【追加決定】大阪 シネ・ヌーヴォにてトークイベント開催✨
【追加決定】
\11/3㊍(祝)~15㊋開催/
大阪 シネ・ヌーヴォにてトーク決定✨
「現代アートハウス入門」Vol.1、Vol2でも講師としてご登壇の小田香監督、『書かれた顔』にも参加されている映画音響技師 菊池信之さんによるトークです!
▼11/4(金)18:45『書かれた顔』上映後
トーク:小田香さん(映画作家)× 菊池信之さん(映画音響技師)
【現代アートハウス入門 ドキュメンタリーの誘惑】
❖開催劇場情報❖
📌[東京] ユーロスペース 10/22㊏〜11/11㊎
📌[愛知] 名古屋シネマテーク 11/12㊏〜11/25㊎
📌[大阪] シネ・ヌーヴォ 11/3㊍〜11/15㊋
📌[京都] 京都シネマ 11/11㊎〜11/24㊍
📌[鳥取] ジグシアター 12/3㊏〜12/9㊎
❖アンケート回答者❖ ※五十音順・敬称略
入江悠、小川紗良、小田香、草野なつか、小森はるか、島田隆一、白石晃士、瀬田なつき、想田和弘、富田克也、広瀬奈々子、深田晃司、藤元明緒、甫木元空、松林要樹、三宅唱、山中瑶子、横浜聡子
アンケート結果は公式サイトにて掲載中▶ arthouse-guide.jp
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上映プログラム7作品すべて決定✨
【現代アートハウス入門 ドキュメンタリーの誘惑】
お待たせしました!上映プログラム7作品すべてが決定しました✨
7作品目は、ジャン・ルーシュ監督『人間ピラミッド』です!
°˖✧ LINEUP ✧˖° ※製作年順
❶ ルイジアナ物語(原題:Louisiana Story)
監督:ロバート・フラハティ|1948年|アメリカ|78分
ルイジアナの広大な湿地帯で両親と暮らす少年アレクサンダー。自然と野生動物に囲まれた生活は、父親が油田掘削の許可書にサインしたことで大きく変わっていく…。『極北のナヌーク』『モアナ』などで知られるロバート・フラハティ監督による物語映画として世界映画史にその名を刻む本作だが、もとは石油会社のPR映画だった。野生のワニやアライグマなど“ドキュメンタリーバリュー”もたっぷり。
❷ 人間ピラミッド(原題:La Pyramide Humaine)
監督:ジャン・ルーシュ|1961年|フランス|90分
舞台はコートジボワールのアビジャン。地元の高校生の人種差別問題に気づいた映像人類学者のジャン・ルーシュは、この問題を主題に16ミリ映画を撮ることを思いつく。生徒たちは黒人と白人の間の新たな関係を通して生まれる友情関係、愛情関係についての「フィクション」に自分自身の役を演じながら参加するのだが…。エリック・ロメールやジャン=リュック・ゴダールも絶賛したルーシュの代表作の1本。
❸ 1000年刻みの日時計 牧野村物語
監督:小川紳介|1986年|日本|222分
三里塚から山形・牧野へ移住し、田畑を耕しながら映画制作を続けた小川プロの13年の集大成。稲の生殖の営みや水田のなかの考古物の発掘など科学的アプローチに加え、村に何世代にもわたって語り継がれる口承の物語を、土方巽、宮下順子、田村高廣ら職業俳優とともに、牧野村の人びとが“ドラマ”として演じてみせる。1000年という歴史と牧野の風土が編みこまれた、映画史上類を見ない傑作。
❹ セザンヌ(原題:Cézanne)
監督:ジャン=マリー・ストローブ、ダニエル・ユイレ|1989年|フランス|50分
詩人ジョアシャン・ガスケによる評伝「セザンヌ」に記された空想的な対話の朗読に重ねて、セザンヌゆかりの土地やセザンヌの絵画が映し出される。実物の絵画を直接撮影している点では記録映画であり��ガスケによって虚構化されたセザンヌという人物の言葉を劇的に再虚構化している点では劇映画にも近い。ポール・セザンヌの過激な絵画観に、過激な映画作家ストローブ=ユイレが肉迫する。
❺ 書かれた顔(原題:The Written Face) 〈4Kレストア版日本初上映〉
監督:ダニエル・シュミット|1995年|スイス、日本|89分
歌舞伎界で当代一の人気を誇る女形、坂東玉三郎。「鷺娘」「積恋雪関扉」といった舞台や、芸者に扮した彼を2人の男が奪い合う劇「黄昏芸者情話」が挿入され、玉三郎の秘密へと観る者を誘う。俳優の杉村春子や日本舞踊の武原はんの談話、現代舞踏家の大野一雄の舞いなども。現実と虚構さえもすり抜けていくシュミットのスイス・日本合作となった本作では、青山真治が助監督を務めた。
❻ SELF AND OTHERS
監督:佐藤真|2000年|日本|53分
1983年に36歳で夭逝した写真家、牛腸茂雄。郷里の新潟、ときに死の不安に苛まれながら写真家生活を営んだ東京のアパートなどゆかりの地を巡り、彼が遺した痕跡を辿る。被写体の眼差しを焼き付けたようなポートレート、姉に宛てた手紙、そして、見つけ出されたカセットテープ。しだいに彼の不在そのものがかたどられていく。撮影に田村正毅、録音に菊池信之が参加。手紙の朗読を西島秀俊が務めた。
❼ 物語る私たち(原題:Stories We Tell)
監督:サラ・ポーリー|2012年|カナダ|108分 ・
太陽みたいに明るく無邪気だった母ダイアン。彼女が亡くなったとき、末っ子のサラはまだ11歳だった。「サラだけがパパに似てない」、ポーリー家おきまりのジョークにサラは少し不安になる。母の人生の真実を探り出そうとカメラを向けると、みんなの口からあふれ出したのは彼女の知られざる恋について——。俳優で映画監督のサラ・ポーリーが、自身の出生の秘密をウィットとユーモアをこめて描く。
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【現代アートハウス入門 ドキュメンタリーの誘惑】
❖開催劇場情報❖
📌[東京] ユーロスペース 10/22㊏〜11/11㊎
📌[愛知] 名古屋シネマテーク 11/12㊏〜11/25㊎
📌[大阪] シネ・ヌーヴォ 11/3㊍〜11/15㊋
📌[京都] 京都シネマ 11/11㊎〜11/24㊍
📌[鳥取] ジグシアター 12/3㊏〜12/9㊎
▰▰トークイベント▰▰
📌会場:ユーロスペース
★10/22(土)18:50『書かれた顔』上映後
【ゲスト:甫木元空さん(映画監督/Bialystocks)× 須藤健太郎さん(映画批評家)】
★10/26(水) 18:50『SELF AND OTHERS』上映後
【ゲスト:草野なつかさん(映画作家) × 小森はるかさん(映像作家)】
📌会場:名古屋シネマテーク
★11/12(土)時間調整中『SELF AND OTHERS』上映後【レクチャー:想田和弘さん(映画作家)】
📌会場:京都シネマ
★11/13(日) 時間調整中『SELF AND OTHERS』上映後【レクチャー:想田和弘さん(映画作家)】
❖アンケート回答者❖ ※五十音順・敬称略
入江悠、小川紗良、小田香、草野なつか、小森はるか、島田隆一、白石晃士、瀬田なつき、想田和弘、富田克也、広瀬奈々子、深田晃司、藤元明緒、甫木元空、松林要樹、三宅唱、山中瑶子、横浜聡子
アンケート結果は公式サイトにて掲載中▶ arthouse-guide.jp
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【現代アートハウス入門 ドキュメンタリーの誘惑】予告編解禁🎞&トークイベント決定❕❕
【現代アートハウス入門 ドキュメンタリーの誘惑】
予告編解禁🎞&トークイベント決定❕❕
▰▰トークイベント▰▰
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📌会場:ユーロスペース
★10/22(土)18:50『書かれた顔』上映後
【ゲスト:甫木元空さん(映画監督/Bialystocks)× 須藤健太郎さん(映画批評家)】
★10/26(水) 18:50『SELF AND OTHERS』上映後
【ゲスト:草野なつかさん(映画作家) × 小森はるかさん(映像作家)】
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📌会場:名古屋シネマテーク
★11/12(土)時間調整中『SELF AND OTHERS』上映後【レクチャー:想田和弘さん(映画作家)】
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📌会場:京都シネマ
★11/13(日) 時間調整中『SELF AND OTHERS』上映後【レクチャー:想田和弘さん(映画作家)】
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°˖✧ LINEUP ✧˖° ※製作年順/上映作品7作品中6作品
7作品目については、近日公式HP、SNSでお知らせ✨続報をお待ちください🙇♀️
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❶ ルイジアナ物語(原題:Louisiana Story)
監督:ロバート・フラハティ|1948年|アメリカ|78分
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❷ 1000年刻みの日時計 牧野村物語
監督:小川紳介|1986年|日本|222分
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❸ セザンヌ(原題:Cézanne)
監督:ジャン=マリー・ストローブ、ダニエル・ユイレ|1989年|フランス|50分
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❹ 書かれた顔(原題:The Written Face) 〈4Kレストア版日本初上映〉
監督:ダニエル・シュミット|1995年|スイス、日本|89分
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❺ SELF AND OTHERS
監督:佐藤真|2000年|日本|53分
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❻ 物語る私たち(原題:Stories We Tell)
監督:サラ・ポーリー|2012年|カナダ|108分
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【現代アートハウス入門 ドキュメンタリーの誘惑】
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❖開催劇場情報❖
📌[東京] ユーロスペース 10/22㊏〜11/11㊎
📌[愛知] 名古屋シネマテーク 11/12㊏〜11/25㊎
📌[大阪] シネ・ヌーヴォ 11/3㊍〜11/15㊋
📌[京都] 京都シネマ 11/11㊎〜11/24㊍
📌[鳥取] ジグシアター 12/3㊏〜12/9㊎
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❖アンケート回答者❖ ※五十音順・敬称略
入江悠、小川紗良、小田香、草野なつか、小森はるか、島田隆一、白石晃士、瀬田なつき、想田和弘、富田克也、広瀬奈々子、深田晃司、藤元明緒、甫木元空、松林要樹、三宅唱、山中瑶子、横浜聡子
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アンケート結果は公式サイトにて掲載中▶ https://arthouse-guide.jp/
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巡回上映【現代アートハウス入門 ドキュメンタリーの誘惑】上映7作品中、6作品決定!
