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#馬喰横山美容室
lucetakamatsu · 4 years
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donut-st · 5 years
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あなたにだけは忘れてほしくなかった
 アメリカ合衆国、ニューヨーク州、マンハッタン、ニューヨーク市警本部庁舎。  上級職員用のオフィスで資料を眺めていた安藤文彦警視正は顔をしかめた。彼は中年の日系アメリカ人である。頑なに日本名を固持しているのは血族主義の強かった祖父の影響だ。厳格な祖父は孫に米国風の名乗りを許さなかったためである。祖父の信念によって子供時代の文彦はいくばくかの苦労を強いられた。  通常、彼は『ジャック』と呼ばれているが、その由来を知る者は少ない。自らも話したがらなかった。  文彦は暴力を伴う場合の少ない知的犯罪、いわゆるホワイトカラー犯罪を除く、重大犯罪を扱う部署を横断的に統括している。最近、彼を悩ませているのは、ある種の雑音であった。  現在は文彦が犯罪現場へ出る機会はないに等しい。彼の主たる業務は外部機関を含む各部署の調整および、統計分析を基として行う未解決事件への再検証の試みであった。文彦の懸念は発見場所も年代も異なる数件の行方不明者の奇妙な類似である。類似といっても文彦の勘働きに過ぎず、共通項目を特定できているわけではなかった。ただ彼は何か得体の知れない事柄が進行している気配のようなものを感じ取っていたのである。  そして、彼にはもうひとつ、プライベートな懸念事項があった。十六才になる姪の安藤ヒナタだ。
 その日は朝から快晴、空気は乾いていた。夏も最中の日差しは肌を刺すようだが、日陰に入ると寒いほどである。自宅のダイニングルームでアイスティーを口にしながら安藤ヒナタは決心した。今日という日にすべてをやり遂げ、この世界から逃げ出す。素晴らしい考えだと思い、ヒナタは微笑んだ。  高校という場所は格差社会の縮図であり、マッチョイズムの巣窟でもある。ヒナタは入学早々、この猿山から滑り落ちた。見えない壁が張り巡らされる。彼女はクラスメイトの集う教室の中で完全に孤立した。  原因は何だっただろうか。ヒナタのスクールバッグやスニーカーは他の生徒よりも目立っていたかもしれない。アジア系の容姿は、彼らの目に異質と映ったのかも知れなかった。  夏休みの前日、ヒナタは階段の中途から突き飛ばされる。肩と背中を押され、気が付いた時には一階の踊り場に強か膝を打ちつけていた。 「大丈夫?」  声だけかけて去っていく背中を呆然と見送る。ヒナタは教室に戻り、そのまま帰宅した。  擦過傷と打撲の痕跡が残る膝と掌は、まだ痛む。だが、傷口は赤黒く乾燥して皮膚は修復を開始していた。もともと大した傷ではない。昨夜、伯父夫婦と夕食をともにした際もヒナタは伯母の得意料理であるポークチョップを食べ、三人で和やかに過ごした。  高校でのいざこざを話して何になるだろう。ヒナタは飲み終えたグラスを食洗器に放り込み、自室へ引っ込んだ。
 ヒナタの母親はシングルマザーである。出産の苦難に耐え切れず、息を引き取った。子供に恵まれなかった伯父と伯母はヒナタを養子に迎え、経済的な負担をものともせず、彼女を大学に行かせるつもりでいる。それを思うと申し訳ない限りだが、これから続くであろう高校の三年間はヒナタにとって永遠に等しかった。  クローゼットから衣服を抜き出して並べる。死装束だ。慎重に選ぶ必要がある。等身大の鏡の前で次々と試着した。ワンピースの裾に払われ、細々としたものがサイドボードから床に散らばる。悪態を吐きながら拾い集めていたヒナタの手が止まった。横倒しになった木製の箱を掌で包む。母親の僅かな遺品の中からヒナタが選んだオルゴールだった。  最初から壊れていたから、金属の筒の突起が奏でていた曲は見当もつかない。ヒナタはオルゴールの底を外した。数枚の便箋と写真が納まっている。写真には白のワイシャツにスラックス姿の青年と紺色のワンピースを着た母親が映っていた。便箋の筆跡は美しい。『ブライアン・オブライエン』の署名と日付、母親の妊娠の原因が自分にあるのではないかという懸念と母親と子供に対する執着の意思が明確に示されていた。手紙にある日付と母親がヒナタを妊娠していた時期は一致している。  なぜ母は父を斥けたのだろうか。それとも、この男は父ではないのか。ヒナタは苛立ち、写真の青年を睨んだ。  中学へ進み、スマートフォンを与えられたヒナタは男の氏名を検索する。同姓同名の並ぶ中、フェイスブックに該当する人物を見つけた。彼は現在、大学の教職に就いており、専門分野は精神病理学とある。多数の論文、著作を世に送り出していた。  ヒナタは図書館の書棚から彼の書籍を片っ端から抜き出す。だが、学術書を読むには基礎教養が必要だ。��想、哲学、近代史、統計を理解するための数学を公共の知の宮殿が彼女に提供する。  ヒナタは支度を終え、バスルームの洗面台にある戸棚を開いた。医薬品のプラスチックケースが乱立している。その中から伯母の抗うつ剤の蓋を掴み、容器を傾けて錠剤を掌に滑り出させた。口へ放り込み、ペットボトルの水を飲み込む。栄養補助剤を抗うつ剤の容器に補充してから戸棚へ戻した。  今日一日、いや数時間でもいい。ヒナタは最高の自分でいたかった。
 ロングアイランドの住宅地にブライアン・オブライエンの邸宅は存在していた。富裕層の住居が集中している地域の常であるが、ヒナタは脇を殊更ゆっくりと走行している警察車両をやり過ごす。監視カメラの装備された鉄柵の門の前に佇んだ。  呼び鈴を押そうかと迷っていたヒナタの耳に唸り声が響く。見れば、門を挟んで体長一メータ弱のドーベルマンと対峙していた。今にも飛び掛かってきそうな勢いである。ヒナタは思わず背後へ退いた。 「ケンダル!」  奥から出てきた男の声を聞いた途端、犬は唸るのを止める。スーツを着た男の顔はブライアン・オブライエン、その人だった。 「サインしてください!」  鞄から取り出した彼の著作を抱え、ヒナタは精一杯の声を張り上げる。 「いいけど。これ、父さんの本だよね?」  男は門を開錠し、ヒナタを邸内に招き入れた。
 男はキーラン・オブライエン、ブライアンの息子だと名乗った。彼の容姿は写真の青年と似通っている。従って現在、五十がらみのブライアンであるはずがなかった。ヒナタは自らの不明を恥じる。 「すみません」  スペイン人の使用人が運んできた陶磁器のコーヒーカップを持ち上げながらヒナタはキーランに詫びた。 「これを飲んだら帰るから」  広大な居間に知らない男と二人きりで座している事実に気が滅入る。その上、父親のブライアンは留守だと言うのであるから、もうこの家に用はなかった。 「どうして?」 「だって、出かけるところだよね?」  ヒナタはキーランのスーツを訝し気に見やる。 「別にかまわない。どうせ時間通りに来たことなんかないんだ」  キーランは初対面のヒナタを無遠慮に眺めていた。苛立ち始めたヒナタもキーランを見据える。  ヒナタはおよそコンプレックスとは無縁のキーランの容姿と態度から彼のパーソナリティを分析した。まず、彼は他者に対してまったく物怖じしない。これほど自分に自信があれば、他者に無関心であるのが普通だ。にも拘らず、ヒナタに関心を寄せているのは、何故か。  ヒナタは醜い女ではないが、これと取り上げるような魅力を持っているわけでもなかった。では、彼は何を見ているのか。若くて容姿に恵まれた人間が夢中になるもの、それは自分自身だ。おそらくキーランは他者の称賛の念を反射として受け取り、自己を満足させているに違いない。 「私を見ても無駄。本質なんかないから」  瞬きしてキーランは首を傾げた。 「俺に実存主義の講義を?」 「思想はニーチェから入ってるけど、そうじゃなくて事実を言ってる。あなたみたいに自己愛の強いタイプにとって他者は鏡でしかない。覗き込んでも自分が見えるだけ。光の反射があるだけ」  キーランは吹き出す。 「自己愛? そうか。父さんのファンなのを忘れてたよ。俺を精神分析してるのか」  笑いの納まらないキーランの足元へドーベルマンが寄ってくる。 「ケンダル。彼女を覚えるんだ。もう吠えたり、唸ったりすることは許さない」  キーランの指示に従い、ケンダルはヒナタのほうへ近づいてきた。断耳されたドーベルマンの風貌は鋭い。ヒナタは大型犬を間近にして体が強張ってしまった。 「大丈夫。掌の匂いを嗅がせて。きみが苛立つとケンダルも緊張する」  深呼吸してヒナタはケンダルに手を差し出す。ケンダルは礼儀正しくヒナタの掌を嗅いでいた。落ち着いてみれば、大きいだけで犬は犬である。  ヒナタはケンダルの耳の後ろから背中をゆっくりと撫でた。やはりケンダルはおとなしくしている。門前で威嚇していた犬とは思えないほど従順だ。 「これは?」  いつの間にか傍に立っていたキーランがヒナタの手を取る。擦過傷と打撲で変色した掌を見ていた。 「別に」 「こっちは? 誰にやられた?」  キーランは、手を引っ込めたヒナタのワンピースの裾を摘まんで持ち上げる。まるでテーブルクロスでもめくる仕草だ。ヒナタの膝を彩っている緑色の痣と赤黒く凝固した血液の層が露わになる。ヒナタは青褪めた。他人の家の居間に男と二人きりでいるという恐怖に舌が凍りつく。 「もしきみが『仕返ししろ』と命じてくれたら俺は、どんな人間でも這いつくばらせる。生まれてきたことを後悔させる」  キーランの顔に浮かんでいたのは怒りだった。琥珀色の瞳の縁が金色に輝いている。落日の太陽のようだ。息を吸い込む余裕を得たヒナタは掠れた声で言葉を返す。 「『悪事を行われた者は悪事で復讐する』わけ?」 「オーデン? 詩を読むの?」  依然として表情は硬かったが、キーランの顔から怒りは消えていた。 「うん。伯父さんが誕生日にくれた」  キーランはヒナタのすぐ隣に腰を下ろす。しかし、ヒナタは咎めなかった。 「復讐っていけないことだよ。伯父さんは普通の人がそんなことをしなくていいように法律や警察があるんだって言ってた」  W・H・オーデンの『一九三九年九月一日』はナチスドイツによるポーランド侵攻を告発した詩である。他国の争乱と無関心を決め込む周囲の人々に対する憤りをうたったものであり、彼の詩は言葉によるゲルニカだ。 「だが、オーデンは、こうも言ってる。『我々は愛し合うか死ぬかだ』」  呼び出し音が響き、キーランは懐からスマートフォンを取り出す。 「違う。まだ家だけど」  電話の相手に生返事していた。 「それより、余分に席を取れない? 紹介したい人がいるから」  ヒナタはキーランを窺う。 「うん、お願い」  通話を切ったキーランはヒナタに笑いかけた。 「出よう。父さんが待ってる」  戸惑っているヒナタの肩を抱いて立たせる。振り払おうとした時には既にキーランの手は離れていた。
 キーラン・オブライエンには様々な特質がある。体格に恵まれた容姿、優れた知性、外科医としての将来を嘱望されていること等々、枚挙に暇がなかった。だが、それらは些末に過ぎない。キーランを形作っている最も重要な性質は彼の殺人衝動だ。  この傾向は幼い頃からキーランの行動に顕著に表れている。小動物の殺害と解剖に始まり、次第に大型動物の狩猟に手を染めるが、それでは彼の欲求は収まらなかった。  対象が人間でなければならなかったからだ。  キーランの傾向にいち早く気付いていたブライアン・オブライエンは彼を教唆した。具体的には犯行対象を『悪』に限定したのである。ブライアンは『善を為せ』とキーランに囁いた。彼の衝動を沈め、社会から悪を排除する。福祉の一環であると説いたのだ。これに従い、彼は日々、使命を果たしてる。人体の生体解剖によって嗜好を満たし、善を為していた。 「どこに行くの?」  ヒナタの質問には答えず、キーランはタクシーの運転手にホテルの名前を告げる。 「行けないよ!」 「どうして?」  ヒナタはお気に入りではあるが、量販店のワンピースを指差した。 「よく似合ってる。綺麗だよ」  高価なスーツにネクタイ、カフスまでつけた優男に言われたくない。話しても無駄だと悟り、ヒナタはキーランを睨むに留めた。考えてみれば、ブライアン・オブライエンへの面会こそ重要課題である。一流ホテルの従業員の悪癖であるところの客を値踏みする流儀について今は不問に付そうと決めた。 「本当にお父さんに似てるよね?」 「俺? でも、血は繋がってない。養子だよ」  キーランの答えにヒナタは目を丸くする。 「嘘だ。そっくりじゃない」 「DNAは違う」 「そんなのネットになかったけど」  ヒナタはスマートフォンを鞄から取り出した。 「公表はしてない」 「じゃあ、なんで話したの?」 「きみと仲良くなりたいから」  開いた口が塞がらない。 「冗談?」 「信じないのか。参ったな。それなら、向こうで父さんに確かめればいい」  キーランはシートに背中を預け、目を閉じた。 「少し眠る。着いたら教えて」  本当に寝息を立てている。ヒナタはスマートフォンに目を落とした。
 ヒナタは肩に触れられて目を覚ました。 「着いたよ」  ヒナタの背中に手を当てキーランは彼女を車から連れ出した。フロントを抜け、エレベーターへ乗り込む。レストランに入っても警備が追いかけてこないところを見ると売春婦だとは思われていないようだ。ヒナタは脳内のホテル番付に星をつける。 「女性とは思わなかった。これは、うれしい驚きだ」  テラスを占有していたブライアン・オブライエンは立ち上がってヒナタを迎えた。写真では茶色だった髪は退色し、白髪混じりである。オールバックに整えているだけで染色はしていなかった。三つ揃いのスーツにネクタイ、機械式の腕時計には一財産が注ぎ込まれているだろう。デスクワークが主体にしては硬そうな指に結婚指輪が光っていたが、彼の持ち物とは思えないほど粗雑な造りだ。アッパークラスの体現のような男が配偶者となる相手に贈る品として相応しくない。 「はじめまして」  自分の声に安堵しながらヒナタは席に着いた。 「彼女は父さんのファンなんだ」  ヒナタは慌てて鞄から本を取り出す。 「サインしてください」  本を受け取ったブライアンは微笑んだ。 「喜んで。では、お名前を伺えるかな?」 「安藤ヒナタです」  老眼鏡を懐から抜いたブライアンはヒナタに顔を向ける。 「スペルは?」  答える間もブライアンはヒナタに目を据えたままだ。灰青色の瞳は、それが当然だとでも言うように遠慮がない。血の繋がりがどうであれ、ブライアンとキーランはそっくりだとヒナタは思った。  ようやく本に目を落とし、ブライアンは結婚指輪の嵌った左手で万年筆を滑らせる。 「これでいいかな?」  続いてブライアンは『ヒナタ』と口にした。ヒナタは父親の声が自分の名前を呼んだのだと思う。その事実に打ちのめされた。涙があふれ出し、どうすることもできない。声を上げて泣き出した。だが、それだけではヒナタの気は済まない。二人の前に日頃の鬱憤を洗いざらい吐き出していた。 「かわいそうに。こんなに若い女性が涙を流すほど人生は過酷なのか」  ブライアンは嘆く。驚いたウェイターが近付いてくるのをキーランが手を振って追い払った。ブライアンは席を立ち、ヒナタの背中をさする。イニシャルの縫い取られたリネンのハンカチを差し出した。 「トイレ」  宣言してヒナタはテラスを出ていく。 「おそらくだが、向精神薬の副作用だな」  父親の言葉にキーランは頷いた。 「彼女。大丈夫?」 「服用量による。まあ、あれだけ泣いてトイレだ。ほとんどが体外に排出されているだろう」 「でも、攻撃的で独善的なのは薬のせいじゃない」  ブライアンはテーブルに落ちていたヒナタの髪を払い除ける。 「もちろんだ。彼女の気質だよ。しかし、同じ学校の生徒が気の毒になる。家畜の群れに肉食獣が紛れ込んでみろ。彼らが騒ぐのは当然だ」  呆れた仕草でブライアンは頭を振った。 「ルアンとファンバーを呼びなさい。牧羊犬が必要だ。家畜を黙らせる。だが、友情は必要ない。ヒナタの孤立は、このままでいい。彼女と親しくなりたい」 「わかった。俺は?」 「おまえの出番は、まだだ。キーラン」  キーランは暮れ始めている空に目をやる。 「ここ。誰の紹介?」 「アルバート・ソッチ。デザートが絶品だと言ってた。最近、パテシエが変わったらしい」 「警察委員の? 食事は?」  ブライアンも時計のクリスタルガラスを覗いた。 「何も言ってなかったな」  戻ってきたヒナタの姿を見つけたキーランはウェイターに向かい指示を出す。 「じゃあ、試す必要はないね。デザートだけでいい」  ブライアンは頷いた。
「ハンカチは洗って返すから」  ヒナタとキーランは庁舎の並ぶ官庁街を歩いていた。 「捨てれば? 父さんは気にしない」  面喰ったヒナタはキーランを窺う。ヒナタは自分の失態について思うところがないわけではなかった。ブライアンとキーランに愛想をつかされても文句は言えない。二人の前で吐瀉したも同じだからだ。言い訳はできない。だが、ヒナタは、まだ目的を果たしていないのだ。  ブライアン・オブライエンの実子だと確認できない状態では自死できない。 「それより、これ」  キーランはヒナタの手を取り、掌に鍵を載せた。 「何?」 「家の鍵。父さんも俺もきみのことを家族だと思ってる。いつでも遊びに来ていいよ」  瞬きしているヒナタにキーランは言葉を続ける。 「休暇の間は俺がいるから。もし俺も父さんもいなかったとしてもケンダルが 相手をしてくれる」 「本当? 散歩させてもいい? でも、ケンダルは素気なかったな。私のこと好きじゃないかも」 「俺がいたから遠慮してたんだ。二人きりの時は、もっと親密だ」  ヒナタは吹き出した。 「犬なのに二人?」 「ケンダルも家族だ。俺にとっては」  相変わらずキーランはヒナタを見ている。ヒナタは眉を吊り���げた。 「言ったよね? 何もないって」 「違う。俺はきみを見てる。ヒナタ」  街灯の光がキーランの瞳に映っている。 「だったら、私の味方をしてくれる? さっき家族って言ってたよね?」 「言った」 「でも、あなたはブライアンに逆らえるの? 兄さん」  キーランは驚いた顔になった。 「きみは、まるでガラガラヘビだ」  さきほどの鍵をヒナタはキーランの目の前で振る。 「私が持ってていいの? エデンの園に忍び込もうとしている蛇かもしれない」 「かまわない。だけど、あそこに知恵の実があるかな? もしあるとしたら、きみと食べたい」 「蛇とイブ。一人二役だね」   ヒナタは入り口がゲートになったアパートを指差した。 「ここが私の家。さよならのキスをすべきかな?」 「ヒナタのしたいことを」  二人は互いの体に手を回す。キスを交わした。
 官庁街の市警本部庁舎では安藤文彦が部下から報告を受けていた。 「ブライアン・オブライエン?」  クリスティナ・ヨンぺルト・黒田は文彦が警部補として現場指揮を行っていた時分からの部下である。移民だったスペイン人の父親と日系アメリカ人の母親という出自を持っていた。 「警察委員のアルバート・ソッチの推薦だから本部長も乗り気みたい」  文彦はクリスティナの持ってきた資料に目をやる。 「警察委員の肝入りなら従う他ないな」  ブライアン・オブライエン教授の専門は精神病理学であるが、応用心理学、主に犯罪心理学に造詣が深く、いくつかの論文は文彦も読んだ覚えがあった。 「どうせ書類にサインさせるだけだし誰でもかまわない?」 「そういう認識は表に出すな。象牙の塔の住人だ。無暗に彼のプライドを刺激しないでくれ」  クリスティナは肩をすくめる。 「新任されたばかりで本部長は大張り切り。大丈夫。失礼なのは私だけ。他の部下はアッパークラスのハウスワイフよりも上品だから。どんな男でも、その気にさせる」 「クリスティナ」  軽口を咎めた文彦にクリスティナは吹き出した。 「その筆頭があなた、警視正ですよ、ジャック。マナースクールを出たてのお嬢さんみたい。財政の健全化をアピールするために部署の切り捨てを行うのが普通なのに新しくチームを立ち上げさせた。本部長をどうやって口説き落としたの?」 「きみは信じないだろうが、向こうから話があった。私も驚いている。本部長は現場の改革に熱意を持って取り組んでいるんだろう」 「熱意のお陰で予算が下りた。有効活用しないと」  文彦は顔を引き締めた。 「浮かれている場合じゃないぞ。これから、きみには負担をかけることになる。私は現場では、ほとんど動けない。走れないし、射撃も覚束ない」  右足の膝を文彦が叩く。あれ以来、まともに動かない足だ。 「射撃のスコアは基準をクリアしていたようだけど?」 「訓練場と現場は違う。即応できない」  あの時、夜の森の闇の中、懐中電灯の光だけが行く手を照らしていた。何かにぶつかり、懐中電灯を落とした瞬間、右手の動脈を切り裂かれる。痛みに耐え切れず、銃が手から滑り落ちた。正確で緻密なナイフの軌跡、相手はおそらく暗視ゴーグルを使用していたのだろう。流れる血を止めようと文彦は左手で手首を圧迫した。馬乗りになってきた相手のナイフが腹に差し込まれる感触と、その後に襲ってきた苦痛を表す言葉を文彦は知らない。相手はナイフを刺したまま刃の方向を変え、文彦の腹を横に薙いだ。  当時、『切り裂き魔』と呼ばれていた殺人者は、わざわざ文彦を国道まで引きずる。彼の頬を叩いて正気づかせた後、スマートフォンを顔の脇に据えた。画面にメッセージがタイピングされている。 「きみは悪党ではない。間違えた」  俯せに倒れている文彦の頭を右手で押さえつけ、男はスマートフォンを懐に納める。その時、一瞬だけ男の指に光が見えたが、結婚指輪だとわかったのは、ずいぶん経ってからである。道路に文彦を放置して男は姿を消した。  どうして、あの場所は、あんなに暗かったのだろうか。  文彦は事ある毎に思い返した。彼の足に不具合が生じたのは、ひとえに己の過信の結果に他ならない。ジャックと文彦を最初に名付けた妻の気持ちを彼は無にした。世界で最も有名な殺人者の名で夫を呼ぶことで凶悪犯を追跡する文彦に自戒するよう警告したのである。  姪のヒナタに贈った詩集は自分自身への諌言でもあると文彦は思った。法の正義を掲げ、司法を体現してきた彼が復讐に手を染めることは許されない。犯罪者は正式な手続きを以って裁きの場に引きずり出されるべきだ。 「ジャック。あなたは事件を俯瞰して分析していればいい。身長六フィートの制服警官を顎で使う仕事は私がやる。ただひとつだけ言わせて。本部長にはフェンタニルの使用を黙っていたほうがいいと思う。たぶん良い顔はしない」  フェンタニルは、文彦が痛み止めに使用している薬用モルヒネである。 「お帰りなさい、ジャック」  クリスティナが背筋を正して敬礼する。文彦は答礼を返した。
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gunosy-news · 4 years
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取り返しのつかない場合も…みんなのビンタ体験談が聞くだけでつらい
集計期間:2020年3月17日~3月19日 回答数:13647
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突然ですが、誰かにビンタをされた経験はありますか?
ビンタは平手打ちの一種で、主に相手の頬を狙ったものを指します。それ以外の部分を狙った平手打ちは「張り手」や「掌底」に分類されます。
ビンタは手を痛めにくく、相手へのダメージも調整しやすいことから、 制裁、教育、緊急時における意識の確認などなど、さまざまな場面で使用されることがあります。もちろん、正当な理由のないビンタはただの暴力です。
ビンタの語源については諸説ありますが、「頭部」を意味する鹿児島弁に由来するとか、もみあげの根元を指す「鬢(びん)」を叩くことからきている説などがあります。
今回は、そんな「ビンタ」にまつわる調査を行いました!
ビンタされたことはありますか?
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回答者13647名のうち、誰かにビンタされた経験を持つ割合はほぼ五分五分となりました。
ここからは、具体的なエピソードをみていきましょう。
いろいろなビンタ
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<家族から>
・親に反抗的な態度をとって 
・親から。躾が厳しかったので…いえ、今なら分かる。あれは躾ではなく、八つ当り、虐待でしたね。
・新車納車日に運転したら交通事故を起こし���ぶつけられた)家に戻り報告したら父親が激怒しビンタされた。
・4歳の息子にペチッとやられました。
・小学2年の時姉とケンカをして、食器を割ってしまい、姉と私、二人とも母に軽くですがビンタされました。
・子どもの頃、友達と遅くまで遊んでて誘拐されたかと心配した親に心配して集まった近所の人達の前で往復ビンタされた。
・子どもの頃、髪を伸ばしたいから美容院に行きたくないと泣いていたら叩かれた。
・親に。学校でいじめられてて、本気で自殺しようとしたときに父親から。されて良かったと思う、両親を悲しませてごめんって感じ。
・20代の頃 家の手伝いをしないというだけで父親にビンタされた
・同級生をいじめてしまった事があってそれを知った親に、「あんたがやってる事はこうゆう事だよ」とビンタされました。その時は人の痛みのわからない人間だったけど、あの時叩いてくれた親に感謝しています。
・中学生のときに、友達数人を家に呼んで遊んだら、その中に男子がいたことに腹を立てたおじいちゃんに突然たたかれて、友達の前でないた。
・小4くらいの時のある朝、まだ完全に目が覚めてなく朝食を待つのにリビングの床に座っていたら、たまたま父親から話しかけられたので顔を上げた際に蛍光灯が眩しく感じた瞬間でもあり、しかしその顔は父親にしては睨んでいるように見えたらしく反射的に頬をビンタされた(>_<)  
・朝が苦手で低血圧のため起きられなかった。目覚まし時計がなってもおきられず、母にビンタされておこされた。今でも許せない。昔は、手をあげるのは普通で誰もそうだったのかは不明だが、あり得ない。
・思春期の頃、原因は他愛もない事だったと思います。母と大喧嘩をしていたら、温厚な父に一度だけ叩かれました。生涯で一度でしたが、愛のあるビンタで猛省しました。結婚後、夫はDVで、気に入らないとよく叩かれました。何度も病院に駆け込みました。この夫とは10年で離婚しました。愛のないビンタでした。
・最近のことで、90になる母親が根も葉もない言いがかりを付けてきて、いきなり張り手をしてきた。とっさの反応で二発叩き返したら、また猫手で向かって来た。それ以来口も聞いていない。頭が狂ってる‼️
・高校生の頃、真夜中に友達数人と家から少し離れた所で隠れて談笑してたら、田舎で静かすぎて声と単車の音で両親が起きてきた。両親が歩いてきたと思ったら謝る暇もなく母からビンタ。父親大激怒。友達の前で気まずかった…。
・女友達の家に泊まると母親には言ってたけど、それを父親は知らなくて、早朝友達宅まで呼びに来て、帰宅するなりビンタ。今思えば、心配していたのでしょうが、当時は反発しました。
・小さいころ親戚達との旅行で、21時過ぎに寝ようと布団に入っていたのに酔った伯父についてこいと呼ばれてついて行ったら…別の伯父に子供は寝る時間だと言われ、何故か呼び出した伯父に子供は寝る時間だぞ!とひっぱたかれました…この理不尽な事は伯父達が亡くなった40年以上経った今でも忘れられずにいます←
・親子喧嘩。父対娘。娘が、父に朝ごはんを先にすすめましたが、父が全部を食べてしまい、娘が母に伝えたら、父が全部食べて何が悪いと娘にビンタ。理不尽な朝でした。
・父親にDVされていて、子供の頃から毎日ビンタされていた。時には鼻血も出たこともあった。昔のビンタで、鼻の骨が曲がってしまって、今でも鼻が曲がっていたり、日によって鼻がひどく曲がっている日があり、洗顔の時など痛むことがある。
・幼い頃に亡くなった父方のおじいちゃんのご遺体のそばで"おじいちゃん起きないの〜"等と周りの大人に聞き回っていたら父親に叩かれてふっ飛んだ事を覚えています。うるさくしてしまって申し訳なかったです…。
・温厚な父が一度だけ、反抗期の私にした事があります。ぶたれた私よりも、とっても手が痛かったみたい。
<友達・同級生から>
・小学生の時、友達とケンカして
・友達に歩道でビンタされました。私が色んな男性と真剣に付き合わない事への苛立ちだと!
