Tumgik
#天気予報も当たるものですね笑
yoooko-o · 2 years
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16/10/2022 part3
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hibikore-archives · 2 months
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よしもとかよ 「日々是好日」。vol.131 ( 2024 / 4 / 10 + 4 /17 )
2024   10th + 17th april  
M1 Tschashpy-Hem (Sainkho Namtchylak)
  M2 上を向いて歩こう (おおたか静流)     M3 春の胸 (さねよしいさ子)
  M4 hope Springs eternal (Capercaillie)     M5 colorants? (Lilicub)     M6 bitchenostrophy (Rickie Lee Jones)     M7 etre et avoir (Zazie)       M8 dandelion (Eddi Reader)      
[好日の素…はおること]
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  季節の変わり目、ということも あるのですけど、 春らしい気温になってきた半面 最低気温と最高気温の差が 10℃を超える日も。 毎日、天気予報とにらめっこしながら 着る服を選ぶ方も 少なくないのではないでしょうか。   寒いかな、と思って着込むと 思っていたより暑かったり、 逆に、調子に乗って薄着にすると 思いのほか風がまだつめたくて 寒かったり…悩ましい日々。   さすがにもう キルティングジャケットでは 重いかな、となってきて 薄手のコートやジャケット、また カーディガンといった はおりものの出番がやってきたようです。   実は、SNSを介して教えていただいた カーディガンの編み方に すっかりハマってしまい、 この冬のあいだに3着編んでしまったので、 まずはそれを活用。 ボタンをつけないデザインなので、 まさにはおるための3着になりました。   ほかにはボレロとマフラーが 一体化したようなマーガレットや 以前番組の中でお話しした 薄手のウィンドブレーカー、 また、シャツワンピースを コート代わりにはおるのも良さそうです。   気温にあわせて調整しながら、 そろそろお出かけもたのしめるように なったらいいな、と思うこの頃です。      
* * * * * * * * * * *
[日々是食べたい!… マカロン ]
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  今でこそ こちら富山でも 取り扱う洋菓子店や 専門店もあり、 コンビニでも見かけるようになったお菓子、マカロン。 わたしにとっては 東京に通っていたころに出会って 以来ずっと好きなお菓子のひとつです。 さまざまなフレーバーがあって 専門店のショーケースを ながめるだけでも その華やかさにうっとり、 食べてさらにうっとり…!   手元にあるレシピ集の中にも 紹介されていたり、 一時期よくつくっていました、というひとの 話を聞いたりしていたので、 それではわたしも チャレンジしてみよう…となったのですが…   これは一筋縄ではいかないお菓子だ、と いうことが判明(笑…   個人的に 成功率の低いお菓子ランキングの 第2位だな、と実感しました… (ちなみに第1位は前出のクイニーアマンです)   ここに載せた画像は、そのチャレンジ後のもの。 15コ分のレシピで、成功したのが たったの3コ! 生地のつくりかたや焼く際の温度など とても繊細で技術が必要なものだと痛感しました。 それゆえにハマる、ということも ありそうですが、今まで単純に おいしいおいしいと食べていたのを さすがに反省。 どんな食品にも言えることですが、 これからは 心して食べるべきだな、と思いました。  
しっかり甘いお菓子で、また 食感が独特なので 好みは分かれるところかもしれませんが、 コーヒーや紅茶と一緒にいただくと よりおいしい、まさに ティータイム、コーヒーブレイクに ぴったりのお菓子。 いつかちゃんと 15コ分をつくれるようになりたい、 憧れの一品にもなりました…と言いつつ 当面は専門店に足を運ぶことに なりそうです(笑…!
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ari0921 · 2 months
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桜林美佐の「美佐日記」(252)
「地震予知」から建築物・インフラの強靭化へ
桜林美佐(防衛問題研究家)
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おはようございます。桜林です。「男もすなる日記
といふものを、女もしてみむとてするなり」の『土
佐日記』ならぬ『美佐日記』、252回目となりま
す。
前回、お休みし、時間が空きましたが、柳澤真一さ
んについてご感想を頂戴しました。「柳澤さんは、
陰徳を励行する方だったのですね。人は、よいこと
をすると、ついつい、言いふらしたくなりますが、
それではよいことをしたことにはならないと、私も
考えています。私も、引き続き、柳澤さんをお手本
にして、できる限り、陰徳を積んでいきたいと思い
ます」  
同感です。ありがとうございました。
 先週は台湾で大地震が発生し、沖縄にも津波警報
が発令されました。自衛隊ではまだ能登半島地震の
災害派遣が続いており、恐れているのは、このよう
に複合的に災害が発生する事態です。
 もはや現在進行中の災害派遣は報じられなくなっ
てしまっていますが、ファストイン・ファストアウ
トが鉄則のはずの自衛隊をここまで長期間にわたり
使うというのは、やはり問題があると思います。水
道などインフラのダメージが大きいことは承知して
いますが、派遣が長期間に及ばないよう国や自治体
は全力で努力してもらいたいです。
そうした中、地震学者である島村英紀さんと対談す
る機会がありました。内容は私にとっては目から鱗
が落ちる話ばかりでした。
 島村先生は東大理学部物理学科で博士課程を修了
し、北海道大学教授、国立極地研究所所長も務めた
方で、海底地震観測を世界中で実施し、研究のため
の海外渡航歴は76回、船上で地球12周を過ごしたと
いう、まさに地震研究のエキスパートと言っていい
方。
 その先生から出た日本の地震研究に関する言葉は
衝撃的でした。結論から言うと「地震は予測できな
い」というのです。
震度7を記録した能登半島地震は、政府機関である
地震調査研究推進本部では「能登半島が今後30年
間で震度6以上の揺れに見舞われる確率」は、わず
か「0.1%未満」だったといいます。
 なぜ、こんなに大ハズシをしたのか?を問うと
「地震予測はできない」とひと言。そもそも「マグ
ニチュード」という言葉を考案した地震学者のチャ
ールズ・リヒター氏もこんな言葉を残しています。
「地震を予知できるのは、愚か者とウソつきとイカ
サマ師だけである」と。
それなのに、日本では「地震予知は可能」という前
提で、1978年に「大規模地震対策特別措置法」
(大震法)が制定されました。予測の信頼性がない
ことから「見直すべき」との声が上がっているもの
の、依然としてこれが有効になっていることに先生
は警鐘を鳴らしています。
 これには、地震学会に属する3000人の会員の
抵抗があるようです。国費で維持されている地震研
究だけに、これを止めてもらっては困るというわけ
です。
 しかし、数々の地震予測をあざ笑うかのように、
悉くノーマークの場所で大地震が発生してきたとい
います。
 2016年の熊本地震の時は、発生前に「今後30
年以内の地震発生確率はほぼ0%から0.9%」と評
価されたそうで、これが安心情報になったことが、
油断を招き、被害を大きくした可能性も指摘されて
います。
 では、緊急地震速報は何なのか、と思いますが、
これは地震予知ではないので誤解してはいけないと
いいます。
 この原理は単純で、全国に設置されている地震計
のいずれかで揺れを感じたら震源を計算して、まだ
揺れが届いていない場所に警報を送るという仕組み
で、直下地震には対応困難なのだそうです。
 
 地震予知研究は始まって以来、1兆円近い国費と
数百人の公務員が増員され、それも大学だけではな
く、気象庁や国土地理院をはじめとする数々の省庁
に資金が投入されてきたといいます。
 これだけの巨額な投資が容認されてきたのは、私
たち日本人にとって、難しいとは分かっていても地
震予測は悲願だったからでしょう。
 天気予報が可能なのは、大気の運動方程式がすで
に分かっているからだそうです。しかし、地震や火
山の噴火は同じような方程式がまだ分かっていない
のです。
 余震などの前兆を観測していれば何らかの規則性
が見いだせるのではないかという期待に基づき研究
は進められてきたものの、残念ながら、前兆に規則
性や共通性はなく、前兆のない大地震も数多く起き
ているといいます。
 世界には地震の起きない国もあるようですが、4
つのプレートがせめぎ合う日本では、現在言われて
いる南海トラフや首都直下などだけでなく、いつで
もどこでも「起こり得る」というのが答えのようで
す。
 一体、どうすればいいのか、と思いますが、島村
先生は何より建築物の強靭化や木造住宅密集の解消
など「あらゆる地域で」インフラを強くすることを
優先すべきだと説きます。
 問題はそこに国費を注ぐと、地震研究に充てる資
金が減りかねず反発が起こるという、大いなる矛盾
です。
 また「地震が起きない地域」を謳って企業誘致を
したり、逆に地震の可能性のあるなしで不動産価格
も左右するなど、影響は他にもあることでしょう。
しかし「ここでは地震が起きない」という安心情報
によって被害を広げているとしたら、これは見過ご
せません。
 私たちは今、宇宙への進出やAIなどの先進技術
を目の当たりにし、科学の進歩を実感しているとこ
ろです。しかし、地震研究も長くて千年単位のデー
タでしかなく、何万年のスパンでの調査はできてい
ません。海底調査も数キロの範囲で、宇宙に進出す
るよりも困難です。AIといっても、存在する情報
を使用しているにすぎません。
 結局、まだまだ人間の力ではどうにもできないこ
とがあるようです。
今日も最後まで読んで頂きありがとうございました。
どうぞ良い1週間をお過ごし下さい!
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elle-p · 7 months
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P3 Club Book Persona 2 Eternal Punishment pages scan and transcription.
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ペルソナ2罰 ETERNAL PUNISHMENT
世界は、新たな歴史を歩んできた。同じような世界でありながらも、それは『向こう側』とは別の歴史だった。『向こう側』とは、噂が現実化する現象によって、終末の予言が成就し、崩壊に瀕した世界。その最後のとき、周防達也らは、すべての忘却と引き替えに、世界のリスタートを選んだ。集合的無意識に潜む者の力によって成された新たなる歴史の中で、人々は微妙に異なる、だが酷似した歴史を『こちら側』で作り上げてきた。その新たなる歴史の中で、ただひとり、周防達也だけは、『向こう側』の記憶を残していた。それは、過去とすら呼べぬ記憶。
集合的無意識に潜む悪意が、嘲笑を浴びせる。それは、罪である、と。そして、『向こう側』の因縁を根に、新たなる世界に罰が与えられる。
政治や経済にまで影響を及ぼす闇の組織・新世塾。暗躍する台湾マフィア・天道連。憎しみを晴らすために殺害を依頼できるという、連続猟奇殺人事件の犯人といわれるJOKERの噂。そして、『向こう側』をなぞるように、噂が現実化するという状況が起こり、人気占い師の言葉に安易に翻弄される人々の心が、現実を崩壊させていく。
周防達也に対して奇妙な既視感 (デジャ・ヴユ) を抱える因縁ある人々を中心に、『向こう側』と『こちら側』のからくりが解き明かされていく。
無原罪の世界を目指す新世塾によって、マスコミすら利用して圧倒的な力でコントロールされる情報と、それによって変容する世界。
人の心が作り上げる世界の中で、人の心に作用する集合的無意識に潜む者によって翻弄される者たち。逃れられぬ因果の物語は、途方 もないスケールで結末を迎える······
スペック
プラットフォーム
プレイステーション
開発元/発売元
アトラス
発売日
2000年6月29日
価格
6,800円 (通常版、税別)
9,800円 (デラックスパック、税別)
2,800円 (ベスト版、税別)
Eternal punishment script are revisited
追憶と罰
『ペルソナ2罰』は、過去の出来事を因として結ばれる結果の物語である。運命という言葉に委ねて諦観するのではなく、それをどのように受け止めるべきか、それをどのように乗り越えていくべきか。そうしたテーマに切り込んだ本作の魅力を、考えてみたい。
目覚めた少年
すべての記憶を失うことを条件に作られた世界の中で、失うことを拒んだ心。それが罪ならば、作られた世界の崩壊は、逃れられぬ罰なのか。
前作の主人公・周防達也は、今作において孤独な戦いを課せられる。今作の主人公となる、天野摩耶は、達也に対してデジャ・ヴュを抱く。
集合的無意識に潜み人を弄ぶ者は、冷笑を浮べながら彼らを翻弄する。ひとつの世界を因として生まれた、もうひとつの世界。そこで巻き起こる事件は、表層的には異なるものでありながら、まるで影のように似た状況を形づくる。
前作のエンディングを受けて始まる今作は、前作の出来事を「因」とし、人々の営みを「縁」として惹起する結果「果」を語る、因縁と因果の物語である。罪という原因が作り出す、罰という結果。その因果の物語は、今作において結実する。その結末を解釈できるのは、両作品をプレイしたプレイヤーだけである。
アダルト・ペルソナ
ジュヴナイルとして描かれた前作とは異なり、今作はアダルトの視点で語られていく。
同じ街であっても、子供時代と大人になってからでは、まったく別の街であるかのように印象が変わる。見えてくる側面も異なれば、見ようとする場所も変わる。大人とは何だろうか。子供はおろか、大人ですらも答えに窮する問いに、今作は挑戦する。そして、その大人であることを、キャラクターたちは体現しようとする。
キャラクターもペルソナも、デザイン的に心の内面を、より明確に表している。プライドを傷つけられた過去を持ち、その過去に縛られている芹沢うららが発動するペルソナは、その顔面にハイヒールが突き刺さり、身体は縄によって縛られている。キャラクターを象徴する記号化が追究され、修辞が散りばめられている。そこここに織り込まれた隠喩を発見し解釈する楽しさがある。
多義的な世界の全容
前作の主人公だった周防達也こそ鍵を握る存在として大きくフィーチャーされるものの、他の前作のパーティキャラクターは、ほとんどが脇役となる。今作は、天野摩耶を主人公とし、そのルームメイトの芹沢うらら、達也の兄である周防克哉、過去の復讐のためだけに生きるパオフゥ、そして『女神異聞録ペルソナ』で登場した南条圭、桐島英理子が中心人物として活躍する。
膨大な人物設定によって作り上げられた世界は、こうした別の人物の視点から描かれることで、ようやくその全貌が現われる。
世界は一面からのみでは語り尽くすことができない。今作までのペルソナシリーズに流れる、さまざまな視点から世界を見つめるという形が、『ペルソナ2罪』と『ペルソナ2罰』によって完成する。
占いと自分探し
自己確立できているようで、実はできていない大人たちは、占いや運勢などに自分を委ねようとする。型にはめることによる安心感。製作された当時の、日本の大人たちを表現していたそれは、現在でも変わることがないのかもしれない。
『ペルソナ2罪』『ペルソナ2罰』によって語られるテーマは「自分探し」。それが、 ジュヴナイルとアダルトの視点から、丹念に描かれる。
可能性を身近に感ずるジュヴナイルとは異なり、自分の限界を感じつつも、どうすればいいのか出口が見えず、何を目指すべきかも見失った大人の自分探しは、青春時代のそれよりも、さらに深刻で根深く、冷酷なものかもしれない。
原因に対する結果としての大人の物語の中で、そうした苦悩を描くことは、極めて皮肉に満ちたものと言える。そうしたきびしさもまた、ペルソナシリーズが 持つ、ヒューマンスケールの悩みを等身大で描くことの魅力のひとつであろう。
あなたは、今、自分というものを掴んでいるだろうか?迷うことはないだろうか?
