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#木製ベッド
takanomokkou · 2 years
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天然木の素材を生かしたシンプルなデザインのミュールベッド。 コンセント付きでスマホの充電などができるので、ちょっとした機能が便利ですよね^^ #高野木工#takanomokkou#国産家具#木製家具#家具#大川家具#北欧風インテリア#ナチュラルインテリア#シンプルインテリア#モダンインテリア#家具選び#家づくり#ベッド#木製ベッド#寝室インテリア#寝具#睡眠 https://www.instagram.com/p/CeLQIjpLtGf/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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aldebaran0519 · 1 year
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続き
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derspericher · 24 hours
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旅に出る理由 #Republic of Palau
初めてこの国を出たのは、まだ小学生の頃だった。
私は子供の頃、市の友好青年使節団の研修へ参加し、主に日本と戦時中に関わりがあった幾つかの国々を訪れた。友好青年使節団の渡航準備は、まず半年をかけた研修から始まる。定期的にフォーラムに参加し、渡航先と日本がどのように関わり合っていたのか、彼らの文化はどのようなものなのか、戦時中何が起きたのか。事前に相手の国へ行く目的をはっきりさせてから行った。文化交流の一環として、相手の国民的な歌を覚えて合唱曲を互いに送り合ったり、時にはホームステイもした。「言語の壁を越えていく適応力」と「互いの歴史的・文化的背景を知り、多角的な視点を持って相手に歩み寄ること」をここで着実に学んだように思う。
そして私が使節団として渡航した最初の国が、パラオ共和国だ。
パラオは西太平洋に位置する、500以上の島が集まってできた共和国だ。日本とは歴史的な関わりが非常に深く、第一次世界大戦後に日本の統治領土として一時的に統治されていたことが大きく影響している。(パラオ共和国の国旗は、日本の国旗のオマージュとも言われているが、製作者は否定しているとのこと)パラオ語の中には日本語が混ざっていることで有名だ。
私はパラオ無人島体験のプログラムに参加した。参加時はもちろん戦地学習としてぺリリュー島などの激戦地には行ったのだが、無人島で過ごした時間が衝撃的すぎて全く覚えていない。大人より子供の多い無人島サバイバルツアーが組まれ、今となっては考えられないようなプログラムが組まれていた。子供達のメンバーはうろ覚えだが、明るい子、教室の隅にいるような子、不登校の子、など、決して外交的な人間だけが揃えられたのではなかった。大人はマジシャン、理科講師、主催者、現地のツアーガイド数名だった。「理科」「エンタメ」「現地民」「計画者」、そしてさまざまな性格の子供たち。今思うとほぼ漂流教室だ。やばすぎる。
プログラムがスタートしてパラオのコロール市に数泊した後、小さな無人島へ皆でボートで向かった。日中、干潮の時間に水の中をじゃぶじゃぶと歩きながら島へ上陸したのを覚えている。足元を見ると、白い砂浜を米粒ほどの小さなヤドカリがウヨウヨと歩いていた。島に入ってすぐ見えるヤシの木には、前年度のプログラム参加者が作ったお手製の木のブランコがかかっていた。
無人島生活は、まずシュノーケリングから始まった。小判鮫がウヨウヨいる海を泳いだ。ずっと向こう側まで澄み切っている海を泳ぎ、横をスイスイと泳ぐ魚たち、とサメ。サメサメサメ。サメばかり。とはいえど、小判ザメだ。人間を襲いにくる様子もなく、ちいさな群れを成して悠然と泳いでいた。最初は怖くて仕方がなかったが、何もしてこないとわかると俄然楽しくなったのを覚えている。
午後はテグスと小さな針のみで魚釣り。釣った魚はその日の晩御飯になると聞き、みんな果敢に挑戦し、小判ザメを釣ったり、小さなミノカサゴを釣ったり。「食べなければ生き残れない」という無意識のもとで命を獲り、それを食べる。今思うと「人間という動物」らしい瞬間だ。海に生きとし生けるものと一つになって泳ぎ、その群像の一つを食べて生きる。そんなサイクルを体感した。
日が沈んだ頃、壁のない木の小屋に集まり、釣った獲物の鍋を突いた。マジシャンがマジックを披露していた最中、その向こう側からふらっと現れた巨大なヤシガニに一同騒然とした。ヤシガニはマジックのタネではなかった。ガイドが木の枝を使って捕まえて、理科講師が「ヤシガニのハサミは人の親指をパチンと切る」と言っていた。鍋で煮て食べた。捕食者でよかった。私の指は残った。ヤシガニのハサミは美味しかった。
ひとしきり食べ終わった後、みんなで浜辺で焚き火をした。ここで理科講師「おじい」が星の名前を教えてくれた。一つも覚えていないが、南十字星という、南の島でしか見れない星が稀にあることだけは覚えた。私たちは見ることができなかった。
あの時、まだ10代になったばかりの子供達だったが、焚き火を囲みながら、夜なべして将来の話をしていた。6年生の男の子がすごく悩んでいたような気がする。そのあとは硬い木の床にみんなで雑魚寝した。お風呂なんてもちろん入っていない。肌が砂でざらつき、湿気でベタついていた。風を感じた。月が大きかった。『時間』という概念を忘れていた。何もかもが自然の流れと共にあった。
夜明け、とんでもない光に照らされて起き上がり、理科講師おじいを起こした。「あれは何?」と聞いた時に「あれはね、朝と夜の間にしか見えない金星という星だよ」と教えてもらった。金星が朝陽の限りなく近くにいたからなのか、眩しくて仕方がなかったのを覚えている。その光を、いまだに、確かに、私の体は覚えている。
思い切り自然を楽しみきった私は、無人島から帰る時、「帰りたくない」と駄々をこねた。ガイドさんに「残るか?」と聞いてもらったのを覚えている。育てていたポケモンのたまごなんて、もうどうでも良くなっていた。「ここがいい」と思っていた。泣く泣くホテルに帰り、夕方にレストランで食べたコウモリのスープは、シャケの味がした。ホテルに帰ってベッドで寝ても、食事だけは相変わらずビーストモードだった。
パラオでの無人島体験は、地球と邂逅した時間だった。
当時、日本の児童館でPCで毎日フラッシュ倉庫やYouTubeを漁っていたザ・インターネットキッズの私にとって、すでに情報の海はみじかなものであった。タイピングも上手くなってきた頃、全ての電子機器を置いて無人島に行った私は、人間社会の皮を被っていない地球そのものに完全に魅せられてしまった。
インターネットは今でも大好きだ。今はさまざまな情報をもっともっとインターネットで簡単に得られる時代。なんだって知ったような気になれる。
でも如何せん、地球は大きく、広く、丸く、そして変化し続ける命だ。その未来には私たちと同様、死が待っている。四角いフレームや文字の羅列で切り取れるようなサイズの事柄は、最初から世界にはない。知り尽くせない文脈が、地球の血脈だ。毛細血管の如く地球上にぐるぐると広がっている。本物を知りたければ、自身の身体を持って、本物に触れなければいけない、と、私は思う。そのアクションはとてもパワーがいる。エネルギーがいる。ただその分、私の問いに世界は言葉なく応えてくれる。
旅という行為に興味はない。私は、この世界に興味がある。この世界で起きたこと、起きていること、起きるであろうこと、その全てに、魅せられ続けている。遺跡、美術、絶景、人物、動物、エンターテイメント、文学、音楽、どれにしたって、「概要」を知っていても、本質に触れることとは知の獲得において、天と地ほどの差がある。本物に触れることで、真実そのものが伝わってくる。そしてまたひとつ、新しい感覚が、この体に生まれる。「そういうことだったのか」と、言葉にならない体験的な知の財産を得る。
この「知る喜び」こそ、私が旅に出る理由なのだ。
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unicodesign · 1 month
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北軽井沢現場&きたもっく訪問
先週に続き、今週も軽井沢滞在しています。2月以降、雪道の運転を警戒して日にちをずらしたりしていたのですが、3月も残すところあと1週間というところで、まさかの、今冬一番の(人生一番の)雪道運転となりました。
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しんしんと降る雪。真冬です。
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先週は、リビセンにて資材調達の翌日、上着もいらないような暖かい日曜日、資材搬入とあわせて、お施主様に進捗を確認いただきました。『広い!』と第一声。
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間仕切りがないことや吹抜けの高い天井や窓の抜けなどで、実際の面積以上の体感になっている様子。ロフトから眺める。
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この日は、北軽井沢で地域資源活用事業を展開している『きたもっく』さんに伺いました。ロフトに置くベッドを地域の材で作りたいというところから、お施主様が連絡をとったことがきっかけで、その事業内容を、とても興味深くサイトで拝見しました。色々お話聞いてみたいという思いもあり、打合せを兼ねて訪問しました。
『きたもっく』は、1994年にキャンプ場から始まり、その後、薪ストーブの販売と薪製造、養蜂と展開し、2019年には山を取得し伐採から建築までを行うなど、地域未来創造企業として様々な事業を展開しています。
キャンプ場の『スウィートグラス』もコンセプトパークの『ルオムの森』も名前は知っていて通りかかることもあった場所ですが、すべて一貫した事業のひとつだと知りませんでした。
まずは、製材所のある『あさまのぶんぶんファクトリー』に伺う。
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事務所にて、地域資源活用事業部の中川さんと、ベッドに使う樹種やサイズなどの打合せを行いました。中川さんはもともとギターの製造で木材を扱っていた経験から、北軽井沢に移住されたそうです。
参考に見せていただいた地元のナラ材を使った椅子、現在売り切れ中で再販予定なしとのことですが、欲しい!とリクエスト。
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その後、ファクトリーへ。地域モノづくりの拠点として2021年にオープン。カラマツや栗などの原木が並んでいます。
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こちらで製材。
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『浅間ストーブ』の販売とあわせた薪製造のためのボイラー室。
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その過程で出る年間100トン以上の端材や木屑を、薪乾燥のボイラーの燃料として再利用し、化石燃料を頼らない循環型の製造プロセスを作り出しているそうです。そして、薪乾燥室。
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さきほどのボイラー室からの温風が送られてきて、ふんわりと暖かい。天井に置かれている炭は、現在、乾燥のためにいろいろ試しているところだそうです。
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地元の材を使って作られた壁が素敵でした。
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多品種少量生産が可能な製材所とのこと。今、ベッドに使える材は、ナラか栗、というような話をしながら。
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立派なケヤキの無垢材。(北軽井沢で伐採されたものではないそうですが)前日のリビセンで、幅の広い無垢材を探すのに苦労したので、思わず注目。
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今回の山荘に広いデッキがあるという話から、紹介いただいたのが地元の栗材。再塗装を行えば10年くらいもつとのお話。
