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#スーパーマンが飛ぶ
tsun-zaku · 1 year
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晶文社・広告=話の特集 1979年9月号 
「スポーティングライフ入門」戸井十月/「ほんやら洞の詩人たち」片桐ユズル・ 中山容・中村哲 編/「猫と話しませんか」P・モイーズ、深町真理子 訳/「対談 植草甚一」/「スーパーマンが飛ぶ」小野耕世
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ryotarox · 2 years
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オー! スーパーマン - Wikipedia
「オー! スーパーマン」(O Superman)は、パフォーマンス・アーティストとして活動していたローリー・アンダーソンが1981年に発表した楽曲。全英シングルチャートの2位、多くの国でヒットした。
ジュール・マスネが1885年に発表したオペラ『ル・シッド』のアリアを元にローリー・アンダーソンは本作品を書いた。「Ô Souverain, ô juge, ô père」(O Sovereign, O Judge, O Father)という歌詞は、「O Superman / O Judge / O Mom and Dad」と置き換えて歌われた。アンダーソンは、アメリカのテナー歌手、チャールズ・ホーランドのコンサートでこのアリアを聴き、そのあとで曲の着想を得たとされる[6]。
『ガーディアン』のインタビューでアンダーソンは次のように述べている[7]。
『…1979年、イランの学生たちはテヘランのアメリカ大使館に突入した。アメリカ政府は怒りにまかせ、ヘリコプターで人質らを救出しようした。でも作戦はまったく裏目に出た。砂漠でヘリコプターと飛行機がぶつかり墜落してしまった。私たちが目にしたのは死体と、燃えさかる瓦礫の山だけ。人質なんてどこにもいなかった。私は曲を書かなくちゃいけない、と思った。これらすべてのこと。そしてテクノロジーの失敗について。 ちょうどその頃、マスネが書いた19世紀の美しいアリアを聴いた。「O souverain」で始まるそれは権威に対する祈りだ。私は面白いと思って曲を書き始めた。 「おお、スーパーマン・・・」。歌詞は神に捧げる祈りのような、一方的な会話から成り立っていた。ちょっと不吉かもね、と思った。でもやはり権力に向かって話しかけるわけだから、不吉にならざるを得ない。私は、不吉なるものと世にありふれたイメージを並列することにした。「お母さん、あなたの長い腕(arms)で、あなたの石油化学の武器(arms)で、軍隊の武器(arms)で私を抱きしめて」 父親と母親に対する愛情を呼び覚ますために、私たちは「アメリカは母国である」と教えられ続けてきたけれど、そんなの本当のことじゃない。 だから私はアメリカの郵便局のスローガン「Neither snow nor rain nor heat nor gloom of night stays these couriers from the swift completion of their appointed rounds(雪も雨も暑さも夜の闇も関係なく、彼らは約束の巡回を速やかに終える。)」を歌詞にもぐりこませた…』
イランアメリカ大使館人質事件 - Wikipedia
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Lyrics for O Superman by Laurie Anderson - Songfacts
訳詞
「O Superman」 Laurie Anderson 和訳 - MASQUERADE(マスカレード)
ただ曲を聴くだけではなく、MVを見ながら聴いた方が理解が深まる。この曲は「手」を巡る物語なのであるが、ラストで「手」の正体が明かされて驚愕する。以下、和訳。
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United States Live - Wikipedia
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ル・シッド (マスネ) - Wikipedia
ル・シッド(フランス語: Le Cid) ジュール・マスネの作曲したオペラ。1885年11月30日にオペラ座で初演
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mmmmmmori · 5 months
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ちっちゃい(サイズ)レックスの話
 クラーク・ケントは困っていた。
 ペリー・ホワイト氏の呼ぶ声はいつしか怒声になり、気づいたジミー・オルセンが小さく促してくれたが、それがまるで聞こえないほど困っていた。気のせいだろうか。きっとそうに違いない。だが、今朝からもう3回も確認したのだ。3回。それ以上確認する必要があるだろうか。出勤してロイス・レーンに挨拶し、席に着くまではいつもと変わらぬ1日だった。ただ、そう、デスクから物音は聞こえていたし、それに気付いてもいた。
 クラークケントはスーパーマンだ。この地球上にスーパーマンに傷を負わせるものはほとんどないのだし、多少の異変に動じることはない。だから、デスクの引き出しの中から不自然な音がしていた時も慌てなかった。どれくらい慌てなかったかというと、X-レイビジョンも使わずにいきなり引き出しを開けたほどだ。
 今では後悔している。せめてあの時、中を確認しておけば。
 いや、確認していたところで結果は変わらない。どちらにしろ、引き出しは開けただろうし、その中のものを目の当たりにすることになったのだ。だがしかし、やはり気のせいかもしれない。その可能性は捨てきれない。いくら地球上の、人類の常識を超えた力を持ったスーパーマンとはいえ、不可解なことだけが起こるわけではない。
 と、一縷の望みをかけて、俯いたまま机を透視する。
 そこに小さな骨格が映る。頭蓋骨のカーブは見慣れたものだし、歪みのない背骨もよく知っている。いい整体師でもついているのだろうか。いや、それはどうでもいい。
「……いる」
気のせいではないのだ。肝心なのはそこだ。既に3度確認してこれで4度目だが、初めの2回は引き出しを開けている。骨格だけでなくその姿もきちんと見ている。見慣れたスーツ姿だった。見間違いようがない。
 今、 クラーク・ケントのデスクの引き出しには、親指サイズのレックス・ルーサーがいる。
「クラーク」
上司の声も同僚の声もすり抜けるほどの混乱のさなかにあり、たった今その混乱のもとを確認し直しさらに混迷を深めたクラークの耳は、その声だけには反応した。
「なんだい?」
振り向くと、片手に資料を山とかかえ、片手にコーヒーを持ち、その指先に器用にドーナツの袋を挟んでいるロイス・レーンが、少しばかり呆れた様子で編集長の席を視線で示した。
「クラーク!ケント!!」
ペリー・ホワイト氏の声は、かくしてクラークケントに届いたのだった。
 何が問題なのかが問題だ。
 そもそも、どうしてデイリー・プラネットのクラーク・ケントのデスクの引き出しにレックス・ルーサーが入ることになったのか。縮小くらいはするだろう。レックス・ルーサーの頭の良さはスーパーマンも認めるところではある。だからといって何故クラーク・ケントのデスクに。
 スーパーマンの宿敵レックス・ルーサーとはいえ、スーパーマンの正体は知らないはずだ。
 スーパーマンの宿敵の上、レックスコープを抱えるレックス・ルーサーでもあるから、この新聞社の取材対象になることはよくある。だから、レックス・ルーサーはクラークを新聞記者クラーク・ケントとしては知ってはいるだろうが、何か特別なやりとりがあったことなどない。デイリー・プラネットと関わる時はむしろ、スーパーマンの想い人で、エース記者のロイス・レーンに興味を向けていたはずで、ともかくクラーク・ケントとレックス・ルーサーの繋がりは薄い。
 薄いはずだ。
 ペリー・ホワイト氏からいつかどこかで聞いたことのあるお小言と、新聞の隙間を埋めるための小さな取材をいいつかったクラーク・ケントは、そっと引き出しに手をかけた。
 なんにせよ、相手がどういうつもりなのか聞かねばなるまい。
 覚悟を決めて、引き出しを開ける。
 万年筆、鉛筆、クリップ、幾つかの記憶メディア、消しゴム、ハサミ、カッター、定規、メモ帳、誰かからもらったのだったか使うあてのないジッポライター、のど飴、そこにはデスク右袖一番上の引き出しに相応しい荷物が詰め込まれていた。整理されていたそれらは、今は見る影もなく散らかり、その中心に親指サイズのレックスルーサーがいた。
「おい、腕時計をくれ」
思えば、引き出しをしめてしまえは中は真っ暗だったのじゃないだろうか。息苦しかったかもしれない。流石に悪いことをした。せめて僅かなりとも隙間を作っておくべきだった。
「おい、ぼんくら」
この散らかりようはどうだ。余程怖かったのか、それにしては物の散らかり方に何かしらの目的を感じる。クリップは伸ばされているし、替えのカッターの刃が飛び出して、一枚割り取られている。メモ帳は鋭角に切り取られ、表紙の一部が削り取られ、消しゴムは等間隔で切り取られ、鉛筆の先端部分も削った跡があり、黒鉛の粉が散らばっている。
「おい」
ジッポライターには油が垂れたあとがあり、記録メディアは分解され、薄膜コイルが見える。
「おい、聞こえないのか。腕時計だ」
「え?」
小さなレックス・ルーサーは――なんということだろう、ちっとも可愛くない。小さな生き物には愛らしさが備わっているものではなかったのか。微塵も可愛くないのである。クラークは内心で深く感動した。――大儀そうに立ち上がり、手に持っていたクリップの先を振り回した。
「腕時計をよこせ、と言ったんだ。それから、引き出しは開けておけ、明かりは確保できるが、火が使えない」
「ひ?」
「翼の造形には微妙な曲線が必要なんだ」
「あ、ああ…つまり」
「つまり、腕時計をよこせ。そして引き出しは開けておけ。以上」
「……見間違えだったら申し訳ありませんが、貴方はレックス・ルーサーですよね?あのレックスコープの」
「別の人間に見えるならそいつを教えてくれ。興味深い」
「いや、見えません」
「じゃあ何故聞いた」
何故?何故って。
「どうしてこんなところにいるのか、僕にはちょっと見当もつかないので、どういうことなのかご存知でしたら教えていただきたいと思って」
「始めからそう言ったらどうだ」
「はあ」
「ここにいる原因だが」
どうやら話すつもりはあるらしい。レックス・ルーサーらしいといえばらしい。自分の頭の中を開示するのが好きなんだろうな、と感じることがある。だが一方で、意外にも感じていた。誰かの理解や共感を説得で求めようとするタイプではないと感じることも多かったからだ。頭の回転に言葉が追いつかない幼児に少し似ている。
「分かってたら解決している」
違った。説明するつもりはないらしい。
「だが、ここに居ても無意味だということは明らかだ。私は可能な限り速く研究室に戻らねばならない。つまりレックスコープだな。だからその為の道具を作る。腕時計をよこせ」
「はあ、まあ……安物ですが」
「まさか手回しとか言わんだろうな?」
「電池式です」
「よろしい」
不遜だ。感謝の一つもあって然るべきである。
「感謝する」
「……いえ」
かと言っていざ感謝されるとなると居心地が悪い。相手はレックス・ルーサーだ。我儘で自信家、傍若無人で、傲慢でスーパーマンを常に敵視する天才。
「ところで何を作ると言うんです?」
最後の特性が一番厄介なのだ。奇想天外な手段は彼の得意とするところで、それがあらゆる知識に裏打ちされたトリッキーさだということを理解できる程度には、クラーク・ケント――スーパーマンもまた好奇心とは親しく、つまり率直に言って興味深い。知的好奇心というやつは本当に厄介だし、或いはレックスルーサーが盾にしているのはいつでもそれなのかもしれない。
 未知への好奇心。
 だから、何というか、嫌えない。
 いや、大っ嫌いだ。もちろん、嫌いだとも。ただ、つまり、不当な評価ができないのだ。クラークケントの善良さとスーパーマンの余裕がそれを許さないのである。
 レックスルーサーは悪人だ。それでもその手が生み出すものは稚気に富み、最先端のその先を見据えていて、魅力があることは確かだ。今の社会で企業人として成功するやり方も、政治家として成功するやり方も、教えられるまでもなく理解し、実行できて、かつ善良さによるブレーキがない。
 つまり悪人なだけだ。
――それが致命的なんだけど
それとこれとは別問題と割り切れるような冷め方をクラーク・ケントはしていなかったが、この時は好奇心が勝った。腕時計を受け取って、分解しにかかっている小さなレックス・ルーサーの手元は、おそらく電池を目指しているのだが、それ以外の部品も粗雑に扱うわけではない。何かに使うのだろう。残念ながらその全容が予想できない。
「ジェットパックだ」
そっけなく返ってきた答えに、クラークは首をかしげた。
「フライトコンピューターもないのに」
いかにレックス・ルーサーが天才とはいえ、流石にそれは作れまい。
「驚いたな、それなりに物を知ってる」
「?」
「君を見くびっていたようだ、申し訳ない。ジェットパックは作らない。エンジン付きのグライダーのようなものが良かろうと思う」
「エンジン…」
「どうせ使い捨てる。火を吹���なきゃいい。上昇できるようにしたい」
「貴方は自力でレックスコープまで行こうと考えてるんですか」
「おかしなことを聞くな。さっきそう言ったろう?」
「でもそのサイズじゃ、きっと途方もなく遠い」
「地球を一周した人間が何人いると思ってるんだ。月だってもう遠くない」
「それは、そうかもしれませんが」
「やらないのは損だぞ」
言って、小さなレックス・ルーサーは、引き出しの中からクラークケントを見上げる。時計の機械の油が顔を汚していた。緑の目は不可能を知らないように自信に満ちていて、僕が連れて行ってもいい、と言いかけた声をクラークは呑んだ。息をするように人助けをするクラークにしては、ひどく珍しいことだった。
