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#TOTO出版
ryotarox · 11 months
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地球家族|著者=マテリアルワールド・プロジェクト(代表ピーター・メンツェル) 翻訳=近藤真里、杉山良男|TOTO出版
「申し訳ありませんが、家の中の物を全部、家の前に出して写真を撮らせてください」 地球のリアルな今を知る。世界の平均的家族の持ち物と暮らしレポート。 戦火のサラエボから、モノのあふれた日本まで、世界30ヵ国、その国での「中流」と呼ばれる家族の持ち物全てを外へ持ち出して、カメラに収め紹介する。 高級車を4台持つクウェート。1頭のロバで毎日40分かけて水をくみに行くアルバニア。自家用飛行機2機と4頭の馬をもち今日を楽しむアイスランド。2週間も食べられなくてもすべて神様が決めることというインド。生きていることが成功の証というグアテマラは驚くほど物が少ない。テレビも飛行機も見たことがなくても仏に守られているかのように静かに暮らすブータン。物質文明の先端で信仰生活になぐさめを得ているアメリカ。環境や人口といった地球がかかえる問題を考えると子供の未来が不安だというドイツ。物があふれる日本――。 住まい、モノ、家族、暮らし。地球のリアルな「今」がわかる一冊。
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「なぜ日本人は部屋を片付けられないのか」。一級建築士が指摘する“明確な理由” | 日刊SPA! | ページ 2
日本人は「ものが多すぎる」 「他の先進国に比べて物が圧倒的に多い」ということ。各国の一般住宅で「どれくらい荷物があるか」が一目瞭然で分かる『地球家族』(TOTO出版)という書籍があります。  この書籍によると、家の前にすべての荷物を並べた際の総量は日本が圧倒的に多いのです。結局のところ、日本人が片付けられない理由としては、「荷物の量が多すぎて納まらない」からなのです。  片付けの基本は、所有する荷物の量をコントロールしながら、適材適所にものを収納することに終始します。先述したように、日本人はどちらの経験も不足している傾向があります。
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tacochang0910 · 2 years
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到處存在的掙扎,到處不存的和解
       前些日子進戲院看了《我們的英搖時光》,想起剛出生的九零年代,許多精彩正在當下發生。當然整個聽音樂的脈絡中,並非一開始就先接觸到這些音樂,甚至是在我高中參加熱音社時,學長們多半也對英搖、另類搖滾這些名詞嗤之以鼻,他們更加喜歡的是Dream Theater或Toto,Oasis的音樂對他們來說太過屌兒啷噹,也太短小不足以表現出他們高深的彈奏技巧。
        所以老實說,九零年代不是我聽音樂的起點,卻是我往後好幾年的人生配樂。剛考到駕照的那一年,家裡淘汰下來的二手車沒有多好的音響,卻有後來少見的CD PLAYER,開車往海邊去把音樂放得大聲然後副駕駛座放一手啤酒,海邊自然有人等著跟我一起聽這些歌,熟悉或陌生、英倫或另類、無病呻吟或言之有物,都得很大聲,
        大一開始按圖索驥地在另一批學長姐影響之下,把出生那一兩年出版的後世經典一張張補完,《Definitely Maybe》、《Blur》及《Different Class》,然後才有餘裕去聽同一時間大西洋的另一邊,美國人在幹些什麼,從而認識了Sonic Youth、Dinosaur Jr.及PAVEMENT等一票怪團,我會用怪形容其來有自,這些聽藍調或經典搖滾長大的屁孩們在我聽到他們時的那個年紀,把六零以後的搖滾樂改寫成截然不同的風貌。那些十八、十九歲的夏天,下意識地避免高中社團時常聽的歌,好像不把音量開到最大不隨吉他獨奏扭來扭去就無法抵抗那些外頭傳來的跌跌撞撞。
        然後就不得不長大了。
        長大的日子有好有壞,開始懂得拒絕狂歡的邀請,或是某個痛苦日子的魯莽決定,但時不時還是會在聽到那些用力蠻幹的破音時,忍不住把那些相關的東西找出複習,想像那些白人一手操著吉他一手拿著啤酒一不小心把酒打翻再衝下台找觀眾幹架的熱鬧場景,但這些都是想像。實際上我們只是透過這些大分貝的噪音、橫衝直撞的OVERDRIVE / DISTORTION與不修邊幅的鼓去掩蓋自己的無能為力,在這比小時候想像中大得多的世界裡,我們憑藉的只有努力。
        The Tic Tac的新專輯先讓我想到的是這些,從一開始就能發現這是一張與前作差距甚大的作品,很能回憶起九零年代的蠻橫,卻也不只是那樣,吉他FUZZ用得多了、節奏毫不留情起來,卻也比那些適合以噪音概括的吉他搖滾想得更多,更妥協一些、也更柔情一些,作品中如〈流光似水〉、〈浪潮〉是一聽頭便能跟著狠甩的颯爽indie-rock,卻也有著像是〈零陸零玖0609〉這般風情萬種的台語藍調、〈這個城市需要睡眠〉民謠似的呢喃敘事。從曲風上的成熟,見證了他們想把這張專輯打造成什麼樣子,無非是好些慘綠少年於這世界努力掙扎、嘗試和解卻再發現自己越來越不明白自己是個什麼樣子。
        那些或許是用JC120逼出的超大音量,完美鑲嵌進有些煽情的短篇小說,是《正常人的條件》取得的完美平衡,也是試圖回答當不得不長大的時,我們還能透過一些音樂和文字、臭臭的地下室、TCRC打工的學長傳訊來說這張一定要聽,存活與掙扎。
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33macdougalalley · 4 months
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【固定】SNS相互フォロー・面識のある方向けに、古本・古雑誌をお売りします。
気になるものがありましたら、各種SNSのDMかメール(33macdougalalley[アット]gmail.com)へどうぞご連絡くださいませ。
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中谷宇吉郎『科学の方法』(岩波新書)岩波書店、1958年刊
100円(定価880円+税)
状態コメント:書き込み、折り込み、主に天付近にシミ、キズ。
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『美術手帖 2016年9月号』美術出版社
◆特集:#photograph、Artist Interview:金氏徹平、椹木野衣『後美術論 第二部第11回』ほか
200円(定価1,600円+税)
状態コメント:書き込み、折り込み、「アートウォーキングガイド」冊子箇所の欠落。
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村上春樹『海辺のカフカ』(新潮文庫版、上下巻組)新潮社、2005年刊