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このあと、実際に地元の材を使った建物を見に、キャンプ場へ移動。
浅間山の絶景を拝める場所に、様々な形のコテージ、キャビン、テント場があるのですが、とにかく広い。
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段階的に広がっていったとのことですが、こんなに広大なキャンプ場があったとは驚きでした。
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こちらが地元材で作られたコテージのひとつ、手ぶらで泊まれる形でなんでも揃っている。
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カーテンで仕切るだけの、半屋外的なしつらえがあるのが魅力的。
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全棟薪ストーブつき。
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オープン当時からあるキャビンは、家具と薪ストーブのみが実装とのこと。
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水場とともに、レンタルスペースあり。お風呂もありましたが、皆さん温泉に行かれるそうです。
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かわいいツリーハウスや
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焚火暖炉キャビンなど、いろいろな種類の建物が全部で46棟。
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食材やテイクアウトもできるカフェ『アサマヒュッテ』は、こんど現場に来た時にランチに利用できそう。
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ところどころに薪スペースがありますが、こちらのテントは『コロ薪』ステーション。薪にできず山を荒らしてしまう小さな木枝をカットし人工乾燥不要にした小さな薪を、焚き付けや焚火台で使えるようにしたもの。カートで薪を運んでいる人の姿が楽しげでした。
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平日でしたが、春休みということもあって賑わっていました、キャンプ場の稼働率は8割を超えるそうです。
地域の資源を活用していく様々な取り組みと、雇用を生み移住を促進している様子に興味津々で見学を終えました。
今回、きたもっくさんの活動を知ることができた出会いに感謝、ベッドの製作も楽しみです。
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log2 · 2 months
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『丸紅アークログ マンスリートピックス』240228
「Arch-LOG」のBIMコンテンツ登録点数70,000点突破
~建設DXに不可欠なBIM活用の推進に貢献~
<今月のハイライト> ■「Arch-LOG」のBIMコンテンツの登録点数が70,000点を突破しました  「Arch-LOG」には180万点を超える建材データが登録されていますが、その中にBIMで活用することのできるBIMコンテンツとして登録されている建材データがあります。今月そのBIMコンテンツの登録点数が70,000点を突破いたしました。  BIMコンテンツとは、BIMモデルを構成する柱や壁、床といった建築専用のコンテンツで、形状、サイズなどの数値情報や材質や性能などの属性情報を付与することができます。これにより、建築物のイメージを共有しやすくなり、資材管理も容易に行えるほか、設計ミスを大幅に減らせるため、業務の効率化を図れるのがその大きなメリットです。設計から施工までBIMを一貫して利用するには、このBIMコンテンツの拡充が不可欠と言えます。
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▲「Arch-LOG」のBIMコンテンツの検索結果画面  「Arch-LOG」のBIMコンテンツは一部のモノを除き、RevitとArchiCADの2種類のBIMソフトのほか3DデザインソフトのSketchUpにも対応しています。「Arch-LOG」のBIMコンテンツの最大の特長は、データサイズの異なる2つのデータがクラウド上に格納されているという点です。1つ目は写真画質の高精細なデータで、もう1つはプロキシと呼ばれる軽量化されたデータです。この2つは1対1で連動するようになっています。これは「Arch-LOG」の最も特長的な機能の一つであるクラウドレンダリングを使用する際に効力を発揮します。ユーザーが設計や図面表現で使用する際には軽量化された利便性の良いプロキシモデルが提供され、クラウドレンダリングの際にはそれと対となった高精細な画像データがユーザー側へ配信されます。そのため、ユーザー側のローカルPCの性能に関わらず、高精細な写真画質のレンダリングが数秒で行うことができます。  通常BIM 設計データや建材のBIMコンテンツを動かそうとすると、非常にデータ容量が大きく重たくなるため利便性が悪いことが課題となっていましたが、これを解決しました。  また、建材メーカーの高精細データを、IP 保護された安全性の高いデジタルファイルとしてクラウドサーバーのみに格納しておくことで、建材メーカーの知的財産も、ユーザーの手に渡らないのでセキュリティーを担保することにも成功しています。  さらにBIM化されていない製品については「BIMリクエスト」機能があり、BIMコンテンツの作成リクエストを送ることができます。  海外の建設業界では普及が進んでいるBIMですが、日本国内でも国土交通省が2025年からBIM図面審査を開始することを受け、BIMコンテンツの需要はますます高まると考えられます。
 このような背景から当社は今後も、建設・建築・不動産業界の業務をDX化するプラットフォームとして「Arch-LOG」の更なる登録建材の拡充とユーザビリティの向上に努めてまいります。
<今月のトピックス> ■「Arch-LOG」に、「西崎ベース」「板蔵ファクトリー株式会社」「光洋産業株式会社」をはじめとする26社*、2,532点*の建材が新たに登録されました。*2024年1月30日~2月26日の登録数  今回新たに、「誰でも簡単組立て・取付け」「輸送コストを最小限に」「端材リサイクルの促進」をコンセプトにピクトサインなどを開発する専門メーカー「西崎ベース」や、木を熟知する材木屋ルーツの木工工場として、サステナブルなものづくりでホテルや施設向けの無垢造作家具・一枚板家具の製造・販売を行う「板蔵ファクトリー株式会社」、断熱材などの粘着複合材や水性高分子-イソシアネート系木材接着剤の製品開発を行っているオンリーワン企業「光洋産業株式会社」など、さまざまな建材メーカーの製品が加わりました。
■「Arch-MATERIA」に、「株式会社プラッツ」の記事コンテンツを新たに掲載*しました。 *2024年1月30日~2月26日の掲載社 ・「株式会社プラッツ」 利用者と介助者に優しい設計。空間の有効活用を実現する電動ベッド   https://www.arch-materia.com/products/25093/
プレスリリース【丸紅アークログ】240228「マンスリートピックス」
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poetohno · 2 months
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黄金律 5 おまけトーク(過程にどれだけ充実感を得られるか)
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「玉座~世界に等しいもの~」
寝室へと忍び込む 夢のように
無防備な身体に霞む意識に乗じて舞う闇夜の月のように 嫉妬心ですら炎となる前に無防備に組み伏せられる
ベッドの足下から上ったのは地下に仕掛けた罠 階段が上る時に音を立てても誰も気がつかない
命のために用意した運命の細工
土に蒔かれた破片が芽を出す時薫りが誘い連れ去るだろう
王座が欲しいのだろう 地球よりも重い責任と砂粒よりも軽い自由を前にそのままがいいと答える
放っておけばいい 命の施した運命への奔流
欲望の麓よりも遙かに高みにある峻厳な頂きにいた頃のことを覚えているか 運命は連れて行くだろう
全てが命のために起こることを
醜い者も 卑しい者も 全て強欲の山の麓に群がっている
糸は織られて布となり琥珀のかの街に誘う
出会いの全てが運命への伏線
全てはシナリオ通りに進んでいる
亡霊を解き放て 強欲の山に登ればいい 頂きに手が届くか 穢れは煌めきを呼ぶ 洗い落とせない 望みだけは子どものように穢れを知らない 出逢う屍どもが集まり 槍と剣と針を突き刺し 去っていく どうか身体を解き放って欲しいと 天に希う 深遠なる聖なる願いを 世界は待っていた 辿り着くまでを 王座が 手招きする 精神の地下室で 密かに施された計画が 世界に現れる 運命の流れるままに身を任せればいい 世界の全てが連れて行ってくれるから
望み 精錬所 亡霊 薄紫の色 放置 木製 戸棚 食器 王座 招き寄せる 仕掛ける 糸 織られた女の子 琥珀織り 布 くるまって 野宿 何度も寝返りを打つ 巣の中の子供達 誰強欲の山 天空が人間を砂利に帰る
飢えは栄えある光を求めるために授けられた 痛みも苦しみも祈りに捧げられた生け贄
世界の秘密の鍵が開け放たれる 頂きに辿り着き王座に座った人に
全ての願いが成就された黄金の理想郷 運命は幾星霜の時を経て連れて行くだろう
約束された楽園という頂きに 玉座の前に立ち尽くす
迷うことなく世界に匹敵する重荷の方を選���だろう(永遠の自由という夢…)
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aboutsleepnomore · 2 months
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スリープノーモアNY終演によせて
2017年1月23日の17時ごろ
土砂降りでした。そして辺りは真っ暗で寒かった。
私は、チェルシーマーケットに行った後、スリープノーモアという演劇に行くかどうか少し迷っていました。
と、いうのもニューヨーク旅行最終日。疲労困憊。大雨、寒気。
終演は21時ごろになる予想。
初めてのニューヨークで英語もまったく出来ない一人旅の最終日。
それでもチケットを1万円で購入していたので、何とか気力をふるって会場近くのマクドナルドへ行くことにしました。
その途中、ぼーっとしていたのが赤の信号を渡ろうとして、自動車に轢かれ掛け、何とかたどり着いたマックでも英語が伝わらなすぎて店員にイライラされ、やっとの思いでホットコーヒーとハンバーガーにありつけました。
英語が出来ないのに、ニューヨークへ一人旅なんて、とんでもない挑戦に見えましたが、旅行の最終日になって私は「案外大したことなかったな」とも思っていました。
映画や海外ドラマが好きならニューヨークの憧れはあります。
そんな夢のような場所へ、しかも一人で、一週間も。途方もない困難に見えましたが、最終日には「こんなものか」と思っていました。
たしかに、キャッツやアラジンのミュージカルは素晴らしかった。美術館も博物館も街並みも。
ただ、もう帰ってしまったら終わりなのだなと思いました。
私はどこかニューヨークへ行けば自分の人生が変わるとか、何か希望があると心の底で思っていた気がします。
でも、ニューヨークで見た事起こった事は私の想像内、想定内の感動ばかりでした。
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そんな思いを抱えながら、私はマックを出て会場へ。
小雨の中すでに何人か並んでいます。私はそれの列の最後尾に並びました。予約した時のバウチャーも印刷していたのでそれも用意しました。
しばらくすると、大柄な男性スタッフが前から順番に何か確認しているようです、私は印刷したバウチャーを出してスタッフに見せました。すると、「ID」と言われバウチャーではないようです。
私が困惑しているとスタッフは私を飛び越して次の客の確認へ…。
バウチャーじゃないのか??と思いつつ、印刷したものをガサガサあさっていると後ろに並んでいた男性に「パスポートだよ」と言われました。
なるほど、IDって身分証明書ってことなのか、私は戻ってきたスタッフにパスポートを見せ、スタンプを押されそのまま大きな扉が開き中へと促されました。