「他に必要なものは」
代わりに問いかける。向こう見ずなロイスが全身から放つあのエネルギーに似た何かを感じたのだ。
「コーヒーは?カップがあるかな」
「フライトコンピューター」
「それ以外で」
ジェットパックをと言ったのも、全くの嘘というわけではなかったのだろう。とはいえもちろんこれはジョークだ。
「そうだな、カフェインを。よく洗ってくれよ」
と、レックス・ルーサーはのど飴の包み紙で器用に折った小さなコップを示した。袋から追い出されたのど飴は、引き出しの底に張り付いていたが、このとき、この場ではそれは些末なことに思えた。
 だから天才というやつはたちがたちが悪い。
おわり
(2015-05-16 privatter より 改稿あり)
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【悟空雲】
Facebookで、二日にいっぺん動画を流している。十字架の後ろから、猿のような顔をした、雲が、スーパーマンのように、手をのばして、空を飛んでいる動画。私が、留置所に入っている時に、この猿雲によって、だいぶん精神状態を安定することができました。
正直、俺、「悟空雲」って名前、あんまり気に入ってないんだ👀でも、この雲を新幹線の中で、はじめて見たとき、「悟空雲」って名前が突然ひらめいたから、悟空雲ってイヤイヤ呼んでるんだ👀そう、突然、ひらめいた考えというのは、「主」から、そう呼ぶように導かれてるってことだから、その呼びかたに従うしかないんだ👀
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ichizenn · 9 months
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一禅堂総合百科
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tikuseisblog · 2 years
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ヒーロー
僕は、ヒーローになりたかった。
空を飛ぶスーパーマンや、ベルトで変身して鋼鉄並みの堅牢な身体で悪いやつを倒すヒーロー。
けれど僕にはその素質がない。誰かからそういわれたわけじゃないけれど、ぼくはそう信じて疑わないんだ。
ヒーローになれる条件にはいくつか当てはまっているのかもしれないけれど、ヒーローになるための最も重要な条件を、僕は満たせていないし、今後満たされる予定もない。
だから、僕はヒーローにはなれない。
地面にスーパーマンが脱ぎ捨てたスーツがあっても、ぼくには似合わない。
ヒーローになるためには、誰かを救いたいという気持ちがあるだけではいけないんだ。
伝説や神話を語るおとぎ話にのっている英雄たちと肩を並べて行進することはできない。
僕はその行進を群がる群衆に埋もれて羨望の視線を向けることしかできないただの一般人。
社会から爪弾きにされて、世界の吹き溜まりの汚泥の中で蹲る僕は空を見上げて、助けを乞うだけの運の悪い少年。
いつか助けの手が僕に差し伸べられる番を待ち続けながら、一生を過ごすだけ。
でも時々思う。一度だけでもいいから、助けが来なくてもいいから、一度だけ、ほんの一瞬だけでも超能力を手に入れて、一度だけ自分のために使えたら。
それだけで僕の人生は苦悩から解き放たれる気がするんだ。
だから神様、一度でいいから僕にチャンスをください。
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yoga-onion · 3 years
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Hindu Mythology & Deities
- Hindu deities (33)-
Animal Gods / Hanuman
According to Hindu legends, Hanuman was born to mother Anjana and father Kesari, a male varana who was brave and inquisitive by nature–and a chief. Hanuman is also known as Pavan Putra, meaning the son of Vayu, because Vayu carried his blessings when he was born. Therefore, Hanuman is also known as the son of Lord Vayu (the wind god), although he was born to Anjani and Kesari. According to legend, Anjani was an Apsara born on earth due to a curse. His name means "the one with the jawbone". His shape-shifting body can change its size and shape at will, and he can fly. It is said to be large and red-faced, with a long tail and a roar like a thunderclap. It is sometimes represented in statues as a five-sided, ten-armed creature with four monkey faces and one human face. One morning in his childhood, the Hungry Hanuman saw the rising red-colored sun and mistaking it for a ripe fruit, he leapt up to eat it. The king of gods Indra intervened and struck Hanuman with his thunderbolt. It hit Hanuman on his jaw, and he fell to the earth as dead with a broken jaw. 
His father, Vayu (air) became upset and withdrew. The lack of air created immense suffering to all living beings. This led lord Shiva to intervene and resuscitate Hanuman, which in turn prompted Vayu to return to the living beings. As the mistake done by god Indra, he grants Hanuman a wish that his body would be as strong as Indra's Vajra. Along with Indra other gods have also granted him wishes: such as God Agni granted Hanuman a wish that fire won't harm him; God Varuna granted a wish for Hanuman that water won't harm him; God Vayu granted a wish for Hanuman that he will be as fast as wind and the wind won't harm him. 
Lord Brahma has also granted Hanuman a wish that he can move at any place where he cannot be stopped at anywhere, Lord Vishnu also grants Hanuman a weapon named "Gada (mace)". Hence these wishes make Hanuman an immortal, who has unique powers and strength.
Hanuman is said to be the model for Monkey in "Journey to the West (Monkey Magic)". Also "Superman".
インド神話と神様たち
−ヒンドゥー教時代からの神々(33)–
動物神・ハヌマーン
ヒンドゥー教の伝説によると、ハヌマーンは母アンジャナと、勇敢で好奇心旺盛な性格の猿族の酋長でもあるケサリの間に生まれた。 彼が誕生した時、ヴァーユが祝福を運んだので、ハヌマーンはヴァーユの息子を意味するパヴァン・プトラとしても知られている。そのため、ハヌマーンはアンジャニとケサリの間に生まれまながら、ヴァーユ神(風神)の息子とも呼ばれている。伝説によると、アンジャニは呪いのために地球上に生まれたアプサラだった。 名前は「顎骨を持つ者」の意。変幻自在の体はその大きさや姿を自在に変えられ、空も飛ぶ事ができる。大柄で顔は赤く、長い尻尾を持ち雷鳴のような咆哮を放つとされる。像などでは四つの猿の顔と一つの人間の顔を持つ五面十臂の姿で表されることもある。 幼い頃のある朝、空腹のハヌマーンは、赤く色づいた太陽が昇ってくるのを見て、それを熟した果物と勘違いして、それを食べようと跳び上がった。そこに神々の王インドラが介入し、ハヌマーンに雷撃を与え、ハヌマーンのアゴに当たり、ハヌマーンはアゴが折れて死んだように地面に落ちた。
彼の父であるヴァーユ(空気)は動揺して引きこもってしまい、空気の欠���は、すべての生き物に計り知れない苦しみをもたらした。これにより、シヴァ神が介入してハヌマーンを蘇生させ、ヴァーユが生物の元に戻るように促した。 インドラ神が犯した過ちとして、インドラ神はハヌマーンに「インドラの金剛と同じくらい強くなるように」という願いを与えた。アグニ神は「火」がハヌマーンに害を与えないように、ヴァルナ神は「水」がハヌマーンに害を与えないように、ヴァーユ神は風のように速く、「風」がハヌマーンに害を与えないようにとの願いをハヌマーンに与えた。 また、ブラフマー神はハヌマーンに「どこへでも移動でき、どこへでも止まることができない」という願いを与え、ヴィシュヌ神はハヌマーンに「ガダ(鎚矛)」という武器を与えた。これらの願いによって、ハヌマーンは不死身となり、独特の力と強さを持っているのだ。 ハヌマーンは「西遊記」に登場する孫悟空や「スーパーマン」のモデルであるとも言われている。
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liliyaolenyeva666 · 2 years
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🎼 1487 「Super Girl」。
いとこがいる地球にひょんなことから舞い降りた娘さんのドキドキな日々を描いた 「スーパーガール」 を いつかの "ゴールデン洋画劇場" で観た以来久しぶりに観ています。ジュノー・シュウォーク監督作品。ある日、宇宙から降って来た "オメガへドロン" なる モンスターボールくらいの大きさの物質を グーゼンに手に入れた フェイ・ダナウェイ似のレックス・ルーサーは、スーパーマンが平和の使者として数百兆光年の彼方へと飛び立ってしまったのをいいことに オメガヘドロンを悪事に利用します。そんなオメガへドロンをうっかり内宇宙に吹き飛ばしてしまった おてんば娘のカーラは 責任を感じて 自ら探しに地球に向かうのですけれど、フェイ・ダナウェイのオスカー級の攻撃にたじろぎます。でもそんなことも言っていられませんので、ミニスカートをチラつかせながら どうにかして 取り戻さうと頑張ります。そんなこんなで 公開当時も今も、観ていて 何故か微妙な感が漂う (物語の筋よりも 学校生活を観ているだけのほうが楽しかったりする) この映画、ミア・ファローが出演していたことを すっかり忘れていました。
つづいて
夜、素っ裸の男性ふたりが とある建物から逃げ出すところから始まります、とある病院の医師が体験する恐怖を描いた スリラー映画 「ボディ・バンク」 を観ています。マイケル・アプテッド監督作品。いつかのニューヨーク、グラマシー病院。ヒュー・グラント似の救急救命士は、運ばれて来た男性が突然に発作を起こしたかと思ったら突然に落ち着いて、会話を交わしたかと思ったら 突然に発作を起こし、急に亡くなって驚きます。その不可思議な亡くなり方に疑問を感じた ヒュー・グラント似は 男性との会話を手掛かりに (止せばいいのに) 真相を探ります。そんなこんなで ヒュー・グラント似が とんでもない目に遭うこの映画、この作品に デビッド・クローネンバーグが出演しているとのことで観始めたのですけれど、なっかなか登場しません。
つづいて
"それ" がうまれるところから始まります、この世に生を受けた "それ" の、それなりな日々を描いた スリラー映画 「スプライス」 を久々に観ています。ビンチェンゾ・ナタリ監督作品。ある日の "ニューステッド製薬" に新種の発明生物 "ジンジャー" を売り込みに行った ふたりの研究者は ちょっとしくじります。"核交換 開発研究所 (Nucleic Exchange Research & Development)" に戻り、遺伝子を組み換えに組み換えて 狂気の研究に取り憑かれたふたりは 研究を急ぎ、とんでもないいきものをうみ出してしまいます。そのいきものは 日に日に (おそるべき速さで) 成長し、彼らは "ドレン" という名前を付けて育てるのですけれど、研究所の中で隠しきれなくなり、研究者の農場に連れて行き、納屋で生活をさせます。といった感じで ひとも何もがどんどんおかしくなっていくこの映画、研究者のひとりが レッド・ツェッペリンの曲を聴いている (っぽい) 場面があるのですけれど、何の曲を聴いていたのかは分かりません。
..
