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#牟礼鯨
fy-yi · 4 years
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二〇一九〜二〇二〇年雑詠
牟礼鯨
人日や尻の上には尾骶骨
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judachigeiju · 7 years
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えりあしにうぶげをのこしそつげふす
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kachoushi · 6 years
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雑 詠
花鳥誌 平成30年8月号
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雑詠巻頭句
坊城俊樹主宰選 評釈
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鞦韆の鉄錆匂ふ雨の夜 天野 かおり
鞦韆の句というと、おおむねメランコリックなものになりやすいが、これはその域を脱している。鉄の錆びという何処かシリアスなものを感じる。人との別離であるか。残された者の哀愁か。
潮騒の寄する花菜の透き間より 天野 かおり
花菜の茎と葉との間から潮騒が聞こえる。大地の端っこの風景のように感じた。その先は、紺色の海が広 がる。ただ此処は丈のある菜の花畑のど真ん中なのかもしれぬ。永遠のような奥行きのある秀句。
清濁の潮目ひとつに水草生ふ 天野 かおり
清濁は、そのまま清らかな潮目と濁った潮目が混じり合うような潮の流れと解釈した。そこにも小さな水草が生きている。その力強ささえ感じる。ここは、「清濁併せ」という慣用的な寓意より、そうした写生的な句意で解釈するべきである。
やはらかき布に包みて薔薇を置く 葛生 みもざ
優しい気持ち。しかし、「布」に包むということに驚きを感じる。日常の薔薇ではないのだろうか。花屋で包装されるそれではない、より情念の籠もった薔薇を感じるのである。
昔日の薔薇の匂ひを吐く扉 葛生 みもざ
嘗ての日々を感じる。薔薇の匂いの思い出とそれが重なる。その扉にその激しい匂いを吐かせる強烈な何かを感じる。薔薇の句として崇高な激情を感じた。
洋館に秘めし和室や花さうび 葛生 みもざ
和室とはたしかに洋館に似合わない。嘗ての洋館には一つは和室があった。そこにもある薔薇。それは他と一線を画したような静謐の薔薇。
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初蝶と呼ばるる為に我に逢ふ 村上 雪
これらの三つの句は一つの連作としての試行。ひとつの運命にある事象を写生句に織り込んだ斬新なる句である。その新鮮さを称えたい。蝶の運命を我を中心とした存在に置き換えたこの句の巨大さに感じ入る。
落つるべき所に落ちてゐる椿 村上 雪
椿が落ちて死すのも、ひとつの運命の場所にあるとした。拾ふとは赤き椿の為にある椿が赤くあるのも、それが拾われるためにあるという。これらの句は、それぞれの運命を宿命として受け容れざるを得ないものとして写生した稀に見る秀句である。
端午初凧遠州の天頂へ 牟礼 鯨 「端午」の節句に「初凧」をあげるという遠州の景色。それは固有名詞としての凧とせねば景色の圧倒的 存在感に欠ける。その天頂にのぼる凧はただの凧ではないのだ。
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ハンカチの花かげ永久の待ちぼうけ 比嘉 幸子
「ハンカチの花」というと、待っていたのは女性だろう。そこにいくら待っても現れるはずのない人を待つ。その哀しさがひたひたと読む者の心を打つ。
牡丹散る天地いづれも罪深し 渡辺 美穂
野見山朱鳥のような句だと思った。作者も筑紫野の人。何かこういう感性が無意識の中に存在するのか。牡丹の落花の本情を天と地の運命に置き換えた。
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きかぬ気の少女よ朱きアマリリス 増田 さなえ
「アマリリス」という季題が素晴らしい。きかん気の女の子とはその色彩そのものである。こういうのを「季題が動かない」と言うべきだ。
葉柳の揺らぎて数寄屋への暖簾 髙橋 野衣
美しい情感を交えた景色。古都の町屋の景色か、城下町の隠れた武家屋敷の末裔か、その景色の余韻がいつまでも続く。
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夢に母と歩む墨堤花は葉に 中谷 義人
墨堤であるから、下町の嘗ての思い出、幼少の頃の隅田川の景色は今もかわらない。
ふらここを漕ぐや少女の軽さへと 横田 美佐子
