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#セクシー男優
hentigerwoods · 1 year
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【暴露】素人ナンパAVの裏側!男優さんの暴露話が想像以上にリアルだったw 【ムータンさんコラボ】うまおくんチャンネル公認切り抜き
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knjsstuff · 3 months
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正月から忙しい毎日だったが、ようやく一段落着いた平和な週末だったので、ひさびさにやることに決め、前々からやろうと言っていたちょっと年上のアメリカ人と、その人の家でやることに。
会ってみるとセクシーな雰囲気漂うなかなかのスリ筋なイケメン。テンション上がりながらフライトの準備。一緒に突き終わると、いきなり濃厚なキスをしながら乳首摘み合い。お互いのチンコは既にビンビンに(俺は勃起薬なし)。イケメンさんのチンコがデカくて綺麗で、すぐに食いつき、そのまま金玉からプリケツを舐めまわしていたら、ピンポーンと。そのイケメンさんが「ウケとタチの友達も呼んだから」って突然のお知らせ。入って来たのはかなり若いスラッとしたアメリカ人のウケ君。来るや否や服を脱ぐとすぐに突きを。即キマったらしく、いきなり俺とベロチューしまくり、俺のチンコに食らいつき俺のケツの穴め舐めまくり。お返しにイケメンさんも絡んでウケ君のケツとチンコを攻めながら掘りまくりに。しばらく3Pに没頭していたら、またピンポーンと。来たのは更に年上のガタイのいい男らしいマスクのアメリカ人のダディ。俺のワクワク度は頂点に。脱ぐと筋肉質なでかい胸と太い腕と脚。突いたら早速そのダディにディープキスされ(これがとろけるようなエロいキスで体の力が一瞬抜けた)、チンコに顔を誘導。そこでまたびっくりしたのは、ダディのチンコが25cmはあろうかと言う超デカマラで、形も太さも金玉のデカさもAV男優以上。イケメンさんとウケ君と俺の3人はすぐにダディのデカマラに食いつき、しばらくしゃぶり合いに。そこからはダディと俺でイケメンさんとウケ君のケツを舐めまくって交互に掘りまくり。ダディと二本差しプレイをやったらウケ君とイケメンさんの歓喜の悲鳴の嵐。
朝方ちょっと休憩モードになったので俺がトイレに行くと言ったらウケ君がついてきて、オシッコかけて欲しいと。風呂場に案内されると、顔からかけて欲しいと言うので、初のションベンプレイを。俺のションベンを口開けて飲んだりしてるのを見たら俺のエロスイッチがまたオンになり、すぐにウケ君をベッドに抑え込み、3人で口とチンコとケツを攻めまくりに。
その後もう一回入れようと言うことになり、朝方に3回目を追加。
突き終わるとなんか皆の目つきちょっと違う。おやっと思ったと同時にダディとイケメンさんに四つん這いにされ、イケメンさんにベロチューで顔を抑えつけられ、ダディはケツを抑えるとケツの穴の奥まで舌を突っ込んで舐めてきて、ウケ君は体の下に入り込んで俺のチンコをしゃぶりまくり。あまりの気持ち良さに変態度急上昇して喘ぎ声出したら、いきなりダディがビンビンになった図太い超デカマラを俺のケツにぐいぐいと押し付けてきた。ヤバいと思ったが、激痛と共にブチっと言う音が聞こえたように感じた瞬間、その超デカマラがケツの穴を突破してぐいぐいとゆっくりと入ってきた。痛さでうめき声と涙が出て抵抗を試みたが、口はイケメンさんのデカマラを突っ込まれて顔を抑えつけられてるし、体はウケ君が抑えながら我慢汁漏れまくりのチンコに食いついてるし、ダディは俺のケツを抑えながら腰をぐいぐい前後させて超デカマラを徐々に奥に突っ込んでくる。タチである屈辱感と執着心と快感となんか変態になってる嬉しさも感じて痛みが分からなくなって、気づいたら抵抗する力は抜けて3人に身を任せ、気持ちいいと何度も声を出す始末。最後はダディのうめき声と激しいピストン運動の末中出しされ、続いてイケメンさんがすぐにガバガバになった俺のケツをビンビンになったデカマラでファック。最後はピクンピクンとチンコの膨張と温かいザーメンが入って来たのを感じた。
それを見たウケ君はたまらずしごいていたチンコを俺の口に突っ込んで大量に口内発射。今回の外人とのプレイでめ、またしても最後は俺が上も下もザーメンまみれに。だが俺はヘロヘロになりながらも、即座にイッたばかりのウケ君を抑え込み、ビンビンになって我慢汁まみれの俺のチンコに口からウケ君のザーメンを出して擦り込み、綺麗なケツにぶっ込んで何度も泣かせた後にケツの奥に種付けして仕返ししてやった。ウケ君のケツから垂れる俺のザーメンと、俺のケツから流れる二人の大量のザーメンをダディとイケメンさんが舐め取って俺の口に運び、4人のザーメンが混じった口で、3人と顔を寄せ合いザーメンまみれの口でしばらくベロチューを楽しんだ。
思いがけず、年始一発目のキメセは今までのキメセの中で断トツに最高なエロい4Pとなった。
多分しばらく忘れられないだろうな。あんなに超デカいチンコを入れられたのは初めてで、今も超エロいプレイと彼らの濃厚なザーメンの匂いを思い出して勃起したチンコから我慢汁が止まらない。
#キメセ #4some #超デカマラ
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koch-snowflake-blog · 3 months
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石川 澪は、日本のAV女優。プロダクションALIVE所属。 ウィキペディア
生年月日: 2002年3月20日 (年齢 21歳)
身長: 158 cm
スリーサイズ: 82 - 58 - 86 cm
デビュー: 2021年
ブラサイズ: B
モデル内容: AV女優
出身地: 日本
出身地について2023年1月17日時点のウィキペディアでは「東京都」となっていたが、石川本人は「出身地は言っていないような気がする。明かしていないと思う。なぜか東京都になってます。」と述べている。また同時点でのウィキペディアで職業として「YouTuber」が挙げられていたが、この点について「イベントなどで、YouTubeから知りましたと人から言われ嬉しいけれど、断じてYouTuberではない。」と述べている。
高校時代の部活はチアダンス部。部長を務め週6あるいは週7練習していたが、決して強い部ではなく、卒業してから同部は全国大会出場したという。一方で運動はある程度できるが、インドア派であり、(幼少時は)『TOKYO MXとBS11で育った』と語るほど新旧問わずアニメ作品を好む。「私にとってアニメは、大げさでなく生きる意味。この世界からアニメがなくなったら、死んじゃいます」とも述べている。漫画に関してもアニメ原作を中心に2022年時点で自宅に1,000冊、電子書籍1,000冊を保持している。石川は「セクシー女優の趣味がオタクなんじゃなくて、私の場合はオタクがたまたまセクシー女優をやっているだけ」と、これらの趣味について言及している。
初体験は高校1年生、15歳。学生時代は「自分から告白をしたことがない」と述べているが、「モテたとかじゃなく、ちゃんと好きな人とは付き合えたっていうか」と当時の恋愛環境を説明している。
ほとんどAVを見たことはなかったが、エッチなことは好きだった。好きだった理由は普通に気持ちいいから+ストレス発散。
デビューのきっかけはひとり暮らしがしたかったこと。プロの技を体験してみたかったこと。1対1で本気で向き合っている姿に感銘を覚えたから。FLASH取材では「学費のためもあった」と答えている。親にはデビュー半年後に職業を伝え、「やりたいことなら応援する」と回答をもらった。
プライベートでは正常位、寝バック、たまに騎乗位程度だったため、AVでの体位の豊富さに驚いた。またプライベートではセックス中にしゃべらないため、行為中も会話をするというAV撮影がすごい不思議だったという。
目と髪の色は茶色で、色白の顔立ちが関係者やファンに「なんちゃら坂の誰々」と言われるが、国内の女性アイドル事情に疎く「私がぜんぜんわからないので、言われても覚えてられないんです」と述べている。
好きな配信者はもこう。(アニメ以外は)テレビは観ず、インターネット配信(主にニコニコ動画配信)を見て育った。自身では闇属性のオタクと表現している。
人見知りするタイプだが、オタク気質なので趣味のこととか、気持ちが盛り上がる話がはじまると早口でめちゃめちゃ話すという。
好きな食べ物はアイスクリーム、自宅の冷凍冷蔵庫には大量のアイスクリームが常時ストックされている。毒展を通じ、2023年時点では虫食と毒きのこ類にも関心を持つ。
デビュー作以降、いわゆるパイパンである。「髪の毛以外の体毛は不要」と考えており、高校時代に親の許可を得て脱毛を行ってパイパンにした。回りの友達がパイパンが多く、「楽だよ」と聞いて「じゃ私もやろっかな」と思ったという。また全身の脱毛をしている。下半身の脱毛は母に相談したうえで高校生で永久脱毛している。
自室に陰毛およびすね毛を落とされて以来、歴代の交際相手にも脱毛を求めている他自分のベッドでセックスするのも嫌い。潔癖症である。友人にも自宅には足を洗ってから入ってもらっている他男性は自宅に入れないレベルの潔癖で、水回りは特に綺麗にしている。
舞台版月ともぐら 胸キュングランプリの感想として「舞台で演技をしたことがないし、そもそもみんなでイベントをするような経験自体が初めてだったので、会場に着くまでずっと緊張してた」「私たちはそんなに順位にこだわってなかったからね」と答えている。
   
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g-men-movie · 9 months
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G組メンバーが男子学生を前にぶっちゃけトーク!男子学生限定試写会イベントレポート
この度、8月16日(水)に『Gメン』の公開直前イベントとして男子学生限定試写会を実施!岸優太、竜星涼、矢本悠馬、森本慎太郎、りんたろー。が登壇しました。MCを務めるりんたろー。の呼び込みで客席を通ってキャストが登場するやいなや、抽選で選ばれ集まった男子学生266人から割れんばかりの拍手が!本作の主人公・門松勝太を演じた岸は「よろしくお願いします!男の子がこれだけ集まると拍手が力強いですね。いつもとは違う空気感で楽しんでいければと思います」と挨拶しました。
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本作について、男子目線で「この人のここが熱い!」と感じたポイントについて聞かれると、岸は「アクションは本当に熱かったと思います。いざアクションシーンになるとスイッチが入って、みんなの役者としてのプロ意識がみえました」と回答。竜星が「現場も暑かったよね」と言えば、すかさず矢本が「りんたろー。さんは制服もぴちぴちで」と重ねるとりんたろー。は「違うんです。あれは太ったんです。最後のシーンは撮影期間が空いたから、幸せ太りで体がデカくなってるんですよ。でも悠馬くんは作品に向けて10キロくらい増量していたのに撮影期間が空いたら、体が小さくなってるんです」と撮影の“アツい”裏話を披露。
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モテるための技を聞かれると、岸は「寝る前に香水をつけます。寝て香りが落ちるとナチュラルになって。これはマリリン・モンローもやってたんですよ!」と自信ありげに回答、さらに「モテるためにかっこいい言葉を使えるようになりたくて四字熟語を覚えていて。最近だと四面楚歌、あとは滑稽とか…」とまさかの二文字の単語が飛び出すと、「こっけい!?」とキャスト一同が持ち前の天然っぷりに驚き、場内は大爆笑!森本は「自分らしくいればモテるかなって。海が好きで、高校生の時は日焼けした肌に派手な海パンを履いてましたが……モテなかったですね」と自身のエピソードを披露。りんたろー。が「寝ないやつが一番かっこいいんですよ」とコメントすると、一同から総ツッコミが。岸は「最後に四字熟語ください」と言われると「百…」と言おうとしたが、浮かばず「森羅万象とかでいいですか?」と疑問形で返し、岸ワールド全開で会場が笑いに包まれました。
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イベント後半では、「こんな男子学生、何人いるかクイズ」と題して、会場の学生に挙手で答えられる質問を投げかけ、何人の手が上がるかを予想する企画を実施。1問目で敗色濃厚かと思われたりんたろー。が逆転し最も離れた数字を選んだ森本が罰ゲームとしてマル秘エピソードを披露することに。ハードルの高すぎる罰ゲームに頭を抱えた森本だったが、5人で輪になり小声で相談した後、意を決したようにステージのセンターに立ち「え~皆さん1分ほどお時間よろしいでしょうか」とトーク。「『Gメン』では1年G組の男子校ノリがたくさん出てくるんですが、プライベートでもG組メンバー5人のグループメールがありまして。そこに送られてくる内容の9割はセクシーなお姉さんの画像なんですね。そしてそれを送っているのはほとんど私という。男子校ノリで皆さんに笑いを届けていました」と森本が身を切ったエピソードを披露!全力でやり切った森本に、会場からは大きな笑いと拍手が集まりました。
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いよいよ来週末公開となった本作。最後は全員が作品への想いを語り、「このメンバーじゃなきゃ出せない空気感が出せたと思います」(りんたろー。)「8月25日に公開するのでまたぜひ映画館で楽しんでください」(森本)「『Gメン』を気に入っていただけたら、この作品を皆さんの手で育ててください。お願いします」(矢本)「男なら誰しも楽しめる作品になりました。皆さんで観に行っていただけたらと思います」(竜星)と挨拶。岸は集まった男子学生たち一人一人の顔を見ながら「本当に笑えて泣けて感情を出せる、様々な要素が凝縮された映画になっています。夏の思い出として、一緒に盛り上げてくれたら嬉しいです」と座長らしく締めました。 さらにフォトセッションでは男子学生達と「夏だ!青春だ!Gメンだー!!」の掛け声で会場中一体となり大盛り上がりのうちにイベントの幕が閉じました。
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millennium-bright · 4 months
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涼森れむ    すずもり れむ
(【AV女優】涼森れむのセクシー画像まとめ/男のお宝保管庫 | 男のお宝保管庫から)
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yoooko-o · 8 months
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最近の困りごとと愚痴
転職して事務職員として働いていく中で色々ありますが、同じ職場の方から差し入れを2回いただきました。
事務所で渡したら事務職員みんなに渡さないといけなくなるからとのことで、1回目は別の勤務時間が終わってから全然違う場所で頂いて、そこで終了。 2回目は休日の朝で、前回とは別の場所で頂きましたが、しきりに 「今度の休日は2人で出かけよう」 と言い出してきます。職場の年配の方なのであまり無下にできませんが、この時気になったのは会話をしている間、私の顔ではなく下心のある方向に露骨に視線を向けて話をしてきます(泣)。 私の顔を知らない、覚えていないパターンです。
その日はこの後、病院に行かないといけなかったので断り、他の休日は予定がパンパンに詰まっているので、今後の予定の見通しはたたないと断りました。
その後も、週1回のペース、それも土曜日の朝にLINEが来ます。差し入れのどさくさで個人的に誘われたら怖いので、理由をつけて必死に断っています。 そして会社の夏休み期間中にもLINEがガンガンきたので、怖くなってLINEの友達リストから削除するために、一時的にブロックしました。
どこに相談して良いのか分からなかったので、先日、就活中にお世話になったハロワの人(女性)に相談したら 「しっかり断ってください。もし信頼できる上司や先輩がいればその人に相談してください。」
相談ですか…。
ハロワに相談する前、実は社長たちに相談しました。
社長(女性)には「気にし過ぎ」 別の女性には「この会社が成り立っているのは彼らのお陰。あなたの自意識過剰な自慢話は聞きたくない」
結局、会社でも悩みを打ち明けられる人はいませんが、他の人には理解できない悩みなので諦めています。 あえて書きませんが、以前より女性特有のある部分が大きいことで悩んでいます。 特に社会人になってから、ずっとこの悩みを抱えながら生きてきました。物珍しさから見られているのは分かるんです。ただ、私が気付くほど露骨に見ないで欲しいんです。 決して今の職場に限らず、これまでも仕事の話をしている時ですら、一部の方の視線の先は書類でも顔でもなく、下心のある方向ばかりで、私の顔を知らない、覚えていないパターンです。
一時期、私に似たセクシー女優さんがいたようで、 「(セクシー女優の)○○ちゃんだよね?」 「いくらもらっているの?」 「これまで何本出演したの?」 「誘ってるでしょ?」 など、一部の男性から言われ、時には一方的に付きまとわれることもありました。
相手を刺激しないように丁重に断っては逆上される有様。 「それ以���は何も中身の無い女」 と捨て台詞を浴びせられ悔しい思いもしてきました。
同性の友人にも当然理解してもらえません。 「自慢話?」 「嫌味を言ってるの?」 「私の彼氏を誘惑しないで!関わってこないで!」 と、突然友人に絶縁宣言されたこともあります。
最近は減りましたが、男性・女性問わず初対面の人からサイズを聞かれる、女性同士ならばセクハラにならないという理由で皆の目の前で普通に触られます。1人が触ると「私も!」と、皆から触られます。
仕事の困りごとを書いていたはずが、最後は個人的な愚痴になってしまいましたが、何の悩みもなく楽しそうに生きているあなたが羨ましいって…!?