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中に入ると真っ暗だけど、暖かかったのを思い出します。
そのまま、進むとコートを預かるカウンターに男性二人。
私はびしゃびしゃになったコートとポシェットを濡れてて申し訳ないなと思いつつ渡し、引換券「105」をもらい、瓶に4ドルを入れました。
身軽になってそのまま進むと、今度はチェックインのカウンターがあり、名前を名乗りました。
階段を少しのぼると、そこでトランプをもらい、迷路のように狭くて赤い布で仕切られた小道を進みます。小道の曲がり角の隅の床には蝋燭のようなのが置いています。
この時から、ドーンと低い音でBGMが掛かっていてホラーっぽいのでお化け屋敷みたいだなと思いました。
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小道を抜けると応接間の様な空間が広がっていました。
全ての小物が意味深。私はそこでさきほど「パスポートだよ」と教えてくれたお兄さんがいたことに気づきました。
私はお礼を言うべきだと思っていましたが、本当にそれをいう勇気がなく何も言えませんでした。(今でも本当に後悔している)
しばらくその部屋を見て回り、赤い重厚な緞帳に手を差し込んで奥へと進みました。
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ジャズがかかっているバーです。
入ってすぐに小さなカウンターがあり、女優のようなお姉さんがピッチャーからお水を注いでいました。お酒か水が飲めるようです。
私は財布もなくトイレに行きたくなかったので断り、バーの中へ進みます。
脇に大きめのカウンターがありそちらはお酒を売っているようでした。予約席があり、私は奥の長椅子に座ろうと思っていました。
すると、女の子二人連れに「トイレどこ?」って聞かれ「分からない」と答えました。
そのあと、やはり私もトイレ行っておこうと思ってスタッフらしき人にトイレの位置を聞いてトイレへ行きました。
たしかバーカウンターの横を通ったと思います。
バーへ戻り、席がガラガラの中奥の方の長椅子の端に座りました。
時間になると、俳優の男性がマイクを取り何かしゃべり始めました。
おそらく、この演劇についての説明だろうと思います。
そうして、トランプの数字の順番で呼ばれ、呼ばれた人はバーの脇の仕切られた空間へと入っていきます。
私は「3」でしたが、自分が呼ばれているかどうか分からないので、もう並んでおこうと並んでみたら「まだだね(笑)」と言われました。
そのまま待機して呼ばれて、中へと進みました。
白いマスクを渡され、英語の注意事項を聞きます。「ノーモアトーク」この辺りしか聞き取れずぼーっとしていたら、エレベーターをガンっと蹴られ、びくっとする私。
そのまま、順番に乗り込みました。
私はなんとなく気遅れして一番最後にのりました。
マスクをすると、英語喋れなくてももういいんだなーと思って自分が影の存在になった気がして安心していました。(笑)
薄暗いエレベーターに沈黙がおり、エレベーターを動かしていた人が何か喋っていた気がします。
そして、ある階で止まり、結果的に一番最後にのった私からエレベーターを降りる形になりました。
その時「have a good time」と言われ「いぇす」と言いそうになり慌てて頷くだけにしました。
降りたところは薄暗い廊下でした。
部屋をのぞき込むと病院の様でベッドがありました。
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ふ、と後ろをみると誰もいません。
全員この階でおりると思っていた私はあわてました。
本当は降りてはいけなかったんじゃないのか?何か間違ってしまって私だけおろされたんじゃないのか??エレベーターがあったところまで戻りますが、やはり誰もいないしエレベーターも閉まっています。
私は少し慌ててその辺りをうろつきました。
すると、別のアノニマス二人組といきなり鉢合わせし、同時に悲鳴を上げる我々。(笑)
そこで、もう一人で行動するか…と割り切ってその階を探索することに。どこをどう歩いたのか分かりませんが気が付いたら、枯れ木の森に迷い込んでいました。
羊の剥製があり、それを少し触ってみます。
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しばらく、その迷路を探索していましたが、あまりにも誰もいないため別の階へ移ることにしました。
階段から上へ登ろうとすると黒いマスクのスタッフに止められたので、下へ下へと降りることに。
年代物の家具・調度品が誂えられており、数人のアノニマスも部屋をうろついていました。
私は試しに引き出しの一つを開けてみると、中にはお皿と写真。
なかなか俳優に会えないなと思いつつうろついていると、小石や砂利が敷いている中庭の様なところへ出ました。
建物の中に中庭!と思いつつ、進んでいくと不気味なマリア像があったり砂の山があったり…。
そしてふと、見るとガラスの格子の壁の向こうで人だかりができています。
慌ててそちらへ向かうと、バスタブで女性が半裸で踊っていました。
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床には大量の手紙のようなものが巻かれており、水がびちゃびちゃ…そんなこともお構いなしに踊り狂っています。
「すごいな」と思っていると、さらにもう一人男性が走って現れて突然バスタブに入ります。血まみれです。
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え…   もしかして フルチン?
↑当時の私のガチの感想↑
いや、まさか…(凝視) いや…絶対そうやわ(凝視)
すごいなニューヨーク…。
度肝を抜かれながら、二人の狂気のダンスを見守ります。
すると、男優と女優がそれぞれ別の部屋へと移動しました。
これは、どちらかを選択しないといけないのか…私は理解して女性の方を追いました。
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半狂乱でダンスしていた女性は、ドレスを整えてゆっくりと階下へ向かいました。
ほかのアノニマスと共にぞろぞろと階段を下りる私。
ついた場所は広い体育館ぐらいの空間のある地下でした。
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気が付いたらほかのアノニマスたちも俳優も集まっていました。
ここに全員集められるように計算しているのか、と思いました。
そのままスローモーションで晩餐会が始まり、乾杯したら毒で死んだようになり、リセットされました。それが終わるとそれぞれまた別の場所へ走って移動していきます。
私は迷ってその場に残っていました。(たぶん疲れてた)
すると、植木をダンスで運ぶ男性がいたので、何のキャラか全くわからないままそれを見守ることに。
周りのアノニマスたちは殆どほかの俳優を追いかけたようで、地下にはあまり人は残っていませんでした。
その男性は植木を動かし終える(後から考えると森が動くの予言をしていた魔女の一人)と、柱の台に置いているワインボトルを飲み、服のボタンを留めました。
そのまま、ホールの端でダンスを踊ったかと思うと、今度は唐突に走りだし、階段を駆け上りました。
私は直感で(イケメンだった)、そのキャラを追いかけることに決めて、同じように階段を駆け上ります。
男性は、2段飛ばし3段飛ばしで階段を風のように駆け上がります。
置いていかれてはたまらん!と、私も全速力でついていきます。
すると、いきなりぴたっととまり、くるっとこちらを見ました。
私はどきっとして立ち止まり、同じように後ろを振り返りました。
もう一人アノニマスがおり、二人で彼を追いかけています。
「こっちが見えない設定のはずなのにな」と私は思いつつ、そのまま彼を追いかけました。
ある階のある部屋へいくと、彼は柱のフックに掛けてあったタキシードのベストを着ます。
そのあと、タキシードっぽい上着をとると、こちらを見ずに後ろ手で私に差し出しました。
……
私が何も反応しないでいると「早く着せろ!」という風に押し付けてきます。
あ、なにも見えない設定だけど、たまにこういうこともあるのか!と私はやっと気づいてタキシードを受け取り、彼に着せました。
彼はタキシードをきると、壁にかかっている鏡を見ながら髪を撫でつけます。
そのまま彼についていくと、ホテルの待ち受けの空間にでました。
丸いテーブルにウィスキーのグラスが三つ並べられており、他に二人の俳優がいます。三人が座ると、同時に何かを見るような視線の演技をしてお酒を飲みます。
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ホテルカウンターで三人でダンスをしていると、男が現れます。
そんなこんながあり(もう記憶もメモもない)
彼はホテルのチェックインカウンターでいろいろしていましたが、突然。
突然、わたしの目を見て、わたしに手を差し伸べてきたのです。
めちゃめちゃ わたしの 目を見ています。
めちゃ めちゃ わたしの 目を見て 手を差し出しているのです。
私はその瞬間目の前の魔女に呪いをかけられ、差し出された手に手をとりました。
冷たくてちょっと湿ってた⭐
手ぇおっきい⭐(急に合コンに来た女になる私
アノニマスたちをかき分けて、エスコートされた先は丸いテーブル傍の椅子。そこに腰かけると、彼はis that all there isを歌い始めました。
魔女の呪いをかけられてぼーっとしていても、座っている間は最大限お腹をへっこめる女としての正気は保つわたし。
歌い終わると急に苦しみだし、その場に倒れこみます。
その後他の俳優と合流しながらガロウグリーンの通路へ。
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そしてまた晩餐会のあったホールへと向かいました。
そこでは舞踏会が開かれています。
それぞれのキャラが踊っている中…。
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彼が…また…わたしをみつめて…手を差し伸べているではありませんか…
もう、魔法がかかったかのようにその手をとるわたし。
すると、彼はダンスフロアの外れまでわたしを引っ張っていき、舞踏会とすこしはずれたところで、わたしのてをとって…ワルツを一緒におどりはじめたのです…
いや、ダンスとかワルツとか全く踊れません。
ポジションもよくわからないので、手を組まれて体をひっつけられたとき左手の置き場がわからなくてぷらぷらしてたら、ここもって!みたいな感じで相手の背中もつように誘導され…
くるくる… くるくる… 足を踏むわたし 笑うふたり(←ありがち
もう、無理い 助けてえ …
ダンスが終わったら、彼は私の手を取って手の甲にキスしたかと思うと、一礼して舞踏会へと戻っていきました。
……
ほんま なにこれ こんなの
好きになっちゃうやろ(怒髪天)
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私の時のボーイウィッチスティーブン。
そのあと、またホテルへ戻って一人アノニマスを選んで電話ボックスへ。(この時は選ばれず)(というか衝撃でかすぎてちょっと距離おいてた)
その後ポーターの荷物部屋のようなところでダンスしてて遠巻きにみていたら、わたしを見つけて腕引っ張って耳元で「My precious」とささやいてくる始末…。
その後、ふらふらとついていき例の魔女集会も衝撃でしたけど
この時の衝撃と比べたら…
その後、シャワー室でむせび泣くBW(もちろんフルチン)…タオルとって…服着せ���…して、また晩餐会へ。
この後、ちょっとこのBW追うのほんと…ちょっと…ほんまにハマりすぎてしまうかもしれない(手遅れ)と思って、別の部屋とかうろつきました。
で、マクベスの処刑を見て、ナイチンゲールの歌が流れて、誘導されるまま、お土産部屋を通りました。
プログラム売ってますよ~というお姉さんに、「ちょ、めっちゃほしいんだけど今財布なくて、これまた財布とってすぐ戻ってくるからそれでも買えますかね?!?!?」(数時間前までサンキューすら言う勇気なかった女)って英語で聞いて「もちろんよ!」と言われ、ダッシュで財布取ってきて、プログラム買って、真っ暗なチェルシーを歩いてホテルまで帰りました…。
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そして、一睡もできず帰りの飛行機が離陸する瞬間大号泣しながら、絶対またニューヨーク戻ってくる…と心に誓いました。
そして、2018年に母と、2019年にちかちゃんと、スリープノーモアに行き。
そして2019年1月11日
ちゃんまきさんと行った上海のスリープノーモアで、この時のBWスティーブンにマスクにサインをしてもらう、という奇跡を経て、現在に至るのであります。
眼の前にスティーブンいたときに、なんて話しかけたと思う??
