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#オリンピック終息宣言
end-of-olympics · 3 years
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終息宣言2021展 Web Gallary /part.4 平井勝正/花田伸/三木祥子
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平井勝正 HIRAI Katsumasa 28「20XX年東京直下大地震後の国立競技場跡」
29,30「反五輪音頭」(0094)
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花田伸 HANADA Shin 31,32「 drawing 2021 - No.1」「work 2021 - 1, 2, 3」
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三木祥子 MIKI Shoko
33「eco-cide 21-02-01」
34「 eco-cide 21-02-02」
photo:阿部尊美
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anifactory · 3 years
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音楽の鳴る場所、人の自由が集う場所
covid-19が世界的なパンデミックとして猛威を振るい、ここ日本では1年と2ヵ月を経過してなお終息の形が見えてきません。まずは日々重症者や個々の対応に追われている医療関係者の皆様や、明確な目標をもって地方自治体と連携し、政治に携われている議員の皆様、並びに感染リスクを最大限回避できるよう対策し、人間の根本的かつ社会的な活動と経済を少しでも支えようと生き抜いている全ての国民の皆様に、感謝の意を表したいと思います。
本日令和3年4月25日、東京、大阪、兵庫、京都の4都府県を対象にした「3度目の」緊急事態宣言が発令されました。大型レジャー施設や百貨店、デパートの休業要請のほか、時間帯に左右されず、飲食店では酒類の提供が禁止、また深夜では「消灯」が推奨されるなど、非常に限定的かつその意図を図りかねる内容が盛り込まれており、4都道府県だけでなく、全国で波紋が広がっている状況と言って過言ではないでしょう。包み隠さず私見を述べれば、全く以てお話になりません。それぞれの経営者が補償やその内容の詳細を調べるのにも、それぞれの地方自治体の担当の方が把握できていない状況は、異常です。
世界的に見て / 新規感染者数が / 医療の病床が / だとか、そんな内容はほとんどの国民が状況見て「危険だ」という事を把握しているはずで、これは希望的観測ではありません。この1年で、マスクや消毒の重要性、パーテーションの設置や距離、声を張り上げない泥酔しない対策を講じていない場所には近寄らないなど、十分学んできたではありませんか。緊急事態宣言が発令されるという記者会見で、内閣総理大臣は「どのような状況であれ、オリンピックを開催するか否かはIOCが権限を握っている」とハッキリと口にしました。これは、オリンピックを開催する日程に日本がいくらパンデミックに陥っていたとしても、あらゆる業種の経営者 / 従業員が経済難に陥り、職を彷徨ったとしても、自殺者に歯止めが利かなくなっても、学生が積み上げてきた部活動での大会が全て潰されたとしても、IOCが開催することを放棄しない限り「やる」という宣言です。
おかしくはありませんか。私も含め、誰もオリンピックそのものに恨みを持っているわけではないのです。また、聖火ランナーとして走る皆様も含め、大会に出場される選手の大きな夢もスポンサーの未来も世界の注目も背中に乗せてオリンピックは開催されるのですから、それをないがしろにしろと誰が言っているのでしょうか。パンデミックが人類における「平等な脅威」だとすれば、完全に平等ではなくともこの状況下で人と人とが互いに協力し合い、あらゆる業種、あらゆる人種、あらゆる目的や行動、経済から目を背けず、助け合いを促すのが国の仕事ではないのでしょうか。IOCがどんな状況でも開催するというその一言だけで、何故オリンピックだけが優先されなければならないのか、その説明もないまま、今を生きるのに困難な人々が増え続けています。これはcovid-19の感染力よりも、重大な日本の「病気」ではないのでしょうか。
私はクラブDJとして、細々と活動している身です。それでも芸術に携わるいっぱしの人間として、フライヤーの制作やデザイン、オーガナイザー、企画など、15年という期間「プロ」だという気持ちで活動をしてきました。本職は別にあります。grand space Quarkで毎月開催している当イベント「ANIFACTORY」ならびに姉妹イベント「Qualia」では、毎回20~60人程度のお客さんが集まります。多い時では100人近く導入しましたが、決して大きな動員数とは言えません。しかしながら、愛知県豊橋市という地方で、5年以上開催している当イベントに集うお客さんにとっては、もはや帰ってくる場所の一つであり、出演者もクラブそのものも含めて「なくてはならない場所」だと自信を持って言えます。誇りある「必要な場所、時間」なのです。
音楽は娯楽です。同時に、芸術です。人々が何千年以上も前から「劇」を楽しむように、絵画をあらゆる方法で描き残すように、声や打楽器だけで神を祝福するように、あらゆる芸術は人間が人間として営みをこの地球で続ける以上、自然に発生するものです。それは何故か―必要だからです。全ての住居が同じ平坦な作りで建っていますか?教会を行う聖堂のオブジェや内装は不必要なものでしょうか?コルセットは機能すれば全て同一のデザインでよいのでしょうか?答えはNOです。自然(Nature)ですら咲く花々や草木は互いに違う色や形状をしているのに、同じ自然から発生し理性を持つ人類の誰もが同じ芸術を楽しむ道理が無いことを、我々は十分に理解しているはずです。
繰り返しましょう。必要なのです。たかがクラブ、たかがアニソン、たかがDJ。そうやって日本は娯楽をれっきとした芸術として認知してきませんでした。美術館に展示する絵画だけが、クラシックのコンサートだけが、日本の伝統芸能だけが、舞台や劇だけが芸術ではないのです。崇高なもの、技術の高さ、精密さ、それらは個として十分に評価されるべきです。しかしながら、世間では低俗なものとされてきた不良の音楽は今や世界のスタンダートとして認知されるようになり、我々日本人では想像もできないほどの人種差別を受けてきた黒人のフリースタイルバレエは今や世界のダンスに大きな影響を与え続けています。先進国と謳われるここ日本で、何故ワクチン接種が大幅に遅れているのですか?明確な数値目標や未来の投資もないまま、このような横柄な業種への抑圧が続いているのですか?これは完全な私見ですが、天秤にかけられているのは大か小か(オリンピックか、他か)でしか無いような気がしています。小さな芸術ですら目を背ける日本に、正確な判断ができるとは思っていません。それでも多くの国民が、日々助け合いの心を持って生きているのです。私は、おかしくはないだろうか、という意見や声を挙げる事が今必要だと考えています。
たかが地方のアニソンイベント、私はそう思っていません。地方だろうが都心だろうが大だろうが小だろうが、音楽という芸術を取り扱う場所と時間は誰しもに平等なのです。これからもこの思想を根本に可能な限り開催を続けるため、マスク消毒、距離の確保、泥酔の禁止、人数の制限に名簿記入などスタンダードな対策を徹底し、「楽しみに」来て頂ける全てのお客様の自由を保障します。読んで下さった皆様、本当にありがとうございました。
願わくばここ日本に住む皆様の未来に、加護があらんことを。
ANIFACTORY / Qualia主催 NOUSLESS - 萩原広信
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syuta · 4 years
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IOCの開催条件  終息宣言が出る事 終息宣言の条件  最後の感染者から28日間新たな感染者が出ない事 期限 5月中 遅くてもGWまでに新たな感染者0にしないといけない 不可能
オリンピック中止にした場合のデメリット | 不思議.net
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rssky · 3 years
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いや、ほんとB級ディストピア映画の世界だよ、いまは。B級じゃなくてC級かも。演出が下手だから。かなり多くの人が、これまでとはちがう世界になったな、なんか変だなって感じてるわけでしょう。  感染の拡大が終息したら、いったいどうなるんだろう? あんまり好きじゃないけど、ユヴァル・ノア・ハラリという歴史学者は、パンデミックが終わってもこの規制社会は続くだろうってどっかで言っていた。それはそうかもしれないな。でもあんまり長く続いたら、人々が暴動を起こすだろうと思うんだよね。  日本の人たちはすでに緊急事態宣言が出てもなかば無視してるでしょう? 信頼関係がないんだろうね。政府、メディア、人々の関係が、いまほど離れた時代はなかったかもしれない。誰も信じられないと思ってる人はいっぱいいると思うよ。  1964年の東京オリンピックが終わったあと、東京の街は大きく変わった。今回のオリンピック後も、コロナの影響とか、いろんな状況がそれを加速して、街を変えていってしまうんだと思う。カオスがどんどんなくなって、のっぺりとした、あまり面白くない都市になっていくんだろうね。  東京がピークだったのは昭和30年代。そのあとは衰退の一途をたどってる気がするな。当時の人たちはそれと気づかずに、文句を言いながら生活してたんだろうけど、いま振りかえるとあれが都市の理想的な姿だった。みんながなんとなく幸せだったんだよね。当時の写真を見るとびっくりするよ。僕が住んでいた白金の辺りにも、戦争で焼け残った古い建物があって、都電が走っていて、空が広かった。そんな時代を生きてたのかと思うと、不思議でしょうがない。
FILT
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khrbuild · 3 years
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なんだかな~
選挙がある予定で 9月12日までの緊急事態宣言!
選挙が伸びたら、緊急事態宣言も 9月末まで!
そして 選挙が 近いから、このままいったら 票があつまらないから、国民心情を得るために、コロナ対策に規制緩和!
どう考えても 国民は 票やよね!
票はコロナなっても 、どうでもエエもんね。
コロナの最初に
10万円 と ちっちゃなマスク2枚 配って、その後 なにしてた???
ホントにほんと、 おさめる気があるのですか?
そんな中
株価は上昇、だから コロナ禍でも 株式市場主義の日本国では、経済的に問題なしなですよね。
バブルに目を眩まされてから この30年、株式市場主義 という名の もうけ主義が 猛威をはなって
かつての物作り日本、
made in JAPANは すっかり 姿を潜めてしまった。
日本は凄い!
立派な先進国だと いうならば、
今こそ 安心安全の ワクチンやクスリを開発して 国民に madeinJAPANの 復活をみせてくれー!
多分 欧米の 圧力で作らせてすら もらえてないし、なんなら作った 情報献上してたりしてね。
日本の大事なものが 欧米に食いつくされる。
今年の終戦記念日の新聞のコラムにかいていた、
「戦争に負けた 敗戦国は ワクチンまで アメリカにめぐんでもらわないといけないのか」
愛国心ではないが、悔しい。
それを 戦争に1番近い 票がとれる 年寄りから うちまくる。
すっかり やられてるやん。( ;∀;)
コロナ禍のオリンピックが終われば、首相のすげ替え、
首相が変われば 日本は新しく生まれ変わるとでも思ってるのか?
リセットボタン 発動!
昔 村には 1人2人と うるさいおっさっんや、本当に尊敬された 村長のような人がいた。
今の時代 うるさいおっさんは 時代錯誤で排除される。
しかし、うるさいおっさんや 村長は 村の邪魔くさいことや 問題をおさめてきた。
うちの村でも 、そんな人達がいたが、亡くなってしまった。
するとすっかり、誰もがこぞって知らんぷり。
今の町会長は 一期2年だが、交代が見つからず、4年目突入!
うちの村��は 腐れ親父がうろうろしてるのに 誰も 変わってあげようとはしない。
村のあり方なんか どうでもエエらしく、口を開けば 何で俺や、息子がやらなあかんねんと 嘲笑う。
最低だ!
平均寿命がどんどんのびている。
今週50歳をむかえる私。
50歳なんて 昔に比べたら まだまだ 若いよねって いうが、
見た目どおりに 幼いままで 知識が追い付いていない。
だから日本の政治家は 70歳 80歳と ミーラみたいな 歩くのもやっとのおっちゃんが闊歩するw
これは うちの村だけではなく 日本全土、いや、世界的に蔓延している。
こんな 世の中が進めるワクチン 100%信じて、打ってもよかったんですよね。
建築業界も 相変わらずウッドショックに、 メーカーの生産工場でクラスターが発生して の、商品欠品続出!
どの業界も 火の車!
溺れるもの 藁をも掴む。
いったい 国民は どこに流れていけば正解なのでしょうか?
かつて ヒトラーは、こんな有事の時に声をあげ、国民に指示されて、独裁者となっていった!
コロナと言っても 今は有事
パンデミックは 有事なんです。
のんびり日本では、 平時ムードが 漂っている。
今は 間違いなく 有事です。
慌てず いそがず、正しい方向をみすえて 大事な人を守るためにも、
また 間違えた 主導者を出さないためにも、正しい目をもって 、正しい選択をしたいものです。
がんばれ 日本!!
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end-of-olympics · 3 years
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3.6JOCデモ、3.12組織委スタンディング、そしてこれからも。
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下にリブログしたように、[オリンピック災害おことわリンク][反五輪の会]による3.6JOC前から原宿・表参道のデモ、そして3.12組織委員会(晴海トリトン)スタンディングに参加しました。
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3.6では[終息展]としてイケガミアツコのスピーチと、医師である越智祥太が野宿者支援の立場からの発言をおこないました。
以下にスピーチ原稿を掲載します。東京五輪強行だけでなく、その背景にある日本政府の本質に踏み込んだスピーチです。
〈アピール:東京五輪は中止に!〉
私は医療関係者で、ドヤ街の医療機関でコロナ発熱外来含めた一般医療にも、貧困下の精神的相談にも、蒲田大森や横浜での野宿者支援にも関わる者です。 医療関係者として、貧困者支援者として、野宿者支援者として、そして人として、五輪開催に異議を表明します。 
コロナ禍で感染対策、医療・福祉・貧困対策に少しでも予算を振り向けなければならない時に、感染を蔓延させる五輪に巨額の上に巨額を重ねて、民には回さないとは一体どういうことでしょうか! 
