今作の文中では、ずっと「ふれる」とひらがな表記にしていますが、実際は「腐れる」と表記されているというのが、この世界の設定です。「触れる」と、そこから「腐って」しまうので、いつしか「ふれる」ことを「触れる」ではなく、「腐(ふ)れる」と表記するようになったのです。
「接腐病」という病気の名前も、私たち読者の感覚では「せっふびょう」とでも読みそうなものですが、この世界ではこれで「せっしょくびょう」と読みます。つまりは「接触病」なのです。「触」という字が、「腐」に置き換わっている。「触れる=腐る」ためです。
 その設定から、この小説の題名を『腐れる』と付けました。「くされる」ではなく、「ふれる」と読むのは、これで「触れる」の意となるためです。
 この「言葉が変化している」という設定を思いついた頃には、今作のあらすじはほとんど決まっていました。物語の最後の場面を冒頭に置き、ラストから始まるというのも、実際に書き始める前から決めていたことです。
 しかし、それでも、物語の終盤は書きながら悩んでばかりいました。「肉体が溶けながらセックスする話」を書く、というのがこの小説の目的であり存在意義ではありましたが、「肉体が溶けながらセックスをする」ということは、はたしてどういうことなのか、そこにはどんな感情があり、どんな光景があるのか、そのことに最後まで悩まされました。
 最終盤の描写は、人が死ぬ間際に見る走馬灯を想像しながら書いたものです。自分で書いておいてこんなことを言うのもなんですが、筆者としてはこの最後の描写が一番の気に入っている箇所です。この物語は決してハッピーエンドではないと思うのですが、だからと言って、バッドエンドでもない。その塩梅をなんとか見極めることができたのではないかと思っています。
 そしてもうひとつ、これは接腐病とは関係のない設定ではありますが、この物語の世界では、女性の名前は「ミチカ」、「セリカ」、「ホノカ」と最後に「カ」が付き、男性は最後に「キ」が付く(残念なことに、作中で名前が明かされる男性が「ヒロキ」しかいないので、断言できないのですが……)ことになっています。こういった、物語の本筋と関係のない設定を考えるのも、筆者なりの小説を書く楽しみのひとつです。
 この小説を書き上げてから思ったことは、「アンソロジーに寄稿させて頂く時に、こんな小説が書けることは、もう今後はないだろう」ということです。「エロ・グロ表現があってもOK」という条件を頂けたことも大きかったですが、今回このアンソロジーを主宰された伴さんが、筆者の原稿を何度も掲載して下さった方だということ、つまりは、私の小説を数作読んで下さっている読者であるということ、その安心感と信頼が、この『腐れる』を書くことができた最も大きな理由だと思います。重ね重ね、主催の伴さんに感謝です。そして、「増刊号クラウン vol.1」を手に取って下さったすべての皆様へ、ありがとうございました。
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umekiti1225 · 1 year
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羽を広げて... 日時:25.Jan.2023 場所:加賀市塩屋海岸 #金沢カメラ部 #金沢カメラ #北陸カメラ部 #キリトリセカイ #24色のパレット #ノスタルジーな瞬間を #camecon #camecon_photo #canonphotography #canonimagegateway #photography #photo_shorttrip #photo_travelers #photo_japan #tokyocameraclub #写真好きな人と繋がりたい #写真撮ってる人と繋がりたい #写真で伝えたい私の世界 #ファインダー越しの私の世界 #石川県 #加賀市 #kagagood #塩屋海岸 #加賀の國 #photo_jp #灯台のある風景 #冬の海 https://www.instagram.com/p/Cn1smU2P37D/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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yamashitabunsuidou · 2 years
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ライフ とうだいノート "昼" 昼下がりの静かな海を見下ろす、 灯台をイメージしたノートです。 罫線を海の波に見立てています。 水色のテープと海の絵柄で、 これからの季節にピッタリなノートです。 #ライフ #life #九ポ堂 #灯台 #灯台のある風景 #ノート #文具 #文具店 #文房具 #文房具店 #山下文粋堂 #はるき文具店 #清川 (山下文粋堂) https://www.instagram.com/p/Cd-Myz8LTPW/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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loppis · 2 years
