キスをしすぎると、キスの特別な価値みたいなものがなくなるんじゃないかと思った。「好きだった人に言われたずっと忘れてない言葉」みたいな、そういうキラキラした衝撃的な瞬間をこれからも君につくってあげられるのだろうかと思った。いつまでも、君の最高の女の子でいたいと思った。
彼氏が充電してくれたモバイルバッテリーが、それだけで宝物みたいに見えた。彼が入れてくれた電気が尊いものに思えて、一生使わないでおこうと誓いみたいに思った。旅行3日目に日が変わった深夜1時半頃、彼が買わせてくれた大きなぬいぐるみを抱きながら君を見ていた。ふかふかのベッドに横たわりながら、ぬいぐるみと君のパーカーを抱えていた。わたしのスマートフォンの充電がなくならないように、わたしのモバイルバッテリーを君が充電してくれた。君がやさしく充電機を差す姿がスタンドライトの逆光で影になって、描くことのはじまりって、愛する人の影をなぞったことなんだよって言いたくなった。君をなぞってずっと忘れないようにしたいって思った。何回も何回も君を反復して、擦り切れるくらいに思い出したら、生まれ変わっても覚えていられるだろうかって思った。
はじめて日焼け止めを塗り始めた5月1日がもう1か月前になろうとしています。お久しぶりです。青い月はいつだって燦然と眠って光っています。先日、恋人と2泊3日の旅行をしてきました。会えるのは2ヶ月ぶりでした。やっぱり、この人と一緒にいたいと思いました。付き合った日に彼が送ってくれた、俺の余生あげるから君の余生を幸せにさせてよって言葉が永遠に忘れられないでいます。
デートする度にここに書くのは、忘れたくないからです。一瞬一瞬を思い出せたら、永遠に忘れないかもしれないって思えるからです。
通勤で混んでいる新幹線で運良く2人席が空いていて、彼が乗る駅まで隣に誰も座らないように小さな抵抗をしてみた。彼が乗る駅に停りそうになって、ゆっくり流れる景色から君を探してみたけど見つからなくて気持ちいい不安があった。着いて5秒後くらいで会えて、いつもの恋人だと思った。大好きで嬉しくて、よくわからないくらい安心する。新幹線だから手は握らなかったけど、ずっと触れてる肩が嬉しかった。
ホテルに近い改札口をふたりで探した。ホテルまでは少し遠かったけど、冒険しているみたいだった。真っ直ぐな通りの先にはスカイツリーが見えた。その日はたくさん歩いてたくさん見てたくさん考えたけど、彼が一度も疲れたとか嫌だとか言わなかったことがすごくうれしかった。この人となら大変なことでも一緒に歩いていけるんじゃないかって、些細なことだけど。ホテルまでの帰り道からはライトアップされた紫色のスカイツリーが見えた。ライトアップの意味を調べて読み上げたけど、彼氏が眠そうでかわいかった。確か「雅」っていうライトアップだった。ふたりとも22時くらいにはきっと眠っていた。たまに目を覚ますとふとんに埋もれている彼がいて愛おしかった。ふとんをひっぱると、んーと唸りながら私に3分の1くらい渡してくれるのがかわいくて。目が覚めると朝の5時30分で、部屋に射す朝日が綺麗だった。君がくれたステンドグラスみたいな栞がキラキラ輝いて綺麗だった。うとうとしながら横になっている彼を見ながらお湯を沸かしてコーヒーを飲んだ。幸せだって思った。そういえば、フルーツティーを飲んだ後にキスしたら甘いって言ってたね。微睡んだ君の隙間から2つの水滴が垂れているのを見て、指でなぞった。わたしだけの秘密って思って、それを口にいれた。君はここにいるって思った。
