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#大勝軒系の甘酸っぱさは
taigas-blog · 4 years
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guragura000 · 4 years
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自殺未遂
何度も死のうとしている。
これからその話をする。
自殺未遂は私の人生の一部である。一本の線の上にボツボツと真っ黒な丸を描くように、その記憶は存在している。
だけど誰にも話せない。タブーだからだ。重たくて悲しくて忌み嫌われる話題だからだ。皆それぞれ苦労しているから、人の悲しみを背負う余裕なんてないのだ。
だから私は嘘をつく。その時代を語る時、何もなかったふりをする。引かれたり、陰口を言われたり、そういう人だとレッテルを貼られたりするのが怖いから。誰かの重荷になるのが怖いから。
一人で抱える秘密は、重たい。自分のしたことが、当時の感情が、ずっしりと肩にのしかかる。
私は楽になるために、自白しようと思う。黙って平気な顔をしているのに、もう疲れてしまった。これからは場を選んで、私は私の人生を正直に語ってゆきたい。
十六歳の時、初めての自殺未遂をした。
五年間の不登校生活を脱し高校に進学したものの、面白いくらい馴染めなかった。天真爛漫に女子高生を満喫する宇宙人のようなクラスメイトと、同じ空気を吸い続けることは不可能だと悟ったのだ。その結果、私は三ヶ月で中退した。
自信を失い家に引きこもる。どんよりと暗い台所でパソコンをいじり続ける。将来が怖くて、自分が情けなくて、見えない何かにぺしゃんこに潰されてしまいそうだった。家庭は荒れ、母は一日中家にいる私に「普通の暮らしがしたい」と呟いた。自分が親を苦しめている。かといって、この先どこに行っても上手くやっていける気がしない。悶々としているうちに十キロ痩せ、生理が止まった。肋が浮いた胸で死のうと決めた。冬だった。
夜。親が寝静まるのを待ちそっと家を出る。雨が降っているのにも関わらず月が照っている。青い光が濁った視界を切り裂き、この世の終わりみたいに美しい。近所の河原まで歩き、濡れた土手を下り、キンキンに冷えた真冬の水に全身を浸す。凍傷になれば数分で死に至ることができると聞いた。このままもう少しだけ耐えればいい。
寒い!私の体は震える。寒い!あっという間に歯の根が合わなくなる。頭のてっぺんから爪先までギリギリと痛みが駆け抜け、三秒と持たずに陸へ這い上がった。寒い、寒いと呟きながら、体を擦り擦り帰路を辿る。ずっしりと水を含んだジャージが未来のように重たい。
風呂場で音を立てぬよう泥を洗い流す。白いタイルが砂利に汚されてゆく。私は死ぬことすらできない。妙な落胆が頭を埋めつくした。入水自殺は無事、失敗。
二度目の自殺未遂は十七歳の時だ。
その頃私は再入学した高校での人間関係と、精神不安定な母との軋轢に悩まされていた。学校に行けば複雑な家庭で育った友人達の、無視合戦や泥沼恋愛に巻き込まれる。あの子が嫌いだから無視をするだのしないだの、彼氏を奪っただの浮気をしているだの、親が殴ってくるだの実はスカトロ好きのゲイだだの、裏のコンビニで喫煙しているだの先生への舌打ちだの⋯⋯。距離感に不器用な子達が多く、いつもどこかしらで誰かが傷つけ合っていた。教室には無気力と混乱が煙幕のように立ち込め、普通に勉強し真面目でいることが難しく感じられた。
家に帰れば母が宗教のマインドコントロールを引きずり「地獄に落ちるかもしれない」などと泣きついてくる。以前意地悪な信者の婆さんに、子どもが不登校になったのは前世の因縁が影響していて、きちんと祈らないと地獄に落ちる、と吹き込まれたのをまだ信じているのだ。そうでない時は「きちんと家事をしなくちゃ」と呪いさながらに繰り返し、髪を振り乱して床を磨いている。毎日手の込んだフランス料理が出てくるし、近所の人が買い物先までつけてくるとうわ言を言っている。どう考えても母は頭がおかしい。なのに父は「お母さんは大丈夫だ」の一点張りで、そのくせ彼女の相手を私に丸投げするのだ。
胸糞の悪い映画さながらの日々であった。現実の歯車がミシミシと音を立てて狂ってゆく。いつの間にやら天井のシミが人の顔をして私を見つめてくる。暗がりにうずくまる家具が腐り果てた死体に見えてくる。階段を昇っていると後ろから得体の知れない化け物が追いかけてくるような気がする。親が私の部屋にカメラを仕掛け、居間で監視しているのではないかと心配になる。ホラー映画を見ている最中のような不気味な感覚が付きまとい、それから逃れたくて酒を買い吐くまで酔い潰れ手首を切り刻む。ついには幻聴が聞こえ始め、もう一人の自分から「お前なんか死んだ方がいい」と四六時中罵られるようになった。
登下校のために電車を待つ。自分が電車に飛び込む幻が見える。車体にすり潰されズタズタになる自分の四肢。飛び込む。粉々になる。飛び込む。足元が真っ赤に染まる。そんな映像が何度も何度も巻き戻される。駅のホームは、どこまでも続く線路は、私にとって黄泉への入口であった。ここから線路に倒れ込むだけで天国に行ける。気の狂った現実から楽になれる。しかし実行しようとすると私の足は震え、手には冷や汗が滲んだ。私は高校を卒業するまでの四年間、映像に重なれぬまま一人電車を待ち続けた。飛び込み自殺も無事、失敗。
三度目の自殺未遂は二十四歳、私は大学四年生だった。
大学に入学してすぐ、執拗な幻聴に耐えかね精神科を受診した。セロクエルを服用し始めた瞬間、意地悪な声は掻き消えた。久しぶりの静寂に手足がふにゃふにゃと溶け出しそうになるくらい、ほっとする。しかし。副作用で猛烈に眠い。人が傍にいると一睡もできないたちの私が���満員の講義室でよだれを垂らして眠りこけてしまう。合う薬を模索する中サインバルタで躁転し、一ヶ月ほど過活動に勤しんだりしつつも、どうにか普通の顔を装いキャンパスにへばりついていた。
三年経っても服薬や通院への嫌悪感は拭えなかった。生き生きと大人に近づいていく友人と、薬なしでは生活できない自分とを見比べ、常に劣等感を感じていた。特に冬に体調が悪くなり、課題が重なると疲れ果てて寝込んでしまう。人混みに出ると頭がザワザワとして不安になるため、酒盛りもアルバイトもサークル活動もできない。鬱屈とした毎日が続き闘病に嫌気がさした私は、四年の秋に通院を中断してしまう。精神薬が抜けた影響で揺り返しが起こったこと、卒業制作に追われていたこと、就職活動に行き詰まっていたこと、それらを誰にも相談できなかったことが積み重なり、私は鬱へと転がり落ちてゆく。
卒業制作の絵本を拵える一方で遺品を整理した。洋服を売り、物を捨て、遺書を書き、ネット通販でヘリウムガスを手に入れた。どうして卒制に遅れそうな友達の面倒を見ながら遺品整理をしているのか分からない。自分が真っ二つに割れてしまっている。混乱しながらもよたよたと気力で突き進む。なけなしの努力も虚しく、卒業制作の提出を逃してしまった。両親に高額な学費を負担させていた負い目もあり、留年するぐらいなら死のうとこりずに決意した。
クローゼットに眠っていたヘリウムガス缶が起爆した。私は人の頭ほどの大きさのそれを担いで、ありったけの精神薬と一緒に車に積み込んだ。それから山へ向かった。死ぬのなら山がいい。夜なら誰であれ��くまで足を踏み入れないし、展望台であれば車が一台停まっていたところで不審に思われない。車内で死ねば腐っていたとしても車ごと処分できる。
展望台の駐車場に車を突っ込み、無我夢中でガス缶にチューブを繋ぎポリ袋の空気を抜く。本気で死にたいのなら袋の酸素濃度を極限まで減らさなければならない。真空状態に近い状態のポリ袋を被り、そこにガスを流し込めば、酸素不足で苦しまずに死に至ることができるのだ。大量の薬を水なしで飲み下し、袋を被り、うつらうつらしながら缶のコックをひねる。シューッと気体が満ちる音、ツンとした臭い。視界が白く透き通ってゆく。死ぬ時、人の意識は暗転ではなくホワイトアウトするのだ。寒い。手足がキンと冷たい。心臓が耳の奥にある。ハツカネズミと同じ速度でトクトクと脈動している。ふとシャンプーを切らしていたことを思い出し、買わなくちゃと考える。遠のいてゆく意識の中、日用品の心配をしている自分が滑稽で、でも、もういいや。と呟く。肺が詰まる感覚と共に、私は意識を失う。