金子氏コメント
『ベルソナ2罪』とセットで楽しんで欲しい。序盤の雰囲気も、ホラーテイストの前作と、サイコスリラーテイストの今作で違うし、キャラクターも描き分けている。大人の方が経験が豊富な分、ペルソナデザインもキャラクターの心の反映が強いものになっているところも見て欲しい。
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longgoodbye1992 · 8 months
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Dear M
今から三ヶ月前に同時に仕事や恋人を失った時に支えてくれたのは、Tumblrで知り合ってかれこれ五年話していた愛奈だった。
その愛奈に先日会うことが出来た。
ここに書こうとは思ってなかったけれど、愛奈が望んだので綴っておく。
降りるはずのインターを一つ過ぎて愛奈に連絡した。
アパート近くの変な名前のラーメン屋が待ち合わせ場所だった。
カーナビの到着予定時刻は約束より五分過ぎた時間。
愛奈の顔を見たのは今から五年前くらいか。まだ十代だった。そのイメージだけが頭にあってどんな女性なっているのか見当もつかなかった。
長閑な農道の中にあるセブンイレブンで気を落ち着けるために緑茶を買った。
マウスウォッシュで口をすすぎ、お気に入りのナイルの庭を首筋や足首につけた。
約束の場所に到着してすぐにLINEを送った。すぐに今から向かうと連絡があった。
間もなく道路の向こう側からスラリとした女性が歩いてきた。白いニットに黒のスカート。肩まで伸びた黒い髪。すぐに愛奈とわかった。
運転席に座ったまま、どうしていいかわからなくなった。どんな言葉をかけたらいいのか、どんな表情をしたらいいのか。
とりあえず降りることにして運転席のドアを開けたタイミングで愛奈が助手席のドアを開けてあららとなった。
愛奈と向き合い顔を見た。昔見た写真とは随分と変わり、大人の女性になっている。例えるなら吉高由里子や和久井映見、笑うとYUIや橋本愛に似た雰囲気で和服が似合いそうだという印象を受けた。
この辺りは何を話したのか記憶にないが、地元の名産や実家で作った米、お守りなんかを渡した。そのお土産があまりにも多かったからアパートの近くで待ち合わせていた。
荷物を置きに一度部屋へ戻る愛奈の後ろ姿を見ながら素敵な人になったなとしみじみした。
車で繁華街へ向かう。夜市があってそこに行こうと約束していた。
車内では昨日の飲み会の話を聞いて青春だななんて羨ましくなった。愛奈は大学生だ。
「電話で聞くのと声若干違う」
「確かに」
助手席側の窓から西陽が射し込む。
「いい時間ですね」
「そうだね、着いたらちょうど薄暮でお酒が美味しいんじゃないかな」
緊張していた。助手席に座る愛奈の横顔をほとんど見れなかったのを今では後悔している。それとカーオーディオから流れる曲がたまたまTaylorSwiftの「DearJohn」とかバラードばかりだったのがちょっと恥ずかしかった。
俺が泊まるホテルにチェックインしてから夜市へ向かった。川沿いの道を愛奈と歩く。
「この街を歩くのは初めてですか?」
「そうだな、中学生の時に歩いて以来だから十五年くらいぶり」
「そっか研修で来たって言ってましたね」
「いい街だね。住みたいくらい」
「私ももっと住んでてもいいかなって思う」
マンションの間をすり抜けていくと目の前に夜市の旗が掲げられていて、大勢の人で賑わっていた。
「まずは食べたい物に目星つけて端まで歩こうか」
「途中でビール買いましょ」
「いいね」
焼鳥、海鮮焼き、日本酒、スイーツなど様々な店が並んでいる。人は多いが決して歩けないわけじゃない。
「彼に夜市行くって言ったらいいなって言ってました」
「今度連れてきたらいいよ」
「でも彼人混み苦手なんですよね」
「それじゃあダメか」
「そういう私も苦手なんですけどね」
「俺も得意ではないな」
ビールを売ってる店を見つけて並ぶ。
ふんわりした泡が美味しそうな生ビールだ。
生憎座る場所が空いてなかったので立って乾杯した。
「はじめまして」
「はじめまして」
二口で半分くらいまで飲んだ俺を見て愛奈は笑っていた。好きな銘柄ではなかったけれどここ何年かで一番美味しい生ビールだった。
色々と歩いて海鮮焼きを買って食べることにした。
何となく愛奈の前を歩いたのは横に並んで歩くのが照れくさかったのと、俺が横にいることで愛奈の価値が落ちてしまうじゃないかと思ったからだ。それくらい愛奈の姿は美しさとミステリアスさがあって、もし知らない間柄でどこか別の街ですれ違っていたらきっと振り返ってその後ろ姿を目で追ってしまっただろう。
親子連れの横の席がちょうど空いており、了承を得て座った。
Tumblrの人の話なんかをして海鮮焼きを食べる。
イカ焼きに苦戦してタレを服にこぼしそうになる愛奈を心配なようなちょっと可笑しいような気持ちで見ていた。
「ビールもう一杯飲んだら帰ります」
「えっ?」
虚をつかれたような気持ちになった。
「そう言わずにどこかお店行こうよ」
「週報書かなきゃいけなくて…」
「まあな、今朝まで友達と飲んでたんだもんね」
無理矢理そう納得させる。
何か嫌なことでもしていたのだろうか。もしくは俺のルックスやらファッションが想像と違っていたから早く帰りたいのかとも考え、次のビールを買いに行った愛奈の背中を見ながら天を仰いだ。
ビールを飲みながら残っていたホタテを食べた。手がタレだらけになっているのを見て愛奈がハンカチを渡してきた。
「いいよ、せっかくのハンカチが汚れる」
「裏側ならいいですよ。見えないし」
「なんかごめんな」
お言葉に甘えて手を拭いた。十一匹のねこの刺��があった。
「かわいいね」
「お気に入りです。書店で買ったんですよ」
ハンカチを返す。
「口にもついてます」
そう言うとそのハンカチで俺の口の横を拭った。
ほんの数秒の出来事なのにその瞬間は鮮明に残っている。
「なんか子供みたいだな。かっこ悪いね」
「男の人はいつまでも子供ですから」
愛奈の底知れぬ母性は本当に罪だ。年甲斐無く甘えてしまいたくなる。かれこれ五年も話しているからどんなバイトをしてどんな男と交際しているのかほとんど知っている。だから同い年の女の子達とは一線を画すくらい魅力的な人になったんだな。
夜市を後にする。空は確実に夜に近づいているがまだ青が見えている。
駅の方向に向かいながら二人してトイレに行きたくなり場所を探した。
「この街のトイレなら任せてください」
そう言う愛奈の後ろをついて行った。
二人とも限界に近づいていたから小走りでテナントが多数入る建物に入った。
終わるとお土産コーナーを見ながらコンビニに入った。
玄米茶と愛奈が吸ってる赤いマルボロを買った。
「そこの角で吸いましょう」
「そうしよか」
玄米茶を一口飲んでアメリカンスピリットに火を点ける。愛奈はライターを持っていなかったのでその後に俺が点けた。
「今日はありがとう」
「こちらこそたくさん貰ってしまって」
「いいんだよ。命の恩人なんだから」
「いやいや」
「これで思い残す事はない。いつ死んでもいい」
「そんな事言わないで。悲しい」
「最近思うんだ。生きてる価値あるのかなってさ」
「じゃあ飲みながら人生語りましょ」
愛奈の言葉に驚く。
「帰らなくていいの?」
「いいです。お話しましょ」
なんか泣き落とししたみたいでかっこ悪いなと思った。愛奈の時間を奪っていくみたいで罪悪感も湧いた。でもそれを超えるくらい愛奈ともっと飲みたい話したいというエゴがあった。
「そうか。ありがとう。愛奈ちゃんと一緒に行きたい店があるんだ」
「どこですか?」
「バーなんだけどさ」
「バーあまり行ったことないから行きましょ」
煙草を吸いながらバーを目指す。
途中で車に轢かれそうになると腕を引っ張ってくれた。
「いいんだよ、俺なんか轢かれたって」
「ダメですよ。死んだら悲しいですから死なないで」
「でもさ、よく思うんだよね。交通事故なら賠償金とかでお金残せるしさ」
「それは私も思うときあります」
そんな話をしていたら店についた。
俺が持っていた玄米茶を愛奈が自分の鞄に入れてくれた。
明るめな店内のカウンターに横並びで座る。
愛奈はモヒート、俺はモスコミュールをオーダーして乾杯。
「私、親の老後見たくないんです」
「そうなんだ」
「前に言いましたっけ?産まなきゃよかったって言われた事」 
「うん、覚えているよ。それならそう思うのも不思議じゃない」
「計画性ないんですうちの親。お金無いのに産んで。三人も。それでたくさん奨学金背負わせるなんて親としてどうかなって思うんです」 
「そう思うのは自然だな」
「だから私、子供産みたくない。苦労させたり嫌な気持ちにさせたくないから」
「でも愛奈ちゃんはそうさせないと思うけどな」
「育てられる自信ないです」
「そっか。でもそう思うのは愛奈ちゃんの人生を振り返ってみたら自然だよ。それでいいと思うし、理解してくれる人はたくさんいるよ」
「結婚しないと思いますよ」
「それはわからないよ。これからさ、その気持ちを超える人が出てくるかもしれないし」
モスコミュールを飲み干した。
もし自分が同じことを親から言われたとしたらと思う怖くなった。そんな中で愛奈は自分の力でそれを乗り越えて立派に生きている。愛奈を抱きしめたくなった。ただただ抱きしめてもう大丈夫だって言いたかった。
愛奈からマルボロを一本もらう。久々に吸った赤マルは苦みが程々で後味が美味かった。そこで知ったのは赤マルは二種類あって、俺が渡したのはタールが高い方で、愛奈は普段低い方を吸っているらしい。
「あの棚の右から二番目のお酒知ってます?」
「知らないな」
「友達が好きで美味しいらしい」
「読んでみよか」
スコッチだった。
ソーダ割りで飲むと中々美味しかったけれど、元々カクテル用のウイスキーとして作られた���けあって、もうワンパンチ欲しい味だった。
三杯目は俺はヨコハマというカクテル、愛奈は和梨のダイキリをオーダーした。
「俺もさ、親を看取らなきゃいけないプレッシャーがあって辛いんだ」 
「一人っ子ですもんね」
「出来た親でさ。ほとんどのことを叶えてくれた」
「すごいですね」
「ほんとすごい人だよ。だから期待に応えなきゃって思うとさ。色々しんどくなるんだ」
ヨコハマを一口飲む。ウオッカとジンの二つを混ぜるカクテルだからぐっとくる。愛奈に一口飲ませると「酒って感じです」と感想を述べた。茹で落花生がメニューにあったのでオーダーする。愛奈は食感が苦手だったようだ。愛奈はダイキリについてきた梨を一口食べ俺にくれた。甘くて美味い梨だった。次にオーダーしたのは愛奈はシャインマスカットを使ったウオッカマティーニ。俺はサイドカー。
「ゴリラいるじゃないですか」
「実習先の人ね」
「ほんといいなって思う。優しいし人のこと良く見てるしたくさん食べるし」 
「既婚者じゃ無きゃね」
「そうなの。でも奥さん可愛かった」
「たぶん可愛いだろうな」
「一緒にいれはいるほどいいなって気持ち強くなる」
「叶うとか叶わないとかそんな事はどうでもいいから今の時間楽しめたらいいね」
「頑張ります。お局怖いけど。でも最近機嫌いいからいいや」
シャインマスカット一粒を俺に寄越す。繊維質の食べ物があまり好きではないらしい。サイドカーを飲ませると美味しいと言った。
「サイドカーに犬って映画知ってる?」
「知らないです」
「すごくいい映画だよ。小説原作なんだけれど」
愛奈がスマホをいじる。
「Huluで見れるんだ」
「そうなんだ。便利やな」
「今度見よう」