ホテルを出てほとんど夏みたいな爽やかな空の下をキャリーケースを引きながら歩いた。街の看板や建物を見ながら君となんでもないことを話すのが楽しかった。駅のロッカーを探し回って、エレベーターを待っている時に君に日焼け止めを塗ってあげる。外でも首や顔に触れて家族みたいだなーって思った。自分がしてもらってたように自分もこうして人にしていくんだなって思った。少しだけ顔が白くなった君がかわいかったな。ケチな私がロッカーにキャリーケースを2台とも無理矢理入れたら取り出せなくなって君の手を煩わせてしょんぼりした。自分っていやな人間だなーと思ったけど君が仕方ないねって笑ってくれて大丈夫になった、やさしくてあったかくてずっと一緒にいたいって思った。メンチカツとかアイスとかふたりでおいしいねって分け合えるのがうれしい。おみくじを引いて当たっててうわーってなったり浅草寺の煙が目に直撃して泣いたりお参りしたりした。彼がちゃんと祈ってる後ろでそれを叶えてくださいってちゃっかり手を合わせた。
最果タヒのグッズを買いに紀伊國屋書店本店に行ったりサンシャイン水族館で毒を持った生き物を見たりして、外に出たらもう空が真っ黒だった。風が強く吹くサンシャインシティの広場で彼と手を繋いでひとりじめしてるみたいに歩いた。ベンチでキスをしてるカップルの近くのベンチに座って、そこから見える光る塔が何なのかふたりで必死に調べた、��思うとなんでそんなこと?と思うけど楽しかったなあ、結局専門学校の偽物スカイツリーだったね。ふたり手を繋いで風に吹かれながら暗い空を見上げてた。星なんて見えなかったけど、灰色と藍色を混ぜたみたいな空に電飾が反射してもやがかかったみたいに見えていた。人混みの中を急いで歩いたけど乗ろうとしていた電車に間に合わなくて2マスもどる。
2時間くらいかかる電車に乗って次の場所へ。ぬいぐるみを掴みながら、イヤホンを片方ずつつけながらお笑いのショーレースを見た。吐いてる人がいたり電車を降りてお水を買ってきてくれる人がいたりなんとなく忙しい時間だった。 ホテルについて夜中までやっているアイス屋さんへ行くと長蛇の列。若者が多くてびっくりした。彼の好きなラーメン屋へ行って深夜1時に中盛りという名の大盛りのまぜそばを食べた。おいしかったね、わたしは眠すぎて食べながら眠りそうでしたけど。お酒を買ってもらったのにホテルに帰るとすぐ就寝。ほんとうにありがたい恋人。翌朝シャワーを浴びて彼にバトンタッチすると時間が足りないことに気付く。ゆっくりしたかったからフロントに電話して1時間延長、支度が大体終わったあとまだ終わらないでしょみたいな感じになってもう1時間延長。この1時間がなかったら帰るのが惜しいくらいだったと思う、会えているときくらい君に触れていたいよ
この日は急遽彼の友人とバーベキュー。正直めちゃくちゃドキドキした。めちゃくちゃかわいい彼女って思われたいじゃん。それが彼を立てることにつながる?みたいな私の筋の通らない理論。駅まで彼の友人が迎えに来てくれてわーってなった(表せない感情)。車がお兄ちゃんがこの前買った車でこの年代の人ってみんなこれ乗るのかな?とか思った。そういえばお母さんがこの車見ると毎回遊んでそうな若い男の人が乗ってて助手席に女がいるって言ってた。うちのお母さん調べ。友達と話してる彼氏を見るのが変な感じだった。嬉しすぎてtwitterにも書いたけど、彼氏の音楽の趣味が良いのは勿論で、彼氏の友達も音楽の趣味が良いのたまらんすぎた。3人で乗ってた車でボーイズ・オン・ザ・ラン流れてたの一生忘れないと思う、ほんとに。酔った彼氏が友達とアジカン歌ってたのも音だけ覚えてる、私も酔ってたから音だけ。