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ats0101 · 3 years
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ネスターゲームズ(nestorgames)について その4
この記事は ボドゲ紹介 Advent Calendar 2020 の10日目の記事です。前日はリアルでも交流のあるキヌさんの記事でした。最近は九州でのモルック普及にも精力的に活動されてますね。
さてこのAdvent Calendarには2016年からの参加で今回が5回目。毎度毎度のnestorgames紹介です。
nestorgamesはアブストラクトゲーム (超ざっくり言うとテーマ性ほぼゼロ&運要素ゼロのゲーム、将棋やオセロなど) を中心にリリースしているスペインのパブリッシャー(メーカー)です。
nestorgamesの代名詞と言えば、下の写真中央にもあるペンケース型で統一されたケース。1ケース1ゲームのコンパクトさで、箱つぶれを気にせず鞄に放り込んでどこでもプレイできる優れものです。 この形以外にも写真左にある体積4倍のビッグケースや、巾着袋がそのまま盤面になったりするバッグタイプなどもあったりします。
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2年前から日本のショップで正式に取り扱いが始まり、今年は全国流通にも乗ったので見かける機会がさらに増えました。といっても何それ?という方は多いと思います。興味を持たれた方は過去の記事 (その1、その2、その3) も見てみてください。
ちなみに日本で直接取り扱われているのは、バネストさん(名古屋)、サニーバードさん(長崎)、ヒカリゲームズ堺さん(堺)、アグレットさん(福岡)、Jelly Jelly Cafeさん(全国) ですね。ジェリカフェさんから卸で置かれているショップもあって、東急ハンズなどにも置かれていたみたいです。 ここで取り扱われていないゲームは公式サイトで注文できます(到着まで1~2ヶ月はかかりますが)。
※2020/12/10現在、COVID-19の影響で材料が手配できないらしく、一時的に公式サイトのカタログからゲームが大幅に無くなっています。早く解消されるといいのですが今は待ちましょう。
ではようやく紹介に入ります。ルールや勝ち方が分かりやすいビギナー向けから、一見すると何をしたら勝ちにつながるのか分からないゲーマー向けまで色々と挙げてみます。
カバとワニ (Hippos & Crocodiles)
4 (Four)
ブリンク (Blinq)
ディヴォック (DIVOC)
エクシット (Exxit)
アライアンス (Alliances)
グザッツ (xats)
フィレンツェ (Firenze)
スラカルタ (Surakarta)
ミツドモエ (Mitsudomoe)
カバとワニ (Hippos & Crocodiles)
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さてさて最初はやっぱりビギナー向けがいいですね。 
各自が1種類の動物(タイル)を担当してそれを交互に置いていき、自分の動物を置くスペースがなくなったら負け。ルールのシンプルさはnestorgames堂々第1位。
各自、自分のタイルの形が決まっているので、自分だけしか置けないスペースをいかに作っていくかがポイントです。
小さい子と一緒に遊んで和むもよし、大人同士でひたすらイヤラシい手を打ち合うもよしです。
写真は今年出た3Dプリント版で、フルセットには追加の動物、色々なボード、障害物なども付いてきます。
このタイルが地味に良くて、適度に抽象的なデザインのうっすら2層構造。ずっと触っていたくなる感じです。実物のボードゲームならではのプラスアルファを感じることができますね。
4 (Four)
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もうひとつビギナー向けを。
4色×4形状のタイルを4つの配置ルールで置いていくという4だらけゲームで、これも目的は相手を手詰まりにさせるだけ。
配置ルールは
既存のタイルに隣接させること
相手が今置いたタイルと色も形も違うこと
同じ色や形のタイルに隣接させないこと
9×9マスに収まること
という1分で説明が終わるシンプルルールです。
手なりでプレイしてもまあOKなんですが、中盤以降に相手の残りタイルを見ながら先々の自分の逃げ道を確保しようとすると、結構考えどころが出てきて面白くなります。
1プレイも短いし、サクッとプレイしてみてはどうでしょう?
ブリンク (Blinq)
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お次は赤と黒のツートーンカラーがどことなく和を感じさせるコレ。
1人が赤、もう1人が黒を担当し、上から見て自分の色の対辺をつなげたプレイヤーの勝ち。いわゆるコネクションゲームです。
置いていくのは自分の色と相手の色が対になっているたった1種類のタイル。nestorgames通の方なら「あーあるある」となるパターンのやつですが、このゲームはそれを立体のピラミッド状に置いていきます。
相手を利さずに自分の対辺をつなげるのが悩ましく、上に置かれてルートが潰されることも加味しながら置いていく必要があります。
プレイしてみると盤面がコンパクトでスクエア型ということもあって案外分かりやすく、幅広い人にオススメです。
コネクション系と言えばヘックス(Hex)や最近日本語版が出たツイクスト(TwixT)、nestorgamesで言えばコンヘックス(ConHex)などがありますが、同ジャンルのそれらに比べるとかなり取っつきやすい部類ではないでしょうか。
写真にある4×4の上級版として5×5版もあります。バッグの片面が4×4、もう片面が5×5の盤面になっていて完全上位互換なので、コネクション系が好きな人は初めから上級版を入手した方がいいでしょうね。自分も最初4×4を買いましたが、面白かったのですぐ5×5にアップグレードしました。
ディヴォック (DIVOC)
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COVID-19によるロックダウン中に作られ、ソーシャルディスタンスと逆行する勝利条件から、タイトルはCOVIDの逆読みです。
手番では1個のピラミッド(重なっている場合は一番上だけ)を縦横の直線上にあるマスに移動させます(空いていても空いていなくてもOK)。手番終了時に上から見て自分のピラミッドが縦横につながる1集団になっていれば勝ち。
これもルールは超シンプルではありますが、手番を行うたびにどんどん終了へ向かっていくこれまでのゲームと比較すると、移動によって相手のピラミッドが解放された��、つながっていた集団が分断されたりということがあるので若干先が読みづらいゲームです。思い通りにプレイするには一工夫必要という意味では少しだけ脱ビギナーくらいの人向けかな。
エクシット (Exxit)
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ここらで結構難易度高めのゲームに行ってみますよ。
このゲームでは、プレイヤーたちはヒンドゥー教のシヴァ神が持つ相反するパワーになりきり、破壊のダンスと天地創造によって外宇宙へ進出しながら世界を構築し、最終的に世界に浮かぶ島々をより支配しているプレイヤーが勝利します。
ん?何が何やらさっぱり? いやいやよく見てください。テーブルが宇宙、配置されたタイル全体が世界、同じ色で連続しているタイル群が島と思えばほら、見えてきますよね? 見えてきませんかそうですか。では皆さん想像力をフルに発揮して、頑張って「自分たちは世界を造ってるんだ!」と思い込んでください。
じゃ、概要です。 赤プレイヤーと銀プレイヤーに分か��、自分のディスクを配置・移動したり(=破壊ダンス)、盤面の外側(外宇宙)にあるディスクを自分のタイルに置き換えたり(=世界の拡張)して、タイルが全て配置されたらゲーム終了。 各自の一番広い島(タイル群)は2点、それ以外の島は1点で、得点の高いプレイヤーの勝ちです。
このゲームは一筋縄では行きませんよ。手強くさせているのが、特定の条件を満たすと強制的に発生するマンカラ移動。条件に一致したら、たとえやりたくなくても道中にディスクをポトポト落としながら移動して手番終了です。
これが発生しなかった場合に限って、自分のディスクを置いたり、2タイル以上に隣接する外側のディスクを自分のタイルに置き換えることができます。ちなみにタイルの置き換えは連鎖反応を起こすので、一気に自分の島が拡がったりします。
基本的に自分の行動で直接島を拡げることはできず(普通は相手に乗っ取られるので)、相手の強制移動を誘発させた後の自分の手番で島を拡大するというのが、このゲームの取っつきにくい点です。しかし、相手の動きをうまくコントロールして大量に自分のタイルを配置できたときは爽快ですよ。
相手をコントロールして間接的に点を取っていくプレイ感はGIPF projectのゼヘツ(ZÈRTZ)に似ており、このゲームは島が崩れていくゼヘツと違って島が次々拡がっていくことから一部で逆ゼヘツと呼ばれているのも納得です。
好き嫌いは分かれると思いますが、ゼヘツが好きな方はぜひプレイしてみてほしいですね。
アライアンス (Alliances)
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手前で紹介したブリンクと同じコネクション系ですが、こっちは中々ややこしいゲームです。コネクション系に慣れ親しんだ人以外にはあまりオススメできません。
1手番に1個ずつディスクを置いていって対辺をつなげるというヘックス(Hex)ベースのゲームなんですが、このゲームには自分の色というものがありません。上の写真は3人プレイではなく、あくまで2人プレイなんですよね。
コネクション系としてはそれだけで「え?」という感じなんですが、さらに各対辺はその色以外にもうひとつ別の色(同盟色)を一緒に使ってつなげることができ、その組み合わせが自分と相手で違います。手番ではどの色のディスクを置いても構わず、先に対辺を2色つなげた方の勝ち。ヘックスを知っている人なら「な・・・・なんだってー!!」となるところです(なってください)。
上の写真では、手前側のプレイヤーはオレンジと緑の2色でオレンジの対辺をつなげますが、奥側のプレイヤーがその2色でつなげるのは緑の対辺です。別の見方では、対辺と同じ色のディスクはどちらのプレイヤーのものでもある(共有色)とも言えます。
相手を利することがないようになるべく対辺の色ではなくその同盟色を置こうとしますが、一方でそれは60°回転した辺から見ると共有色(あるいは相手の同盟色)になるわけだから・・・??? 頭が混乱してきます。
二叉の配置や離れて攻めるといったヘックスの基本はここでも有効かつ大前提ではあるんですが、この独特の感覚に悩むこと間違いなし!
ヘックスに自信がある人にこそ試してほしいゲームです。
グザッツ (xats)
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さて、今度は小粒ながらピリッとしたこのゲームを。1タイルが親指の爪くらいでケースも手の甲+αくらいしかない、オインク小箱もビックリのミニマムコンポーネントです。
あ、でもアブストラクト好きの人じゃないと「んー、よく分からん、もういいや」で終わりそうなゲームなので、出す相手は選びましょうね。
そう前置きしつつルール説明です。各自トゲのある独特のタイルをもってスタートし、手番でやることはタイルの配置またはスタックの破壊です。
配置:手持ちのタイルを場のスタックに乗せます。ただし、スタックの一番上にあるタイルよりトゲが少なく、かつ全てのトゲがそのタイルからはみ出ない場合にしか乗せられません。どのスタックにも乗せられない場合はテーブル上に配置します(1段目)。
破壊:自分のタイル1個を破棄することで、そのトゲ数と等しい高さのスタックを破壊できます(トゲ3つを破棄したら3段のスタックを破壊)。破壊されたスタックのタイルは持ち主に戻ります。
ややこしいのが勝利条件で、「各スタックの一番上にある自分のトゲの合計数が、手持ちのタイル数と一致したら勝ち。手番開始時に手持ちがないなら負け」です。文章を見ただけでは何をすれば勝利に近づくのかよく分かりませんね。実際プレイしてみても多分同じ感想だと思います。
しかーし!ある程度アブストラクトに慣れている人なら何度かプレイすると「あーなるほどなるほど」となって、相手がどのタイルを置いても必勝する形に持っていく方法が見えてくるから不思議。そうなれば中々面白いハンドマネジメントゲームだと思います。
1プレイは短いですし、1回やって「ふーん、なんか微妙だね」で終わらせるのはもったいないので、何度か連続でプレイしてみてもらいたいですね。
フィレンツェ (Firenze)
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しばらくカオスなゲームが続きましたが、ここでホッと一息、見た目もポップな2020年新作、フィレンツェです。
このゲームは2~3人用で、各プレイヤーは1色を担当して3種類あるタイルのいずれかを置いていきます。タイルは必ず2色で構成されているため、少なくとも1色は自分以外の色も置くことになります。
手番順にタイルを置いていくのですが、置くタイルは3種類 (赤+白、白+緑、緑+赤) のどれでもOK。全てのタイルが置かれたらゲーム終了で、縦横に3マス以上つながったグループの数が一番多いプレイヤーの勝ちです。
当然、全員自分の色をつなげようとするのですが、自分の色は有限ですし、3マス以上はどれだけつなげても点数が変わらないため、なるべく3マスちょうどでグループを作りたいところです。
しかし、そうは問屋が卸さない! 自分の色で任意の色の1マスを両側から挟むと、その1マスをピラミッドで潰すことができます(これをランプレドットと言います)。なので、ケチって3マスだけにしていたら1マス潰されて得点対象外になってしまうということが起こり得ます。
また、自分の色のタイルがなくなったら後は他のプレイヤーにいいようにされてしまうため、誰の色のタイルを消費していくかというのも重要です。
そのあたり含めた駆け引きが面白く、「このタイルでグループを作りたいけど、そうするとこの後でランプレドットされるし、でもこっちのタイルだとあいつの色の残数が多くなるし…」といったジレンマが楽しいです。
幅広くオススメできるゲームかなと思います。
スラカルタ (Surakarta)
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今度は捕獲ルールがかなり独特なインドネシアの古典ゲームです。  
ここまで紹介したゲームに比べるとだいぶアッサリした見た目のゲームです。ジェリカフェさんが日本で扱うという情報を見たとき、正直「え?売れそうなゲームなら他にたくさんあるのになぜコレを!?」と思いました、はい。
ゲームの目的は相手のディスクを全て捕獲(除去)すること。手番では自分のディスク1個を縦横斜めに1歩移動させるか、相手のディスク1個を捕獲します。
で、問題の捕獲ルールです。 ボードの線に沿って自分のディスクを移動させて相手のディスクに着地させることで捕獲するのですが(極々普通)、四隅にある丸いループを少なくとも1回は通る必要があります。他のディスクは飛び越えられません。そして、ループを何回通ろうがどこまで進もうが、最後に相手を捕獲できるならその捕獲移動はOK、というのがこのゲームの特徴です。
実際やってみると分かるんですが、ボード上をディスクがグルングルン回ります。そして予想外の方向から相手のディスクが飛んできて捕獲されます。前にいたはずの敵にいきなり後ろから切られた、みたいな。この感じは中々他のゲームにない気がしますね。
ミツドモエ (Mitsudomoe)
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最後にもう一つ2020年の新作です。デザイナーの山本光夫さんはLOGY GAMESとしてアブストラクトゲームを多数制作されている方で、その山本さんがnestorgamesから初めてリリースされたのがこのゲーム。2~4人用。
隅にある自分の色のボール3個を反対側の隅にいち早く移動させれば勝ちです(敗北条件もありますが割愛)。
手番は (1)新たなリングの配置か既存のリングの移動、(2)ボール1個の移動 の2ステップで構成されていて、動かせるのは自分のリング/ボールのみです。ボールの移動先には自分のリングがなければなりません。また、リングを移動させる際は敵のリングに乗せることができます(乗っかられたリングは動けなくなります)。
ポイントはボール移動時のジャンプルール。敵味方関係なく、間にボールがあれば何個でも飛び越して移動できます。当然1歩ずつ進むよりも効率がいいので積極的にジャンプしていくべきなんですが、飛び越すボールに敵のボールがある場合、その敵ボールを同色の空きリングに吹っ飛ばす(移し替える)必要があります。それができなければ飛び越せません。
別の言い方をすると、自分のリングをボードに投入すると移動先が増えるので有利と思いきや、吹っ飛ばされる先も増えてしまう(ゴールから遠のきやすくなる)ということでもあります。んージレンマ。
でも吹っ飛ばし先がゴールに近づく位置のリング1つしかなかったら?勘の良い方は気付かれたと思いますが、吹っ飛ばされたら逆に前へ進めることになります。そうなれば相手は安易に飛び越えることはできなくなります。うまい。
言葉で面白さを伝えるのが中々難��いんですが (まぁアブストラクトは大体そうですが…)、相手を利用して一気にゴールまで近づいたり、リングとボールの位置関係で逆に妨害したりと、攻防一体の動きが面白いですね。
ルールにはないですが、1人で2色担当する2人プレイも色々な作戦が取れて個人的にアリだったので、もし入手された方は試してみてください。
おわりに
今年も10個のゲームを一挙紹介してきましたが、やっぱり書くのが大変でしたね(毎年言ってる)。
この記事を読まれた方が興味を持って発信してくれれば日本に入ってくるnestorgamesも増えて、nestorgames好きが増えるかも?という淡い期待を抱きつつ、またどこかで紹介していければと思います。