・中学生の時に隣の席の女の子の書いている物を覗き見たときにビンタをくらい、女の子の気持を理解するのは難しいと感じた。
・同級生の女の子にいきなりビンタ喰らった。後々わかったけどなんか思わせ振りな態度をとってたらしく違う子と仲良くしてたら叩かれた。
・高校の時、沢山の女の子からバレンタインのチョコ貰ったら彼女ではない女の子からビンタされました。
・同級生にムカつくからビンタさせてと言われた瞬間やられてしまった。そのあと、スッキリしたーと言ってどっかに行った。
・学生時代に部活をサボっていた女子にやる気無いなら帰れ。と言ったらビンタされた
・中学二年の時にイジメで昔の不良と呼ばれた同級生に一度だけビンタされた❗気に入らないとかでした  反撃しなかったら気持ち悪いと2度と手は出さなかった  三年生になって問題を起こし退学になったのでホッとはしました
<恋人・配偶者から>
・浮気がバレたとき、奥さんに 
・喧嘩の最中に涙顔の彼女に愛おしさを覚えビンタさせたら機嫌が良くなったらしい。
・高校の時、付き合ってる人の友達を好きになってしまって、その事を伝えた時にビンタされました。
・別れると言ったら彼氏にビンタされた。悔しいからしかえそうとしたらよけられた。男として最低。
・初めての彼氏。若かったなぁ…今みたいにDVとか言わない時代で、ケンカの後に優しくされたら、愛されてると思う自分が居たなぁ。
・前に付き合ってた人からDVを受けていて、男の人からのビンタではなく自分で自分をビンタする。ってことはありました。
・束縛タイプの彼氏と付き合っていた頃に決まった時間に連絡しなかったら、家の前で待ち伏せされたあげく、ビンタされた
・働かない元旦那とお金の件で話しあいをしていたら、口喧嘩になり、ビンタと腹ゲリされた。
・元旦那と、姑の借金のことで喧嘩して殴られた。すぐに実家に帰った。
・前夫に口論の末にビンタされた。今で言うDV。その時に私が避けたので左耳を直撃して今も左耳が難聴気味です。
・妻の仕事が忙しい時期に、私だけ遊びまわってたらイライラした妻にビンタされました。相当腹が立ったんだと思います。
・彼氏といつもの様に冗談を言い合っていたら、思い切り引っぱたかれた。彼氏はお笑いのツッコミ程度だと思っていたみたいだけど、男の力で叩かれたら涙も出るほど痛い。
・お付き合いから結婚の話になり、断ったらビンタされ、「今まで、気を使ってお金使って、時間使ったのに」と言われた
・とにかく気が強い彼女。怒るとまず口撃から始まり、ヒートアップしてくると手が出ます!そして反論しようならその瞬間にはもうバチーンときます。最初の頃は我慢していたけど、何度も続けばもうやってられないのでお別れしました。お別れの時も涙を流しながらバチーンと一撃を出してきました。最後までこれかよって呆れたね。
・眠そうにしていたら、嫁に叩いて眼を覚ましてあげようか?と言われたからお願いすると本気でビンタされた。軽く叩く程度だと思ったのに…運転中だったから…
・彼女の寝顔がかわいすぎて、近くにいって覗き込んだらビンタされました。
<教師から>
・「いいか、痛みを忘れるな」と学校の先生からビンタされた事がある。あの当時は普通にあった体罰彼氏や旦那、親からもビンタやそれ以上の暴力を受けてきたのでビンタなんて優しい方だと思う
・小学生の頃、持ち物検査がありわたしは当時流行っていた光るペン(笑)他の子は財布やお守りの水晶などを見つかり ほとんどの子がビンタされた。
・昭和50年代に小学生だったが、何か叱るときに先生がビンタするのが日常的だった。時々、やり過ぎる先生がいて鼓膜が破れる子もいたが、親も先生に苦情を入れなかった。
・中学生時代にやんちゃしてまして、担任の先生から頂きました。今、感謝しています。
・中学校の頃、タバコがバレて先生にビンタされた
・中学生時代、塾で何度もビンタされた。人の話しは目を見て聞け!と言われていたので目を見て話しを聞いていたら、何見てんだ!とビンタされた時はキ◯ガイが運営する塾に入ってしまったと絶望した。
・小学生の時の避難訓練で隣のクラスの先生に「早く外に行け うちのクラスが避難出来ない」と言われ外に出たら何故担任の指示もないのに勝手に外に出た連帯責任だとクラス全員ビンタされた
・昔、学校の先生や塾の先生によくビンタされました。宿題忘れたらビンタ!置勉したら一冊につき1回ビンタ!教科書忘れてもビンタ!親には叩かれたことはないが、教師によく叩かれた。
・中学の部活(女子卓球部)で、横一列に並ばされ、顧問の男の先生に皆ビンタされました。理由はよく覚えてないけど、何らかの共同責任だったと思います。親には「アンタたちが何か悪いことしたんやろ」と、こともなげに言われましたが、今だったら絶対NGでしょうね。
・中学生の時の男の担任に。修学旅行で部屋に男子がきていたことで部屋の前の廊下に女子だけ正座、女子だけビンタ。読んでもないのに勝手にこられた上に女子だけビンタ。しかも酔っ払っててしつこく絡んできたが、いつでも女子だけに手をあげないとんでもない教師で有名な人だった。
・小学5年の時、担任の先生がクラス全員ビンタしました。音楽の授業で全員でリコーダーを演奏したのですが、何回演奏しても一人だけズレる人がいました。先生がイライラしてきて、みんなに目をつぶらせて「リコーダーの音程がズレる人は挙手するように!」と言ったのですが誰の手も上がらなかったみたいでした。そうしたら先生がキレて「連帯責任だ!!全員一列に並べ!!」って言ってクラス全員並ばせて端から順に一人一人ビンタしていきました。今の時代だったら問題になってたと思います。
・小学生の時に忘れ物をした音楽の先生にビンタされたのは未だに忘れない。以前同棲していた男に馬乗りで何度もビンタ。最終的に床に叩きつけられ歯が折れたので警察に電話してそれ以来一切会うこともなく私が家を出た。私の家だったのに理不尽すぎるが縁を切る為に仕方なかった。
・小学2年生の時の担任。妊娠中だったからなのか、いつもキリキリしていて、ほぼ毎日、理由もなく私を怒鳴りつけ、あげくの果てには人通りのない空き教室の方へと連れていかれ、「生意気な目つきをしている」とか「その目が私をバカにしている」などと言いがかりをつけては、頭頂部の髪の毛を捕まれて、往復ビンタされるは引きづり廻されるはで、心身ともに大きなダメージを受けた。今でもその先生の名前は覚えているし、あの日の事が、40年経っても夢に出てくる。
・小学生時代、帰りの学活が終わって隣りのクラスの友達を廊下で待っていた。その日は隣りのクラス担任が休みだったため代わりに特別学級の教師が学活を任されていたのだが、若い男性教師は騒ぐ生徒達に伝達事項を伝えるのに四苦八苦していた。学活が終わった直後、その男性教師に私はビンタされた。何もしていないのでわけがわからず、家に着くやいなや涙が溢れてきた。「先生にはたかれた…。何もしていないのに。何か誤解されたかもしれない。」と母親に打ち明けた。翌日その男性教師と、私のクラス担任と私で話しをすることになり、やはり彼の誤解のもとでの行為とわかった。彼にとって怒髪天の言葉が教室内に響いたらしかった。思いきりはたかれた私は謝られたくらいでは許し難い心持ちだったが、まだ小学4年生の女子にはその心情を訴える術がなかった。たとえ教師を腹立たしくさせる言葉が教室内で叫ばれたとしても、現在なら教育委員会に持ち込まれる事案だろう。特別学級の教師なら尚更暴力はふるうべきではないと非難されると思われる。教師が常に正しい訳ではないと気づくきっかけになった出来事だった。
<医療現場のリアル>
・介護の仕事で利用者にビンタされた。
・介護職。利用者のじいさんにめちゃくちゃビンタされました。
・介護4の母からいきなり叩かれました。
・看護師として働き始めた頃、いきなり患者にビンタされてびっくりした。親以外の人に顔を叩かれたことはなかったのでパニックになったのと、訳もなく叩かれたことがショックで泣きました。
・仕事で接近した時、笑顔の知的障害の子にいきなりやられた。笑顔のままで、悪気なしなので怒れず。
<その他>
・通りすがりの女子高生にいきなり。。。
・告白したら お前 キモイって女にビンタされた
・ホワイトデーにふざけた手紙を添えて渡したらビンタされました。(小学生の時)
・好きでもない女性に誤解された挙げ句の果て。
・当時小学生の自分外出の際、広場のソファーに座っていたら目の前に2、3歳児くらいの小さな女の子に突然思いっきりビンタされた。何回も…  
・家に私と弟の友達が集まり、理由は忘れたけれど掴み合いになり、突然弟の友人にひっぱたかれました。小学生の頃で、びっくりしてしばらく動けませんでした。
・6歳頃歯医者の治療中にあまりの痛さに泣き叫んだら医師からうるさい!とビンタされました。
・中学生の頃4対1でカツアゲされお金手渡すのを抵抗したら生意気だと押さえつけられ一人10発計40発ビンタされてお金もとられて踏んだり蹴ったりの思い出がある
・空手の試合で。女性の上段(首から上)攻撃は掌底なので、ビンタが当たる感じです。初めてくらった時は鼻血が出ました。 
・電車で足を踏んだと言われ関西弁のオバサンにビンタされた
・仕事上で出しゃばったことと受け止められ、先輩社員からビンタを受けた。
・相手の勘違いからのビンタでしばらく無感覚でヨダレが出るようになり、原因が歯の歪みで歯科通いになりました。
・マッチングアプリで出会った女性からなんの理由なくビンタしてきた
・可愛い女に、ビンタしてと頼んだ
・ガールズバー でキャストさんにビンタされました。痛かったです笑笑
・アイドルのイベントで昔ビンタするグループがいて、痛かった
まとめ
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寄せられた経験談をまとめると、
・教師からのビンタが多い
・理由はどうあれ、ビンタされた方は長い年月が経っても覚えている
といった具合です。
特に多く見られたのが、昭和世代とみられる回答者からの「教師が生徒に手をあげることは日常茶飯事だった」という意見。確かに、教師による体罰がすぐに報道される現代では考えられないようなエピソードばかりで、ジェネレーションギャップを感じさせます。
さらに、ビンタされた理由を自覚し、感謝すらしている人もいれば、理不尽すぎる理由でビンタされ傷や障害が残ったという人も多く、ビンタ一発が人に及ぼす影響の大きさを考えさせられる調査結果となりました。
アンケートにご協力いただきありがとうございました。
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groyanderson · 4 years
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ひとみに映る影 第六話「覚醒、ワヤン不動」
☆プロトタイプ版☆ こちらは無料公開のプロトタイプ版となります。 段落とか誤字とか色々とグッチャグチャなのでご了承下さい。 書籍版では戦闘シーンとかゴアシーンとかマシマシで挿絵も書いたから買ってえええぇぇ!!! →→→☆ここから買おう☆←←←
(※全部内容は一緒です。) pixiv版
◆◆◆
 人はお経や真言を想像するとき、大抵『ウンタラカンタラ~』とか『ムニャムニャナムナム~』といった擬音を使う。 確かに具体的な言葉まで知らなければ、そういう風に聴こえるだろう。 ましてそういうのって、あまりハキハキと喋る物でもないし。 特に私達影法師使いが用いる特殊な真言を聞き取るのはすごく難解で、しかも屋内じゃないとまず喋ってる事自体気付かれない場合が多い。 なぜなら、口の中を影で満たしたまま言う方が法力がこもる、とかいうジンクスがあり、腹話術みたいに口を閉じたまま真言を唱えるからだ。 たとえ静かな山間の廃工場であっても、よほど敬虔な仏教徒ではない人には、『ムニャムニャ』どころか、こう聴こえるかもしれない。
 「…むんむぐうむんむうむむむんむんうむむーむーむうむ…」  「ヒトミちゃん?ど、どしたの!?」 正解は、ナウマク・サマンダ・バザラダン・カン・オム・チャーヤー・ソワカ。 今朝イナちゃんは気付いてすらいなかったけど、実はこの旅でこれを唱えたのは二回目だ。
 廃工場二階部踊り場に催眠結界を張った人物に、私は心当たりがあった。 そのお方は磐梯熱海温泉、いや、ここ石筵霊山を含めた熱海町全域で一番尊ばれている守護神。 そのお方…不動明王の従者にして影法師を束ねる女神、萩姫様は、真っ暗なこの場所にある僅かな光源を全て自らの背後に引き寄せ、力強い後光を放ちながら再臨した。
 「オモナ!」  「萩姫…!」 驚きの声を上げたのは、テレパシーやダウジングを持たないイナちゃんとジャックさんだ。  「ひーちゃん…ううん。紅一美、よくぞここまで辿り着きました。 何ゆえ私だと気付いたのですか」 萩姫様の背後で結界札が威圧的に輝く。 今朝は「別に真言で呼ばなくてもいい」なんて気さくに仰っていたけど、今はシリアスだ。  「あなたが私達をここまで導かれたからです、萩姫様。 最初、源泉神社に行った時、そこに倶利伽羅龍王はいませんでした。代わりにリナがいました。 後で観音寺の真実や龍王について知った時、話が上手くいきすぎてるなって感じました。 あなたは全部知っていて、私達がここに来るよう仕向けたんですよね?」 私も真剣な面持ちで答えた。相手は影法師使いの自分にとって重要な神様だ。緊張で手が汗ばむ。  「その通りです。あなた方を金剛の者から守るためには、リナと邂逅させる必要があった。 ですが表立って金剛の者に逆らえない私は、敢えてあなた方を源泉神社へ向かわせました。 金剛観世音菩薩の従者リナは、金剛倶利伽羅龍王に霊力の殆どを奪われた源泉神社を復興するため、定期的に神社に通ってくれていましたから」 そうだったんだ。暗闇の中で、リナが一礼するのを感じた。
 萩姫様はスポットライトを当てるように、イナちゃんにご自身の光を分け与えられた。  「金剛に選ばれし隣国の巫女よ」  「え…私ですか?」 残り全ての光と影は未だ萩姫様のもとにあって、私達は漆黒に包まれている。  「今朝、あなたが私に人形を見せてくれた時、私はあなたの両手に刻まれた肋楔緋龍の呪いに気がつきました。 そして勝手ながら、あなたの因果を少し覗かせて頂きました」 萩姫様は影姿を変形させ、影絵になってイナちゃんの過去を表現する。 赤ちゃんが燃える龍や肉襦袢を着た煤煙に呪いをかけられる絵。 衰弱した未就学の女の子にたかる大量の悪霊を、チマチョゴリを着た立派な巫女が踊りながら懸命に祓う絵。 小学生ぐらいの少女が気功道場で過酷なトレーニングを受ける絵…。  「はっきり言います。もしあなた方がここに辿り着けなかったら、その呪いは永遠にとけなかったでしょう。 あなただけではありません。このままでは一美、熱海町、やがては福島県全域が金剛の手に落ちる事も起こりうる」 福島県全域…途方もない話だ。やっぱりハイセポスさんが言っていた事は本当だったのか?
 「萩姫様。あなたが護る二階に、いるのですね。水家曽良が」 決断的に譲司さんが前に出た。イナちゃんを照らしていた淡い光が、闇に塗りつぶされていた彼の体に移動した。  「そうとも言えますが、違うとも言えます、NICの青年よ。 かの殺人鬼は辛うじて生命力を保っていますが、肉体は腐り崩れ、邪悪な腫瘍に五臓六腑を冒され、もはや人間の原形を留めていません。 あれは既に、悪鬼悪霊が蠢く世界そのものとなっています」 萩姫様がまた姿を変えられる。蛙がボコボコに膨れ上がったような歪な塊の上で、燃える龍が舌なめずりする影絵に。 そして再び萩姫様の御姿に復帰する。  「若者よ。ここで引き返すならば、私は引き止めません。 私ども影法師の長、神影(ワヤン)らが魂を燃やし、龍王や悪霊世界を葬り去るまでのこと。 ですが我らの消滅後、金剛の者共がこの地を蹂躙する可能性も否定できません。 或いは、若者よ。あなた方が大量の悪霊が世に放たれる危険を承知でこの扉を開き、金剛の陰謀にこれ以上足を踏み入れるというのならば…」
 萩姫様がそう口にされた瞬間、突如���自然的な光が彼女から発せられた。 カッ!…閃光弾が爆ぜたように、一瞬強烈に発光したのち、踊り場全体が昼間のように明るくなる。  「…まずはこの私を倒してみなさい!」 視界がクリアになった皆が同時に見たのは、武器を持つ幾つもの影の腕を千手観音のように生やした、いかにも戦闘モードの萩姫様だった。
◆◆◆
 二階へ続く扉を堅固に護る萩姫様と、私達は睨み合う。 戦うといっても、狭い踊り場でやり合えるのはせいぜい一人が限界。 張り詰めた空気の中、この決闘相手に名乗り出たのは…イナちゃんだ!  「私が行きます」  「馬鹿、無茶だ!」 制止するジャックさんを振り切って、イナちゃんは皆に踊り場から立ち退くよう促した。
 「わかてる。私は一番足手まといだヨ。だから私が行くの。 ドアの向こうはきっと、とても恐い所になてるから、みんな温存して下さい」 自虐的な言葉とは裏腹に、彼女の表情は今朝とは打って変わって勇敢だ。 萩姫様も身構える。  「賢明な判断です、金剛の巫女よ」「ミコじゃない!」 イナちゃんが叫んだ。  「…私はあなたの境遇に同情はしますが、容赦はしません。 あなたの成長を、見せてみなさい!」
 イナちゃんは目を閉じ、呪われた両手を握る。  「私は…」 ズズッ!その時萩姫様から一本の影腕が放たれ、屈強な人影に変形!  <危ない!>迫る人影!  「…イナだヨ!」 するうちイナちゃんの両指の周りに細い光が回りだし、綿飴めいて小さな雲に成長した! イナちゃんはばっと両手を広げ、雲を放出すると…「スリスリマスリ!」 ぽぽんっ!…なんと、漆黒だった人影がパステルピンクに彩られ、一瞬でテディベア型の無害な魂に変化した!  「何!?」 萩姫様が狼狽える。
 「今のは…理気置換術(りきちかんじゅつ)!」  「知っているのかジョージ!?」  ジャックさんにせっつかれ、譲司さんが説明を始める。  「儒教に伝わる秘伝気功。 本来の理(ことわり)から外れた霊魂の気を正し、あるべき姿に清める霊能力や」 そうか、これこそイナちゃんが持つ本来の霊能力。 彼女が安徳森さんに祈りを捧げた時、空気が澄んだような感じがしたのは、腐敗していた安徳森さんの理が清められたからだったんだ!
淡いパステルレインボーに光る雲を身に纏い、イナちゃんは太極拳のようにゆっくりと中腰のポーズを取った。  「ヒトミちゃんがこの旅で教えてくれた。 悲しい世界、嬉しい世界。決めるのは、それを見る私達。 ヒトミちゃんは悲しいミイラをオショ様に直した。 だから私も…悲しいをぜんぶカワイイに変えてやる!」
 「面白い」 ズズッ!再び萩姫様から影腕が発射され、屈強な影絵兵に変わった。 その手には危険なスペツナズナイフが握られている!  「ならば自らの運命をも清めてみよ!」 影絵兵がナイフを射出!イナちゃんは物怖じせずその刃を全て指でキャッチする。  「オリベちゃんもこの旅で教えてくれた」 雲に巻かれたナイフ刃と影絵兵は蝶になって舞い上がる!  「友達が困ったら助ける。一人だけ欠けるもダメだ」
 ズズッ!新たな影絵兵が射出される。 その両手に構えられているのは鋭利なシステマ用シャベルだ!  「ジャックさんもこの旅で教えてくれた」 イナちゃんは突撃してくるその影絵を流れる水のようにかわし、雲を纏った手で掌底打ちを叩きつける!  「自分と関係ない人本気で助けられる人は、何があても皆に見捨てられない!」 タァン!クリーンヒット! 気功に清められた影絵兵とシャベルはエンゼルフィッシュに変形!
 間髪入れず次の影絵兵が登場! トルネード投法でRGD-33手榴弾を放つ!  「ヘラガモ先生もこの旅で教えてくれた」 ぽぽんぽん!…ピヨ!ピヨ! 雲の中で小さく爆ぜた手榴弾からヒヨコが生まれた!  「嫌な物から目を逸らさない。優しい人それができる」 コッコッコッコッコ…影絵兵もニワトリに変化し、ヒヨコを率いて退場した。
 「リナさんとポメラーコちゃんも教えてくれた!」 AK-47アサルトライフルを乱射する影絵兵団を掻い潜りながら、イナちゃんは萩姫様に突撃!  「オシャレとカワイイは正義なんだ!」 影絵兵は色とりどりのパーティークラッカーを持つ小鳥や小型犬に変わった。
 「くっ…かくなる上は!」 萩姫様がRPG-7対戦車ロケットランチャーを構えた! さっきから思ってたけど、これはもはやラスボス前試練の範疇を越えたバイオレンスだ!!
 「皆が私に教えてくれた。今度は私あなたに教える! スリスリマスリ・オルチャン・パンタジィーーッ!!!」 パッドグオォン!!!…ロケットランチャーの射出音と共に、二人は閃光の雲に包まれた!  「イナちゃあああーーーーん!!!!」
 光が落ち着いていく。雲間から現れた影は…萩姫様だ!  <そんな…>  「いや、待て!」 譲司さんが勘づいた瞬間、イナちゃんもゆっくりと立ち上がった。 オリベちゃんは胸を撫で下ろす。  「これが…私…?」 一方、自らの身体を見て唖然とする萩姫様は…
 漆黒の着物が、紫陽花色の萌え袖ダボニットとハイウエストスキニージーンズに。  「そんな…こんな事されたら、私…」 市女笠は紐飾りだけを残してキャップ帽に変わり、ロケットランチャーは形はそのままに、ふわふわの肩がけファーポシェットに。  「私…もうあなたを攻撃できないじゃない!」 萩姫様はオルチャンガールになった。完全勝利!
 「アハッ!」 相手を一切傷つけることなく試練を突破したイナちゃんは、少女漫画の魔法少女らしく決めポーズを取った。  「ウ…ウオォォー!すっげえなお前!!」 ファンシーすぎる踊り場に、この場で一番いかついジャックさんが真っ先に飛びこむ。 彼は両手を広げて構えるイナちゃんを…素通り! そのまま現代ナイズされた萩姫様の手を取る。  「オモナ!?」
 「萩姫。いや、萩!俺は前から気付いていたんだ。 あんたは今風にしたら化けるってな! どうだ。あのクソ殺人鬼とクソ龍王をどうにかしたら、今度ポップコーンでもウワババババババ!!!!」 ナンパ中にオリベちゃんのサイコキネシスが発動し、ジャックさんは卒倒した。 オリベちゃんの隣にはほっぺを膨らましたイナちゃんと、手を叩いて爆笑するリナ。  「あっはははは、みんなわかってるゥ! ここまでセットで王道少女漫画よね!」
 一方譲司さんはジビジビに泣きながらポメラー子ちゃんを頬ずりしていた。  「じ、譲司さん?」  「ず…ずばん…ぐすっ。教え子の成長が嬉しすぎで…わああぁ~~!!」  <何言ってるの。あんたまだ養護教諭にすらなってないじゃない>  「もうこいつ、バリに連れて行く必要ないんじゃないか?」  「嫌や連れでぐうぅ!向こうの子供らとポメとイナでいっぱい思い出作りたいもおおぉおんあぁぁあぁん」  「<お前が子供かっ!!>」 キッズルーム出身者二人の息ぴったりなツッコミ。 涙と鼻水だらけになったポメちゃんは「わうぅぅ…」と泣き言を漏らしていた。
 程なくして、萩姫様は嬉し恥ずかしそうにクネクネしたまま結界札を剥がした。  「若者よ…あんっもう!私だって心は若いんだからねっ! 私はここで悪霊が出ないように見張ってるんだから…龍王なんかに負けたらただじゃ済まないんだからねっ!」 だからねっ!を連発する萩姫様に癒されながら、私達は最後の目的地、怪人屋敷二階へ踏みこんだ。
◆◆◆
 ジャックさんが前もって話していた通り、二階は面積が少なく、一階作業場と吹き抜け構造になっている。 さっきまで私達がいたエントランスからは作業場が見えない構造だった。 影燈籠やスマホで照らすと、幾つかの食品加工用らしき機材が見える。 勘が鋭いオリベちゃんと譲司さんが不快そうに目を逸らす。  <この下、何かしら…?直接誰かがいる気配はないのに、すごくヤバい気がする。 まるで、一つ隔てた世界の同じ場所が人でごった返しているような…>  「その感覚は正しいで、オリベ。 応接室はエレベーターの脇の部屋や。そこに水家がおる。 そして…あいつの脳内地獄では、吹き抜けの下が戦場や」  <イナちゃん。清められる?>  「無理です。もし見えても一人じゃ無理です。 オルチャンガール無理しない」  <それでいい。賢明よ。みんなここからは絶対に無理しないで>
 譲司さんの読みは当たっていた。階段と対角線上のエレベーターホール脇に、ドアプレートを外された扉があった。 『応接室』のプレートは、萩姫様の偽装工作によって三階に貼られていた。 この部屋も三階の部屋同様、鍵は閉まっていない。それどころか、扉は半開きだった。
 まず譲司さんが室内に入り、スマホライトを当てる。  「水家…いますか?」 私は申し訳ないが及び腰だ。  「おります。けど、これは…どうだろう?」 オリベちゃんがドアを開放する。きつい公衆トイレみたいな臭いが廊下に広がった。 意を決して室内を見ると…そこには、岩?に似た塊と、水晶でできた置物のようなもの。 岩の間から洋服の残骸が見えるから、あれが水家だと辛うじてわかる。  「呼吸はしとるし、脳も動いとる。けど恐ろしい事に、心臓は動いとらん。 哲学的やけど、血液の代わりにカビとウイルスが命を繋いどる状態は…人として生きとるというのか?」 萩姫様が仰っていた通り、殺人鬼・水家曽良は、人間ではなくなってしまっていたんだ。
 ボシューッ!!…誰かが譲司さんの問いに答えるより前に、死体が突如音を立てて何かを噴出した!  「うわあぁ!?��� 私を含め何人かが驚き飛び退いた。こっちこそ心臓が止まるかと思った。 死体から噴出した何かは超自然的に形を作り始める。 こいつが諸悪の根源、金剛倶利伽羅…
 「「<「龍王キッモ!!?」>」」 奇跡の(ポメちゃん以外)全員異口同音。 皆同時にそう口に出していた。  「わぎゃっわんわん!!わぅばおばお!!!」 ポメちゃんは狂ったように吠えたてていた。  「邂逅早々そう来るか…」 龍王が言う…「「<「声もキッモ!!?!?」>」」 デジャヴ!
 龍王はキモかった。それ以上でもそれ以下でもない、ともかくキモかった。 具体的に描写するのも憚られるが、一言で言えば…細長い燃える歯茎。 金剛の炎を纏った緋色の龍、という前情報は確かに間違いじゃない。シルエットだけは普通の中国龍だ。 けど実物を見ると、両目は梅干しみたいに潰れていて、何故か上顎の細かい歯は口内じゃなくて鼻筋に沿ってビッシリ生えて蠢いてるし、舌はだらんと伸び、黄ばんだ舌苔に分厚く覆われている。 二本の角から尾にかけて生えたちぢれ毛は、灰色の脇毛としか形容できない。 赤黒い歯茎めいた胴体の所々から細かく刻まれた和尚様の肋骨が歯のように露出し、ロウソクの芯のように炎をたたえている。 その金剛の炎の色も想像していた感じと違う。 黄金というかウン…いや、これ以上はやめておこう。二十歳前のモデルがこれ以上はダメだ。
 「何これ…アタシが初めて会った時、こいつこんなにキモくなかったと思うけど…」 リナが頭を抱えた。一方ジャックさんは引きつけを起こすほど爆笑している。  「あっはっはっは!!タピオカで腹下して腐っちまったんじゃねえのか!? ヒィーッひっはっはっはっはっは!!」  <良かった!やっぱ皆もキモいと思うよね?> 背後からテレパシー。でもそれはオリベちゃんじゃなくて、踊り場で待機する萩姫様からだ。  <全ての金剛の者に言える事だけど、そいつらは楽園に対する信奉心の高さで見え方が変わるの! 皆が全員キモいって言って安心したよ!> カァーン!…譲司さんのスマホから鐘着信音。フリック。  『頼む、僕からも言わせてくれ!実にキモいな!!』 …ツー、ツー、ツー。ハイセポスさんが一方的に言うだけ言って通話を切った。
 「その通りだ」 龍王…だから声もキモい!もうやだ!!  「貴様らはあの卑劣な裏切り者に誑かされているから、俺様が醜く見えるんだ。 その証拠に、あいつが彫ったそこの水晶像を見てみろ!」 死体の傍に転がっている水晶像。 ああ、確かに普通によくある倶利伽羅龍王像だ。良かった。 和尚様、実は彫刻スキルが壊滅的に悪かったんじゃないかって疑ってすみません。  「特に貴様。金剛巫女! 成長した上わざわざ俺様のもとへ力を返納しに来た事は褒めてやろう。 だが貴様まで…ん?金剛巫女?」 イナちゃんは…あ、失神してる。脳が情報をシャットダウンしたんだ。
 「…まあ良し!ともかく貴様ら、その金剛巫女をこちらに渡せ。 それの魂は俺様の最大の糧であり、金剛の楽園に多大なる利益をもたらす金剛の魂だ! さもなくば貴様ら全員穢れを纏いし悪鬼悪霊共の糧にしてやるぞ!」 横暴な龍王に対し、譲司さんが的確な反論を投げつける。  「何が糧や、ハッタリやろ! お前は強くなりすぎた悪霊を制御出来とらん。 せやから悪霊同士が潰し合って鎮静するまで作業場に閉じこめて、自分は死体の横でじっと待っとる! 萩姫様が外でお前らを封印出来とるんが何よりの証拠や! だまされんぞ!!」 図星を突かれた龍王は逆上!  「黙れ!!だから何だ、悪霊放出するぞコノヤロウ!! 俺様がこいつからちょっとでも離れたら悪鬼悪霊が飛び出すぞ!?あ!?」
 その時、私の中で堪忍袋の緒が切れた。
◆◆◆
 自分は怒ると癇癪を起こす気質だと思っていた。 自覚しているし、小さい頃両親や和尚様に叱られた事も多々あって、普段は余程の事がない限り温厚でいようと心がけている。 多少からかわれたり、馬鹿にされる事があっても、ヘラヘラ笑ってやり過ごすよう努めていた。 そうして小学生時代につけられたアダ名が、『不動明王』。 『紅はいつも大人しいけど本気で怒らすと恐ろしい事になる』なんて、変な教訓がクラスメイト達に囁かれた事もあった。
 でも私はこの二十年間の人生で、一度も本物の怒りを覚えた事はなかったんだと、たった今気付いた。 今、私は非常に穏やかだ。地獄に蜘蛛の糸を垂らすお釈迦様のように、穏やかな気持ちだ。 但しその糸には、硫酸の二千京倍強いフルオロアンチモン酸がジットリと塗りたくられている。
 「金剛倶利伽羅龍王」 音声ガイダンス電話の様な抑揚のない声。 それが自分から発せられた物だと認識するまで、五秒ラグが生じた。  「何だ」  「取引をしましょう」  「取引だと?」 龍王の問いに自動音声が返答する。  「私がお前の糧になります。その代わり、巫女パク・イナに課せられた肋楔緋龍相を消し、速やかに彼女を解放しなさい」  「ヒトミちゃん!?どうしてそん…」 剣呑な雰囲気に正気を取り戻したイナちゃんが私に駆け寄る。 私の首がサブリミナル程度に彼女の方へ曲がり、即座にまた龍王を見据えた。イナちゃんはその一瞬で押し黙った。 龍王が身構える。  「影法師使い。貴様は裏切り者の従者。信用できん」 返事代わりに無言で圧。  「…ヌゥ」
 私はプルパを手に掲げる。 陰影で細かい形状を隠し、それがただの肋骨であるように見せかけて。  「そ…それは!俺様の肋骨!!」 龍王が死体から身を乗り出した。  「欲しいですか」  「欲しいだと?それは本来金剛が所有する金剛の法具だ。 貴様がそれを返却するのは義務であり…」 圧。  「…なんだその目は。言っておくが…」 圧。  「…ああもう!わかった!! どのみち楔の法力が戻れば巫女など不要だ、取引成立でいい!」  「分かりました。それでは、私が水晶像に肋骨を填めた瞬間に、巫女を解放しなさい。 一厘秒でも遅れた場合、即座に肋骨を粉砕します」
 龍王は朧な半物理的霊体で水晶像を持ち上げ、私に手渡した。 像の台座下部からゴム栓を剥がすと、中は細長い空洞になっていて、人骨が入っている。 和尚様の肋骨。私はそれを引き抜き、トートバッグにしまった。 バッグを床に置いてプルパを像にかざすと、龍王も両手を差し出したイナちゃんに頭を寄せ構える。  「三つ数えましょう。一、」  「二、」  「「三!」」
 カチッ。プルパが水晶像に押しこまれた瞬間、イナちゃんの両手が発光!  「オモナァッ!」 バシュン!と乾いた破裂音をたて、呪相は消滅した。 イナちゃんが衝撃で膝から崩れ落ちるように倒れ、龍王は勝利を確信して身を捩った。  「ウァーーッハハハハァ!!!やった!やったぞぉ、金剛の肋楔! これで悪霊どもを喰らいて、俺様はついに金剛楽園アガル「オムアムリトドバヴァフムパット」 ブァグォオン!!!!  「ドポグオオォオォォオオオーーーーッ!!?!?」
 この時、一体何が起きたのか。説明するまでもないだろうか。 そう。奴がイナちゃんの呪いを解いた瞬間、私はプルパを解放したのだ。 赤子の肋骨だった物は一瞬にして、刃渡り四十センチ大のグルカナイフ型エロプティックエネルギー塊に変形。 当然それは水晶像などいとも容易く粉砕する!