気がつくと後部座席に転がっている。目覚めてしまった。昏倒した私は暴れ、自分でポリ袋をはぎ取ったらしい。無意識の私は生きたがっている。本当に死ぬつもりなら、こうならぬように手首を後ろできつく縛るべきだったのだ。私は自分が目覚めると、知っていた。嫌な臭いがする。股間が冷たい。どうやら漏らしたようだ。フロントガラスに薄らと雪が積もっている。空っぽの薬のシートがバラバラと散乱している。指先が傷だらけだ。チューブをセットする際、夢中になるあまり切ったことに気がつかなかったようだ。手の感覚がない。鈍く頭痛がする。目の前がぼやけてよく見えない。麻痺が残ったらどうしよう。恐ろしさにぶるぶると震える。さっきまで何もかもどうでも良いと思っていたはずなのに、急に体のことが心配になる。
後始末をする。白い視界で運転をする。缶は大学のゴミ捨て場に捨てる。帰宅し、後部座席を雑巾で拭き、薬のシートをかき集めて処分する。ふらふらのままベッドに倒れ込み、失神する。
その後私は、卒業制作の締切を逃したことで教授と両親から怒られる。翌日、何事もなかったふりをして大学へ行き、卒制の再提出の交渉する。病院に保護してもらえばよかったのだがその発想もなく、ぼろ切れのようなメンタルで卒業制作展の受付に立つ。ガス自殺も無事、失敗。
四度目は二十六歳の時だ。
何とか大学卒業にこぎつけた私は、入社試験がないという安易な理由でホテルに就職し一人暮らしを始めた。手始めに新入社員研修で三日間自衛隊に入隊させられた。それが終わると八時間ほぼぶっ続けで宴会場を走り回る日々が待っていた。典型的な古き良き体育会系の職場であった。
朝十時に出社し夜の十一時に退社する。夜露に湿ったコンクリートの匂いをかぎながら浮腫んだ足をズルズルと引きずり、アパートの玄関にぐしゃりと倒れ込む。ほとんど意識のないままシャワーを浴びレトルト食品を貪り寝床に倒れ泥のように眠る。翌日、朝六時に起床し筋肉痛に膝を軋ませよれよれと出社する。不安定なシフトと不慣れな肉体労働で病状は悪化し、働いて二年目の夏、まずいことに躁転してしまった。私は臨機応変を求められる場面でパニックを起こすようになり、三十分トイレにこもって泣く、エレベーターで支離滅裂な言葉を叫ぶなどの奇行を繰り返す、モンスター社員と化してしまった。人事に持て余され部署をたらい回しにされる。私の世話をしていた先輩が一人、ストレスのあまり退社していった。
躁とは恐ろしいもので人を巻き込む。プライベートもめちゃくちゃになった。男友達が性的逸脱症状の餌食となった。五年続いた彼氏と別れた。よき理解者だった友と言い争うようになり、立ち直れぬほどこっぴどく傷つけ合った。携帯電話をハイヒールで踏みつけバキバキに破壊し、コンビニのゴミ箱に投げ捨てる。出鱈目なエネルギーが毛穴という毛穴からテポドンの如く噴出していた。手足や口がばね仕掛けになり、己の意思を無視して動いているようで気味が悪かった。
寝る前はそれらの所業を思い返し罪悪感で窒息しそうになる。人に迷惑をかけていることは自覚していたが、自分ではどうにもできなかった。どこに頼ればいいのか分からない、生きているだけで迷惑をかけてしまう。思い詰め寝床から出られなくなり、勤務先に泣きながら休養の電話をかけるようになった。
会社を休んだ日は正常な思考が働かなくなる。近所のマンションに侵入し飛び降りようか悩む。落ちたら死ねる高さの建物を、砂漠でオアシスを探すジプシーさながらに彷徨い歩いた。自分がアパートの窓から落下してゆく幻を見るようになった。だが、無理だった。できなかった。あんなに人に迷惑をかけておきながら、私の足は恥ずかしくも地べたに根を張り微動だにしないのだった。
アパートの部屋はムッと蒸し暑い。家賃を払えなければ追い出される、ここにいるだけで税金をむしり取られる、息をするのにも金がかかる。明日の食い扶持を稼ぐことができない、それなのに腹は減るし喉も乾く、こんなに汗が滴り落ちる、憎らしいほど生きている。何も考えたくなくて、感じたくなくて、精神薬をウイスキーで流し込み昏倒した。
翌日の朝六時、朦朧と覚醒する。会社に体調不良で休む旨を伝え、再び精神薬とウイスキーで失神する。目覚めて電話して失神、目覚めて電話して失神。夢と現を行き来しながら、手元に転がっていたカッターで身体中を切り刻み、吐瀉し、意識を失う。そんな生活が七日間続いた。
一週間目の早朝に意識を取り戻した私は、このままでは死ぬと悟った。にわかに生存本能のスイッチがオンになる。軽くなった内臓を引っさげ這うように病院へと駆け込み、看護師に声をかける。
「あのう。一週間ほど薬と酒以外何も食べていません」
「そう。それじゃあ辛いでしょう。ベッドに寝ておいで」
優しく誘導され、白いシーツに倒れ込む。消毒液の香る毛布を抱きしめていると、ぞろぞろと数名の看護師と医師がやってきて取り囲まれた。若い男性医師に質問される。
「切ったの?」
「切りました」
「どこを?」
「身体中⋯⋯」
「ごめんね。少し見させて」
服をめくられる。私の腹を確認した彼は、
「ああ。これは入院だな」
と呟いた。私は妙に冷めた頭で聞く。
「今すぐですか」
「うん、すぐ。準備できるかな」
「はい。日用品を持ってきます」
私はびっくりするほどまともに帰宅し、もろもろを鞄に詰め込んで病院にトンボ帰りした。閉鎖病棟に入る。病室のベッドの周りに荷物を並べながら、私よりももっと辛い人間がいるはずなのにこれくらいで入院だなんておかしな話だ、とくるくる考えた。一度狂うと現実を測る尺度までもが狂うようだ。
二週間入院する。名も知らぬ睡眠薬と精神安定剤を処方され、飲む。夜、病室の窓から街を眺め、この先どうなるのかと不安になる。私の主治医は「君はいつかこうなると思ってたよ」と笑った。以前から通院をサポートする人間がいないのを心配していたのだろう。
退院後、人事からパート降格を言い渡され会社を辞めた。後に勤めた職場でも上手くいかず、一人暮らしを断念し実家に戻った。飛び降り自殺、餓死自殺、無事、失敗。
五度目は二十九歳の時だ。
四つめの転職先が幸いにも人と関わらぬ仕事であったため、二年ほど通い続けることができた。落ち込むことはあるものの病状も安定していた。しかしそのタイミングで主治医が代わった。新たな主治医は物腰柔らかな男性だったが、私は病状を相談することができなかった。前の医師は言葉を引き出すのが上手く、その環境に甘えきっていたのだ。
時給千円で四時間働き、月収は六万から八万。いい歳をして脛をかじっているのが忍びなく、実家に家賃を一、二万入れていたので、自由になる金は五万から七万。地元に友人がいないため交際費はかからない、年金は全額免除の申請をした、それでもカツカツだ。大きな買い物は当然できない。小さくとも出費があると貯金残高がチラつき、小一時間は今月のやりくりで頭がいっぱいになる。こんな額しか稼げずに、この先どうなってしまうのだろう。親が死んだらどうすればいいのだろう。同じ年代の人達は順調にキャリアを積んでいるだろう。資格も学歴もないのにズルズルとパート勤務を続けて、まともな企業に転職できるのだろうか。先行きが見えず、暇な時間は一人で悶々と考え込んでしまう。
何度目かの落ち込みがやってきた時、私は愚かにも再び通院を自己中断してしまう。病気を隠し続けること、精神疾患をオープンにすれば低所得をやむなくされることがプレッシャーだった。私も「普通の生活」を手に入れてみたかったのだ。案の定病状は悪化し、練炭を購入するも思い留まり返品。ふらりと立ち寄ったホームセンターで首吊りの紐を買い、クローゼットにしまう。私は鬱になると時限爆弾を買い込む習性があるらしい。覚えておかなければならない。
その職場を退職した後、さらに三度の転職をする。ある職場は椅子に座っているだけで涙が出るようになり退社した。別の職場は人手不足の影響で仕事内容が変わり、人事と揉めた挙句退社した。最後の転職先にも馴染めず八方塞がりになった私は、家族と会社に何も告げずに家を飛び出し、三日間帰らなかった。雪の降る中、車中泊をして、寒すぎると眠れないことを知った。家族は私を探し回り、ラインの通知は「帰っておいで」のメッセージで埋め尽くされた。漫画喫茶のジャンクな食事で口が荒れ、睡眠不足で小間切れにうたた寝をするようになった頃、音を上げてふらふらと帰宅した。勤務先に電話をかけると人事に静かな声で叱られた。情けなかった。私は退社を申し出た。気がつけば一年で四度も職を代わっていた。
