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#研修実施中
freelyart-lets · 3 months ago
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radmoonlover · 3 months ago
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円谷英二氏、幻の映画『かぐや姫』発見 イギリスで
特撮作品『ウルトラマン』の生みの親として知られる円谷英二氏(1970年死去、享年68)が撮影したJ.O.スタヂオ制作によるトーキー音楽映画『かぐや姫』(国内公開1935年、田中喜次監督)のフィルムがイギリスで発見され、85年の時を経て、日本に戻ってきたことが7日に東京・国立映画アーカイブで行われた『円谷英二 生誕120年記念特別イベント』で発表された。
きょう7月7日は“特撮の父”“特撮の神様”として知られる円谷氏の誕生日で、今年で生誕120年を迎える。『かぐや姫』は円谷氏が撮影を手掛けた初期作品で、長らくフィルムは失われていたとされ、“幻の映画”となっていたが、海外向けの短縮版(1936年作成)がイギリスで発見された。本作は、円谷氏が自作したカメラ用クレーンを使った撮影や、多重露光を使ったシーンなど革新的な技術を用いた作品となっている。オリジナル版上映時間は75分だったが、短縮版は33分。  日本からイギリスにフィルムが渡った経緯は、1936年にロンドン日本協会(ジャパン・ソサエティ)が英国人や現地法人向けの上映会を企画し、在英日本大使館に「日本の可憐な伝説、童話を題材にした映画がほしい」と依頼。大使館から相談を受けた外務省が、外郭団体の国際映画協会に作品選定を委嘱し、『かぐや姫』が輸出フィルムとして確定した。その後、国際映画協会の監修により、冒頭に英語字幕による解説を付した短縮版が作成された。  発見の経緯は、2015年5月にロンドン在住の映画史研究家ロジャー・メイシ氏から、英国映画協会(BFI)に本作の可燃性ポジフィルムが現存しているという情報が寄せられ、同10月にBFIの保存センターで、国立映画アーカイブの研究員が現物調査を実施。その結果、短縮版の『かぐや姫』であることが明らかになった。その後、6年にわたるBFIとの収集交渉を経て、不燃化したフィルムの里帰りが実現した。【7/7(水) ORICON NEWS】
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tatsukii · 7 months ago
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「プラスチックは主に石油や天然ガスから作られる」ことを知っている年代別選択率 20歳未満:226人中167人(74%) 20代:308人中232人(75%) 30代:168人中140人(83%) 40代:282人中244人(87%) 50代:267人中244人(91%) 60代:240人中224人(93%) 70歳以上:191人中168人(88%)  知らない大人も多いです。
小泉進次郎大臣「プラスチックの原料って石油なんです」発言が炎上→とあるアンケートでは16%が知らない(篠原修司) - 個人 - Yahoo!ニュース
ソースは“富山県消費者協会・富山県消費生活研究グループ連絡協議会が、2019年12月に県内在住者に対して紙面調査法で実施したアンケート結果です(1910人に配布、1687人が回答)。”だそうです。
これを見ると「意外と知られていない」という言い方もそれほど的外れではない気がする。(20代までだと4人に1人だし)
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honyakudiary · 3 months ago
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彼女はMITの学位を持ち、スケートボードはスポーツじゃないと思ってる。でも、メダルは取るつもり。
ニューヨーク――アレクシス・サブローンがいちばん嫌いなのはレッテルを貼られることらしい。ブルックリンのアパートに近いコーヒーショップの外で、バギージーンズとオーバーサイズのスウェットを着て座っている彼女は、なぜ誰もが自分を定義しようとするのか不思議がる。
34歳の彼女は、世界有数の女性プロ・ストリート・スケートボーダーであり、Xゲームで7つのメダルをとり、自身のコンバースのラインを持ち、東京オリンピックの出場権を獲得している。スケートボード界の女性たちは、サブローンを「パイオニア」「レジェンド」「草分け」などの言葉で表現するが、彼女はプロのスケートボーダーと呼ばれることを好んでいない。それに、女性と呼ばれることも好まない。
彼女はマサチューセッツ工科大学で建築の修士号を取得しているが、建築家になりたいわけではない。人々は彼女にお金を払って、スケートボードから服までさまざまなものをデザインしてもらっているが、彼女は自分がアーティストだとは言わない。スウェーデンのマルモで、スケートができるパブリック・スカルプチャーを制作し、ニュージャージーでももうひとつ作品を制作中だが、発明家だと言われると笑ってしまう。
「私としては、いつも自分らしく、自分の好きなことをして、自分が心地よくないふうにはカテゴリーに合わせようとしないようにしてる」と彼女は言う。
サブローンがストリート・スケートボード(オリンピックのもうひとつの種目であるパーク・スケートボードとは異なる)を愛する理由のひとつは、ルールも境界も制約もないこと。彼女はスケートボードを、ウィールを鳴らし、ボードをクラッシュさせ、スケーターの想像力の及ぶ長さだけに制限される距離を跳ぶ、一種の暴力的な芸術だと考えているようだ。自分自身を一言では言い表せないのと同じように、スケートボードも一言では説明できない。
スケートボードが初めてオリンピックに採用され、他のチームメイトよりもずっと年上のサブローンは、ある意味、アメリカチームの顔となっている。これも彼女が言うところの「緊張」をもたらしている。なぜなら、究極のスポーツイベントに出場しようとしているにもかかわらず、彼女は自分をアスリートだとは思っていないし、ストリート・スケートボードをスポーツだとも思っていないからだ。
彼女は競技としてのスケートボードに「複雑な感情」を抱いており、Xゲームやオリンピックのようにパフォーマンスが点数化されるイベントには違和感を覚えている。彼女はこういった試合でたくさんお金を稼いできたが、それはいつもスケートボードをやっているようには感じられなかった。アートをどう点数で評価できるというんだろう? いつも不思議になる。
彼女の中には、自分がいっしょに育ったストリートのスケートボーダーたちのように、階段や建物の出っ張りからかっ飛んでいたい、オリンピックみたいなつまらなくてダサいところにいるのは絶対に見られたくない、と思っている部分がある。それでも、勝つことに執着するもう一つの部分もある。オリンピックが開催されることになったからには、それにも勝ちたいのだ。
「彼女はほんとうに2つの世界に住んでいるのよ」とガールフレンドのジョセフィン・ハイルパーンは言う。
そしていろいろな意味で、その両方を必要としている。
意図せずして道を切り開く
2002年、サブローンは当時のスケートボードビデオの代表作のひとつ、『PJ Ladd's Wonderful, Horrible, Life』に出演した。〔*3:36から出演!〕 ジャンプやひねりや転倒などが編集されたこのビデオは、サブローンの最も古いスケートボード仲間であるトレバー・トンプソンが言うには「バズるなんて言葉がない頃からバズってた」。ローズマリー・クルーニーの「マンボ・イタリアーノ」に合わせて、手すりや縁石から飛び降りる姿をほんの数分紹介した彼女のパートは、彼女をスケートボード界のスターにした。
長年の友人であり、現在はコンバースでスケートボードのブランドマネージャーとして彼女と仕事をしているリー・バーマンは、「彼女は女の子がやるからすごいというようなトリックをやってたんじゃない。誰よりも優れたことをやっていた」と語る。
サブローンはスケートボードが大好きだった。コネチカット州オールドセイブルックで育った彼女は、母親のガレージで毎晩何時間も過ごし、失敗するところを誰にも見られないようにドアに鍵をかけて、1枚だけ持っていたスケートボードのDVDで研究したトリックを練習していた。そして自分が追及しているのは、トライ&エラーを繰り返しながら、最終的に一つ一つのトリックを完成させる、終わりのないプロジェクトだと考えていた。『PJ Ladd's Wonderful, Horrible, Life』の後、彼女はスケートボードやアパレルの会社と契約しながらスケートボードを続ける未来を想像した。
しかし、ビデオや雑誌の表紙に登場するスケートボーダーはみんな若い白人男性だった。ボードやウェアの会社は女子用のギアを販売していなかった。当時の数少ない大会でも、女性にはほとんど賞金が出なかった。ある時点で彼女はエージェントを雇おうとしたが、スケートボードに女性の市場はないと言われた。悔しい思いを抱え、大学に進学し、ニューヨークのバーナードカレッジで建築を学んだ。
建物を設計することは好きだったが、建築会社のオフィスで働くことはできないと思っていた。自由が必要だったのだ。一時期はマンハッタンのアップタウンにあるレストランで給仕として働いていたが、火事で無職になってしまった。そんなとき、スケートボードの友人が、2009年に開催されるマルーフ・マネーカップという女性上位入賞者に25,000ドルの賞金が出るコンテストを紹介してくれた。ぎりぎりになって出場した彼女は6位に入り、それから頼み込んでXゲームに出場し、2位になった。翌年のXゲームでは金メダルを取り、その後5年間であとふたつの金メダルを獲得した。
プロのスケートボーダーになることにはあまり乗り気ではなかったが、お金がよかった。そして彼女は勝ち続け、MITで建築を学ぶという夢を実現するのに十分なだけ稼いだ。彼女の修士論文は、核廃棄物を保管するための適切な施設をつくる必要性についての解説だった。彼女はそれを、1万年後の未来を舞台に、この問題を解決しようとする人類の試みを振り返るグラフィックノベルに仕立てた。
5年前、東京オリンピックにスケートボードが採用されると発表されて初めて、企業はこのスポーツが十分にメインストリームであり、彼女ら女性スケーターに賭ける意味があると認識した。2019年、コンバースは彼女と契約し、靴のデザインと、小さな展示会で世界をまわったりビデオ出演したりして会社を宣伝することを依頼した。市場がないと言われてから10年以上経って、ようやくスケートボードをフルタイムの仕事と呼べるようになったのだ。
「私は、『他にスケートをしている女の子がいなければ、あなたには投資しない』というような企業の考え方がずっと好きじゃなかった」とサブローンは言う。「私は男に刺激を受けるし、女の子からも刺激を受ける。なぜ両方向にならないんだろう?」
彼女に立場を強いるということ
6月初旬に発売された彼女の最新のコンバースのシューズは、クラシックなジャック・パーセルモデルをベースにしたオールホワイトのキルティングのハイトップで、うしろに小さなレインボーのタブが付いている。コンバースはこれを彼女の「プライド」シューズと呼んでいる。これには祝祭的な意味が込められているが、同時に、これもまたカテゴリーや定義づけの試みを伴う、別の種類のレッテルでもある。
彼女が「クィア」を名乗るのは、曖昧で制限の少ない言葉だからだ。たとえば「レズビアン」は、「ジェンダーにとらわれすぎて」いて使わない。彼女はトランスジェンダーではなく、「彼ら」(they, them)と呼ばれることは望んでいない。また、「ノンバイナリー」という言葉も好きではないが、両性的な服を着てニット帽やキャップをかぶっている自分が、人々からそういうふうに見られることはわかっている。
「どの言葉がしっくりくるか、っていう、好みの問題だと思う」と彼女は言う。「なぜ『女(woman)』という言葉には違和感を覚えるのに、『女子(girl)』という言葉は平気なんだろう? 『女性(female)』も大丈夫。つまり、自分が好きな言葉、自分らしいと感じる言葉、考える必要がないと感じる言葉があるということ。ふつうの毎日の中で、自分のことを形容詞や説明用の枠で考えるのはほんとうに好きじゃない」
サブローンはずっと長いあいだ、自分のアイデンティティをあまり重要だと考えていなかった。一緒にスケートをして育った少年たちにとって、彼女は彼らと同じようにスケートボードを愛し、いちばん難しいトリックに挑戦し続けている「アレクシス」だった。彼女は常に自分がグループの一員だと感じていたし、それが気に入っていた。
それが突然、世界が彼女に「何か」になることを強要しているみたいなのだ。いろいろな言葉が出てきて、それぞれに独自の経験、独自のグループ、独自の意味がある。彼女はこの新しい感性を認めているけれど、その語彙には彼女のほんとうの姿ではない仕切りや、彼女の感じ方に合わないタグがついてくる。
彼女は、人が自分のジェンダーをどう認識するかということについて、いまだに「格闘している」と言う。単に「アレクシス・サブローン、スケートボーダー」というだけでは、彼女がもっと「何か」であることを求めている世界にとって十分ではないということに気づいたのだ。それでも、同時に、なぜそれが重要なのか、不思議に思っている。
「私はコンバースを履いた女だけれど、そう口にしたときの感覚が好きじゃない」と彼女は言う。
彼女がほんとうに望んでいるのは、ストリート・スケートボーダーであることだけなのに、女性のアイコンである必要があるのだろうか? 自分がどんな名詞を使いたいのかわからないのに、ジェンダーのために戦わなければならないだろうか?
