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#sf大河小説
ashi-yuri · 3 months
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トマス・M・ディッシュ「SFの気恥ずかしさ」
神を信じないあなたが贈るSFへの信仰告白
昨年国書刊行会から出たSF評論集。ディッシュのSF短編集「アジアの岸辺」をむかし読んで、すごく露悪的だし悪意に満ちてるけれど、どこかさわやかなところが印象に残っていたので買って積んでた。
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同業他者の本をこう評す文章が楽しめる人は楽しめるとおもう。わりと楽しかったです。
この本は小説ではなくて治療的読書の英語で書かれた空想である。それが私にはうまく働かない。
ディズニーランドに行った疑り深い人間のように、私はつい本物でない細部に目が向かう。つまり椰子の木のコンクリートの幹だとか、すりきれた人工芝だとか、人造ライオンの生気のないうなり声だとか。しばらくすると旅行者ばかりが気にかかる。つまり、どこのどいつがこんなに手順通りのにせものを楽しめるのだろうか、楽しめるのだとしたら、本物でないから楽しいのだろうか、それとも、とても信じられないが、あえて虚構性に目をつぶっているのだろうか、と。
「SFの気恥ずかしさ」
実験・思弁小説としてではなく、いわゆる大衆小説としてのSF批判なんだと思う。現代日本に置き換えると需要層に向けてもっとピーキーになった「なろう小説」批判に近いように思える。
ただ、ここで批判される子供っぽい欲望や恨みという感情、さらにそれに対する複雑で変わりゆく眼差し自体を消費させながらすごい速度で大量の情報と欲望を集めて、メディアミックスを駆使しテキストをお金集約装置へと変えていくあまりにもファストなシステムを横目で見てると、本編は大衆小説批判としては少し古びてしまった印象
それとはまったく別にSFへの信仰告白としては100点
いまいったようなことは、どれも重要ではないと。そして、結局のところ、こういう調子で締めくくって、どこがいけないのでしょうか?たとえ完全な真実ではなくても、それは良い本をかこうとするものの信仰の祈りでなければならない。わたしはそれを信じます。みなさんもそれを信じるべきなのです。
「アイデア」「壮大なアイデアと行き止まりのスリル」
古今東西のさまざま文学と結びつけ、するどい言葉でさくさく刻んでいくのが読み物として楽しい。個別の作品がわからないので適切な批評かはよくわからない。ポーへの批判がすごい。ディックは高評価。
ポーは昔読んだきりだけど、これ聞いてなるほどと思うとともに、奇想と雰囲気いいのでポーっぽい一人称ホラー短編ゲームは楽しそうと思った。
「ポーのあきれた人生」「テーブルいっぱいのトゥインキー」
ポーとかブラッドベリとかに半分自己嫌悪に近い形で悪口言ってるときのが筆が乗ってていきいきしていて魅力的。以下、ブラッドベリの悪口から引用。
たくさんの大人たちにとってこうした短編は早すぎる埋葬をこうむった十一歳の自分に戻る戸口となり、子供たちは(ずっと昔、私がそうだったように)まるで本物であるかのようにこの魅力にとびつくのだろう。―ホステスのトゥインキーやキャンディー・コーンやストロベリーのクール・エイドが、どれもギラギラと火星のように赤色二号の怪しい光を放って並ぶビュッフェであるかのように。
「レイバーデイグループ」「聖ブラッドベリ祭」
二流作品(ディッシュ評)お焚き上げの会。文章も性格もわるくていいですね。
「ヴィレッジ・エイリアン」「最初の茶番」
ベストセラーとなったUFO連れ去り事件ノンフィクションor小説?についてのフィクション込みの論考。往年の高橋源一郎の文学探偵みたいで、嫌味と紙一重のもってまわった技巧含めて楽しかった。 ディッシュ、すごくSFを愛してるからこそSFづらして出てくるいい加減な作品のこと許せないんだろうな。
「『未知との遭遇』との遭遇」
スピルバーグの未知との遭遇の解題。宇宙戦争とかもそうだけど、結構宗教的だなあと思うスピルバーグをよく説明してくれている。最後の皮肉っぽさ、ディッシュだなという感じ。
それが本当に映画のサブテクストだとしたら、どうしてこんなにヒットしたのだろう。(中略)観客が映画の教訓に感銘を受けたからではなく、迫力ある映像、金色の仔牛としての神という、印象的な神の実像を描いてみせたからだ。我々は神の顔を見たいと渇望しても、神のために狂人になる覚悟はない。大勢の宗教者が狂気は神にいたる道だとくり返し説いてきたが、凡人にできることではない。しかし、それを映画のシミュレーションで見るなら楽しめるし、しかもその映像がSFのお約束のイメージで無菌化されていれば、なおさら考える必要はない。SFはその定義からして、重要なことを決して意味しないのだから。
「SF ゲットーへの案内」
欧米SFをくさすレムに、もっとちゃんと現代欧米SFを読んでくれ!という訴え
ディッシュは無神論者だったらしいけど、全体的にSF信仰を強く感じる。SFの価値を信じてて、SFかくあるべしというのが強固にあるからこそ、各作品をきちんと読んだうえで駄作という批判も傑作という賛辞も強く示していくそういう文章はきらいじゃない。
ディッシュの破綻してしまった人生最後の支離滅裂な小説「The Word of God」が、SFへの殉教だったのかなとSFロマンチストとしては考えてしまうところ。参照Wiki
ところで、マンハッタンについてのインタラクティブテキストであるところの「アムネジア」というテキストADVゲームの脚本書いていたのははじめて知った。
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tutai-k · 7 months
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伸びやかに砂浜を歩く
しばらくブログをサボっていた。書こうかな…と思うようなことはいくつもあったのだが、体調があまり良くなかったので書けなかった。 こういうとき、どうにもならない持病を持っているとイライラする。
9/10 仕事が終わってから大阪へ。『銀河英雄伝説』を読み返していて、大阪にある銀英伝のコンセプトバーへ行きたいという気分になり……友達の朝凪空也さんを誘ってバーへ。 繁華街の雑居ビル…! こんなところへいくことは田舎に住んでいたらほぼないので、めちゃくちゃどきどきしながらお��魔した。 ロイエンタールとミッターマイヤーをイメージしたカクテルを頼んだら、店主さんがロイエンタールとミッターマイヤーの透明なパネルを出してくれて撮影を楽しむ。歌織さんの概念として、ゾンビモルカーを空也さんが連れてきてくれていた。
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9/11 文フリ大阪。いつもより開場が早くなるかも? というメールが流れてきたので早めにOMMビルへ。とはいうものの30分まえだし……とカフェでスコーンとコーヒーを飲んでいたら空也さんが現れる。二人でモーニング(?)をして、開場へいくとびっくりするくらい長蛇の列ができていた。10時入場開始だが、入れたのは10時20分くらいで、さらに開場が早まったので、開場に準備が間に合っていないサークルがたくさんあったように思う。 再録だから出ないかな…と思っていた新刊『いづくにか、遠き道より』をお求めのお客さんが多かった。この本はKindleもよく読まれている。日々詩編集室から出た『ゆけ、この広い広い大通りを』も、文フリの価格帯にしてみれば高い方だと思うが、たくさん手に取ってもらえた。 本は、楽しみにしていた朝凪空也さんの第二歌集「滅びに向かう場所にて」と、出会ったときから出版社で本が出ることを心待ちにしていた詩人の海老名絢さんの『あかるい身体で』が買えたのでとてもうれしかった。 おかさんがちいかわちゃんの「うさぎ」のパックをくれたので、とっておきの日に「うさぎ」になろうと思っている。 帰りに隣接だった八束さんとたこ焼きを食べて帰る。タコご飯がおいしかった。
特筆を要することはこの二日くらいかな。
最近読んだ本で印象深かった本をいくつか。
『銀河英雄伝説』(田中芳樹・らいとすたっふ) 数年前に読んで、めちゃくちゃ面白くて「なんでもっと早く出会わなかったんだ…!」と思いつつ、あれより若かったらこの物語をちゃんと咀嚼できなかっただろうなとも思った。台風で労働を休んだので読み返した。相変わらずロイエンタールとシェーンコップがいとしい。そして、前回読んだときには未読の銀英伝がこの世から消えてしまうのがもったいなくてたいせつにとっておいた外伝も全部読む。 ヤンがユリアンを愛している姿、ロイエンタールがミッターマイヤーを信頼しているその深い情念、キルヒアイスとラインハルトの友情、その全てが、壊れてしまいませんようにと祈ってしまうほどうつくしく、愛おしかった。 そしてやっぱり、政治の問題と言うことをすごく考えたよね。政治的な言動を放棄してわたしたちは生きられない。生きることはそもそも政治的な行動だし、値上げをぼやくのも政治的な行動だし、沈黙も、逆に「楽しい話だけしかしない」のも政治的な行動だと思う。そして戦争を賛美し、戦争をしたがるひとたちほど、実際の前線には立たないと言うこと。わたしは「公文書に効力がある」という地点がすごくつらいですね。
『覇王愛人』(新條まゆ・小学館) 銀英伝8巻の傷に打ちひしがれていた誕生日、勧められて(?)読んだ。くるみちゃん、そんな男はやめとけ! と読者に言わせるいとまも与えず次々と襲いくる黒龍くんの横暴に一生減速しないジェットコースターに乗ってる気分だった。中華料理屋の息子が最後に報われて(?)良かったと思う…。