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mukkietkajo-rm417 · 4 years
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猫と暮らした経験のある人と 話していると、 猫の嗜好が 実にさまざまであることに 驚く。   それは食べものにおいても そうだし、 猫じゃらしなどのおもちゃや 行動においても、 例えば Aさんの猫はこれが好きだけど Bさんの猫は嫌がるね、といったようなことがある。 一頭一頭の こだわりのようなものが ちゃんとあるように思うのだ。   袋との向き合い方も、そのひとつではなかろうか。   知人の家の猫が スーパーマーケットのレジ袋の カサカサいう音が苦手だ、と聞いて、 ムッキは好きなのに、猫によって ずいぶん違うんだな、と思ったものだった。   また別の人の猫は 好むレジ袋の色が決まっているのだとか。   ムッキの場合、 レジ袋は 口を開いて そのあたりに置いておくと、 中の匂いを嗅いだり 大きいものなら 中に入ってみたり。 丸めておくと、 ボールのようにして 前脚を使って転がして遊ぶこともあった。   より気に入っていたのが、 紙袋だった。 じぶんがすっぽりと入って 隠れられるような大きさの紙袋が とても好きで、 袋が立ててあると ひょい、と飛び込むようにして 中に入ってすまし顔で座っていたし、 横に倒してあると ズザザーっ!と勢いよく スライディングするようにして入り、 中で香箱をかいてくつろぐことが多かった。   さらには 横に倒してある袋の前を わたしが通り過ぎる瞬間に 前脚でわたしの足をつかまえて びっくりさせる、という 遊びに発展することもあった。   そうしてさんざん盛り上がったあげく、 持ち手部分がどういうわけか 首にかかったり、たすきがけになったりして、 スーパーマンのマントのように 袋が身体にまとわりついて 困る、という顛末に こちらは吹きだしたものだ。   この他、トートバッグや バックパックにも よく入っていた。 ムッキが入った状態で バッグを持ち上げると 一瞬「どこかへ連れていかれるのか」といったような 不安そうな表情をするのが かわいかった。 その後、バックパックは 中で粗相をされてしまう、なんてことも 起こったけれど。   ムッキは傾向として 何かしらに囲まれたり 包まれたりしているのが 好きだった、ということだろうか。 箱や鍋など、仕切られた中に 入るのが好きな猫は 多いような印象があるが、 ムッキはそういう選択肢の中でも 袋状のものを好んだようだ。   ムッキにとって 安全な状態であることが 大前提ではあるが 身近にある、人間の道具と ムッキの行動の関係は 他にもいろいろ おもしろいものがあったように思う。  
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arthur-meursault · 3 years
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ひさびさの日記だよ。
またグダグダくだを巻くと長くなっちゃうから、最近読んだ漫画に点数つけてくね。100点満点だよ。
前から読んでた作品は省いて、最近読み始めたものだけにするよ。
ちなみにダンジョン飯、沈黙の艦隊、火の鳥、ジョジョ、ワールドトリガー、ウォッチメン辺りが95点以上の作品。チェンソーマン、呪術廻戦、鬼滅の刃が90点。ゴールデンカムイが85点、アンデッドアンラックが83点。映像研が80点。
こういう感じで減点方式でやらせてもらうよ。
あ、ちなみに前から読んでる作品はレビューしないよ。
あと買ってある単行本をまだ読んでない作品もできません。
レビューの順番はバラバラだからスクロールして気になるタイトルがあったら読んでね。
・葬送のフリーレン/アベツカサ,山田鐘人
85点
うまい、新しい、面白い。
現3巻で連載中。のっけから点数高めの作品。これは1巻が最強に面白かった。
勇者が魔王を倒してからいく年が経った。1000年以上もの長い長い寿命を生きるエルフが勇者の仲間として(本人としては)たった10年だけの冒険を思い出しつつ旅してく話。まず設定がエモいし、それを料理する手腕もうまい。また魔王勇者ものの設定のアレンジが絶妙で、そこかしこで感心させられる。
2巻以降は新たな仲間を得て再び旅路につくのだが、この展開もなかなか面白い。が、面白さのピークは1巻に詰まっていた。これを超えてくれることを望む。そしたら90点越えも視野だよ視野。ぜんぜん期待できる。この作品は強い。
今後アニメ化などをきっかけに大ヒットしていく作品だろう。すげーぜ。
・嘘喰い/迫稔雄
93点
歴史的大傑作ギャンブル漫画
49巻で完結済み。
全巻買いしたのを20冊ペースで読んでいきました。
面白いねえ。よく作者はこんなこと考えつくなというトリックの数々。途中で先読みは諦めて素直に漠さんの掌で楽しむことにした。
まずなんといっても嘘喰いこと斑目獏のキャラクターが良い。このキャラ一人がこの漫画をここまで成長させた。本当に天才の思考を覗き見ている感覚が味わえる数少ない作品ですよ。彼は訳がわからない天才ではなくて「常軌を逸して観察力に長け、かつ周到」という本質の部分が丹念に描かれてる。
そんなの獏さんにしかできないだろ、という説得力がある。
やってることはババ抜きとかじゃんけんとかポーカーとかなーんも難しくないのに、裏ではこちらの読みを遥かに超えた戦略同士がぶつかり合ってる。
減点ポイントがあるとすれば作者の迫稔雄氏はツイッターのレスバが弱すぎる。
・ハイパーインフレーション/住吉九
76点
なんだこりゃで知的なオモシロさ
ジャンプ+にて6話まで更新中。
若干異世界の入った中世西洋文明にて、迫害される少数民の少年が生殖機能と引き換えに無限に偽札を生む能力を身につけ、資本主義社会に立ち向か���ていく話。なんかもう、説明不要なんだよね。なにが面白いのかよくわからないけど、キャラとか、セリフ回しとか、なんもかんも面白い。
最近読んだ歴史系(歴史ものではない)の漫画ではピカイチの独自のセンスを感じる。単行本で早く読みたい。
・満州アヘンスクワッド/門馬司.鹿子
62点
1巻最高、その後ひどし
現在3巻で連載中。
落ちこぼれの日本兵が満州でアヘンを栽培し裏社会を手中に収めていく話。一巻は問答無用で面白かった。窮地に追い詰められて金を欲する日本兵の青年が、嗅覚と植物の知識を活かして芥子を手に入れアヘンを作る。ダウナーなクライムサスペンスとしてワクワク感がすごかった。でも2巻以降は勢い重視のB級サスペンスになっちゃった。この漫画に求められてるものってそうじゃないと思うんだけど。
本来なら50点以下でもいいけど、1巻めちゃくちゃ面白かったからそのぶん加点。
・逃げ上手の若君/松井優征
72点
さすがの松井
現在3話まで連載中。
松井優征作品はそこまで好きではないのだが、それでもやっぱり面白いし上手い。うまいというか、テクい。うーん。1巻出たらたぶん買うな。
ジャンプに掲載するのに最適な形にオミットされた歴史もの。見習う箇所多々あり。
・ネオ・エヌマ・エリシュ/マミー
62点
緻密な歴史もの
現在全2巻で完結。
ツイッターでアップされていた古代における奴隷の扱いに関するくだりが気になり購入。
完全記憶能力を持つ女子高生が博物館でうっかり古代のピポグリフを読み解いてしまい、魔法の力?で過去に飛ばされ預言者扱いされつつ、魔法の石板の破片を集めて元の世界に戻ろうとする話。
歴史ものとしては豆知識などが横溢してて面白い。舞台も目新しくて楽しい。
異世界転生もの(タイムリープもの)としては微妙。専門性は極めて高いがお話としては上質と言い難い。キャラ作りもハズし演出など頑張ってはいるのだがもう一歩といったところだ。
ところで本作は2巻が電子書籍でしか発売されてないので渋々全巻電子で購入した。売れなかったら最終巻とか紙本で出さないやつ、本当に嫌い。
・四ツ谷十三式新世界遭難実験/有馬慎太郎
73点
奇才が描いた異世界探訪もの
現在全1巻で連載中(休載中?)
ワープ技術を開発した天才研究者四ツ谷十三は性格がとにかくねじ曲がっており、他人が苦しむ様を見るのが大好き。そんな彼の弟妹はいつも苦労させられていて……そんな導入から四ツ谷が弟妹と友人2名を全く知らない惑星へ放り込んで置き去りにする『いたずら』から物語ははじまる。転送先はワープ技術の元ネタとなった特殊なワープ生物が生息する未知の惑星。帰る方法はワープ生物を捕らえること。地理も生態系もなにもかもが常識離れしたダンジョン的異世界で彼らの5人のサバイバルがはじまった……5人というのは四ツ谷もうっかり帰りそびれたからである。というあらすじ。
長くなったが、この話のキモは四ツ谷十三というキャラクターなのだ。
天才であり度を越した皮肉屋で楽天家でドジな『いたずら』好き。かといって人を真顔で殺すよくある極悪人ではなく、あくまで度を越した嫌がらせ程度。そんな四ツ谷と四人のメンバーがつかず離れずで異世界を探索していく、これが面白い。
ただし欠点としては、異世界探訪ものとして突出した面白さがないということ。設定はかなり緻密なのだが、どことなく既視感が漂う。また異世界で意思疎通可能な生物が出てこないので人間ドラマにも寄与しないし、仲間内も基本仲良しなので四ツ谷十三以外のキャラ同士でドラマが生まれない。
ただし1巻のオチに当たるくだりでは少し息を飲まされた。上記の減点ポイントは要するに序盤だからで、これからどんどん面白くなっていくのだろう。しかし2017年以降続刊が出てない…打ち切られたか廃刊したのかなんなのか。無念。
・攻殻機動隊/士郎正宗
95点
天才が描いたアウトローガンアクション
全3巻(1〜1.5〜2)で完結済み
説明不要の傑作。
僕がいうことなんかないかな。本作は岡田斗司夫のYouTubeチャンネルで紹介されてて興味を持った。
いやー面白い。当然SFとしても面白いし、アウトローものとしても古臭くて面白い。そのチグハグ感がたまらない。
SF的ギミック描写が今なお古びていない、というより示唆的であるというその点は素直に凄み、賞賛する。
押井守が才能の大半を費やしたのも理解できる。庵野秀明や宮崎駿が褒め殺すわけだ。
傑作!
怪獣8号/松本直也
70点
普通
全1巻で連載中
普通だなあーー……普通にうまいし普通に面白いし大衆ウケしそうだなあー……。俺としてはそんな惹かれるものはなかった。
作家として気になるポイントは、本作の見開きの作り方がウェブにも紙にも対応している、ということらしいのだ。見開き漫画としてドバーンと一枚絵をただ描くのではなく、一枚1コマの情報量を意識して描くと。それが縦スクロール漫画にも対応してるというのだ。面白い。勉強になるなあ。
抜刀/ザビエラー長谷川
45点
キメ絵はすごい、それ以外が……
全2巻で連載中
作者のザビエラー長谷川さんはすごい人なんである。そのすごさは抜刀の1巻巻末に掲載されている「僕はアナタに殴られたい」という漫画を読めばわかる。嘘喰いの顔面ドアップ演出をさらに力強く汗臭く荒削りにしたようなど迫力の『顔』。これを見るだけで惚れ惚れしてしまう。
他にもストーリーの山場で銀杏BOYZの歌詞をそのままオノマトペのように叩き込む。音楽を漫画化したものとしてこれ以上の圧がありえるだろうか。ロックンロールだ。嫉妬する。
だが一方で、この作者さんに連載は難しいんじゃないのか、長編構想はできないのでは?とも感じていた。
キャラクターのバリエーションは多いわけではないし、世界観や凝った展開で魅せることはできるのかどうか。
ストーリーも作れるのか。
あと、根本的に画力はどうなのか。
圧のある顔面に一点特化された画力が連載漫画の強度を保てるのか?
で、その懸念が全部当たったのが本作。
45点は正直あげすぎかな?と。
20点でもいいくらいだ。それくらい本作はひどい。背景はおろかキャラの画力すら伴っていない。お話に関しては素人以下といってもいい。
でも1巻巻末についてく��読み切り『僕は〜』の衝撃にはそれを補ってあまりある価値がある。
そういうわけで25点上乗せして45点です。
最果てのソルテ/水上悟志
73点
ああ、これが水上悟志だ
全1巻で連載中
水上悟志は好きな作家だ。何が好きって、作品がじゃない。作品はとにかくうまい、うまいと思う。だが最高傑作の惑星のさみだれも僕にはあんまり合わなかった。
すごくわかりやすい作家なのだ。そして優しいのだ、水上悟志は。そこが好きだし、だからこそピンとこないのかもしれない。
いうなればコロコロの冒険漫画を200%上質にしてすこしビターにチューニングしたような、そんな世界観なのだ。そして僕はそういう作品があんまり好きではない。この持ち味は石黒正数にも通じる。彼らは藤子・F・不二雄の影響が多大なのだろう。そして藤子先生はそんなに好きでない。ドラえもんとかも、子供の頃あんまり面白いとおもってなかった。僕はパーペキにブラックジャック派だった。手塚治虫派だったのだ。
それでも僕は水上悟志が好きだ。尊敬してる。こんなにも縦横無尽に自分の描きたいものを描き切れる人はいない。こんな作家になりたい。
だから追いかけますよ、水上先生。
九国のジュウシ/西公平
75点
なんじゃこりゃ〜ヘンテコ〜な歴史もの
全2巻で連載中
作者があの『ツギハギ漂流作家』の西公平だという。何が嫌いかよりなにが好きかで自分を語れよ!という。俺によく効くセリフである。
そんなことまったく知らずに購入し、読了し、感想を呟いた。よかった、それで。おかげで本作は『打ち切り漫画家が描いた妙な作品』というレッテルでは済まされない奇妙な魅力を持ち得たからだ。
戦国時代。主人公の十四郎はニホンオオカミに育てられた野生児。超人的な強さを持ち、戦場を育て親の母オオカミの狩場としか認識していない。そんな彼が大友家家臣であり岩谷城主である高橋紹運、その息子で戦国と江戸を跨ぐ傑物・立花宗茂と出会い、彼らの運命を少しずつ変えていく(史実とは変わらないケド)という。
いわゆるメアリー・スーものである。
とにかく面白いのは主人公のチートじみた強さ……ではなく。
濃いキャラ群である。主人公の十四郎は狼に育てられたため人間を冷めた目で見ており、戦場も「弱い同種が争ってるな』程度の認識しかない。この冷め方、突き放し方が面白い。
またとぼけたハゲだがそこそこ強く優れたリーダーである紹運、軟弱だが十四郎の修行を経て覚醒していく宗茂、その許嫁である性悪だが憎めない誾千代、さらにはたびたび出てきては十四郎に首をスポスポ吹っ飛ばされるモブたちまで……全員キャラ立ちしてる。
そして時代考証もしっかりしている。最初はこの手の歴史物に詳しい新人の作品かと思ったほどだ。巻末を読むと一から調べたらしい。なるほど。
そんでアクション描写だが、なんだろうな、これは。もうまさに……すポポポーンという感じで人が死んでいく。かといって迫力がまったくないわけではなく。刃牙と榎本俊二を混ぜたような。
……もう読んでいただきたい。
面白いんだよお〜!