「私が育った頃は、ジェンダーが『ノンバイナリー』という考え方は、実際にはなかった。どこかにはあったのかもしれないけれど、私のまわりにはなかった。いまは[そういう考え方が存在するのは]すごいことだと思うけれど、人を見たときにすぐに分類できないと自動的にそこに分類してしまうような仕組みになってる。それは不愉快なこと」
「絵に描いたような」
それでも、自分の人生にルールや境界線を設けたくないと考えているこの女性は、実はたくさんルールや境界線を持っている。シャツの襟には丁度いい厚みがなければならないし、バギーパンツの足元には理想的なたるみが必要。こういうことの多くは、ストリート・スケートボードから来ている。ストリート・スケートボードは、体制に抵抗しながらも、スケーターが空間をどう使うか、トリックの際の体のポジション、写真やビデオですべてが完璧に見えるにはどうあるべきかなどに、厳しい不文律を持っている。
そして、サブローンほど完璧にこだわる人はいない。スケートボードをする空間を、何日もかけて探す。デザインやアートのプロジェクトに時間をかけすぎて、寝るのを忘れてしまう。ハイルパーンは、夜中の3時や4時に目が覚めると、隅っこでサブローンが起きていて、コンピュータの画面で顔が青く照らされているのを見るのに慣れている。そしてサブローンの健康を心配し始めている。
それから、トリック。
サブローンは、最も難しく危険なトリックに挑戦するだけでなく、何が何でも完璧に完成させなければ気が済まない。この記事のための写真撮影は、カフェからほど近いウィリアムズバーグのスケートパークで行われたが、1時間半以上かかった。その時間のほとんどは、小さな階段から跳ぶことに費やされた。空中を跳びながらボードの上で完璧なポーズをとることができなかったからだ。
彼女は丁寧に説明しようとする。写真を見る99.9%の人は、跳んでいるスケートボーダーのかっこいいショットだと思うかもしれないけれど、彼女が気にしているのは、一握りの真のストリート・スケートボーダーたちが彼女が少し直立しすぎていると気づくかもしれないことであり、トリックを完璧にこなすまで努力をやめられないのだ。
そのジャンプは単純なものではなく、彼女は何度も転び、歩道の盛り上がったところにクラッシュする。階段からかっ飛びながら、転がるスケートボードに着地するのは簡単ではない。クラッシュすればするほど、彼女は怒り、体を起こし、ボードをつかみとり、引きずりながらもう一度階段を上っていく。
カメラマンは、サブローンがコンクリートにクラッシュし続ける必要はないと主張するが、サブローンは首を横に振る。「だめ」とサブローネはぴしゃりと言う。ちゃんとやらなくちゃならない。彼女が自分のためにやっているのは明らかで、完璧なかたちでトリックを完成させるまでやめられないのだ。
サブローンがボードの上にきっちり正しく立ってトリックを成功させた頃には、彼女のスウェットは埃を被って捨てられ、その下のシャツやパンツには泥汚れが付いていた。一瞬、静寂が訪れる。誰も何を言っていいかわからないようだ。
「彼女に反対してみればいい」とバーマンは写真撮影の話をすると、笑いながらこう言った。「彼女はとにかく強烈なんだ。でも私にとっては、それは彼女が本気で気にかけているということ。何かをやるときには、全力でやるんだ」
最終的には競技者として
大会前の数日、サブローンは「緊張で具合が悪くなる」という。顔色が悪くなる。嗅覚が変わる。胸が悪くなる。吐きそうになる。彼女は自分の中にある、伝統的なストリート・スケーターとしての完璧主義と、どうしても勝ちたいという気持ちとの葛藤を心配する。
「良い日になるか、悪い日になるか?」と、彼女は静かに自分に問いかける。1日の終わりには自分が嫌いになっているだろうか?
「とっても芝居がかってる感じ」と彼女は言う。「パフォーマンスの瞬間のものすごいプレッシャーに、具合が悪くなる。皮肉なことに、そういう感じ方から抜け出してあまり考えないようにできれば、不安が減って、おそらく自分にとって有利に働くだろうとは思う。でも、たぶん私はそういうふうにはできていない」
オリンピックでは、サブローンは2回の滑走の後、トリックに5回挑戦するが、これはトリックのないXゲームよりも多い。彼女は、すぐにトリックを決めなければならないことにどうしても慣れない。こういう大会では、写真撮影に1時間半を費やした人間が顔を出すことがある。同じトリックに固執して、絶対に成功させようとすることで、すべてが台無しになって負けてしまう。そういうことが起きるのは我慢できない。
友人で米国チームのコーチでもあるミミ・ヌープは言う。「彼女が戦うのは、ほとんど自分自身。そこには他に誰もいない。極端な、典型的な完璧主義者なの」
写真撮影を終えたサブローンは、スケートパークに隣接するピクニックテーブルで一休みしながら、もし自分が男性で、大会に参加しなくてもお金を稼ぐチャンスがあったとしたら、競技スケートボードに転向していただろうかと考える。でも結局は、この議論は無意味だと判断する。
「こういう矛盾があると思う。私はレッテルや、『あなたは女性のスケートボーダー、女の子のスケートボーダーね』と言われて境界線を引かれるのが好きじゃない。でも同時に、正直に言えば、私がスケートボーダーとしてたくさん目立ってきたのは、私のジェンダーのせいでもある」
彼女は立ち上がっ体をはたいた。家に帰れば、プロジェクトが待っていて、何時間もじっとコンピュータに向かうことになる。レッテルの話は彼女を疲れさせる。なぜ皆が彼女を分類しようとするんだろう?
「私はほんとうに自分のことを、ただ自分だと思っている。それが私の居心地の良い場所。自分でいることが」
そして彼女は、ボードと丸まったスウェットを手に取り、公園からブルックリンの賑やかな午後へと歩き出す。そこで彼女はアレクシス・サブローンであり、それ以外のなんでもない。
レス・カーペンター ワシントンポストに掲載 2021.7.25
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hosomimuseum · 21 days ago
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#360《次回展》特別展「虫めづる日本の美―養老孟司×細見コレクション―」のご案内
10月29日(金) より、特別展「虫めづる日本の美―養老孟司×細見コレクション―」を開催いたします。  解剖学者の養老孟司は、無類の昆虫愛好家、昆虫学者としても知られ、世界各地を訪れて、不思議と驚異にみちた虫たちの生態を探求しています。古来、我が国の人々は、ゆたかな風土に育まれた様々な虫たちに親しみ、その姿を写し愛でてきました。
 本展では、養老孟司が細見コレクションから選ぶ、虫を表した絵画・工芸作品約60点を紹介します。写実の精緻を極めた伊藤若冲の「糸瓜群虫図」、宝石のような虫たちが鏤められた蒔絵の小箱など、みずみずしい好奇心にあふれる虫博士の眼が出会った、日本の美に息づく儚くも美しき生命を、どうぞご鑑賞ください。
 加えて養老孟司が親交を結ぶ作家の、独特な自然観やデジタル技術によって表現された作品も紹介します。
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伊藤若冲 糸瓜群虫図(部分) 江戸中期
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秋草虫蒔絵螺鈿小箱 江戸前期
会期:2021年10月29日(金)~2022年1月23日(日) ※一部展示替えあり
休館日:毎週月曜日(祝日の場合、翌火曜日) 年末年始(12月27日(月)~1月4日(火))
開館時間:午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
入館料:一般 1,300円 学生 1,000円
主催:細見美術館 京都新聞
監修:養老孟司(東京大学名誉教授 京都国際マンガミュージアム名誉館長)
特別協力:有限会社 養老研究所 新潮社
企画協力:足立真穂
新型コロナウイルス等感染予防および拡散防止対策について ※新型コロナウイルス感染拡⼤防⽌のため、ご⼊館および施設のご利⽤にあたって はマスクをご着⽤ください。
※急激な状況の変化により、⽌むを得ず会期・ 営業⽇時等を変更する場合があります。詳しくは細見美術館公式サイトをご覧ください。
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itigo-popo · a month ago
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こんにちは!今回は前回と前々回で予告したクランちゃん🌹とグレン君🥀についての記事です!毎度の事ながら原作者である🍓ちゃんに頂いた資料を元に、感謝の念と溢れる熱量と共に解説していきます〜!🌻
★二人の立ち絵は後々また描き足すかもしれません。グレン君の立ち絵の方は下記にて…!
【2021/09/23追記:一部文章の修正と追加済み】
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舞台はとある王国に聳え建つ大きな城。厳重に施錠された塔一角の部屋に一人の薔薇色の少女が国から手配されたメイドの監視下の元、一人ぼっちで幽閉されていました。
その少女の名は〝クラン・ローゼンベルク〟といいます。
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★補足
この王国は前回のオズウェルさんが訪れていた村があった国では無く、はたまた村を襲った敵兵の国でも無く、次回の記事で書かせて頂く予定のルイの出身国でもありません。
因みにラブリーちゃんとミハエルさんはオズウェルさんと同様に後に地上に降り立ちますが恐らくまだこの時点では天界在住です。各自地上に降りる理由ですがラブリーちゃんは保護者役になったオズウェルさんに連れられ、ミハエルさんはラブリーちゃんを追ってという理由かと思われます。
花夜と春本に至っては作者が🍓ではなく🌻で舞台も日本と全く違う為こちらは国以前に蚊帳の外です。カヤだけに。
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話を戻しまして…クランちゃんの出生ですが、
王国専属の魔法使いが連れて来た子です。
クランちゃんが幽閉されている城や国の主導権は主である国王と息子である王子に有りますが当然〝連れて来た〟からには彼らの娘という立ち位置ではありません。
ならば貴族の子か?というと違い、かといって村や街に父や母がいる訳でも無く…しかし孤児でも人攫いでもない。
遠く離れた血縁でもありません。そんな少女を一体どのような目的で幽閉までし、人目を避けさせ隠しているのか…。
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それには理由が有りました。まず国王は国全体の権力者達や政治家達、軍事機関、研究機関と深い繋がりがあります。
そしてクランちゃんの傍には彼女に正体を隠している国から派遣されたメイドが世話係と銘打って監視をしています。
万が一逃げ出さないようにしているからです。つまるところ
クランちゃんは純粋な人間ではありません。
元々彼女は無限に膨大な魔力を発生させる事が出来る装置のような存在として創られました。
この魔力を国や王は軍事や国家機密の研究に利用する為クランちゃんを幽閉していたのです。
そして、それらは後発的にそうなったのでは無くクランちゃんが創られた理由でもあります。
因みに王と違い王子は善良で国王共々クランちゃんに直接の面会はなかったものの彼女への幽閉や以降に記述する〝ある〟研究内容に反対しています。
この王子の存在が後々の展開に大きく影響していきます。
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ここまで禍々しく書き連ねて来ましたが、クランちゃんは種族としては人間です。正確には〝天使に近い存在〟です。理由は後程。
とはいえ機械では無いと言えど彼女の魔力の使い道を考えますと、それこそ機械のように扱い然るべき施設内にて監視且つ管理し利用した方が効率も良いのでは?と疑問も感じ無くもありません。
ましてや愛らしく着飾る洋服も本来は最も必要が無いはず。
この辺りについては彼女を連れてきた王国専属の魔法使いが大きく関係しています。彼女も権力者の一人でもあります。
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女性は国から頼まれた魔力装置を創る為に神様の元に訪れます。神話みたいですね!この神様なのですが現在は地上界に隠居中のようでして前回のオズウェルさんの記事の時にて登場した全智の天使に神としての役割を引き継いでいます。
こう見ますとそれぞれ在住していた国は違えど皆々同じ🍓が描いた世界に住んでいるのだな〜と嬉しくなる🌻…!!
つまりクランちゃんは神様が人間として創造した子ですので、先述でいう〝天使に近い存在〟なのです。
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しかし、何故この時点で敢えて〝人間〟として創ったのか。
これは神様の意思からではなく魔法使いの女性がそう創って欲しいとお願いしたからです。
歳も取りますし、国としては今後も末永く使っていく効率を考えますと悪手のように感じざるを得ません。
これに関しては恐らく魔法使いの女性が、前回のオズウェルさん同様に人間が好きだったからだと伺えます。
但し、この女性もオズウェルさんと同じく良識的な人間を好いており王国の民が好きで且つ彼らを護る為に王国専属の魔法使いをしています。故に国王や後に記述する研究機関等のやり方には眉を顰めており、まだこの時点では内側に潜めていますが彼女もまた王子同様に反対派なのです。
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上記の通り魔法使いの女性は慈悲深い方で、クランちゃんを連れて来た際に大切に扱うようと国王に釘を打ちます。
魔法使いとしての実力も然ることながら神と繋がっていたりと特殊なパイプ持ちでもありますから国王も彼女の言い分を無碍に扱わず、提示された条件を呑み承諾します。
一種の取引みたいなものでしょうか。人間として創られた事以外は国王側からしても悪い話ではなく、そんな些細な欲求に対し首を縦に振ってさえしてしまえば無限の魔力の提供という膨大な利益を得る事が出来るのですから。
以降クランちゃんは〝幽閉〟はされているものの、衣食住や遊ぶものにも困らない何不自由のない生活を送ります。
城に来た当初は四歳くらいで、とても幼なかったのですが今現在は十四歳まで成長しています。世間を知らずに育った為やや浮世離れはしていますが心優しい性格に育ちました。
魔法使いの女性も仕事の合間に遊びに来てくれたりと、血の繋がりこそ有りませんが母と娘のような関係を築きます。
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因みに、これ以降の展開には神様は全く関与して来ません。
クランちゃんを創造したのち、その後どう扱われるか又は持たせた魔力によって一つの国がどうなっていくのか…。
それに関心も無関心も無い。手を貸すのも偶然且つ必然。世界を憂い愛と平和を謳いながら冷徹で残酷な傍観者です。
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視点をクランちゃんに戻します。
上記の方でふんわりと触れましたが彼女の素知らぬところで彼女が生成する強大で膨大な魔力は軍事利用を始めとした王国専属である〝機密〟の研究機関により非人道的な人体実験にも使われてしまいました。
その人体実験の内容は、身寄りの無い孤児を集め兵士として利用する為にクランちゃんの魔力を使い潜在する運動神経を刺激し著しく向上させるという実験です。
この実験が成功した暁には対象は常人離れした身体能力を得る事が出来ます。
但し実験対象が魔力を持っていた場合クランちゃんの魔力に影響される副作用か又その後遺症か、魔力が消失します。
数々の孤児が犠牲となり失敗作と成功作が生まれました。
救いは先述した王子や魔法使いの女性に根回しされたのか失敗作の孤児達は城内で働いてるという事でしょうか。
--
★補足
魔法使いの女性がクランちゃんを連れて来なければ、事前にこのような人権を無視した事態は未然に防げた筈です。
恐らく企画段階で、孤児の子達を含めた彼女が愛する国民達の命を天秤に掛けられてしまった又は人質に取られる等、弱味を握られてしまったからではないかと思います。
又は孤児の子達が人体実験以上の危機に晒されてしまう等。
クランちゃんを敢えて〝人間〟としたのは人間が好きだから以外にも訴える想いやメッセージが含まれていそうです。
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凄惨な実験の果てにクランちゃんの魔力に適合し成功した孤児達は軍事利用の為、兵士としての教育を受けます。
その中でも逸脱した身体能力を覚醒させた優秀な成功作である一人の真紅の少年がいました。
その少年の名こそ〝グレン・クロイツ〟元孤児であり、この人体実験の被検体の一人だったのです。
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過酷な境遇だった為か、それとも教育の影響なのか自身を〝駒〟と呼び感情を表に出さない少年です。淡々と任務遂行する姿は一人前の兵士にも全てを諦めているようにも見て取れます。その後は暫くの間、その高い能力を見込まれ王城専属の傭兵兼使用人として過ごしていました。
そうして与えられた任務や日々を、ただただ機械的に過ごしていた彼に、やがて突然過ぎる転機が訪れます。
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とある業務で偶然、中庭にて作業をしていた日のことです。
これまた偶然にも部屋の窓から中庭を見下ろしていたクランちゃんの目に、グレン君の姿が留まりました。
先述通りクランちゃんは浮世離れ気味で世間を知らない面があります。自分と似た髪色、瞳の色を持つグレン君に好奇心に似た興味を抱きそれ以降、窓の外で彼を見かける度に目で追うようになっていきました。
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魔法使いの女性が国王に釘を指してくれたお陰で、大事にはされていますがクランちゃんは幽閉をされている身です。
流石に十年もそれが続けば、室内に居るのがが当たり前に育ったといえど飽きが来るというもの。
退屈だったクランちゃんにとって、外で見掛けるグレン君は羨望の的のように輝いて見えていたのかもしれません。
そして遂には我慢出来なくなった彼女は訪れていた魔法使いの女性に頼み。彼と遊んでみたいとお願いします。
