Tumgik
#マルシェ図書だより~その14
Text
マルシェ図書だより~その14
「マルシェ図書だより~その13」を読んで同じ本を購入した方からメッセージをいただきました。
その本がこちら『JOURNEY』。
Tumblr media
メッセージをくださったのは東北学院大学の本間照雄先生。県職員をしていらした本間先生が定年を迎えた3月にあの東日本大震災が起きました。すぐに自分にできることをしたためて手紙を被災地に送り、手を挙げた南三陸町にその後3年間住みこんで支援をなさいました。台風でテントが飛ばされるまでテント生活をしながらの支援だったと聞いています。
そのことを踏まえ、メッセージを読んでいただければと思います。
『「二十歳の若者へ」
マルシェ図書だより~その13(7月30日)「『JOURNEY』との出会い」を読みました。
その二十歳の大学生が綴った言葉には、様々な葛藤と向き合いながら、これから出会うであろう未来にワクワクしている様子が読み取れました。
「古来稀なり」の年齢になった私は、同じ本を読んでどの様に感じられるのか知りたくなって、即、本を注文しました。
 結論から言って、若者とはベクトルが違っていました。
 若者は少ない経験の中にあっても、それを糧として明日に希望を持ち、夢を膨らませている。一方の私は、長い人生を振り返り、自分のこれまでの生き方を確かめるかのような読み方でした。
 以下は、私は心に残った記述です。その文章に、私の気持ちを重ねてみました。
『人生には二通りの生き方しかない。ひとつは、奇跡などないかのような生き方。もうひとつは、すべてが奇跡であるかのような生き方(アルベルト・アインシュタイン)。』
出会ったことのありとあらゆる事をあるがままに受け入れ、その事に出会った意味を考える。そうすると、例え些細なことであっても、奇跡的な出来事だと感じられる。振り返るとそのようなことの積み重ねが今の私の振る舞いのような気がした。
Tumblr media
  『幸せとは、旅の仕方であって、行き先のことではない(ロイ・M・グッドマン)。』
何が幸せなのか深く考えたことはない。でも、人との出会いによって自分の生き方を肯定できるようになっている自分に気がついたとき、心底、自分は幸せだと感じた。ここで言う、「旅の仕方」とは、プロセスを指しているのだと思うが、私の体験からは、他者との出会い方を指しているのではないかと思えた。
Tumblr media
  『人生はどれだけ呼吸をし続けるかで決まるのではない。どれだけ心のふるえる瞬間があるかだ(ジョージ・カーリン)。』
様々な出会い。それは、人だったり、一本の万年筆だったり、人々の振る舞いだったりと様々だ。その時々の心の目で見てきた出会いは、いつも心ふるえる時間を伴っていた。そして、心のふるえは、新たな意欲を喚起するエンジンにもなった。
Tumblr media
  『選び疲れて眠るより 歩き疲れて眠りたい(砂漠の民の言葉)。』
残された時間を考えるようになった今、これからをどの様に生きたかも考えるようになった。アマチュア無線で、書斎に居ながらにして世界とつながる。四国をお遍路したい。自分はどこから来たのかを調査する。成年後見制度を普及する。喫緊のことでは、東日本大震災の貴重な体験を後世に残すために『東日本大震災宮城県民100の提言』を発刊する等々。何をしたら良いのか腕組みして考えている時間があったら、とにかく今できることから歩き出そうとしている。そういえば、南三陸町に行政ボランティアとして飛び込んだときも、自分を信じて一歩を踏み出すという同じような感覚だったように思う。
Tumblr media
  こうした時間の過ごし方をして、疲れて心地よい疲労感に包まれてうたた寝をする。これを繰り返しながら、永遠の眠りに入る。
 これからの人生をこの様に過ごせたら、二十歳の若者が言った『わくわくする心を失わずに歩む』を、私も感じられるかも知れない。二十歳の若者、ありがとう。』
本を紹介してくれた娘が「ああ、この言葉いいよね!」「この言葉私も好き!」と言いながらメッセージを読んでいました。私には50歳の年の差を超えて共鳴しあっているように感じられました。
若者の想いを真摯に受け止め、自分事としてとらえ、こうしてメッセージを返してくださるその姿勢や気持ちに心打たれます。
年を重ねることはますます豊かに新鮮になっていくこと・・・社会がそんな風潮になること、そんな人生を歩めることを願ってきましたが、その可能性がいただいたメッセージには秘められていると思います。
素敵な言霊をありがとうございました。
0 notes