『滅びに向かう場所にて』(朝凪空也・ウェルウィッチア) 空也さんの短歌は、日常のしんどさや、ふんわりとわたしたちをとりまく理不尽がどんなものかを、目を逸らさずにしっかりと書いているところがすごく魅力的でそれはわたしが「いつのまにか」踏み越えていたり、踏み付けにしていることに気づかずにいた「誰か」の足だったり大切な物だったりすることに気づかせてくれるなといつも思う。生きているって、誰にとっても楽なことではないのに、「わたし」以外の人はなんか楽にうまいこと生きてるな〜と思えちゃうような傲慢さが私にはあるんだけど、誰にだって生きる地獄があり、「そこ」に立たねばわからんよ、見えないまま想像で断じるな、という強さと言えばいいのか。 強さ、と書いたけど、上からではなくて、同じ地平に立って指差して視線をそちらへ向けてくれるような、そういうねばりづよさ。 「無意識に使う両手は無意識に誰かに不便を強いている手だ」という短歌が私はとても好きなんだけど、「なに」という具体的なものを指さず、でも、自分の行動や、「両手が使えること」をはっきりと「どういうものか」を示してくれていたりとか。 こういう眼差しを持ち、それを言語化し、静かに丁寧に、複雑で難解な言葉ではなく音を巧みに使って心にするっと入り込みやすく表現してくれる稀有な表現者/歌集だと思う。 同時代に読めることがとても嬉しい。
『私と夫と夫の彼氏』(綾野綾乃・タタンコミックス) あらためてブログに書きたいと思っているんだけど、とても……とても良かった。ある日夫がゲイだと知ってしまった主人公美咲、夫悠生の浮気相手は実は主人公の過去の教え子周平で……しかも周平は、悠生だけでなく、美咲にも好意を抱いていた……。 この三角関係に対して、美咲は最初、悠生や周平を責めるんだけど、二人と対話や生活をしている内に、「三人で」関係をつくっていこうと同棲を始めることに……。 人間関係と「愛情」の書き方がとてもいい。「愛」というものが衝動的な一方通行ではなく、それまでに培ってきた信頼関係や一緒にしてきた経験を元にしているところに安心感がある。中心になる三人だけでなく、いろいろな「生き方」を選択している登場人物が丁寧に・肯定的に描かれていて、だからこそ衝突するし問題だらけで、ピンチが重なり続けるんだけど、そのつど言葉を重ねて、語られる言葉を聞いて、一緒に生活や行動をして、解決したり、すぐに解決できないことも、大切にしているのがいい。最新刊の9巻までを読んだんだけど、優しさと罪悪感から悠生が自分も周囲もつらい行動をとってしまったり、契機になりそうな出来事があったりと、もうとにかくつづきが早く読みたい……! めちゃくちゃ面白い。ドラマもU-NEXTで見られるようなので、タイミングを見計らって絶対見たい! と思っている。おすすめ。 パンセクシュアル・ポリアモリーという、偏見や好奇心で見られがちな属性について丁寧に書かれているのがすごくいいなと思ったし、わたしはポリアモリー的な感覚を強く持っているので、そして「どう関係を構築していくか」を肯定的に、真摯に物語の中で模索してくれていることがありがたくてうれしい。取りこぼされていないと思うし、物語のなかに居場所があるとも思う。このお話のまえに読んだ『ミモザの告白』という小説でも、悪者のように書かれていたポリアモリーの男子生徒への偏見が、最後に主人公の気づきによって完全な「悪」にされてしまわなかったことにも安心した。もっとこういうお話しが増えればいいな~と思う。
『鋼鉄紅女』(シーラン・ジェイ・ジャオ 早川書房) こっちもめちゃくちゃおもしろかった! 最近読んだ本の中で『私と夫と夫の彼氏』と双璧として並べたい本! 男女のペアが乗って操るロボット的なもので、未知の存在と戦うSFなんだが、これがもう~~~~~~最高!!! とにかく主人公の武則天がかっこいい……最初のペアの男を殺して「悪夢へようこそ」と告げる場面からもうずっと「アアアアアアアアアアアア!!!!!!! もっと!!!! もっとおねがいしますうううううう」ってなった。 この物語も「男女で一個の安定した関係」という通念に疑問を投げかけてくれるお話しだったし、家父長制につよく異議を唱える芯が通っていたのがすごく良かった! 人生のお守りにしていきたい……。 いろんなひとにすすめたいな~~~。 観た映画 『バービー』 『覇王別姫』
9月一ヶ月分のまとめみたいなブログになったな。 10月~11月がかなり忙しいので、生き延びられるのかどうかがわからない。とにかく頑張って生きようと思う。
次は『若槻菊枝 女の一生 新潟、新宿ノアノアから水俣へ』を読もうと思っている。本が読める時期らしいので、読める内に読んでおきたい。
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kennak · 1 year
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スタニスワフ・レムがSF作家デビューする以前に書かれた非SF短編「ヒロシマの男」を読んだが慄然とさせられた。物語は第2時大戦終局時に英国の諜報部員だった男が広島原爆投下の凄惨な事実と直面するというものだが、終戦後2年目にしてポーランドの作家が原爆の惨禍を描いたという点に於いて(続 レムというSF小説界の最も先鋭的な作家が、SF作家デビュー以前からそもそもが先鋭的な視点に立って小説を書いていたのかがうかがわれる内容ではないか。あとがきにもあるがひょっとしてこの作品は世界で最も最初に書かれた原爆文学であるかもしれないのだ。国書刊行会『火星からの来訪者』収録作。 もう一つ着目すべきなのは原爆投下時の映像がまだ一般に見る事ができなかったであろう時代に、レムは自身の科学知識と想像力だけで原爆爆発時の光景を描き切っている事だ。未だSF作家でなかったレムの非SF作品にもかかわらず、ここにその後の彼の卓越したイマジネーションの根幹を見出せるのだ。
銀河暗黒皇帝さんはTwitterを使っています
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今週の入手本(0513-0519)
『哺乳類前史:起源と進化をめぐる語られざる物語』(エルサ・パンチローリ著/的場知之訳/装幀:國枝達也/青土社)。既に今年の一月に電子書籍版では読み終えていますが、後々、必要なところを拾い読みするときなどには紙の書籍のほうが便利なので購入しました。
『沖縄の生活史』(石原昌家、岸政彦監修/沖縄タイムス社篇/まえがき:岸政彦/あとがき:石原昌家/カバー写真:上原沙也加/100人の語り手、聞き手の皆さん/みすず書房)
『俺の自叙伝』(大泉黒石著/四方田犬彦解説/岩波文庫)
『ぼくの死体をよろしくたのむ』(川上弘美著/カバー装画:伊藤絵里子/新潮文庫/Kindle版)
『第七官界彷徨・琉璃玉の耳輪 他四篇』(尾崎翠作/川崎賢子解説/カバー:中野達彦/カバー図版:「琉璃玉の耳輪」手稿より/岩波文庫)。改めて購入しました。
『緋色の研究』『シャーロック・ホームズの思い出』『シャーロック・ホームズの冒険』(コナン・ドイル著/延原謙訳/カバー装幀:西浦玉美/新潮文庫)
『泣菫随筆』(薄田泣菫著/谷沢永一、山野博史編/山野博史解題装画:瀬川康男/装丁:辻村益朗/冨山房百科文庫)。
『マッカラーズ短篇集』(カーソン・マッカラーズ著/ハーン小路恭子編訳解説/西田実訳/カバーイラスト:桑原紗織/カバーデザイン:緒方修一/ちくま文庫)
『対談 日本の文学 素顔の文豪たち』(中央公論新社編/巻末付録:全集『日本の文学』資料/中公文庫)掲載著名人:幸田文、瀬沼茂樹、森茉莉、三島由紀夫、小堀杏奴、大岡昇平、田山瑞穂、平野謙、徳田一穂、川端康成、夏目伸六、中野好夫、安倍能成、津田青楓、内田百閒、高橋義孝、谷崎松子、サイデンステッカー、里見弴、本多秋五、伊藤整、芥川比呂志、室生朝子、萩原葉子、掘多恵子、遠藤周作、野上彌生子、網野菊、湯浅芳子、津島美和子、ドナルド・キーン、稲垣達郎、小島信夫、江藤淳、山本有三、阿部知二、永井龍男、井上友一郎、田宮虎彦、河盛好蔵、小田切秀雄、立野信之、秋山駿。
『イラハイ』(佐藤哲也著/佐藤亜紀発行/Kindle版)
『アオイホノオ 28巻』(島本和彦著/ゲッサン少年サンデーコミックス/電子書籍版)
『世界の終わりの天文台』(リリー・ブルックス=ダルトン著/佐田千織訳/創元SF文庫/Kindle版)
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anime-sheep · 1 year
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アニメ LAST EXILE 感想
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2003年の春クール。2011年秋に続編『ラストエグザイル-銀翼のファム-』放送。GONZOの10周年記念作品。喜多村英梨と花澤香菜の声優デビュー作。文芸設定の鈴木貴昭は脚本にも参加している。
20年前の作品である。ぼくが見たのは続編銀翼のファムの時(2011年)なのでその時点で8年前の作品だった。アニメにはまりだした時期なのでインパクトが大きかったのだと思う。強く印象に残っている作品。
SFだがメカのデザインにはスチームパンクっぽさもある。空を飛ぶ作品であり、もこもこの雲に戦艦やら小型船やら砲弾やらがつっこんでいくときの演出が印象的。「雲にぶつかっていく」という形容がしっくりくるような演出で、実際の雲にぶつかってそうなるかは疑問だがなんか爽快感があって大変よい。
LAST EXILEことラスエグの何が好きかというと、没入感が得られるところだと思う。現実世界の匂いが無いし、世界観説明のナレーションも入らない。登場人物の経験だけで世界観が説明されていく。自分が神の視点に立たなくて済む。
「世界観説明のナレーション」が無いことを強調するのは、ラスエグは本来はナレーションが必要なタイプの物語のように思われるからだ。ラスエグ世界の情勢は銀河英雄伝説のそれに似ているが、銀河英雄伝説には毎話ナレーションが入る。国と国の争いのようなものを描こうと思うと、神の視点からの説明が無ければ読書・視聴者が戸惑うものだ。しかしラスエグにはそれが無い。実際ラスエグの世界観の把握という点では随分と戸惑う。
主人公のクラウスとラヴィが「ヴァンシップでグランドストリームを超えるのが夢」って言っているのでそれがクライマックスなんだろうと予想できるものの、グランドストリームが何なのか分からない。最初に拾った幼女、アルヴィス・ハミルトンが何なのか最後まで分からないまま(主人公たちにも分かっていないまま)普通に仲間になっている。地上からデュシスに移動できないのなんで? ギルドの権威の裏付けはなんなの? 戦艦シルバーナと戦艦ウルバヌスだけはなんでギルドのコントロールから離れているの? エグザイルって何よ?