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クランちゃんの口からこのような〝お願い〟が出たのは、恐らく今回が初めてで魔法使いの女性はそれを快諾します。
グレン君にとっても異性同士とはいえ同年代の子と…ましてや遊ぶ機会なんて随分と無かったと思いますから悪い話では無い筈です。足早に国王に掛け合いました。
国王は些か呆れ気味に聞いてはいましたが、多少グレン君の仕事内容に調整が入る程度であり通常通りの任務にクランちゃんと遊ばせるという風変わりなものがくっつくだけなので返答をそこまで渋るような内容でもありませんでした。
もし不穏な動きが有れば予めクランちゃんの側近として配置させているメイドがグレン君を拘束し再教育するように研究機関に送り返すだけです。
こうしてグレン君は傭兵兼使用人又はクランちゃんの従者兼遊び相手として勤めるようになり晴れて二人は顔を合わせる事となりました。
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因みに銘を受けた当日のグレン君ですが上司に呼ばれ初っ端口頭から「最重要人物の護衛及び監視の任務だ」と告げられ、流石のグレン君も涼しい顔の内心では戦々恐々としていたのですが蓋を開けてみれば少女と文字そのままの意味で遊ぶだけだったので拍子抜けしたとかなんとか。
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最初こそ主にグレン君が警戒を示して距離感があったもののクランちゃんの能天気な…おっとりとしたペースにだんだんと絆されていきました。二人は徐々に親密になります。
好奇心からか人懐っこく少々抜けている愛らしい面もあるクランちゃんに対しグレン君も素で少々辛辣な言葉を投げ掛けてみたりと魔力装置とその魔力による被検体とは思えないような微笑ましく仲睦ましい関係値を築きます。
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少し引っ掛かるのは、クランちゃん自身に知らされていない事とはいえ自身や周囲の孤児達をこのような姿にした元凶でもあるクランちゃんに対してグレン君は怒りや怨みを感じ無かったのだろうかという点ですが恐らくそんな事は無く、だからこそ最初の頃は警戒し場合によっては一夜報いて処分される気もあったのではないかなと思います。
しかしクランちゃんと触れ合っていくうちに連れ彼女自身の境遇も決して良いものとは言えず彼女もまた被害者の一人であるという答えに落ち着いたのではないかと推測します。
二人が親しい友人となるまで、そう長い時間は掛かりませんでした。しかし同じくして穏やかな時間も長くは続いてくれなかったのです。
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これまでの国王の横暴な統制に国民や一部兵士の不満が爆発しクーデターが勃発したのです。
瞬く間に王国内が戦場と化しました。勿論、国同士の戦争では無く内紛でです。城内にも怒号と罵声が響き渡ります。
意外にも早々に劣勢に陥ったのは国民側ではなく王国側でした。軍事力は王国側が保持しているものの肝心の指揮が行き届いていなかったのです。何故そのような事態に陥ったか
国王も混乱していました。何故ならクーデターを起こした先導者は実の息子、自身の傍で仕えて来た筈の王子だったからです。
だいぶ遡った先述にて書かせて頂いたこの王子の存在が後々の展開に大きく影響していくというのが、ここで繋がります。ずっと傍らで国王の人を〝駒〟のように扱う王政、そして非人道的な研究への協力等々人権や意志を無視したやり方を見て来た王子は、裏で傷ついた国民や兵士達に寄り添い反旗を翻すタイミングを見計らっていました。
恐らく魔法使いの女性も王子同様に以前から国民側として裏で手を引いていたと思われます。そして、このクーデターはクランちゃんとグレン君の保護までしっかりと視野に入れられており、外部にも漏らさぬよう慎重に計画を練られていた筈のものでした。
魔力提供したものとは又違いクランちゃん本体の強力な魔力は、王城内外のバリア等あらゆる動力源としても使用されてしまっており図らずしもクーデターを起こすには厄介なものとなってしまう為、一時的に城外に避難させる必要がありました。そこで警備が手薄になる内乱での混乱に乗じてグレン君が外の安全地帯に彼女を連れ出すという算段の筈でした。
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一足…いや二足も早くクランちゃんの側近であった王国専属のメイドが王子や魔法使いの女性の規格外に動きクランちゃんを拘束します。
彼女はただのメイドではなく王国の為に戦闘要員として教育された暗殺者の一人でした。思うに彼女は事前に王子や魔法使いの女性の裏での行動に気付いており尚且つグレン君がクランちゃんを連れ出すという計画まで〝メイド〟として傍で聞き確実に王国側を勝利させる為敢えて大事にせぬように内に潜ませ、虎視眈々と様子を伺って来たのではないかと思います。
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★解説では早い段階でメイドの正体は王国から手配された監視役と明かしていましたがクランちゃんやグレン君達が彼女の正体に気づくのは今この瞬間です。
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さて確実に王国側を勝利させる条件ですが、それはクランちゃん…もとい、
無限魔力発生装置の主導権を王国側が絶対的に握り最大限に利用する事です。
これまでは魔法使いの女性との契約により大事に扱ってきましたが王国側から見たら今の彼女は裏切り者です。
よって契約は破棄と見なされ、クランちゃんを大事に且つ丁重に扱う理由も無くなりました。
逃げようとするクランちゃんの手をメイドは捕まえます。
当然そんな裏事情など知らずに十年間、彼女に信頼を置き剰(あまつさ)え家族のように慕っていたクランちゃんは酷くショックを受けます。
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予定外の展開にグレン君も呆気に取られ、動揺している間にクランちゃんは王城内の他の部屋に攫われてしまいました。
今までと打って変わり問答無用という態度にグレン君も普段の冷静さを失い激昂し、それこそ同士討ち前提の死を覚悟しクランちゃんを死に物狂いで探します。
もしこれが王国の手により強化された人間同士の一対一の純粋な決闘ならグレン君にも勝算が見えたかも知れません。
しかし現状は内部戦争です。相手も無策な訳がありません。
ここにきて王国側からの新たなる刺客がグレン君とクランちゃんを絶望の淵に追いやります。
城内が混乱する渦中やっとの思いでグレン君がクランちゃんを探し当てた部屋には怯える彼女と一緒に最凶で最悪な暗殺者が血色の眼を揺らしながら尋常でない殺意と狂気を放って恨めしそうにグレン君を待ち構えていたのです。
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この刺客とは一体何者なのか。まず、クランちゃんの側近であったメイドは王国に忠誠を誓う暗殺者の一人でした。要は彼女の他にも暗躍していた者達が存在していたのです。
その中でも現在グレン君と対峙している暗殺者の少女はタチが悪く、例えば暗殺者でありながらも世話係の兼任を担っていたメイドが持つような理性が崩壊しており殺しそのものを生業とする生粋の暗殺者です。そして国王以外に唯一、メイドが信頼する彼女の実の妹でもあります。
この暗殺者の少女はクランちゃんやグレン君と同じ年頃でありますが、元々の素質か暗殺者として育て上げられた過程でか価値観が酷く歪んでしまっており『自分を見てくれるから』ただそれだけの理由で暗殺を遂行してきました。
今回も例に漏れずグレン君が『見てくれるから』彼を殺そうとします。そこに最早もう内部戦争だとか暗殺任務だ等は塵程に関係ありません。
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★補足
この間クランちゃんを暗殺者の妹側に任せて姉側のメイドは何処に行っていたのかと言いますと、国王の元へと助太刀しに行っていたのではないかと思います。クーデターが勃発している現状、命が一番危険に曝されているのは国王です。
この姉妹も出生はグレン君と同じく孤児であり特に姉のメイドの方は王国に拾われた恩義から強い忠誠心を持ち結果としてクランちゃん達と敵対しました。
しかし妹の方は精神が壊れてしまっており暗殺の理由である『見てくれるから』という物言いの仕方からして、国に恩義を感じる以前に幼さ故に愛情不足等々のストレスに心が耐え切れなかったのだと推測します。
因みに姉妹と表されていますが血の繋がりはありません。
二人の関係ですが、少なくとも姉の方は妹を大事にしている印象で壊れてしまった妹と同じ年頃であるクランちゃんの傍で仕えながら、同じく彼女らと同じ年頃であるグレン君と一緒に従者として働いていた日々の内心を思いますと複雑なものがあります。
因みに約十年間メイドとして触れ合ったクランちゃんの事は「嫌いでは無かった」ようで今回の王国側と国民側の対立が無ければ、もっと良好な関係が築けていたのかもしれない。
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★補足2
今まで触れて来なかったクランちゃんの戦闘能力ですが無限に魔力を発生させれるものの、温室育ちであり恐らく王国側からの指示で万が一抵抗された際に厄介なので護身用の教育を受けていません。よって王国の動力源に使われる程の高い魔力を持っているにも関わらず戦闘能力は皆無です。
素質としては王城の防御壁代わりに使われていた防御魔法に特化しており、攻撃魔法より守護面に長けているようです。
しかし今回の件を考えますと王国側の判断は大正解だったようで実際にクランちゃんは戦闘場面においての自身の力の使い方が分からずグレン君を守る事が出来ませんでした。
これに関しては、先を見据えて指示した王国側がしたたかであったと言う他ありません。
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視点を絶体絶命のグレン君とクランちゃんに戻します。
グレン君も傭兵として培われた経験や過酷な訓練を乗り越えて来ただけあり持ち前の身体能力を持ってして抵抗します。全ては囚われてしまったクランちゃんを救ける為。いま彼女を敵の手中に収めてしまったら、もう二度と会えなくなってしまう…そんな胸騒ぎがグレン君を焦燥に駆り立てます。
しかし相手は〝殺人〟に関して一流であり加えて精神が崩壊している為ブレーキが存在せず惨殺するまでグレン君に執着し続けます。例えクランちゃんが自分を犠牲にしグレン君を見逃すように叫んでも羽虫の鳴き声程にしか捉えない又は聞いてすら…はたまた聞こえてすらいないのです。
その結果、グレン君くんの必死の攻防は悲劇的で尚且つ最悪な結末として無念にも終わってしまいます。クランちゃんの目の前でグレン君の身体は鋭利な刃や黒魔術により深く刻まれ嬲られ満身創痍となりました。
死体よりも酷い有り様の瀕死状態で、まともに呼吸をする事すら出来ているのか分からない程に変わり果てたグレン君の姿にクランちゃんは遂には泣き崩れてしまいます。
その凄惨な光景は、誰がどう見ても逆転不可能な幕引きにしか見え無かったのです。しかし…
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クランちゃんの泣き声を聞きグレン君は最期の力を振り絞り傷だらけの体で立ち上がります。
それとほぼ同時に魔法使いの女性が率いる一部の反乱軍がグレン君とクランちゃんを護るように部屋に突入し、反乱軍である国民と魔法使いの女性の決死の助力によってクランちゃんとグレン君は先述していた計画を組んでいた際に事前に用意されていた外の安全地帯へと送られたのです。
そして同時刻…クランちゃんとグレン君の逃亡劇の裏で、王城の玉座の前では国王は国の繁栄を、王子は民の意志を継いで、互いの思想と理想の為に親と子は剣を振り下ろしました。
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安全地帯に送られ、文字通り命からがら城外に逃げる事が出来たクランちゃんとグレン君。クランちゃんは初めて出た外を不安げにきょろきょろと見渡します。足取りも覚束無いまま緊張の糸が切れ尻餅を着くクランちゃんの横で、どさりと重たい音がしました。グレン君が倒れたのです。
逃げる前グレン君は重症よりも酷い状態でした。その深手のまま敵に抗い痛みを感じる以上にクランちゃんを助ける事に必死でした。自分の命を犠牲にしてまでもクランちゃんに生き延びて、生き続けて、生きていて欲しいと。
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二人を逃がす前に、魔法使いの女性から応急手当として回復魔法を受けていたと思われるグレン君ですが恐らく魔法使いの女性は回復魔法は専門外であり、専門の術者もその場におらず呼びに行くとしたら時間が掛かってしまい目の前の敵に隙が出来てしまう…そして、それ以前に暗殺者の黒魔術が蝕んでしまったグレン君の体や魂は、もう助からない段階まで症状が進んでしまっていたのだと思われます。
魔法使いはグレン君に眴せします。流石にグレン君を治療が行き届かない外に出す訳にはいきません。例えもう助からないとしても1%でも生存確率を上げるならばクランちゃんを一人で外に逃がし、そして暗殺者と今も尚対峙している為この場は危険な場所には変わりませんが医療班が来る望みがまだ有る分こちらにグレン君は残っているべきと…ですが
その真紅の瞳は近くまで来ている〝死〟への恐怖は微塵も感じさせず最期までクランちゃんを護りたい、傍にいたいという強い願いと従者としての誇りを、肌がひりつく程に感じさせました。
いずれの選択にせよグレン君が長く無いのは変わりません。ならば彼の意志を最大限に尊重するのが、せめてもの手向けになるのではないか…そうして魔法使いの女性は、それこそ断腸の思いでクランちゃんと共にグレン君を送り出しました。彼女にとっても王国により犠牲となってしまった国民である一人の少年を。そして大事な娘…そのような存在であるクランちゃんの、やっと出来た大切な友人を自身の目の前で救えなかったのですから…。
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安全地帯にさえ来てしまえば、クランちゃんはもう大丈夫です。役目を終えグレン君は血塗れた瞼を穏やかに閉じて息絶えていました。従者として友として最期まで彼女の傍にいました。
グレン君の死にクランちゃんは酷く悲しみました。しかし、もう先程のようには泣き叫びませんでした。膝枕するようにグレン君の頭を乗せ、泣いていた時の余韻を残して少し赤く腫れてしまった瞳で何かを決意したようにグレン君の亡骸を見据えます。そして彼女の〝救けたい〟という純粋な想いと祈りは、潜在的に宿り眠り封じられた秘められし〝奇跡の力〟を覚醒させます。
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二人を取り囲むようにして、周囲をクランちゃんの強い魔力が顕現した証である紅い薔薇が、まるで今から起こる出来事を祝福でもするかのように咲き乱れ華やかに舞い踊ります。
随分と遡った先述にて記させて頂いた通りクランちゃんの実態は人間ではなくどちらかと言うと天使に近い存在です。
そう、今まで鳴りを潜めていた天使としての力が覚醒したのです。そして運命に翻弄され続けた少女の無垢な祈りは無事に天へ届きました。
こうして意識を取り戻したグレン君の視界には宝石のような瞳に涙を一杯一杯に溜めたクランちゃんが映り、揶揄ってやろうとするも束の間に抱き締められ、傷に響くと小さく呻きつつも照れくさそうに抱き締め返すのでした。
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天使の蘇生術を施された反動によりグレン君も人間ではなくなってしまいました。クランちゃんも以前のように人間の真似事のような歳の取り方を出来なくなってしまいます。しかし、そんな事は今の二人にとって、とてもとても些細な事でした。
その後の長い長い年月を、クランちゃんとグレン君は互いに手と手を取り支え合い二人は幸せに生きていくのでした。
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ここからは補足と後日談。内紛は王子が率いる国民側が勝利し、研究施設諸々は取り壊され軍事の在り方についても一から見直していく事となりました。国民を踏み台として富や税を貪っていた一部の権力者達も総入れ替えを行い今度は国民に寄り添える王国を目指し今ここに若き王が誕生しました。
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元国王の処罰そして処遇については王子自身が殺害での解決を望まない人柄に汲み取れた為、権力を剥奪した状態で王子側の兵士の監視下の元軟禁または国民が知る由も無い住居にて隠居させているのではないかと思います。後者の隠居の場合に関しては見つからない場所でないと恨みが収まらない国民が国王を手に掛けてしまう事が危惧出来るからです。
これに関しては元研究員達や元王国側の権力者達そして例の暗殺者であった姉妹達にも同じような処遇が下されたかと思います。もし更生が可能ならば数年後には贖罪という意味合いも込めて表で活動出来るよう手配をする事も考慮して。
但し人として余りにも許されない行為をしてしまっていたり、更生の余地や意思が無いようであれば再出発をした王国を脅かす脅威となる前に正当に処罰を降したと考えます。
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その後のクランちゃんとグレン君について。
隠居とはまた違いますが、復興中の王国内が落ち着くまで暫くは安全地帯での生活を余儀なくされます。とはいえ生活で必要な食料や衣料品等は、新しくなった国からほぼ毎日届いており特に不便や不自由なく暮らせる状態です。
落ち着きだした頃には魔法使いの女性も二人が人間ではなくなってしまった事情も知った上で変わらぬ様子で接し度々顔を出すようになります。まるで新婚さんのような二人を茶化す母親のように。
安全地帯に関してですが、恐らく特に危険な生物が生息していない森の中で目立たないながら赤い屋根の可愛いらしいお家が建っており、そこを王国内に戻るまで仮住まいにしていたのではないかと推測。もしかしたら、そのままそこに住み続けているのかも。小鳥のさえずりで起きてほしいし、クランちゃんには森の小動物と遊んでほしい。
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以上がクランちゃんとグレン君編でした!🌹🥀
クランちゃんの愛らしさも然る事ながらグレン君という一人の男の子の生き様と言いますか在り方が格好良すぎる…!!