「少女の軽さ」という措辞におどろいた。漕げば漕ぐほど高くなる少女の軽さ。
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ddnsc · 9 years
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2015/10/02「文藝誌オートカクテル特集耽美」感想
どこをみているの
2015/10/02  「文藝誌オートカクテル特集耽美」感想
◆「文藝誌オートカクテル 特集耽美」/白昼社/B6/1,000円◆
文藝誌オートカクテル執筆陣(掲載順) 伊藤なむあひ にゃんしー 赤木杏 ひのはらみめい(そにっくなーす) 山本清風 牟礼鯨 霜月ミツカ 恣意セシル ちょまっこりーな 馬場めぐみ 水銀 eb 泉由良
「耽美」という単語をそれぞれが咀嚼し、組み上げ直し、「うつくしいとは」ということを全員が丁寧に求め続けて仕上げたアンソロジーです。どうぞ、ご覧下さい。装丁画はなかの真実氏。巻末に耽美をテーマにした映画コラムのおまけ付きです。――文学フリマウェブカタログより。
今年の大阪文フリ行けなかったのですが、にゃんしーさんのご厚意で送っていただきました。ありがたや~
装丁がとっても幻想的で綺麗です。点描画って苦手なんだけど惹かれるものがあるよなあ。
上記執筆陣がそれぞれの「耽美」や「うつくしい」というものを、想うままに書いているようです。私の中で「耽美」っていうと完全に「谷崎潤一郎」だったから、そういうある意味で歪んだ性嗜好の話ばかりなんだろうなと思ってて(笑)、大変短絡的でしたどうもすみませんでした。
みなさん、それぞれの表現を大切にしているのだろうな、と思う反面、耽美という言葉、その意味するもの、が、よくわかんなくなったりもしました。
文章っていうのは、必ずしもわかりやすくないといけないとか、一から十まで語らなければならないとか、そういうのはないと思いつつも、アホなのでやはり小難しいのは苦手なのでした。それは普段読んでいるものの違いや、当たり前に、思うことの違いとか、そういうさまざまなことなんだろうけれど。色んな人が書いているものを読むと、頭がついていかない自分のキャパシティーを憎めということだろうか…おおう…
私が一番、耽美的でありわかりやすくてエロいなと思ったのは水銀さんの「秘密」かな。よくあるといえばよくあるんだけど、このこそばゆくてエロくて美しい感じっていうのは、同じ言葉を使っても同じ場面を表現しても、その人でなければ醸せない空気みたいなものがあると思うので、好もしかったです。ちなみにジョージ朝倉だったか「水蜜桃の夜」という漫画が、確かとても似てるんだけど、やっぱり違うから、そういう意味で文章は面白いなと思う。
雰囲気で言えば山本清風さんのとかも好きだった。点滴が金魚鉢とか、意味不明な登場人物とか病院の設定とかも。赤木杏さんの「シンデレラ」も好きで、お姉さま二人の描写がよかったな。醜いものを美しく描くことを得意とされているのだろうか。
それぞれが好きだと思うものと美しいと思うもの、それは逆説的に醜いもの、危ういもの、恐ろしいもの、奇妙なもの、ナンセンスなもの、自虐的なもの、グロテスクなものを描いているのだろう。完全に好みだから、そういうわけで、私はわかりやすいのが好きだなと思います。あほだな~文学的になれそうもない。
どこをみているの(みなもとはなえ)
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kachou-news · 4 years
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花鳥誌のご案内
令和2年11月号
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題字「花鳥」揮毫/高浜虚子
表紙色紙「一水の緑蔭に入るところかな」/年尾(虚子記念文学館蔵)
「花鳥」令和2年11月号(通巻676)
目次
月日と星辰と 坊城俊樹 2 虚子への俳話 坊城俊樹 4 星辰選集 坊城俊樹 8 俳人の恋 井上泰至 12 虚子『句日記』よもやま話 栗林圭魚 14 髙濱年尾研究 17 夜鳴鶯 小川笙力 20 三國逍遥 牟礼鯨 23 としあつ抄 24 としあつ抄を読む 本間白陶 25 花鳥撰集― 同人作品―  中子・俊樹選 26 雑詠 坊城俊樹選 42 雑詠評釈 62 あめふらし 65 招待席 斉藤いづみ/鍜治屋都 66 さいかち集 田丸千種 68 紙ふうせん 76 花鳥徒然 窪田七湖 79 各地句会報 80 句会案内 83 俊樹消息 84
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barrychannel · 4 years
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日本の絶景スポットとパワースポット(スピリチュアルスポット・神社・寺)を旅しよう#31 「潮御崎神社・橋杭岩」和歌山県 串本町 日本 Spiri...