巡回上映【現代アートハウス入門 ドキュメンタリーの誘惑】
上映作品7作品中、6作品が決定しました❕❕
古典的名作からコンテンポラリーな傑作まで✨ぜひこの機会に“ドキュメンタリー”の多様な方法と視点の面白さをご堪能ください。
残り1作品やゲストによるトークイベントについては、続報をお楽しみに😊
°˖✧ LINEUP ✧˖° ※製作年順
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❶ ルイジアナ物語(原題:Louisiana Story)
監督:ロバート・フラハティ|1948年|アメリカ|78分
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ルイジアナの広大な湿地帯で両親と暮らす少年アレクサンダー。自然と野生動物に囲まれた生活は、父親が油田掘削の許可書にサインしたことで大きく変わっていく…。『極北のナヌーク』『モアナ』などで知られるロバート・フラハティ監督による物語映画として世界映画史にその名を刻む本作だが、もとは石油会社のPR映画だった。野生のワニやアライグマなど“ドキュメンタリーバリュー”もたっぷり。
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❷ 1000年刻みの日時計 牧野村物語
監督:小川紳介|1986年|日本|222分
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三里塚から山形・牧野へ移住し、田畑を耕しながら映画制作を続けた小川プロの13年の集大成。稲の生殖の営みや水田のなかの考古物の発掘など科学的アプローチに加え、村に何世代にもわたって語り継がれる口承の物語を、土方巽、宮下順子、田村高廣ら職業俳優とともに、牧野村の人びとが“ドラマ”として演じてみせる。1000年という歴史と牧野の風土が編みこまれた、映画史上類を見ない傑作。
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❸ セザンヌ(原題:Cézanne)
監督:ジャン=マリー・ストローブ、ダニエル・ユイレ|1989年|フランス|50分
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詩人ジョアシャン・ガスケによる評伝「セザンヌ」に記された空想的な対話の朗読に重ねて、セザンヌゆかりの土地やセザンヌの絵画が映し出される。実物の絵画を直接撮影している点では記録映画であり、ガスケによって虚構化されたセザンヌという人物の言葉を劇的に再虚構化している点では劇映画にも近い。ポール・セザンヌの過激な絵画観に、過激な映画作家ストローブ=ユイレが肉迫する。
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❹ 書かれた顔(原題:The Written Face) 〈4Kレストア版日本初上映〉
監督:ダニエル・シュミット|1995年|スイス、日本|89分
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歌舞伎界で当代一の人気を誇る女形、坂東玉三郎。「鷺娘」「積恋雪関扉」といった舞台や、芸者に扮した彼を2人の男が奪い合う劇「黄昏芸者情話」が挿入され、玉三郎の秘密へと観る者を誘う。俳優の杉村春子や日本舞踊の武原はんの談話、現代舞踏家の大野一雄の舞いなども。現実と虚構さえもすり抜けていくシュミットのスイス・日本合作となった本作では、青山真治が助監督を務めた。
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❺ SELF AND OTHERS
監督:佐藤真|2000年|日本|53分
・
1983年に36歳で夭逝した写真家、牛腸茂雄。郷里の新潟、ときに死の不安に苛まれながら写真家生活を営んだ東京のアパートなどゆかりの地を巡り、彼が遺した痕跡を辿る。被写体の眼差しを焼き付けたようなポートレート、姉に宛てた手紙、そして、見つけ出されたカセットテープ。しだいに彼の不在そのものがかたどられていく。撮影に田村正毅、録音に菊池信之が参加。手紙の朗読を西島秀俊が務めた。
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❻ 物語る私たち(原題:Stories We Tell)
監督:サラ・ポーリー|2012年|カナダ|108分 ・
太陽みたいに明るく無邪気だった母ダイアン。彼女が亡くなったとき、末っ子のサラはまだ11歳だった。「サラだけがパパに似てない」、ポーリー家おきまりのジョークにサラは少し不安になる。母の人生の真実を探り出そうとカメラを向けると、みんなの口からあふれ出したのは彼女の知られざる恋について——。俳優で映画監督のサラ・ポーリーが、自身の出生の秘密をウィットとユーモアをこめて描く。
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巡回上映【現代アートハウス入門 ドキュメンタリーの誘惑】
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❖開催劇場情報❖
[東京] ユーロスペース 10/22㊏〜
[愛知] 名古屋シネマテーク 11/12㊏〜
[大阪] シネ・ヌーヴォ 11/3㊍〜
[京都] 京都シネマ 11/11㊎〜
[鳥取] ジグシアター 12/3㊏〜
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❖アンケート回答者❖ ※五十音順・敬称略
入江悠、小川紗良、小田香、草野なつか、小森はるか、島田隆一、白石晃士、瀬田なつき、想田和弘、富田克也、広瀬奈々子、深田晃司、藤元明緒、甫木元空、松林要樹、三宅唱、山中瑶子、横浜聡子
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アンケート結果は公式サイトにて掲載中▶ https://arthouse-guide.jp/
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巡回上映『現代アートハウス入門 ドキュメンタリーの誘惑』が10月22日(土)より開催決定!
✨✨𝑵𝑬𝑾𝑺✨✨
18人の映画作家が薦めるドキュメンタリー映画とは?💭💭
〈アートハウス〉に新しい観客を呼び込むため、2021年1月からはじまった「現代アートハウス入門」。
その第三弾となる企画を10月22日(土)より、 [東京]ユーロスペースを皮切りに開催します!
今回は題して、巡回上映「現代アートハウス入門 ドキュメンタリーの誘惑」。近年、日本のアートハウスのプログラムにおいて大きな割合を占めるようになった“ドキュメンタリーと呼ばれる方法で作られた映画”にフォーカス。
開催にあたり18名の気鋭の映画作家にドキュメンタリー映画についての「アンケート」にご協力をいただきました。!
ー------
Q.1 若く新しい観客に映画の魅力を伝えるために5本の“ドキュメンタリー映画”を観せるとしたら、どんな作品をセレクトしますか?