その後は愛奈の好きな小説の話をした。加藤千恵って読んだことなかったなと思いながら話を聞いていた。
「次なんだけどさ」
「はい」
「ピアノがあるバーに行きたいんだ」
「行きましょ。その後ラーメン食べて帰るんだ」
「いいね、そうしよう」
店を出てると少しだけ肌寒くなっていた。
ピアノのあるバーに向かって歩いていく。
「バーに入るの初めてでした」
「そうなんだ。前の彼とは来なかったの?」
「入るのに緊張するとこには行かなかったんです」
「最初は緊張するもんな。慣れればいいんだけど」
「あっちの方にあるビストロにもやっと入ったくらいだから」
「そうなんだ。でもいいもんでしょ」
「すごくよかったです」
「そうだ」
「どうしました?」
財布から千円札を数枚出して愛奈に渡した。
「タクシー代、忘れないうちに渡しておくよ」
「えっ、いらないですよ」
「遅くまで付き合わせてしまったし」
「いいですって」
「いや、受け取って。今日は本当にありがとうね」
愛奈のポケットに押し込んだ。
「すみません。ありがとうございます」
「ほんと愛奈ちゃんには救われっぱなしだよ。だからこれくらいはさせてよ」
そうこうしてるとピアノバーの前についた。
少しだけ緊張したが意を決して入る。
店内は混雑していたが運良くピアノが横にある席に座れた。さっきまでは横に座っていた愛奈と向かい合わせで座った。目を合わせるのが照れくさくなるなと思った。
「リクエストしてもいいみたいだよ」
「えー、いいな。弾いてもらいたい」
「何かあるの?」
「一時期、月光にハマってて」
「いいね」
「でも何楽章か忘れちゃった。ちょっと聞いてもいいですか?」
「いいよ」
愛奈がイヤホンを繋げて聞いている。
その間に俺は「Desperado」をリクエストした。
「一でした」
「そっか、次に言っておくよ」
Desperadoが流れる。
愛奈も知っていたみたいで俺が勧めたピニャコラーダを飲みながら聞いている。柔らかくて優しい表情が美しく貴かった。
「これはさ恋愛の曲っぽいけどポーカーで負けた曲なんだ」
「えー」
愛奈が笑う。
次にピアニストの方に愛奈のリクエストを伝えた。
始まると今にも泣きそうなくらいに感動している愛奈がそこにいた。スマホを向けてその時間を記録している。その時の顔は少女のよう、昔見た愛奈の写真に少し似ていた。
お酒が進んでいく。
カウンター席のおじさまがビリー・ジョエルをリクエストしている。ストレンジャーやHONESTYが流れている。
会話は愛奈の男友達の瀬名くんの話題に。
「今度ドライブに連れてってくれるんですよ」
「ロードスターに乗ってるみたい」
「オープンカーか。この時期はまだ気持ちいいね」
「天気の良い日見ておくねって」
「いい子やね。その子と付き合っちゃえば?」
「でもね、絶対彼女いるんですよ。いつも濁してくるけど」
「そっか」
「沼っちゃう男子ですよね」
「じゃあさ、俺と付き合って」
「仮にも彼氏いるんですよ」
「冗談だよ。俺は君に似合わない」
もっと若くて横浜流星みたいなルックスで何か才能があって自分に自信があったらもっとアピールしたかもしれない。そう、愛奈に合うのはそれくらい優れている人で、愛奈を大切に包み込むことが出来る余裕がある人に違いないからだ。
「あの曲聴きたい」
「なに?」
「秒速の曲」
「One More Time?」
「それ!」
「じゃあ頼んでおくよ」
ピアニストの方にお願いするとすぐに弾いてくれた。愛奈は感激してこのときは本当にその強い眼差しが少し濡れていたように見えた。
タバコに火を点ける。愛奈をちらちらと見ながら吸うタバコはいつもより目に染みる。
ダービーフィズを一口飲む。久々に飲んだがやはり美味しい。
「すごく嬉しかった」
「よかったよ」
最後の酒に選んだのは愛奈はシシリアンキス、俺はXYG。
そのオーダーを聞いていたピアニストの方はGet Wildを弾いてくれて俺は笑った。
「これさ、シティハンターで出てくるんだよ」
愛奈はもちろん知らなかった。男の子の映画だからね。
「ボズ・スキャッグス弾いてほしいんですけど」
近くの席の女性が弾いているピアニストに声をかけたがちょっと待ってと制止された。女性がトイレに入った間に俺はこの隙にと一曲リクエストした。
愛の讃歌。
愛奈も知っていた。
タバコも吸わず、氷だけになった酒で口を濡らし、聞いていた。少しだけ目頭が熱くなった。
曲が終わるとお酒が届く。
「渋いお酒飲まれますね。さっきのダービーフィズとか」
マスターから声をかけられた。ダービーフィズの泡がいいよねと話した。
ピアニストにさっきの女性が話しかけている。
「ボズ・スキャッグスをお願いします」
「曲はなにがいいですか?」
「曲名がわからなくて…」
「それならウィー・アー・オール・アローンを聞きたいです」
俺が言った。すると二人ともそれがいいとなって弾いてくれた。
訳詞には二つの解釈がある。
僕ら二人だけ。なのか、僕らはみな一人なのか。
今だけは前者でいさせてほしいと思った。
「ピアニストの人が弾いてて気持ちいい曲ってなんなんだろう」
愛奈が言う。
「確かに気になるね。聞いてみるよ」
ピアニストの方に聞く。
「その時で変わります。上手くできたなって思えば気持ちいいですから」
なるほどなと二人で頷いた。
最後のリクエストに「ザ・ローズ」をお願いした。
ピアニストの方も好きな曲らしい。
「気持ちよく弾けるように頑張りますよ」
この曲は愛奈も知っていた。
オールディーズの有名な曲だ。
気持ちよさそうに弾くピアニストと聴き惚れる愛奈を見ながら最後の一口を飲み干した。
後半はあまり愛奈と話をした記憶がない。二人ともピアノの音色に癒やされながら静かに酒を飲み、少しだけぽつりぽつりと会話をする。そんな落ち着いたやり取りが出来る関係っていいなと思った。
会計をする。
お釣りを全て、といっても少額だがピアニストの方に渡してもらった。
財布の中身が増えている気がした。
愛奈に聞くと何もしてないらしい。
「きっと財布の中でお金が生まれたんですよ」 
そういうことにしてピアノバーを出た。出る直前に流れていた曲はドライフラワーでちょっとだけ不釣り合いで笑えた。
愛奈がラーメン屋を案内してくれるが場所が少し分かりにくくて何とかたどり着いた。
ビールを少し飲みながら餃子を食べているとラーメンが届いた。
二人して黙々と食べた。美味かった。
「大盛りにしてもよかった」
「私もう食べられないからあげますよ」
愛奈が麺をくれた。それを全て食べてビールを飲み干す。
二人で一頻り飲んだあとに餃子をつまみながらビールを飲み、ラーメンを一緒に食べてくれる女性は出会った事なかったかもしれない。
会計前にトイレに行きたくなって財布とカードを愛奈に渡して払っておいてほしいとお願いした。
戻るとテーブルに忘れていた眼鏡を俺に渡しながら
「使い方わからなくて自分で払っちゃいました」
「えっ、ああ、ごめん。現金渡すよ」
「いらないですよ。たくさんご馳走になったんでこれくらいはさせてください」
何度かやり取りしたが甘えることにした。
愛奈には甘えてばっかりだ。
店を出て大通りに向かう。
タクシーをつかまえようと。すぐにつかまった。
「このタクシー割引使えるんですよ」 
「ありがとうね、また会おう」
「はい!」
タクシーを見送った。夜の大通りをすーっと去っていった。
ホテルへの帰り道。コンビニでお茶と赤マルを買った。久々に吸って美味しかったからだ。お茶は愛奈の鞄に預けたまま忘れていた。
赤マルに火を点ける。
やたらと煙が目にしみる。夜空を見上げたら明るい繁華街にも関わらずいくつか星が見えた。
生きていてよかった。
それくらい楽しくて美しい夜だった。
また愛奈に会いたいと思った。次はいつ会えるだろう。そんな事を考えながらホテルのベッドに倒れ込む。
「死んだら悲しいですから死なないで」
今日何度か言われた愛奈の言葉がリフレインしている。
本当に素敵な人だ。あんなに幼くてどうしようもない人と恋に落ちてたのに上手に成長した。
あんなに気遣いできて疲れないのかなって思う。
少し心配だ。
愛奈を写した写真を見返す。ブレてる写真ばかりで下手さが目立つが二枚ほどいい写真があった。
大切にしなきゃならない人がこの世にはいる。
間違いなくそれは彼女である。
これは一夜の記録と愛奈への恋文だ。
なんてね
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rosysnow · 2 months
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かたむいていく
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 意識がくらくらする炎天下、いつもの喫茶店にたどりついた私は、からんころんと響いたドアベルをくぐった。
 ほてった頭や汗ばんだ肌を、クーラーが優しくなだめる。「いらっしゃいませ」と近づいてきたウェイトレスに、「待ち合わせなので、テーブルで」といつも通り答えると、「こちらにどうぞ」とうやうやしく窓際の席に案内される。
「アイスレモンティーお願いします」
「かしこまりました」
 彼女はにっこりして注文を書きつけると、一礼してカウンター内のマスターに注文を伝えにいく。
 窓の向こうを見た。気がふれそうな猛暑が続いている。熱中症警報の中、出かけていく私を家族は心配しているけど、今日もやっぱり来てしまう。
 時刻は十四時を少し過ぎていた。レースカーテン越しに、窓からの日射しは明るい。何度も入口の扉に目をやりながら、彼を待つ。
 この春、私は大学生になった。この機にひとり暮らしを始める友達も多かったけど、私は実家から通っている。時間はかかるものの、乗り換えなしの一本で大学最寄り駅まで行けるのだ。もちろん、大学付近でのひとり暮らしにも少し憧れたけれど、今は勉強に必死で、自活する余裕はなかったと思う。
 ゴールデンウイークが過ぎて、いよいよ授業は本格的になった。その頃から、帰る前に大学のそばのドラッグストアで、ひとつお菓子を買うのが私の秘かな楽しみになった。ドリンクはいつも、紙パックのレモンティー。コンビニで買ったら高いもんね、とレジに向かうと、今日もあのスタッフさんに当たった。
 無愛想ではないけれど、何というか、無気力そうな男の人だ。まだ三十歳にはなっていないと思う。かったるそうな手つきでバーコードを読み取り、お会計を読み上げる声も低い。何も見ていないような目が印象的だ。
 よく雇ってもらえてるなあ、と感じながら、私はお金をはらって、商品の入ったエコバックを肩にかける。「ありがとうございましたー」とやはりやる気のなさそうな声に送り出され、あの人のレジにはあんまり当たりたくないのにと思った。
 今年は、すでに初夏から猛暑日があった。梅雨に入っても、ほとんど雨が降らない。かと思ったら、七月の頭に数日激しい雨が続いて、それが明けると煮えるような真夏が始まった。
 前期の試験が終わった日、結果次第ではすぐに夏休みだなあと私はちょっと浮かれていた。暑さは絡みついてくるけれど、足取りは軽めに、今日は多めにお菓子を買っちゃおうとドラッグストアに立ち寄る。
 狂ったように、蝉の声が空をかきむしっている。焦げつく太陽の下を歩くと、日焼け止めもあえなく、皮膚がひりひり痛くなってくる。お手入れするものも買ったほうがいいかもしれない、と思っていると、ドラッグストアの入口付近にある自販機の隣で、誰かベンチに座っていることに気づいた。
 何も見ていないような目で、視線を放り投げている男の人。
 ……あの人、だよね? ここのレジの人。サボってるのかな。それとも休憩?