アイムフロームジャパン、サインプリーズ アリガト‥
しか言えなかったんよ‥
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そんな私も来月から海外就職します。
スリープノーモア 完
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shukiiflog · 6 months
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ある画家の手記if.86 告白
愛してくれて ありがとう
クリスマス当日。
記憶がひどく欠けることがなくなってから、僕は慧の家に居候するのをやめて、ホテルの一室で生活してる。 安いビジネスホテルとかにすると部屋も狭そうだし、最悪サイズの問題でベッドで体が伸ばせないかもしれないと思って、ちゃんとしたホテルを選んだ。 昔は絵にサインを入れ忘れたとかで他県まで行ったりはしてたけど、そういうときも日帰りばかりでどこかに泊まったりはしないようにしてた、個展も海外や遠方からの誘いで僕も行かなきゃいけないようなのは断ってたし、なるべくアトリエ付近でいつも生活圏が落ち着くように…してたかも。絵を描くのに旅が必須な絵描きもいるけど、僕は同じ一つのアトリエで一生描き続けていられる静物ばっかりだったし。 ホテルは一応僕が選んだ場所なだけあって調度品も内装も僕好みの落ち着いた暖色の木造で、たくさんの人を迎えてきた証が木肌の美しい艶に鮮明だった。 洗濯してても毎日同じ服はさすがにだめかなと思って、仕事前に毎日服を一揃い買って着替えて出勤してたけど、今年の僕の仕事は一昨日で終わった。 それからは香澄にあげるクリスマスプレゼントを探し歩いてた。 なにもなくても僕はいつも香澄にいろんなものプレゼントしてるから、香澄の身の回りのちょっとしたものはどれも長く使える良い品に変わってきてたりする。慧に話したら「マイフェアレディか」ってつっこまれた。 だから今日あげるのは実用品とか高くて良い品とかじゃ全然ない、香澄 喜んでくれるかな
それで、今日の僕の服装はどうしようかなと思って、あれこれ迷って、まだ特に香澄とはどこに行くとも何をするとも決めてな��ったから、普段の香澄の服装に合わせることにした。 僕の仕事着がいつも少しフォーマル寄りのスーツだから、カジュアルな感じに。もしロケーションや一緒に過ごす香澄の服とちぐはぐだったらデート中に合う服買って急いで着替えればいい。 下はチェック柄の細身のスラックス、シャツを着た上から木製のボタンがかわいいスーツベストを着て、首にゆるゆるしたざっくり編みのニットのスヌード、上からダッフルコート。靴はクロケット&ジョーンズとかいうとこのセミブロ……? お店の人が説明してくれたけど全然覚えきれなかった… あんまり買ったことも着たこともない系統の服で、ファッションとしてこれでいいのか不安だから冷泉に写メ送ったら「粗を探せと言われれば妙なところが多い気がするけど色の合わせ方は良いから目を細めてものすごく遠目に見れば違和感はない。時間あるならベストかコートかスヌードのどれかを変えろ」って返ってきて、そのあともどこをどう変えればいいか続けて何回かやりとりしてたら最終的に「もう何もするな。動くな。そこでじっとしてろ」って言われて、ブランド店で買ったアイテムいくつも抱えてわざわざホテルの部屋に来てくれた。 慧は買ってきたものを僕の体にあてながら、全身少しずついじったり裾を折ってみたりあれこれ試しながら、最終的には自前の裁縫道具まで取り出して「応急処置だからな」って言いながら余った腰まわりの布とかを縫い縮めて僕の体型に綺麗に合わせてくれた。 慧はプロのスタイリストさながらの手際で僕を着付けて一仕事終えたらグラスの水をぐいっと飲んで一度も椅子に座りもしないままその足で職人みたいにすぐ帰っちゃった。慧らしくはある。 帰り際に振り返って見送る僕の顔をじっと見たかと思ったら、「全身かなりカジュアルに遊んでるからまぁアリか…」ってひとりごと言いながら僕をくるっと後ろ向きにして、髪のゴムを引き抜かれた。 かわりに髪を捻るみたいにしてそこに何か刺された。後ろだからよく見えない…「香澄は喜ぶかもな」って言ってたけど、髪になにがついてるんだろ。
香澄との待ち合わせに遅れないように時計(今日の服に合わせてかわいいのを新調した)を見ながら、大きなプレゼントを片腕に抱えてコートのポケットに手をつっこんで、ホテルを出る。 ホテルのロビーには本物の大きなモミの木を使ったクリスマスツリーが飾られてた。
待ち合わせ場所は去年のクリスマスに一緒にツリーを見た場所。 同じ場所に今年も大きなツリーがあった。 早く着いちゃったから二人分のコーヒーを買ってきて、香澄の分は手に持ってもう片手で飲みながら待つ。 すごく久しぶりにやっと香澄と会える…。って感慨に浸ろうとした瞬間、遠くを一人でうろうろしてる香澄が視界に入ってきてコーヒーが喉から変なとこに入ってめちゃくちゃ噎せた。 コーヒーを近くのお店の塀の上に一旦置かさせてもらって手で口元押さえながら咳がとまるのを待つ。その間も視線だけじーっと香澄を逃さないように追う。僕けっこう目が悪いほうだし今日は眼鏡かけてないんだけど、香澄がいるのは遠くからでもすぐ分かる。 真っ白だ…かわいい…髪の毛の色がよく映えてる…僕があげたマフラーしてくれてる…かわいい 呼吸が落ち着いたらすぐにうろうろしてる香澄のほうへ走り出す、手に持ってるコーヒーは走ると零しそうで邪魔だから道の脇のゴミ箱に二つとも投げ入れるように捨てた、まわり見てなくて途中で何人かぶつかっちゃった人に短く謝りながら走る 「香澄!」 少し離れた場所から声を張って呼んだら振り返って、ニット帽の先についたふわふわが跳ねた、僕を見つけて香澄がぱっと明るい笑顔になる、目の前まで走り寄って香澄の両脇に手を差し込んでそのまま腕を空に伸ばして香澄の体を高く抱えあげた「香澄、天使みたい!」 香澄は持ち上げられたまま、笑ってる僕の肩に手をついてバランスをとりながらわたわたしてる。「ちょっ…なおと、こ、ここデパート、の、往来、」なんか言ってるけど往来とか知らない、香澄がかわいい、白い、もこもこしてる… 持ち上げてた腕を離して僕の体の上に落として滑らせるみたいにして地面におろしてからぎゅーっと抱きしめる、僕の顔の横で帽子の白いふわふわが揺れてる… 「香澄かわいい~~」 声に出したらさらに愛おしくなってもっと強くぎゅうぎゅう抱き締める。香澄は諦めたのか僕をなだめるみたいに背中を撫でてくれた。 ひとしきりそうしてから香澄から体を離すと、香澄を抱えあげるときに地面に落としちゃった大きな包みを拾う。綺麗な道だったから見まわしても濡れたり汚れたりはしてない、包装もしっかりしてるから中身は綺麗なはず。 「それなに?」 「香澄にクリスマスプレゼント。でも今日は歩き回るしまだ僕が預かっておくよ。家に帰ってから、一人のときに開けてごらん」 そう言って包みを脇に抱えた。香澄の頭をわしわし撫でたら帽子がずれたから綺麗にかぶせ直す。香澄は中身が気になるのか大きな目をさらに大きくして包みをチラチラ見てる。喜んでくれるといいな。 「歩き回る? 直人行きたいとこ決まった?」 塞がってないほうの手で香澄の手をとった。手袋してる、親指しか指がわかれてないやつ、かわいい…。繋ごうとした香澄の手に、手袋に、頬ずりしながら笑って言う。 「うん、遊園地にいこう」 僕の一言で行き先が決まった。 二人で横に立ってるクリスマスツリーを見る。 「去年も見たね」 「去年より地面に置いてあるプレゼントのレプリカが増えてる」 「イルミネーションの色も変わった」 「よく覚えてるね」 「うん …覚えてたね」 香澄の体を後ろから抱きしめながら香澄のマフラーに顔を埋める。香澄が僕の体に体重かけてきた。そこは去年といっしょ。 二人ともこの流れを覚えてたのか、そのあと香澄にまたマフラー巻きつけられそうと思って先に香澄の両手を後ろから握って先制防衛したら香澄が笑った。
遊園地までの道すがら、香澄が僕の髪を見ながら言った。 「それ直人が買ったの?」目がキラキラしてる… 「出がけに慧が服装直しにきてくれたんだけど、帰り際に髪に何か刺されたんだ。なにが着いてるの?」 「簪みたいなのの先に小さい金色のかいじゅうくんのチャームが着いてる…」 僕は思わず笑った。 「慧はこれ刺しながら香澄が喜ぶかもって言ってたよ」 クリスマスプレゼントだったのかも、僕にっていうより香澄にって感じだった、慧も香澄に喜んでほしいんだ、香澄は慧から好かれてるね。って香澄の頭撫でながら言ったら香澄はへにゃっと顔を緩めて笑った。 「いま直人は先生の家にいるんじゃないの?」 「最初だけ少しいたけど、今は一人でホテルに移ってるよ」 ホテルの内観や雰囲気や調度品が好きだったから香澄に話したら「俺も行きたい」って香澄が隣ではしゃぐ。 遊園地の入り口に着いて香澄がチケット買ってる間に、ホテルに電話を入れて僕の部屋をスイートルームに変更して荷物の移動までお願いしておいた。散らかしてないからそんなに大変じゃないはず。
こういう賑やかな遊園地に来たのって、僕はもしかして初めてかな? 人混みとかは焦点に迷って人に酔うから昔から苦手だったけど、香澄だけ見てるから今はそんなに酔いそうな感じはしない。 手を繋いで歩く香澄の後頭部でふわふわが揺れる… 香澄が最初のお店で買ったカラフルなソフトクリームを僕の口に向けてくれる、首を伸ばしててっぺんを舌先で舐めた、甘くてひんやりしてて気持ちいい。 ソフトクリームも、他のパステルカラーのメリーゴーランドやお城やアトラクションも、白い香澄がさらに引き立てられてるし、よく馴染んでる、やっぱり遊園地に連れてきてよかった。スマホでたくさん香澄の写メ撮った、どう撮っても彩りも構図も美しい。 香澄に教えてもらってたら僕もスマホの扱いに慣れてきて、だいぶ使いこなせるようになってきた、文字を打つのもはやくなった。
観覧車の前まで来たから二人で乗る。 僕らの身長と体重だと向かい合って左右に座らないとゴンドラが傾きそうだからそうする。 正面に座ってる香澄の帽子が傾いてたから綺麗に直しながら、長く伸びた前髪を顔の横に流す。 「香澄が今日着てる服…」自分で買ったの?って訊きかけてピンときた。「絢が選んだ?」 「うん、ぜんぶ絢が今日のために選んでくれた」 香澄は嬉しそうににこにこする。絢が選んでくれたことが嬉しいみたい。二人が仲良しで僕もにこにこする。 「絢のセンスは間違いないと思うし、まこともいいって言ってくれたけど、直人こういうの嫌じゃない?」 「かわいい」間髪いれずに答えた。 真っ白ですごくよく似合ってる、その帽子すごくすき、ふわふわが揺れるのずっと見てたい、髪の色がよく映えてる、天使みたい、クリスマスツリーの前にいるのすごくかわいかった、羽が生えて飛んでいきそう、飛んでいかれたら僕が寂しいから困るけど、この場所ともよく合ってる、遊園地がぜんぶ香澄の背景のためにあるみたい、 って思ったことずらずら際限なく言ってたら香澄が目を丸くしながら顔を赤くした。かわいい… キスしたかったけど久しぶりすぎてそのまま抑えが効かなくなるのが怖いから、香澄の手をとって一度手袋をとって、素手の白い手のひらを僕の口元に押し当てるようにして口付けた。