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イコロの森&LOPPIS2022-AUTUMN-「POTORI BAKERY 」さん(10.2のみ)
 前回のタカネさんはブログのトリではありませんでした。  朝の寿珈琲さんでトーストをかじりながらブログアップ中のわたしです。  かつてのLOPPISはパン屋さんも多く出店されていましたが、今はぎゅっと凝縮されたような気がします。  もちろん意図的にではなくて、札幌近郊でいろんなイベントがある中で、自然と今のカタチになりました。  今日ご紹介するポトリベーカリーさんは長くご一緒しているパン屋さんのひとつです。  インタビューでも語られていますが、「日々の生活に寄り添うパン」、その言葉がぴったりとくるポトリさんのパン。  ダイニングテーブルにいつもあって、1日3食、自然に手が伸びる、暮らしの風景と一体化したパン。  わたしのポトリさんのイメージです。    LOPPISは年に数回だけですが、毎回、参加店みなさんのお店が家の近くにあったらいいなあと心から思います。  もちろんイコロのお庭も!毎日眺められたら幸せだなと思う景色です。  大好きが集結するおまつりLOPPIS、ぜひ遊びにいらしてください。  それではポトリベーカリーさんのインタビューをどうぞ。
POTORI BAKERYさんインタビュー
ーどんなお店か、紹介をお願いします 「日々の生活にパンが寄り添っています。
 とんぼと一緒に軒先で柿が風に吹かれて日向ぼっこ。  薪窯に火を灯し酵母を育て土や風や素材のして欲しそうなことにそっと手を添えてできがったパン。  自然を映し出すようなパンを焼いています。  あなたの食卓に招き入れてくださってありがとう。  おいしい楽しい笑顔も一緒にお届けできたらと思っています。」
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ー秋のLOPPISにはどんな商品が並びますか?  「今回は軒先で日向ぼっこしてできた干し柿と粒あんをくるんだ『あんぱん』や、雪どけのころ、白樺樹液を採りに森に入ります。  それを練り込んだ力強いけど優しい『白樺』、他たくさんお持ちします。」
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ー秋といえば思い出すもの、または秋に必ずしていることは何ですか?  「とにかく食べ物!  冬支度を感じながら、台所にこもる時間増えて、そんな時間が大好きです。」 ーインテリアとカフェの週末マーケット「LOPPIS」にちなんで質問です。     ご自身が憧れている、いつか行ってみたい、または好きでたまらない、インテリアショップやカフェを教えてください。  「東京に住んでいた時、おうちのまわりを何となく散策していたら、人も車もあまり通らない路地にカフェがあって、疲れてひとやすみ。  壁一面に絵が描かれてて、絵と同じようにちゃんと誰かにてまひまかけて作られた食事がそっと出てきて、すごくほっとした記憶があります。  ここを一人ですごすための私の居場所にしよう、また行こうと何度も何度も周辺を探し回ったけれど結局見つけられませんでした。 あれは夢だったのかな。」  なんて不思議な体験!  ほっとしたり、刺激をもらったり、懐かしい気持ちになったり、そんなお店が各地にあると楽しいですね。  またいつか再開できると良いですね。 ー最後にお客さまへメッセージをお願いします。  「裸足の指先に柔らかく触れる芝生の心地よさ。  楽ししいがぎゅぅと詰めこまれてる、そんな雰囲気がLOPPISにあります。  みなさまとお会いできるのを楽しみにしています。」  イコロの芝生はほんとうにふわふわです。  スタッフのみなさんが無農薬で大切に育てています。  イベントのあとはどうしても傷んでしまうのですが、それでもお庭の中で楽しく過ごしていただきたいというのが、イコロの森さんの想いです。  ぜひこのふわふわ感を体感しにいらしてください。  秋のお庭でお待ちしております。
POTORI BAKERY
http://www.potori-bakery.com/
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isakicoto2 · 2 years
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つまさきになみのおと
そういえば、自分から電話することだって滅多になかったのだった。 ディスプレイに浮かぶ名前を、そっとなぞるように見つめる。漢字三文字、向かって右手側の画数が多いそれは、普段呼んでいるものよりもなんとなく遠くに感じる。同じ、たったひとりの人を指す名前なのに。こんな場面でやけに緊張しているのは、そのせいなのだろうか。うんと昔は、もっとこれに近い名前で呼んでいたくせに。本人の前でも、居ないところでだって、なんだか誇らしいような、ただ憧れのまなざしで。 訳もなく一度ベンチを立ち上がって、ゆるゆると力なく座り込んだ。ただ電話をかけるだけなのに、なんだってこんなに落ち着かないんだろう。らしくないと叱咤する自分と、考え過ぎてナーバスになっている自分が、交互に胸の中を行き来する。何度も真っ暗になる画面に触れなおして、またひとつ詰めていた息を吐き出した。 寮の廊下はしんと静まり返っていた。巡回する寮監が消していく共同部分の照明、それ以外は規定の中だけで生きているはずの消灯時間をとうに過ぎている。