無職になった。気分の浮き沈みが激しくコントロールできない。父の「この先どうするんだ」の言葉に「私にも分からないよ!」と怒鳴り返し、部屋のものをめちゃくちゃに壊して暴れた。仕事を辞める度に無力感に襲われ、ハローワークに行くことが恐ろしくてたまらなくなる。履歴書を書けばぐちゃぐちゃの職歴欄に現実を突きつけられる。自分はどこにも適応できないのではないか、この先まともに生きてゆくことはできないのではないか、誰かに迷惑をかけ続けるのではないか。思い詰め、寝室の柱に時限爆弾をぶら下げた。クローゼットの紐で首を吊ったのだ。
紐がめり込み喉仏がゴキゴキと軋む。舌が押しつぶされグエッと声が出る。三秒ぶら下がっただけなのに目の前に火花が散り、苦しくてたまらなくなる。何度か試したが思い切れず、紐を握り締め泣きじゃくる。学校に行く、仕事をする、たったそれだけのことができない、人間としての義務を果たせない、税金も払えない、親の負担になっている、役立たずなのにここまで生き延びている。生きられない。死ねない。どこにも行けない。私はどうす��ばいいのだろう。釘がくい込んだ柱が私の重みでひび割れている。
泣きながら襖を開けると、ペットの兎が小さな足を踏ん張り私を見上げていた。黒くて可愛らしい目だった。私は自分勝手な絶望でこの子を捨てようとした。撫でようとすると、彼はきゅっと身を縮めた。可愛い、愛する子。どんな私でいても拒否せず撫でさせてくれる、大切な子。私の身勝手さで彼が粗末にされることだけはあってはならない、絶対に。ごめんね、ごめんね。柔らかな毛並みを撫でながら、何度も謝った。
この出来事をきっかけに通院を再開し、障害者手帳を取得する。医療費控除も障害者年金も申請した。精神疾患を持つ人々が社会復帰を目指すための施設、デイケアにも通い始めた。どん底まで落ちて、自分一人ではどうにもならないと悟ったのだ。今まさに社会復帰支援を通し、誰かに頼り、悩みを相談する方法を勉強している最中だ。
病院通いが本格化してからというもの、私は「まとも」を諦めた。私の指す「まとも」とは、周りが満足する状態まで自分を持ってゆくことであった。人生のイベントが喜びと結びつくものだと実感できぬまま、漠然としたゴールを目指して走り続けた。ただそれをこなすことが人間の義務なのだと思い込んでいた。
自殺未遂を繰り返しながら、それを誰にも打ち明けず、悟らせず、発見されずに生きてきた。約二十年もの間、母の精神不安定、学校生活や社会生活の不自由さ、病気との付き合いに苦しみ、それら全てから解放されたいと願っていた。
今、なぜ私が生きているか。苦痛を克服したからではない。死ねなかったから生きている。死ぬほど苦しく、何度もこの世からいなくなろうとしたが、失敗し続けた。だから私は生きている。何をやっても死ねないのなら、どうにか生き延びる方法を探らなければならない。だから薬を飲み、障害者となり、誰かの世話になり、こうしてしぶとくも息をしている。
高校の同級生は精神障害の果てに自ら命を絶った。彼は先に行ってしまった。自殺を推奨するわけではないが、彼は死ぬことができたから、今ここにいない。一歩タイミングが違えば私もそうなっていたかもしれない。彼は今、天国で穏やかに暮らしていることだろう。望むものを全て手に入れて。そうであってほしい。彼はたくさん苦しんだのだから。
私は強くなんてない。辛くなる度、たくさんの自分を殺した。命を絶つことのできる場所全てに、私の死体が引っかかっていた。ガードレールに。家の軒に。柱に。駅のホームの崖っぷちに。近所の河原に。陸橋に。あのアパートに。一人暮らしの二階の部屋から見下ろした地面に。電線に。道路を走る車の前に⋯⋯。怖かった。震えるほど寂しかった。誰かに苦しんでいる私を見つけてもらいたかった。心配され、慰められ、抱きしめられてみたかった。一度目の自殺未遂の時、誰かに生きていてほしいと声をかけてもらえたら、もしくは誰かに死にたくないと泣きつくことができたら、私はこんなにも自分を痛めつけなくて済んだのかもしれない。けれど時間は戻ってこない。この先はこれらの記憶を受け止め、癒す作業が待っているのだろう。
きっとまた何かの拍子に、生き延びたことを後悔するだろう。あの暗闇がやってきて、私を容赦なく覆い隠すだろう。あの時死んでいればよかったと、脳裏でうずくまり呟くだろう。それが私の病で、これからももう一人の自分と戦い続けるだろう。
思い出話にしてはあまりに重い。医療機関に寄りかかりながら、この世に適応する人間達には打ち明けられぬ人生を、ともすれば誰とも心を分かち合えぬ孤独を、蛇の尾のように引きずる。刹那の光と闇に揉まれ、暗い水底をゆったりと泳ぐ。静かに、誰にも知られず、時には仲間と共に、穏やかに。
海は広く、私は小さい。けれど生きている。まだ生きている。
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spiwish · 5 years
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美容室へ行ってきました。
細い毛がぽよぽよしていますがウォーターフォール?という髪型みたいです。
今日担当してくれた美容師さんが丁寧に作ってくれました。
いつもと違う方にお願いしたのですが、10年ぐらい通っているこのお店だからこそ安心できるなぁ!
美容室行きは今朝唐突に決まりまして、
昨日本当は行くことにしていたのですが、昨日は美容室さんがお休みで連絡取れず、
ホットペッパービューティで予約を取ろうにも私のやりたい前髪カットは裏メニュー?なので表示されず予約できず…。
今朝お電話して、担当さんはお休みだけど施術はできますよーということで11時から予約させてもらいました。
起きたのは9時の終わり、ほぼ起きぬけでGOでした(笑)
急なお願いだったにもかかわらず、
丁寧に施術してくださった美容師さん方に感謝です。
前髪は次のバイトまでにどうしても切り落としておきたくて、慌てて予約しちゃいました…。
前髪のカットから始まり、シャンプー炭酸泉とトリートメント、のような流れでした。
靴を褒めてもらったり(先日のオリーブ靴!)、バイトでの体験談をお話ししたり、楽しい時間でした。
どんだけ甘やかしてくれるんだ…!
毎月来たくなる理由がここにあったんだねぇ。
ただ美容室さんなのでお金は取られます。ので毎月確実に来るためにはそれなりに頑張らなければ…!
美容室後、大野をふらふらしていました。
そしてやってしまった…
靴下を無印で買いました。
無印良品週間っていうのがほぼ決め手で、浅履き3足と黒い靴下3足セットを購入しました。
浅履きは、今お気に入りのオリーブ靴のため。
本当は深履きでも対応できそうなのですが、可愛く履きたいため買いました。
私の足は弱い素材(ストッキングとかレースとか)だと穴をすぐ開けてしまうんです。
困った足で、今日も1足お亡くなりに…。
ですが無印さんのしっかりした作りのものは毎回穴が開かず満足して使えるので、いっぱいあってもいいかなーと思って買いました。
収納スペースないくせに…。あとで断捨離します。
黒い靴下は、先日生成りとグレーも買っていたお気に入りのデザインのものです。
最近黒が出たのかな?逆に灰色がなくなってました。
ハンズビーで憧れのヘアワックス?ヘアトリートメント?もGETしまして。
可愛いので写真を載せますね。
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kippis(キッピス)というブランドさんみたいです。
北欧デザインが、可愛いの!
買うとしたら柑橘系の香りかなー、と思っていましたが、
実際手にしたのはベリーの香り。
お金があれば両方買ったのです。ちょっとお高いのです…。
今は癒される香りを、と思ってこちらを買いました。
次見かけたときに、香りの在庫とお金があったらもう片方も買いたいところですが、まだ使ってもいないので(笑)もうちょっと後の話になりそうです。
ヘアワックスとしても使えるし、洗い流さないトリートメントだし、保湿クリームにもなる優れもの。
香りは甘酸っぱい真っ赤なベリーの香りです。
いちごの香り、好きー!
そんなお買い物をしながら、美容室でつけてもらったメルティバターバームの香りにふんすふんすしつつ、ふらふらしてました。
メルティバターバームは私も持っていて、使った夜はテンション上がりますよ!