それからふたりとも記憶がないままなんか電車に乗っててなんか駅にいてなんかトイレに行ってなんかベンチで介抱してなんか母親を怖がって急いで電車で戻って結局新幹線遅らせて酔いが覚めた彼に飲み物買ってもらってマックで爆泣きした。「君が笑っていられるように頑張らなきゃな」 みたいなことを言われてこの人が救ってくれるんじゃないかって思った。 前ここにも書いたかな?女子高生のわたしのインスタの裏垢に書いたの。 「君の生きる場所はここじゃないと 君が手を引いてくれ」 ずっと忘れてないわたしが書いた言葉。久しぶりに開いたけど綺麗で儚くてさいこうだった。なきそう。非公開から解放したのであなたもあの日のわたしのこと忘れないでいて。
違うことで着地しちゃったけどパラシュートじゃなくて君から借りたパーカーが風でふくらんで運ばれたっていいよね。この人がいいってもっと強く深く思う数日間でした。いつまでも幸せでいて。ここまで読んでくれてありがとう。もう君も目撃者だよ。
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映画を100本観た
LINEを溜めないだの1年目から有給休暇を全日消化するだの、妙に現実的かつ妙に無謀な目標ばかりを立てて無邪気にスタートした2023年。LINEの通知は2月までは一桁をキープしていたものの、節操なく撮りまくった卒業写真の処理をキッカケに、現在に至るまでLINEは溜まりに溜まっている。有給休暇といえば20日のうち4.5日という最悪の取得状況で、10月頃に「休め」と私を叱った上司をいまや「頼むから休んでください」と泣かせている。
今年達成できた目標といえば「死なない」ことと「仕事を辞めない」ことくらいだった私だが、一つだけ数値的功績を残せたものがある。
【目標:映画を100本観る】
今年観た映画はなんと112本。「健康で文化的な暮らし」に憧れて立てた軽薄な目標だったものの、達成した今となればかなり有益な目標だったと感じる。自分が何に対して魅力を感じ、心動かされるのか、はたまた何に対して嫌悪感を抱くのかも明確にわかった。映画雑誌を買い漁っては自分の映画知識の少なさに絶望したりもしたが、映画評論家を目指してるわけじゃないしな!と開き直ってシュレックを見た。名前も知らなかった良作に出逢うたびに映画配給企業にエントリーシートすら出さなかったのを呪ったりもした。
私の2023年の映画体験を語るに絶対的なのが、『怪物』だ。
間違いなく今年ベストムービー。それどころか人生ベストムービーだ。これを超える映画は現れないだろうと絶望すらした。6回観に行った。シナリオブックと文庫本も買った。パンフレットも何故か2冊買っている。来月Blu-rayが発売される。買うに決まっている。
是枝監督は”こども”を描く天才だし、極めて日常的なのに節々でときめかされる台詞回しは坂元脚本ならではだ。全編を通じていかに人間が無意識のうちに片面的な捉え方をしているかという社会的な問題提起と並行して、少年の葛藤と逃避行を痛々しいほど爽やかに描き切った最終章は、感動どころか大きすぎる衝撃で当初の私を立てなくさせた。さらに坂本龍一の劇中曲が物語のテーマを最大限に引き立て、まさに”一線を画している”。どの映画を観ても「坂本龍一が曲を手掛けていたら…」というタラレバに陥るようになってしまった。酷い。
衝撃と言えば豊田利晃監督作品との出会いもそうだ。