  観光族の二階自民党幹事長と菅首相のためにGoToトラベルを強行し、感染を全国拡大させておいて、医療機関に丸投げして医療関係者を酷使し、さらに十分な治験もしていない外資のワクチンを医療関係者に人体実験し、その上さらに五輪に医療関係者を大量動員しようというのです! どこまで医療関係者を奴隷のように使おうと言うのでしょうか!
野宿者がコロナ禍で増加しています!
 これまではまだじっくり対話を重ねる行政の対応も見られましたが、五輪を契機に強制排除の手荒い対応が増えました!
 コロナ禍で野宿者が増え、生活保護は権利だと厚生労働省は綺麗に掲げてはいますが、福祉事務所の実態は、五輪で強まって以来の水際作戦や沖合作戦の排除や、上から目線の施してやる式の対応が重なっています!
 貧困に陥っても、特に若者や女性が生活保護ではなく自殺に走ってしまっています! 新自由主義の自己責任論が内在化されてしまっているのです! 
  復興五輪の美名を謳い、放射能はアンダーコントロールと大嘘を言って、五輪を強行しようとしています。
震災から十年が経つのに、福島は当時のまま立入りも出来ない所、除染物を入れたフレコンバッグが田畑を覆い尽くす所が多いです。汚染水は蓄積するばかりで、海に垂れ流そうとしています。いまだ故郷に帰れず避難している人々も多いです。地震の度にヒヤリとするくらい、事故はなお終息していません。
被災地の復興はまだまだなのに、原発と同様に被災地には利益もないばかりか、さらに足蹴にして東京のために五輪を開こうとは、いくら何でもあんまりじゃないでしょうか!
  五輪は商業化が進み、商業利権に国家主義を巻き込む新自由主義体制そのものとなっています!
 アメリカの報道のために真夏の猛暑に選手を走らせ、応援やボランティアや医療に動員し、アスリートファーストでもピープルファーストでも全くなく、組織委員会ファースト、世界資本ファースト、国家ファースト、利権ファーストです!
 人体を貪り、性別を貪り、優劣をつけ国家主義を煽る優生思想の顕現です!
 聖火ランナーはナチス五輪以来の忌まわしいものではないですか!
 パラリンピックは障害を弁明的に巻き込みながら、その中に動員するものです!
東京五輪は即刻中止を! そして五輪はもはや役割を終え、再考する時に来ています! 
  2021年3月6日 蒲田大森野宿者夜回りの会/寿越冬医療班 越智祥太 
    〈プラカード〉 
五輪もカジノも大クラスター!命を弄ぶな!!
ワクチンより五輪中止がコロナ対策!! 
GoToで拡大させ医療丸投げ!ワクチン実験に五輪動員!! 
医療者なめるな!医療者怒れ!五輪即中止!菅即退陣!!
今後は3.19(金)19:00~組織委スタンディング、3.23(火)19:00~アルタ前スタンディング、3.25(木)夜 聖火リレー粉砕デモ が予定されています。
どこかの時点で、せめて聖火リレー中止が決まり、「聖火リレーに続いて五輪そのものも中止!!」と明るくアピールできるといいのですが。
3.25、福島第一原発のすぐ近く、広野町のJヴィレッジから聖火リレーが出発するとされています。無観客がようやく発表になりましたが、そもそもこの地域には簡単に人が立ち入っていい場所なのでしょうか。
私たちは、この異常な状況を押し付けられていることを、あらためて認識していかなくてはいけません。
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groyanderson · 3 years
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☆プロトタイプ版☆ ひとみに映る影シーズン2 第七話「復活、ワヤン不動」
☆プロトタイプ版☆ こちらは電子書籍「ひとみに映る影 シーズン2」の 無料プロトタイプ版となります。 誤字脱字等修正前のデータになりますので、あしからずご了承下さい。
☆ここから買おう☆
(シーズン2あらすじ) 私はファッションモデルの紅一美。 旅番組ロケで訪れた島は怪物だらけ!? 霊能者達の除霊コンペとバッティングしちゃった! 実は私も霊感あるけど、知られたくないなあ…… なんて言っている場合じゃない。 諸悪の根源は恩師の仇、金剛有明団だったんだ! 憤怒の化身ワヤン不動が、今度はリゾートで炸裂する!!
pixiv版 (※内容は一緒です。)
དང་པོ་
 ニライカナイから帰還した私達はその後、魔耶さんに呼ばれて食堂へ向かう。食堂内では五寸釘愚連隊と生き残った河童信者が集合していた。更に最奥のテーブルには、全身ボッコボコにされたスーツ姿の男。バリカンか何かで雑に剃り上げられた頭頂部を両手で抑えながら、傍らでふんぞり返る禍耶さんに怯えて震えている。 「えーと……お名前、誰さんでしたっけ」  この人は確か、河童の家をリムジンに案内していたアトム社員だ。特徴的な名前だった気はするんだけど、思い出せない。 「あっ……あっ……」 「名乗れ!」 「はひいぃぃ! アトムツアー営業部の五間擦平雄(ごますり ひらお)と申します!」  禍耶さんに凄まれ、五間擦氏は半泣きで名乗った。少なくともモノホンかチョットの方なんだろう。すると河童信者の中で一番上等そうなバッジを付けた男が席を立ち、机に手をついて私達に深々と頭を下げた。 「紅さん、志多田さん。先程は家のアホ大師が大っっっ変ご迷惑をおかけ致しました! この落とし前は我々河童の家が後日必ず付けさせて頂きます!」 「い、いえそんな……って、その声まさか、昨年のお笑いオリンピックで金メダルを総ナメしたマスク・ド・あんこう鍋さんじゃないですか! お久しぶりですね!?」  さすがお笑い界のトップ組織、河童の家だ。ていうか仕事で何度か会ったことあるのに素顔初めて見た。 「あお久しぶりっす! ただこちらの謝罪の前に、お二人に話さなきゃいけない事があるんです。ほら説明しろボケナスがッ!!」  あんこう鍋さんが五間擦氏の椅子を蹴飛ばす。 「ぎゃひぃ! ごご、ご説明さひぇて頂きますぅぅぅ!!」  五間擦氏は観念して、千里が島とこの除霊コンペに関する驚愕の事実を私達に洗いざらい暴露した。その全貌はこうだ。  千里が島では散減に縁を奪われた人間が死ぬと、『金剛の楽園』と呼ばれる何処かに飛び去ってしまうと言い伝えられている。そうなれば千里が島には人間が生きていくために必要な魂の素が枯渇し、乳幼児の生存率が激減してしまうんだ。そのため島民達は縁切り神社を建て、島外の人々を呼びこみ縁を奪って生き延びてきたのだという。  アトムグループが最初に派遣した建設会社社員も伝説に違わず祟られ、全滅。その後も幾つかの建設会社が犠牲になり、ようやく事態を重く受け止めたアトムが再開発中断を検討し始めた頃。アトムツアー社屋に幽霊が現れるという噂が囁かれ始めた。その霊は『日本で名のある霊能者達の縁を散減に献上すれば千里が島を安全に開発させてやろう』と宣うらしい。そんな奇妙な話に最初は半信半疑だった重役達も、『その霊がグループ重役会議に突如現れアトムツアーの筆頭株主を目の前で肉襦袢に変えた』事で霊の要求を承認。除霊コンペティションを行うと嘘の依頼をして、日本中から霊能者を集めたのだった。  ところが行きの飛行機で、牛久大師は袋の鼠だったにも関わらず中級サイズの散減をあっさり撃墜してしまう。その上業界ではインチキ疑惑すら噂されていた加賀繍へし子の取り巻きに散減をけしかけても、突然謎のレディース暴走族幽霊が現れて返り討ちにされてしまった。度重なる大失態に激怒した幽霊はアトムツアーイケメンライダーズを全員肉襦袢に変えて楽園へ持ち帰ってしまい、メタボ体型のため唯一見逃された五間擦氏はついに牛久大師に命乞いをする。かくして大師は大散減を退治すべく、祠の封印を剥がしたのだった。以上の話が終わると、私は五間擦氏に馬乗りになって彼の残り少ない髪の毛を引っこ抜き始めた。 「それじゃあ、大師は初めから封印を解くつもりじゃなかったんですか?」 「ぎゃあああ! 毛が毛が毛がああぁぁ!!」  あんこう鍋さんは首を横に振る。 「とんでもない。あの人は力がどうとか言うタイプじゃありません。地上波で音波芸やろうとしてNICを追放されたアホですよ? 我々はただの笑いと金が大好きなぼったくりカルトです」 「ほぎゃああぁぁ! 俺の貴重な縁があぁぁ、抜けるウゥゥーーーッ!!」 「そうだったんですね。だから『ただの関係者』って言ってたんだ……」  そういう事だったのか。全ては千里が島、アトムグループ、ひいては金剛有明団までもがグルになって仕掛けた壮大なドッキリ……いや、大量殺人計画だったんだ! 大師も斉二さんもこいつらの手の上で踊らされた挙句逝去したとわかった以上、大散減は尚更許してはおけない。  魔耶さんと禍耶さんは食堂のカウンターに登り、ハンマーを掲げる。 「あなた達。ここまでコケにされて、大散減を許せるの? 許せないわよねぇ?」 「ここにいる全員で謀反を起こしてやるわ。そこの祝女と影法師使いも協力しなさい」  禍耶さんが私達を見る。玲蘭ちゃんは数珠を持ち上げ、神人に変身した。 「全員で魔物(マジムン)退治とか……マジウケる。てか、絶対行くし」 「その肉襦袢野郎とは個人的な因縁もあるんです。是非一緒に滅ぼさせて下さい!」 「私も! さ、さすがに戦うのは無理だけど……でもでも、出来ることはいっぱい手伝うよ!」  佳奈さんもやる気満々のようだ。 「決まりね! そうしたら……」 「その作戦、私達も参加させて頂けませんか?」  食堂入口から突然割り込む声。そこに立っていたのは…… 「斉一さん!」「狸おじさん!」  死の淵から復活した後女津親子だ! 斉一さんは傷だらけで万狸ちゃんに肩を借りながらも、極彩色の細かい糸を纏い力強く微笑んでいる。入口近くの席に座り、経緯を語りだした。 「遅くなって申し訳ない。魂の三分の一が奪われたので、万狸に体を任せて、斉三と共にこの地に住まう魂を幾つか分けて貰っていました」  すると斉一さんの肩に斉三さんも現れる。 「診療所も結界を張り終え、とりあえず負傷者の安全は確保した。それと、島の魂達から一つ興味深い情報を得ました」 「聞かせて、狸ちゃん」  魔耶さんが促す。 「御戌神に関する、正しい歴史についてです」  時は遡り江戸時代。そもそも江戸幕府征服を目論んだ物の怪とは、他ならぬ金剛有明団の事だった。生まれた直後に悪霊を埋め込まれた徳松は、ゆくゆくは金剛の意のままに動く将軍に成長するよう運命付けられていたんだ。しかし将軍の息子であった彼は神職者に早急に保護され、七五三の儀式が行われる。そこから先の歴史は青木さんが説明してくれた通り。けど、この話には続きがあるらしい。 「大散減の祠などに、星型に似たシンボルを見ませんでしたか? あれは大散減の膨大な力の一部を取り込み霊能力を得るための、給電装置みたいな物です。もちろんその力を得た者は縁が失せて怪物になるのですが、当時の愚か者共はそうとは知らず、大散減を『徳川の埋蔵金』と称し挙って島に移住しました」  私達したたびが探していた徳川埋蔵金とはなんと、金剛の膨大な霊力と衆生の縁の塊、大散減の事だったんだ。ただ勿論、霊能者を志し島に近付いた者達はまんまと金剛に魂を奪われた。そこで彼らの遺族は風前の灯火だった御戌神に星型の霊符を貼り、自分達の代わりに島外の人間から縁を狩る猟犬に仕立て上げたんだ。こうして御戌神社ができ、御戌神は地中で飢え続ける大散減の手足となってせっせと人の縁を奪い続けているのだという。 「千里が島の民は元々霊能者やそれを志した者の子孫です。多少なりとも力を持つ者は多く、彼らは代々『御戌神の器』を選出し、『人工転生』を行ってきました」  斉一さんが若干小声で言う。人工転生。まだ魂が未発達の赤子に、ある特定の幽霊やそれに纏わる因子を宛てがって純度の高い『生まれ変わり』を作る事。