「香澄、ちょっとここでこれ持って待っててね」 観覧車から降りたらファンタジックでかわいい作りのベンチに香澄を座らせて、香澄に僕が抱えて���包みを抱えさせた。一瞬だけど僕が離れる間、香澄の番犬になってね。 近くにいたクラウンがたくさんの風船を手にして来場者に配ってる、後ろに引いてる揺りかごにも在庫なのか数え切れないほどたくさん風船が結んである。 大人が一度にたくさん欲しがったらだめかなと思いながらお金を差し出したら、クラウンは喋らずに笑顔で首を横に振ってお札を持った僕の手を押し返した。 僕に一つ、風船をタダで差し出してくれる。 受け取った僕は首を横に振る。 クラウンはもう一つ僕に風船をくれた。それでも僕は首を横に振る。 クラウンは困ったように腰に手をあてて大げさに首を傾げた。笑って少し離れたベンチに座ってる香澄を指差して言った。「あの子が宙に浮くくらいたくさんください」 クラウンは自分が両手に持っている風船を交互に見やってから、大きく頷いて僕に持っていた風船をぜんぶくれた。
片手にたくさんの風船を引いて歩きながらベンチにいる香澄のもとに駆け寄って、大事そうに抱えてる香澄の腕から包みをとりあげる。見張り番ありがとう。 香澄の手をとってベンチから立ち上がらせる。そのまま香澄の手を引いて広場の真ん中に導きながら香澄の両手に風船を、片手に5個ずつ、僕が持ってるのを全部持たせた。 風の弱い日、風船はみんな綺麗に空に向かって伸びる、数歩下がって、色とりどりの風船を持って真ん中で笑う香澄の写真を撮った。 スマホをコートのポケットにしまいながら香澄に歩み寄って頰をそっと撫でる。 「すごくかわいい、よく似合ってる」笑って帽子から出た香澄の髪の毛の先を指で梳いて、香澄をぎゅっと抱きしめた。
夕飯はホテルでちゃんと食べることにして、僕らはオモチャみたいなかわいいお菓子とか全然お腹が膨れないようなものばっかりたくさん買って二人で交互に食べながらあちこち歩きまわった。 大きなぐるぐるキャンディが舐めても全然溶けなくて減らないって香澄が言うから、香澄の持ってるキャンディに僕が噛みついた。硬い。歯に力を入れて思いっきり噛み砕いたらバキッてすごい音がして粉々に割れた。噛み砕いたカケラをそのまま口に咥えてたら香澄にそこを激写された。 香澄がたくさん風船もってて白くてかわいいから目立ってたみたいで、たまに遊園地のキャストと勘違いされたのか、来場者に写真を撮っていいかって聞かれた。 恥ずかしいのか、もごもご言ってる香澄の隣で「いいですよ、ただしSNSやネットには流さないで」って僕が答える。 写真を撮られるときに香澄の体を引き寄せて目元にキスしてわざと僕も一緒に映り込んだ。 写真を撮っていく人たちの記念写真も僕が必ず撮って、お互いにスマホで撮った写真をその場で交換していった。さよならしたあともずっと僕らに手を振ってくれる小さな男の子に、香澄は笑顔で小さく手を振り返してた。 カメラロールに僕が撮った香澄一人だけの写真じゃなくて、僕と香澄が一緒に写った写真が増えて、さらに全然知らないたくさんの笑顔の人たちの写真も増えた。 今日になるまで香澄を守ってくれた情香ちゃん、絢、まことくん、僕を守ってくれた慧、香澄を守ろうとする絢を助けてくれた人たち、大学の生徒たち、…兄さん、 それだけじゃなかった、僕らの周りに居たのは、 スマホに残った写真の中の名前も知らない、もう一生会わないような人たち、今日この日に数分だけ会って一緒に笑っただけで幸せな気持ちをくれた 「香澄の…僕たちのまわりに居るのは、香澄を害するような人たちだけじゃないよ」 メリーゴーランドの前で立ち止まって、香澄と向かい合って立つ。香澄の頰を両手で包んで、���澄の額に僕の額を合わせて微笑んだ。 「優しい、世界中のみんな、香澄を傷つけていくだけじゃない。僕はそう感じられるときが嬉しい」 それだけじゃないのは分かってる、無害で善意の人ばかりじゃない、今は服で隠れて見えない部分にたくさん重なった香澄の体の傷跡が、背中の刺青が訴える、忘れられない、でも世界はそれだけじゃないよ こうしてじっと見つめ合ってる僕らをほっといて素通りしていくたくさんの人に囲まれてる 傷つけてこないし関係しない、たくさんの人に、僕が香澄を守ろうとするのとはまったく違う形で香澄は守られてる 僕も たくさんの僕らにとって名も無い人に囲まれて、僕らは在る 「僕は香澄が生まれてきてくれたこの世界が好き」 香澄が風船を持ったまま僕の首にぎゅっと腕を回してきた 視界にたくさんの風船が揺れる 「俺も 直人 誕生日おめでとう」 少し震えるような声が耳元で囁いた 僕は香澄の背中に腕を回して抱きしめ返した。帽子の上から香澄の頭に顔を寄せて、頰をすり寄せる。 香澄が好き、香澄が生まれてきてくれたことが、香澄がいてくれる世界が、僕を愛してくれることが 香澄に愛してもらえることが 嬉しい 僕は…香澄に愛してもらえたことが 僕が愛してるだけじゃなくて 香澄と愛し合いたい 僕は 生まれてきて よかったんだ 「ありがとう。 愛してる 香澄… 」
僕を 愛してくれてありがとう
僕の滞在してるホテルは遊園地から歩いて帰れるくらいの距離にあったから、手を繋いでホテルに一緒に帰った。 途中の道で、ビル風に煽られて風船は香澄の手から離れてどこかに飛んでいってしまった。 香澄が追いすがるように素早くその場でジャンプして一個だけなんとか掴めた風船を、僕にくれた。僕は香澄がくれた最後の一個の風船を大事に手にして帰った。
香澄視点 続き
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hariitovial · 9 months
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吸血鬼の友達(前編)
静寂に包まれた深い夜。 ポツリポツリと等間隔で佇む街灯は、どこまでも続く長い道を照らしている。 その道を行く人影がひとつ。 それは少女のものだった。 銀色の髪は上半分を結い、青いリボンで留めている。 青で揃えられた上品な服装とは対照的に、その手には武骨で重たげな鞄が提げられていた。
彼女はため息を吐き、空を見上げた。
「宿場町、通り過ぎたみたい……」
肩を落とす彼女に追い打ちをかけるかのように、冷たい風が吹く。 その風は疲れ切った彼女の身体を容赦なく刺した。 グッと縮こまったその刹那、鼻先に雨粒を感じた。 ハッと青ざめると、やはり思った通りに雨脚がきつくなってきた。 今夜はとことんついていない。
どこか雨を凌げるところはないかと見渡してみる。 ここは農地に囲まれた一本道。 真っ直ぐに進むしか選択肢は無かった。
降りしきる雨で視界が悪くなる中、右前方にオレンジ色の灯りがあることに気が付く。 雨と疲労で重くなる脚に鞭を打ち、彼女は駆け足で向かった。 近づくとわかった。 そこは大きな屋敷だった。 遠くから見えていた灯りは、二階にある一室の窓から漏れているものだった。 彼女は住人に気づかれないよう、石塀の際に生えている大きな木の陰に身を寄せる。 髪も服も、どれも濡れてしまった。 これほど不快なことはない……。 クタクタに疲れ切った彼女は、ため息とともに視線を落とした。
「ん?」
足元に小石が転がってくる。 コロコロ、コロと3つ、4つ。 どれも同じ方向からだ。 小石が転がってくる先に目を遣ると、勢いよく転がる小石が地面を弾き、彼女の額を衝いた。
「痛っ!」
ああ、なんて災難な日なのだろう……。
痛む額に手を当て、再び小石の転がってくる先を見る。 それは遠くから見えていた灯りの灯る一室で、窓辺には女の子がいた。 どうやら慌てた様子だ。 部屋の灯りは残されたまま、女の子の姿が消えた。
ビチャビチャビチャ――
遠くから雨音に混じって足音が近づいて来る。 足音の正体は案の定、窓辺にいた女の子だった。
「ごめんなさいっ!こっちに気づいて欲しかっただけなの。ごめんなさい!」 「平気よ、大丈夫」
その女の子は暗闇を照らす光のようだった。 というのも、髪は白く長く、肌も透き通るほどに白い。 身に纏ったネグリジェも、その上に羽織るケープも、何から何まで白に包まれていたからだ。 幻覚でも見ているかのような不思議な感覚に陥り、気づけば目を奪われていた。
「本当にごめんなさい……。ところであなた、こんな雨の中何してるの?」
宿場町を通り過ぎてしまい、宿を探している事を話した。
「そうなの?それならここへ泊るといいわ!誰もいない離れがあるから丁度いい!」 「いいの?」 「もちろん、さあ上がって」
二人は大きな門をくぐる。 正面にそびえる古めかしくも豪壮な屋敷の脇に、その離れがあった。 木製の重厚な扉を開けると、薄暗い空間が広がっていた。 雨のせいもあってか黴臭さが漂う。
「ずっと誰も使ってないから少し汚れているけど」 「いいえ、ありがとう」
女の子は笑みを浮かべ身体に纏った雨粒を払うと、腰のあたりまである髪を絞った。
「ところであなた名前は?私はケイト」 「アルマよ。よろしくねケイト」 「少し待ってて、必要そうな物を持ってくるから」
ケイトは笑みを浮かべ、弾む足取りで雨の中を進んで行った。 ひと先ずは宿がみつかり、アルマは胸をなでおろした。
しばらくするとケイトはたくさんの品を抱え戻って来た。 それらを手渡すと彼女は風のように去っていった。 アルマは感謝の気持ちでいっぱいだった。 ただ、気になったことがひとつだけあった。 一瞬触れた彼女の手はとても冷たかったのだ。 雨に濡れたせいなのかもしれないが。
次の日の朝。 窓から差し込む光によってアルマは眠りから覚めた。 離れの二階、古びたベッドの上でフカフカの大きな白いタオルに包まれている。 これはケイトが用意してくれたものだ。 彼女にお礼を言わなければ……。
窓の外を見てみると、昨夜の雨が嘘だったかのように空は晴れ渡っている。 昨夜は暗くてわからなかったが、庭の木々を挟んだ先には母屋が見えた。 ケイトはそこにいるのだろう。 窓から目を離そうとしたその時、数名の人物が屋敷への門を潜り入って来るところだった。
「お客さんかな?」
忙しくしていれば悪いと思い、少ししてからケイトのところへ行くことにした。
昼を過ぎた頃、朝に見た数名の人物は帰っていくようだった。 そろそろケイトの元へ行こう。
屋敷から一歩踏み出すと、時間が動き出したかのように爽快な風が優しく吹いた。 足取りも軽やかに辺りを見渡してみる。 庭は広いが、どの木々も手入れをされていない。 しかし、屋敷はやはり立派だった。 階段を数段上がったところが玄関らしい。 大きな扉をノックする。 すると、一人の老婆が現れた。
「はい、どちら様で。何か御用でしょうか」 「私は昨夜、隣に泊めていただいた者です。ケイトさん、いらっしゃいますか?」 老婆は眉をひそめた。 「隣……、そうですか。少しこちらでお待ちいただけますか」 「はい」