●潮御崎神社 潮御崎神社(しおのみさきじんじゃ)は、和歌山県東牟婁郡串本町に鎮座する神社。本州の最南端、潮岬にあり、同じく本州最南端に立つ「潮岬灯台」の出入口の隣から参道が始まり、奥へと歩いた場所に鎮座しています。 第12代景行天皇28年、潮岬は御崎の地にある「静之窟」へ少彦名命を始めて勧請 し、潮御崎神社の創始となりました。その後静之窟より静之峯へ遷座され、貞観12年 (871)には潮見の端へ遷座しましたが、明治2年に潮岬灯台建設のため再び旧地静之峯へ遷座し、明治31年社殿を改築して今日に至りました。  日本書紀に、「大国主命と少彦名命は中津国を経営して後、少彦名命 熊野の御崎に至りて遂に常世国に渡り給う。」とあり、この神話にちなんで縁の深い御崎の静之窟に勧請し祭祀を始め、熊野御崎神社、御崎大明神、御崎観音、水崎明神と社名の変遷を経て現在の潮御崎神社となりました。 「潮御崎神社」は周参見浦(現和歌山県すさみ町)より、津荷村(現和歌山県串本町)までの十八ヶ浦の漁村の「総産土神(うぶすながみ)」として、古くより漁民からの信仰を集めて来ました。 「潮御崎神社」の参詣に向かう道は「みさきみち」と呼ばれ、その道標や古道も残っています。明治以前は、神仏習合で十一面観音が本地仏となり、「御崎大明神」や「御崎の観音堂」などと呼ばれ「西国巡礼者」も参拝に訪れたと言われています。 潮御崎神社の社領で、古くからの禁足地である「高塚の森」に、巨石遺跡がある。古代の太陽祭祀遺跡ではないか、という噂もあるそうです。 串本町指定文化財「御綱柏(みつながしわ)の木」や本殿の周りを取り囲む立派な石垣、潮御崎神社の裏側の小道を進むと見えてくる「鯨山見」が見所です。 ●橋杭岩(はしぐいいわ) 海岸から紀伊大島に向かって、約850mもの距離に連なる奇岩群が「橋杭岩」です。 橋部分がなく、杭だけが海に立っているように見えるのでこの名がつけられました。 本来は浸食によって岩の硬い部分だけが残ってできた岩ですが、橋杭岩にはこんな伝説が残されています。 弘法大師と天邪鬼が、一晩で海に橋をかけられるかどうかで賭けをしました。すると、弘法大師がものすごい勢いで橋の杭部分を完成させていくので、焦った天邪鬼は鶏の鳴き真似をして、弘法大師をだまします。それで大師が去ってしまったので、杭だけが残された…というものです。 岩の間からのぼる朝日が絶景として有名な橋杭岩。自然の力が作り出した大地と海の力を一度に感じることができる、和歌山県屈指のパワースポットです。 潮御崎神社 所在地:〒649-3502 和歌山県東牟婁郡串本町潮岬2878 TEL:0735-62-0919 営業時間:年中無休 HP:https://www.wakayama-kanko.or.jp/maru... アクセス: ①電車:JRきのくに線「串本」駅より熊野交通バス「潮岬」下車→タクシーで約13分 ②車:阪和自動車道「南紀田辺」ICより国道42号線を経て約110分 ※駐車場 約100台(300円) *潮岬灯台前駐車場 ※拝観料/無料 橋杭岩 所在地:〒649-3502 和歌山県東牟婁郡串本町橋杭 TEL:0735-62-3171(南紀串本観光協会) 営業時間:年中無休 HP:https://kankou-kushimoto.jp/spots/橋杭岩 アクセス: ①電車:JR紀勢本線串本駅 徒歩約20分 ②バス:JR紀勢本線串本駅 串本町コミュニティバス乗り場発 佐部・上田原線 橋杭岩バス停 徒歩約3分 ※本数は1日7本 ③車:紀勢自動車道すさみ南IC 約30分 タイムライン 0:00 Opening 0:15 ご挨拶 0:32 橋杭岩(Hashikui-rock) 0:53 潮岬灯台 1:02 潮御崎神社 1:25 潮御崎神社(本殿) 2:21 串本町全景 2:40 Fin
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ddnpub · 7 years
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伊藤なむあひさんの短編「星に(なって)願いを」を読んだ。猟奇的なのにロマンティックだなぁ。そういえば伊藤さんの小説を読むの、はじめて。
— マツ(許してください) (@matsurara)
2017年9月24日
「コトリ」(にゃんしー)を読む。こどもがひどい目にあう話は読みたくない。ちがう、本当はこどもがひどい目にあう話ほど読みたくなることを認めたくなくて読みたくないのだ。にゃんしーさんの作品を読むのははじめて。あの人懐っこい笑顔の後ろにこんなものを隠しているのだから、人間は面白い。
— マツ(許してください) (@matsurara)
2017年9月27日
「シンデレラ、ー彼女について思う、二、三のこと」(赤木杏)を読み終える。ガラスの靴もカボチャの馬車も出る幕のないもうひとつのシンデレラ。美醜が、幸不幸が、鏡のように反転される。おどおどしたシンデレラの言葉は吐血のよう。虐げられることが救いだったと救われたあとに気づく絶望。