好きな香りです。
でも、ちょっとLUSHとか苦手な人は苦手かも…。
女の子はもれなく好きな香りだと思っていたけれど、そんなことなさそうです。
崎陽軒のシウマイを母に買って帰宅しました。
大野にもあるんです…!(笑)
途中水不足で死にそうってTwitterでつぶやいていたと思うのですが、結局途中下車してコンビニでほうじ茶を買いました。
帰り道は飲み物で重たくて憂鬱だったけど、足が痛くない靴だったのでそこまで酷くはなかったです。
下校時刻にぶつかり、小学生の群れの中を一人大荷物で歩いていました…(笑)
帰ってお昼を食べた後、ソファでうとうとしていて18時。
今日も内科に行きそびれました…。
明日はやっていないので、明後日忘れずに行きます。
でないとGWに入ってしまって、行けなくなるので。
明後日は精神科もあるので、お薬まとめてもらえるかな。
いや、地元のちっちゃいところだからもらえないかも…後日お届けコースだ;
抗うつ剤だけは勝手な判断でやめられないので、もらえないとやばい…離脱症状怖いです。
iPhoneケースが、長年使い込んでいるように見える…
プリントが物の見事に禿げてきているんですよね。
裏面が白くなってきました。
次買うとしたら、また手帳型ケースで、しろくまのデザインがいいな。
ムーミンは、あまりいいものがないので…。
明日はちょっと町田に行きます。
町田市役所?出張所?に用事がありまして。
母からのおつかいです。頑張ります。
他は特に決めていません。
ではでは、失礼しますー。
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raka0103 · 5 years
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2019/01/12-2019/01/18 ひとり旅(Russia,Italia)④
  Q:まとめるの下手か?   A:自由に書きたいしもうあまり気にしないことにした。  フロントでのやりとりから時間軸を少しだけ戻す。  私は旅先ではたいてい自然に目が覚めるけど、今回も例にもれなかった。体を起こして窓の外を見ても、辺りはまだ夜中みたいな暗さに包まれている。よく寝た感じがするけど…と時刻を確認すると午前7時半で、冬のヨーロッパの日の出時刻は遅いことをここでようやく思い出すなどした。日本で言えば空が白み始めたあたりということか。エルミタージュ美術館の開館時間が10時半なの、なんだかえらい遅いな…と思ったけどそういうことなのかもしれない。  その後、起き抜けのフロントでのすったもんだで体はもうだいぶ目覚めたためたこともあり、散歩しながら開館までの時間を潰すことにした。この時期は朝の9時前にようやく太陽が顔を出すので、つまりそのぐらいの時間でも朝焼けを見ることが出来るということ。エモい風景が見られるかも。ついでに朝ごはん食べられたらいいな。警察?知らん。
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 ホテルからすぐのカザン大聖堂と旧海軍省(アドミラルティストヴォ)を夜明けの空とともに。アホすぎるので最初は旧海軍省の方をエルミタージュ美術館だと思ってバシャバシャ写真を撮ってしまった。
エルミタージュ美術館
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 エルミタージュ美術館はこっち。この写真は空模様も相まってなかなかよく撮れた気がする。  10:00ごろ美術館前へ着いたら、もう列形成が始まっていたのでオタクは何となく並んでしまった。ド平日なのにこんな早くから並ぶ必要あるんかなぁ…と思わなくもなかったけど、後からどんどん列が延びてきたので正解だったのかも。展示につい��はやはり背景知識が乏しかったのもあり、ものすごくエンジョイできたかと言うと…、もう少し勉強してからでもよかったのかもしれない。ガイドブックをクロークに預けてしまったのもちょっと失敗だったかな。もちろん豪華絢爛な内装は見てて楽しくて、白を基調に緑青色の石で飾られたエントランスなんかはその可憐さと華麗さの共存にニコニコしてしまうし、そもそも美術館の外観自体がめちゃくちゃかわいい。
 これまでルーブル、メトロポリタン、エルミタージュを見て回ってきたけど、本物を見たらビビッと来る、ということは案外無くて、やはり普段から感性を磨いておくと違うのかなとたらればに思いを馳せてみる。でもルーブル���サモトラケのニケを見た時に初めて彫刻に対してああ美しいな、と思ったので、100回に1回そういう出会いがあればいいものなのかもしれない。今回見た中で言えば、クジャクの金細工の時計はとても精緻で華やかで綺麗だった。
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 それでも隅々まで美術館を周って、外に出てきたのは13時半ごろ。朝とは打って変わって広場がクリスマス仕様で賑やかになっていた。これー! こういうのが見たかった。
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 ロシア、道幅から建物から何から何までとにかく大きいんだけど、ツリーまでもがむちゃくちゃデカかった。個人的に旅先で撮った中でもこの写真がかなり好きで、画面左下の幼児とツリーの対比がお気に入り。なぜツリーをここまで巨大化させる必要があったのか。
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 広場には犬ぞりを引いてくれるワンチャン(クリスマス仕様)もいた。これシベリアンハスキー?だよね? 皆吸い寄せられるように犬の周りに集まってきていて、シーズンイベント×アニマルコンテンツによる圧倒的力の強さを感じた。
 広場の様子をじ���くり見て回ってから、着替えのためいったんホテルに戻る。一応バレエを見るので多少ちゃんとした格好をと…。まぁチュニック1枚追加しただけなんだけど。ユニクロパンツスタイルよりはマシやろ!気持ちの問題。ただホテルに戻ったら戻ったで急に自前Wi-Fiの調子がおかしくなり、レンタル会社のヘルプデスクにSkypeで問い合わせなんかもしていた。いやマジで便利な世の中になったもんだわ……。再起動とか初期化を試してなんとか復活。でもこの後もたびたび調子悪くなってちょっと困った。毎回グローバルWi-Fiから借りてるんだけど、ここまで不調になったことなかったので戸惑う。ロシアのネットワーク事情が関係してるのかなー。ぐずぐずやってたら観劇前に仮眠でもしておくかと思っていた目論見、脆くも潰える。まぁ…大丈夫かな。
夜のお出かけとロシア料理
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 時間になったので劇場に向けて出発。本当はバスかトラムを使う方が効率よく現地へ向かえるんだけど、道中に立ち寄りたいお店があったので徒歩で向かうことにした。写真は歩き始めて数分で見えてきた聖イサク教会。18:00まで中に入れるとガイドブックに書いてあったからついでにと思ってたんだけど、17:45ごろにはチケットカウンター閉まってた。マジかよ。仕事早いな。
 その後も劇場に向けてGooglemapを頼りに歩く歩く。正直期待していたほど人通りが多い道ではなくて緊張していたこともあり、すれ違う人達を結構まじまじ観察してしまっていた。どう考えてもこちらの方が不審者だったと思う。皆一様にダウンコート+フード着用+スマホのハンズフリーで会話しながら足早に歩いていたのが印象的だったけど、そう言えばちょっと前までハンズフリーで通話しながら街中を歩く人って不審者かヤク中かとにかくヤバい人か?!と毎度ビビってたな。最近はもう全然見慣れてしまったけど… 
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 サンクトペテルブルクは埋立地に作られた街なので、とにかく河川と橋が多い。そう、わかりづらいけど手前の平面は河川敷と川。凍った上に更に人間が足跡を残せるほど雪が積もってるっぽい。完全に雪に埋もれている停泊船とかもあった。やべえな。ケテルブルクじゃん。(?)
 ホテルから歩くこと20分強で、立ち寄りたかったお店Sadko(http://sadko-rst.ru/)に到着。バレエの開演時間が遅いのでそれまでに腹ごしらえをしておきたかったのもあるけど、そもそも旅行始まってからまだまともにロシア料理を食べていない。どころか今日ここまでに食べたの、美術館のカフェで食べたクロワッサン1つだけ。めちゃくちゃお腹が空いてたし、とにかくボルシチが食べたかった。ここまで来るまでにボルシチを食べたいという感情一色で脳内が塗りつぶされていた。絶対にボルシチを食べてやろうな!