水泳部員の集まるこのフロアに関して言えば、週末の夜にはもう少し笑い声も聞こえてくるはずだ。けれど、今日は夜更かしする元気もなく、すっかり寝息を立ててしまっているらしい。 午前中から半日以上かけて行われた、岩鳶高校水泳部との合同練習。夏の大きな大会が終わってからというもの緩みがちな意識を締める意味でも、そして次の世代に向けての引き継ぎの意味でも、今日の内容は濃密で、いつも以上に気合いが入っていた。 「凛先輩、今日は一段と鬼っスよぉ」 残り数本となった練習メニューのさなか、プールサイドに響き渡るくらい大きな声で、後輩の百太郎は泣き言を口にしていた。「おーい、気張れよ」「モモちゃん、ファイト!」鮫柄、岩鳶両部員から口々にそんな言葉がかけられる。けれどそんな中、同じく後輩の愛一郎が「あと一本」と飛び込む姿を見て、思うところがあったらしい。こちらが声を掛ける前に、外しかけたスイミングキャップをふたたび深く被りなおしていた。 春に部長になってからというもの、試行錯誤を繰り返しながら無我夢中で率いていたこの水泳部も、気が付けばこうやってしっかりと揺るぎのない形を成している。最近は、離れたところから眺めることも増えてきた。それは頼もしい半面、少しだけ寂しさのような気持ちを抱かせた。 たとえば、一人歩きを始めた子供を見つめるときって、こんな気持ちなのだろうか。いや、代々続くものを受け継いだだけで、一から作り上げたわけではないから、子供というのも少し違うか。けれど、決して遠くない感情ではある気がする。そんなことを考えながら、プールサイドからレーンの方に視線を移した。 四人、三人と並んでフリースタイルで泳ぐその中で、ひときわ飛沫の少ない泳ぎをしている。二人に並んで、そうして先頭に立った。ぐんぐんと前に進んでいく。ひとかきが滑らかで、やはり速い。そして綺麗だった。そのままぼんやりと目で追い続けそうになって、慌ててかぶりを振る。 「よし、終わった奴から、各自休憩を取れ。十分後目安に次のメニュー始めるぞ」 プールサイドに振り返って声を張ると、了解の意の野太い声が大きく響いた。
暗闇の中、小さく光を纏いながら目の前に佇む自動販売機が、ブウンと唸るように音を立てた。同じくらいの価格が等間隔に並んで表示されている。価格帯はおそらく公共の施設に置いてあるそれよりも少しだけ安い。その中に『売り切れ』の赤い文字がひとつ、ポツンと浮き上がるように光っている。 ふたたび、小さく吐き出すように息をついた。こんな物陰にいて、飲み物を買いに来た誰かに見られたら、きっと驚かせてしまうだろう。灯りを点けず、飲み物を選んでいるわけでも、ましてや飲んでいるわけでもない。手にしているのはダイヤル画面を表示したままの携帯電話で、ただベンチでひとり、座り込んでいるだけなのだから。 あと一歩のきっかけをどうしても掴めない。けれど同時に、画面の端に表示された時刻がそんな気持ちを追い立て、焦らせていた。もう少しで日をまたいで越えてしまう。意味もなくあまり夜更かしをしないはずの相手だから、後になればなるほどハードルが高くなってしまうのだ。 今日は遅いし、日をあらためるか。いつになく弱気な考えが頭をもたげてきたとき、不意に今日の後ろ姿が脳裏に浮かんだ。途端に息苦しさのような、胸の痛みがよみがえる。やはり、このままでいたくなかった。あのままで今日を終えてしまいたくない。 焦りと重ねて、とん、と軽く押された勢いのまま、操作ボタンを動かした。ずっと踏み出せなかったのに、そこは淡々と発信画面に切り替わり、やがて無機質な呼び出し音が小さく聞こえ始めた。 耳に当てて、あまり音を立てないように深く呼吸をしながら、じっと待つ。呼び出し音が流れ続ける。長い。手元に置いていないのだろうか。固定電話もあるくせに、何のための携帯電話なのか。そんなの、今に始まったことじゃないけれど。それに留守電設定にもしていない。そもそも設定の仕方、知ってんのかな。…やけに長い。風呂か、もしくはもう寝てしまっているとか。 よく考えたら、このまま不在着信が残ってしまうほうが、なんだか気まずいな。そんな考えが浮かんできたとき、ふっと不安ごと取り上げられたみたいに呼び出し音が途切れた。 「もしもし…凛?」 繋がった。たぶん、少しだけ心拍数が上がった。ぴんと反射的に背筋が伸びる。鼓膜に届いた遙の声色は小さいけれど、不機嫌じゃない。いつもの、凪いだ水面みたいな。 そんなことを考えて思わず詰まらせた第一声を、慌てて喉から押し出した。 「よ、よぉ、ハル。遅くにわりぃな。あー、別に急ぎじゃないんだけどさ、その…今なにしてた? もう寝てたか?」 隙間なく沈黙を埋めるように、つい矢継ぎ早に並べ立ててしまった。違う、こんな風に訊くつもりじゃなかったのに。いつも通りにつとめて、早く出ろよ、とか、悪態の一つでもついてやろうと思ってたのに。これではわざとらしいことこの上なかった。 「いや…風呂に入ってきたところだ。まだ寝ない」 ぐるぐると頭の中を渦巻くそんな思いなんて知らずに、遙はいつもの調子でのんびりと答えた。ひとまず色々と問われることはなくて、良かった。ほっと胸を撫で下ろす。 「そ。それなら、良かった」 電話の向こう側に遙の家の音が聞こえる。耳を澄ませると、何かの扉を閉じる音、続けて、小さくガラスのような音が鳴った。それから、水の音、飲み下す音。 …あ、そっか、風呂上がりっつってたな。向こう側の景色が目の前に浮かぶようだった。台所の、頭上から降る白い光。まだ濡れたまま、少しのあいだ眠っているだけの料理道具たち。