 何となく立ち止まって、怪訝を浮かべる私に、彼も気がついた。そして、「あー……どうも」といきなり話しかけてきたので、私は動揺してしまう。
「えっ……と、あ、どうも」
 一応そう答えたものの、それ以上、会話は続かない。彼はまたベンチにもたれて、空中を見上げた。そんなとこ暑いでしょ、と私は首をかしげつつ、気まずいのもあってさっさとドラッグストア店内に踏みこんだ。
 節電で照明暗めの店内から、クーラーがさあっと軆を包みこむ。涼しい、と救われたため息をついて、さっそくお菓子コーナーに行こうとしたときだ。
「え、こんなのあった?」
「使っていいのかな」
 そんな女の子たちの話し声が聞こえて、つられるようにそちらを見た。レジがあったそこには、スーパーでも見かける機械が登場していた。セルフレジだ。
 私は少し考えたあと、お店を出て、男の人のところに引き返した。彼は変わらずそこにいて、ぼんやりしている。私に気づくと、「何も買わないの?」と訊いてくる。私はゆっくり彼に歩み寄ると、その隣に腰をおろした。
「セルフレジに、なってましたね」
「ああ、期待の新星だよ」
「……有人レジは」
「残ってるよ。君、セルフレジ苦手?」
「そういうわけでは」
「じゃ、俺よりいいでしょ」
 私は彼のほうに首を捻じった。
「人員削減で、俺、真っ先にクビ」
「……そうですか」
「今まで、シフトいつでも入れるから、かろうじてつながってたけど。機械が来たら、シフトいつでも入れますとか何でもないよなあ」
 あんまり焦っている様子はない彼を見つめていると、「暑っついなあ……喉渇いた」と彼はあくびまでもらす。
「そこに自販機ありますけど」
「自分をクビにした店の利益にはなりたくない」
「じゃあ、涼しいところ行くとか」
「そうだなあ。君は? このあと予定とか」
「ヒマ……ですけど」
「じゃあ、紅茶がおいしい茶店知ってるから、行こうか」
「えっ」
「若い女の子とお茶してなぐさめられたい」
「………、喫茶店って、近いんですか?」
「駅までの道だよ」
「じゃあ、少しだけ」
「うん」
 彼は伸びをしてから、ベンチを立ち上がった。私も続いて歩き出すと、彼は自然と私の手を取る。伝わった指先の熱に、どきんと心臓が揺らめく。
 彼の背中を見上げた。南中の日射しに、短い黒髪の毛先が透けている。歩幅は広いけど、歩調はゆっくりだ。振り向いて笑みを見せたりはしないけど、私を引っ張るみたいに自分の速さで歩いたりしない。実は気遣える人なのかもしれない。
 ぬるい風が抜けても、軆はすぐに汗ばんでくる。会話がないから、どぎまぎと視線が泳ぐ。つながった手から、細胞が緩くしびれる感じがして、鼓動がざわついて落ち着かない。
 彼が私を連れていったのは、駅まで近道だけど人通りが少なく、私は普段使わない小道にある喫茶店だった。チョコレート色の扉を押し開くと、からんころんとドアベルが響く。
 店内は白が基調で明るかった。壁や天井だけでなく、少ないテーブル席も白い。窓にかかるレースカーテンも白く透け、光が満ちていた。カウンターと床だけ、木製のチョコレート色が出ている。
「いらっしゃいませ」
 ウェイトレスの女の子が歩み寄ってきて、「おふたり様ですか?」と穏やかに微笑む。「うん」と彼が答えると、「こちらにどうぞ」と彼女は窓際の席に案内してくれた。
「君はレモンティーだよね」
 席に着くと、メニューは開かずに、彼はそう問うてきた。認識されてたのか、と何だか恥ずかしくなりながらも、こくりとする。
「俺はクリームソーダ」
 それを聞いて、私はつい小さく噴き出してしまった。「え、何?」ときょとんとした彼に、「何か、かわいいなと思って」と私は正直に答える。「えー……」と彼はメニューに手を伸ばしかけたけど、「やっぱ、クリームソーダ」とウェイトレスに伝える。彼女もちょっとくすりとしつつ、「以上でよろしいですか?」と確認を取ってくれる。
「何か食べる? おごるよ」
「いえ、レモンティーだけで」
「そう。じゃあ、そのふたつで」
「かしこまりました」とウェイトレスはたおやかに微笑み、注文を受けつけて去っていった。それを見送っていると、彼は頬杖をついてつぶやく。
「アイスと炭酸、夏には最高だと思わない?」
「分かるんですけど」
「子供っぽい?」
「そうは言ってないですよ」
「男に『かわいい』って言うのは、そういう意味だよ」
「……そうなんですかね」
「ま、どこで注文しても、確かに言われるんだけどね」
 私は彼の顔を見て、誰に、と訊きかけた。訊かなくても、相手は分かった。頬杖で、彼の左薬指に銀色の光があることに気づいたから。
 彼女、いるんだ。いや、もしかして奥さんかも。
 じゃあ、このお茶にも深い意味はないのか。そう思うと、なぜかしゅんとしぼむような気持ちになる。すると、「どうした?」と彼が顔を覗きこんできた。その顔の近さに肩を揺らしていると、「大丈夫?」と彼は相変わらず表情はあまりないけど、首をかたむける。
「暑い?」
「……暑いですね」
「すぐ注文しちゃったから、お冷や忘れられてるかも。もらってくるよ」
 そう言った彼は立ち上がり、カウンター内のマスターに声をかけた。それを見守って、やっぱり気遣いがある、と思った。高校時代に少しつきあった彼氏なんて、ファミレスでは私にドリンクバーのお水を持ってこさせたっけ。
「はい、これ飲んで」
 彼が持ってきたお冷やを受け取ると、私はひと口飲んだ。ただの水だけど、ひんやりおいしい。「ここは氷がいいから、水でもおいしいでしょ」と席に着いた彼に、思わずうなずいてしまう。
「ここ、よく来るんですか?」
「うん。君と同じかな」
「同じ」
「仕事帰りの癒やし」
「……私、そんな嬉しそうにお菓子買ってましたか」
「そうだね。で、俺がレジだと一瞬眉間に皺寄せるの」
「えっ。そ、そんなことは」
「いいよ、たいていの常連さんがそうだったから」
「………、感じ悪いわけではなかったですよ」
「そう?」
「ただ、やる気なさそうだなあって」
「やる気はなかった」
「顔に出しちゃダメですよ」
「はは。やる気出せって言われるよりいいな」
 初めて咲った彼に、私はまた、胸がざわざわと甘く騒ぐのを感じる。
 それから、レモンティーとクリームソーダをさっきのウェイトレスが運んでくる。お冷やのことを謝られて、私は慌てて首を横に振った。彼の前に置かれたクリームソーダは、よく見かけるメロンでなくオレンジだ。
「オレンジソーダなんですね」
「そうなんだよね。これがまたうまいわけですよ」
 彼はまず濃厚そうなバニラアイスをすくって、口にふくむ。食べるときは、表情があるらしい。すごくおいしそうに食べている。
 私もきらきら鮮やかなレモンティーに、ストローをさして飲んでみた。搾ったばかりらしいレモンが瑞々しい。それに淹れたての紅茶と、蜂蜜が絡みあって、甘酸っぱい味がした。
 一時間ぐらい、ゆっくり涼んで過ごした。ほかのお客さんも、わりあいのんびり過ごしている。
 おごるよ、とは言われたけど、本当に甘えていいのかな。でも、メニューを見ていないから、値段が分からない。これで足りるかなという金額として、私は千円を席を立つ前に出してみた。
 彼はまばたきをしたのち、「名前も知らない男に、お金出しちゃダメだよ」と苦笑した。「じゃあ、お名前教えてください」と私が言うと、「ほんとに気にしないで」と彼はレジに向かってしまう。私は仕方なく千円札を財布にしまって、彼と喫茶店をあとにした。
「ちなみに、蒼一ね」
「えっ」
「俺の名前」
「………、あっ、お金──」
「そういう意味じゃなくて、君の名前は?」
 外の熱気に早くも軆が汗ばむ中、私は彼を見上げて、「清那です、けど」とぎこちなく答える。「清那ちゃんか」と繰り返した彼は、「いつも店でありがとね」と言って、駅とは逆方向に歩き出した。
 送ってくれないのは、そういう意味。
 分かったのに──分かったから、私はその背中に「蒼一さんっ」と声をかけていた。蝉の声の中に反響した私の声に、遠ざかりかけた影法師が止まる。それから、彼はこちらを振り返った。
 いつも、何も見ていないような目をしているくせに。今は、私をくっきり映して、捕らえてくる。
 そのあと、試験には合格して、大学はすぐ夏休みになった。なのに、私は毎日その街におもむいた。蒼一さんに会うためだった。いつも、あの喫茶店でお茶をするだけ。それでもよかった。
 過ごすのは、お昼を食べたあとぐらいの十四時くらいから、日がかたむいてくる十七時まで。真っ白の喫茶店の中では、射してくるオレンジが透けて、夕暮れが始まったのがすぐ分かる。それがお別れの合図だった。
「彼氏はいいの?」なんて蒼一さんは訊かない。私が正直に、「いないよ」と答えるのが分かっているのだろう。彼氏のいない私の責任は、取れないのだ。それ以上に、「彼女はいいの?」と私が問う機会を摘み取っている。
 蒼一さんのシルバーリングに、私が知らないふりをしていること。それに蒼一さんが気づいていないわけがない。
 夕暮れ、懐かしいような色合いのオレンジが、睫毛越しに揺れる。蒼一さんは私を駅には送ることなく、誰かのところに帰っていく。風に混じった夏の香りが頬を撫でた。蝉の声がゆがむように残響している。心で甘く熟していく想いに、私の呼吸はじんわり痛む。
 あっという間に、八月に入った。その日も喫茶店に向かうと、なぜか蒼一さんは、チョコレート色の扉の前にいた。いつもは、先に来たほうは喫茶店の中で待っているのに。少し息を切らし、汗もだいぶ流しているから、私は急いで駆け寄って「暑いよ、入ろう」と声をかけた。
 蒼一さんが私を見る。どきっとする。この人が私を「見る」のは、初めて彼の名前を呼んだあのときだけだったから。
「……何で」
「えっ」
「何で、そんな──」
 私は首をかたむけて、「どうしたの?」と蒼一さんを覗きこんだ。すると、露骨に顔を背けられて、私は少し傷ついてしまう。うつむいて、塗るようになった淡いマニキュアの指先を握りしめる。
 なぜかは分からないけど、蒼一さんがいらいらしているのは伝わってきた。もしかして、今日は早く来て、すごく待っていたのだろうか。でも、連絡先は交換していないから、私に知る術はなかったし──
「何か、怒ってるの?」
「………」
「……熱中症になるよ。とりあえず、冷たいもの飲んで──」
「本気で、そんなこと思ってるの?」
「えっ」
「俺はさ、そんなに純粋じゃないんだよ」
 顔を背けるまま言った、蒼一さんを見上げる。拍子、ぐいっと手をつかまれた。「わっ」と声が出たけど、蒼一さんは構わず私を引っ張っていく。私は慌てて速足になり、それについていく。
 何でだろう。ぜんぜん優しくないのに。不安を感じるより、どきどきしている。
 駅に向かうと、夏休みで混雑する構内を抜けて、裏通りに出た。狭い飲み屋街があって、車道沿いに出る。そこに並んでいるのは、センスがよく分からない変な名前のラブホテルだった。
 その中のひとつに、蒼一さんは躊躇うことなく私を連れこんだ。エレベーターの中で、蒼一さんの顔を盗み見ると、苦しそうにしている。その表情が、不思議と愛しい。私は自然と背伸びをして、蒼一さんの口元にキスをすると、「大丈夫」とささやいた。蒼一さんが何か言いかけたとき、エレベーターが到着する。
 部屋に入ると、蒼一さんは私をベッドに押し倒した。きしんだ音に蒼一さんがかぶさってきて、ついで、息継ぎもないような深いキス。唾液が絡まる音は、蜜が蕩けているみたいだった。胸をまさぐられながら、吐息も素肌もどんどん敏感になる。
 クーラーもつけなくて、室内には熱がこもって空気が湿っていった。ふたりとも汗でどろどろだったけど、構わずにお互い服を脱がしあう。蒼一さんの指が私の脚のあいだに触れた。ただでさえ蒸れていたそこは、下着越しの刺激でも切なく響く。
「……すげー濡れてるね」
 そう言った蒼一さんには、食べているときと同じように表情があった。私の下着を剥ぎ取って、膝をつかんで脚を開いて、愛おしそうに舌ですくってくる。私は思わず声をもらして、すると、蒼一さんはもっと丁寧に私を食べた。
 快感のままに水音がはじける。私の壊れそうな喘ぎが空を彷徨う。蒼一さんはもどかしそうに自分の下着も脱いで、本能のまま張りつめたものをあらわにした。私は焦点の合っていない目でそれを見て、自然と手を伸ばす。
 あったかい。硬い。脈が手のひらに伝わる。
 私は身を起こすと、それにキスを繰り返してから、そっと頬張った。蒼一さんが私の髪をつかみかけ、やめて、梳くように撫でてくれる。しょっぱい、生ものの味がする。舌先で脈をたどると、それはますます太くなって、私は夢中で蒼一さんをむさぼる。
「清那ちゃん」
 名前を呼ばれて、私は蒼一さんに上目遣いで見た。瞳が溶け合って、何も言われていないのに私はうなずく。
 ああ、もうどうだっていいや。
 全部捨てちゃっていい。
 ルールも、理性も、薬指の銀色の光も──
 蒼一さんの軆が軆に重なり、同時に分け入ってくる。奥までつらぬかれて、私は息を震わせて蒼一さんの首にしがみついた。蒼一さんも私の腰を抱いて、ゆっくり引いたもので、ぐっと深く突いてくる。じんじんする核まで響いた刺激に、腰が跳ねて、喘ぎ声が泣きそうになる。
 少しずつ腰遣いが早くなり、私の中で白波が紡がれていく。耳たぶから指先、爪先まで、全身が浮かされたようにほてっている。もう声は節度なく乱れていて、私からも腰をすりつけるように動かす。そして、不意に充血が満ち足りて、オレンジ色みたいなサイダーがはじけた。
 ──それ以来、私と蒼一さんは何度も軆を重ねた。ただの生き物になって、狂おしく求め合った。
 シルバーリングには、いつまでも知らないふりをしていた。だって、こんなの火遊びなんで��ょう? 期待したって、私の「恋心」を知ったら、あなたは白��て逃げていく。
 かたむいていく。心が。日射しが。安定が。どんどん、かたむいていく。
 行かないで。もう少しだけ。手をつないでいて。ほどけたりしないで。どうか、このまま……
 しかし、どんなに愛し合うような時間を共にしても、蒼一さんは夕暮れになれば帰っていく。
 ──そう、昨日の別れ際、蒼一さんの様子がどこか違ったわけじゃない。でも、こんな日が来ることは最初から分かっていた。
 喫茶店の中は薄暗くなっていた。時刻を確かめると、十八時だ。ついに今日、蒼一さんは来なかった。そもそも約束なんてしていない。けれど、私のことはこんなふうに簡単に投げ出すんだなと思った。夕刻には、必ず帰っていくくせに。
 ああ、何か嫌だな。こういうの、ダメだな。