— マツ(許してください) (@matsurara)
2017年9月29日
「Beruf,或いはナースの告白」(ひのはらみめい)読了。みめい氏の実験により生み出された自意識に闘いを挑む健気な戦士の物語。君はいったい何人目なのだろうか。敗れても敗れてもコピーされて。戦わされて。でも君や君のバリエーションたちの闘いは胸を打つ。勝つ事だけが勝利じゃないんだぜ。
— マツ(許してください) (@matsurara)
2017年9月30日
「意識が頭蓋の意識する」(山本清風)読了。「蛇口に躓いた私は疲れからか〜」とか「ぎんぎんではありませんか」とか頻出するキラーフレーズに僕は電車でニヤけていなかっただろうか?終盤、耽美論が語られるがどこまで信じていいのか?それともこのスラップスティック自体が生真面目さを隠す照れ?
— マツ(許してください) (@matsurara)
2017年10月3日
「はつ恋」(霜月ミツカ)を読み終えた。読み終えるつもりではなかったのに最後まで読んでしまった。読まされてしまった。小さくてとても美味しい洋菓子を食べたときのよう。この方の作品をもっと食べたい、もとい、もっと読みたいと思いました。
— マツ(許してください) (@matsurara)
2017年10月6日
オートカクテル2015所収の「色島」(牟礼鯨)を読みました。富岡多恵子が、詩人から小説家になった者はいるがその逆はないって何かに書いてたけど僕の知る限り牟礼鯨さんは小説から詩へ行った人だ。俳句ですが。てか俳句は詩なのだろうか?「陰毛や肢よくうごく夏の蝶」が気持ち悪くて好きです。
— マツ(許してください) (@matsurara)
2017年10月8日
同じくオートカクテルから「ナイフのベクトル」(恣意セシル)。お互いを食い合うような刹那的な生き方のほうがかえって生きられる人っていますよね。月並みな言い方だけど死に隣接することで生を実感する…。タナトスに文化で蓋をしてるのが人間だ、みたいなことを昔栗本慎一郎の本で読みました。
— マツ(許してください) (@matsurara)
2017年10月8日
「美の魔術」(ちょまっこりーな)は美にまつわるエッセイ。僕は茶道のことを何もしらないんですが、小さなもの、簡素な道具や所作に美や、場合によっては宇宙を封じ込めるっていうのは人間だけができることだよな、と思いました。できるからって偉くはないしできないほうが幸せかもしれないんだけど。
— マツ(許してください) (@matsurara)
2017年10月8日
「ぼくらのはなし」(馬場めぐみ)は短歌。「すこし強い筆圧でノート取っていた姿 ノートは見たことがない」が好きです。思い入れの強さと、それを突き放すような冷静さが同居していて。
— マツ(許してください) (@matsurara)
2017年10月8日
「夏至祭」(水銀)は3つの掌編集。いちばん好きなのは「午睡」です。電車に乗ってたら本当にこういうことが起こるんじゃないかって思わせてくれます。これもオートカクテル所収。
— マツ(許してください) (@matsurara)
2017年10月8日
「君ベア」(eb)を読み終える。端正で無駄のない文体にまず拍手したくなった。言葉と言葉が見えない必然性から外れることなく強固につながってるから「物語が謎めいていて分からない」という問題が浮上しないのだった。これは昨夜観た三度目の殺人も同じ。
— マツ(許してください) (@matsurara)
2017年10月1日
「ウオッカ抄」(泉由良)は散文詩、と呼べばいいのでしょうか?陶酔させることと水をぶっかけることを同時にやってるような印象をうけました。例えば非常に幻想的な世界を作っておいて、そこに「すべてにウォッカを降り注ぐ。消毒のためである。」と続けるところとか。
— マツ(許してください) (@matsurara)
2017年10月8日
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fy-yi · 4 years
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judachigeiju · 7 years
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はなのえのふれていけもはぬれにけり
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kachoushi · 3 years
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星辰選集
花鳥誌 令和3年2月号
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令和2年11月号の掲載句より再選
坊城俊樹選