5分程すると、先ほどの老婆が再び現れた。 「すみません、今は忙しいようです。夕方ごろでしたら、またこちらにいらしてください」 「そうですか、わかりました」
アルマは離れへ戻ることにした。
爽やかな外の空気を知ったからには、このままではいられない。 埃と黴の臭いを払うため、屋敷の窓をすべて開け放った。 掃除を試みたが、長い年月が積み重ねてきたであろう汚れと屋敷の広さに断念した。 唯一清潔な白いタオルに寝転がった。 高い天井へ向け地図を広げる。
それにしても、どこで迷ったんだろう……。
地図を見つめ、頭の中で考えを巡らせていると、窓の外は夕暮れに染まっていた。 集中するといつもこうだ。 そろそろケイトに会えるだろうか。 アルマは再び母屋へ向かった。
コン、コン、コン――
「はい」
開いた扉の先には、白い服に身を包んだケイトがいた。 ほんの一瞬、表情を曇らせていたように見えたが、気のせいだったようだ。 パアッと明るい笑顔が飛び込んできた。
「アルマ!」 「ケイト、こんばんは」
夕暮れの中に佇むケイトは、アルマの目にはどこか不思議に映った。
「どうしたの?まるで幽霊でも見ているようね」
ケイトはクスクスと笑った。
「ごめんなさい、何だかぼうっとして。ケイト、いま忙しい?」 「ううん、もう平気!ずっとアルマに会いたかったの」 「そうなの?私も、昨日のお礼が言いたくて……泊めてくれてありがとう、ケイト」 「いいからいいから、そうだ!夕食はいかが?」
ケイトはアルマの両手を取り、同意を求める眼差しを向ける。 アルマの手に伝わってくる彼女の冷たい温度は、昨夜の雨の記憶を思い出させた。
「そうね、いただこうかな」 「さあ、入って入って!」
アルマはケイトに押し込まれるようにして屋敷へ上がった。 広々としたエントランスを抜け、薄暗く長い廊下を進んだ先の大広間へと通された。 表からは確認できなかったが、廊下の窓ガラスは所々割れていた。 ケイト曰く、以前に来た嵐の影響で屋敷は被害を受け、未だ修理できていないらしい。
「さあ、ここよ」
ケイトは大きな両開きの扉を開く。 暗い廊下にまで光が溢れ出す。 そこは無数の蝋燭に照らされ暖かい光に包まれていた。 広間の中央には食卓。 壁や床、天井の装飾はどれも豪華絢爛だ。
「すごい豪華ね……」 「私のお気に入りの場所よ、そう言ってもらえて嬉しいわ」
二人が席に着くと、数名の使用人が料理を運んできた。
「さあ、召し上がれ」 「いただきます」
食卓には二人では食べきれない量の料理が並べられた。 アルマは少し驚いた。 ケイトはその様子に心配して尋ねた。
「もしかして、苦手なものがあったりする?」 「いいえ、大丈夫。好き嫌いは特にないから」 「よかった!私も好き嫌いはないわ」
「そういえば、アルマは旅人?どこへ行くの?」 「ええ、すごく遠いところ。山岳地帯を越えた先なんだけど……」 「もしかしてあの山?かなり遠いところよね。それに危険な山だと本で読んだことがあるわ」
それから二人の話題は、共通の趣味だと判明した読書に移った。
「とてもオススメの一冊よ!探しておくわ」 「ありがとう、楽しみにしてるね」
食事を終え、アルマはケイトに見送られ離れへ戻った。
――――――――
それから数日間、アルマは離れに泊めてもらいながら旅に必要な品を買い集めた。 その日々の中で、気が合う二人は交流を深める事となった。 けれど、日中にアルマとケイトが会うことは一度もなかった。 ケイトはいつも来客の対応で忙しいらしい。 そのため、二人が会うのは陽が落ちた後になってからと決まっていた。
この日は二人で夕食を終えた後、初めてケイトの部屋へ通してもらった。 白を基調とした部屋は彼女らしさを醸し出していた。
「いい部屋ね、ケイトらしい」
――?
「アルマ、どうしたの?」 「ううん、何でもないよ」
アルマは違和感を覚えた。 嗅いだことのある香りが鼻をついた気がした。 けれど気にしないことにした。
「忘れてた!お茶を淹れるから待っててね」
ケイトを待つ間、アルマは部屋を見渡した。 ある一角には背の高い棚が並んでいる。 上段には様々な種類の本が詰め込まれていた。 読書好きな彼女らしいスペースだ。 下段には引き出しと、金庫のような扉があった。 その扉は閉め忘れているのか、少しばかり開いていた。 アルマは悪い気もしたが、好奇心から覗いてみることにした。 近づくととてもヒンヤリしていた。 扉の中は薄暗く、目を凝らしてみた。 そこには、この部屋に似つかわしくない大量の血液が収納されていた。
「これは……」
アルマは眩暈がした。
しばらくするとお茶を持ったケイトが戻って来た。
「アルマどうしたの?顔色が悪いけど……」 「うん、ちょっと気分が。ごめん、今日はもう向こうに戻るね」 「そうなの大変、ゆっくり休んで」
アルマは屋敷を後にした。 そして後で気づいた。 あの時の違和感。 それは、彼女から漂う何人もの血の匂いだった。
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ritsukoimai · 9 months
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毎日とんでもなく暑いですが、我が家では背筋も凍る真夏のホラー事件が起こっています。 東の窓から差し込む朝日を和らげるために、簾を設置したその数日後のある夜、網戸にしようとガラス戸を開けました。 すると、上から大量の枯草がバサバサと落ちてきました。 驚いて見上げると、その枯草はサッシの隙間にぎゅうぎゅうに詰め込まれていた模様。 一体誰がこんな嫌がらせを...! ショックと驚きで一瞬思考が停止。 2階の窓だし、鍵はかかっていた。 この枯草は家の周りにいくらでもあるもの。 鳥?にしては、詰め込まれていた隙間に入るには狭すぎる。 人の仕業じゃないことを祈り、結局その夜は不可解な謎を残したまま枯草を片付けて就寝しました。 その数日後の夜、またしても網戸にするためにガラス戸を開けると、今度は枯草と、大量のバッタの死骸がボトボトボト!!と落ちてきて、これには思わず悲鳴をあげました。 しかもバッタ、まだ少し動いている...。 枯草に加えて、およそ10匹くらいのバッタが、またしてもサッシの隙間にぎゅうぎゅうに詰め込まれていた模様。 窓枠の下に落ちた山盛りの枯草とバッタ...。 バッタがかわいそうだが、まあおそらくは、バッタを捕食するものの仕業。 ネットで調べてみるとたった一件だけ、似たような事象についての質問があがっていた。(某知恵袋に) そしてそれについての確実な回答はなかったけれど、「おそらく蜂じゃないですか?」と答えている人がいた。 サッシの隙間をよくよく見てみると、なるほど、土蜂が好きそうなトンネル状の隙間があることが判明。 我が家では夏になると、周囲のいたる所に土蜂が巣を作り始める。 洗濯物干しにしている竹竿の穴や、外箒の竹製の柄の穴、冬のストーブ用に蓄えている薪の断面にある穴などに、蜂がせっせと獲物を抱えて出入りするのを以前から見かけていた。 そしてあらかた詰め終わると、その中でおそらく産卵をして、穴の入り口を土できれいに塞ぐのだ。 そして翌年の初夏ごろになると、物干し竿の下にパラパラになった乾燥した土が落ちていて、(洗濯物を干すときにいつも踏んづけてしまう)「羽化したのだなあ...」なんて思うのだった。 なので。 網戸のしかも内側にそのような場を作られてはお互いにちょっと困るので、かわいそうだけど、その隙間を塞ぐことにした。
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大昔に買って使い切らずに取ってあった万能隙間テープを少し切って、サッシに貼り付け穴の入り口を埋める。 これでもう蜂は入ってこれないね、と思ってその夜は就寝。 だがしかし、蜂の方が何枚も上手であり、翌朝再び大量の枯草とバッタに降られたのでありました。 木製のサッシなのでこういう作りなんですな、塞いだ穴のその上にもさらなる隙間があって、(写真は塞ぐ前)蜂はそこに子孫のための十分な食糧と、��かふかのベッドを仕込んでいたのでした。 そう思うと胸がちくりと痛むのだけど、家の中で羽化されては大変なので、心を鬼にして上部の隙間も埋めました。
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そうこうしていると、ちょうどバッタを運んできた蜂と遭遇してしまいました。(決定的瞬間、現行犯逮捕とも言う) 蜂はしばらくのあいだ右往左往して、「ここにあった入り口がない!」的な様子で戸惑っていたけど、いつの間にかいなくなっていました。 どうか新しい場所を見つけられますように、祈っているよ。
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library-europa · 9 months
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ペルセウスの旅人
アンドロメダの遥かな庭
 旅人は、小さな美しい庭を見つけた。  それは果てしない砂漠に、誰かの落とし物のように取り残されていた。  旅人がその庭に辿り着いたのは、よく晴れた夜のことだった。砂漠は昼間の灼熱を忘れ、すっかり冷え切っていた。時折、砂混じりの風が吹いた。夜空には雲ひとつなく、星が彼を導いた。地上の風景は、永遠に変わらないかのように、見渡す限り青白い砂の世界だった。その庭を見つけるまでは。 「この庭は、道に迷ってしまったのよ」  だから枯れることがないの、と。 庭の主は、そう言った。  ノウゼンカズラ、トケイソウ、ヒマワリ、ゼラニウム、ハイビスカス。むせ返るような花の香り。その真ん中に置かれた大きなベッドの上で、白い寝間着姿で、彼女は旅人を迎えた。ベッドは頑丈そうな木製で、天蓋があり、そこから白いレースのカーテンが垂れていた。支柱には蔦が這い、長いこと彼女がここで臥せっていることを示していた。ベッドの周りには、古い本が何十冊も積んで置かれていた。多くは背表紙が綻び、題字は剥がれていた。 「どうぞ、こちらへ」  彼女は手元の本から目を上げ、旅人をベッドのそばへ呼んだ。消え入りそうな、微かな声だった。彼女の枕元に置かれた小さなランプだけが、この庭を照らしていた。その橙色の光の中で、彼女は微笑んでいた。長い髪も、瞳も、夜に融けるような深い黒色だった。病のせいか皮膚は白く、頬も首も痩せて骨が目立った。そして、これも病のせいか、あるいは彼女の心の在り様がそう見せるのか、纏う空気には涼やかな透明感があった。  旅人は、ひどく場違いなところに迷い込んでしまったような気がした。彼の衣服には、汗と埃が混じった黒い染みがいくつもあった。糸がほつれ、裾や襟元はぼろぼろになっていた。焦げ茶色の髪には、細かい砂が絡みついていた。彼は、突然の訪問を詫びた。庭の主は気にしていない風だった。 