 依代を失った龍王は地に落ち、ビタンビタンとのたうつ。  「か…かはっ…」 私はその胴体と尾びれの間を掴み、プルパを突きつけた。  「お…俺様を、騙したな…!?」 龍王は虫の息で私を睨んだ。  「騙してなどいない。私はお前の糧になると言った。 喜べ。望み通りこの肋骨プルパをお前の依代にして、一生日の当たらない体にしてやる」  「な…プルパ…!?貴様、まさか…!」  「察したか。そう、プルパは煩悩を貫く密教法具。 これにお前の炎を掛け合わせ、悪霊共を焼いて分解霧散させる」  「掛け合わせるだと…一体何を」
 ズブチュ!!  「うおおおおおおおぉぉぉ!!?」 私はプルパで龍王の臀部を貫通した。  「何で!?何でそんな勿体ない事するの!? 俺様があぁ!!せっかく育てた悪霊おぉぉ!!!」 私は返事の代わりに奴の尾を引っ張り、切創部を広げた。  「ぎゃああああああ!!!」 尾から切創部にかけての肉と汚らしい炎が、影色に炭化した。  「さっき何か言いかけたな。金剛楽園…何だと? 言え。お前達の楽園の名を」  「ハァ…ハァ…そんな事、知ってどうする…? 知ったところで貴様らは何も」
 グチャムリュ!!  「ぎゃああああぁぁアガルダ!アガルダアァ!!」 私は龍王の胴体を折り曲げ、プルパで更に貫通した。 奴の体の一/三が炭化した。  「なるほど、金剛楽園アガルダ…。それは何処にある」  「ゲホッオェッ!だ、だからそんなの、聞いてどうする!?」  「滅ぼす」  「狂ってる!!!」
 ヌチュムチグジュゥ!!  「ほぎいぃぃぃごめんなさい!ごめんなさい!」 更に折り曲げて貫通。魚を捌く時に似た感触。 蛇なら腸や腎臓がある位置だろうか。 少しざらついたぬめりけのある粘液が溢れ、熱で固まって白く濁った。  「狂っていて何が悪いの? お前やあの金剛愛輪珠如来を美しいと感じないよう、狂い通すんだよ」  「うァ…ヒ…ヒヒィ…卑怯者ぉ…」  「お前達金剛相手に卑怯もラッキョウもあるものか」  「……」  「……」
 ゴギグリュゥ!!!  「うえぇぇえぇえええんいびいぃぃぃん!!!」 更に貫通。龍王は既に半身以上を影に飲まれている。 ようやくマシな見た目になってきた。  「苦しいか?苦しいか。もっと苦しめ。苦痛と血涙を燃料に悪霊を焼くがいい。 お前の苦しみで多くの命が救われるんだ」  「萩姫ェェェ、萩イィィーーーッ!! 俺様を助けろおぉぉーーーッ!」 すると背後からテレパシー。  <あっかんべーーーっだ!ザマーミロ、べろべろばー> 萩姫様が両中指で思いっきり瞼を引き下げて舌を出している映像付きだ。  「なあ紅さん、それ何かに似とらん?」 譲司さんとオリベちゃんが興味津々に私を取り囲んだ。  「ウアーッアッアッ!アァーーー!!」 黒々と炭化した龍王はプルパに巻きついたような形状で肉体を固定され、体から影の炎を噴き出して苦悶する。  <アスクレピオスの杖かしら。杖に蛇が巻きついてるやつ> ジャックさんとリナも入ってくる。  「いや、中国龍だからな…。どっちかというと、あれだ。 サービスエリアによくある、ガキ向けのダサいキーホルダー」  「そんな立派な物じゃないわよ。 東南アジアの屋台で売ってる蛇バーベキューね」  「はい!」 目を覚ましたイナちゃんが、起き抜けに元気よく挙手!  「フドーミョーオーの剣!」  「「<それだ!>」」 満場一致。ていうか、そもそもこれ倶利伽羅龍王だもんね。
 私は龍王の頸動脈にプルパを突きつけ、頭を鷲掴みにした。  「金剛倶利伽羅龍王」  「…ア…アァ…」 するうち影が私の体を包みこみ始める。 影と影法師使いが一つになる時、それは究極の状態、神影(ワヤン)となる。 生前萩姫様が達せられたのと同じ境地だ。  「私はお前の何だ」  「ウア…ァ…」  「私はお前の何だ!?」
 ズププ!「ぐあぁぁ!!肋骨!肋骨です…」  「違う!お前は倶利伽羅龍王剣だろう!?だったら私は!?」 ズプブブ!!「わああぁぁ!!不動明王!!不動明王様ですうぅ!!!」  「そうだ」 その通り。私は金剛観世音菩薩に寵愛を賜りし神影の使者。 瞳に映る悲しき影を、邪道に歪められた霊魂やタルパ達を、業火で焼いて救済する者!
 ズズッ…パァン!!!  「グウゥワアァァアアアアーーーーー!!!!」 完成、倶利伽羅龍王剣!  「私は神影不動明王。 憤怒の炎で全てを影に還す…ワヤン不動だ!」
◆◆◆
 ズダダダァアン!憤怒の化身ワヤン不動、精神地獄世界一階作業場に君臨だ! その衝撃で雷鳴にも匹敵する轟音が怪人屋敷を震撼! 私の脳内で鳴っていたシンギング・ボウルとティンシャの響きにも、荒ぶるガムランの音色が重なる。  「神影繰り(ワヤン・クリ)の時間だ」
 悪霊共は、殺人鬼水家に命を絶たれ創り変えられたタルパだ。 皆一様に、悪魔じみた人喰いイタチの毛皮を霊魂に縫い付けられ、さながら古い怪奇特撮映画に登場する半人半獣の怪人といった様相になっている。 金剛愛輪珠如来が着ていた肉襦袢や、全身の皮膚が奪われていた和尚様のご遺体を想起させる。そうか。  「これが『なぶろく』とか言うふざけたエーテル法具だな」 なぶろく。亡布録。屍から霊力を奪い、服を着るように身に纏う、冒涜的ネクロスーツ!
 「ウアァアァ…オカシ…オヤツクレ…」  「オカシオ…アマアァァイ、カシ…オクレ…」 悪霊共は理性を失って、ゾンビのように無限に互いが互いを貪りあっている。  「ウヮー、オカシダァア!」 一体の悪霊が私に迫る。私は風に舞う影葉のように倶利伽羅龍王剣を振り、悪霊を刺し貫いた。
 ボウッ!「オヤツゥアァァァー!」 悪霊を覆う亡布録が火柱に変わり、解放された魂は分解霧散…成仏した。 着用者を失った亡布録の火柱は龍王剣に吸いこまれるように燃え移り、私達の五感が刹那的追体験に支配される。  『や…やめてくれぇー!殺すなら息子の前に俺を、ぐわぁあああああ!!!』 それは悪霊が殺された瞬間、最後の苦痛の記憶だ。 フロリダ州の小さな農村。目の前で大切な人がイタチに貪り食われる絶望感と、自らも少年殺人鬼に喉を引き千切られる激痛が、自分の記憶のように私達を苛む。  「グアァァァーーー!!!」 それによって龍王剣は更に強く燃え上がる!
 「どんどんいくぞぉ!やぁーーっ!!」  「グワアァァァーーー!!」 泣き叫ぶ龍王剣を振り、ワヤン不動は憤怒のダンスを踊る。  『ママアァァァ!』『��にたくなああぁぁい!』『ジーザアァーーース!』 数多の断末魔が上がっては消え、上がっては消え、それを不動がちぎっては投げる。  「カカカカカカ!かぁーっはっはっはっはァ!!」…笑いながら。
 「テベッ、テメェー!俺様が残留思念で苦しむのがそんなに楽しいかよ、 このオニババーーーッ!!!」  「カァハハハアァ!何を勘違いしているんだ。 私にもこの者共の痛みはしかと届いているぞぉ」  「じゃあどうして笑ってられるんだよォ!?」  「即ち念彼観音力よ!御仏に祈れば火もまた涼しだ! もっともお前達は和尚様に仏罰を下される立場だがなァーーーカァーッハッハッハッハァー!!!!」  『「グガアアーーーーッ!!!」』 悪霊共と龍王剣の阿鼻叫喚が、聖なるガムランを加速する。
 一方、私の肉体は龍王剣を死体に突き立てたまま静止していた。 聴覚やテレパシーを通じて皆の会話が聞こえる。
 「オリベちゃん!ヒトミちゃん助けに行くヨ!」  「わんっ!わんわお!」  <そうね、イナちゃん。私が意識を転送するわ>  「加勢するぜ。俺は悪霊の海を泳いで水家本体を探す」  「ならアタシは上空からね」   「待ってくれ。オリベ。 その前に、例のアレ…弟の依頼で作ってくれたアレを貸してくれ」  <ジョージ!?あんた正気なの!?>  「俺は察知はできるけど霊能力は持っとらん、行っても居残っても役に立てん! 頼む、オリベ。俺にもそいつを処方してくれ!」  「あ?何だその便所の消臭スプレーみたいなの? 『ドッパミンお耳でポン』?」  「やだぁ、どっかの製薬会社みたいなネーミングセンスだわ」  <商品名は私じゃなくて、ジョージの弟君のアイデア。 こいつは溶解型マイクロニードルで内耳に穴を開けて脳に直接ドーピングするスマートドラッグよ>  「アイゴ!?先生そんなの使ったら死んじゃうヨ!?」  「死なん死なん!大丈夫、オリベは優秀な医療機器エンジニアや!」  「だぶかそれを作らせたお前の弟は何者だよ!?」
 こちとらが幾つもの死屍累々を休み無く燃やしている傍ら、上は上で凄い事になっているみたいだ。  「俺の弟は、毎日脳を酷使する…」ポンップシュー!「…デイトレーダーやあああ!!!」
 ドゴシャァーン!!二階吹き抜けの窓を突き破り、回転しながら一階に着地する赤い肉弾! 過剰脳ドーピングで覚醒した譲司さんが、生身のまま戦場に見参したんだ!
 「ヴァロロロロロォ…ウルルロロァ…! 待たせたな、紅さん…ヒーロー参上やあああぁ!!!」 バグォン!ドゴォン!てんかん発作めいて舌を高速痙攣させながら、譲司さんは大気中の揺らぎを察知しピンポイントに殴る蹴る! 悪霊を構成する粒子構造が振動崩壊し、エクトプラズムが霧散! なんて荒々しい物理的除霊術だろう! 彼の目は脳の究極活動状態、全知全脳時にのみ現れるという、玉虫色の光彩を放っていた。
 「私達も行くヨ!」 テレパシーにより幽体離脱したオリベちゃんとイナちゃん、ポメラー子ちゃん、ジャックさん、リナも次々に入獄!  「みんなぁ!」 皆の熱い友情で龍王剣が更に燃え上がった。「…ギャアァァ!!」
◆◆◆
 さあ、大掃除が始まるぞ。 先陣を切ったのはイナちゃん。穢れた瘴気に満ちた半幻半実空間を厚底スニーカーで翔け、浄化の雲を張り巡らさせる。 雲に巻かれた悪霊共は気を正されて、たちまち無害な虹色のハムスターに変化!  「大丈夫ヨ。あなた達はもう苦しまなくていい。 私ももう苦しまない!スリスリマスリ!」
 すると前方にそそり立つ巨大霊魂あり! それは犠牲者十人と廃工場の巨大調理器具が押し固まった集合体だ。  「オォォカァァシィィ!」  「スリスリ…アヤーッ!」 悪霊集合体に突き飛ばされた華奢なイナちゃんの幽体が、キューで弾かれたビリヤードボールのように一直線に吹き飛ぶ!  「アァ…オカシ…」「オカシダァ…」「タベル…」 うわ言を呟きながら、イナちゃんに目掛けて次々に悪霊共が飛翔していく。 しかし雲が晴れると、その方向にいたのはイナちゃんではなく…  <エレヴトーヴ、お化けちゃん達!> ビャーーバババババ!!!強烈なサイコキネシスが悪霊共を襲う! 目が痛くなるような紫色の閃光が暗い作業場に走った!  「オカヴアァァァ…」鮮やかに分解霧散!
 そこに上空から未確認飛行影体が飛来し、下部ハッチが開いた。 光がスポットライト状に広がり、先程霊魂から分解霧散したエクトプラズム粒子を吸いこんでいく。  「ウーララ!これだけあれば福島中のパワースポットを復興できるわ! 神仏タルパ作り放題、ヤッホー!」 UFOを巧みに操る巨大宇宙人は、福島の平和を守るため、異星ではなく飯野町(いいのまち)から馳せ参じた、千貫森のフラットウッズモンスター!リナだ!  「アブダクショォン!」
 おっと、その後方では悪霊共がすさまじい勢いで撒き上げられている!? あれはダンプか、ブルドーザーか?荒れ狂ったバッファローか?…違う!  「ウルルルハァ!!!ドルルラァ!!」 猪突猛進する譲司さんだ! 人間重機と化して精神地獄世界を破壊していく彼の後方では、ジャックさんが空中を泳ぐように追従している。  「おいジョージ、もっと早く動けねえのか?日が暮れちまうだろ!」  「もう暮れとるやんか!これでも筋肉のリミッターはとっくに外しとるんや。 全知全脳だって所詮人間は人間やぞ!」  「バカ野郎、この脳筋! お前に足りねえのは力じゃなくてテクニックだ、貸してみろ!」 言い終わるやいなや、ジャックさんは譲司さんに憑依。 瞬間、乱暴に暴れ回っていた人間重機はサメのようにしなやかで鋭敏な動きを得る。  「うおぉぉ!?」 急発進によるGで譲司さん自身の意識が一瞬幽体離脱しかけた。  「すっげぇぞ…肺で空気が見える、空気が触れる!ハッパよりも半端ねえ! ジョージ、お前、いつもこんな世界で生きてたのかよ!?」  「俺も、こんな軽い力で動いたのは初めてや…フォームって大事なんやなぁ!」  「そうだぜ。ジョージ、俺が悪霊共をブチのめす。 水家を探せるか?」  「楽勝!」 加速!加速!加速ゥ!!合身した二人は悪霊共の海をモーゼの如く割って進む!!
 その時、私は萩姫様からテレパシーを受信した。  <頑張るひーちゃんに、私からちょっと早いお誕生日プレゼント。 受け取りなさい!> パシーッ!萩姫様から放たれたエロプティック法力が、イナちゃんから貰った胸のペンダントに直撃。 リングとチェーンがみるみる伸びていき、リングに書かれていた『링』のハングル文字は『견삭』に変化する。 この形は、もしかして…
 「イナちゃーん!これなんて読むのー?」 私は龍王剣を振るう右手を休めないまま、左手でチェーン付きリングをフリスビーの如く投げた。すると…  「オヤツアァ!」「グワアァー!」 すわ、リングは未知の力で悪霊共を吸収、拘束していく! そのまま進行方向の果てで待ち構えていたイナちゃんの雲へダイブ。 雲間から浄化済パステルテントウ虫が飛び去った!  「これはねぇ!キョンジャクて読むだヨー!」 イナちゃんがリングを投げ返す。リングは再び飛びながら悪霊共を吸収拘束! 無論その果てで待ち構える私は憤怒の炎。リングごと悪霊共をしかと受け止め、まとめて成仏させた。
 「グガアァァーッ!さては羂索(けんじゃく)かチクショオォーーーッ!!」 龍王剣が苦痛に身を捩る。  「カハァーハハハ!紛い物の龍王でもそれくらいは知っているか。 その通り、これは不動明王が衆生をかき集める法具、羂索だな。 本物のお不動様から法力を授かった萩姫様の、ありがたい贈り物だ」  「何がありがたいだ!ありがた迷惑なん…グハアァァ!!」 悪霊収集効率が上がり、ワヤン不動は更に荒々しく炎をふるう。  「ありがとうございます、萩姫様大好き!そおおぉおい!!」
 <や…やぁーだぁ、ひーちゃんったら! 嬉しいから、ポメちゃんにもあげちゃお!それ!> パシーッ!「わきゃお!?」 エロプティック法力を受けて驚いたポメラー子ちゃんが飛び上がる。 空中で一瞬エネルギー影に包まれ、彼女の首にかかっていた鈴がベル型に、ハングル文字が『금강령』に変わった。  「それ、クムガンリョン!気を綺麗にする鈴ね!」  <その通り!密教ではガンターっていうんだよ!> 着地と共に影が晴れると、ポメちゃん自身の幽体も、密教法具バジュラに似た角が生えた神獣に変身している。
 「きゃお!わっきょ、わっきょ!」 やったぁ!兄ちゃん見て見て!…とでも言っているのか。 ポメちゃんは譲司さん目掛けて突進。 チリンリンリン!とかき鳴らされたガンターが悪霊共から瘴気を祓っていく。 その瞬間を見逃す譲司さんではなかった。  「ファインプレーやん、ポメラー子…!」 彼は確かに察知した。浄化されていく悪霊共の中で、一体だけ邪なオーラを強固に纏い続ける一体のイタチを。  「見つけたか、俺を殺したクソ!」  「アッシュ兄ちゃんの仇!」  「「水家曽良…サミュエル・ミラアァァアアアア!!!!」」
 二人分の魂を湛えた全知全脳者は怒髪天を衝く勢いで突進、左右の拳で殺人鬼にダブル・コークスクリュー・パンチを繰り出した! 一見他の悪霊共と変わらないそれは、吹き飛ばされて分解霧散すると思いきや… パァン!!精神地獄世界全体に破裂音を轟かせ、亡布録の内側からみるみる巨大化していった。 あれが殺人鬼の成れの果て。多くの人々から魂を奪い、心に地獄を作り出した悪霊の王。 その業を忘れ去ってもなお、亡布録の裏側で歪に成長させられ続けた哀れな獣。 クルーアル・モンスター・アンダー・ザ・スキン…邪道怪獣アンダスキン!
 「シャアァァザアアァァーーーーッ!!!」 怪獣が咆える!もはや人間の言葉すら失った畜生の咆哮だ! 私は振り回していた羂索を引き上げ、怪獣目掛けて駆け出した。 こいつを救済できるのは火力のみだあああああああ!!  「いけェーーーッ!!ワヤン不動ーーー!!」  「頑張れーーーッ!」<燃えろーーーッ!>  「「<ワヤン不動オォーーーーーッ!!!>」」
 「そおおぉぉりゃああぁぁぁーーーーーー!!!!」
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mashiroyami · 5 years
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Page 109 : 口止め
 キリにやってきてから一週間程が経ち、少しずつザナトアの元での生活に慣れ始めていた。  元々ウォルタでは弟と二人で暮らしていた。最低限の家事は手慣れており、家事全般を受け持つようになっていた。  一日目のような重労働は十分に出来ないけれど、決まった時間にポケモン達に餌を与えに向かう。目立つのは鳥ポケモンだけれど、他にもポケモン達が住んでいると知るのに時間はかからなかった。  晴れている日には広大な草原でひなたぼっこをしている陸上ポケモン達。身体を地面に埋めて頭の葉を茂らせ光合成に勤しんでいるナゾノクサはいつの間にかここで群を成している。ここらを住処とはしないが恐らくトレーナーに捨てられて保護したのだという外来種の黒いラッタは他のどんなポケモンよりも美味しそうに餌を頬張る。美味しい牛乳を分けてくれるから重宝しているというミルタンクはキリの農場の主人が亡くなって譲り受けたポケモンだという。  小屋からそう遠くないところには小さな林が茂り、その中に大きな池がある。水ポケモン達の楽園だ。山から引いてきた水が貯められ、トサキントやケイコウオといった魚型のポケモンが優雅に泳ぎ、コアルヒーはこの場所と卵屋を行き来している。同じようにこの周囲を自由に飛び回っているヒノヤコマは、この池に住むハスボーと仲が良いらしくしばしば一緒にいる場面を見かけた。清らかな水で洗練された池の端で暢気に見守るように、いつもヤドンはしっぽを水面からぶらさげている。  餌をばらまけばあっという間に食いついてくる様子をじっくりと眺めながら、アランは額の汗を拭う。秋の日差しは柔らかく吹き抜ける風は軽いが、身体は膨らんだ熱を帯びていた。ポケットに入れっぱなしにしている懐中時計を確認すれば、そろそろ次の予定時刻が迫ろうとしている。  薄い木陰に背中から寝転ぶと、草の匂いがこゆくなり、池から漂う独特の鬱蒼とした香りと混ざる。林の中にぽっかりと作られた人工の池は、そこだけ空洞となったように直接陽が入る。少し離れれば木陰があり、水の放つ涼感が疲弊した身体に沁みるのだ。  ��の根本から声がする。アランは起き上がり、座らせていたアメモースを引き寄せ、代わりに自分の背を幹に預けた。  アメモースを出来るだけボールから出してやれと進言したのはザナトアだ。ボールの中はポケモンにとって安寧の空間だが、出来るだけアメモースとアランの接触を増やすことが主な目的だった。  彼等の間にある溝は浅くはない。しかし彼女が今アメモースのトレーナーである限り、溝を抱えていても関わりを断つわけにはいかないのだった。 「今日、エクトルさんにも会おうと思うんだ」  ぽつりと告げると、アメモースは静かに頷く。  もう一時間程したら、湖のほとりまで向かう公共バスが近辺を通る。最大の目的はアメモースを一度病院に連れて行くことだが、ザナトアからはいくらか買い物を頼まれている。そのついでにエクトルと再会する心積もりでいた。  昨晩ザナトアが自室に戻った際に電話をかけた。依然休暇は続いているらしく、都合はつけられるとのことだった。  ザナトアの家で世話になっている旨を話すと、少しだけ驚いた様子だったけれど、それきりだった。そしてザナトアには彼との約束を伝えていない。何事もなく夕食に間に合うようには帰るつもりでいるのだろう。  ざわめく木漏れ日の下で暫し身体を休めてから、アランはゆっくりと立ち上がる。軽くなった餌袋を左手に下げ、右手でアメモースを抱えると、元来た道を戻った。  荷物を倉庫に戻した帰路の途中でザナトアに出会う。傍にはエーフィとフカマル。紺色の頭上にヒノヤコマが乗っていた。数日一緒に過ごすうちに、ヒノヤコマが数あるポケモン達のリーダーで、フカマルは気に入られている弟分という関係性が見えつつあった。 「行くのかい」 「はい」  やや驚いたようなザナトアは、もうそんな時間か、と息を吐く。 「わかった。買ってきてほしいものはメモに書いたよ。机の上に置いてある。よろしく頼んだよ」 「はい。行ってきます」  曇った表情を浮かべるエーフィを宥めるようにアランは頭を優しく撫でる。 「仕事、頑張ってね」  そう言われれば、エーフィは見送る他無いのだった。  ザナトア達に別れを告げ、アランはリビングへと戻り、そのまま奥の廊下へ向かい途中の右の部屋へ入る。脱衣所となったそこでそそくさと着替える。全身が汗ばんでいたが流すほどの時間は無い。旅のために見繕った服をさっさと着込み、パーカーは暑いので腰に巻き上げる。小さな尻尾を作るように首下で結っていた髪を慣れた手つきで直したところで、薄い傷がついた鏡を見据える。緊張した表情を浮かべた少女が、昏い眼で見つめ返していた。  再度リビングへ帰ってくると、先ほどは横たわっていたブラッキーがゆっくりと起き上がる。 「大丈夫?」  声をかけると、黒獣は深く頷いた。  アメモースだけを連れて行くのは心許ない。だが、最近のブラッキーはやはり不調だった。ついでに診てもらえばいいというザナトアの助言を受けて医者の目を通してもらうつもりでいた。  ダイニングテーブルの上に置かれたリストに目を通し、二つのモンスターボールと共に鞄に仕舞う。  裏口から出て、表の方へと家の周囲を沿っていき長い階段を降り始める。一昨日降った長い雨で、気温がまた一段階下がって秋が深まったようだった。丘を彩る草原もゆっくりと褪せていき、正面の小麦畑からは香ばしい匂いが風に乗ってやってくる。  一番下まで降りて、トンネルの方へと歩いてすぐに古びたバス停にぶつかった。錆だらけで、時刻表も目をこらさなければ読めない程日に焼けてしまっていた。  脇にぴったりとついて離れないブラッキーは、今一目だけ窺えばなんの不足も無く凛と立っていた。昼夜問わず横たわる姿とは裏腹に。  予定到着時刻より数分遅れて、二十分ほど待ってやってきたバスに乗り込み、運ばれていく間車窓からの景色を覇気のない表情で眺めている。途中で乗り込む者も降りる者もおらず、車内はアランと二匹のみのまま町中へと進んでいった。  山道を下っていくと、やがて目が覚めるように視界が広がる。木々を抜けて、穏やかな湖が広がった。波は立っておらず、美しい青色をしていた。水は天候によって表情を変える。静寂に満ちている時もあれば、猛々しく荒れる時もあり、澄んだ色をしている時もあれば、黒く淀んでいる時もある。  駅前のバス停で降りると、そそくさと歩き出す。キリの町は比較的ポケモンとの交流が深いが、ブラッキーに向けられる好奇の視線からは避けられない。抱いているアメモースを庇うように前のめりで歩く。  町の飾り付けは先週訪れた時よりも活気づいている。豊作を祈る秋の祭。水神が指定するという晴天の吉日の催しを、当然のようにキリの民は心待ちにしている。  ザナトアに紹介された診療所はこじんまりとしていたが清潔で、感じの良さがあった。院長でもある獣医はザナトアの知り合いといって納得する、老齢を感じさせる外見だったが、屈託のない笑顔が印象的な人物だった。フラネで診察中に暴れた経験があるので身構えたが、忘れもしないフラネでの早朝の一件以来良くも悪くも取り乱さなくなったアメモースは終始大人しくしていた。傷口は着実に修復へ向かっていて、糸をとってもいいだろうと話された。大袈裟な包帯も外され、ガーゼをテープで固定するだけの簡素なものへと変わった。アメモースにとっても負担は減るだろう。  抜糸はさほど時間がかからないそうであり、その間にブラッキーを預け精密検査を受けさせた。モンスターボールに入れて専用の機械に読み込ませて十数分処理させるらしい。画像検査から生理学的検査まで一括で行える、ポケモンの素質としてモンスターボールに入れることで仮想的に電子化されるからこそできる芸当だが、アランにはその不思議はよく理解できない様子だった。彼女にとって大事なのは、ブラッキーに明らかな変化があるか否かだった。  結論から言えば、身体にはなんの異常も認められなかった。  本当ですか、と僅かに身を乗り出すアランは決して安堵していないようだった。収穫と言うべきかは迷うだろう。気味悪さに似たざらつきが残っているようだった。見えぬ場所で罅が入っているような違和感を拭いきれない。  ただ、抜糸を済ませたアメモースが少し浮かれた顔つきで、いつも垂れ下がっていた触覚がふわりふわりと動いている姿には、思わずアランも情愛を込めるように肌を撫でた。
 診療所を後にして、入り口付近で待っていたスーツ姿の男にすぐに気が付いた。待合室で二匹の処置を待っている間に連絡を入れていたのだった。 「案外、元気そうですね」  出会って早々、エクトルはそう告げた。 「そうですか?」 「以前お会いした際は見るに耐えない雰囲気でしたので」  はは、と苦笑する声がアランから出たが、表情は変わらない。  時刻は十五時を回ったところだ。夕食までには帰る必要があり、ザナトアから頼まれた買い物を済ませなければならない。とはいえ、頼まれているのは主に生鮮食品だ。そう時間はかからない。その旨を伝えると、 「では、お疲れのようですしお茶でも飲みましょうか」  無愛想な顔は変わらないが、落ち着き払った提案を素直にアランは受け取り、並んで歩き出した。 「アメモース、順調のようですね」 「なんとか」  腕の中で微睡んでいる様子は、エクトルと再会した頃の衰弱した状態と比較すれば目覚ましいほどに回復している。  そう、とアランは顔を上げる。 「ザナトアさんを紹介してくださって、ありがとうございました。今日はそのお礼を言いたかったんです」 「そう言えるということは、生活の方も順調でしょうか」 「……大変なことは多いですけど、少し慣れてきました」 「何よりです。失礼ながら、追い返されるだろうと」  アランは首を横に振る。 「皆のおかげなんです。私は全然。怒られるし、うまくいかないことばかりですし」 「追い出されなければ、十分うまくいっている方でしょう」  冷静な口ぶりには、お世辞ではなく実感を込めていた。  駅前近くの喧噪からやや離れて、住宅街に近付くほどに人の気配が少なくなる。低めに建てられた屋根でポッポが鳴いて、よく響く。無意識のうちに、アランの手は強張っていた。 「……キリに来たのは、アメモースをもう一度飛ばせるためだったんですけど」しんと目を伏せた先では、とうのアメモースがいる。「それについてはもう少し考えてみます」 「それがいいですよ」  すんなりと同意した。  アランはすいと顔を上げる。 「随分焦っていらっしゃるようだったので、安心致しました。一度立ち止まるのは、アメモースのためにも、ご自分のためにもなるのでは」  まじまじと見上げながら、少し間をとって、辛うじてアランは小さく頷いた。  会話が途切れ、不揃いな足音で町を進む。  真夏ほどではないとはいえ、日差しにあたれば薄らと汗が滲む。逆に日陰に入れば肌寒さが勝る。気温も徐々に低くなってきた。アランは腰に巻いたパーカーを羽織る。 「アイスクリームという時期でも無くなりましたね」  歩きながらぼんやりとした心地でエクトルは零す。 「あの時、エクトルさんいましたっけ」  エクトルの意図を掬い取ったのか、何気なく彼女は尋ねる。懐かしい思い出を語り出そうとするように。 「いえ。けどお嬢様から事の顛末は話していただいたので。あの時は失礼しました。驚かれたでしょう」 「そうですね……そうだった気もします」 「他に知る場所も殆どありませんから、仕方がありませんが。お嬢様はキリを知らない」 「でも、生まれも育ちもキリですよね」 「お嬢様からクヴルール家の掟については話を聞いていますよね」  高圧的に刺され、アランは口を噤む。 「ここで生まれここで死ぬと定められていても、この町のことを何も知らずに生きていく。皮肉なものです」  まあ、と自嘲気味にエクトルの口許は僅かに上がる。 「私も殆ど知りませんがね。――綺麗な場所ではありませんが、どうぞ」  不意に立ち止まり、道の途中の喫茶店の扉が開けられる。彼自身は身体つきが逞しいが、恭しい礼と滑らかな所作は一つ一つが画になるような美しさがあった。促されたアランは思わず空いた口を締めて、二匹のポケモンをボールに戻すと、緊張した動きで通されるままに中へと入る。  古めかしい店内は奥に細長い造りとなっており、長いカウンターが伸びている。今は客が他にいないようだった。カウンターを挟んだ向こうの棚には、ずらりと並ぶコーヒーの他にワインやカクテルの瓶が立ち並び、夜にはバーに変わるのだろう。まだ酒と縁遠いアランには関係の無い話だが。シックな内装に見とれるように、入り口で立ち止まったまま動かなかった。 「ここで立ち止まられても邪魔になります。奥へお進みください」  後ろから静かに囁かれ、慌てて奥へと進む。カウンターに立つのは外見の妙齢な男で、知人なのか、エクトルを見やるとまず目を丸くして、続けざまに気軽な雰囲気で手を挙げた。  カウンター席の更に奥は小さなスペースがあり、二人掛けのテーブルが二つだけある。いずれも空席だったので適当に右側を陣取ると、店員はにやつきながら、店員は水の入ったグラスを二人に差し出す。 「これはまた随分久しぶりだな。元気か? 油を売っていていい身分になったのか?」 「身分は変わりませんが、少々暇を頂きましたので顔を出すついでにと。クレアライト様、コーヒーはお飲みになれますか」 「えっと」  唐突に尋ねられ惑っていると、店員が笑う。 「なあんだ、子供かと思ったら違うのか、つまらんな。うちのコーヒーは美味いぞお」 「彼の仰ることはお気になさらず。好きなものをお選びください」  けらけらと肩で笑う店員を真顔で無視し、エクトルはメニューを差し出した。整然と並ぶドリンクの数々に目を泳がせながら、ミルクティーを選んだ。茶葉の種類は見当がつかないので、適当にお勧めを貰う。  店員が姿をカウンターの奥に消すと、エクトルは小さく息を吐いた。 「彼に代わって失礼をお詫び申し上げます。軽率な人間ではありますが口は堅いのでその点はご安心ください」 「はあ……」  アランが恐縮していると、エクトルは彼にしては幾分弛緩した雰囲気で水を含んだ。  どことなく緊張しながら室内を軽く見回す。カウンターをはじめ物は深い茶色で統制され、落ち着いたクリーム色をした漆喰の壁と似合っている。お世辞にも広いとは言えない限られたスペースだが、それがかえって隠れ家のような秘密裏な雰囲気を連想させた。細部まで店主の拘りが感じ取られる。ささやかなジャズ音楽が流れ、がらんとしていてもどこか寂しくはない空気感だった。 「お洒落な雰囲気ですね」 「創業者のセンスが良いんです」  ぽつりぽつりと言葉を交わすばかりで、会話はうまく繋がらない。沈黙の時間を多く過ごしているうちに、コーヒーと紅茶が一つずつ運ばれてきた。 「少女趣味だったっけ」  テーブルに置いて、一言。硬直したエクトルが、深い溜息を返す。 「ご冗談でもやめていただけませんか。彼女に失礼です。知り合い以上の何者でもありません」 「知り合いねえ」  アランは探るような目をしている彼の胸元を軽く見やる。