20話くらいまでラストエグザイルなんもわからん。
普通は飽きると思う。壮大な物語にはある程度の道しるべが必要だ。その道しるべとして下山吉光のナレーションが入ったり、説明くさい長台詞をしゃべるキャラがいたり、やたら独り言をいうキャラクターが出てくるものなのだ。便利ではあるが、しかしそういうあからさまな道しるべを見ると神の視点に立ってしまい、視聴者は我に返ってしまう。
しかしラスエグにはそういうのが無い。
クラウスとラヴィがどこに向かうのか。彼らが責任感から強引に乗り込み居座ることになった戦艦シルバーナの目的がなんなのか。そういったことが分からないまま10話も20話も見続けていられる理由はラストエグザエルという作りこまれた空想世界の雰囲気とキャラクター達が魅力的だからだろう。ラスエグ世界の大局的な動向を気にしなくても夢中になっていられるのは戦艦シルバーナの中という小さな世界を見ているだけで楽しいからだろう。
いつもツンツンしているパイロット、タチアナの心が解けていく様は魅力的だが、物語のあらすじには関係ない。生真面目な銃兵モランの失恋も魅力的だがあらすじには関係ない。なによりも魅力的なのはトリックスター的なポジションのディーオだ。ディーオが味方なのか敵なのか気になる。心を掴まれる。でもあらすじには関係ない。そんなこんなで10話も20話も見ているとアナトレーとデュシスという国、そして第三勢力としてのギルドという壮大な物語を楽しむだけのキーワードが全て揃っている。
視聴者は没入感を保ったまま、まるで自分が世界の謎を解いていっているような快感を得られる。
このクライマックスに繋がる緩急が見事だ。戦艦シルヴァーナの中には人間関係の確執があり、恋愛模様があり、嫉妬があり、誤解がある。そういった群像劇が解決に向かい始めたころ、風雲急を告げるように副艦長が船を降りる。物語が動き出す。ネタバレはしない。
日常を離れ、どこまでも青い空に吸い込まれるように没入できる。そんな作品。
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thetaizuru · 28 days
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 この数年間、世の中の出来事を見たり聞いたりするたびに、まるでSF映画でも観てるような感覚になるんだけど、じゃあ具体的にどんな作品が挙げられるかと考えると思い浮かばない。  例えば、何かの出来事を、映画や小説などを使って喩えて説明したり風刺したりというのを交換しあったりすることで、何を問題視しているのかとか、問題の構図なんかが整理されてくるというのもあるし、別の例えで言うと、ちょっと前にイーロン マスクがインタビューで、影響を受けた作品として『銀河ヒッチハイクガイド』というのを挙げていて、それを聞くとなんか言ってることのノリがわかる気がしてくるということとかもあって、具体的な作品名を挙げてみるということは、自分の考えを整理することに役立つ気もするし、意識しないうちに影響を受けている考えやバイアスなどに気付けたり、もうちょいうまく伝えたりできるんじゃないかとも思うんだけど、そう考えるたびに浮かんでくるのは、ここ1年くらいの間は特に、昔話の「おむすびころりん」とか「こぶとりじいさん」で、いやもっとSFっぽい感覚なんだけどな、というかそれらの構図でいうと、自分は「隣の欲の深いじいさん」で、誰かが上手くいったやり方をパクろうとして失敗するパターンに入ってんじゃねーかと思えてくる。
 この数年の問題の多くはグローバリズムに起因し、だからこそ世界の多くの場所で同じような問題が起きているのだという考えが広く共有され始め、そうした視点から世界の出来事について語られるのを聞く機会も増えた。  グローバリズムに起因していると考えられる問題への向き合い方としての反グローバリズムというのは、それぞれの国や地域、組織や個人で、それぞれ独自の考えを持つことが重要になるわけだが、巨大な力に対し、それぞれがバラバラになったままでは順次潰されていくだけだという矛盾がある。上手くいってる人を参考にしてそれぞれでがんばれというのは考えとしてもナイーブすぎるという意見もごもっともだし、「隣の欲の深いじいさん」パターンで失敗したり、どうしようもなくなって潰されるか巨大なシステムに組み込まれていってしまう。さらに矛盾したことを言うと、結局のところ結論としては、みんなそれぞれ自分を信じてポジティブにがんばれ的な感じになるのだが、この数年の問題の多くはグローバリズムに起因するという考えが広く共有され始めたこと自体が、共感の広さと希望を示している。  グローバリズムとは何かとか、特定の誰かが世界を支配しようというような意図を持って推し進めている思想なのかどうかとか、どんな方法が使われてるのかとか、それが問題なのかどうかとか、あるいはもっと感覚的な面でも、つまんないしダサいし意味ないと本人たちも言いながらみんながやっているからやめられない集団がなんかカルトっぽくて怖いとか、絵画にキレてムシ食ってるバカなガキがかわいそうとか、色んな角度から色んな考えを交換し合ったりしながら更新していくべきだとも思うが、特に西側諸国と呼ばれる国の多くで、同じような思想が推し進められていて、それが権力を持ち、主流メディアはどれも同じようなことを言い、それに対する疑問や批判の声は似たような方法で排除される。これは全体主義を推し進めるものだし、人々の人間性を奪うものだ、というのがグローバリズムを問題視する人の考えの一つである。
 反グローバリズムの運動がモデルとしている考えの一つに「パラレルエコノミー」というのがある。この言葉は2010年代の終わり頃くらいからアメリカのリバタリアンと言われる考え方の人たちなどがちらほら使うようになったもので、例えば「キャンセルカルチャー」に立ち向かう方法として提示された。キャンセルカルチャーとは、特定の人物や団体、特に著名人を対象に、発言や行動を問題視し、集中的な批判や不買運動を起こして、その対象を表舞台から排除するという動きのことで、このキャンセルカルチャーに対する不満や批判の声も強まっていたが、文句を言うことよりも長期的な目で見て効果的になるはずなのは、メインストリームの系列にない文化だったりローカルの文化などに関わることや、自分でも何か作ってみることだという考えを言い表すのに「パラレルエコノミー」という言葉が使われた。  「パラレルエコノミー」とは、1989年のビロード革命につながった1960年代末からの運動のことである。
 ビロード革命は、1989年11月17日にチェコスロバキア社会主義共和国で勃発し、当時のチェコスロバキア共産党による全体主義体制を倒した民主化革命である。スロバキアでは「静かな革命」と呼ばれる。「ビロード革命」は、1か月後のルーマニア革命のように大きな流血に至る事態は起こらなかったことから、軽く柔らかなビロード(ベルベット)の生地にたとえて名付けられた。  1985��、ソ連がペレストロイカを開始。1989年、ハンガリーに続いてチェコスロバキアが「鉄のカーテン」の撤去に踏み切ったことで、11月9日には冷戦の象徴だったベルリンの壁が崩壊。その後11月16日までには、チェコスロバキア周辺のほとんどの共産党国家が、共産党一党独裁支配を放棄し始めた。これら一連の動きを注視していたチェコスロバキアでも、11月17日、プラハで反体制学生デモが実行され、これを治安部隊が鎮圧したことを発端とし、これに抗議し民主化を求める国民の大規模なデモが同年12月にかけて発生。11月24日、チェコスロバキア共産党幹部全員が辞任し、共産党政権が事実上崩壊。12月末、実務者協議により、円滑な体制転換についての折衝が重ねられた結果、共産党一党独裁の放棄と複数政党制の導入が妥結された。1990年チェコスロバキア連邦議会選挙の結果、アレクサンデル ドゥプチェクが連邦議会議長、ヴァーツラフ ハヴェルが大統領に就任し、12月に非共産党系による新政権が発足した。  さらにこの体制転換を契機に進められた、連邦を構成するチェコ、スロバキア両共和国への大幅な権限委譲が背景となり、1993年1月1日の連邦制解消につながった。連邦解消も「ビロード革命」のように、連邦解体の過程で内戦になったユーゴスラビアとは対照的に、チェコとスロバキアは平和的に分離したことから、西側メディアは、夫婦の協議離婚に見立てて「ビロード離婚」と呼んだ。
 1990年チェコスロバキア連邦議会選挙の結果、連邦議会議長に就任するアレクサンデル ドゥプチェクは、1968年1月にチェコ共和国共産党中央委員会第一書記に選出され改革を行おうとした。この改革は後に「プラハの春」と呼ばれるようになる。ドゥプチェクによる改革は、経済における一部の地方分権化と民主化を実施し、それによってチェコスロヴァキア国民に権利を付与することを目的としていた。報道の自由や言論の自由を認め、自国民の旅行に対する制限の緩和も含まれた。  しかしこれに対して、特に行政権限の地方分権化に対して、ソ連は苦々しく思っており、チェコスロヴァキアと交渉を重ねた。  1968年8月20日、ソ連の指揮、主導により、ワルシャワ条約機構に加盟していた国々で構成された軍事部隊が、ドゥプチェクが実施しようとした自由化の改革を阻止、鎮圧するため、チェコスロヴァキアに侵攻した。8月21日の��朝までに、チェコスロヴァキアはソ連軍に占領され、ドゥプチェクとその仲間たちは8月21日の朝に逮捕され、モスクワに連行された。プラハに戻されたのち、ドゥプチェクは1969年4月に共産党第一書記を辞任した。  「プラハの春」とは、国民にある種の自由を提供しようという政策であり、この計画のスローガンである「人間の顔をした社会主義」という名称でも呼ばれる。  ドゥプチェクによって1968年3月に検閲が廃止されたことで、半年に満たないごく短期間となったものの、言論と報道の自由が保障され、その期間に、それまで抹殺されていた歴史が語られ、人々がはじめて実直な考察を行う契機ともなった。知的階級だけが語るものだった政治や歴史、文化について、大衆が自らの考えを語り始めた。  1990年チェコスロバキア連邦議会選挙で大統領に当選したヴァーツラフ ハヴェルは劇作家で、1968年のプラハの春がワルシャワ条約機構軍によって潰された後に反体制運動の指導者として活動を始めた。1977年に、ヘルシンキ宣言に謳われた人権擁護を求める「憲章77」を起草。「憲章77」は反体制運動の名称にもなる。以後、幾度となく逮捕、投獄された。ハヴェルが活動の主軸の一つとしたものが地下出版であり、また、ミュージシャンや俳優たちと連携して、禁止されたライブや演劇などを自宅などで行うということだった。つまりアンダーグランドカルチャー、オルタナティブカルチャーのことであり、これを「憲章77」にも参加した思想家のヴァーツラフ ベンダが、「パラレルポリス」(「並行都市」「並行社会」「並行構造」などと訳される)という語によって概念化し、1977年に地下出版した『パラレルポリス』で提示、「憲章77」の参加者たちと話し合った。
 「パラレルエコノミー」という語は『パラレルポリス』の中にも出てくる。『パラレルポリス』では、個人の責任と信頼に基づいた互恵性のある経済の模索というニュアンスで使われている。  現在使われている「パラレルエコノミー」という言葉は、ビロード革命までの流れを踏まえた上で、もっと広いというか、使う人によっても若干違うニュアンスで使われている。そもそも「パラレルポリス」の考えも、全体主義体制により完全に決定された「イデオロギー文化」とは異なる自由な文化を並行させようというものである。そしてこれはカウンターのイデオロギーを作ることでも、西側社会を模倣することでもない。イデオロギー文化の中では、決められたこと以外のこと、すなわち異論を言うことは、ケンカを売るということであり、その結果排除されることを意味する。そうではない場を作ることがパラレルポリスの目指すところであり、ハヴェルは何度も逮捕されるが、結果から見ると、そのたびに信頼とパラレルポリスを広げていた。ごく短い期間で終わったプラハの春だが、その時に語られたことを人々は忘れてはおらず、静かに語り継いでいた。