『青い春』を観た時、「やば…」と思った。ウンコが異常にリアルで、新井浩文がウンコを素手で踏みつけてしまうシーンは軽くトラウマになった。ウンコもウンコなのだが、作品の”色”がかなり強烈に尖っていて、バイオレンスで狂気的、グロテスクな人間観は唯一無二だ。同監督の『9souls』も9人の死刑囚を描いたなかなかハードコアな作品。けれど双方に共通するグロテスクかつ華々しさは中毒性があって、鮮烈な展開に魅了される。けたたましい(音量設定を間違えているとしか思えない)ロックサウンドと共に終わる『青い春』のラストシーンは未だに頭から離れない。そして何より松田龍平と瑛太の使い方が上手い。
『西部戦線異状なし』もまた、最も喰らった映画の1つだ。一言で言えば戦争映画だが、詳細に言っても戦争映画である。主人公にフォーカスはしているものの、ただ淡々と戦争の様子を2時間映し続ける。そこに一切の美談の余地はない。何千万人が死に、爆撃で体が粉々になっていく描写に、逆にもはや「グロテスク」と感じない。こうした感覚麻痺こそが観客への問いかけなのではないかと思わされた。
喰らった映画を記録し始めるとキリがない。特に『くれなずめ』や『佐々木、イン・マイマイン』は今年初めて友人を亡くした私は大いに喰らいまくり、ウルフルズを聴きまくって夜道を泣きじゃくりながら帰ったりした。『サマーフィルムに乗って』を見てモラトリアムから抜け出せなくなったり、『かもめ食堂』を見てコーヒーを淹れるのにハマったり、『ケイコ 目を澄ませて』『百円の恋』を見て近所のボクシングジムの月額まで調べたりした。
私の中ではビジュアルもかなり重要な要素なので、ビジュアルやコンセプトが好みの作品に劇場で出会った際には、惜しまずパンフレットを買った。『aftersun』、『PERFECT DAYS』、『ゴーストワールド』 は本当にデザインが良く、迷わず買った。『シチリア・サマー』も物語に脳味噌をブン殴られた後、放心状態のまま気がついたら手にしていたが、買ってよかった。パンフレットで得られる実感がいい。
さて、そんな2023年、私の人生を文化的に彩ってくれた112本の愛すべき作品たち。
来年はやらないけど、ゆっくり見たいものを見ていきます。ありがとう。
1. ハーフ・オブ・イット 面白いのはこれから
2. ハウルの動く城
3. さかなのこ
4. 百花
5. マイ・ブロークン・マリコ
6. ベイビー・ブローカー
7. 燃ゆる女の肖像
8. LEON
9. 光のお父さん
10. 梅切らぬバカ
11. エゴイスト
12. これからの人生
13. RUN
14. 哀愁しんでれら
15. PLAN 75
16. 湯道
17. 私をくいとめて
18. キングス・オブ・サマー
19. アンチャーテッド
20. くれなずめ
21. 黒い司法 0%からの奇跡
22. タイムトラベル家族 1991年から愛を込めて
23. 佐々木、イン・マイマイン
24. ちひろさん
25. ルームロンダリング
26. 架空OL日記
27. レディ・バード
28. MONDAYS
29. グッバイ、リチャード!
30. エスター ファースト・キル
31. 告白
32. かもめ食堂
33. リトル・ガール
34. 秘密の森の、その向こう
35. 劇場版美しい彼 エターナル
36. こちらあみ子
37. 母性
38. ペイ・フォワード
39. あのこは貴族
40. ミッドナイト・スワン
41. 西部戦線異状なし
42. 怒り
43. 望み
44. 明日の食卓
45. 街の上で
46. アザーフッド 私の人生
47. SABAKAN
48. ケイコ 目を澄ませて
49. まほろ駅前 多田便利軒
50. ハケンアニメ!