つまり金剛が徳松に行おうとしたのと同じ所業だ。 「じゃあ、今もこの島のどこかに御戌様の生まれ変わりがいるんですか?」  佳奈さんは飲み込みが早い。 「ええ。そして御戌神は、私達が大散減に歯向かえば再び襲ってきます。だからこの戦いでは、誰かが対御戌神を引き受け……最悪、殺生しなければなりません」 「殺生……」  生きている人間を、殺す。死者を成仏させるのとは訳が違う話だ。魔耶さんは胸の釘を握りしめた。 「そのワンちゃん、なんて可哀想なの……可哀想すぎる。攻撃なんて、とてもできない」 「魔耶、今更甘えた事言ってんじゃないわよ。いくら生きてるからって、中身は三百年前に死んだバケモノよ! いい加減ラクにしてやるべきだわ」 「でもぉ禍耶、あんまりじゃない! 生まれた時から不幸な運命を課せられて、それでも人々のために戦ったのに。結局愚かな連中の道具にされて、利用され続けているのよ!」 (……!)  道具。その言葉を聞いた途端、私は心臓を握り潰されるような恐怖を覚えた。本来は衆生を救うために手に入れた力を、正反対の悪事に利用されてしまう。そして余所者から邪尊(バケモノ)と呼ばれ、恐れられるようになる……。 ―テロリストですよ。ドマル・イダムという邪尊の力を操ってチベットを支配していた、最悪の独裁宗派です―  自分の言った言葉が心に反響する。御戌神が戦いの中で見せた悲しそうな目と、ニライカナイで見たドマルの絶望的な目が日蝕のように重なる。瞳に映ったあの目は……私自身が前世で経験した地獄の、合わせ鏡だったんだ。 「……魔耶さん、禍耶さん。御戌神は、私が相手をします」 「え!?」 「正気なの!? 殺生なんて私達死者に任せておけばいいのよ! でないとあんた、殺人罪に問われるかもしれないのに……」  圧。 「ッ!?」  私は無意識に、前世から受け継がれた眼圧で総長姉妹を萎縮させた。 「……悪魔の心臓は御仏を産み、悪人の遺骨は鎮魂歌を奏でる。悪縁に操られた御戌神も、必ず菩提に転じる事が出来るはずです」  私は御戌神が誰なのか、確証を持っている。本当の『彼』は優しくて、これ以上金剛なんかの為に罪を重ねてはいけない人。たとえ孤独な境遇でも人との縁を大切にする、子犬のようにまっすぐな人なんだ。 「……そう。殺さずに解決するつもりなのね、影法師使いさん。いいわ。あなたに任せます」  魔耶さんがスレッジハンマーの先を私に突きつける。 「失敗したら承知しない。私、絶対に承知しないわよ」  私はそこに拳を当て、無言で頷いた。  こうして話し合いの結果、対大散減戦における役割分担が決定した。五寸釘愚連隊と河童の家、玲蘭ちゃんは神社で大散減本体を引きずり出し叩く。私は御戌神を探し、神社に行かれる前に説得か足止めを試みる。そして後女津家は私達が解読した暗号に沿って星型の大結界を巡り、大散減の力を放出して弱体化を図る事になった。 「志多田さん。���しければ、お手伝いして頂けませんか?」  斉一さんが立ち上がり、佳奈さんを見る。一方佳奈さんは申し訳なさそうに目を伏せた。 「で……でも、私は……」  すると万狸ちゃんが佳奈さんの前に行く。 「……あのね。私のママね、災害で植物状態になったの。大雨で津波の警報が出て、パパが車で一生懸命高台に移動したんだけど、そこで土砂崩れに遭っちゃって」 「え、そんな……!」 「ね、普通は不幸な事故だと思うよね。でもママの両親、私のおじいちゃんとおばあちゃん……パパの事すっごく責めたんだって。『お前のせいで娘は』『お前が代わりに死ねば良かったのに』みたいに。パパの魂がバラバラに引き裂かれるぐらい、いっぱいいっぱい責めたの」  昨晩斉三さんから聞いた事故の話だ。奥さんを守れなかった上にそんな言葉をかけられた斉一さんの気持ちを想うと、自分まで胸が張り裂けそうだ。けど、奥さんのご両親が取り乱す気持ちもまたわかる。だって奥さんのお腹には、万狸ちゃんもいたのだから……。 「三つに裂けたパパ……斉一さんは、生きる屍みたいにママの為に無我夢中で働いた。斉三さんは病院のママに取り憑いたまま、何年も命を留めてた。それから、斉二さんは……一人だけ狸の里(あの世)に行って、水子になっちゃったママの娘を育て続けた」 「!」 「斉二さんはいつも言ってたの。俺は分裂した魂の、『後悔』の側面だ。天災なんて誰も悪くないのに、目を覚まさない妻を恨んでしまった。妻の両親を憎んでしまった。だからこんなダメな狸親父に万狸が似ないよう、お前をこっちで育てる事にしたんだ。って」  万狸ちゃんが背筋をシャンと伸ばし、顔を上げた。それは勇気に満ちた笑顔だった。 「だから私知ってる。佳奈ちゃんは一美ちゃんを助けようとしただけだし、ぜんぜん悪いだなんて思えない。斉二さんの役割は、完璧に成功してたんだよ」 「万狸ちゃん……」 「あっでもでも、今回は天災じゃなくて人災なんだよね? それなら金剛有明団をコッテンパンパンにしないと! 佳奈ちゃんもいっぱい悲しい思いした被害者でしょ?」  万狸ちゃんは右手を佳奈さんに差し出す。佳奈さんも顔を上げ、その手を強く握った。 「うん。金剛ぜったい許せない! 大散減の埋蔵金、一緒にばら撒いちゃお!」  その時、ホテルロビーのからくり時計から音楽が鳴り始めた。曲は民謡『ザトウムシ』。日没と大散減との対決を告げるファンファーレだ。魔耶さんは裁判官が木槌を振り下ろすように、机にハンマーを叩きつけた! 「行ぃぃくぞおおおぉぉお前らああぁぁぁ!!!」 「「「うおおぉぉーーーっ!!」」」  総員出撃! ザトウムシが鳴り響く逢魔が時の千里が島で今、日本最大の除霊戦争が勃発する!
གཉིས་པ་
 大散減討伐軍は御戌神社へ、後女津親子と佳奈さんはホテルから最寄りの結界である石見沼へと向かった。さて、私も御戌神の居場所には当てがある。御戌神は日蝕の目を持つ獣。それに因んだ地名は『食虫洞』。つまり、行先は新千里が島トンネル方面だ。  薄暗いトンネル内を歩いていると、電灯に照らされた私の影が勝手に絵を描き始めた。空で輝く太陽に向かって無数の虫が冒涜的に母乳を吐く。太陽は穢れに覆われ、光を失った日蝕状態になる。闇の緞帳(どんちょう)に包まれた空は奇妙な星を孕み、大きな獣となって大地に災いをもたらす。すると地平線から血のように赤い月が昇り、星や虫を焼き殺しながら太陽に到達。太陽と重なり合うやいなや、天上天下を焼き尽くすほどの輝きを放つのだった……。  幻のような影絵劇が終わると、私はトンネルを抜けていた。目の前のコンビニは既に電気が消えている。その店舗全体に、腐ったミルクのような色のペンキで星型に線を一本足した記号が描かれている。更に接近すると、デッキブラシを持った白髪の偉丈夫が記号を消そうと悪戦苦闘しているのが見えた。 「あ、紅さん」  私に気がつき振り返った青木さんは、足下のバケツを倒して水をこぼしてしまった。彼は慌ててバケツを立て直す。 「見て下さい。誰がこんな酷い事を? こいつはコトだ」  青木さんはデッキブラシで星型の記号を擦る。でもそれは掠れすらしない。 「ブラシで擦っても? ケッタイな落書きを……っ!?」  指で直接記号に触れようとした青木さんは、直後謎の力に弾き飛ばされた。 「……」  青木さんは何かを思い出したようだ。 「紅さん。そういえば僕も、ケッタイな体験をした事が」  夕日が沈んでいき、島中の店や防災無線からはザトウムシが鳴り続ける。 「犬に吠えられ、夜中に目を覚まして。永遠に飢え続ける犬は、僕のおつむの中で、ひどく悲しい声で鳴く。それならこれは幻聴か? 犬でないなら幽霊かもだ……」  青木さんは私に背を向け、沈む夕日に引き寄せられるように歩きだした。 「早くなんとかせにゃ。犬を助けてあげなきゃ、僕までどうにかなっちまうかもだ。するとどこからか、目ん玉が潰れた双頭の毛虫がやって来て、口からミルクを吐き出した。僕はたまらず、それにむしゃぶりつく」  デッキブラシから滴った水が地面に線を引き、一緒に夕日を浴びた青木さんの影も伸びていく。 「嫌だ。もう犬にはなりたくない。きっとおっとろしい事が起きるに違いない。満月が男を狼にするみたいに、毛虫の親玉を解き放つなど……」 「青木さん」  私はその影を呼び止めた。 「この落書きは、デッキブラシじゃ落とせません」 「え?」 「これは散減に穢された縁の母乳、普通の人には見えない液体なんです」  カターン。青木さんの手からデッキブラシが落ちた途端、全てのザトウムシが鳴り止んだ。青木さんはゆっくりとこちらへ振り向く。重たい目隠れ前髪が狛犬のたてがみのように逆立ち、子犬のように輝く目は濁った穢れに覆われていく。 「グルルルル……救、済、ヲ……!」  私も胸のペンダントに取り付けたカンリンを吹いた。パゥーーー……空虚な悲鳴のような音が響く。私の体は神経線維で編まれた深紅の僧衣に包まれ、激痛と共に影が天高く燃え上がった。 「青木さん。いや、御戌神よ。私は紅の守護尊、ワヤン不動。しかし出来れば、お前とは戦いたくない」  夕日を浴びて陰る日蝕の戌神と、そこから伸びた赤い神影(ワヤン)が対峙する。 「救済セニャアアァ!」 「そうか。……ならば神影繰り(ワヤン・クリ)の時間だ!」  空の���と太陽が見下ろす今この時、地上で激突する光の神と影の明王! 穢れた色に輝く御戌神が突撃! 「グルアアァァ!」  私はティグクでそれをいなし、黒々と地面に伸びた自らの影を滑りながら後退。駐車場の車止めをバネに跳躍、傍らに描かれた邪悪な星目掛けてキョンジャクを振るった。二〇%浄化! 分解霧散した星の一片から大量の散減が噴出! 「マバアアアァァ!!」「ウバアァァァ!」  すると御戌神の首に巻かれた幾つもの頭蓋骨が共鳴。ケタケタと震えるように笑い、それに伴い御戌神も悶絶する。 「グルアァァ……ガルァァーーーッ!!」  咆哮と共に全骨射出! 頭蓋骨は穢れた光の尾を引き宙を旋回、地を這う散減共とドッキングし牙を剥く! 「がッは!」  毛虫の体を得た頭蓋骨が飛び回り、私の血肉を穿つ。しかし反撃に転じる寸前、彼らの正体を閃いた。 「さては歴代の『器』か」  この頭蓋骨らは御戌神転生の為に生贄となった、どこの誰が産んだかもわからない島民達の残滓だ。なら速やかに解放せねばなるまい! 人頭毛虫の猛攻をティグクの柄やキョンジャクで防ぎながら、ティグクに付随する旗に影炎を着火! 「お前達の悔恨を我が炎の糧とする! どおぉりゃああぁーーーーっ!!」   ティグク猛回転、憤怒の地獄大車輪だ! 飛んで火に入る人頭毛虫らはたちどころに分解霧散、私の影体に無数の苦痛と絶望と飢えを施す! 「クハァ……ッ! そうだ……それでいい。私達は仲間だ、この痛みを以て金剛に汚された因果を必ずや断ち切ってやろう! かはあぁーーーっはーーっはっはっはっはァァーーッ!!!」  苦痛が無上の瑜伽へと昇華しワヤン不動は呵呵大笑! ティグクから神経線維の熱線が伸び大車輪の火力を増強、星型記号を更に焼却する! 記号は大文字焼きの如く燃え上がり穢れ母乳と散減を大放出! 「ガウルル、グルルルル!」  押し寄せる母乳と毛虫の洪水に突っ込み喰らおうと飢えた御戌神が足掻く。だがそうはさせるものか、私の使命は彼を穢れの悪循環から救い出す事だ。 「徳川徳松ゥ!」 「!」  人の縁を奪われ、畜生道に堕ちた哀しき少年の名を呼ぶ。そして丁度目の前に飛んできた散減を灼熱の手で掴むと、轟々と燃え上がるそれを遠くへ放り投げた! 「取ってこい!」 「ガルアァァ!!」  犬の本能が刺激された御戌神は我を忘れ散減を追う! 街路樹よりも高く跳躍し口で見事キャッチ、私目掛けて猪突猛進。だがその時! 彼の本体である衆生が、青木光が意識を取り戻した! (戦いはダメだ……穢れなど!)  日蝕の目が僅かに輝きを増す。御戌神は空中で停止、咥えている散減を噛み砕いて破壊した! 