「ごめんなさいね、何もご用意できないの。お客様が来るなんて、思っていなかったから」  そんなことを言う。 「外は、どうなっているの? すっかり砂漠になってしまったかしら」 「どこまでも、砂漠でした」  旅人は、そう答えた。 「すっかり砂漠でした。誰にも、何にも、出会いませんでした」 「そう。……お疲れでしょう。どうぞ、休んでいって」  庭の隅には井戸があった。彼はまず口を漱ぎ、思い切り水を飲んだ。手を洗い、顔を洗った。それから、改めて庭の主に挨拶をした。 「ここに、ひとりで?」 「そうよ。誰もいないわ。皆いなくなってしまった。私は、この星でひとりぼっちになってしまったのね」  言いながら、彼女は広げていた本を閉じ、旅人に向き直った。 傍らには、あらゆる分野の本が、無造作に積まれている。文学や天文学、生物学や哲学の本もある。共通するのは、古い本だということだけだった。 「明るいうちは、本を読んで過ごすの。涼しくなったら、花に水をやるの。そうやって、少しずつ、終わりに近づいていくのね」  そう言って彼女が見上げた先に、ひときわ明るい星がある。名前は知らない。 「あなたも、あの星を目印に歩いてきたの?」 「僕も? ほかにも、誰か?」 「ここを訪れた人は、皆そう言っていたわ。あの星に導かれて、ここに辿り着いたんですって。でも、その人たちも、どこかへ行ってしまった。ずっと前のことよ」  どれくらい前のことかさえ思い出せないというように、彼女は小さく首を横に振った。 「ねえ、あなたにはあれが、星に見える?」 「違いますか」  彼女は、かすかに笑った。 「あれは一つの星ではなく、沢山の星が集まった銀河なんですって。何億もの星が集まって、けれどずっと遠くだから、とても明るい一つの星のように見えるのね。本で読んだことがあるの。あの銀河は旅をしていて、遠い未来には、この星の近くまで来るんですって」 「星は、旅をするものといいます。ひとところにとどまるものはない、と」  彼の言葉に、庭の主は満足そうに頷いた。 「愚かな考えだと思うかもしれないけれど、あの沢山の星の中にもきっと、私たちのような生き物がいるのよ。きっとね」  そう話す彼女の目は、眩しそうに空を見上げていた。  彼女はここに、ひとりでいるのだ。長い間、ひとりで。  旅人は、ゆっくりと頷いた。 「沢山の星があれば、一つくらい、そういう星があるかもしれません」 「でも、彼らがここまで来る頃には、私はいない。この花も枯れてしまう。何もない、砂の星なんだわ」 「それは、どこかにいるかもしれない彼らだって、同じでしょう。出会うときには、もう、互いはいない」 「ええ。今は生きているのに。ちゃんと、生きているのにね」  別れ際、彼女は旅人に名前を尋ねた。 「ローレン」  旅人はそう名乗り、そっと手を差し出した。  彼女は両手でそれを握った。 「来てくれてありがとう、ローレン。私の名前は聞かないでね。私は、この星の最後のひとりよ。名前はいらないわ」 「色々とお世話になりました。ありがとう」 「さようなら、ローレン。あの星のどこかにいる彼らに、よろしくね」 「ええ。さようなら」
(了)
(他19の物語と、それを繋ぐ掌編たちを収録)
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2017年8月発行 文庫/176P/600円 購入:BOOTH
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log2 · 3 months
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【有限会社ジイエム】の桧ベッド 「Vivi-ビビ-」など14点が登録されました!
有限会社ジイエムは 家族のために選びたい、こだわりの木製家具メーカーです。
今回は、桧ベッド 「Vivi-ビビ-」など、14点をご登録いただきました。
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▼国産 ひのき三段ベッド
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お部屋や成長に合わせて組み合わせ自由。1番上のベッドを下ろして並べれば、2段ベッドなど色々な組み合わせで使えます。
3分割すればフラットなベッドに早変わり!!全て下ろせば3台のシングルベッドになります。
ハシゴはお部屋に合わせて取り付け可能。お部屋のレイアウトに合わせて左右どちらにでもハシゴの取り付けができます。
▼桧ベッド 「Vivi-ビビ-」
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ベッドの角部を丸くしているので布団やタオル ケットなどを使用する際に引っ掛かりにくく、 またケガ防止にもなり安心です。
すのこは湿気の逃げ道を塞がないため、 オールシーズン快適にお使いいただけます。 板の厚みが2.5cmあるので、 軋みや沈み込みが 少なくとても丈夫なひのきベッドです。
通常サイズの場合、 床下の高さが約23cm。 収納ケースも置けて狭いお部屋でもスペースを有効活用できます!
ベッド脚の裏面には全て床を保護するフェルトを付けています。移動の際にも、床を傷つけることなくベッドを運ぶことが可能です。
ベッド裏面にひのき材の補強桟を付けています。上からの荷重や揺れを分散し軋みを軽減させるため、安心してお休み頂けるベッドに仕上げています。
材料をカットした短い部分(端材)の多くは処分されることが多く、フィンガージョイントにすることで木材を大切に使ったベッドに仕上げています。
▼桧ロフトベッド「ローリー」
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あると便利な木のパイプ付きベッド
ロフトベッドのすのこ下には、長さ約180cm 直径2.5cmの木のパイプをとりつけています。 お洋服を掛けたり、カーテンをつけたり出来ます。カーテンをつけると収納スペースが隠れ、 お部屋がスッキリと広く見えます。
この他、桧すのこベッド「アース」やわん小部屋(ペットハウス)など種類豊富にご登録いただいております。是非ご確認ください。
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※文章中の表現/画像は一部を有限会社ジイエムのホームページより引用しています。
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small-garden-mountain · 10 months
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2023.6.22 thu
今週体調がよくなく、ずっと海の中を彷徨っているみたいにふらふらしている。
音楽もしっくりこない。ひどい眠気に襲われる昼間も泣きたい気持ちだったが乗り越えられたのかどうかわからないが、なんとか乗り越えた。何度船を漕いだのかわからない。
まえに付き合っていた人とは、分かれてから全然連絡を取っていないつもりだったのだけれど、すこしLINEを遡ってみたらそんなことはなく、1ヶ月に1回程度はなんとメッセージを送っていたらしくて、自分にその記憶がないことも含めて怖くなった。
まだこの見放された恋のことをうまく消化できていなくて、もがいている。すっぱりと消し去ることができないなんて、聞いていないよ、と嘆いたりしてみる。本当にひさしぶりに手に取ったハチクロでも、あゆは、真山くんにおぶされて、真山くんは静かに、ありがとうと繰り返していた。かなしかった。
昨日勢いで購入してしまった、大白小蟹さんのうみべのストーブが届いていた。夜ご飯を食べてから、部屋のランプひとつの状態で読む。
いくつかの作品はすでにTwitterで読んでいたけれど、知らない作品ももちろんあり、しっかり読んで、すべてすべてがよくて、じんわりと眠るような心地に浸る。
Twitterで読んで静かに、静かに感激していたきみが透明になる前にでは、また泣いてしまった。いつも ”この人の身体が好きだった とても綺麗だった いつまでもみていたかった”のところで泣いてしまう。 そのところで、わたしはどうしても前の彼のことを思い出してしまう。今書いているこの瞬間さえ、もう涙がせり上がってきてしまう。
誰かと共感したいという気持ちはさざなみのように、細かく震え続けている。自分は、自分らしく、十分に生きられるだろうか。もう27で、そのことに、耐えられない、と思った。耐えられなくても、生きてしまうので、そんなことを思っても無駄なのに。
海の底から という作品を読んだあとに、すぐ、前の彼に、またメッセージを送ろうとしてしまった。寸前で送るのをやめた。えらいよ。
君に、ねぇ、読んだ?わたしにも君にもまだつくることを諦めなくていいよって。すごい作品だね。と言いたかったんだと思う。
彼がなにかものを褒める時の表情が、わたしは本当にすきだった。
先日おばあちゃんから電話が夜かかってきて、何か合ったのかと出ると、世間話であったのだけれど、わたしの祖父と離婚した祖母は、でもまだ彼のことを愛しているのだった(でも、彼女から別れを切り出したはずだ。理由のこともうっすら聞いている)
わたしは祖母の姿をみて、怖くなった。自分も一生この人のことを忘れることなんてできないのかもしれない。たった3週間だけ、わたしのことを愛してくれた人のことを、わたしは一生ひきずるのかもしれない。
ひとりで生きていくのは寂しい。わたしはそのことを知っている。だから、誰かと生きていきたい。
たくさん喋るひとがいい。たくさんおいしい料理を作るしおいしいものがすきなひとがいい。音楽の場に一緒に浸れる人がいい。おいしい文章を知っている人、おいしい風景を知っている人、映画や小説がすきなひとがいい。夜や昼に散歩にでかけたい。いつかねこさんかいぬさんを家族にしよう。
白いきれいな壁の部屋に住もう。木製の雰囲気のいい柱がみえているのもいいな。お風呂場はできたらタイル調が良いし、ベッドはふかふかの白いシーツを敷きたい。
手を繋いで街を歩けたら良いのに。一緒にねぎやズッキーニを買いたい。お気に入りのパン屋へ行き、本屋で本を買ってそのままカフェになだれ込み、読んでいる姿を眺めたい。寄り添って店をでるのだ。
ときどき旅をして、遠くに一緒にでかけよう。車でもドライブをしよう。そして、たくさんわたしはあなたの写真を撮りたい。
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mobsprooftheweb · 11 months
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THE BACK HORN 25th ANNIVERSARY SPECIAL PROGRAM on SPACE SHOWER TV放送決定!