水滴の残るシンクは古くて所々鈍い色をしているけれど、よく手入れがされて光っている。水回りは実家よりも祖母の家に似ていて、どこか懐かしい。ハルの家、ここのところしばらく行ってないな。あの風呂も、いいな。静かで落ち着くんだよなぁ。 「それで、どうしたんだ」 ぼんやり、ぽやぽやと考えているうちに、水かお茶か、何かを飲んで一息ついた遙がおもむろに投げかけてきた。ハッと弾かれるように顔を上げ、慌てて言葉を紡ぎ出す。 「あー、いや…今日さ、そっち行けなかっただろ。悪かったな」 「…ああ、そのことか」 なるほど、合点がいったというふうに遙が小さく声を零した。 そっち、というのは遙の家のことだ。今日の合同練習の後、岩鳶の面々に「これから集まるから一緒に行かないか」と誘われていたのだった。 「明日は日曜日なんだしさ、久しぶりに、リンちゃんも行こうよ」 ねぇ、いいでしょ。練習終わりのロッカールームで渚がそう言った。濡れた髪のままで、くりくりとした大きな目を真っすぐこちらに向けて。熱心に誘ってきたのは主に彼だったけれど、怜も真琴も、他人の家である以上あまり強くは勧めてこなかったけれど、渚と同じように返事を期待しているみたいだった。当の家主はというと、どうなんだと視線を送っても、きょとんとした顔をして目を瞬かせているだけだったけれど。きっと、別に来てもいいってことなのだろう。明確に断る理由はなかったはずだった。 けれど、内心迷っていた。夏の大きな大会が終わってやっと一息ついて、岩鳶のメンバーとも久しぶりに水入らずでゆっくり過ごしたかった。それに何より、他校で寮暮らしをしている身で、遙の家に行ける機会なんてそう多くはない。その上、一番ハードルの高い『訪問する理由』というものが、今回はあらかじめ用意されているのだ。行っても良かったのだ。けれど。 「わりぃ、渚。今日は行かれねぇ」 結局、それらしい適当な理由を並べて断わってしまったのだった。ミーティングがあるからとか、休みのうちに片付けなきゃならないことがあるとか、今思えば至極どうでもいいことを理由にしていた気がする。 始めのうちは、ええーっと大きく不満の声を上げ、頬を膨らませてごねていた渚も��真琴に宥められて、しぶしぶ飲み込んだみたいだった。 「また次にな」 まるで幼い子供に言い聞かせるようにやわらかい口調につとめてそう言うと、うん、分かったと渚は小さく頷いた。そうして、きゅっと唇を噛みしめた。 「でもでも、今度こそ、絶対、ぜーったいだからね!」 渚は声のトーンを上げてそう口にした。表向きはいつものように明るくつとめていたけれど、物分かりの良いふりをしているのはすぐに知れた。ふと垣間見えた表情はうっすらと陰り曇って、最後まで完全に晴れることはなかった。なんだかひどく悪いことをしてしまったみたいで、胸の内側が痛んだ。 ハルは、どうなんだ。ちらりとふたたび視線をやる。けれど、もうすっかり興味をなくしたのか、遙はロッカーから引き出したエナメルバッグを肩に引っ掛け、ふいっと背を向けた。 「あ、ハル」隣にいた真琴が呼びかけたけれど、遙は振り返らずに、そのまま出入り口へ歩いていってしまった。こんなとき、自分にはとっさに呼び止める言葉が出てこなくて、ただ見送ることしかできない。強く引っ掛かれたみたいに、いっそう胸がちくちくした。 「なんか、ごめんね」 帰り際、真琴はそう言って困ったように微笑んだ。何が、とは言わないけれど、渚の誘いと、多分、先ほどの遙のことも指しているのだろう。 「いーって。真琴が謝ることじゃねぇだろ」 軽い調子で答えると、真琴は肩をすくめて曖昧に笑った。 「うん、まぁ、そうなんだけどさ」 そう言って向けた視線の先には、帰り支度を終えて集まる渚、怜、江、そして遙の姿があった。ゆるく小さな輪になって、渚を中心に談笑している。この方向からでは遙の顔は見えない。顔の見える皆は楽しそうに、ときどき声を立てて笑っていた。 「言わなきゃ、分からないのにね」 目を細めて、独り言のように真琴は口にした。何か返そうと言葉を探したけれど、何も言えずにそのまま口をつぐんだ。 その後、合同練習としては一旦解散して、鮫柄水泳部のみでミーティングを行うために改めて集合をかけた。ぞろぞろと整列する部員たちの向こうで、校門の方向へ向かう岩鳶水泳部員の後ろ姿がちらちらと見え隠れした。小さな溜め息と共に足元に視線を落とし、ぐっと気を入れ直して顔を上げた。遙とは今日はそれっきりだった。 「行かなくて良かったのか?」 食堂で夕食を終えて部屋に戻る道中、宗介がおもむろに口を開いてそう言った。近くで、ロッカールームでの事の一部始終を見ていたらしかった。何が、とわざわざ訊くのも癪だったので、じっとねめつけるように顔を見上げた。 「んだよ、今さら」 「別に断る理由なんてなかったんじゃねぇか」 ぐっと喉が詰まる。まるで全部見透かしたみたいに。その表情は心なしか、成り行きを楽しんでいるようにも見えた。 「…うっせぇよ」 小さく舌打ちをして、その脚を軽く蹴とばしてやる。宗介は一歩前によろけて、いてぇなと声を上げた。けれどすぐに、くつくつと喉を鳴らして愉快そうに笑っていた。 「顔にでっかく書いてあんだよ」 ここぞとばかりに、面白がりやがって。