「かぁははは、いい子だ徳松よ! ならば次はこれだあぁぁ!!」  私はフリスビーに見立ててキョンジャクを投擲。御戌神が尻尾を振ってハッハとそれを追いかける。キョンジャクは散減共の間をジグザグと縫い進み、その軌跡を乱暴になぞる御戌神が散減大量蹂躙! 薄汚い死屍累々で染まった軌跡はまさに彼が歩んできた畜生道の具現化だ!! 「衆生ぉぉ……済度ぉおおおぉぉぉーーーーっ!!!」  ゴシャアァン!!! ティグクを振りかぶって地面に叩きつける! 視神経色の亀裂が畜生道へと広がり御戌神の背後に到達。その瞬間ガバッと大地が割れ、那由多度に煮え滾る業火を地獄から吹き上げた! ズゴゴゴゴガガ……マグマが滾ったまま連立する巨大灯篭の如く隆起し散減大量焼却! 振り返った御戌神の目に陰る穢れも、紅の影で焼き溶かされていく。 「……クゥン……」  小さく子犬のような声を発する御戌神。私は憤怒相を収め、その隣に立つ。彼の両眼からは止めどなく饐えた涙が零れ、その度に日蝕が晴れていく。気がつけば空は殆ど薄暗い黄昏時になっていた。闇夜を迎える空、赤く燃える月と青く輝く太陽が並ぶ大地。天と地の光彩が逆転したこの瞬間、私達は互いが互いの前世の声を聞いた。 『不思議だ。あの火柱見てると、ぼくの飢えが消えてく。お不動様はどんな法力を?』 ༼ なに、特別な力ではない。あれは慈悲というものだ ༽ 『じひ』  徳松がドマルの手を握った。ドマルの目の奥に、憎しみや悲しみとは異なる熱が込み上がる。 『救済の事で?』 ༼ ……ま、その類いといえばそうか。童よ、あなたは自分を生贄にした衆生が憎いか? ༽  徳松は首を横に振る。 『ううん、これっぽっちも。だってぼく、みんなを救済した神様なんだから』  すると今度はドマルが両手で徳松の手を包み、そのまま深々と合掌した。 ༼ なら、あなたはもう大丈夫だ。衆生との縁に飢える事は、今後二度とあるまい ༽
གསུམ་པ་
 時刻は……わからないけど、日は完全に沈んだ。私も青木さんも地面に大の字で倒れ、炎上するコンビニや隆起した柱状節理まみれの駐車場を呆然と眺めている。 「……アーーー……」  ふと青木さんが、ずっと咥えっ放しだったキョンジャクを口から取り出した。それを泥まみれの白ニットで拭い、私に返そうとして……止めた。 「……洗ってからせにゃ」 「いいですよ。この後まだいっぱい戦うもん」 「大散減とも? おったまげ」  青木さんにキョンジャクを返してもらった。 「実は、まだ学生の時……友達が僕に、『彼女にしたい芸能人は?』って質問を。けど特に思いつかなくて、その時期『非常勤刑事』やってたので紅一美ちゃんと。そしたら今回、本当にしたたびさんが……これが縁ってやつなら、ちぃと申し訳ないかもだ」 「青木さんもですか」 「え?」 「私も実は、この間雑誌で『好きな男性のタイプは何ですか』って聞かれて、なんか適当に答えたんですけど……『高身長でわんこ顔な方言男子』とかそんなの」 「そりゃ……ふふっ。いやけど、僕とは全然違うイメージだったかもでしょ?」 「そうなんですよ。だから青木さんの素顔初めて見た時、キュンときたっていうより『あ、実在するとこんな感じなの!?』って思っちゃったです。……なんかすいません」  その時、遠くでズーンと地鳴りのような音がした。蜃気楼の向こうに耳をそばだてると、怒号や悲鳴のような声。どうやら敵の大将が地上に現れたようだ。 「行くので?」 「大丈夫。必ず戻ってきます」  私は重い体を立ち上げ、ティグクとキョンジャクに再び炎を纏った。そして山頂の御戌神社へ出発…… 「きゃっ!」  しようとした瞬間、何かに服の裾を掴まれたかのような感覚。転びそうになって咄嗟にティグクの柄をつく。足下を見ると、小さなエネルギー眼がピンのように私の影を地面と縫いつけている。 ༼ そうはならんだろ、小心者娘 ༽ 「ちょ、ドマル!?」  一方青木さんの方も、徳松に体を勝手に動かされ始めた。輝く両目から声がする。 『バカ! あそこまで話しといて告白しねえなど!? このボボ知らず!』 「ぼっ、ぼっ、ボボ知らずでねえ! 嘘こくなぁぁ!」  民謡の『お空で見下ろす��しゃばりな月と太陽』って、ひょっとしたら私達じゃなくてこの前世二人の方を予言してたのかも。それにしてもボボってなんだろ、南地語かな。 ༼ これだよ ༽  ドマルのエネルギー眼が炸裂し、私は何故かまた玲蘭ちゃんの童貞を殺す服に身を包んでいた。すると何故か青木さんが悶絶し始めた。 「あややっ……ちょっと、ダメ! 紅さん! そんなオチチがピチピチな……こいつはコトだ!!」  ああ、成程。ボボ知らずってそういう…… 「ってだから、私の体で検証すなーっ! ていうか、こんな事している間にも上で死闘が繰り広げられているんだ!」 ༼ だからぁ……ああもう! 何故わからないのか! ヤブユムして行けと言っているんだ、その方が生存率上がるしスマートだろ! ༽ 「あ、そういう事?」  ヤブユム。確か、固い絆で結ばれた男女の仏が合体して雌雄一体となる事で色々と超越できる、みたいな意味の仏教用語……だったはず。どうすればできるのかまではサッパリわかんないけど。 「え、えと、えと、紅さん……一美ちゃん!」 「はい……う、うん、光君!」  両前世からプレッシャーを受け、私と光君は赤面しながら唇を近付ける。 『あーもー違う! ヤブユムっていうのは……』 ༼ まーまー待て。ここは現世を生きる衆生の好きにさせてみようじゃないか ༽  そんな事言われても困る……それでも、今私と光君の想いは一つ、大散減討伐だ。うん、多分……なんとかなる! はずだ!
བཞི་པ་
 所変わって御戌神社。姿を現した大散減は地中で回復してきたらしく、幾つか継ぎ目が見えるも八本足の完全体だ。十五メートルの巨体で暴れ回り、周囲一帯を蹂躙している。鳥居は倒壊、御戌塚も跡形もなく粉々に。島民達が保身の為に作り上げた生贄の祭壇は、もはや何の意味も為さない平地と化したんだ。  そんな絶望的状況にも関わらず、大散減討伐軍は果敢に戦い続ける。五寸釘愚連隊がバイクで特攻し、河童信者はカルトで培った統率力で彼女達をサポート。玲蘭ちゃんも一枚隔てた異次元から大散減を構成する無数の霊魂を解析し、虱潰しに破壊していく。ところが、 「あグッ!」  バゴォッ!! 大散減から三メガパスカル級の水圧で射出された穢れ母乳が、河童信者の一人に直撃。信者の左半身を粉砕! 禍耶さんがキュウリの改造バイクで駆けつける。 「河童信者!」 「あ、か……禍耶の姐御……。俺の、魂を……吸収……し……」 「何言ってるの、そんな事できるわけないでしょ!?」 「……大散、ぃに、縁……取られ、嫌、……。か、っぱは……キュウリ……好き……っか……ら…………」  河童信者の瞳孔が開いた。禍耶さんの唇がわなわなと痙攣する。 「河童って馬鹿ね……最後まで馬鹿だった……。貴方の命、必ず無駄にはしないわ!」  ガバッ、キュイイィィ! 息絶えて間もない河童信者の霊魂が分解霧散する前に、キュウリバイクの給油口に吸収される。ところが魔耶さんの悲鳴! 「禍耶、上ぇっ!!」 「!」  見上げると空気を読まず飛びかかってきた大散減! 咄嗟にバイクを発進できず為す術もない禍耶さんが絶望に目を瞑った、その時。 「……え?」  ……何も起こらない。禍耶さんはそっと目を開けようとする。が、直後すぐに顔を覆った。 「眩しっ! この光は……あああっ!」  頭上には朝日のように輝く青白い戌神。そしてその光の中、轟々と燃える紅の不動明王。光と影、男と女が一つになったその究極仏は、大散減を遥か彼方に吹き飛ばし悠然と口を開いた。 「月と太陽が同時に出ている、今この時……」 「瞳に映る醜き影を、憤怒の炎で滅却する」 「「救済の時間だ!!!」」  カッ! 眩い光と底知れぬ深い影が炸裂、落下中の大散減を再びスマッシュ! 「遅くなって本当にすみません。合体に手間取っちゃって……」  御戌神が放つ輝きの中で、燃える影体の私は揺らめく。するとキュウリバイクが言葉を発した。 <問題なし! だぶか登場早すぎっすよ、くたばったのはまだ俺だけです。やっちまいましょう、姐さん!> 「そうね。行くわよ河童!」  ドルルン! 輩悪苦満誕(ハイオクまんたん)のキュウリバイクが発進! 私達も共に駆け出す。 「一美ちゃん、火の準備を!」 「もう出来ているぞぉ、カハァーーーッハハハハハハァーーー!!」  ティグクが炎を噴く! 火の輪をくぐり青白い肉弾が繰り出す! 巨大サンドバッグと化した大散減にバイクの大軍が突撃するゥゥゥ!!! 「「「ボァガギャバアアアアァァアアア!!!」」」  八本足にそれぞれ付いた顔が一斉絶叫! 中空で巻き散らかされた大散減の肉片を無数の散減に変えた! 「灰燼に帰すがいい!」  シャゴン、シャゴン、バゴホオォン!! 御戌神から波状に繰り出される光と光の合間に那由多度の影炎を込め雑魚を一掃! やはりヤブユムは強い。光源がないと力を発揮出来ない私と、偽りの闇に遮られてしまっていた光君。二人が一つになる事で、永久機関にも似た法力を得る事が出来る!  大散減は地に叩きつけられるかと思いきや、まるで地盤沈下のように地中へ潜って行ってしまった。後を追えず停車した五寸釘愚連隊が舌打ちする。 「逃げやがったわ、あの毛グモ野郎」  しかし玲蘭ちゃんは不敵な笑みを浮かべた。 「大丈夫です。大散減は結界に分散した力を補充しに行ったはず。なら、今頃……」  ズドガアアァァァアン!!! 遠くで吹き上がる火柱、そして大散減のシルエット! 「イェーイ!」  呆然と見とれていた私達の後方、数分前まで鳥居があった瓦礫の上に後女津親子と佳奈さんが立っている。 「「ドッキリ大成功ー! ぽーんぽっこぽーん!」」  ぽこぽん、シャララン! 佳奈さんと万狸ちゃんが腹鼓を打ち、斉一さんが弦を爪弾く。瞬間、ドゴーーン!! 今度は彼女らの背後でも火柱が上がった! 「あのねあのね! 地図に書いてあった星の地点をよーく探したら、やっぱり御札の貼ってある祠があったの。それで佳奈ちゃんが凄いこと閃いたんだよ!」 「その名も『ショート回路作戦』! 紙に御札とぴったり同じ絵を写して、それを鏡合わせに貼り付ける。その上に私の霊力京友禅で薄く蓋をして、その上から斉一さんが大散減から力を吸収しようとする。だけど吸い上げられた大散減のエネルギーは二枚の御札の間で行ったり来たりしながら段々滞る。そうとは知らない大散減が内側から急に突進すれば……」  ドォーーン! 万狸ちゃんと佳奈さんの超常理論を実証する火柱! 「さすがです佳奈さん! ちなみに最終学歴は?」 「だからいちご保育園だってば~、この小心者ぉ!」  こんなやり取りも随分と久しぶりな気がする。さて、この後大散減は立て続けに二度爆発した。計五回爆ぜた事になる。地図上で星のシンボルを描く地点は合計六つ、そのうち一つである食虫洞のシンボルは私がコンビニで焼却したアレだろう。 「シンボルが全滅すると、奴は何処へ行くだろうか」  斉三さんが地図を睨む。すると突如地図上に青白く輝く道順が描かれた。御戌神だ。 「でっかい大散減はなるべく広い場所へ逃走を。となると、海岸沿いかもだ。東の『いねとしサンライズビーチ』はサイクリングロードで狭いから、石見沼の下にある『石見海岸』ので」 「成程……って、君はまさか!?」 「青木君!?」  そうか、みんな知らなかったんだっけ。御戌神は遠慮がちに会釈し、かき上がったたてがみの一部を下ろして目隠れ前髪を作ってみせた。光君の面影を認識して皆は納得の表情を浮かべた。 「と……ともかく! ずっと地中でオネンネしてた大散減と違って、地の利はこちらにある。案内するので先回りを!」  御戌神が駆け出す! 私は彼が放つ輝きの中で水上スキーみたいに引っ張られ、五寸釘愚連隊や他の霊能者達も続く。いざ、石見海岸へ!