この星辰選集は、私が各月の掲載句の中で、雑詠選・撰集選・さいかち集の成績などに関係なく、改めて俳句としての価値が優れていると判断したものを再度選句したものです。 言わば、その号における珠玉の俳句ということになります。
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雲の峰青山墓地に崩れけり 辻 梓渕 蘭鋳の知らずや己が短尾を 四宮 慶月 華やぎて雨師へ崩るる蓮の花 山﨑 久子 三業地に名残の格子夏の潮 松宮 一仁 荒梅雨や卓に歳時記歎異抄 鮫島 成子 芭蕉葉の風音白し被爆の忌 安原 さえこ 先生と啞蟬残し山門去る 田丸 千種 瑠璃揚羽の躍る青空の無疵 荒木 絹江
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薄闇にラジオときには蚊遣香 岡田 順子 大薬缶でこぼこのまま麦茶煮る 山田 あき子 七島を沖に並べて昼寝かな 平山 きみよ 向日葵の貌貌貌の地平線さ 関 とし江 また生きてまた万緑の中に入る 白水 朝子 薔薇刻む石のクルスの影涼し 松井 秋尚 心太うつかり心ひらきけり 上嶋 昭子 万緑の重さに息を吐きにけり 村山 弥生
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ほのめきて玉ところげし青時雨 赤川 誓城 めまとひといふ執念に負けてをり 猪俣 北洞 空蟬の破られし背に光満つ 一倉 小鳥 垂直に炎天の威の襲ひ来る 小川 笙力 靖国の生れ育ちの蟻の列 大江 三郎 絵日傘を回す数ほど想ひをり 野田 勝利 ひぐらしの梢より闇の降りてくる 佐藤 ゆう子 目に見えぬ大きな敵や霊迎ふ 荒舩 青嶺
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蜩やひつかき傷のある頁 小林 含香 昂りもせず深深と秋の蟬 渡辺 彰子 隧道の闇つんざきて蟬生る 天野 かおり ハンカチの過去旧姓のイニシャル 岡田 圭子 大の字に畳三枚昼寝人 遠藤 松翠 ありつたけの雨ぶちまけて梅雨明くる 宮城島 正子 送火やふるさとの闇ゆれやまず 続木 一雄 見つからぬ言葉を探し星月夜 平野 緑
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司会者は被爆四世長崎忌 吉田 志津子 窓越しの守宮に臍のありさうな 緒方 愛 児の口に残る暑さと噛めぬ肉 牟礼 鯨 手花火の玉ぽつたりと地の闇へ 比嘉 幸子 白金の森はどこまで蟇の鳴く 津野 おさむ 八月の真昼いづくも無音なる 今井 美佐 十方の悲喜交々や蟬時雨 岩佐 季凜 零標灼け一鳥を止まらせず 馬場 省吾
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大男ぐつたり倒れ大昼寝 多田 みす枝 海底を天国と云ふあはび海女 進士 里昇 入道雲空に津波のある如し 石月 朋子 追はれ来て秋の影へと秋の蝶 中里 三句 冥界の王へ琴座の涼しき音 横田 美佐子 国蝶の翅のむらさき夏に濡れ 下野 美智子 秋暑し鼓膜の底の救急車 戸澤 晶子 サングラス男の眼窩闇深し 古賀 睦子
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生れしばし赤銅色の夏の月 杉原 久美子 八月の床下に来る獣の香 水野 よみ子 あんぱんの餡より続く蟻の道 大村 八重子 告げぬまま香水びんの澱となり 竹下 雅子 発つ駅も終着駅も合歓咲けり 吉田 都 藻の花やここは街中汚れ川 近藤 教幸 八月を口にせぬまま別れけり 渡辺 幸子 八月の日差に町は硬く立つ 鍜治屋 都
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fy-yi · 4 years
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fy-yi · 5 years
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fy-yi · 4 years
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fy-yi · 4 years
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二〇二〇年二月兼題「黄」
牟礼鯨
ふと僕へ黄河の流れ春の風邪で
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fy-yi · 5 years
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fy-yi · 5 years
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