白いシャツに黒いベストを羽織り、馴染んでいるような黒い名札には白文字の走り書きでアシザワと記されている。アーレイスでは聞き慣れない音感だった。 「しかし、あのお嬢さんはどうした。お付きがこんな所にいて女子と茶をしばいて噂になっても文句は言えねえな。しかもこの年の差はまずい」 「馬鹿馬鹿しいことを。そんな発想になるのは貴方くらいなものですよ。お嬢様は先日無事ご成人されて、私の役目は終わりました」 「ご成人」彼は目を丸くする。「いつのまにそんな時期になっていたっけか。あんなに可愛らしかった子がねえ、早いもんだ。美人に育ったんだろうなあ」  あっけらかんとした物言いにエクトルは返す言葉も無いように首を振る。 「貴方はそればかりですね。頭の固い他の関係者だったら――」 「あ、なんでも色目で見てると思うなよ。これでも話す相手は選んでるんだ。大体こんな噂話くらいどこでも立つだろうが。それより」  アシザワは前のめりになる。秘密の話でもしようとするような雰囲気だが、彼等の他に人はおらず、少々滑稽だった。 「役目は終わった。つまり、あのお嬢さんのお目付役が終わったってことか?」 「それが何か」  へえ、とアシザワは感心したような表情を浮かべる。 「良かったじゃないか。念願が叶って」  アランは顔を上げる。  正面に座るエクトルは静かにコーヒーに口をつけ、熱の籠もった溜息を吐き出す。 「もういいでしょう」  話を無理矢理切り上げるように一言零す。アシザワは明らかに変容した空気を察したようにアランを一瞥し、頷いた。 「悪い悪い。じゃ、ごゆっくりお過ごしください」  とってつけたように軽く会釈をすると、アシザワは足早にその場を去って行った。  小さな喧噪が終わり、後には気まずい空気が吹きだまりとなって残った。 「口が堅い、を訂正すべきですね」  溜息まじりにエクトルは言い、黒々と香りを浮かばせるコーヒーを飲む。アランもつられるように紅茶を飲んで、その後思い出したようにミルクを入れた。透明な飴色に細い白が混ざり、瞬く間に濁っていく。 「聞きたいことがあれば、答えられる範囲で応じますが」 「……いくつか」 「どうぞ」 「念願が叶ったというのは」  エクトルは思わず口許を緩ませる。誤魔化すような笑い方だった。 「本当に口が軽いことです」 「離れたかったんですか。クラリスから」 「そう簡単な話ではありません。温度差を感じる程度には、彼とも長く会っていません。確かに昔は嫌になったこともありましたが」  エクトルは目を伏せる。 「湖上でお嬢様を呼んでいた、貴方とは真逆ですね」  栗色の瞳が大きくなる。  その名を何度叫んだだろう。寂しさと怒りの混ざった感情を爆発させ、銀の鳥に跨がって、朝の日差しに照らされた湖上で喉が嗄れても呼び続けた。朝に読んだ手紙と、あっけない別れを受け入れられずに無我夢中で走り出した夏の終わりの出来事は、彼女の記憶にもまだ新しいはずである。 「クラリスに聞こえていたんですか」 「いいえ」  間伐入れぬ即答に、アランは押し黙る。 「クヴルールの中心には誰も届かない。あの日お嬢様の耳に入っていたのは風の音のみ。私も後ほど知りました。湖上にエアームドと少女の姿があったと」  一呼吸置く間に流れる沈黙は、重い。 「やはり貴方だったんですね」  確信ではなかったが、彼にとっては確信に等しかったのだろう。エクトルですら今まで真相を知らなかったのなら、クラリスが知るはずもない。  アランは俯き、力無く肯いた。 「……神域に繋がる湖畔を守るように風の壁を施しています。ポケモンの技ですがね。誰も近付けぬように。キリの民は誰もが当たり前に知っていることです」 「そう……初めから届くはずがなかったんですね」  言葉に沈痛なものを感じたエクトルは黙り込み、重々しく肯いた。 「まさか、たったあの二日で、そこまでお嬢様に入れ込む方ができるとは考えもしませんでした。申し訳ございません」 「どうして謝るんですか」  決して怒りではない、純粋な疑問をぶつけるようにアランは問いかける。 「私が中途半端にお嬢様を許してしまったがために、無闇に無関係の貴方を危険に曝しました」 「違います。あれは私が勝手にやったことです」 「そう。貴方がご自分でそうされました。想像ができなかった。キリを知らず偶然立ち寄っただけ、それも訳のありそうな旅人なら何を告げたところで深く干渉はしてこないだろうと」  アランは眉根をきつく寄せる。 「何を言いたいんですか」  突き放すように言うと、エクトルは薄く笑った。 「見誤っておりました」  店内の音楽が切れ、本当の沈黙が僅かの間に訪れる。 「噺人は成人すれば完全に外界との関係を断ち、全てを家と水神様に捧げ、自由は許されない。クヴルール家の掟は他言無用。とりわけ未来予知、消耗品のように使い捨てられ続けてきたネイティオの件は禁忌。公となれば、いくらクヴルールとはいえ只では済まないでしょう。愛鳥を掲げる町ですから、尚更。それを他者に教えるなど、いくらキリの民でなくとも許されない。今回の件を他のクヴルールの者が知れば、お嬢様は代用のきかない立場ですので考慮はされるでしょうが、私の首は飛ぶでしょう」  アランは息を詰める。 「つまり、クラリスの元を離れたというのは」 「ああ」エクトルは軽く首を振る。「それとは関係ありません。このことを知る者はクヴルールで私とお嬢様の他にはおりません。先ほども言ったでしょう、役目を終えただけです。もし知られていれば、私は今ここにいませんよ」  平然と言ってのけるが、アランは一瞬言葉を失う。 「そんな恐ろしい口封じをする家なんですか」  直接的には言葉にしていないが、首が飛ぶとは形容でなく、言葉そのものの意味を示すのだというニュアンスを含めているのだとアランは嗅ぎ取っているようだった。  エクトルは短い沈黙を置く。 「程度によりますが。強い力を持てば、手は汚れるものです」  諦観を滲ませ悟ったように呟き、続ける。 「アシザワ……先程の店員に、貴方がお嬢様のご友人だということを伏せたのも念のためです。彼はキリの事情には驚くほど無関心ですがね」 「そんなことも?」 「本来、彼女は外界に関係性を持ってはいけない存在ですから」  また長い沈黙が流れていく。  場を持て余すようにエクトルがコーヒーを飲むのを冷めた表情でアランは見守る。 「口止めをしたいということですか」  エクトルの動きが止まる。 「それならそうと、はっきり言えばいいじゃないですか」 「口止め……そうですね。そう言っても良い」  アランの唇が引き締まった。 「貴方も、暫くキリに留まるつもりなら言葉は選んだ方が良いでしょう。これは警告です」 「だったら」  声が僅かに震えていた。 「初めからクラリスに何も言わせなければ良かったでしょう。外に関係を持つなと言っておきながら、学校に通わせたり……中途半端に許したということは、そもそもクラリスを止めることも出来たということですよね。何を今更」 「言ったでしょう、軽率だったと」  刺すように言い放つ。 「判断を誤ったのは私の責任です。だから出来る限りの協力は致します」 「ザナトアさんを紹介したのも、だからなんですね」  虚を衝かれたエクトルだったが、表情には出さない。ザナトアの存在は、彼にとって苦みのある、できるだけ触れたくない部分ではあった。 「クラリスの約束だけではなく。気が進まなかったけれど協力してくださった理由は、それですか。手は貸すから、余計なことは言うなと」 「一つは、確かに」  アランの唇が僅かに歪む。 「……これも、この時間も、口止めのつもりだと」  言いながら、手元のカップの縁をなぞる。  どこまでも深い黒い視線はあくまで凪いでいた。軽く首を振る。 「あまり警戒を強くされないでください。貴方は私を利用し、何事も無かったように過ごせばいいのです。ただ、一つ覚えておいて頂きたいのは」  強まった語気にアランは身を正す。 「私は貴方の身と、お嬢様の身を案じているのです」  辻褄合わせのように吐き出される言葉達に、アランは表情を変えなかった。  暫しの沈黙の間に、細い指先が持ち手を強く握り、また和らぐ。長い息と共に一口、渦巻いているだろう感情諸共流し込んで、温もった甘みのある吐息が小さく零れた。 「わかりました」  凜と言い放つ。  その直後のことだ。アランの顔が不意に、微笑んだ。  首都で訣別として笑いかけてから、意識していても強ばったまま動かなかった頬が解れた。凍っていた表情が溶けて、ふわりとした綿のように優しい微笑みが咲く。 「わかりました」  繰り返す。言い聞かせるように、或いは強調するように、しかし今度は随分と和らいだ口調だった。同じ言葉でありながら、全く色の異なる声を使っている。 「エクトルさんは、甘い人なんですね」  エクトルの肌が強張る。 「あの子、言ってました。本当は優しい人なんだって。その意味をちゃんと理解した気がします。……クラリスの望みをできるだけ叶えようとしてたんじゃないですか」 「クレアライト様、それは違う」 「エクトルさん」  咄嗟にエクトルは息を呑んだ。  ただ名前を呼ばれただけなのに、今までで最も意志の強い声だとエクトルは思った。有無を言わさず黙り込ませるだけの強い声。 「丁度良かったんです。私、クレアライトは捨ててるんです」 「……はい?」  僅かに動揺するエクトルとは対照的に、にこやかな顔を彼女は崩さない。 「クラリスと友達になり秘密を知ったラーナー・クレアライトはキリに居ない。そんな人間はここにいない――丸く収まりますよね」 「何を……」 「アラン。アラン・オルコット。今はそう名乗っています」静かに頷く。「これで踏ん切りがつきました」  驚きを隠さぬ顔で、エクトルは妙にさっぱりと笑うアランを凝視した。 < index >
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ed. from the everworld
バルナバーシュは夢を見ていた。かれは夜の海のせせらぐ柔らかな砂浜にうつぶせており、身を起こすと、あたりを見わたし、ここがたしかに故国ゲルダット――その十の都市のひとつ、拝火の街ジルヴァの西に続く、〈竜域の海〉に臨む〈月と海の浜〉であることが、妙にさえざえとした頭ですばやく把握できた。
身に着けている衣服は、寄せ手の隠密として囚われていたジルヴァの大聖堂から逃げのびてきた時のままで、厚手のくたびれた濡羽色の外套のほかは、皮製の防具を最低限に取り合わせた軽装のみだった。かれは大聖堂の地下で、ジルヴァの現在の監督者であるカレルから手酷い拷問を受けていたが、セニサの手引きのおかげで脱走できたのだった。そして無力と絶望のなか、ほうほうのていでこの海岸までたどりついた。かつて愛しあったセニサと逍遥し、口づけを交わしたこの場所に。
(あれから、私は……)
無意識に内隠しへのばされた手が懐中時計をつかみ、取りだして、細やかな意匠のほどこされた金の上蓋を開いた。特殊な動力源が発する永久的なエネルギーを得ながら、針は白磁色の文字盤のなかで規則正しく時を刻んでいる。時計は何も語らない――そのことに得体の知れない喪失感が身裡を這いあがり、バルナバーシュは立ちくらみのような激しい眩暈に襲われた。この時計に、大切ななにかがあったはずだ。思い出そうとしても頭のなかに深い霧がかかり、身もだえしかできない己れがひどくやるせない。
離れたところに、肩掛けの荷が砂にまみれて転がっているのが見えた。手がかりをもとめて開くと、魔術の助けとなる秘薬やわずかな食糧が散乱するなかで、まったく覚えのない、未知の材質からなる金属塊が異様な存在感を放っていた。
手に取ると、それは機械仕掛けで動く右腕のようで、強い力によって――おそらく斧のような武器で斬り飛ばしたあとが断面にみてとれた。バルナバーシュは知らず息をのみ、あえぎつつ額をおさえた。頭蓋の最奥がどくどくと痛み、これは絶対に手放してはならないのだと甲高く警鐘を発している。由来など分からなかったが、霊次元に通ずる魔術師であるかれは、この感覚の訴えをひとまず信じることにした。荷を背負い、砂をはらって立ち上がると、切り立った崖の上に暗鬱とそびえるジルヴァの中心街を見あげた。街中から上がる無数の火の手が大聖堂の尖塔の数々を燃え立たせるように照らし、戦さがすでに佳境にあるのを伝えている。バルナバーシュは戦慄した。
「セニサ……!」
ジルヴァの本丸であるはずの大聖堂をさして、砂に足をとられつつもバルナバーシュは駆けだした。すでに崩れかけ、あまたの窓から火を噴く街路につづく西門からは入らず、自分が来た道――セニサの案内でそこから逃がされた、大聖堂の内部につながる隠し通路へと引きかえす。
通路は大聖堂の真下――ジルヴァの街のはるか崖下にあり、海に流れ出ている数ある水路のひとつだった。バルナバーシュは躊躇なく暗く湿ってよどむ水路を突きすすみ、横道に入って腐食しかけた扉を蹴りやぶり、崖の内部に掘られた石造りの長い螺旋階段をとばしとばし駆けのぼった。不思議と疲労はつのらず、胸にある懐中時計が一秒を刻むごとに活力を与えてくれるような潜在力のみなぎりを覚え、勢いはむしろいや増すかにも感じられた。
最後の段を踏みこえ、石壁に似せた重い扉を押し開くと、大聖堂のいまは使われていない、木箱やがらくたの積み置かれた暗い小部屋のひとつに出た。セニサに地下牢から導かれ、そして別れた場所だった。逃走のとき、振りむいて最後に見たセニサは、彼女の行動を不審に感じたカレルの配下に見とがめられ、いずこかへ連れていかれるところだった。自分が逃げおおせたことはすんでのところで知られていないはずだが、彼女が心を読む魔術を会得したカレルの尋問を受ければ終わりだ。今度こそ、裏切り者としての末路――ひと思いには殺されず、いまわしい禁術の数々によって生きながら魂の業苦を受け、永遠に死によって解き放たれることのない悲運がセニサにもたらされてしまう。急がねばならない。
バルナバーシュは耳をすまして部屋の外をうかがった。くぐもってはいるが、廊下からは無数の戛然たる剣戟や、入りみだれる突喊と悲鳴、調度品が燃え落ち、破壊される音、壁が崩れる轟音が混沌と聞こえてくる。大聖堂は攻め入られており、なにを相手に戦っているのかはすぐに分かった。〈オールドクロウ〉の家門の軍勢だ。バルナバーシュ家は〈オールドクロウ〉の遠い傍系であり、代々が住む屋敷も、かれらの管轄である橋梁の街、ウィルミギリアにある。屋敷とそこに住む二人の使用人の安全を保障されるかわりに、おそらくは最後の当主となるセインオラン=エルザ・バルナバーシュは、命を受けてジルヴァの街に隠密として潜入していた。その任はまっとうできなかったが、〈オールドクロウ〉は長い歴史において何事にも中立をつらぬきつつも、唯一、時の浅からぬ同盟と不即不離の友誼が息づいていた拝火の街ジルヴァがカレルの支配によって穢れ、暗黒に落とされたことを知ると、義を果たすためついに出兵を決めたのだった。
バルナバーシュは、〈オールドクロウ〉の優勢を確信して廊下に飛び出したが、目の前で繰り広げられているのは酸鼻をきわめた地獄の有りさまだった。廊下や中庭では、多足の巨大な鰐や、複数のあぎとが張りつく不定形の黒い生物、無数の顔と槍をかいこむ腕がたえず浮かびあがる赤黒い肉塊などのおぞましい魔物の群れがひしめいて、〈オールドクロウ〉の戦士や魔術師らともみ合いになり、頭から次々と喰らってはかみ砕き、肉や骨がつぶされる聞くに堪えない音と理性あるものたちの断末魔を響かせていた。禁術を用いて召喚されたに違いないが、この大群のためにどれだけの生贄の血肉と魂、そして理解を絶する儀式が必要とされたのかは想像すらもしたくなかった。また、その多くが静寂を愛するジルヴァの罪なき住民たちであろうことも。
「バルナバーシュ!」
声がしたほうを振りむくと、〈オールドクロウ〉の家門の次男である豊かな黒髭をたくわえた男――名をハヴェルという――が、甲冑を鳴らしながら駆け寄ってくるところだった。直接、バルナバーシュに諜報を下知したのもこの者である。かれは優れた魔法剣士であり、右手には金の魔法的装飾が美々しいルーンソードが握られていたが、薄青く光る刃や刻まれたルーンにはいましも浴びた熱い鮮血がしたたっていた。
「おぬしが捕らえられたと聞いて、もう死んでいるものと思っていたぞ。我らはカレルの配下や、その後ろ盾である〈不言の騎士〉の増援と戦っていたのだが、きゃつら突然、苦しみだしたかと思えば、体がふくれ、あのような魔物に成り下がってしまったわ。いまさらだが世も末よ……我々は禁術などに手は出さんが、ゆえに成すすべも残されていないだろう。国は終わりだ」 「かもしれんな。魔術に善悪などなく――暴走するヒトの心こそが悪となり怪物となって、かような禁術をも生んでしまう。だが国が終わろうとも、私たちはまだ生きている。そして、あなたがた〈オールドクロウ〉は最後の砦なんだ。いまこそ、かつてゲルダットを興した十賢者のなかでも最高とうたわれた智者の血を継ぐ者たちとして、生きようとする人々の灯火となってくれ。頼む」 「忘れられては困るが、バルナバーシュ家もその血の継承者だ。どれほど遠かろうともな。して、おぬしはどうする。我らは撤退しつつあるが、ここで戦うのか?」 「やらねばならないことがある。セニサがまだ生きている」
そのとき、言葉を交わすふたりに一体の鰐の魔物が、のたうち、床に折り重なった死体を踏み荒らしながら突進してきた。二人は左右にさけてやり過ごし、バルナバーシュは腰に差した剣を抜き放つと、足をとめた鰐の背へ、尾からとぶように駆けあがって太い首根に刃を突き込んだ。自分が持ちえないはずの高い判断力や身体能力とともに、バルナバーシュはそこではじめて、手に持つ武器がただのありふれた剣ではなく、魔銀から鍛えられた業物であるのを知り、銀の薄刃は大気を鋭く切り裂けるほどに軽く、切っ先は鰐の異次元の物質からなるいびつな鱗を乳酪かなにかのようにたやすく貫いた。血管のように精密に、かつ生物的に張りめぐらした魔術回路によって、魔力を通わせつつ驚くほど自分の手に馴染むものだったが、これをいつ手に入れたのかが思い出せず、混乱したわずかな隙にバルナバーシュは暴れる鰐の背から振りおとされてしまった。うめきつつハヴェルに助け起こされ、ルーンソードを構えた彼に脇へと押しやられた。
「さっさと行け。そしてセニサ殿を助けてこい」
バルナバーシュは指揮官たるハヴェルにその場を任せると、ヒトと魔物が殺戮に熱狂する阿鼻叫喚の渦中を駆け、死体と血だまりの海を泳ぎ抜けるようにして石の回廊を突き進んだ。中庭から望む空では赤く脈打ちながら膨張した月が、うごめく紅炎を幾筋も発しながら天頂にとどまり、いまこの地が現世と異界をつなぐ巨大な門と化している証左をまざまざとあらわしている。バルナバーシュは大聖堂内部の道すじを正確に把握していた。若かりしころに魔術と学問の研鑽に励み、学友のセニサと青春を謳歌した愛すべき地ゆえに。大聖堂は本堂である大伽藍の周辺をさまざまな施設が囲い、入り組んでおり、有事には砦としても機能する。バルナバーシュは本堂をさして向かっていた。
やがて地獄を抜け、ヒトも魔物の姿もなくなって、聞こえるのは自分の息づかいだけとなりつつあった。本堂へ続く廊下はしんと静かで奇妙に気配もなかったが、その理由を考えているひまなどなく、ひたすら走り、ついに百フィートを超える高さの天井をもつ大伽藍にたどりついた。翼廊には建国の祖である十賢者を描いたステンドグラスがそびえ、背後には巨大な薔薇窓が輝いていたが、赤い月の投げかける光がすべてを血のごとき真紅に染めあげていた。連なる長椅子の濃い影のなかからいくつもの闇がわきあがり、人の形をなして這い出ると身をひきつらせながらバルナバーシュに殺到したが、かれは果敢に銀剣を鞘走らせ、敵の喉元を突き、首を宙にとばし、また振るわれた闇色の刃をはっしと受け止めつつ防御を切りくずしてその囲いを破���ていった。
「セニサ!」
最奥に設えた石造りの祭壇には、求めていた女性が灰色の長衣を着せられた姿でぐったりと横たえられ、その前にはカレルが――顔の右半分を残して肉体のほとんどが溶け崩れ、ふくれあがり、繊維のように無数の触手や肉の細いすじがねじれながら波打つ異形となりはてた男が立っていた。かれはバルナバーシュの姿をみとめたが、かまわずに、くぐもった笑いをもらしながらセニサを取りこもうと腕だったもの――青と緑の宝石におおわれた触手の一本をのばしてゆく。カレルは理性をとどめながらも肉体そのものが異次元の一部と同化し、門の役目となって、彼女を混沌のただなかへと連れ去ろうとしているのだ。バルナバーシュは絶叫しながら、銀剣とともに大伽藍の祭壇へ駆けていく。近づくにつれ、カレルは肉体のあらゆる節々と裂け目から、この世のものではない光炎を噴き出し、みだりがましくも激しい様々な色相をまたたかせ、ゆがみ、ひしめき、抑制のきかぬ痴れきった力の波動を放ってバルナバーシュを押しかえそうとした。黄緑の熔岩があふれて泡だち、強烈に移りゆく奔流のなかで怪鳥めいた哄笑をあげ、己れを神だと驕った者の末路を見せつけながらも、カレルはいまもって禁術を自在にあやつり、セニサを、そしてジルヴァの街をも呑みこむべく異界の領域を拡げる古代の呪文を低くつぶやきはじめた――カレル、そして禁術に手を染めたものらが永遠と信じたかたち、完全だと思い描いた世界を手に入れるために。
バルナバーシュが永続的に放たれる波動に銀剣の切っ先を差しむけると、霊圧を切り裂くことができたが、それでも前進は困難なものだった。だが、セニサに魔手が巻きつき、門となったカレルのなかへ引き込まれつつあるのを目にしたとき、胸元から青白い光が差し、突如として白熱した! すさまじい力が流れ込んできて、横溢するバルナバーシュの肉体と精神は耐えきれず咆哮し、まばゆい魔力の青い光を剣から放ちながら床を蹴った。一足飛びに祭壇に躍りかかり、艶美な石に守られた触手を目にもとまらぬ剣速で断ち、宙高くへ斬り飛ばした。そして驚愕するカレルの、心臓と思しき肉塊のひだのなかへ銀剣を突き入れる。そのまま両手で柄を握りこみ、触手や肉のすじを引き裂きながら斬り上げてカレルの頭部を中心から両断した。カレルは自らの重みに潰れるようにして崩れ落ちたが、いまだ繋がったままの異次元のロジックに生かされているのか、身の毛もよだつ異形の悲鳴をあげながらのたうっていた。バルナバーシュはその姿に同情こそすれ、悪心や嫌悪を覚えることはなかった。
「すまない、カレル……」
まだ目を閉じて眠るセニサに息があり、異常がないのを確かめると、バルナバーシュは彼女を抱きあげて急ぎ大伽藍を脱した。もはや制御のきかなくなったカレルの肉体からは、異次元の際限なきゆがみ――現次元には抑えきれぬ未知のロジック――があふれ続けており、その先触れにさらされたあらゆる物体は変質し、カレルと同じようにねじれてのたうち、でたらめに様々な生命が生まれ、数分ともたず息絶えて腐り、甘い熱を発するおびただしい死骸の海をなしていった。そうしてゆがめられたジルヴァの大聖堂が、灯台たる尖塔が、灰色の静寂の街と、そのかけがえのない歴史のシンボル――目に見えぬ象徴的な存在――が、儚いまぼろしだったかのように崩壊していく。跡形もなく。ふたたび隠し通路を抜けて、〈月と海の浜〉まで避難したバルナバーシュは、セニサを砂浜に横たえながら、火勢の増したジルヴァの街が巨大な葬送のなかで燃えて灰に帰していくのを茫然と眺めていた。愛おしく、懐かしきものへの憧憬のように。
ゲルダットという国は遠からず終わりを告げるだろう。十の都市のうち、八つはいまだ禁術に酔いしれ、一つはいま眼前で灰となり、残された一つだけが小さな光の欠片――希望の寄る辺だった。〈オールドクロウ〉の家門が治める、ゲルダット最西端の都市、ウィルミギリアなる土地だ。西方の多民族国家、ハンターレクとの交易が盛んで外交政治に長けた都市だが、このままゲルダットが異界の力にあふれた魔境と化せば、ハンターレクへと吸収されていくのかもしれない。それでも、ウィルミギリアには様々な可能性が残されている。バルナバーシュ家の屋敷も無事に守られていることだろう。
馬も船もない。街道は野盗が目を光らせているので危険だ。セニサを背負ってウィルミギリアへ向かうためにも、いまは休まねばならなかった。あるいは目覚めるまで待つのがいいのだろうが、あの葬送の光景を彼女が見てしまったら、という不安がバルナバーシュの心中でまさっており、可能なかぎりジルヴァからは離れておきたかった。ジルヴァの街を治めつづけた家門〈灰の乙女〉の直系たるセニサもまた、街へとってかえし、ともに灰になろうとするのではないかと、その彼女を果たして私に止められるのだろうかと、バルナバーシュはひとり苦悶しつづけた。あらゆる秘密と呪いが海底に眠るとうたわれる〈月と海の浜〉の、寄せては返す波の音楽的な音を聴きながら。異界とのつながりが断たれた月は、もとの真珠のごときゆたかな色あわいを取りもどし、ひとつの終わりと始まりの解放を穏やかに静観していた。
白地のカーテンが初夏のそよ風に揺れ、なにものかの訪れと錯覚した意識が机でまどろんでいた頭をもたげさせたが、目を巡らせた狭い書斎には自分以外の者はだれもいなかった。心地のよい昼下がりだった。絨毯のない板張りの床も、乳白色のやわらかな左官壁も、また棚や調度品も簡素な一室だったが、父の代から長年仕えてくれた使用人が亡くなるとともに離れたウィルミギリアの屋敷よりも風通しはよい。あのあらまほしき思い出の残る家から去るのは心を焦がすばかりだった。だが、もうひとりの――みずからとさして歳の変わらぬ女性使用人がいとまを得ると、そこにささやかに住まい、いまは屋敷とともに思い出を守ってくれている。それは彼女自身の願いや意思だったが、やるべきことを終えたあかつきには、家族を連れていつでも帰ってきてよいのだとも言ってくれた。
扉がほとほとと叩かれ、ひとりの女性が部屋をおとずれた。長い銀灰の髪を編んで束ね、薄手の白いチュニックと藍色のスカートを爽やかにまとったセニサだった。あの美しかった灰色の長衣の姿は、ジルヴァの街が失われた日から一度も目にしていない。思い出してしまうのだろうかと思うと心苦しかった。
セニサは薬草茶の器を載せた盆を机におくと、そこに広げられている図面をしばらく一心に見つめていた。
「これが、あなたの描く未来なのね」
私の肩に手を置きながら、ものやわらかに彼女は言った。うなずき、私はそばにあった機工の残骸――あの日、荷物に入っていた見知らぬ機械仕掛けの腕――を手に取り、ためつすがめつ眺めてみる。そして窓の外へ目をやった。あれから十年の歳月が流れた……。ゲルダットという国は消え、その大地もまた各都市とつながった異次元からあふれだした力によって変容し、人跡は失われ、岩の多い野ばかりが広がるだけの辺境と変わり果ててしまった。太古の火山がふたたび目覚め、火を噴き上げ、おびただしく氾濫する熔岩によって大陸そのものを作り変えられたかのようだった。三千年以上も昔、神の怒りに触れて滅びた北方大陸より生き残りを率い、新天地を求めて〈竜域の海〉を越えてきた十賢者がここに叡智の小国を興したのだが、それ以前の支配者のない自然に立ち返ったのだ。東西それぞれの隣国であるハンターレクとミラの主導者たちは、ゲルダットが滅びたのちも魔術によって呪われた地として近づこうとはしなかった。しかし恐れ知らずの有志たちは、新たな土地、新たな富というまだ見ぬ夢をたずさえて、開拓に乗りだしはじめている。私たち二人もそのさなかにあった。
私とセニサは、開拓者の村で読み書きや様々な知識を伝える教師として、また有事の相談役として働いている。このまっさらな天地に流れてきた開拓民の多くは、ハンターレクやミラで貧困に苦しみ、またある者は迫害を受けて暮らし、教養を持つことの許されなかった境遇にあった。知識の伝授は、ここから長い時をかけて発展し、かれらとその未来を守る鎧ともなるだろう。
私はその暮らしのかたわら、開墾や土木を助ける機械仕掛けの自動人形の研究をしている。魔術で生み出せる自立式の泥人形、ゴーレムでもこなせるはずだが、いまは魔術に頼らずともすむ道も探さねばならないと考えるようになった。
(悪を滅ぼすのではない。悪を善に変える――それが過去をすら償い、みずからの手で運命を編みだす技となるのだろう)
私には、無知――怒りと恐れによって多くの書を焼きはらった悪がある。カレルを殺さざるをえなかった悪も。このゼロからの出発は、長い道のりとなるだろう。
開拓者たちが作物の世話を終え、切り株に腰かけて談笑している屋外へと放った目を、手に持った機械仕掛けの腕にもどす。腕は人体を模して精密かつ柔軟に作られ、もし本体に繋がっていたなら完璧とも言えるはたらきで動いていたのであろう。どこか遠い国から流れ着いたのだろうか――しかし漠然とだが、この腕は手放してはならないものだと、いまでも感じている。守護、約束、呼びかけ、絆、思い出、夢……あの〈月と海の浜〉の水底から唯一、引き揚げられた甘くも苦い秘密、あるいは呪いの側面を持った愛。人知の及ばぬ遠いかなたの不可避のロジックによって私に結びつけられ、次元さえ越えてきたのかもしれなかった。
「セイン。これはあなたの懐中時計なの?」
セニサが図面をさして尋ねてきた。自動人形の核となるエネルギー源として、懐中時計とその動力の結晶体が役立ちそうだった。だがそれ以上に、この時計をこの子に、私の夢にこそ託したいと考えていた。そう伝えると、セニサはうなずきで同意を表した。
「それでも、私は託すだけだ。何を選ぶのかは、この子に任せたい。世界を作り出すのは、その時代を生きる者たちなのだから」
青く��れ渡った天空を見上げ、思いを馳せた。過去、現在、未来の連なり――そしてあるひとつの象徴へと。はるかなる彼方にそびえる大樹の豊かな枝葉のさざめきが、空を往く風によぎっていった。
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hiirop8000-blog · 7 years
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短編集その1  商店街
 果てのない、長く長く続く一直線の道のり。  商店街、という言葉を聞いたことがあるか。  それは、この世界で一番ありふれたどこにでもあるもの、という意味で、だいたい空気と同じようなものだ。あって当たり前。人々の周りを無言で取り囲んでいる。  きみがいる建物の一歩外へ出て、左右を見てみろ。地平線を越えてどこまでも遠く、この商店街は続いている。顔を上げて、上の様子を確認してみろ。頭上をどこまでも覆う、やさしいクリーム色のアーケード。雨も雷も台風も、このアーケードの向こうで鳴っている音、という意味だ。  全てを覆い尽くす商店街。まるで、その外側を秘密で隠しているような。
 彼女らを乗せた車は、今日もかたいアーケードの下を軽快に走った。鮮やかな赤色の車体に白抜きの文字で『10番街糸電話修理店』と書かれており、ラジオからはノイズだらけの愉快な音楽が流れている。 「もうちょっとちゃんと合わせてくんないかな」  篠田が言った。   それはハンドルを握っている方のことで、むやみやたらと踏み込むアクセルに全霊を捧げている女のことだ。 「無理だって」高野が返す。助手席で地図を片手にレモネードを飲み、顔面へ惜しみなく風を当てている。「揺れるもん」 