因みに今後ルイ達と邂逅する時が来た場合、時系列的には逃亡後の二人と会うのが正解なのですが、お城…箱入り娘のお嬢様…と見せかけて実は囚われの身の女の子…グレン君との主従関係…イイよね…みたいな感じで🍓と話していて、んじゃあ逃亡前にするか〜と審議中だったり🌻
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そうだ、せっかくなので…魔法使いの女性、クランちゃんのメイドであった暗殺者のお姉さん、そのお姉さんの実妹でグレン君を窮地に追いやったヤベー暗殺者の子は…実は…!
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この🍓が販売中のスタンプにいます。(久々な突然の宣伝)
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ちょうど三人で並んでらっしゃいました。左が魔法使いの女性、左中央が妹の方の暗殺者の子、右中央が姉の方の暗殺者の女性でメイドとしての姿、右が暗殺者としての姿です。
みんな可愛くて美人さんです!因みに🌻の推しは…春本の作者なので何となく察して頂けてそうですがヤベー妹の子。
でもって!なんと神様(左)と、オズウェルさん編で登場した全智の天使様(右)もスタンプの中にいるのだ〜!神々しい!
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そんな感じで今回はここまで〜!次回はルイと花夜と春本編です!😼🦊🐰もしかしたらルイと花夜、次々回に春本という風に記事を分割するかもしれません。まだ未知数…!
今回…というより、まとめ記事を書く度🌻から🍓への愛の重さが尋常でなく露呈しだしており見ての通り沢山書いてしまった為、誤字脱字すごいかもしれません…!見つけ次第直していきます😱それでは!♪ (2021/09/22)🌻
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rakkanoyukue · a month ago
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left-stand-homerun · 8 months ago
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韓国現代フェミニズムにおけるTERF(トランス排除的ラディカルフェミニスト)批判――『文化科学』(2020年冬号)掲載論考紹介
2021年2月4日
影本剛 
1.一つではない韓国フェミニズム
韓国の文化理論季刊誌『文化科学』104号(2020年冬号)の特集が「拡張するフェミニズム」である。特集の英語表記は「Stretching Feminism」であり、雑誌の巻頭文によれば、ここでいう拡張とは、帝国主義的な拡大「expansion/extension」ではなく伸縮性や弾力性をもって「拡がり/広がり/伸び行く」という意味であると規定している(イ・ユンジョン「フェミニズムの拡張性を志向して」同誌、25頁)。
本記事では、この雑誌に掲載された二つの論考を紹介し、韓国においてフェミニズムの名で語られ行われるトランスジェンダー排除の運動や議論(TERF)に対して、いかなる批判的議論が提出されているのかを確認することを目的とする。2016年5月の江南駅女性殺人事件以降盛り上がりを見せている韓国現代フェミニズムについては日本でも注目の対象になっているが、その動きは当然のことながら一面的ではない。とりわけ2020年2月、ソウルの淑明女子大学に合格したトランスジェンダーの学生が、在学生たちの入学妨害運動を受けて入学を放棄するという事件が起こったように、「真なる女性」を標榜する運動は、物理的にトランスジェンダー学生の学ぶ権利をはく奪した。これらの動きに対する批判的議論は、日本語であまり紹介されていないと思われる。本記事で紹介するのは、『文化科学』104号に掲載された論考の中でとりわけ重要だと思われる二つの論考、ソン・ヒジョン「再び、物質――「デジタル・フェミニズム」という政治的企画に対するノート」とイ・ヒョミン「ラディカル・フェミニズムの急進性に対する検討」である(『文化科学』の目次や文献情報は以下参照https://www.aladin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ItemId=257872769)。ソン・ヒジョンは『フェミニズム・リブート』(2017)の著者でもあり、日本語訳はまだないが、韓国フェミニズムや韓国の文化理論に関して興味のある方ならば見かけたことがあるであろう書き手である。イ・ヒョミンは、2015年以降の韓国のTERF運動に関する修士論文を2018年に提出した研究者である。イ・ヒョミンの修士論文はネットで無料公開されており、ダウンロード数は3000(!)に達している。二つの論考の論点は多岐にわたるが、ここではTERFに関する批判に集中してまとめたい。
2.現代韓国TREFに対する諸検討
 ソン・ヒジョンは2015年以降の「フェミニズム大衆化」を「フェミニズム・リブート(再起動)」と規定して議論を展開させてきた。そこから現在までの6年間を以下のように記述する。
「去る6年間、オン/オフラインを行き来した論争は、女性は同一な集団ではなく、フェミニズムは一つの声ではなく、社会変革を夢見る者たちの政治とは仲間を発見する過程であるのと同じくらい敵を発見する敵対の過程であったことを示した。」(50‐51頁)
そしてリブート以降のフェミニズムの諸類型を以下のように整理している。
「オンラインに存在するフェミニズム内の多様な立場差をすべて分類し整理することは不可能であろう。ただ、本稿の関心の内部で大きく四つの範疇に整理することができる。①ラディフェミ〔ラディカル・フェミニズムの略〕:2015年以降、ツイッターを中心に登場した韓国型ラディカル・フェミニスト。②スカ〔「混ぜる」の意味〕:ジェンダーの交差性〔インターセクショナリティー〕を思惟するフェミニスト。労働、生態、クィア、障害など多様なイシューを「フェミニズムと混ぜる」と蔑みの意味でラディフェミたちがかれらを「スカ」と呼び始めた。一部の交差性フェミニストたちはこれを領有し、自ら「スカ」と呼びもする。③ウォーマッド:ウォーマッド掲示板ユーザー。自らをフェミニストというよりは女性優越主義者と規定する。ウォーマッドはラディフェミもまた運動圏とみなしてラディフェミ排除的立場を露わにすることもあった。④ウォムスタンス:ラディフェミとウォーマッドが共有している政治的立場。脱コルセット、脱性愛、男性・トランスジェンダー・難民・外国人労働者排除などが主要な立場だ。最近ウォーマッドでは反中国感情が強まっている。」(51頁、脚注5)
 これらの動きの中でいかに「強い「フェミニズムをするのか」、例えば「どれほど脱コルセットをしたのか」などによって内部的なヒエラルキーが形成されはじめる。」(51頁)とりわけ2020年は先述した淑明女子大のトランスジェンダー学生の入学放棄事件、n番部屋が暴露された事件、n番部屋問題を先決課題として提示した女性の党の創建など、多様なイシューが爆発した。そしてその背景にある韓国のオンライン空間はマッチョで女性嫌悪的な市場が広がっている。とりわけ2010年代のアフリカTVやYOUTUBEが「いいね」=金稼ぎという繋がりをつくりだし、n番部屋は賭博サイトと強く繋がっていた。他者を搾取することによって君臨する男の連帯ネットワークであるデジタル共同体が形成された。そしてデジタル空間においても、身体に対する搾取は生じる。韓国フェミニズムが対面しているのはこのような「デジタル」の条件だ。淑明女子大学でのトランスジェンダー学生に入学放棄をさせた事件もまた、デジタル空間におけるTERFらによる排除の声によって醸成された。そしてTERF攻撃を通したフェミニズム攻撃で金儲けをするアンチ・フェミニズム市場もオンライン上で作動していく。
「アンチ・フェミニストたちをはじめとする多くの者たちが韓国社会のトランスジェンダー嫌悪をフェミニストたちの責任にし、内部でその問題を解決しろと促した。フェミニストたちの前にはフェミニストたちが解決せなばならない課題が置かれていたが、だからといってトランスジェンダー嫌悪はフェミニズムだけの問題ではない。TERFのトランス嫌悪論理は西欧のTERF論者たちから借りて来たものであるが、その本体は韓国社会の少数者嫌悪に根ざしているからだ。2018年の済州島のイエメン難民嫌悪扇動の時も同じだった。保守プロテスタントがフェイク・ニュースをつくり、ラディフェミがその内容を熱心に拡散した。そのようにして青瓦台〔大統領官邸〕の請願掲示板にアップされた「イエメン難民受容反対請願」には71万人に達する人々が賛同した。保守プロテスタントとラディフェミの共通部分がいかに大きいのかは分からないが、両者のあいだに意図はしなかったが、しかし効率的な協業が形成されていたことだけは事実だ。」(61頁)
 TERFの議論は、韓国に根付いている少数者排除の議論も主要な養分としている。ゆえに単にフェミニズムの内部だけで議論すべき問いではないということだ。また、TERFの論を支えるのが「女性の安全」という言説であった。そしてその言説のリアリティを担保するものとして、接続したアカウントが26万に達するというn番部屋が明るみになる事件があった。しかし女性の安全言説は生物学的本質主義に基づく女性の囲い込みになり、そうでないものを排除する形の言説が力をもった。フェミニズムのみならず、あらゆる進歩的な政治が、排除の政治がもつ悲壮さと崇高さのエネルギーに誘惑され、その力、その速度に頼ろうとする陥穽が生じた。
「排除の政治を突き動かす嫌悪の言葉はおもしろく、それこそサイダーのように弾ける爽快感を与える。このように政治が娯楽になってしまう瞬間は、常に強い効果を作り出す。そのような感情の激動が「今のようにやっているのでは何も達成できないであろう」という焦りと出会えば速度が加わる。その速度の中で何かをやっているという感覚が高まる。しかし日常的に経験する不安と恐怖を解消するために想像の敵を立てる者と同じくらい、それが嫌悪扇動だということを知りつつも知らないふりをするあるフェミニストたちの焦りが、更に長い時間を逆行させる。/注目すべきことは、かれらの(一種の)転向を正当化させるものが、外ならぬ「まず女から」であるという点だ。つまり「女性運動」と「少数者運動」を分離することで正当性を確保する。その両者が単純に分かれてはいないことを知りつつも、である。そしてこのような簡単な分離はフェミニズムをゲットー化させるのみならず、これまでやってきた女性運動の意義を簡単に廃棄してしまうという結果に至る。「女性団体らが若い女性たちの苦痛をきちんと代弁できていない」だとか「エリートフェミニストたちがチャン・ジャヨン事件について沈黙した」というふうにだ(これはすべて女性の党創建を準備していた人々の口から出た言葉だ)。これはフェミニズム運動の歴史に対する否定であると同時に、共に行かねばならないフェミニストの仲間たちに対する否定でもある。」(64頁)
 次に、イ・ヒョミン「ラディカル・フェミニズムの急進性に対する検討」を整理する。
「若い世代の女性たちが女性嫌悪を自覚し「フェミニストになること」を自負し始めたとき、重要だったことの一つは、まさしく「いかなる」フェミニズムを選択し支持するかの問題だった。」(226頁)
 つまり「韓国フェミニズム」なる一面的表現はそもそも成り立たない。「いかなる」の一つに位置づけられるのがTERFとしての「ラディカル・フェミニズム」である。TERFたちは、「フェミニスト共同体からトランスジェンダーを追放せねばならないだけでなく、かれらの存在自体を認めることはできないと述べ、インターネット空間でトランス嫌悪言説を積極的に主導している。」(226頁)そしてTERFは、「女性人権向上」と「家父長制解体」の目標の下に、トランスジェンダーだけでなく、フェミニズムが障害、人種、動物、環境など、様々なイシューと出会うこと批判する。その中で、TERFらの論争で核心になったものの一つが「既婚女性」の問題だ。
「オンラインにおいて「ラディフェミ」たちは、フェミニズムは人権運動であり単純に一人で考えるだけでは人権運動家とはいえないがゆえに、フェミニストになった以上、家父長制を壊し、女性人権を向上させうる非婚・非出産、非恋愛、非セックス、脱コルセットのような実践を体をもって行うべきだと主張する。この時、結婚はただちに家父長制に賦役する行為とみなされる。〔中略〕かれらは「女性問題が構造の問題であることは認めるが、その構造から抜け出たり壊す方法は、自らその構造から出る方法しかない」と考える傾向がある。」(227頁、脚注4)
また、「ジェンダー」については以下のように整理される。
「問題はTERF言説においてジェンダーが「女性を抑圧するための家父長制の道具」としてのみ意味化されるというところにある。つまりトランスジェンダー排除を主張する若い世代のフェミニストはセックスを生物学的な性、ジェンダーを社会・文化的に規定された性であるとともに性別固定観念を意味する用語として定義して使用しない。そしてセックスの純粋性と絶対性を主張し、ジェンダー解体あるいはジェンダー廃止をフェミニストたちの目標に設定する。女性・男性のような生物学的性による単純な区分には問題がないが、ここに女性性と男性性を指すジェンダー(社会文化的な性)が付け加わることによって女性が二等市民になって抑圧されるようになったという認識だ。「女性はかくあるべき」「女性はこれこれの存在だ」というふうに、あらゆる規定がジェンダーの一環として扱われることによって、女性とは何/誰なのかを問う時、ジェンダー観点に基づいた答え――例えばピンクが好きだとか髪が長いとかスカートを好んで着るのが女性だ――は、それ自体として女性嫌悪的なものになってしまう。許容可能な答えはただ「XX染色体に子宮や膣を持っていて、エストロゲンが分泌される人が女性」というものだけだ。このようにTERFはセックスとジェンダーの概念的区分を通して「真なる」女性と「偽物の」女性を区分し、二つのセックスと二つのジェンダーの一対一対応を仮定することで、支配的ジェンダー規範に不一致する多くの多様な体を排除している。」(228‐229頁)