私だって悩んでいるんです!!
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kennak · 2 months
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ドラマ「セクシー田中さん」をご視聴いただいた皆様、 ありがとうございました。   色々と悩んだのですが、今回のドラマ化で、 私が9話、10話の脚本を書かざるを得ないと判断するに至った経緯や事情を、 きちんとお伝えした方が良いのではと思い至りました。 この文章を書くにあたって、私と小学館で改めて時系列にそって事実関係を再確認し、 文章の内容も小学館と確認して書いています。 ただ、私達は、ドラマの放送が終了するまで、脚本家さんと一度もお会いすることは ありませんでしたし、監督さんや演出の方などドラマの制作スタッフの皆様とも、 ドラマの内容について直接、お話させていただく機会はありませんでした。 ですから、この文章の内容は私達の側で起こった事実ということになります。   「セクシー田中さん」は一見奇抜なタイトルのふざけたラブコメ漫画に見えますが…。 自己肯定感の低さ故生きづらさを抱える人達に、優しく強く寄り添える様な作品にしたい という思いが強くあり、ベリーダンスに纏わる方々の思いにも共鳴しながら、 担当編集と共に大切に描いてきた漫画です。   ドラマ化のお話をいただき、当初の数話のプロットや脚本をチェックさせていただきながら、 最終的に私が10月のドラマ化に同意させて頂いたのは6月上旬でした。 「セクシー田中さん」は連載途中で未完の作品であり、また、漫画の結末を定めていない 作品であることと、当初の数話のプロットや脚本をチェックさせていただいた結果として、 僭越ではありましたが、ドラマ化にあたって、 ・ドラマ化するなら「必ず漫画に忠実に」。 漫画に忠実でない場合はしっ���りと加筆修正をさせていただく。 ・漫画が完結していない以上、ドラマなりの結末を設定しなければならないドラマオリジナルの終盤も、 まだまだ未完の漫画のこれからに影響を及ぼさない様「原作者があらすじからセリフまで」用意する。 原作者が用意したものは原則変更しないでいただきたいので、ドラマオリジナル部分については、 原作者が用意したものを、そのまま脚本化していただける方を想定していただく必要や、 場合によっては、原作者が脚本を執筆する可能性もある。 これらを条件とさせていただき、小学館から日本テレビさんに伝えていただきました。 また、これらの条件は脚本家さんや監督さんなどドラマの制作スタッフの皆様に対して 大変失礼な条件だということは理解していましたので、 「この条件で本当に良いか」ということを小学館を通じて日本テレビさんに 何度も確認させていただいた後で、スタートしたのが今回のドラマ化です。   ところが、毎回、漫画を大きく改編したプロットや脚本が提出されていました。 ・漫画で敢えてセオリーを外して描いた展開を、よくある王道の展開に変えられてしまう。 ・個性の強い各キャラクター、特に朱里・小西・進吾は原作から大きくかけ離れた 別人のようなキャラクターに変更される。 ・「性被害未遂・アフターピル・男性の生きづらさ・小西と進吾の長い対話」等、 私が漫画「セクシー田中さん」という作品の核として大切に描いたシーンは、 大幅にカットや削除され、まともに描かれておらず、その理由を伺っても、 納得のいくお返事はいただけない。 といったところが大きなところですが、他にも細かなところは沢山ありました。   「枠にハマったキャラクターに変えないでいただきたい。 私が描いた「セクシー田中さん」という作品の個性を消されてしまうなら、 私はドラマ化を今からでもやめたいぐらいだ」と、何度も訴え、 どうして変更していただきたくないのかということも丁寧にご説明し、 粘りに粘って加筆修正し、やっとの思いでほぼ原作通りの1〜7話の脚本の 完成にこぎつけましたが…。   脚本家さん、監督さんといったドラマ制作スタッフの皆様と、私達を繋ぐ窓口は プロデューサーの方々のみでしたから、プロデューサーの方々が当初「ドラマ化の条件」として 小学館から日本テレビさんに伝えていただいた内容を、 どのように脚本家さんや監督さん、ドラマ制作スタッフの皆様に伝えていらっしゃったのか、 残念ですが私達には知る術はなく、 当初お伝えした「ドラマ化の条件」はどうなってしまったのだろう?という 疑問を常に抱えた状態での加筆修正の繰り返しとなって、 その頃には私も相当疲弊していました。   そして、私があらすじ、セリフを準備する終盤のドラマオリジナル展開は 8話〜10話となりましたが、ここでも当初の条件は守られず、 私が準備したものを大幅に改変した脚本が8話〜10話まとめて提出されました。 特に9話、10話の改変された脚本はベリーダンスの表現も間違いが多く、 ベリーダンスの監修の方とも連携が取れていないことが手に取るように分かりましたので、 「当初の約束通り、とにかく一度原作者が用意したあらすじ、セリフを そのまま脚本に落としていただきたい」 「足りない箇所、変更箇所、意見はもちろん伺うので、脚本として改変された形ではなく、 別途相談していただきたい」 といったことを、小学館から日本テレビさんへ申し入れをしていただきましたが、 その後も、大幅な改編がされたプロットや脚本が提出され、 それを小学館サイドが「当初の約束通りに」と日本テレビさんにお戻しするという作業が 数回繰り返されたと聞いています。 最終的に、日本テレビのチーフプロデューサーの方から「一度そのまま書くように」との 指示が出たとも伺っていましたが、状況は変わらぬまま約4週間が過ぎてしまいました。   ドラマの制作スケジュールのリミットもどんどん迫っていましたので、 本当はドラマオリジナルとなる8話〜10話全ての脚本を拝見してオリジナル部分全体で、 加筆修正をさせていただきたかったのですが、8話だけ、 何とか改変前の内容に修正させて頂いて、日本テレビさんにお渡しすることになってしまいました。 9話、10話に関する小学館と日本テレビさんのやりとりを伺い、 時間的にも限界を感じましたので、小学館を通じて9話、10話については、 当初の条件としてお伝えしていた通り、 「原作者が用意したものをそのまま脚本化していただける方」に交代していただきたいと、 正式に小学館を通じてお願いしました。   結果として、日本テレビさんから8話までの脚本を執筆された方は 9話、10話の脚本には関わらないと伺ったうえで、 9話、10話の脚本は、プロデューサーの方々のご要望を取り入れつつ、私が書かせていただき、 脚本として成立するよう日本テレビさんと専門家の方とで内容を整えていただく、 という解決策となりました。   何とか皆さんにご満足いただける9話、10話の脚本にしたかったのですが…。 素人の私が見よう見まねで書かせて頂いたので、私の力不足が露呈する形となり反省しきりです。 漫画「セクシー田中さん」の原稿の〆切とも重なり、相当短い時間で脚本を 執筆しなければならない状況となり、推敲を重ねられなかったことも悔いてます。 9話、10話の脚本にご不満をもたれた方もいらっしゃるかと思います。 どのような判断がベストだったのか、今も正直正解が分からずにいますが、 改めて、心よりお詫び申し上げます。   最後となりましたが、素敵なドラマ作品にして頂いた、素晴らしいキャストの皆さんや、 ドラマの制作スタッフの皆様と、「セクシー田中さん」の漫画とドラマを愛してくださった 読者と視聴者の皆様に深く感謝いたします。     2024.1.26   芦原妃名子     ※こちらのブログ、10年も放置してしまったため、1日の訪問者数が既に一桁でして… なので今回、X(旧Twitter)新規アカウントを作って、同時にご報告させていただいてます。   芦原妃名子 @ashihara_hina
ドラマ『セクシー田中さん』について | 芦原妃名子 ブログ
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0663lovesdq3 · 8 months
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すりめさん から
以前エアスケブにてすりめさんマイキャラの勇❤︎賢を描いたお礼にと、うちの賢エルマーさんと勇ロゼアちゃんを描いてくださいました😭🙏… なんとまあお美しい…😭💕❤️頂いた時とってもコーフンしましたよぉお!(3回目) あまりに美麗で心臓止まりそうでした! 優男感バッチリかつセクシーさが垣間見えるエルマー氏に 隣でほほ染めてエルマー氏を見つめるロゼアちゃんがとても愛らしくて感激です😭💕すりめさん、大変美しいお礼絵をありがとうございました!おるるはやはり『しあわせもの』です😭
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dvdhappycom · 2 months
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【ペリカ乱交アヘ×2忘年会】まさにハーレム♥女3人VS男2人でハメまくりパーティー (Disc-2)
【ペリカ乱交アヘ×2忘年会】まさにハーレム♥女3人VS男2人でハメまくりパーティー (Disc-2) スタジオ: FC2 更新日: 2024/03/05 時間: 53分 女優: 年末年始は、帰省やら旅行やら、大掃除で断捨離して新しいモノに入れ替えたり…新たな一年をフレッシュな気持ちで迎えるために服や靴を新調したりなどなど、 何かと物入りになってくるのは、世の女性達もきっと同じなんでしょうね。 そんな理由からアポが同時期にガッツリ被ってしまった3名の女性。 3人の女性を並べて脱いでもらいその、美しい肌やボディラインをたっぷりと堪能。セクシーなポーズを取ってもらったり、色々と冒頭から楽しませてもらいました。 他の女性にもみられているという新鮮なシチュエーションの中で照れ恥ずかしそうに笑う皆さんとってもキュートでたまり ***********************************
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koshian · 1 year
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「コロナ禍に加え、昨年6月に成立した通称『AV新法』により、AVの現場は大きな打撃を受けた。これはアダルトビデオへの出演の強要を防ぐため、AVの制作メーカーなどに規制を求める法律ですが、新法の成立にともない、メーカーが法への対応に追われ、一時期はほとんどの現場がストップしてしまったといいます。特にセクシー男優にとっては厳しい状況が続き、あのカリスマ男優・しみけんさんですら撮影数が激減して、月たった2本の出演で、収入がヒトケタしかなかった時期もあったそうです」
【トー横とは何だったのか「後編」】全ては「ハウルの急死」で変わった…No.2が明かす「心友」との濃密な2年間|NEWSポストセブン
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mlyzvt-no2157 · 1 year
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フリーランスに憧れて色々考えていたら前の職場の珍エピソードを色々思い出してしまった
定年後にフリーランスに転身した元同僚の先輩(私と全く同じ仕事をしていた)に「私も、ここ数年、毎年1月頃になるとフリーランスに転身しようかなって思うんですよね。前の会社では日本に居る時(私の場合、だいたい1年のうちの3分の2を海外の取材対象地区で過ごし、残りの3分の1を日本で過ごしていた。今は外資系の別の同業他社に転職し、同じ仕事をしていたが、その会社で4年ほど前に部署異動したため、海外に行くことや記事を執筆することが激減し、日本でチマチマ翻訳をしていて、記事そのものはときどきしか書いていない)は、会社で面白い事がいっぱい起こっていたのに、今は会社で全然面白い事が起こらないんですよね~。しかも、戦地を離れたから、なんか緊張感の無いのほほんとした暮らしをしていて、これでいいのかなって思うんですよ。」と相談したところ、先輩曰はく、私の前の職場は変な人が多過ぎたから、しょっちゅう面白い事が起こっていただけで、会社を辞めてフリーランスに転身しても、面白い事なんて起こらない。しかも、護衛を自費で払わなければならないから、収入は激減するし、防弾チョッキなどの備品も自費になるから、今の会社に特に不満が無いのなら、フリーランスに転身しない方がいいよ、と言われてしまった。
言われてみれば、今の会社はかなりホワイトな会社で、有給完全消化を目標としており、部下の有給消化率が8割を下回っていれば、管理職の私の査定が下がってしまい、私自身も毎年有給は完全消化している。そのほか、体調不良のときは、有給を使わなくても病休(給与は出る)もあるし、女子社員は生理休暇もきちんと消化している社員が多いし、軍事部門時代は、帰国後は10日間の特別休暇があった。そのほかにも、誕生日休暇や結婚記念日休暇、リフレッシュ休暇(10日/年)、残業や休日出勤は基本的に禁止、でも残業や休日出勤をしたら手当は100%支払って貰えるなど、恐らくは、かなり恵まれた職場だと思う。 唯一の不満は、前に勤めていた会社のように珍事件が起こらない事ぐらいであるので、フリーランスに転身した先輩社員の言うように、簡単に辞めてしまうのはもったいない気がする。