100円(合計定価:1,850円+税)
状態コメント:ヤケ、書き込み、折り込み、しおりの欠損、天を中心に水シミと波打ち。状態は悪いですが読めます。
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圀府寺司『ゴッホ 日本の夢に懸けた芸術家』(角川文庫)角川書店、2010年刊
◆カラー図版多数。
100円(定価:819円+税)
状態コメント:ヤケ、シミ、シワ(瑕疵はいずれも軽微)。
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貝島桃代、ロラン・シュトルダー、井関悠『建築の民族史』TOTO出版、2018年刊
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磯崎新、横手義洋(聞き手)『日本建築思想史』太田出版、2015年刊
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随時増やしていきます。
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egrgegr · 1 year
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黃韻玲爆歌壇內幕 張雨生金嗓照吞麻辣湯
擁有音樂精靈美譽,同時也是台北流行音樂中心董事長的黃韻玲,來到由toto主持的POP Radio《幕前幕後偷偷看》節目分享歌壇趣事,並且也再次推薦展到本月底的「想你到月球 張雨生特展」與三月即將舉辦的「我期待 張雨生演唱會 致敬25」。黃韻玲說到,張雨生的歌曲廣度夠,張雨生出現的年代也正是流行音樂開始百花齊放的時代,是華語流行音樂的大爆炸時期,值得把他的音樂與影響力更好好地推薦給大家。黃韻玲在節目上分享剛入行的趣事,她憶起當年她第一次上的電視節目是小燕姐主持的週末派,與金智娟同台,兩人分屬當時最大的兩家唱片公司,她推出的專輯《憂傷男孩》金智娟推出的專輯是《開心女孩》,感覺就要大戰,豈料同事放了別家唱片公司要推出的新人,是浪子王傑的《一場遊戲一場夢》,一聽完,大家都都滿面愁容,因為覺得這首肯定大賣,笑說當年唱片公司一定有在彼此公司裡放間諜,才會都知道彼此的機密。
北流到本月底的「想你到月球 張雨生特展」與三月即將舉辦的「我期待 張雨生演唱會 致敬25」,說到與張雨生的緣分,在張雨生參與熱門音樂大賽的時候,驚覺怎麼有個小伙子聲音那麼高亢,之後兩人很巧在同一個年份,黃韻玲在美國錄「平凡」專輯,而張雨生也在美國錄「帶我去月球」專輯。黃韻玲透露她印象很深刻的是一起吃麻辣鍋時,很能吃辣的張雨生竟然喝麻辣鍋的湯,她當時還嚇一跳。之後因為主持電台節目訪問張雨生,兩人在餐廳碰面,張雨生提早到,邊看漫畫邊叫黃韻玲好好寫歌,不要再沈浸四手聯彈,要花時間多寫,這是兩人的最後一次對話。黃韻玲也於節目上偷偷透露,三月舉辦的張雨生演唱會有隱藏版人物現身,是給大家的驚喜與禮物。
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jujirou · 2 years
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#Repost @akiiro_komichi ・・・ 「ココロにいいもの カラダにいいもの あきいろの桜並木に集います」 陶磁・木工・金属・ガラス・皮革・布物・染織などの作家やショップ、飲食販売店が85組 どうぞ、おでかけください。 開催会場:角館・落合運動公園桜並木 (秋田県仙北市角館町西野川原55-27) ◆陶磁 #陶磁器作家  梵良窯  辻中秀夫  間基線陶房  大羽窯  山百  初澤 勉  白龍窯・憩庵  中嶋窯  環窯  こっそり工房  中澤拓也  アトリエ妃roko  Fujii Msy Pottery  杜陶工 ◆木工 #木工  クラフト 5つの銅貨  Wood craft 230  wooden furniture yoshinori  CRFT S  ナカオランプ  NAKARI WATCH JP  建具や・いのうえ  工房 木の子  wood work toto  こけス  Felice ◆金属 #金属工芸  HANDWORK STILLA  たゆや/五凜堂  すずや ◆ガラス #ガラス工芸  ステンドグラス工房 チャイハナ  工房のさん  玉響glass  サトウカヨ  Glass Studio Pronto  kamachaiya  ガラス屋23n. ◆皮革 #皮革  革次朗  いのうえ製作所  HAGIO  kubota kokabann  m☆world   ◆布物 #布物作家  ツブ  sow雑貨店  coton  たにさわあい  perry  MAISON PELOUSE  かばん屋Brand-new Day  ange  Natural+ ◆染織・テキスタイル #染色作家 #テキスタイル  織工房 ハタコト  sheepdog  jyurakusya 17ban-chi ◆その他  h.u.g      (陶磁・木工)  カゴ工房 蔵   (くるみ篭)  SueCa        (編み物)  kikidon    (アクセサリー)  SISARET     (編み物)  実つまめ舎 (ひょうたん・羊毛)  sumica5     (陶磁・布物)  三上優司・奈津希    (漆)  COOKIES     (木工・布物)  つきのわ(木工・染織テキスタイル)  寿次郎       (漆・布物)  tumiki club×kogin.tame(木工・刺繍) ◆ショップ #ショップ  FlorestaAzul~青い森~  (植物)  romantic ascension  (多肉植物) ◆飲食販食 #イベント飲食店  山形県舟形マッシュルーム(マッシュルーム)  スイーツ工房ヘンゼル2(焼き菓子)  Bon Chouchou    (焼き菓子) 【1日】ラトリエ ルートブルーエ(焼き菓子) 【2日】Toi toi toi ! ! (焼き菓子)  種萬 廣田本舗    (せんべい)  Sweets Shop OZZY  (焼き菓子)  スモークナッツゆうきや(燻製食品)  kos         (焼き菓子)  おひさまのパン     (パン)  FOG coffee      (コーヒー)  酒蔵直営 秀よし食堂 蔵人-Ku LAND-(カレー・他)  花fe'香fe'      (スープ・他)  豆太自然農園   (ぜんざい・他)  那須珈琲Cafe La Detente(コーヒー・他)  Garden Kitchen COCONIWA(ピザ・他)  蕎麦ギャラリーSAY(ラーメン・カレー・他)  カフェ ゼロセカンド 0+2(ドーナッツ・唐揚げ・他)  ババヘラアイス     (アイス) ご来場の皆様へのお願い ・新型コロナウイルス感染症の疑いがある症状の場合、感染者との濃厚接触がある場合はご来場をお控えください。 ・入場列、待機列に整列される際は適度な間隔を確保するようお願いします。 ・会場内での手洗い、手指の消毒、マスクの着用による咳エチケットにご協力ください。 ・ご来場の方には新型コロナウイルス接触確認アプリCOCOA、秋田県版新型コロナ安心システムのご登録をお願いします。 (当日入場時のご登録となります) ・ゴミは各自 持ち帰りのご協力をお願いいたします。 #秋彩こみちinかくのだて #角館 #クラフトイベント #秋田県 #仙北市 #落合運動公園 #クラフトフェア #出展者紹介 #コロナ感染対策 (落合運動公園) https://www.instagram.com/p/CjKwhUwr74T/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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nemosynth · 4 years