 このようなTERFにとって、性別とは「感じ」「気分」「信念」ではなく生物学的な領域にのみあり、「ジェンダー論」は、女性抑圧的な現実を見ることのできない政治的正しさに酔った人々くらいが信じるであろう虚構的な話であるとみなされる(229頁)。そのような観点から、TERFの主張と、脱コルセット実践、女性安全言説が重なるとイ・ヒョミンは指摘する。TERFにとって「トランス女性は「わたしたち」があれほど脱ごうとしたコルセットを再び拾って着ることを通してジェンダーを再生産し、脱コルセット実践を無意味にする」(231頁)ということだ。同時に、トイレやスポーツ競技の場に「男性が侵入する」というレトリックを動員して、トランスジェンダーに対して「潜在的犯罪者」の烙印を押す言説を展開する。
 そのようなセックスを自然化し、ジェンダー二分法擁護を主張するTERFの言説は保守プロテスタントの反同性愛運動、嫌悪扇動と出会う。「TERFは保守プロテスタントを出処にする反同性愛宣伝物や主張を積極的に参考し引用しつつ、トランスジェンダー/クィアに対する差別と嫌悪を再生産する。」(232頁)韓国の保守プロテスタントは「ジェンダー」を批判することに力を注いできた。つまりジェンダー平等(gender equality)ではなく両性平等(sex equality)を主張し、「二つの性」という土台を維持することに全力を注いでいる。保守プロテスタントは、「ジェンダー平等政策が施行されれば、トランスジェンダーの性別訂正が認められれば、難民を受け入れれば、「女性たちの安全が深刻な威嚇を受ける」という言説戦略を一貫してとってきた。」(233頁)この論理がTERFを経由して拡散され、トランス嫌悪言説はより力を持つことになる(トランス嫌悪言説だけではなく、ゲイ男性とエイズ患者に対する嫌悪言説も再生産される)。このような保守プロテスタント勢力の議論を栄養素にし、フェミニズムはクィア、移住、障害、環境、動物のような他のイシューと出会っても混じってもならないというTERFの議論の仕方が、どうして「ラディカル」でありうるのかとイ・ヒョミンは問う。
「抑圧のヒエラルキーを想定し、性差別主義をその頂点に置くTERFの主張は全く急進的ではなく、また政治的でもない。フェミニズムは少数者差別に反対する理論であると同時に実践であるがゆえに道徳的かつ倫理的な次元で他の少数者たちと連帯する必要があるというふうな単純な主張をしたいのではない。そもそも混じっていて、分離できない諸問題であるがゆえに共に行かないとならないということだ。」(237)
 そしてTERF批判は決して2010年代以降のみを対象にすることはできず、批判のためには「若いフェミニストが云々」というクリシェに陥るのではなく、自分たちが当然視している根深い土台に向かって(つまり韓国社会に広く根付く少数者差別に対して)、そして自分自身への省察へ向かわねばならないと主張する。
3.まとめ
 以上のように、二つの論考をまとめることで、2020年代の韓国フェミニズムにおけるTERF批判を紹介した。『文化科学』の特集には、趙慶喜「ポスト植民フェミニズムの(再)召喚――1990年代在日女性たちの「慰安婦」運動とアイデンティティの政治」という論文も掲載されている。それは独自的にフェミニズムの場を開いた在日朝鮮人女性たちの行為性を浮き彫りにし、それを「韓日間の「媒介」や「架橋」ではないやり方で東アジアのフェミニズムに位置づけ」、「「K文学の日本的受容」や「韓日間女性連帯」などの国民的ナラティブの代わりに、その連帯の差異空間(in-between)におけるポスト植民フェミニズムを模索してきた在日女性たちの実践、そしてかれらと日本社会の遭遇と行き違いの瞬間を明らかにする」(116頁)という論考だ。重要な論考であるが、本記事の目的とずれるのでこれ以上は議論しない(韓国フェミニズムというとき、慰安婦問題に関連して積み重ねられてきた議論からわたしたちが学ぶべきことはかなり多いであろうし、幸いなことに多くの論考と資料が日本語に翻訳紹介されている)。また現代中国フェミニズム運動の紹介や、フェミニズムに関するイメージ表現、ウェブトゥーン分析など、関連する論考が掲載されているが、それにも触れない(特集外にチョムスキーのインタビューやエスポジトの翻訳もある)。ただ、日本における韓国フェミニズムに対する関心の拡大に対して内実を占める議論の紹介が追い付いていない状況の中において、とりわけ韓国内のTERF批判を、ノート段階であれ日本語空間に提出することは、関心のある方に多少は役立つのではないかと考える。
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asukahouse-matsubushi · 4 months ago
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R3.6.18 施設内研修再開
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暫く中断をしておりました施設内研修
感染対策を講じつつ再開をいたしました
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今回は褥瘡予防の為の研修会
空間の広い通所リハビリルームでまずは座学
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その後 褥瘡(じょくそう)が出来ない
安楽な姿勢の取り方・介助の仕方を
今回初めて講師陣に加わるスタッフRH
座学中もソワソワ緊張していたとか
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段通りにそって説明をしながら実演
改めて説明を受けると
日頃のケアの振り返り・見直しができますね
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スタッフRHの実演をやさしく見守る
先輩スタッフRS
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椅子や車いすに座る姿勢も大切
座学に続きスタッフNYが
わかりやすくレクチャーしてくれました
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利用者さま役のスタッフKSも
座る姿勢のズッコケ具合が絶妙( ´艸`)
『シッカリ椅子に腰かける』
地味な動作ですが
ここが褥瘡予防でもあり
体力の向上のためでもあり
生活リハビリの第一歩ですね
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freelyart-lets · 3 months ago
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基礎巾木左官工事 BasePro【研修実施中】 研修中の写真です🍀 集中しているところ撮影させて頂きました! ありがとうございました 🙇‍♀️ ✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨ Let's株式会社BaseProは 住宅や店舗の基礎巾木をBaseEX工法で施工します。 現在フランチャイズ募集中です ✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨ 〜弊社フランチャイズの魅力〜 【他社にない特殊技術】 Let’s株式会社の仕事は他社にはない特殊技術を使った仕事です。 独自で開発した技術BaseEX工法を加盟店様が独占的に使用することができますので、 これらの技術力をもってあなたを成功に導くことが可能です! 【既存のお仕事先を紹介】 現在Let’s株式会社には、大手企業様との契約があり、加盟エリアでのお仕事を 紹介させて頂きます。又、加盟エリアの工務店様には本社S Vが直接営業して受注し 加盟店様にご紹介します。   【生涯を通して活躍できるストレスフリーの仕事】 経験なし、知識なし、技術に自信なしの方でも加盟していただけます。 一人で運営がスタートできる上に、定年がありません。 他業者との接触も少なくストレスフリーで自由に働けます。 【低リスク・低投資・高収益】 加盟エリアによっては1ヶ月で初期投資を回収することが可能です。 作業に慣れてくると1日に2棟施工することが出来、高収益につながります。   【充実サポート】 本社SVが3ヶ月に一度訪問、現場確認をさせていただき、売上向上につながるアドバイス等 支援していきます。また作業効率向上や技術指導等させていただきます。 加盟店様と情報共有、意見交換ができるような環境がございます。   【法人様、個人事業主様、個人の方どなたでも加入可能】 全国募集 北海道〜沖縄までどの地域でもご加盟いただけます ✨✨✨✨✨✨✨✨✨ 私たちができること、それは住宅や店舗の基礎巾木を塗るBaseProというお仕事の提供。 現在は左官工の数が減少しているため、需要が急拡大しております。 確かな技術で大手住宅建設会社との契約もございますので、すぐに仕事先をご紹介させていただきます。 充実のサポートもご用意していますので安心して事業スタートできます。 詳細は フランチャイズ加盟募集.net ↓ 掲載企業検索 ↓ フリーワードに BaseProで検索!   ✨✨✨✨✨✨✨✨✨ フランチャイズ 施工代理店・代理人 個人事業主 現場施工人 職人など  幅広く 募集中です! お気軽にお問い合わせください。 メール info@freelyart.co.jp ✨✨✨✨✨✨✨✨✨ #住宅基礎 #店舗基礎 #研修中 #研修 #研修実施中 #基礎工事 #外構工事 #左官 #左官工事 #Lets株式会社 #BasePro #BaseEx工法#コロナ禍    #左官フランチャイズ #フランチャイズ募集中 #FC募集 #フランチャイズ募集  #加盟店募集 #フランチャイズ加盟募集 #フランチャイズ加盟募集net #franchisee #FranchiseRecruitment #baseboard #SkirtingBoard #training #DuringTraining #Franchise #agency #Constructionagency #agent (Let's株式会社 FreelyArt 土間・駐車場のフリーデザイン) https://www.instagram.com/p/CRTCr9mMH8A/?utm_medium=tumblr
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rfioqrw-foi · 7 months ago
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No. 140 頭爆発寸前
ちょっと頭がさすがに爆発しそうなんですが、頭の中の整理と今こんだけやるよっていう意思表明・後から見た時に頑張ったなと思えるように書いてもいいですか?
今月中のTo-do
1. Urban Project のプロポーザルに向けて進める:
これは授業一個目。実際の地域を対象に都市デザインの案を出します。観点は、文化的景観かなあ、、、って今思っているけど、それが決まってないのがやばい。アプローチはプロポーザルなので、プラクティカルな地域の課題解決。都市デザインなので政策ではなく、プロポーザル。
2. Latin American Cities のファイナルエッセイに向けて進める:
2つ目の授業。これは、無形文化財とか非建築の文化とrights of citiesで書こうかと。rights of cities とは、例えば誰でも自由に使えるスペース(公共空間)などの権利について。例えば、道路での移動屋台を地域の一部で開くよう規制をかけるとき、well mannered な空間になるかもしれないけど、その空間を自由に使う権利は尊重されるべきではないのか?私はこの権利は無形文化にとっても影響を与える気がするので(例えば路上ライブの規制とか、日本だと)、それについて書こうかなと、、、、あーーーー決まってなさ過ぎてヤバイ。
3. AIUの先生に委託された日本の歴史的町並み保存地域の規制と補助の現状整理(10地区分):
これは、10地区も頼まれると思わなくて引き受けてしまった業務委託。10地区分の規制と税金免除や補助金の現状を、保存計画書を読んだりいろいろしながらまとめます。これは期日が3/31ですがまだ1件の半分しかやってない。
4. 研究職採用を目指してエントリーした会社の事前課題:
学校での研究概要をまとめることに加えて、
下記7つのテーマの中から、ご自身の興味関心や現在の研究内容と 近いものを1つ選び、自身が研究員になったつもりで「現状と課題の整理」「課題解決の方策提案」の2点を別添の様式に文章でまとめ、提出をお願い致します。 【1.人口急減地域における生活支援機能を維持するための取組について】 【2.東京一極集中の今後の見通しと地方の振興のために取り組むべき事項】 【3.新しい生活様式に対応した基礎的自治体の行政サービスにおける課題】 【4.ポストコロナ時代における公共施設のあり方について】 【5.SDGsに対応した地方自治体におけるまちづくりのあり方について】 【6.情報技術による地域の変革とその効果】 【7.現行政策の評価と改善提案】
といわれました。
またかーーーー。また政策整理からの提案かーーーーー。これも研究概要と合わせて3/31まで。涙
5. 修士論文に向けて下地を作る:
修士論文のテーマは、「世界遺産地域のマネジメントにおけるコミュニティーの存在」といった感じで、そもそもコミュニティーがどこなのか、コミュニティーが考える遺産の価値は何なのか、どうマネジメントに関わるべきなのか、ということをあの手この手で探りますが、前回書いた通りheritage studiesの論理、哲学の部分を固めないと進まないので、読み物に明け暮れる日々を過ごさねばなりません。
ということで、大きく5つやることを抱えているのですが、何が頭痛いって、全部まちづくりと文化・歴史的建築のことで、そのくせアウトプットがプロポーザル、政策提言、エッセイ、研究論文ってもうなんか全部じゃん。
頭も痛いしお腹も痛くなってきた。
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ari0921 · 5 months ago
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)5月1日(土曜日)
   通巻第6890号 <前日発行>
 ルーズベルトの「ニューディール」をなぞるバイデンの経済再生計画
   増税を財源にする? さすれば、米企業はアメリカから出て行きますが?
