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miu-tokyo · 3 years
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PRE_の夏物について
緊急事態宣言、再延長になりましたね。 6/20まで。
この一年間でコロナウィルスについてわかってきたことも多く、未知だった去年よりは日常が戻ってきているとは感じていますが、、、 流石に長いですね、、、
そんな中、日々お店に遊びに来ていただく皆様に、改めてお礼を申し上げます。
今回は、入荷して少し時間が経ってしまいましたが、PRE_の新作についてご紹介いたします。
M.I.U.では、今回が4度目のシーズンとなります。
とても独特な洋服作りをしているブランドなので、一度ブランドについてご説明を。
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PRE_はロサンゼルスを拠点に活動しているブランドで、全ての商品はリメイクで製作されています。
何が独特なのかというと。
通常のリメイクでは、古着などを使用して行うことが多いのですが、このブランドでは、大量生産で製造されるTシャツやスウェットなどの通称「ボディ物」を使用してアイテムを製作します。
GILDANやHanesなどの名前を聞いたことは無いでしょうか?
ボディ物は、アメリカのWALMARTなどの量販スーパーで売られていたり、 バンドTや記念TといったプリントTシャツに使われていたりします。 (世界的に流通しているので、日本でもとても身近な存在です!)
そのボディ物のみを使用してリメイクするブランドは、世界でもPRE_だけだと思います。
初めて見たときは、驚きました。
リメイクと言っても、様々なアイテム同士を組み合わせて一着を作るのではなく、同じアイテムを複数枚使って一着にすることがほとんどです。
つまり、同じTシャツ2枚を使って一着を作るということ。
必然的にアイテムの大半は無地になり、生地感も統一されるため、リメイクブランド特有の粗さが無くなり、全体がモダンな印象を持っています。
パッと見では、シンプル。
近くで見ると「あれ、、、?」となるブランドです。
それでは、今回入荷のあった夏物をご覧ください。
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こちらは、FTB(FOOTBALL)と名付けられたTシャツです。
一見すると普通のTシャツに見えるのですが、胸から袖先まで一直線に切り替えが入っています。
名前の通りフットボールシャツの仕様に作り替えてあるのですが、継ぎ足された上の部分には肩線もなく、明らかに元々のTシャツの構造とは違っています。
恐らく上部分は、別のTシャツからパーツを切り抜いて、新しい首口を作り直しているのかなとおもうのですが(しかも元々と同じ縫製で)、想像しただけで途方もない手間が掛かっています。
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こちらは、袖口に近い胸の部分に、バインダーが付けられた開きが入っています。
レイヤードした際に、下の配色が見える仕様が特徴です。
こちらに関しては、どうやって作ったのかさえ分かりません。 でも間違いなくリメイクなのが、不思議です。
なぜボディー物にこだわり、ここまで手間暇をかけて製作していくのか。
もはや1から作ったほうが、楽なはずなのです。
それは、実際に商品を見てもらえれば答えが分かると思います。
ボディー物は、決して上質な素材を使っているわけではないのですが、ファッションとしてではなく、生活の延長で作られたプロダクト感があります。
何万枚と量産されることで生まれる粗さは、意図して生みだすことはできません。
「普通に見えて普通じゃない」 この雰囲気は、ボディ物を使うからこそだと思っています。
その雰囲気を存分に活かしながら、ファッションとして改めて提案することがPRE_の唯一無二な表情を持つ所以なのかなと感じました。
また、ここからは私の勝手な想像ですが、、、
ボディー物は、アメリカの文化と密接に関係しています。
例えば、古着市場で高値で取引されているバンドTや、その偽物として作られたブートT。
ヒップホップで言えば、彼らが着ていた真っ白で大きなTシャツなど。
アイコニックなスタイルには、多くの場合それらが関係しています。
PRE_は、オーセンティックなワークウェアメーカーやミリタリーメーカーも扱うので、カルチャーへの造氏の深さは計り知れないですが、そこにはアメリカ文化への敬意もあるのではないかと思います。
M.I.U.でも多くのファンを持つ素敵なブランドです。
是非、ご覧になってください。
それでは。 また。