 現在の消費性向を一部のマーケターたちは隠語的に「注意欠陥経済」と呼んでいるという。SNSなどでの「注意欠陥多動性」的なコミュニケーションの傾向を背景にした「注意欠陥経済」で企業が生き残るために手っ取り早く効果的な戦略が、日々大衆に刷り込まれているマスイデオロギーの一部を自身に取り込むことであり、そのマスイデオロギーというのがキャンセルカルチャーを推進する「WOKEカルチャー」である。「WOKE」というのは、差別や人権問題をはじめとした社会で起きている様々な問題に対して「意識的」で、社会正義に「目覚めた人たち」のことで、今では「自己を絶対的な正義とし異論を何が何でも許さない人たち」への揶揄として使われることの方が多い語でもあるが、そのイデオロギーは今現在も日々主流メディアから流され続けている。  このイデオロギーは私たちの伝統を蝕むものだと考える人たちが構築しようとしているのがパラレルエコノミーである。この意味でのパラレルエコノミーというのは、WOKE企業からモノを買わなくてもいいように、その代替となる製品を生産してる企業や販売してる企業などへ投資したり、そこからモノを買ったり、そういう情報を交換するネットワークやコミュニティを作ろうというものである。  投資会社「1789キャピタル」のファウンダーであるオミード マリクは2023年頭に、パラレルエコノミーをサポートする企業への投資を行うと表明。マリクはパラレルエコノミーを「パトリオットエコノミー(愛国者経済)」とも表現している。10月、ジャーナリストのタッカー カールソンのメディア企業である「ラストカンパニー」への投資を発表した。
 2010年代から「パラレルエコノミー」という語を使っていた人たちが、もしかしたらいつか起こり得るかもしれないと半信半疑ながら期待していたのは、「スターウォーズインパクト」という出来事だった。1977年に公開された『スターウォーズ』は、制作会社も配給会社も興行的に失敗するだろうと予測し、宣伝もほとんど行われなかったのに、公開初日から長蛇の列ができ、世界的な現象になっていく。当時本当に存在するのかも怪しまれていたSFファンたちは、彼らの情報ネットワークで情報を交換し期待を膨らませ公開を待っていたのに、当の本人たちもそのネットワークの存在についてほとんど意識していなかった。『スターウォーズ』の公開によっていきなり巨大市場が出現したと同時に、彼らは互いの存在を認識した。
 2024年2月のタッカー カールソンによるプーチン露大統領へのインタビューがとんでもない視聴回数になり、グローバリズムとは何かということが話題になることが増えた。  希望が並行していることは示されている。
2024年4月 ブリング メイ フラワーズ
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nagachika · 1 month
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シャーロック・ホームズの凱旋 を読んだ。
「ヴィクトリア朝京都」というワードだけで傑作だなとわかる森見登美彦の新作。
シャーロキアンというほどではないけどホームズシリーズはひと通り読んでパスティーシュもある程度は読み登場人物の名前やロンドンの通りの名前に親しみ、なおかつ京都に住んだことがあって地名で風景や位置関係が浮かんでくるという両面に馴染みがある身としては、四条河原町の橋を渡ると南座と時計塔(ビックベン)と国会議事堂があるという描写で脳がバグる。以降も基本的には京都の地形をなぞらえているのだけどちょいちょい施設や建物の名前がロンドン(イギリス)がまじり、京都警視庁(スコットランド・ヤード)というむちゃくちゃな造語の建物が烏丸通り(だっけ)に出現するともうそこはたしかに「ヴィクトリア朝京都」にほかならないのだ。すごい筆力のマジックをみせられた。
そんなヴィクトリア朝京都でワトソンやメアリやホームズやモリアーティ教授は鬱々と京都の大学生のように(つまりいつもの森見作品の登場人物のように)のんべんだらりと暮らしている。ホームズはスランプに陥って事件が解けなくなっているからだ。前半は「ホームズはなぜスランプなのか」「ホームズが過去に解けなかったマスグレーヴ家の事件とはなにか」というあたりを中心に話を展開させていく。このあたりたしかに謎の提示とその解決がされそうで、ミステリであるかのように読める。
しかし後半になるとマスグレーヴ家に伝わる「東の東の間」という摩訶不思議な部屋にまつわる騒動で急にファンタジーになっていく。
と思ったらこんどはメタミステリ的な展開が巻き起こり今度はSFを読んでいるかのような……とどんどん主題がずれていくので中盤以降はきりの良いところで止めるということができず一気に読み切った。やはり傑作であった。まさか「ヴィクトリア朝京都」というワードからここまで話がふくらむとは(雑誌のインタヴューで読んだのだがさいしょにこの単語を思いついたのが執筆のきっかけだったとか)。小説を生み出すという営為そのものの内省が詰まったような作品だった。森見作品はおもに初期作を読んでいて最近のはあまり読んでないので古い作品との比較になるけど、いつもの森見作品っぽさはいたるところにありつつもそこから抜け出したおもしろさがあったように思う。
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siteymnk · 1 month
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映画「デューン 砂の惑星PART2」を観に行く。監督ドゥニ・ヴィルヌーヴ、出演ティモシー・シャラメ、ゼンデイヤ他。
フランク・ハーバートのSF大河小説『デューン』を映画化した「DUNE/デューン 砂の惑星」の続編で、2部作の2作目。
長い!166分!長い!
PART1が「ここで終わるんかい!」的な感じだったのに対し、今回はちゃんとクライマックスがある。
オープニングからプロダクションの素晴らしさが目を惹く。シーンの殆どが砂漠なのだが、衣装や装備品、コミュニティの雰囲気など、惑星の世界観は素晴らしく構築されている。
資源を巡る戦争、救世主が登場した崇拝対象へ、戦いの中で芽生えた愛情、重要人物が敵型の血統だった、など物語要素がてんこ盛り。
これといって欠点がないというか、SF小説の映画化としてはほぼ完璧だと思うのだが、なんというか「仏作って魂入れず」な感じを強く思ってしまった。
なんだろう。上がらないのだ。映像すごいなーとは思うのだが全然ワクワクしない。だから長く感じる。うーん。
SFサーガが嫌いなわけじゃ無いと思うんだけどなぁ。たぶん見返す事はないかも。
★★★⭐︎⭐︎
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disolucion · 1 year
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45 フジワラ・アキエ
調査隊は失意に包まれつつ、リフェ市内の作戦基地に戻った。 皆に、何もなかった、誰もいなかったと報告した。 人が山に入った痕跡はあったが、おそらくトレッキングの跡だろうと。 教授が続き、ブルーホールに何もなければ他の場所も空振りになるだろう、 予測日まで基地で観測したら撤収しようと提案した。 さらにハワイのおじさんが同調して、山の神に祟られると、 自分はすでに怒りに少し触れてしまったと、まくし立てた。 そんなこんなで調査隊の撤収が決まった。
成果が得られず不服そうなアドラさんに近寄っていき
「運命の人はそのうち現れるって、山の神が言ってたよ」
と小声で告げた。 彼女は、えっ?と小さい声を漏らした後、ハワイのおじさんを見ていた。
―――――
夜、フジワラ教授を散歩に連れ出した。
「だいたいのことは、理解しましたよ」 「ありがとう。やはりあなたは”特別な人間”でした」 「おれみたいなの、そこらに転がってると思いますけどね。  で、教授は平安時代に転生したってことですか?」
フジワラ教授は一瞬だけ笑って、空を見上げて説明を始めた。
彼が元々いた星は、現在の地球よりはるかに高度な文明を誇っていた。 マルチバースの、別の数千年先の地球のようなものだと言っていた。 あらゆる問題は科学で解決し、平和で貧困も差別なく、 宗教も神話も御伽噺でしかない世界。 けれども、近くに超新星爆発で発生したブラックホールがあった。 それが唯一のそして最大の問題だった。
問題を解決すべく調査に向かった宇宙船が回収してきたのが、 「結びつく素粒子」だった。 吸収から逃れられないと判断した人類は、その素粒子を体内に取り込む。 肉体が消滅しようと思念体として生き残る道を選んだ。
果たして全ては飲み込まれる。 最奥部、事象の地平線の向こう側にホワイトホールらしきものがあった。 高次元の様々な事象や要素が結合した場所だったそうだ。 思念体、電子の塊となった教授たちは出口を探して彷徨い、 やがてこの銀河に辿り着く。 散り散りになった思念体の中に、地球に辿り着いた者たちがいた。
「最初は観察だけでしたが、肉体を欲して憑依する者が現れました」 「まるでSF映画の総集編のような話ですね」 「意識があるのに憑依すると脳が壊れた。負荷に耐えられなかったんです」
やがて脳死状態なら憑依しても問題ないことがわかった。 それぞれが脳死状態の肉体を求めて世界中に散った。 中には肉体を持たず思念体のまま観察を続けている者もいるだろうと、 教授は満天の星空を仰ぎ見た。
教授は平安時代の日本で見つけた。脳死状態の幼子を。 それから千二百年余り、人の愚かさを嘆き、争いを止めようと生きてきた。 争いは止まず、生きるのに疲れ、細胞分裂を阻害するよう努力して今の姿に。 だが老衰で死に至るまでは操作できないそうだ。 人間が自分の意思で息を止めて死ねないのと同じ、だそうだ。
「あなたの脳内には、「結びつく素粒子」の対となる「解く素粒子」がある」
バチバチするあの火花は、侵入してきたそれを解いていたのか。
「ワームホールの出現を知って、エルリカの存在を知ったんですか?」 「おそらく誰かが、この星から出ようとしている、それは想像できました」 「前の星の知識があれば、妨害したり、エルリカを見つけられたんじゃ?」 「ここでは未発見の素粒子がいくつもあって、  現代科学ではあちらの技術の再現が難しいのです。  彼女が生成に失敗している理由もおそらくそれでしょう」
理論や知識があっても、現物がなければ運用できないのは当たり前か。 だからサトウくんと共同研究をして、代用品を探していたのかもしれない。
あの魔法みたいなやつは使えないのか尋ねると、 それなりに訓練をすればおそらく使えるだろうと。 きっと彼女は一人で、長い年月をかけて習得したのだと思う、 そう言って教授はワイアレアレ山の方を見た。 なるほど。異世界人がみんな魔法使いってわけじゃないのか。 使えてせいぜい思念波ぐらいという感じなのかな。
「彼女を頼むと言っていましたけど、存在を知っていたのですか?」 「思い出したんです。科学の得意な子がいたことに」 「アドラさんのことだと勘違いしましたよ。教授も人が悪い」
エルリカに誰かの差し金だと思われたら、 ハナダさんを信じてもらえなくなると思ったもので。と教授は頭を掻いた。 アドラさんも成果を出そうと無茶をしそうで心配ではあったそうだ。