THE BACK HORN 25th ANNIVERSARY SPECIAL PROGRAM on SPACE SHOWER TV放送決定!
今年結成25周年を迎えたTHE BACK HORNを祝し、スペシャが6月にスペシャルプログラム放送決定!! TV初放送の映画『光の音色 -THE BACK HORN Film- 』をはじめ、スペシャでしか観られないライブ映像のアンコール放送など3つのスペシャルプログラムが放送される。
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THE BACK HORN結成25周年記念特別放送 『光の音色 –THE BACK HORN Film-』 映画監督が共鳴するロックバンド“THE BACK HORN”が、2014年に鬼才・熊切和嘉監督とタッグを組み劇場公開された意欲作が結成25周年を記念して待望のTV初登場! 『鬼畜大宴会』で衝撃のスクリーンデビューを飾り、『青春金属☆バット』、『ノン子36歳(家事手伝い)』、『海炭市叙景』、『莫逆家族 バクギャクファミーリア』、『夏の終り』と誰にも真似の出来ない作品を発表し続け、『私の男』が第36回モスクワ国際映画祭コンペティション部門で最優秀作品賞、最優秀男優賞をダブル受賞する快挙を成し遂げた映画監督”熊切和嘉”と結成以来ぶれることの無い活動を続け『アカルイミライ』(監督:黒澤清)、『CASSHERN』(監督:紀里谷和明)、『ZOO』(原作:乙一)、『機動戦士ガンダム00』(監督:水島精二)、『魁!!男塾』(監督:坂口拓)など、数多くの映画やアニメとのコラボレーションを行う至高のロックバンド”THE BACK HORN”。映画『光の音色 –THE BACK HORN Film-』はこの強烈な2つの個性が奇跡のタッグを組み世界のどこにもない唯一無二の映像世界に観客を誘う。
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言葉や感情を音楽で表すという映画。 光がスクリーンに触れる時、音楽は言葉と感情になる。 いつなのか、どこなのか分からない世界の果ての、世界の終わり。 全てを失った夜に"光"は降りそそぎ、音楽を奏で始める。 鉛色の空、見渡す限りの荒野、見捨てられた場所。 老人が不毛の地を忌々しげに見つめながらシャベルで穴を掘っている。 レースに包まれた妻の亡骸を埋めるために。 キラキラと光る波打ち際を写した一枚の古い写真。 それは、二人の故郷の海。愛する妻を埋めることなど出来ない。 ベッドは空しく月明かりに照らされている。 水の音、枯れ草の音、虫の声、音が音と重なる。 風さえも寝静まった夜の闇に再びメロディを奏で始めるように。 光の音色とともに旅が始まる―。
劇中挿入歌 01.月光(10th Album) 02.生命線(7th Single/3rd Album) 03.シリウス(20th Single/9th Album) 04.罠(16th Single/7th Album) 05.幸福な亡骸(3rd Album) 06.アカイヤミ(1st Album) 07.ブラックホールバースデイ(11th Single/5th Album) 08.コオロギのバイオリン(Lyric Book) 09.何処へ行く(Indies 1st Album) 10.コバルトブルー(9th Single/4th Album) 11.シンフォニア(9th Album)
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PROGRAM-1 THE BACK HORN 25th ANNIVERSARY SPECIAL PROGRAM on SPACE SHOWER TV 放送日程 6/1(木)18:30~20:00 [番組ページ]
監督・脚本・編集:熊切和嘉 音楽:THE BACK HORN 製作:THE BACK HORN Film 製作委員会(松竹、ビクターエンタテインメント、日販) ©︎2014 THE BACK HORN Film Partners
PROGRAM-2 アンコールアワー THE BACK HORN特集 放送日程:6/1(木)20:00~22:00 スペシャでしか観られないライブ映像の数々を待望のリピート放送! SPACE SHOWER TV presents“Double Punch 11”@日比谷野外大音楽堂(2008/8/18放送) SWEET LOVE SHOWER 2009(2010/2/7放送) SWEET LOVE SHOWER 2014(2015/1/9放送) uP!!!SPECIAL LIVE HOLIC vol.18 @郡山 Hip Shot Japan(2018/8/3放送) [番組ページ]
PROGRAM-3 THE BACK HORN MUSIC VIDEO SPECIAL 放送日程:6/14(水)22:30~23:00 [番組ページ]
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mochiday · 11 months
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キンクマハムスターを飼うのに必要なもの
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キンクマハムスター ゴルゴを飼うのにそろえたグッズをご紹介
キンクマハムスターは大人になるととても大きくなるので、グッズは大きめのものを買っておくのがおすすめ
List
ゲージ
巣箱
床材
回し車
給水器
トイレ
トイレ砂
ペレット
温度計
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・ゲージ
ルーミィ60 ベーシック
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楽天で購入
ゴルゴをお迎えした時にルーミィブラウンを買ったのですが、2~3ヶ月であっという間に大きくなってしまい窮屈になってしまいました。
初めからルーミィ60を買っておけばと後悔、、、
初見はかなり大きく感じるのですが、1歳を過ぎて大きくなったキンクマには丁度いいサイズです。
・巣箱
CASA ゴールデンののぞいて安心ハウス/お家 寝床 隠れ家 木製 ハムスター デグー マルカン MARUKAN PRO STYLE CASA
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楽天で購入
ハムスターは夜行性なので、昼間の巣箱で寝ている時間にこっそり覗き見できるのは最高です。
初めての時は素焼きのどんぐりハウスを使っていましたが、こちらも2〜3ヶ月でサイズが小さくなってしまい買い替えました。
今やこの巣箱がないとゴルゴはひどくご不満で、巣をひっくり返したりと暴れ回りますw
寝ている姿はとってもかわいいです。
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・床材
ふわふわベッド 12L
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楽天で購入
ゴルゴが小さいときからこれを使っています。
シンプルで安く大容量で、近所のお店にもよく売っているものなので買いやすいです。
ハムちゃんによっては木のカスが鼻に入ってくしゃみがでてしまう子がいるみたいなので、そういう時は紙の床材を使うといいみたいです💡
・回し車
ハーモニーホイール 21cm(1個)
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楽天で購入
こちらも買い替えました。
ルーミィブラウンにはホイールが備え付けられているのですが、ルーミィ60にはついていません。
ブラウンのホイールはやはり2〜3ヶ月でサイズが小さくなってしまいました。
・給水器
三晃商会 ルックルックボトル 120cc ハムスター 給水器 
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楽天で購入
ルーミィシリーズで使えるものです。
ルーミィ60の蓋の天面に空いている穴にピッタリ入ります。
ハムちゃんはお水たくさん飲みます
・トイレ
GEX ハビんぐ ハーモニートイレ
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楽天で購入
こちらも買い替えました。
SANKOのゴールデンハムスターの快適トイレを使っていたのですが、こちらも2〜3ヶ月でサイズが小さくなってしまいました。
色が透明でハム耳が付いているので、ハムちゃんが入っている姿はとてもかわいいです。
ハムちゃんは綺麗好きなので、砂浴びをしたりもします。
シャベル付きで掃除もしやすいです。
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・トイレ砂
三晃商会 吸って固まる ミニクリーン 800g
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楽天で購入
固まるタイプのトイレ砂です。
週に1回砂を全部取り替えてお掃除してあげていますが、普段は固まった部分だけ取り除いてあげれば砂が綺麗に保てます。
固まるタイプは不安という話も聞きますが、ゴルゴは砂を食べたりしないので元気に過ごしています。
・ペレット
【ジェックス】ハムスタープレミアムフード  ゴールデン専用 400g
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楽天で購入
大地の恵み La Terra ハムスター・リス プレミアムミックスフード フルーツ 180g
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楽天で購入
プレミアムフードとミックスフードを混ぜてあげています。
ゴルゴは好き嫌いが激しく、ミックスフードをあげるとフルーツばっかり食べてしまうのですが、こちらのGEXのプレミアムフードは安定の好物です。
ハムスターには基本的にはペレットをあげていれば健康に問題ありません。
おやつにひまわりの種や生野菜をあげるととても食いつきが良くかわいいです。
・温度計
GEX ハーモニーサーモ 温湿度計 関東当日便
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楽天で購入
ハムスターが快適に過ごせる温度は20〜25度、湿度は40〜60%と言われています。
特に低い温度になると、ハムちゃんは擬似冬眠をしてしまうので、温度はしっかり管理したほうがいいです。
ハムスターは夜行性でペット臭もキツくなく、穏やかでとても飼いやすいです。
ハムスターとの素敵な生活を*
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