 注文したけど、飲まなかったレモンティーのグラスをつかむ。直接、口をつけた。ぬるくてまずかった。
 ……ああ、もう疲れた。
 ぽきんとそう思って、私は唇を噛んだ。いきなりこみあげた涙をこらえる。あの人にかたむいていた心が、あまりにもたやすくもろく、折れる感覚が軆の中に落ちていく。
 レモンティーのグラスから手を引く。日射しもすっかりかたむき、オレンジ色はとっくに色あせて陰っている。私の心も、ゆっくり沈んでいく。
 あんなにまばゆかったのに、暮れてしまった淡くて短い恋に、私は小さなため息をひとつこぼした。
 FIN
【SPECIAL THANKS】 レモンティーとオレンヂソーダ/杉野淳子 『SERIES SINGLE 3/4』収録
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manganjiiji · 8 months
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芙蓉からそうびまで
薔薇って漢字は、「しょうび」と読むのだと思えば、なるほど納得して覚えられる気がする(たぶん覚えないと思うが)。
気圧が下がって今はかなりきつい。夕方、精神科の診療だったのだが、家を出る直前まで寝て、どうにか頭を洗い、ぎりぎりの時間に病院に着いた。この1ヶ月のことを報告するのは気が重いな…くらいに思っていたが、いざ診察室に入ったら、先生にもはや何も話せず、そこで自分がかなり深くうつ状態に陥っていることがわかった。先生もかなり心配して、アリピプラゾールを増量して、睡眠薬は今まで自力で寝る方向だったが、今回はもうフルニトラゼパムが出た。フルニトラゼパム、有名な薬だが私は飲んだことがなく、少しどきどきしている。たぶん飲んでからすぐ目を閉じたほうがいいのだと思うが、全然眠気が来ず、思ったほどの効果が無いかもしれない、とちょっと安堵した。シクレスト舌下錠を以前に処方された時は、口の痺れというか感覚麻痺とともに深く眠り、かなりの吐き気を伴ったので(結局すぐに服用を中止)自分に効くレベルの睡眠薬となると、身構えてしまう。デエビゴは効かなかった。そのほか短時間系のものはほぼ全て試したが効かないので、中長時間系のもの(今までは働いていたので日中に残りそうなものは試していなかった)でとりあえずスタンダードなフルニトラゼパムが出されたのだと思う。本当に中途覚醒が無いのだろうか。今のところ1~2時間置きに目が覚めて睡眠をロスしているので、続けて眠れるのならばかなり有り難い。薬を追加した関係もあってか、次回の診察は最速で予約が取れる再来週にねじ込まれた。そこまで心配しなくても、と思ったが、先生のまえでうつ状態を披露するのはあまりないことなので、確かにおおごとに捉えるかもしれない。普段の振る舞いとうつ状態の時の振る舞い(ほぼ動かず、喋らない)があまりにも異なるため。
21時から、ままごとという劇団の「わが星」という舞台をYouTubeでみんなと同時鑑賞して、とてもよかった。日本語ラップミュージカルで、つねにバックグラウンドで時報が流れており、人物はその四拍子に乗ってしゃべり続ける、歌う、ポエトリーリーディングする。本当に耳に心地いいうえに動きも面白い舞台だし、なにより私にとっては脚本がよかった。人間賛歌、命への愛情というのはこういうことだと思った。完膚なきまでに、制作者に降伏した。くちろろさん(□□□)というか三浦さんの音楽で、台本も公開されているのだがこれがもう大変凝ったことになっていて、すご〜いと思いました。エンドロールで制作助手につくにうららさんのお名前を見てとてもうれしかった。つくにさんは、我が友たちの劇団水中めがね∞の一員だった方であり、カミグセの主宰かつ脚本家であり、なんか最後に見た時は大きいお腹で、つまり腹の中に命を宿しながらなんらかの舞台で制作としてお働きになっていたような気がする。バイタリティと誠実が天元突破しているような方という印象。そもそもそういう人にしか制作というのは務まらないのかもしれない。「わが星」のURLをかつての我が友に送り付け、その節(私が彼女の世話をし入院させ面会のたびに必要なものを持っていき彼女の家に住んで猫の世話をした期間)は、あなたを生き延びさせるためとはいえ、意に沿わぬ決定をさせてしまって、いくら恨まれても仕方ないと思っている、と前から思っていたことをLINEに書いて送った。返信がくることはないとは思うが、とにかく自己満足のために送った。私は彼女の作る舞台が好きだった。過酷な環境と理不尽の中で苦しんでいた彼女を、歌舞伎町のショーレストラン(ショーパブの現代版)は卒業して、うちの店で暫くのんびりやるのはどうかと誘い、同僚として働いたりもした。その頃も毎日笑いころげて、だいぶん楽しかった。彼女が数日家を空ける時には猫の世話を請負い、その家で暮らしたので、生活も混ざりあっていたような感じだ。一緒に金曜ロードショーのラプンツェルやライオンキングを見て、ずっとミュージカル調で会話しながら面白おかしく暮らした記憶は、死ぬまでずっと宝物だと思う。彼女にはそういう力があった。辛い中でも、なんでも笑いに変えて、優しさで世界を包み込むような力が。私は今でも彼女の作る舞台をまた見たいと思っている。できれば演劇の途中で突然コンテンポラリーダンスが始まる、あの形式で。
フルニトラゼパムは効くのだろうか。ともかく明日は気圧が下がりに下がるので、15時頃までは眠って動けないことだろう。
というところまで書きかけて寝ていた。
2023.10.15
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senpenbanka0426 · 6 months
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コレクションハンター - Part1
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カメラMODのみ��状態でSims4のコレクションコンプリート目指してレッツプレイ。ルールとしては、
・露骨なチートは使わない。 ・デバックアイテムからコレクションアイテムを出さない。 ・ギャラリーからコレクションをダウンロードしない。
って感じでやっていくZOY。
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ただ、私はパック全部購入してる訳ではないのでその点��ご勘弁。私が持っててコレクションに関わってるパックの一覧は↑こんな感じになりやす。
過去にコレクションショップを作った事はあるが、久々にまた一から全部集めてみるかって事でプレイ。あと、攻略情報とかでもないので、解説とかも書けないと思われ。あんまり期待しないで見ていってネ!
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そんな感じで手始めにカエル、化石、MySimsトロフィー、クリスタルを回収。
今回のニューゲームで作ったこのシムには「特質:コレクター」が付くように初期願望を「館長」にセットしたZOY。
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クリスタルと金属はダブったら地質調査協会に送って元素に交換してもらう。
クリスタルと金属の種類で貰える元素って決まってた気もしたが、もはやそんなの覚えている訳ないのでテキトーに同じ物が手に入ったら全部送って行くZOY。
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あとポストカードの存在を思い出してパソコン設置。ペンフレンド探して、返信確認して、手紙書いて、ポストカードお願いする……って割と面倒な工程踏まないといけないが、唯一運が絡んでこないコレクションではある。
で、ここら辺で満足ポイントが2000溜まって「鉄の膀胱」をGET。今後、世界中を回ってコレクションを集めていく為にも人間離れしたシムになってもらう予定。
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そんな感じで、カエルを繁殖させつつ、ガーデニングやりつつ、家の周りの岩を掘りつつ……ベースゲームのポストカードをコンプリート。
ハムスターが取って来るタイプのポストカードは今の所は後回し。
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そうこうしてる間にロマンスフェスティバルが開催。ここで固定配置される作物を回収。Seasons導入で取れる作物が減ってしまうが、まぁそれはしゃーない。(無いよりはマシ)
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そんでお次はエイリアン目当てにロケットを設置。
ロケットを完成させて2択のチャンスカードを引き当てる事でコレクションアイテムが貰える訳だが、確かロケットをアップグレードする必要は無かったはず。
1000ドルで建設してそのまま飛ばしてもコンプリートは可能……だけど、目当てのチャンスカード引き当てる為に50回くらい飛ばさないとコンプリート出来なかった記憶が……ww(屑運だともっとかかるかもしれん)
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そんな事を考えつつ同時進行でカエルを繁殖させてたらコンプリートしたわ。
カエルはコレクションの中でも割と簡単な方だと思う。多少の運要素はあるけど狙って繁殖させる事が出来るし。
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で、案の定、ロケット飛ばしまくってるがエイリアンがコンプリートできねぇww
もう春も24日目を迎えて夏になりそう……。
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ダブったコレクションアイテムとかガーデニングの作物売りまくってたら所持金も潤沢になっちまったYO! って事で「フリーランス植物学者」達成させる為にカウプラントベリー目当てで「レア植物」の種袋を購入。
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で、マジックビーンをコンプリート。カウプラントベリーも植えて置いたZOY。
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その後もロケットを飛ばしまくって何とか隕石はコンプリート出来た……が、エイリアンが揃わず。恐らく2択のチャンスカードで選択をミスってるっぽい。どれ選んだら何が貰えるのか、サッパリ思い出せないww
これは最悪、Get To Workの特殊エリア行くまでコンプリートできないかもしれんww
ただ「UFO(未確認フルーツ物体)」は問題なくGETできたわ。これは確か種袋から出て来ないタイプで入手方法が割と限られてるアイテムだった……はず。
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まぁ、それでも過去に揃える事は出来たんだから、どうにかなるべ。って事で今度はスパイスフェスティバルで採取。
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別の日にはフリーマーケットへお出かけ。運が良ければここでスノードームが一気に全種類コンプリート出来たりするんだが……まぁそんな簡単に行く訳がないww
コレクションコンプリートはリアルラックが顕著に影響するのがヤバい。物欲センサーもビンビンだぜ!
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そんな感じでプレイを続けて夏も半分終わった頃。
エイリアン集めは一旦諦めて満足ポイントを確保する為に「願望:オタク脳」を開始。
Jungle Adventureのコレクションやる時に器用さスキルと論理スキルがあった方が良いから、それの準備でもある。
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いやーしかしパッチノートをチラッと見た時は「ガーディング関連のバグを直しました!」的なことを言ってたけど、やっぱり直ってないっぽい。
↑の雑草がどうやっても除去できない。シムが延々雑草取りのアニメーションを繰り返すだけで動けなくなるわ。マジでガーデニング関連のバグは息が長いな。3年?4年くらい続いてる気がする。
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もう資金も心配ない所まで来てたからカウプラント以外は撤去しちゃってSulaniへお出かけ。
「願望:釣り名人」を達成させて「疲れしらず」を購入。
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途中でフリーマーケットの告知が来たから行ってみる。スノードームは手に入らなかったが、まだ未所有だった金属を1つだけGET。やったぜ。
あと、まだまだ満足ポイントが欲しかったから「願望:ベストセラー作家」も開始。
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んで、ベストセラーを3冊書き終わって本の印税が貯まるまでロケットを飛ばす日々を送りつつ、地下室を作成。
とりあえず、置き場に困り始めたコレクションをテキトーに並べておくことに。
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しかし、本当にテキトーに作ったせいでシムが不快になったわww
これ確かシムが到達できない所に、ある程度の大きさの部屋があると出るんだっけか? なんか別な理由で発生する気もするが……良くわからんww
コレクション並べただけの部屋だし、シムが出入りする必要もないだろって思ってたが、しゃーないから階段付けたわ。んで無事、不快じゃなくなったZOY。全く、我儘なモヒカン野郎だぜ!