性行為を求められた件について、ボソっと訊いてみた。 性的興奮が高まると脳の機能が一部ストップするから 解きやすいことを無意識に感じていたのでは、と真面目に答えてくれた。
「あのバチバチする感覚で、結合した思念を解除するのに  どれだけの時間がかかるんですか?」 「結合を解くためには、シナプス間隙の情報伝達を遮断するため、  0.1ミリ秒を860憶回路ですから、単純計算で…  約二十七年間、共に過ごす必要がありますね」 「バチバチ感覚を二十七年間受け続けるってことですか?」 「いえ、普通にお互いを認識している状態で、です」
お互いの能力を知らないままでも二十七年一緒にいればいいのか。
「それがセックスをすると、どれくらい縮まるんです?」 「せいぜい数週間分短縮できるかどうかじゃないでしょうか」
ぜんぜん役に立たないじゃないかセックス。
―――――
作戦基地のあたりまで戻って来た。 そろそろ教授とのお喋りも、核心に迫るときだ。
「おれ、もう一人会わないといけない人がいますよね?」 「おそらく彼女も同じ存在でしょう。気味悪く思わないのなら  理解していることを伝えてあげてください」 「大恩人を気味悪く思うわけないじゃないじゃないですか」
やっぱりか。そうだよな。 これまでの出来事を思い返しても、 彼女はおれを見つけて、特別な接し方をしていたとしか思えない。
「あ、そうだ教授。逆に細胞を操作して若返ることはできますか?」 「え?できなくはないと思いますけど、なぜですか?」 「いまの教授じゃ、ちょっと年食いすぎてるんで。  賢さと誠実さはそのままに、若返って逞しくなってください」 「なんの話をしているのですか?」 「逞しくなったら、アドラさんに求婚してください」 「アドラさんに…???」
教授はわけがわからないといった顔をしている。 おれのことは気付いたのに、彼女には気付かなかったんだ。
「エルリカが入れなかったんですよ、彼女に。  あなたの長い人生が終わるときに傍にいて欲しくないですか?」
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ashi-yuri · 3 months
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Citizen Sleeperと模範的な宇宙都市
都市に溶けて
現代欧州の都市を一宇宙船へと翻案しサイバーパンクに味付けした模範的SF小説がするっと読めました。良質都市小説でもある。
以下、実験的なテキストゲーム、SF・都市小説についてのとりとめない感想。DLC含めてネタバレ
直前にディッシュの「SFの気恥ずかしさ」を読んでたせいか、SFに期待しすぎてるめんどくさいマニアの感想になっちゃった。
最初の眠りでの自我の語りのシーン、いろんなひとが指摘してるとおりすごくDisco Elusiumオマージュ。テキスト表示欄も意識的に寄せてるはず。
テキストメインの実験的ゲームとして、Disco ElysiumとかKentucky Route Zeroあたりと比較されるのも見るけど、本作はわりと素直な模範的ゲームだと思う。
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ゲームシステムはダイスロールや選択肢によるダイナミックな変化とかはなく、遊びやすく簡素な印象。
硬派めSF小説を読ませるため、ページをめくる代わりにダイス振りと魅力的な立ち絵とクールでシンプルなUIを用意することは、テキストへの感情移入を容易にし、あまり小説読まない人など含めてより広い層へテキストを届ける試みとしてうまくいってるのだと思う。
淡々としたプレイフィールも文章を読むことを阻害せず、端正な読書体験として自分は楽しめた感じ。
基本的に、UIやインタラクティブ性やゲームプレイではなく、テキストそのもので素直に語りたいゲームという印象だった。
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逆に、UIそのものが語りと演出の機能を強くもつ前作“In Other Waters”と比べると、実験性は薄れた代わりにふつうに読みやすく遊びやすくなってるんだと思う。
SF小説・SFゲームとしては自分は前作の方が好きだけれど、Citizen Sleeperはより広い層に向けて訴求するゲームとして進もうとしてるのかもしれない。前作の3倍以上のSteamレビュー数は、この試みがちゃんと目的を達成したこ���を証明しているのだろう。
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肝心のテキストについても、素直で模範的なところは物語そのものに結構ダイレクトに出ていて、善人と悪人はかなりはっきりわかるようになってるし、でてくる人たちの9割は模範市民だし、展開も最後まで素直だし、現代欧州都市が持つ労働・移民・環境・政治などの課題はSF的に翻案されつつ現実そのままの手触りで持ち込まれ、SFとしては手堅くオーソドックスな手法で解決される。バイオオルタナ生物としてのきのこの話や自我論とかも出てくるけど、SFとしての奇抜さや飛躍は少なめ。
SFフィクションとしてはAIの擬人化などベタに感じる部分もあるけど、生々しいテーマをフィクションとして丁寧で魅力的なコーティングすることでより広い層に届ける役に立っているのだと思う。
SF小説好きとしては、本作のテキストは手堅く良質だけど、もうちょっと科学とフィクションの力でSFとして跳んでくれたら嬉しかったなという印象。一方、その手堅さや淡々とした模範性が本作のいいところかなあと思う。
自分はプレイ始めてから、記憶もなく得体の知れない異邦人である主人公に対して出会う人みんな最初から好意的でやさしすぎるし、やたらと仕事を頼んで頼りにしてくるのがずっと引っかかっていて、人情噺としてはいいけど、資本主義崩壊後の辺境都市としてのリアリティは削がれてると感じる。そのあたりは、Disco Elysiumはじめ都市を描いたゲームや都市小説と比較すると、都合の良いフィクションぽい感じが強い。
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でもそれは物語の都合なのかもしれないし、深読みすれば、登場人物たちはみな傷ついた労働者であり、おなじく傷ついた労働者たる主人公に対する共感・連帯によるものなのかもしれない。
逆に後半は、主人公が「瞳」という都市に対して献身的で、勤勉な労働者であることが実感できてくるので、出会う人みんな親切で頼りにしてくれることに納得感があった。(逆にDLCまで行くと主人公がなんでもできすぎる無双感が出てくる)
「どんな者でも労働による社会参加を通じて、その場所に受け入れられることができる」という感覚が本作にはある。だから真面目に都市の中で働けば、市民として受け入れられ、物語は報いてくれる。そして、労働を放棄した賞金稼ぎや奪うことしかできない傭兵、労働者として団結しえない者は悲しい結末を迎えてしまう。
この作品は資本主義が行きすぎた都市のリアリティより、危うい立ち位置にある現代都市でもこうあってほしいという労働者の模範性を描く。困っている隣人には手を差しのべ、勤勉に働き、労働者みなが都市というコミュニティの健全な存続を願い、行動することの価値を。都市が生み出す不道徳・罪悪を書くことを選ばず、あるべき労働者の姿を描写することを、作品はすでに選んでいる。だから本質的にプレイヤーの選択は不要で、ゲームはほぼ一本道のルートとなる。
欲望と資本主義の最果てを題材とするサイバーパンクにおいて、まっとうさと真面目な労働を真正面からよしと描くことは稀有な試みでもある。ゲームという、プレイヤーの欲望・願望により奉仕的なメディアでは特に。
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In other watersのようなオリジナルな実験性を勝手に期待してたところがあるので、Citizen Sleeperの真面目で模範的な姿勢にどこか物足りなさを感じつつも、でもやっぱりそういうゲームがしっかり人気を博す位置にいることは大事だなと思う。
その模範的な姿勢は今のゲーム、フィクション、そしてそんなフィクションが描かれる現代の都市に求められているものだとも思うので。
DLCクリア後の追記
労働、対話、寛容こそが私たちの信じる価値
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すごくよかった!
基本的なことは上の印象から大きく変わってはいないけれど、自分たちの住む場所から離れざるを得なかった避難船団の人々、ヨーロッパに押し寄せる難民をモチーフとするであろう彼らの背負うものが多様で切実で魅力的で、ひとつの都市をさまざまな視点からら否応なく見させられることで、都市、そしてHomeを描くテキストとしてぐっと厚みが増している。
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故郷を捨てざるをえなかった人、終の住処として残る人、矛盾に縛られながら守る人、しがらみとともに捨てる人、生きるために去る人、過去を見る人、未来を見る人、誰もが物語を持ち、出会いと別れが交錯する、儚く忘れがたい場所としての都市の物語。
価値重視の理想主義的なところ含めて、ヨーロッパの先進都市から生まれるべくして生まれた作品なんだと思う。
最近ちょっと町の持続性とかよその国の都市のこととかいろいろ思うところがあったので、今の自分の気分にもはまってよかったな。
行動範囲が広くなってお散歩気分が増えたことと、限られたターン内にひたすら単調な物資集め・労働ターンを反復するタスク感も、「労働してる」という感じがして好感触。期限内にタスク全部こなせるとやっぱりうれしいね。
Citizen Sleeper2では銀河のはみだしもの・賞金稼ぎ的な世界が描かれるみたいなので、「労働による社会参加」が困難なひとたちのサイドからまたこの宇宙が描かれるのかなあと予想してる。今作で拾えなかったことをしっかり拾っていこうとする、そんなテーマ設定も真面目で模範的だね。
あとがき
いろいろぐだぐだ書いた結果、最初クリアしたときより満足してきたかも。
非常にウェルメイドで気持ちよくプレイできたし、やっぱり一市民として都市に溶けていくようなエンディングはとてもよかったし、きのこになれるのも楽しかった。次回作も楽しみ。
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(おまけ)
Night Call
薄いフィクションの膜で包んだだけの、現代パリを克明に描くビターでずっと薄暗いタクシー会話シミュレータ。都市の包容力と矛盾、都市市民の失望と矜持を表わす80人を超す多様な登場人物のリアルな会話テキストがほんとにいい!すごいテキスト量にもかかわらず、苦闘の末に個人翻訳MOD作っていただいてほんとうに感謝。
バグの多さやゲームシステムのこなれなさなど大きな欠点をいくつも抱えているけれど、現代欧州の一都市を描いたゲームとしてとても好み。
※スクリーンショットは非公式日本語MOD使用
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日本語MODへのリンク
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hosizorayoukai · 7 months
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【JWST】エウロパ表面で二酸化炭素を初検出!!ジェイムズウェッブ最先端の観測技術が深海プルーム噴出メカニズムの解明に挑む!