ལྔ་པ་
 御戌神の太陽の両眼は、前髪によるランプシェード効果が付与されて更に広範囲を照らせるようになった。石見沼に到着した時点で海岸の様子がはっきり見える。まずいことに、こんな時に限って海岸に島民が集まっている!? 「おいガキ共、ボートを降りろ! 早く避難所へ!」 「黙れ! こんな島のどこに安全が!? 俺達は内地へおさらばだ!」  会話から察するに、中学生位の子達が島を脱出しようと試みるのを大人達が引き止めているようだ。ところが間髪入れず陸側から迫る地響き! 危ない! 「救済せにゃ!」  石見の崖を御戌神が飛んだ! 私は光の中で身構える。着地すると同時に目の前の砂が隆起、ザボオオォォン!! 大散減出現! 「かははは、一足遅いわ!」  ズカアァァン!!! 出会い頭に強烈なティグクの一撃! 吹き飛んだ大散減は沿岸道路を破壊し民家二棟に叩きつけられた。建造物損壊と追い越し禁止線通過でダブル罪業加点! 間一髪巻き込まれずに済んだ島民達がどよめく。 「御戌様?」 「御戌様が子供達を救済したので!?」 「それより御戌様の影に映ってる火ダルマは一体!?」  その問いに、陸側から聞き覚えのある声が答える。 「ご先祖様さ!」  ブオォォン! 高級バイクに似つかわしくない凶悪なエンジン音を吹かして現れたのは加賀繍さんだ! 何故かアサッテの方向に数珠を投げ、私の正体を堂々と宣言する。 「御戌神がいくら縁切りの神だって、家族の縁は簡単に切れやしないんだ。徳川徳松を一番気にかけてたご先祖様が仏様になって、祟りを鎮めるんだよ!」 「徳松様を気にかけてた、ご先祖様……」 「まさか、将軍様など!?」 「「「徳川綱吉将軍!!」」」  私は暴れん坊な将軍様の幽霊という事になってしまった。だぶか吉宗さんじゃないけど。すると加賀繍さんの紙一重隣で大散減が復帰! 「マバゥウゥゥゥゥウウウ!!!」  神社にいた時よりも甲高い大散減の鳴き声。消耗している証拠だろう。脚も既に残り五本、ラストスパートだ! 「畳み掛けるぞ夜露死苦ッ!」  スクラムを組むように愚連隊が全方位から大散減へ突進、総長姉妹のハンマーで右前脚破壊! 「ぽんぽこぉーーー……ドロップ!!」  身動きの取れなくなった大散減に大かむろが垂直落下、左中央二脚粉砕! 「「「大師の敵ーーーっ!」」」  微弱ながら霊力を持つ河童信者達が集団投石、既に千切れかけていた左後脚切断! 「くすけー、マジムン!」  大散減の内側から玲蘭ちゃんの声。するうち黄色い閃光を放って大散減はメルトダウン! 全ての脚���落ち、最後の本体が不格好な蓮根と化した直後……地面に散らばる脚の一本の顔に、ギョロギョロと蠢く目が現れた。光君の話を思い出す。 ―八本足にそれぞれ顔がついてて、そのうち本物の顔を見つけて潰さないと死なない怪物で!― 「そうか、あっちが真の本体!」  私と光君が同時に動く! また地中に逃げようと飛び上がった大散減本体に光と影は先回りし、メロン格子状の包囲網を組んだ! 絶縁怪虫大散減、今こそお前をこの世からエンガチョしてくれるわあああああああ!! 「そこだーーーッ!! ワヤン不動ーーー!!」 「やっちゃえーーーッ!」「御戌様ーーーッ!」 「「「ワヤン不動オォーーーーーッ!!!」」」 「どおおぉぉるあぁああぁぁぁーーーーーー!!!!」  シャガンッ! 突如大量のハロゲンランプを一斉に焚いたかのように、世界が白一色の静寂に染まる。存在するものは影である私と、光に拒絶された大散減のみ。ティグクを掲げた私の両腕が夕陽を浴びた影の如く伸び、背中で燃える炎に怒れる恩師の馬頭観音相が浮かんだ時……大散減は断罪される! 「世尊妙相具我今重問彼仏子何因縁名為観世音具足妙相尊偈答無盡意汝聴観音行善応諸方所弘誓深如海歴劫不思議侍多千億仏発大清浄願我為汝略説聞名及見身心念不空過能滅諸有苦!」  仏道とは無縁の怪獣よ、己の業に叩き斬られながら私の観音行を聞け! 燃える馬頭観音と彼の骨であるティグクを仰げ! その苦痛から解放されたくば、海よりも深き意志で清浄を願う聖人の名を私がお前に文字通り刻みつけてやる! 「仮使興害意推落大火坑念彼観音力火坑変成池或漂流巨海龍魚諸鬼難念彼観音力波浪不能没或在須弥峰為人所推堕念彼観音力如日虚空住或被悪人逐堕落金剛山念彼観音力不能損一毛!!」  たとえ金剛の悪意により火口へ落とされようと、心に観音力を念ずれば火もまた涼し。苦難の海でどんな怪物と対峙しても決して沈むものか! 須弥山から突き落とされようが、金剛を邪道に蹴落とされようが、観音力は不屈だ! 「或値怨賊繞各執刀加害念彼観音力咸即起慈心或遭王難苦臨刑欲寿終念彼観音力刀尋段段壊或囚禁枷鎖手足被杻械念彼観音力釈然得解脱呪詛諸毒薬所欲害身者念彼観音力還著於本人或遇悪羅刹毒龍諸鬼等念彼観音力時悉不敢害!!」  お前達に歪められた衆生の理は全て正してくれる! 金剛有明団がどんなに強大でも、和尚様や私の魂は決して滅びぬ。磔にされていた抜苦与楽の化身は解放され、悪鬼羅刹四苦八苦を燃やす憤怒の化身として生まれ変わったんだ! 「若悪獣囲繞利牙爪可怖念彼観音力疾走無辺方蚖蛇及蝮蝎気毒煙火燃念彼観音力尋声自回去雲雷鼓掣電降雹澍大雨念彼観音力応時得消散衆生被困厄無量苦逼身観音妙智力能救世間苦!!!」  獣よ、この力を畏れろ。毒煙を吐く外道よ霧散しろ! 雷や雹が如く降り注ぐお前達の��いから全ての衆生を救済してみせよう! 「具足神通力廣修智方便十方諸国土無刹不現身種種諸悪趣地獄鬼畜生生老病死苦以漸悉令滅真観清浄観広大智慧観悲観及慈観常願常瞻仰無垢清浄光慧日破諸闇能伏災風火普明照世間ッ!!!」  どこへ逃げても無駄だ、何度生まれ変わってでも憤怒の化身は蘇るだろう! お前達のいかなる鬼畜的所業も潰えるんだ。瞳に映る慈悲深き菩薩、そして汚れなき聖なる光と共に偽りの闇を葬り去る! 「悲体戒雷震慈意妙大雲澍甘露法雨滅除煩悩燄諍訟経官処怖畏軍陣中念彼観音力衆怨悉退散妙音観世音梵音海潮音勝彼世間音是故須常念念念勿生疑観世音浄聖於苦悩死厄能為作依怙具一切功徳慈眼視衆生福聚海無量是故応頂……」  雷雲の如き慈悲が君臨し、雑音をかき消す潮騒の如き観音力で全てを救うんだ。目の前で粉微塵と化した大散減よ、盲目の哀れな座頭虫よ、私はお前をも苦しみなく逝去させてみせる。 「……礼ィィィーーーーーッ!!!」  ダカアアアアァァアアン!!!! 光が飛散した夜空の下。呪われた気枯地、千里が島を大いなる光と影の化身が無量の炎で叩き割った。その背後で滅んだ醜き怪獣は、業一つない純粋な粒子となって分解霧散。それはこの地に新たな魂が生まれるための糧となり、やがて衆生に縁を育むだろう。  時は亥の刻、石見海岸。ここ千里が島で縁が結ばれた全ての仲間達が勝利に湧き、歓喜と安堵に包まれた。その騒ぎに乗じて私と光君は、今度こそ人目も憚らず唇を重ね合った。
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hangorin · 3 years
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【報告】 7.23 五輪は中止だ!抗議アクションとデモ
●よびかけ:オリンピック災害おことわり連絡会/反五輪の会/オリンピック終息宣言展実行委員会/ 東京にオリンピックはいらないネット/アジア女性資料センター
多くの反対の声があがる中、7月23日にトーチリレーは最終地の新宿都庁前でセレモニーが行われ、夜には開会式が強行された。そんな横暴は許されない。当日正午から夜にかけての抗議行動、デモの報告です。
●都庁前広場 聖火リレーセレモニー抗議アピール
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正午、新宿都庁第一庁舎前。新宿区で行われるトーチリレーに対する抗議。予定していた橋の上の道路は塞がれており集まった人たちも右往左往させられた。
橋の真下もやはり警察や警備員によって塞がれていたが、広場前の道路でなんとか抗議活動は行われた。総勢300名程。福島からは今回もカウゴジラが駆けつけてくれた。
新宿には、多くの野宿の仲間が寝ている。このトーチリレーのセレモニーのために「荷物を撤去しろ」と貼り紙が貼られた人もいる。生活している人を追い出し、警察や自衛隊を配備して道路を塞ぎ抗議者を遮断することを当然のこととして行うオリンピック。それは差別そのものであり、日常でいともたやすく弾圧が行われていることの証である。
「オリンピックやめろ!」「今すぐやめろ!」炎天下の中、大勢の人たちのコールや打楽器などの音が鳴り響いた。
途中、ブルーインパルスが飛び立った。「ブルーインパルスいらない!」「ブルーインパルス消えろ!」のコールも自然と熱を帯びた。軍事用戦闘機を「希望」という曖昧さしかない欺瞞を込めて飛ばすとは、地上だけではなく空からも真っ赤な嘘を撒き散らし監視を更に強化する攻撃的行為として、恐怖感を抱いた者も多いだろう。
●千駄ヶ谷駅前 抗議アピール
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夕方から行われる開催式に対する抗議デモに備えて、一旦解散。その間の夕方、「オリンピック阻止委員会」ら10数人の有志が千駄ヶ谷駅前で抗議アピールを行った。
本来であればこの時間は「オリンピック阻止委員会」によるデモが行われるはずだった。しかし、オリンピックによる道路封鎖でデモコースの変更を余儀なくされた。勿論そんなコースを歩くわけにいかないと準抗告までしたが、却下。
新国立競技場を建設するために明治公園や霞ケ丘アパートは潰された。明治公園は野宿の人たちが暮らす場、人々の憩いの場、また、フリーマーケットやデモの集合場所としても必要な場だった。
霞ケ丘アパートは取り壊され、高齢の人たちが殆どの入居者たちは立ち退きをさせられた。その中には前回1964年の東京オリンピック時に移転させられた人たちもいた。
そのことを忘れさせられるわけにはいかない。
「明治公園を返せ!」「霞ケ丘アパートを返せ!」「警察は勝手にデモコースを変更し、却下するなど許されない!」
千駄ヶ谷駅前から新国立競技場へ向かって、野宿者やアパート住民追い出し、警察の横暴について訴えた。
ブルーインパルスや開催式の花火を一目見ようと集まった多くの人々でごった返していた千駄ヶ谷駅前。国立競技場がどのようにして作られた場所なのか、抗議の声を封じ込めようとする警察とはどんな機関なのか、その場で耳を傾けてくれた人たちは是非じっくりと考えてほしい。飯は激おこおこわ。
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●東京五輪 開会式抗議デモ
午後5時半からはアジア女性資料センター呼びかけの、「オリンピックに反対するフェミニスト ��タンディング&アピール」に人々が集結。6時半からは原宿駅前の神宮橋いっぱいに集まったアジア女性資料センター、医療従事者の方など様々な団体、個人からの抗議アピールが切れ目なく続いた。
デモのアナウンスやアピール等を英語以外の言語で訳してくださる方をその場で募ると、韓国語できます、中国語なら、と続々と手をあげてくれた。
井谷聡子さん (関西大学教授) 
「このようなひどい人権侵害と民主主義の破壊、暮らしの破壊は、そもそもオリンピックの構造がもたらしたものです」
「この社会にとっての希望はオリンピック選手たちではなく、ここに集まっているノーオリンピアンたちです」
「What do we wont? 何を求める?」「Cancel the Olympics! オリンピックは中止!」「When do we want it? それはいつ?」「Now! 今だ!」
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18時デモ出発。700名程の参加。明治通り沿いを進んでいく。緊急事態宣言中とは思えない程、人が多く歩いている。「五輪をやっているくらいだから私たちも出歩いていいでしょう」などという世間の声もある。感染抑制どころか拡大を促し、更に巨大権力のやることを民衆が内面化してしまうという恐ろしい流れができているということでもある。
橋の上にはズラリと警官が立ち並んでいる。警察がデモをするのか?過剰警備。
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「オリンピックを今すぐやめろ!」「パラリンピックも今すぐやめろ!」
「天皇ひっこめオリンピック!」「開会宣言ふざけるな!」
「自衛隊ひっこめオリンピック!」「都市の軍事化許さない!」
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(photo by @yamtom)
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● 千駄ヶ谷駅前集会
結局、警察の過剰な警備に阻まれる形で、千駄ヶ谷と代々木の中程でデモ隊は解散。こちらも道路封鎖によって当初予定の新国立競技場まで行くことができなかったのだ。悔しい思いも抱えた余力のある人たち、まだまだ言い足りないことがある人たちが次々と千駄ヶ谷駅前へ向かう。
駅前に着いた人たちが集まっていると警察がやってきて規制線を張り出した。
「歩行者の妨げとなります」「主催者指示です」。しかし歩道を妨げ点字ブロックにズラリと乗っているのは警察の方だ。
「オリンピックやめろ!」「警察は触るな!」コールが沸き起こる。
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●千駄ヶ谷駅前 花火、ドローン 消えろ!
アピールが終わりデモ参加者たちの多くが帰った後も、遅い時間だというのに駅前は開会式のハイライトで打ち上げられる花火やドローンを見る人で人ごった返していた。この後、花火やドローンが打ち上げられるのだ。
残った有志でおこわの残りを握り飯にして食べたりお茶を飲んだりして一休みしていると、花火が打ち上がった。
咄嗟に休んでいた者たちも立ち上がり声をあげた。
「オリンピックやめろー!」「花火なんか打ち上げてる場合かー!」
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花火を見に来ていた観衆の中には、私たちの抗議に対して黙れ!などと文句を言ってきた人たちもいた。けれども、多くの問題が噴出している中「祝い事だから楽しもう」などと考えるのは思考停止でしかない。コロナ禍だからというだけでなく、オリンピックは今までも民衆を苦しめてきた。緊急事態宣言下であるというのに「五輪は特別」とばかりに開催を強行したのは、元々オリンピックが差別と排除の祭典であり、多くの人々の生活を破壊し続けてきた証だ。開催されてからネットやTVではコロナ感染や政治、社会問題についてのニュースは後回しにされ、オリンピック特番として日々選手たちのメダル獲得や「感動の物語」を垂れ流し続けている。五輪関係者や警備する警察官などもコロナに続々と感染しており、オリンピックが感染を拡大しているのは明白だ。その間に医療はさらに逼迫し、復興は進まず、福祉は後回しにされている。なぜ私たちがそんなものに犠牲を払わなければならないのか。招致の際にあれ程強調していた「復興五輪」は消え去り、その間もずっと行われていた反対の声を封じ込め、無理矢理開催したことを「コロナに打ち勝った」と後世で残すべく、現在進行形で歴史修正は行われている。
試合が開催されている間も私たちは、多額の税金で作られた負のレガシーである各競技場の前などで抗議の声をあげ続けている。反対の声も感染拡大の責任も膨大なオリンピック災害もなかったことにさせるわけにはいかない。
オリンピックは今すぐ中止しろ!世界中のどこにもいらない!