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<海外シンセ興亡記 I : Oberheim Xpander review>
●メーカー名
Oberheim
●機種名
XP-1 "Xpander" 1984 年発売。定価 69 万8千円
「オーバーハイム・エクスパンダー」という名称が有名だが、実は XP-1 という型番がある。
MIDI 生誕1年後に発売された MIDI 音源モジュール。そんな早い時代に鍵盤を無くすとは、いさぎよい! しかもデスクトップ型なので、操作しやすい。
●音源方式
アナログ減算方式 + マトリクス・モジュレーション
・VCO 2基 ・VCF 1基ステートバリアブル仕様 ・VCA 2基 ・EG  5基 ・LFO 5基 ・FM プロセッサー1基 ・ラグプロセッサー1基 ・ランププロセッサー4基 ・トラッキングジェネレーター3基
恐らく史上初の、複雑モジュレーションを可能にした単体(非モジュラー)シンセ。そのモジュレーションの仕組みは、音創り用パラメーターの数々を、変調源たるソースと変調先たるデスティネーションとに振り分け、それらの間を、あたかもモジュラーシンセであるかのようにパッチングすることで成立。たとえば、EG をソースに、VCA をデスティネーションにすれば、VCA が EG によって開閉する。そんなんあたりまえやん、と思うなかれ、そこはデフォでは切り離されていて、いちいちユーザーがつながないといけない。つまりモジュラーシンセと同じ。
むろん、ものほんのモジュラーとは違い、Xpander では、パッチコードでつなぐのでは無く、ソフトウェア処理。操作も、表示画面上にあるデスティネーションヘ、ソースをアサインし、デプスを設定してゆく。音声経路こそ、従来のヴィンテアナログシンセと同じく、オシレーター、フィルター、アンプという順番に固定されているが、変調経路は縦横無尽に、ユーザーが決定できる。
この、膨大な可能性を提示する複雑なモジュレーション・システムを、Oberheim 社は 「マトリックス・モジュレーション」 と呼び、これは同社の商標であるとともに、のちにはメーカーを越えて同様の機能が広がって採用され、これらに対し 「モジュレーション・マトリクス」 というふうに単語をひっくり返した表現が、広く一般に使われるようにまでなった。
●同時発音数 
6音。
1パート6音ポリとして使う他、6パートマルチ音源にもなり、そのとき各パートはモノシンセになる。MIDI 制定の翌年、早くもマルチティンバーを実現していたのも、先見の明。
●内蔵エフェクトの性能と傾向
無し。
でも VCO は元来ピッチが不安定だから、和声時に自然にコーラスかかるね。
●内蔵波形、プリセットの傾向
三角波、鋸歯状波、PWM 波。VCO2にはホワイトノイズもある。なお各波形は独立して On / Off できるので、組合せて出力する事もできる。
プリセット音色からは、ややおとなしく音圧に欠けるような誤解を受けてしまうが、本来はフィルターでこもらせても抜けてくる厚い粘りのある音。 音を自作してみれば分かる。バンド・アンサンブルの中でもしっかり抜けて聞こえ、下から支えてくれる良い音。FM 変調なども過激。時としてマトリクス・モジュレーションならではの、変態な効果音がプリセットされているところは流石。
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●エディットの自由度と可能性
なんと言っても目玉は、史上初のマトリクス・モジュレーション。
音色ごとにメモリー可能で、ソース 27 個、デスティネーション 47 個、最大モジュレーション系統数は 20 系統。今でこそ当然だが、単一のソースを複数のデスティネーションへパラったり、複数のソースから単一のデスティネーションへマージしたりなんていうのが簡単にできるのもソフト処理ならでは。
このおかげで、ヴァーチャルモジュラーシンセの先駆者的存在と、よく言われる。しかも何がすごいって、モジュレーション部分はソフトウェア処理であるにしても、演算結果の全てが最終的にはフルアナログの VCO、VCF、VCA へ反映されるのが凄い。今でこそモジュレーションマトリクスを持ったシンセは多くのメーカーから出ているが、この当時はそんなものは他に例が無く、なおかつすべてが純アナログ音声経路に反映されるところが、'80 年代ならではの過渡期なハイブリッドぶりを思わせるとともに、今となってはトレンドになった、時代に先駆けた、あたらしいポイント。 以下、これについて、要所要所にて解説する。
オシレーターから音声経路順に、各ブロックを解説すると、まず VCO の直後にて「FM VCA」と銘打たれた FM 変調プロセッサーがあり、VCO2で、VCO1ないし、VCF カットオフをリニア FM 変調できる。自己発振させたフィルターにかけると、線形 FM とはいえ、アナログならではの下品な FM 音色になる。これは後の時代に、なんと AKAI をふくむ種々の Oberheim 系の機種に受け継がれた。
なお「FM VCA」の名は、FM 変調のデプスを専用 VCA にて制御することに由来し、その仕組み自体は普通だが、名前の付け方がきちょうめんと言えるかも。
「Multimode VCF」と名づけられたフィルターは、多彩なステートバリアブルフィルターであり、それまでの常識をやぶる計 15 タイプもある。フルアナログにして、こんだけ多彩な VCF というのも凄い。フェイザーっぽく位相を変える一種のオールパス・フィルターになるモードまであり、'80年代らしくないどころか、今でも遜色なく多彩。 またノッチフィルターでレゾらせばとんでもないドンシャリも出るところが、他機種のノッチフィルターとは違う。他のシンセにおけるノッチフィルターでは、単にノッチの幅が可変するだけなのだが、Xpander のそれはノッチとして凹むヘリとなる「両岸」が強調され、結果、上に凸のレゾナンスピークを2つつくるため、ど迫力のドンシャリになる。と思うのだが、ソフトによるエミュレーションを見てると、どうも挙動がちがう。なんで?