仄見える少年/後藤冬吾,松浦健人
65点
普通のジャンプ漫画じゃ
全2巻で連載中
なんかもうあんま言うことないな……実は一巻だけで読むのをやめてる。呪術廻戦に影響されてるのはもちろんわかるんだが、呪術で面白いのはあの過剰とも言える世界観を覆う悪意と殺意、高度な駆け引きを要求される戦闘描写、そして残酷な世界を打ち破り、時として叩きのめされ、それでも立ち上がる愉快で軽快で型破りなキャラたちなのだ。それがないときちゃあもう……なんかブリーチが連載してた頃のジャンプ漫画読んでるみたいだったな。
メダリスト/つるまいかだ
70点
普通の青年漫画、絵が良い
全1巻で連載中
もうあんまり言うことないのだが、幼女と兄ちゃんという組み合わせで買った。アフタヌーン系にしては珍しくロリらしいロリキャラだったので。中身は普通にアスリート漫画だったな。絵はめちゃくちゃうまいし華がある。ヒットしてもおかしくないな。ブルーピリオドもそうだけど、アフタヌーンは俺が興味ない面白い漫画を作るのがうまいな。
レベルE/冨樫義博
85点
面白いけどさすがに古びてる
全3巻で完結済み
ハンターハンターなんだよなあ、これ。面白い。
あんま言うことねえや。個人的にはそんな気に入らなかった。暗黒大陸編のほうが百倍おもしろい。
でも技術点で85点もってくのはやっぱ冨樫おかしいよ。無敵素敵。
終わりの国のトワ/上田完
72点
良質!
全1巻で連載中
この世界から失われた言語と『あるもの』を求めて古代ローマ的ファンタジー世界観を旅する若者の話。
話は『あるもの』の正体とそれを突き詰めるところに向かっていくのだが、この設定が面白い。
メタ的にいうと、BLというジャンルをこういう形に落とし込んでくるのか!といったような。萩尾望都だなあ…。
まだ大きな山場はないけれど、ゆったりと3巻ぐらいかけた中編として読みたい作品だ。
絵も美麗。
続刊が楽しみである。
そのへんのアクタ/稲井カオル
90点
もう好きすぎますよこの世界観
全1巻で連載中
宇宙生物による海岸からの侵攻がはじまった世界。とてつもない強さで敵を打ち倒し人類を救う、『終末の英雄』と呼ばれた男がいた。彼の名は芥。人々は彼に続いて立ち上がり………その数年後、人類はなんとなく平和を取り戻していた。宇宙生物は相変わらずやってくるが対処法がマニュアル化されてるため誰でも倒せるようになった。もはや英雄は必要ない。というわけで思春期の大半を怪物退治に費やしたばかりに人間性と社交性を失った英雄が鳥取に左遷される場面から物語ははじまる。
シリアスな世界観を下敷きにしたコメディ作品。なにより情報量マシマシのギャグがたまらん。
それがいちいちキャラ立ちに繋がっている。
無駄なキャラクター、不要なキャラ描写が一切ないタイトでキレキレの構成と、『終末も回避できたしゆる〜く生きていきましょう』というゆるゆるアポカリプスなテーマがなぜだかベストマッチ!
全キャラ好きじゃー。打ち切りはやめておくんなまし。無限に読みたいんだ。
宙に参る/肋骨凹介
75点
良質な宇宙SF最前線
もともと宇宙SFものというジャンルはそこそこ好きで、あさりよしとお作品とか主要なものはだいたい買ってある。この宙に参るもそうした系譜の作品だ。
この手の作品の特徴として、まず知識量がハンパではない。つぎに、ストーリーよりも考察第一。そして、考証や設定に限らずキャラクターの死生観や着眼点が目新しい。最後に、キャラがなぜか全員ドタバタしがち。
本作もこれらの課題?的なものをしっかりクリアしている。こういう作品はいつの時代も作られていかねばならんと思う。まあ、宇宙SFを義務感で描く人だーれもおらんだろうな。それでいい。
出版元が大手ではないらしいので頑張って続いてくれ。人気出て欲しいなあ。
ドゥームズデイ・クロック/ジェフ・ジョーンズ(脚本),ゲーリー・フランク(作画),ブラッド・アンダーソン(着色)
85点
ヒーローものとしてのウォッチメンの決着
ウォッチメンの続きをやってやろうという、ヒーローものを好む人間なら誰しも一度は夢見る大海を目指したコミック。
ロールシャッハの手記により再び崩壊の危機に面したウォッチメン世界。彼を再生してもらうべくドクターマンハッタンを追いかけロールシャッハ二代目とオジマンディアスが手を組んでDCユニバース世界に飛び込む……。
この設定だけでワクワクさせられるが、端々の描写もいちいち秀逸。
ジョーカーやバットマンとロールシャッハのやりとり。
ドクターマンハッタンVSヒーロー総当たり戦で圧倒的な強さを見せつける我らが青ハゲ超人(ついでに元ネタのキャプテンアトムも倒していく)。
マンハッタンとスーパーマンがもし出会ったら?これをまさに『完璧に』描き切るとは……ジェフ・ジョーンズ恐るべし。
原作のような圧倒的カリスマ性を帯びることはなかったし、もちろんそんなことは期待していない。それでも本作は十分に成功したヒーロー漫画だった。
ヒーローに鮮烈な負の疑問を投げかけ、陽炎のように消えていった『ウォッチメン』。
その疑問に終止符を打つのもまたヒーローなのだ。
アメコミの底力を見せられた気がする。
以上、最近読んだ作品の個人的レビューでした。
つまらない作品を買うことは基本しないので点数高めだな。といっても異世界転生もののしょーもない作品も一巻だけ買ったりしてるのだが、まあ当たりはそうそうないよねえ。
日記っぽいことも書いておくか。
ここんところは資料本とかハードカバーをパラパラ読むことが多い。漫画の資料本はバカスカ買い漁るタチなので。
漫画、わりと買ってるつもりだったけど、思ったより新規参入作品に手をつけてなかったな。
連載中で追いかけてる作品は
・ゴールデンカムイ
・ワールドトリガー
・呪術廻戦
・チェンソーマン
・ハンターハンター
・アンデッドアンラック
・亜人
・映像研には手を出すな
・ハクメイとミコチ
・ダンジョン飯
・空母いぶき(シリーズ)
・デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション
・ブルージャイアント(シリーズ)
・ゴールデンゴールド
・上野さんは不器用
・キルミーベイベー
・ねえピヨちゃん(あ、これ最高)
・ヒストリエ
・大ダーク
・ドリフターズ
この20作品かな。ハンターとかドリフは全然新刊でないけど、それでも毎月なにかしら新刊買ってる気がする。
他にもいろいろ読んだ気がするけどこの辺でやめとくか。
最後に、購入したけどまだ読み切ってない作品を下記しておく。
・カムイ外伝
・ミステリと言う勿れ
・不滅のあなたへ
・銃座のウルナ
・ブルーピリオド
・ヴィンランド・サガ
この辺かな。
まあ頑張ってそのうち読みます……。
それではまた。
2月の日記でした。
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米軍の弱体化
 いざとなったら米軍が助けに来てくれる──。そんな戯言を言える時代は過ぎ去りました。いまや米軍を〝スーパーマン〟のごとく頼ることはできません。
 米軍は現在も世界最強の軍隊ですが、その力はこの20年で低下しています。また中国軍が急激に力をつけ、いまやアジア太平洋地域のパワーバランスは逆転しつつあるのです。
 現に8月、シドニー大学米国研究センターによる報告書では、米国は太平洋における軍事的優位性をすでに失っており、同盟国を中国から防衛するのは困難になる恐れがあると警告しています。
 冷戦の真っ只中だった1980年代、アフガニスタンを侵略し、北海道をも奪おうとしたソ連に対して、当時のレーガン政権は圧倒的な軍事力と経済力を背景に、日本やドイツなどの同盟国と連携して立ち向かいました。「侵略は許さない」という態度を示すだけでなく、軍事力を徹底的に強め、ソ連を心理的に屈服させようと考えたのです。その戦略は的中し、ソ連は侵略を断念。冷戦は終結しました。
 その後、米国は国内問題に専念しようとしますが、9.11同時多発テロが起こります。米軍の戦略は「テロリストたちをやっつけない限り、米国の平和は守れない」と主張するネオコン勢力に引きずられ、ソ連や中国といった「大国相手の戦い」から「テロとの戦い」へとシフトしました。米軍の役割が「正規軍との戦い」から、イスラム過激派らのテロを防ぐことに変わったのです。この戦略転換が、今日の米軍弱体化を招く一つの要因となりました。
 ところが、米軍がいくら中東の紛争に関与しても平和と安定は訪れず、紛争は拡大するばかり。兵士たちも自爆テロなどで死傷し、国民の不満も高まった2009年、「対外戦争で米国の若者を殺さない」と主張したオバマ〝民主党〟政権が誕生します。
 オバマ大統領は「米国は世界の警察官ではない」と広言し、急激な軍縮を実施。世界の平和と安定を維持するための努力も怠(おこた)りました。米軍関係者が自嘲的に〝米国封じ込め政策〟と呼んでいたのが印象的です。
 息子ブッシュ〝共和党〟政権時代の「テロとの戦い」への方針転換と、オバマ〝民主党〟政権による〝米国封じ込め戦略〟によって、米国の軍事戦略から中国やロシアの脅威は軽視され続けてきました。特に急速に国力をつけた中国に対しては、国内のパンダハガー(Panda Hugger:パンダを抱擁する人)と呼ばれる親中派によって、軍拡に対応するどころか、中国と組んでテロを防ぐ方向に誘導されていったのです。
 かくしてこの20年間、政党は関係なしに、米国は「世界各地のパワーバランスを維持しながら紛争を抑���する」というレーガン政権の外交・安全保障戦略を見失っていました。
 思い返してみれば米軍は1991年の湾岸戦争以来、正規軍と血みどろの戦争をしていません。いまの幹部も正規軍との戦争経験がない人がほとんどで、正規軍、しかも大国の正規軍との戦争をできるのか、米軍内でも多くの人が不安を持っている実情です。
同盟国を守る「能力」の低下
 危機感を抱いたトランプ大統領は政権発足後、「国家安全保障戦略」で中国とロシアを「現状変更勢力」、いわば〝敵〟として位置づけました。さらに「国防戦略2018」でも中国を念頭に、「大陸間角逐」こそ最大の脅威であると再定義し、軍事費を毎年7兆円程度増やして懸命に軍拡しています��大国との戦争を念頭に置いた軍事戦略に回帰させたのです。息子ブッシュ政権以来となる国家戦略の全面的な転換でした。
 トランプ氏が当選した直後のマスコミの論調を思い出してみてください。「トランプは安全保障の素人だ」「孤立主義を採用しアジアへの関与が失われ、日本も危うい」などと不安を煽(あお)っていたでしょう。実体は正反対で、トランプ政権はまともな対外政策に回帰させたに過ぎないのです。
 しかし一度、軍縮した影響は計り知れません。まず国防産業が衰退しています。トランプ政権は現状から80隻増となる350隻の軍艦をつくると明言しましたが、製造を急いでもつくり終えるのは2050年になると言われています。そこでアジア太平洋地域に兵力を優先的に振り分けるべく、トランプ政権はシリアからの撤兵などを断行したわけです。
 2019年10月27日、米国特殊部隊の奇襲作戦によって、ISの指導者アブ・バクル・バクダディが死亡しました。この作戦についてトランプ大統領の発言と記者会見の内容がホワイトハウスより発表されましたが、それを読むとトランプ大統領は「私は兵士たちが(シリアやトルコから)家に帰ってほしいし、何か意味のあることと戦ってほしい」とはっきりと言っています。トランプ大統領は限られた兵力を「意味ある戦い」に振り分けたいと明言しているのです。
 さらに米国のインテリジェンス能力も落ちていて、トランプ政権は必死に立て直しを行っています。オバマ政権時代、予算削減のため情報収集の担当者を次々とクビにして、情報収集体制はボロボロになりました。平壌の空爆と金正恩の「斬首作戦」が実行されなかったのも、インテリジェンス能力の低下によりミサイルや核が保管されている地下の軍事秘密基地、さらに金正恩の居場所や本人確認のDNA情報の入手ができなったことが理由の一つだと言われています。
 いまもマスコミでは「トランプは日本を守る気がない」「同盟関係を重視していない」との声が支配的ですが、このようなトランプ大統領の姿勢は「意志」ではなく、「能力」の問題なのです。トランプ大統領がいくら同盟国を守りたいと思ったところで、現実に同盟国を助ける能力を失いつつあるというのが正しい見方でしょう。
 もちろん、圧倒的な核戦力によって中国軍が米軍に手出しできないのは事実で、日米同盟は「抑止力」として機能しています。しかし、いまや米軍が「通常兵器」で中国に対抗できなくなりつつあるという現実を踏まえ、同盟国である日本は防衛体制を全面的に見直さなければなりません。
「在韓米軍不要論」の深意
 もう1点、日本が直視すべきなのは米韓関係です。