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eriterada2021 · 3 years
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2021.08.08
今日は東京オリンピックの閉会式だ。ちょうど今行われている時間にこれを書いている。今日は映像の文字起こしをしていて、飽きてきたので散歩でも行こうかと思ったら、火をつけた蚊取り線香がもう少しで終わりそうなので、終わるまで待っている時間に書き始めた(と書いているうちに終わりそう)。
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○○○○○
文字起こしは、去年の3月25日の小金井でのイベントの最後に、カフェで話していた内容を記録用で撮っていたものだ。去年の3月24日に、2020年の東京オリンピックの延期が突如発表された。だから、みんなオリンピックについて話したい気持ちがあった感じがしたのを覚えている。なんだかんだ、結局オリンピックやるんでしょう、くらいに思っていたところに延期の発表があった印象だ。
新型コロナについても、まだ緊急事態宣言が発令される前で、わからないことが多くて不安だった時期だ。急に小学校が休校になった少しあとだったようだ。これから本当にどうなっちゃうんだろう、という感じだったが、まだほんの少しだけ、ちょっとワクワクしていたような気がするのは私だけだろうか。今となっては、そんな初々しさ(?)も懐かしい。
結局新型コロナは、終息するどころか、変異株とか出てきて感染者が日本でも���え、一年の多くの期間が緊急事態宣言下となり、それでも結局オリンピックは開催され、その期間中に東京都の感染者数は爆上がりするなんて、全然予想もしていなかった。どちらかといえば、感染者数の激増と、オリンピックの開催のどちらかだけになる未来しか予想できなかったのではないだろうか。どちらも現実となった今���去年の3月25日の自分に何か声を掛けるとしたら、なんて言うだろうか。
○○○○○
そう考えると、オリンピックが開催されたことで、日本の色々な悪い部分がよりはっきりしたようには感じる(良い意味で)。オリンピックの開催が決まって以降も、国民全体の意識が少し国際基準に追いつこうとしたような?部分はあった。もちろんそういう時期だったというのもあるだろうが、ここ数年でのさまざまな意識、常識の変化は、オリンピックがもたらした一面ではあるのだと思う。オリンピックが結局開催されることになって、さらにさまざまな新しい発見があったように思う。
それは、私たち自身についてだ。オリンピックを通して、日本という国、東京という都市、私たちひとりひとりを改めて見るきっかけになった。それは、オリンピックといえば、海外のどこか遠いところで開催されるスゴイ大会というイメージがあったからだ。4年に一度とい��ことも、そのイメージを強固にした。でもそれが自分の国、生活する都市にやってきて、じゃあ実際オリンピックはどんなものなんだろうか、それをやろうとしている体制はどうか、と、いう視点を持てたことが、何よりの収穫なのかもしれない。
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kennak · 3 years
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五輪を成功させるための協力なんて、したいと思う人少ないでしょ。あくまでコロナ禍終息のための協力であって。五輪は我が事ではないので。なんで五輪に対して我々は常に従属側扱いなのだろう?一イベントなのに。
[B! オリンピック] 加藤官房長官、緊急事態宣言下の東京五輪「成功のためには国民の協力も必要」(ABEMA TIMES) - Yahoo!ニュース
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anuastitan · 3 years
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今日はVoice of Titanの8周年記念です!!
丁度、安倍政権の誕生からこのTumbleと付き合ってきたが、悲しいかな安倍から菅へと政権が移る中、日本は加速度的にファッショ国家へと変貌し、公明党、維新、日本会議といったカルト政党、カルト宗教に加え、巷間ネトウヨが跳梁跋扈する世の中になってしまった。
それに加え、世界はDeep Stateによって曾てない混沌社会へと引きずり込まれている。3.11では未曾有の津波と目に見えない放射能で日本はズタズタにされ、世界はテロと紛争の修羅場と化した。そして、いま、目に見えない細菌戦争で世界市民を恐怖のどん底に叩き落としている。すべて自作自演の猿芝居で。
造られたコロナ菌を勢いよく撒き散らし、何種類もの治験的ワクチンで人体実験を開始した。向こう10年で、果たしてどだけの難病、奇病が生まれるのだろうか。まずは2025年を目標に奴らは動いているようだ。日本はFucking東京オリンピックが終わると、菅政権はいよいよ本気で牙を剝き出しにするだろう。
コロナは決して終息などしない。それ以前に、コロナは始まりすらしていないのだ。ありもしない現実を突き付けられ、コロナなのか何なのか分からないウイルスをばら捲かれ、その全てをコロナとして国民を恐怖に陥れ、自由と生活権を奪い去ろうとしている。それはこれから更にドラスティックになる。
人類削減計画は陰謀論どころか、明日の朝のNHKの朝ドラくらい現実的な話なのだ。この日本では何千万人が割り当てられているのだろう。国家は国民一人の命など屁でもない。要は歩留まりである。工場のベルコンベアの上に置かれた部品と同じ価値しか国民にはない。
きっと今の愚民ならこの次の衆院選でも有権者の半数は投票にも行かないだろう。そうなると必然的に自民党が勝つ。国民投票法も変えられてしまった。彼らが狙うのは改憲しかない。そして、緊急事態条項をその中に盛り込むことだ。
愚民は緊急事態宣言ですっかり耳を慣らされ、緊急事態条項と聞いても少しも危機感など感じないだろう。きっとそれもすんなり通り、そしてジ・エンド。日本は完全なナチ憲法の監視国家に変貌する。
政府批判のコメントは即逮捕の対象になるだろう。そして拷問、獄中死という図式が生まれる。この国の真の愛国者たちは、DSに操られた売国政治屋に次々と逮捕され、尊い命を落としていくことになるだろう。それがこの国のめざしている「美しい国」の正体なのだ。
死にたくなければ、愛する家族を地獄へ落としたくなければ、今こそ政治に目を向け、政治家を厳しく監視し、国民の為にならない輩は、次の選挙で厳しく断罪することである。それしかこの国と国民の権利を守る手段は残されていない。
本当に美しい日本は、国民の気づきからしか生まれない。
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loosejointsposts · 3 years
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GUGGENHEIM Vol.03 ARTIST TALK: TOMOO GOKITA
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GUGGENHEIM Vol.03 ARTIST TALK: TOMOO GOKITA 初心勿忘、特に何かを成し遂げたわけでもないのに緩みがちでゆるゆるな気持ちを引き締めるために。 <loosejoints>が立ち上げからお世話になっている五木田智央氏に、お話を伺うことにしました(リモートで、ゆるやかに)。
五木田智央氏(以下、「TG」):何から話そうか? 俊くんとの付き合いって、もう何年になる?
佐藤 俊 (loosejoints主宰/以下、「LJ」):20年くらいなりましたね。最初は、角田(純)さんとかやっちゃん(TOGAデザイナー)、石黒(景太)くんなんかと遊んでもらっているときに知り合いました。 実は〈loosejoints〉を始めるきっかけも復活するきっかけも、五木田くんなんですよ。もともと『remix』誌の仕事で絵を描いてもらっていて、それを何かしっかりとした形に残したいと思った。身近にいるアーティストたちの作品をもっとアートとして、カルチャーとしてしっかりと発信できるような形を作りたくて、「Tシャツというフォーマットで作品を発表してもらえませんか」と、五木田くんのところにお邪魔して相談に行ったところから<loosejoints>は生まれたんです。 TG:最初に〈loosejoints〉始めたときって、(同じく五木田氏が作品を提供している)<TACOMA FUJI>より早かったよね? LJ:そうですね。五木田くんがずっと言ってくれているように、「レーベルって言ったもん勝ちじゃん」と思って始めました。でも僕がボケーっと休んでいたら、なべちゃん(渡辺友郎氏/TACOMA FUJI代表)とこもすごく人気が出てきて、他レーベルも含め、カルチャーとしての流れがより大きくなっていくと嬉しいです。 TG:確かに、そうかもね。(同じくTACOMA FUJIやloosejointsに作品を提供するジェリー・)鵜飼とかも、どんどん人気者になっていったしね。 LJ:ホントに嬉しいですよね。それにしても当時から周りにいた人たちは、みんなキャラが立っていましたよね。。
GAME OVER、コロナ、都市
---そんなに長いお付き合いだったのですね。今も続いていますけど、コロナ禍の去年8~9月にタカ・イシイギャラリーで開催されていた「MOO」の展示を拝見したのですが、コロナの直前くらいから作風やスタンスが一気に変わっていったように思います。特に「MOO」の前、去年の3月にミラノのギャラリー、マッシモ・デ・カルロで開催された個展から。 LJ: まずは、「GAME OVER」というタイトルに驚きました。時代に対しての感度というか、タイトルがいつも時代を先取りしているなと思ったんです���ど。 TG: まさか俺もこんな世の中になると思ってなかったから、ちょっと怖くなったよ(笑)。でもあのタイトルはけっこう気に入っていて。いつもは絵を描き上げてからタイトルを決めるんだけど、「GAME OVER」は、珍しく描く前から決めてたんだよね。 LJ: 自分の中で一区切り的な意図があったんですか? TG: 単純に「GAME OVER」って言葉を思いついたのもあるけど、あの展示の次からカラー作品にしたんだよ。だからブラック&ホワイトはいったん終わりって意味も含んでいる。で、作品も出来上がって、「さあイタリアに行くよ!」ってタイミングで新型コロナがきて、行けなくなってしまった。もうチケ��トを取っていたのに。 LJ: 僕もイタリアまで行く気満々でした。 TG: でしょ!マジで行きたくてしょうがなかったから、現地のレコード屋とかも全部調べていたんだよね。俺、どこ行ってもレコード屋しか行かないから。美術館とかギャラリーとかは、ほぼ行かない(笑)。 そんなこんなで楽しみにしていていたら、イタリアがヤバいってなっちゃって、それで今だよ。マジで俺、最近、誰にも会ってないなー。 ---コロナ以降、もう誰にも会いたくないってフェーズに入っているんですか? TG:いや、友だちと呑みに行きたいよ。めちゃくちゃ呑みたい (笑)。でも、なんか変にこの生活に慣れてきている面もあって。もともと俺は一人で仕事をしているしさ。もちろん夜はどっか飲みに行きたいなって気持ちはあるけど。みんなどうしてるのかな。 LJ:東京から地方に移住するアーティストも増えていますよね。これまで東京という都市が持っていた機能や役目が終わりつつある感じもします。 TG:変わってきたよね。俺も東京に家があるんだけど、かなり前にちょっと考えたんだよね。「田舎に住もうか」って奥さんと相談して、実際に観に行ってみたり。とにかく安いからさ。 いろんな候補があったんだけど、俺やっぱド田舎は無理だなぁと思った。迷ったんだけどね。そりゃ大自然とかいいなとは思うんだけど、絶対飽きちゃうんだよなぁ。旅行で行くのはいいんだけど、住むのはちょっとなって。 LJ:工藤キキちゃんも言ってましたけど、ニューヨークでも移住するアーティストやクリエイティブがかなり増えているみたいですね。 TG:そういえば、キキのニューヨークの家は行ったことある? あそこも凄いよね。やりたい放題で(笑)。あの家で、まったりしながらセッションでもやろうぜという話になって、旦那のブライアン(・クローズ/ミュージシャンや映像作家として活躍中)とかみんなで2時間ぐらいセッションしたりしたなー。その辺にあったパーカッションを叩いたりしてたら、俺の演奏に反応しくれて「レコード作ろうよ!」って盛り上がったのに、それからなんの音沙汰も無い(笑)。 ---あはははは。いつくらいのお話ですか? TG:5年前くらいかな。 LJ:キキちゃんは、今やセオ・パリッシュと一緒にDJしたりしてますから、凄いですよね。---世界中でアーティストやクリエイティブをはじめ、比較的に感度が高いと言われるような人たちがどんどん都市を離れ始めていて、なんだか少し寂しい気がします。五木田さんは、田舎に住んだら作風が変わっていくと思いますか? TG:それは変わらないんじゃないかな。 LJ:もともと五木田くんの作品のベースって、都市やカルチャー的なものですもんね。 TG:そうだね、だから、田舎はないかなぁ。でもいまだに「五木田はサブカルだろ」って言っている人もいるらしい。まあ、いいんだけど(笑)。 LJ:しっかりとカルチャーに根ざしている人に対して、なにか憧れのようなものもあるんじゃないですか?でも今、そもそも“マスカルチャー”がないのに“サブカルチャー”ってなんだよって思うんですよね。 TG:そうそう、何が“サブ”なんだよって、思うよね。例えば、みうらじゅんさんだって“サブカル王”って言われてるけど、見方によるとかなりアートなことをやっていたりするよね。あの人のスクラップなんて、マジですごいよ。
日々のこと、ラジオ、クラシック ---ところで五木田さんは普段、どんなスケジュールで動いているんですか?コロナで、何か変化はありました? TG:ずっと変わらないねー。平日は毎朝6時半くらいに起きて、奥さんと俺で早く起きた方が朝飯を用意するんだけど、まずはご飯を作って子どもと一緒に食べる。8時半には家を出て、9時半にはアトリエに着く。それでタバコ吸って、「は~、今日はどうしよっかな」って。こないだ古い真空管ラジオを手に入れたから、最近はだいたいラジオを聴くことから始めてるかな。やっぱ自分にとっては、午前中が大事。 LJ:五木田くんは、ずっと朝型ですよね。頭の回転やモチベーションも含めて、やはり午前中のほうが何かと捗るからですか? TG:そうだね、やっぱ夕方になると呑みたくなっちゃうし(笑)。 あとほら、仕事柄いつも一人だから、朝から呑もうと思えば呑めちゃうんだよね。だから自分に厳しくしないと。最低でも「17時までは我慢」ってルールを作っている。これはずっと続けていて、30代の頃とかはアポなしでよく友だちがビール持ってきて、朝10時から呑んだりしてたけど(笑)。 これから絵を描こうと思ってたのに、まあでもいいかって。そういうことが、結婚前は多かったよね。 まあ、そんなこんなで17時くらいまではアトリエで作業して、家に帰ってちょっと呑みつつまた家族でご飯を食べながら色々と話したりして寝る。家で呑んでると、なんかすぐに酔っ払っちゃうから、ここんところ、子どもよりも早く寝ちゃうことも多いんだよね(笑)。 家族のことは、より考えるようになったかな。去年は学校が休みになったりして、子どもたちと一緒にいる時間が増えたから、やっぱり色々と考えたよね。 LJ:家族と過ごす時間と、絵を描く時間の気持ちの切り替えってどうしてます? TG:基本的にはあんまり変わらないかな。でも気持ちの切り替えは昔から下手くそな方だと思う。 作品を作るモードのときはグワーっと入り込んじゃっていて、夢にまでずっと絵のことが出てくるくらいだから、なんかピリピリしちゃったりする。そんな感じを家には持ち込まないようにしてるいから、なるべく玄関入る前に深呼吸したりして、元気に「ただいまー!」って帰ったり。 ---昔のサラリーマンみたいな感じでもありますね。因みに、朝のラジオも、毎日決まった番組を聴いている感じですか? TG:そうだね、基本的に朝は文化放送。まずは『くにまるジャパン(極シアター)』、その流れで『大竹まこと(ゴールデンラジオ!)』まで聴くっていうパターンが多い。それから、ニッポン放送の『(髙田文男の)ラジオビバリー昼ズ』。基本、AMだね。 LJ:真空管ラジオ、やはり音が全然違います? TG:もちろんHiFiって意味で言えば全然いい音ではないんだけど、なぜか心地いい音質なんだよね。 LJ:アトリエにお邪魔すると、いつも音が気持ちがいい場所だなと思います。 TG:でもね、オーディオマニアにだけはならないように、気を付けてる(笑)。片足を突っ込んだことあるんだけど、このままだと泥沼にハマりそうになっちゃったから。 LJ:電柱建てたりする人もいますからね(笑)。 ---やっぱりプロレスは今でも観ているのでしょうか? TG:観てるねー、YouTubeで古いやつばっかり観てる(笑)。 LJ:昔、ニューヨークである方が五木田くんと坂本龍一さんとの会食を設定しようとしたら、「その日プロレス観に行くからダメだ」って断られたと聞きました。五木田くん、YMOファンなのに!。 TG:そうそう、テイ(・トウワ)さんに「五木田くん、坂本さんが会いたいって言っているんだけど、どうかな?」って言われて。「え?まじすか?いつですか?」って聞いたら「明日!」って言うから、「明日、プロレス行くんすよ…。でも5分だけ考えさせてください」って。ちょっと考えたけど、やっぱプロレス行きたいなぁと思って、断ったんだよね。坂本さん、かなり笑っていたらしいよ。実は坂本さんもプロレス好きらしくて。 LJ:すごい話ですね(笑)。今ってプロレスも無観客でやっているんですか? TG: だいぶ客を少なくしてやってるみたい。俺はもっぱらYouTubeだけど。70~80年代のクラシックばっかだね。
フィッシュマンズ、リカルド・ヴィラロボス、ノンフィクション
---プロレスの他に、YouTubeで何か観たりしますか?