VCA が2基もあるのも、他に例をみない。2基あるおかげで、マトリクス・モジュレーションの中で真価を発揮する。なんせ VCA へエンベロープなどをいちいち手作業で接続し、それで VCA を駆動しない限り、VCA が開かないのでなんの音すら出てこないという徹底ぶりは、お手軽シンセに溺れた自分に喝を入れてくれる。まさにモジュラーと同じ。
ラグ・プロセッサーは、入力された制御信号を遅延させる、要はポルタメントなどに使えるモジュール。
EG は5基もあり、ADSR 型だが、打鍵によるゲート信号だけでなく、LFO などで周期的に EG へトリガーをかけることもできるため、繰り返し EG をループさせることが可能。マトリクス・モジュレーションによって、最大半時間におよぶ長大なるエンベロープを実現可能。それを途中で止めるには、チューニングボタンを押せば良いという裏ワザがあった。
LFO も5基あり、たとえばそれらをヤマハ FM 音源で言うところのオペレーターに見立て、LFO でアルゴリズムを組み、LFO 同士で周波数変調や振幅変調をかけることにより、ありえないくらい複雑な LFO 波形を得ることができる。ややゆっくりしたレート同士で乗算すると、なお面白い。
LFO 波形には、上昇鋸歯状波、下降鋸歯状波、三角波、矩形波、S/H 波、ノイズ、そしてさらに他のモジュレーションソースからの信号をクォンタイズするモードまであった。独自のラグ・プロセッサーを装備しているので、ディレイヴィブラートなども簡単。
3基のトラッキング・プロセッサーでは、5つのポイントにて値を設定することで、たとえば複雑なキースケーリングに使えたりした。
4基のランプ・プロセッサーもあり、これはアタックタイムだけの EG と思えば良い。
これらのおかげで、モジュラーばりに自由度の高いモジュレーションの組合わせが可能。
ただし、全般的な音のキャラとしてはブラスや厚いパッド向き。これは、EG が初期のソフトウェア処理であるためにアタックが遅くなまってしまうためで、食いつきが良くなく、シンベなどには、あんまり向いてはいない。
プリセット音色には、ありきたりなエンベロープで VCA を駆動するなんてフツーのシンセみたいな事をせず、VCO、VCF、VCA の全てを前述の複雑怪奇な変調をかけた LFO 群のみで、くすぐっているものあったりする。すると、最初にポロロンと適当に弾いただけで、あとは延々と音が小粒に細切れになりながら無限に鳴り続ける。まるで無数のゴム球スーパー・ボールが無限階段をはねまわり、各々勝手きままにバウンスしながら、そこいらじゅうに散らかっていくかのようで、文字どおり、おもちゃ箱をひっくりかえすように楽しい。言わば、シンセ版ししおどし。
怪奇 LFO 群を低速にしホワイトノイズを通した VCF を変調すれば、宇宙からエンゼル・ヘアーが降って来たような騒ぎになる。エンゼル・ヘアー? '70年代 UFO 現象ネタ、といっても「本物」は音がしないらしいが。
この、のちの時代で言う「モジュレーション・マトリクス」のために、Xpander には当時の IBM パソコンの倍の処理能力を持たせたという。が、それでも最大 20 系統までしか使えないのでご理解ください、というような謙虚な表現が、取扱説明書に書いてあったりする。おおらかな時代。
操作系は、いわゆるツマミストなアナログとは違い、メニュー・ダイヴせねばならないが、階層が表裏の2つしかないのと、デスクトップ型の形状、三つもある蛍光管表示、そして6基の無限エンコーダーノブに助けられて、まだ楽な方。その蛍光管ディスプレイ(FLD, VFD)にしても、16 セグメントもあり、英数字しか表示しないとはいえ、いわばハイレゾ表示。しかも LCD のような視野角が無いために、どこからでも視認できるのが長所。
フロントパネル右半分には、モジュラーぶりを示すブロックダイアグラムも描いてあるばかりか、その図解のなかに各ブロックに直結したエディットページへ一発で遷移するボタンまで配置されているので、分かりやすい。
●拡張性
直接に拡張できる機構は無いが、MIDI 受信可能メッセージ種数は多い。CV / Gate も受信できて、しかも MIDI へ変換送信できるため、CV / Gate to MIDI インターフェイスになる。
CV / Gate 入力は、6ペアもあり、6音ポリに対応する。Oct / V 対応であり、リアパネルに、ずらっと計 12 個もの入力端子がならぶさまは壮観。
マルチ音源にもなるので、6パートを個別に CV / Gate で制御することもできるばかりか、2パートは MIDI で、4パートは CV / Gate で制御するという芸当もできる。これにより、MIDI  とアナログ制御信号とのネットワークの中で、かなめとなる音源モジュールとして活躍できる。
MIDI によるバルクダンプのみならず、カセットテープ・インターフェイスも装備し、それで音色データをセーヴ / ロード可能。
●あなたにとっての長所
マトリクス・モジュレーション、しかもアナログ回路で音を加工できて、なおかつ MIDI で演奏可能。
VCO シンセでベロシティで表情がつくというのは、実は結構レア。ヴィンテで言えば、クローマやポラリス、ローランド MKS-80、AKAI VX600、AX73 とか VX90 くらいか。でも裏を返せば、他にあまりなくてレアなのである。
この機種における、フィルターでこもらせても抜けて聞こえる音の太さや、アナログならではのホワイトノイズのきめ細かさなどなど、胸がすくような素性の良さは、やはり他に代えるものがない。 で、そこへきて音色ごとに切り替え可能なマトリクス・モジュレーションによる、複雑かつ繊細な表現が、最後には VCO、VCF、VCA に反映されるという、まさに逸品同士の組合せも感動的。
音やキャラが違うとはいえプロフェット5より安定してるし、ヴィンテージにしては比較的軽量コンパクトだから、リハスタに Xpander と MIDI ケーブルだけ持っていくというのも、おもいっきりツウでかっこいい。
音源モジュールではあるが据置型なので、エディットしても手が疲れない。演奏中に、各オシレーターのローテーション・トリガーの実態が、ディスプレイに表示されるのも面白い。しかもボイスごとにパンニングを決定できるので、アルペジオを弾くと音像がアニメのように左右に動くのもおもしろい。 
また、ROM バージョンにもよるらしいが、サービスモードに入ってディスプレイチェック機能を駆動すると、1セグメントずつ単独に発光してチェックさせてくれるあたり、踊る蛍光表示がクリスマスツリーなんかより、ずっとずっとずーっと楽しい。
意外にリアパネルがクール。これは観客に見せたい。ロゴもかっこ良ければ、ずらりと並ぶ端子群も壮観。そのリアパネルに並ぶ怒濤の端子群に証明された CV-MIDI 変換機能も良い。なんせかつて私の機材の四分の三は、MIDI に対応して無かったので!