 米国側は韓国に対する嫌悪感がこれまでにないほど高まっています。日米間で北朝鮮をめぐる協議をしているときも、「慰安婦問題で日本は謝罪をしていない」「日本大使を韓国に戻さないのはおかしい」と難クセをつけてくるのですから当然です。
 米国は七十年前、韓国の赤化を防ぐために朝鮮戦争を戦いました。その記憶がある米軍の幹部たちは、「我々は北朝鮮から韓国を守ろうとしているが、もし韓国で被害が出たら〝米軍のせいで犠牲になった〟と言ってくるに違いない。こんな連中を助ける必要があるのだろうか」と思い始めているのです。
 米国も当面は韓国への影響力確保の観点から米韓同盟を維持していくでしょうが、米軍を韓国に駐留させておくリスクが高まってきていることも無視できません。
 戦闘機などの整備の一部は現地、つまり韓国企業が担いますが、文在寅政権は発足直後、北朝鮮のスパイを取り締まる国情院(国家情報院)の長官に極左の徐薫氏を起用しました。その結果、北朝鮮のスパイを取り締まる機能は麻痺し、韓国企業には労働組合を通じて北朝鮮のスパイが入り込んでいると思われます。そうなると、もはや韓国企業に在韓米軍の艦艇や戦闘機などの整備を任せることはできません。
 軍事戦略面からも、米軍が韓国に駐留する必要性は低下してきています。米国にとって最大の脅威は、中国海軍のSLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)です。いまのように軍事バランスが不均衡なままでは、SLBMを搭載した中国の原子力潜水艦が太平洋へ進出し、米国本土を核攻撃できるような状況が生まれかねません。すでにそうなっているという分析さえあります。このままでは、核戦力の優位すら危ぶまれることになります。
 そこで日本・ベトナム・フィリピンに地対艦ミサイルを配備し、中国海軍を抑え込む「ミサイル・バリア構想」を在韓米軍が担う方向で議論が進んでいます。在韓米軍の一部がベトナム、フィリピンなどに展開していく、という話です。台湾海峡危機に対応するためにも、限られた部隊を韓国に置いておくよりは日本に戻し、日本・台湾ラインで中国海軍を抑え込んだほうが効果的と考えられています。
圧倒的な物量不足
 冒頭でも指摘しましたが、とにかく米軍はいま、中国軍と比べて物量で劣勢に追い込まれているのです。
 北朝鮮漁船による瀬取り、台湾海峡や尖閣諸島など東シナ海の問題、南シナ海における「航行の自由作戦」を主として担当するのは、駆逐艦です。現在、これらを担う米海軍の第7艦隊の駆逐艦はわずか8隻、潜水艦を含めても艦艇は70隻しかありません。日本の海上自衛隊の兵力は135隻で、日米両国の兵力を合計すると約205隻となります。
 一方、中国海軍の駆逐艦は公表しているだけで33隻、潜水艦を含めれば750隻あるといわれ、艦艇の数だけを見ても中国の兵力は日米両国の約4倍もあるのです。
 しかも中国は「ロケット軍」というミサイル専門部隊をつくっていて、いわゆる〝空母キラー〟といわれる対艦弾道ミサイルなどを次々に開発しており、その膨大な、かつ高性能のミサイル攻撃を仕掛けられたら、現在の日米両国のMD(Missile Defense:ミサイル防衛)体制ではとても対応できません。
 昨年来、英国・フランス・オーストラリア・ニュージーランドなどが南シナ海と東シナ海に軍艦や飛行機を派遣しているのも、米国一国では中国海軍を抑止できないからだと見るべきでしょう。
「ハイブリッド戦争」に備えよ
 中国の軍拡の源は、潤沢な資金です。資金が枯渇(こかつ)すれば軍の整備ができなくなり、動かない戦闘機や艦船が増える。物量で劣っているのなら、まずは貿易戦争で経済力を徹底的に奪うしかない──米中貿易戦争は、物量で劣る米国の〝時間稼ぎ〟という側面もあります。
 またトランプ政権が最も警戒しているのは、中国の「ハイブリッド戦争」です。ハイブリッド戦争とは、電磁波、プロパガンダ、サイバーなど、ネットワークや通信を破壊する手法で2014年、ロシアがクリミア半島を占領したときに用いられました。ウクライナの国会議員の携帯電話を使えなくさせたり、フェイクニュースを流したりして抵抗能力を徹底的に排除したのです。
 実際に習近平政権は台湾などを念頭に、ハイブリッド戦争を実行するため、準備を進めています。2015年12月、人民解放軍の大改革を行い、陸海空とロケット軍の4軍に「戦略支援部隊」を加え、5軍体制としました。戦略支援部隊は通信機能を麻痺させるために通信の基幹部分を抑えたり、プロパガンダを行う専門部隊で、ハイブリッド戦争遂行のために創設されたのではないかといわれています。
 ハイブリッド戦争に対抗するには、敵国の通信技術が自国に流入することを防ぐ必要があります。だからこそトランプ政権は徹底してファーウェイを締め出しているのです。さすがに防衛省は『防衛白書』などで中国のハイブリット戦争について注意を喚起していますが、日本の経済界の反応は鈍いと言わざるを得ません。
 今年はトランプ政権が宇宙軍を創設する法案を提出したことも話題になりました。これも中国の軍拡に対抗するものです。中国はミサイル戦や通信戦を念頭に、宇宙軍を強化しています。中国の宇宙空間での覇権を許してしまえば、いざというとき米軍の通信機能は麻痺させられ、中国の攻撃に全く対応できなくなってしまうのです。
日本海の争奪戦
 マスコミが大々的に取り上げることはありませんが、日本海の争奪戦はすでに始まっています。
 東シナ海では中国の軍艦や公船による尖閣諸島周辺への領海空侵犯が常態化、中国軍機を対象とした航空自衛隊のスクランブル(緊急発進)回数は過去最多を更新しようとしています。
 日本海では2017年、対馬海峡を中国軍機が初めて通過し、昨年度は7回通過、過去最多を更新しています。2019年に入ってからは中国軍機とロシア軍機が竹島上空を合同飛行し、ロシア軍機は領空侵犯しました。そして空自機と韓国軍機がスクランブルしています。
 そんななか、韓国の国防費が日本の防衛費を上回ったというデータが公表されました。経済不況に苦しんでいるにもかかわらず文政権は国防費を増やし、昨年は日本が約5兆3999億円、韓国が約5兆5310億円と初めて追い抜かれました。
 さらに「緊張緩和」と称して38度線に配備していた韓国軍を減らし、『国防白書』からも「北朝鮮は主敵」という文言を削除、来年度の国防予算には「周辺国に対抗する戦力を確保する」という項目を新設しています。「周辺国」には当然、日本も含まれます。文政権は「李承晩ライン」の復活を狙っているでしょう。
 1952年、当時の李承晩大統領は国際法に反し、竹島も含む漁業管轄権を一方的に主張しました。韓国はその後、日本と国交を回復する1965年までに約4000人の日本人漁師を拘束し、8人を死亡させています。先日、鹿児島に出張した際に李承晩ラインで拿捕された枕崎の漁師の親族の方とお会いしましたが、拿捕された漁師たちはヒドい虐待を受けたと聞きました。
 今後、文政権は日本の漁船や輸送船への嫌がらせを行い、尖閣と同じように「サラミ戦略」で対馬海峡を含む日本海を〝韓国の海〟とすべく、動き始めるでしょう。
 一方、日本海の豊かな漁場である大和堆では北朝鮮漁船が違法操業を続けています。そしてその北朝鮮漁船をロシアが拿捕した──すでに韓国、北朝鮮、ロシア、そして中国による〝日本海の争奪戦〟が始まっているのです。
 一体、どれほどの人が、日本海が尖閣諸島海域のような「紛争海域」になると想定しているのでしょう。「北朝鮮の違法操業はけしからん」程度の認識のままでは、ますます危機に追い込まれていくことになります。
継戦能力低き自衛隊
「日本の自衛隊は優秀だから、韓国軍相手ならば大丈夫」という声も聞かれますが、もし一触即発の事態になったとき、憲法9条に縛られた自衛隊法の解釈では初動の遅れでやられてしまうでしょう。
 実際に2016年には元空自航空支援集団司令官の織田邦男氏が、東シナ海上空で中国軍の戦闘機が空自機に対し「攻撃動作を仕掛け、空自機がミサイル攻撃を回避しつつ戦域から離脱した」とする記事を発表しました。攻撃動作を仕掛けられたことは、冷戦時ですらありませんでした。
 事実関係は防衛省幹部も大筋で認めたようですが、萩生田光一官房副長官、河野克俊統合幕僚長(ともに当時)はこれを否定しました。あくまで推測ですが、空自機が攻撃動作を仕掛けられながら戦域から離脱したことが判明すれば、同盟国である米国から「何という弱腰」と批判されることになるからだと思われます。
 しかし中国の戦闘機と日々向かい合っている空自としては、攻撃動作を仕掛けられた場合に「戦域を離脱し領空侵犯を容認する」のか、「阻止するために反撃する」のか、政府に方針を決めてもらわなければ困ります。だからこそ、あえて情報を漏らしたのかもしれません。
 領空侵犯を容認したら、「領空侵犯しても反応してこなかった」と中国に制空権主張の根拠を与えることになります。「撃墜もやむなし」と指示するには国際的な世論戦で負けないための宣伝能力の強化、日米連携の深化、敵基地攻撃能力の保持が不可欠です。
 中国は「世論戦」を重視し、米国をはじめ主要先進国に中国が有利になるようなニュースを流す体制をつくり上げています。予算は1兆円とも言われ、米国のケーブルテレビで中国政府が作成したニュースを流したり、ニューヨーク・タイムズには中国共産党の機関紙『人民日報』の英語版が織り込まれているほどです。
 一方、慰安婦問題という例を挙げるまでもなく、日本の対外宣伝力の弱さは知られています。韓国に対する「ホワイト国除外」でも、広報不足により国際社会では「日本が経済力で劣る韓国をいじめている」と報じられていたほどです。いまの状態で中国や韓国との間で紛争が起これば、日本は「悪者扱い」される可能性が高いと言わざるを得ません。
 それだけでなく、中国は「日本政府から戦闘を仕掛けられた」と宣伝し、ミサイル攻撃を仕掛けてくる可能性すらあります。事実、米国務省の「中国に関する年次報告書2014」では、中国は短期激烈戦争(ショート・シャープ・ウォー)として「大量のミサイルを短期間に日本列島に発射し、米国の助けが来る前に日本を降伏させる」というシナリオが検討されているほどです。
 日本はMDシステムを導入していますが、これだけで日本全土を守れるわけではありません。MDシステムは2段階に分かれていて、第1段階ではミサイルが大気圏にいる間に海上自衛隊のイージス駆逐艦が察知し、迎撃します。第2段階では、イージス駆逐艦が撃ち漏らしたミサイルを大気圏突入段階で空自の迎撃ミサイル、ペトリオットPAC-3で対応する仕組みになっています。
 問題は第1段階では日本列島全体をカバーしていても、第2段階になるとPAC-3を配備している半径数十キロしか守れないことです。つまりPAC-3が配備されていない札幌を除く北海道、青森を除く東北、新潟などの日本海側、中国、四国、南九州はミサイル攻撃にまったく無防備なのです。
 そしてそもそも防衛費の関係で在庫を抱えておらず、対応する迎撃ミサイルの数も足りていません。ミサイルだけでなく弾薬や燃料も不足していて、元自衛隊の幹部が言うには「おそらく海上自衛隊の護衛艦などが戦闘状態に入ったとして、戦い続けることができるのはせいぜい十数分だろう。自衛隊の基地が相手から攻撃を受けずに戦い続けることができたとしても1カ月持つかどうか」とのことでした。
トランプを救った安倍外交
 米軍の弱体化と中国の軍事的台頭、米韓同盟の変質──日本を取り巻く安全保障環境の変化に、安倍政権はどう対応しようとしているのでしょうか。まずは外交戦略です。
 トランプ政権は当初、中国に対抗するためにロシアと組もうと考えました。ところが関係改善は進まず、アジア諸国と関係を強化する方針に転換します。しかしフィリピンのドゥテルテ大統領は反米、ベトナム戦争の記憶があるベトナム、さらに核武装に踏み切ったインドなどとも関係は良好とはいえません。さらに「一帯一路」による買収工作で、中国批判を口にできない国も多くなっていました。
 途方に暮れていたトランプ政権に救いの手を差し伸べたのが安倍首相だったのです。安倍首相は第二次政権が発足した2012年12月、英文で「アジアの民主的セキュリティ・ダイヤモンド構想」という英文の論文で、日米同盟を広げて東南アジアやオーストラリア、インドにいたるまでの連携網を構築する構想を発表しました。
 この構想に基づき「地球儀を俯瞰する外交」で当該国との関係を深化させていったのです。特にインドとは同盟関係と言えるほど良好な関係を保っています。
 一昨年、アメリカで会った米軍の元幹部は「セキュリティ・ダイヤモンド構想がなければ、南シナ海や東シナ海での中国の横暴はさらにひどく、紛争が勃発していたかもしれない」という認識を持っていました。
