Tumgik
liveinbox · 2 years
Text
人を殺す夢を見た。
車の鍵が閉まらなくて少し目を離したときに盗ろうとした知らないおじさん。自分のとは思えない声で怒鳴って引きずり出して馬乗りになって、そいつが着てたシャツの襟で首を絞めた。
学生時分にあの子が悪い夢はいいことの予兆だって言ってたのを思い出して、夢占いを調べたら普通にストレス過多らしくて嘘じゃんって思った。 嘘をつくのがすごく下手だったことを思い出した。
昼間太陽が熱すぎる。
毎年梅雨が開けると夏ってこんなに暑かったかって思う。 天気予報士もここ数年で1番暑いだの観測史上最高とか言ってるけど、ほとんどボージョレ・ヌーボーの品評とやってることが同じだっていつも思う。 気温は数字で出るし実感できるのが違い。 具体的な数字と体験は説得力を持つよって国語で習った。
涼し気な目元で涼し気な服で涼しげにかき氷を食べてたあの子を思い出して、どうせ殺すならって考えながら。
0 notes
liveinbox · 2 years
Text
そうだね、プロテインだね
心が強い人でありたい。 
0 notes
liveinbox · 2 years
Text
ヘロインでラリってラリって赤ん坊を死なせてまたラリってラリってレントンみたいな生き方は現代日本絶対存在しないけどエチルでギリギリまで酔う大人愛してる。
結局カタギとして生きることを選択した主人公とそれしかそもそも選択肢がない現状。
喫煙より飲酒より健康被害を被る労働。
それに少しずつハマっていく手を染めていく。
0 notes
liveinbox · 2 years
Text
彼女の納車に立ち会った。
彼女が大学の時分から乗っていたこげ茶のラパンは、走行距離の表示を覗くと13万キロを超えていた。たしか彼女と交際することを決めたのも、初めてキスをしたのも車の中だったと思う。
ディーラーに向かう道中で彼女が瞳を潤ませているのに気づいて、こいつは本当に幸せな車だと思ったし、もし車に意識があったら幸せだと思っていたに違いない。彼女が13万キロに思いを馳せている間、俺は俺が一度不注意でバンパーを凹ませてしまったことを心のなかでずっと謝っていた。
立駐の斜路で普通車の1.3倍唸るエンジンを、高速ではベタ踏みになるアクセルを、彼女が本当に愛していた車を、愛していた。
0 notes
liveinbox · 2 years
Text
帰り道にすれ違うおっさんがくゆらす紫煙が鼻腔を突き刺すいい季節。 
冬はタバコの旬って言ってた友人を思い出す。
0 notes
liveinbox · 3 years
Text
30年くらい前のディテールどストライクの真っ赤なTシャツの1回目の洗濯でワイシャツやらタオルやらをピンクに染めてしまってこれが愛の代償か。
0 notes
liveinbox · 3 years
Text
今日はケチャップの味がついてたね、俺はお前が羨ましいよ
昼、冷めた弁当を味噌汁で流し込み、毎日あるカレーライスで腹を満たす。 食事ではなくて作業。そこに穴が空いているから埋めるだけの簡単な工事で、所要時間は10分に満たない。
名前を知らない白身魚のフライを持ち上げたとき、敷き詰められた味のないスパゲッティと目があった。今の私はこれに似ている。以前自身のことを定食に付いてる漬物だと揶揄する人を見たことがあるけど、それだったら私は冷めた弁当の揚げ物の下の味のないスパゲッティだ。
1 note · View note
liveinbox · 3 years
Text
昼、冷めた弁当を味噌汁で流し込み、毎日あるカレーライスで腹を満たす。 食事ではなくて作業。そこに穴が空いているから埋めるだけの簡単な工事で、所要時間は10分に満たない。
名前を知らない白身魚のフライを持ち上げたとき、敷き詰められた味のないスパゲッティと目があった。今の私はこれに似ている。以前自身のことを定食に付いてる漬物だと揶揄する人を見たことがあるけど、それだったら私は冷めた弁当の揚げ物の下の味のないスパゲッティだ。
1 note · View note
liveinbox · 3 years
Text
配属面談。