ある日、オシレーターが1基だけ���ぱぁ」になって、5音ポリになった。でも暫くすると自然治癒して6声に戻った! たましい入っとんのちゃうか!? これわ長所か!?
●あなたにとっての短所
どこをどうモジュレートしているのか常に把握するのは、慣れないと難しい。慣れるのも難しい。探そうにもデスティネーションからソースをいちいちたぐるしかないので、ソースをいじろうにも、どこまで影響範囲が及ぶのかが、なかなか分からない。のちの Matrix-12 では、逆引き機能があったという。ここはコルグ Z1 などに軍配が上がる。
理屈っぽく考え込まないと音づくりできない、というのも、なかなか構えさせる。
ほんとうのモジュラーというわけでは無いので、例えば 10 基の VCO からの音を1基の VCF に突っ込むことで音色を太く歪ませるような、おきて破りなモジュラーの醍醐味が味わえるわけでは無い。あくまでモジュレーションの経路が、想像を絶する自由度を有し、しかも音色ごとにメモリー可能で CV / MIDI 対応なのがメリット。それもアナログの分際で、MIDI 対応と。
MIDI でピッチベンドかけると、操作子を動かしつづけない限り値がゼロに戻る! ベンドアップしてホールドするような奏法をすると、ホールドに入るや否や、突如としてピッチが元に戻る。これは MIDI 黎明期ならではの、規格解釈の混乱か?
CPU が初期のトロいしろものなので、MIDI によるリアルタイムぐりぐりさせると、もたるらしい。マトリクス・モジュレーションにまかせるのが吉。
EG アタックも、初期のソフト演算によるものなので、とろい、アタックもなまるのでシンベではなくブラス向き。
フィルターを閉じても抜ける良い音してるのに、プリセットからは、そうは感じられにくい。
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●その他特記事項
Xpander は、VCO、VCF、VCA からなり、音声経路で言えばフルアナログシンセなので、とかくアナログ原理主義者からも崇拝される伝説的な名機として、語り継がれている。
だがその威力は、アナログにとどまらず、先進的かつ野心的なデジタル技術の恩恵によるところが大。
そのデジタルとは、MIDI であり、史上初のマトリクス・モジュレーションであり、FLD を用いた操作性である。
まず、MIDI。
Xpander よりさらに前にも、Oberheim は、OB-Xa をデスクトップ型音源モジュールに改造し、OB-Expander という機種名で発表した事があったが、実際には販売されなかったらしい。どっかで写真だけ見たことがある。この幻の機種には、MIDI 前夜に Oberheim が企画していた独自のデジタル通信インターフェイスが搭載されており、MIDI 以前にして、MIDI のように情報を送受できるシステム提案の一環として発表されていた。その実用化は、さらに前の OB-X 後期型、シリアル番号 803600 以降にはじまり、独自のパラレル通信プロトコルであった。
そもそも Oberheim 社を創設したトムおじさんは、'72 年に、史上2番目のデジタルシーケンサー DS-2 を発売。それでミニモーグや Odyssey を CV/Gate 駆動しているうちに、シーケンサー駆動時には手弾きできないというので、音源モジュールの名機 SEM こと Synthesizer Expander Module を開発したのが、同社シンセの発端だったのだから、音源モジュールや電子楽器データ・ネットワークについては老舗も老舗。独自の通信プロトコルを開発するに到ったのも、MIDI 音源モジュール Xpander を、さしずめ MIDI 時代の SEM のように開発したのも、当然のことであろう。
ネットワークの中で動作するシンセ、その在り方を、始祖 DS-2 から、SEM から、パラレルバスから、OB-Expander から、ついに Xpander にいたるまで模索。モーグに象徴される、内在するモジュラーではない。外部にモジュラーをもとめる電子楽器。
しかしその通信ケーブルたるや、パラレル転送による高速通信を重視するあまり、当初あたりに電波をばりばりにまき散らすフラットケーブルだったらしく、それはその後、MIDI の登場によりついえ去った。'83 年のナム・ウィンターにて、シーケンシャルの prophet-600 とローランド Jupiter-6 そして JX-3P とが MIDI 接続されるというセレモニーが行われ、MIDI は公式に誕生したのである。
MIDI 以前から、情報通信ネットワークの中で動作するシンセのあり方を模索し、DCB をつくったローランドと同じく、その道では老舗の Oberheim。老舗すぎて、自分たちの通信システムのほうが MIDI より高速であるため、ネットワークとしての優位性から MIDI 制定には参加せず、乗り遅れたのであった。自社フォーマットの優位性にこだわりすぎて MIDI に乗り遅れたメーカーは、他にも PPG などがある。
MIDI 制定にかかわったのは、海外ではデイヴおじさんの Sequential Circuits 社のみであり、それ以外はすべて日本企業、ヤマハ、コルグ、カワイ、ローランド、この合計5社だけであった。
ただ、MIDI 制定を遠巻きに眺めるだけだったトムおじさんは、やはりただものではなかった。MIDI 制定に乗り遅れたくせに、その翌年には Xpander という MIDI 音源モジュールを開発、成功している。しかもその機種がまた、ただものではない。たった1年で開発したとは思えない。
ここで MIDI を使うことで、音源モジュールという概念が、あらためて大きくはっきり打ち出された。
だがコンパクトにまとめるなら、別にただの箱でいい、OB-8から鍵盤を取り外すだけでいい。しかしそこを工夫し、その結果、他にはない抜きん出た個性を思いついてきたのが、Oberheim 社のえらいところ。
その、かなめが、次のデジタル技術、史上初のマトリクス・モジュレーション。
MIDI 誕生からたった1年後、それまでの OB シリーズから一転、史上初のマトリクス・モジュレーションを搭載したのが、この Xpander。MIDI が誕生してからわずか1年後に、いわば MIDI モジュラーシンセをつくってやろうという、先見性というか、もはや野心すらをも垣間見れる。
かつてモジュラーシンセであれば、ひとたびパッチングし終わったら、演奏中リアルタイムにケーブルをかえるのは至難のわざ。しかしマトリクス・モジュレーションであれば、音色ごとに一発で複雑怪奇なパッチングも呼び出せる。しかも、MIDI で遠隔操作で音色切替ができる。
ベロシティのようなリアルタイム MIDI 制御で表情がつくのも、大きな利点。既存の発想を超えて、MIDI でトリガーされたノートが、音源モジュール内部にてドミノ倒しの如く各部へ伝播し、あやつり人形のように多数の糸を引いて膨大なパラメーターをモジュレートするというコンセプトは、すさまじいの一言に尽きる。
マトリクス・モジュレーションの次は、それをコンパクトにまとめるための、デジタル技術を利用した操作性。