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 初!ロシア料理。やった~。たぶんオリヴィエというサラダ、のはず。ディナータイムにひとりでお店に入って注文がボルシチだけは…というのと、さすがにそろそろ食物繊維食べないと”死ぬ”と思ったので頼んだんだけど、サーモンのタルタルが土台になっていてサーモン大好きな私は泣いた。味付けも濃すぎず薄すぎずちょうどよくて、これ日本で売ってても普通に食べたい。ローズマリーの存在感がすごかった。丸々出してくるとかあるんだ…。
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 真打、ボルシチ。
 日本のボルシチはビーツの味がしない!そもそもトマトなんて入ってないんだから全くの別物だ!!という評価をよく聞くので、味はかなり違うのかな?と思ったけど個人的にはそこまでではなかった。ブイヨンの旨味がね~すごい!雪がちらつく中、 陽が落ちた見知らぬ街をとぼとぼ歩いてきた五臓六腑に染み渡る。そういえばやっぱ料理関係はフランスのエッセンスがちょいちょい入ってたりするんだろうか?主役のビーツはすくってもすくっても減らなくて、それだけで"ハッピー"の象徴みたいだった。とろとろになる直前の玉ねぎみたいな食感と甘みで、色の印象より全然違和感なく味わえるし。私は酸味が好きなのでスメタナを混ぜて味を変えてみたりしつつ、最後まで美味しくいただけた。単品で味わってみるとほぼヨーグルトなんだなこれ…。あと、いわゆる黒パンではなかったけど、添えられていたパンもふわふわですごく美味しかった。美味しかったしか言ってないけどわざとです。私、味噌汁を飲んでいる時って「一生飲める」と思いながら飲むけど、もし私がロシアに生を受けていたら「ボルシチ一生飲んでられる」と思いながら生きてきてたんだろうなと思う。空腹スパイス論抜きにしても、いや本当にそれくらい美味しかった。おかわりしたい。
劇場へ
 無事にお腹も満たされて、いざ劇場へ。地図を見る限りマリインスキー劇場と名の付く建物はふたつあるようなんだけど、パッと見ではちょっとどちらが今夜の正解かわからない。日本で購入したバーコード付きのeチケットが頼りだ。まぁ入口のシステムではじかれさえしなければそれが正解でいいはずでしょ。とりあえず近いほうの建物に入って受付の人にバーコードを見せてみる。リーダーを通すとピッと耳慣れた音がして、「どうぞ」というジェスチャーが返ってきた。あっこっちでいいんだ!ラッキー。  クロークで荷物を預けて化粧直し、お手洗いを済ませてから近くのスタッフさんに「この席まで連れて行ってもらえますか?」と話しかけてみる(何しろ座席の説明書きがロシア語なのでマジでさっぱり読めない)。これなんですけど、とチケットを見せるとみるみる怪訝な顔になっていくスタッフのお姉さん。不安を掻き立てられるものの、いや!これは入場ゲートを通過したチケット。だから間違いないでしょ、と堂々と待つ私に無情にも言い渡される「ここはオペラの劇場。バレエは別の会場です」という宣告。いやいやいや嘘でしょ。言われても信じられない。だとすると入口でバーコード弾かれないのどう考えてもおかしいだろ。  おそらくそこそこある間違いなのか、スタッフさんが連携して色々と説明してくれる。私が若干焦っていたのが伝わったのか「まだ15分あるから、大丈夫だから落ち着いて」と制してもらってしまった。間違えたと言っても劇場自体は隣接していたので何とか事なきを得て、先ほどの別館よりも古めかしい、歴史ありそうな劇場へ滑り込んだ。開演10分前ダッシュ…やってることが結局日本と変わらない。
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 今回観たのは「くるみ割り人形」。台詞は無くともダンスと曲だけで魅せるバレエと言う選択肢、外国での芸術鑑賞の選択肢としては最良だったと思う。知ってる曲ばかりだったし。いや~バレエ初めて観た(と思う)けど迫力が凄い。そしてトゥシューズで踊るプリマはとても優雅だった。  そういう文化が根付いているとは聞いてたけど、家族連れからカップ��、学生までたくさんの人で立ち見まで出るほどの人たちで劇場は満席。連れてこられてた子どもたちは軒並みドレスアップしていて「よそ行き」の顔が可愛らしかったし、休憩中はプリマの真似をしてくるくる回っている女の子もいた。実際にロシア全土、全国民がバレエに親しみを感じているのかと言えばさすがにそんなことも無いんだろうけど、こういう一面を見てなるほどなぁと思ったのも事実。ていうか劇場内撮影もステージの撮影もOKてどういうことなんだろう。ところ変わればルールも全然違うんだな…。
 ところで休憩ありの2時間半程度の上演時間と書いてあったので、途中1回のインターバルかと思っていたらまさかの2回。しかもお手洗い休憩にしては長い(日本の2.5の感覚だろうけど…)し、ほとんどの人が席を外してどこかに行っている。2回目の休憩中、さすがにガラガラの客席が気になってロビーに出てみたら上階がなんだか賑やか。階段を登り切った先を覗いてみるとバーがあって、皆そこで喉を潤したり談笑したりしていた。マジか~おっしゃれ~~。そういえば確かに座席で飲み物飲んでる人いたわ。そういう文化か。ここで自分もめちゃくちゃ喉が渇いていることに気づいて水を買った。180RUB、だいたい¥300…え~!た、高けえ~!!!!!!しかも250mlしか入ってない!!!!劇場価格は覚悟してたとは言えちょっとびっくり。買ったけど…てかペットボトル持ってくればよかったのか。あ~お酒飲めたら飲んだんだけどな。飲み物片手に引き続きまったり鑑賞し、”Nutcracker”は予定通り22時過ぎに無事終演した。
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 入り口付近に観客席を模したミニチュアが飾ってあった。これめちゃくちゃかわいい。
最後の山場
 日が落ちきっているとは言え17:00頃では"夜半"という印象は受けないけど、この時間になるとさすがにロシアでも「小夜更けて」という空気になってくる。さすがに30分近くかけて徒歩でホテルに戻るのはためらわれたので、私はここでようやくぐずぐずと先延ばしにしていた公共交通機関を使う腹を決めた。
 これまで訪れた欧州諸国では、現地の乗り物を使うことにあんまり躊躇がなかった(そもそも私は乗り物に乗るのが好きだ)んだけど、「文字が自然に読めない状況」というのが、私の好奇心をそれなりに…もといかなり億劫にさせているようでどうも二の足を踏んでしまっていた。それでも鉄道ならばお作法はそれなりに万国共通だからどうにかなるけど、残念ながらサンクトペテルブルクの鉄道網は充実しているとは言い難くて、あまり痒い所に手が届いてくれない。バス・トラムのほうが小回りが利く&本数も多いため、ホテルまでラクに帰るならここでの二者択一しかなかった。ウゥ~~ン…停留所の文字は読めないし絶対見落とすだろうし、目的地周辺の景観をしっかり覚えられているわけでもない。聴覚を頼りに、と思っても車内アナウンス無かったら詰んじゃうんだよな。そもそも聞き取れるかがまじで怪しい。もちろんガイドブックや個人の旅行記・滞在記なんかを読んで予習は試みていたけど、まずもってバスとトラムで両者がどう違うのか読み取れていないまま、この時を迎えてしまったのだった。え~…まぁ…でも…なんとかなるだろ。帰るしかないし。最悪歩いて帰れることは身をもって証明済みだし。  とりあえずGoogle先生にホテルまでの最短ルートを聞いてみると、なんか劇場から少し離れた場所のバス停を提案されてしまった。こんなん間違ってたらマジで困るやつじゃん…それでも、と少し歩みを進めてみたものの、視界の先には街灯の少ない暗がりへの細い道が続く。劇場から出てきた他のお客さんの流れからは完全に孤立する方向で、いやいやいやさすがにこれはちょっと嫌だ。再度Google先生と相談し、到着時刻などをいじって劇場近くの停留所を表示させる。多少待ち時間は増えるけどこっちのほうがなんとなく安心。向かってみると劇場帰りと思われるマダム、地元民っぽいおばちゃんが何人か待っていたのでこれも少し心強い。さ~あとはお目当てのバスを待つばかり。    待てど暮らせどバスが来ない。    その間にトラムは何本も来てるのに!!!まぁ待ちぼうけ食ってると言いつつそれも10分くらいだけど。先に待っていたおばちゃん達はまだのんびり構えていたのでそんなもんなのかもしれない。ただ東京都心の過密ダイヤに慣れ切った私にこれ以上待てというのは無理な話だった。もう絶対次来たトラムに乗ってやる。仮に見当違いの方向に進んでしまったとしてもどうせ帰れないなら同じだし。ていうか今まで言及してこなかったけど、ロシアやっぱ寒いんだわ。  ほどなくして停留所に滑り込んできたのはやはりバスじゃなくてトラムだった。バスは何���ってんだ。頭に表示されている行先は相変わらず読めないけど、「3」という系統を表すっぽい数字だけは確認して、覚悟を決めて飛び乗ってしまう。もちろん全く勝算がないわけではなく、ホテル前のメインストリートにはトラムもバスもどっちも止まるっぽく読めたからエイヤ!できたんだけど。乗車した瞬間から祈るような気持ちでGooglemapをのぞき込んでいると、現在地を示す青い〇は、先ほどまで検索しまくっていたホテルへのルート上をゆっくり滑りだした。どうやらこの路線で合ってる!よ、よかった……。その辺でジッ…と待機していた乗務員のおばちゃんに40RUBを支払ってようやく安堵。ていうかGooglemap、ちっちゃい停留所までひとつひとつ載ってるの本当に、本当~~にありがたいな…。車内アナウンスを聞かなくても地図を見てさえいれば、今自分がどこにいるのかメートル単位で正確にわかる(ので、降車する停留所にも全然迷わなかった)。ありがとうGooglemapと経路検索機能…もうChromeで全個人情報提供しても全然構わない。あっもうしてるか。停留所から徒歩1分、そのまま無事にホテルまでたどり着いて、ロシア観光初日は幕を閉じた。