先輩社員の言う事は的を得ていて、確かに、前に勤めていた会社には面白い人(変な人と言ったほうが正しいような気がするが...)がたくさんいた。特に営業部は面白い個性的な人の巣窟だった。あんな面白い人達には、あの会社でしか出逢ったことはない。 tumblerに一部のエピソードを書いているけれど、特にインパクトのある珍エピソードを簡単に、箇条書きにしてみた。
①元々はノンケだったのに、某国のホテルで出張ゲイ風俗に間違えて電話をかけたことをきっかけに、すっかりゲイになった、高身長、イケメン、スタイル抜群、仕事もできるハイスペック男性
②黒地にスパンコールやフリフリのレースが付いている超セクシーなメンズブラをしていたイケメンで爽やかで背の高いおじさん営業マン。(ちなみに彼がメンズブラをしていると分かった時は、インターネットが普及しておらず、ネット通販などもなく、メンズブラを買うには特殊なお店に行くしかなかった時代である)
③同じ苗字の人が他に6人も社内に居るからという理由で、自分の一人称を社内・社外関係なく「ターくん」と言っていた執行役員クラスの男性
④渋谷を歩いていたら、AV男優にスカウトされたと嬉しそうに会社中に喋りまくっていた40代のYさんというカメラマン。ちなみに、YさんはAV男優の話はその場で断ったらしい。
⑤ ④のエピソードに尾鰭、背鰭、胸鰭を付けて「YさんがAV男優にスカウトされて、しかもYさんが出演するのは、普通のAVではなく、カリスマAV男優のお相手をするゲイAV男優として、華々しくAV界でデビューし、Yさんが出演するAVのDVDの初版が500万枚発売される」と社内だけでなく、社外や取引先の人にまでデマを流したロバート・レッドフォード似の二枚目の営業マン
⑥単身赴任に寂しさが耐えられず、会社のトイレで尻の穴に湯飲みを挿れたら、抜けなくなって(「尻~尻~尻~!!!」と叫びながらトイレの前の廊下で倒れてのたうち回っているところを発見したのは私である。ちなみに会社常駐の産業医も湯飲みを抜こうと試みたが、湯飲みは完全に尻に入り込んでおり、我々の手で湯飲みを抜くのは不可能だった)救急車で運ばれ、尻から湯飲みを出すという、恐らく病院でも滅多に無いであろうことが容易に想像できる珍緊急手術を受けた営業マン (後日、なぜ、尻に湯飲みを入れたのか本人に聞いてみたら、「一人暮らしで寂しくてたまらなかったから、最初、尻にボールペンを入れたらそれが快適で、徐々に尻に入れるものが、マジックペン、キュウリ、ごますり棒、なすびになって、会社で尻が寂しくて堪らなくなったから湯飲みを入れた」と語っていた)
⑦雨の日、私がトヨタのレースクイーンの傘(トヨタのディーラーに行ったときにもらったもの)をさして早退するとき、たばこ休憩中のロバート・レッドフォード似の営業マンに会った。彼は私が持っているレースクイーンの傘をまじまじ見つめていたが、私は余計な事は何も言うまいと黙って「お先に失礼します」とだけ言って退社した。すると翌日には会社中の人に、なぜか“私の母は元レースクイーン”というデマが広まっていた。
⑧たまたま、休日に私と夫が銀座で歌舞伎を観に行くために、歩いているところを目撃した男性営業マン(金融資産を10億円強保有しているほか、サラブレット2頭、高級ぶどう農園の持ち主で、働かなくても食べていけるが、暇つぶしとボケ防止に働いているという変わり者)が、私の夫に一目惚れしたと会社中に言いふらしていた。
⑨自分の顔に自信があるのか、パソコンの壁紙を自分の顔のアップ写真にしている営業マン。ちなみに、その営業マンは元は私のいる部署に所属しており、かつてユーゴスラビア崩壊についての外部セミナー講師をしたとき、自分のPCを持って行き、セミナーが始まるまでの間と休憩時間中、セミナー会場のスクリーンには彼のドアップの顔が写されていた。
⑩実際にやってみたことがなくても、やり方の本を読んでいるだけでどんなスポーツも出来るようになると勝手に思い込んでいる営業マン(スキーをしたことが無い)が、私(スキーのインストラクター免許保持者)にスキーの滑り方を手取り足取り教えてくれた。
なんか、挙げていったらキリがないので、ここまでにしておくけれど、前の会社では、上記の10エピソード以外にも珍事件や変な出来事はしょっちゅう起こっていた。 こうして冷静になって考えると、前の会社に戻らない限り、私が楽しんでいた「珍事件」「珍エピソード」は起こらないような気がする。 でも、この年齢での転職は難しいし、前の会社も人が入れ替わっている事が予想できるので、以前ほど面白い職場ではなくなっているような気がする。
結論としては、今の会社に在籍し続けるのがベストという事に至った。
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t82475 · 9 months
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梢ちゃん、初めてのイリュージョン
1. 大阪から東京へ引っ越して、あっという間に1学期が過ぎた。 新しい学校で仲良しの友達もできたし、まあどんな環境にもすぐに適応するのがウチの強みやな。 弟の湊(みなと)は転校先の小学校に慣れなくてちょっと苦労している感じ。 それで母ちゃんが新聞の折り込みチラシで見つけた小学生向けの造形美術教室へ行ってみたらどうか、と提案してきた。 湊はウチと違(ちご)て繊細やもんね。 ゾーケイとかビジュツとか、そういうんは向いてると思う。
母ちゃんは教室へ電話を掛けて見学の予約をした。 土曜日午後のクラス。 「梢(こずえ)も一緒に来て」 「えぇー、ウチも?」 「湊は小2やし一人で行かされへんでしょ? いつもママが付き添えるとは限らへんし、そのときはあんたが連れてくの」 「あーん、貴重な週末やのに。母ちゃんのいけずー」 「そろそろ『お母さん』かせめて『ママ』って呼んでくれへん? いつも成○石井で母ちゃんって大声で叫ばれるの恥ずかしいんやけど」 「『おかん』って言われるよりええやろ? それに高級スーパーやゆうて恥ずかしがるんは田舎モンやで。だいたい成○石井くらいアベノ橋にもあったやんか」 「あ、そうか」 「分かったらよろしい、母ちゃん」 「そうやって親を煙に巻くの止めなさい」
2. そんな訳で3人で見学に来た造形美術教室。 三田さんというおばちゃんの先生が教えていた。 生徒は10人ほどで、それに保護者のパパとママが何人か来ている。 この日はカラーキャンドルを作っていた。 使い古しのろうそくとクレヨンを削って湯せんにかける。 何色か溶かして好きな順番で型に流し込めばカラフルなキャンドルが出来上がる。
「桧垣湊くんね? よかったら一緒に作らない?」 先生に誘われて湊は頷いた。 「あのっ、ウチもやらせてもらっていいですか!」 「こら梢!」 母ちゃんが止めようとしたけど、先生は笑って許してくれた。 「湊くんのお姉さんね? もちろんどうぞ」 「桧垣梢ですっ。中学2年です! ヨロシクお願いします!!」 だってキャンドル作り、すごい面白そうなんやもん。
「うわぁー、綺麗やん!」 どや、この色のチョイスはなかなかのもんやろ? 「水色を入れたいの? ええで、お姉ちゃんが一緒に削ったげる」 クレヨンを削るのを手伝ってあげた。この教室、こんな小っちゃい子にもナイフ使わせるんか。 「ボク! そこ指入れたらあかんっ。熱いでぇ~!」 湯せんの中に指を入れかけた男の子を止めた。ホットプレートの扱いも注意させんとあかんなぁ。
気が付けばウチは子供たちの輪の中にいてあれやこれや世話をしていた。 先生は後ろに立って笑っていた。
3. 「この娘が一番楽しんだようで申し訳ありません」 他の生徒さんたちが帰った後、母ちゃんが謝った。 ま、ウチを連れてきたらこうなるのを予想せんかった母ちゃんのミスやな。 「いいんですよ。よかったらこれからも毎週来てくれたら助かるな、梢ちゃん」 「ええんですか?」 「子供、好きでしょ?」 「ハイッ、好きです! ・・母ちゃん、ウチの分の月謝もお願い」 「あのねぇ」 「月謝なんて要らないわ。むしろお給料払わないといけないくらいよ」 「えぇ! お給料もらえるんですか!」 「な訳ないやろ」 母ちゃんがウチの頭を小突いた。
「ところで、」 母ちゃんは先生に向かって聞いた。 「三田、静子先生ですよね?」 「はい」 「覚えてませんか? 30年以上前ですけど京都の中学校で」 「京都? 確かに昔、京都で教師をしていましたが」 「私、美術部でお世話になった鈴木です」 鈴木っちゅうんは母ちゃんの旧姓やな。
「・・鈴木純生(すみお)さん? あの、捻挫して松葉杖の」 「はい!」 「きゃあ~っ」「きゃあ~っ」 母ちゃんと三田先生は両手を握り合った。 それからハグして、その場で跳ねながら一回転する。よお息が合うもんやと感心した。
「チラシでお名前見て、もしかしたら思ってたんです」 「懐かしいわ!」 「よかったら、あらためて昔のお話させてください」 「そうね、そうしましょう!」
・・後ろのドアが開く気配がした。 「先生、これも倉庫に置かせてもらっていいですか」 振り返ると背の高いお兄さんが立っていた。 その後ろには可愛いお姉さんもいる。 お兄さんは大きな丸いモンを抱えていた。 イケてない兄ちゃんやな。この、もさぁっとした感じ。 ウチの見立てやと30は超えとるな。もちろん彼女いない歴イコール年齢や。 それと比べてお姉さんはずっと若くてキュート。きっとピチピチの女子高生。
「ああ、まだ生徒さんがいましたね。出直します」 「いいのよ。もう済んでるから。・・それで何を置きたいの?」 「このボールです」お姉さんが答えた。 「くす玉なんだって」 「正確には人間くす玉です」 人間くす玉って、いきなり謎のワード。
「くす玉っ!?」 素っ頓狂な声を上げたのは母ちゃんだった。 「まさかそれ、S型の人間くす玉・・」 「よく分かりますね」 お兄さんが言った。 「あなた何者ですか?」
母ちゃんは両手で胸を押さえて深呼吸して、それから一人で叫んだ。 「きゃあああ~!!」 さっき三田先生とシンクロして叫んだときよりずっと大きな声だった。 皆が驚いて見守る中、母ちゃんだけが絶叫しながらぴょんぴょん飛び跳ねていた。 46歳の母ちゃんが急に若返ってハタチになったみたいに見えた。
4. 次の土曜日の教室。 ウチは一人で湊を連れて来た。 母ちゃんは前の晩からどこかへ出かけ、朝になって上機嫌で帰って来てグーグー寝ている。 ええ歳の主婦がそないな夜遊びしてええんか? 父ちゃんは笑ってたから許してるんやろうけど。
今日の造形美術教室の題材は千切り絵だった。 いろいろな色の和紙をハサミを使わずに裂き、糊で貼って綺麗な絵にする。 子供たちは一生懸命。ウチも一緒に絵を作る。 やっぱり楽しい。 ウチには造形美術の才能があるんやないか。
「みんなーっ、クッキーだよ! あたしの手作り!!」 れいらさんがお菓子を持ってきてくれた。 玻名城(はなしろ)れいらさんは先週出会ったあの高校生だった。 造形美術教室の卒業生で、ときどき子供たちに差し入れしてくれる優しいお姉さん。
「イッくんは二日酔いらしいです」 「男のくせに駄目ねぇ」 れいらさんが報告して三田先生が笑った。 イッくんとはあのお兄さんのことで、本名はえーっと、酒井功(さかいいさお)さんやったな。 れいらさんと同じく造形美術教室のOBで今もいろいろお手伝いしてくれているらしい。
「いったい何人で飲んだんですか? 先生」 「5人ね。イッくんと桧垣純生さんと私。それに桧垣さんの知り合いっていうモデル事務所の社長さんと、京都から来たイベント会社の社長さん。イッくん以外は全員女性よ」 「えっ、ウチの母ちゃんも一緒やったんですか?」 「そうよ。昔のお話が沢山できて楽しかったわ」 「社長するような人と母ちゃんが知り合いとか、知らなかったです」 「面白い人たちだったわ。皆さんお酒もぐいぐい飲むし、盛り上がっちゃった」 「先生もぐいぐい飲んだんでしょ?」 「おほほほ」 「イッくん可哀想。おばさんたちに飲まされて」 「んま、れいらちゃんったら失礼なこと言うわねー」 「ウチにも分かります。30過ぎのおじさんでも、おばちゃんたちから見たら若い男の子ですもんね。そら可愛がられますわ」 「梢ちゃんまだ中学生でしょ? 何でそんなことが分かるの?」 「えへへ、そうゆうんは得意なんです」 「でも30は可哀想よ。彼25歳だもの」 「うわぁ、ホンマですか~! ウチが言うたってチクらんといてくださいっ」 「あはは」「きゃはは」
5. 家に帰って、ウチは母ちゃんから若い頃の話を聞いた。 母ちゃんは京都の会社でイベントの司会やイリュージョンのアシスタントをしていた。 イリュージョンって、あのマジックのイリュージョンなのか。 二十歳のときの写真と言って見せてくれたのは、チャイナ服の母ちゃんが透明な箱の中に出現したところだった。 腰まで割れたスリットから生足出して、きらきら輝く笑顔で手を振っている母ちゃん。 今の母ちゃんと同じ人とは信じられないくらいに綺麗だった。
謎の『人間くす玉』についても教えてもらった。 人間くす玉は同じ会社のアトラクションで、中から女の子が飛び���すくす玉なんだって。 先週イッくんが抱えていたのは一番小さなサイズのくす玉。 「彼がクレクレしたから無料であげたって社長が言ってたわ。意味分からへんよね」 ウチにも意味が分かりません。
夜、れいらさんから LIME のメッセージが届いた。 『明日イッくん家に行くの。梢ちゃんも一緒にどう?』 『行きます!』 『イリュージョンを見せてくれるんだって』 またイリュージョン!? 後にして思えば、それはウチが新しい世界に足を踏み入れるお誘いだった。
6. イッくんのマンション。 「いらっしゃいませ!」 ドアを開けて迎えてくれたのは綺麗な女の人だった。 「あなたが梢ちゃん? 酒井多華乃(たかの)です。よろしくね」 「多華乃さんはイッくんの奥さんだよ。先月結婚したばかり!」 ほぇ~。ばりばりの新婚さんやないですか。 多華乃さんは七分丈スパッツの上にニットのサマーセーターを着ていた。セーターの襟ぐりが大きくて谷間がちらちら。 こんなセクシーな奥様がいるやなんて、この間は「彼女いない歴イコール年齢」とか思てゴメンナサイ!