それから風呂に入っても、言い訳に使った課題に手を付けていても、ずっと何かがつかえたままだった。宗介にはああいう態度をとったものの、やはり気にかかって仕方がない。ちょっとどころではない、悪いことをしてしまったみたいだった。 だからなのか、電話をしようと思った。他でもなく、遙に。今日の後ろ姿から、記憶を上塗りしたかった。そうしなければ、ずっと胸が苦しいままだった。とにかくすぐに、その声が聞きたいと思った。 寮全体が寝静まった頃を見計らって、携帯電話片手にひと気のない場所を探した。いざ発信する段階になってから、きっかけが掴めなくて踏ん切りがつかずに、やけに悩んで時間がかかってしまったけれど。 それでも、やっとこうして、無事に遙と通話するに至ったのだった。 「…らしくないな、凛が自分からそんなこと言い出すなんて」 こちらの言葉を受けて、たっぷりと間を置いてから遙は言った。そんなの自分でも分かっているつもりだったけれど、改まってそう言われてしまうと、なんとなく恥ずかしい。じわじわと広がって、両頬が熱くなる。 「んだよ、いいだろ別に。そういうときもあんだよ」 「まぁ、いいけど」 遙は浅く笑ったみたいだった。きっと少しだけ肩を揺らして。風がそよぐような、さらさらとした声だった。 「でも、渚がすごく残念がってた」 「ん…それは、悪かったよ」 あのときの渚の表情を思い浮かべて、ぐっと胸が詰まる思いがした。自分のした返事一つであんなに気落ちさせてしまったことはやはり気がかりで、後悔していた。いっつもつれない、なんて、妹の江にも言われ続けていたことだったけれど。たまにはわがままを聞いてやるべきだったのかもしれない。近いうちにかならず埋め合わせをしようと心に決めている。 「次に会うときにちゃんと言ってやれ」 「そうする」 答えたのち、ふっとあることに気が付いた。 「そういえば、渚たちは?」 渚の口ぶりから、てっきり今晩は遙の家でお泊り会にでもなっているのだと思っていた。ところが電話の向こう側からは話し声どころか、遙以外のひとの気配さえないようだった。 「ああ。晩飯前には帰っていった」 「…そっか」 つい、沈んだ声色になってしまった。何でもないみたいにさらりと遙は答えたけれど、早々にお開きになったのは、やはり自分が行かなかったせいだろうか。過ぎたことをあまり考えてもどうにもならないけれど、それでも引っ掛かってしまう。 しばらく沈黙を置いて、それからおもむろに、先に口を開いたのは遙の方だった。 「言っておくが、そもそも人数分泊める用意なんてしてなかったからな」 渚のお願いは、いつも突然だよな。遙は少し困ったように笑ってそう言った。ぱちりぱちりと目を瞬かせながら、ゆっくりと状況を飲み込んだ。なんだか、こんな遙は珍しかった。やわらかくて、なにか膜のようなものがなくて、まるで触れられそうなくらいに近くて、すぐ傍にいる。 そうだな、とつられて笑みをこぼしたけれど、同時に胸の内側があまく締め付けられていた。気を抜けば、そのまま惚けてしまいそうだった。 そうして、ぽつんとふたたび沈黙が落ちた。はっとして、取り出せる言葉を慌てて探した。だんだんと降り積もるのが分かるのに、こういうとき、何から話せばいいのか分からない。そんなことをしていたら先に問われるか離れてしまうか。そう思っていたのに、遙は何も訊かずに、黙ってそこにいてくれた。 「えっと」 ようやく声が出た。小石につまづいてよろけたように、それは不格好だったけれど。 「あ、あのさ、ハル」 「ん?」 それは、やっと、でもなく、突然のこと、でもなく。遙は電話越しにそっと拾ってくれた。ただそれだけのことなのに、胸がいっぱいになる。ぐっとせり上がって、その表面が波打った。目元がじわりと熱くなるのが分かった。 「どうした、凛」 言葉に詰まっていると、そっと覗き込むように問われた。その声はひどく穏やかでやわらかい。だめだ。遙がときどき見せてくれるこの一面に、もう気付いてしまったのだった。それを心地よく感じていることも。そうして、知る前には戻れなくなってしまった。もう、どうしようもないのだった。 「…いや、わりぃ。やっぱなんでもねぇ」 切り出したものの、後には続かなかった。ゆるく首を振って、ごまかすようにつま先を揺らして、わざと軽い調子で、何でもないみたいにそう言った。 遙は「そうか」とひとつ返事をして、深く問い詰めることはしなかった。 そうしていくつか言葉を交わした後に、「じゃあまたな」と締めくくって、通話を切った。 ひとりになった瞬間、項垂れるようにして、肺の中に溜め込んでいた息を長く長く吐き出した。そうしてゆっくりと深呼吸をして、新しい空気を取り入れた。ずっと潜水していた深い場所から上がってきたみたいだった。 唇を閉じると、しんと静寂が辺りを包んでいた。ただ目の前にある自動販売機は、変わらず小さく唸り続けている。手の中にある携帯電話を見やると、自動で待ち受け状態に戻っていた。まるで何ごともなかったみたいに、日付はまだ今日のままだった。夢ではない証しのように充電だけが僅かに減っていた。 明るさがワントーン落ちて、やがて画面は真っ暗になった。そっと親指の腹で撫でながら、今のはきっと、「おやすみ」と言えば良かったんだと気が付いた。