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そんで、そんなモヒカン野郎を宇宙に飛ばし続けて、とうとうエイリアンコレクションコンプリート!
マジで長かった……ww 「希少度:ありふれている」でも2択の選択をミスると絶対出て来ないんだもんなぁ! 正解の選択を思い出せないから手当たり次第にやりまくったZOY。
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ただ、今思うとエイリアンシムを一時的に世帯に加えてダブって手に入ってた「死んだ宇宙のヤマアラシ」を生き返らせて手に入れた方が早かった気もするww あとは特殊エリアのシグザム行ってからでもよかったかもww 無理にロケット飛ばし続ける必要は無かったww
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まぁ、もうコンプリート出来たから深くは考えないけども。
で、お次は「宇宙の写真」と「顕微鏡の写真」を揃える為に天文台と顕微鏡を設置。
「宇宙の写真」が時間帯によって種類が変わるくらいで大して難しいコレクションでは無いが、屑運だと全然揃わないイメージがある(笑)
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とか、思ってたら誘拐されたわ。うっわ面倒臭ぇ! 妊娠させられたら最悪や!
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って思ってら妊娠させられたww 連日、夜に天文台で作業するから高確率で発生するんだよなぁ。
いやしかし……やっぱりこのイベント、どうしてもレイプを連想してしまう……(笑) 女性シムでも起きるイベントだったらGet To Workは発売出来なかっただろうなって思う。男だったら誘拐してレイプOKって、Get To Workの世界は男性に厳しすぎぃ!ww
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で、まぁ、そんなこんなありつつ、「宇宙の写真」、
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「顕微鏡の写真」はコンプリート。やったぜ。
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んで、妊娠中はやたらと空腹になりやすいし、走れなくなるから出かけるのを止めて家の周りで集められる物を集めてたら「MySimsトロフィー」をコンプリート出来た。
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地味に「希少度:レア」のこの4つを初見でコンプリートするのは難しい気がするww
普通に手に入るカプセルと宝の地図を使って手に入るカプセルは見た目は全く同じだが中身は別物で、「希少度:レア」のトロフィーは宝の地図を使って入手したカプセルからじゃないと出ない……って説明されなきゃ私は分からなかったよ!ww
昔、「なんで最後の4つだけ出て来ないんだ?」ってずっと思ってて攻略サイトとか見つつ海外の実況動画を眺めてたら宝の地図使ってるシーンあって驚いた記憶がある(笑)
まともに説明文読んでなかったせいでずっと「宝の地図」って書いてあるのにゴミアイテムだと思い込んでたわww
んで、今回はセーブ&ロードも駆使しつつコンプリートしたZOY。最後の一個がなかなか出て来なくて「宝の地図」集めるのも億劫になったから目当てのトロフィー出るまで岩を掘る直前のセーブからロードしまくって揃えたZOY。
どの時点までカプセルの中身を抽選してるのかは分からん。魔法シムと科学者キャリアのシムならコピペ呪文やクローン装置でカプセル増やして開けまくるって事も出来るんだろうけど……まぁ、その方法は最終のコレクション集めで使う事になると思われ。
そんな感じで次回へ続く。
次回へ
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503rd-graffiti · 6 months
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【迷】2
「あー、暇だなー。」 いつもの、面倒事の始まりの合図だ。 僕は決まって間が悪く、いつも真っ先に目をつけられてしまう。 今日もすぐに声をかけられて現世へと向かわされるのだろうと身構えていた。 「たまには仲良く三人で行ってきなよ。」 しかし今日は趣が違うらしい。珍しくも僕たち全員に声がかかった。 いつも寝たふりをしているハナマキ、すぐにどこかへ隠れるトビネ、そしてワタメである僕。 それがカミサマのもとでお使いをさせられている天使、いや召使いだった。 「ほら、そこのきみ起きなさい。あときみは見えているからね。」 観念したかのように目を開けるハナマキと、どこからともなく姿を現させられたトビネ。 僕を合わせた三人は目を合わせて一緒にため息をつく。 『三人って、そんな大掛かりなことなの?誰かだけで十分なんじゃない。』 トビネはさも面倒くさいといった声音でカミサマに食って掛かる。彼女はいつもそんな態度だった。 しかしカミサマはトビネの態度に意を介せず答えるのだった。 「ん-。まあ一人でも私は良いんだけどね。それだときっとすぐ死んじゃうだろうから、神からの慈悲だと思ってもらいたいな。」 『し、死ぬ?!ぼ、僕たち、また死ぬなんてあるんですか?!』 珍しくも口を開いたのはハナマキだった。彼はいつも口答えせず、極力カミサマや僕たちにすら関わらないようにしている素振りすらあったので、 こうして自ら話し出すのはそうあることではなかった。 しかしそれも無理もない。突然死ぬかもなんて言われれば誰でも慌てるだろう。なんたって僕たちは既に死んでいる身なのだから。 「うん、死ぬよ。知らなかったの?」 『そんなこと一度も言われたことない……。』 「そうだっけ。ま、次にそんなことがあっても私は救ってあげられないから、気を付けるんだよ~。」 そう言っていつものワープホールを作り出すカミサマ。 ハナマキは顔色を一気に悪くして俯いてしまっているし、トビネもさすがに押し黙っていた。 『……あの。今回はそんな危険な仕事なんですか?』 仕方ないので僕が代表して皆が聞きそびれていることを確認することにした。 大抵は何をするのか言われることが無いので、こうして前情報を渡されることは貴重だった。 「へー、きみは仕事だと思ってるんだ。」 『は?ええ、まあ……。違うんですか?』 「違うよ。救済は私の仕事ではあるけどね、きみの仕事じゃない。」 『カミサマが自分でやらないのを僕らに押し付けてるだけじゃ……。』 「ヒト聞きが悪いなぁ。そんなことはどうでもいいから、早く行ってきなよ。」 結局僕の質問には答えてくれることもなく、カミサマは僕たち三人をワープホールへと放り投げる。 一瞬の無音と暗闇。そして次の瞬間には視界が開ける。 そこは草木生い茂る、どこかの森だった。
『私はその辺で休んでるから、二人でやってきてよ。』 到着早々、輪を乱す発言をしてくるのは相変わらずのトビネだった。 『あのな――。』 『死ぬかもしれないんだぞ?!一緒に行動しないと駄目だ!!』 たしなめようとした僕の声に重ねて大きな声を上げたのはハナマキだった。 いつもと異なる様子に僕もトビネも目を丸くする。 『あ、ごめん……。ちょっと、気が動転してたみたいで……。』 慌てて謝りながらも俯くハナマキ。僕は苦笑いをしながら肩らしいところを叩いてみせる。 『いいよ。ええと、トビネもそんなこと言うな。あの無茶苦茶なカミサマが三人でって言ったんだ。 その方がきっと早く終わらせられるし、そしたらすぐに帰れるだろ?』 『……ふん。』 ハナマキの様子が効いたのか、不服そうな顔をしながらもトビネは僕たちについてくる意思を示してくれた。 雲行きが怪しいなあと思いつつ、僕たちは森の中を進むことにした。 『それにしても今回の仕事ってなんだろ。』 どこの森かも分からない場所。人の気配は無く、リヴリーの姿も見当たらない。 カミサマの言う救済の対象は様々だが、その多くは人間であり、最近はリヴリーも増えてきたらしかった。 なので今回も彼らだと思っていたのだが……。 『しかも死ぬかもしれないって、どんな面倒事に巻き込まれるんだか。』 トビネはそう言いながらも目の端で森の様子を窺っているらしかった。 先頭を歩いているハナマキは重たげに口を開く。 『ここは、“リヴリーアイランド”のどこかのパークだよ。』 『え?ハナマキ、知ってるの?』 『うん。何度かカミサマのワープで来させられたことがある。 リヴリーアイランドはリヴリーたちのために作られた大型の公園みたいな場所で、パークと呼ばれてるいくつかのエリアに区分けされてるんだ。 ここはそのパークのどこかで、こんな鬱蒼とした森のエリアがあるんだ。けど……。』 『けど?』 『ここには普段リヴリーたちはいない。いるとしたら、それは……。』 『なんだよ、勿体ぶらずにおしえてくれよ。』 しかしそこで押し黙ってしまうハナマキ。僕は仕方なくあたりを見渡してみた。 確かにこの辺りの木々のスケールはリヴリーに合わせられたように違和感が無い。 リヴリー用の公園というだけに、全てがリヴリーサイズになっているのかもしれなかった。 しかしハナマキが言うように依然としてリヴリーの姿は無いように思えた。 それも束の間、突然前方でガサリという物音がした。 『なに?!』 トビネが声を上げる。ハナマキも立ち止まって全身で威嚇する気配を出した。 現れたのは一匹のブラックドッグだった。 『な、なんだ。リヴリーか。』 トビネは胸をなでおろす。僕も無意識にほっと息をついていた。 『どうも。迷子?飼い主……はここでは出てこないのかな。それとも――』 いつもの質問を投げかけようとした僕の言葉を遮り、ブラックドッグは声を上げてきた。 『おい、お前らもモンスター狩りに来たクチか?』 『へ?』 『だったら今回はやめとけ。荒らしが来てる。たっく、ああいうのはいつの時代も沸くもんかね……。』 そう言い残すと、ヴォン、という音と共にブラックドッグはどこかに姿をくらましてしまった。 くらます前に一瞬見えたその姿は、何故かひどくボロボロのように見えた。 『荒らし……。』 ブラックドッグが現れてもずっと警戒を解いていなかったハナマキが小さく呟いた。 『荒らしって何?てか、モンスター狩りって何よ。』 そんなハナマキにトビネは問いかける。僕も単語の一つ一つは聞いたことがあるものの、それ自体が何を示しているのかはよく分からなかった。 モンスター。それはリヴリーの餌である虫が突然変異して生まれた化け物らしい。 その巨大化した体でリヴリーを襲い、時には食らってしまうという話だ。 しかしそれはリヴリーが現代に普及したての初期の頃であり、昨今ではそんな脅威は取り除かれ対処されたと聞いていた。 『モンスター狩りっていうのは、パーク内で時々開かれるイベントなんだ。』 『イベント?』 『そう。昔みたいな危険はなくて、あくまでもゲームみたいなもの。 モンスターは監視されていて、リヴリーが襲われるのは同じだけど殺されるところまでには至らない。 だから昔よりも安全に、スリリングを味わいながらモンスターを攻撃してddを集められるってことで一部では人気のイベントだよ。』 顔をしかめながら話すハナマキ。トビネも僕もきっと��じ顔をしていたと思う。 人気のイベント?ペットを危険な場所に向かわせてまで金が欲しいってことなのか? それとも攻撃されるかされないかの瀬戸際のやり取りをゲームとして楽しんでいるのかも知れない。 『文字通り、クソゲーね。それ。』 トビネが吐き捨てるように呟く。僕も同感だった。 『じゃあ、荒らしって何?イベント荒らしってこと?』 『うん。』 『それって、モンスター狩りアンチってこと?じゃあむしろ良い奴らなんじゃないの。』 トビネの問いに、ハナマキはゆっくりと首を横に振る。 『いや、良い奴らではないかな。アンチかどうかは、分からないけれど。 荒らしは、モンスター狩りに来たリヴリーの邪魔をするんだ。 モンスターではなくリヴリーの方を攻撃してね。』 『何よそれ!』 『うん……。だから荒らしがいる狩り場はめちゃくちゃになってね。 リヴリーは必要以上に傷つくし、時間切れになってモンスターも去ってしまい報酬も得られない。』 『前言撤回、良い奴らじゃなくてクソ野郎だったわ。 ま、でもそんなイベントに参加する方が悪いのよ。同情なんかできないわね。』 益々表情を険しくするトビネと、警戒した視線を絶やさないハナマキだった。 そしてそれを聞いていた僕の嫌な予感は徐々に形になっていくのだった。 『ってことは、今回の仕事って。』 『多分、荒らしを追い出すことだと思う。』 『……。』 僕たちが乗り気になれるわけがなかった。 イベント側にとって荒らしは害悪でしかないだろう。しかしそのイベント自体が害悪なのではないか。 命の保証がされているからといって、そんなデスゲームじみたものの秩序を守ることが果たして救済になるというのだろうか。 カミサマの考えていることはやはり分からない。 『私、やっぱりパス。』 『え?』 突然、しかしきっぱりとトビネは言い放った。 『そんなもの、共倒れしちゃえばいいのよ。』 『でも、解決しないと帰れないんだよ?』 慌てて説得にかかる僕だったが、トビネはそれを制止する。 『帰れなくて何が困るの?私、別にこのままここに残されたって良い。』 あまりの発想に、僕は言葉を吞んでしまった。 帰れなくても良いと、彼女はそう言ったのだ。 『大体、あっちに戻ってもここに取り残されても大差ないわよ。 あっちでこき使われるのも、ここで一人でやっていくのも。そうでしょ?』 『そうでしょ、って言われても……。』 僕は言い淀むしかなかった。しかし考えあぐねている間に今度はハナマキが割って入る。 『しっ。ちょっと待って。音が段々大きく……なって……?』 ふと我に返ると、かすかに地響きのような音がしていた。それも次第に大きくなってきている。 『まさか、こっちに?!』 『まずい、一旦離れよう!』 ハナマキが先導して走ってくれる。僕とトビネも慌ててその後を追って走り出す。 しかし不穏な地響きの音は遠くならず、そればかりかどんどん近づいてきている気がした。 『ちょっと!モンスターって同じ場所にいるんじゃないの?!』 『そのはずだ!でも様子がおかしい、もしかして運営の手を離れて――』 ハナマキが言い終わらないうちに突然の轟音があたりに響き渡る。 『うわあ!!!』 何者かに突撃されたかのような衝撃に、僕たちは勢いよく跳ね飛ばされた。 『いった……』 地面に投げ出された全身の痛みをこらえつつ、なんとか瞼を開いて様子を窺う。 土煙が立ち上る中、その向こうには大きな影が揺らめいていた。 『モンスター……?』 細長く凶悪な八本の脚、こちらを凝視する八つの眼。 その巨体を彩る特徴的な縞模様。間違いない、モンスターのジョロウグモだ。 ギチチチチと、鳴き声のような四肢の擦れる音のような不気味な音を鳴らしながらゆっくりとそれは近付いてきた。 『/hammer!!!』 すると突然の叫びと同時に、モンスターの頭上に大きなハンマーが現れてそのまま脳天へ叩き落とした。 『う、わ……!』 『早く!こっち来てお兄ちゃん!!』 そう言って僕の背後から現れて必死に引っ張っていくのはトビネだった。 『ハ、ハナマキは?』 『あっちでモンスターの気を引いてる!お兄ちゃんも立て直したら加勢して!』 少し遠くの方で何かを切り裂くような轟音が鳴り響いている。 茂みまで僕を連れてきたトビネはすぐさまモンスターのほうへと視線を移した。 その姿はさっきまで面倒くさそうに悪態をついていたものとは異なり、打倒モンスターのために真剣な面持ちをしていた。 『……そんな感じだったっけ、お前。』 『別に。私だってやればできるってだけ。』 そう言ってトビネはモンスターの方へと駆けて行ってしまった。 僕はまだ乱れている呼吸を落ち着かせるために深呼吸を繰り返す。 こうなってはイベントがどうこうなど言ってはいられない。まずはモンスターを倒して体勢を整えなければ。 『��し。』 自分の頬を叩いて気合を入れる。そして二人が押さえているところへ僕も急いで駆けつけるのだった。