*********************************
 4月28日夜(日本時間4月29日)、バイデン大統領は上下両院議会で、就任後はじめての「施政方針演説」を行った。両院合同だから、議長席にはハリス副大統領と、ペロシ下院議長の女性二人が座った。議場はガラガラ、空城のようだった。
 演説の大半は内政問題に絞り込まれ、「格差是正」「富裕層からの増税」「中間層重視」などを柱とする「米国雇用計画」「米国家族計画」を説明した。
 バイアメリカンを基軸に雇用を創出する、企業と富裕層は公正な分担を、移民は米国経済に不可欠な存在である等と民主党左派の意見を多く取り入れた内容だった。
 そのうえでロシアと中国に触れた。外交は後回しの印象がある。しかし、中国への対抗心を露わにして「米国が世界を主導する。米国は動き始めている」とした。
 ロシアの選挙介入、サイバー攻撃を批判しつつも、バイデンはSTART交渉などでロシアとは、「話し合える相手」と認識している。イラン、北朝鮮の脅威に関しては付け足しの観が強い。
 
 脅威の焦点を中国とし、「中国が技術力で米国を急速に追い上げているが、次世代技術で優位に立たなければならない」「安全と秩序を維持するために、日本、印度、豪と『クアッド』を地域安定の平和目的で構築しているのだ」。それゆえ「専制主義国家が未来を勝ち取ることはない。米国が勝ち取るのだ」と結んだ。
皮肉なことに29日、中国は海南島の文昌基地から宇宙基地建設のための基幹施設をロケットで打ち上げに成功した。打ち上げ基地に近い海岸には数万の群衆があつまり、望遠レンズなどでロケット発射を観察した。五星紅旗を振る人もいた。
中国の宇宙基幹施設は「天和」と名付けられ、大型ロケットの「長征5号」で打ち上げられた。これから10回ほど打ち上げ、大がかりな宇宙ステーションとする。
宇宙飛行士が長期の滞在ができるスペースが2022年には確保される予定で2021年内に宇宙補給線「天船」と有人宇宙船「神舟」をドッキングさせる。
中国は米国、欧州、日本、露西亜の加わった國際宇宙ステーション(ISS)には加盟せず、独自の宇宙ステーションを構築するわけで、戦場が宇宙にも移行しており、米国は対抗してトランプ時代に「宇宙軍」を創設した。
中国は既にキラー衛星を保有し、宇宙中継の通信網を破壊する能力をもつとされ、宇宙開発や火星探検の表向きの宇宙競争ではなく、中国が狙うのは宇宙戦争での主導権である。
 ▲まるで社会主義アメリカをめざすが如く
 バイデン大統領の演説に対して反応は二つにわかれた。
ニューディールの再来を真摯に受け止める反応は、あまりなかった。バイデンは大統領執務室に大きなFDRの肖像画を掲げなおした。トランプのときは倉庫にしまわれていたアンドリュー・ジャクソン第七代大統領の肖像画を掲げたから、対照的である。
 FDRは社会主義者に近く、喧伝されたニューディールが殆ど経済再生の効果をもたらさなかった真実の歴史は、現代の経済史家らの研究であきらかになっている。妖しげな社会主義団体などの巨額が流れたのだ。
 同じ轍に嵌ろうとしているのがバイデンの経済再生計画である。
就中、「雇用計画」では、高速道路、橋梁などの改修、新築工事や老朽化した空港、駅舎など公共事業への予算配分は少なく、むしろ労組救済、少数コミュニテイィ支援、グリーンエネルギーの開発支援と、驚くほど左翼経済理論丸出しなのである。
 財源を増税でまかなうとバイデンは富裕層と法人への課税強化を謳っているが、となれば企業の特性は労賃が安く、税金の優遇がある国や地域へ流れ出すのは明らかだろう。
煎じ詰めて言えば、この雇用計画では、中国へのシフトが起こる。
米国の技術的優位は、成立しにくくなるだろう。
いまでさえGAFAの多くが米国に税金を納めず、タックスヘブンへ本社登記をなして、課税から逃れている。
 「(トランプが分裂させた)アメリカを団結される」と理想が述べられたが、中味をみるとさらなる分裂を助長するような政策が並んでいる。やはりバイデンがアメリカをもっと激しく分裂させることになりそうである。
 FRBのパウエル議長は連邦公開市場委員会で「金融緩和」政策の維持を決めた。アメリカの第一四半期のGDPは6・4%成長だったと予想外の伸びを示したが、同時にインフレ懸念も高まった。
 金融政策の緩和によってカネが市場にあふれている。このためマーケットは株価高騰がつづき、ランクの低い社債が金融緩和の恩恵で乱発されており、住宅価格が上昇を続けている。失業率は高止まりのまま、治安は悪化しており、要するに期待と不安が市場では交錯している。
 バイデン演説を聞いて失望した人のほうが多かったのではないのか。
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shichimin · 6 months ago
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黒川紀章の「カプセルハウスK」が50年の時を経て一般公開へ。6月から民泊利用も予定|美術手帖
「中銀カプセルタワービル」などで知られる建築家・黒川紀章が自身の別荘として長野県北佐久郡に建て、50年にわたって非公開とされてきた「カプセルハウスK」が、5月に一般公開される。
「カプセルハウスK」は、「中銀カプセルタワービル」と同じBC-25型のカプセルを住宅の諸室として用いた建物。急斜面に立ち、玄関やリビングのある中央部の周囲には、2つの寝室、茶室、厨房の4つのカプセルが取り付けられている。
 公開にあたっては、工学院大学建築学部の鈴木敏彦研究室が、黒川の長男・黒川未来夫が代表を務めるMIRAI KUROKAWA DESIGN STUDIOと共同で進める「カプセル建築プロジェクト」の一環として、修繕・管理を実施。6月からは民泊を含めた事業の開始も予定している。
 現在は、建物内部の設備の新調などのためのクラウドファンディングを実施中(5月23日まで)。将来のカプセル交換も含め、建物を長く後世に残すことが目的だ。リターンには、大阪万博に際して出版された『黒川紀章の作品』(美術出版社、1970)などの貴重な書籍も用意されている。
 なお一般向けの見学・宿泊については、随時ウェブサイトで情報を公開予定。数少ない貴重なメタボリズム建築を体験する機会を、逃さずチェックしてほしい。
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mechaag · 6 months ago
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田端信太郎vsやまもといちろう(3)
「部下を育ててはいけない」理由を語ろう〜悩んでいるマネージャー集まれ - YouTube
相変わらずさっぱりわからない。10人の部下がいる営業本部長の話をしてるが…。田端信太郎はどの規模の会社を想定してるんですかね。たとえば大企業の営業本部長だったらその下に何百人も部下がいるわけですよ。まあ直接の部下のことかもしれない。営業本部長ならその下に部長や課長がいて、さらにその下の営業の人がいる。部長や課長が10人いる営業本部長なのかな。
でもさ、その話としてもなかおかしいわけですよ。商品知識とかの話。一番下っ端の営業の社員に商品知識をどう身につけさせるかというならわかるよ。でも課長や部長クラスの人なら、そんなのは習得済みなわけですよ。必要な知識ぐらい自分で覚えるわけ。そうでなければ部長や課長になれない。
それとももっと小さな会社の話なのかな。肩書だけ立派。まあ営業の人って客に対して箔をつけるために、やたらエラそうな肩書をつてるところがあるから。というと普通の会社の課長ぐらいで、10人の平社社員が部下にいるという感じですかね。まあそれなら商品知識の教育とかの話もわかる。
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あとなんか「研修」を受けさせることが部下を育てることだと思ってるよう出来になるのだが…。田端信太郎の話ってやたら「研修」が出てくるよね。普通に使われる「部下を育てる」という意味は、仕事を通して指導するということだよ。OJTですな。
なんかその辺が噛み合ってない気がするんだよね。だから「仕事をさせて実績を上げる」と「部下を研修に行かせて育てる」が排他的な位置づけなんだよね。OJTなら仕事をさせてその仕事を通して部下を育てるんだから、成果も出るし、部下も成長できるわけですよ。一石二鳥。まあ逆に仕事も失敗して部下も育たないというケースもあるけど(苦笑。
なんかね~世間知らずの学生が耳学問だけで語ってるように思えてならないですけどね。
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部下がどういう仕事をするか上司はコントロールできない、という。???はぁ?なにそれ。ん~田端信太郎のイメージする会社というのは、完全歩合制で、上司はどの部下がどれだけ売り上げを出したかのグラフだけ見てる感じ?
まあ歩合制なら、上司は何もしなくても社員は自主的に働くだろうね。どういう手段で契約を取ってきたか関知しなくていい。まあそういう仕事なら、社員を育てなくていいかもね。勝手に異種的に努力するだろうし、それでも成果が上がらなければ自分には向いてないと考えて勝手に辞めていくじゃ。というかそれなら上司はいらない。
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そういう仕事じゃない場合に上司が必要で、部下を育てることも必要なわけですよ。例えばソフトウェア開発の仕事なら、おちろん仕事を受注する中心は営業の人だけどさ、どういう内容の開発をするか、それはうちの会社で可能なのか、必要な期間や人員はどれぐらいか、そういうのは開発部でないとわからないわけで、開発部と営業部で話し合いながら進めるわけですよ。
客の予算はこれぐらいで、その予算だとこれぐらいの機能しか実装できませんね、いやいやこの客はここで契約を取っておけば、さらに次の仕事も受注できそうだから、多少無理でも受注したい、いやいつもそういって結局次の仕事は取ってこれないじゃん、とかなんとか(笑。
1つの仕事を契約に漕ぎ付けるのにうちの会社も客の会社も、すごく多くの人が検討に検討を重ねるわけですよ。社内の会議を重ねてね。つまり開発も営業もチームでこなしてるわけで、1人の人間がどうやったかわからないけど、すごい契約を取ってきたとか、そういうものではない。
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また転職されたら育てた分損だろうというけど、上述のように仕事はチームでやっていて、その連携に価値があるわけで、優秀な社員が転職して転職先でも同じ成果を上げられるとは限らない。まあ逆に転職先での方が成果を上げられるかもしれないけどね。
んで組織として動いてるのだから、連携が乱れないように動いてもらわなければ困るわけですよ。それを実施に仕事をさせながら、覚えてもらいましょう、と。徐々に高度で複雑な部分を担当してもらいましょう、と。
ということで田端信太郎は想定してる職場がかなり偏ってるんじゃないですか。出来合いの製品を客に売ればいいという営業なら、田端信太郎のいうことお当てはまる職場はあるかもね。保険のおばちゃんみたいな?