ー------
Q.2 その理由を800文字から1,200文字程度でお書きください。
ー------
アンケートの回答を公式WEBサイトで発表し、さらに名前のあがった作品群から選りすぐりの7本によるプログラムを組み、東京・ユーロスペースをはじめとした全国の〈アートハウス〉で巡回上映を実施します。(現在作品選考中!)
ネオクラシックと言いうる傑作から、果てはモキュメンタリーまで。ぜひこの機会に“ドキュメンタリー”の多様な方法と視点の面白さをご堪能ください。
下記は18名の監督と挙げられた作品一覧です。
Q2の選んだ理由については、公式HPをご確認下さい!
https://arthouse-guide.jp/
※五十音順・敬称略
🔵 入江悠(映画監督)
フープ・ドリームス(監督:スティーヴ・ジェームズ|1994年)
映画は戦場だ 深作欣二in『バトル・ロワイアル』(演出・構成:浦谷年良|2001年)
東京裁判(監督:小林正樹|1983年)
ゆきゆきて、神軍(監督:原一男|1987年)
コレクティブ 国家の嘘(監督:アレクサンダー・ナナウ|2019年)
🔵 小川紗良(俳優・映画作家)
隣る人(監督:刀川和也|2011年)
沈没家族 劇場版(監督:加納土|2018年)
さとにきたらええやん(監督:重江良樹|2015年)
人生フルーツ(監督:伏原健之|2016年)
ゆきゆきて、神軍(監督:原一男|1987年)
🔵 小田香(映画作家)
マルメロの陽光(監督:ビクトル・エリセ|1992年)
あの家は黒い(監督:フォルーグ・ファッロフザード|1962年 )
Palms(Ladoni)(監督:Artur Aristakisyan|1994年)
おてんとうさまがほしい(撮影・照明:渡辺生、構成・編集:佐藤真|1994年)
忘れられた皇軍(監督:大島渚|1963年)
🔵 草野なつか(映画作家)
1000年刻みの日時計 牧野村物語(監督:小川紳介|1986年)
SELF AND OTHERS(監督:佐藤真|2000年)
ヴァルパライソにて…(監督:ヨリス・イヴェンス|1963年)
ミュールハイム(ルール)(監督:ぺーター・ネストラー|1964年)
書かれた顔(監督:ダニエル・シュミット|1995年)
🔵 小森はるか(映像作家)
阿賀に生きる(監督:佐藤真|1992年)
草とり草紙(監督:福田克彦|1985年)
そっちやない、こっちや コミュニティ・ケアへの道(監督:柳澤壽男|1982年)
ルイジアナ物語(監督:ロバート・フラハティ|1948年)
アマチュア(監督:クシシュトフ・キェシロフスキ|1979年)
🔵 島田隆一(映画監督)
ぼくの好きな先生(監督:ニコラ・フィリベール|2002年)
宝島(監督:ギョーム・ブラック|2018年)
トランスニストラ(監督:アンナ・イボーン|2019年)
トトとふたりの姉(監督:アレクサンダー・ナナウ|2014年)
ダゲール街の人々(監督:アニエス・ヴァルダ|1975年)
🔵 白石晃士(映画監督)
光と闇の伝説 コリン・マッケンジー(監督:ピーター・ジャクソン、コスタ・ボーテス|1995年)
スパイナル・タップ(監督:ロブ・ライナー|1984年)
ノロイ(監督:白石晃士|2005年)
オカルト(監督:白石晃士|2008年)
ハート・オブ・ダークネス コッポラの黙示録(監督:ファックス・バー、ジョージ・ヒッケンルーパー、エレノア・コッポラ|1991年)
🔵 瀬田なつき(映画監督)
三姉妹~雲南の子(監督:ワン・ビン|2012年)
音のない世界で(監督:ニコラ・フィリベール|1992年)
100人の子供たちが列車を待っている(監督:イグナシオ・アグエロ|1988年)
少年裁判所(監督:フレデリック・ワイズマン|1973年)
教室の子供たち 学習指導への道(監督:羽仁進|1954年)
🔵 想田和弘(映画作家)
Forever(監督:エディ・ホニグマン|2006年)
In Comparison(監督:ハルーン・ファロッキ|2009年)
My Name Is Salt(監督:ファリーダ・パチャ|2013年)
Los Reyes(監督:Bettina Perut & Ivan Osnovikoff|2018年)
Ostrov – Lost Island(監督:Svetlana Rodina & Laurent Stoop|2021年)
🔵 富田克也(映画監督)
旅するパオジャンフー(監督:柳町光男|1995年) or ゴッド・スピード・ユー! BLACK EMPEROR(監督:柳町光男|1976年)
山谷 やられたらやりかえせ(監督:佐藤満男、山岡強一|1985年)
1000年刻みの日時計 牧野村物語(監督:小川紳介|1986年) or どっこい!人間節 寿・自由労働者の街(構成:小川紳介|1975年)
忘れられた皇軍(監督:大島渚|1963年)
からゆきさん(監督:今村昌平|1973年)
🔵 広瀬奈々子(映画監督)
マルメロの陽光(監督:ビクトル・エリセ|1992年)
圧殺の森 高崎経済大学闘争の記録(監督:小川紳介|1967年)
FAKE(監督:森達也|2016年)
物語る私たち(監督:サラ・ポーリー|2012年)
人間ピラミッド(監督:ジャン・ルーシュ|1961年)
🔵 深田晃司(映画監督)
メキシコ万歳(監督:セルゲイ・エイゼイシュテイン、グリゴリー・アレクサンドロフ|1932、1979年)
動物園(監督:フレデリック・ワイズマン|1993年)
セザンヌ(監督:ストローブ=ユイレ|1989年)
花子(監督:佐藤真|2001年)
快適な生活(監督:ニック・パーク|1989年)
🔵 藤元明緒(映画監督)
ヴァンダの部屋(監督:ペドロ・コスタ|2000年)
マルメロの陽光(監督:ビクトル・エリセ|1992年)
ドキュメンタリー映画100万回生きたねこ(監督:小谷忠典|2012年)
三姉妹~雲南の子(監督:ワン・ビン|2012年)
ミッドナイト・トラベラー(監督:ハッサン・ファジリ|2019年)
🔵 甫木元空(映画監督)
路地へ 中上健次の残したフィルム(監督:青山真治|2000年)
ヴァンダの部屋(監督:ペドロ・コスタ|2000年)
SELF AND OTHERS(監督:佐藤真|2000年)
書かれた顔(監督:ダニエル・シュミット|1995年)
ワン・プラス・ワン(監督:ジャン=リュック・ゴダール|1968年)
🔵 松林要樹(映画監督)
My Name Is Salt(監督:ファリーダ・パチャ|2013年)
Vivan las Antipodas(監督:ヴィクトル・コサコフスキー|2011年)
コヤニスカッティ/平衡を失った世界(監督:ゴッドフリー・レッジョ|1982年)
これがロシヤだ/カメラを持った男(監督:ジガ・ヴェルトフ|1929年)
アンダルシアの犬(監督:ルイス・ブニュエル、サルバドール・ダリ|1928年)
🔵 三宅唱(映画監督)
アウトレイジ 最終章(監督:北野武|2017年)
百年恋歌(監督:侯孝賢|2005年)
6才のボクが、大人になるまで。(監督:リチャード・リンクレイター|2014年)
ハドソン川の奇跡(監督:クリント・イーストウッド|2016年)
エリ・エリ・レマ・サバクタニ(監督:青山真治|2005年)
🔵 山中瑶子(映画監督)
マルメロの陽光(監督:ビクトル・エリセ|1992年)
アヒルの子(監督:小野さやか|2005年)
東京干潟(監督:村上浩康|2019年)
グレイ・ガーデンズ(監督:アルバート・メイズルス、デヴィッド・メイズルス、エレン・ホド、マフィー・メイヤー|1975年)
セルロイド・クローゼット(監督:ロブ・エプスタイン、ジェフリー・フリードマン|1995年)
🔵 横浜聡子(映画監督)
イヨマンテ 熊おくり(監督:姫田忠義|1977年)
教室の子供たち 学習指導への道(監督:羽仁進|1954年)
絵を描く子どもたち 児童画を理解するために(監督:羽仁進|1956年)
モアナ 南海の歓喜(監督:ロバート・フラハティ|1926、1980、2014年)
ダゲール街の人々(監督:アニエス・ヴァルダ|1975年)
グレイ・ガーデンズ(監督:アルバート・メイズルス、デヴィッド・メイズルス、エレン・ホド、マフィー・メイヤー|1975年)
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連続講座「現代アートハウス入門 ネオクラシックをめぐる七夜 Vol.2」ロングレポート公開!