TG:ライブとか多いかな。息子が中一なんだけどエレキベースやってて、俺が19時くらいに帰るとだいたいYouTube観ながらベース弾いてんの。その流れでずっとライブやMVを、ご飯食いながら一緒に観たりしてる。 LJ:息子さんと音楽の話をしたり、楽器を教えたりとかするんですか? TG:アトリエにもレコードはあるけど、今、ほとんど自宅に置いてあるんだよ。家に帰って自分の部屋に行くと、明らかに息子が俺のレコードを聴いてた痕跡があるわけですよ(笑)。ジェームス・ブラウン聴いていたりだとか。「これ聴け」とかあまり言いたくないから、向こうから訊いてきたら答えるようにしてる。今はフィッシュマンズ、大瀧詠一、細野晴臣とか聴いてるみたい。 LJ:それ、中一だとだいぶ早いですね。 TG:フィッシュマンズは自分と同世代すぎて聴いてなかったから、初めて一緒に買いに行ったりして。「なんでフィッシュマンズ知ったの?」って聞いたら、YouTubeでロックの名盤を紹介している『みの(ミュージック)』の動画を観たらしい。今はネットがあるから、知識の量が凄いよねー。 LJ:僕たちみたいに、アーカイブを文字通り物理的に一生懸命掘っていた世代とは違いますからね。五木田くん自身は、最近どんなアーティストやジャンルを聴いているんですか? TG:最近買ったのは、1940年代のニューオリンズ・ジャズの人とか、テクノのリカルド・ヴィラロボスとか。 LJ:ヴィラロボスは、変態的でいいですよね。 TG:あの人の音はすごいよね!そういう電子音楽を聴いた後に、昔のジャズ聴いて、ラテン聴くとか。もう、ぐちゃぐちゃです。 LJ:そういえば、五木田くんと待ち合わせすると、いつも本を読んでいる印象です。 TG:本、好きだからね。今は割とノンフィクションものばかり読んでるかな。犯罪者実録とか幼女連続殺人の未解決事件のとか、面白いよー。もう犯人が分かっているのに捕まえられない、みたいな。あとはミュージシャンの伝記物とかかな。 LJ:この作家の作品なら絶対に買うって人はいますか? TG:うーん、特にいないかも。だいたい本屋に寄って、そこで面白そうなの見つけて読むって感じかな。本屋とレコード屋、大好きだから。このご時世だとなかなか行けないから、ネットの「Discogs」とかでもう買いまくり。めちゃめちゃ買ってる。 LJ:最近、映画は観てますか? TG:あまり観ていないかも。あ、でも最近だと吉祥寺のUPLINKでやっていた『メイキング・オブ・モータウン』や、スコセッシの『アイリッシュマン』あたりはちゃんと映画館で観た。『アイリッシュマン』は、サントラがよかったね。ロビー・ロバートソンが編曲していて、素晴らしくて買っちゃった。---コロナ禍で音楽を聴く時間や料理をする時間は増えたけど、映画を観る時間は少なくなったという話をよく聞きます。 LJ:それって世の中がフィクションとノンフィクションの差が無いような感じになってきているからですかね? TG:確かにそうかも。なんかおかしいよね。俺、昨日の森(喜朗)の謝罪会見観ちゃったんだけど、もはやバグだよね。あれはひどいよ。 LJ:火に油を注ぐだけの会見でしたね。五木田くんは一度目の緊急事態宣言の際に安倍(晋三前首相)のコラージュを作っていましたけど、ポリティカルなことをオフィシャルで発表するの、あれが初めてですよね? TG:うん、初めて。俺はね、作品ではポリティカルなことを極力避ける方なんだけど、なんか流石に安倍ちゃんのマスクが届いた時は、「要らねーよ、こんなの!」って思っちゃって…。毎週、『週刊大衆』が送られてくるんだけど、それに毎回安倍ちゃんの写真が載ってたから、それを切って貼り合わせただけなんだけどね。 LJ:今も政治はかなり酷いままですけど、またポリティカルな作品を作ろうとかは? TG: 今はもう、そういうのを作ることすら嫌だね。もはや怒りを通り越して呆れているというか。オリンピック、やるのかな?もうみんなあまり望んでないよね。俺もともと反対派だったけど。
新作、肉体労働、巨匠 ---オリンピックより、五木田さんの次の展示の方に興味があるのですが。 LJ:5月にブラム&ポー、そして6月にはダラス・コンテンポラリーらしいですね!カラーの作品でいくんですか? TG:なんでその情報知っているの(笑)!? うん、展示はカラーの予定。もう戻れないな、前のスタイルには。作品の中にはモノトーンに近いのは作るかもしれないけど、いわゆる白と黒だけっていうのは、もうないね。 LJ:油絵に行かないんですか? TG:油はね…、やりたいけど乾くまでの時間がちょっと長過ぎて、俺には無理かも。 LJ:五木田くん、筆が早いですもんね。「MOO」で展示したあの大きなサイズも、1日で描き上げたとか。 TG:そう、異常に描くのが早くて。正直に言わなきゃよかったんだけど、「この作品どのくらいかかりました?」って聞かれて、「1時間半で作りました」って答えたら、逆に凄くオファーがくるようになっちゃった(笑)。「展示まで1ヶ月しかないけど、できるよね?」とか言われたりする。実際にできるんだけど、大変なんだよね。今だって、まだ何にも描けてないもん。 LJ:モチベーションの問題ですか? TG:うん、実際に今はまだこんな状況(アトリエ内に置かれた真っ白で巨大なキャンバスを見せながら)。 LJ:それにしても、かなり大きいキャンバスを張りましたね!五木田くん、自分で張っているんですよね? TG:そうそう。KAWSやエリック・パーカーとか「ところで智央はアシスタント何人いるの?」とか訊くんだけど、「いねえよ!」ってか「いらない!」ってね(笑)。でも、50歳過ぎたらキャンバスを張るのが相当辛くて(笑)。 肉体労働だよね、これは。デカいキャンバスが14枚あるんだけど、昨日やっと全部張り終わったところ。もちろん、疲れるから誰かにやってもらいたいってのはあるけど、なんかそれも面倒くさいんだよね。どうしても気を遣っちゃうから、そんなことで気疲れするのも嫌だし。 LJ:個展のオープニングも、毎回大変そうですよね。 TG:オープニングは疲れるよ。実はオープニングって、そんなに得意じゃないんだよ。友だちが来てくれて「わー」ってやるのは好きだけど、最近は知らない人の方が多いし、アート業界ってやっぱ独特だから。 LJ:五木田くんの周りにはいろんな人が集まるから、このコロナ禍は少し落ち着いて一人になれる時期でもあったのかなとも思いました。 TG:そうそう、もちろん友だちには会いたいけど。本当に色々な人がいるから、「奥さんに飲み会やめろって言われているんで」って断ったりしてた(笑)。そう思うと、家族や自分の時間が増えて、実はよかったこともあるんだよね。 ---アーティストで、最近気になっている方とかいたりしますか? TG:コロナで交流も減ったし最新の情報とかほとんど見てないから、わかんないなー。最近は、巨匠の作品しか観なくなってきた。 LJ:もはや五木田くんが巨匠だと思うんですけど、五木田くんのいう巨匠って例えばどなたですかね? TG:ゴーギャンとかピカソとか、そういう本物の人たちの画集はよく観る。そういえば、なんかオークションで俺のパクリのやつが二人くらい出てきていて。外国人のアーティストで、よく見ると違うっちゃ違うんだけど、パッと見絶対俺の絵に見えるみたいな。 LJ:そういう時って、どう思うんですか? TG:「うわーパクってきたー」ってくらいで、まぁ俺の方が上手いなっていう変な自信があるから、なんとも思わない。あと俺、今もうカラーになっちゃったからね(笑)。違う世界にいっちゃったから。
tomoogokita.com
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nui-and-me · 3 years
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210710 やりきれない日々
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梅雨のじめじめ、投票率記録的な低さ、緊急事態宣言は4回目が出るというし、オリンピックはとうとう無観客試合が決定した。げんなりとするニュースに天気の悪さも手伝って、流石に身体も心も重い。みんながおかしくない?って思う決定が連続してくだされ続けており、いよいよこの国は終わりだな的な事をよく耳にするようになった気がする。もう最悪私達の時代はこのままおかしな日本でもいいけれど、息子達の時代にはもう少し納得できる日本であっておくれ。。。ああ。
7月7日は七夕だったので、短冊を書いて持ってきてくださいね、と去年同様保育園から短冊を渡された。今年の二人のお願い事は「みにおんあいたい」に決定した。USJに行ったら会えるのかな、多分。よしっ!じゃあ夏休みはUSJに!!なんて言えるはずもなく、いつになったら連れて行ってあげられるんだろうね。ぬいが書いた短冊の中の「あいたい」のあどけない文字に胸が苦しくなった。
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SNSで小学生の息子さんを持つお母さんの投稿
「今月のオリンピック観戦、3年生以来初のバスでの社会科見学、きれーいに無くなりました。
そして、めちゃくちゃ楽しみにしている来月の宿泊学習的なお泊まり会も無くなるだろうなと予想。
もう、背中ポンって押したら涙こぼれるんじゃないかぐらいの表情で帰ってきた。もう、世の中の子供達が可哀想の極みです、はい。」
ね、本当にその通りで。子供達が本当かわいそう。子供達の命を守るための決定とはいえ、従うしかない、選択肢のない子供達の楽しみがどんどん奪われるのはどうしてあげたらいいのか。うちはまだ保育園児で宿泊体験とか修学旅行とかそういうのないけれど、小学生とかは楽しみにしているであろう行事がどんどん中止になっているんだろうな。やりきれないよ。
写真、土曜あまりに突然真夏のような暑さでタンクトップ。上下共にばあばが送ってきたお洋服です、ありがたや。
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okuboa · 3 years
Photo
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また緊急事態宣言が発令されちゃったみたい😢 7月12~8月22日だとまるまるオリンピック期間😖💦 オリンピックは無観客になっちゃったね😭 他の県は人数制限って聞いたけど一都3県���け無観客なのかな🤔 リハ終わり部屋でマスク解放の笑顔😂 明日から2日間は立ち仕事なので今日は足をマッサージ👣 #お疲れ様 #明日も頑張ろう #自分に勝つ #笑顔で伝える幸せな瞬間 #仕事女子 #仕事頑張ろう #今日もお疲れ様でした #今日もありがとう #smile #休息時間 #また明日 #今から勉強 https://www.instagram.com/p/CRGxqN3g0zz/?utm_medium=tumblr
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aikider · 3 years
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引用とそれに対する反論を交互に
>602:名無しさん@実況は禁止ですよ :2021/05/24(月) 20:18:37.82ID:e00sglnJ0.net
>オリンピック反対してる俺カッケー?