FL 管ディスプレイを三つも搭載し、さらにエンドレスにぐるぐる回る、ロータリーエンコーダーノブを6つも配することで、モジュラーシンセなら当前だったおびただしい数の物理操作子やスパゲティ工場爆発状態のパッチケーブルを、一切排することに成功。すっきりとコンパクトなデスクトップ型の音源モジュールに、まとめあげることができた。
なんせ:
・VCO 2基 ・VCF 1基ステートバリアブル仕様 ・VCA 2基 ・EG  5基 ・LFO 5基 ・FM プロセッサー1基 ・ラグプロセッサー1基 ・ランププロセッサー4基 ・トラッキングジェネレーター3基
計 24 基ものモジュールを内蔵。しかも6ボイス分が必要となれば、144 基のモジュールからなる巨大モジュラーシンセ。各モジュールがユーロラック 10 HP 幅だとすれば、1,440 HP すなわち、標準的な 84 HP ユーロラック型の収納ラックで 17 個分以上と、ありえないビッグサイズ。それをデスクトップ型とはいえ、小脇にかかえられるコンパクトかつ軽量な音源モジュールに収納したのだ。
この、MIDI、マトリクス・モジュレーション、そして新タイプの操作性。
これら三つのデジタル技術の恩恵により、それまで存在しえなかった新感覚のシンセモジュールが誕生。
つまり MIDI とは、単にマスターからスレーヴを鳴らす、というだけの単純なものではなく、演奏中ですらリアルタイムで音色を切り替えられる「プログラマブル・モジュラーシンセ」とでもいうべき、ありえない壮大な可能性と表現力とを秘めていたのだ。それを見事、具現化した Xpander。MIDI の可能性を見抜き、それを熟知していた Oberheim。さすが、MIDI に先駆け独自の通信インターフェイスを開発していただけのことはある。音色は変化してこそ音色、動きのある音、動いてナンボである。
時間軸上で動く音、それを実現するための、デジタルであり、それこそが、楽器におけるデータ通信の本質。するどく本質を見抜いたトムおじさんの眼力、そこに見えていたものとは?
MIDI ネットワークの中で泳ぎ回り、本体内部にも巨大なモジュレーションのネットワークが複雑怪奇に存在する。外在するモジュラー、内在するモジュラー。外部ネットワークの中で泳ぎ回り、内部ネットワークでもって変調し音創りする。入れ子になったネットワーク。フラクタルネットワーク網、フラクタルシンセ、などと言ってもいい。
まさに新感覚の音源モジュール。
そしてこれはデジタル、すなわちソフトウェアの勝利。他の米国製シンセたちと同様、単体機でありながらも搭載されているソフトウェアの勝利であった。MIDI への反応も、マトリクスモジュレーションも、どちらもハードシンセ内部にてソフトで処理されて行われる。まだまだ PC / Mac 上のソフトが生まれたての存在でしかなく、専用ハードウェアの存在が揺るぎなかった時代に、時代に先駆けてソフトウェアによる可能性をみせつけた、最初の成功例。
さらには、かつて TOTO が3台4台とスタックして愛用したという音の良さも、特筆すべきであろう。
MIDI とマトリクスモジュレーションという、2つのデジタル・ネットワーク、2つのデジタルモジュラー・アーキテクチャー。これがヴィンテ・アナログシンセ最後の栄華をいろどることになる。
それら新しいテクノロジーの勃興、すなわちモジュラー、ネットワーク、ソフトウェア、これらが生み出されるにいたった背景とは、なんだったのか。
それは、テクノロジーが世界を結びつける、テクノロジーによって世界はつながる、という、ここにも約束された技術社会的未来を無邪気に信じた、健全な未来観である。そのかなめは、つながる、であった。
’70 年代の終わり、映画「スターウォーズ」と「未知との遭遇」が封切られたとき、あの箱庭宇宙に登場するおびただしい数のけったいな異星人たちとの共存が、まだまだ夢見られていたこと。世界は多様性に富み、それをテクノロジーがつなげ、多彩な夢のような未来社会を率先して切り拓くのだ。あたかも現代ネット社会にて、片時も肌身離さずモバイルギアを握りしめてつながりたがる若い世代のように、人々もまた若く時代の最先端に飛びこみ、尖端にて風を切り、テクノロジーによって世界がつながるのだ!と無邪気に信じ込んでいた。
MIDI によって、電子楽器は、単に通信できるようになっただけでなく、音源モジュール、各種 MIDI コントローラー、単体シーケンサーなどへと因数分解していったように、これまでになく多彩な存在へと分化した。まさに生物多様性の如く、カンブリア爆発の如く、多種多様な進化をうながされ、電子楽器は多彩な黄金時代を迎えた。
そして、多様な地球社会を鏡に映し出したかのような当時の未来観が今、未来を信じられない人々に対し、たとえ信じられなくとも、理解できなくとも、それでもなお(denn noch!)、少なくとも共存はできるはずなのだと、メッセージを投げて託す。
世界はつながりたがっていた。
だからこそ、みんなでテクノロジーに裏打ちされた楽器でもって、テクノロジーに裏打ちされた音楽をかなでようと。
その帰結はさておき、そのこと自体は、今も昔も変わらないはず。
その後に発売された Matrix-12 は、Xpander を2台分搭載した史上最大規模のアナログ・ポリシンセだが、高価なわりに入出力系の端子は大幅に削除されてもいるあたり、ひょっとしたらモジュールである Xpander をスタジオ仕様、Matrix-12をステージ・モデルと位置付けたのかも知れない。 やがて6音ポリの鍵盤モデル Matrix-6が発売されるにあたり、 Oberheim は日本製の低価格路線を研究したようで、1ボイスあたり2基の DCOを採用し(それでも音は太かったような気がする)、マトリクス・モジュレーションも 20 ソース 32 デスティネーションに整理、LFO の数なども限定することで使いやすくスリム化した。それでも 29 万8千円。当時このマト6を DX7と併用するのが、カネ持ち息子ハコ入り娘のあかしであった(私ではない)。ほんとうのカネ持ちは Xpander と DX とを併用した(私ではない)。当時、大学の学園祭を Matrix-6たった一本だけでがんばるという、こだわりのキーボーディストな学生が時々いたものである。 続く Matrix-1000 では、Matrix-6の機能をそのままに1,000音色をプリセットして1Uに押し込め、事実上プリセット音源に徹することで、手軽に多彩な音を提供した。
Oberheim のアナログシンセ技術は、AKAI へも提供された。AX73 以降の AKAI の VCO シンセ AX73、VX90、VX600では、VCO 出力で VCF のカットオフを周波数変調するワザが使えるが、これぞ Oberheim からもたらされたもの。さらに VX600 には、16 ソースと 18 デスティネーションが駆動できるモジュレーションマトリクスが搭載された。その後しばらく、同社のウィンドシンセ用に VCO 音源モジュールが発売されるが、中には7ソース 10 デスティネーションの簡易モジュレーションマトリクスをさりげなく採用した機種 EWI3020m があったり、ニッチで面白かったものである。