※レジストラーチェは無事に受け取れました。
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find-u-ku323 · 4 years
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『部分的にそう』
 あなたのことは前からそんなに好きじゃなかったし、と、呆気ないほど素っ気なく恋の幕は閉じられた。情けない姿を晒すまいと閉じ込めていた気持ちはいつのまにか溢れだしていて、ただ黙って、告白の舞台として僕が指定した中庭をとぼとぼと歩いて帰るしかなかった自分が、本当は一番情けなかった。  忘れなければいけないのだろう。本当は、忘れなければ大変なことになると、自分でもそう分かっているはずなのに、高嶺の花相手に挑んだ無謀な恋愛の後遺症は、僕が思ったよりも強く深く抉れた傷を僕に与えてきた。まるで誰も足を踏み入れることができない山岳地帯に咲いている白いサザンカを自らのものにするために、命懸けでそこに分け入っていったら、何か逆らえない神の逆鱗に触れたような重力で全身を強打したみたいな、そんな痛々しい気分だった。  じゃあ、なんであんなに気のあるフリをしたんだよ! ああいうことをするから、僕みたいに勘違いして傷つく奴が出るんだろ、って。そうは思わないかい、──。  僕は路傍にあった石ころ、その全てを転がして、晴れない気持ちを全てそこに籠めるかのように、制服が汚れるかもしれないという懸念も頭に浮かぶことなく水溜りの方へシュートしてみせた。瞬間、汚い水しぶきが上がるのを見たが、もちろんそんなものでは何の気休めにもなりやしなかった。  家に帰って来てから、晩御飯を食べる気力もなかった。休んだ部活の同級生から来たメッセージを横目で消していくだけで、なんとなく精一杯だったから。きょうのことがなかったことに出来たなら、ちょっとは楽なのにな。告白した相手に僕の感情が漏れていたなら、正直、女々しいんじゃないの? って言われてしまいそうだった。  晩夏の夕空にかかった飛行機雲を見ながら、明日は雨なら学校に行かない、と憂鬱な気持ちを飛ばしていった。コップに注いだ強めの炭酸水の泡が抜けていく音が、魂の抜けていくような気持ちと重なって哀しい。名前のない感情が、声のない声に漏れ出ている。  力の抜けた片手で、さっき落としたスマホを拾い上げる。相変わらずメッセージを読む気力はない。  しかし、メッセージアプリの上のほうにいつも表示されている広告に、今日はなぜか目がいった。その広告は、どこか気味が悪くて自分の知らない異国の言葉で飾り立てられていたけれど、イメージを示す絵だけで、すぐにそれが意味するところが分かってしまった。  そのバナーを押したときに、自分は何をしているんだ、と内なる理性が僕を押しとどめようとした。なんの未練もないはずなのに、そんなに不確実なことをしてまで知りたいなんて、どうかしている、と。  内なる衝動もそれに答える。別に、自分にはどうでもいいことに成り果てたが、恋もつい先ほどまで生きていたんだから、供養をしてあげなければいけない。それに少し時間を割くことまで否定されるのは、なんとも耐え難い、と。  自分の中で延々とループし続ける善悪の秩序に、流れる無音の精神は鎮まらないままに、耳にはサイトから流れるエキゾチックな音楽、もう発狂しそうだった。情報が整理できない。こんなところで情報を受け取ってしまったら、もう二度と自分の消し去りたい過去から逃れることが出来ないんじゃないか、と散々悩んだ挙句、結局、そのサイトに描かれている珍妙で勝ち誇ったような顔をしたランプの魔神の導きに僕は従っていった。  サイトにある「人やキャラクターを思い浮かべて」というメッセージに従って、まさにきょう振られたばかりの女子を思い浮かべる。なんて甘えた妄想をしてしまうのだろう、と少し頭を振る。そして「スタート」の文字をタップすると、その魔神が、誰にでも簡単に答えられるような質問をしてくる。僕はそれに答えていれば、それでいいようだった。 ��男性ですか?』  いいえ。 『30代ですか?』  いいえ。 『名前に漢字が入っている?』  はい。 『眼鏡をかけていますか?』  うーん、たぶん、いや絶対かけていたはず。 『セクシーなビデオに出たことがある?』  そんなの、いいえ、に決まってる。 『その人は個人的にあなたを知っている?』  これはどうだろう。僕は間違いなくあの子のことを知っていたけど、彼女が僕のことを知っていたかどうかは全く分からない。 『学生ですか?』  はい、間違いなく。 『その人は人気者ですか?』  ……たぶんそう、部分的にそう。 『その人の部活動は、体育会系?』  残念、ガチガチに文化系なんだよね。 『背は高いですか?』  はい。身長の低い僕がコンプレックスを抱くくらいには。 『さっぱりした性格?』  これも間違いなくそう。表向きに振る舞う顔は明るく利発そうな優等生だし、僕の告白を断った時だって、まるで僕の気持ちを慮ったからねと言いたげに、さらりと流れるように済ませたけれど、きっとひとりでいるときの彼女はもっとずっと暗くて深い。僕がそうなんだから、彼女もきっとそうなんだ。 『その子は、白いシュシュをしている?』  即座に自分の指は「はい」を押していた。核心をついた問いを突然ぶつけられて、処理能力を越えてしまったのだ。どぎまぎするのは、なんでこんな個人的なことを知っているんだろう、という疑念。狂気。僅かな恐怖。  誰も目にかけないほど小さなシュシュのことを思い浮かべるのは、彼女に執着しているから、どれほど細かなことでも見えてしまうくらいに見つめていたってこと。そんなことを、なんで初対面のはずの魔神が? 僕はスマホに映っている魔神の目を見ている間、ずっと密かに困惑した。だけど、偶然に当たってしまっただけのことかもしれない、と思いたい気持ちもどこか端々にはあったのも事実だった。  生唾を飲み込んだ。少し手汗をかいていた。緊張が顔以外の場所に出るのは、自覚している限りでは初めての経験だった。 『その子は、──ですか?』  やはり、か。僕は自分がしたことの重大さと軽率さに呆れかえるほど悲しんだ。しかし、同時に奇妙な達成感も味わってしまった。見つけてしまったと思うことで、失恋相手をコンピューターに学習させ、これからの彼女の人生をほんの少し変化させるくらいの、いや、バタフライエフェクトを起こすくらいのことが起こるのではないかという期待すら感じた。  だが、それだけなら僕は自己満足の自慰行為に勤しんだ虚しさで寝転んでしまってもおかしくなかったはずなのだ。無為なことだと斬り捨ててしまえば、それまでだったんだから。  僕がそれでもスマホの画面から目を離すことが出来なかったのは、彼女の顔写真を誤操作でタップしたときに表示された、彼女を象る個人情報の暴走のせいだった。  そこに出ていたデータは、名前や生年月日から、住所や電話番号、家族構成、自室の写真まで、有象無象森羅万象が全て記載されていた。  僕は、最初、それを全く信じなかった。名前や誕生日だったらまだ知れないこともないけれど、どう見ても本人しか知り得ない質問にも回答されてしまっている以上、こいつは嘘デタラメを書き記しているんじゃないかと思ったのだ。それでも何度か見返すうちに、その記述内容がどんどん彼女の本来持っている気性である根暗な性格にぴったりと当てはまるようにして見えてきてしまった。  ベンチウォーマーだった自分のことなんか見ているはずもないのに、彼女は彼女なりに「誰にでも分け隔てなく笑いかける華凛な少女」を演じようとしていたのだろう。しかし、運の悪いことに、それが僕を不機嫌にさせてしまったのだから、仕方ない。  窓の外は、スマホにくぎ付けになっている間にもう闇の中へと溶けていた。全てを凍り付かせる月の光は、ぴきり、ぴきりと心の壁まで冷気で覆う。もう、目の前のサイトがいかにして個人情報を手に入れているとか、人智を越えたものに対する畏怖とか、そういうものをすっとばして心は既に歪なほうへとねじれていた。
 人を騙すつもりはない純粋な少女の姿を目で追ってしまう、そんな歪んだ独占欲のせいで、あのサイトを使った次の日から、僕は世間一般でいうところのストーカーになってしまった。そうでもしなければ、一人で満足に承認欲求も満たせやしないのだ。  いつかの歌に『怖がらないでね、好きなだけ。近づきたいだけ、気づいて』なんて歌詞があって、初めて聴いたときはまったく共感できなかったけど、今なら分かる。全て知ってしまった今だからこそ、僕には彼女にいまさら何度もアタックする勇気も根気もない代わりに、彼女のことをずっと見ていたいという気持ちだけがふつふつと湧き上がっていた。怖いくらいに、そんなことがとても純粋だと自分の中で思いあがっていたのだ。  現実にリンクしない世界の話じゃないのに、ゲームを操作している感覚を持って浮遊している。いま、自分はあの魔神が操作するアバターで、彼女は間違いなく最終ターゲットのヒロインに違いなかった。そう、視野狭窄だから、この眼にはボクとキミの二つしか映っていないのだ。  角を曲がって商店街の花屋が見えるあたりに、彼女が足繁く通う古めかしい喫茶店が見える。きっと、午後五時きっかりに彼女はこの店を出て、家に帰っていくのだ、とあのサイトに書いてあった。であれば、いつものようにここからつけていけば、彼女の一人きりの姿を独占できるに違いない、今日だってそう思っていたのだ。  そう「思っていた」と過去形になったのは、彼女が店を出たときに感じたただひとつの違和感によってだった。彼女はいつもジャムトーストとミルクティーのセットを頼んでいると書いてあったが、今日はいつもと違って口の端にストロベリージャムをつけたまま、どこか落ち着かないような気持ちでもって辺りをきょろきょろと見渡す(そのしぐさは相変わらず可愛かった)。しかしその後に、思いもかけないような光景を目にしてしまって、僕は思わず眩暈を感じた。くらくらしたのだ。  彼女は、店の中の方へ誰かを手招きしたと思ったら、財布を鞄の中に仕舞いながらドアを開けた男の手を握った。とてもその姿が仄かに輝いていて、僕は暗闇の中の宝石を見つけた気分だった。