 安倍首相がトランプ大統領とゴルフをラウンドしたり、トランプ大統領が安倍首相の誕生日を祝う姿に「アメリカの言いなり」「対米従属」と批判する向きもありますが、安倍外交が米国の大統領から頼りにされていることの証明です。
 トランプ政権と日本との関係が良好でなければ今頃どうなっていたことか、想像するだけでゾッとします。
 こうした戦略的な外交ができたのは安倍首相個人の資質だけでなく、政治の仕組みを抜本的に変えたことも一因です。第二次安倍政権は、発足と同時に日本版NSC(国家安全保障会議)を創設し、軍事・外交・インテリジェンスを連動させた安全保障戦略をつくる体制を構築しました。
内閣人事局は「官僚いじめ」か
 これまで日本の安全保障戦略は、防衛省が策定してきました。しかし霞が関で防衛省は3流官庁といわれていて、防衛庁時代は他省庁から相手にされず、防衛費の折衝すら直接財務省とできなかったほどです。
 しかしNSCは内閣総理大臣直轄なので、安全保障戦略の主導権は官邸に移動し、ほかの省庁を巻き込んで安全保障政策を策定できるようになりました。そのような意味で、この改革は画期的といえます。
 防衛、安全保障は防衛省の管轄と思われるかもしれませんが、住民保護や通信なら総務省、軍需産業による武器・弾薬の補給なら経済産業省、自衛隊の移動や戦闘機の離着陸なら国土交通省、戦闘によるけが人の対応なら��生労働省……基本的にすべての省庁に関わっています。
 NSCの話になると出てくるのが「内閣人事局」です。マスコミは内閣人事局を安倍政権批判の道具にして「官邸が好き勝手やるためにつくられた」「役人いじめ」というのですが、それは霞が関の現実を知らない人の謬論です。
 内閣人事局は総合的な国家戦略を策定するための〝道具(ツール)〟にすぎません。さらにいえば、国益を考える有能な官僚を守るための道具です。
 官僚たちにとって、守るべき最大の原則は「前例踏襲」──先輩たちが行ってきたことを守り、否定しないこと。これこそ出世の必須条件です。しかし「前例踏襲」では肝心の「国益」が守れないことも多い。
 そんななか、安倍政権が内閣人事局をつくったことで幹部官僚人事を左右できるようになり、おかげで「国益のため前例を変えたい」と考える幹部官僚たちは上司に対し、「内閣人事局のせいで官邸からの指示には逆らえないので、やむを得ず先輩たちのやってきたことを改革します」と〝言い訳〟ができるようになりました。官邸が〝悪者〟になることで、各省庁の「前例踏襲政治」を改革しようとする国益重視の官僚たちを守ることができるのです。
「省庁縦割りの前例踏襲政治」から「内外情勢に機敏に対応できる国益重視の政治」へと官僚機構を変えるための道具が、NSCと内閣人事局というわけです。
令和の「富国強兵」を
 NSCといえば9月、2つの大きな動きがありました。
 まずNSCの実務部隊であるNSS(国家安全保障局)局長が外務省出身の谷内正太郎氏から、警察庁出身で首相側近の北村滋氏に変わりました。北村氏はインテリジェンスのプロで、拉致被害者奪還のためにウラで動き回ってきた人物です。
 この人事はトランプ政権の方針と関係しているでしょう。トランプ政権はインテリジェンスに軍とCIAを使っていて、国務省をあまり関与させていません。というのも、国務省はパンダハガーだらけで情報がすぐ中国に漏れてしまう恐れがあるからです。国務長官にCIA出身のポンペオ氏を起用していることからも、トランプ大統領が国務省の官僚たちを信頼していないことはわかります。
 一方、日本で国務省のカウンターパートは外務省なので、トランプ政権は外務省や外務省出身の谷内氏にできるだけ情報をわたさずに、内閣情報官だった北村氏にわたしていたという噂(うわさ)を米軍関係者から何度なく聞かされました。
 外務省は谷内氏の後任にも同省出身者が就くことを期待し、谷内氏もそれを希望したようですが、外務省は外されることになりました。
 この人事について朝日新聞は「官邸主導が強まる」「官邸にノーを言う人が少なくなる」という論調の記事を掲載していましたが、外務省は自分たちがNSCの主導権を握りたい、朝日もパンダハガーが多い外務省に担わせたいという意志が伝わってきます。
 安倍政権としては北村氏をNSS局長に据えることでインテリジェンス重視を明確にし、トランプ政権との連携をさらに深めようとしているのでしょう。とはいえ、外務省などの抵抗が予想され、予断を許しません。
 もう1つは、NSSに技術流出や産業スパイに対応する専門担当部局として「経済安全保障部門」を設置するという報道が出たことです。これまで技術流出や産業スパイに関しては経済産業省が外為法(外国為替及び外国貿易法)や不正競争防止法などを通じて対応してきましたが、中国企業による知的財産窃盗問題などには十分に対応できずにいました。
 安倍政権としてはNSSに経済安全保障部門を新設することで、米中貿易戦争に対して的確、かつ迅速に対応しようとしているのでしょう。これらの動きにも大いに注目しておきたいものです。
 米国は一枚岩ではありません。アジアの平和のために日本は弱い方がいいと考える「弱い日本派(ウィーク・ジャパン)」と、強い日本がアジアに安定をもたらす「強い日本派(ストロング・ジャパン)」が存在します。これまで日本は米国の「弱い日本派」によって、軍事的に抑え込まれてきました。
 しかし幸いなことに、トランプ政権は中国の軍事的台頭に対抗するため、「強い日本」を求めています。危機はチャンスです。「強い日本」再建に向けた絶好のチャンスを生かすためにも、憲法改正だけでなく、デフレからの早期脱却、対米依存の是正を前提とした防衛費のGDP比2%増など、令和の「富国強兵」を断行したいものです。
江崎道朗(評論家・拓殖大学大学院客員教授) 1962年生まれ。九州大学卒業後、月刊誌編集、団体職員、国会議員政策スタッフを務め、安全保障、インテリジェンス、近現代史研究に従事。『コミンテルンの謀略と日本の敗戦』(PHP研究所)、『日本は誰と戦ったのか─コミンテルンの秘密工作を追及するアメリカ』(ワニブックス)、『アメリカ側から見た東京裁判史観の虚妄』(祥伝社新書)ほか著書多数。
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mmmmmmori · 10 months
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存在の在り方
スーパーマンと現代日本クロスオーバー2
「空だ!空!彼だよ!」 ああ、そうスーパーマンだっけ?名前くらいは知ってるけどね。  誰に話しているのか、道端で携帯電話に興奮気味に語る声は大きく、嫌でも耳に入って来た。  ふと気づくと目の前の人も、その隣の人もぽかんと空を見上げている。道で立ち止まって空を凝視するなんて、ちょっと異常な行動だ。道は目的地に向かう為に使うもので空を眺める為には作られていない。  ただ、そう、周りの人間がみんな空を見上げる場として道を使っているなら、それに従うのはやぶさかではないし、私は結局右へ倣えが好きなのだ。  だからつられるように空を見た。  ごりっと首が鳴り、そして落胆した。  当たり前といえば当たり前だ、スーパーマンは恐ろしく速いのだ。だからもちろんそこにあったのは夕暮れの空だけだった。  残像が軌跡として残っているようなこともない。飛行機雲の一つでも���っていってくれればいいのにと思いかけ、飛行機雲は飛行機雲でしかないかと思い直す。  誰もが見たがることは分かりきっているのだからちょっとスピードを落としてくれたっていいのに。  西に傾く太陽と薄く広がる雲。  そういえば空を見上げるなんていつ以来だろう。  ここしばらく見上げる角度になったことのなかった首と肩が、微かな痛みを訴えている。  でも、だからどうってこともない。  空を見上げたところで何が変わるわけでもない。  正社員の口を探さなければと思いながらバイトに通い、たまの休日も職安になんて行こうとさえ思わず、先への不安は大きいくせに何かをはじめる面倒臭さに何もはじめないまま、不安ばかりを募らせ漫然と日々を送る。明日も明後日も。そして恐ろしいことに1年後も。  3年後にはバイトをクビになってるかもしれない。  ぞっとする。  でも週5日は拘束され、休日にも研修を押し付けられ、有給を使うのは肩身が狭く、たとえ週休であっても休むためには休む日の仕事の割り振りをせねばならず、1時間で済む急用でも半休を取らねばならず、結婚後も仕事していいよと理解ある俺の顔をする恋人に我慢できなくなって別れることになるような働き方はもう嫌だ。  いや、別れられたのはよかったけれど。  バイトは気楽だ。ノルマもないし、査定もない。真面目でさえいればそこそこ有り難がられる。  年金と健康保険を払うと半分も残らない給料であっても、バイトの方がまだましだ、と思う自分がいる。 この心許ない収入なら住民税も所得税も免除になるからありがたい。ただ家賃が必要な生活だったらこうはいかなかっただろうから、実家の一部屋を私に使わせてくれている両親にも有難いと思っている。  有難いと思うけれど、両親の、仕事は?彼氏は?結婚は?の声はなんの感慨も呼ばない。とはいえ、仕事もしくは結婚は?なんていうものの見方をする親じゃなくてよかったと心から思う。それは交換可能なものじゃない。全然別の話だ。それを知らない人が世の中には意外な程多いということは、会社勤めのときに嫌という程知った。  なんにせよ、この生活は不安定なまま変化はしないだろう。少なくともあと1年。できれば3年。可能ならば一生。  家に帰って自室に引っ込み、コートを脱いでパソコンの電源をいれて窓の外を見る。  もう日は落ちて、ほとんど夜になりかけている。  スーパーマンは夜も活動するのだろうか。太陽をエネルギー源にしているとどこかで聞いたような気がするけど。  どこからともなく現れてどこへともなく去っていくスーパーマンが、日暮れとともに動けなくなったらちょっと面白い。ソーラーカーみたいだ。面白いのに聞いたことはないから、きっと夜でも動けるのだろう。 「電池切れそうになったら宇宙に出ちゃえばいいのか?」 夜なんて呼ぶから絶対的なもののようだけれど、あれは所詮影なのだし。  特に目的もなくパソコンの前に座り、特に目的もなくTwitterとニュースサイトを開いて、携帯電話をコートのポケットに入れてから家に着くまでのほんの15分で世の中に変化がなかったことを確認する。  椅子に引っ掛けたコートを引っ張って、携帯電話を取り出し、ラインのメッセージもメールも着信もInstagramのDMも、もちろんないことを確認する。  たかだか15分ではなにも起こらない。  ただちょっとバスの事故のニュースがあったり、誰かが死んだり、誰かが結婚したり、物騒なことが海外で起こってたりするだけだ。いつものことだ。  新しい事件なんて私は求めていないし、いつも通り良くもなく、かといって私に害を及ぼすほどではない世界をぼんやりと眺める。  それでも惰性でページの更新をする。 「あ」 素人の写真だろう、『スーパーマン現れる』の簡単な見出しの下のぶれて画質も悪いサムネに、赤と青の人形のものが写っている。  ふうん、と思う。  よく撮れたなという感心と、でもきっと偶然カメラを構えてたら的なことなんだろうなという勘ぐりと、気になっていたものが見れたという嬉しさと、こんなの見たからどうだっていうんだという呆れ。  呆れたことで、何かを期待していた自分に気づかされた驚き。  ちゃんとした姿形は、検索さえすればいくらでも見れるのは分かっている。インタヴュー動画だってあったはずだ。それとも会見だったか。ともかく喋って動いている姿を見ることは簡単にできる。  だから、今回の写真がそうかどうかわからないようなものだったことを嘆く必要なんて、何もないはずだ。  スーパーマンは概念だ。実在する形而上。色は古びることなく、存在は老いることなく、いつでもどこにでも在って、いつになってもどこにもない。  昔の映像だって今の彼(と呼んでいいのか、それ、と呼ぶ科学者がいたはずだ)の姿と寸分違わない。彼が現れたいと願うと現れるのか、それともこちらの世界の出来事になにかトリガーがあるのかはしらないけれど。 「……事故があったならそこに直接現れたらいいんじゃないの?」 ふと思って、ニュースの見出しをクリックした。  スーパーマンが現れるに値する事件や事故についてなにか情報があって、飛行していた理由がわかるのではないかと思ったのだ。  が、そんなことはまるでなかった。  今日の何時頃どの辺りでどの方向に飛んでいくスーパーマンが目撃された、という見出しままの一文があるだけだ。  