51. もっと超越した所へ。
52. 百円の恋
53. 怪物
54. 万引き家族
55. キャロル
56. べいびーわるきゅーれ
57. 渇水
58. 日日是好日
59. サマーフィルムにのって
60. 誰も知らない
61. 羊たちの沈黙
62. ピンポン
63. あの頃。
64. ある男
65. サマータイムマシン・ブルース
66. 青い春
67. ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー
68. aftersun
69. 君たちはどう生きるか
70. 場所はいつも旅先だった
71. 海街diary
72. ボーイズ・オン・ザ・ラン
73. ブルーアワーにぶっ飛ばす
74. 世界で一番しあわせな食堂
75. いつかの君にもわかること
76. 9souls
77. パプリカ
78. ヴィレッジ
79. プロミシング・ヤング・ウーマン
80. リベンジ・スワップ
81. 歩いても 歩いても
82. 塔の上のラプンツェル
83. 劇場版SPEC 天
84. 劇場版SPEC 漸
85. 劇場版SPEC 爻
86. SPEC 翔
87. ザ・ホエール
88. 宇宙人のあいつ
89. リトル・マーメイド(実写版)
90. リトル・マーメイド(原作)
91. SPEC 零
92. アステロイド・シティ
93. BAD LANDS
94. SMILE
95. シェフ 三つ星フードトラック始めました
96. カラダ探し
97. BOYS
98. リリーのすべて
99. CLOSE
100. 桐島、部活やめるってよ
101. キリエのうた
102. 月
103. 君が君で君だ
104. 愛にイナズマ
105. シチリア・サマー
106. 最後まで行く
107. ザ・キラー
108. PERFECT DAYS
109. リバー、流れないでよ
110. ザリガニの鳴くところ
111. 中村屋酒店の兄弟
112. ゴースト・ワールド
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寒い。寒すぎる
いくらなんでも、なんちゃって地中海気候のこの土地がこんなに寒いのはおかしい。生まれて初めて、「耳がちぎれそうに痛い」という風を感じた。本来であれば温暖で、盆地と海沿いのいいとこ取りで、ただ水不足が心配な場所なんだけれども、そこはなんとかなってる。しかしこの寒さよ。昔こんな寒かったはずがない。カーディガンに学ラン、その下にワイシャツ、そこにヒートテックで十分だったはずだ。下半身に至っては、夏物か冬物かぐらいしかなかった。最近の学生はアウター着ていいんだね。自分らのころは、アウター着用さえ許可制だったよ。小学校に至っては、冬に半ズボン登校。どうなんだよ。
いや、自分達の頃はまだいいのだよ。この疫病禍と異常気象を乗り越えつつある子どもを、甘やかさずにいられるかね?自分たちの頃も、小規模なやつはあったけど、今回はね、清潔にしすぎた。ドブ川のザリガニを平気で素手で捕まえてた平成はそのあとすぐにクリーンになって、法事で「ちょっと飲んでみるか?」とビールを飲ませるおじさんはもう��ない。自分は飲まなかったけど。あの酒と乾き物のぷんぷんした部屋は、哀悼を示しながらも、新たに生まれ直す儀式だったのだと思う。誰かが死ぬたびに、誰かが生まれる。一人の中でさえ、誰かが死ぬけれど、それを新しく生まれ直させるには、何かが必要だ。
いとこが妊娠している。予定日はひいおばあちゃんの命日で、おばさんの誕生日で、ひいおばあちゃんが死んで今年でまるっと20年になるはずだ。三島由紀夫の豊饒の海だったか、生まれ変わりはだいたい20年、みたいなのが軸だったと思う。
三島由紀夫はあんまり好きじゃないけれど(インテリ江戸川乱歩みたいな感じが)それでも一応読むというか、観念の操作は彼から学んだ。新潮文庫のやつは全部読んで、ある時期退屈になって売ってしまった。太宰治と谷崎潤一郎は未だに持ってるけど、太宰はなんかこう、しんどいときには読みたいが、元気だと鬱陶しく、谷崎は観測対象として面白く、あと夏目漱石と芥川龍之介で、夏目漱石だけは一冊読むのに一週間以上かかる。芥川は非常に英文の証明問題に似ていて、短編の得意とする先見の明が強い。たまらなく好きな内田百閒は、借金にまつわるエピソードが面白いというか「生活に困っちゃいなく、旅行に行きたいから借金をする」というのが、結局あらゆる依存症の節度なのかもしれない。貨幣経済依存からの脱却、みたいな。
過去の文豪のそれはそれとして、今や企業が中抜きして下請けに流すとか、企業が間に入って提案する、みたいな、難しいんだけどできなかない、みたいな仕事が増えすぎた。メルカリからAmazonからあらゆるネットショッピングはそれをさらに加速させた。良し悪しじゃなくて、過剰と不足が良くない、というだけで、ヤマト運輸と佐川急便は配送が滞っている。