なんだか全身が火照っているような気がして、屋外で涼んでから部屋に戻ることにした。同室の宗介は、少なくとも部屋を出てくるときには既に床に就いていたけれど、この空気を纏って戻るのは気が引けた。 寮の玄関口の扉は既に施錠されていた。こっそりと内側から錠を開けて、外に抜け出る。施錠後の玄関の出入りは、事前申請がない限り基本的には禁止されている。防犯の観点からも推奨はできない。ただ手口だけは簡単なので、施錠後もこっそり出入りする寮生が少なくないのが実情だった。 そういえば、前にこれをやって呼び出しを受けた寮生がいたと聞いた。そいつはそのまま校門から学校自体を抜け出して、挙げ句無断外泊して大目玉を食らったらしいけれど、さすがに夜風にあたる目的で表の中庭を歩くくらいなら、たとえばれたとしてもそこまでお咎めを受けることはないだろう。何なら、プールに忘れものをしたから取りに行ったとでも言えばいい。 そうして誰もいない寮の中庭を、ゆっくりと歩いた。まるで夜の中に浸かったみたいなその場所を、あてもなくただ浮かんで揺蕩うように。オレンジがかった外灯の光が点々とあちこちに広がって、影に濃淡をつくっている。空を仰ぐと、雲がかかって鈍い色をしていた。そういえば、未明から雨が降ると予報で伝えていたのを思い出した。 弱い風の吹く夜だった。時折近くの木の葉がかすかに揺れて、さわさわと音を立てた。気が付けば、ほんの半月ほど前まで残っていたはずの夏の匂いは、もうすっかりしなくなっていた。 寝巻代わりの半袖に綿のパーカーを羽織っていたので、さして寒さは感じない。けれど、ここから肌寒くなるのはあっという間だ。衣替えもして、そろそろ着るものも考えなければならない。 夏が過ぎ去って、あの熱い時間からもしばらく経って、秋を歩く今、夜はこれから一足先に冬へ向かおうとしている。まどろんでいるうちに瞼が落ちているように、きっとすぐに冬はやってくる。じきに雪が降る。そうして年を越して、降る雪が積もり始めて、何度か溶けて積もってを繰り返して、その頃にはもう目前に控えているのだ。この場所を出て、この地を離れて、はるか遠くへ行くということ。 たったひとつを除いては、別れは自分から選んできた。昔からずっとそうだった。走り出したら振り返らなかった。自分が抱く信念や想いのために、自分で何もかも決めたことなのに、後ろ髪を引かれているわけではないのに、最近はときどきこうやって考える。 誰かと離れがたいなんて、考えなかった。考えてこなかった。今だってそうかと言えばそうじゃない。半年も前のことだったらともかく、今やそれぞれ進むべき道が定まりつつある。信じて、ひたむきに、ただ前へ進めばいいだけだ。 けれど、なぜだろう。 ときどき無性に、理由もなく、どうしようもなく、遙に会いたくなる。
ふと、ポケットに入れていた携帯電話が震え出したのに気が付いた。メールにしては長い。どうやら電話着信のようだった。一旦足を止め、手早く取り出して確認する。 ディスプレイには、登録済みの名前が浮かんでいる。その発信者名を目にするなり、どきりと心臓が跳ねた。 「も、もしもし、ハル?」 逡巡する間もなく、気が付けば反射的に受話ボタンを押していた。慌てて出てしまったのは、きっと遙にも知れた。 「凛」 けれど、今はそれでも良かった。その声で名を呼ばれると、また隅々にまで血が巡っていって、じんわりと体温が上がる。 「悪い、起こしたか」 「や、まだ寝てなかったから…」 そわそわと、目にかかった前髪を指でよける。立ち止まったままの足先が落ち着かず、ゆるい振り子のように小さくかかとを揺らす。スニーカーの底で砂と地面が擦れて、ざりりっと音を立てた。 「…外に出てるのか? 風の音がする」 「あー、うん、ちょっとな。散歩してた」 まさか、お前と話して、どきどきして顔が火照ったから涼んでるんだ、なんて口が裂けても言えない。胸の下で相変わらず心臓は速く打っているけれど、ここは先に会話の主導権を握ってしまう方がいい。背筋を伸ばして、口角をゆるく上げた。 「それより、もう日も跨いじまったぜ。なんだよ、あらたまって。もしかして、うちのプールに忘れもんしたか?」 調子が戻ってきた。ようやく笑って、冗談交じりの軽口も叩けるようになってきた。 「プールには、忘れてない」 「んだよ、ホントに忘れたのかよ」 「そういうことじゃない」 「…なんかよく分かんねぇけど」 「ん…そうだな。だけど、その」 遙にしては珍しい、はっきりとしない物言いに首を傾げる。言葉をひとつずつひっくり返して確かめるようにして、遙は言いよどみながら、ぽつぽつと告げてきた。 「…いや、さっき凛が…何か、言いかけてただろ。やっぱり、気になって。それで」 そう続けた遙の声は小さく、言葉は尻切れだった。恥ずかしそうに、すいと視線を逸らしたのが電話越しにも分かった。 どこかが震えたような気がした。身体の内側のどこか、触れられないところ。 「…はは。それで、なんだよ。それが忘れもの? おれのことが気になって仕方なくって、それでわざわざ電話してきたのかよ」 精一杯虚勢を張って、そうやってわざと冗談めかした。そうしなければ、覆い隠していたその存在を表に出してしまいそうだった。喉を鳴らして笑っているつもりなのに、唇が小さく震えそうだった。 遙はこちらの問いかけには返事をせずに、けれど無言で、そうだ、と肯定した。 「凛の考えてることが知りたい」 だから。そっとひとつ前置きをして、遙は言った。 「聞かせてほしい」 凛。それは静かに押し寄せる波みたいだった。胸に迫って、どうしようもなかった。 顔が、熱い。燃えるように熱い。視界の半分が滲んだ。泣きたいわけじゃないのに、じわりと表面が波打った。 きっと。きっと知らなかった頃には、こんなことにも、ただ冗談めかして、ごまかすだけで終わらせていた。 ハル。きゅっと強く、目を瞑った。胸が苦しい。汗ばんだ手のひらを心臓の上にそっとのせて、ゆるく掴むように握った。 今はもう知っているから。こんなに苦しいのも、こんなに嬉しいのも、理由はたったひとつだった。ひたひたといっぱいに満たされた胸の内で、何度も唱えていた。 