 地図、という言葉は聞いたことがあるだろう。およそ一番何の役にも立たないもののことだ。アイボリの背景の上に、グレィのインクで道路が印刷されている。所詮どこまで行っても商店街なのだから、地図も縦に一本の線が入っただけの代物だ。 「それ、見るのやめたら」篠田が口をへの字に曲げた。「どうせ知ってるでしょここ」  二人を乗せた車は、音楽を響かせながら商店街を走り続けた。開いている店はまばらだ。人影はちらほらと見えるが、ずっと遠くまで対向車の姿はない。  途切れることもなく続く、所狭しと店のひしめき合う、果てのない直線。  それがここにある、商店街というものの全てだ。  どこまで商店街があるのか、いつからこうなっているのか、実のところは誰も知らない。本当はどっかで輪になって繋がってんじゃないの、と篠田は考えている。  ちょうど彼らの生業である「糸電話」がそうなのと同じように、だ。  二人が車まで引っ張りだして出掛けたのには、理由がある。ひとつは、遅い昼食をとること。もうひとつは、その糸電話が関わる仕事のためだ。  車のセンターコンソールに置かれたラジオは、簡単な無線も兼ねている。見かけは古いが、職場からの指示を受け取るのに便利なスグレモノだ。  ところどころ錆が隠し切れなくなってきたこの機械は、ただでさえうるさいノイズを一層ひどくした後、つめたい氷飴にカフェオレを混ぜたような声を受信した。 「篠田さん、スミレ、聞こえてるかな」 「スミレ出て、私運転してるから手が」篠田が目配せをする。 「はいよ」  高野は飲みかけのレモネードをボトルホルダに置き、ラジオから無線の送受信ができるモードに切り替えた。がさついていたノイズが一気に収まる。 「聞こえてるよ。ただいまお食事のため北上中」 「はいはい。セキグチです。今朝の修理の依頼なんだけど」 「おっ、あれ結局住所分かった?」 「ついさっき連絡付いて、やっと。ナビに送るから行ったげて」 「おっけーい。準備してから向かいまーす」
 準備と称して車が停まったのは、薄暗い内装をした寂れた店の前だ。  看板にはよく分からない変体仮名のようなものが掲げられているが、読めたものは誰一人としていない。誰もよく分かっていないので、たった一文字のその看板からとって「一文字屋」と呼ばれている。  高野は残り少なくなったレモネードを取って車から降り、一文字屋の奥へ入っていった。  一文字屋には、所狭しとシックな木製の棚が並べられている。そこに収まっているのは巨大な金魚鉢だ。透明なものから色つき硝子のもの、砂利の敷いてあるものそうでないもの。どれにも数匹の金魚がひらひらとヒレを遊ばせている。  店の一番突き当りには青白い蛍光灯が灯っていて、その下には、カウンタに置かれた年代物のレジスタがある。カウンタには一人、皺くちゃの婆さんが座っていた。  蛍光灯のためなのか、その一帯だけが妙に明るい。それとも、婆さん自身が発光しているのかもしれない。 「ばあちゃん、こんちは」 「おやぁ。久し振りだね」  婆さんは俯き加減だった顔を上げた。膝に載せた焼き物の鯉を撫でている。 「ばあちゃんまたヘンなもの手に入れて」 「かわいいだろう。この前、鯉が一匹逃げちゃってね。その代わりさ」 「ばあちゃん鯉なんか飼ってたっけ」金魚ばっかりだと思ってたな、と高野はカウンタに肘をついた。「あのさ、私ね、仕事で5番街まで行くんだ」 「そうかい。あすこはこの前新しい横丁ができてたよ」婆さんは撫でる手を止め、そう言った。 「そう。私も初めてだから地図を買いに来たの」 「あるよ。待っといで」  婆さんは焼き物の鯉を高野に押し付け、ふらっと立ち上がって棚の陰に消える。しばらくがさごそと何かを掻き回すような音が聞こえたあと、腕に大判の印刷物を抱えて戻った。 「いっつも助かるよ。ばあちゃんとこ何でもあるね」だめもとのつもりで来たのに、と高野がはにかむと、老婆は満足そうににっかりと笑った。 「いいんだよぉ。ついでにこれも持ってきなさい」  皺くちゃ婆さんは金魚鉢を手渡した。中には瑞々しい美味しそうな煮物が詰められている。「サービスだから」  高野はうんと目を輝かせ、婆さんに勝るとも劣らぬくらいに発光した。  「ありがとうばあちゃん。いつも悪いね」  高野は一文字屋を辞すると、皺くちゃの婆さんから受け取った地図と金魚鉢を両手に抱えて車へと戻った。  持ちきれなくなったレモネードのグラスは、婆さんへのプレゼントにしてきた。きっとあれにもそのうち金魚が入るだろう。   車の傍では、篠田が口をへの字に結んで高野を待っていた。  「カーナビもあるし、絶対要らんってそんなの」  「持ってても損にはならないでしょう」   高野は構わず後部座席に荷物を放り込んだ。勢い余って煮物がぼとぼとと零れたが、彼女は構わず助手席に戻る。すぐに篠田も運転席にどかりと座った。 「だってお金の無駄じゃん」  「健全な消費活動だよ。なにがだめなの?」  「呆れた」キーが回され、ぶぅんと大きな音が発生した。エンジンの音なのか、篠田の唸り声なのかは判然としない。「全部ツケにしとるくせに」  篠田が思う存分に唸り散らしてタイヤを回している間、高野はじっと購入したばかりの新しい地図を眺めていた。そして時おり、思い出したように窓から顔を出して外を見上げる。   アーケードはいつもどこまでも、変わりのない黄色さで人々を覆い尽くしている。ときたま隅のほうがくすんだように汚れていることはあるが、その程度はコーヒーの底に溜まった砂糖のようなものだ。  「ここんとこ、天気変わらんねぇ」  高野が考えていることを察した篠田は、まっすぐ前を向いたまま言った。 「天気っていうか、そもそも、時刻がね」   アーケードの下からは、その向こうがどうなっているのかを知る手立てはない。ぼんやりと明るい光が差し込み始めれば朝、暗くなり始めれば夜だ。  過ぎ行く時間を区切るための基準はおよそこれだけしか存在しないので、商店街での時間の流れ方は非常に曖昧だ。   そしていつの間にか、その頼みの綱まで動かなくなったのだ。  「いつからだっけ」  「さあ……十日ぐらい昼間のまんまな気がするけど、私」  「気まぐれもいい加減にしてほしいよな」  篠田は後部座席に向けて片手をへにゃへにゃと動かした。高野がすみやかに金魚鉢を取って寄越すと、篠田は皺くちゃ婆さん産の煮物をひょいとつまんで食べ始める。  単純だが奥の深い味わいで、婆さんの人生の長さがそのまま煮詰められたかのような滋味だ。  一部では、婆さんが物心ついてよりこのかた一度も水を替えたことのない金魚鉢の水で煮ているからだ、とまことしやかに囁かれている。  「お蔭で午前だけのはずだった仕事が大幅に伸びちゃったじゃん。そのせいで事務所の食堂は閉まっちゃうし、わざわざ外食しに出る羽目になるし」   午前というのは、朝起きてから、何となく区切りがついたような気になるまでの時間帯のことだ。したがって、人によって午前がいつまでかは変わる。  しかし、なけなしの昼夜の差すら消え失せた今となっては、一体いつからいつまでが午前かという合意の形成には困難を極めた。  「何にせよ、私がばあちゃんの店で買った煮物がこうして昼食となり、お腹をふくらしているんだもの。健全かつ正当な消費活動だったと言えるでしょ」 「買ってはないと思うけど、まあ、そんで良いよ」  篠田は高野の消費活動を褒めたつもりはこれっぽっちもなかったが、良いと言われたその部分だけを切り取って理解した高野は、フンフンと鼻を鳴らした。  面白くないので話をそらすことにする。  「いつまで眺めてんの。それ」  「へ?」   篠田は顎で高野の地図を示した。よくもまあ延々と代わり映えもしない紙切れなんて見ていられるな! と付け加えてしまいそうになったが、それは飲み込むことに成功した。  代わりに全部表情に出た。  「うるさいな、いいじゃん。面白いんだよ、お店の名前とか、全部載ってるし」  「寄ってあげないからね」   篠田は顔を顰める。高野の寄り道に付き合っていては、いつ目的地に辿り着けるか分からない。  「ちょっとそこで停めてもらっていい?」  「今の話聞いてたか?」  「吐きそう」
 カーナビの表示には『8番街』と出ていた。ここから先は、普段の仕事でもあまり訪れない場所だ。  辺りは薄暗く、ひんやりとした涼気に包まれている。天気が変わったからではない。8番街のアーケードはツタ植物に覆われ、左右の建物もほとんど呑み込まれつつあったからだ。  人の姿も碌にない。  おおかたこの区画は、油断しているうちに何やら生えだしてしまい、伐採が面倒くさすぎて放棄されたのだろう。  枯れた頃に戻って来ようと様子見しているのか、人が離れたことでますます爆発植物楽園と化してしまったか、どちらかだ。  車を路肩に停め、ハザードランプを点ける。助手席の馬鹿が車内で吐いたら大災害だ。ハザードの名には相応しかろう、と篠田は高野を車外へ蹴り出した。   高野は「すまんね」とでも言いたげに手をひらひらと動かし、側溝へと向かっていった。   しゃがんで溝の中を覗き込む。水は予想外に美しく澄んでいた。  これ、側溝かな、と高野は首を傾げた。随分と水深があるようだ。木漏れ日が水中できらめいて、青や緑や黄色に複雑に光っている。そのもっと下は真っ暗だ。どこが底か分からない。   こんなとこに吐くのは申し訳ないなあ、と高野は思う。思ったがそれとこれとは別なもので、迫り来る嘔吐感は否応なしに胃の中身を逆流させた。   すると、不意に水の中を赤色に照らすものがある。なんじゃろな、と訝しんで見つめていると、それは水底の淀みから躍り出た真っ赤な鯉だった。  軽やかに上層まで泳ぎ、ついさっき高野が水面に浮かべた不躾な流動食をぱくぱくと吸い込んでいる。これは運命かな、と確信した高野はむんずと鯉を鷲掴みにした。
「なにあんた、それなに」  「鯉だよ」   車の傍へ戻った高野は、自慢げに捕まえたばかりの鯉を見せびらかした。  「どうしたそれ!」  「いかにも獲ってほしそうな顔でノンビリ浮上してきたから」  「なにそれ。溝にいたってこと?」  「そうそう、そうだよ。どうしよっか。折角の煮物吐いちゃったし、こいつ捌いて食べる?」  「厭だなぁ、あんたのゲロ食った魚でしょそれ」篠田は今世紀最大に顔を顰めた。  「なんで分かった」  「とりあえず。金魚鉢にでも入れときなよ」  車は再び発進する。鯉は大人しく水を湛えた金魚鉢に浮かべられ、ちゃぷちゃぷと左右に揺られた。  かつて煮物が入っていた鉢だが、まだ吐瀉物で汚染されていないと思われる側溝の水を掬って持ってきたのだ。 10分ほど走ると、篠田は好奇心に負けたのか、片手をステアリングから離して鯉をつつきだした。  「こいつ、なんで溝なんかにいたのかなぁ。あ痛っ!」  篠田は急に走った刺戟に手を引っ込めた。まるで、非常に強力な静電気を喰らったように痺れる。 「なんだ今の」  「おお、すごい。こいつ、デンキウナギならぬデンキゴイなのかな」  「そんなやつ、いてたまるか」涙目でヒリヒリする手を振りながら篠田は抗議した。「あんたがまずやられろよ!」  「だから言ったでしょう、運命だと思ったって。こいつにも分かってたんだよ」   相手にしていられない、と篠田は無視してアクセルを踏み込んだ。苛立ち紛れにかっ飛ばしたのが半分。腹が立ったのがもう半分だ。   やがて鬱蒼としたツタの森を抜けた。代わりにアーケードを支える鉄骨からはパステル色の塗装が剥げ、てらてらとぬるい光を反射している。   カーナビの表示は『6番街』と表記を変え、進むべき道を指示する矢印は向きを変えた。ふと見ると、確かに唐突に横道が伸びている。  これが新しくできたっていう横道か、と篠田は納得した。ちらりと高野を盗み見ると、デンキゴイに地図を読ませていた。馬鹿はあてにならない。  「ここで左折」  篠田は一応馬鹿に話しかけた。  「どうぞしてくださーい」   高野は相変わらず鯉と戯れたまま返事をする。篠田はため息をついて一度バックに入れ、車を切り返し、横道に突っこもうとした。が、その直前でブレーキが踏まれる。  「だめだ」  篠田はもう一度溜め息をついた。  「なんで?」  「ちょっとは前見ろよ。この幅、車入らんわ!」   高野がパワーウィンドウを降ろして確認すると、なるほど前進すればバンパはへこんでタイヤが詰まって動けなくなっていただろう。新しくできたという横道は狭かった。  「あとちょっとなのに」  篠田は脱力してシートにもたれた。  「うーん、これはしょうがないよ。要るものだけ持って歩いて行こう」  「そうだね……そうしようか」   車から降りた二人は、カバンや工具箱、必要になると思われるものをトランクから引っ張り出した。それらを片っ端から抱えて歩き始める。  「気が遠くなるなあ」  篠田は両肩に工具入れを掛け、ぼそりと呟いた。  「歩いても一時間ぐらいでしょ」巨大なラージサックを背負い、腕には金魚鉢を抱えた高野が笑う。「楽勝だって」 「カーナビが持っていけないからなぁ」  「だからさ、ほら。買っといて良かったでしょう、地図」  「うーん、認めたくないけど、あとはあんたが頼りだなあ」 「よしきた」   横道を抜けると、別の商店街に出た。  商店街の横にはまた商店街があるという事実は、六十年ほど前から指摘されていて、それは時たまこうして新たな横道が誕生するから明らかになったことだった。ご丁寧にも横道には横道用の小さなアーケードが覆い被さり、商店街同士を繋いでいる。   別の商店街に出ると、アーケードの色はクリームから薄いピンクに変わり、頭上には『5番街』と大書された吊り物が下げられていた。  こうした吊り物自体は、住民が邪魔と感じて取り外さない限り、珍しいものではない。  「これを右に曲がって……途中で通行止めの区画があるから、そこだけ二階の臨時通路に登って迂回する、みたい」  高野が地図を片手にぼそぼそと呟いた。 「ばあちゃん、よくこんな所の地図持ってたな」  高野の言う通り、一時間少し歩いたところで、目印と伝えられていた看板が見えた。『青山理髪店』と書かれたそれは、チリチリと小さな音を立てながら光っていた。 静かに扉を押し開け、中に入ってみる。店内は清潔に整っているが、人気はない。入り口すぐのカウンタには、呼び鈴が置かれていたので、試しに鳴らしてみた。 すると、カウンタの背後にある上り階段からどすどすと足音が聞こえてきて、眠たい牧羊犬みたいな顔の男が姿を現した。  「やあやあ、こんちは、修理屋の人ですよね」  「どうもー、10番街糸電話修理店です」高野が答えた。「えっと、お電話の、佐山さん?」 「そうです。僕が佐山」  そう言って彼は二人と握手をした。  「青山じゃないんだ」  篠田は思わず言ってしまった。 「こっちは借家なんですよ。本当の僕の家はこの隣」  佐山は二人を手で招いて、階段を昇っていった。二階はごくふつうの居室になっていて、現代感あふれる一階とは打って変わったオールド・タイプの木造様式が印象的だった。  そして、廊下の突き当りの壁が唐突に破壊されて巨大な穴になっているもの印象的だ。 「僕の家と行き来できるように、壁を抜いたんです。生家の一階は古いから、どうも建付けが悪くて、玄関が開かなくなっちゃったんですよ」 「そうなんですね」  高野は家と家の隙間を乗り越えて言った。腕の中の金魚鉢がちゃぷん、と音を立てる。 「直してほしい糸電話は、この下です」  佐山に案内された先は、彼の生家だという建物の一階だった。  もう営業している様子はないが、こちらはどうやら扇屋だったらしい。薄い硝子のはまった箪笥に、色褪せた扇が何枚も飾られていた。  店の一画に、床面が一段落ちたスペースがあり、そこの壁だけ腰板が外されている。普段は腰板に隠されているだろう位置には、横長の銀色をした蓋があり、『西81番』と書かれていた。 「これですね」篠田は壁に近づき、傷めないようにゆっくりと蓋を開けた。「拝見します」  蓋の中には、十数本の糸が張り巡らされていた。色はどれも同じ白だが、材質や太さがそれぞれ違う。これが彼女らの修理している糸電話の正体だった。  蓋は、糸電話のごくごく一部を覗き込める開口部でしかない。糸はそのずっと先まで、どこまでも長く続ぎ、大きな大きな円を描いてひとつなぎの輪になっている。ちょうど、商店街を髣髴とさせるように。  もう何百年も前から、この糸電話と形容される物体を利用して情報を保存する技術が活用されてきた。糸は一つの大きな輪になっているので、一旦どこかから音を吹きこめば、振動は輪を伝って永遠に流れ続ける。  やがて時が流れ、技術の進歩とともに、音として保存されてきた情報は、振動を0と1に見立てた二進数の情報に変わっていった。今でも、そのやり方で糸電話に大切な情報を保存する習慣は引き継がれている。 「確かに、糸がいくらか絡まったりしているようですけど」高野が中身を覗き込んで言った。「何が保存してありました?」 「声です。祖父の声。データ自体はバイナリで格納したみたいなんですけど」 「あれ。お詳しいんですね。バイナリなんて」  佐山は後ろから興味津々に作業を眺めている。篠田が肩にかけていた工具箱を開き、様々な器具を取り出していく。 「遺言だったんですけど。つい先日ですね。昔、家の7番糸に残したデータがあるから読んでくれって」  「それはそれは……」  高野は篠田からピンセットのような器具――止振子を受け取った。一時的に糸の振動を止めるためのものだ。問題の7番糸がもつれている部分を左右から挟むように数本留める。 「お悔やみを申し上げます」 「ありがとう。まぁ、ですから、糸のデータが知りたくて」 「すぐですよ」  篠田と高野は、二人がかりで手際良く糸のもつれを取り除いた。すぐに止振子を外し、糸の振動を再開させる。情報の喪失を引き起こさないため、職人の腕の見せ所となる作業だ。  次いで復元器と呼ばれる機械を糸につなぐ。こちらは、もつれた糸同士で混線してしまった振動を正しく選り分け、元に戻す機械だ。 「これで作業自体は終了ですね」篠田が腰に両手を当てる。「ですけど、おじいさまが昔に保存されたなら、今とはエンコード形式が違う可能性があります。そうなると、普通の機械では再生できないので、今、私たちが形式を確かめることもできますが……」 「ああ、じゃあ、お願いします。ぜひ」 「分かりました」  二人はカバンからコードを引き出し、端子を糸に接続した。反対側の端子を四角い機械に接続し、更にその機械から伸ばした配線をノートパソコンにつなぐ。これで糸の振動を読み取り、四角い機械、すなわちデコーダに送ることで、圧縮された情報を解凍することができる。そうして初めてパソコンで表示することが可能になるのだ。  ところが、  「あれ?」  篠田は頓狂な声を上げた。 「デコードエラーだ」高野が横からパソコンの表示を見る。「他のデコーダは?」  二人は次々にパソコンと糸の間の仲介をするデコーダを取り換え、いずれかの機種で解凍ができないかを確認した。だが、相変わらず画面にはエラーが吐き出されたままだ。 「おかしいな。形式が古いってだけじゃなさそうだ」 「どういうことですか?」  佐山が顔を曇らせた。 「未知のエンコード方式で保存されていますね、これ」  彼女らは腕を組んだ。独自の方法で圧縮されていた場合、解析するのには途方もない時間を要する。一朝一夕に解決する問題ではなくなってしまうのだ。  考え込む二人の傍で、金魚鉢の鯉がちゃぽんと水音を立てた。 「糸……、端子、電気信号……。電気、あっ。デンキゴイだ」 高野が思いつきに口を滑らせると、すぐさま篠田が反応した。 「お前、いきなり何言ってんの?」 「鯉だよ。この子は電気をピリピリできるでしょ。きっとよく分かんないバイナリも変換してくれるよ」 「あのなあ」 「この子は地図も読める賢い子だって」  怒りを顕わにする篠田と呆気にとられる佐山を尻目に、高野はデコーダを押しのけて金魚鉢をセットした。水の中へ端子を放り投げる。  すると、しばらくの間を置いてから、パソコンの画面に文字列が表示された。 「んな、馬鹿な」  篠田は目を剥き、阿呆極まりない形相となった。佐山が二人の隙間から画面を読もうとする。 「『絡繰時計の発条を巻いてやれ』……ですか?」 「絡繰時計? この文章、正しいですか? 何か心当たりが?」 「ええ、あります。二階の部屋です」  佐山は慌てて走り出し、階段を上り始めた。反射的に篠田も立ち上がり、後に続く。 「ええっ、ついてくの?」高野は金魚鉢を置き去りにした。  佐山が引き戸を押し開いたのは、二階でも一番奥まったところにある部屋だった。  六畳か、八畳ほどはありそうな板間で、部屋の殆どを大きな機械が占めていた。大部分は木でできているように見え、歯車や梃子や滑車がたくさん付いている。中央には円形の文字盤があった。 「止まってる」  彼は小さく息を吐いた。どうやら、時計は気付かないうちに止まっていたものらしい。篠田と高野も時計に近寄り、精緻な技工の妙を眺めた。 「なんじゃこりゃ」  佐山は時計の側面に回り、膝をついた。きりきりと何かを回す音が聞こえる。どうやらそちらに発条があるようだ。  ふと、篠田は高野の肩をつついた。ぱくぱくと口を動かし、酸欠の鯉のような表情をしている。  指は時計の文字盤を指していた。 「なんだよ。どうしたの」  高野もつられて文字盤を見る。文字が書かれていた。時刻の表示とは別だ。中央あたりに、たった一文字だけ、何かが刻印されている。何と書いてあるか分からない、変体仮名のような文字が。 「これ、一文字屋の」  高野がこぼすと、篠田は頷いた。  そこへ、突如として盛大な作動音が部屋に響きわたり始めた。佐山が発条を巻き終えたらしい。時計は動き出し、針も回り、佐山は二人の傍へ歩いてきた。 「ありがとうございます。遺言、やっぱりこれだったみたいですね。祖父はこの絡繰時計に、随分執心でしたから」彼はそろって酸欠の鯉と化した二人を見て、首を傾げた。「どうかなさいました?」 「あのう、差支えがなければで、いいんですけど。この文字は」 「ああ、これですか? これは、祖父のサインです。花押気取りなんですね。祖父がこの時計を作ったから」
 遠いし見送りは不要ですよ、と断ったのだが、佐山は結局二人が車に乗るまで歩いて着いてきた。5番街は来た時よりも少し薄暗くなり、夕暮れ時の静けさを孕んでいた。  二人は改めて別れの挨拶をし、車に乗り込む。Uターンをし、滑り出すように静かに走り出させると、車内のミラーに手を振る佐山が写っていた。  アーケードを透ける光は、どんどん赤みを増し、それと同時に弱く細っていく。商店街は、ごく久しぶりの夜の到来を告げたようだ。  パワーウィンドウを開け、顔に風を浴びる高野が最初に切り出した。 「時間、動き出したね」 「うん」  篠田はヘッドライトを灯した。 「これは、ただの私の想像なんだけど」 「うん」 「時間は勝手に動き出して、私たちも勝手に時計を動かした? それとも、あの時計が動いたから時間も動いた?」 「何を馬鹿なことを。でも」  篠田はわずかに後部座席を一瞥した。一仕事終えて、ぐっすりと眠りこけるデンキゴイが金魚鉢にたゆたっている。 「私もいろいろ思うよ。ばあちゃんはなんであんな新しいとこの詳しい地図を持ってたんだろ。ばあちゃんの屋号はなんで佐山さんのと同じなんだろ。これって、偶然?」 「さあね」  高野は首をひねった。 「この鯉と私も運命だし。鯉と佐山さんの糸電話も運命かも。じゃあ、いっぺんこの鯉をばあちゃんに見せてみて、もしもばあちゃんが逃がしちゃった鯉だったら、この鯉とばあちゃんと佐山さんは運命だったってことかな」  篠田は、ヘッドレストに頭を預け、肩から少し力を抜いた。 「私、いつもスミレの言ってる事よう分からんし、今もだいたい分からんけど、気持ちだけは分かるような気がするよ」  二人を乗せた車は、静かに来た道をひた走った。  早く本店に戻って、セキグチに修理完了の報告をしなければならない。  一文字屋の、皺くちゃの婆さんに鯉を見せるのも。  頭上をどこまでも覆う、クリーム色のアーケード。雨も雷も台風も、今晩は音を立てて騒ぎまわることもないだろう。なぜだか、そんな気がした。  全てを覆い尽くす商店街。その内側で起こるいろいろなことを、やさしく秘密で隠しているような。 
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DX3「First of desire」replay main story
ミドルフェイズ
GM:ーーーーーーーーーーーーーーー
GM:05 シーンプレイヤー:全員
GM:ーーーーーーーーーーーーーーー
芝口 春@旨味:2d10
DoubleCross : (2D10) → 20[10,10] → 20 [侵食率:50%]
如月竜馬@かすみ:2d10
DoubleCross : (2D10) → 8[6,2] → 8 [侵食率:37%]
早乙女 大和@はち:2d10
DoubleCross : (2D10) → 6[2,4] → 6 [侵食率:39%]
GM:翌日
GM:FH全体に連絡が入った。
GM:その連絡は伊庭宗一のことについてだった。
GM:芝口、如月、早乙女の三人には樋浦から電話での連絡が入っていた。
芝口 春@旨味:「もしもし…??」
樋浦 彼方:「えー、連絡です。連絡というのは伊庭宗一のことです。伊庭は恐ろしく強いため、チームを組んで討伐に向かっていただきたいですので今からチーム編成を上の方で決めさせていただきましたのでお伝えしておきます。」
芝口 春@旨味:「あーはいはい。どこいけばいいっすか?」
樋浦 彼方:「そうですね、Y市の施設の3Fの待合室に来てください。よろしくおねがいします」
芝口 春@旨味:「了解」
芝口 春@旨味:ピッとすぐに携帯を切ってそちらへ向かう…
GM:ーーーーー
GM:待合室には、既に二人の男が集まっていた。
芝口 春@旨味:「しつれいしまーーー!?」
芝口 春@旨味:中に入ると身長がやたらと高い二人がいたのでちょっとびびる
芝口 春@旨味:CHOICE[はじめて,はじめてじゃない]
DoubleCross : (CHOICE[はじめて,はじめてじゃない]) → はじめてじゃない
芝口 春@旨味:「………いや、相変わらずでけぇな、あんたたち」
如月竜馬@かすみ:「やあ、芝口くん。久しぶりだね」穏やかに挨拶する
芝口 春@旨味:「はぁ……なんか気が抜けるな、その挨拶」
早乙女 大和@はち:「二人とも、久しぶりだな。」
芝口 春@旨味:「………もしかして昨日はカレーだったか?」
早乙女 大和@はち:「良く分かったな。キッチンに沢山作り置きしておいたのだが…食べたか?」
芝口 春@旨味:「うーーん……俺、今日ラーメン食ってからきたからいいや(喰ってない)」
如月竜馬@かすみ:「昨日は宿直だったからね……それは惜しいことをしたなぁ」
早乙女 大和@はち:「そうか……」ちょっとしょんぼりしている
芝口 春@旨味:「ま、まぁ!夜ご飯に食うからよ!そんなにしょんぼりすんな!」
如月竜馬@かすみ:「そうだよ早乙女くん、帰りに一緒に福神漬けも買って帰ろう」(提案)
芝口 春@旨味:「はぁ………」なんか気の抜ける二人だなぁと思ってる
早乙女 大和@はち:「そうだな…」元気になる
GM:そんなわけで3人は待合室で喋っていると、部屋の扉が開き、セントラルマグの男が入ってくる。
セントラルマグの男:「お話中のところいいかな?」
芝口 春@旨味:「はい、大丈夫です」
早乙女 大和@はち:「あぁ」
如月竜馬@かすみ:「今回は三人での任務ということですが…具体的にはどうすれば?」
セントラルマグの男:「よし、それじゃあ話をする。皆も知っての通り伊庭宗一がこの辺に現れたらしい。それでだ、一人で単独で行動するのは危険だと思い、こちらで勝手にチームを編成させていただいた。」
セントラルマグの男:「それでだ
セントラルマグの男:情報がまだ曖昧なところもあるんだ、すまないが三人で情報を集めてくれ」
芝口 春@旨味:「はぁ………」
芝口 春@旨味:(大丈夫か、このメンツで………)チラッ
早乙女 大和@はち:「伊庭ァ……っ!!」怒りを露わにしている
如月竜馬@かすみ:「……あ、芝口くん。後ろ寝癖がついてるよ」(直してあげる)
芝口 春@旨味:「あ、ありがとうごいます………」
芝口 春@旨味:(なんだろう、メッチャ不安になってきた…)
芝口 春@旨味:「ところで、今回の作戦のリーダーですが……」
芝口 春@旨味:(俺じゃない、俺じゃない。年功序列的に俺じゃないはず)
セントラルマグの男:「そうだな、このメンバーでリーダーは…芝口春、君に任せる。」
芝口 春@旨味:「……………」
セントラルマグの男:「不満かな?」
芝口 春@旨味:http://nicolive.cdn.nimg.jp/live/simg/img/201802/1369804.6abf4f.jpg
芝口 春@旨味:「………いえ、不満はありません。
芝口 春@旨味:わかりました、この任務任せてください」
セントラルマグの男:「それじゃあ結構、相手が相手だ、みんなで協力するように」
芝口 春@旨味:「………はい………」
芝口 春@旨味:がっくり
如月竜馬@かすみ:「大丈夫だよ芝口くん、しっかりサポートするから。……ね、早乙女くん?」
早乙女 大和@はち:「伊庭を殺すのは俺だ」
芝口 春@旨味:「はいはい、わかりました。とりあえず任務だから行くぞ…」
セントラルマグの男:「それと…最近一般人の耳にも入ってるようだが、ジャーム化しても自我を持つ能力者がいるようだ、ついででいいのだがその件も調べて欲しい」
如月竜馬@かすみ:(おやおや…って顔)
芝口 春@旨味:「ジャーム化しても…自我を……」
セントラルマグの男:「頼んだぞ」
芝口 春@旨味:「はい。わかりました」
如月竜馬@かすみ:(あの患者さんが言っていたこと……本当だったのか……)
GM:そういってセントラルマグの男は部屋から出て行った。
芝口 春@旨味:「ふぅ……じゃあどうすっか、何から調べるかねぇ」
GM:現行調べられるもの
伊庭宗一:<裏社会7>→成功
ジャーム化しても自我を保つ能力者:<ウェブ8>→成功
行武響:<噂話6>→失敗
芝口 春@旨味:1dx+1
DoubleCross : (1R10+1[10]) → 3[3]+1 → 4
早乙女 大和@はち:「俺は伊庭を調べる」
如月竜馬@かすみ:6dx+1
DoubleCross : (6R10+1[10]) → 7[3,3,3,5,6,7]+1 → 8
早乙女 大和@はち:2dx+1
DoubleCross : (2R10+1[10]) → 10[10,10]+6[5,6]+1 → 17
GM:伊庭宗一:<裏社会7>
最近Y市で出没している、何らかの任務中のようだが内容は不明。樋浦の情報によると、どうやら明日、Y市の裏路地に現れるそうだ。
GM:ジャーム化しても自我を保つ能力者:<ウェブ8>
とあるオーヴァード、Y市のどこかにいるようだ。見た目も知能も人間そのものだという。朱い瞳が特徴的。確認されているのは現在一人。
芝口 春@旨味:ST
MagicaLogia : シーン表(5) → 強く風が吹き、雲が流されていく。遠く、雷鳴が聞こえた。どうやら、一雨きそうだ。
芝口 春@旨味:「……で?樋浦さん、伊庭についての情報がわかったって」
樋浦 彼方:「ええ、昨日のエージェントによると明日にY市の路地裏に現れるという話を聞いたそうだ。」
芝口 春@旨味:「ふうん………」
芝口 春@旨味:「わかった、じゃあ明日その路地裏にい———」
芝口 春@旨味:脳裏に、一人の人物の顔がちらつく
早乙女 大和@はち:「伊庭ァァァァァァァァッッッッ!!!!」
芝口 春@旨味:バター——————————ンっっつ!!!!!!!!!!!!!