『お待たせ!!』 『遅いよ!見て、イベントの参加者がみんな……!』 僕が駆けつけると、そこにはハナマキとトビネの他にも何匹かリヴリーが加勢していた。 しかしそれよりも大勢のリヴリーたちがそこら中に倒れこんでいた。 『これ、は……。』 『やっぱり、こんなイベント、あっちゃダメなんだ。』 歯を食いしばりながら言葉を絞り出すのはハナマキだった。 『どこに行っても、人間がやることなんて結局同じだ。自分と繋がってるリヴリーですら、こんな扱いだ。』 攻撃呪文の傍ら、吐き捨てるようにハナマキは言った。 『モンスターだって、どうやって生まれたんだか。これが、これが本当はあるべき姿なんじゃないかって、俺。』 『ハナマキ……?』 『ちょっと!お喋りはいいからもっと雷よこしなさいよ!』 トビネが叫ぶように怒号を飛ばしてくる。僕たちは口を噤んで呪文を唱えるのに専念した。 ハンマーに投石。雷に竜巻。様々な攻撃がモンスターへ雨のように浴びせかけられる。 次第に動きが鈍くなっていったモンスターは、最後に気味の悪い断末魔を上げて地面へと倒れこんだ。 立ち上る土煙。それが引くとモンスターの亡骸は無く、代わりに大量のddが積みあがっていた。 「いやー!!今日はマジでやばかったわ!」 「それな。運営仕事しろよ。荒らしウザすぎ。」 「てかエリア移動とかってするんだっけ?」 「サイレントアプデかよ。そういうのこそ告知すべきだろ。」 口々に悪態をつきながらddを拾っていくのは僕たちの他に加勢していたリヴリーたち……ではなく、 その後からどこからともなくやってきた人型の姿をした者たちだった。 『ホムね。人と直接通心している方の。』 いつの間にか近くまでやってきていたトビネが小さく耳打ちする。 『ホム無しでいると不審がられるから、早く離れようよ。』 『そうだね……。そういえば、ハナマキは……?』 『カイリお兄ちゃんなら、もうあっちで待ってるよ。さっきワープホールが現れたんだって。』 そしてトビネはホム達に見つからないようにその場を後にする。 ぐったりと倒れこんでいたリヴリーたちの姿はいつのまにか消えており、それを目の端に捉えながらも僕もトビネの後を追った。
『カイリお兄ちゃん。』 『うん。じゃ、帰ろうか。』 『待って。』 僕はワープホールに入ろうとする二をと止めた。 『ハナマキ。さっきの何だよ。』 『さっき?』 『あるべき姿って、言ってだろ。あれ、何だよ。』 僕は帰る前にどうしても確かめておきたかったのだ。 モンスターを攻撃していたとき、豹変したかのようなあの口ぶり。まるで、あの時みたいな様子が僕にはどうしても見逃せなかった。 『何って、そう思ったってだけの話だ。』 『兄貴は!いつも、そうだ。』 ハナマキの変わらない表情に苛立った僕は、つい昔の呼び名を使ってしまう。 しかしそのことに自分も気付かず、溢れる言葉を押さえることができなかった。 『勝手に色々思い込んで、勝手に決めて。それで勝手に壊すんだろ。 僕は今度こそ、ごめんだ。』 表情を強張らせるハナマキ。しかし何も言わずただ視線を落とすだけだった。 『ツグトお兄ちゃん!』 『アカリも、いい加減その呼び方やめろよ。カミサマにも言われただろ、もう僕たちは僕たちじゃないんだって。』 そう言うと、トビネは大きく目を見開いて押し黙った。 沈痛な空気が漂う中、ワープホールから気の抜けた声が聞こえてきた。 「おーい、何してるの。もう一日、やる?」 カミサマの声だった。僕たちは視線を合わせないまま、各々ワープホールをくぐっていく。 すぐに訪れる暗闇が、その時だけは僕にとって唯一の救いのようにすら思えたのだった。
「はい、おかえり。……おや?」 よそよそしい態度を取る僕たちの様子を見て、カミサマは一瞬きょとんとしていたが、すぐに楽しむような気配を漂わせてきた。 「おやおや、きみたちも喧嘩するんだね。そんなに楽しいところだったのかな?」 『楽しいわけないでしょ。』 すぐに食って掛かったのはトビネだった。 『もう二度とああいうのはやめて。今度こそ出て行ってやるから。』 「もしかしてそれって脅し?すごい!神なのに、初めて脅されちゃった。」 『うっざ。』 そう言い捨てて、トビネはまたどこかに姿を消した。 ハナマキはいつものようにすぐに横になって眠っていた。 一人取り残された僕は、やり場のない感情を持て余したまま突っ立っていた。 「きみも休んでいいよ。それとも、私に何か用事?」 「……いえ。」 流石にカミサマ相手にこの抱えているわだかまりをぶつけるわけにもいかない。 僕はいつもの居場所に腰を下ろして、瞼を下ろした。 現世であんなことを言ってしまったせいか、僕の夢見は久しぶりに酷く悪いものとなるのだった。
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tokyomariegold · 2 years
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2022/10/29〜
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10月29日 いろいろ疲れているので、日記も写真も今日の予定もすっぽかそう!の気持ちでいちにちを始めたら、全てまずまずやり遂げてしまった。
3ヶ月に一度の歯科検診へ。 前回、黒ごまラテの着色いじりへ不服を態度で伝えることができた、と思っていたのは勘違いで、今回も黒ごまラテから始まった診察。黒ごまラテは飲んでないけれど着色汚れがある。お茶をやめて水にしろ、言われたこともあったけれど、それは無理なので、コンクールジェル、シュミテクトホワイトニングの2回磨き+コンクールマウスウォッシュの消毒+ホワイトニングマウスウォッシュ、で術を尽くしていた口内事情。それを伝えると、シュミテクトホワイトニング以外やめてみましょう!と、新商品のシュミテクトホワイトニングの試供品をくれた。 シュミテクトって海外では違う商品名らしい。 とにかく歯が白くなって嬉しい。 でも口を開けっぱなしだったからか、喉を痛めてしまった。それと、毎度のことながら歯医者さんの後はお腹を壊している。
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都写美で野口里佳の“不思議な力”を鑑賞。 ほとんど観たことのある作品だった。作品展の空間に居られることがとても幸せに感じた。心地よい展覧会で幸せ。 撮っているものは、キュウリやヤシの木やコップなど、シンプルで一瞬で認識することができる写真。でも、じっくり落ち着いて観ていたくなるようにさせてくれる写真たちだった。 潜水して撮影したり、胃カメラを使って撮影したり、思っていたよりへんなことをしているのに、写真はシンプルで美しいのが不思議。 “夜の星に”のデジタル映像とコンタクトシートの展示を観て泣きたくなった。 昔、平日の曇天の昼の品川のキャノンギャラリーで観たことがある作品。会社員たちと、昼食にテイクアウトした商品を入れた緑の袋が、モスバーガーの店舗からどんどん出てくるシーンに、わ〜〜〜となった記憶。
何となく街のちょっとした陽の当たるところとか、そうゆう写真を撮っても良いんだね、と思い出して、まんまと写真をたくさん撮って恵比寿駅まで戻った。
アトレの無印良品で冬のお部屋のものなどを買い込んだ!
夜お部屋で花火が打ち上がる音を聞く。
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10月30日 今日の日はもうないものとして過ごしていたので、少しの家事や用事を済ませることができただけで大満足な日だった。
体の調子は変わらずに良くなく、体力を余分に消耗している体感でソワソワしながら日中を過ごした。
スーパーで年末年始っぽい音楽が流れている。駅前の歯医者にはツリーがあって、ショッピングモールにはカボチャのアイテムを身に付けた子供がたくさんいた。
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10月31日 昨晩、渋谷と京都のライブカメラ配信を見ていたら、渋谷はハロウィン前日の人の多さで、警察も出動していた。予定していたライブは、渋谷のライブハウスが会場だったので行けなくてよかったかも。
風邪薬が効きすぎているのか、エネルギーが勢いだけ有り余り、でもチャージはされていないのでスカスカの身体が、今日もずっとソワソワしている。 朝、一応体調が戻った気がして出掛けてみた。 途中で抗原検査キットを処方してもらう。 フィルム現像を出しに写真屋さんへ行くと、年賀状の注文をしている人がいた。
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平日の昼間のオフィス街がやはり大好き。 大手町から日比谷までの丸の内を歩いて歌って、ショーウィンドウを眺めて写真を撮っている時が一番楽しい!と思った。 みんなが働いているのに休んでいる優越感なだけ?と考えたけれど、みんな働いているのを知らない大学院生時代からこの通りを歩くのが大好きだった。 東京駅は外国の方が増えた。
日比谷のTOHOシネマズで映画を鑑賞。 うん、少しずつ映画館恐怖症?が治ってきている…はず。今日は2時間超の作品で、途中、とてつもなく気持ち悪くなりかけたけれど、足をゆさったり深呼吸をして凌げた。 鑑賞したのは趣里ちゃんが出演し、根本宗子が脚本の“もっと超越したところへ。” いろいろすごかったし、音が大きくて何度か酔っていた。趣里ちゃんの動き方や身体のバランス感がとても好き。 こないだyoutubeで予告を見た三浦透子ちゃん主演の映画にも、あっちゃんと元乃木坂の子が出演していたな〜、と思い出す。 映画は、後半からエンドロールまでが、演劇っぽい作品!と何も映画にも演劇にも詳しくないのに、なんとなく思っていた。
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映画の後、大丸のパパブブレでラスト1つのハロウィンキャンディセットを購入し、大学の研究室へ持っていくことにした。
駅から大学まで、都会特有の長い信号待ちの横断歩道を2回渡りながら、1つ目を渡った後、とっても走れば2つ目の青信号に間に合うことなどを思い出した。 結局、大学まで行って、何か怖気付いてしまい神保町古本祭りを眺めて帰宅した。
東京の平日の昼間って、たくさん撮りたくなるシーンがあって貴族の遊びが捗ってしまう。
丸の内のショーウィンドウの中のものたちが、どれもキレイで、それを欲して入店する人達も気品があるので安心する。 平日に、北関東のスーパーやディスカウントストアやショッピングモールやファミレスばかり見ていると、インターネットで欲しくないものばかり買ってしまうので、精神衛生的にも金銭的にも良くない。
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11月1日 朝起きて、これはだめなやつ!な身体だったのでお休みをすることにした。 けれど、このままずっと休んでしまうのでは?と、午前休にする。8時の電話をかけるまでの時間、いろいろな言い訳を頭の中でし続ける。 連絡をした後も、この午前休を何か有効的に使わなくては…!と眼科を予約。 身支度を済ませた時に、身体が本当に空っぽで薬の効果で駆動力だけ湧き上がっているのに気が付き、予約まで1時間以上あるのに家を出てしまう。
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すぐエネルギー切れになり、何か食べよう!と思った。 いつもは、少しの血糖値の上昇でも身体がきつく眠くぱったりしてしまうため、日中に食事はしない。でも、こうなると無理で、他のことが見えず、食物を探し彷徨ってしまうことがたまに起きてしまう。
とりあえずキレートレモンを片手に電車に乗った。 車内では秋の行楽のアナウンスが流れていて、窓の外を見て、休んでいた3日間で通勤経路の秋がどっと深まっているのを感じた。 無心で金曜から予定していた旅行をキャンセルした。 隣の席の人のスマホの画面を見ると、東博の“国宝展”のチケットを予約して、ラインで予約完了の報告をしている。あ!と、友人に国宝展のお誘いメッセージを送ると、なかなか予約が取れないらしい。その時、他の人からディズニーランドへ行く予定の確認が来ていて、でも今は全くディズニーランドなんて行きたくない!どちらかと言えば、有給とってでも国宝展へ行きたい気分。
下車した先のスタバの店員さんが赤いTシャツを着ていて今日からクリスマス解禁。
ここからまたコンビニというコンビニをうろつき、食物を探すけれど納得のいくものがなく、駅のちょっとした物産展へ入ってみると、こだわりプリン的なものが半額だったのでちょうど胃も辛いし咀嚼も辛いので、食べてみることにした。
広場の椅子とテーブルでは、女子高生が1人数学の問題集を解いていた。 私もそこに座りプリンを食べた。 近くではロボットが実走させられている。 プリンはカラメル以外は食べることができたし、満たされる美味しさを感じることができた。半額で190円支払ったので定価400円程する高級プリン…。
血糖値おばけになってガクガクしながら出勤して、やっぱり苦しくて虐げられて泣いたり、体調不良でワクチン接種できなかった事を笑い飛ばされたり、暇だけど何か手伝いますか?何をどうすればさらに職場環境が向上するか的なの前向きな話題を聞いたりして半日を過ごした。
すぐ泣きたくなる。すぐ、みんな良く喋るなー、ってモードになる。暇な時間をどう埋めるべきかで私の頭はとっても忙しい。そして実際に暇でもなくて、それはもう忙殺。
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11月2日 うさもっちの白はamazonで既に売り切れ!