昨年12月に全国24のアートハウスをつないで開催した連続講座「現代アートハウス入門 ネオクラシックをめぐる七夜 Vol.2」。木村奈緒さんによる全7夜のロングレポートをコミュニティシネマセンターが運営する「Arthouse Press」で公開中。
講師陣のレクチャー、全国の観客のみなさんとのQ&Aの模様をぜひお読みください!
▼第1夜🌛『クローズ・アップ』(1990年/イラン/監督:アッバス・キアロスタミ)
+講師:深田晃司さん(映画監督���
https://arthousepress.jp/articles/arthouse-guide_1/
▼第2夜🌛『マッチ工場の少女』(1990年/フィンランド/監督:アキ・カウリスマキ)
+講師:岨手由貴子さん(映画監督)、大江崇充さん(映画作家/脚本家)
https://arthousepress.jp/articles/arthouse-guide_2/
▼第3夜🌛『鳥の歌』(1995年/ボリビア/監督:ホルヘ・サンヒネス)
+講師:小田香さん(映画作家)、太田昌国さん(シネマテーク・インディアス)
https://arthousepress.jp/articles/arthouse-guide_3/
▼第4夜🌛『セールスマン』(1969年/アメリカ/監督:アルバート・メイズルス、デヴィッド・メイズルス、シャーロット・ズワーリン)
+講師:想田和弘さん(映画作家)
https://arthousepress.jp/articles/arthouse-guide_4/
▼第5夜🌛『ビリディアナ』(1961年/メキシコ・スペイン/監督:ルイス・ブニュエル)
+講師:広瀬奈々子さん(映画監督)、稲川方人さん(詩人/編集者)
https://arthousepress.jp/articles/arthouse-guide_5/
▼第6夜🌛『ある夏の記録』(1961年/フランス/監督:ジャン・ルーシュ、エドガール・モラン)
+講師:小森はるかさん(映像作家)、月永理絵さん(エディター/ライター)
https://arthousepress.jp/articles/arthouse-guide_6/
▼第7夜🌛『イタリア旅行』(1954年/イタリア・フランス/監督:ロベルト・ロッセリーニ)
+講師:三宅唱さん(映画監督)、大川景子さん(映画編集)
https://arthousepress.jp/articles/arthouse-guide_7/
▽「現代アートハウス入門」とは何か?
2021年1月に開催した第一弾、連続講座「現代アートハウス入門 ネオクラシックをめぐる七夜」のレポートはこちら
https://arthousepress.jp/articles/arthouse-guide/
▽「現代アートハウス入門」公式サイト
https://arthouse-guide.jp/
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12/17㊎第7夜🌙ショートレポート
★連続講座「現代アートハウス入門 ネオクラシックをめぐる七夜 Vol.2」【ショートレポート】★
🌙12月17日(金)🌙第7夜🌙
『イタリア旅行』監督・脚本:ロベルト・ロッセリーニ
1954年|イタリア・フランス|85分|モノクロ
講師:三宅唱(映画監督)×大川景子(映画編集)
連続講座「現代アートハウス入門 ネオクラシックをめぐる七夜 Vol.2」第7夜は、ロベルト・ロッセリーニ監督の『イタリア旅行』を上映。冷え切った仲の夫婦が別荘を処分するため、ロンドンからイタリアへ。互いのやることなすこと気に食わず、しまいには離婚話がもちあがる。たったこれだけの話なのに、なぜかくも面白いのか。街が舞台になり、そこにいる人たちが、生き生きと生きはじめる──。ネオ・レアリズモの大傑作です。
講師は、映画のみならず、Netflixオリジナルドラマ、ミュージックビデオ、ビデオダイアリーなど、さまざまなアプローチで映像作品を制作されている映画監督の三宅唱さんと、手嶋悠貴監督『映画:フィッシュマンズ』や、杉田協士監督『春原さんのうた』などの編集を手がけられた映画編集者の大川景子さん。お二人が予告篇を編集された特集上映「ケリー・ライカートの映画たち 漂流のアメリカ」は、連日盛況で大きな評判となりました。
本作の基調レクチャーに「ロッセリーニは我々の先輩である」というタイトルをつけた三宅監督。1906年、イタリアの上流階級に生まれ、30歳前後で映画の道を歩み始めたロッセリーニ。時代はファシスト政権の台頭、世界恐慌、第二次世界大戦への参戦、イタリアの降伏と激動し、その荒波にロッセリーニも飲み込まれます。ファシスト政権下で建設された巨大映画スタジオ・チネチッタも戦禍に遭い、映画制作の環境も一変。これまでと同じように生きて映画を撮ることはできない。ならばどうするか。そこで生まれたのがネオ・レアリズモだと三宅監督は言います。「私たちはどんな場所にいるのか。そこでどんな人たちが生きて何を思っているのか。そういうことに立脚した映画を、新しい映画文法で作ってみようというのがネオ・レアリズモなのかなと思います」。映画史125年の中で、映画がスタジオから街に出た、その入口に立つロッセリーニの考えは、現在にも脈々と受け継がれています。
学生時代ぶりに本作を観て「こんなにも何かを〈見る〉映画なのかと驚いた」という三宅監督。では、最も映画を〈見ている〉のは誰か。映画編集者だということで、大川さんにお声がかかりました。本作の「弱い編集/目立たない編集」に注目したと言う大川さん。風光明媚な景色や肝心の別荘を〈見る〉ことすらしない夫婦が、いつから〈見る〉ようになるのか。そこにどのような編集、芝居の違いがあるのか。実際にいくつかのシーンを例に挙げて解説いただきました。お二人のやり取りや質疑応答の模様は、後日公開予定のロングレポートで詳報します。
最後に三宅監督から「自分は、街の本屋とか映画館が近くにあるところで育って、愛着があるので、(各地で)映画館が新しく生まれているのはとてもいいことだなと思います。濱口竜介監督の『偶然と想像』は死ぬほど面白いなと思ったし、大川さんが編集された杉田協士監督の『春原さんのうた』も、(海外版)予告の2カットしか見てないんですけど、めちゃくちゃすごいなと。面白い映画が続くので、多くの人が映画館に足を運んでくれたら。僕も新しい映画を届けられたらいいなと思ってます」とメッセージが送られました。
全国24館のアートハウスで7日間にわたって開催した本講座もこれにて終幕。ご参加いただいた皆さま、レポートをお読みくださった皆さま、ありがとうございました。後日、各日のロングレポートを公開予定です。映画とレクチャーの余韻を胸にお待ちいただければ幸いです。講座は終われど、アートハウスでの上映は今日も続きます。また、アートハウスでお会いしましょう!
(ライター・木村奈緒)
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☆各レクチャーのロングレポートは後日アップ予定です!どうぞお楽しみに!
https://arthouse-guide.jp/
改めて、ご来場の皆さん、講師の皆さん、全国24館の映画館スタッフの皆さん、作品提供、デザイン、WEB、レポート制作、配信スタッフの皆さん、本当に沢山の方のご協力、応援のおかげで開催できました。
本当にありがとうございました!
あしたも、アートハウスでお待ちしています!