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ats0101 · 4 years
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ネスターゲームズ(nestorgames)について その3
この記事は ボドゲ紹介 Advent Calendar 2019 の20日目です。2016年から参加させて頂いて今回で4回目、毎回「他と被らず自分だから紹介できる(したい)ゲームってなんだろなー」と考えるんですが、今年は昨年と同じくnestorgamesについて書くことにしました。
最初にnestorgamesってそもそも何?アブストラクトゲームって?という方は以前の記事(その1、その2)を見てもらえたら。一言でいうとアブストラクトゲームを中心にリリースしているスペインのパブリッシャーです。
このnestorgames、ゲームをあまり絶版にしない割にリリースペースが結構早いのが特徴で、10周���を迎えた2019年時点では現行品だけで180種類以上あります。そしてなんと言っても代名詞とも言うべき統一されたペンケース型のシルエットは、プレイ欲だけでなくコレクション欲もくすぐります(この形ではなかったり2個で1つだったりするゲームも一部ありますけどね)。積み上げるとこんな感じ。
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これでも現行品の半分くらいで、限られたサイズでここまでバリエーション豊かなゲームを出せるnestorgames恐るべし。
刺さる人には刺さるこの統一感。1つ難点があって、見た目は似ててもルールが全然違うというゲームも多く、初見の人には「どれが自分の好みに合いそうかさっぱり分からん!」となりがちです。
なので、前回同様オムニバス形式でオススメを色々紹介していきたいと思います。そして今回はお手軽入門ゲームを多めにしてみました。なんといっても今年は日本のショップでnestorgamesが取り扱われ始めたので、初めて手に取る人も少しずつ増えるかなと思って。
2019年12月時点では、バネストさん(名古屋)、サニーバードさん(長崎)、ヒカリゲームズ堺さん(堺)、アグレットさん(福岡)が取り扱われてますね。この記事で紹介しているゲームの在庫はちょっとないかもしれませんが、取り寄せを受け付けてくれるところもあるようです。英語にあまり抵抗がなければ公式サイトで直接注文する手もあります。
前置きが長くなりましたが、紹介していきましょう。
フューズ (Fuse)
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その2で紹介した「ここのつ(9tka)」に似た外周からボード内側へコマを移動させる(押し込む)ゲームで、自分の色でより大きいグループ(縦横のコマのつながり)を作ると勝ちというシンプルなもの。
コマを内側へ直進させるときに他のコマを押せるので、その押しくらまんじゅうを見越した手を打っていかないといけないようになっています。
でも盤面が狭いおかげで先を見通しやすく、実は1プレイあたり5~15分程度。前菜的にプレイするも良し、何度も繰り返しプレイするも良し、です。
ライン・オア・カラー (Line or Colour)
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見た目もプレイ感もカジュアルで、アブストラクトゲームの経験が少ない人にもオススメなゲーム。
最初に5×5か7×7のどちらのボードにするかを選んだ後は交互に自分のリングを置いていきます。ここからは7×7の場合の説明ですが、自分のリングが縦横斜めのいずれかで5個並べるか、同じ色を7箇所中5箇所押さえれば勝ち。勝利条件が2つあるわけです。
この2つの勝利条件に対してボードの色の配置が絶妙で、ライン揃えに注力するとカラーが揃えにくく、カラー揃えに注力するとラインが揃えにくいという配置になっています。その分かりやすいジレンマと、相手の勝利条件達成を防ぎつつ一挙両得できる場所はないかを考える適度な悩ましさがポイントですね。
これでもちょっと難しいなーという人は5×5の方でプレイしましょう。勝利条件が5から4に減ったイージーモードです。
逆に、慣れてきたら付属のディスクを使ってボードの色の配置を変えることができます。各マスの価値が大きく不均等になるので、より価値の高いマスの見極めが必要になってきます。
そんな感じで、サッと出して色々な人に楽しんでもらえそうなゲームです。
タイゴ (Taigo)
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自分と相手の色が対になった、たった1種類のコマを互いに置き合うへクス型五目並べ。これに「穴ができたら即座にコーンを置いて、それも一目分としてカウントする」(つまり1手番でいきなり二目増えることがある) というルールがスパイス。
これもルールは単純明快ながら、常に相手と隣り合わせの配置で「ここは穴になる、置きたくない… あ、でも置かないと四目作られて次に負け確定だ、、、」と中盤から一気に悩ましくなります。たったこれだけのコマとルールなのに面白さも十分あることに感心します。
アップタウン (Uptown)
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さてさて今度は立体モノに行きましょう。
元々nestorgamesの立体系名作ゲームといえばPent-Upがあります。
自分もPent-Upは大好きで、見た目良しルール良しの名作と思っていますが、自分がどう置きたいかより相手にどう置かせるかが肝という点がイマイチしっくりこないという人もいるかと思います。
その点このアップタウンは「上から見て、縦に5マス中3マス以上占めてる列は自分の列、それを7列中4列以上占めたプレイヤーの勝ち」という、ルール的にも何をすれば勝ちに近づくのか分かりやすいです。また、立体モノとはいえPent-Upのように複雑に積み上がっていくものでもないため、その点でも入門者向け。
これもスッと出してパッとプレイできる手軽さでありながら中々面白いです。
ちなみに見ての通りこのゲームはペンケース型ではなく巾着型になっています。ブロック型のコマが含まれるゲームや、比較的大きめなコンポーネントを含むDeluxe版にはこのタイプが多いですね。
スクー (SQU)
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ここからちょっと難易度を上げていきましょう。つい最近リリースされたパターンビルディング系ゲーム、スクーです。
ぱっと見は「え?見た感じシンプルそうだし初心者向きでは?」と思いますよね。だいぶシビアですよコレ。
確かにルールはごくシンプル。先手がコマを1個置いた後は、どちらかが投了するまで互いにコマを2個ずつ置いていくだけ。より大きな「四隅にコマがある正方形」を作った方が勝ち(分かりやすくピラミッドで目印を付ける) 。写真で言うと5×5対4×4で赤の勝ち。
「なーんだそれだけ?」と思わせておきながら実際やってみると分かるんですが、1手番で2個置ける&たった4個でパターン完成なので、単純な見落としのケースを除くと、序盤からずっと1ミス=ほぼ挽回不可能な攻防が続きます。
手抜きは無しとして何手まで持ちこたえられますかね?キリキリしたプレイ感が好きな方はチャレンジしてみてください。
リミット (Limit)
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相手を手詰まりにさせたら勝ちの配置&移動ゲーム。
ゲームが配置フェーズと移動フェーズに分かれており、前半でタイルとボールを配置してボードを形作り、後半にボールの移動とタイルの除去で相手を追い詰めていくという流れです。
ボールが取り除かれる条件がちょっと囲碁に似ていて、呼吸点(隣接する空きタイル)がなくなった同色ボールの集団が一気に取り除かれるというものです。ただし勝敗はボールの数ではなくあくまで手詰まりにならないこと。数の多少よりも退路の確保の方が重要だったりします。
これに加えて、空きタイル上を縦横無尽にボールが移動できたり、タイルの除去によって刻々と盤面が狭まっていくなど、見た目以上にダイナミックな展開が楽しめます。
自分の思い通りの手を打つには何回かプレイが必要かもしれませんが、1プレイ20~30分程度なので案外気軽に遊べます。
なお写真は通常版ではなくDeluxe版になります。値は張りますが、ビリヤードと同じ材質でツルッツルのボールは触るだけで気分がアガる逸品です。といっても、通常版も見た目が若干チープではあるものの内容数は一緒ですし「ゲームが楽しめればOK!」ということならそちらで全然楽しめます。
トライアド (Triad)
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ポップな顔して底意地の悪さをのぞかせる3人専用ゲーム。
nestorgamesには3人用ゲームとしてレッド(Red)、ブルー(Blue)、グリーン(Green)という色シリーズがあり、これらは初めての人にもオススメなんですが、このトライアドをその層に出したらほぼ間違いなく「わけわからん」と言われてしまうと思うので、あくまでアブストラクト系に慣れた3人でやってみてもらいたいゲームです。
ゲームとしてはコマの直線移動&除去を繰り返して誰かのコマが0になったときに残り2人のうちコマが多く残っている方が勝ちなんですが、初心者お断りなポイントはその頭がこんがらがるルール。
手番に自分のコマを1個移動させて移動先に隣接する敵コマをすべて除去するのが基本なのですが、実は移動先のヘクスの色が次手番のプレイヤーになります(ただし自分の色のヘクスには移動できません)。ならトップ目じゃない方に次手番を渡そうとしますよね。そんな分かりやすいゲームじゃないんですよ、コレ。
コマを移動させるときは「一番多く敵コマを除去できるヘクス」にしか移動できません。つまり、例えば3個除去できるヘクスが1箇所だけあって他のヘクスは2個以下しか除去できない盤面だった場合、自分の手番なのに移動の選択肢がないということです。移動先の色が次手番を渡したくないプレイヤーの色だったとしてもです。
あとは手番終了時に次手番ではない方の敵プレイヤーのコマを1個任意の場所に置くので、これによって最多除去の場所が変わってきたりもします。
がんじがらめの制約の中でいかに敵2人を操るかが面白ポイントで、うまくしかければ少しの間”ずっと俺のターン”状態にすることもできるわけです。ルールブックには「一方の敵を操ってもう一方の敵を全滅させることもできる」とさえ書いてあります。さすがに自分はそこまで先を読むことはできませんが。
3人専用な上に人を選ぶゲームなので出せるシチュエーションは限られそうですが、我こそはという方はぜひお試しを。
コンストラクター (Constructor)
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このコンパクトなケースをもってしてもスカスカなミニマルコンポーネントなんですが、ゲームの面白さ、ルールの美しさ、見た目のクールさ、3拍子揃って個人的にお気に入りなゲームです。
手のひら大のたった9ヘクスしかないボード内で3種類のコマ(大リング、中ディスク、小ディスク)を配置・移動し、どちらかが手詰まりになったときに、所有する(=自分のコマが最上段にある)スタックが多いプレイヤーの勝ち。
手番は自分のコマを1個配置するか移動するかです。配置の方は自分のコマを任意の空きヘクスに置くだけ。特徴的なのは移動ルールで、3つのコマが三すくみのような関係になっています。
小ディスクは中ディスクに乗れる
中ディスクは大リングに乗れる
大リングは単独の小ディスクにはめ込める
さらに、まだ他のコマと合体していない自分の単独コマしか移動できず、相手のコマの上にしか移動できません(空きヘクスや自分のコマの上には移動不可)。
実際にプレイしないと分かりにくいんですが、移動ルールがスゴく良くできていて、たった9ヘクスなのに相手への牽制や所有権の取り合いがジレンマたっぷりで悩ましく面白いゲームです。アブストラクト好きの方にはぜひプレイしてほしいですね。
スタックス (STAX)
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さらに歯ごたえがほしい方にオススメしたいのがコレ。トゲがいろんな方向に突き出ているタイルが特徴です。
ゲームの目標はトゲのないタイル=キングを追い詰めて捕獲する(キングの上に乗る)ことですが、最初は何もない状態から始まります。
キングが場に出ていないゲーム序盤は互いにタイルを置くことしかできないのですが、臨戦態勢が整ったと思ったプレイヤーは自分のキングを配置することで次から配置済みのタイルを移動できるようになります。手前で紹介したリミットとは異なり、自分で移動開始タイミングを決めることができるわけですね。
移動する場合はそのタイルのトゲが指す方向へ直進させるのですが、色にかかわらず移動先タイルのトゲが進行方向と同じ方向を向いていればさらにその先へ進むこともできて、一気に複数マス直進できます。他にも空きマスを通過できたり移動後に回転できたりといった細かいルールがありますが割愛。
もう一つの大きなルールはステップルール。全タイル/スタックについて、それぞれ階段状に下るルートが最低1つはないといけないというもので、これがかなり制約になります。
ざっくりルールを聞くと「トゲが多いと全方向に攻撃を仕掛けられて強そうだな」となり、実際にある面でそうなんですが、トゲが少ないタイルにはこれ以上先に進ませないという防御の側面があります。全方向にトゲがあるタイルは確かに強いですがどの方向からのタイルも通過させてしまいますからね。
そういった各タイルの攻撃力・防御力を意識した上で、序盤にキング用の安全な場所を確保しながらなるべく戦力を追加しつつ、どのタイミングで攻撃(移動)に転じて相手のキングを詰めていくか、かなり悩ましいゲームです。
一手一手の選択肢が多いので、そういったタイプに抵抗がなくてある程度複雑なのが好きな方にプレイしてみてもらいたいですね。
パーティクル・アクセラレーター (Particle Accelerator)
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ラストを飾るのは、絶版まで含めたnestorgamsの全ゲームにおいて唯一のアクションゲーム(!)。これを最後に持ってくるのはどうかと思ったんですけどね、まあオマケのネタ枠ということで。
プレイヤーたちが扮するは商人でもなく貴族でもなく科学者でもなく…粒子加速器です。もう一度言います。粒子加速器です。人じゃないです。
ゲームの目的は、発射口から陽子、電子、中性子を指で弾いて原子核と電子殻に突入させ、周期表に沿って水素~ネオンの原子を順に作っていこうぜ!という独創的すぎるフレーバー。
それでも、だいたいこういうアクション系ってみんなでワイワイ楽しめるよういい感じにデフォルメして絶妙な難易度になってるじゃないですか。否。マジで周期表のHe~Ne原子を忠実に再現させられます。
陽子と中性子は原子核に入れないとミス。
電子は細ーーい電子殻(K殻やL殻)で止まらないとミス。
He~Li間とLi~Be間は陽子と中性子を同時に突っ込まないとダメ。
他の粒子を弾き出してしまったら原子が崩れ、安定同位体に留まったらセーフだけど、そうじゃなかったらメルトダウンで即敗北。
アクションゲームにここまで現実に忠実なルールいる??? ノーミスでネオンまで到達できた人は神です。
おわりに
ふー、今回も記事を書くのが大変でしたが、少しでもアブストラクトゲームやnestorgamesの同好が増えると嬉しいところです(最後のはアブスト関係ないですけど)。
さて明日のAdvent Calendarは、以前にGIPF project七番勝負で対決したり、一緒に福岡アブストラクトゲーム会を主催したりしたきぬりすさんの記事ですー。
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ats0101 · 4 years
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ネスターゲームズ(nestorgames)に和訳を提供しました その10
2017年夏頃から始めたnestorgamesへの和訳提供ですが、細々と続けて気付けば135個になってました。自分でもびっくり。
その9以降に和訳を提供したゲームは以下の通りです。公式サイトの”languages”のページからダウンロードできます。
チェクス (CHEX)
フューズ (Fuse)
イーチーシーチー (Iqishiqi)
ママラス (Mammalath)
ミュルミドーン (Myrmidons)
サタンズチェッカー (Satan’s Checker)
渋 (Shibumi)
スリーパーズ (Sleepers)
シュガーグライダー (Sugar Gliders)
刃の飛び交う屋敷 (The House of the Flying Blades)
刃の飛び交う寺 (The Temple of the Flying Blades)
アップタウン (Uptown)
スクー (SQU)
スタックス (STAX)
グザッツ (XATS)
12/20のボドゲ紹介Advent Calendarはまたnestorgames関係の紹介記事を予定してるので、そろそろ書き始めないと。
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ats0101 · 5 years
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ボードゲーマーに100の質問 2019年度版 をやってみた
こちらで公開されている「ボードゲーマーに100の質問 2019年度版 Ver1.0」をやってみました。
こういった自己紹介系ってブログでもTwitterでもほぼやったことがないのですが考えてるときは楽しいですね。今後も変わっていくと思いますが、今現在の答えです。
Q1 ボドゲ歴は何年ですか?