ウーバーの人たちは、この寒い中をひた走る。事故に遭ってもてめえの責任。交通整理は、日当だけもらってそこで事故があればもう雇ってくれない。トカゲの尻尾。悲しい。
ハッピーな話をしたかったはずが、やっぱり暗くなるね。
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TEDにて
コルム・ケレハー:数学的な対称性の科学
(詳しくご覧になりたい場合は上記リンクからどうぞ)
対称性という言葉を聞いたとき、三角形や蝶、あるいは、バレリーナを思い浮かべるかもしれない。
しかし、科学的な定義では、対称性とは「ある対象を変えない変換」のことだ。
コルム・ケレハーが、この抽象的な定義をかみくだいて、動物に独特な対称性が、動物たちそして私たち自身について何を教えてくれるのかを説明する。
講師:コルム・ケレハー アニメーション:アンドリュー・フォスター *このビデオの教材: http://ed.ted.com/lessons/the-science-of-symmetry-colm-kelleher
対称性という言葉を聞いたとき幾何学図形を、思い浮かべるかもね。
四角形とか三角形のようなそれか蝶のはねの模様が、頭に浮かぶかも芸術的センスがあればモーツァルトの協奏曲の、微妙なリズムとかプリマバレリーナのポーズを、思い浮かべるかも。
日々の生活の中で対称性という言葉は、美、調和、バランスのような、あいまいな概念を示しているけれど数学と科学では、それとはまた違うはっきりした意味を示している。
専門的に言うと対称性とは、対象が持っている性質だ。
とても多くのものに対称性がある蝶のようにはっきりした、形があるものや幾何学図形のような抽象的なもの。
じゃあ対象が対称性を持つって、どういうことなんだろう。
定義はこうだ。対称性とは、対象を変えない変換のこと。
ちょっと抽象的だから、かみくだいてみよう。たとえばこの正三角形。
こういうのを見るときに、対称性が役に立つ。これを120度回してみる。真ん中を通る、軸を中心にして。
すると、最初と全く同じ、三角形になる。このとき、三角形が、さっき言った対象で、対象を変えない変換とは、120度の回転のことを指す。
つまり、正三角形は、対称性を持つと言える。中心軸を基準に、120度回転させたときにね。
もし、90度回転させたら、最初とは違う三角形になる。
この場合正三角形は対称ではない。中心軸を基準に、90度回転させたときはね。
でも、どうして数学者や科学者は、対称性に興味を持つんだろう。それは、数学や科学で、対称性はとても重要だからだ。
一つ例を見てみよう、生物学における対称性だ。もっと身近に対称性があると気づいているかもしれないね。
これは、まだ話してないけど人間の体における、左右の対称性だ。
ここで、対称性を得る変換は、鏡映といい体を垂直に通る鏡をイメージするんだ。生物学者はこれを左右対称と呼ぶ。
全ての生物にみられる、対称性と同様に完璧な対称性ではない。
けれど、これは人間の体の際立った特徴だ。人間だけが、左右対称な生物というわけではない。他の多くの動物、キツネ、サメ、甲虫。
さっき出てきた蝶だって人間のような対称性を持っている。ランのような、花だってそうだ。
また他の生物は、異なる対称性を持つ。それがはっきりわかるのは、中心点を基準に回転させてみたときだ。
さっきみた正三角形の回転対称性のようなものだね。
ただ、回転対称性が、動物にみられるとき、これは放射対称とも呼ばれる。
たとえばウニやヒトデのなかには五放射対称を持つものがいる。中心を基準に72度回転したとき、対称になるんだ。
これは植物にもみられる。りんごを水平に切ってみるとわかるだろう。90度回転させると対称なクラゲがいるし、イソギンチャクはどう回してみても必ず対称だ。
一方で、サンゴは、全く対称性を持たない完全に非対称なんだ。でも、なぜ生物はこのような異なる対称性を持つのだろう。
体の対称性を見ることでその動物の生活がわかるだろうか?一つのグループを例に見てみよう。
左右対称の動物だ。今ここにいるのはキツネ、甲虫、サメ、蝶。そして、もちろん人間もいる。
左右対称の動物の共通点は、動きやすさを基準に体が作られていることだ。
ある方向に進みたいときに体の前側が決まっているのは、便利だ。そこに感覚器官を集結させればいい。
つまり、目と耳と鼻だ。そこに口もあると便利だ。食べ物を見つけるのは、体の前側だし敵だって見つけやすい。
こういった器官と口が、動物の体の前面についているけど、これを何と呼ぶか知っているね。