なんだ、と思ってそのときはそれ以上考えるとこをやめた。  考えたことをやめたつもりでも、ずっと気持ちに引っかかったままになってしまうことがある。  時折はなんとなく気持ち悪いままそのまま忘れていき、時折はきっかけを得てまた考えが進んだりする。  スーパーマンがどうしてあのときあんなところを飛んでいたのか、について、考えるのをやめたつもりで、ずっと気持ちに残っていた。  その理由をどうにかして知れたら嬉しいと、ぼんやりと思っていた。  だから、それから一週間、大きな事件や事故のニュースがあるたびなんとなく気になって、スーパーマンは来なかったんだなと何度も思った。  何度も何度も、ああ、来なかったんだな、そうか来なかったんだな、と思い続けた。  大きな事故や事件は数えきれないほど起こった。世界のあちこちで沢山人が死んだ。でもスーパーマンが現れたというニュースはあの日以来聞かなかった。  あの日だっていったい何年ぶりだったのか、十何年ぶりだったかもしれない。  こんなに毎日事故がありこんなに毎日事件があるのに、また来ない、いつだって現れない、スーパーマンの癖に、と苛立ちさえ覚え始めたその日、歩いていた私を追い抜こうとした自転車にぶつかりかけて、ひやりとしてから、やっと気付いた。  スーパーマンが来てくれていたら事故は起こっていないのだ。  あわやというぎりぎりまで放置されない限りニュースにならない。  例えばスーパーマンが飛行機を支えたり、例えばスーパーマンが転覆しそうなタンカーを運んでくれたりして、時折事故を防ぐ様子を派手に見せてくれるのは、他にどうしようもないからだ。  凍結で前輪が出ないなら出るように溶かしてしまえばいい、転覆しそうに積荷がずれてしまっているなら、バランスを取り直してあげればいい。  彼ほどの力があれば、ひっそりとだってできる。  事故になりそうだったことなんていくらだってあるだろう。ただ、それはニュースにならない。結果的に事故にはならず、なんの被害も生まれなかったからだ。  ニュースにならないところにこそ、彼の活躍は潜んでいる。  じゃあ、あのとき空を飛んでいたのは。 バイトに向かう寝ぼけた頭で、空を見上げる。空はすっきり晴れ、太陽はビルの影にある。私は影の中にいる。  そんなセンチメンタルなことがあるものか、と照れる自分が抵抗する。  そんなことを考えついてしまった自分にむずむずする。  でももしかして、ああやって姿を見せるだけで、姿を見るだけで、あるいは現れたというニュースを聞くだけで救われる人間が、あのとき沢山いたんじゃないだろうか。  スーパーマンが現れたから、結果的に助かった命が数え切れないほどあるんじゃないか。死ぬのを踏みとどまったり、追い込まれていた気持ちが緩んだり。  それなら、この国の寒くなっていくばかりの時期の、あの帰宅ラッシ��の時間に現れた理由にしてもいいんじゃないか。  違うかもしれない。  もっと分かりやすい理由があるのかもしれない。未然に防がれたもっと具体的な大事故があるのかもしれない。  でも、そうかもしれない。  疲れていたみんなの気持ちを少しだけ明るくする為に、あのとき空を横切っていってくれたのかも。  一歩動けばビル陰から抜け出て、太陽も見れると気付かせてくれるために。  日の光の中は暖かいと教えてくれるために。 おわり
( 2015-01-01 privetterより 改稿あり)
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sylphy-bat · 4 years
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バットマンオススメアニメ、映画とか
前にまとめたバットマンメインの映画とアニメのリストをここにあげておく。
 Batman TVシリーズ(’66)アダムウェスト版。現在全部ブルーレイ化。実はものすごく深い話ばかり。ちなみに爆弾持ってバットマンが逃げる話はthe movieの方なので、一度見てみてくださいね。明るすぎるバットマンと揶揄されますが、バットマンの本質はそのまま。
Movies (こちらは旧4部作と言われる作品群。鉄板ですね・・・私は最初2作が好きかな)
Batman (1989)
Batman Returns (1992)
Batman Forever (1995)
Batman and Robin (1997)
Dark Knight Trilogy (ノーラン三部作。バットマンにハマったきっかけが言うまでもなくダークナイト。)
Batman Begins (2005)
Dark Knight (2008)
Dark Knight Rises (2012)
DCFU (Man of Steelから始まるDC Film Universe。バットマン関連のみ)
Batman v Superman: Dawn of Justice (2016) これは神話です!(笑)
Suicide Squad (2016) バットマンは一瞬だけだが(笑)
Justice League (2017)スーパーマンの死がバットマンを変えた。彼はリーグを立ち上げようと奔走する。
 ●Lego Batman (2017) レゴの世界のバットマンですが、これが超名作。バットマン初心者にもオススメ。バットマンの歴史と概念をすべてまとめ上げた最高の作品のひとつ。
※レゴ関係として、Lego Movie (2014), Lego Movie 2 (2019)にもバットマンけっこう活躍。特に2ではバットマンの結婚というテーマが・・・?
 ●ニンジャバットマン(2018) 神風動画によるアニメ。忍者とバットマンの奇跡のコラボ。ヴィジュアル最高。なぜか2020年舞台化決定(笑)
久先生によるコミカライズ版もありますので、ぜひ!
 Animated Series (日本語版なし、一部作品はたまにCSで放送している)
Batman: The Animated Series (1992) Beyondも含め、本当に大人が見てもいいほど良作。一部日本語版がDVDあり。一度は見てほしい。
Justice League (2001)
Justice League Unlimited (2004) 上と含め、バットマンがなぜか結構主役張ってます(笑)見ごたえ十分。USではコンプリートボックスあり。
The Batman (2004) 3年目バットマン。テンポよく、これまたアクションがかっこいい。バットファミリー、リーグ結成まで描く。シーズン5まで続いた。
Batman Brave & Bold (2008) アクアマンやグリーンアローなど別のヒーローたちと組むアニメ。昔の同名のコミックシリーズベースなので明るめ。
Beware the Batman (2013) シーズン2途中でキャンセル。CGI作画、相棒はなぜかカタナ。メインヴィランはアナーキー、ピッグ教授など。ダーク基調で話をまとめていたが、ちょっとマイナー路線を意識しすぎたか。
Justice League: Action (2016~) 様々なリーグ、ヴィランが登場する明るめなアニメ。
Animation (OVA included) 〇は日本語あり。
〇Batman: Mask of Phantasm (1993) Animatedシリーズのスピンオフ
Subzero (1998) 上記に同じ
〇Return of Joker (2000) アニメシリーズBatman Beyondのスピンオフ、最高。
Mystery of Batwoman (2003) Animatedシリーズのスピンオフ
The Batman vs Dracula (2005)アニメシリーズThe Batmanのスピンオフ
Under the Red Hood (2010) 同名コミックアニメ化。日本語なしだが、最高。
Year One (2011) 同名コミックアニメ化。原作をコマごとにたどる感じ。
〇Batman: The Dark Knight Returns (2012,13) これも最高。オススメ。
〇Son of Batman (2014) 一応コミックBatman and Sonベース。
〇Assault on Arkham (2014)ゲームアーカムシリーズのOriginsの後、Asylumの前。実は主人公はスーサイドスクアッドだが、バットマンばっちり活躍。
〇Batman vs Robin (2015) 梟の法廷ベース。
〇Batman: Bad Blood (2016) バットマンの「死」後、ファミリーはどうなる?意外と名作。
〇Batman: The Killing Joke (2016) えっと・・・コミックの方がベターです(笑)問題作ですね。
〇Batman and Harley Quinn (2017) Animated シリーズ風に制作されたアニメ。
Superman/Batman: Public Enemies (2009) 同名のコミックをアニメ化。
Superman/Batman: Apocalypse (2010)Superman/Batman: Supergirlのコミックをアニメ化。ダークサイドと戦うバットマン最強?
Justice League: Doom (2012)コミックバベルの塔ベース。これが面白い!
Justice League: The Flashpoint Paradox (2013)フラッシュポイント好きな方必見。泣けます。
〇Justice League: Gods and Monsters (2015) エルスワールドのトリニティを描く。
〇Batman: Gotham Knight (2008) アニメ短編集。様々なバットマンを描いた作品。
〇DCスーパーヒーローズvs鷹の爪団(2017) ぶっ飛んだアレンジだが、これが面白い。だまされたと思って見てほしい。
〇Batman: Gotham by Gaslight (2018) 切り裂きジャックの伝説をバットマンで。コミック原作の方がかなりいいんだが・・・
〇Batman: Hush(2019) すみません、原作を読んでください。
Drama
Gotham Season 1~5 (2014~2019) ※Season 5で完結。
バットマンが登場する前、ゴッサムはバットマンをなぜ必要としたのか、というテーマで描く。主人公は本部長になる前の若きゴードン。ブルースはアルフレッドとともに、バットマンの道を歩み始める・・・ヴィランの実写がこれまたすごい。個人的にはHugo Strangeがこれまた最高の描写。もちろん、ブルース坊ちゃまもまたいいですよ!ぜひ結末のバットマンまで完走を。
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montagnedor · 5 years
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what namco recoined this time/ ナムコ様、今回もやらかす
ザフィーナさんおかえりなさい、そしてそれに伴い、7家庭用発売以降のシリーズ歴史ぶちこわし改変がまた起きましたねという。 本来は名刺SSの英語版で海外プレイヤーさん用に書き始めたものですが、字数的に収まらなくなりました。 やる気が出たらこれの英語だけバージョンも書こうかと思います。 結果的にシャオ仁?💦
アザゼル退治はラースの手柄でもあるよ~ん、とか、相変わらずな(;´Д`)、あまりに悪目立ちのラースだけageageは最早呆れています。作中に出てくるThe Art of Tekken: A Complete Visual History は先月('19年7月)に実際に出ており、ラースageの為らしいこんな頓珍漢な事が本当に書かれていました。 ……なんなんでしょう、社員が独断で一発書きしたみたいな文章が今のナムコでは野放しになっていると感じざるをえません。
李がアリサに自社ロゴを、というのもガチです。鉄拳ボウルでアリサを使ってみれば一目瞭然です。 started as an english very short fanfic, but it became longer than i planned. i’m going to post english version next month if i can.....sry!  this story includes the real and sooo foolish comment about lars on the newest official tekken book, too! 