(運営スタッフ)
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12/16㊍第6夜🌙ショートレポート
★連続講座「現代アートハウス入門 ネオクラシックをめぐる七夜 Vol.2」【ショートレポート】★
🌙12月16日(木)🌙第6夜🌙
『ある夏の記録』監督:ジャン・ルーシュ、エドガール・モラン
1961年|フランス|90分|モノクロ
講師:小森はるか(映像作家)×月永理絵(エディター/ライター)
連続講座「現代アートハウス入門 ネオクラシックをめぐる七夜 Vol.2」第6夜は、映画作家で人類学者のジャン・ルーシュと、社会学者で哲学者のエドガール・モランによる『ある夏の記録』を上映。
作り手も被写体と共にテーブルを囲んで言葉を交わし、撮った映像について被写体の意見を聞く。作り手と被写体、現実と映画が影響し合い、現実に変化が生まれる。カメラを現実に向けることの本質を問い続ける革新的作品であり、シネマ・ヴェリテの金字塔です。
講師は、東北を拠点に、岩手県陸前高田に暮らす人びとの営みや、変わりゆく風景を記録してきた映像作家の小森はるかさんと、多くの媒体で映画評やコラムを連載され、映画パンフレットや、小雑誌『映画横丁』などの編集を手がけるエディター/ライターの月永理絵さん。小森さんが全幅の信頼を置く月永さんとの対談を希望され、実現しました。
西アフリカのニジェールで、異なる文化を持つ人々にカメラを向けてきたルーシュ。被写体となる人たちに撮った映像を見せ、フィードバックを得ながら撮影する手法を積極的に取り入れていたことに、小森さんは大きな興味を抱いたと言います。「私が撮るだけじゃなく、撮られる側の人たちの何かを受け止めたい気持ちがあって、こういう作り方があり得ることに背中を押されます」。小森さんが画家で作家の瀬尾夏美さんと共同監督された『二重のまち/交代地のうたを編む』を観て、「ドキュメンタリーを超えた何かに挑戦している感触があったので、小森さんが本作を選んだと聞いてぴったりだと思った」という月永さん。ルーシュが、モランに「君はアフリカ人のことはよく知っているが、フランス人のことは知らないのではないか」と言われたことが、撮影のきっかけになったこと。本作が、1920年代ソ連で制作されたニュース映画シリーズ「キノ(映画)・プラウダ(真実)」の、フランスにおける実践であり、シネマ・ヴェリテとはキノ・プラウダのフランス語訳であること。北米で生まれたダイレクト・シネマにも影響を受けていることなど、月永さんには本作を観るうえで重要なポイントを教えていただきました。
全国から「これがドキュメンタリーなのか。なぜこれほど評価されているのか」と、戸惑いの声が相次いだ本作。「すごく複層的にいろんなことが組み込まれているので、一回では観尽くせない」と小森さん。月永さんは、本作が映画史において革命的な作品である理由を、カメラが現実を変容させることを明らかにした点にあると指摘。作中同様、議論は尽きず……。
最後に、小森さんから「全国各地のアートハウスの役割みたいなものが、地域ごとに見えるようになってきている一方で、ただ映画を楽しむだけではいられない業界的な問題も明るみになってきていると実感しています。これから若い世代の人たちが、関わりたいと思える後ろ支えになることを考えていかなきゃなって、そういうところに立っていると感じています」とメッセージが送られ、第6夜は幕を閉じました。
さて、本日12/17(金)第7夜は、ロベルト・ロッセリーニ監督の『イタリア旅行』を上映。講師は映画監督の三宅唱さんと、映画編集の大川景子さんです。
イラン、フィンランド、ボリビア、アメリカ、スペイン、フランスと、映画を通した7日間の旅路も今日が最終日。今夜の目的地はずばりイタリアです。長年連れ添った夫婦水入らずの旅行のはずが……?
講座の最後を飾るのにふさわしい本作のフィナーレをお見逃しなく。今夜19時にアートハウスでお会いしましょう!
(ライター・木村奈緒)
ロングレポートは後日アップ予定!お楽しみに!
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12/15㊌第5夜🌙ショートレポート
★連続講座「現代アートハウス入門 ネオクラシックをめぐる七夜 Vol.2」【ショートレポート】★
🌙12月15日(水)🌙第5夜🌙
『ビリディアナ』監督:ルイス・ブニュエル
1961年|メキシコ・スペイン|92分|モノクロ
講師:広瀬奈々子(映画監督)×稲川方人(詩人/編集者)
連続講座「現代アートハウス入門 ネオクラシックをめぐる七夜 Vol.2」第5夜はルイス・ブニュエル監督の『ビリディアナ』を上映。叔父の自殺に対する自責の念から、贖罪のために恵まれない人々を屋敷に住まわせ面倒を見る敬虔な娘・ビリディアナ。しかし、彼女の信仰心はことごとく打ち砕かれ……。信仰や善意といったベールでは覆い隠せない人間の欲深さを余すことなく描いた怪作です。
講師は、フィクション、ドキュメンタリー、テレビドラマと多岐にわたって活躍されている映画監督の広瀬奈々子さんと、現代詩で高い評価を受けるとともに、映画批評や映画書の編集、映像作品を手がけてこられた詩人/編集者の稲川方人さん。稲川さんは、装幀者・菊地信義さんを追った広瀬監督の『つつんで、ひらいて』に、インタビュイーの一人として出演されています。
緊急事態宣言下で家にこもっていたときに『皆殺しの天使』を再見し、ブニュエル作品に目覚めた広瀬監督。中でも、痛烈な社会批判でありながら小難しい映画にならず、俗っぽいものへの愛情が感じられる本作が大好きとのこと。フェリーニやベルイマンら1910〜20年代初期に生まれた監督と、ブニュエルが同世代だと思い込んでいたという稲川さん。実際は1900年生まれで、ジョン・フォードやヒッチコックら、映画の黎明期に生まれた作家と同世代。その「勘違い」の理由には、ブニュエルの成熟したショットがあると言います。曰く、ブニュエルは潔い編集で「経済的」な語り方をしており、最後まで余計なことをしていない。その編集手法が、映画の話法が成熟した時代の作家たちに重なるとのこと。話は、ブニュエル固有の人間への真っ直ぐなまなざし、モチーフ使い、フェティシズムなどに及びました。後日公開予定のロングレポートで詳報します。
この日も熊本のDenkikan、富山のほとり座、金沢のシネモンドなど、各地から質問が寄せられました。本作のような映画をどう楽しんだらいいか?という質問に、稲川さんは「答えが見出せない映画に意味や答えを見出す、つまり、自分の思考にシステムを作ってしまう見方はしないほうがいいと思う」、広瀬監督は「視野を広げてくれるのが映画だと思っているので、共感するだけじゃない楽しみ方をしていただきたい」と回答。
最後に、広瀬監督は「好きな映画をお客さんと一緒に観て、稲川さんとお話しできて、とても楽しかったです。古い映画をスクリーンで観ることは本当に貴重なので、あと2夜もぜひ足を運んでいただけたら」と、稲川さんは、今年9月に逝去された映画監督・澤井信一郎さんの言葉を紹介しながら「映画の中で善き人間を見極めることができる観客でありたい。みなさんもそうであってほしい」とメッセージを送り、第5夜は幕を閉じました。
さて、本日12/16(木)第6夜は、ジャン・ルーシュ、エドガール・モラン監督の『ある夏の記録』を上映。講師は、映像作家の小森はるかさんと、エディター/ライターの月永理絵さんです。作り手が被写体に積極的に関わり、「verite=真実」を撮すシネマ・ヴェリテの金字塔と言われる本作。カメラとマイクに向かって話す人々は、その人“そのまま”の姿なのか。今夜19時にアートハウスでお会いしましょう!