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miu-tokyo · 3 years
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MONTMARTRE NEW YORKと新作のTシャツについて
今年は、梅雨入りが早く、東京でも連日雨が続いています。
じめじめとした梅雨が明け、夏が来るのが待ち遠しく思います。
M.I.U.でも、夏物の入荷が続いているのですが、今回は、MONTMARTRE NEW YORKのお話です。
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BLOGをご覧いただいている方はご存じだと思いますが、M.I.U.には19FWより取り扱いをスタートしたブランドMONTMARTRE NEW YORKがございます。
このブランドは、二人のチームによって、ニューヨークを拠点に活動しています。
M.I.U.では、人と人の出会いからでしか新規ブランドを増やさないので、海外のブランドは必然的に少なくなっていきます。
なぜお取り扱いになったかというと、MONTMARTRE NEW YORKチーム2人の内の一人が、伊藤の友人の方たちと仲の良い、Yuki Yagiさんという日本人の方なのです。 (とはいっても、長く海外で活動されておりニューヨーク在住なのですが)
Yagiさんは、日本に帰ってくる時は中目黒で遊ぶことも多く、私たちとも所縁のあるブランドなのです。
(ちなみに、Yagiさんはニューヨークで超有名ストリートブランドのデザイナーとして活躍されています。)
そのブランドの成り立ちは、アメリカのインディペンデントレーベルそのもので、お取り扱いが決まった時は、とてもうれしかったのを覚えています。
元々は、20代半ばの友人同士の2人で製作していたマフラーを出自としたブランドです。
その後、展示会などを行っていないにも関わらず、インスタグラムを中心に噂は拡がっていき、世界の有数セレクトショップからのラブコールにこたえる形で、ブランドとしての活動が始まりました。
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そのマフラーは、両面に強烈なアートワークが施されており、圧倒的な存在感です。
その後、日本で初めての展示会をするとのことで、お伺いさせていただきました。
Yagiさんも展示会のため来日されており、マフラーについてお話させていただいたのですが、それぞれのアートワークには貧困や自殺防止など��のメッセージが込められているとのことでした。
そして、これはあまり知られていないことなのですが、売り上げの一部をそれぞれの慈善団体に寄付されているそうです。
弱者と呼ばれる人々側に立ち、ファッションを通して声をあげる。
表層的ではなく、直接コミットし社会をいい方向へと導いていく。
そうそう出来ることではないと思います。
その想いも、やはりお取り扱いさせていただくきっかけとなりました。
当初マフラーのみの展開でしたが、少しずつそのほかのアイテムも登場していき、
21SSシーズンではパーカーとTシャツもお取り扱いをいたしました。
長くなりましたが、MONTMARTRE NEW YORKのTシャツを一部ご紹介します。
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こちらは、NICK CAVEの若かりし頃のポートレートがプリントされたTシャツ。
とても良い、、、
NICK CAVEは、NICK CAVE & THE BAD SEEDSという名前でも活動していた、オーストラリアのロックミュージシャンです。
ややアンダーグランドな立ち位置で、1980代初頭から現在に至るまで長く活動しています。
僕自身、元々知っている程度でしたが、2019年に発売された「GHOSTEEN」というアルバムを、当時レッチリのフリーがベストアルバムとして紹介しており、そのアルバムをきっかけに改めて好きになったミュージシャンです。 (このGHOSTEEN、決してポップではないですが、興味があれば聞いてみてください)
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そして。
こちらではAllen Ginsberg(アレン ギンズバーグ)のイラストがプリントされています。
ギンズバーグは、「吠える」(HOWL)を代表作としたアメリカの詩人、作家です。
1960年代のヒッピー文化と密接に関係し、ビートニク(ビート文学やビート世代)と呼ばれるアメリカ文学界の異端グループを代表した一人です。
ビートニクは、色々なファッションブランドやミュージシャンなどが敬愛して止まない文化なので、知らない方は少し調べてみると面白いと思います。