NASAのジェイムズウェッブ宇宙望遠鏡によるエウロパ表面の炭素発見の意義を探ります。 最新鋭のジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡によってエウロパの表面に二酸化炭素が存在することが明らかになり、科学界は畏敬の念を抱いた。この驚くべき炭素の発見は、宇宙探査にとって計り知れない意味と意義を持ちます。
📝目次📝 ------------------------------------------------- 0:00 エウロパで二酸化炭素を発見 1:29 なぜ炭素発見がすごいのか? 2:33 驚異的なエウロパ最新観測技術 4:35 タラ地域の解明へ 6:30 エウロパのプルーム初発見 8:36 深海物質の噴出の可能性 10:25 プルームのホット地域を発見 11:50 ホットスポット2つの原因 12:47 今後の探査機による観測
最先端の観測技術を駆使して、研究者たちはエウロパの謎に包まれたタラ領域を掘り下げ、謎を解明しようとしています。最も歴史的に重要な発見のひとつは、エウロパの表面で水蒸気による噴煙、巨大プルームが検出されたこと。この現象によって、深海解明への可能性が高まっている。この発見は、探査と理解のための新たな道を開いた。
さらに、エウロパのプルーム内のホットスポットを特定するという画期的な新発見もなされた。最新の科学研究は、エウロパの熱保持の二重メカニズムを解読することに集中しており、この挑戦は世界中の研究者の想像力をかき立てている。
宇宙ミッションの分野では、木星氷衛星探査計画が推進されている。ガニメデ探査機JUICEやNASAのエウロパ・クリッパー探査機を含む将来の探査機ミッションは、エウロパを間近で観測し、探査の新時代を切り開こうとしている。
2030年代を展望すると、偉大なる木星探査時代の到来が目前に迫っている。この10年間は、さらなる発見と、太陽系の謎めいた衛星に対するより深い理解への大きな希望を秘めています。
▼見逃し配信▼ 🎦初投稿・木星 (Jupiter)シューメーカー・レヴィ第9彗星 https://youtu.be/ZjokarwlmGE 🎦ガリレオ衛星エウロパ・天文から神話まで基礎特集 https://youtu.be/IidQCKi4G4o 🎦ジェイムズウェッブが撮影した木星の初公開 https://youtu.be/KFggFYflXZg 🎦【木星 映像集 #1】探査機ジュノー撮影の木星の全容 https://youtu.be/D3P-7N8jKUw 🎦【木星 映像集 #2】木星の電気嵐に突入!エウロパの音 https://youtu.be/AVDbSAqxT9k
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🌕エウロパってなに?🌕 ----------------- エウロパは木星の周りを回る小さな月です。 1610年に、ガリレオ・ガリレイが発見した大きな4つの月のなかで、 木星から2番目に近い月です。 それは、私たち地球の月よりも少し小さいと想像してください。
エウロパという名前の由来は、ギリシャの物語に登場する 「ヨーロッパ」という名の王女にちなんで名づけられました。
エウロパが本当にクールなのは、他の月や惑星のように でこぼこしていたり、岩のように見えたりしないことだ。 とても滑らかで、まるで巨大なアイスクリームのボールのようです! その氷の下に秘密の海が隠れていると考える人もいます。 地球に海があるように、エウロパにも氷の下に大きな海があるかもしれない。 そして水があるところには生命がいるかもしれない!
エウロパの海は、手をこすり合わせると温かくなるのと同じように 木星の引力によって温かいかもしれません。 この暖かさがどこからきているのかが、科学者を悩ませている大きな謎です。
そして、エウロパは時々、大きな噴水のように水を宇宙空間に吐き出しています。 私たちはそれを特殊な望遠鏡で見たことがあり、 そこに生命がいるかどうか���調べるのに役立つかもしれないので、わくわくしています。
将来的には、エウロパについてもっと知るための大きな計画があります。 特別な探査機を送ってエウロパを間近で調査するミッションが大進行中です! ですから、エウロパの神秘的な海で何かが泳いでいるかどうか、 いつか発見できるかもしれません!
どうぞ、最後までお楽しみください。
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📣割愛・こぼれ話📣 ------------------------------------------------- ▼あの「イラストや」さん作画のエウロパの魚が手に入る! エウロパの魚のイラスト https://www.irasutoya.com/2016/07/blog-post_113.html めっちゃかわいいです!(^^)
▼木星の衛星エウロパに魚が生息? | ナショナルジオグラフィック日本版サイト https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/news/14/1951/
▼南極大陸の下に眠る巨大な氷底湖「ボストーク湖」とは? | POLEWARDS/ポールワーズ 地球で唯一エウロパと似ている環境の湖。 https://www.polewards.com/about-vostok-lake/
▼南極の厚さ900mの氷の下に生物…掘削調査で偶然に発見 | Business Insider Japan エウロパの氷の下にもこのような生物がいるかもしれない! https://www.businessinsider.jp/post-229720
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📘資料・出典📘 ------------------------------------------------- ・フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 ・天文学辞典:天体に関する用語を3,000語以上収録・解説。 https://astro-dic.jp/ 【公式】公衆のためのWebbホーム https://webbtelescope.org/ 【公式】ハッブル宇宙望遠鏡ホーム https://hubblesite.org/home 【公式】JUICE-JAPAN - 木星氷衛星探査計画 ガニメデ周回衛星 https://juice.stp.isas.jaxa.jp/ 【公式】NASAのエウロパ・クリッパー (Europa Clipper) https://europa.nasa.gov/
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jinseihagetekara · 8 months
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『奇術師』クリストファー・マッケンジー・プリースト
世紀のマジシャン二人によるあまりに大人げなく容赦のない邪魔し合い!そしてその因果は遥か孫の代の人生にまで禍根を残していた!
という内容。
その大河ドラマっぷりがまず好むか好まざるかを分けるだろう。俺はこういうの好きだけどね。
書物の形でしか過去には触れられないので、後半で暗示されているように果たしてどこまで書かれている事が真実なのか、どこまで読んで我々が感じたことが事実なのか、それが分からない。分かるのは長い長い憎み合いと、それらを以てしても壊れることのない奇術師としての誇りだけである。そう、どちらも誇り高い。奇術師として互いを高く評価することを恐れないし、そして奇術師としての鉄則は基本守っている。キャラ重視する人はこの辺好きかもね。
だがこの作品のメインディッシュは、ラストの強烈なホラー展開であろう。ちょっと急転直下過ぎない? 幻想郵便局など話にならない急展開っぷりである。丁寧に伏線は貼られてたし、そもそも話の幕開けからしてファンタジー模様だからまあこんなもんかもしれないけどね。
因みに幻想小説大賞とのこと。SFでしょこれ。ていうか多分、SFの定義がこれ書かれたころから変わってるんだろうな。
評価は下の上かなあ。退屈したって訳じゃないけど、ハラハラはしなかったんだよな。幻想小説大賞受賞ってことは知ってる状態で読んでしまっていたので、どんなスペクタクルがあるかと楽しみにしていたのにな。
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2022年の読書(2022年12月28日現在)
2022年の読書(2022年12月28日現在)読了206冊
特に印象深かった本(順不同) 《文芸》 『たったひとつの冴えたやりかた』(ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア著/浅倉久志訳/カバーイラスト:片山若子/ハヤカワ文庫) 『リリアン卿――黒弥撒』(ジャック・ダデルスワル=フェルサン著/大野露井訳/装丁:柳川貴代/国書刊行会) 『骸骨 ジェローム・K・ジェローム幻想奇譚』(ジェローム・K・ジェローム著/中野善夫訳/装丁:岡本洋平/国書刊行会) 『ハイ・ライズ』(J・G・バラード著/村上博基訳/創元SF文庫) 『旱魃世界』(J・G・バラード著/山田和子訳/牧眞司解説/カバーディレクション&デザイン:岩郷重力+R.F/創元SF文庫) 『ウィトゲンシュタインの愛人』(デイヴィッド・マークソン著/木原善彦訳/装幀:アルビレオ/装画:ケッソクヒデキ/国書刊行会) 『スキャナー・ダークリー』(フィリップ・K・ディック著/浅倉久志訳/扉デザイン:土井宏明(ポジトロン)/ハヤカワ文庫/Kindle版) 『耄碌寸前』(森於菟著/池内紀解説/みすず書房) 『時の子供たち 上下巻』(エイドリアン・チャイコフスキー著/内田昌之訳/竹書房文庫/Kindle版) 『クララとお日さま』(カズオ・イシグロ著/土屋政雄訳/早川書房/Kindle版) 『純潔』(嶽本野ばら著/造本:松田行正+日向麻梨子/新潮社) 『シシリエンヌ』(嶽本野ばら著/新潮社/Kindle版) 『プロジェクト・ヘイル・メアリー 上下巻』(アンディ・ウィアー著/小野田和子訳/早川書房) 『異形の愛』(キャサリン・ダン著/柳下毅一郎訳/装丁:木庭貴信+岩本萌(オクターヴ)/河出書房新社) 『葉書でドナルド・エヴァンズに』(平出隆著/三松幸雄解説著者目録/デザイン:菊地信義+水戸部功/講談社文芸文庫) 『詩歌探偵フラヌール』(高原英里著/装幀:名久井直子/装画:カワグチタクヤ/帯文:梅﨑実奈/河出書房新社) 『日々のきのこ』(高原英理著/帯文:岸本佐知子/名久井直子装丁/ヒグチユウコ装画/河出書房新社) 『幾度目かの最期』(久坂葉子著/青空文庫/Kindle版) 『ボダ子』(赤松利市著/新潮文庫/Kindle版) 『喜べ、幸いなる魂よ』(佐藤亜紀著/綿引明浩装画/國枝達也装丁/角川書店) 『どちらでもいい』(アゴタ・クリストフ著/カバーオブジェ:勝本みつる/カバーデザイン:ハヤカワ・デザイン/ハヤカワepi文庫) 『夜中に犬に起こった奇妙な事件』(マーク・ハッドン著/小尾芙佐訳/装幀:服部一成/ハヤカワepi文庫) 『氷』(アンナ・カヴァン著/山田和子訳/川上弘美解説/カバーデザイン水戸部功/ちくま文庫) 『懐中時計』(小沼丹著/秋山駿解説/作家案内、著書目録:中村明/デザイン:菊地信義/講談社文芸文庫) 『後藤明生・電子書籍コレクション 行方不明』(後藤明生著/アーリーバード・ブックス/Kindle版) 『私は幽霊を見ない』(藤野可織著/朝吹真理子解説/カバー絵:Angela Deane/カバーデザイン:大原由衣/角川文庫/Kindle版) 『百鬼園戦後日記(全三巻合本)』(内田百閒著/巻末エッセイ:谷中安規、高原四郎、平山三郎、中村武志/解説:佐伯泰英/カバー画:山髙登/カバー図版:内田百閒戦後日記(岡山県郷土文化財団所蔵)/カバーデザイン:中央公論新社デザイン室/中公文庫/Kindle版) 『木になった亜沙』(今村夏子著/装画:木原未沙紀/装丁:野中深雪/文藝春秋) 『小島』(小山田浩子著/新潮社/Kindle版) 『死ぬまでに行きたい海』(岸本佐知子著/岸本佐知子写真/装幀:宮古美智代/スイッチ・パブリッシング) 『少年』(谷崎潤一郎著/青空文庫/Kindle版) 『外套』(ニコライ・ゴーゴリ著/平井肇訳/青空文庫/Kindle版) 『鳳仙花』(川崎長太郎著/講談社文芸文庫/Kindle版)