芝口 春@旨味:「うわああああ!!!!!!!!!!」
早乙女 大和@はち:「伊庭はどこにいる!!」
芝口 春@旨味:「お、おちつけおちつけ!!ここにはいない!!」
如月竜馬@かすみ:「早乙女くん、そんなに叫ぶと喉に悪いよ。落ち着きなさい」
早乙女 大和@はち:「早く居場所を教えろ!」
芝口 春@旨味:「心配するとこそこォ!?」
芝口 春@旨味:「あーーーもう!!先生なんとかしてくださいよ!」
如月竜馬@かすみ:「仕方ないなぁ……」
早乙女 大和@はち:今にも樋浦に掴みかかろうとしている
樋浦 彼方:「お、落ち着いて…」
如月竜馬@かすみ:そう言って指を鳴らし、早乙女くんの周りに【癒しの水】を発現させて落ち着かせたい
如月竜馬@かすみ:(マイナスイオン効果があるかもしれない)
如月竜馬@かすみ:「早乙女くん、仲間に危害を加えてはいけないよ」
GM:如月は癒しの水を発現させる。すると早乙女は少し落ち着いたように見えた。
早乙女 大和@はち:「………すまなかった…」びしょ濡れになりながら反省している
如月竜馬@かすみ:「わかってくれたのならいいんだよ」(ハンカチを差し出す)
芝口 春@旨味:「……………。」びしょびしょ
芝口 春@旨味:「とりあえず!明日裏路地にアイツが出る!明日朝9時に商店街集合!わかったか!」やけくそ
如月竜馬@かすみ:「うーん…待ち伏せならもっと早い方がいいんじゃないかな?6時とか……」
早乙女 大和@はち:「……任務なら早朝から始めるべきだろう?」
芝口 春@旨味:「えっえぇ~~~~!!!!????早くないすか!!?!?!!??!」
早乙女 大和@はち:「普通だが?」真顔
如月竜馬@かすみ:「そうかなあ?」きょとん顔しつつ芝口くんもハンカチで拭ってあげる
芝口 春@旨味:「djsldl………わ、わかりましたよ……じゃ、じゃあ、明日集合だからな!忘れるなよ!」
早乙女 大和@はち:「了解した」
如月竜馬@かすみ:「わかった。二人とも、今日は早く寝るんだよ」
芝口 春@旨味:「子供じゃないんだぞ!じゃあ、今日は解散で………」ぐったり
GM:明日のために三人は各自、準備をするということで解散することに。
芝口 春@旨味:ジャラジャラジャラ
早乙女 大和@はち:トントントンことことこと
早乙女 大和@はち:「うん、美味い」
如月竜馬@かすみ:「さて……早く寝て明日に備えないとね」(※夜9時)
GM:各々、明日への準備をするのであった…。
GM:ーーーーーーーーーーーーーーー
GM:06 シーンプレイヤー:全員
GM:ーーーーーーーーーーーーーーー
芝口 春@旨味:1d10
DoubleCross : (1D10) → 2 [侵食率:52%]
如月竜馬@かすみ:1d10
DoubleCross : (1D10) → 2 [侵食率:39%]
早乙女 大和@はち:1d10
DoubleCross : (1D10) → 2 [侵食率:41%]
芝口 春@旨味:choice[起きれた,起きれなかった]
DoubleCross : (CHOICE[起きれた,起きれなかった]) → 起きれた
芝口 春@旨味:「お、おはようございまーーーす………」
芝口 春@旨味:超眠そうな目をしながら登場
早乙女 大和@はち:「遅かったな」
如月竜馬@かすみ:「おはよう芝口くん。ちゃんと起きれて偉いね」
芝口 春@旨味:「いや、今5時59分すよ。遅くないですよ」
芝口 春@旨味:「おはようございます………ターゲットは来ましたか?」
GM:伊庭討伐作戦の、当日。三人は無事に待ち合わせの時間に集合できた。
GM:もうすぐ6時になるが、まだ伊庭の姿は見えないようだ。
芝口 春@旨味:「………まだか………」
芝口 春@旨味:とりあえずゴミ箱の影に隠れる
早乙女 大和@はち:「伊庭……」と呟きながらダンボールに隠れる
芝口 春@旨味:「……………」
芝口 春@旨味:そのダンボールにちょっと布とか被せてフォローしておく
如月竜馬@かすみ:「……………」(すずめがチュンチュン鳴きながら肩とかに止まってる)
GM:各々身を隠しながら、伊庭の到着を待つ。
GM:ーーーーー
GM:2時間後…
GM:そろそろ一般人が表通りに人が増えてきた。
芝口 春@旨味:(伊庭はまだか…)
芝口 春@旨味:伊庭って言葉を口に出すとダンボールが壊れそうなので心の中で
GM:人通りの多くなってきた表通りとは違い、裏路地には人通りが全くないーーー。
GM:ーーーーー
GM:さらに1時間後…
如月竜馬@かすみ:(………本当に来るんだろうか………)膝の辺りに野良猫も集まり始めた
早乙女 大和@はち:「…………」目をつぶっている
早乙女 大和@はち:choice[寝てる,瞑想]
DoubleCross : (CHOICE[寝てる,瞑想]) → 寝てる
早乙女 大和@はち:「……………すやすや」
如月竜馬@かすみ:(早乙女くん寝てない??)芝口くんにアイコンタクトを送りたい
芝口 春@旨味:(えっ……まさか。早乙女さんが寝るわけないですよぉ…)
早乙女 大和@はち:「………………すよすよ」
GM:中々伊庭が現れなくて、情報が嘘だったのでは?とみな不安になってくる…。
芝口 春@旨味:(………早乙女さん寝てるわこれ)
芝口 春@旨味:(本当にこの情報で大丈夫なのか………????????)
GM:そう思った時に
GM:「それで隠れているつもりなのか?」
芝口 春@旨味:「っ……!!!誰だ!!」
芝口 春@旨味:ダンボールを揺らしつつ立ち上がる!
GM:黒いコートをきた男、それは三人が討伐依頼をされていた男ーーー伊庭宗一であった。
早乙女 大和@はち:「その声は……!!」勢いに任せ飛び出す
如月竜馬@かすみ:「!!」じゃれついていた猫とすずめを逃がす
早乙女 大和@はち:「伊庭……!!ようやく見つけたぞ!」
GM:三人は隠れていたところから出てきて、纏まる。
早乙女 大和@はち:「貴様の命、貰い受ける…っ!」
伊庭 宗一:「UGNの連中か、FHの連中か知らないが、お前たちは俺を楽しませてくれるんだろうな?」
芝口 春@旨味:「お前を楽しませる前に命が散るかもしれねぇなァ?」
如月竜馬@かすみ:(これが伊庭宗一……なるほど、たいした威圧感だ)
早乙女 大和@はち:「伊庭ァァァ!!!!」
早乙女 大和@はち:今にも能力を発動しそうになっている
伊庭 宗一:「それは楽しみだな、さて、それじゃ…殺り合おうか」
GM:伊庭討伐の任務開始だ!
GM:ーーーーー
Tumblr media
GM:ラウンド1
GM:伊庭は腕を横に振ると、赫き剣を出現させる。
GM:choice[芝口,如月,早乙女]
DoubleCross : (CHOICE[芝口,如月,早乙女]) → 早乙女
GM:15dx+10@8
DoubleCross : (15R10+10[8]) → 10[1,1,2,2,2,3,3,4,4,4,5,6,8,8,8]+3[1,1,3]+10 → 23
早乙女 大和@はち:7dx
DoubleCross : (7R10[10]) → 10[1,2,3,6,8,9,10]+2[2] → 12
GM:3dx+12
DoubleCross : (3R10+12[10]) → 4[1,1,4]+12 → 16 
早乙女 大和@はち:「………っ!………貴様の攻撃はそんなものか…」
伊庭 宗一:「まだまだこれからだろう?」
早乙女 大和@はち:7dx+14@8
DoubleCross : (7R10+14[8]) → 10[1,5,5,6,7,7,10]+10[8]+2[2]+14 → 36
GM:15dx+5
DoubleCross : (15R10+5[10]) → 10[1,2,2,3,3,4,6,7,7,8,8,8,8,9,10]+6[6]+5 → 21
早乙女 大和@はち:4dx+14
DoubleCross : (4R10+14[10]) → 9[2,5,5,9]+14 → 23 [侵食率:49%]
早乙女 大和@はち:「貴様への挨拶代わりだ…」
伊庭 宗一:「この程度か?」
如月竜馬@かすみ:「……さあ芝口くん、君の力を見せてやりなさい」指を鳴らすと、芝口くんの方にひらひらと蝶が飛んでくる
如月竜馬@かすみ:胡蝶の夢を発動
如月竜馬@かすみ:します [侵食率:46%]
芝口 春@旨味:「……!?」
芝口 春@旨味:マイナーイベント破壊の爪を発動して素手を獣の腕に変えます
芝口 春@旨味:コンセントレイト:キュマイラ、渇きの主、獣の力を使用してコンボ狂爪撃を使います
芝口 春@旨味:7dx+20@7
DoubleCross : (7R10+20[7]) → 10[5,5,5,5,8,10,10]+10[2,3,8]+2[2]+20 → 42
GM:15dx+5
DoubleCross : (15R10+5[10]) → 10[1,1,1,4,5,6,6,6,6,7,8,8,9,10,10]+9[8,9]+5 → 24
芝口 春@旨味:5dx+20
DoubleCross : (5R10+20[10]) → 8[1,2,3,3,8]+20 → 28 [侵食率:60%]
GM:ラウンド2
GM:choice[芝口,如月,早乙女]
DoubleCross : (CHOICE[芝口,如月,早乙女]) → 如月
GM:22dx+10@8
DoubleCross : (22R10+10[8]) → 10[1,3,3,3,3,3,4,5,6,6,7,7,8,8,8,8,9,9,10,10,10,10]+10[1,4,6,6,6,6,7,7,7,10]+10[8]+5[5]+10 → 45
芝口 春@旨味:カバーリングします!
芝口 春@旨味:5dx
DoubleCross : (5R10[10]) → 8[1,1,2,4,8] → 8
GM:5dx+12
DoubleCross : (5R10+12[10]) → 8[3,4,4,5,8]+12 → 20
芝口 春@旨味:「くっ………!」
如月竜馬@かすみ:「芝口くん!大丈夫かい……!?」よろけたのを支える
芝口 春@旨味:「だ大丈夫」
伊庭 宗一:「お前たちの力はそんなものか?」
芝口 春@旨味:「だ、大丈夫だ……!!それよりも……」
早乙女 大和@はち:「これが貴様の最期だ!伊庭ァァァァッ!!!」
早乙女 大和@はち:13dx+14@7
DoubleCross : (13R10+14[7]) → 10[1,1,1,2,3,3,4,4,5,5,8,8,9]+10[4,8,9]+10[7,8]+4[3,4]+14 → 48
GM:15dx+5
DoubleCross : (15R10+5[10]) → 10[4,4,5,6,7,7,7,8,8,8,8,8,8,10,10]+10[6,10]+8[8]+5 → 33
早乙女 大和@はち:5dx+14
DoubleCross : (5R10+14[10]) → 9[3,3,3,6,9]+14 → 23 [侵食率:57%]
早乙女 大和@はち:「伊庭…………」なんとも言えない顏
早乙女 大和@はち:「これで良かったんだな……太我……」空を見上げて呟く
早乙女 大和@はち:仇を倒して嬉しいはずなのに何故か胸にぽっかり空いたような気がした
GM:伊庭を討伐しました!戦闘終了です。
GM:ーーーーーーーーーーーーーーー
GM:07 シーンプレイヤー:全員
GM:ーーーーーーーーーーーーーーー
芝口 春@旨味:1d10
DoubleCross : (1D10) → 7 [侵食率:67%]
如月竜馬@かすみ:1d10
DoubleCross : (1D10) → 3 [侵食率:49%]
早乙女 大和@はち:1d10
DoubleCross : (1D10) → 7 [侵食率:64%]
GM:あの凶敵である伊庭を倒した三人は、伊庭が倒れているところに近づく。
GM:伊庭はまだ息があるようだ。
芝口 春@旨味:「…………………」チラッ
如月竜馬@かすみ:「さて……」チラッ
早乙女 大和@はち:とどめを刺したい
伊庭 宗一:「まさかこの俺がやられるとは……ふふ、面白いじゃないか……」
GM:伊庭は満身創痍ながらであるも笑っている、戦いを楽しんでいたようだ。
早乙女 大和@はち:「他に何か言い残すことはないか?」
伊庭 宗一:「ふん…そうだな…、俺はまだ戦い足りない…だが、最期がこれで、満足だ…楽しかったぞ…」
GM:伊庭はそう言い、目を閉じる。
早乙女 大和@はち:「………俺は!貴様が心底憎い……っ!!あいつを殺したお前が……っ!!!」
伊庭 宗一:「あいつ?生憎だが誰のことかわからんな…」
早乙女 大和@はち:「………………っっっ!!!!」銃を生成して額に銃口を向ける
GM:早乙女が伊庭にトドメを刺そうとした時
GM:君たちの前に黒い影が、伊庭の上に降りてくる、そして影は伊庭の体を貫いた。
早乙女 大和@はち:「!?」
早乙女 大和@はち:バっと上を見上げる
伊庭 宗一:「ぐふ…っ!?お、お前は……」
GM:「…死ね」
GM:黒い影はそのまま伊庭の息の根を完全に止めてしまった。
GM:伊庭を殺した影は一瞬三人をみて、その場を去った。
芝口 春@旨味:「ま、まて!!」
GM:「………」
GM:影の表情は見えなかったが、朱い瞳がこちらをみていた。
早乙女 大和@はち:「……………」状況が呑み込めず呆然としている
如月竜馬@かすみ:(あれは……)その瞳を見て、探った情報を思い出す
GM:そしてそのまま影はその場から消えた。
芝口 春@旨味:「くそっ……なんなんだよ、あいつは!」
如月竜馬@かすみ:「……早乙女くん、大丈夫かい?」
早乙女 大和@はち:「……………大丈夫だ……それよりさっきの奴は……」
芝口 春@旨味:「わからない………」
如月竜馬@かすみ:「あの赤い瞳からして……例のジャームではないかと思うんだけど」
芝口 春@旨味:「………ひとまず、任務は達成された。ひとまず報告に戻るか…」
GM:謎の影が現れて困惑する三人。しかし依頼されていた任務、伊庭討伐は達成されたのでとりあえず任務達成のことを連絡しなければ。
早乙女 大和@はち:「あぁ…そうだな…」気持ちの整理がつかず何とも言えない顏で伊庭の遺体を見つめる
芝口 春@旨味:ということで携帯で連絡
樋浦 彼方:「もしもし、樋浦ですが…」
GM:樋浦に連絡するとすぐに繋がった。
芝口 春@旨味:「あぁ、ターゲットの殺害に成功した。死体の処理を頼む」
樋浦 彼方:「え…あの伊庭をやったんですか?それはすごいですね…。場所は例の路地裏で間違いないですか?」
芝口 春@旨味:「あぁ。あと………メンタリスト的なのがいたら連れてきてくれないか」
樋浦 彼方:「メンタリスト…ですか?わかりました。」
芝口 春@旨味:「じゃあな、こっちはテキトーに処理しとく。よろしく」
芝口 春@旨味:電話を切る
芝口 春@旨味:「…………」
芝口 春@旨味:早乙女さんを見ながら、自分の姿と重ねる
芝口 春@旨味:もし、自分の弟たちを殺したアイツを、目の前で殺されたら………———
芝口 春@旨味:そう思うと、つい拳を強く握ってしまった
芝口 春@旨味:「………ほら、早乙女さん。樋浦さんが来ます。」
GM:そうこう言ってる間に樋浦たちFHエージェントが数人集まってきた。
GM:「ほ、ほんとに伊庭をやったのか…」
GM:「そんな言ってる場合じゃない、早く処理の準備をしろ!」
如月竜馬@かすみ:「早乙女くん、行こう」優しく肩に手を置く
早乙女 大和@はち:「あぁ……」
樋浦 彼方:「お疲れ様でした、あとは任せてください。…メンタリストの方は一応連れてきましたが、大丈夫そうですか?」
早乙女 大和@はち:「問題ない」
如月竜馬@かすみ:「ありがとう樋浦さん。何かあったら私がカウンセリングをするから……」
樋浦 彼方:「そうですか、わかりました。ではみなさんは休んでください。あ、その前に一応この前の待合室に行ってもらってもいいですか?」
芝口 春@旨味:スチャッ
GM:三人は待合室に行き、しばらく座っていた。
如月竜馬@���すみ:「さあ早乙女くん、座って休もう?」
早乙女 大和@はち:「………」大人しく座る
GM:そういえば先ほどの朱い瞳の黒い影はなんだったのだろうか。
GM:調べられる情報が一つ増えました。
GM:・行武響:<噂話6>
・朱い瞳の黒い影:<FH8>
早乙女 大和@はち:2dx+1
DoubleCross : (2R10+1[10]) → 2[2,2]+1 → 3 →失敗
芝口 春@旨味:1dx+1
DoubleCross : (1R10+1[10]) → 10[10]+8[8]+1 → 19 →成功
如月竜馬@かすみ:9dx+1
DoubleCross : (9R10+1[10]) → 10[1,2,3,3,4,5,5,9,10]+5[5]+1 → 16 →成功
GM:行武響:<噂話6>
Y市に住んでいる男性、いつもニコニコしているが誰かと一緒にいることはなく、基本的にひとりでいることが多いらしい。無職。黒いパーカーがお気に入りのようでいつも愛用している。芝口がこの前財布を落としたことを気にしているようだ。
GM:朱い瞳の黒い影:<FH8>
伊庭討伐直後に現れた。芝口達が伊庭を弱らせた後に、トドメを刺した。理由は不明だが、相当な実力を持ってると予測される。また、一瞬見えた朱い瞳は、ジャーム化しても自我を持つ能力者と関係があるだろう。
GM:芝口の携帯が鳴った。樋浦からだ。
樋浦 彼方:「お疲れ様です、例の影についてはジャーム化しても自我を保つ能力者と関係があるみたいですね。」
芝口 春@旨味:「ふぅん………そっか。その能力者の居場所とかってわかります?」
樋浦 彼方:「場所については不明ですね…、分かり次第情報を伝えます」
芝口 春@旨味:「………わかった。」
樋浦 彼方:「ああそうだ、もう帰っても大丈夫ですよ。くれぐれもお気をつけて」
GM:そう言って電話は切れた。
芝口 春@旨味:「………はぁ、とりあえず今日は解散だそうです。」
芝口 春@旨味:「早乙女さん………」
早乙女 大和@はち:「……そんな顏するな、俺は大丈夫だ…」ちょっと苦笑しながら安心させるように頭をポンポンする
芝口 春@旨味:「ちょっ……や、やめてくださいよ!」嫌がりつつ照れてる
如月竜馬@かすみ:「ふふ……二人とも、今日はよく頑張ったね」(小動物の戯れを見る顔)
GM:少し休んで、三人はだいぶ持ち直したようだ。
芝口 春@旨味:「じゃあ、おそらくこのまま違う任務をはじめる流れになると思いますので、また連絡します…」
如月竜馬@かすみ:「そうだね。ゆっくり休んで次に備えよう」
早乙女 大和@はち:「そうだな…」
芝口 春@旨味:じゃあみんなと別れて………
芝口 春@旨味:「………ハァーーー………今日は早起きして疲れたから………
芝口 春@旨味:パチだな。よし……」
芝口 春@旨味:といって尻ポケットに手を———………
芝口 春@旨味:「ん!?」
芝口 春@旨味:尻ポケットには重みなどない。空っぽの虚無があるだけだった
芝口 春@旨味:「な、ない!!財布がねぇぞ!!!」
GM:芝口のズボンのポケットには財布が入ってなかった。いつの間に落としたのだろうか…。
芝口 春@旨味:「くそっ! ハッ………」
芝口 春@旨味:芝口の脳裏に浮かぶのはあの日のパチンコ店で話しかけてきたアイツ
芝口 春@旨味:「ア イ ツ ………!!!」
芝口 春@旨味:ということでパチンコ店にGO
GM:ーーーーーーーーーーーーーーー
GM:08 シーンプレイヤー:芝口春
GM:ーーーーーーーーーーーーーーー
芝口 春@旨味:1d10
DoubleCross : (1D10) → 2 [侵食率:69%]
GM:財布がない事に気がつき、例のパチンコ屋に向かった芝口。
芝口 春@旨味:「あいつはど��だぁーーーー!!!!!!」どすどすどす
GM:パチンコ屋に行くと、奥のほうの���でパチスロをしてる行武がいた。
芝口 春@旨味:「みーつーけーたぞーーー!!!!」
芝口 春@旨味:距離詰め
GM:誰かが近づいてくるのに気付いた行武は振り返ると、芝口がいた。
行武 響:「あっ!春くん!2、3日ぶりだね!元気だった?」
芝口 春@旨味:「元気だった?じゃねーーーよ!!!!」
芝口 春@旨味:襟をつかんで揺さぶる
芝口 春@旨味:「お前!財布!俺の!財布!盗んだな!!」ガクガク
行武 響:「え?あ、財布!そうだ、そういえばこの前初めて会った時に別れ際に春くんが落とていったんだよ〜」ニコニコ〜としながら行武は答える。
芝口 春@旨味:「………は?え?ほんとか…?」
行武 響:「ほんとだよ〜、それに僕お金には困ってないしね!春くんが困ってるんじゃないかってずっと心配してたんだよ!」
GM:そういい、行武は芝口に財布を返す。
芝口 春@旨味:「……………」疑いながらも受け取る
GM:財布の中身は、落とす直前よりも太っていた。
芝口 春@旨味:「………ハァ、とりあえず財布あってよかった。ハァーーー………」
芝口 春@旨味:じゃあ柄悪い感じで隣の台に座っておもむろに千円吸わす
行武 響:「気付くの遅かったね、ふふ。そうだ、財布ちょっと分厚くなってない?」
芝口 春@旨味:「ンぁ?えっ……あ、本当だ」
芝口 春@旨味:千円を吸わすのに夢中で気づかなかった…
芝口 春@旨味:という事で中見てみてもいい?