(ライター・木村奈緒)
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12/14㊋第4夜🌙ショートレポート
★連続講座「現代アートハウス入門 ネオクラシックをめぐる七夜 Vol.2」【ショートレポート】★
🌙12月14日(火)🌙第4夜🌙
『セールスマン』監督:アルバート・メイズルス、デヴィッド・メイズルス、シャーロット・ズワーリン
1969年|アメリカ|91分|モノクロ
講師:想田和弘(映画作家)
連続講座「現代アートハウス入門 ネオクラシックをめぐる七夜 Vol.2」第4夜は、ダイレクト・シネマのパイオニア、メイズルス兄弟の『セールスマン』を上映。生活に窮する市民に、高額な聖書の購入をあの手この手で迫る訪問販売員に密着した本作。キリスト教の教えに反するのではと疑問を抱きながらも、なぜだか彼らを憎めない。浮かび上がってくるのは、どうしようもなく人間臭い彼らの素顔と、1960年代末のアメリカ社会でした。
講師は、「被写体や題材に関するリサーチは行わない」「ナレーション、説明テロップ、音楽を原則として使わない」といった独自のルールに基づく「観察映画」を数多く手掛けてきた映画作家の想田和弘さん。本講座のVol.1では、フレデリック・ワイズマン監督の『チチカット・フォーリーズ』に講師として登壇され、その際にもダイレクト・シネマについて触れていただきました(レポートはこちら)。観察映画の源流にはダイレクト・シネマがあると言います。
映像と音声を同時に収録する同時録音が、屋外で可能になったことで生まれたダイレクト・シネマ。スタジオを飛び出し対象に肉薄することで、ナレーションやデータを中心とした「情報」的なドキュメンタリーから、見ている自分もその場にいるような「体験」的なドキュメンタリーへと移行します。被写体をありのまま撮り、一切の解説を排した ダイレクト・シネマ の登場は世間に衝撃を与えました。映画史に燦然と輝く作品でありながら、日本では上映機会がなかった本作。全国からは多くの質問が。中でも多かったのが「ドキュメンタリーとは思えない」「メイズルス兄弟とワイズマンの違いは?」というもの。前者については「撮影はドキュメンタリーの手法だが、編集はフィクションの技法」、後者については「メイズルス兄弟が個人を時間軸で描くのに対し、ワイズマンは組織を場所として描いている」と想田監督。現在、下高井戸シネマでは本作を含む「メイズルス兄弟特集」が開催中(〜12/24)。ぜひ他の作品もご覧ください。
兄のアルバート・メイズルスに「映画にはディバージョン(diversion=気晴らし・娯楽)と、エンゲージメント(engagement=観客を巻き込むもの)の2種類があるが、俺は後者を目指す」と言われた想田監督。自身の目指すものも同じだと感じたそうです。最後に、想田監督から「アルバートが、商業的成功ではなく芸術性を追求すると言ったように、アートハウスも芸術性の高い作品を上映して議論する場所だと思う。コロナ下で本当に大変だけど、今サバイブしないと無くなってしまう。満席で皆さんと名作を観ることができて感慨深いです」とメッセージが送られ、第4夜は終幕。
さて、本日12/15(水)第5夜は、ルイス・ブニュエル監督の『ビリディアナ』を上映。講師は映画監督の広瀬奈々子さんと、詩人/編集者の稲川方人さんです。修道女を目指す敬虔な娘・ビリディアナ、彼女を我がものにしようとする叔父とその息子、世間から忌み嫌われる乞食たち。相まみえるはずのない者たちがひとつ屋根の下に集ったとき、あらわになったものとは。公開当時、カトリック教会の逆鱗に触れ、スペインやイタリアで上映禁止になった問題作。今なお一層、観る者を挑発し、刺激します。今夜19時にアートハウスでお会いしましょう!
(ライター・木村奈緒)
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12/13㊊第3夜🌙ショートレポート
★連続講座「現代アートハウス入門 ネオクラシックをめぐる七夜 Vol.2」【ショートレポート】★
🌙12月13日(月)🌙第3夜🌙
『鳥の歌』監督・脚本:ホルヘ・サンヒネス 製作:ウカマウ集団
1995年|ボリビア|102分|カラー
講師:小田香(映画作家)、太田昌国(シネマテーク・インディアス)
連続講座「現代アートハウス入門 ネオクラシックをめぐる七夜 Vol.2」第3夜は、ホルヘ・サンヒネス監督の『鳥の歌』を上映。監督の実体験を元に、アンデス先住民の村を訪れた映画撮影隊が直面した現実を描いた本作。難航する撮影現場であらわになったのは、先住民の「ために」映画を撮ろうとしていた撮影クルーの先住民に対する差別意識と、迫害され続けながらも決して失われることのない先住民の豊かな人間性でした。
講師は、『鉱 ARAGANE』でボスニアの炭鉱を、『セノーテ』でメキシコ、ユカタン半島北部にある洞窟内の泉を撮した映画作家の小田香さんと、サンヒネス率いるボリビアの映画制作チーム・ウカマウ集団の作品を長年日本で紹介し、彼らとの共同制作も実現された「シネマテーク・インディアス」の太田昌国さん。
映画を通して自らを省みる「内省」を促すことを映画制作の目的の一つとするウカマウ集団。今年2月に開催した本講座のVol.1で『トラス・オス・モンテス』の講師として登壇された小田監督は、その際に発言した撮影者と被写体の「共同作業」という言葉に触れ、「自分は本当にカメラの前にいる人たちの目的や動機を考えて映画を撮ってこれたか」内省していると言います(前回のレポートはこちら)。太田さんは、現在も人口の約55%が先住民族のボリビアで、白人エリート層のサンヒネスが映画を撮る意味を解説。「貧しさを生む社会構造を解き明かす作品を撮ってくれ」という観客の一言が、若き日のサンヒネスに、先住民の持つ人と人、人と自然の水平的関係によって、ボリビア社会に根付いた支配―被支配の価値意識を覆すことを決意させました。また、本作が制作されていた1992年は、コロンブスによるアメリカ大陸発見から500年目にあたり、「ヨーロッパ中心の歴史観が世界中で問い直されていた」と太田さん。本作を考える上で重要な視座を与え��いただきました。
全国のアートハウス(ミニシアター)で開催している本講座。映画を上映する場所として地域で尽力してきた一方で、経営の厳しさや労働環境の問題にも直面しています。小田監督は、敬愛する監督の映画が不条理な世界に対する憤りや悲しみを静めてくれたと話す『クローズ・アップ』の主人公・サブジアンの言葉を引き、「その言葉に自分も救われました。映画を観るとか作るって本来そういうことだよなと。すぐに何かを解決できる方法を自分は持たないですが、一人の作り手として(映画を)届ける人たちと一緒に、じゃあどうすればいいんだってことをこれからも考えていきたい」とメッセージを送り、第3夜は幕を閉じました。
さて、本日12/14(火)第4夜は、メイズルス兄弟の『セールスマン』を上映。講師は映画作家の想田和弘さんです。1969年、アメリカ。カメラが向けられたのは「聖書」の訪問販売員たち。家に上がりこんで半ば強引に支払いを迫る販売員は、貧しい生活を送る庶民に福音をもたらしているのか?ナレーションを排し、出来事を「ありのまま」撮したダイレクト・シネマの代表作と名高い本作。今夜19時にアートハウスでお会いましょう!
(ライター・木村奈緒)
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より詳細なロングレポートは後日アップ予定です。どうぞお楽しみに!
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#現代アートハウス入門
#AHG
#鳥の歌
#小田香
#太田昌国
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12/12㊐第2夜🌙ショートレポート
★連続講座「現代アートハウス入門 ネオクラシックをめぐる七夜 Vol.2」【ショートレポート】★
🌙12月12日(日)🌙第2夜🌙
『マッチ工場の少女』 監督・脚本:アキ・カウリスマキ
1990年|フィンランド|69分|カラー
講師:岨手由貴子(映画監督)、大江崇允(映画作家/脚本家)
連続講座「現代アートハウス入門 ネオクラシックをめぐる七夜 Vol.2」第2夜は、アキ・カウリスマキ監督の『マッチ工場の少女』を上映。両親に代わって家事と仕事を一身に背負い、慕った男にはゴミ屑のように捨てられて……と、およそ良いことはひとつもない娘・イリスの日々を抑制されたセリフと表情、雄弁な音楽で描いた本作。
講師は、『あのこは貴族』で現代の東京を舞台に出自の異なる男女の人生の交差を描き、多くの共感を呼んだ映画監督の岨手由貴子さんと、濱口竜介監督との共同脚本『ドライブ・マイ・カー』が第74回カンヌ国際映画祭で脚本賞に輝いた映画作家/脚本家の大江崇允さん。カウリスマキ監督に深い「思い出」があるという岨手監督のリクエストで、本作の上映が実現しました。
お二人がまず注目したのは、本作の特徴とも言える「セリフの少なさ」。
69分の作品ながら冒頭13分はセリフなし。
しかしそれは、カウリスマキ監督がセリフや言葉を軽視しているからではないと言うお二人。最小限だからこそ、発せられる言葉ひとつひとつに監督のこだわりが感じられるのです。「モノローグで語らないからこそ(表情を)見ないといけない。スクリーンとのコミュニケーションが生まれる」と岨手監督。大江監督は、本作がイリスの行動によって展開する点に着目。形容詞を描ける小説に対して、形容詞を描くことができない映画の本質は「誰が何をした」であり、本作は
「映画が得意なことだけをシンプルにやっている構造」
だと言います。この他にも、心情の変化の描き方、リアリティを追求する演技の問い直し、ユーモアを生むカメラ位置など、興味深い話が展開されました。詳細は、後日公開予定のロングレポートでぜひお読みください。
続けて、各地からの質問に講師のお二人が回答。大阪の第七藝術劇場にお越しの方は、本作が初カウリスマキ作品とのこと。次に観るなら何がおすすめ?という質問に、大江監督は不条理的な群像劇の『カラマリ・ユニオン』を、岨手監督は、カウリスマキ作品の中で一番好きだという『浮き雲』を推薦。最後に、岨手監督から全国の観客に「長い歴史の中で、映画の楽しみ方を知ることができるすごくいいイベントだなと思いました。そういう楽しさを若い観客の方もどんどん味わってほしいです」とメッセージが送られ、第2夜は終幕。
さて、本日12/13(月)第3夜は、ホルヘ・サンヒネス監督の『鳥の歌』を上映。講師は映画作家の小田香さんと、シネマテーク・インディアスの太田昌国さんです。アンデス、先住民の村での映画撮影の顛末を描いた本作。「アンデスの先住民なんて自分とは遠い世界」とお思いの方にこそ観ていただきたい作品です。撮影クルーたちが直面した現実は、現代日本の私たちにもまっすぐつながります。スクリーンを通してアンデスを訪れてみませんか。
今夜19時にアートハウスでお会いしましょう!