しかし、その輝きも、横にいるよく知りもしないような男のせいで一気にくすんでしまう。こ、こ、こいつは誰だ。一体、誰なんだ。俺の知らない人間を招き入れるのだけでも何か純粋なものを汚された気分になるのに、そんなに近しい距離で彼女と男が歩いているということで、もう、世の中に不条理しか感じなくなる一歩手前まで自分の心が乱されてしまう。  彼女たちに与えられた風はそのまま僕の方まで平等に吹き抜けた。そのおかげか、雨の匂いを敏感な感覚器官で感じ取るが、生憎、僕には傘がない。知り得た情報だけでは何にもならないように、いまここで降りそうな雨を防ぐには鞄を屋根代わりにしただけじゃ不十分に違いないのだった。 「僕の知らないところで……何で告白を……受けたんだ……」  僕の私怨を飲み込むほど彼女も子供じゃないことは分かっていた、つまり僕の方があまりに幼い精神のもとで行動していたことは相手にもバレているんじゃないか、と恐れながら生きていた。しかし、ここまで来てしまった今、もう止まることはできない。  僕はすぐさまスマートフォンのシャッター音が鳴らない改造カメラアプリを起動し、彼女と一緒に歩いている男の写真を撮った。もちろん、名前��、素性も、いやもしかすると僕と同じ高校であるという確証すらないのかもしれない。それでももしかしたら、彼女を『解体』したときと同じように、名前すら分からなくとも何者かが分かるはずだ、と僕は察知したのだ──本当にできるかどうかはともかく。  興奮のあまり、通信料を気にしてしまうなんてこともなく、その場で例のサイトにアクセスした。僕は、そこで先に撮ったイメージを想起し、彼女を思い浮かべたときと同じような要領で、魔神が出してくる質問にただただ淡々と答えていった。 『男性ですか?』  はい。 『背は高いですか?』  はい。 『その人は百八〇センチ以上ありましたか?』  こればかりは、平均より背が低い僕がいくら相対的にといえども評価することはできないだろう。だから、分からないとだけ言っておいた。 『人気者ですか?』  これも全く分からない。この男のことを一度も見たこともないから、判断しようがないのだ。 『眼鏡をかけていますか?』  魔神は眼鏡フェチなんだろうか? (問いに対して、)いいえ。 『あなたの近くに住んでいる人ですか?』  正直、『近く』という言葉の定義次第だろうとは思うが、まあ、あの喫茶店から出て来たのだから、近所に住んでいるという解釈でだいたい間違いはないだろう。 『その人は目つきが悪いですか?』  その質問を見たとき、少し思い当たる節があって、さっき撮った写真を拡大してみた。男の目のあたりを比べてみると、たしかに鋭くて吊り上がった狐目が特徴的だった。 『どちらかというと暗い雰囲気ですか?』  彼女といたときの彼からは、──無表情気味ではあったけれど──どこか人格に欠損のあるような後ろ暗さを持っている感じはなかった。そして彼女もそんな奴を選ぶほど落ちぶれてはいないはずなんだろうって、そう信じたいだけだった。 『その人は、あなたの大切な人の横にいますか?』  魔神はなぜこんなにも意地悪で、絶望を促すようなことで僕を揺さぶるのだろう。好きになったのに、好きになれなかったという屈辱的な現実に死にたくなるけれど、しかしそれは厳然たる事実を示しているに過ぎなかった。彼女は好きになりたかった大切な人で、その傍にあの憎き男がいたのだ。それは僕の目が捉えた紛れもない、正しいことなんだと、再び絶望の淵に突き落とされた気分だった。  そして、それが最後の質問だったようだ。僕は、魔神の考える姿を見て、この魔神は電子空間上の存在だから感情の正負もないし誰かの悪意も感じないはずなのにどうしてこんなに「悪意」の姿が見え隠れするのだろう、と訝しんだ。  数分の後、やはり僕の知らない男の名が画面に表示される。彼女と同じように顔の画像はタップすることが可能となっていて、やはりこれも彼の個人情報を確認することが出来る。  男の名を知り、その住所や電話番号、学年やクラス(僕が知らないだけで、彼は同じ高校の同級生だった)、好きなものや嫌いなもの、所属する部活動、家族構成、果てには性的嗜好やバイタルデータ、その全てを知った時に覚える慄然とした気持ちを、僕は否定しようとした。  ──イマ、ボクハナニヲシヨウトシテル?  否定しようとした気持ちは間違いなく理性だった。しかし衝動はもはやあのサイトに出て来た魔神のコントロール下にあって、彼を罰せよ、彼を憎めよ、と原始的な生存本能でもって敵対する雄を蹴散らそうとする。なぜ魔神の制御を受けていると言えるのかというと、もはや今この場所に立っている自分は、あのサイトを見て行動を起こす前の失恋したときの自分とは、まるきり行動規範が違うからだ。いくら誰を否定しようとも、それを傷つけることを選ばなかった自分が、「復讐」の二文字さえ頭によぎるくらい、それくらい海より深く山より高い嫉妬に狂わされていた。  ──オイ、オマエノテキッテノハ、アイツラダロ?  内なる声のナビゲーションは、僕を路地裏への暗がりへと誘って、そのまま潜む。  ぐらぐらと実存が脅かされる音がする。魔神が把握していた位置情報によれば、彼女と男は、喫茶店から商店街を突き抜けるかと思いきや、そこから脇道に外れて、地元でも有名な治安の悪い通りへと進んでいった。  通りの悪評は、ネットで調べなくたって、この町では暗黙のうちに知れ渡っているところだ。路には吐き捨てられたガムと鳥の糞が交互に撒き散らされていて、使い捨てられたコンドームの箱であるとか、あるいは良く知らない外国産の薬のゴミ、タバコの吸い殻、そういったものがあちらこちらにあった。何度綺麗にしたってそうなるのだから、周囲の人々もほとんど諦めているに違いない、と僕は思っている。  ──大丈夫だ、僕にやましいことなど何一つない。  そんなステートメントとは裏腹に、やましいことだらけの僕が足を進めた。  辺りは灯も少なくて、闇の青さがすぅっと浮かび上がっているのだ。その青さが、心霊現象すら思わせるくらい非人間的な冷たさを含んでいて、僕はまだ秋にもなっていないのになぜか背筋が凍るように寒かった。  慎重に、痰とかガムとか糞を踏まないように気を付けながら、彼女らの後ろをつける。もはや気づかれることが怖い、なんて地平はいつのまにか超えていた。もう、死ねない僕は幽霊になって足跡を残さずにどこにでも付いていければいいんじゃないかって、そのくらいのことはずっと考えていたのだから。  暗い路地の隙間から、一軒、また一軒と光が漏れ出しているのを僕は見た。藍色の中から浮かび上がるそれを神々しいと表現するのは、とても浅はかなことだ。なぜなら、その光は林立するラブホテルからラブホテルへとつながっていたのだから。  光を追えば、必ず彼女たちへと繋がった。それは、到底避けられないような類の天災に似て��た。月並みな表現だが、雷が落ちたときって、こんなにビリビリするものなのか、と雲一つない空に思うのだった。  そして、こんなときに限って、あの告白を断られたときに言われた台詞が思い浮かぶのだ。 「──……君って、なんで私のことが好きなの? だって、私は……君のこと、まったく知らないし、興味もないのに」  知らないわけないだろう、と思っていた。彼女のことなら何でも知っていると勘違いして告白して、そして彼女のことを全て知ることが出来たと錯覚した今もまだ、勘違いしている。きっと僕がストーカーだと彼女が知ったなら、それはそれで彼女はゾッとするだろうが、何よりそのときに僕に向けられるであろう視線で僕は瞬間冷凍されるだろうと思った。一方通行の愛でもない、まがいものを見るような顔をするだろう……、ふたりとも。  しかし、歩き出した足は止まろうともしなかった。もう、これは魔神のせいなんかではない。自らの本能が、それでも自らの愛を受け入れなかった彼女らに罰を与えんとしているのだ。  汚れっちまった悲しみに、なすところもなく日は暮れるのだ。何も生まないことは知っている。  彼の背中を目がけて、一気に距離を詰め、家から持ち出した果物ナイフを何度も突き刺す、何度も突き刺すのだ。一度じゃ、人は死なないから、念入りに、何度も刺すのを忘れずに。ついでに、目撃者となる彼女にも、そうした鋭い苦痛を分け与えてやる。誰かに返り血でバレたって構わないのだ。もはや復讐は目的であって手段でもあった。 『あなたが復讐したい相手はいますか?』  魔神に問いかけられる声がして、ふとナイフを取り出す手が止まる。……そりゃあ、もちろん、殺してやりたいほどなんだ。それをなんだ、今更どうしたんだ、と僕は少し愚痴るような表情で心の中のランプに問いかけた。 『あなたは、相手があなたのことを知っていると思いますか?』  どうだろう。彼女が僕のことを知らないはずはない──覚えていないかもしれないが──、だから彼女から男へと「こんな情けない男がいたんだよ」くらいのことは伝わっているのかもしれない。答えは『部分的にそう』ってところだろうか。 『あなたは、相手があなたのしようとしていることを知っていると思いますか?』  そんなことはない! 僕は叫びたくなるのを抑えた。  死にたくなるほど惨めで飢えた獣が何をしたって構わないと思われているのかもしれないが、相手は僕のことを「覚えていない」とか言った奴なんだから、知らないに決まってるだろうよ! 『あなたは、相手のやろうとしていることを知っていますか?』  全く、ひとつとして知らない。それが答えで、特にそれ以上のこともない。大体、相手は間抜けにも復讐されて殺される側なんだから、これ以上彼女のことを考えるのは時間の無駄だ。  もう、さっさとめった刺しにしてやりたい。だが、魔神の声は質問が終わるまで僕を離してはくれないのだ。  魔神は、突然すっとぼけたような声でこんなことを問うた。 『あなたは、いま、幸せですか?』  幸せの定義にもよるだろうな、と僕は思った。そもそも、僕の周りにある大体のことは僕が不幸になるように出来ている。それを前提にして彼女や傍にいるクソ男を恨むという今の状況は、一面的に見れば幸せとは程遠い。しかし、反対から見てみれば、彼ら彼女らさえ消してしまったなら、恨まざるを得ない対象から解放されるのだから、それを幸福と呼ぶことだって僕は厭わない。  