5年弱
Q2 初めて遊んだボードゲームは何ですか?
ボードゲームをボードゲームと認識してなかった子供の頃を除くと、ブロックスです。
Q3 誰とボードゲームを遊ぶ事が多いですか?
家族、ボードゲーム仲間、オープン会で見知らぬ人
Q4 どこでボードゲームを遊ぶことが多いですか?
自宅、オープン会
Q5 どれくらいの頻度でボードゲームで遊びますか?
毎月3~5日くらい
Q6 ボードゲームはいくつくらい持っていますか?
今で430個くらい。うち130個くらいはアブストラクト系。
Q7 あなたのベストボードゲームは?
コンコルディア
Q8 好きなゲームデザイナーは誰?
ミヒャエル・キースリング ヴォルフガング・クラマー マック・ゲルツ ディーター・シュタイン
Q9 嫌いな(苦手な)ゲームデザイナーは?
特にないです。
Q10 好きなメカニクスは?
エリアマジョリティ、セットコレクション、アクションポイント
Q11 苦手/嫌いなメカニクスは?
正体隠匿、推理
Q12 好きなボードゲームのテーマ/モチーフ/世界観は?
特にないです。
Q13 嫌いな/避けてしまうボードゲームのテーマ/モチーフ/世界観は?
特にないです。
Q14 人気あるけど好きじゃないゲームはありますか?
人狼系
Q15 お世辞にも面白いとは言えない/あからさまな欠点がある/万人受けするとは言えないけど、好きなゲームありますか?
特に思いつかず。
Q16 好きだけど持ってないゲームありますか?
ハンザテウトニカ レーベンヘルツ
Q17 好きじゃないけど持っているゲームありますか?
ないです。
Q18 好きなアートワークのボードゲームは?
コンコルディア ダイナソー・アイランド
クワンチャイ・モリヤ、ヴィンセント・デュトレ、イアン・オトゥールのアートワーク、いいですよね。
Q19 ボードゲームのアートワークやコンポーネントをどの程度重視していますか?
プレイするときに楽しくなるのでかなり重視します。
Q20 オサレな見た目のボードゲームは好きですか?
好きです。プレイする楽しみとアートを見るような楽しみを同時に味わえるようなものです。
Q21 お気に入りのボドゲグッズ、教えてください。
カードスタンド。手札が多くなっても見やすいし、強く握られてカードが折れるといった心配もなくなるので。カードがあるゲームを持ち込むときは常に持って行きます。
Q22 TRPGゲーマーですか? もしくは経験者ですか?
いいえ。
Q23 TCGゲーマーですか? もしくは経験者ですか?
いいえ。
Q24 ソシャゲをプレイしますか?
いいえ。
Q25 アニメやマンガ、コンシューマーゲームなどを好みますか?
アニメはほとんど見てないですが、マンガとコンシューマーゲームはそれなりに。
Q26 ぶっちゃけオタクですか?
オタクの定義も曖昧なのでなんとも。。。 まぁ昔のイメージでいうところのオタクではないと思います。
Q27 同人ゲーム買いますか?
特に敬遠してるわけではないですが、結果的に持っている数は少ないです。
Q28 国産ゲーム買いますか?
普通に買います。
Q29 KickstarterでKickします/しましたか?
ちょくちょくします。 興味ある方は以前書いたボードゲーマー向けKickstarter講座を見てもらえたら。
Q30 米アマゾン、独アマゾンを使ってボードゲームを輸入したことがありますか?
どちらもあります。ただ、米アマの方は結構外箱が潰れてたり、新品なのに盛大に箱が破れてたとか、個人的にハズレ引く率が高い…
Q31 ゲームマーケットに行ったことはありますか?
行きたいけど行ったことないです。
Q32 ボドゲカフェに行きますか? 行く人はお気に入りのお店ありますか?
近場にないので中々行く機会がないです。 ただ、出先で時間があれば、1人飛び込みで初見の店に入ったりはします。
Q33 ゲーム会に参加するならオープン派、クローズ派?
どちらもアリです。
オープン会で初対面の人とゲームをするのも楽しいし、クローズ会で固定メンバーと1日ガッツリ遊ぶのも楽しいです。
Q34 実は本名を知らないけどよく遊ぶボドゲ友達がいますか?
はい。
Q35 ボドゲのジャケ買いします/したことありますか?
結構あります。
Q36 初心者相手のツカミに絶対ウケる! キラーコンテンツ的なボドゲはこれ、というものはありますか?
千差万別なのでなんとも。
Q37 ボドゲ未経験の初心者(ゲームを普段遊ばない人)にボドゲを遊んで貰うなら、どういうラインナップで攻めますか?
相手が「考えるのが大好き」という人でもなければ、説明5分以内を目安にしたいところです。
基本は相手をイメージして選びますが、奇をてらわずブロックス、コンプレット、マラケシュ、インカの黄金あたり?
Q38 ボドゲ未経験の初心者(ボドゲ以外のゲームは遊ぶ人)にボドゲを遊んで貰うなら、どういうラインナップで攻めますか?
相手が好きなゲーム次第だとは思いますが、定番のドミニオン、宝石の煌き、あとはアドベンチャーランド、フィンカ、ケルトあたり。
なるべく事前に「こんなゲームでどう?」といくつか挙げて、その中で相手に選んでもらいます。
Q39 どういうルートでボードゲームを購入する事が多いですか?
近場にショップがないのでネットが多いです。
Q40 中古ゲームの購入に抵抗はありますか?
欠品や破損があるか分からない場合は抵抗あります。事前に確認できるならOK
Q41 遊ばないゲームを手放したことがありますか?
間違いなく自分の好みじゃないと確信したゲームは手放します。今遊ばないからという理由で手放すことはないです。
Q42 スリーブ入れる派? 入れない派?
合うサイズがあれば基本的に入れます。安い小箱ゲームは入れないです。
Q43 アメ(リカン)トラ(ッシュ)派? ユーロ派?
ユーロ派です。
Q44 日本以外のアジアのボードゲームに関心ありますか? 買ったり遊んだりしていますか?
いくつか持っていますが、アジア発という事を購入やプレイのする/しないの判断基準にすることはないです。
Q45 レガシー系ゲームで遊んだことはありますか? また、レガシー系ゲームは好きですか?
パンデミックレガシーの序盤だけなので、まだ好き嫌いの判断ができないです。
Q46 人狼やごいたなど(あくまでも例です)の、チーム戦のゲームは好きですか?
チーム戦は好きです。
Q47 一対多、一対一の陣営非対称ゲームは好きですか?
好きです。
Q48 マーダーミステリーを遊んだことはありますか?
いいえ。
Q49 謎解きや脱出ゲームを遊びますか?
ないですが興味はあります。
Q50 萌え絵のボードゲームは持ってますか? 萌えっぽい絵のボードゲームを購入するのに抵抗はありますか?
持ってません。
Q51 海外のボードゲームによくある「エセジャパン」的な世界観のゲームをどう思いますか?
ネタとしては結構好きです。
Q52 BGGのアカウントを持っていますか? 普段からBGGを見て/利用していますか?
頻繁に利用します。
Q53 ボドゲーマのアカウントを持っていますか? 普段からボドゲーマを見て/利用していますか?
アカウントは持っていますが今の利用率は高くないです。
Q54 ゲムマ以外のボドゲフリマなどの即売会イベントに参加した事がありますか?
はい。
Q55 プレイヤーのマイ担当カラーを決めていますか? 決めている人は何色ですか?
基本は緑ですが、バッティングするときは大体譲ります。
Q56 トリックテイキングは好きですか? 好きな人はメイフォローとマストフォローどちらが好きですか?
自信を持って好きだと言えるほどトリテの経験はないですが、今までやったことがあるゲームはみんな面白かったです。メイフォロー、マストフォローによる好みは特にないです。
Q57 トランプゲームで遊びますか?
特段嫌いではないですが、遊ぶ機会がないです。
Q58 ワードゲームは好きですか? また、得意ですか?
好きです。得意かというと特には。
Q59 大喜利ゲームは好きですか?
結構好きです。
Q60 協力ゲームは好きですか?
可もなく不可もなく。
Q61 バランスゲームは好きですか?
結構好きです。
Q62 紙ペンゲームは好きですか?
ガンシュンクレバーはかなり好きですが、紙ペンゲーム全般が好きかと言われると特には。
Q63 ダイスゲームは好きですか?
ダイスを振りつつも出目を何らかの形で補正していけるゲームは好きです。全くの運ゲーはあまり。
Q64 ゲームにおける運要素の比率はどれくらいがベストだと思いますか?
自分の好みは運要素が0~30%くらいですが、一般的に0%が敬遠されることは認識してます。
Q65 アプリ連動型のボードゲームは遊びますか? また、これらをアナログゲームだと言えると思いますか?
遊びたいとは思います。ただ、自分で買いたいとは思わないです(アプリの寿命が切れて将来的に遊べなくなりそうなので)。
Q66 軽ゲー派? 重ゲー派? 中量級?
好みなのは中~重ゲーですが、アイスブレイクとしてだったり初心者の人とのコミュニケーションに軽ゲーを遊ぶのは全然アリです。
Q67 2時間以上の重量級ゲームでよく遊びますか?
はい。
Q68 あなたのスマホ/タブレット/PCにはボドゲアプリがインストールされていますか?
色々入れてますが、結局実物でやりたいな…ってなってあまりプレイしてません。
Q69 有名/定番タイトルなのに、遊んだことがないゲームはありますか?
たくさんあります。テラミスティカとか世界の七不思議とか色々。
Q70 日本語版を是非出して欲しいと思うゲームはありますか?
特にないです。
Q71 海外ゲームのゲームメーカーによる邦訳の誤訳が気になる/許せない方ですか? また、メーカーのエラッタページはチェックしますか?
気になるし無くなってほしいですが、市場規模的にそこに多数の人を割けるとも思えないので結局訳者頼みなんだろうなぁ、とも思ったり。
エラッタページを自分から能動的に見に行くことはないですが、大体Twitterで情報が回ってくるので、そこで手持ちのゲームを見かけたら確実にチェックします。
Q72 海外と日本版でアートワークなどが変わるのは気になる/許せませんか?
アートワーク次第です。 雰囲気無視の酷い日本語ロゴだったりすると、正直オリジナルの方を買いたくなります。
Q73 同じ内容のゲームでも、アートワークが変わっ(て、それが好みの絵だっ)たら買いますか?
基本的に買わないですが、大幅に好みになってたら買うこともあります。
Q74 リメイク前のゲームを持っていても、リメイクされたらリメイク版も買いますか?
基本的には買わないです。コンポーネントが大幅にアップグレードされてたら買うかな、くらい。 
Q75 海外の未翻訳ゲームを自力で翻訳して遊んだことがありますか?
よくします。
ルールを理解していく楽しみがある一方で、単なる機械翻訳じゃないまともな翻訳の難しさ、大変さがよく分かります。
Q76 レビューや意見、ゲームの考察などで参考にしているボードゲーム関係の個人はいますか?
特にありません。
Q77 ここで(この)ゲームをやってみたいという場所、ありますか?(実現可能性はおいとく)
特にありません。
Q78 この人にボードゲームのマンガを描いて欲しいというマンガ家がいますか?
特にありません。
Q79 ボードゲーム関連の動画を見ますか? お気に入りの動画があったら教えてください。
あまり見ません。
Q80 ボドゲのポッドキャストを聞きますか? お気に入りがあれば教えてください。
あまり聞きません。
Q81 この人とボードゲームを遊んでみたい、この人にボードゲームを遊んでほしいという人は?(故人、非実在人物、ゲーム業界の人でなくても可)
特にありません。
Q82 「おじさんがパッケージのボドゲは面白い」という法則を知っていますか? また、真実だと思いますか?
そのジンクスは知ってますが、因果関係があるかというと???
例えば「このゲームは面白いからオッサンどアップみたいな地味な箱絵でも売れるぜ!」という自信からジンクスにつながったりするんでしょうか。。。
Q83 好きな(これくらいの規模で遊びたい、という)プレイ人数は?
4人です。アブストラクト系は2人ですね。
Q84 お泊まりボドゲ会を開催したり、参加したことはありますか?
参加したいですが、参加したことはないです。
Q85 ぶっちゃけ、クニツィアディレンマって言う? 言わない?
自分では言わないですが、そういったゲームデザインは好きです。
Q86 リボーク、ミゼール、ディール、ラフ、ディスカード、全部分かる? 普段から使う?
言われたら分かるものの、自分ではぱっと出てこないです。
Q87 上家、下家、対面、先��モ、ベタオリ、全部分かる? 普段から使う?
分かりますがボードゲームの会話で先ヅモ、ベタオリは使わないです。
Q88 ゲーム中に交渉要素のないゲームで、口プロレス(はったりを仕掛けたり相手を誘導するような発言)はする方ですか?
ゲームとメンバー次第です。雰囲気に合わせます。
Q89 同席相手がプレイングに悩んでいる際に、求められていなくてもアドバイスしてしまう方ですか?
