Tumgik
hidetakalab · 1 year
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辺見研究室とは
Hidetaka Lab.(辺見英貴研究室)のホームページをご覧いただき,ありがとうございます.
Hidetaka Lab.では,経営学に関する研究活動や,辺見ゼミを中心とする学生への教育活動を実施しています.
本研究室の目的は,経営学を用いて,ビジネスパーソンや学生が所属する組織で抱えている問題を実践を通して解決するための後押しをすることです.
経営学は,僕たちが所属している企業や大学といった組織で生じるような問題を扱うため,僕たちの日常生活と密接に関わる学問です.
特に,僕は組織のなかの人びとの行動を扱う組織行動論 (organizational behavior)を研究領域としています.
例えば,「どのようにすれば会議で活発な議論ができるのか?」「従業員がスムーズに報告・連絡・相談をするために,上司はどのような職場づくりをすればいいのか?」といった実践的な課題について研究しています.
さらに,辺見ゼミでは学生とビジネスをつなげる実践型のプロジェクトを実施しています.
詳しくは左上のタブの「ゼミの活動方針」や「ゼミの取り組み」をご覧ください.
|プロフィール
辺見 英貴(へんみ ひでたか)1992年9月21日生
長崎大学 経済学部 助教.専門は組織行動論.北海道・函館生まれ,札幌育ち.北海学園大学 経営学部 卒業.神戸大学大学院 経営学研究科 博士課程後期課程 修了.博士(経営学).博士論文の題目は「職場における従業員の沈黙に関する質的研究」.「意味あるモノのつくり手になる」ことをテーマにした教育活動の一方,職場における従業員の沈黙や発言行動に関する研究をしている.
長崎大学経済学部による教員紹介ページ https://www.econ.nagasaki-u.ac.jp/teachers/teacher40.html
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hidetakalab · 2 years
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ゼミの活動方針|About Us
辺見ゼミのコンセプト
”意味あるモノのつくり手になろう”
 学生の時期にしかできないこととは何でしょうか.僕はひとつのことにじっくりと向き合い,考えることだと思います.  高校までの勉強は,誰かがつくった問題に答えることが主な目的でした.一方で,大学(研究)やビジネスでは,絶対的な正解はありません.  辺見ゼミでは,行為の〈意味〉を徹底的に考え,設計します.意味には,自らの行為を正当化し,相手の感情や行動を変える力があります.  現代の企業は,合理性を追求し,短時間で多くのモノをつくることを可能にしました.しかしながら,顧客は,もはや大量生産された商品に魅力を感じにくくなっています.  そこで,モノやサービスに対して,新たにどのような〈意味〉を設計していく必要があります.例えば,多くの人は,旅行をするときに,価格の安さだけではなく,そこにしかない体験やお土産にお金を使おうと思うでしょう.  意味づけのためには,生産者や顧客が何に関心を持ち,〈なぜ〉その商品が必要で,〈どのように〉相手に商品の魅力を伝えていくのかを考え続けなければなりません.このように,辺見ゼミでは意味づけの実践的方法として,問いのつくり方を学びます.  また,意味を考えることは,自分自身への納得につながります.自分でつくった問いは,信念となり,誰かの行動を変え,役に立ちます.  とはいえ,問いをつくるためには,一緒に考え行動してくれる仲間が必要です.したがって,辺見ゼミでは、自分たちが解決したいと思える問いをつくり,意味を設計し続けます.