いずれにせよ「モジュレーションマトリクス」という発想は、程度の差こそあれメーカーを越えて普及。エンソニック VFX や、Oberheim から転職したエンジニアを持つ Alesis、Waldorfの諸製品、コルグ Z1、ローランド XV シリーズなどへと、姿形を変えて受けつがれ、21 世紀に入って大々的に再発見されることになる。
さて、そのモジュレーションであるが。
わざわざマトリクス化しなくとも、例えばベロシティやアフタータッチで PWM をかける、つまり弱いタッチで太い矩形波 → 強いタッチで個性的なパルス波にするなどは、デジタルであってもすでにローランド D-50 で可能であった。ヴィンテアナログの Jupiter-8 / JUNO-6にいたっては、エンベロープによる PWM、つまり最初はパルス波 → ディケイするに従い音が太い矩形波になるという、フィルタースィープと似て非なる効果を演出することができた。
なぜかその後しばらく、忘れられがちな、ささやかな機能一つで、音の表情は生き生きとするもの。音はネタで勝負か? 確かに面白い波形を選ぶセンスは重要。ライブラリー全盛期の今ならなおさら。DJ が所有する膨大なアナログ盤の数々だってライブラリー。だが、DJ だってスクラッチもする。ややもすると平板になりがちな PCM 波形でも、ensoniq VFX のようにスタートポイントをベロシティでずらす事で、驚くほど動的に表情がつく。この動的な音色変化という醍醐味! しかし、ささやかながら気が効いたモジュレーションを隠し味に、表現力を持たせることの重要性は、めんどうくささもあってか、しばらく忘れられていたらしい。
私が知るなかで、はじめて Xpander を凌駕したであろう大規模なモジュレーションマトリクスを搭載してきたのは、KORG Z1 のモジュレーションリスト機能、あれは便利! そして、そのあとしばらく間をおいて、21 世紀に入ってからソフト・ハードを問わず多くのシンセに「モジュレーションマトリクス」の名で、装備されていくことになる。Arturia がアナログシンセ・ルネッサンスの波に乗って、ミニ鍵アナログシンセ MicroBrute を出したときに、小さなパッチパネルを用意し、それに「モジュレーションマトリクス」と銘打っていたのは、象徴的ですらある。
けっきょく Oberheim 社は倒産したが、Xpanderは、きたるべきソフトウェアの時代をじゅうぶんに予感させるものでありながら、ほんとうに凌駕されるまで十数年も待たなければならなかった。
そして Xpander の音は、今後も永遠に新しいであろう。
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zdlmlq · 2 years
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2022.04.23
リュックの中には変わらず『フーコー』『シモーヌ・ヴェイユ アンソロジー』『ヴィレット』の上巻『地下鉄のザジ』『動きすぎてはいけない ジル・ドゥルーズと生成変化の哲学』が入ったまま、そこに先日部屋を片付けようとしていた時に出てきた『メディアはマッサージである』を足して出勤 全部文庫なのに少し重たく感じた。昨日の『ラインズ』と『北園克衛詩集』にひきずられて電車では『メディアはマッサージである』をひらく。そもそもこの記録がまさしく記憶の外部委託です。『サイレンス』の引用が出てきたところで六本木に着いた。降りた。
昨日店にTOTO出版の人が来た時に話していたのもあって『建築のそれからにまつわる5本の映画』を抜いてくる。私はだいぶすきなんだけど建築に携わってきた人にとってこの中に収録されている建築がどういう印象なのか、私がいまいる店が他の、多くの同業者にとって同業だと思われていないように、しゃらくせ〜〜と思われていたりするのか、勘繰ってしまうところはあります。でも"だぶだぶのカーテン"すーーーーごくすきだしいいなぁ〜!!と思っている。建築ではなくてテキスタイルデザイナー安東陽子の仕事ですが。"スカートの下からはみ出してしまったペチコートのように"覗いているカーテンがそこだけぷくぷく膨らんでいる写真!何度見てもかわいい〜
同じ棚に入っている青木淳編集の『建築文学傑作選』も抜いてきてひらいた。青木淳と青木淳吾の名前が一枚に収まっているのギャグに思えるんだけど、確かに誰よりも建築文学やってるのは青木淳吾だと思う。何かを極端なまでに執拗に描写してしまうとき、そこに視点が固定されてしまうのは対象に対しての強い感情に由来するものだと思ってきたなかで、青木淳吾の町の描写にはあいとか執着を感じない。ただそう書くと決めているように思える。それはただロボットに組み込まれたシステムのようで、本当にずっと、丁寧に守られている。それは何を意図したものなのか私にわからない。或いはデッサンを描く人の視線を言葉に落とすとこういうことになるのかもしれない。この人の文章には物語を書くことに執着して文章を書くことを忘れた作家に感じる苛立ちを薄めてくれる効果があります。
休憩中は展示用に積み上げた本の中からまた『これはダンスか?「大野一雄」は終わらない Is this Dance? "Kazuo Ohno" is still among us. 』、今度は田中泯の『僕はずっと裸だった』もひらく。印刷された文字を追うより写真を眺めることに時間をかけてしまう。この人の書いていることを、言葉にされた感覚を私が知覚するようなことはない気がする。決して頷けるような言葉がなくて、でもそこにその人の実感が、背景が見える。いつも呻いてしまう。軽薄にかっこいい、なんて言い捨てるのが憚られてしまう、畏怖のようなものさえ感じる凄まじい何か、何かに生をわたしてきた人の言葉。泣きそうになる。
退勤してから家に向かうそれとは別の電車に乗りながら『メディアはマッサージである』の続きをひらく。最後にある副音声としてのやりとりがすごくすき。どうしてすきかということを説明しようとしたら自分がいかに卑怯な人間かの告白のようになりそうだったのでやめておきます、もっとなんかうまい誤魔化し方をおぼえたら書きます。
久しぶりに会う気がするけどよく考えたら一ヶ月も間隔の空いていなかった人に会い「ヒップホップが全部わかったんですよ」と言われ、KID FRESINOの『20,stop it』、あの5000円のス��シャルなCDを買った報告とCats&Dogsが土砂降りを意味する慣用句なのはどうしてか、という説明をケンタッキーでされた。私はそれを骨にこびりついた肉をしゃぶりながら聞いた。少し長く歩いたのに会ったらしようと思っていた話を何も思い出せないまま私の定期圏内の駅に着き、別れた。
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nihonkenchikushi · 2 years
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第10回日本建築史研究会のお知らせ