基本的に求められたときしかしません。
Q90 ボードゲームを遊ぶ時、ハウスルールを導入したことがありますか?
一応ありますが、オリジナルの欠点を改良するもの以外は積極的に導入しようとは思いません。
Q91 ゲームの拡張は買う方ですか? 買った拡張を入れて遊ぶ頻度はどれくらいですか?
結構買います。ただ、残念ながら拡張を入れてプレイする機会は少ないです。。。
Q92 赤ポーン(ドイツゲーム大賞受賞作)のゲームは何作くらい遊んでいますか? あなたにとって赤ポーンは意味があるモノですか?
数えたことがないです。
毎年結果は気になるものの、だからといってプレイや購入の決め手になるわけではないです。
Q93 ゲームマーケット大賞の受賞作を何作くらい遊んでいますか? あなたにとってゲームマーケット大賞は意味があるモノですか?
これも数えたことがないです。
Q94 どれくらい積みゲーしてますか?
恥ずかしながら数十個はあるので優先的にプレイしたいです。
Q95 仲の良い知り合いに頼まれても絶対やらないレベルのNfMゲームありますか?
そのレベルのゲームはないです。
Q96 同じゲームを何度も遊ぶ方?
時間があればそうしたいですが、中々難しいですね。
Q97 入手が難しいが欲しいゲームありますか?
Q16と被るので省略
Q98 長考する方ですか? 他人の長考は気になりますか?
ここぞという場面では一言謝った上で長考することはあります。
2人用ゲームの長考はあまり気になりませんが、それ以外で度が過ぎる長考は正直気になります(他の人は数秒~数十秒なのにその人だけ毎手番無言で数分とか)。
Q99 ボードゲーム以外の趣味は何ですか?
歴が長いのはカラオケ、スノーボード、音楽鑑賞(邦楽中心)。他にも色々。興味の幅は広い方です。根はインドア派。
Q100 最後に、あなたにとってのボードゲームは、何ですか?
気の利いた答えは思いつかず、、、単に楽しいから遊ぶ、です。
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ats0101 · 5 years
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ボードゲーマーのためのKickstarter講座
ボードゲームのオープン会などに参加すると、最近のゲームっぽいのに売ってるところを全く見たことがないゲームや、やたらとコンポーネントが豪華なゲームを見かけたことがありませんか?もしかするとそれはKickstarterで入手したゲームかもしれませんよ。
最近Twitterで話題になったGentesのデラックス版とか、ちょっと前ならBrassのデラックス版などもKickstarterが最初の入手経路でした。そんな魅惑のKickstarterですが「そもそも何なの?」「どうやればいいの?���といった方も多いかと思います。
ということで、今回はボードゲーム界隈で最もポピュラーなクラウドファンディングサイト、Kickstarterでボードゲームを入手する方法を紹介したいと思います。独特の用語もあるので、後ほどその解説もしていきます。
※内容は2019年6月現在のもので今後変わる可能性があります。
はじめに
まず最初にクラウドファンディングサイトとはなんぞやですが、非常にざっくり言うと、個人や会社などがインターネットを介して不特定多数の人たちに「自分たちはこんなことをしようとしているので支援してくれませんか?」と募り、それに賛同する人たちがお金で支援するのを仲介するサイトです。
投資家のようなプロでなくても個人が気軽にそのプロジェクトを支援できるのが特長の一つで、今回紹介するアメリカ発のKickstarter以外にも色々あります。国内ならCAMPFIREやMakuakeなどもそうですね。そして、その中でボードゲーム関連の資金調達で圧倒的に利用されているのがKickstarterというわけです。
ITガジェット開発、新規サービス立ち上げ、イベント開催など様々なプロジェクトがあり、シンプルに寄付を募集するものや何らかの特典という形で見返りを設定するものなど様々ですが、ボードゲーム関連においては基本的にボードゲームそのものが見返りになることが大半です。
通常の購入に比べて何が良いかというとプロジェクトによってケースバイケースですが、例えば
そもそもKickstarterでしか手に入らないゲームがある。
Kickstarter限定の豪華版が選べたり、調達金額が増えるにつれて無料でおまけが大量に追加されることもある(限定コンポーネントだったり限定拡張だったり)。
一般流通前に先行入手できる場合が多い。
一般流通時よりも安価に入手できる場合も多い。
といったようなメリットがあります。
逆にデメリットとしては、
発送予定が数ヶ月~1年以上先で、さらにその予定から通常数ヶ月~1年以上遅延する。
大体送料が高い(日本宛は$20~$30程度が普通)
普通和訳は付かないので、ルールやコンポーネントを自力で和訳する等の労力がかかる。
不着・欠品・破損などがあってもすべて自分でやり取りが必要(基本的にメーカーやクリエイターと直接英語で)
後で日本語版が発売されることも時々ある。
出資者を差し置いて先に一般発売されることがある(Queen Gamesなどにありがち)。
プロジェクトが頓挫したりして泣き寝入りになる可能性がなきにしもあらず
特に最後の部分は非常に大事で、 Kickstarterはあくまでクリエイターに賛同して支援する場という位置付けであってショップではないので、原則としてゲームが無事届く保証はありません!!!クリエイターに努力義務はあっても提供責任はないので、届かなくても仕方ないと思えない人は手を出さないのが無難です!!! 間違ってもネットショップに注文するような感覚で利用しないようにしましょう。
幸い自分は過去数十件と支援した中でプロジェクトが頓挫したり途中で作者が音信不通といったケースに遭遇したことはありませんが、知人でそういったケースに遭遇した話も聞きます。また、8割のプロジェクトで当初予定よりも数ヶ月遅れて届きましたし、何回かは欠品があってメーカー連絡したり、自分だけ物が届かないので催促したりといったことはありました(たまたまどのメーカーも日常会話レベルの連絡をすればちゃんと送ってくれましたが)。
Kickstarterには一般流通には中々乗らないような魅力的なゲームが次から次へと現れますが、このような特徴を踏まえて全ては自己責任で、ということで次に進みたいと思います。
利用前の準備
Kickstarterを始めるにあたっては以下のものがあればOKです。
Kickstarterのアカウント
クレジットカード
若干の英語力
トラブルがあっても自力で解決するぞという強い意思
Kickstarterのサイトは日本語対応しているのですが、プロジェクトの説明自体は基本的に英語ですし後々の配送先確認なども英語なので、英語力が完全に0だとかなり心許ないです。とはいえ一応Google翻訳等の助けを借りればほとんどの場合はなんとかなります。
ではまずアカウントを作りましょう。Kickstarterの公式サイトにアクセスし、右上の「サインイン」をクリックしてログイン画面を表示し、下の方にある「サインアップ!」をクリックします。
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次に表示される画面で名前、メールアドレス(+確認用にもう一度)、パスワード (+確認用にもう一度)を入れて、「アカウントの新規作成」をクリックします。これでもうアカウントが作られました。超簡単!!ちなみにアカウント名はメールアドレスです。
アカウントが作成できたら、先ほどのログイン画面でメールアドレスとパスワードでログインします。ログインできたら画面右上が「サインイン」からプロフィールアイコンに変わります。
最後に、支払いに使用するクレジットカードを登録します。
画面右上のプロフィールアイコンクリックするとメニューが開くので、そこから「設定」を選びます。
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設定画面が表示されたら「お支払い方法」をクリックするとクレジットカードの入力画面が表示されるので、カード情報を入れます(セキュリティコードはクレジットカード裏面に書かれている3桁の数字です)。その後「保存する」をクリックします。
以上で準備完了です。必要に応じて追加で2段階認証を設定しておくとセキュリティ的に安心ですね。
ボードゲームを探す
ようやくここからが本題です。
Kickstarterにある膨大なプロジェクトからボードゲーム関連を探すのは大変なので絞り込みを行います。ちょっと分かりにくいので、手っ取り早く見たい方は以下のURLから開けば絞り込んだ検索結果に直行できます。
 Kickstarterのテーブルトップゲームカテゴリ
手動で行く場合は次の手順になります。
画面左上の「さがす」をクリック
検索対象として「全て」を選択
一覧表示されたら上段の「絞り込み」から ゲーム → テーブルトップゲーム を選択
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これでかなり絞り込まれます。ただし、このカテゴリにはボードゲームだけでなくTRPGも含まれます。
用語について
さて、これで好みのボードゲームを探すことができるようになりましたが、各プロジェクトの説明には色々と独特の用語が出てくるので、具体的な出資方法に進む前に解説しておきたいと思います。
【 プレッジ (Pledge) 】
支援金(出資金)のこと。繰り返しますがあくまで購入でないことを念頭に!
ちなみにプロジェクト終了前ならキャンセルすることができます(後述)。また、終了時に目標金額に達しなかった場合は請求されません。
出資期間が終了して締め切られると、予め登録していたクレジットカードからプレッジ額が引き落とされます。
【 リワード (Reward) 】
プレッジに対する対価(見返り)のことで、ボードゲーム関連のプロジェクトは大半が製品そのものです。通常版と豪華版など、いくつかのリワードから選べるプロジェクトも多いです。
【 バック (back) 】
支援(出資)すること。日本では俗に「キックする」や「蹴る」と言われる場合もありますが、公式サイトでは一貫して「バックする」という表現です。
【 バッカー (Backer) 】
支援(出資)した人のこと。
【 アドオン (Add-on) 】
支援額を増額することで追加できるもののこと。例えば拡張だったり、置き換え用のリッチなコンポーネントだったりと色々なパターンがあります。
ちなみにボードゲームの拡張のプロジェクトの場合は本体が追加できることも多く、それどころか他の製品本体を追加できる場合もあります。
ただし、そういった今回のプロジェクトそのものではないアドオンを追加すると到着が遅れる場合も多いのと、送料がその分増額される点には注意が必要です。
アドオンの追加方法には以下のようなパターンがあります。
アドオン付きリワードが元々リワードの一覧に用意されている
プロジェクト終了後にプレッジマネージャー(後述)で追加する
【 ストレッチゴール (Stretch goal) 】
一定の支援金額に達すると追加されるおまけ(追加要素など)。SGと略されたりします。
出資額そのままでコンポーネントが豪華になったり、有料のアドオンが無料になったり様々で、わざわざ通常の購入よりリスクの高いクラウドファンディングで支援する醍醐味のひとつです。
中でも「Kickstarter Exclusive」と書かれているものは限定品の意味で、一般流通版(リテール版)には原則付属しません。そう書いていないものでも一般流通版に付属しないケースは多く、日本語版が出るのを待つかSG目当てでバックするかは悩みどころですね。
【 アーリーバード (Early bird) 】
早期支援特典のこと。
例えば48時間以内に支援したら金額が安くなる、支援者の先着100人はアドオンが無料で付属、などのパターンがあります。
【 プレッジマネージャー (Plegde Manager) あるいは サーベイ (Survey) 】
プロジェクト終了後に別途メール等で案内が来る、支援内容確認 兼 追加注文画面のようなもの(あくまで注文ではなく出資ですが)。
これはプロジェクトによって実に様々で、pledgemanager.comやcrowdox.comのようなサイトが利用される場合や、メーカー独自サイトの場合もあります。
イメージとしてはショッピングカートにKickstarterで支払い済みの支援額が予め表示されていて、このタイミングでアドオンを追加したりでき、最後に配送先を入力するようなパターンが大半です。
アドオンを追加した場合は大抵画面上に支払い済み金額からの不足金額が表示されていて、内容を確定すると後で追加のクレジットカード支払いが発生します。
【 アップデート (Update) 】
プロジェクトの進捗や開発秘話などの更新情報。プロジェクトのトップページ下にリンクがあります。初期設定ではアップデートが追加されるたびに通知メールが届きます。プレッジマネージャーのアナウンスもここでされるため要チェックです。
ゲームを探す
ここからはボードゲームを入手する前提となる支援方法について説明します。先ほど説明した検索結果一覧画面を開いてください。
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各プロジェクトには
説明の冒頭
クリエイター名
現在の達成金額
達成率:達成金額が目標金額(プロジェクト成立金額)の何%に達しているか
締切までの残り期間
カテゴリ
クリエイターの住んでいる都市
が示されています。ここでまず注目したいのは達成率です。
一覧画面を最新順にすると募集が始まって間もないプロジェクトが先頭に来るわけですが、まだ先頭の方にあるのにいち早く達成率が100%を超えているということは、多くの人が「このゲームは面白そうだ!」「このクリエイターは信用できそうだ!」と判断したと言えるので、(遅延は大抵あるにせよ)プロジェクトとしてはかなり安心感があります。
ただし一点注意が必要で、中には目標金額をわざと低くしてこの達成率を大きく見せようとするプロジェクトがあります。そういった意味で、リワード数個分のような少額の目標金額が設定されているプロジェクトは怪しいので、手を出さないのが無難です。
プロジェクト内容の確認
では一覧から気になるプロジェクトをクリックして中に入ります。
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先に確認したいのはクリエイターの情報です。プロジェクトを少し下に辿ると上の写真の赤枠のように表示されています。
注目するのはクリエイター名の下にある「XXプロジェクト」と書かれた部分です。この数は、そのクリエイターが過去に立ち上げたプロジェクト数です(後ろの「XXバック済み」はそのクリエイターが他のプロジェクトをバックした数なので無視)。
ここが「1つめのプロジェクト」になっている場合、現時点でそのクリエイターが生産や海外発送のノウハウを持ってない可能性があるため、途中でプロジェクトが難航するかもしれません。「Kickstarterは初回だけど他のところでクラウドファンディングのノウハウは持ってるよ」といった説明でもない限り、あまりおすすめはしません。
ここからすぐプロジェクト説明を読んでいくのもいいですが、そもそも日本に発送してもらえるのか先に確認しておきましょう。
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画面右側にリワードの選択肢がいくつか並んでいるので、「発送」と書かれた欄があるリワードのどれかをクリックしてください。
「発送」が「世界各国」なら日本発送OKですが「地域限定」となっている場合はクリック後に表示される「出荷先地域」に日本があるかを確認してください。あればOKです。ない場合は諦めましょう。
なお、ここで表示されている「お届け予定」は全く当てになりません!はっき��言って期待するだけ無駄なので「ま、いつか届くだろ」くらいの気持ちで考えておいてください。
ここまで来たら、心ゆくまでプロジェクト説明を眺めましょう(基本的に英語です)。
ゲームの概要やルールブックの確認、どんなリワードが選べるのか、それにどんなストレッチゴールやアドオンがあるか、送料はどれくらいか、などは見ておいた方がいいでしょうね。
リワードの選択と支払い
本文を参考にしてどのリワードにするか決めたら、画面右側にあるリワードの選択肢から該当するものをクリックします。
似ているようで内容が違っていたり分かりにくいものもあるので、本文と照らし合わせながら誤って別のリワードを選択しないように注意しましょう。
ちなみに選択肢にある「リワードなしプレッジ」はいわば寄付です。物は届きません。
また、「$1以上のプレッジ」といった極端に金額の少ないものも基本的には物が届きません。しかし、これには「支援者限定アナウンスが閲覧できる」「後のプレッジマネージャーで通常の支援者同様に本体やアドオンを追加できる=支払いを後回しにできる」といったことができる場合があり、そういった目的で選択するのはアリです(プロジェクトによります)。
このほか「for Retailers」などと書かれたリワードは個人用ではなく小売店用なので基本的には選ばないでください。
リワードをクリックすると先ほどの写真のように「出荷先地域」や「プレッジ額」の欄が表示されます。
ここで注意点があります。「出荷先地域」を選んだとき「日本 (+$20)」といった金額表示がある場合は送料のことで、プロジェクト締切後にプレッジ額+この送料が引き落とされます。分かりやすく安心です。
一方ここに何も表示されていない場合、ほぼ間違いなく送料が後追いで別途請求されます。大抵はリワードに「Shipping not included (送料は含まれません)」と書かれています。
「お、安い」と思ってバックしたら、後からプレッジマネージャーの画面で送料が上乗せされて思ってたより高かったとならないよう、必ずプロジェクト本文の後半に書かれている送料(Shipping Info)の項目を確認して、日本への送料を確認しておきましょう。送料請求は忘れた頃にやってきます。
また、極端にコンポーネントが多いゲームだったり、クリエイターのノウハウが貧弱だったりすると、締切後に「ごめん、当初見積が甘かったので送料追加請求するね」などというケースも稀にあり、その際は諦めて追加支払いするしかありません…