問いのつくり方について
 辺見ゼミでは「問いのつくり方」について学びます.本稿では「そもそも(良い)問いとは何なのか」「なぜ問いをつくることが大事なのか」という疑問に答えていこうと思います.  まず,研究における問いの形は,どのようなものがあるのかについて説明します.研究の世界では問いはリサーチ・クエスチョンや調査課題,トピックといった様々な呼ばれ方があります.ここでは,シンプルに「問い」という表現を使います.問いの形はいわゆるオープン・クエスチョンが一般的です.つまり,「はい」か「いいえ」で答えられるような問いではなく,答え(仮説)を想定できるものです.具体的には,「なぜ (Why)」「どのように (How)」といった形の問いがあります.「なぜ,人は毎日同じような仕事をし続けているにもかかわらず,やる気が失われないのか?」「どのように,人はやる気を高めてくれるのか?」といった文で書かれます(これらの問いが良い問いかどうかは後ほど考えていきます).「なぜ」の問いは原因やメカニズムの解明のために用いられる一方で,「どのように」の問いは改善策やアイデアの模索につながるような問いの形といえます.  さらに,良い問いをつくる上で重要なポイントになるのは,問うべき問いかどうかという点です.先ほど具体例で示した「なぜ,人は毎日同じような仕事をし続けているにもかかわらず,やる気が失われないのか?」という問いを例に考えていきます.問うべき問いとは,言い換えると,問う必要性や価値や意味がある問いといえます.問いを提示するときに,受け手(読者)に対して,その問いは解く価値や意味がありそうだと思ってもらう必要があります.つまり,「その問いは確かに気になる」「その問いの答えが分かればメリットがありそうだ」「その問いは解くのが面白そうだ」と思ってもらう必要があります.そのためには,問いを立てたプレゼンターの思いや状況を説明する必要があります.  例えば,プレゼンターはチームリーダーであり,1年間を通して,あるプロジェクトを動かしていく役割を担っていたとします.そんな役割を担うプレゼンターはプロジェクトを進めていくうちにどういうわけか,他のメンバーがどんどんやる気を失っていく状況に気づきました.具体的には,ミーティングでメンバーの発言数が少なくなったり,ミーティングの出席者が減ったり,ポジティブなアイデアの提案がなくなっていきました.このような行動を目の当たりにして,プレゼンターは「なぜ?」と思いました.この問いが生まれた背景には「メンバーにやる気をもっと出してほしい」「自分はやる気があるから,メンバーにやる気を伝染させたい」「自分自身,これから何をすべきなのか分からない」といった本音がありそうな気がします.プレゼンターのお��れている状況が理解できると,問いが確かにプレゼンターにとって解きたい問いであり,問う必要があるのだと受け手に伝わります.  加えて,問うべき問いだと受け手に思ってもらうためには,誰からみた問いなのか,という視点を意識することがコツになります.例えば,メンバーのやる気がないようにみえるのはリーダーの視点です.一方で,メンバーの視点に立つと,全く異なる問いを持っている可能性があります.例えば,「リーダーはなぜこんなにたくさん命令するのだろう」というように,です.このように,視点を変えると全く異なる問いが出てくる可能性があります.自分やチームだけでなく,他者の視点に立つことで生まれる問いもあり,複数の視点を考慮することでプロジェクト自体の価値や意味が付加されていきます.  具体的に,プロジェクトでは視点が大きく4つ考えられます.1つめは自分自身や所属チームの視点です.自分たちが何を気になっているのか,問題だと思っているのかを伝えるためにはこの視点が必要不可欠です.この視点は主観的です.つまり,自分にはこうみえる,自分はこれが楽しいと思うといった内容になります.  2つめの視点は,事業者(クライアント)の視点です.事業者が抱える課題(例えば,地域の課題)に基づく問いを把握する必要があります.例えば,外部から人を呼ぶことを望んでいるのか,地元の人たちに参加してもらいたいのか,その思いは様々です.  3つめの視点は,顧客の視点です.例えば,新しいイベントを企画したとして,そのイベントはお客さんにとってどんな問いになるのかを考える必要があります.お客さんにどうなってほしいのか,何が魅力で参加(購入)してくれるのかを予測したり分析したりすることでこの視点を明確にできます.  4つめは,社会の視点です.この視点は地域や日本や全世界といったエリアの広さを問わず,第三者のステークホルダーへの影響を考慮することが挙げられます.例えば新たな観光事業を提案することはその地域の持続可能性に対してどのような影響を与えるかを考えることに関連します.  最後に,問いは仮説を立てるためにあり,問いと仮説をセットとして捉えるということを意識しましょう.Whyの問いならば,「なぜ→なぜならば」,Howの問いならば「どのように→具体的なアイデア」という仮説が想定されます.研究やプロジェクトでは,問いに対応するのは,答えではなく「仮説」と言います.その理由は,調査や行為をする前には答えを出す必要はなく,あくまでも予測の範疇としての仮の答えでいいという意味です.例えば,「どのようにメンバーのやる気を高めるのか?」という問いに対する仮説は人によって無数に考えられます.だから,仮説を立証するために調査をします.あるいはプロジェクトならば,調査だけでなくアクションとしてイベントを開催したり,顧客とコミュニケーションをとったりします.頭のなかの妄想から,具体的な行為をすることによって,答えらしきものをみつけていきます.  加えて,問いと仮説をセットとして捉え,繰り返す(回す)ことも大事になります.「なぜ,やる気が起きないのか?→なぜならば,リーダーばかりが意見を言うからだ→なぜ,リーダーが主に意見を言うのか?→なぜならば,メンバー同士が話し合う場がないからだ」というように,問いを掘り下げてより具体的な現象や理由を明確にしていくことで優れたアイデアに近づいていきます.トヨタ自動車では問いを5回繰り返すよう指導されるといいますが,問いを2回繰り返しただけでも,例に挙げたようにメンバー同士が話し合う「場」に課題があることに限定できます.そうやって,問いの焦点を絞ればその後にやるべき行動やアイデアがみえてくるはずです.