GM:おk
GM:財布の中を見ると、一万円札が30枚くらい入ってた。
芝口 春@旨味:「おっ?なんかわかんねぇけどラッキー!」
芝口 春@旨味:といって今度はとりあえず1万円を3枚くらい吸わす
行武 響:「よかったね春くん!財布を落とした甲斐があったかもしれないね!」相変わらずニコニコしている行武。
芝口 春@旨味:「アッハッハ!!ラッキー——!!!!」ジャラジャラ
芝口 春@旨味:「…………」
芝口 春@旨味:「………で?お前は何の用で俺を待ってたんだよ」
芝口 春@旨味:choice[負けてる,買ってる,トントン,大負け,大勝]
DoubleCross : (CHOICE[負けてる,買ってる,トントン,大負け,大勝]) → 大負け
行武 響:「僕?僕はべつにただここにいるだけだよ?春くんくるかなぁ〜って思って。それだけ!」
行武 響:「財布返さなきゃとも思ってたけど!」
芝口 春@旨味:「ほぉーん……そっかぁ、それだけか」
芝口 春@旨味:「ってァアアア¨!?!??!負けてる!!!!」
GM:30万円を溶かしていく芝口をみて、相変わらずニコニコしてる行武。芝口はなんだか不気味に感じてきた…。
芝口 春@旨味:「……………。」横目でその顔をチラ見しながら手は回し続けている
芝口 春@旨味:(なぁんかきなくせぇんだよな、こいつ。)
行武 響:「ん?」
芝口 春@旨味:「……なんでもねぇよ。ゲッ!金もう半分くらいになっちまった!」
芝口 春@旨味:「チッ帰るか………。」
行武 響:「早い!?あ、相変わらずすごいね春くんは…。…でもこの前は危なかったね」
芝口 春@旨味:「グッ………は、ハハ、すごいだろ。これが俺の才能だ!」ドンッ
行武 響:「僕には真似できないよ、ははっ…」
行武 響:「………」
芝口 春@旨味:「ははは、ははははは!!!!」(目に涙が浮かんでいる)
行武 響:「春くん」
芝口 春@旨味:「…………」
芝口 春@旨味:「あんだよ」
行武 響:「えいっ!」
行武 響:行武は芝口のズボンのポケットに+30万追加した。
芝口 春@旨味:「………は?」
行武 響:「これでまだ打てるね!春くんなら勝てるって!」よかったねっていいながら行武はずっと芝口の事を見ている。
芝口 春@旨味:「………なぁ行武」
芝口 春@旨味:「あと何万持ってる?」
行武 響:「んー、そうだね…いまはあと40万ほどだけど、1万分僕が勝ってきたらもうちょっと増えるかなぁ?」
芝口 春@旨味:「よし!かて!そして俺にその金をよこせ!」
行武 響��「うん!いいよ!春くんのためなら僕なんでもするよ!」
GM:そういうと行武は別の台に移動した。
芝口 春@旨味:「………」
芝口 春@旨味:(えっなにこいつこわ………)
GM:一時間ほどすると、行武は大金を持って戻って来た。
芝口 春@旨味:(………)
行武 響:「戻って来たよ〜!さっきの倍は増えたかな?」
芝口 春@旨味:「……………」
芝口 春@旨味:choice[素直にもらう,疑う]
DoubleCross : (CHOICE[素直にもらう,疑う]) → 疑う
芝口 春@旨味:「………お、お前………なんで俺に金をくれるんだよ」
行武 響:「え?」
芝口 春@旨味:「俺とお前があったのは2回目だろ?おかしーだろそれ」
行武 響:「べ、べつに僕が春くんの手助けをしたいだけだよ…」
芝口 春@旨味:「………どうしてだ?理由は?」
行武 響:「理由?そんなの春くんが楽しそうな姿をみたいだけだよ、春くん。」
GM:相変わらずの笑顔を崩さない。
芝口 春@旨味:「…………
芝口 春@旨味:そっかぁ!じゃあ俺は金をもらえると楽しいからな、くれ!」
行武 響:「うん!いいよ!これ全部あげる…!もっともっと必要だと思うからもっと勝ってくるね〜!」
GM:200万ほどを芝口に渡すとまた違う台にいって打ち始める。
芝口 春@旨味:「…………」
芝口 春@旨味:「よしっ!今のうちに帰るか!」
GM:不穏な感じがしたのか、芝口はパチンコ屋から出て帰宅することにした。
GM:芝口が店を出てから、行武は芝口のいた台に戻ると芝口の姿がない事に気付き、抱えていた大金をその場に落としてーーー
行武 響:「帰っちゃったのかなぁ…、僕もかーえろっと…」
GM:にこっと笑い、パチンコ屋から消える。ーーーその場に落とした大金も一緒に消えていた…。
GM:ーーーーーーーーーーーーーーー
GM:09 シーンプレイヤー:如月竜馬
GM:ーーーーーーーーーーーーーーー
如月竜馬@かすみ:1d10
DoubleCross : (1D10) → 8 [侵食率:57%]
GM:今日は如月はいつもの病院ではなく、FHの研究施設にいた。
GM:昨日の件についてのこともあり、レネゲイドウイルスの研究をしている。
GM:他の研究員達も一緒にいるようだ。
如月竜馬@かすみ:「そっちは何かわかったかな?」と研究員に話しかける
GM:「いえ、まだなんとも…」
GM:研究は困難しているようだ。
GM:「如月先生がこの前見た朱い目の影っていうのは、オーヴァードだったんですか?」
如月竜馬@かすみ:「そうだね……それは間違いないと思うんだけど
如月竜馬@かすみ:本人が目の前に来てくれれば、調べようもあるんだけどねえ……」
GM:「それはそうですね…」
GM:オーヴァードにしては威圧がすごかった気がする、伊庭も相当だったが…
GM:威圧というか殺意というか…
如月竜馬@かすみ:「誰か捕まえてきてくれないかなぁ……」(お茶を啜る)
GM:「ねー、うーん、出てきてくんねえかなぁ…そのオーヴァード…」
GM:と、そんなことを言っていると、その研究員のケータイに電話がかかってくる。
GM:「はい、もしもし。……うん、え、お前!?」
如月竜馬@かすみ:「どうかしたかい?」
GM:研究員は嬉しそうに如月に伝える。
GM:「まさかの例のオーヴァード発見ですよ!如月先生!」
如月竜馬@かすみ:「おや…すごいタイミングだね。誰か捕まえてくれたのかな?」
GM:「いえ、捕まえたわけでなくていま追跡してるみたいですね。」
GM:研究員はそういい電話に戻る。
GM:「うん、そうか、わかった…無理はするなよ!」
GM:そういい、研究員は電話を切ろうとするがその時…
GM:「何!?見つかった!?やばそうなら逃げ……」
GM:例のオーヴァードを追跡していた研究員が見つかってしまったようだ。
GM:電話はそのまま切れてしまった…。
如月竜馬@かすみ:「何かあったようだね……」
GM:「如月先生…追跡してたやつがどうやら例のオーヴァードに見つかったみたいです…」
如月竜馬@かすみ:「おや、大丈夫……ではないだろうね。
如月竜馬@かすみ:少し様子を見に行ったほうがいいかな?」
GM:「しかし場所がわからなくて…」
GM:そう言ってると、しばらく黙っていたケータイが再び鳴った。
GM:「もしもし!?大丈夫か!?
GM:…?!お前、誰だ…」
如月竜馬@かすみ:「………もしや、例のオーヴァード?」
GM:電話をかけてきたのは、その通り、例のオーヴァードだった。
GM:「!?如月先生に変われ…?」
GM:研究員は如月の方を見ながらケータイを渡す。
如月竜馬@かすみ:「………もしもし?」
GM:『もしも〜し、如月先生? 昨日ぶりだね、元気〜?』
GM:例のオーヴァードはふざけた喋り方をしながら如月に話しかける。どうやら昨日のことを覚えているようだ。
如月竜馬@かすみ:「こんにちは。君は昨日、伊庭を殺した子だね?」
GM:『せいか〜い!よくわかったね〜!』
GM:『で、要件ってほどではないんだけど
GM:芝口春は僕が貰うのでよろしく〜、じゃあね!』
如月竜馬@かすみ:「何だって…?」
GM:ブチっと、電話が切れた…。
GM:このことは芝口に連絡をしなければいけないと思い、如月は芝口に電話をするが。
GM:「この電話番号はただいま出ることができません…」
芝口 春@旨味:えーーーーーー
GM:と、コールが響くのであった。
如月竜馬@かすみ:「芝口くん、またケータイ止まって……」
如月竜馬@かすみ:電話をしまって、芝口くんのところに直接出向きたい
GM:おk
如月竜馬@かすみ:「……あ、そうだ。早乙女くんなら繋がるかな」
如月竜馬@かすみ:というわけで早乙女くんにもお電話をする
GM:prrr
GM:prrrr
GM:prrrrrr
早乙女 大和@はち:1d10
DoubleCross : (1D10) → 5 [侵食率:69%]
早乙女 大和@はち:「………なんだ」
如月竜馬@かすみ:「こんにちは早乙女くん。さっそくだけど、芝口くんが危ないかもしれないんだ」
如月竜馬@かすみ:さっきの電話の内容をかくかくしかじか
早乙女 大和@はち:「………何?」
早乙女 大和@はち:「今アンタはどこにいる?」
如月竜馬@かすみ:「研究所にいるから、今から出るよ。早乙女くんは今どこに?」
早乙女 大和@はち:「自分の部屋だが…研究所ならすぐに合流出来るな」
如月竜馬@かすみ:「そうだね、じゃあロビーで落ちあおうか」
GM:早乙女には電話がつながったので、とりあえず二人はロビーで落ち合うことにした。
GM:ーーーーーーーーーーーーーーー
GM:10 シーンプレイヤー:芝口春
GM:ーーーーーーーーーーーーーーー
芝口 春@旨味:1d10
DoubleCross : (1D10) → 6 [侵食率:75%]
GM:如月と早乙女が芝口の家に向かう少し前のこと。
芝口 春@旨味:「はぁ~今日も大損こいたわ……」
GM:大金を手にしてもなお大負けしてしまい、ガクリと肩を落とす芝口。
GM:家までが遠く感じたが、そろそろ家に到着しそうだ。
芝口 春@旨味:「……………。」
GM:結局行武はなんだったのだろうか、おかしいやつ、ということだけはわかったが。
GM:とにもかく家の前、玄関の扉の前でドアノブをひねろうとしたその時、部屋の中から複数人の声が聞こえる…。
芝口 春@旨味:「………?」
芝口 春@旨味:(敵……か?)
GM:部屋の中からは楽しそうな声が聞こえてきた。
芝口 春@旨味:「………???」
芝口 春@旨味:とりあえず、窓とかから中を見たいんですが
GM:じゃあ芝口は窓から部屋の中を見ることにした。
GM:すると部屋の中には
GM:行武とーーー
GM:律と信がいた………
芝口 春@旨味:「……律……信……!?」
芝口 春@旨味:思わず、隠れていたはずの窓から身を乗り出し、中を覗いてしまう
芝口 春@旨味:律と信は行武の野郎と何を……何をしてますか……?
GM:三人は仲良さそうにボードゲームをしていた。
芝口 春@旨味:(俺達が昔……家族でやっていた………)
芝口 春@旨味:(行武が見せている幻だとしても……なぜ知っている?)
芝口 春@旨味:「………」
芝口 春@旨味:choice[窓,玄関]
DoubleCross : (CHOICE[窓,玄関]) → 玄関
芝口 春@旨味:(罠だとしても………確認しねぇといけねぇ)
芝口 春@旨味:ということで玄関から入ります
GM:はーい
GM:玄関から部屋に入ると、中にいた律と信、そして行武が「おかえり」と出迎えた。
芝口 春@旨味:「………」
芝口 春@旨味:律と信が……まるで生きているような様に動揺しつつも
芝口 春@旨味:彼らが幻覚なのかどうか、確認するために肩に手をかけたい
GM:おk
GM:芝口が律と信の肩に手をかけると
GM:触ることができた。
芝口 春@旨味:その事にひどく動揺しながらも……
芝口 春@旨味:兄弟に返事をする
芝口 春@旨味:「ただいま」
律:「おかえり!兄ちゃん!」
信:「おかえり、春兄さん」
芝口 春@旨味:「………どうしたんだァ?ボードゲームなんかして。———行武と」
律:「行武兄ちゃんと遊んでもらってたんだよ!」
信:「そうだよ、ボードゲームをやりながら春兄さんを待ってたんだ。行武さんと」
GM:兄弟は行武のことを知っているような様子だ。
芝口 春@旨味:「そっか………。で?なんでいるのか説明してくれるか?」
芝口 春@旨味:行武さんにむかって
行武 響:「春くんがパチンコ屋から帰っちゃったから僕も家に帰ってきたんだよ。そしたら律と信が待っててくれたんだ〜!なのでボードゲームをして春くんを待ってたってわけ!」
芝口 春@旨味:「そういうことじゃねえ!!」
芝口 春@旨味:壁ドン!!!!
行武 響:「どういうわけ?」
芝口 春@旨味:「………なんで"律と信"がいるか、ってわけ」
行武 響:「…忘れたの?あの時のこと」
律:「そうだよ!あの試験の時に僕ら三人を助けてくれたのは行武兄ちゃん…響兄ちゃんに助けてもらったこと!」
信:「そのおかげで僕ら三人は生きていけてるんだよ、春兄さん。」
芝口 春@旨味:「……………」
GM:律と信の目は本気のようだ。
行武 響:「まあ覚えてないならいいや、……春くん、また四人で遊ぼうよ。ずっとずっと。何もかも忘れて。」
芝口 春@旨味:「………断る。てめぇの事を俺は信じてないんでね」
行武 響:「そう、残念…悲しいな…」
GM:いつもニコニコしていた行武がしょぼんとしている。
その様子を見た兄弟たちは
律:「兄ちゃん!響兄ちゃんは僕たちの命の恩人なんだよ!?それにずっと一緒にいたじゃないか!」
信:「そうだよ、春兄さん…行武さんに謝ってよ…言っていいことと悪いことがあるよ…」
芝口 春@旨味:「………消えろ、俺の弟たちは俺の目の前で死んだ!!」
芝口 春@旨味:といって能力で右腕を強化したい
GM:おk
行武 響:「いいんだ、律、信。春くんは僕のことが嫌いだから。だからいいんだよ…」
GM:芝口はオーヴァードの力で右腕を獣の腕のように変化した。
行武 響:「へえ、すごいね…はは、その腕で“また”律と信の体を貫くのかい?」
芝口 春@旨味:「————ッ!!」
行武 響:「まあでもいいか、…律、信、後ろに下がってて」
GM:そういうと、行武の目が、朱く染まった。
行武 響:「春くん、悪いけど眠っていて…律と信はずっと春くんのそばにずっといるから」
芝口 春@旨味:「どういうことだ———ッ!?」
GM:行武は芝口と目を合わせると、ばたりと芝口の体は地面に倒れる。
GM:意識がどんどん遠退いていく…。
芝口 春@旨味:「っ……くそ………」
芝口 春@旨味:「……律……信………」
行武 響:「大丈夫、春くん…春…君の居場所は僕が作ってあげるからね。あはは…!」
芝口 春@旨味:「………」
GM:意識が完全になくなった芝口を行武が抱え、芝口の部屋を出て行く。
GM:芝口が最後に見たのは、律と信の目が朱くなっていることに気づいたが、もう遅かったーーー
GM:ーーーーーーーーーーーーーーー
GM:11 シーンプレイヤー:早乙女大和
GM:ーーーーーーーーーーーーーーー
早乙女 大和@はち:1d10
DoubleCross : (1D10) → 9 [侵食率:78%]
如月竜馬@かすみ:1d10
DoubleCross : (1D10) → 2 [侵食率:59%]
GM:芝口がさらわれた後、早乙女たちは芝口の家に着いた。
GM:ドアの鍵は開きっぱなしのようだ。
早乙女 大和@はち:「やはり居ないか……くそっ」
GM:二人は芝口の部屋の中に入ると、誰もいなかった。
如月竜馬@かすみ:「さっきの電話の内容だと、連れ去られたと見てよさそうだね…」
如月竜馬@かすみ:何か手がかりは……?
GM:部屋の中を見てみると、紙切れが落ちていた
GM:紙切れには何か書いているようだ。
如月竜馬@かすみ:その紙を早乙女くんにも見せながら読む
GM:その手紙には『FHは悪い奴らだから春くんは僕が面倒見ますね。』と書いていた。
GM:そして部屋にはもう一つ、芝口の携帯が落ちていた。
早乙女 大和@はち:「これは…芝口の携帯か…?」
GM:芝口の携帯は微動だにしない。
GM:と、思っていたところに芝口の携帯が鳴った!
如月竜馬@かすみ:「………もしもし」
GM:『はーいもしもし〜、電話に出てくれたってことはいまは春のおうちかな?』
如月竜馬@かすみ:「君は……さっき電話をくれた子だね?」
GM:『如月先生はなんでも知ってるなぁ、すごいなぁ!』
如月竜馬@かすみ:「芝口くんは君と一緒にいるのかい?」
GM:『そうだよ!春はずっとFHにいることに疑問を抱いていたようだから、僕が春のお世話をしようってことになったんだ〜』
GM:『如月先生は誰かと一緒に来た??』
如月竜馬@かすみ:「……………君は、一体何者なんだ?」
如月竜馬@かすみ:早乙女くんにちょっと目配せする
GM:『僕?僕はただの一般人だよ!』
GM:『ねえねえ。誰もいないの?如月先生だけ?』
早乙女 大和@はち:(代わるか?と目くばせをする)
如月竜馬@かすみ:じゃあ早乙女くんに電話を代わる
早乙女 大和@はち:「………芝口をどこへやった」
GM:『あっ!君は早乙女くんだね!久しぶり!』
GM:電話の向こうか��無邪気な声がする。
早乙女 大和@はち:「久しぶり……?」訝し気
GM:『そうだよ、あれ、僕のこと忘れた?伊庭を殺したのは僕だよ』
早乙女 大和@はち:「………っ!貴様ァッ……!!!」
早乙女 大和@はち:「今どこにいる!居場所を吐け!」
GM:『あはは、そうだね、場所を教えてあげる。』
GM:『場所は、Y市の廃ビルのどこかだよ〜』
GM:『あ、そうだ、春に変わろうか?』
早乙女 大和@はち:今にも携帯を握り潰しそうな勢いで怒りを露わにしている
如月竜馬@かすみ:携帯が無事では済まなさそうなので早乙女くんの手からそっと携帯を奪う
GM:『? 変わらなくていいならもう切ろうかな?』
如月竜馬@かすみ:「……お願いするよ。君が誰であれ、芝口くんの無事は知っておきたいからね」
GM:『いいよ、まあもちろん無事だけど、ね?』
GM:そういうと電話の向こうの人物は声が変わった。
如月竜馬@かすみ:「芝口くん?そこにいる?馬事かい?!」
GM:春、喋らないの?と、行武の声が後ろの方から聞こえる。
芝口 春@旨味:「うっ……いってぇ………」
如月竜馬@かすみ:「生きてはいるみたいだね……」ちょっとホッとする
如月竜馬@かすみ:「一体何があったんだい?その子は随分君に執着してるみたいだけど」
芝口 春@旨味:「わ、わからねぇ……なんか、急に家にこいつが……」
如月竜馬@かすみ:「その子は君を”お世話”したいそうだけどお友達……ではないんだよね」
芝口 春@旨味:「ちがうはずですが……」
GM:えー!?そうなの!?春僕の友達じゃなかったの!?あっそうか、友達以上だってことだね!と後ろから嬉しそうな声が電話から漏れる。
如月竜馬@かすみ:「………………」(あっこれはヤバイ子だなという顔)
芝口 春@旨味:「………」(でしょ?みたいな顔)
GM:『はーい、終わり!春とのお話タイム終わりー!』と電話の声の主が再び変わる。
GM:『ってわけで僕らは廃ビルにいるよ、廃ビルといえばあそこしかないよね?まあそのへんにいるから如月先生も早乙女くんも遊びにおいでよ〜!僕と春と一緒に遊ぼう!』
如月竜馬@かすみ:「お誘いありがとう。今から向かわせてもらうよ」
GM:『もう来てくれるんだね!たのしみだなぁ、あはは!』
GM:『んじゃ僕は春と待ってるね!じゃあね!あ、早乙女くんにもよろしくって言っておいて!じゃあね!』
如月竜馬@かすみ:「………早乙女くん、”よろしく”だそうだよ」
早乙女 大和@はち:「…………わかった」目が完全に座っている
早乙女 大和@はち:「”挨拶”しに行かないとな」
GM:じゃあねと同時に電話は切れてしまったようだ。
如月竜馬@かすみ:「そうだね。芝口くんは今のところ無事みたいだけど、早く向かった方がよさそうだ」
早乙女 大和@はち:「あぁ…こっちに車を止めてある。行こうか」
如月竜馬@かすみ:「頼んだよ。……できるだけ安全運転で」
GM:芝口の居場所がわかったところで、二人は芝口のいる廃ビルに向かうのであった。
GM:ーーー 一緒に遊んでくれる二人が来るまで芝口は春と一緒に遊んでいるみたいだ…。
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kurokuroomame-blog · 7 years
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小坂ファンツアーレポ(19日1号車)
⚠自分用レポに加筆修正しているのでニュアンス7割なレポです。 ⚠ど緊張と現実味が無いままで終えたファンツアーのメモと記憶を頼りにレポしています。トークの順番はおぼろげ… ⚠あくまでも自分目線なので夢女子みたいな表現があるかもです。
今回の服装は前回とあまり変わらずLT TOKYOで購入されたHUMISのリバーシブルMA-1の黒。白ニット、黒スキニー、白の靴下(ケーブルニットみたいな感じの素材)、NIKEの黒スニーカーでした。 「前回はこれの赤を着ていたのでリバーシブルにして黒で。これ(ニット)、先週タレこぼしちゃったんですけど…ちゃんと洗いました!」 添乗員さん:また汚さないようにして下さいね 「少しくらい許して下さい」 添乗員さん:前回同様ボトムスの丈が足りてませんが… 「もう何着ても足りないので…しょうがない」 「今日のファッションは『白と黒の挟み討ち』がポイントです」
服装紹介の前?にファンの自己紹介コーナーがあり、何処から来たか、名前またはニックネーム、小坂くんの好きなところを言うと言う初っ端から公開処刑。 ファンが「おはようございます」や「よろしくお願いします」や好きなところを言うとちゃんと挨拶や返事をしてくれる優しさ。 芝居への姿勢、笑顔が好き!なんてほのぼのとした回答が多い中…「顔」「須賀くんを大好きなところ!」などど直球な回答もあり小坂くんも笑っていました。
ちなみに小坂くんの自己紹介は「埼玉県出身、小坂涼太郎です。好きなところはハイキューが好きなところです!!」(拍手)
「あ、昨日髪切って来ました!なんか切りたてってセットし辛いじゃないですか…」 「なんか、美容室行って隣見たら海里が居て!偶々なんですけど、え!?海里!?ってなりました。すごくないですか?偶然ですよ!」
添乗員さん:その後ごはんとか行かれましたか? 「行きませんでした。iPhone7にしたかったので…!でも結局時間が無くてiPhone7に変えられなかったので、海里とごはん行けば良かった…」
今使っている機種の話から小坂くんはiPhone6Plusと6を2台持ちしていると言う話に…
添乗員さん:どう言う基準で使い分けてるんですか? 「いや、使えるのはPlusの方で6は古い写真が入ってるから捨てられない…」
「すみません、今日僕花粉症かもしれません…!」 添乗員さん:花粉症は最近なったんですか? 「そうですね、一昨年?位から…」 添乗員さん:花粉症の方どの位いらっしゃいますか? (ファン手を挙げる) 「結構いますね…あ、今日箱ティッシュ1箱持って来たのでみんなで使いましょう 笑 言って下さいあげます。」 (普通に欲しい)
ぼそりとマイクにギリ乗る声で「首痛い…」 添乗員さん:昨日寝違えたりしましたか? 「はい…ジャスくんも首痛ぇ〜〜って言ってたので多分稽古のせいです」
「そう言えば、月島全然使わないんですけどジャンプサーブの練習してて!…でも、2日練習してないから鈍ってるかもだけど…」 「晃祐と頌利に『メッチャ上手いじゃん!』って言われたら動画とかあげたいです」
美容室の話の途中で急に「あ、富士山だ!」と言うので全員カーテンを開ける…「すごい綺麗✨」と嬉しそうに言ってから何事も無かったようにまた会話を始める小坂くん。
海ほたるに着いてバスから降りる時、悲しがるファンに「マザー牧場で会えるから✨」とイケメンオーラ全開で仰っておりました。
《BBQ》 会場に着いて座席を確認するとスタッフ席のど真ん前!!