以上を踏まえた上でリワードの「次へ」をクリックすると支払い画面に移ります。
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ここに合計金額が表示されていますが、実際の請求では円レートの変動やクレジットカードの海外手数料などが加算されるため、これより若干高くなることが多いです。
また、先ほども説明したとおり送料が後追いの場合、この画面で「配送」が0円でも後でしっかり請求が来るのでご注意を。
以上の内容で問題なければ「プレッジ」をクリックすることで完了になります。
この時点ではまだ支払いは発生せず、プロジェクトの締切後、目標額に達していれば支払われます。
リワードの変更、取り消し
もしリワードを変更したり、支援自体を取り消したくなった場合は以下の手順で変更・取消できます。
まずバックしたプロジェクトのトップページを表示させます。すると最上段に「プロジェクトをバックしました」と表示されているので、「プレッジの管理」をクリックします。
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すると変更画面に移動するので、ここで「プレッジ内容の変更」あるいは「プレッジを取り消す」を選ぶことができます。
プロジェクト終了後の流れ
プロジェクト終了から実際にゲームが手元に届くまでの流れはプロジェクトによってケースバイケースです。大まかには
終了時点でクレジットカードからプレッジ額が引き落とされる。
プロジェクトから都度進捗等のアップデートがある(設定を変更していなければアップデートが更新されるたび通知メールが届きます)。
プロジェクトのアップデートでプレッジマネージャーにアクセスするようアナウンスがあるので、アクセスしてアドオンの追加や配送先の住所と電話番号を入力して確定する。
届くのを待つ。
という感じです。
プレッジマネージャーのアナウンスがあるタイミングはプロジェクトによってまちまちですが、生産の終了に近づいてきたあたりが多いですね。プロジェクト終了から数ヶ月後が普通なので「いつアナウンスがあるんだ」とやきもきせず気長に待ちましょう。
なお、アナウンス時には合わせて期限も告知され、期間内にアクセスして支援内容や配送先を確定させないと物が届かないので必ず確定させてください。通知メールが迷惑メールに入ったりしないように注意して、アップデートを見逃さないようにしましょう。
なおプレッジマネージャーと総称していますが、前述の通りプロジェクトによって使われるサイトはまちまちなので、具体的な手順は割愛します。いずれにしてもそのサイトはkickstarter.comではないので、怪しいサイトだと思ってスルーしないように注意が必要です。
その後はひたすら届くのを待つわけですが、大抵はアップデート情報で各地域への発送見込みがアナウンスされます。そこに書かれた見込みの日付よりさらに数週間遅れることはざらなので、ここでも気長に待ちます。ただ、もし1ヶ月以上経っても届かなかったら何らかのトラブルが発生しているかもしれません。
この場合はクリエイターに「自分は日本に住んでいますが未だに製品が届いていません。至急送ってください。」といったメッセージを(英語で)送りましょう。大抵の場合は何らかのレスポンスがあります。
メッセージの送り方ですが、バックしたプロジェクトのトップページにアクセスし、上段にある「表示する」をクリックします。
そこに「メッセージ」というタブがあるのでクリックすると文章入力欄が表示されるので英語で入力して「メッセージを送信」をクリックします。
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これでクリエイターから何らかのレスポンスが返ってくるはずですが、数日間返信がないのは普通なので、イライラせずに待ちましょう。
おわりに
どうでしたでしょうか。色々ややこしそうに見えますが、慣れたら意外に簡単です。基本的にはリワード選んでバックして、プレッジマネージャーのアナウンスが来たら住所を入れて後は待てばいいんですからね。
とはいえ、どこまで行っても自己責任。繰り返しになりますが最悪届かなくても仕方がない、何かあっても自分で解決するぞという方だけ利用しましょう。プロジェクトで掲げられているゲームを「買った」のではなく「支援した」のですからね。
この記事がKickstarterに興味のある方の参考になれば幸いです。
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ats0101 · 5 years
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ネスターゲームズ(nestorgames)に和訳を提供しました その9
前回(その8)からしばらく間が空きましたが、その間も公式サイトには少しずつ 和訳を提供していました。以前書いた紹介記事は こちら と こちら。
この半年くらいで「ゲームマーケットにネスター社長が初来日!」や「ついに日本でも取扱店が!しかも一挙に複数店舗!」といった日本でのnestorgames関連トピックも立て続けにあって、着実に知名度は上がっているようですね。
前回ブログ更新以降、以下の和訳を提供しました。ゲムマに向けて和訳を依頼されたものなどTwitterではアナウンスされていないものも含みます。
コンシークエンス (Consequence)
コンストラクター (Constructor)
コーポレーション (Corporation)
ハレオ (Jaleo)
マナラス (Manalath)
ナイス (NYSE)
サルタ (Salta)
スペース・ディフェンダーズ (Space Defenders)
タイリッツ (TAILITS)
ユニティ (Unity)
火星の庭 (Gardens of Mars)
イオの庭 (Gardens of Io)
エンケラドゥスの庭 (Gardens of Enceladus)
ダブルセブン・バイナリコーディング・ヘクスドミノ (double-seven binary-coding hexdominoes)
リンク先にゲームの写真もあるので、興味のある方はそれで雰囲気をつかみつつルールを読んでみてください。
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ats0101 · 5 years
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ネスターゲームズ(nestorgames)について その2
この記事は ボドゲ紹介 Advent Calendar 2018 の20日目です。
前日はぬん君の「数エーカーの雪」紹介記事でした。相変わらず切れ味抜群で思わずやってみたくなるキャッチーな記事。ぐぬぬ、文才のない自分は………オムニバス形式の物量作戦で対抗だ!
ということで、今回はブログやTwitterでも何度か紹介しているアブストラクトゲームメインのパブリッシャー、ネスターゲームズ(nestorgames)についてたくさん紹介していきます。
nestorgamesといえば1ペンケース1ゲームなコレですね。下の写真だけで50個以上のゲームがあります。小箱カードゲームじゃないのにこの空間効率。日本の狭い住宅事情に優しい!
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よく知らない方は以前の紹介記事を見てもらうといいかも。あと公式サイトに日本語訳を大量に提供させてもらってるので、気になるゲームがあれば大半はルールも確認できます。
さてさて、nestorgamesは一部の比較的話題に上がるゲーム以外はどんなゲームなのかほとんど情報がないのが実情です。なので、今回はあえて有名どころ以外のゲームを紹介したいと思います。
ちなみにこのブログで過去にnestorgamesのゲームについて触れている記事をざっとピックアップしてみました。こちらもお時間あればどうぞ。
コンヘックス(ConHex)、ペントアップ(Pent-Up) マーゴ(Margo) ザイク(Zaic)、錦鯉(Jin Li)、リンケージ(Linkage)、ダカーポ(dakapo) リブラ(Libra) アメーバ(Ameba) オード(Ordo)、アマゾン(Amazon)、カラニッシュ(Callanish)、ヘックス(Hex)、ヴォロー(Volo)、ヤバラックス(Yavalax) ミュルス・ガリカス(Murus Gallicus) アクロン(Akron)、ペントアップ(Pent-Up)、ヤバラス(Yavalath)
ではいきましょう!
ロット (Lot)
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一言で言うなら二重三目並べ。
手番ではコマを1個置くだけです。自分のコマが直線で3個並んだら、その1箇所にコマを乗せて2段にして残り2箇所からはコマを取り除きます。2段が直線で3つ並んだら勝ち。説明1分、やー簡単。
が、実際やってみると一筋縄ではいかないことが分かります。3個並ぶと2個減るので、その時に自分の場の支配が弱まるのを見越して布石を打っておかないと、勝ちに近づいたつもりが遠のいたなんてことが起こります。
とはいえ、ルールが直感的に分かりやすく勝ちまでの道筋も比較的立てやすいので「ちょっとやってみませんか?」と誘いやすいゲームかなと思います。
ちなみに写真はアクリルコマ版。廉価版のプラスチックコマ版もありますが、やっぱりアクリルコマの方が気分もアガるってもんです。
オナガー (Onager)
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投石器をモチーフとしたゲームで、開始時に手前2列(自分側)に並んでいる自分のコマを最終的に一番奥の列(相手側)へ送り込���のが目的です。
特徴はコマの移動方法で、単に1マス隣に移動する以外に「ジャンプ」があります。これは、移動するコマ以外に起点となる自分のコマを指定し、”移動元〜起点の距離”=”起点〜移動先の距離”になるような位置にコマを直線移動させます。起点のコマを中心として鏡写しのような位置までコマを一気に移動させることができるわけです。
一見すると到達系ゲームなのに、一番手前の列からいきなり一番奥の列にジャンプしての大逆転もあり得るというのが面白いところ。気の抜けない展開が続くダイナミックなゲームです。
ここのつ (9tka)
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今回紹介する中では唯一のエリアマジョリティ系ゲームで、2~4人でプレイできます。ボードが各エリア9マスの9エリアからなり、4人プレイ時は各自のコマ数も9個でまさに9づくし。
各エリアに赤のコマ(中立の障害物)を1個ずつ置いてからゲームスタート。
まず手番順に各自1個ずつ自分のコマを外周(9エリアの外)のどこかに置きます。全員がコマを置ききって外周が埋まったら前半戦終了。
後半戦は手番順に各自1個ずつ自分のコマを内側のエリアに向けて移動させます。途中で曲がったりはできず、他のコマか対岸の外周に当たるまで正面に直線移動させるだけ。
全員がこれ以上移動できなくなったゲーム終了です。エリア毎にコマ数単独1位のプレイヤーがそれぞれ1点獲得し、最高点のプレイヤーが勝ち。
これもなにげに説明が簡単で駆け引きも分かりやすく短時間で勝負がつくので、ちょっと出すのに重宝する隠れた良ゲームと思ってます。
スタック-22 (Stack-22)
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nestorgamesの紹介で真っ先に挙げられるゲームといえばペントアップ(Pent-Up)。ルールのシンプルさ、戦略性、見た目、と3拍子揃った人気作です。
これには同一ルールで三角形ベースのカウンタープレイ(Counterplays)と六角形ベースのセブン(Seven)があります。
このシリーズは共通で「全タイル配置後、最上層にあるタイルが多いプレイヤーの勝ち」なのですが、ルールの肝は「タイルは可能な限り上の階層に置かなければならない」という制約です。どこにでも置けるわけではないのがミソで、相手のタイルが土台になるように仕向けてその上に自分のタイルを乗せるのが基本。毎手番自分と相手の残りタイルを見て相手の次の行動を縛るように置いていくのがゲームの醍醐味と言えます。単に自分の置きたいタイルを置いてるだけでは駆け引きになりません。
そんな前提からのコレ、シリーズ最新作のStack-22。タイル数がペントアップの約2倍、セブンの約3倍という多さ!
開始時点で両者合わせて44個のタイル、しかもグリッドの認識に慣れが必要な六角形ベース。これらをぐるっと眺めて各タイルがどの階層に置かれることになるかを毎手番見極める必要があります。ルールブックで「これはカジュアル向けじゃないよ」とわざわざ警告されているのは伊達じゃない!
nestorgamesからの挑戦状とも言えそうなStack-22。シリーズをやったことがある人はこれをプレイしてそのヤバさを体感してみてください。
デュプロライン (DuploLine)
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基本はコマを直線で4個並べたら勝ちの四目並べなんですが、全く違うプレイ感です。
まずディスクとリングの2種類のコマがあり、勝利条件も「ディスクを4個並べる」と「リングを4個並べる」の2種類あります。
手番でやることは、以下の2つを任意の順番で。
新たに自分のディスクを相手のディスク/リングに隣接して配置するか、 既存の自分のディスクを隣接する任意のリングの中に入れる。
新たに自分のリングを相手のディスク/リングに隣接して配置するか、 既存の自分のリングを隣接する任意のディスクにかぶせる。
これに全てのコマがつながっていないといけないという縛りがあります。
この分割禁止ルールと一度ディスク/リングが合体したらもうそのマスには入れないルールで互いに牽制し合いながら、ジリジリと布石を打っていくイメージです。
基本ルールが同じで対辺の接続が目的のデュプロヘックス(DuploHex)もありますが、個人的にはこのデュプロラインの方が断然好みですね。とはいえデュプロヘックスも高評価は多いので人それぞれかと思います。
ラスカ (Laska)
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伝統ゲームであるチェッカーのバリアントで、デザイナーは約100年前のチェスチャンピオン。
チェッカーの基本は、斜め前に1マス進むか、斜めに相手のコマがあれば必ず飛び越えて取り除く、を繰り返し、相手のコマを全部取り除くか手詰まりにさせれば勝ち。コマが取れるなら必ず取らなければならないルールを利用しての肉を切らせて骨を断つ攻防が魅力の一つです。
これに対して、ラスカは飛び越えた相手のコマを取り除かず移動先のマスに道連れにします。なので飛び越えた後は足下にコマが増えます。そして、この際に移動先へ道連れにするのは飛び越えられたスタックの一番上のコマだけなので、その下敷きになっていたコマが復活するというのが最大の特徴。
ぱっと聞いただけだと面白さが分かりにくいんですが、実際やってみるとこれが面白いんですよね。相手のコマが復活するからこの手は打てない!という縦方向のジレンマが加わって、チェッカーとはまた別の楽しさがあります。
アイザック (Isaac)
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nestorgamesの尖ったラインナップの中でも中々の異端児。見た目でどんなゲームか全然想像できないというのはアブストラクトゲームあるあるですが、これもまさにそんなゲームの1つ。
といっても基本的なルールは実は簡単。
まずゲームは前半戦と後半��に分かれています。 前半戦は、長さに応じて素点が刻まれた棒を2人が交互に置き、全部置いたら終わり。 後半戦は2人が交互に棒を取り除きます(ただし既に取り除いた棒より短い棒は不可)。棒を取り除くたびに得点が入り、合計得点が高い方の勝ち。
棒を取り除いたときは、得点 = (棒の素点) × (その棒の両端の延長線上にある棒の本数) としてスコアトラック上のスコアカウンターを動かします。
スコアトラックはどこに?ボードをよーく見ると端っこの縦横に小さく0~9が書かれています。なんとこのゲーム、ボード自体がスコアトラックです。しかも、カウンターが乗っているコマは取り除けなかったり、取り除く棒の延長線上にカウンターがあると得点が2倍になったりするメタ的ルール。
そして、棒の除去で得られる得点はわざと少なくしてもOK。あえて獲得点数を減らして相手を妨害するなんてことができます。といっても中々ウマいこといかないんですけどね。コツをつかむには何度かプレイが必要なゲームです。
同じコンポーネントで、橋を架けるように棒を置いていくファウンデーションズ(Foundations)と、一度置いた棒をスライドさせて空いたスペースに棒を置いていくハリ(Hari)というゲームも遊ぶことができます。
モレリ (Morelli)
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これも綺麗な見た目して結構独特なゲームです。さっきのアイザックは意外とあっさり塩味ですが、こっちは豚骨。
オセロみたいなコマを最外周(赤の枠)に点対称にランダム配置してスタート。コマを移動していき、中央マス(玉座)を中心として自分のコマが正方形の四隅になるようなパターン(フレームと呼びます)を完成すると玉座を奪取。玉座を互いに奪いつつ、どちらかが手詰まりになった時に玉座にいる方が勝ちです。
各コマの移動はチェスのクイーンと同じなんですが、今いる枠より内側の枠にしか止まれません。つまり中央へ中央へと進みます。さらに、相手のコマ1個を自分のコマで挟むとオセロみたいに反転します(オセロと違ってあくまで1個だけが対象ですが)。
この移動・反転ルールだけでも結構頭を使う上、フレームは45度回転した形でも30度回転した形でも、中央を中心とした正方形ならオールオッケーなので、パターンビルディング系が得意な人に挑戦してほしいゲームです。
相手に気付かれないようにさりげなく布石を打ち、虚を突くようにフレームを完成させられると嬉しいですね。
ちなみにコマがかなり小さいので手の大きい人はちょっと大変かも。
ハロードリー! (Hello Dolly!)