プロジェクトにおいてどのようなボトルネックがあるのか?
 イノベーションには,研究・開発と社会実装の間に深い溝として「死の谷」があります (鷲田, 2021).アイデアを出したとしても,それを実現させるのは,一筋縄ではいきません.本稿では,典型的な障壁を3つ紹介します.  1つめは経営資源の壁です.経営資源とは人,モノ,金,情報を一般に指しますが,特にお金に関してはなかなか学生によって解決できない問題でしょう.原則的には本学から出資をすることはできないので,学生はお金をどのように稼ぐのかを考える必要があります.そもそも,ビジネスとは経営資源をやりくりする(組み合わせる)ことで付加価値をつくる取り組みです.まず,お金(資金)を調達することからビジネスは始まります.とはいえ,資金は他者に何かの行動を促したり,モノを調達したりする手段でしかありません.つまり,資金によって何をしたいのかを明確にする必要があります.例えば,原材料を手に入れることが目的ならば,資金を顧客から得ることを考えるよりも,原材料を持っている企業組織や人に直接交渉をした方がコストを削減できる可能性があるかもしれません.このように柔軟に資源調達手段を検討していくことが資源の壁を乗り越える鍵となるでしょう.  2つめは,テクノロジーの壁が挙げられます.技術的な壁です.例えば,デザインのスキルが不足していれば魅力的な広告をつくることができないかもしれません.あるいは,プログラミングの知識がなければウェブサイトを作成することは叶わないかもしれません.この壁を乗り越えるためには,専門スキルを持つ協力者をみつけるか,自分で勉強していく必要があります.  3つめは,チームワークの壁です.メンバーの誰がどのような役割を持って,責任を持つのかが不明瞭だと,チームワークに問題が生じてプロジェクトがうまく進まなくなります.辺見ゼミでは,ゼミ生1人ひとりが参加する(主人公になる)状態を目指しています.そのためには1人ひとりが何らかの役割を担う必要があると考えます.また,チームワークの壁は,上記の2つの壁よりも解決できる可能性があります.例えば,チーム内のコミュニケーションやルールのつくり方次第で解決に向けてメンバーの行動を変えることができるかもしれません.ポイントは,チームワークの壁を回避するよりも,メンバーがチームや他のメンバーに向き合うことです.  以上3つの壁は,直面すること自体はネガティブなことではなく,むしろ自然に起こりうる事態です.お金もスキルもあって,チームの問題解決もできる人は少ないでしょう.ゆえに重要なのは,プロジェクトの進行を妨げている壁がどんなものなのか,どのようにこれらの壁を乗り越えればいいのかを考え続けることです.
なぜプロジェクトにおける意味づけおよびストーリーが必要��のか?
 辺見ゼミでは,顧客にとっての商品の魅力を価値と意味の2つに分けて考えます.まず,価値とは客観的なものであり,合理的な性質を持ちます.例えば,企業における売上個数や価格のように,数値的に測ることができるものです.また,安い・早いといった機能的な要素も価値として捉えられます.  一方で,意味とは主観的なものであり,特定のターゲットの感情を揺さぶるものです.アイドルのライブに行きたいと思うのは,アイドルたちへ感情移入したり,アイドルたちが伝えるストーリーに共感していたりするからだと考えられます.つまり,歌やダンスの巧さといったスキル(価値)だけでは評価できない魅力が意味をつくります.  ゼミのプロジェクトは価値よりも意味を持たせたモノやサービスをつくることに適しています.もちろん価値を追求して,大量生産をして単価を下げることや,高い売上利益を確保するといった目標を立てることも重要です.しかし,ゼミのプロジェクトは,上記のボトルネックの話にもあるようにチームで資金やテクノロジーが十分にあるとは限りません.ゆえに,顧客に意味をどのように伝えるかを考える必要があります.すなわち,顧客に何を伝えたいのか(売りたいのか),どのような顧客の変化を望むのか,どのような商品やサービスであれば魅力的だと思ってもらえるのかという顧客視点のストーリーが必要になります.  顧客視点のストーリーはカスタマージャーニーとして,マーケティング論,とりわけ消費者行動論の分野で扱われます.具体的には,まず「消費者がモノを買うきっかけは何か?」「どのような目的で,どんな思考で買うのか」を考えます.さらに,消費者はモノを買うときに,何をどのように調べ,どういう計画を立てて購入に至るのかを考えます.最後に,消費者はどのような便益を受け取るのかまで言語化します.このようにして,消費者の購買行動を一連のジャーニー(旅)の様子として描くことができるようになります.
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