頭だ。
頭を持つことによって左右対称性を持つようになる。それに加えて、魚なら流線型のひれ。鳥なら空気力学的な羽。
きつねなら走りやすい脚、なんかがあると役立つ。しかし、これは進化と何の関係があるのだろう。
どうやら生物学者は、これらの対称性を使って動物同士の関係を見つけ出せるようだ。例えば、ヒトデとウニは、五放射対称だと言ったけど。
もっと正確に言うと大人になったヒトデとウニが五放射対称なんだ。幼生期では、人間のように左右対称なんだ。
生物学者にとってこれは、有力な証拠になる。人間がヒトデと生物学的に近いという証拠だ。たとえば、サンゴ。
あるいは発達段階で左右対称を持たない他の動物と比べたときよりもね。
生物学で最も素晴らしく、重要な問題は生物の系図を構築しなおすことだ。いつどうやって枝分かれしたのかを見つけ出すことだ。
体の対称性という単純なことを考えることは、私たちが進化してきた過程を探求し私たち人類がどこから来たかを理解する助けとなる。
参考までに、Super String Theory(スーパーストリング理論)のSuper(超)とは、このSuper Symmetric Theory(スーパーシンメトリック理論:超対称性理論)のSuper(超)から派生しています。
対称性という概念は、古くから存在し、数論では、ゼロを境に、プラスとマイナスで対称性と言っていたそうだ。
その後、数学者のガロアが群論を創造して、回転対称性、並進対称性、量子力学の黎明期には、ローレンツ対称性も有名です。
これに注目した量子力学の巨人の一人、ポールディラックが量子に導入して、もう一人の巨人であるシュレーディンガー方程式と相対性理論を構築した巨人のアインシュタインの理論を融合しました。
二つある内の一つ。特殊相対性理論の方をシュレーディンガー方程式と融合し、ディラック方程式なるものを構築しています。
ここから「対称性」=「美(数式美)」の哲学が確立しました。
これが相対的な量子の相互作用を数式で表現できる「場の量子論」発展のキッカケになります。
もう一つの一般相対性理論は、Super String Theory(スーパーストリング理論)やループ重力理論など有望な理論で構築されようとしています。
次元に関してはこの場合、数学的な次元を前提としています。
次元のコンパクト化の説明の前に、数学的な次元の重要性について、さて、一般相対性理論をカルツァは、電磁気力に応用していきます。
当時は、それが重力以外に考えられる唯一の力でした。つまり、電気や、磁石の引き付けなどを引き起こす力のことです。
ここで空間と時間が歪むこと以外に、もしも次元が歪むことで電磁気力が働くかもしれないことに気づきます。
1926年にオスカークラインも、知覚で見えない次元がある可能性を示します。5 次元化して電磁気力も幾何学として表せるようにしたカルツァ・クライン理論というものです。
カルツァが3次元ではなく、4次元の宇宙における歪みと曲がりを説明する方程式を書き出した時、彼はアインシュタインがすでに3次元で導き出していた方程式を見出しました。それらは、重力を説明するための方程式です。
でも、カルツァは次元がひとつ増えたことによるもうひとつの方程式も見つけました。その方程式を見てみるとそれは正に科学者たちが長年の間。電磁力を表すために使ってきた方程式でした。驚くべきことです。それが、こつぜんと計算結果に現れてきたのです。
こうして、数学的な次元は、空間の量子化を数値的に表現できるようになっていくキッカケになりました。
その後のカルツァ・クライン理論は、無限に存在する次元の形状の一部をカラビ・ヤウ多様体として表現できました。
例えば、手を振って大きな弧を描く時、手のひらは3つの広がった次元の中ではなく、巻き上げられた次元の中を突っ切っています。
もちろん、巻き上げられた次元はとても小さいので、体を動かす間に、こうした次元を1サイクルして出発点に戻ることが繰り返され、その回数は、膨大な数にのぼります。このように次元の広がりが小さいと言う事は、手のような大きな物体が動く余地があまりないと言うことです。
それは結局、平均化されてしまい腕を振った時でも、私たちは巻き上げられたこのような次元を横断し膨大に旅したことに全く気づいていません。
これは、結び目の不変量にも関連しています。
まず初めに、円周を3次元ユークリッド空間に埋め込んだものを「結び目」と定義していることから始まります。
結び目理論においては、変形して移り合う「結び目」は、同じ「結び目」とみなして「結び目」を研究する。
「結び目」を研究するひもの結び方はいろいろあるので、様々なタイプの「結び目」がある。では、「結び目」のタイプはどのようにして区別すれば良いのであろうか?