ビートニクには不良性や堕落的な思想も含まれるので、割とシリアスな表現が多いのですが、このTシャツのギンズバーグはとにかく可愛い、、、
ストリートに根差した、MONMARTRE NEW YORKならではのユーモアがとても良いです。
プリントのデザインもさることながら、マフラー・Tシャツ・パーカー、全てのアイテムにMONTMARTRE NEW YORK特有の雰囲気があります。
上品なのに、とにかくストリート感がある。
生地も目が詰まったタフな天竺、やや太めの首のバインダー、プリントの乗り方などなど、、、 もちろんクオリティーも申し分ないです。
その他にも、ロゴTシャツなども入荷しておりますので是非ご覧ください。
それでは。
また
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miu-tokyo · 3 years
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soe BOOKSスポーツ、デイリーシリーズについて
ここ最近でさらに気温も上がり、すっかり春らしくなってきました。
目黒川沿いでは新緑がとても美しく、桜とはまた違った景観です。
お店にも、シャツやパーカーなどの薄着でご来店いただく方が増え、気温の高い日には、Tシャツ姿もよく見かけます。
今後も夏物が入荷が控えているのですが、一足先にsoe BOOKSより夏の新作が入荷いたしましたので、ご紹介をいたします。
M.I.U.のメインブランドsoeが展開するsoe BOOKSをご存じでしょうか。
所謂、セカンドラインなどではなく、定番アイテムをリリースするレギュラーラインに近い立ち位置です。
特徴としては、「Skate Wear」「Sports Wear」「Daily Wear」など、シリーズ化されているアイテムが中心となり、それぞれのシリーズは1型のトップス、1型のボトムスで構成されています。 (シーズンによっては、上記2型+インナーが含まれることもあったり、シリーズ化されていない品番があったりするのですが。)
スポーツならば、動きやすさとストレッチ性。 デイリーならば、着心地と普遍性。 など、それぞれに特徴があり、そのコンセプトに沿ってデザインされています。
また、soe BOOKSの名前の由来を良く聞かれます。 なんで「本」なのですか?と、、、
説明します。 soeは学校のユニフォームやクラブスポーツのウェアから着想を得たシーズンがこれまでに度々登場するなど、ブランドの根底にはカレッジやユニバーシティーなどのスクールカルチャーがあります。
そして、アメリカではクラブ活動のユニフォームや学校制服、教科書や文房具を販売している購買部のことを「BOOK STORE」と呼びます。
その、購買部=「BOOK STORE」をコンセプトとして、soe BOOKSと命名されたようです。
前置きが長くなりましたが、そんなsoe BOOKSより 今回はDaily Wearシリーズのトップスとボトムスをご紹介します。
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今シーズンのトップスはポロシャツのフィッティングがベースとなった、プルオーバータイプの半袖シャツです。
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一番の特徴は、ポロシャツの様な見た目なのに、ブロード(シャツ地)で製作されているということ。
カジュアルな印象は全くなく、上品な仕上がりです。
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フロント部分も特徴的な作りで、ヘムに入ったドローコードでシルエットをアレンジ可能です。
何より、Daily Wearシリーズの特徴である、快適な着心地を実現できるよう、生地には肌離れが良くストレッチ性に優れたナイロンブロードを使用。
ゆったりとしたフィッティングで、夏場でもストレスを感じません。
私自身、ポロシャツなどは着る機会がほとんどないのですが、この半袖シャツは、今夏に着るのを楽しみにしている一つです。
そして、ボトムスは高スペックな合繊を使用したスラックスです。
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ウェスト部にタックが採用されたテーパードシルエット。
スラックスには珍しい、適度なハリと光沢感を持つナイロンタフタを使用しており、 ナイロンの中では比較的ナチュラルな風合いです。
実は、同じ生地でsoeが5年ほど前にスラックスを作っていたのですが、驚くほど履きやすいです。
今でも夏用のメインスラックスとしてずっと使っています。