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逃げ出した羊を小屋に連れ帰るのがテーマのゲーム。
アブストラクトのイメージが強いnestorgamesですが、実はこういうテーマ性があるゲームも結構あったりします。といってもルール的にはいわゆるアブストラクトストラテジーな、運要素なし、非公開情報なしのゲームが大半なのは間違いないんですが。
そしてこのゲーム、かわいい顔してプレイ感は中々シビア。間違っても「これカワイイねー」と言ってきたアブストラクト初心者に勧めてはダメです。やるならある程度アブスト慣れしてる人同士でやった方がいいかと。
概要ですが、まず羊と羊飼いのコマがあり、羊は一番外側の三角形の頂点からスタート、羊飼いは茶色い円形の道の初期位置からスタートです。羊は線の交点を移動し、羊飼いは道に沿って三角形の中を順に移動します。羊は点を、羊飼いは面を移動する感じ。つまり羊と羊飼いはぶつかりません。
手番の移動の結果、羊飼いのいる三角形の頂点3つが羊で埋まっていたら、色に関係なくその3匹が小屋(ボード上段のマス)に帰って行き、自分の羊を5匹以上帰せたら勝ち。
そしてこのゲームが難しめな点。まずプレイヤーが直接動かせるのは羊だけです。しかも羊は途中で止まれず、他の羊か突き当たりまで直線移動するのみ。得点に絡もうと中央に羊を近づけるだけでもスライドパズルやハイパーロボット(Ricochets Robots)のような思考が必要です。
さらに羊が移動した距離(交点数)だけ強制的に羊飼いが時計回りに移動します。羊飼いの周りに3匹集まったら自分の羊だろうが相手の羊だろうがGo homeなので、これも考慮する必要があります。
この羊と羊飼いのままならない移動を制してようやく勝てるわけですね。やりたくなってきましたか?そう思ったあなたは中々のアブスト脳なのでぜひやってみてください。(こんな書き方してますけど個人的には好きなんですよ)
渋 (Shibumi)
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最後はミニマルさが最高に渋いShibumi。
Shibumiという単独のゲームがあるのではなく、一定の基本ルールを規定したゲームシステムを指しています。使うのは(最大で)16個×3色のボールと4×4の穴が空いたボードのみ。
ルールブックは80ページ以上の大ボリュームで、Shibumiのゲームシステムに則った35個のゲームが紹介されています。これらは過去に開催されたShibumi Challengeというルールコンテストから選りすぐられたもので、デザイナーも様々です。(現時点でまだ公式は英語のみですが)
基本的に4×4のピラミッド型スタッキングゲームなんですが、N目並べ、コネクション、パターンビルディング、パズルなどなど、ゴールやメカニズムが多種多様で「こんなミニマルな枠組みからこんなに広がるのか!」と感動すら覚えます。ルールブックはカテゴリで分けられていて、各カテゴリ冒頭にあるメカニズム説明も読み物として面白いので、その手のが好きな人にはオススメです。
まさに読んで楽しい遊んで楽しいの一石二鳥。短時間で終わるゲームも多いので、取っ替え引っ替えプレイしてみるのもいいですね。
ちなみにShibumiにはいくつかエディションがあります。 写真はShogun Edition。ボールがビリヤードの球と同じ材質で高級感があり、小さいのに持つと重量感があってずっと触っていたくなる感じです。箱も総アクリル製でインテリアの域です。そしてShogunと同じボールで箱がないのがSamurai Edition。 玉がプラスチック、ボードがウレタンになった廉価版がNinja Editionです。見た目はかなりチープになりますがはるかに安いです。コンポーネントの数は一緒なのでプレイに支障はありませんしね。
おわりに
そんなこんなでnestorgamesのゲーム紹介でした。
改めてこの数を記事にすると結構大変ですね。。。いちnestorgamesファンとして、一人でも興味を持ってくれたり興味が深まった人が増えてくれると嬉しいです。
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ats0101 · 6 years
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福岡アブストラクトゲーム会を開催しました
先日9/22(土)に自身初のオープン会となるアブストラクト系オンリーのゲーム会、題して「福岡アブストラクトゲーム会」(そのまんま) をボードゲーム仲間のキヌさんと共同で開催しました。
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発端~準備
元々アブストラクトゲームが好きで色々と集めていたのですが、通常のオープン会では立てにくく(2人で限られたテーブルを占有する、見た目が運要素なしのガチゲームそうで敬遠される、等々)、中々気軽にやりましょうと持ちかけられませんでした。
ただ、東京で開催されているアブストラクト中心のゲーム会である土嚢の会に参加したことで「アブストラクトゲームが気兼ねなく次々できる環境っていいなぁ」と思いまして、「でも自分の周りだとそういう会を開きそうな人がいない…」「まぁ自分で開催してみるか」というのが発端です。
会の性質上2人用がほとんどなので、自分1人のインストだけで回らないことは明らか。誰かに手伝ってもらおうと思って真っ先に頭に浮かんだのが、以前自分とGIPF projectを13連戦したキヌさんでした。話を持ちかけたところ快くOKをもらい、晴れて2人で企画スタート。
アブストラクトゲームと言えばルールの美しさだけでなくデザイン性が高いものも多いし、やるならオシャレな空間にしようということでキヌさんと意見が一致。あと、ただでさえプレイ人口の少ないアブストラクト系を地方で開催すると人がほとんど集まらないかなと思っていたので、自分にとっては結構遠征ですが場所を博多周辺に。会場の下見やオーナーさんとの事前打ち合わせ等々の結果、下のようなカフェバーを借りることになりました。
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当日は会のイメージぴったりの落ち着いた雰囲気で満足度は高かったです。ただ、公共施設に比べると時間あたりの金額が数倍お高く、参加費+諸経費色々で結構足が出てしまったので、費用は今後の課題ですね。
準備としてはネームホルダーを準備したりといった細々とした作業以外にも、見た目で内容が想像しにくいゲームが多いので何がどんなものか分かるようにゲームの一覧表(概要や時間、複雑度などなど)を作ったりもしていました。nestorgamesとか持ち主以外絶対判別不可能ですからね。ただ、これ地味に大変。
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当日
募集開始時は4~8人くらいかなーと思ってましたが、 フタを開けてみれば参加者は12名で雰囲気も盛況だったので嬉しかったです。また、広島でほぼ毎週オープン会を開かれているkazbianさんも今回このために遠路はるばる来てくださり、感謝感謝でした。  
では、当日の様子をダイジェストで。
まずは、冒頭の写真の通り明らかにプレイしきれない物量を持ち込み、見ただけで参加者に「やー来た甲斐あったわー」と思ってもらう作戦は大成功。みんなバシバシ写真を撮っていて、喜んでもらえたようです。
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会場はこんな感じで各テーブル1~2ゲームずつ、バーカウンターの方も使って、卓のメンバーも随時入れ替わりながら次々とアブストラクトゲームが遊ばれていましたね。
アブストラクトゲームはルールがシンプルなものも多いので、主催がインストする以外にも、一度プレイした人が他の人にそのままサクッとインストしてくれたり、ルールブックを自分で読んで始めてくれたりと、結構参加者の皆さんにも助けられてありがたかったです。
ここからは当日プレイされたゲームのごく一部を。
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手始めにルールがシンプルで面白さも間違いなしのエリアマジョリティ、クラミ(Kulami)を(写真左側)。ビギナーの参加者も楽しんでくれていたようです。
写真右側のレッド(RED)はnestorgamesの社長、ネスター氏の代表作の1つ。3人で三つ巴の戦いを繰り広げます。これも連戦されてましたね。ちなみに今回の会のフライヤーはこのデザインが元になっていました。
お次はこちら。
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左は砂時計を使ったタムスク(TAMSK)。定義的にはアブストラクト系と言えますが、砂が落ちきったコマは動かせないという縛りでリアルタイムゲームの様相です。元々GIPF projectの一角でしたが新版になる際に外されたのも分かる気がします。しかし、ゲームとしてはとても面白いので、ぜひプレイしてみてもらいたいゲームです。
右はnestorgamesの中でもイチオシのコンヘックス(ConHex)。以前にも何度か紹介しているエリアマジョリティとルートビルディングが完全に融合したゲーム。アブストラクトゲームは久しぶりというヒロさんをして「これは欲しいな…」と言わしめる逸品です。これも今回何度かプレイされていました。
次々行きましょう。
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左は都市の共同建設というテーマがほんのり乗っているものの、中身はガチアブストラクトなウルビーノ(Urbino)。ルールの細部まで悩ましさが満載で、自分の隣でこれをプレイしていたととろさんとやういちさんがしょっちゅう唸ってました。アブストラクト好きには軒並み高評価なのでぜひ(もう何回目のぜひなのか…)。
右は都市設計(Grid Square / Plan Quadrat)。ウルビーノと同じ都市建設がテーマですが、こちらはだいぶマイルドなエリアマジョリティ。ビギナーさんにオススメです。
そしてどちらもボールのこれ。
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左は主催2人とも大好きなGIPF projectのゼヘツ(ZÈRTZ)。これも以前紹介してますが、相手を操ることで肉を切らせて骨を断つのがクセになるゲームです。間違っても万人にオススメするとは言えませんが、今回プレイした2人はかなり気に入ってくれたようで、意気揚々と連戦してました。
そして、右は立体囲碁とも言えるマーゴ(Margo)。「nestorgamesほしくなってきたかも」「ちなみにDeluxe版てのもあってですね、ほら」「へー」「これはマーゴっていうかなりヘビーなやつなんで、まぁ見せるだけで。」「やってみますか」「え、、ホント重いですよ?」の話の下りから、4人でチーム戦にしてプレイ。したのですが、まぁ一手が重くてキツいキツい。しかも、なまじ4人とも囲碁をかじったことがあるせいで頭がちょいちょい囲碁脳になり、誤ってマーゴ的には悪手を打って「グワーッ」となること数回。何とか後半はお互いマーゴの妙を駆使して首の皮をつなぎつつ、最後は一気に形成逆転されて自分たちのチームが負けました。くっ
このほかにも定番ゲームからレアゲーム、軽いのから重いのまで次々プレイされていて、どれもこれも紹介したいところですが、それはまたのお楽しみということで。
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終わりに
今回初めてオープン会を主催してみましたが、思っていたとおり大変ですね。初回だから必要な作業というのもありましたが、労力的には準備8割当日2割という感じ。毎回数十人規模のオープン会を回されている主催の方々にはホント頭が下がります。
とはいえ、普段中々プレイできないアブストラクトを気兼ねなくできて、参加者もみんな楽しんでくれていたようだし、今回は大きなトラブルもなく終えることができたので、会としてはまずまず成功だったかなーと。
反省点も活かしつつ、またどこかで第2回を開催できたらいいなと思いました。
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ats0101 · 6 years
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キングスフォージ拡張:黄金 (King’s Forge: Gold) カード日本語化シール
2018年8月にリリースされたキングスフォージ拡張:黄金 (King’s Forge: Gold) のカード日本語化データを作成しました。
シール台紙等に印刷して使用できます。
キングスフォージ拡張:黄金 (King’s Forge: Gold) カード日本語化シール 第1版
(2021/06/04追記) 新ブログの方で全拡張を網羅してクオリティを上げたバージョンを公開しました。
キングスフォージの本体、拡張:王妃の祝宴、拡張:徒弟についてはこちらのページ、拡張:ガラス工房はこちらのページで公開済みです。
用語についてはこちらを一部参考にさせて頂いています。ありがとうございます。
利用に当たっては以下にご注意頂くようお願いします。
ルールや用語の完全性を保証するものではありませんので、これによって発生した問題等には一切責任を持てません。
無断転載は禁止します。ファイルへの直リンクもご遠慮ください。
営利目的で使用しないでください(印刷して販売したり、これを添付してゲームを販売するなど)。
公開したものであっても予告なく修正・削除する場合があります。
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ats0101 · 6 years
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フェンドー(Fendo)、ティンタス(Tintas) ルール和訳
ウルビーノ、ミクストゥールに続き、同作者のアブストラクトゲーム、フェンドー(Fendo)とティンタス(Tintas)を和訳しました。 
内容は作者のDieter Stein氏がクリエイティブ・コモンズ 表示 – 非営利 4.0 国際ライセンス (CC BY-NC 4.0)の下で公開している英語版ルールを和訳してPDFにしたものです。
オリジナルは作者のサイトであるspielstein.comで公開されています。
フェンドー (Fendo) ルール和訳
ティンタス (Tintas) ルール和訳
パブリッシャーがゲルハルツということでちょっと入手しにくいですが、どちらも面白いので興味のある方は探してみてはどうでしょうか。
利用に当たっては以下にご注意頂くようお願いします。 
営利目的で使用しないでください(印刷して販売したり、これを添付してゲームを販売するなど)。
無断転載やファイルへの直リンクはしないでください。
ルールや用語の完全性を保証するものではありませんので、これによって発生した問題等には一切責任を持てません。
公開したものであっても予告なく修正・削除する場合があります。
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ats0101 · 6 years
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ミクストゥール(Mixtour)のルール和訳
先日和訳したウルビーノの作者であるDieter Stein氏のアブストラクトゲーム、ミクストゥール(Mixtour)と、その3人用バリアントであるミクストゥール・ア・トロワ(Mixtour à trois)を和訳しました。
内容は作者のDieter Stein氏がクリエイティブ・コモンズ 表示 – 非営利 4.0 国際ライセンス (CC BY-NC 4.0)の下で公開している英語版ルールを和訳してPDFにしたものです。
オリジナルは作者のサイトであるspielstein.comで公開されています。
ミクストゥール (Mixtour) ルール和訳
ミクストゥール・ア・トロワ (Mixtour à trois) ルール和訳