「…凛? 聞いてるのか」 遙の声がする。黙ったままだから、きっとほんの少し眉を寄せて、怪訝そうな顔をしている。 「ん、聞いてる」 聞いてるよ。心の中で唱え続ける。 だって声、聞きたいしさ、知りたい。知りてぇもん。おれだって、ハルのこと。 「ちゃんと言うから」 開いた唇からこぼれた声はふわふわとして、なんだか自分のものではないうわ言みたいで、おかしかった。 できるだけいつも通りに、まるで重しを付けて喋るように努めた。こんなの、格好悪くて仕方がない。手の甲を頬に当ててみた。そこはじんわりと熱をもっている。きっと鏡で見たら、ほんのりと紅く色づいているのだろう。はぁ、とかすかに吐き出した息は熱くこもっていた。 「あのさ、ハル」 差し出す瞬間は、いつだってどきどきする。心臓がつぶれてしまいそうなくらい。こんなに毎日鍛えているのに、こういうとき、どうにもならないんだな。夜の中の電話越しで、良かった。面と向かえば、次の朝になれば、きっと言えなかった。 「こ、今度、行っていいか、ハルの家」 上擦った調子で、小さく勢いづいてそう言った。ひとりで、とはついに言えなかったけれど。 「行きたい」 触れた手のひらの下で、どくどく、と心臓が弾むように鳴っているのが分かる。 無言のまま、少し間が開いた。少しなのに、果てしなく長く感じられる。やがて遙は、ほころんだみたいに淡く笑みを零した。そうして静かに言葉を紡いだ。 「…うん、いつでも来い」 顔は見えないけれど、それはひらかれた声だった。すべてゆるんで、溢れ出しそうだった。頑張って、堪えたけれど。 待ってる。最後に、かすかに音として聞こえた気がしたけれど、本当に遙がそう言ったのかは分からなかった。ほとんど息ばかりのそれは風の音だったのかもしれないし、あるいは別の言葉を、自分がそう聞きたかっただけなのかもしれない。あえて訊き返さずに、この夜の中に漂わせておくことにした。 「それまでに、ちゃんと布団も干しておく」 続けてそう告げる遙の声に、今度は迷いも揺らぎも見えなかった。ただ真っすぐ伝えてくるものだから、おかしくてつい吹き出してしまった。 「…ふっ、はは、泊まる前提なのかよ」 「違うのか」 「違わねぇけどさ」 「なら、いい」 「うん」 くるくると喉を鳴らして笑った。肩を揺らしていると、耳元で、遙の控えめな笑い声も聞こえてきた。 いま、その顔が見たいな。目を細めると、睫毛越しに外灯のオレンジ色の光が煌めいて、辺りがきらきらと輝いて見えた。 それから他愛のない会話をひとつふたつと交わして、あらためて、そろそろ、とどちらともなく話を折りたたんだ。本当は名残惜しいような気持ちも抱いていることを、今夜くらいは素直に認めようと思った。口にはしないし、そんなのきっと、自分ばっかりなのだろうけど。 「遅くまでわりぃな。また連絡する」 「ああ」 そうして、さっき言えなかったことを胸の内で丁寧になぞって、そっと唇に乗せた。 「じゃあ、おやすみ」 「おやすみ」
地に足がつかないとは、こういうことなのかもしれない。中庭から、玄関口、廊下を通ってきたのに、ほとんどその意識がなかった。幸い、誰かに見つかることはなかったけれど。 終始ふわふわとした心地で、けれど音を立てないように、部屋のドアをいつもより小さく開けて身体を滑り込ませた。カーテンを閉め切った部屋の中は暗く、しんと静まっていた。宗介は見かけに反して、意外と静かに眠るのだ。あるいは、ただ寝たふりなのかもしれないけれど。息をひそめて、自分のベッドに潜り込んだ。何か言われるだろうかと思ったけれど、とうとう声は降ってこなかった。 横向きに寝転んで目を閉じるけれど、意識がなかなか寝に入らない。夜は普段言えない気持ちがするすると顔を出してきて、気が付けば口にしているんだって。あの夏にもあったことなのに。 重なったつま先を擦りつけあう。深く呼吸を繰り返す。首筋にそっと触れると、上がった体温でうっすら汗ばんでいた。 なんか、熱出たときみてぇ。こんなの自分の身体じゃないみたいだった。心臓だって、まだトクトクと高鳴ったまま静まらない。 ふっと、あのときの声が聞こえた気がした。訊き返さなかったけれど、そう思っていていいのかな。分からない。リンは奥手だから、といつだかホストファミリーにも笑われた気がする。だって、むずかしい。その正体はまだよく分からなかった。 枕に顔を埋めて、頭の先まで掛け布団を被った。目をぎゅっと瞑っても、その声が波のように、何度も何度も耳元で寄せては引いた。胸の内側がまだいっぱいに満たされていた。むずむず、そわそわ。それから、どきどき。 ああ、でも、わくわくする。たとえるなら、何だろう。そう、まるで穏やかな春の、波打ち際に立っているみたいに。
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(2018/03/18)
両片想いアンソロジーに寄稿させていただいた作品です。
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oniwastagram · 2 years