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なかでも一番驚いたのは、速乾性です。
汗であれば5分もあれば乾きますし、急な雨でずぶ濡れになってもすぐに乾きます。
そして素材自体に強度があるので、フェスやアウトドアなどの際は必ず履いていきます。
とても個人的な話をすると、この素材はドライクリーニング推奨なのですが、私は洗濯機でガツガツ洗っています、、、 (これは、あくまで個人的な話ですので自己責任でお願いします、、、)
どちらのアイテムも、何年か着倒して→自然と着なくなって→数年後また着始める的なアイテムです。
色々と書きましたが、今回のDaily Wear シリーズ、おすすめです。
気になる方は、店頭でもオンラインでも是非ご覧ください。
それでは。 また。
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miu-tokyo · 3 years
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ここ数年の変化とTAKAHIROMIYASHITATheSoloist.について
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緊急事態宣言が明けたと思えば、コロナウィルスの変異種の感染が増えたことで、依然気の抜けない日々が続いています。
東京でも、まん延防止等重点措置によって、飲食店の営業時間がまた20:00までとなってしまいました。
一人暮らしにはつらいですが、落ち着くまでの我慢です。
前回のブログでも書きましたが、去年からのコロナウィルス蔓延によって、ファッション業界でも目まぐるしい変化が続いています。
それまでも、スマートフォンなどの普及で、ファッション業界でも、急速にデジタル化が進んでいきました。
ですが、根本的にはファッション業界はあまり変わっていないように感じます。 (ファッションと言っても幅広いのですが、モードの世界での話です)
ファッションウィークに、各国のバイヤーやジャーナリストが集まり、各ブランドが販売される半年前にファッションショーを行う。
ショーの後には、展示会が開催され、バイヤーが自店に仕入れる商品をオーダーする。
半年後に、商品がデリバリーされ、販売が開始される。
売れ残った商品は、3‐4カ月ほどで値引きされセールとして販売される。
これが半世紀以上も変わらずに続けられているファッションのサイクルです。
昨年のコロナウィルスによって渡航が禁止されたことで、各ブランドは動画での発表を余儀なくされました。
動画での発表は、表現に更に自由度を増すため、各ブランドの個性やヴィジョンが分かりやすく、新鮮で面白かったです。
一方で、情報の受け取り手に格差が無くなり、ファッションショーを生で見れる特別感も味わえない。
圧倒的な拡散力を持つセレブリティーやファッショニスタが集まれなかったファッションウィークは、SNS上でも比較的静かな印象でした。
やはり今までのファッションウィーク中のパリの雰囲気には特別なパワーがあったようです。
これから、ファッションはどうなっていくのか。
M.I.U.のラインナップにも、世界の第一線で活躍するブランド TAKAHIROMIYASHITATheSoloist.があります。
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TAKAHIROMIYASHITATheSoloist.の表現はランウェーだろうが、動画だろうが、とにかく凄まじい。
見るたびに圧倒されます。
今シーズン21SSは、動画で発表を行っていました。
まず動画を是非ご覧いただきたいです。
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各ブランドからそれぞれのアイデンティティを凝縮した様々な動画を発表していましたが、TAKAHIROMIYASHITATheSoloist.は、痛みを感じるほど自分の内面をさらけ出した表現で、他ブランドのコレクションムービーとはまったく別次元のモノに感じました。
色々なファッションが存在する中で、僕にとって夢中になって追いかけた「モード」というのは崇高であり、何かを伝えるときに気軽に口に出せない言葉です。
TAKAHIROMIYASHITATheSoloist.と触れるとき、これがモードであり、真のファッションブランドだと感じます。
同じようなブランドや洋服が多くなっているなと感じる機会も多いのですが、TAKAHIROMIYASHITATheSoloist.は、ファッションというフィールドで触れ合うモノの本質に何かを訴えかける唯一無二の存在であり、世界規模での強烈なオリジナリティーに毎回感動します。
ファッションで、感動するって稀ですよね。