リビングに案内してもらうとイッくんが待っていた。 ちゃんとお話しするのはこれが初めてだった。 「お招きありがとうごさいます! ・・あの、ウチも『イッくん』って呼ばせてもらってええですか?」 「いいけど?」 「実はどう呼ぶか寝ないで考えました。『イッくん』はちょっとナレナレしい、『イサオさん』はヨソヨソしい、そやかゆうて『イッさん』やと大阪のおっちゃんみたいで」 多華乃さんがぷっと笑う。 「なんでやっぱり、れいらさんと同じ『イッくん』で行かせてください!」 「梢ちゃんって面白いね」 よっしゃ、ウケてくれた! ウチは心の中でガッツポーズをする。
「イッくん、二日酔いは治った?」 れいらさんに聞かれてイッくんは頭をかいた。 「ああ、酷い目にあったけど、タカノがいてくれたから・・」 「熱いねーっ」 大喜びで冷やかすれいらさん。 いつものウチなら一緒に囃し立てるとこやけど、さすがに初対面で遠慮したのは我ながらエライと思う。
「・・んじゃ、さっそくやろうか」 「イリュージョン!?」 「うん、新作だよ。この場所に招かれたゲストだけが見れる限定イリュージョン。そして記念すべき最初のゲストが君たちだよ」 ぱちぱちぱち。れいらさんが拍手した。 今度はウチも一緒に思いきり手を叩いた。
7. 小さなテーブルを挟んで4人がソファに座った。 手前のソファにウチとれいらさん。 向かい側にイッくんと多華乃さん。 こちらから見て向かって左にイッくん、右に多華乃さんが座っている。
イッくんは多華乃さんの腰に左手を回すと、ぐいっと引き寄せた。 多華乃さんがイッくんに密着する。 ニットの襟がでろんと伸びて白い肩が出た。その肩にブラ紐はなかった。 あの、それはお客さんが男性のときに目を惑わすための演出ですか。 女でもドキっとするんですけど。
「これはサテンの袋。長さ2メートルあるのでうちの妻が全部入ります」 イッくんは多華乃さんを左手で抱いたまま、床の袋を右手で拾い上げた。 紫色でつるつるした光沢のある袋だった。 それを多華乃さんの頭から被せる。もぞもぞと右手だけで身体全体を覆ってゆく。 ・・そやから、わざわざ密着してそういう作業をするのは何でですか。 すごくエッチに見えるやないですか。
足先まで袋を被せた。 「足あげて」 多華乃さんの膝がぴょんと伸びて、目の前に袋の先が突き出された。 「れいらちゃん、袋の口をくくってくれる」 「これでいい?」 れいらさんはサテン袋の口を絞って結んだ。
「ありがとう」 相変わらずイッくんは袋に入った多華乃さんを左手で抱いたままだった。 つるつるしたサテンの袋を右手で撫でる。 多華乃さんのボディラインがはっきり分かった。 膝、腰、頭。 うわ、そこは多華乃さんの胸。 いくら奥さんやからゆうて、人前でそないに揉みしだいたらアカンでしょ。
「次はこのシュラフ(寝袋)。梢ちゃん、シュラフって知ってる?」 「ええっとキャンプとかで使うモンですよね」 「そう、携帯用の寝具だね。綿が入ってて暖かいんだ。・・これを被せるから手伝ってくれるかい?」 イッくんに指示されてシュラフを今度は多華乃さんの足の方から被せた。 腰の下を通すとき、イッくんは左手に抱いた多華乃さんを持ち上げて通し易くしてくれた。 頭まで被せ終えると、脇のファスナーを上まで閉めた。
「こっちは縄で縛るよ。・・ん? どこかな」 右手で足元をまさぐった。 「れいらちゃん、そっちに紙袋が置いてない?」 「ええっと・・、あった!」 ウチとれいらさんが座るソファの後ろに紙袋があった。 「そこに縄が入ってるから、それでここを縛って。できるだけきつく」 れいらさんはイッくんのソファの後ろに回り、言われた通りにシュラフの口に縄を巻いて縛った。
「二人ともご苦労様でした。後は座って見てね」 ソファに座ったイッくん。 ウチとれいらさんはその反対側に座っている。 イッくんの左手はシュラフ(の中の多華乃さんの腰)を抱いたまま。
「いま、タカノは二重の袋の中。暖かい、というより暑いだろうね。呼吸するのも辛いかもしれない」 右手でシュラフを押さえた。多華乃さんのちょうど顔にあたる部分。 「この中で美女が苦しい思いをしていると考えたら、・・ちょっと興奮するよね」 「イッくん! そういうフェチな妄想してる場合じゃないでしょ! 梢ちゃんも見てるのに」 「え、ウチ? 何のことですか?」 分からないふりをしたけど、二人の会話は何となく理解できた。 じっと我慢してる多華乃さん。たぶん本当に苦しい。 そんな多華乃さんを抱きながら「興奮する」と言ったイッくん。ドSやんか。
「ごめんごめん。イリュージョンに戻ろう」 イッくんは右手でシュラフの口を縛る縄を掴んだ。 「いくよ。・・それ!!」 手前に引いた。 シュラフは腰の位置で二つに折れ曲がった。 「もう一回!」 すぐにシュラフの足先を掴んで持ち上げた。 二つ折りのシュラフが四つ折りになった。
「え」「え」 ウチとれいらさんは揃って声を上げた。 「二人で上から押さえてくれるかい」 言われた通りシュラフを押さえると、空気がしゅうっと抜ける音がした。 シュラフは四つ折りのまま潰れて平らになってしまった。
「えーっ、どうして!?」 「多華乃さんは!?」 二人で騒いでいると多華乃さんの声がした。 「お疲れ様、お茶にしましょ♥」 リビングに隣り合ったキッチンに多華乃さんがいた。 紅茶とケーキを乗せたトレイを持って笑っている。 少しだけ乱れた髪。少しだけ紅潮した頬。 とても色っぽかった。
8. 「いったいどうなってるの!?」 「それは内緒。今のところお客さんが来た時に見せられるのはこのイリュージョンだけだからね」 イッくんはタネを教えてくれなかった。 「あんなにたくさんあったイリュージョンの機材はどうしたの?」 「ほとんど人にあげるか倉庫に入れちゃったんだ。これからまた新しいのを作るよ」 「新居に汚いものを置くなって、三田先生に言われたみたい。私は気にしないんだけどね」 多華乃さんが補足してくれた。 「まあ彼のアパートにいろいろ怪しいモノがあったのは確かね」 「怪しいモノはないだろ、タカノ」「うふふ」 「イッくんはね、何でも自分で作っちゃうんだよ。イリュージョンの道具から吊り床まで」 「スゴイですね! 吊り床って何ですか?」 「あ、ゴホンごほんっ」「・・ちょっと早いかな? 梢ちゃんには」 「???」
いろいろ話をしてイッくんと多華乃さんのことを教えてもらった。 二人は同じ大学で知り合って、一緒にイリュージョン同好会を設立した。勤めるようになってからも仲間と活動を続けている。 マジックの競技会にオリジナルのイリュージョンを出して賞を獲ったこともある。 たまに造形美術教室の子供たちにもイリュージョンを見せてくれているんだって。
「最近はれいらちゃんも参加してくれてるんだ。梢ちゃんはイリュージョンをしてみたいって思わない?」 「やりたいです。ウチもあんなすごいイリュージョンができるようになりますか?」 「できるわよ。私も最初は何も知らなくて始めたんだもの」 「ならウチの親が許してくれたら。あ、日曜日しかダメですけど、いいですか?」 「ぜんぜん大丈夫」
「梢ちゃんを誘おうと思ったのは訳があるの」 れいらさんが説明してくれた。 「三田先生、10月に還暦を迎えるのよ」 「カンレキって?」 「60歳のことだよ」 「先生そんなお歳やったんですか」 「だからお誕生会を企画してるの。そこでイリュージョンも見せようって」 「ははぁ」 「いつもだったらイッくんが多華乃さんとやるんだけど、たまにはサプライズもいいでしょ?」 イッくんと多華乃さん、れいらさん。3人がウチを見て笑っている。 まさか。 「れいらちゃんがものすごく推すんだ。新しく来た梢ちゃんっていう中学生がとてもいい子だって」 「あのウチそんないい子では」 「僕も梢ちゃんと会って思ったよ。是非、誕生会のイリュージョンをやって欲しい。・・タカノはどう?」 「大賛成よ。私も梢ちゃんのことが大好きになっちゃった」 「決まりね。マジシャンはあたし、アシスタントは梢ちゃんだよ!」 れいらさんが宣言した。 どうやらウチはいつの間にかイリュージョンに出ることが決まっていたらしい。 母ちゃん、ウチ、母ちゃんと同じイリュージョンのアシスタントするんやで。怒らんといてな。
「実はこんなのを設計しているんだ」 イッくんはノートに描いた図面を見せてくれた。 スーツケース?の中に膝を曲げて入った女の人のシルエットが描かれていた。 「タカノ用に描いたんだけど、梢ちゃんなら問題ないはずだよ」 「もしかしてウチがこれに入るんですか?」 「そうだよ。それで外から剣を刺すんだ」 「えええ~っ!!」
9. 還暦祝いなんて勘弁してちょうだい。 はじめのうち三田先生はお誕生会を嫌がった。 それでも造形美術教室の卒業生がたくさん来る、保護者の皆さんもお金を出し合って準備してくれると聞いて抵抗を断念した。 「ありがとう! ・・でも赤いちゃんちゃんこなんて着せようとしたら、その場で逃亡するわよ」
母ちゃんはウチがイリュージョンするのを嫌がるどころか大喜びしてくれた。 「三田先生のお誕生日にイリュージョン? 素敵やないの!! それであんた衣装はどうするの?」 「んー、まだ何も決まってへん、と思う」 「マジシャン役はあの高校生の女の子ね? よーし、母ちゃんがまとめて面倒みたげる!!」 母ちゃんはイッくんの携帯の連絡先を聞いていたらしい。 勝手に電話して衣装製作の了解を取り、るんるん楽しそうに準備を始めたのだった。
10. 「スーツケースが手に入ったんだ。サイズをチェックしたいから来てくれる」 次の週、連絡があってウチは一人でマンションへ来た。 イッくんと多華乃さんが迎えてくれた。
さっそくスーツケースを見せてもらう。 「メ○カリで買った中古品なんだ。これをイリュージョンに使う予定」 それは思ったより小さかった。 立てて置いたら腰くらいの高さしかない。 「入ってくれるかい。梢ちゃん」 「あ、はい」 いきなりですか。 ええですよ。そのつもりでスカートやのうてショートパンツ穿いてきましたし。
イッくんが広げたトランクの中にお尻をついた。 「両手は後ろに回してくれるかい」 「後ろですか?」 「そう。手錠掛けるつもりだから」 「てじょう?」 「うん、後ろ手錠。動けないように」 !!