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📸マナーハウス島津重富荘(旧重富島津家別邸)庭園 / Shimazu Shigetomi-so Garden, Kagoshima 鹿児島の『マナーハウス島津重富荘(旧重富島津家別邸)』の庭園が素敵…! 島津久光を輩出した薩摩藩主の分家“重富島津家”…明治維新後に建築され久光や島津⻫彬の子が過ごした国登録有形文化財のお屋敷は現在ブライダルの場やレストランとして運営中。その庭園からの桜島/錦江湾の眺めが絶景…!⛰ . 島津重富荘(旧重富島津家別邸)庭園の紹介は☟ https://oniwa.garden/shimazu-shigetomiso-kagoshima/ ...... 「マナーハウス島津重富荘」は薩摩藩主・島津家の分家で藩主に次ぐ地位にあった島津御一門家の筆頭格“重富島津家”が築いた別邸。 「旧重富島津家別邸」として主屋・石塀・米蔵(潮音館)が国登録有形文化財で、現在は結婚式場💒/鹿児島出身のフレン���の巨匠・坂井宏行さん監修のフレンチ・レストラン“オトヌ”🍽/カフェ☕️として活用されています。 . これまで『仙巌園』や『旧島津氏玉里邸庭園』といった薩摩藩主・島津家ゆかりの庭園に訪れたけど、こちらも鹿児島市内の島津家ゆかりの庭園。 ちょっと敷居高そうだな…と思ってたけど、2022年1月に『カフェ ド マリーエ』を利用した後に庭園を歩かせていただきました。 . 戦国時代〜江戸時代の長い年月、南九州で一大勢力をほこった大名・島津氏…ですが、その歴史を遡ると鎌倉時代には北陸地方の守護もつとめた“越前島津氏”(後に拠点は播磨へ)、“若狭島津氏”という支族も。 . 江戸時代中期、四代目薩摩藩主・島津吉貴の子・島津忠紀が断絶していた“越前島津家”を復興させつつ、“重富家”を創設。 幕末の薩摩藩で西郷隆盛・大久保利通・小松帯刀らを登用し、公武合体や倒幕⚔️を目指した島津久光は重富島津家の当主でもありました。 . 桜島と錦江湾を目の前に眺める高台に建つ島津重富荘🏡 かつては篤姫の生家、今和泉島津家の別邸跡地であり、現在残る明治時代後期〜大正時代の主屋/石塀/米蔵は島津久光の四男・島津珍彦と島津⻫彬四⼥・島津典子(典姫)夫妻の本宅として建築されたもの。 . そこから100年以上の時を経て、平成年代の2006年に『マナーハウス島津重富荘』が開業しました。 なお昭和年代にはジェームズ・ボンドの『007は二度死ぬ』(You Only Live Twice)のロケ地にも🎬 . 今回利用したカフェ・ド・マリーエは新しい別の建物なのでお屋敷の内部は見ていないのですが…外観だけでも「大大名・島津家の御殿」としての格式が伝わってくる!(なおカフェ ド マリーエも外観は現代的ながら内装は梁があったりと山荘風の和モダンでとてもオシャレ!) . そのお屋敷の前には仙巌園や『都城島津邸』と同じように地形の起伏を生かした芝生が主体の池泉回遊式庭園が広がります。 四季折々の植栽に斜面に植わったソテツ群🌴、一風変わった琉球や奄美風の?石灯籠…見所は色々あるのだけれど、なんと言っても高台からの桜島・錦江湾の眺めが絶景! . 今回訪れたのが冬&曇りになっ��しまったので彩りに欠ける写真になってしまったのが心苦しいのだけど、春〜秋かつ晴れた日の風景はきっと最高。 続く。 ーーーーーーーー #japanesegarden #japanesegardens #kyotogarden #beautifulkyushu #beautifuljapan #japanesearchitecture #japanarchitecture #japandesign #japanart #jardinjaponais #bonsai #landscapedesign #landscape #kagoshimacafe #kagoshimarestaurant #建築デザイン #ランドスケープ #鹿児島カフェ #九州カフェ #庭園 #日本庭園 #庭院 #庭园 #近代和風建築 #鹿児島旅行 #九州旅行 #kyushutrip #文化財 #鹿児島 #おにわさん (マナーハウス島津重富荘) https://www.instagram.com/p/Ch6FHDcv4je/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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ntakemura · 2 years
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深夜の2時半を過ぎた頃 水面に波が経ち、綺麗な水鏡とはいかないが窓灯りが残るサンライズ。 その部屋は空室なのか、それとも部屋の主が起きているのだろうか。 #寝台特急 #サンライズ #夜鉄 #闇鉄 #特急列車 #流し撮り #流し撮り部 #流し撮り部鉄道課 #夜景ら部 #jr東海 #jr西日本 #鉄道のある風景 #リフレクション #鉄道写真 #東京カメラ部 #ニコン #tokyocameraclub #traingarally_ig #pocket_rail #total_rail #鉄道船飛行機 #igersjp #ig_train #nikon #ファインダー越しの私の世界 #写真撮ってる人と繋がりたい #写真好きな人と繋がりたい (at Aichi Prefecture) https://www.instagram.com/p/CeMzyeCvcuN/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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