生地がよくて感動したとか、シルエットがきれいで感動したとかではなく、所謂「泣きそうになる」みたいな部類の感動です。
それは、とてつもない優しさを感じるからかもしれません。
この歪んでしまった現在に絶望しながらも、私たちに変わって、世の中と戦ってくれているような。
自身は傷だらけになりながらも、私たちに希望を与えてくれる、そんな存在に思えて仕方ないのです。
どういうこと?と、意味が分からないかもしれませんが、ファッションに憧れた人たちならば、この感覚を共有できる人は多いはずです。
その姿がある限り、ファッションの未来は明るくて夢を見れるものだと胸を張れるし、世界を変えてくれると本気で思っています。
「カッコいい」とか「お洒落」は間違いなくファッションの根本なのですが、その先がある。
実際に、見に来てください。
そのアティチュードを背負うという意味で、確実に着ることに意味があるブランドだと思います。
デザイナーである宮下さんとM.I.U.の伊藤はここ数年で知り合い、いつも気にかけて下さるようで、現在に至るまでとてもよくしてくれる先輩なのだと言っていました。
伊藤にとっても、やはり特別で大きな存在のようです。
今回も、散文的になってしまい、申し訳ございません。 また更新します。
それでは。 また。
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miu-tokyo · 3 years
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目黒川の桜とkudosについて
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4月になりました。
今年も、中目黒の風物詩である桜祭りが中止になってしまいましたが、桜が満開となった3月末は多くの方で賑わっていたように感じます。
2年前までは中目黒駅から目黒川沿いに縁日が並び、歩けないほどの人でごった返していました。
今年は、数件の縁日のみ。
M.I.U.の前も、池尻大橋方面から向かう人たちで混み合うのですが、例年のお祭り感はさほどなく、ご家族や限られた友人とゆっくり桜を楽しまれている印象でした。
次に桜祭りを開催できるのはいつ頃だろうと思う反面、しみじみと季節を感じる今年のようなお花見も悪くないかと。
しかしコロナウィルス関連のニュースになると、本来は美しいはずの桜満開の目黒川と花見を楽しむ人々の光景がネガティブイメージとして多く使われていました。
もちろん伝えたいことはわかるのですが、、、、
それが、残念でなりません。
またM.I.U.にも、連日たくさんのお客様に足を運んでいただきありがとうございました。
この季節に、年に一度ご来店頂くお客様も多いのですが、昨年お会いできなかった方も遊びに来られ、お陰様で楽しい時間を過ごすことができました。
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ご来店いただいたお客様は気付いたかと思いますが、桜の開花ごろに入荷した新ブランド「kudos」が今シーズンよりM.I.U.にラインナップされました。
新しいブランドもそれほど増やさないお店なのですが、良い出会いやタイミングが重なり、自然の流れでお取り扱いすることに。
インスタグラムでもご案内していたので、今更のお話になるのですが、
ブランドの説明や、お取り扱いに至るまでの経緯などを知ってもらえれば、
より魅力が伝わるかと思いますので、ご紹介させていただきます。
昨年、コロナウィルスの影響で発令された緊急事態宣言が解除となった6月、
ファッションを通じて社会貢献をするチャリティーイベントが都内で開催されました。
それぞれのブランドが商品を持ち寄って販売し、売上の一部をコロナ対策支援寄附金に寄付されるという内容で、様々なブランドが参加。
soeも参加することとなった同イベントに、同じく参加していたのが「kudos」でした。
同イベントは、M.I.U.ディレクターの伊藤も深く関わりをもって動いていたのですが、イベントにて面識を持ったkudosの工藤さんと意気投合した様です。
それから伊藤と工藤さんは、頻繁にご飯に行っていたのですが、その度に工藤君はいいヤツなんだよと幾度となく聞かされていました。
もちろん以前からブランドのことは知っていたし、ファッション業界でも新鋭ブランドとして注目を集めていました。
僕の中で、「工藤さん=いい人」のイメージが出来上がっていた10月のある日、伊藤氏より「kudosの展示会に行こう」と連絡が入り、そのまま急遽展示会へお伺いさせてもらうことに。