《その他》 『寄生生物の果てしなき進化』(トゥオマス・アイヴェロ著/セルボ貴子訳/倉持利明解説/草思社/Kindle版) 『「ネコひねり問題」を超一流の科学者たちが全力で考えてみた――「ネコの空中立ち直り反射」という驚くべき謎に迫る』(グレゴリー・J・グバー著/水谷淳訳/装丁:寄藤文平+古屋郁美(文平銀座)/Kindle版) 『みんなが手話で話した島』(ノーラ・エレン・グロース著/佐野正信訳/澁谷智子解説/はじめに:ジョン・W・M・ホワイティング/ハヤカワ文庫NF) 『スピルオーバー——ウイルスはなぜ動物からヒトへ飛び移るのか』(デビッド・クアメン著/甘糟智子訳/装丁:間村俊一/明石書店) 『新・動物記4 夜のイチジクの木の上で─フルーツ好きの食肉類シベット』(中林雅著/新・動物記シリーズ編集:黒田末壽、西江仁徳/ブックデザイン・装画:森華/京都大学学術出版会) 『共立スマートセレクション5 オーストラリアの荒野によみがえる原始生命』(杉谷健一郎著/コーディネーター:掛川武/共立出版/Kindle版) 『共立スマートセレクション10 美の起源 ─アートの行動生物学』(渡辺茂著/コーディネーター:長谷川寿一/共立出版/Kindle版) 『共立スマートセレクション16 ベクションとは何だ!?』(妹尾武治著/コーディネーター:鈴木宏昭/共立出版/Kindle版) 『世界を変えた建築構造の物語』(ロマ・アグラワル著/牧尾晴喜訳/装幀者:トサカデザイン(戸倉巌、小酒保子)/草思社/Kindle版) 『宇宙創成 上下 合本版』(サイモン・シン/青木薫/新潮文庫/Kindle版) 『岩波科学ライブラリー310 食虫植物─進化の迷宮をゆく』(福島健児著/カバーイラスト・一部図版:安斉俊/岩波書店) 『銀河の死なない子供たちへ 上下巻』(施川ユウキ著/カバー・本文デザイン:セキネシンイチ制作室/電撃コミックス NEXT/KADOKAWA)
この一年間で複数の著作物を読了(著者名/冊数) 後藤明生/25 西村賢太/8 フィリップ・K・ディック/7 川崎長太郎/6 小沼丹/6 嶽本野ばら/6 藤野可織/6 今村夏子/6 橋本治/5 J・G・バラード/4 岸本佐知子/4 内田百閒/4 小山田浩子/3
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20kitan · 1 year
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貞本喜久二/エガキナマキナ 追記に詳細設定(テンプレ元)
◆身上調査書
「ダメ!ボツ!やり直し!」 「御託はいいからさっさと描けボケ!」 「てめぇ〜〜この貞本喜久二の前で『こんなもんでいいか』みてぇな原稿あげやがって!!誰が掲載するか!!ケツに生原稿ブチ込むぞコラ!!!」 「だははははは!!!見ろ俺のが一着だ!!」 「何年かかってもいい、俺は描きたいんだ」 「漫画家に社会性なんてあるわけねぇだろ」 「恋人にフラれても親が死んでも親友に泣いて電話もらっても原稿だけは絶対に上げろ!!」 「じゃあてめぇもうページやんねえぞ!!打ち切りでいいんだなァ〜〜!?」 「てめぇではじめた仕事だろうがッ!!」 「感動の前じゃ読者は正直だぜ」 「絵なんて描いてりゃうまくなる。ぐだぐだぬかさずとにかく描け。悩んでないで描け。駄作を30本描いてりゃ一本は傑作になる!」 「面白い!採用!」
姓名:貞本喜久二/さだもときくじ 愛称:貞ちゃん 年齢:35歳 血液型:B型 誕生日:12月2日 星座:射手座 身長:178cm 体重:72kg 髪色:灰みの青系の色 瞳の色:赤 視力:右目失明、左1.0 きき腕:両きき(元は右) 声の質:icvBASARA石田三成のときの関智一 手術経験や虫歯、病気:右目、右腕、両足の没被害による手術 身体の傷、アザ、刺青:顔の右側、腕その他に火傷痕 その他の身体的特徴(鼻や目の形、姿勢、乳房、足、ホクロなど):体脂肪率が低く常に胸を張っている 声と足音がでかい セックス体験、恋愛、結婚観:同性愛者。良いと思ったら単刀直入に誘いワンナイトで終わることもしばしば…… 尊敬する人:今の父、原哲夫、藤田和日郎、荒木飛呂彦 恨んでる人:前の父 出身:富山 将来の夢:自分用の漫画喫茶作る 恐怖:腕が動かなくなること 癖:貧乏ゆすり 酒癖:悪い アル中になったことがあるので控えている
*交流向け 一人称:俺 二人称:お前、てめぇ 呼び方:○○先生(作家)、名前呼び捨て
*概要
 出版社「貞本書房」の社長兼編集長。認可作家。傍若無人で自信過剰な男。「録音して創務省に送られたら即アウト」というほど非常に口が悪い。元漫画家で認可作家だったが、没討伐中の負傷から重い後遺症があり、政府の「非戦闘認可免許」を発行されて没との戦闘を免除されている。  普段は杖をついており短時間の戦闘しかできない。現在は編集業に力を入れ、創務省ともうまく付き合いながら後続の漫画家たちを育てている。
*性格
 傍若無人で自信過剰な男。強引で派手好きで自分勝手。誇り高く気が強く傲慢で非常に口が悪い。直感が鋭い理想主義者。何にでも興味を示しじっとしていられない性質。刺激やチャンスが得られるのなら危険なことにも飛び込む勇敢かつ無謀な性格でもある。熱が入れば入るほど歯に衣着せぬ物言いをし、人をざっくり傷付けることもしばしば。ギャンブラー気質で失敗も多いが当たるとでかい。実際にギャンブルや競馬も好き。自身の作風とは違う色々なジャンルにも手広く手を出している。  根本的に快楽主義なところがあり、人生をおおいに楽しむために生きており、波乱万丈な人生のなかで疲れを知らぬバイタリティを絶やさない。若い頃は飽き性でもあったが、特に漫画に関しては描く・描かせるためのストイックな努力を欠かさない一面も。
*人間関係
 態度と口の悪さを生来の社交性とコミュニケーション能力でカバーしている。大人の落ち着きがあるとは言い難いが、自分が感情をむき出しにすることによって他人の本音と感情を引きずり出す性質がある。他人を振り回し好き勝手に振る舞う一方、組織の中の雰囲気や特に弱っている相手を敏感に察知し、惜しみなく手を差し伸べる。
*家族関係、幼少期体験    子供の頃から漫画が大好きな少年だったが、アル中の父親に母親ともどもよく殴られ、金銭的にも不安定な家庭に育った。だが黙って殴られているような性格ではなかったため反骨精神たっぷりに育ち父親とも殴り合う日々。母親が出会った優しい男性との仲を応援し、元の父を置いて母と母の恋人とともに夜逃げ。新しい父との関係は良好で、安心して漫画家という夢を追いかけるにいたった。  高校卒業間近に雑誌で大賞を取ってから漫画家デビュー。意欲的に作品を書き続けていたが、26歳のころ全身に大怪我を負い連載を断念。父親と同じアル中になって落ちぶれた時期を越え、壮絶なリハビリの果てに漫画家として再始動。もとは自身の作品のために出版社を立ち上げ、今では若い漫画家を育てることにも注力している。父母ともに関係は良好。元父のことはまだ怒っている。
*能力
 すでに大手も多かった出版社業界に現れた超新星。大胆な作戦と優れた経営能力で小さな会社ながら売り上げは好調。そのため誌面に載せるものには厳しく、漫画家や作家たちは編集会議での貞本の「ボツ!」を恐れているが、才能ある美しい作品を作者を含めプロデュースする手腕に長け手塩にかけた作品はよくヒットしている。  
*著作、作品の評価
 ベタと力強い筆致の写実的な絵柄が特徴。漫画家としての実力は画力・物語構成ともに完成度が高く堅実。どんなテーマでも一定のクオリティを保てるが、やはり特に向いているのは戦記ものや大河もの。男性的な話が多いが女性キャラの人気が高い。和洋を問わず骨太な戦記ものを得意とした漫画家。ウィスタリア・サーガの連載中に負傷し、現在は雑誌掲載をせず1〜2年に1冊というゆっくりとしたペースで発行している。
「麒麟御伽草子(貞本版コミカライズ)」  小説「麒麟御伽草子」を原作にし認可基準に直しつつも原作を踏襲し、人気基準を満たしつつも貞本のテイストがふんだんに盛り込まれたコミカライズ版。現在も書店で購入できる。ちなみに貞本の子供の頃にもコミカライズが存在したが、認可基準引き上げにより不認可となった。
「獅子ども獣ども」  戦国時代、山中深くに忍とも山賊ともつかぬ一族が人目を避けながら歴史を重ねていたが、一人の青年が天下統一を目指し国取りを開始する物語。神話をベースにした展開がいくつかあり、コアな歴史ファンがついている。
「往けよ赤き海」  地球が砂漠と化した世界を題材にしたSF作品。過酷な状況で特殊能力が開花した人間たちが唯一残った資源の源「赤き海」を目指して旅をする群像劇。どの陣営が勝つかわからない展開に読者が翻弄された。 「牡丹籠」  初の短編集。デビュー前の読み切りや連載の間に掲載された短編を集めている。異種間、同性間の恋愛もテーマになったものも多く、この短編集に出てくるキャラクターの同人誌がけっこうな数出ているとの噂。
「魔弾」  世界大戦中に銃ひとつで戦場を駆け抜けたスナイパーの物語。明らかに第二次世界大戦をベースにしているあまりにリアルで地味な話であったため、あまり売れず2巻で打ち切り完結した。貞本本人はお気に入り。
「ウィスタリア・サーガ」  西洋ファンタジー大河もの。「ウィスタリア」という半神半人の一族が薄れゆく神の血と能力を嘆きながらも人間として国家を形成していき、世代を変えるごとに国の形を変えていく物語。連載中に貞本が負傷したため10年近くの連載規模となり、現在も1~2年に一冊のペースで刊行されている。
*好きなもの 食べ物:レバー、いくら、白子、数の子、その他魚卵や肝系 飲み物:芋焼酎、コーラ 季節:冬 色:ベージュ、ブラウン 香り:ビュリー/ニンフとさそり 甘みのないムスク、シャボン、温泉のようなかすかな香り 書籍:漫画、雑誌、歴史書 動物:犬 ファッション:上質なスーツ、ピカピカの革靴 場所:編集部、漫画喫茶、古い喫茶店、タバコ屋 愛用:黒い杖 趣味:漫画、映画、音楽鑑賞、演劇、ハングライダー、ダイビング、釣り、フィギュア集め、歴史書集め