利用に当たっては以下にご注意頂くようお願いします。
営利目的で使用しないでください(印刷して販売したり、これを添付してゲームを販売するなど)。
無断転載やファイルへの直リンクはしないでください。
ルールや用語の完全性を保証するものではありませんので、これによって発生した問題等には一切責任を持てません。
公開したものであっても予告なく修正・削除する場合があります。
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ats0101 · 6 years
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ウルビーノ(Urbino)とその派生ゲーム2つのルール和訳
2017年に発表されたアブストラクトゲーム、ウルビーノのルールを和訳し��した。
また、ウルビーノから派生した以下の2つについても併せて和訳しています。
ファブリーク(Fabrik): ウルビーノの視線ルールを使った五目並べ
ポーラー(Polar): ウルビーノの配置ルールを使い、得点計算方法を変えたマジョリティゲーム 
内容は作者のDieter Stein氏がクリエイティブ・コモンズ 表示 – 非営利 4.0 国際ライセンス (CC BY-NC 4.0)の下で公開している英語版ルールを和訳してPDFにしたものです。
オリジナルは作者のサイトであるspielstein.comで公開されています。
ウルビーノ (Urbino) ルール和訳
ファブリーク (Fabrik) ルール和訳
ポーラー (Polar) ルール和訳
利用に当たっては以下にご注意頂くようお願いします。
営利目的で使用しないでください(印刷して販売したり、これを添付してゲームを販売するなど)。
無断転載やファイルへの直リンクはしないでください。
ルールや用語の完全性を保証するものではありませんので、これによって発生した問題等には一切責任を持てません。
公開したものであっても予告なく修正・削除する場合があります。
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ats0101 · 6 years
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ゲルハルツ(Clemens Gerhards / Gerhards Spiel und Design)について
ゲルハルツは、元々木製日用雑貨を生産するメーカーとしてスタートし、2000年からボードゲームの生産を開始、今はそれが主力になっているという経歴を持つドイツの小規模メーカーです。
リリースされているゲームのほとんどはアブストラクトゲームで、どれもコンポーネントが非常に美しく、インテリアにしても遜色ない高級感があります。ゲームとして楽しむだけでなく所有欲もくすぐられますね。
2008年に社名が「クレメンス・ゲルハルツ(Clemens Gerhards)」から「ゲルハルツ・シュピール・ウント・デザイン(Gerhards Spiel und Design)」に変更されていますが、BoardGameGeekでは2018年現在でも前者が主で後者は別名として登録されています。
今回はアブストラクトゲームを多数発表されているDieter Stein氏のゲームを5個購入したので、それを紹介したいと思います。
ウルビーノ (Urbino)
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2017年に出た、2人のプレイヤーでウルビーノの街を建設していくのがテーマのゲーム。ルールの概要は以前の記事で書いています。
2人の建築家の視線が交わるところに建物を建設するというコンセプトがまず面白く、さらに配置の制約が色々な駆け引きを産む名作だと思います。周りでも評判が高いですね。
作者のサイトではウルビーノの派生としてファブリーク(ウルビーノの視線ルールを用いた五目並べ)とポーラー(ウルビーノの配置ルールを用いて得点計算方法を変えたマジョリティゲーム)のルールが公開されています。
こちらで和訳を公開しています。
ティンタス (Tintas)
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プレイヤーは交互にポーンを移動させ、どちらかが1色のコマを7個全て集めるか、4色を各4個以上取れば勝ちです(ただし前者が可能な間は後者を満たしてもゲーム続行)。
手番ではポーンを現在地から直線移動させてコマを取るのですが、移動先からさらに同色のコマが直線移動で取れる場合、1手番で連続して取ることができます。
移動方法はGIPF projectのリンク(LYNGK)に似ており(といってもティンタスの方が若干先ですが)、勝利条件は同ゼヘツ(ZÈRTZ)を彷彿とさせます。
相手と自分で価値が非対称なことを利用して肉を切らせて骨を断つ、というゲームは個人的にかなり好きです。気に入りました。
フェンドー (Fendo)
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柵を置いてボードを分割していき、自分のエリアをなるべく多く確保するゲーム。
手番では、ボード上にある自分のコマをルールに沿って移動(任意)したあとに柵を配置するか、ボード上に自分のコマを追加します。
柵かボード外周で囲まれたエリア内がコマ1つだけになったらそのエリアは確定、そうして全てのエリアが確定したらゲーム終了。自分のコマがあるエリアのマス数が多い方の勝ちです。
コマの移動はマス数無制限の直線移動+1回だけ直角に曲がれるというルールで、広いエリアだと好きなマスに行き放題ですが、エリアが狭まってくると意外と簡単に閉じ込められてしまいます。
結構広いエリアを確保できそうだと思っていたら新しいコマの追加で逆に追い詰められたりするので、どのタイミングでエリアを確定させるかが悩ましく楽しいですね。
ミクストゥール (Mixtour)
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手番では空きマスにコマを置くか、コマ/スタックを移動して他のコマ/スタックに乗せます。自分の色のコマが一番上にある5段以上のスタックを作ったら勝ちです。
特徴はコマ/スタックの動かし方。普通、移動するスタックの段数だけ移動できるというのがよくあるパターンですが、これは逆で、移動先のスタックの段数だけ移動できます。つまり2段のスタックには2マス離れたところからしか乗れません。このほか、プレイヤー色に関係なく動かせる、移動元に任意の段数だけコマを残してもOKなどのルールがあります。
この独特の移動ルールは、色々なスタック系ゲームに慣れているほどこんがらがってきますね。
ルールはシンプルなんですが、先まで読んで布石を打っておかないと、中々5段にできなかったり逆に即負けたり。負けるともう一回やりたくなるゲームです。
作者のサイトでは3人用バリアントが公開されています。ただしこのパッケージに3色目のコマは入っていないので、実際にプレイするなら他のコマで代用する必要があります。
こちらで和訳を公開しています。
パレット (Paletto)
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同色が隣り合わないようにしてランダムに初期配置された6個×6色のコマを交互に取っていき、1色を6個全部集めるか、最後の1個を取ったプレイヤーの勝ち。
取れるコマの条件は「コマの上下左右4箇所のうち2箇所以上空いている(つまり初手は四隅しか取れない)」「取った後に全体が縦横につながったまま(2グループ以上に分断されない)」の2つ。そして1手番では1色を選び、その1色なら条件を満たすコマを何個でも取ることができます(1手番に最低1個は取る必要があります)。
極端な話、1手番で1色を6個全部取って即勝利もルール上はあり得るわけですが、逆に1個でも相手に取られた色はもうその色で勝つことはできないわけです。
相手の手も利用しつつ自分がほしい色を掘り進めていくのは中々考えどこがあり、パブリッシャーでのカテゴリーはファミリー向けとなってますが、アブストラクト好きも楽しめると思います。
購入方法
残念ながら公式サイトでは日本への発送に対応していないようなので、他の通販サイトから購入する必要があります。フランスのPhilibertが日本発送に対応していたので自分はそこから買いました。
Philibertはアカウント登録が必要ですが、クレジットカードさえあれば購入・輸入に大きなハードルはなく、定価から割引もされています。
ただ、何個買っても送料9.95ユーロ固定という破格のnestorgamesと違い、単品だと送料20ユーロ、2個以上注文でも1個あたり大体10ユーロず��増えていくのでかなり送料がかさみます(ゲルハルツのゲームが重いというのもあるかもしれませんが)。注文確定前の確認画面で送料込み金額は表示されるので、確定前に確認しておきましょう。また、今回まとめて5個買ったところ関税で数百円取られましたので、購入金額が1万円台後半以上ならそれも加味しておいた方がいいかもしれません。
他に日本発送可かつ送料がリーズナブルなゲルハルツ取り扱いサイトがあれば教えてください。
(2022/12/23 追記)
ついに日本でも購入できるようになりました。販売元はMARCOさん。engamesさんでも取り扱われていますね。個人輸入に比べて高くもないですし、国内発送の安心感を考えればこちらで入手されるのがいいかと思います。
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ats0101 · 6 years
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ネスターゲームズ(nestorgames)に和訳を提供しました その8
またnestorgamesの公式サイトへ和訳を提供しました。以前書いた紹介記事はこちら。
提供を始めてから9ヶ月くらいでついに自分からの提供数が100個になりました。また一区切りですね。我ながら単なる有志でよくここまでやったなという感じです。いちファンとしてnestorgamesのゲームやアブストラクトゲームに興味持ってくれる人が増えたら嬉しい限りです。
これまでのものも含め、提供した和訳は公式サイトの”languages”のページで公開されています。
42 ハイパースペース・エクスプレスウェイ(42 Hyperspace Expressway)
ビッグ*バン (Big*Bang) ※和訳が旧版ベースのため取り下げになりました
チェイス (Chase)
クロスヘアーズ (Crosshairs)
エクシット (Exxit)
フローズン・フォレスト (Frozen Forest)
ラスカ (Laska)
マッドキャップ (Madcap)
パーティクル・アクセラレーター (Particle Accelerator)
パサン (Pasang)
パイルス (Pilus) + パイルスレインボウ (Pilus Rainbows)
スタック-22 (Stack-22)
リンク先にゲームの写真もあるので、興味のある方はそれで雰囲気をつかみつつルールを読んでみてください。
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ats0101 · 6 years
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第119回北九州ボードゲーム交流会に参加しました
前回行けなかったので2ヶ月ぶりの参加です。
今回は交流会中にカルカソンヌ大会も開かれていて、それ目的で来られている猛者も結構いらっしゃって白熱してましたね。
センチュリー:スパイスロード
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来て早々に「ルール分かってたら入れますよ」ということで速攻卓に混ぜてもらい、定番のこれを。
といってもかなり久しぶりだったので実は最初の2手番くらい頭の中のルールがフワッとしてて、「あ、ヤバ。。」と内心思ったものの、何とか良い感じに持ち直せました。この分かりやすいルールで駆けつけ一杯感覚で楽しめるのがいいですよね。
アッパーハンド (UpperHand)
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マーゴを持って行ったんですが、次のカルカソンヌ大会も始まりそうだったので短時間でサクッとできるアッパーハンドをマーゴのコンポーネントを使ってプレイ。
先月の土嚢の会では7x7でプレイさせてもらったんですが、マーゴの玉は36個ずつで、これだと5x5までしかできないので今回は5x5で。
やーこうやるとやっぱり玉をいっぱい買って大きい盤でやりたくなりますね。
カルカソンヌ大会
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福岡ではサシカルカソンヌ人口がかなり厚くてTwitterでかなりツイートされてるので「盛り上がってるなぁ」と遠目に見てたんですが、今回はこの交流会で全国大会の予選をするとのこと(16人参加で2人が全国大会進出)。
参加する人たちも「今日はこれメインで来ました」って人が結構いて「完全ガチじゃないっすか~」とヌルカルカソンナーの自分は初め出る気はなかったんですが、16人募集でまだ枠が空いていたため「噛ませ犬役としてちょいと出てみるかなー」ということで急遽参戦。16人のトーナメント戦、1人持ち時間15分の切れ負け。
で、くじ引きの結果、お相手は今日初めてでさっきインストしてもらったとこというじゃないですか。「おや?ワンチャン2回戦進出あり」とかナメた考えをしてたら見事巨大都市を作られて大敗しました。。
すいません、カルカソンヌはそんなに甘くなかったです。失礼しました。 でも今回分かったのはチェスクロック使っての競技形式のサシカルカソンヌは普通にプレイするよりはるかに面白い!虜になる人が続出するのも分かる気がします。
バイラル (Viral)
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プレイヤーはウィルスとなって人の臓器をチクチク攻撃し、毎ラウンド、臓器のエリアごとに一番痛めつけた(平たく言うとマジョリティ取った)プレイヤーがそのエリアでVP(Virus Point)を獲得し、6ラウンドやって最終的に最もVP(Virus Point)を獲得したプレイヤーの勝ち。
見た目は中々ぶっ飛んでますが、ゲームはしっかりしたエリアマジョリティです。自分はかなり好きですね、これ。
手持ちのカードには、可能なアクションが書かれたカードとアクションの対象となる臓器エリアが書かれたカードがあり、手番ごとにその2枚を組み合わせて出します。それによって狙った臓器にウィルスを増やしたり、動脈静脈などを通じてウィルスを移動させたりするんですね。1回使ったカードは次のラウンドで使えなくなるし、結構先まで考えないと全然マジョリティ取れなかったりで、見た目に反してかなり考えさせられます。
さらに、マジョリティを取るともう一方で医者に発見されやすくなり、それが上限に達すると自分のウィルスがガッサリ駆逐されてしまったり、一箇所の臓器にウィルスが集まりすぎると免疫によって一気に駆逐されてしまったりと、悩ましい縛りがたっぷりです。
システム的にも好みだったし唯一無二の見た目とフレーバーで、やー楽しかったです。
ノース・アメリカン・レイルウェイズ (North American Railways)
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レイルウェイズとついてるものの、線路も輸送もありません。あるのは株カードと駅カードと紙幣のみ。
5色ある鉄道会社に自分の資金を投入して株を持ち、鉄道会社の資金となったその金で駅を買い(自分じゃなくてあくまで鉄道会社の持ち駅として)、最後に鉄道会社に入ってくる金を配当金として株の持ち主で山分け。株カードが一定枚数以下になると終了トリガー引かれてそのラウンドでゲーム終了。所持金の多い人の勝ち。
同じ色の株を持っているプレイヤー同士で談合して資金を注入したり駅を買ったりするんですが、非公開の所持金にあたりをつけつつ始終足下見まくり&所持金カツカツのガチゲーマー向けゲームですね。結果は案外悪くなかったものの中々に苦しいゲームだった!