工藤さんの経歴には、あのアントワープ王立芸術学院や、現在パリコレクションでトップを走るjw andersonやJACQUEMUS、Y PROJECTなどの錚々たる名前が出てくるので、どんな方なのか身構えて展示会にお邪魔させていただいたのですが、実際に会ってみると柔らかな物腰と自然体で飾らない雰囲気を纏った、とても居心地の良い暖かな方でした。
そこから、初めて展示会でフルラインナップの洋服を見たのですが、
まず第一印象は、開放的で自由な空気感。
特に、デニム・トレンチコート・ナイロンブルゾン・シャツ・パーカーなど、メンズの定番にあるカジュアルアイテムが主軸のコレクションだったのですが、それぞれが強いデザインでありながら全体にクリーンでノーブルな印象をもっていることに、「すごいな!!」と感じました。
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カジュアルアイテムは、やはりドレスやクラシックなどに比べると野暮ったくなりやすいのにどうやっているのだろう?と思いながら、拝見させてもらいました。
洋服自体のクオリティーが高いことも良い驚きで、本当に独特の空気感を持っています。
実際に店頭で見ていただきたいのであまり詳しくは書きませんが、新鮮でとてもよかったです。
これが、これからのファッションを担う存在なのだと。
今まで国内、海外問わず、色々なブランドを見てきましたが、印象や空気感で表現出来るブランドは減ってきているように感じます。
なんと言えばいいかわかりませんが、例えば「スポーツ」や「ミリタリー」「アウトドア」、サブカルチャーでいうと「ヒップホップ」や「ヒッピー」など、ある程度のわかりやすさがあり、どこかの属性が可能なブランドが多くなっている気がしませんか?(僕はカルチャー剥き出しのそんなブランドも大好きですが)
kudosはどこのジャンルに振り分ければいいかわからないし、なんだか言葉に出来ないのだけれども、どこを切り取っても「なんかkudosらしいよね」がある。
もちろん生地や色味の選定、シルエットなど全てのバランスでこの空気感が出るのですが、結局は工藤さんのこれまでの生活や趣味・人柄が出たブランドなのだなと思いました。
工藤さんが作っているから、やはりkudosらしさがあるようです。
当たり前のようですが、文章や歌のようにダイレクトな意思を表現できない洋服で、自分のパーソナリティを他人が感じとれるところまで表現するのは、実はとても難しい。
それを自然体で成せるのもまた、工藤さんのデザイナーとしてのセンスや力量ということでしょう。
ちなみに、M.I.U.も同じようなことをよく言われます。
なんだか言葉で説明できないよね、と。
そうなると、必然的にM.I.U.とkudosの相性は良いはずです。
少し話はそれますが、M.I.U.が新規ブランドを次々に増やさないのには理由があります。
それは、オープン当初から変わっていないポリシーのようなものですが���
まず人と人とがつながり、出会いの中からでしか新規ブランドはお取り扱いしません。
もしくは、M.I.U.の誰かが偏愛しているものか。
全てのブランドに、お取り扱いをする意味があるのですが、
今回kudosと一緒になれたのも、そんなご縁があったのだなと感じております。
ちなみに、kudosと楽しみな企画を計画中です。
近日公開予定。
kudosを是非見に来てください。
気に入っていただけるはずです。
長くなりましたが、そんなお話でした。
それでは。 また。
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miu-tokyo · 3 years
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ブログ開始のご挨拶とsoe21SSシーズンについて
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皆様
改めまして。
いつもM.I.U.をご愛顧いただき、ありがとうございます。
本日より、不定期にてM.I.U.スタッフによるブログをスタートいたします。
目まぐるしく情報が飛び交い、消費される時代だからこそ、ゆっくりと立ち止まって物事を考えられるような場所は何かと考えていたのですが、SNSだと伝わりきらない部分も多いので、思い切って今更ながらのブログです。
普段はご来店いただいた際に色々とお話しするのですが、昨年よりご来店が難しいお客様からお問い合わせをいただくことも増えたので、こちらのブログで、M.I.U.にまつわる様々な事柄を少しずつご紹介していく予定です。
ゆっくりとした更新ペースにはなりますが、暖かく見守っていただけますと幸いです。
初めてのブログということで、何をピックアップするか悩んだのですが、オープン当時からM.I.U.のメインブランドであるsoeと21SS新作について。
まず、どんなブランドかご存じの方も多いと思うので、ブランドの概要を触りだけご説明いたします。