+++++
quick translation and contradictions on zafina 1) in T6, she didn't know how and when azazel showed up at all --> she knewed all and was doing something in T4 era already 2) golden azazel was defeated by jin --> by lars and jin 3)azazel survived as a astral body, zafina sealed that in herself, but it increaslngly became hard to control 4)she thought that she should kill devil geners not to make azazel ressurect, and going to meet claudio
doesn't that mean, she did and going to do the useless????
1) 鉄拳6時代、いつ、どういう風にアザゼルが復活するのかわかってなかったザフィーナさん、4の頃から何かしら活動していたことになりました。しかしそれはジュリアの設定の改造版です。 2) アザゼルを倒したのは仁ではありません、仁とラースです。 3)アザゼルは対消滅したのではなく、また精神体に戻っただけということになりました。ザフィーナさんはそれを自分の中に封印したつもりが、逆に徐々にパワーアップ、コントロール困難になってきました。 4)「よし、デビル因子持ち達を殺そう、そうしたらこのアザゼルは復活しないはず!なんでかしらんけど!」 5)そのためにクラウディオさんに会うつもりです
「なにこれぇ」 あたしの記憶と全然違うんだけど、と、鉄拳7の追加キャラプロフィールを覗き込み、呆れた風に中華少女が声を上げた。 うーん、これって、ザフィーナさんが全部遠目に見てての判断ミスを繰り返した挙句、エンディングでいかにも悪役な顔(とイチゴ鼻)を見せつけたクラウディオさんに騙される落ちじゃないの?
どうしよ、仁に会える可能性が減っても、あたし自主的に離脱しといた方がいいのかな、仁に迷惑かけたくないしややこしくなっちゃu「その心配はなーい!!!」
そんな大音声。
「心配するな、リン・シャオユウ!偉大なる〇ムコの偉い人が過去の歴史を曲げてこういう風に『修正』したんだ、おそらく俺の事大好きな現ディレクターのMイケル.Mレー氏の大いなる意志の下!」
諏〇部ボイスが轟き渡る。誰だっけあんた―――あー、7から滅茶滅茶ステージ曲特殊仕様とか一人だけコラボコスチュームとか、スクエニの主人公キャラをアゴで使ったりとかしてる人だっけ?仁の叔父さんの?そう見上げ尋ねる少女に応える気があるのかないのか、金茶色の頭の〇―ス・〇レクサンダーソンはガード不能大技の発動ポーズでドヤった。
「いまやアザゼルを倒したのは風間仁ではなく俺と仁になっており、俺はヒーローだ、主人公だ!そんな俺が拉致――イヤチガッタ――保護している仁も一八退治に特攻させるまでは大丈夫だから安心して来るがいい、」 ザフィーナもクラウディオも「俺が」やっつけて君も「俺が」助けてやるから 「なにその完全出来レース」
そういえば最近洋書でこんな公式本も出たよね、と少女は鼻に皺をよせ、その「公式」資料集をめくる。タイトルはThe Art of Tekken: A Complete Visual History とあった。
"of all the previous series protagonists,lars seems the least curruptible. he wears do-gooderness on his sleeve - literally.The armor-clad fighter looks like cross between Thor and Goku, comlete with flapping red Superman. cape" 『ラースとはもっとも破綻しにくい次代の主人公である。そのコスチュームデザインはデザインはマイティ・ソーと孫悟空とスーパーマンの合体であり』 ってなにこの超提灯かつ意味不明な解説文。ありえない。
「知ったことじゃないな、だって全部偉い人たちが書き換えてしまったんだから、俺の人格まで!」 そんな事を言って太く笑う男の顔が一瞬だけ悲し気になった、かもしれない。
そう、俺周りは一番強烈に無理やり改変されてしまった、だが君たちの様に「ただの頭数」扱いされている存在には異常事態だと気付く者たちだっているだろう。 仁はアザゼルとの戦いで俺が手を貸したとは信じきれまいし、ノクティス・ルシス・チェラムは友人を騙る俺に使い走りを頼まれてはしゃいで出掛けたその頃、実は父親が故郷で謀殺されていた事実に本当の友人共々ほどなく気付くはずだ、きっと。
それに客寄せパンダとして有効な仁を本当に殺すわけにもいかないだろうから大丈夫だ、せいぜいマッチポンプで俺があいつの苦戦した敵を「かっこよく」やっつける程度だろう、まさかまた三島サーガみたいに、ずっとヴァイオレット社でウロウロしてるわけにもいかないだろうからな。 頭数としては削るまでいかないだろう君もきっと無事だ、その初恋はいつまでたっても実らないままだろう点は少々気の毒だが。
そんなわけだからあまり悪くおもわないでくれ、じゃあせいぜい気を付けてくることだ、そう言い、銀髪の紳士――機械少女の中に自社ロゴを描き込み、所有印を刻んでしまった男―――李超〇自ら操縦するらしいヘリの縄梯子につかまり飛び去る男を見送り、少女はため息をついた。
行くしかないのかな、すごくひどいことになりそうだけど。
だって
だってもう仁を助けられるのはあたしだけみたいだもん。
(了)
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fujimoto-h · 4 years
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滋賀とライムスターと作品の感想と忘れ得ぬ人々と
 先月27日の滋賀県でのライムスターのライブ後に書こう書こうと思いつつ、気づけば11月になっていた。ブログは更新頻度が命なので、こんな調子だと5人しかいない読者がより減ってしまうと危機感を抱き、これを書きはじめている11月9日午前0時時点、寝て起きて17時には神戸でライムスターのライブがあるのだが、書いておきたいことも何点かあるので書いておくという次第。  ライムスターのライブ前には滋賀県にてひさびさに藤ヶ崎龍神を訪ねる。いつも徒歩で向かっていたが、今回はレンタルサイクル。われながらよく歩いて行ってたなと感心する。たまたまそういう時期だったらしく、シボレーミーティングやらウインドサーフィンやらやっていた。MummyDも安土駅からレンタルサイクルで安土城へ行っていた模様。たった一駅差。惜しい。藤ヶ崎龍神からの帰り、近江八幡駅周辺にてちゃんぽん食って会場のある石山駅へ向かったのだった。宿泊は草津駅周辺。とにかく大浴場に入りたかった。満足。ちょっと書けた。
 ブログ更新を怠っているあいだに作品への感想もちらほら。某氏よりtumblrにて「アゴアク」についての記事を書いていただいたり、以前その「アゴアク」に熱量たっぷりの感想をいただいたマツ氏より、「小説友達」および「火はまた熾る」についての感想をいただきました。私のつける名前はだいたい間違われやすいことで有名で、一時期使っていた筆名の尾本善冶はしょっちゅう善治にされたし、いまの筆名、藤本紘士も藤本絋士にされがちだし、某出版社の編集者に本名もまったく違う名前��されたことあるし、なのでたとえ烏田ヒデモトを烏田ヒデトモにされたとしても、むしろこっちのほうがより「名前」らしいし、まあ仕方ないよね、としか思わないので気になさらないでください。TBSラジオリスナー仲間でもある『カム』のG藤さんからも「小説友達」および「火はまた熾る」の感想を受け取り、「忘れ得ぬ人々」の物語ですねという声に、さすが東京ポッド許可局イベントに居合わせただけあるなと。東京ポッド許可局を聴いていない人にはなんのことだかわからないでしょうが、それは聴いてないほうが悪いです。諦めてください。ともあれみなさまご感想ありがとうございます。  あと、試し読み頁をこしらえても白鴉31号購入希望のメールはまったく来ず、むしろ落丁が発見されるという。  活動報告としては9月の記事に書いたサーカスフォーカスのパンフレットCDが発売されており、まあ完全裏方なので名前のクレジットはもちろんないのだけれど、この文章の監修をちょこっとやりましたよと。ライブに招待されたので行ってきました。
 前の更新より、本は2冊しか読めてないが映画は17本観ているという。書けてないのはそのせいだとしか思えないが、それはともかく『ガリーボーイ』が最高だったのと『ブルーアワーにぶっ飛ばす』が最高だったのと、あと巷で評判の『ジョーカー』は主人公アーサーについてひたすら共感を誘う描きかたをされていたものの、取りあげられる事象や暴力に対する批評性などはまったく見ることができず、あ、ここ『タクシードライバー』だな、などといった楽しみは享受できたものの、世間の評価に全面的に乗ることはできなかった。『デッドプール2』にドミノ役で出ていたザジー・ビーツがアーサーの脳内彼女役で出てきたので、『デッドプール3』が出たときにはそうとういじられるんじゃないかといまから楽しみでならない(2では『バットマンvsスーパーマン』がけっこういじられていた)。才能がない(というよりこの作品の場合、そもそもの資質がない)のにあるものを目指す人物、という点では私も「小説友達」やらで似たようなことを書いてはいるので多少の親近感めいた心情はあるものの、共感やら親近感やらで作品の評価を決めるものでもないだろう。逆境との闘いにおいて、やはり作品の好みとしては『ガリーボーイ』とか『わたしは、ダニエル・ブレイク』のほうが好みだろうか。『ガリーボーイ』など、ラップを扱ったものなどはとくに、ヒップホップが抗争を無血に終わらせるために、銃や暴力の代わりとしてブレイクダンスやラップの優劣が争われたとされていることから、自然と暴力への批評性が生じてくるのであった(ここからまた暴力が生じたりもしているから、ことはそう単純ではないのだが)。なにはともあれ、ここまで書いておいて私はやはりこの、どんな議論も無に帰してしまう最強のクリシェでまとめてしまいたい。これだけ賛否が分かれて議論が噴出するのだから、『ジョーカー』はとてもいい作品ですね。
最近読み終えた本 『星座盤』vol.13 『骨踊り──向井豊昭小説選』(幻戯書房)
最近観た映画 『世界の果ての鼓動』(ヴィム・ヴェンダース)塚口サンサン劇場 『クリムト──エゴン・シーレとウィーン黄金時代』(ミシェル・マリー)塚口サンサン劇場 『ピータールー──マンチェスターの悲劇』 (マイク・リー)塚口サンサン劇場 『イングランド・イズ・ マイン──モリッシー、はじまりの物語』(マーク・ギル)塚口サンサン劇場 『ブルーアワーにぶっ飛ばす』(箱田優子)テアトル梅田 『米軍が最も恐れた男カメジロー不屈の生涯』(佐古忠彦)塚口サンサン劇場 『やっぱり契約破棄していいですか?』(トム・エドモンズ)塚口サンサン劇場 『感染家族』(イ・ミンジェ)塚口サンサン劇場 『守護教師』(イム・ジンスン)塚口サンサン劇場 『ベルリン──天使の詩』(ヴィム・ヴェンダース)たぶん通算5回目ぐらい。塚口サンサン劇場 『ガリーボーイ』(ゾーヤー・アクタル)シネ・リーブル梅田 『よこがお』(深田晃司)3回目。塚口サンサン劇場 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(クエンティン・タランティーノ)塚口サンサン劇場 『ラスト・ムービースター』(アダム・リフキン)塚口サンサン劇場 『アス』(ジョーダン・ピール)塚口サンサン劇場 『ジョーカー』(トッド・フィリップス)OSシネマズミント神戸 『メランコリック』 (田中征爾)塚口サンサン劇場
最近行ったライブ RHYMESTER『KING OF STAGE Vol.14 47都道府県TOUR 2019』滋賀U★STONE サーカスフォーカス『クラガエッソ第19幕〜神戸港から響き渡れ サーカスフォーカス団員 [CIRCREW] 決意の汽笛〜』神戸メリケン波止場W
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r-cake · 6 years
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このほたて全方位隙なくくまなくかわいいんですけど私が一番気に入ってるのは後ろ足で空飛ぶスーパーマンのごとくうしろに蹴伸び?のような足なんすよ(ここまでノンブレス) 私の小指側にあるんですけどね 全然画面に映らないのでどうか想像力で補ってくださいまし #hamster
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