(ライター・木村奈緒)
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ロングレポートは後日アップ予定!お楽しみに!
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#現代アートハウス入門
#AHG
#マッチ工場の少女
#岨手由貴子
#大江崇允
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12/11㊏第1夜🌙ショートレポート
★連続講座「現代アートハウス入門 ネオクラシックをめぐる七夜 Vol.2」★
🌙 12月11日(土)🌙 第1夜 🌙
『クローズ・アップ』 監督・脚本・編集:アッバス・キアロスタミ
1990年|イラン|99分|カラー
講師:深田晃司
連続講座「現代アートハウス入門 ネオクラシックをめぐる七夜 Vol.2」第1夜は、イランの巨匠アッバス・キアロスタミ監督の『クローズ・アップ』を上映。実際の事件を当事者が再現した本作。敬愛する映画監督の「ふり」をしてしまった男性・サブジアンが自分自身を演じることで、他の誰でもない自分の人生を生き直す過程が、ドキュメンタリーを交えながら描かれます。
講師は映��監督の深田晃司さん。『淵に立つ』や、最新作『本気のしるし 劇場版』が国内外で高く評価され、コロナ禍では濱口竜介監督とともに「ミニシアター・エイド基金」プロジェクトを立ち上げ、全国の小規模劇場への支援を呼びかけました。
映画制作を学ぶ前、10代の終わりに初めて本作を観て激しく感動したという深田監督。「奇跡のような映画」と本作を評する深田監督が注目したのは、職業俳優ではない当事者たちの「マジックリアリズム」とも呼ぶべき超自然な演技。カメラを前に、なぜそのような演技が可能なのか。深田監督が理由のひとつとして挙げたのが「映画の一回性」と「よく出来た脚本」です。一つの演目を何十回と公演する演劇は、訓練を積んだ俳優でなければ成り立たないが、10回中9回ミスしても、1回ホームラン級の演技ができれば良い映画のほうが、実は一回性が高い。だから、魅力的な被写体であれば、職業俳優であるか、さらに言えば人間であるかすら関係ない。風に揺れる木の葉や、川の流れも立派な被写体になるというわけです。また、本作は非常に「よく出来た脚本」だからこそ俳優が演じやすく、ちょっとした目の動きで観客が俳優の心情を想像できるようになっている。「出来の悪い脚本」は俳優の「荷物」を増やし、説明的で過剰な演技につながってしまうとのこと。
質疑応答では、長野相生座・ロキシー、シネマ尾道、シネマテークたかさき、フォーラム山形、福岡のKBCシネマ、東京渋谷のユーロスペースなど、各地のアートハウスから質問が寄せられました。リアルとフェイクの線引き、イラン映画にあって日本映画に足りないもの、カメラの暴力性と監督の権力性など、重要な話題が満載。後日公開するロングレポートで詳報しますので、そちらもぜひお読みください。最後に、監督から全国の観客に向けて「テレビで映画を観るのも大好きですけど、やっぱり映画館で観るといいですね。ぜひ皆勤賞を狙ってください」とメッセージを送り、第1夜は幕を閉じました。
さて、本日12/12㊐第2夜は、アキ・カウリスマキ監督の『マッチ工場の少女』を上映。講師は映画監督の岨手由貴子さんと、映画作家/脚本家の大江崇允さんです。マッチ工場で働く娘・イリスのどん底人生を描きながらも、なぜか笑いや力がこみ上げてくる本作。「明日も仕事か。外は寒いし、一緒に映画館に行く相手もいやしない」と気分がクサクサしたときにこそオススメの一本です。今夜19時にアートハウスでお会いしましょう!
(ライター・木村奈緒)
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ロングレポートは後日アップ予定!お楽しみに!
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皆勤賞🎗特典のお知らせ✨
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【現代アートハウス入門Vol.2】
皆勤賞🎗特典
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七夜すべてのプログラムに参加された方に、“皆勤賞”としてアキ・カウリスマキ監督『マッチ工場の少女』の予告篇35mmフィルムから作った「オリジナル栞」🔖プレゼント!
*12/17(金) 最終日まで、7プログラム分の半券または購入履歴がわかるものを、なくさずにお持ちください。
*日程によって、劇場をまたいで全プログラムにご参加された場合も、皆勤賞の対象となります。
(例)12/11, 12/12は元町映画館、12/13〜12/16は第七藝術劇場、12/17はシネ・ヌーヴォなど
*12/17(金) 最終日に訪れた劇場窓口で、7プログラム分の半券または購入履歴をご提示ください。
専用の用紙に、お名前ご住所など必要事項をご記入いただき、後日、「現代アートハウス入門」企画・運営の東風より、賞品をご郵送します。
(絵柄をお選びいただくことはできませんので予めご了承くださいませ。)
【現代アートハウス入門 ネオクラシックをめぐる七夜 Vol.2】
🎥開催期間/ 開催劇場
2021年12月11日(土)~12月17日(金)連日19:00開映
全国24館同時開催
🎬上映作品
『クローズ・アップ』『マッチ工場の少女』『鳥の歌』『セールスマン』『ビリディアナ』『ある夏の記録』『イタリア旅行』
👥講師、ゲスト(敬称略)
深田晃司(映画監督)、岨手由貴子(映画監督)、大江崇允(映画作家/脚本家)、小田香(映画作家)×太田昌国(シネマテーク・インディアス)、想田和弘(映画作家)、広瀬奈々子(映画監督)、稲川方人(詩人/編集者)、小森はるか(映像作家)、月永理絵(エディター/ライター)、三宅唱(映画監督)、大川景子(映画編集)
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【現代アートハウス入門 ネオクラシックをめぐる七夜】 Vol.2の開催を前に……🌙
そもそも…ネオクラシックって何?“30歳以下”の料金が安いのはなぜ?なぜ「ミニシアター」ではなく、あえて「アートハウス」?
などなどたくさんの「?」をお持ちの方も多いと思います。
Vol.1から参加劇場も増え、今回は行ってみようかな?と思われている方も、もしかしたらどういう企画なのかイメージしづらいかもしれません。
今年1月に開催された【現代アートハウス入門 ネオクラシックをめぐる七夜 Vol.1】終了後に各回のレポートとあわせて「現代アートハウス入門」キュレーターが寄せた以下の記事をぜひご覧ください!
こちらで、キュレーターや参加監督、劇場の想いや、映画愛に溢れた雰囲気が伝わってくれたら嬉しいです😊✨✨
▽▽▽
WEBメディア「ArthousePress/藝術電影館通信」
https://arthousepress.jp/articles/arthouse-guide/
▽▽▽
以下は、一部抜粋です。ぜひ全文、各デイリーレポートもご覧ください!