風の強い街で強風で遅れた電車を待ちながらすごい速さで流れる雲を眺めていた。寮から一緒に通勤する同期の人数が日に日に増え、なんとなく、なんとなく鬱陶しいのはそのせいか、或いは雨がちな煮えきらない今週の天気のせいかよくわからないが、とにかくイヤホンをはめ込んで群れからはすこし離れた。
過日サブスク再配信されたマイブラを聞きながらシューをゲイズしている。スーツをこしらえるときに間に合せで買った安っぽい合皮の靴は親指の側面のあたりが擦れている。
革靴を履かなくていい日が待ち遠しい。配属が工場になったらの話。フォークやら台車の安っぽい音楽がずっと鳴って気が紛れるから。安全靴は重たくて最善とは言えないけどガラス張りの透明な本社よりは幾分居心地がいい。
0 notes
liveinbox · 3 years
Text
見知らん待をテコテコ歩く。脳みそにはまっ金金のレモンサワーと安い日本酒が入っている。
この街に越しておよそひと月、たまに使う最寄り駅の先はどうなってる?バカみたいにでかい銀行の建物を超えるといかにも地方都市でございって体の建物外観並び、散歩といえば聞こえはいいかもしれんが何に気が散るでもなく黙々歩き続けた。
3キロほど歩いて部屋で飲んでるから来いと着信、仕方なしに踵を返して拙宅まで引き返した。空には9割本気を出した満月が雲に隠れたり隠れなかったりしていたが、やはり地方都市、月の存在感がまるで薄い。
0 notes
liveinbox · 3 years
Text
7年間通った学校を卒業した。自分でもどうかしてると思う。前に座った女子のきれいな本紫色の袴を眺めながら7年間も使って何を成し得たのかずっと考えてた。自分の周りにいる立派に学問を修めた人たちと比べて自分がいかに怠惰であるかを意識せざるを得ないし、息苦しかったのは慣れないネクタイのせいだけではなかった。必要に迫られて身につけた最低限の知識と妥協の仕方と、気の合う友人を数人手に入れたくらいか。
ありがたいことに春から勤務させていただく企業が決まっている。自分にはもったいないくらい立派な会社だろうと思う。ただ本当にこれでいいのか、形容するならマリッジブルーのような感情が消えない。考えれば考えるほどこれでいいと言う結論しか出ないに決まっているのに厚かましくも。自分は結局何者にもなれない人間であることはもう明らかだし、モラトリアムが終わるにあたって普通であることを覚悟しなければならない。
小学生のなりたい職業ランキングの上位に会社員がランクインしている。YouTuberになりたかった会社員より、会社員になりたかった会社員はどれだけ幸せだろうと思う。リモートワークで父の働く姿を間近にみて、憧れるに値する背中が家庭内にあること、とても羨ましいし、自分がいつかその背中を見せられるのかの不安も大きい。小さい頃夢見ていた大人の自分と実際に大人になってからの自分の姿の乖離の大きさは麻雀の手組に似ているといつも思う。俺だって小さい頃は字一色大四喜四暗刻を狙っていたのに。
0 notes
liveinbox · 3 years
Text
青春のゆくえ
僕らは何も持ち合わせないけど時間だけが余っていた
アルコールに希死念慮を溶かして血管に毒が駆け巡るのをただただ眺めていた
何もなし得ず一歩も進まないまま日が沈む。半ば諦めに似た感情と焦り苛立ち感じながら
理想と現実を合わせて、すり合わせて
自分にできることなんて数えるほど残っちゃいなかった
学校で公園で青春だねと笑った、瞬間の解像度は全然高くないけど、青春そのものが形而上的だから。そうだから。
0 notes
liveinbox · 3 years
Text
むげん
我々が生きている世界は外から見たら筒状になっていまして、東京もアメリカも筒の中です。筒の中には地球があって、太陽があって地面がって青空があります。筒は宇宙の果なのです。
徒広い草原に寝転んで宇宙の果てを見つめるとき、寝転んで宇宙を見上げているのか、地球に張り付いて宇宙を見下ろしているのか分からなくなるような錯覚に陥ることはありませんか。もしかしたら今日の夜空はプラネタリウムみたいに天球があって、そこに星々の輝きが投影されているものなのかもしれません。それを確かめる術を我々は持ちあわせていません。有限を定義することでしか無限を感じることができない我々は無限そのものに触れたことがありません。無限は存在しませんか?