「イサオ! イリュージョン初体験の女の子にそんなストレートな言い方はダメっ」 多華乃さんが叱ってくれた。 「梢ちゃんフリーズしてるじゃない。・・心配しないで、梢ちゃん。マジック用の手錠だから自分で外せるわ」 「身の危険を感じました。ウチは生還できるんでしょうか?」 「んー、大丈夫だと思うよ。しらんけど」 イッくんがのんびり答えた。 ウチの関西人アンテナが反応する。 「あ、今『しらんけど』言いました? ウチも使うチャンス伺ってたんですけど」 「一度言ってみたかったんだよ『しらんけど』。今の使い方でいい?」 「グッドです。イッくん大阪でやっていけますよ」 「ナニアホナコトイッテンネン」 今度は多華乃さんが言った。 「多華乃さん、それは東京のヒトがやると割とスベるんで止めた方がええです。あとイッテンネンやのうてユーテンネンです」 「難しいのねぇ」「ドンマイです」 「ねえ、そろそろ続きをやらない?」 「イッくん人のギャグには冷淡ですねー」 「うふふ。冷たいのも彼の魅力よ」 はいはい、ごちそう様です。
トランクの中で横になった。 身体を丸くして両手を後ろに回す。 「もっと顎を引いて頭を下げてくれる」 「はい」 「あぐらを組む感じで。もうちょっとお尻下げて。・・OK、そのポジションをよく覚えておいてね」 「了解っす」 外にはみ出した髪を多華乃さんが直してくれた。 「大丈夫だね。では蓋するよ」 カチャ。 トランクの蓋が閉じて真っ暗になった。 頭の後ろが押し付けられて痛かった。 ぎゅっと折りたたんだ膝と脛、足の甲も前に当たってキツイ。 狭いやん! 「起こすよ」 ぐらり。 お尻に体重が乗った。 すっと身体が沈んで後頭部に余裕ができた。 足は全然動かせないけれど、少しだけほっとした。
「肩を捩じって、片手ずつ前に出してみて」 ごそごそ。 あ、出せた。 「右手で左の壁、左手で右の壁。触れるでしょ?」 はい、触れます。 「あとはまた両手を背中に戻す」 ごそごそ。 戻せました! 「ここまでできたら問題ないよ。ちゃんと生還できるから安心して」 はい! 「何度も練習して慣れてね。出してって言ってくれたらすぐに開けるから」 分かりました!
11. 「・・梢ちゃーん、大丈夫?」 声が聞こえた。 この声は、れいらさん!? 「はーい、大丈夫ですぅ。れいらさんですかぁ?」 「そうだよー。もう15分くらい経ったっていうから開けるよー」 え? 15分も?
ぐらり。 ウチを閉じ込めていた空間が横向きになった。 カチャカチャ音がして蓋が開く。 イッくんと多華乃さん、それにれいらさんがウチを見下ろしていた。 あ、えーっと。 「じゃーんっ、たった今、囚われの美少女が救出されました!」 あかん、誰も笑てくれへん。 仕方ないので、自分で「えへへ」とごまかして起き上がった。
「大丈夫みたいだね。静かなままだから、ちょっと心配になって」 イッくんが言った。 「ぜんぜん大丈夫です。・・何か馴染んでしもて、ぼおっとしてただけです」 多華乃さんとれいらさんが安心したように微笑んだ。
本当は、女の子を閉じ込めるってこういうことなんかと考えてた。 ちょっとえっちな妄想もしてドキドキした。 でんもそんなん恥ずかしくて言われへんやんか。ウチ純真な中学生やのに。
「そういえばれいらさん、いつの間に来てたんですか?」 「遅れてごめんね。梢ちゃんのお母さんに衣装の採寸してもらってたんだ」 「れいらさんちに行ってたんですか、ウチの母ちゃん」 それで朝からウキウキ出かけて行ったのか。 「面白いお母さんねぇ。あの人から梢ちゃんが生まれたのなら納得だわ」 「変な納得のしかた、せんといてください」 「そうだ梢ちゃんのお母さん、イリュージョンやってたって教えてくれたよ」 「え、そうなの!?」 多華乃さんが驚いた。 「らしいです。ウチも詳しくは知らんのですけど」 「むかし京都にいた頃、かなり本格的なイリュージョンをやってたらしいよ」 「なんでイサオが知ってるのよ」 「前に飲まされたときに聞いたんだ。・・あ、別にわざと教えなかったんじゃなくて、僕は余計なことは喋らないだけだよ」 「む」 多華乃さんはイッくんの首を肘で絞めて押さえ込むと、その耳の後ろをゲンコツでぐりぐりした。 「あれはスリーパーホールド。多華乃さんの得意技だよ」 れいらさんが教えてくれた。
その後イッくんがスーツケースイリュージョンの仕掛けを説明して、皆で進め方を相談した。 途中でれいらさんが「あたしもスーツケースに入りたい」と言い出して入ることになった。 「何時間でも閉じ込めていいよ」なんて言うもんやから「なら駅のコインロッカーにでも預けましょか」って返したら「うわーいっ!」と喜ばれてしまった。 多華乃さんまで「あらそれ素敵」なんて言う始末。 「手錠は?」「いいですねー」 「DID♥」「ですっ!」 もうやっとれんわ。 でも、これだけあけすけに話せるんは羨ましいな。 ウチもさっきスーツケースの中で興奮しましたって素直に告白したらよかったかな。
12. お誕生会前日の造形美術教室。 子供たちがみんなで飾り付けをしていた。
ウチは湊と一緒にケーキを作っている。 ケーキと言っても食べられない飾りのケーキだった。 ダンボールの大きな筒に模造紙を貼って、その上から色紙で作ったクリームやフルーツをつける。 「姉ちゃんっ。そこはローソクやんか」 「あ、ゴメン」 「ここのチョコプレートはボクがやる」 「ならまかせるで」 「うん」 造形美術教室に来るようになって湊はずいぶん積極的になったと思う。
立ち上がって周囲を見渡す。 手伝って欲しそうな子は・・おらへんな。 それなら部屋の隅に座り込んでちょっとひと息。 明日はいよいよイリュージョンの本番か。 昨夜見た夢を思い出した。
スーツケースに入っている夢だった。 何故か学校の制服を着ていて、後ろ手に手錠を掛けられていた。 この頃、何度も同じような夢を見る。 ウチはいつもスーツケースに閉じ込められていた。 ・・またか。 夢の中で考える。 ・・それやったら、楽しまな損。
イリュージョンと言われてスーツケースに入ったウチ。 そのままどこかへ運ばれる。 街の雑踏が聞こえる中をごろごろ転がって、静かな場所に置かれた。 コインロッカー!? スーツケースごと、コインロッカーに収納されたんか。 あの、このスーツケース、女の子が入ってるんですけど。
囚われのヒロイン。DID。 ずっと前からDIDの意味は知っていた。ウチはおませな少女なんや。 おませなウチは絶対絶命のピンチにも憧れる。 もう逃げられへん。どこかに売られてしまう。 そうや、可愛い女の子は拉致られて売られる運命にある。 諦めるってキモチ、ちょっとええと思う。
小さく折り畳んだ身体が動かせない。 もどかしい。もどかしくてウズウズする。 そやけど、このもどかしさに耐えるのが乙女の務めや。 身体じゅうが熱くなる。
「・・梢ちゃん!」 誰かに呼ばれて我に返った。 ウチの顔を覗き込んでいるのは、れいらさんだった。 「梢ちゃんがヒマそうにしてるのは珍しいね」 「ちょっと休憩中です。れいらさんはどうしはったんですか?」 「さっきね、衣装を試着してきたの」 「お~っ、どんなでしたか」 「セクシー! 自分でもびっくりしちゃった」 「母ちゃん、ウチの衣装よりもヤル気出してましたもん」 「恥ずかしいけど、あんな恰好めったにできないから頑張って着るよ。梢ちゃんの衣装は?」 「それは明日のお楽しみです。・・ええっと、あの、つかぬ事を伺いますが」 「はい?」
思い切って聞くことにした。
「れいらさん、こないだスーツケースに入ったでしょ? イッくんのところで」 「入ったねー」 「失礼なこと聞くって怒らんといてくださいね」 「うん、怒らない」 「れいらさんと多華乃さん、やっぱりマゾの人ですか?」 「へ!?」 「あのときのお二人、ドMトークで盛り上がってたやないですか。コインロッカーに預けてほしいとか手錠掛けられたいとか」 「そ、そんなこと口ばしったっけ」 れいらさんが顔を赤らめるのを見たのは初めてやないかな。 「『ICレコーダー梢ちゃん』の異名を持つウチですから間違いありません。あのトーク、なんぼかはノリで言わはった思うんですけど、羨ましかったです。あんな風に性癖を発散する女の人を見たのは初めてでしたから」 「中2のくせに性癖なんて言葉使うのね」 「ウチはおませな少女なんです」 「あははは」 豪快に笑われた。 「いいよ、教えてあげる。マジレスすると多華乃さんはドMだよ。自分でも公言してるわ。旦那様のイッくんはS」 「分かります分かります」 「あたしはMとS両方あるな。お相手によってどちらでも。・・あ、お相手って男性に限らないからね」 れいらさんはそう言ってウインクした。 「梢ちゃんはMだよね」 「あ、ウチはまだ・・」 「スーツケースに詰められて感じてるじゃない。もうみんな気付いてるわよ」 ぶわ。 冗談やなしに顔に火が点いた。
しばらくけらけら笑ってから、れいらさんは言った。 「それでいいんだよ! SとかMとか恥ずかしいことじゃないんだし」 「それやったらお願いがあるんですけど」 「何だって聞いたげるよ」 「これからはウチも多華乃さんとれいらさんのドMトークに参加していいですか? ウチもエロいこと言いたいです」 「そんなこと!? あはは、大歓迎!!」 「ありがとうございます。何かすっきりしました~」 「梢ちゃんて本当に面白くっていい子ねぇ。ますます好きになっちゃった。あたしが三田先生なら絶対にぶちゅ~ってしてるところね」 「ぶちゅう~!?」
13. 三田先生のお誕生会が始まった。 造形美術教室の生徒さん、保護者のパパとママたち、卒業生が何十人も集まっている。 イッくんと多華乃さん、それにウチの母ちゃんもちゃんと揃っていた。
司会のれいらさんが開会を宣言した。 続いてイッくんが卒業生代表として挨拶。・・その直後。 ぱーん! 正面にあったケーキからクラッカーが弾けて紙吹雪が舞った。 「三田先生っ。はっぴぃばーすでーぃ!!」 ケーキが上下に割れて、中から立ち上がったのはウチやった。 母ちゃんの作ってくれた白い衣装を着ていて、手には花束。 ケーキから出て花束を三田先生に渡した。、 子供たちは大喜び。他の人たちからも大きな拍手。
ウチが飛び出したのはケーキの形をしたびっくり箱。 その正体は前日に湊が作ったダンボール製のケーキだった。 これをイッくんがたった一晩で改造してくれた。 クラッカーを取り付けて紙吹雪が飛ぶようにした。 上下に分離できるようにして内部を補強し、小柄な女の子なら収まる空間を用意してくれた。 ホンマ、イッくんって何でもできるスーパーマン。
「ご苦労様!」 花束を渡して戻って来たウチをれいらさんが労ってくれた。 「ケーキの中でドキドキした?」 「はいっ。次にパーティするときは一緒にびっくり箱しましょ!」 「いいわね!」 ウチは皆が集まる前からケーキの中にずっと隠れていたのだった。
お誕生会はそれから子供たちが歌ったり踊ったり、造形美術教室の昔のビデオを上映したりして進行した。 そしてメインイベント。ウチとれいらさんのイリュージョンの時間になった。
14. れいらさんが衣装を着替えて出てきた。 「うわあ」「れいらちゃーん!!」 「すごーい!」「キレイ!!」 大人も子供もみんなびっくりしてるなぁ。 「みんなー! お姉ちゃんこれから頑張ってマジックするよー。立ち上がったりしないで見てねー」 「はーい!!」