添乗員さん:小坂さんも只今向かっておりますので少々お待ちくださいね (え?何処から向かってるの…笑とざわつく)
小坂くん入場
お茶を配ってくれる。めっちゃ目を見てくれるも緊張で直視出来ない…。
小坂くんの「いただきます!」の合図で食べ始める一同。
同卓の方々の肩越しにごはんを食べる小坂くんが見えていて、緊張し過ぎて紙エプロンの紐を千切ってしまったり、タレの器を手で叩いてしまって、「大丈夫!?」と同卓の方に心配され、「大丈夫です!こぼしてません!!」と答えるも(結構こぼしてた)その直後に箸を落としかける慌ただしさ。
小坂くんが各テーブルを回り始めて、私達のテーブル訪問。 小「美味しい?」 積極的な同卓の方々がお話をしてくれていました。 「お肉焼いて欲しいです!」 「鉄板開けときました!」 小「いいよ。どっち?(赤い肉と白い肉)」 「じゃあこっち(赤身)」
私の真横で焼いてくれました……。 背が高いのと近過ぎて肘から手しか見えていませんでした…。 ずっと顔面に肘鉄喰らいそうだった。(若干怖かった )
めちゃくちゃ鉄板にくっ付くお肉… 小「え、めっちゃくっ付く!」(白身を投下) 見兼ねた方が豚脂を渡すと、肉に豚脂を塗る小坂くん。 「「えっっ!」」 小「焼くから大丈夫…!」
「全員分足りないですよ」 小「全員分…!?…いいけど 笑」
お肉を一枚追加してひっくり返すタイミングをじーっと見極める小坂くん。 おもむろに「いらっしゃいませ〜〜」とか言って見たりする。 お肉を半分に切ろうとして脂身が切れず苦戦する。 「「あぁ〜〜〜 笑」」 小「もういいや、あげる」 お肉や野菜を1人ずつのお皿に配給してくれる。 小「足りない…」 「かぼちゃいけません??」 小「え〜〜、かぼちゃいける〜〜??」 トングでかぼちゃを押して火の通りを確認する。 小「まだだめだ」
諦めて最初に焼いたボロボロのお肉を申し訳なさげに私の目を覗き込みながら「食べる??」と聞いてくれて、凄い勢いで頷きました。
↑小坂くんがお肉を焼いてくれている間、顔面から拳1つ分位の距離に肘があって緊張してずっと小坂くんの腕を見ていました。ふと白ニットに「大きい毛玉がついてるな〜〜」って思ったらお米粒で笑いを堪えるのに必死だった。
ビビり過ぎて本人に言えず、別のテーブルに回って行かれた時に同卓の方に「お米が…」って言って近くの卓に来る度に「まだ(お米)付いてる??」「付いてます」「やばい」ってお米粒を見守っていました。
小坂くんの「ご馳走様でした」でBBQ終了。
私が伝えられず、同卓の方がお米粒の事を言って下さろうとした瞬間MA-1に袖を通す小坂くん…。 「「あ…っ!」」 小「??」 「お米粒付いてる…みたいです」 小「あぁ、付いてる?…取っとく」 颯爽と会場を去っていく。 「着ちゃいましたね…」「ですね…笑」
《キーホルダー作り》 休憩時間中トイレが混んでいたので少し遠いトイレに行くも、迷子になり集合時間に遅れてしまいました…。
慌てて会場に入ると… 「あ、遅刻!!だめだよ?単位あげないよ!!」 と小坂くんに怒られてしまいました。
そして、テーブルに回って来た時に「ねぇ、先生に反抗的じゃない?」とニヒルな笑みでいじられました。 (その表情がめちゃくちゃ月島くんだった…)
小坂くんの完成品の説明 「みなさんタイトルつけました?つけてね?」 「タイトルは『輝く未来』です。一輪の(大きな赤い)花に向かってちっちゃい花(白のかすみ草)が成長して行くっていう…」
完成したキーホルダー見せに来てくれた時、普通に会話して作品を見せずに行こうとして、再び戻って来た時は私の真横に来て「見せてなかったっけ?」と言いながら見せてくれました。隣の子に感想を聞いてるな〜〜と思っていたら「どう??」とキーホルダーを見せながらまた目を覗き込まれてビビる。「か、可愛いっす」「でしょ(満足気)」
その時に椅子の背もたれに手掛けられてて更にビビった。
「実はもう1つ作ってて…、健太くんが「俺にも作って来てよ!」って言うので作りました 笑」 見せてくれる。 「タイトルは『小坂涼太郎』で、下の草が俺の体を表現していて〜〜」
タイトルが衝撃的過ぎて説明を覚えていない……。
「多分Twitterに上がるからそれ見て下さい〜」 「健太くんには明日の稽古で渡します!みんな嫉妬しちゃうかな〜〜笑」 いそいそとMA-1の内ポケットにしまいながら笑っていました。 「前回は『捉われない概念』ってタイトルで健太くんと啓太さんのイメージで作ったんだけど、それの出来が良かったから頼まれたんだと思います!!」(自信満々に言う) 添乗員さん:須賀さんもマザー牧場行ってましたよね 「そうですね!でもキーホルダーじゃなかったから、唯一僕が上になれます。一緒にきてキーホルダー作り教えます!」
私物抽選会の私物は、 ・ジュブナイル&ツアーのビジュアルボード ・小学生の頃ずっと被っていたキャップ ・何故か昔から持っていたプーさんのぬいぐるみ ・小学生の時に買ってずっと学習机の上に飾ってあったミルキーの缶 ・初出演した作品のTシャツ(僕たちのプレイボール) ・夢の国出かけていたサングラス ・月島がガッツポーズしてるバボカ ・BDイベのキーホルダー×2 ・さっき作った『輝く未来』のキーホルダー
いちご狩りに行くまでのバスは抽選の結果1号車に乗る事に。 トークイベントはメモなしだったので記憶がおぼろげ…。 BDイベで言っていた目標は叶いましたか?という話で、 クレジットカードを作りたい→「まだ作ってません!というか今の所必要ないので…!」 免許を取りたい→「それもまだです!これ言っていいのかな…?最近海里が免許を取って、稽古場に車で来てるんですけど、たまに帰りに乗せてもらったりして…海里カッケ―なって思います!」 「免許取って車で旅行行ったりしたいです。交代で運転したりしたい。」 みたいなことを言ってました。
《ツーショット撮影》 同卓の方とのんびり出身地トークをしていたら自分達の番に…。 緊張しすぎて内臓が口から出そうでした…。 プレゼントは手渡し。緊張のあまり渡す時に「お願いします!!」と言い放ちました。素敵な笑顔でお礼を言われました。
ポーズは自由だったのですが、お任せすると肩を組んでくれたり…必然的にすごく距離が近いチェキになりました。 握手した手がカイロかな??って位暖かくて驚きました!! チェキは直接手渡ししてくれました。 顔がめちゃくちゃちっちゃい!9.5か10頭身はありそう…!! 意を決して顔を見ようとすると、思っていた所よりも顔が上にあるという意味のわからなさ。
そしてツーショ撮影直後、チェキが印刷されないというハプニングが・・・!? チェキのフィルム交換中に私が勇気を出して言った一言が「めっちゃ背高いですね」でした。もっと言うことあっただろうに…。
《質問コーナー》 海ほたるからマザー牧場の間に書いた質問を小坂くんが読み上げながら回答するコーナー 小坂くんの提案でいちご狩りに向かうバスの中で行いました。
「質問やっちゃいますか?」 添乗員さん:やっちゃいますか??ではどうぞ…(質問用紙を渡す)
Q1.健太くんの好きな所嫌いな所 「好きな所は…全部…!でも、絞るとしたら一緒に居て楽って言うか、素が出せるっていうか…スガ(笑)嫌いな所…ないな…。無いです。腹が立ったりとかも無い。あ、好きな所もう一つあります!写真撮ろ~よ!って言って来てくれるところ」 Q2.即興でラップしてください(テーマは自分で決める事に) 「マジか~!…俺は須賀健太さんの事がすき~でも俺は今からいちご狩りに行くから~健太くんは~~バイバ~イ~」 Q3.今までで一番思い出に残っているシーンは? 「何度か言ってるけど、再演で日向と初めて会って小馬鹿にするシーンで、『たかが部活なんだからさ』ってボールを後ろに投げるはずが自分のおでこにボール当たっちゃって…。ボール客席に落ちちゃって、テンパってわざと当てました!みたいな演技に変えたんですけど、皆メッチャ笑ってて、袖ハケてから海里に『終わった~…』って言った。(頭を垂れるポーズ)思い出ですね…」 Q4.ジュブナイルで座長として心掛けたこと 「心掛けたのは皆のムード。楽しく稽古が出来る様に、皆と仲良くなる様心掛けました」 Q5.ジュブナイルのカテコ挨拶の「それでは!!」は健太くんをお手本にしましたか? 「挨拶は真似したわけじゃないけど、(カテコ挨拶を)健太くんのしか見た事なかったから勝手に移ってた。あと、言いたい事全部詰めたら健太くんになった。健太くんが観に来てくれた日にご飯食べに行ったら『挨拶俺やん!!』って第一声に言われて(笑)…ので真似じゃないけど真似しちゃった。みたいな」 Q6.劇団ハイキューの誰かとコンビを組むなら?(ちなみに健太くんはリリイベで小坂くんを選んでいました) 「いや!健太くんでしょ!!健太くんだよ!!!健太くん…!」 添乗員さん:両想いですね。須賀さん意外なら? 「健太くん以外だったら…」 添乗員さん:漫才とか? 「漫才なら文ちゃん。楽屋で漫才してました(笑)」 Q7.将来の夢(目標)は何ですか? 「夢は俳優…。スタート地点に立ったばかりだけど、いずれはドラマとかでハイキューの人たちと共演したい」 Q8.舞台の本番前にはまだ『天地ガエシ』聴いてますか? 「本番前は天地ガエシ。でも稽古前は最近Fly Highにめっちゃハマってて、ずっと聴いてますね」 Q9.舞台の上から客席はみえてますか? 「見える!結構ちゃんと見えますよ。泣いてる人とか全然見えます。あの人泣いてるな~とか寝てる人とか。いや居ないけどね!芝居中は芝居に集中してるからあんま見ないけど、挨拶の時は客席も明るいからめっちゃ見てます!手振る時とか(手を振りながら)」 Q10.最近のマイブーム、稽古場で流行っている事は? 「マイブームはモンストとか、YouTubeでヒカキンさんとかマインクラフトとか見てます。マインクラフト好きです。あとFuluでプリズンブレイクは全部見ました。ブレイキングバッド(?)ってのをウォーリーさんにおすすめしてもらって見てます」 「稽古場で流行って居る事はまだないんで、塩さんとゲームボーイやろうぜって言って流行らせようとしてます」 添乗員さん:アドバンスですか(笑) 「ポケモンでもやろうかなって」 添乗員さん:なんだっけ、サンムーンですか? 「いや��ビーサファイヤとか。サンムーンは皆もうやってます」 Q11.稽古場での事件とか面白いエピソードは? 「この間健太くんの差し入れでブタ麺があったんですけど…。あ、コレ一昨日位の話だ。ブタ麺にお湯入れようとしたらポットのお湯がかかって!すげー熱かった!!すぐに冷やしたから大丈夫でした。」 人差し指を出してたのでたぶん指にかかったんだと思います。 Q12.ポケモンにハイキューキャストの名前を付けるとしたら? 健太くんはゼニガメ 啓太さんは…ゴローニャかな? 達成くんは~ブラッキー? 康平さんは…ごめんなさい。イシツブテ…(笑) 海里はフシギダネ 健ちゃんはアルセウス ジャスくんは…外人のポケモントレーナー。タケシと外人のハーフみたいな。 広樹くんはファイヤー。三大ポケモン! 縁下…あ、違う(笑)え~と、一馬くんはトサキント 祥平君はディグダかな Q13.役作りはどうやる? 「原作があるものだったら原作読み込んで…、絶対にこうしようってのは決めて無くて、本番になたら結構変わるので。芝居は一人が変われば皆変わって来るので。自然に連鎖が起こるんだと思います。」 Q14.今年の目標をアイウエオ作文で 添乗員さん:小坂の「コ」! 「これからは」 添乗員さん:小坂の「サ」! 「讃岐うどんを」 添乗員さん:小坂の「カ」! 「必ず食べます…毎日!」 添乗員さん:讃岐うどん、毎日ですか(笑)うどん派ですか?蕎麦派ですか? 「蕎麦かな…」 添乗員さん:蕎麦なの!?(笑) Q15.尊敬している人は? 「健太くん…。ずっと健太くん健太くん言いすぎて恥ずいんだよな。でも健太くん。普通に尊敬してます。健太くん以外なら唐沢寿明さん。小さい頃からいいなと思ってて、芝居すごいのに、バラエティーだと面白いっていう。それですきになりました。バラエティ出たいです。」 Q16.人生で一番高い買い物は? 「う~ん、これかなぁ。(リバーシブルのジャケット)元は6万位なんですけど、それが安くなって2万…?あんまり高いものとか買わなくて、服とかも安いやつ。一年前のとかでも普通に着たりします。これが欲しいってのがあったら貯めて買います。」 Q17.自分を動物に例えると?(質問者さんはミーアキャットと思います) 「なんだろう…ナマケモノかな…?」 添乗員さん:柴犬とかレッサーパンダとかたれ目の動物かなと思います。ミーアキャットも納得です(笑) 「じゃあ、今度からはそれで行きます(笑)」 Q18.学生時代一番印象に残っている事は? 「高校の体育祭で髪染めるのOKなんですけど、ずっと芸能活動していたので副団長だったので体育祭の前後3日間だけ金髪にしました。あるじゃないですか、髪染めてみたい時期って(笑)でもすぐに黒く戻しました。」 「応援団の副団長でした」 Q19.お寿司屋さんで何を食べますか? 「サーモン(即答)」 添乗員さん:好きな物は先に食べる派ですか?最後に残す派ですか? 「サーモンだけずっと食べる。」 Q20.モンストどれくらいやり込んでますか? 「結構課金とかもしてて…、あ!一番お金使ってるのそれかもしれない(笑)」 添乗員さん:ゲームで課金しますか? (ファン頷く) 「するよね!!」 添乗員さん:あ、いちご狩りの会場に着きましたね。 「そうですね、あ、いちご採って欲しかったら挙手してね!採りに…狩りに行くから!!」
《いちご狩り》 前回とは違ういちご農家だったそうです。農家さんの説明と小坂くんの品種説明を聞いて、いちご狩りスタート。 小坂くんが練乳の器を手渡ししてくれるので本人の前で(練乳)あり・なしを申告する制度でした。
いちごの畝をひょいひょい越えていちごをデリバリーする小坂。 デリバリーに夢中で全く食べていない。(でもちゃんと自分の器に大きいいちごを確保していた。)
私達もデリバリーして貰おうと着いて行くも、ひょいひょい越えて行ってしまうので全く追いつかない…。
すると、ハウスの端で「い、い、いちご🍓」(本人Twitter用)の写真撮影を始める。 ファン全員が静かに注目…。 2枚程撮り終えると… 「いや!めっちゃ見るやん!!!笑」 いや、見るでしょうよ…。何のためにこのツアー参加してると思います? 笑 他のファンの方が「いちご食べないんですか?」と聞くと「食べるよぉ?」と言って目の前で大きいイチゴを食べていました。
やっとの思いで、いちご欲しいです!って挙手したら「��ってて」って3レーン位遠くまで行っていいヤツ探してくれた。ヘタ長いしオマケの小さい白いいちごが付いてて、一緒に取れちゃった…(=ω=;)みたいな顔してた。
いちご狩り終了。 再びバスに乗り海ほたるまで向かいます。
《質問コーナー②》 Q21.笑いのセンスとファッションセンスどちらかを極められるとしたらどっち? 「笑いのセンス。みんなの笑顔見たいし!……フゥ〜〜〜↑↑↑」 (突然すぎてファンがビビる)
Q22.健太くんの好きな所を3つ 「ひとつめは……あのー、先輩として尊敬しているんですけど……すっっげぇ可愛い…所(照)ふたつめは芝居に手を抜かない所。みっつめは「写真撮ろ〜よ!」(Q.1参照)って言ってくれる所 笑」
Q23.最近された無茶振りは? 「さっきのラップ(Q.2)です!!」
Q24.お気に入りの曲は? 「関ジャニ∞の『NOROSHI』テンション上がります!」
Q25.好きなブランドは? 「好きなブランド・・・。あんまりブランドにこだわりがないからなぁ・・・。」 添乗員さん:この間Instagramにステッカー載せてましたよね 「Supremeは手が届かないので憧れのブランドです。あとヴィヴィアンとか・・・高いので憧れです。なので(好きなブランドは)特になし。」
Q26.日常生活の中で幸せだなぁと思う事は? 「すっっごい稽古頑張った後お風呂入って布団の中に居る時。翌日オフが幸せ。」 Q27.今日の朝ご飯は? 「なんだっけ!?(マイクオフだったけれどとても大きな声で)あ!アメリカンドッグ!!・・・あ、あと味噌汁!」 Q28.緊張しない様にするには? 「相手の目を見て話す。背中を叩いてもらう。ハイキューの時は良く叩いてもらってた。あと!掌に「人」って10回書いて飲む!これは小学生の時ピアノの(発表会の)前にやってました。」 Q29.兄弟は? 「一人っ子です!三歳から芸能活動してたんですけど、今の事務所は小3からずっと。天テレに出たくて入りました(笑)」 添乗員さん:スタイルが良いのは誰譲りですか? 「母が162cmなんですけど、母方のお父さんや弟さんが185cm位あるのでそこからですかね?」 Q30.好きなスープの味は? 「コーンポタージュ」 添乗員さん:クルトン入れますか? 「(クルトンより)粒々コーン派」 Q31.カラオケで良く歌う曲は? AAAの「さよならの前に」ワンフレーズ歌ってくれました。相変わらず良いお声・・・。 Q32.理想のデートプランは? 「午後5時に待ち合わせして、映画を観て、相手の好きな物を事前に聞いておいてメッチャお洒落な夜景の綺麗なレストランとか予約しておく。あと、観覧車乗りたい。で付き合いたい。(照)あとディズニーも行ってみたい。」 添乗員さん:付き合う前のデートですか?それとも付き合ったあと? 「どっちも!」 添乗員さん:付き合う前はきつくないですか?待ち時間とか・・・。 「いや、俺は誰とでも仲良くなれるので!(サラッと普通に言ってた)午後一時位から行って、待ち時間はトークで何とかします!」 Q33.20歳なりたてと現在でお酒の好みは変わりましたか? 「変わったかも・・・いや、変わってねーな!相変わらずカシオレとマリブコークがお気に入り。ビールは飲みたくなかった。(前回また飲んでみたけれど)なので好みは変わらず、飲める物が増えました。」 Q34.ディズニー両パークで好きなアトラクションと苦手なアトラクションは? 「好きなのはランドだとスペースマウンテン。シーだとセンターオブジアース。苦手な物は無いですね。でも富士Qは無理。行ったら帰ってこれないよ俺・・・。お化け屋敷とか無理。文化祭レベルの出し物のやつに一回入った事があるだけ」 Q35.今日の下着の色は? 「見るわ・・・笑(暫く間が空いて)・・・赤です。」 Q36.ハイキューで好きなシーンと好きなセリフは 「いっぱいあるけど、月島がウシワカのスパイクとめたときは泣いた。あとは、東峰と菅原と西谷の関係がもとに戻る町内会戦はまじ感動する・・・!好きなセリフは、西谷の『背中は俺が護ってやるぜ』めっっちゃかっこいい。憧れですね。西谷大好きです。」 Q37.バレンタインツアーで得意なラップをお願いします。 「また・・・笑 行きます。YO!チェキ!今日始まったバレンタインツアー いや、一週間前もやんてんだ!来て下さる皆さんに感謝ありがとう 大好きぃ」 Q38.地方公演で食べた物は? 「大阪では串カツ。仙台では冷麺とずんだシェイク。福岡ではラーメン食べました。とんこつラーメン。」 Q39.おすすめのごはん屋さんを教えてください。 「渋谷のローストビーフ丼のお店。文ちゃんと行きました。」 添乗員さん:牡蠣もお好きですよね 「はい、健太くんと啓太さんと初めて行って生牡蠣を食べたんですけど、それから忘れられなくて。牡蠣を食べる時は絶対健太くんとって決めてます。」 添乗員さん:決まってるんですか 笑 「決まってます」 添乗員さん:お肉よりも魚介派ですか? 「お肉も好きです。焼肉とかステーキとか・・・。」 添乗員さん:じゃあ、お肉・サーモン・牡蠣ならどれが一番? 「う~~ん、みんな好きだけど・・・。牡蠣=サーモン<<<<<お肉ですかね・・・。でもずっと食べ続けるならサーモン。」 「歌とかもそうなんですけど食べ物も、なんでも好き。苦手な物はゴーヤ。」 添乗員さん:どこで食べて苦手になったんですか? 「家でかな?小学生の頃にお母さんがゴーヤチャンプルー作ってくれて、そこから忘れられない。(ある意味)」 質問シートの内容が終わったので添乗員さんが色々と聞きだしてくれました。 Q40.BRAVE10出演決定おめでとうございます。情報解禁しましたね。 「ありがとうございます」 添乗員さん:稽古は…夏位からですか? 「そうですね、今Amazonで漫画買って、1幕が8巻までなので…。今から読みます。」
Q41.これからやって見たいことは? 「ミュージカルやって見たいです」 添乗員さん:ジュブナイルでも歌ってましたよね。聴きたいな~・・・。 ワンフレーズ歌って下さいました。 「声裏返っちゃってすみません。(『いつか見てろって、涙ぐんで~♪』のとことで)いつも裏返っちゃうんだよな~」 添乗員さん:ジュブナイルの時のギターは自前だったそうで…。 「(ギターは)むっかし、ちょっっっとだけやってました。」(言い方こんなでした) 「ホントにちょっとだけだったので、ほとんど弾けない状態からのスタートでした」 (急に思い出した様に後ろを振り返りながら) 「誰にも言ってないと思うんだけど!ゲネの時にOPで曲に合わせてギター弾きながら出てくる所で途中で後ろの音源が切れちゃって、俺のソロギター(生音)だけになっちゃって…!『弾けて良かった~~!!』って思いました!もうちょっとでゴールデンボンバー(エアギター)になる所だった(笑)」 Q42.これから伸ばしていきたいのはギター?ピアノ? 「ピアノは伸ばしていきたい」 Q43.好きな女優さんはいますか? 「稽古入ったから最近ドラマ見てないからなぁ…。共演したいのは広瀬すずさん。同世代なのもあるけれど、学校のカイダン見てて。」 (健太くん…!(笑)とざわつくファン) 「いや!ハイキューで共演する前だったから!」 Q44.やってみたい役は? 「狂気的な役。サイコパスとか…。警察官とか学園ものもやってみたいです。」 Q45.口癖はありますか? 「たぶmm『やっぱり』とか言っちゃう。あと、最近分かったのが『君さぁ~』月島のが移ったっぽい」 Q46.初恋は? 「覚えてます(笑)小5の時。頭が良くて身長は小さめ?髪型はボブだったかな?」 添乗員さん:告白はしましたか? 「しました。でもむこうが好きじゃないのは分かっていたのだけれど、卒業したら会えなくなると思って…。」 添乗員さん:叶いましたか? 「破れました…。」 Q47.ハイキューで他のキャラをやるとしたら誰をやる? 「スガさんとノヤッさん」 「一人ハイキュー出来ます(笑)」 影山の「心底怖えよ…!」と、テレッテッテッテ♪「なんだあいつぅ!?」をやってくれました。 「休憩中にM流して一人でやってました(笑)『お前一人で本番出来んじゃん!!』って言われました。たぶん今も音あればできると思います(笑)」 自分のiPhoneで音源を探して実演してくれました。 初演再演の日向影山中学時代の対戦シーンをやってくれました。田中さんの「ちっこいのにギュンギュン~」の辺りであやふやになってしまい、音駒戦や勝者と敗者の情報が入っているので途中で分からなくなっちゃった(笑)と言ってました。 Q48.今まで演じた作品で好きなセリフは? 「ターーーートルッ!!」「いいじゃん王様(笑)」が楽しかった。 このセリフの時だけ月島の顔になるのがヤバかった。 言うのが大変だったセリフとしてホイッスルの不破大地の自殺分析の長台詞を舞台と同じ速さで全部言ってくれました。あっけに取られるくらいに長くて速かった…!! 台詞は見て覚えるより、聞いて音や周りの演技と合わせて覚えるそうです。 だから1人ハイキュー出来るのかな〜〜笑 Q49.バラエティーに出たいと言っていましたが例えば? 「イッテQとかしゃべくり7とか。出たいですね」 「でもイッテQは固定のメンバーだからなぁ~。可能性あるとしたらしゃべくりですかね?(笑)」 添乗員さん:出川イングリッシュとか面白くて好きです。見ました?『ガーガーバード』(笑) 「?その回は見てないです…。でも面白いですよね!」 Q50.3歳から芸能活動をしていたそうですがどんなことをしていましたか? 「キッズモデルですね、広告とかCMとかじゃっし(雑誌を噛んだ)とか。お芝居をしたいと思ったのは中一で映画に出演させて頂いて、秋元龍太郎くんの主演映画。(僕たちのプレイボール)それからお芝居もちゃんとやってみたいと思うようになりました。」
Q51.漫画家になりたかったというお話ですが理由は? 「絵を描くのが好きで、小さい頃から模写とかやってました。漫画も大好きで、高校の頃の友達に漫画が目指してるヤツがいて。そのころ丁度バクマン。を見てて、一緒にやろうぜ!みたいに二人で漫画描いてました(笑)」 「好きな漫画家さんは岸本先生です。『NARUTO』好きです。」 「あ、模写の絵入ってるかな?(iPhoneの中に)」 iPhone弄るも起動が遅いらしく「あ~!早く7にしたい!!」と言っていました。 「…(見つけても)見えないか!」 添乗員さん:あの~、後でお配りするんですけれど、バレンタインのチロルチョコの中に小坂さんの描いた絵が入っていますので後で見ていただけたらと思います。 「『牛に乗った小坂』ですね(笑)」 添乗員さん:チロルチョコはツアービジュアルの「あざといヤツ」と「金パのヤツ」ですね(笑) 「中々金髪にすることもないと思ったので記念に残しました(笑)」 ファンの方からも質問が出なくなった所で、質問コーナーは終了。 「それでは休憩で…!」という事で小坂君も窓際の席にちゃんと座ってたぶん寝てた…かな? 《海ほたる》 海ほたるに着くと小坂くんとはお別れでした・・・。 添乗員さん:どうしますか?(チョコ)今渡しちゃいますか?? 「う~ん…、東京駅で渡しましょうか…!」 という事で東京駅で再び小坂くんに会えることになりました。(ありがとう!!) 小坂くんが2号車に乗ると1号車が出発する時に窓越しに手を振ってくれていました。 小坂くんが居なくなったバス内ではBDイベの一部の映像を見ていました。 何故かBDイベのツーショ撮影の映像を見るというシュールな空間になりました。(頭ポンポン率が高かったです(笑)) 《東京駅》 帰りの東京駅でチョコを渡すために2号車から1号車に小坂くんが戻って来る時に、歩道側の前列ほぼカーテン閉まっていて私達の窓だけカーテンが開いているのに気付いて、立ち止まってニコッ😊って笑いながらメッチャ手を振ってくれた。可愛過ぎました。 チョコを1人ずつに「ありがとう」と言いながら目を見て手渡ししてくれていました。 「今日はありがとう。バイバイ、またね」と言いながらバスを降りて手を振ってくれました。 降りた所で添乗員さんに今日のお礼を言っていたのか添乗員さんとお互いにペコペコと頭を下げていたのが可愛かったです。 横断歩道を渡る間もずっと手を上に上げて手を振ってくれていました。人通りの多い横断歩道だし大きいからとても目立つのにずっと手を振ってくれていました。 そして、普通に歩いて帰っていくという・・・(笑) 《感想》 小坂くんは気付くと割と近い所に居たり、タメ口で普通に話しかけて来てくれるという自然体さ。それなのに溢れだす育ちの良さ。 緊張しない方法が人の目を見て話す事。って何!?って思うけれど本当にずっと目を見て話をしてくれる。その目が純粋過ぎて途中で何回か顔を隠して話したくなるほど・・・。 きっと「人と話すときはちゃんと人の目を見て話しなさい。」「いただきます。ごちそうさま。ありがとう。ごめんなさいはきちんと言いなさい」って言われて育ったんだろうなぁと思いました。 最初から最後まで自然体な感じで、不思議ちゃん。でも育ちの良さが溢れだしていて…。ホントに不思議であたたかなオーラを持っていました。 イベ後一緒に参加した友達とご飯を食べながら「小坂くんは妖精さんか何かかな・・・?」「神は多くを与え過ぎじゃない??神に愛され過ぎ〜〜」と話していました。 花粉のせいかな?なんとなく気だるげでちょっと色っぽかった印象。 いつもイベント終了後に訪れる「この後なにを目標に生きればいいの…?」という独特の虚無感ではなく、「嗚呼、明日も頑張って生きよう」と思える活力を貰えるイベントでした。(※なおこの効果は1週間たった今でも継続中です。たぶん個人差はあります。) 本当に生きててよかった。ハイキュー好きでよかった。小坂くんに出会えてよかった。 とても幸せな1日でした。 チェキを見ながらニヤニヤしてます。自分の顔が写ってるのがいやで牛の絵文字で隠した写真を眺めています🐮
あと、MA-1をリバーシブルにした時に赤の方にお米粒ついてたらどうしよう…。話ちゃんと聞こえてなかった感あったけど、お米粒ちゃんと取ったよね? 1週間経ってやっとレポを書き終えたのですが、うろ覚えと思いだしてニヤニヤしたりしながら書き起こしたので文章ハチャメチャですが許して下さい。 Twitterに感想を上げてここに書いたつもりになってるネタもあると思うので思い出したらまた追加しておきます。 それでは、ファンツアーに参加した皆様、ここまで約13000文字の長文レポを読んでくださった方ありがとうございました!!
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lucetakamatsu · 5 years
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【ナチュラルBob】 ・ その人の1番似合うラインにこだわってcut✂︎ ・ 後ろから見ても、サイドから見てもその人に似合うシルエット、首が細く見えるバランスを目指して、細かく微調整。 ・ オイルでサラッと艶っぽく☺︎ ・ 初めての方も是非ご相談ください! ・ 本日と明日、店内一部工事を行う為休業させていただきます。 ご迷惑をおかけしますが、何卒よろしくお願いいたします。 ・ hair 高松秀和 @takamatsu_luce ・ 【Luce hair design】 〒103-0002 中央区日本橋馬喰町2-5-5 TEL 03-3661-0098 ・ ・ #ボブ #ロブ #ショートボブ #イルミナ #アディクシー #ノティオオイル #ひしがたシルエット #馬喰町美容室 #馬喰町ヘアサロン #馬喰町理容室 #馬喰町床屋 #東神田 #東日本橋 #馬喰横山 #浅草橋 #柳橋 #小伝馬町 #撮影 #撮影モデル #サロモ #理容師新卒募集  (日本橋) https://www.instagram.com/p/B3kxRuLHlTE/?igshid=wjkprby4lr7l
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lucetakamatsu · 5 years
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ベリーショート⚡️ ・ 刈り上げは0.8㎜のバリカンと鋏で仕上げました! ・ hair 高松秀和 @takamatsu_luce ・ 【Luce hair design】 〒103-0002 中央区日本橋馬喰町2-5-5 TEL 03-3661-0098 ・ #ベリーショート #刈り上げ #短髪 #短髪男子#メンズヘア #メンズヘアスタイル #バリカン #メンズヘアカット #メンズヘアデザイン #メンズスタイル #東京 #日本橋 #馬喰町理容室 #馬喰町床屋 #馬喰町美容室 #馬喰町ヘアサロン #東日本橋 #馬喰横山 #東神田 #浅草橋 #柳橋 #小伝馬町 #撮影 #撮影モデル #理容師新卒募集 (日本橋) https://www.instagram.com/p/B3Sx47SnaFp/?igshid=3xfpy7mn3k61
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lucetakamatsu · 4 years
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ロングヘアもお任せください✨✨ ・ 人気のストレートヘアー  ・ 他のスタイルも見たい方は→@takamatsu_luce ・  全身のバランス、輪郭、骨格、髪質、クセ、好みなど1人1人に似合わせたヘアスタイルをお届けします! ・ 電話、DMから予約できます。 ・ 【料金表】 ・似合わせカット  ¥5,720 ・ケアストレート  ¥14,620〜 ・ケアカラー  ¥6,930〜9,130 ・ ・ 【Luce hair design】 〒103-0002 中央区日本橋馬喰町2-5-5 TEL☎︎/03-3661-0098 ・ ・ #ロング#ロングヘア#ロングヘアー #ストレート#ストレートヘア#ストレートヘアー#ケアストレート #ヘアカラー#ケアカラー#ベージュカラー#グレージュ #シースルーバング#内巻き #ノティオオイル#ノティオバター #撮影#モデル#撮影モデル#lucegirl #いいね返し #ルーチェヘアデザイン #ヘアサロンタカマツ #馬喰町美容室#馬喰町ヘアサロン #馬喰町理容室#馬喰町床屋 #東神田美容室#東日本橋美容室#浅草橋美容室#馬喰横山美容室 (Nihombashibakurocho, Chuo-ku) https://www.instagram.com/p/CBojLGCjbeJ/?igshid=1l6wg99x7shzy
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lucetakamatsu · 4 years
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⚡️HardPart⚡️ ・ いつもありがとうございます✨✨ ・ #真横から選手権 ←check。 ・ 【Luce hair design】 〒103-0002 中央区日本橋馬喰町2-5-5 TEL☎︎/03-3661-0098 ・ ・ #barber #fade #short ・ #メンズヘア#メンズショート#メンズスタイル#フェード#フェードカット#刈り上げ#短髪#散髪#メンズヘアカタログ #ノティオバター#おしゃれ#ファッション#撮影#モデル#いいね返し #ヘアサロンタカマツ#ルーチェヘアデザイン #馬喰町理容室#馬喰町床屋 #馬喰町美容室#馬喰町ヘアサロン #東神田#東日本橋#浅草橋#馬喰横山#東京 (Nihombashibakurocho, Chuo-ku) https://www.instagram.com/p/CBfre-NDSXd/?igshid=2twsdesslgg1
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lucetakamatsu · 4 years
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外ハネミックス✨ ・ 気分が上がる hairを🙋‍♂️ ・ 全身のバランス、輪郭、骨格、髪質、クセ、好みなど1人1人に似合わせたヘアスタイルをお届けします。 ・ 乾かし方、髪質に合うスタイリング剤もお伝えします! ・ お気軽にご相談ください!^_^ ・ 電話、DMから予約できます。 ・ 他のスタイルも見たい方は→ @takamatsu_luce ・ 【料金表】 ・似合わせカット  ¥5,720 ・ケアカラー  ¥6,930〜¥9,130 ・ケアハイライト ¥3,300〜 ・ ・ 【Luce hair design】 〒103-0002 中央区日本橋馬喰町2-5-5 TEL 03-3661-0098 ・ ・ #ロブ #ロブヘア #ロブヘアー #ボブ #ボブヘア #ボブヘアー #外ハネミックス #外ハネ #ヘアカラー #ケアカラー #おしゃれ #ファッション #撮影 #モデル #撮影モデル #ノティオオイル #いいね返し #シースルーバング #ルーチェヘアデザイン #ヘアサロンタカマツ #馬喰町美容室 #馬喰町ヘアサロン #馬喰町理容室 #馬喰町床屋 #東神田 #東日本橋 #浅草橋 #馬喰横山 #柳橋 #小伝馬町 (Nihombashibakurocho, Chuo-ku) https://www.instagram.com/p/CBRYWmujZpd/?igshid=snc3i4l9ufyt
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lucetakamatsu · 4 years
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lucetakamatsu · 4 years
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人気のストレートヘア✨ ・ 本格的な梅雨時期に向けた季節のメニューも揃いました😊 ・ 髪の悩みは1人1人違うもの。 ・ 全身のバランス、輪郭、骨格、髪質、クセ、好みなど1人1人に似合わせたヘアスタイルをお届けします。 ・ 乾かし方、髪質に合うスタイリング剤もお伝えします。 ・ お気軽にご相談ください!^_^ ・ 電話、DMから予約できます。 ・ 他のスタイルも見たい方は→@takamatsu_luce ・ 【料金表】 ・似合わせカット  ¥5,720 ・ケアストレート ¥14620〜 ・ケアカラー  ¥6,930〜¥9,130 ・ ・ 【Luce hair design 】 〒103-0002 中央区日本橋馬喰町2-5-5 TEL 03-3661-0098 ・ ・ #ロングヘア #ロングヘアー #ロング #内巻きワンカール #シースルーバング #ベージュカラー #グレージュカラー #ヘアカラー #ケアカラー #ノティオオイル #ノティオバター #内巻き #ストレート #撮影 #モデル #撮影モデル #いいね返し #ケアストレート #ルーチェヘアデザイン #ヘアサロンタカマツ #馬喰町美容室 #馬喰町ヘアサロン #馬喰町理容室 #馬喰町床屋 #東神田美容室 #東日本橋美容室 #浅草橋美容室 #柳橋美容室 #馬喰横山美容室 #小伝馬町美容室 (Nihombashibakurocho, Chuo-ku) https://www.instagram.com/p/CA_Wv6HDi8S/?igshid=jkauqacsjaa1
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