>祭典なんだから楽しんだもん勝ちだと思うけどな
>603:名無しさん@実況は禁止ですよ :2021/05/24(月) 20:19:53.55ID:j5PtDSRfa.net
>来年経済ぶっこわれながら大増税しても同じこと言えるならいいんじゃね
>604:名無しさん@実況は禁止ですよ :2021/05/24(月) 20:21:13.89ID:sp/B0md70.net
>オリンピックやらないと経済成長するの?
>>604は明確な詭弁。「オリンピックやめれば経済成長するというわけじゃない、だからやってもよい」という意図のようだが、経済学的な観点で言えば、五輪による利益は一種の機会費用のようなものであり、五輪であることによってより経済効果が得られる(五輪でなければ得られない経済効果がある)というものではない。同じ投資を別のところにしていれば、やはり同じような経済効果は得られる。むしろ、他に投資するべき費用を五輪に投じたことによって、ある種の機会損失が生じている(わかりやすい例を挙げれば、東北の復興に回していれば東北の復興がより早く進んだ、という考え方もできるだろう)。すでに投資してしまった以上やるしかないという反論も出るが、基本的に五輪の経済効果は開催前の建設が大半を占めており、いま中止したからといって経済効果がなくなるわけでもない。
むしろ問題はコロナ対策のほうである。実際のところ、五輪を開催することによってコロナ対策が疎かになり、流行が拡大し、これによって経済損失が発生する可能性が高い。
>605:名無しさん@実況は禁止ですよ :2021/05/24(月) 20:22:14.25ID:523khAzF0.net
>違約金と損失補填のしわ寄せが来る
>606:名無しさん@実況は禁止ですよ :2021/05/24(月) 20:23:24.56ID:sp/B0md70.net
>ならやるしかないやん
違約金と損失補填は何らかの形で発生するだろうが、このままオリンピックを開催することによるデメリットのほうが大きい。デメリットの内容は当然のことながらCOVID-19の流行である。海外からの観光客は遮断することになったが、国内での移動は制限されているわけではない。
観客に関しては無観客にする可能性があると言われているが、未だに確定していない。そもそも無観客の話が出ているにもかかわらずパブリックビューイングの準備が進んでいて突っ込まれ、後から「無観客ならパブリックビューイング中止も検討」などと言っていて、組織委員会が混乱している。また、4月の段階で都内の小学生を招待する計画が取り沙汰されていたが、その後どうなったかの報道も見つからない。やはり組織委員会が混乱している。
また、無観客にしても人の移動はある。開催のためのスタッフとして全国からボランティアを集める予定だが、ボランティアが都外から来るのであればウイルスを運んでしまうリスクがある。さらに言えばそもそもボランティアの辞退が多発している。今後の状況によっては辞退者はさらに増えるだろう。人員を確保できるかはかなり疑問がある。
しかしながら、最も問題なのは医療従事者の人員確保である。五輪の契約では、開催期間中は五輪関係者が無償で医療を受けられる必要があるとしている。その医療従事者もやはりボランティアで調達する方針である。これはつまり、普段は病院で診療している医療従事者の一部を、開催期間中は五輪専従にするということである。平時ならばともかく、新型コロナウイルスで医療が逼迫している状況下で医療者をオリンピックに抽出するのは、医療崩壊のリスクを高める。医療崩壊を論じるにあたって一般的に病床数が語られているが、医療現場で実際に問題となるのは感染症対策に習熟した医師・看護師のほうである。ただでさえ崩壊寸前であるのに人手を奪われたら、崩壊が加速するのは火を見るより明らかである。
※なお自分は精神科医だが新型コロナウイルス感染症の治療も行っている。なぜ精神科が、と思う人もいるだろうが、精神障害の患者だってコロナにはかかる。そして県内の精神科病院がコロナ陽性の精神障害患者を診療できないと拒否しており、結果的に県立精神科病院である当院が引き受けざるを得なくなったのである。実際、病床数自体は足りているが、実際にやってみると人員の問題が想像以上に厳しい。
すべてを経済効果によって測定するべきではないが、感染拡大や医療崩壊によって緊急事態宣言が延びる・増えるだろうし、給付金も増えるだろう。したがってこのまま開催を強行することは、五輪後の経済損失を拡大することになる。当然ながら死者も増える。
以上より、五輪は中止すべきであるし、違約金に関しては裁判まで視野に入れて交渉すべきである。
>607:名無しさん@実況は禁止ですよ :2021/05/24(月) 20:25:46.11ID:j5PtDSRfa.net
>馬鹿すぎて去年の記憶すらないのか?
>オリンピックのために対策の先延ばししなかったら既にコロナ収束してるから金を天秤にかけるまでもないぞ
>608:名無しさん@実況は禁止ですよ :2021/05/24(月) 20:28:08.64ID:sp/B0md70.net
>去年はワクチンないから収束なんてしないぞ?バカかな?
>609:名無しさん@実況は禁止ですよ :2021/05/24(月) 20:29:14.18ID:5DafoYwV0.net
>オリンピックやらなかったらコロナ収束してるwww
>そんなギャグを信じてしまうほど判断力が無くなってしまったのかw
>ワクチン接種率を上げる以外に終息する方法はないよ
論点がずれまくった結果>609のような意味不明な発言が出る。>609としては「オリンピック中止したら収束するというわけではないんだからオリンピックやってもいい」という趣旨なのだろうが、前述のとおり五輪を開催することによって感染拡大するリスクが高まる。感染症制御の観点から言えば、「ゼロになるまで人の移動を抑制したほうが、結果的に人的・経済的損失は少なくて済む」のである。したがって「五輪を中止したからといって収束するわけではないが、五輪を中止しないと収束が難しくなる」というのが正しい。
また、ワクチン接種は必要であるが、「ワクチンさえあれば収束する(から移動の抑制は必要ない)」という考えは明確に誤りである。そもそもワクチンは万能ではなく、手洗いなど他の感染症対策と組み合わせて本来の能力を発揮する。
これはインフルエンザワクチンでも同じことが言えた。インフルエンザワクチンは万能ではなく、ワクチン接種しても感染するが、重症化を減らし死者数を減らす。そこに手洗い、マスク、さらに感染(疑い)者の自己隔離を組み合わせることでインフルエンザの制御が可能になるのである。
新型コロナウイルスはインフルエンザよりも厄介であるが、基本的には同じである。ワクチンを接種しても感染はあるが、重症化を減らし死者数を減らす。そこに手洗い、マスク、さらに感染(疑い)者の自己隔離、さらに人の移動の抑制を組み合わせることで制御が可能になる。さらに言えば、現行のワクチンが効かない変異種が出てくる可能性もあり、ワクチンは毎年改良される必要があるが、当然ながら手洗い、マスク、感染(疑い)者の自己隔離、さらに人の移動の抑制も引き続き行っていく必要があるのである。
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end-of-olympics · 3 years
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オリンピック終息宣言全文 / Declaration for the end of the Olympics
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under this Japanese Text , there is English Text “Declaration”. 
私たちはオリンピックの終息を宣言する。 これでもうわかったはずだ。 オリンピック・パラリンピックは健康を損ない、社会を蝕むウィルスなのだと。アスリートさえ例外でなく、私たちすべての生命を蹂躙するのだと。 それは最初から「平和の祭典」などではなく、資本主義とナショナリズムを崇める破壊と暴力の競技場なのだと。 2020東京オリンピック・パラリンピックは、新型コロナウィルス感染拡大の中でも一向に中止決定されないことで、その異常さを露呈した。「震災からの復興」という噓で招致されたものの、10年たっても原発災害の傷は癒えず、43000人の避難者を置き去りにしたまま。その上、パンデミックで世界中の人が倒れていっても「人類がコロナに打ち克った証し」などと、IOCも日本政府も東京都も誤った道から引き返すことを考えない。深刻な現実を覆い隠そうとする彼らの政治的ふるまいは、ひとびとの生存を脅かす。 世界に疫病が蔓延していても、開催国が戦争・侵略行為をしていても、オリンピックはやってくる。気候変動、食糧危機、自然災害、独裁、少数民族弾圧、財政破綻、難民問題、そして原発事故。地球規模の惨劇を私たちに忘却させ、ナショナリズムの甘い夢を見せる装置として「平和の祭典」は強行され、暴虐に金メダルを与える。 その象徴がナチス・ドイツの1936年ベルリン大会だ。思想や芸術の弾圧に突き進み、障がい者を社会から抹殺する体制下の祭典に、国際社会は諸手を挙げて選手団を送り込み、日本はその次の1940年を担おうとしていた。 次いで戦禍からの復興(そう、この国ではいつも復興が旗印だ)を謳って招致した1964年東京五輪。高度経済成長の象徴としていまだ懐かしまれるこの年から1970年大阪万博にかけ、加速する消費社会は公害や環境破壊を生み、再開発で街を分断し、政治や世界情勢への関心を奪って思考停止のディストピアを完成させた。 同大会では初めてパラリンピックが同時開催された。そもそも戦争傷病兵のリハビリとして始まったパラリンピックを、平和の名のもとに五輪イベントに組み込む欺瞞の構造。さらに選手たちは、高価な身体補助機器を入手できるか、「頑張っている障がい者」あるいは「最先端の超人」として搾取・消費されるアイコンたりえるか、その有用性で選別される。 障がい者だけではない。植民地の先住民、黒人、少数民族、近年の難民選手団、そして女性。マイノリティへの差別構造は解消されず、祝祭の間だけの英雄、多様性という美談の材料、あるいは単なる娯楽として消費される。 TOKYO2020の中止を、世界を覆うオリンピックという疫病を終わらせる第一歩にしよう。 1940年、1964年の足跡の残るこの地から。 巨大なシステムに踊らされず、熱病の幻覚の中でも醒めていよう。 私たちには、そのための想像力があるはずだ。 芸術だけが、オリンピックの息の根を止められる。 何度でも、私たちはオリンピックの終息を宣言する。
Declaration We declare the end of the Olympics. As you may already be aware: The Olympics and Paralympics are viruses that damage human health and undermine society. Damage is also done to athletes, and this damage bleeds into all of our lives. Since their beginning, the Olympic Games have never been a “festival of peace,” but rather are a worship of capitalism and nationalism. The Olympic stadium is therefore a place of destruction and violence. The organizers of the 2020 Tokyo Olympics and Paralympics have further revealed their malevolent nature by refusing to cancel the event, knowing full well that holding the Games would accelerate the global spread of Covid-19. Tokyo was selected to host the Games as a means of “recovery from the 2011 Tohoku Earthquake.” But 10 years after this disaster, the damage done by the nuclear power plants has not recovered and 43,000 evacuees are still left behind. Moreover, despite the fact that people all over the world have suffered immensely due to the pandemic, the IOC, the Japanese government, and the Tokyo Metropolitan Government have arrogantly declared “We will hold the Olympics as a proof that humanity has defeated Coronavirus” and refused to change course. Their behavior, which seeks to obscure a serious reality, threatens people’s survival. Whether it’s an international public health emergency, chaos brought on by climate change, food crises, natural disasters, dictatorship, crackdowns on ethnic or indigenous minorities, financial collapse, refugee emergencies, or nuclear disaster, the Olympics will still come. The spectacle will induce us to forget about most any global tragedy, and the “Peace Festival” will be used as a device to advance the sweet dreams of nationalism, inevitably awarding a gold medal to violence. One symbol of that nationalistic violence can be seen in the 1936 Berlin Games held in Nazi Germany, which were carried out in an environment of violent suppression. Artists, freethinkers, and disabled people were eliminated from society. Despite this situation, the international community sent teams of athletes and celebrated their participation. The subsequent Games, to be held in 1940, were originally slated to be hosted by Japan. However, the outbreak of the Japanese Empire’s aggressive war in China forced a change in plans. After the destruction of World War II, Tokyo was selected to host the 1964 Olympics to celebrate Japan’s post-war reconstruction and transformation (yes, reconstruction is always a potent symbol in this country). From the 1960s up to the 1970s, Japan experienced a period of unprecedented economic growth. As such, this period still evokes nostalgia for many Japanese people for bringing about huge improvements in living standards. However, these improvements also had a dark side; the explosion of Japan’s consumer-based economy caused pollution and environmental destruction, carved up cities for redevelopment and gentrification, and deprived citizens of interest in politics and world affairs. Therefore, this period helped to usher in a new era of dystopia in Japan. The Paralympic Games were held for the first time at the 1964 Tokyo Games and were conceived as an opportunity for the rehabilitation of war-wounded soldiers. Therefore, it is deceptive to incorporate these Games into the Olympic events in the name of peace. During the Paralympic events, athletes are often selected from one of three groups: privileged individuals with access to expensive physical aids, “ambitious disabled people,” and icons that are exploited and consumed as “state-of-the-art super humans.” Thus, in this way, disabled people are sorted by their perceived usefulness. It is not just people with disabilities who are exploited this way. Colonized indigenous communities, Black people, ethnic minorities, refugee teams, and women are also cynically included. The Olympic Games do nothing to eliminate the structures of discrimination against these groups. Once the fanfare has finished, they silently return to their previously marginalized positions in society. Their identities are consumed as heroic symbols during the festivities of the Games, used as material for the beautiful and fictional narrative of diversity, or merely as entertainment. Let’s stop TOKYO 2020 as the first step to end the epidemic of the Olympic Games that afflicts the entire world. Don’t be fooled by the power of the huge system. Let us wake up from this hallucination of fever. We must have the imagination for that. We believe that only art can stop the breath of the Olympics. We declare the end of the Olympic Games any number of times. 6. Feb. 2021 Tokyo Artists against the Olympic games
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