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できない社員はさてを下げて追い込んで努力させるべきだ、と。いやだからさ、できない社員の評価は当然低いわけですよ。だからといってできるようにはならないわけ。
できない社員を首にしたとして、できる社員をどこから持ってくるわけ?今いる社員だって「できる社員になりそうだ」と判断して採用したはずなんですよ。
まあ田端信太郎は社会経験が大学生レベルだと思う。何となく世渡り上手で自分自身は、ふわふわとアッチにくっつき、こっちにくっつき、してきたけど、地に足の着いた仕事はやったことがないでしょう。
だってさ、「無能な社員はクビにすればいい」って小学生でも言えることだよね。
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田端信太郎自身がさ、他人に教育できるだけのものを何も持ってないから、教育の仕方がわからないでしょ。部下の教育というのは、部下が解決できずに困ってることを、代わりに解決して見本を見せてることなんですよ。「こういう時は、こうやれ」「次からは自分でやれよ」と。
だから当然だけど教育する上司は自分でできなければならない。そうじゃないと手本を見せられないでしょ?まあ本当に具体的なことまでやってあげる必要はないですよ。例えば数学のテストの問題だって「ここはあの公式を使えば解けるよ」とヒントを与えるだけで、後は自力で解けることも多い。
逆に自分がまったく門外漢な分野で上司をやらなければならないと、なかなか辛いね。でもそれでもジャンルを問わず普遍的な問題解決のテクニックはある。言葉は悪いけど策略とかね。
あとはAさんは未熟だけどポテンシャルが高そう。ならばベテランのBさんと一緒に仕事をさせてBさんの経験をAさんに学ばせようとか。
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んでライバル会社はそうやって人材を育てて活用してるわけですよ。それなのに自分の会社だけ、使えない社員はそのままクビにしてたら、社員がいなくなっちゃうでしょうが。業績もライバル会社に負けてしまう。
優秀な人材はどの会社も欲しいわけ。そんなのは言うまでもないkと。しかし優秀な人材は限られていて、しかも会社間で取り合ってるわけで、ある人材をきちんと活用しないと競争に負けるわけですよ。
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norimenkf · 9 months ago
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【お知らせ】「緊急事態宣言」に伴うケイエフの対応について
#新型コロナウィルス感染拡大 #緊急事態宣言 #2021年
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新型コロナウイルス感染症の拡大が続く中、同感染症によって影響を受けられた皆様に心よりお見舞い申しあげますとともに、医療従事者の方々のご尽力に感謝申しあげます。
2021年1月13日に、政府が、大阪・兵庫・京都を含む7府県への緊急事態宣言を出すことを正式に決定する、との報道がありました。
株式会社ケイエフでは、新型コロナウイルス感染拡大対策として、関係者のみなさまや、弊社スタッフの感染防止を目的として、以下の措置を実施することとしました。
実施期間は緊急事態宣言が解除されるまで(予定では2021年2月7日まで)とします。
ご不便をおかけしますが、なにとぞご理解、ご協力を賜りますようお願いいたします。
1)全スタッフの在宅勤務
2)出張の禁止
3)人が集まる社外の展示会や研修会、イベントへの参加禁止
4)飲み会(公私)などの自粛
ご注文や各種お問い合わせは従来通り、電話・メール・FAXにてお受け致しますが、仕入れ先や運送の状況によっては、対応に遅延が生じる場合がございます。 予めご了承ください。
弊社は今後も関係者のみなさまと弊社スタッフの安全確保を最優先し、速やかにかつ柔軟に対応を検討・実施してまいります。
改めまして、今回の新型コロナウイルスに罹患された方や、影響を受けた方々に心よりお見舞い申し上げ、1日も早い終息をお祈り申し上げます。
                                                   株式会社ケイエフ 代表取締役 井上裕介
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xf-2 · 7 months ago
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「イージス・システム搭載艦」の運用構想をめぐる一考察
衆議院議員 長島昭久
 2020年6月、防衛省は、突如イージス・アショア配備計画の断念を発表した。その後、政府与党間で紆余曲折の政策調整を経て、12月18日、イージス・アショアに代わり「イージス・システム搭載艦」を2隻建造することが閣議決定された。陸上イージス・システム2基を配備する計画が洋上のイージス・システム搭載艦2隻建造へと転換されることにより、我が国の「総合ミサイル防空」にどのような影響を与えるのか、また、イージス・システム搭載艦とはいかなる「艦艇」であるのか、さらに、その運用構想はどのようなものであるべきか、以下、若干の考察を加えてみたい。
1  我が国を取り巻くミサイル脅威とイージス・アショアの導入
(1) 「総合ミサイル防空」の対象
 我が国の今後の「総合ミサイル防空」の在り方について考える際、2つのディメンションがあることを念頭に置く必要がある。
①北朝鮮からのミサイル防衛
②A2/AD(接近拒否・領域拒否)環境下におけるミサイル防衛(主に中国からの多様なミサイル脅威を念頭)
 ①への対応は、実験や訓練発射への備えを含め、平時から、24時間・365日の常続的な対応が求められる。ただし、北朝鮮のミサイルの種類は、多様になってきているものの、発射弾数は限定的(※)であり、ミサイル以外の脅威(航空機や水上艦、潜水艦など)はほとんど考えられない。
※  北朝鮮は、金正恩体制になってから(2012~)、日本海方面等に向けてこれまでに累計88発の弾道ミサイルを発射したとされるが[1]、ちなみに中国は、一般報道その他によれば、2019年1年間だけで100発超の各種ミサイルの発射実験、訓練を実施している(ただし、主に内陸部)[2]。
 ②への対応が必要となるのは、主に有事。つまり、事態が生起してからで、九州から南西諸島における自衛隊部隊や米軍基地等を目標とした攻撃への対処が主体ということになろう。こちらは、ミサイル以外の脅威も含め、質・量ともにかなり深刻な脅威に直面することになるだろう。
(2)  イージス・アショア導入の目的と意義
ア.我が国のBMD態勢とイージス艦の運用
 言うまでもなく、イージス・アショア(AA)は、「北朝鮮の弾道ミサイル」に対するBMDシステムとして構想されたものであるが、その結果として、A2/AD環境下におけるイージス艦運用等の柔軟性を期待するものでもあった。
 すなわち、AA配備構想の背景には、3つの必要性があったと考えられる。
北朝鮮による弾道ミサイル攻撃から、我が国を24時間・365日、常続的に防護し得る態勢を構築する必要、
それによって、海上自衛隊のイージス艦を日本海における「BMDパトロール任務」からリリースし、南西方面等への展開を含めた運用の柔軟性、艦隊防空のような、「本来任務への対応」を確保する必要、
南西方面の脅威の高まりとともに「新しい戦い方」への対応を迫られる海上自衛隊全体の訓練機会の確保や人的負担の軽減の必要、などである。
イ.米海軍イージス艦のジレンマと日米協力の必要性
 これらの点に関しては、実は米海軍も海上自衛隊と同様、日本近海においてBMDパトロール任務に就いていたことから、全く同じ状況にあった。その苦悩を端的に表したのが、2018年6月に行われた米海軍作戦本部長リチャードソン提督(当時)の講演における次の発言だ。(※)
①  イージス艦が特定の海域においてBMDパトロールを実施しなければならないことが、「シーコントロール」等、本来の海軍としての洋上任務を圧迫している。多機能で洗練されたイージス艦を他の任務に回すために、日本周辺や欧州におけるBMDパトロールをやめ、その役割をAA等のような陸上のアセット(Land-based BMD system)に移管したい。
②  BMDパトロール任務は、日本に展開する7艦隊の即応態勢をどんどん疲弊させ、また、艦隊の訓練時間は削られ、その結果、駆逐艦フィッツジェラルドの衝突事故(2017/6/17=乗組員7名が殉職)、その2か月後の駆逐艦ジョン・S・マケインの衝突事故(2017/8/21=乗組員10名が殉職)の要因となった。
※ 「海軍イージス艦によるBMD計画の背景と課題」(米国連邦議会報告, 2021年2月改訂)[3]
 
 つまり、我が国の「総合ミサイル防空」を考える際には、日米同盟におけるRMC協力(Roles, Missions, Capabilities sharing)の視点も忘れてはならない。これは、冒頭に挙げた、二つのディメンションのいずれにおいても重要となるポイントといえる。
 以上概観したように、AAの導入計画は、①の北朝鮮の弾道ミサイル対処態勢を常続的に確立するとともに、従来、日本海等におけるBMDパトロールのために拘束せざるを得なかった海自および米海軍「虎の子のイージス艦」を、南西方面への展開を含め艦隊防護(防空、対潜任務等)その他の本来任務のために振り回し可能とすることを基本構想の一つとしたものでもある。
ウ. 厳しさを増すA2/AD環境下での海上作戦の様相
 ちなみに、「イージス艦」は、そもそも1970年代にソ連の強大な対艦攻撃能力から米空母部隊を防護するため、特に対艦ミサイルによる飽和攻撃に対する同時対処能力の拡大を目的として開発されたものだ。
 まさしく、今日、中国の多様な対艦弾道/巡航ミサイル攻撃能力が、当時のソ連を遥かに凌ぐような脅威となっているのである。
 実際、現在の中国と日米の軍事バランスを考えた場合、事態生起の初期段階において予期される、第一列島線の内側(東シナ海)の制海権の状況は、1996年に米国が2個空母打撃群を派遣して台湾海峡危機の拡大を抑止した頃とは一変しており(※)、今や様々な努力を払わなければ獲得できないレベルになっている。
※   1996年台湾海峡危機の屈辱以来、PLAの計画立案者は、米空母を主たる脅威とみなし、米空母打撃群を打破する方策を研究してきた。
 その結果、仮に中国軍が米軍と衝突した場合、中国は、米軍の空母打撃群およびイージス艦による防御ラインに対し、中国本土および航空機、艦艇、潜水艦など多方向から大量の対艦弾道・巡航ミサイル等による飽和攻撃を浴びせてくることが想定される。[4]
 このような「南西方面有事」を想定すれば、我が国としても、海上作戦部隊の防護や日米共同作戦のために8隻のイージス艦の相当数をこの戦域に投入できる態勢を構築せねばならないことになる。しかし、そのような中国の脅威の増大の一方で、多機能で高性能、高い機動力を持った日米のイージス艦が、平素からの事態に備え、日本海等において「BMDパトロール」に常時従事しなければならない状況は、運用上の合理性からも、また、訓練や人的な負担からも受容できない状況となっている。
2.イージス・アショア配備計画中止後の議論
(1) 「イージス・システム搭載艦」の閣議決定へ
 このような厳しい戦略環境が全く変わっていないにもかかわらず、昨年、AAの配備計画は中止されることとなった。(その経緯については、本題とは逸れるのでここでは詳述しない。)
 そして、政府および自民党内における様々な議論を経て、昨年12月18日に閣議において、次のような決定を見たのである。
「①陸上配備型AAに替えて、イージス・システム搭載艦2隻を整備する。
②同艦は海上自衛隊が保持する。
③同艦に付加する機能及び設計上の工夫等を含む詳細については、引き続き検討を実施し、必要な措置を講ずる。」
 最後のところが微妙な言い回しになっているが、現時点で最大限言えることは、①北朝鮮の弾道ミサイルに対応するために必要なイージス・システムは、陸に置くことを諦めて海に出す。②それを「イージス・システム搭載艦」と呼ぶ。しかし、③その艦艇の設計や機能は、今後策定される運用構想に基づいて検討される。つまり、現時点で「イージス・システム搭載艦」がどういう代物になるかは確定していない。ここが今後、議論となるポイントだと思われる。
(2)「イージス・システム搭載艦」=「イージス艦」なのか
 ところで、私自身も含め、自民党内の議論では、「2隻の『イージス護衛艦』を新造する案」がほぼ大勢を占めた。それは、一見すると2隻分の「プラス作用」があると思われたからだ。もちろん、それは、南西方面の脅威の深刻さについての認識を共有していたからに他ならない。 
 しかし、『軍事研究』(2021年3月号)所収の池田徳宏提督論文[5]に詳述されているように、実際の運用(定期修理・検査等の「非稼働期間」や、補給・休養のための停泊、必要な訓練や行動海域への往復などの運用サイクル等を含む)を考えれば、イージス護衛艦の現有8隻に加え2隻を新造することが、ただちに8⇒10隻で2割アップの戦力発揮(作戦海域での行動)につながるわけではないのである。
 すなわち、AA計画を断念する代わりに、相変わらずイージス艦2隻を日本海におけるBMDパトロール任務に張り付ける必要があるとすれば、南西方面で本来任務に就けるのは、2隻を新造したとしても艦艇の修理検査・運用サイクル全体を考慮すれば、現状からわずか0.75隻程度増えるにとどまるということになるという。(しかも、米海軍イージス艦の一定数も、日本周辺等での「BMDパトロール」への拘束が続き、その他の任務への運用の柔軟性にもつながらない。(前述のリチャードソン提督によれば、全部で6隻が現に洋上でのBMD任務に就いている。))(※)
※   加えて、池田論文でも指摘されているように、新たなイージス護衛艦を運用するために確保すべき最低600名の人員確保のための方策について、自民党国防部会・安全保障調査会合同会議に対して防衛省から説明された検討施策(海上自衛官の募集の強化、艦隊勤務の魅力向上、勤務環境の改善、女性自衛官の活躍推進、処遇の改善、定年延長、再任用の拡大など、要員確保策を総合的に強化する等)は、どれも即効性のある具体的な解決策としては疑問であり、典型的な「画餅」に過ぎぬものであったことは甚だ遺憾である。
 ちなみに、海自関係者によれば、AA配備を前提(「BMDパトロール」からはリリース)としてイージス護衛艦8隻を運用する場合、南西方面等の本来任務に最大3-4隻振り向けることができたはず(+さらに、米海軍イージス艦も増派が可能)だったという。
 つまり、今に至るも「『イージス・システム搭載艦』2隻建造」の意味するところをフルスペックの『イージス護衛艦』2隻だと誤解している政治家や国民はたくさんいると思うが、必ずしもそうではないということだ。この点は、敢えて確認しておきたい。昨年12月の閣議決定の複雑な言い回しが、その事実を如実に物語っているといえよう。
2.「イージス・システム搭載艦」の運用構想
(1) 基本的な考え方
 結論からいえば、イージス・システム搭載艦は、その「運用構想」次第で様々なヴァリエーションが考えられるということだ。
 では、「イージス・システム搭載艦」の運用構想はどうあるべきか。
 忘れてはならないことは、AAの代替がイージス・システム搭載艦となったとしても、AA導入の目的、意義は、基本的に変わってはいないということである。つまり、「イージス・システム搭載艦」の主任務は、まず、AAが担うはずであった、平時からの24時間365日常続的な北朝鮮弾道ミサイル対処能力(ただし、近年の弾道ミサイルの飛翔経路の多様化や所謂「変則軌道ミサイル」等に加え、各種巡航ミサイルへの対処能力を確保することが必要)の代替にある。それによって、8隻のイージス護衛艦をBMDパトロール任務から解放し、本来任務に振り向け、海上自衛隊全体の運用の柔軟性を確保するとともに、訓練機会の確保や人員の負担の軽減を図ることに他ならない。したがって、イージス・システム搭載艦は、先ずは、そのような目的に資するような設計や配置を目指すべきである。
(2)「イージス・システム搭載艦」のイメージ
 以下、私が考えるイージス・システム搭載艦のイメージを列挙しておく。
洋上に出たとしても、できる限り陸上のAAと同様の常時持続性を追求する。言い換えれば、できる限り長期にわたり洋上にとどまる能力(滞洋性)を持たせることが肝要だ。