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soeは、2001年に伊藤壮一郎氏によって設立された東京ブランドです。
2005年より東京コレクションに参加。
デビュー当時より東京が持つ独特なユーモアや美意識を反映したブランドとして注目を集め、2018年に伊藤氏がディレクターに、長年soeでキャリアを積んだ髙木佑基氏がデザイナーに就任し、現在は新体制として活動しております。
シーズンやキャリアを見ていくと、もちろん紆余曲折あるのですが、個人的には東京のファッションシーンで、スケートやパンク、ヒップホップなどのサブカルチャー的要素を、上品なドレススタイルでいち早く表現したブランドだと思っています。
そして、その表現方法が、かなりの変化球です。
パンクやスケートなどと聞くと、ある一定のスタイルを思い浮かべると思いますが、毎度変わったアプローチでカルチャーを表現するので、パッと見では分からないこともしばしば。
しかし、そのユーモアこそがsoeらしさであり、独特なムードを持つ要素だと思います。
かなり簡単ではございますが、ブランド説明はこのあたりにして、現在販売されている21SSシーズンのお話をさせていただきます。
今シーズンの特徴として、コレクションラインのほとんどの洋服に、ブランドネームとは別の「UNDER YOUR ISOLATION」と題されたネームが縫い付けられています。
その意味などは、コレクションが完成した際のブランドリリースにて説明されていたので、一部を下記にてご紹介します。
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「UNDER YOUR ISOLATION」
2020
世界はパンデミックによって未曽有の事態を迎えました。
これまでの当たり前とされてきた生活は、一日毎に「ニュースタンダード」へと書き換えられ、改めて浮き彫りとなった社会問題によって、更に分断は進んでいきました。
それぞれが抑制された孤独な状況の中、それでも前に進むために、自分自身や社会との繋がりを再考し、誰かの幸せを願った時間だったと思います。
soeは、同時期に制作を行った特殊なシーズンとして「UNDER YOUR ISOLATION」を展開いたします。
「孤独の下で」を意味する新たなネームを冠したコレクションでは、装飾的な要素は排除され、あらゆるディテールは内側に隠されています。
また、災害などの���護服に用いられる特殊なディテールを使用。
それらは、目まぐるしく飛び交う過剰な情報の中でも本質を失わぬよう、そして、自分自身を守ろうとする意志が込められています。
自らに言い聞かせるように何度もリフレインされるアートワーク「KNOW ENOUGH」は、身近に存在する美しさを象徴し、隔離化での暮らしに基づくことで気付いた本質的な幸福や、私達なりのこれからを生きるための想念を表現しています。
力強く、活気に満ち溢れた古き良きアメリカを表現した「LAST AMERICANS DREAM」では、パンデミックでの大きな被害や人種間での争いで揺れ動くアメリカの状況を目の当たりにし、もう一度輝かしいアメリカを取り戻してほしいという願いで製作いたしました。
過去を慈しみ、未来へ向かう今回のコレクションが、少しでも皆様の活力となることを願っております。
是非、ご覧ください。
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今後も続いていくであろうコロナウィルスの被害によって、アパレル業界もこれまでの慣例とされてきたルールや常識が疑われ、様々な場所で議論が呈されていました。
世界中のファッションウィークが中止となり、ランウェーショーがムービーへ。
全て画面越しでのコミュニケーションとなるなど、まさに今までの当たり前が変わっていった毎日でした。
そんな状況の中で自問自答を繰り返しながら制作された21SSは、ミニマルでありながら、繊細で力強いコレクションになっていると思います。
今回のコレクションをご覧いただいていない方には、伝わりづらいかもしれませんが、下記URLにてコレクションルックが公開されておりますので是非ご覧ください。
http://www.soe-tokyo.com/collection.html
ほとんど、リリースのご紹介となりましたが、上記に登場したいくつかキーワードについては、今後、こちらのブログで詳しくご紹介していければと思います。
もし何か聞いてみたいことがあれば、店頭にてお待ちしております。
ご来店が難しい方であれば、メールでも構いません。
最後までご覧いただき、ありがとうございます。
それでは。
また。
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