「結び目」に対して定められる値で、「結び目」を変形することに関して不変であるようなものを「不変量」と言う。結び目理論は、トポロジー(位相幾何学)の一分野である。
1980年代に、数理物理的手法が、低次元トポロジーに導入されて、3次元トポロジーにおいては「結び目」と3次元多様体の膨大な数の不変量(量子不変量)が発見された。
これによって、4次元トポロジーには、ゲージ理論がもたらされることになりました。これらからゲージ場の数学的根拠として、活用されることになっていきます。
ゲージ対称性、アイソスピン、クォーク理論、ヒッグス粒子など。
さらに、数理物理に由来する量子群や共形場理論、チャーンサイモンズ理論もあります。
そして、スーパーストリング理論や量子化学の「変分法」にも応用されている。
次元のコンパクト化の説明についても結び目理論が関連してきます。
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観たいもの気になるものメモ
・『むかし、むかし』
劇団KIOとカナダのカンパニーCorpus(日本では「ひつじ」の演目が有名で劇団コープスとも呼ばれるけどダンス、フィジカルシアター)の演出家の共同制作初演だそう。めっちゃ観たい。チケット詳細はもう少し後かな。
・太陽劇団(テアトル・デュ・ソレイユ)『金夢島 L’ÎLE D’OR Kanemu-Jima』
公演は東京と京都。佐渡島が取材先のひとつでありイメージとかモチーフになっているらしいのに何故新潟でやらない。なぜ佐渡でやらない????? チケット購入済み
関連イベント 太陽劇団『1789』上映 &アリアーヌ・ムヌーシュキンとのトーク
・映画 『ダンサー イン Paris』
ホフェッシュ・シェクターとカンパニーがそのまんま出てくる映画。日本でも上映してほしいな〜〜と言っていたやつがちゃんと劇場上映になるそうなのでやったー。見に行く。
・国内ダンス留学@神戸9期Newcomer/Showcase#1・#2
ピチェ・クランチェンの振付作品があるのでこれは観に行く。
・〈新国デジタルシアター〉演劇公演『骨と十字架』無料配信
めちゃめちゃ話題になってた作品『骨と十字架』が9月からYoutubeで無料配信になるそう。普段新国立でかかるタイプの演劇とかは観ない感じの人もどんどん話題にしててすごかったもんな。うぉーありがとう新国立劇場。公共の仕事してる。
・音楽ドキュメンタリー映画『 遊牧のチャラパルタ』上映
・THEATRE for ALLがリニューアルする
・イ・ラン Moshimoshi City :1から不思議を生きてみる|뚜벅뚜벅, 1도 모르는 신기속으로
・バック・トゥ・バック・シアター 影の獲物になる狩人
以前見た『ガネーシャ VS. 第三帝国』がじわじわと印象深かったので観たい。
・講座 奇術の歴史
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