したがって、推進システムは、可能な限り長期間無補給でイージスシステム搭載艦を稼働させられることが望ましい(主任務はBMDパトロールだから、速度は要求されないし、仮に南西方面での運用が必要とされる場合でも、その展開移動のためだけに高速力を確保しておく必要性はないであろう)。
省人化、無人化、自動化を徹底するとともに、「クルー制」によって、洋上でBMDパトロールを継続しつつ、ヘリなどでクルーを入れ替える。運航等については海上自衛官が行うとしても、イージスシステムのオペレーターは(30大綱別表に明記されているように)陸上自衛官で行い、統合運用とする。
配備位置については、まず、AA導入計画時に検討されたとおり、陸上沿岸部2か所のAA(SM-3 BlockⅡA搭載を前提)でも日本全域の防護が可能なことから、同様に「イージス・システム搭載艦」も、洋上沖合に進出させることを必須としない。
 また、平時の警戒監視や自隊警備、並びに人員の交代や補給活動等が容易で、かつ事態生起時の制海、制空権のカバーに有利な、陸地に近い沿岸海域が運用上も滞洋性の観点からも最適となる。 
(仮に、情勢により南西方面におけるミサイル防衛(有事が前提)に従事する場合にも、昨今の脅威認識からすれば、どのような形態の艦であれ、単艦で東シナ海前方に展開することは合理的ではない。)
したがって、平時においては、常続的なミサイル警戒を主たる任務とするとともに、事態生起時においても、航空機、水上艦、潜水艦等からの直接脅威の低い海域で活動することを前提とするならば、イージス・システム搭載艦には最低限の防御機能(たとえば、近接対空防御、対水上テロ攻撃防御等。自艦へのミサイル攻撃に対しては、固有機能で対処)の装備にとどめるに足るのではないか。
4.今後の検討課題
 最後に、今後、検討していかなければならない課題について、いくつか付言しておきたい。
(1) 極超音速滑空弾のような新たな脅威への対処
 近年、その存在が取りざたされている極超音速滑空弾等については、まだ米国も含め研究開発途上にある。小型衛星のコンステレーションや無人機などによる探知、追尾、エネルギー志向型兵器による捕捉、撃墜等が考えられるが、我が国も、セキュリティ・クリアランスの問題などを早急にクリアして早期の段階から米欧との共同研究開発に参画し、急速に高性能化する脅威に対処できるようにしていかなければならない。
 なお、「イージス・システム搭載艦」についても、就役から除籍まで40年程度運用することが想定されるので、このような将来的なミサイル防衛機能についても対応できるような拡張性(スペースや電力供給等)は考慮しておく必要がある。
(2) 中国のA2/AD環境下における海上作戦
ア.「新たな戦い方」 “DMO; Distributed Maritime Operation”
 これについては、「イージス・システム搭載艦」の在り方よりも幅広い議論となるが、海上作戦全体の中での位置づけを考える上でも関連する課題になるので、言及しておきたい。
 現下の厳しいA2/AD環境下で、弾道・巡航ミサイルの飽和攻撃に対処しつつ海上作戦を遂行するためには、新たな装備体系の開発とともに、大きく変わりつつある兵力バランスの中での「戦い方」についても見直していかなければならない。その点で、米海軍において、「新しい戦い方」として導出された、“DMO”(兵力分散型海上作戦)を参考とする必要があろう。 すなわち、小型水上戦闘艦艇(新たなミサイルフリゲート艦(FFG)等)や大型無人水上艦艇(LUSV)等 、様々な水上艦艇に長射程の対空・対艦ミサイル等の攻撃力を持たせて分散配備するとともに、それらを高度なネットワークで連接することで、分散していながらも一体化した攻撃力を発揮し、相手の情勢判断、意思決定を複雑化するとともに、数的優位に立つ相手に対して制海権の獲得・維持を図る作戦、戦術だ。
 日本の海上自衛隊で今後その役割の一翼を期待されるのが、現在、急ぎ配備に向け建造中の30FFMであろう。これまでに、1番艦「もがみ」、2番艦「くまの」が命名・進水式を終え、当面、年2隻ずつの急速調達が31中期防で計画されている。
 また、現在、我が国では、攻撃兵器搭載アセットとしての無人艦艇(USV)開発は具体化していないが、米国では既に無人水上艦(Unmanned)や「選択式有人/無人艦」(Optionally Manned; 平時は少人数で各種任務を遂行し、有事やハイリスク場面では無人運用する小型艦艇)[6]が、試作、自律航行試験段階となっており、それらの状況についても、立ち遅れることのないように注視していく必要がある。
イ.長距離ミサイルの開発、配備
 しかし、南西方面の現状は、それでもまだ足りないほど深刻だ。そこで、米海軍では、インド太平洋軍が、第一列島線への陸上発射型の長距離ミサイル配備を含めた270億ドル(2022-27年)の予算要求を議会に提出した。[7]
 同様に、我が国も更なる攻撃力の拡充が喫緊の課題だ。
 この点、昨年12月18日の閣議決定では、イージス・システム搭載艦の導入と共に、「新たなスタンド・オフ・ミサイルを国内開発し、抑止力を強化する」方針を確認した。
 すでに、航空自衛隊は、平成30年度予算で、射程500キロのJSM(Joint Strike Missile)の導入を開始するとともに、31中期防において、射程900キロのJASSM(Joint Air to Surface Stand-off Missile)、射程800キロのLRASM(Long Range Anti-Ship Missile)の整備を進めていくこととしているが、ここに今回の閣議決定で、スタンド・オフ防衛能力の強化のための国産ミサイル開発が加わることになったのである。
 防衛省によれば、国産開発中の12式地対艦誘導弾(改)をさらに長射程化し、スタンド・オフ・ミサイルとして開発できる見通しが立ったという。しかも、このようにスタンド・オフ化されたミサイルは、閣議決定においても、「様々なプラットフォームからの運用を前提とした 能力向上型の開発」とされており、艦艇および航空機にも搭載しファミリー化する構想である。
 これらを艦艇用として実用化し、JASSM並みの長射程が実現できれば、CSBA(Center for Strategic and Budgetary Assessments; 米国戦略予算評価センター)のトシ・ヨシハラがその論文[8]中において懸念した中国海軍に対する海自艦隊部隊の能力的なギャップ、特に長距離対艦ミサイル能力の空白を埋めることが期待され、中国海軍に対する劣勢を挽回する切り札の一つとなるのではないか。
(3)「打撃力」の保有について
 我が国の「総合ミサイル防空」体制を検討するにあたって2つのディメンションで考えなければならないことは、本稿冒頭で述べたとおりである。
 まず、北朝鮮からのミサイル防衛について、平時からの「イージス・システム搭載艦」による(極力、常続的に近い)ミサイル防衛態勢を確立することによって、南西方面への日米イージス艦の兵力展開を確保することを提唱した。しかしながら、それでも、有事にA2/AD環境下における「制海権」を獲得・維持するとともに、南西方面でのミサイル防衛態勢を確立することは、容易ではないことは、数々の研究者も指摘しているところである。
 このことは、北朝鮮からのミサイル防衛とA2/AD環境下におけるミサイル防衛が、単なる「2方向対処」という性格のものではなく、「2つのディメンション(特質、様相)の差異」であることを如実に物語っている。特にA2/AD環境下におけるミサイル防衛に関しては、質・量ともに急速に増大していく中国の弾道・巡航「ミサイル脅威」が、我が国の「ミサイル迎撃能力」を超える場合、それ自体が「抑止力」とはならない。したがって、それを補完する「抑止力」としての「打撃力」(自衛反撃能力)(※)を持つことについての議論から目を背けることはできない。
※   現に、我が国がミサイル攻撃を受けた場合、国際法並びに我が国の憲法解釈(専守防衛の考え方等)の範囲内において自衛的に反撃する能力とその意思を持つことによる「拒否的抑止力」。所謂「防衛的先制攻撃」ではないことは、誤解のないようにしておきたい。
 またそれは、我が国単独の問題ではなく、米国との情勢認識の共有のもと、日米RMC協力の中で、「打撃力」による抑止力の在り方についても真剣に考える必要がある。
 そして、日米は、従来の「盾」と「矛」の分担にとどまらず、「盾と矛」の双方を適正に補完するという新たな次元に進むことを検討することになるかもしれない。それは、決して米国による「拡大抑止」の信頼性が揺らいでいるということではく、むしろ、「自由で開かれたインド太平洋」の達成のために、我が国が能動的・主体的にどのような役割(たとえば、これまでの受け身の姿勢から能動的な“Security Provider”となる等)を果たすべきかという、その安全保障戦略をもう一度問い直す時期に来ているということであろう。[9]
 過去、日米防衛ガイドラインは、両国を取り巻く安全保障環境の変化に応じて、日米防衛協力の在り方を再定義してきた。[10]今後の更なる情勢変化の中、抑止力としての「盾と矛」の補完関係のあり方を見直すのであれば、日米防衛ガイドラインにおける再定義に取り組んでいく必要もあると考える。
 CSBAのトシ・ヨシハラが警告するまでもなく、我が国を取り巻く情勢は「待ったなし」の情勢にあるのだ。
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shakuhachi-kataha · 8 months ago
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古典尺八楽愛好会 ミニ講座 No.25 薦僧の実態を知る!! vol.3
<薦僧が吹いた尺八は一節切?>
   
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(国立国会図書館より)
嘉永六年成立(1861)の『傍廂(かたひさし)』(斎藤彦摩呂著)を見ると、「托鉢笛」として、指孔の位置及び長さなど(根際の部分を用いることは除いて)『三十二番職人歌合』の図と共通点の多い尺八が記載されている。すなわち歌口と一節をはさんで表の孔がまとめて穿たれている点は中世の尺八と同様の作りであり、いわば中世尺八の下の部分に何節かを継ぎ足し、長くしただけという形である。指孔の位置が上部に寄っている点は不自然に思われるが、各部分の寸法も記載されていることから、何らかの根拠に基づくものと思われる。『三十二番職人歌合』の図も、指の位置が上にあるのが不自然に思っていたが、こうした「托鉢笛」の存在が事実とすると、一応歌合が催された明応三年当時の形態を正確に伝えているものとなる。但し、室町 末期頃のものと思われる『風俗図屏風』(東京国立博物館)を見ると、同じ薦僧でも、明らかにそれまでの短い中世尺八を吹いているので、一概に薦僧の尺八を『三十二番職人歌合』のような多節の長い尺八に統一して理解することはできない。か、ともかく、十五世紀の末頃から、いわゆる一節だけの中世尺八に加えて、長さも増した多節の尺八が創出され始めていたと考えることは可能であろう。そしてその形態的変化は、前述のように中世尺八を母胎としておこなわれたと見ることもできるように思う。
『風俗図屏風』(東京国立博物館)
一節切を吹く薦僧が描かれています↓
https://www.tnm.jp/uploads/r_collection/LL_C0022485.jpg
https://www.tnm.jp/modules/r_collection/index.php?controller=dtl&colid=A11090
『中世尺八追考』 井出幸夫
高知大学学術研究報告 第四十一巻(1992年)人文科学
この論文を読んだ時は「おおお!」と感動しました。何故なら、一節切から普化尺八への変容がハッキリしないので、一節切の長さが長くなり、その後、穴の位置も変わっていったのかと納得したからです。しかしながらその後、尺八研究家の神田可遊氏に見解を求めたところ、この「托鉢笛」は全くいい加減なもの、との事。
なるほど。
「托鉢笛」に関して不明瞭な点を整理すると、
江戸時代後半に書かれた書物のわりには現物が残っていない。
節の数が多すぎる。
5寸の中に穴が4つは狭すぎる。
神田氏曰く、「短笛」の一節切の一尺八分という長さは見たことが無いそうです。
これが江戸時代前半1600年代に書かれているなら信憑性も無くはないですが、江戸時代後半に書かれた随筆というのがアヤシイ🤔
結局、謎です!笑
  
<尺八を吹く職能と芸能者たちの関係>
楽所で笙を掌る(つかさどる)豊原家の当主統秋が『體源抄』(1512)の一節に具体的に語られる。
田楽の者たちが尺八を吹く職能が自分たちのものであると主張していたのに対し「賀茂切」という尺八の設計図がもとはといえば豊原家のものであるとし、田楽の増阿・頓阿・聞阿らは、豊原家の量秋・弟子の敦秋・豊原統秋から、設計技術や調子、そして因縁古事を伝えられたのだと主張するのである。統秋がこのように記述した背景には、田楽の者たちとの尺八を吹く職能をめぐる争いが存在したのであろう。
豊原家の事に関してはこちらの講座をご参照ください↓
第十一回ミニ講座 田楽と尺八
https://shakuhachi-kataha.tumblr.com/post/613614728998158336/%E7%AC%AC%E5%8D%81%E4%B8%80%E5%9B%9E%E3%83%9F%E3%83%8B%E8%AC%9B%E5%BA%A7-%E7%94%B0%E6%A5%BD%E3%81%A8%E5%B0%BA%E5%85%AB
https://shakuhachi-kataha.tumblr.com/post/612438739930775553/%E7%AC%AC%E5%8D%81%E5%9B%9E%E3%83%9F%E3%83%8B%E8%AC%9B%E5%BA%A7%E9%AB%94%E6%BA%90%E6%8A%84%E3%81%AE%E5%B0%BA%E5%85%AB
「體源抄」についてはこちらを参照ください↓
柴屋軒宗長の愛用した尺八もこちらに記載してあります。
第十回ミニ講座「體源抄」の尺八
https://shakuhachi-kataha.tumblr.com/post/612438739930775553/%E7%AC%AC%E5%8D%81%E5%9B%9E%E3%83%9F%E3%83%8B%E8%AC%9B%E5%BA%A7%E9%AB%94%E6%BA%90%E6%8A%84%E3%81%AE%E5%B0%BA%E5%85%AB
統秋が設計図が豊原家のものであることを強調している点について。
当該期には、尺八を作る技術と吹く職能がおそらく未分離。豊原家の組織や田楽の座などの芸能集団の中で、設計技術が重要なものとして保持・管理されていた事が窺われる。
尺八を吹く職能だけをもって乞食をした薦僧は、これらの芸能集団と無関係に職能を持ち得たのか。
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(『宗長手記』 国立国会図書館より)
連歌師としても有名な柴屋軒宗長(さいおくけんそうちょう)(1448ー1532)が晩年に著わした『宗長手記』によると、宗長と親交のあった紹崇(じょうしゅう)という薦僧がおり、近時堺の夢庵(肖柏しょうはく)の弟子になり、尺八を吹いて旦那から施しを受けて生計を立てていた事が知られる。この薦僧は、東山霊山の時宗寺院と臨済宗大仙院に四、五年いた前歴を持つ。先の『體源抄』で田楽の増阿が尺八の設計図を修正したのもこの霊山であり、紹崇は東山霊山で尺八を吹く素養をもち薦僧になった可能性がある。少なくとも時宗・臨済宗下の僧侶から、尺八吹奏を専業とする薦僧に転身した図式は明らか。
→薦僧は時宗などを含む諸芸能集団から離脱ないし脱落し、専業化したところに成り立ったと推測。薦僧は尺八吹奏を専業として乞食をした仏教系芸能者であった。
参照
「十七世紀における虚無僧の生成」保坂裕興
要は、尺八をめぐり、雅楽の宗家と田楽の伝承者たちが争っていたのに、薦僧が突然降って湧いて尺八を演奏することを職能とすることができたのか?ということです。
『宗長手記』にあるように、とある薦僧が時宗や臨済宗の寺に滞在していて、その寺には田楽の人も出入りしていたとの事。そういった関係から新たに尺八に関わりをもつ仏教徒でもあり芸能者でもある人、即ち薦僧が誕生したのではないかという推測です。
『宗長手記』を書いた本人も尺八を吹いていたり、中世の文学にも尺八が登場します。
ということで、次回は、
「中世文学と尺八」について探求します!
よくぞ地震、火事、戦火をくぐり抜け何百年も保存されていたと、先人に感謝です。
中世の尺八巡りはまだまだ続きます〜。
...
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