れいらさんは真っ赤なボディスーツとその上に短い黒ジャケットを着ていた。 ボディスーツはハイレグで胸のカットも深い。 バニーガールみたいにも見えるし、白いブーツを履いているからレースクイーンのようにも見える。 エロくて恰好いい。 母ちゃんが「萌える~!!」と雄叫びを上げながら作ったコスチュームだけのことはある。執念がこもってるわ。 何人かのパパが見とれてしまってママから叱られているのもお約束。 さすがにこれを女子高生に着せて小学生の前に立たせるんはええのかと心配やけど、三田先生が手を叩いて喜んでるから構へんのやろうね。
Tumblr media
れいらさんが手招きした。さあ出番や。 「マジックをお手伝いしてくれる梢お姉さんです!」 「よろしくーっ」 ウチはスーツケースを引いて出て行く。 あの中古のスーツケースはイッくんが改造して外観が変わっていた。 正面と裏側に細長い穴が6つ。 これはサーベル(剣)を刺すための穴。 ギミックの都合でキャリーハンドルは上げたまま固定。
ウチはお客さんの方に背中を向けると両手を後ろで組んだ。 その手首にれいらさんが手錠を掛けた。 左右に引っ張って手錠が外れないことを示す。 それが済むと、れいらさんはスーツケースを倒して蓋を開いた。 スーツケースの中は仕切り類が全部外されていた。 代わりに蓋の裏に剣刺しのギミックがついて、少しだけ狭くなったけどウチが入るのには問題ない。
うちは靴を脱がせてもらって裸足になり、スーツケースの中に横になった。 膝を引き寄せて身体を丸くする。 簡単な所作やけど、一発で決まるように何回も練習したんやで。
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れいらさんはスーツケースの蓋を閉じようとする。と、中身が大きすぎるのかなかなか閉まらない。 蓋にお尻を乗せて座って閉めた。パチンとロックを掛ける。 キャリーハンドルを両手で握り、重そうにスーツケースを立てた。
れいらさんが次に手に取ったのはサーベルだった。 これもイッくんの手作りで、長さ1メートルほど。 銀色のブレード(刃)と手元が束(つか)になっている。 れいらさんはブレードを指で撫でて痛そうな顔をした。 「怖い人は目をつぶってねー」 スーツケースの後ろに立ち、一番上の穴にサーベルの先端をあてがった。 何人かの子供が自分の手を目の前にかざした。
15. カチャリと音がしてスーツケースが閉ざされた。 ウチはもう外へ出られない。 ぐらり。 スーツケースが立てられて世界が90度回転した。 いよいよここから���番。 ウチはスーツケースの中で深呼吸する。 こんな姿勢やから本当の深呼吸は無理やけど、大切なんは気持ちやからね。
スーツケースの中で身体を捩じった。 背中で手錠を掛けられていた両手を前に回した。 そんなことができるのは、左右の手錠が分離できるからだった。 手錠の鎖は紐で繋がっているだけで、その紐はリールで伸びるようになっている。
前に出した右手で左の壁をまさぐり、そこに6個並ぶレバーを探し当てた。 蓋の裏にはサーベルの一部、ブレードの先端だけが隠されている。 レバーを動かすとスーツケースの蓋の穴からその先端が突き出る仕組みになっている。 一方、れいらさんが持つサーベルは、スーツケースの穴に押し込むとブレードが縮んで束の中に収まる仕掛けになっているのだった。
「・・スチール製のメジャーがあるだろう? あれと同じ構造だよ。ブレードは硬いように見えて実は巻き取られてるんだ」 「?」「?」「?」 ウチもれいらさんも、一緒に聞いていた多華乃さんも、イッくんの説明はさっぱり理解できなかったと思う。 理屈は分からんでも、効果は分かった。 後ろからサーベルを押し込むのに合わせてレバーを操作したら、お客さんにはサーベルがスーツケースを貫通したように見える。 大切なのは二つ。 二人のタイミングを合わせること、それから6個ある穴の順序を間違わんようにすること。 それさえ守ればバッチリのはずや。
れいらさんが最初の穴に1本目のサーベルを押し当てた。 コツン。 スーツケースの中に音が響く。 ウチは1秒待ってレバーを下げた。 これでサーベルの先端がにょっきり顔を出したはず。
2本目、3本目。 ウチは順番にレバーを操作した。 後で聞いたら子供たちとパパママたちはビックリしていたらしい。 ウチが本当に刺されたって思った子が多かったんやて! うわぁっ嬉しいぃ、って叫んでしもたよ。 4本目、5本目、6本目。 全部のサーベルがスーツケースを突き通った。 れいらさんはそのスーツケースをくるりと回してお客さんに全体を見せた。
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今度は後半。サーベルを抜く演技になる。 レバーを逆の向きに動かせばブレードの先端が引っ込み、同時にれいらさんがサーベルを引き抜いたらええんやけど、実はこれはけっこう、ちゅうか、かなり難しい。 前半でサーベルを刺すときは、れいらさんがサーベルを押し当てる音を合図に、少し遅れてレバーを動かせばよかった。 「・・でも、抜くときに少し遅れるのは困るんだ。ちょっと考えたら判ると思うけど」 「?」「?」「?」 またしても女性3人はイッくんの説明を理解できなかった。 「後ろで引き抜いてるのに、前に出ている先端がそのまま残っているのは不自然だよ。あれ?って思われてしまう」 「そうか」 れいらさんが気付いた。 「前も後ろも同時じゃないといけないんですね」
イッくん細かい。でもその通りやな。 ウチとれいらさん、スーツケースの中と外でタイミングを完全に合わせないといけない。 何か合図が要る。でもどうやって? イッくんのアイデアは単純やった。 「それならお客さんに合図してもらおう 」
16. 子供たちに向かってれいらさんが呼びかけた。 「みんなー、梢お姉さんが穴だらけになっちゃいました! 助けてあげたいですか?」 「助けてあげたーい!」 「じゃあ、この剣を抜きまーす! 何本抜かなきゃいけないかしら?」 「ろっぽん!!」 「1本ずつ抜くから一緒に数えてくれるー?」 「はーいっ」「数えるー!」 「数え間違ったり、声が揃っていなかったりしたら、梢お姉さんは死んじゃうかもしれないよ?」 「だめー!」「やだあっ!!」 「じゃあ練習しよう! いい? せーのっ、いーち、にぃーい・・。ああぁっ、ダメダメ揃ってないっ。もう一回!」 全員が揃って1から6まで数えられるまで練習させた。 「いくよ? せーの!」 「いーっち!」 れいらさんがサーベルを引き抜くと同時にブレードの先端が引っ込んだ。 「にぃーい!」 子供たちの声が響く。リズムもペースも綺麗に揃っていた。 「さーん!」 どんどんサーベルが抜けて行く。 「しいー!」 あと2本! 「ごぉー!」 これで最後!! 「ろぉーっく!!」
「はーい! 全部抜けたねー! 梢お姉さんは無事かなー?」 スーツケースを横に倒して、ロックを解いた。 カチャリ。 横になっていたウチが身を起こした。 「うわー!!」「あれー!?」 白い衣装がピンクに変わっていた。 立ち上がって一回転して見せた。 どうかな? 母ちゃんの作ってくれた早変わり衣装。 可愛いでしょ?
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れいらさんに手錠を外してもらう。 小声で言われた。 「知らなかったよ。びっくり!」 「えへへ。黙っててスミマセン」 二人並んでお辞儀をした。
三田先生が駆け寄って来た。 「すごいすごいすごい!! どきどきしちゃった! ありがとう!!」 イッくんも来て握手してくれた。 「やられたよ。衣装チェンジとはね」
もう一度拍手を浴びながら皆でお辞儀した。 お客さんの中に母ちゃんと湊が座っているのが見えた。 湊は黙ってサムズアップしてくれた。 あんた、どこでそんなゼスチャー覚えたの。格好ええやんか。 ウチも笑って親指を立てて返す。 すると母ちゃんまで指を立ててウインクした。 母ちゃんっ、指が違う. 立てるのは中指やのうて親指やちゅうねん。
17. それから二週間経った夜。 ウチと母ちゃん、れいらさん、イッくんと多華乃さん夫妻、そして三田先生がレストランの個室にいた。 三田先生がお誕生会のお礼にと招待してくれたのだった。
「ウチ、フレンチなんて初めて」「あたしもです!」 「お箸で食べるフレンチ、いいですねー」 「友人のお店なの。形式張らずに楽しんでちょうだい」 ワインとノンアルコールのスパークリングで乾杯。 「あら、あなたたちもノンアル?」 先生がイッくんと多華乃さんに聞いた。 「僕らは後でいただきます。今は、ちょっと」 「彼、リベンジする気なんです」 多華乃さんが言った。 「タカノ、いきなり言う?」 「いいじゃない。頑張るのは私だよ?」 「あ、ぴぴっと来たっ。イリュージョンするんでしょ!」 れいらさんが言った。 イリュージョン!?
「この人、梢ちゃんの衣装チェンジに全部持ってかれたこと未だに根に持ってのよ。子供みたいでしょ? うふふ」 「そんなことはないよ。僕は」 「うん、イッくんってそうだよね」「分かるわ」「イッくん、ホンマですか?」 「ぼ、僕は・・」 「あまりイサオを苛めないであげて。その分、私が彼に苛められるんだから♥」 謎めいた微笑の多華乃さん。 他のみんなは笑っている。母ちゃんまでウンウンって頷いて。 まさかこの二人、ムチとローソクでSMプレイしてたりする?
18. 「ええっと、やろうか」「はい!」 イッくんと多華乃さんは席から立ちあがった。 一度出て行って戻って来た。 持ってきたのはあのスーツケースと紙袋。それからサーベル、ではなくて金属の細い棒。 「先日とは趣向を変えたスーツケースイリュージョンをやります。・・これは」 イッくんはそう言って金属棒を持って水平に構えた 「ステンレスの丸棒です。直径5ミリ、スーツケースの穴をぎりぎり通る太さです。先端を円錐形に削り出しました」
イッくんはスーツケースを床に倒して蓋を開いた。 れいらさんが黙ってウチの肩を叩いた。それから開いた蓋の裏を指差す。 !! あの剣刺しのギミックがない。 蓋の裏に張り付けられていた黒いパネルのような仕掛けがなくなっていた。 6個の穴がはっきり見えた。
多華乃さんがさっとシャツを脱いだ。 ブルーのスパッツ。その上は黒いブラだけ。格好いい!! スーツケースの中に入って膝をついた。 そのまま身体を逆海老に反らしてスーツケースに収まる。むちゃくちゃ柔らかいやないですか。 イッくんが多華乃さんの肌を撫でる。ああ、また。 「あら♥」「まぁ♥」 嬉しそうな声を上げたのはウチでもれいらさんでもなく、三田先生と母ちゃんだった。
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イッくんはにやりと笑うと蓋をぱたんと閉じた。 すかさずスーツケースを立てて起こす。 紙袋から縄束を出してスーツケースに巻きつけ、荷物みたいにきりきり縛った。
れいらさんがウチの耳元でささやいた。 「多華乃さん、頭下向き」 ホンマや! あのポーズで逆立ち?