一見するとただの○でもきれいに2π分の線で描いたものでしょうか。4π分の線を引いて描いた○とそれを見分けることはできません。∞πでもわかりません。正弦、余弦のグラフはθの軸に無限に続きます。
さて、今は何年何月何日、何時何分地球が何回回ったときでしょう?
0 notes
liveinbox · 4 years
Text
社会の窓
重たくて底の硬い靴で歩くとゴトゴト音がするS造の建屋はまだ建ってから数年の風を呈し、それに見合うくらい中にいる人間も若い人が多い。
内定先で研修を受けている。本社の小会議室を一室借りて缶詰。
有り体であるが、学生は他と違う自分を信じ、大衆に迎合した大人を軽蔑し忌嫌、そもそもそれがマジョリティであることに気付かず大衆の1ピースになってゆく。眼光を宿さないまますれ違う人を認識しないまま躱し、鈍行を見送り特快に乗る。
自分もそんな社会の一部になれると思った。なってしまうと悟った。
半年後、私はソフトに死んでゆく。
0 notes
liveinbox · 4 years
Text
呼吸
ゆっくりと死にゆく音が聞こえる。人は生まれ落ちた瞬間から死に向かって進む説をなす人間を時々見るがそれとはまた違った音。極彩色の光の中から、凍るアスファルトの上の肌色の塊から、日の届かない畑から確実に聞こえている。また明日、この星が生きている姿を想像することが日に日に難しくなる。人々は無自覚のうちに死に場所を探し、迷路実験中のマウスのように試行錯誤、トライアンドエラー、PDCAを回し歌いながら旅をしている。宇宙にガムテープで目張りをして、宇宙空間に練炭を燃やして静かに地球は死んでゆく。
0 notes
liveinbox · 4 years
Text
隙間
春が終わって梅雨を挟んで夏が来る。
もう20回あまりこのループを繰り返してその度に重たい気持ちになっているのか。いや昔は夏が来るのが楽しみだったか。忘れた。
これを書いている今だって雨こそ降っていないものの、雲がそのまま落ちてきたような湿気で空気中にフヨフヨ浮かぶ水蒸気共が肉眼で見えるような気がしてならない。
凍える季節を終えて、雪を溶かし草花を芽吹かせる生命力を春風に乗せて列島を覆う、そんな春の唯一の重罪が夏を連れてくることである。
俺の頭上では今日も元気に南方の気団と北方の気団が押し合いへし合いしていることと存ずるが、願わくばここで再び北方の気団に逆転してほしい。さよなら逆転満塁ホームランをかましていただきたい。そんな願いを込めて雨に濡れるであろう梅の実を南に向かってぶん投げる。
0 notes
liveinbox · 4 years
Text
おやすみ、だいじょうぶ。
近頃悪夢を見続けて金縛りにあったという君に思いを馳せる。 丈夫そうにしていながらすごく繊細な君のこと、映画館でホラー映画の予告が流れると目を覆う君のこと。 金縛りが起きる原因とかそんなことわかっているんだろうけど、勇気づける方法がそんな話をすることくらいしか見つからなかった俺を責める権利が君にはあるよ。
世界的にも悪夢を見る人が増えているそうな、そんな世の中だから電話口の向こうで君が寝息を立てるまでは今日の話をしてあげる。君の愚痴を聞いてあげる。普段だったらよく笑って、よく寝て、よく食べる君へ。
6畳間のシングルの布団から、毛布を1番下に敷く派の俺より愛を込めて。
0 notes