「第4夜」深田晃司監督から
なぜ「ミニシアター」ではなく、あえて今「アートハウス」という言葉を打ち出すことが重要なのか?(中略)でも、重要なのはサイズではなく役割の違いですよね。フランスのシネコンではアート系の映画もかけますが、日本ではそうも行かないので、とりわけアートハウスの存在が重要なんです。(中略)
・
「第7夜」想田和弘監督から
今回の企画で「ミニシアター」でなく、「アートハウス」という表現をしていることに、僕は大賛成です。重要なのは規模の大小ではなくて、どんな映画をかけるか。一番の違いは、アートとしての映画、芸術性ですよね。そういうアティチュードを示しているのが「アートハウス」という言葉です。だから、これからも映画をただ商品として世に送りだすのではなく、「面白い! いっしょに盛り上げていこう!」という人たちとやっていきたいですよね。
・
「第3夜」小田香監督から
ミニシアターのプログラムミングを続けていくには、継続的な助成金や大きなシステムからの支援が必要なのではと思います。みんなで文化の幹を太くし、でも文化という言葉におさまりきれない野蛮なものも包容しつつ、政府や利益のある企業も含めて懐の深いことができるように、みんなで活動していかなければならないのかなと。(中略)
【現代アートハウス入門 ネオクラシックをめぐる七夜 Vol.2】
🎥開催期間
2021年12月11日(土)~12月17日(金)/連日19:00開映
🎬上映作品
『クローズ・アップ』『マッチ工場の少女』『鳥の歌』『セールスマン』『ビリディアナ』『ある夏の記録』『イタリア旅行』
👥講師、ゲスト(敬称略)
深田晃司(映画監督)、岨手由貴子(映画監督)、大江崇允(映画作家/脚本家)、小田香(映画作家)×太田昌国(シネマテーク・インディアス)、想田和弘(映画作家)、広瀬奈々子(映画監督)、稲川方人(詩人/編集者)、小森はるか(映像作家)、月永理絵(エディター/ライター)、三宅唱(映画監督)、大川景子(映画編集)
🎥開催劇場:全国全24館
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🌛第二弾の全プログラム決定&予告編解禁🌛
2021年12月11日㊏~12月17日㊎に開催する【連続講座「現代アートハウス入門 ネオクラシックをめぐる七夜」Vol.2】の全プログラム(すべての上映作品と講師)と予告編が解禁となりました✨
イランの巨匠アッバス・キアロスタミ監督『クローズ・アップ』(1990年)、フィンランドの鬼才アキ・カウリスマキ監督『マッチ工場の少女』(1990年)、ボリビアのウカマウ集団の『鳥の歌』(1995年)、ダイレクト・シネマの開拓者メイズルス兄弟の『セールスマン』(1969年)、ルイス・ブニュエル監督の問題作『ビリディアナ』(1961年)、ジャン・ルーシュ監督によるシネマ・ヴェリテの金字塔『ある夏の記録』(1961年)、そしてロベルト・ロッセリーニ監督とイングリッド・バーグマンが生んだネオ・レアリズモの大傑作『イタリア旅行』(1954年)。
作られた時代も地域も異なるカラフルな7本は、いずれも劇場のスクリーンで観られる機会が限られていた貴重な作品です。
前回に引き続き、メインヴィジュアルはloneliness books 、予告篇はrestafilmsが担当しました。また、あらたに2021年に鳥取県でオープンしたばかりのジグシアターの参加が決定。全24館の映画館をつないでの同時開催!
劇場でお会いしましょう…✨
🐈予告編❄❄
https://www.youtube.com/watch?v=pjQ2ipA3dKY
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🌟第1夜:12月11日(土)
『クローズ・アップ』監督・脚本・編集:アッバス・キアロスタミ
1990年|イラン|99分|カラー|(C) 1990 Farabi Cinema
レクチャー:講師 深田晃司(映画監督)
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🌟第2夜:12月12日(日)
『マッチ工場の少女』監督・脚本:アキ・カウリスマキ
トーク:講師 岨手由貴子(映画監督)×大江崇允(映画作家/脚本家)
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🌟第3夜:12月13日(月)
『鳥の歌』監督・脚本:ホルヘ・サンヒネス 製作:ウカマウ集団
トーク:講師 小田香(映画作家)×太田昌国(シネマテーク・インディアス)
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🌟第4夜:12月14日(火)
『セールスマン』監督:アルバート・メイズルス、デヴィッド・メイズルス、シャーロット・ズワーリン
レクチャー:講師 想田和弘(映画作家)
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🌟第5夜:12月15日(水)
『ビリディアナ』監督:ルイス・ブニュエル
トーク:講師 広瀬奈々子(映画監督)×稲川方人(詩人/編集者)
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🌟第6夜:12月16日(木)
『ある夏の記録』監督:ジャン・ルーシュ、エドガール・モラン
トーク:講師 小森はるか(映像作家)×月永理絵(エディター/ライター)
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🌟第7夜:12月17日(金)
『イタリア旅行』監督・脚本:ロベルト・ロッセリーニ
トーク:講師 三宅唱(映画監督)×大川景子(映画編集)
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開催概要
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◇期間
2021年12月11日(土)~12月17日(金) 連日19:00開映
◇開催劇場 全24館
[東京]ユーロスペース、シネマネコ、[神奈川]シネマ・ジャック&ベティ、[群馬]シネマテークたかさき、[宮城]フォーラム仙台、[山形]フォーラム山形、[福島]フォーラム福島、[新潟]新潟・市民映画館 シネ・ウインド、[石川]シネモンド、[富山]ほとり座、[長野]長野相生座・長野ロキシー、[愛知]名古屋シネマテーク、[大阪]シネ・ヌーヴォ、第七藝術劇場、[京都]京都シネマ、[兵庫]元町映画館、[鳥取]ジグシアター、[広島]横川シネマ��シネマ尾道、[愛媛]シネマルナティック、[福岡]KBCシネマ1・2、[大分]シネマ5、[熊本]Denkikan、[沖縄]桜坂劇場
*連日19時より映画本編を上映します。余裕を持ってご来場ください。
*新型コロナウイルスの感染状況その他の影響により、プログラム、スケジュールに変更が生じる可能性があります。公式WEBサイト、各開催劇場のホームページなどで、最新情報をご確認ください。
▽詳しくは公式HPもご確認下さい▽
https://arthouse-guide.jp/
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◤参加監督コメント◢
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連続講座「現代アートハウス入門 ネオクラシックをめぐる七夜」Vol.2
2021年12月11日(土)~12月17日(金)連日19:00開映🎬
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◤参加監督からのコメント(50音順・敬称略)◢
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🔹小田香(映画作家)
アートハウスはあやしげな場所に見えることもあるかもしれませんが、それ以上に妖しい映画がかかっています。
鑑賞後はより健全に、より不健全に、もしくはその両方になるかもしれません。
あの映画のここは好きであそこは苦手など、誰かに言いたくなって、伝わらなくて、その体験まるごと、心のどこかに残り発酵していく映画がかかっています。
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🔹小森はるか(映像作家)
学生の頃に偶然観ていた映画が、数年経ってから、自分にとっての大切な一本だったと気付くことが増えました。
途切れ途切れに蘇ってくる場面は、あの時わからなかった経験も、大事なものだと教えてくれました。
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🔹想田和弘(映画作家)
真っ白で空虚なスクリーンなのに、いや、真っ白で空虚なスクリーンだからこそ、いったい何が映し出されるのか、無限の可能性が存在しているんですね。なんだか不思議じゃないですか?!
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🔹岨手由貴子(映画監督)
「クラシック映画」と聞くと身構えてしまう人もいるかもしれませんが、それらは製作されてから何十年も、多くの人を魅了してきました。そんな映画の抗えない魅力を、一緒に反芻していく時間になればと思っています。
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🔹広瀬奈々子(映画監督)
ああ、そうか、自分はこの世界に対して、「ちょっと待った」を言いたかったのだと気づかされる映画がある。新しいものの見方を発見し、立ち止まって何度も考え、答えのない旅に出る。いい映画には共感や同調よりも、もっと豊かで驚きに満ちたものが、色褪せることなくたくさん詰まっている。
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🔹深田晃司(映画監督)
アッバス・キアロスタミとモフセン・マフマルバフの傑作群は、まだ二十歳前後であった私をイラン映画に心酔させた。『クローズ・アップ』は中でも特に熱狂した一作で、映画の底なしの可能性をこの作品で感じて欲しい。
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🔹三宅唱(映画監督)
「人生は短すぎる」「だからこそ楽しまないと」いつどこでなぜその言葉が発せられるのか。私はその場面においてなにを見ていただろう?
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