イッくんはスーツケースの後ろでステンレス棒を水平に構えた。 「前後の穴を一発で通すのが難しいんだ。・・練習の成果をご覧あれ」 息を整える。 いきなり穴に突き刺した。合図も何もしなかった。 反対側の穴から棒の先端が飛び出す。 すぐに引き抜き、別の穴に突き刺した。 抜いては刺してを何度も繰り返した。 むちゃくちゃ速かった。
今度はステンレス棒を6本、スーツケースの横に並べた。 まず1本を突き刺した。 すぐに次の1本を持って突き刺した。 立て続けに全部の棒を刺してしまった。
「・・おっと失礼」 テーブルにあった紙ナプキンで、一番下の棒の先端を拭いた。 ナプキンが血に染まったみたいに赤くなった。 ひょえー。 ウチらのイリュージョンより迫力ありまくり! 多華乃さんがどうなっているのか想像できなかった。 ぎちぎちに縄で縛ったスーツケースの中で、無理なポーズで逆立ちで。
「では助けてあげましょう。彼女が無事でいるかどうか心配です」 ステンレス棒を全部引き抜き、スーツケースの縄を解いた。 床に寝かせて蓋を開ける。 入ったときと同じポーズの多華乃さんが現れた。 ぐったりしているみたいやった。 イッくんが多華乃さんの背中に手を当てて起こした。
血!! 多華乃さんの胸と脇腹から真っ赤な血が流れていた。 ええ!! まさか、大怪我!? れいらさんも驚いて固まっている。 「・・ええっと、残念ながらイリュージョンは失敗したようです。妻は天国へ旅立ちました」
ガタ! 立ち上がったのは母ちゃんやった。 自分のナプキンを掴むと、二人に近づいて多華乃さんのお腹をごしごし擦った。 「ひ、・・きゃはははっ」 多華乃さんが身を捩って笑いだした。 「あーん、ごめんなさい!!」
「あんたら、やりすぎ! これ、ケチャップでしょ?」 母ちゃんが言う。母ちゃんの目も笑っていた。 「恐れ入りました」 イッくんが謝った。 「最後まで騙せると思ってたんですけど、さすがですね」 「昔よく使ったわ。匂いで分かるからお客さんと近いときは注意が必要なの」 「勉強になります」
19. 食事が済んで、三田先生がイッくんに聞いた。 「さっき、もし桧垣さんに見抜かれなかったらどうするつもりだったの?」 「そのときは蘇生措置をして生き返らせる予定でした」 「ウソ。スーツケースに入れて持って帰るって言ってたじゃない、イサオ」 「そっちの方がよかったかな?」 「そうね。私はまる1日詰められてもイサオのためなら耐えるわよ♥」 「多華乃ちゃん」「はい?」 三田先生がいきなり多華乃さんの頬を両手で挟んでディープキスをした。 「ん! んんん~っ!!」 「素敵よ、その心がけ。でも新婚だからってサービスしすぎると、彼、図に乗るわよ」 「はぁ、はぁ、・・はい」
「次は、」 三田先生が顔を向けたのは・・、ウチやった! 「一番頑張ってくれた梢ちゃん♥」 「は、はい」 ウチは顔を近づけてくる先生から逃げられなかった。 「本当に、一番お礼を言いたかったのはあなたなの」 「うわ♥」れいらさんの歓声が聞こえた。 「これからも、お願いね」 ちゅう。 マウスツーマウスでキスをされた。 女の人相手で快感やったというと変態みたいやけど、本当に気持ちよくてうっとりしてしまった。 ウチは皆が見ている前で60歳のおばちゃんにファーストキスを奪われたのだった。
・・それからウチは長いことイリュージョンの活動をすることになった。 イッくん夫妻とれいらさんにはまだ秘密があったけど、それを知るのはずっと先のことだった。
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~登場人物紹介~ 桧垣梢(こずえ):14歳、中学2年生。一人称は『ウチ』。 桧垣湊(みなと):8歳、小学2年生。梢の弟。造形美術教室の生徒になる。 桧垣純生(すみお):46歳。梢と湊の母ちゃん。旧姓鈴木。 三田静子:60歳。小学生向け造形美術教室の指導者。嬉しいと誰が相手でもキスする癖がある。 玻名城(はなしろ)れいら:17歳、高校2年生。造形美術教室の卒業生で教室を手伝っている。 酒井功:25歳。造形美術教室の卒業生。趣味でイリュージョンをやっている。通称イッくん。 酒井多華乃(たかの):25歳。功の新妻。身体が柔らかい。
4年前に書いた 多華乃の彼氏 と 多華乃の彼氏2 での仕込みをようやく回収しました。 仕込みとは、造形美術教室の先生の名前を三田静子にしたこと、そしてイッくんが京都に行って人間くす玉をクレクレしたことです。 大抵の場合、回収方法はまったく考えずに執筆時のノリだけで仕込むので、そのまま放置で終わることも多いです。 今回はAIで作成したイリュージョン絵(=スーツケースに女の子が入って笑っている絵)が中学生のように見えたことから、この女の子を純生さんの娘にして仕込みを回収することにしました。 純生さんと三田先生のエピソード(純生さん中学3年生のとき)は『三田静子』をサイト検索すれば出てくるはずなので興味のある方はお読みになってください。
今回のイリュージョンは3つ。 イッくんのマンションでやった袋詰めからの脱出は、現実に演じることが可能と想定しています。 ただし、あの部屋(正確にはソファと隣接してキッチンがある)かつ観客が少人数でないとできないので、舞台で演じるには向きません。 袋の上から多華乃さんのボディを撫でまわすのは夫婦のイリュージョンだからできることですね。
梢ちゃんのスーツケースイリュージョンは、前記の通りスーツケースに入った女の子をAIに描かせたので、それなら剣を刺してしまえと考えたものです。 ダンボールの剣刺しはよく見かけるイリュージョンですが、スーツケースは珍しいかもしれません。 サーベル回避のギミックは、これならできそう?というものをイッくんに考えてもらいました。 刺すときと抜くときのタイミングの相違は作者のこだわりです。お読みの皆さまには面倒くさかったら申し訳ありません。
梢ちゃんのスーツケースで仕掛けを凝ったので、多華乃さんのスーツケースは一切ギミックなしの命がけです(笑)。 ダンボールよりはるかに狭いスーツケースの中、軟体ポーズでその上逆立ち。いったいどうやって6本のステンレス棒をすり抜けたのでしょうか? 最後に母ちゃんが止めたのは本当はルール違反です。 元プロだから分かっているはずですが、レストランで血まみれは悪乗りが過ぎましたね。
本話の最後で梢ちゃんの今後を示唆しました。 イッくん夫妻とれいらちゃんの秘密とは、もちろん 前話 で描いたあの趣味です。 梢ちゃんがどんなM少女に育って行くのか作者の私も楽しみです。
挿絵は今回もすべてAIで生成して一部手修正を施したものです。 一番うまくできたのはれいらちゃんのマジシャン姿。やはりAIは単純な立ちポーズなら簡単です。 ここのところAIに描かせた絵にストーリーをつける小説が続きましたが、次回以降はストーリーを先に考えて挿絵をつける従来の手順で進めたいと思います。 しばらく時間が開くと思いますが気長にお待ちください。
最後に小説ページの体裁について。 tumblr の入力エディタが更新され、従来の入力方法(HTML入力)が使いモノにならなくなりました。 大きな変化がないように努めていますが、一部違和感があるのはお許し下さい。 (例えば、後書き前の区切り線が引けない~泣)
それではまた。 ありがとうございました。
[Pixiv ページご案内] こちら(Pixiv の小説ページ)に本話の掲載案内を載せました。 Twitter 以外にここからもコメント入力できますのでご利用ください。(ただしR18閲覧可能な Pixiv アカウント必要)
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doublegroovesite · 1 year
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ジャパニーズ女性R&Bの先駆者DOUBLE.
最近話題のフェロモン系女性歌手が霞んでみえるほど、 DOUBLEのTAKAKOは、全身から妖艶なエキスに満ちあふれた日本屈指!のセクシーなR&Bアーティストだ。 そんなTAKAKOのことをもっともっともっと知りたくて、
LSは彼女の内に深く深く入りこんでみた。
Interview ①
● まずは子供の頃の話から聞かせてもらおうかな?
「子供の頃は、普通に童謡とか好きな子でした。 三人姉妹の一番上の姉が指揮をとって、 合唱とかして、 三人でずっと歌っていましたね。 食事の時も歌ってるので、母から「食卓でだけは歌うの、やめなさい!」ってよく言われてましたね」
● ホントに歌うことが好きだったんだね。
「家族みんな好きでした。その当時、テイチクカラオケの機械がウチにあったし」
● カラオケではどういう曲を歌っていたの?
「デュエットを父に強要されたりして。「東京ナイトクラ ブ」とか「赤いグラス」といったデュエット曲を憶えました(笑)。 それで小学生の頃から歌謡曲が好きになって、「ベストテン」とか「トップテン」といった歌謡番組を毎週見ていました。特に、松田聖子ちゃんが好きでしたね。小学校高学年くらいから、姉の影響で洋楽を聴きだすようになって、マドンナとかシンディ・ ローパー、デュラン・デュラン、カルチャー・クラブ の音楽を聴いていましたね。 その頃にたぶん「ベスト ヒットUSA」(洋楽のPVを流す当時は画期的な音楽番組)も始まったと思うんですけど」
● 初めて買ったレコード、憶えてる?
「杏里さんのアルバム。 杏里さんが主題歌(「キャッツアイ」)を歌っていたアニメが好きで。 三姉妹ということもあって、すごいハマって。 姉妹でお金を出しあってそのアルバムを買ったのが最初です」
● それからはどんな感じで?
「中学生になってからジャネット・ジャクソンの『リズムネーション1814」 に出逢って、すごく影響されましたね。 高校生の時はクラブミュージックを好きになって、よく聴いたりしてました」
● 歌うことが大好きだった女の子が、プロシンガーになりたい!と思い始めたのは、いつ頃からだったのかな?
「プロを意識したことはないんですよ。 もちろん歌手に なりたいというのは、女優になりたい、タレントになりたい、 と同じようなレベルで、 新潟の片田舎では、絶対にありえないことだって思ってた。 夢としてはありましたけれどなれるならなりいたい!ぐらいな感じでしたね。 現実的には、保母さんになりたい!って言ってたかな。 それは保母さんという言葉がめずらしかったからで (笑)。 本当になりたかったかどうかは別。 ほかにもマンガ家になりたいと思っていたし」
Interview ②
● 高校を卒業する頃になると、将来のことが急に現実味をおびてくるじゃない。その頃はどうだったの?
「高校生の時には、自分はキャリアウーマンになるもんだと思いこんでいました。かなり現実的になっていましたね(笑)」
● お姉さんの影響もあったのかなぁ?
「ほとんどウチの姉の影響だといっても過言ではないで す(笑)」
● キャリアウーマン志向のTAKAKOが、プロのシンガーになるきっかけを教えてよ。
「短大の時、姉が先に歌を歌うアルバイトに誘われたんですね。 その時に一人じゃどうかということで私も誘われてそれで一緒にやるようになったのがきっかけですね。だから歌を歌うというのは最初から仕事だった。夢としてというよりも、まず先にお金をもらうアルバイトから始まったという感じでしたね」
● それは地元の新潟で?
「そうです。でも最初はイベントとかでした。 例えば、ふるまちドンドン祭りで、 野外の特設ステージで歌ったりする感じ。野外で非常に寒い中、観客の反応もサムい中、さみしく歌ってましたね (苦笑)。 その時に歌っていたのはオールジャンル。マドンナも歌えばオールディーズも歌う感じ。そのなかで出逢ったのがメアリー・J.ブライジやマライア・キャリーだったんです。私にはR&Bが向いていることに気がついたのも、その時期でしたね」
● 当時はお姉さんと2人でステージに立っていたの?
「キーボードを演奏する男の人と3人で」
● デビューのきっかけは、確かレコード会社主催のオーディションだったよね?
「そうですね。オーディションに出してくれたのが、その時一緒に演奏してくれていた男の人なんです」
Interview ③
● オーディションに合格してからデビューまでの道のりは、平坦でもなかったとか?
「日本語で歌うということがデビューの絶対的な条件だったんですね。 まずそこですごい壁があった。 実際、英語の歌の方が得意だったので、日本語で歌うことがすごく大変だったし、スタッフもみんなそう感じていて。英語で歌う時の歌唱力や雰囲気を、どうやって日本語にできるかを模索していた感じでしたね。それができなければ意味がないし、ほかの歌手との差別化もはかれない。それで、なかなかデビューできなかったんですよね。上京してから2年間は、ずっと飼い殺しみたいな状態が続いていましたね」
● なかなかデビューできなくて、正直へコんだり、不安になったりしなかった?
「不安はなかったですね。でも、自分は何をやっているんだろう?と思ったりはしましたね。 それでも一応生きていけるだけのお給料はもらえていたので。ただ自分はもともと比較的働き者の方だと思うので、自分がなにかの役に立っていないとイヤなんです。そういった意味で、その頃は自分のアイデンティティが揺らぐような瞬間ではありましたね」
● それから横田基地内の外国人相手のクラブで歌い始めたんだよね?しかも、そこで日本人歌手がパフォーマンスをするのはなんと27年ぶりというのも話題になった。
「私たちがやっていたのはスモウラウンジという将校クラスのラウンジだったんですよ。 当時は今とは違う事務所でしたし、まだデビュー前でした。横田基地で歌ったのは、自分にとっても、とてもプラスになりましたね
Interview ④
● なるほど。上京して3年目の2月に「For me」でデビューするわけだけど、その時の気持ちを教えてくれるかな?
「デビューの当日、当時のマネージャーに、どういう気持ちと聞かれたけれど、別に世の中はなにも変わりませんよ、というようなことを私は答えてましたね。そういう意味ではシビアだったし、すごく客観的だったと思う。作品にしても、当時は作詞、作曲にいっさい関わっていなかったので。 突然前日とかに曲を渡されてレコーディングするかたちだったので、自分でハン ドルしている気持ちじゃなかった。 楽曲に関しても、いろいろ不満がありましたし。これが私たちのやりたいことじゃないんだというふうに思っていたので」
● 微妙だね。デビューはしたけど、自分のやりたいこととは違う。そのギャップと葛藤の狭間を行き来していたということだね?
「そうですね。自分自身がドライブ感を味わっていなかった。歌うお人形のように扱われているというか。いつも、そうじゃないの!という思いがすごく強くありました。 セカンドシングルまではそんな感じでした。でも今ふり返ってみると、この2枚は筒美京平さんが作曲していらしたんですよね。 私はポップスをベースに、 その中にR&Bのエッセンスを入れるという行為自体があまり好きじゃないんですよ。 R&Bをベースに、それをちょっとポップな方向性にするというのは私の中ではありなんですけれども」
Interview ⑤
● そんな状況が少しずつでも変わってきたのはいつからだったのかな?
「サードシングルの 「BED」からですね。 松尾潔さんとの出逢いがあって、プロデュースをお願いすることになったんですね。 自分のやりたいことを理解してくれる人がいたということがすごくうれしかった。それまでR&Bに対する理解者が少なくて、プラストレーションだったので。その時に初めて曲作りにもチャレンジしたんです。ただ曲作りとはいっても、私が勝手にフェイクで歌っている中からいいフレーズを探して、それを使ってトラックメイカーのマエストロTさんがメロディラインを作っていくというやり方だったんですね。すごくうれしいことだったんですけれども、また不満がでてきて (笑)。 これは思い描いているものではない!って。言葉もサウンドをもっているから、言葉を活かしたメロディ作りをしたり、このメロディのための言葉を選ぶ作業をしなければ、私の思い描いている耳に心地よい音にはならないんだということをその時に勉強したんですね。 それで次に出逢ったのが今井了介さん。今井さんもすごく理解を示してくれて。 私のやりたいものを中心に、お手伝いしたいというスタンスできてくださった。 MTRという録音機材を貸してもらって、使い方も非常に簡潔に教えてくださって。デビュー当時も、まわりのスタッフに自分で曲を作りたいと訴えてきたんですけれども、女の子にそんな機械をいじれるわけがない」みたいな感じで、ぜんぜん聞き入れてもらえなかったんですよ」
● どっちかというと、TAKAKOはそういう機械モノとか嫌いじゃないでしょう?