僕はそんなことでもって、結局『部分的にそう』としか答えられないのだった。  そして、それきり魔神の声は聞こえなくなった。  僕は、魔神が何をしたかったのかさっぱり分からなかったが、それを聞いたことによって、復讐をすることの意義であるとか正統な理由を獲得することに成功したのは確かだった。  まるで霧に包まれたかのように謎深き彼女のことも、あるいは隣で見せつけるように笑って彼女の手を繋いでいる男のことも、今では僕のスマホの中にある情報によって、地獄まで追いかけてやることすら可能だって、いったい誰が想像したんだろうね?  僕は人の悪い笑みを浮かべて、鞄から想像通りに果物ナイフを取り出す。そこから何十歩か歩めば、彼の背中に、満願叶って二度と消えない傷を刻めるのだ。その瞬間に僕はこの世で受けて来た耐え難い苦悩から逃れることができるし、くだらない集団から一抜けすることもできる。ああ、ようやくこの時が来たのだ! 晴れがましい気持ちで、すっかり夜になったこの町の空気を、一度だけ大きく肺に取り入れる。……少しだけ、煙草臭かった。  恐ろしい計画は、血飛沫で清々しく終わりたかった。だから、勢いをつけて、彼の背中へと突進する構えでもって飛び込んでいった。  ぐさり。  その擬音が生じたのは、彼の背中ではなく僕のお腹であった。瞬間、内臓の中を抉られるような深く鋭い痛みと、今にも沸騰しそうな血の熱さが僕の中を駆け巡る。  イタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイ──イタイ──イタイ…… 「お前がやろうとしてたことなんか、全部バレてんだよ。  知ってるだろ、このアプリ?」  男は、息絶えかけている僕にとても不快な微笑みを向け、スマホの画面を見せた。朦朧とする意識と、刺された衝撃でかけていたメガネが吹っ飛んだせいで弱まった視力でも、それは確かに分かった。『部分的にそう』なんて玉虫色の回答をするつもりもない。 「ああ、知っているよ」  魔神の顔は、俺を嗤うように口角が吊り上がっていた。思い返してみれば、さっきの声は警告だったのか? ……なんにせよ、全ては、あの魔神の掌の上で出来上がっていたことであって、きっと世界のシステムの中に仕組まれていたことだったのだ。  イタイイタイイタイ……イタイイタイ……タスケテ……イタイイタイイタイイタイイタイイタイ!  きっとこんな腐った路地じゃ、助けを呼んでも誰も来ない。おまけに僕は果物ナイフを持っていたから、仮に彼が罪に問われるとしても正当防衛として弁護されてしまうのだろう。  僕は意識を手放す前に、僕の中に現れた魔神に問いかけた。 『これは、僕が死ぬために仕組まれたことだったのか?』  答えは、なかった。答えるはずもなかった。これは憶測でしかないが、僕の中に魔神はいなかったのだ。あくまで、純粋な狂気が詰め合わされただけの自分を、あのサイトが後押ししただけだったのだ。  ああ、ああ、思考する能力がだんだんと弱まっていく……。  とある恋を葬るための赤い噴水が、僕の身体から吹きあがるときに──、白いサザンカが彼岸に揺れているのを見た。  その花言葉は、『あなたは私の愛を退ける』。
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taigas-blog · 4 years
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飲み込んできましたー! #二日連続 #チートデイ #大斗 #大門#七福神系 #めんすたぐらむ #ラーメン好きな人と繋がりたい #つけ麺すきな人と繋がりたい #麺すたぐらむ #麺 #自家製麺 #大勝軒 #大勝軒系 #もりそば #麺スタグラム #中盛り #東京を旅する #港区 #ひとり飯 #大勝軒系の甘酸っぱさは 文化遺産ですな。 (大門駅) https://www.instagram.com/p/CF6U28zA57N/?igshid=ub3endks404r
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#二日連続 #チートデイ #大斗 #大門#七福神系 #めんすたぐらむ #ラーメン好きな人と繋がりたい #つけ麺すきな人と繋がりたい #麺すたぐらむ #麺 #自家製麺 #大勝軒 #大勝軒系 #もりそば #大勝軒系の甘酸っぱさは 週三いけますはね。 (大門駅) https://www.instagram.com/p/CFodzU7gti8/?igshid=ljich0vhmn3v
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taigas-blog · 4 years
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またまた#チートデイ 連日#大斗 #大門 #浜松町 #盛りそば #大勝軒系 #中盛り #大勝軒系の甘酸っぱさは 麻薬ですな。 (Shibadaimon, Minato-ku) https://www.instagram.com/p/CFEPvkDAY-4/?igshid=uj6c0zm3bl6c
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検診の結果が良かったので、急遽#チートデイ #東池袋大勝軒 #横浜店 いつもは#小盛り にするが、今日は普通盛り。 いやあ、#大勝軒系の甘酸っぱさは 、唯一無二ですね (Yokohama) https://www.instagram.com/p/CCnASjSgEtO/?igshid=1vvuhp1z81jqn
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taigas-blog · 4 years
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連日の#チートデイ #大勝軒おはこ #巣鴨 #もりそば #生たまご 自分の記憶の中の元祖池袋大勝軒に最も近い気がする。#多加水麺 柔らかめ、麺の水切りは甘く、#チャーシュー は硬め。つけじるは、甘酸っぱく、ピリカラ。 いやあ、たまりませんね。 #大勝軒系の甘酸っぱさは たまりませんな。 (Sugamo) https://www.instagram.com/p/CCP0mDOA6MC/?igshid=1pgag8vcsvfq4
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taigas-blog · 4 years
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連日#チートデイ #大勝軒いぶき #光ケ丘 甘酸っぱくて、しっかり#大勝軒 の味わい。#麺 は#多加水麺 細目の柔らかめ。 食べやすいので、300gでもあっという間に完食。 いやあ、#大勝軒系の甘酸っぱさは 週2いけますね。 店内狭い。接客素晴らしい。 (都立光が丘公園) https://www.instagram.com/p/CBrmtEdgkEE/?igshid=sdnc14y2lk5s
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taigas-blog · 4 years
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週末#チートデイ 最近ドハマリしてる、#大勝軒系 巡礼。 #板橋大勝軒なりたや で #もりそば 790円 #自家製麺 は細目で硬め とても美味かったです。 #大勝軒系の甘酸っぱさは 、麻薬ですな。 https://www.instagram.com/p/CBFYQZpg783/?igshid=1k0uvxsi20sx8
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taigas-blog · 4 years
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最近、週末は2万歩歩いた後、#チートデイ にしてます。 またしても#大勝軒系。 #大勝軒琥珀 #麺 は若干硬めで、それがたまらない。 #大勝軒系の甘酸っぱさは 最高ですな。 #めんすたぐらむ (町屋駅) https://www.instagram.com/p/CA1k-39A9cB/?igshid=ck96a4ltc1wq
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taigas-blog · 4 years
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最近ハマりまくってる、週末 #チートデイ #大勝軒 巡り。今日は#大塚大勝軒 #もりそば 820円。 いやー、#大勝軒系の甘酸っぱさは いいですな。 (Otsuka) https://www.instagram.com/p/CAzYKHCg0wm/?igshid=9q4i4ao0wlmc
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taigas-blog · 4 years
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診察の結果が良かったので、急遽#チートデイ #大勝軒横浜西口店 #もりそば #ケトン体 も+3と順調。主治医には怒られましたが。 #大勝軒系の甘酸っぱさは 他では食えませんね。 (横浜駅) https://www.instagram.com/p/CAW4BO3gg3C/?igshid=1v32db969y8yf
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