日時:2022年5月14日(土)14:30~17:00
場所:オンラインのみ。下記フォームより事前に参加登録をお願いします。
参加申込みフォーム コチラへ
発表者 豊川斎赫(千葉大学)
講評者 市川紘司(東北大学)
対象論文
『国立代々木競技場と丹下健三』(TOTO出版,2021)
特にに第1章「朝日新聞紙面から読み解く代々木競技場」について
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shin-kackey · 6 years
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20年位前にTOTO出版の「建築MAP北九州」というのを持って、門司港レトロを見学して回って以来。。。 建築MAPって今あるの? #門司港レトロ #にわか鉄 #鹿児島本線 #鹿児島本線の起点 だったかな? #建築map北九州 #panasonic #lumix #tz90 (門司港駅)
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yanarchy072 · 3 years
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・ ・ デヴィッド・リンチ版『デューン/砂の惑星』を14歳の時に観た。 ・ スティングが出てるだけで観に行った。 砂とサンド・ワームと浮き上がるFats以外はあまり覚えていないwというか、難しった記憶が。 遂に明日封切りだからパンフで読んで予習・復習をしてから絶対にIMAXで観よう! ところで、リンチとマクラクランだったワケで、ヴィルヌーヴとシャラメで「Twin Peaks」のリメイクを先々作っちゃたりしてね。 ・ #デューン砂の惑星 ・ #デイヴィッドリンチ #DavidLynch #カイルマクラクラン #KyleMacLachlan #スティング #Sting ・ #ブライアンイーノ #BrianEno #TOTO #トト ・ #フランクハーバート #FrankHerbert #SF大河小説 #SFRomanfleuve ・ #DUNE #デューン #砂の惑星 #DunePartOne ・ #ドゥニヴィルヌーヴ #DenisVilleneuve #ティモシーシャラメ #TimothéeChalamet ・ #映画 #movie #ビバムビ #instamovie #moviestagram #instagood #instapic (Miyazaki Prefecture) https://www.instagram.com/p/CVAkRlPFvf2/?utm_medium=tumblr
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dhcc · 3 years
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1)https://www.google.com/amp/s/hypebeast.com/2018/12/prada-monkey-otto-toto-pradamalia-racist-blackface-recall%3Famp%3D1 Prada 
2)クロザルのぬいぐるみ Otto 
3)このクロザルは1899年に英国で出版され、1950年代に米国で黒人差別の容疑で禁書に指定された書籍「小さな黒人のサンボ」(Little Black Sambo)の主人公のサンボに似ていると指摘された。 「小さな黒人サンボ」時代別表紙ネットユーザーからの非難を受け、pradaは直ちに製品を撤去し、声明を発表した。誰をも冒すつもりはなく、あらゆる人種主義と人種主義のイメージを嫌悪し、製品に人種差別の疑いがあるかどうかを判断する専門部門の設立を約束した。
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ziweigame · 3 years
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遊戲完蛋了 (全)職業稀有裝備整理
有礙於有少數玩家告知韓版那篇都看不懂⋯我日後會抽空分篇發佈攸關遊戲精髓然後我很懶的告訴你裝備名稱⋯原諒我~請你自己往打造頁面查囉!其實只要比照下面的圖找到對照的即可下文只介紹目前T1角//歡迎課金培養喔 首篇介紹:Q”什麼是稀有裝備?該怎麼拿?哪種最好A”只能透過開箱/副本/商店代幣換購/活動等 @弓箭手「龍炮/兔弓/機砲」 @坦「庫拉克/特魯加/銷售商 @輔助角「萌/機戰」 這邊補充一下光頭萌只需要堪穿普裝即可因為他本身是「沒有任何輸出可言」^ – ^ @近戰輸出「阿謝」 @奶媽補師「TOTO」 作者:Mis queen8344來源:巴哈姆特
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tinytable-blog · 3 years
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2020年に読んだモノ
まとめ第二弾。2020年に買った(≒読んだ)本。これもおおむね購入順。例年、仕事がらみの資料や雑誌類は除外しているので、今回も同様。
西川 祐子 「住まいと家族をめぐる物語」 集英社新書
川島 洋一 「アスプルンドの建築 1885‐1940」 TOTO出版
花田 菜々子 「出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと」 河出文庫
角幡 唯介 「旅人の表現術」 集英社文庫
角幡 唯介 「漂流」 新潮文庫
柞刈 湯葉 「人間たちの話」 ハヤカワ文庫
穂村 弘 「鳥肌が」 PHP文芸文庫
都築響一 「独居老人スタイル」 ちくま文庫
トール・ヘイエルダール 水口 志計夫 訳 「コン・ティキ号探検記」 河出文庫
メアリ・ロビネット・コワル 酒井 昭伸 訳 「宇宙【そら】へ 」(上・下) ハヤカワ文庫SF
森 達也 「私たちはどこから来て、どこへ行くのか」 ちくま文庫
今村 夏子 「あひる」 角川文庫
ジョーゼフ・キャンベル、ビル・モイヤーズ 飛田 茂雄 訳 「神話の力」 ハヤカワ・ノンフィクション文庫
高野 秀行、清水 克行 「世界の辺境とハードボイルド室町時代」 集英社文庫
藤森 照信、山口 晃 「探検! 東京国立博物館」 淡交社
山口 晃 「すゞしろ日記 コミックエッセイ(弐)」 羽鳥書店
以上17冊。一昨年の最低記録更新はまぬがれたものの、低調。
読書メモもなんとか再開。以外にメモが多かったのは森達也「私たちは~」。あとは「世界の辺境と~」もメモが多かった。この本はめっちゃ面白い。続編ブックガイドもあるし、よんでみよう。
あと昨年の新たな出会いは「出会い系サイトで~」と柞刈湯葉。どちらもポップで面白かった。あと今村夏子、すっかりブレイクしたな。「こちらあみ子」で一読ぶっとんだのが懐かしい。
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