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mari8log · 1 year
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2022/11/10
読んでみたい本、華氏451度。
連日の報道の話題性からか発売から一ヶ月経過後も相当売れているらしく各メディアでインタビューが組まれている本。
表紙があまりにも毒々しいというかゴシップ本らしすぎるデザインというか笑、紙媒体で買って自宅に置くのはちょっと勇気がいるな……ということでKindleで購入しました。
「情報を独占する気は無い」と常々言われている通り、7月から9月までに鈴木さんがミヤネ屋等の番組で無料で内容や証拠がつらつらと書いてある本、といった印象でした。小説ではないためインタビューや取材内容がメインでまったくスカッとする内容ではありませんが、というか政権への便宜、癒着情報だらけでうなだれてしまう内容だらけですが…、政治ジャーナリストやそれに志す方は絶対に一読すべき内容だ!といった印象でした。政治家は一個人ではなく誰かの、またはどこかの団体の意思として送り込まれる存在なのだと改めて理解しました。
個人的には本の中身よりも『10数年も社会的タブーと言われ大手メディアからも無視をされ取材を続けてもその後褒められる可能性の限りなく低い問題に密着し続けられる鈴木さんのメンタル』の方に興味があり購入した次第です。研究者や絵描きに近い地道な証拠集めの積み重ね。いっときの賞賛ではなく興味を貫き通し集めた辺鄙な情報。いつ花開くかは運次第。
もし鈴木さんがこの話題を10数年も追っていなかったら今頃は「変な一派が阿部さんを殺した」で終わっていたかもしれない。たった一人の取材情報が日本の社会の根を掘り起こし転換のきっかけになっている。
世の中、今価値のない情報だからと勝手に「無駄」と切り捨てることがどれだけ損失か、その教訓の一つにもなりました。興味があったらなんでも調べる、大事なことだ…。
ミヤネ屋でユニヴェールの曲がかかっていてびっくり。ジャックジャンヌの曲をTVできくのは初めて!たしかに皇室エピソードに合う曲調だよな。
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manganjiiji · 2 years
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現場主義限界耐性
なんだか毎日夜寝をしちゃう。夜まで体力が持たなくて夕方に寝ちゃうのだ。そして21時とか22時に起きる。晩御飯を頂く。そしてもくりで通話しながら本を読んだり勉強したりという趣味の時間をたんのうする。今日はなんと通話相手の友人が眠くならなかったこともあり4時まで本を読んでしまった。『翻訳夜話2 サリンジャー戦記』である。村上春樹と柴田元幸がライ麦畑翻訳に関して話すこの本はすいすいすいすいすーいと読める。言っていることが逐一よくわかる。村上春樹は分かりやすくものごとを伝えることの天才だな、というか秀才だな、というか優秀な人だなあ、頭がいいなあ、ありがたいなあと思う。村上春樹のライ麦畑翻訳にあたってはそういう感じだったのか、とか、サリンジャーってそういう感じだったのか、とか、全ての話が面白い。とにかく何においてもものの「あわい」というもの、境界というもの、そこにサリンジャーなりホールデンはいて、翻訳も読後の感覚も、どうも何もかも「中間」「中途」という、何事をも決定づけないという態度が、サリンジャーへの真心のように思える。ところで講談社英語文庫みたいな、講談社が名著の英文を文庫で売ってくれているシリーズでライ麦畑とナイン・ストーリーズを持っているはずなのだが、また部屋を大捜索したがなかった。「また」というのはカズオ・イシグロのBaried Giantも部屋の中で無くしているからである。英語の小説のみこんなに消失しているということは、まとめてどこかにやって忘れている可能性が濃厚。「今」読みたいものが手元になく読めないことはものすごいストレスを発生させる。Baried Giantは手元にないことにいらつきすぎて古本を通販したら、かなりの書き込み(おそらく男子大学生によるもの。4色ボールペンで先生の言ったことをすべて書き込んでいると思われる)があり、結局新品をAmazonで買うことにした。17日に届く。講談社英語文庫の2冊はどうにか見つけ出したいところだが、これ以上どこを探せばいいのだろうか。本棚もダンボールも全て見たけれどどこにもない。しかし売ったり捨てたりしたはずもないし人に貸した記憶もないから絶対に所持しているはず。手元には村上春樹のキャッチャー、野崎孝のライ麦畑が揃っており、あとは原文があれば完璧、というか、原文がないと翻訳夜話2の面白さの確認がぜんぜんできず、ほぼ無意味である。こんなことってあるかい。どこへ行ってしまったんだい。
プロメアを見てガロリオを浴びたい。ヒロアカを読んで出勝を浴びたい。ガンダム2話も見たいしリコリコ全話も見たいしデパプリも気になるし、今週のアイカツも期限切れる前に見なきゃいけないし、タイバニ2はネトフリ(未加入)だがやっぱり見たい。こんなにも映像作品に意欲を発揮しているのは、PCでアニメを見ることをやっと再開し、なかなか快適な空間を作れたからである。水星の魔女の1話がとくによかった。(プロローグも見た)チェンソーマンもアニメが追いつく最後のチャンスな気がするし日本のアニメ的叡智の結集そして最先端がここに詰まっていると思うので早く見たいし、ガンダムは最初から見るのがリアルタイムじゃないと長くなっていくから大変だし、そういえばドンブラザーズも見たいんだった。長い話数のものはできるだけリアタイしたほうがいいという真理をようやく理解した。逆に1クールものならあとで一気見してもそこまで負担ではない。とにもかくにもヒロアカですが…6期が始まってしまいましたがまだ見ていません。5期をまだ見ていない気がするし、原作で先に読んだほうがいいのか?と思いつつ、原作は11巻まで読んだところで、やっぱり読み返そう、となぜか1巻からまた読み始め、いま5巻くらい。何をやっているんだ。いや、かっちゃんに対する考えや感じ方、他人の言及を聞く度に、最初から読み直さなくては、考え直さなくては、という使命感に駆られる。早く36巻まで行ってそして本誌に追いつきたい。そうすれば少しはわかる、爆豪勝己というキャラクターのことが。もちろん全部はわからないけれど、少しはわかると信じている。でも全く分からないかもしれない。今のところわかっているのは、彼は「静かな人」だと出久が思っている=彼は「静かな人だ」ということだけだ。あと幼少期の思考については一人称でモノローグがあるのでわかっている。わかっているがモノローグの言葉のうちに秘められた思いというのはやはりコマの中の絵から読み取るしかなく、どうしてもそこに個々人の読みのブレが出てくると思う。私は幼いかっちゃんは自分だけ「できる」ことに孤独を深めていった(「できない」出久への失望と「置き去り」感:実際には逆だが)とあのページを読んだが、もちろんそうではないという読み方もできる。あとMIU(ドラマ)もいい加減見たいなと思っているし、洋画もいろいろと気になっているのがある。コンテンツを摂取すると媒体がなんであれかなりぐったりしてしまうので時を選ばなければならないが、今はかなりなんでも吸収したいという意欲がある。私にしては珍しいことだ。つまり、珍しく元気ということです。
就労移行支援施設に正式入所することを迷っている。交通費の問題。梅子(交通費の出資者)の意思に反していること。生家内の人物と同居することに慣れてきたこと。体験生としての通所により社会復帰への抵抗感がなくなってきて、アルバイトを始められるのではないかと思うこと。アルバイトで交通費を貯めてから、また折を見て正式入所すればいいのでは(冬にはもう少し近いところに新しい事業所ができるとのこともあり)とも思う。とにかく、フルタイムで障害者雇用を目指すために半年以上を費やすか��という問いに、私は今すぐ答えを出すことができない。であれば一旦保留して、週2~3のアルバイトをしながらでも考えようか、くらいの気持ちになっている。体力はいまだそこまで戻っていないので、今から働けるのか、と言ったら、そこはソフトランディングで行くしかないとは思うが。
ぷらいべったーで「あなたの滅び」を公開にしました。pixivにも上げようと思うものの、コピペしてキャプションを付けるだけの作業を億劫がっている。近々かっちゃんの小説(出勝)をあげる時にでも、ぱぱーっと作業してしまいたい。かっちゃんの小説が終わったら、ずっと止まっているフィガファウの「いかづちください」「恒河沙」をやっと書きます。今幸いなことに「小説を書くモード」に体と頭が入っているので、時間はかかりますが1日3000字くらいを週に2回書けるといいな、くらいのペースで進んでおります。何はなくとも二次創作。小説を書く楽しさは二次創作から始まっているし、今日改めて考えて、オリジナルも二次創作での作話の手法の延長線上でやるべきだと思った。だから何はなくとも二次創作を書けるだけ書く。情熱がある時に書く。「小説を書くモード」に入れているのは幸いなので、書くのは今だ!という気持ちがある。そういえば、オリジナルを書くモチベーションを上げるために公募ガイド秋号を買った。さまざまに公募への夢が膨らんで良い。good.新人賞を1年に1本投稿していたと高瀬隼子さんがおっしゃっていたが、1本に1年かけるのか…とおののいた。仕事をして生活をしていれば自由時間など限られてくるので、そのくらい一つの作品を時間をかけて書くものなのかもしれないが、私はもっと量産型というか、頭の中で考えている期間がながいものだと10年とかになるので、頭の中で書き終わったものをタイピングで出力するだけだから、それさえ終われば1年に何本か書けるな、と思った。BL、百合、児童文学、純文学、SF短編、ラノベ、などなどのネタ(設定)だけは頭の中に結構ある。ただこれらが頭の中で書き終わるかというともっと頻繁に取り出して設定メモなどに出力しないといけないし、常から考えていないといけないのである程度一つの作品に集中することが必要だし、だとすればやはり頭の中で1編書き終わっているBLから出力すべきかなあと思う。出力したらしたで、書き直したい部分も出てくるだろうし、そうすると無職の今の状態でも3ヶ月くらいはかかるのかもしれない。合間に二次創作を書きまくってしまうだろうし。
障害年金申請のための動きが止まっている。不動産屋に前の住居の敷金を問い合わせることもまだできていない。カード会社にその利用料金はサービスをもう止めてもらったのですがそういう連絡はありましたかと聞くこともできていない。公的な連絡なにもかもに腰が重くなっている。どころか腰が床に接着している勢いで何もしていない。こういう時はたいてい人生の岐路で迷っていて何かそれが片付かないとほかの何もできない、という状態のときだ。人生のことさえ解決すればわりと行動できる。ということでそろそろ決めなければならない。
2022.10.15
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