「得意ですね。で、すぐに覚えて、その時に初めて自分で作ったのが 「Shake」なんですよね。 その曲の評価が高かったというのは、私にとってはホントに光栄なことでしたね。 自分で曲ができた、コントロールできたんです。 ミックスまで立ち合って、指示を出して、ジャケット写真に関してもいろいろと自分が関われるようになったことで不満は一気に解消されましたね」
●やっと自分が満足できる作品「Shake」をリリース した直後に、お姉さんのSACHIKOさんの急逝という悲しい出来事が起こってしまった。 そのあたりの話は次号で、聞かせてください。
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ryotarox · 1 year
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「私は奢ってほしい」なら燃えなかっただろうに、なぜ世界の半分を代表してしまうのか
[B! 男女] デート代は男性が「出してあげて欲しい」 人気セクシー女優「女性の準備」強調も賛否...投稿削除
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聞く側も、個人の意見を母数1なのに全体の意見として聴いてしまうことがありそう。傾向として把握したいから。
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millennium-bright · 4 months
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涼森れむ    すずもり れむ
(【AV女優】涼森れむのセクシー画像まとめ/男のお宝保管庫 | 男のお宝保管庫から)
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oimotoai · 1 year
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K-POPをフェミニストアートとして読む 
(G)-IDLE『Nxde』MV考察
はじめに 
 K-POP アイドルグループ、(G)I-DLE(アイドゥル)は2022年10月にリリースした新アルバム『I love』で、発売と同時に iTunes Top Album 部門全世界40地域で1位を獲得し、タイトル曲『Nxde(ヌード)』は韓国国内音源サイト全てで1位を独占する「パーフェクトオールキル」を達成した。また、タイトル曲『Nxde』はビルボードワールドデジタルソングセールスチャートで13位にランクインし、彼女達の影響力が韓国国内に止まらないことが示された((G)I-DLE 日本公式サイト 2022)。 
 「ヌードという言葉の検索結果をジャックしたかった」とメンバー達が話しているように、この楽曲が韓国社会の性被害問題に与えた影響は大きい。(G)-IDLE は韓国語で「아이들」と表記されるが、英語の「I(アイ)」の読みとしての「아이(アイ)」には、韓国語で「子ども」という意味がある(들は複数を表す接尾辞)。以前までは、韓国のポータルサイトで「아이 누드(子ども ヌード)」と検索すると、児童ポルノに関するサイトや画像がヒットしていたが、「아이들 (アイドゥル)」による『누드(ヌード)』という楽曲が発表されたことで、検索結果が彼女達の新曲のプロモーションで埋め尽くされるという現象が巻き起こったのだ(Sato 2022)。 
 タイトルだけでも社会に肯定的な影響を与えた『Nxde』は、歌詞に込められたメッセージ、様々なオマージュを用いた皮肉たっぷりのミュージックビデオ(以下MV)で、彼女達を「まなざしの対象」として消費する社会への反抗を表している。本稿では、この『Nxde』が、エンタメ業界及び社会全体に蔓延るmale gazeや商業主義を告発しながら、ステレオタイプを批判し、「ヌード」という言葉の再領有を試みている点について考察する。 
モンロー、バンクシーへのオマージュによるmale gazeおよび商業主義の告発
 「私が一番イケてる」とガンを飛ばす2NE1の『I AM THE BEST』、容姿を揶揄してくるアンチに唾を吐くMAMAMOO の『HIP』、自分らしくでいるときが完璧なのだと歌いあげる ITZY の『WANNABE』など、ありのままの自分で強く堂々と生きる姿を提示する、所謂「ガールクラッシュ」コンセプトは、K-POP市場において不動の人気を集めてきた。しかし、今回の(G)-IDLE による『Nxde』は自己肯定や個人の関係を描き出すことに終始せず、K-POP産業や社会の構造を俯瞰して捉え、痛烈に批判しているという点で、他とは一線を画している。 
 「Why you think that 'bout nude 'Cause your view's so rude」というフレーズに始まるMVのコンセプトはバーレスク。メンバーの衣装やブロンドの髪は明らかにマリリン・モンローへのオマージュだ。商業映画の中でmale gazeを向けられ、快楽の媒体として消費され続けたモンローに扮したメンバーは、スマホやカメラを手にした「鑑賞者」たちに囲まれながら歌い踊る。「私は裸で生まれたのであって、そこに卑猥な意味づけをしたのはお前達だ」という力強い歌詞さながらに、妖艶さを誇張するようなポーズを取りながらも、表情には彼女達の意志が感じられる。「見られている」という状況をその外側から写した映像という点では、女性を視線の客体として肖像化してきた絵画の構造に類似しているが、彼女達は見られていることに自覚的であり、その視線を拒否するどころか、見ている側であるはずのこちらに視線を跳ね返す勢いで、しかとカメラを見据えているようである。そこに、性的ファンタジーが投影された受け身の女性像はない。
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 モンローを引き合いに、女性たちに向けられてきたまなざしを可視化したことに加え、曲中 2:49での「변태는 너야(変態はお前だ)」という歌詞と共に裸の女性のイラストがシュレッダーにかけられるシーンは、バンクシーの『Love is in the Bin』を彷彿とさせる。アートが常に採点され、その所有権を争って金が積まれていくというオークションの商業主義を批判したバンクシーのパフォーマンスの引用によって示唆されるのは、女性(アイドル)たちを厳しい美的基準のもとで常にジャッジし、素行を監視し、採点し、競わせ、消費することで利益を産み続けてきたエンタメ業界の有害性への批判の姿勢だ。
 また、シュレッダーにかけられることになるイラストの女性が、輪郭を保ったままスキャンダル記事の断片から成るコラージュに変化していくシーンは、身体の断片化や平面化によって、女性を性的欲望の対象(=モノ)として描いてきた家父長的な映像・ショービジネス界隈の悪しき「伝統」への皮肉を感じさせる(Mulvey 1975: 809)。
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このように『Nxde』は、有名作品のオマージュを通し、女性 (アイドル)の身体が他者のまなざしによって占有され、評価され、利益のために利用されている構造を強く批判しているのである。 
ステレオタイプを模倣し批判する 
 「Baby how do I look? How do I look? 아리따운 날 입고 따따랏따라(美しい私を纏ってタッタラッタラ)」という『Nxde』のサビは、鑑賞者の性的な視線によって作り出された女性像及び、女性達が彼らを満足させるために纏ってきた「美しい私」の空虚さを暴き出す。ここで使われている動詞「입다(イプタ)」とは、衣服などを身に纏う・着るという意味で、「美しい私」の着脱可能性を示唆している。このサビの歌詞は、日々良きものとして消費されるアイドルたちの煌びやかな外見や振る舞いが、彼女らのありのままの姿ではなく、あくまで消費者達、業界関係者達のrude な視線によって着せられた括弧付きの「美しい私」に過ぎないことを暗示しているのではないだろうか。
 『Nxde』のMV中では、この括弧付きの「美しい私」が過剰に強調されており、例えばメインボーカルのミンニは『Diamond is a girl’s best friend』のモンローを思わせるピンクのドレス に身を包み、冒頭のAメロで以下のように歌う。
Hello my name is 예삐 예삐요  ハロー。私の名前はかわい子ちゃん
말투는 멍청한 듯 몸매는 섹시 섹시요  話し方はおバカみたい。だけど体つきはセクシー
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 舞台・衣装・ヘアメイクも相まって、この歌詞が「美人でセクシーな頭の悪い尻軽」という、いわゆる「blonde bombshell」ステレオタイプのことを指していることは明白だが、艶やかなクラブの舞台に立つ彼女をMVという媒体(もうひとつの舞台)を通じて見せることで、このステレオタイプがあくまで仰々しい演出の一部であり、「彼女たちはショーのためにそれをわざわざ演じている」ということを見る側に気づかせる。
 さらに、この歌詞に続くウギのパートでは、「그럼 다이아 박힌 티아라 하나에 내가 퍽이나 웃게 퍽이나 웃게(だからダイヤのついたティアラ1つで、私が喜ぶとでも思った?)」と、『Diamond is a girl’s best friend』で提示されるような「美しくおバカで何よりも高価なダイヤを求める女性像」を信じて近寄った者たちを突き放す。
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 ダイヤを渡せば我がものにできるような意思のない存在だと思っていた対象(女性)が、主体性を持って反論してくるという状況は、欠陥(lack)として扱われ、排除される女性の存在によってマスキュリニティの優位性が保たれてきた男性中心社会(Irigaray 1974: 308 女性を不完全な他者とすることで男らしさとは何なのかの輪郭が形作られるので、イリガライいわく、女性は男性の「鏡」。偶然か意図的か、MVにも鏡のシーンが出てくる...!)を動揺させる。このように、『Nxde』は欲望の対象をまなざすrudeな視線によって女性の身体に映し出される「美しい自分」像が、本当の彼女達個人とはかけ離れていることを示しながら、家父長的で一方的な性的消費が行われている社会構造を批判しているのである。 
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「ヌード」という語の再領有
 「美しい私を纏う」というサビからは、また別の意図も読み取ることができる。それは、「ヌード」という単語に肯定的な意味を見出し再領有することで、それが指すところの彼女たちの身体自体をも回復する試みである。美術界における「ヌード」とは、男が抱く異性愛的欲望を投影した「女」のイメージを意味し、描かれる対象である女性たちは徹底的に受動的な立場に置かれ、主体性を認められず、彼女たちが何者であるか、何を考えているのかなどの情報は性的幻想化の障害として徹底的に削除されてきた(笠原 2018:109)。作詞・作曲・コンセプトの提案まで担ったリーダーのソヨンは、この伝統的な「ヌード」への意味づけからの解放を目指しているようである。ソヨンは自分の本来の姿を「ヌード」と表現して曲を書いたのに、「エロい歌なの?」「扇情的すぎるのではないか」という会社の反応に、「絶対に世に出さなければ」と思い、ヌードが猥褻な言葉ではないということを世間にわからせてやると決心したのだと、出演したTV番組で語った(Todoroki 2022)。
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 また、サビ前の「꼴이 볼품없대도 어쩌면 네게도 다신 사랑받지 못한대도 (不恰好だとしても、もしかしたらあなたにもう愛されることができないとしても) Yes I'm a nude」という歌詞からの流れも考慮すれば、サビで纏う「美しい私=nudeの私」とは、他人の欲望を映し出す平面的な女性像ではなく、素のままの自分を意味していることが読み取れる。「Nxde」が収録されたアルバムのテーマが自己愛であることも考えれば、曲名の 「Nxde」で「u」が伏字になっている理由も見えてくる。彼女たちが描く「ヌード」に、性的な視線でまなざしてくる u(you)は必要ない。(G)I-DLE は「ヌード」という単語を自己愛の対象である「素のままの自分」として読み替え、女性の裸が欲望によって消費されることに反抗しているのだ。
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さいごに 
 本稿では、(G)I-DLE の最新曲『Nxde』のMVを、male gazeと商業主義批判、ステレオタイプ批判、「ヌード」の再領有という3つの観点から考察した。
 自分自身の身体は他者に占有され、評価されるべき物ではない。私は私の生まれたままを受容して、他者から気に入られないとしてもその態度を貫くのだ。このような強い意志を感じさせる『Nxde』が、K-POP史における画期的なフェミニスト的楽曲のひとつであることは間違いない。「あるべき姿」の強要に抗するメッセージを打ち出したグループのメンバー全員が、痩身で白い肌、大きな眼に整った顔立ちであることは、representationの面で限界があると言わざるを得ないだろう。それでも、韓国の美の基準を満たし、テレビに出演し、韓国だけでなく世界に向けて発信できる人気アイドルという地位を存分に利用し、社会に問題を投げかけていることの意義は非常に大きい。
 カムバック前に公開された動画 “I love” Interview における、わざとらしく欲望を掻き立てるような編集とと煽るような台詞は、フェミニストによる批判をシャットアウトしてきた「まなざす」人々のMV視聴を促進したに違いない。そうして扇情的な映像を期待した彼らは、最後に「変態はお前だ」と言い放たれるのである。
参考文献・サイト
Aya Sato,2022,「わいせつな検索結果を一掃…韓国アイドルの歌が起こした変化」COSMOPOLITAN(https://www.cosmopolitan.com/jp/k-culture/korean entertainment/a41741485/gi-dle-new-song-nxde/). (G)I-DLE 日本公式サイト,2022,「(G)I-DLE、Mini 5th『I love』米国ビルボード「トップアルバムセールスチャート」にランクイン」(G)I-DLE 日本公式サイト,(https://gidle.cubeent.jp/news/992). 笠原美智子,2018,『ジェンダー写真論』里山社. Laura Mulvey, 1975, "Visual Pleasure and Narrative Cinema." Luce Irigaray, 1974, "Speculum of the Other Woman." Yuki Todoroki,2022,「過激だと反対され…(G)I-DLE ソヨンが明かす「Nxde」の制作秘話」COSMOPOLITAN(https://www.cosmopolitan.com/jp/k-culture/korean entertainment/a41827839/221101-gidle-nxde/).
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