すずめ雀
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ちまたで話題のすずめ雀を持ち込み。コンポーネントを広げたら今日一かなりの人が興味を持ってました。まーとりあえず麻雀好きはまず食いつきますよね。
ちなみに噂に違わぬ牌の臭さだったので、頑張って洗ったり放置したりして消臭済み。臭いは洗剤の「キュキュット ホワイトピーチの香り」をそのままトガらせたような臭い。すずめ雀を嗅いだ後はそのキュキュットがすずめ雀の臭いにしか思えなくなりました。まぁ実際のとこ臭いは数日放置で気にならなくなるので購入予定の人はご心配なく。
今回4人プレイだったんですが、4人プレイだとかなり役を作るのが難しいなーという印象(いや、自分の役作りが下手なだけか)。
でも確かに麻雀やったことない人でも麻雀のエッセンス楽しめるし、これはアリだなと思いました。今度3人でやってみたいです。
リキュール・ザ・ゲーム
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最後は持ち込みのリキュール・ザ・ゲームを。
プレイヤーはリキュールメーカー。市場からジンやウィスキーといったベースと果実や薬草などのフレーバーを取ってきて、それを組み合わせてリキュールを配合して出荷します。
ベース、フレーバーそれぞれに深み、甘み、香りのパラメーターがあり、ベースを取る時に一緒にもらうオーダーカードの指示通りに配合できると高得点、それ以外に流行を表すトレンドカードの条件なども達成して得点(売上本数)アップを狙います。
出荷する時はそれぞれのカードに書かれたキーワードを組み合わせて「ミカエル・ブラッド・ウィスキー XXX本出荷します!」と宣言して出荷します。ネーミングセンスの見���所!
ゲームのフレーバーとシステムがマッチしていてプレイが楽しいのと、1プレイ30分くらいでかなりサクサクプレイできるので、いろんな人にオススメです。
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ats0101 · 6 years
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土嚢の会(2018/05/12)に参加しました
土嚢の会は、けがわさんが主催されているアブストラクトゲーム中心のゲーム会で、土嚢(nestorgamesのゲーム)以外にも色々なアブストラクトが持ち込まれています。場所は東中野のディアシュピール。
実は以前からけがわさんのブログ記事で土嚢の会のレポートを見るたびに遠方から指をくわえて「く、参加したいっ」と思っていましたが、 今回久しぶりに東京に行っていたところ色々偶然が重なり、菊子さんのお誘いで参加させてもらうことができました。
ザイク (Zaic)
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ここからダカーポまで全部nestorgamesのゲーム。
各プレイヤーは1, 2, 4マスのタイルを持ち、8x8のグリッド内で既存タイルに縦横に隣接させて置いていき、置けなくなったらゲーム終了、最大のエリア(マス数)を作った方の勝ちです(写真のケースなら左上から10マス連続しているグレーの勝ち)。
1段目だけは自分の色のタイルと隣接しないように置く必要があります。相手のタイルに1マスでも乗っていれば上にかぶせることもできます。ただし下のタイルは最低1マスは露出していないといけません。
なので、1マスタイルの上には実質タイルが置けなくなります。この少ないタイルの使いどころを考えたりと、見た目に反して(といったら失礼ですが)結構面白かったです。
錦鯉 (Jin Li)
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鯉を (1)縦横斜めに移動した後にどこかへ石を置く、または (2)石を飛び越えさせます(2の場合は石は置かない)。移動/ジャンプ後のマスの周囲8箇所にある鯉の数が点数になります。10点先取した方の勝ち。
うーん、これはちょっと面白さが分からなかったですね。縦横斜めなので相手を得点させないようにするのが難しいし、お互いの鯉がお互いの得点源なので、出し抜いてリードしようにもかなり厳しい。。。
ヘックス(Hex)のバリアントテストプレイ
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けがわさんがヘックスのバリアントを作成中とのことでテストプレイを。まだ名前もルールも最終形ではないということなので詳細は書きませんが、個人的にはかなり好きな感じでした。オリジナルよりも”してやったり感”を感じれるというか。
これからまた変わるのか、これが最終形なのか、楽しみです。
リンケージ (Linkage)
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自分の色はありません。4色のタイルを交互に置いていきます。同じ色がつながったエリアを1グループとみなします。
一方のプレイヤー(More)はグループを多く作ろうとし、もう一方(Fewer)はグループをなるべく少なくしようとします。タイルが置けなくなった時点で12グループ以上できていればMoreの勝ち、11グループ以下ならFewerの勝ち。
これもシンプルながら各色のタイル残数などを意識した攻防があって楽しめました。
ペントアップ (Pent-Up)
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nestorgamesの中では定番のペントアップ。今回は3段目のコマが同数で2段目でなんとか1個差で勝てました。何回やっても面白いですね。
ダカーポ (dakapo)
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自分の色はありません。4色のコマいずれかを交互に置いていき、四隅が同色の正方形(大きさや傾き問わず)を作った方の勝ちです。写真で言うと青のコマ4個で3x3の正方形ができてます。
配置済みのコマと縦横に隣接して配置、同じ色は隣接不可、相手が前手番で置いた色は配置不可という制限があって結構ままなりませんが、それは相手も同じ。うまく相手を誘導できると面白いです。
今回は素直に3x3マスの正方形を2箇所同時にリーチさせて勝ちましたが、勝つための正方形は桂馬/ナイトの位置関係でもOKだし、もっと大きい正方形でもOKなので、そういうぱっと見で気付きにくい形でドヤ顔して勝ってみたいもんです。
アッパーハンド (Upper Hand)
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アッパーハンド自体はnestorgamesのゲームというわけではないですが、nestorgamesのMargoなどのDeluxe版コンポーネントで。ビリヤードの球と同じ材質ですごく高級感があり、ずっとコロコロ触っていたくなる感じ。
ルールはシンプル。交互に自分の色の玉を置いていき、先に全部の玉を置いた方の勝ち。
土台の4玉が埋まった時に土台が自分の色3~4個だったら自動的にその上に自分の色の玉が乗ります。これは連鎖します(4玉埋まって玉が乗った結果そこも4玉埋まったらまたその上に玉が乗る)。土台の色が2個2個で拮抗なら何も起こりません。
先手が有利ということで先手で始めましたが、2戦ともけがわさんに負けてしまいました。
でも連鎖で一気に残りの玉が減っていくのは気持ちいいですね。ぷよぷよの連鎖みたいな。こっちは消えるんじゃなくて積み上がるんですけど。
クアンゴ (Qango)
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2016年製のロシアのゲームのようで。パーティー系でもないのに公称プレイ時間5分と書かれており一抹の不安を覚えます。
ルールは、コマを交互に置いていき、自分のコマで同じ柄の1グループ(3マス)を埋めるか、2x2の4マスを埋めるか、縦横斜めいずれかで5マス並べれば勝ち。それだけ。
で、やってみます。公称時間5分は嘘でした。2分です。
とにかく後手が先手にリーチ掛けられっぱなしで選択肢ほぼなし。あまりの後手即死ゲーに途中から後手が勝てる手を編み出した奴が勝ちみたいな流れに。
でも大塚さん佐藤さん自分の3人であーだこーだ言いながらだんだんと後手が負けるまでの手数が増えていき、9戦目でついに後手が勝った時には謎の一体感が生まれましたね。うん、パズルか協力ゲーと考えれば面白かった。
ウルビーノ (Urbino)
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前々から気になっていたゲーム。
手番では2つある赤い建築士コマのどちらか1つを任意のマスに動かした後に建物を1つ置きます。建築士には直線8方向へ伸びる視線があり、2人の視線が交わる場所にだけ建物コマが置けるというコンセプト。視線の途中に建物があると視線は遮られてその先にはコマは置けないわけですね。
同色で縦横に隣接する建物は1つのグループです。建物は高さに応じて1~3の価値があり、それらの合計がグループの価値です。
ゲーム終了時(これ以上建物が置けなくなった時)、自分と相手のグループが隣接しているエリアごとにグループの価値を比較し、勝っている方が自分のグループの価値だけ得点を得るというマジョリティ方式。しかも両者のグループが隣接してないところは得点計算対象になりません。
前述の視線ルール以外に、1つのエリアには各色1グループずつしか存在できない(つまりエリア内で色が分断されるような置き方はできない)のと、価値2の建物同士あるいは価値3の建物同士は隣接できない、というルールもあります。
こういった配置ルールを駆使して相手を縛りつつ、自分の有利になるように建築士を移動して各グループの価値を高めていきます。
先まで読んで建築士を動かしたり相手のグループをこれ以上拡大させないように建物で防いだりと面白いですね!ゲームは負けましたが、他の方々が面白いと言われている理由が分かった気がします。
ザ・マインド (The Mind)
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最後はアブストラクトの真逆を行くゲーム。
各自に配られた手札を昇順で場に全部出せれば1レベルクリア!という協力ゲームで、レベル=開始時の手札枚数として全12レベルクリアを目指します。
が、このゲーム、手番順はなくリアルタイム。しかも相談禁止、ジェスチャー禁止、顔芸だって禁止。場に出されたカードと自分のカードだけを見つめて「これが次に小さい数だっっ!」と思ったタイミングで出す。出したカードより小さい数を誰かがまだ持ってたらミス!
プレイ前に「邦題つけるなら『ザ・忖度』だよ」と言われましたがまさに。
今回のクリア記録はレベル5(=開始手札5枚)でしたけど、もし12レベルまでクリアしたら達成感よりもメンバーにエスパーやサトリがいるのではという疑惑が生まれそうです。
おわりに
今までネットでしかお見かけしたことがない方と直接お会いできたり、ゲームに造詣が深い方が多くて話も面白かったし、ゲームプレイ以外も楽しかったですね。
あと他の卓でも気になるゲームが次から次にプレイされていて、毎回参加できる方が羨ましい!ぜひまた参加させてもらいたいと思いました。
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ats0101 · 6 years
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第117回北九州ボードゲーム交流会に参加しました
今回の開催日は2018/04/01ということでゲームマーケットと思いっきり被ってましたが、それでも40人超えで盛況でしたね。
アクシオ (Axio)
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作者のクニツィア先生が六角形のインジーニアスを四角形にセルフリメイク。横から見てたありうむさんが「インジーニアス+クワークル」と言ってましたが、両方知ってる人なら共感間違いなし。
同じ記号に隣接するようにタイルを置くと、そのタイルの各記号からそれぞれ3方向に見て同じ記号が連続している分が得点になります。そうやって5色の記号をそれぞれ伸ばしていき、最終的に一番低い点数が自分の得点となり、それが一番高い人の勝ち。インジーニアスと全く同じ方式です。
1色の点数が上限に達するともう1手番できるのもインジーニアスと同じ。ただしその時に叫ぶのは「アクシオッ!」です。意味は誰も知りませんがとにかく「アクシオッ!」です。
でも違いもあります。それがピラミッド。1マスだけの空きマスを作ったプレイヤーはそこにピラミッドを置き、縦横に隣接する4マスから追加点がもらえます。自分としてはあそこに置きたいけど次のプレイヤーがピラミッドを置けて得するからな~というインジーニアスにはないジレンマがあって面白いです。
同卓の皆さんに好評でした。元々インジーニアスはヒット率高いし自分も好きでしたが、これもアリですね。
レーベンヘルツ旧版 (Löwenherz)
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鳥栖ボードゲーム交流会(2018年4月から名称変更だそうです)を主催されているととろさんが持ち込まれたレーベンヘルツをプレイさせてもらいました。実は前からとても気になっていたゲームなんですよね。
毎手番オープンされるカードに書かれたアクション一覧からやりたいアクションを各人が選び、それによって壁で囲って自分の領地を作ったり、領地を広げて周りを侵略したりしていきます。で、手番のアクションがバッティングすると金を使った交渉開始!グヌヌ。トイバー氏はカタンだけでなくレーベンヘルツでも足下見る交渉をさせるのかっ(あ、さまよえるオランダ人もか)。
自分は今回強欲に領地を広げようとしたものの「そんな悪事は許さない!」と成敗されて結局領地が初期の1つだけでしたが、それでも案外いい勝負ができたりして中々面白かったです。またプレイしたいですね。
ヒト+イロ (ヒトトイロ)
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全員で色を一致させる協力ゲーム。
ゲーム開始時に15色から10色選んで全員が同じ構成の色カード10枚を持ちます。各ラウンドで親がお題カードから連想するキーワードを1つ言い、親を含む全員がそのキーワードから連想される色カードを伏せて自分の前に置きます。例えばお題が「野菜」で親が「にんじん」と言ったら橙カードを伏せるといった感じ。
これを5ラウンド繰り返したら伏せていた5枚の色カードをオープンして答え合わせ。全員が同じ順番で同じ色が出せていたらクリア。
今回は6人ということで最高難易度でしたが見事クリア!「時代」って無茶なお題に対してキーワード「氷河期」はかなりファインプレイ。それを全員青カードじゃなく水色カードで切り抜けたのも盛り上がりポイントでした。
1回10~15分で盛り上がれてオススメ。
レイルウェイズ・オブ・ニッポン (Railways of Nippon)
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Kickstarterでバックしたものの予定から遅れまくってようやく届いた(といっても数ヶ月遅れが日常茶飯事なので特に不満も感じなかったですが)ゲームを早速持ち込み。
レイルウェイズ・オブ・ザ・ワールド(ROTW)というゲームがベースで、色々な拡張が出ている中の1つという位置付け。その中でもこのレイルウェイズ・オブ・ニッポン(RON)は単独で遊べる2~4人用独立拡張。なんて知ったかぶりしながら実はROTW自体は見たことなかったり。
ま、ややこしい話は置いといて、とりあえず本日の個人的ベストゲー!これはバックして良かったと思えるゲームでした。
自分の線路を敷いて都市から都市をつなげ、そこにある資源を運ぶと勝利点ゲット&収入増加。お金と路線をうまく使いながら勝利点を積み重ね、資源が枯れた都市が一定数になるとゲーム終了。まず借金からスタート(しかも返済不可で毎ターン利息発生)するものの、だんだん資金に余裕が出てきて拡大再生産的に得点を伸ばすことができるようになるのが楽しいですね。
ん?こういうのどこかで聞いたことがあるような?そうです、デザイナーの1人がワレスです。そして日本マップのデザインはOKAZU brandの林 尚志さん(横濱紳商伝などのデザイナー)。ゲームバランスを取りつつ違和感のない都市配置に日本人としては安心感がありますね。中部地方全体がKYOTOなライジングサンとはえらい違いですw
ビザンツ (Byzanz)
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日本語版として先週NGOから復刻販売されたゲーム。当日朝に届いたのを早速持ち込みました。
場に公開されたカードを手札を使って競り落とし、競りに使ったカード全てと競り落としたカードのうち1枚を市場へ置いて、残りを手札としてゲットして競り抜け。公開カードが1枚少なくなって次の競り。全員が競り落としたら、次は遅く競りを抜けたプレイヤー(獲得したカードが少ないプレイヤー)から順に市場から好きなカードを一列丸々ゲット。
好きなタイミングで手札から同色のカード3枚1セットで公開して売却。売却額は3枚のうち一番大きな数字。
ほしいカードを手に入れるために早く競りから抜けるのか、市場へ良い感じにまとまったカードが貯まるのを待つのかというジレンマがあります。とはいえ、プレイ後の感想としては「悪くはないんだけど勝ち筋がちょっと掴めなかったねー」というのが全員の��見。そこらへんの駆け引きの妙が知りたいところです。
クレイジータイム (Crazy Time)
写真撮り漏れ。というか撮るのはだいぶ至難のゲーム。。イロモノリアルタイムゲーランキングあるなら中々上位の方に食い込むんじゃないんですかね。
これはもう実際にやってみてもらって、そのカオスっぷりを味わって頂くということで。テンポラルフロー!
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