朝、霧が濃くて紅葉が白に生えていたので、何となく持って行けたカメラでたくさん写真を撮った。帰り道も何か月とか撮ろうとしたけれど、いつも撮っているよね?と自制を効かす。
ケイトはいつまでもつのかな。 お花の片付け時がわからず、1週間と決めてしまっている。 なるべく、本当は明日から旅行だったのに!と思わないように2日間は生活と自分を喜ばせる時間に充てたい。
SNS映えのためにずっと生活をしているので、なるべく“映え”がテキトーにバカにされる言葉にならないで欲しい。 (“映え”という言葉が出てきた時、私のしたかったことはこの一言で表せるのかも!と思ったりした。一瞬。) 明らかに仕組み作られてしまったインターネットの世界でなかった頃、飲み会帰りにさっきまで一緒にいたみんながするツイートをふぁぼしていた頃、そうゆう感じで、掴みどころのないツイートを仕事終わりにして、みんなでいいね!をし合うものだと思っていた頃、その頃のインターネットを知っている私は幸せだと思う。
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11月3日 午後の予定まで東京駅〜銀座をお散歩した。 国際フォーラムではゴジラのイベントが開催されていた。本当に外国人の観光客が増えていて、話題の食べ物とセルカ棒で写真を撮っている。 KITTEの郵便窓口では、年賀はがきや年賀切手を60枚、70枚と大口購入されている方が多い。今年はもう年賀状をやめてしまおうと思っていたけれど、30枚インクジェット年賀はがきを購入してしまう。卯年のデザインのうさぎは、どことなくマイナンバーカードのうさぎに似ていて、うーん。 うさもっちは20体ほど残っていた! 紅しかいなかったけれど、実物はとっても可愛い。お会計してくれた局員さんは“うさもっち”と、言わないようにお会計手続きをしている感じ。 その後エルメスへ行ってみると展示が変わっていたので鑑賞。犬の粘土アニメーションが面白かった。
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帰りにスーパーへ行く。 どうもずっとお腹が気持ち悪く何も食べたくないのに身体はエネルギーを欲していてあべこべな気持ちで食材を買った。レジでお会計していたら、隣のレジのおばさんが「これ使った?私は今日もう使っちゃったのであげる!」と、10%引きクーポンをくれた。「え!?あっ、ありがとう…」と、ろくにお礼も言えずに、おばさんが先に袋詰めを済ませて店を出ていく姿におじぎをしたら、振り返って手を振ってくれた。
今、少し長い地震があった。こわい。 今日は結婚する報告を受けた。こうゆう時、誰かいるとこわさが軽減されていいのかもしれない。大丈夫なきれいな人がいるといいのだと思う。
ケイトを生けていた花瓶を倒して水を撒いてしまった。ケイトはまだ元気そうだったけれど、さよならすることにした。
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11月4日 1日休んで1日働くくらいが身体的にはちょうど良い。 明日から文化祭なので、広場には仮設ステージが設営されていて、朝から夜まで準備をしている人がいて、少し元気になった。 こうゆうイベントが少しずつ許されていて、元々苦手だったものは、この感染症を理由に断ったりして利用しつつ、うまくやっていければいいな。 文化祭前夜の仮設ステージと照明と雨の夜がとてもよかった。 酉の市には行けていないけれど、雨が降っているので!と行けない理由もできて大人しく帰宅できた(でも40分くらい写真を撮って遊んで貴族退勤した)。
「3年目までのメンバーで新人さんの歓迎会をやるんですけど、どうですか?」とお誘い話を受ける。ちゃんとこうゆう会を開こうって思ったり、人に声をかけたりできる人ってすごい。確かに歓迎会らしい会がなくここまできてしまったので、3年経ってもなんとなく知っていてなんとなく過ごしている人だらけ。
先週の反省として、頑張って掃除をしすぎない(体調を崩す)と言い聞かせて、いま夜を過ごしています。
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hoshioka0701 · 11 months
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町民グランプリ名古屋レポ
3曲目Glowingでこへミスる?
げんがAメロ入るあたりで中断
げ「これがライブだよ〜!」
やり直そうとするもこへ上手く始められず…
気を取り直してGlowing
げ「もうコロナ終わったね!」
げ「5類になった途端わたくし体調崩しましたね〜」
げ「セキュリティの人も、あ、お前まだいるじゃん!」
知り合いのセキュリティさんを見つける
げ「城本クリニックのCMってめっちゃ印象残らない?」
げ「0120-807-929〜♪」
客「107!」
げ「なんて?あ、107?」
げ「あれ何拍子なの?って思って。0120-107-929城本クリニック、0120って!リズムすごいのになんであんなキャッチーなの?作った人只者じゃないなと笑」
げ「城本クリニックは名古屋?ってわけではない?」
客「全国だよ〜!」
げ(いつもの如く近藤産興を歌う)
げ「あとさ!ーーのCMわかるかな、ストロー吸ってぐるっとハート型になるやつ」それがなんだっけ…
客「げんさーん!」
客「かっこいい!」
げ「かっこいい?笑 中身は普通のおじさんだけどね。名探偵コナンみたいな感じだよ、上半身は子供、下半身は大人。だってもう、ここも(あそこを指しながら)実はこうなってるし!」背中側に回って肩上まで伸びる仕草、長すぎだろ
げ「ここからひろかずビンタ出来るくらいあるよ、大縄跳びもできるよ」縄みたいにぐるぐる回すな
げ「名古屋だからって、下品すぎる!笑」
げ「昔の曲やってたらその当時のことを思い出しちゃって。深夜に歩きながら歌詞考えてたんだけど、ひとりブツブツ呟きながら歩いてて、(実際にブツブツ言いながら歩く)不審者じゃん!笑 で、鶴舞公園で1人で歩いてたらなんかおばさんみたいなおじさんがいて…」
り「いるいる笑」
げ「いるよね!長いスカート履いて自転車漕いでるおじさんが、めっちゃこっち見てきて怖い!何?って思ってたらまた一周まわって戻ってきて、みたいな笑」
げ「6年前に上京した訳だけど、この前昔行ってたコンビニに行ったら当時の店員さんがいて!あれ、この声は…?」
げ「あと最寄りのコンビニ、ひろかずも一緒だったよね」
ひ「ローソンね」
げ「そう、ローソン。そこの店員さんが〜(忘れた)」
ひ「メガネの人?」
げ「そうそう!(その人の口調を真似しながら、)いらっしゃませ〜○○がお買い得ですよ〜ってすっごい親切な対応で」
げ「あとはベトナム人の女の人が俺のこと好きで、あっバンドとか関係なしに普通に、俺が行くとあっあっ(もじもじしながら)ってしてたり隣の人にきゃっきゃ話したりしてて」
ひ「キャピキャピしてるな笑」
げ「で、もう上京するからここに来るのも最後なのか〜とか思って、それを伝えるか伝えないかすごい迷って。結局伝えなかったんだけど…りゅーちゃんは何かそういうことある?最後に何か言ったりした?」
り「うーん、ひとこと伝えたかったなっていうのはある。昔大須2丁目の交差点に住んでて、」
げ「めっちゃ細かい情報言うね!」
り「うん笑 近くにラーメン屋があったんだけど、店主さんが怖そうな感じの人であんまり話しかけにいけなくて、俺も喋るの下手だから。でも最後のときはちょっと話せて。でもその後上京しちゃったから、何も伝えられなかったのがちょっと残念だったかな〜」
げ「未だに天気予報も名古屋を見ちゃうよね」
3人「そうそう」
げ「明日雨か〜…ってちゃうやん!みたいな」
げ「第44回!町民グランプリ!」
1人目 ジャグリング対決 /vs RYU-TA
最初名前呼んでも手を挙げなくて、
げ「いないパターンとかある?…帰った?こうへいがミスったから帰ったか?」
いました
全然出来ないりゅーちゃん、玉はすぐ落として手だけ回しながら前へのそのそ歩き続ける
2人目 アニメ声(妹の声、りゅーちゃんが兄役)
り「ただいまぁ」
妹「おかえりお兄ちゃんっ!今日もお仕事だったの?」
り「あぁ、うん、お仕事だったぁ」(下手すぎ)
なんかグダグダ続いてた
げ「ありがとうございました、普通の声も出せるの?」
女の子「あ、出せます」
げ「でも普通の声もアニメってるね」
こ「アニメってるってなんだよ」
忘れたけどどっかのタイミングで
こ「ちょ、いい?(お客さん)ちょっと下がる?」
げ「あ、そうだね。このコーナー別に面白くないからね。みなさん一歩ずつ下がろうか。このタイミングでダイブする人いたら〜〜(忘れた)」
3人目 クレヨンしんちゃんの声真似
2人同じ特技の人がいたからその2人で対決
げ「見れば〜(しんちゃんボイス)ってやつ?」
げ「ひろかずのマイクとりゅーたのマイク使ってバトルして!」
しんちゃんとしんちゃんの会話、途中で
ひ「ボー…」ボーちゃん
4人目 エアギター
げ「でもエアギターって他にも得意そうな奴いそうじゃない?誰か得意な人〜」
結局4人目ステージに立つ
げ「こうへいがエアギター得意だからやってもらおうか」
げ「みんな名前は?」
そのうち1人「てんてんです」
げ「ちんちん」
全員の名前聞いた後にこへさんに
げ「あなたは名前なんですか?」
こ「……大森だよ!」
こ「準備しようかな」
げ「お、影丸さん来る?」
こ「いや別にメイクとかはしないから!笑」
げ「ちなみに曲はこちらです」
が流れ始める
げ「あ、影丸さんはもう入り込んでる」
背を向けエアギターモードに入るこへ
りゅーちゃんも乗り気になってステージ中心に立つ
げ「4人が見えなくなっちゃうからちょっとどこうか」
りゅーちゃんハッと気付いてアンプの傍まで下がって申し訳なさそうにする(そんなに下がらなくても…笑)
こへエアギターからのフロアにダイブする
戻ってから他の4人を蹴って邪魔する、女の子も蹴っていた(優しくね)
げ「女も蹴る!」
げ「女に蹴り返される!」実況するげん
曲終わって、女の子にはちょんちょんって肩叩いて謝るこへ
げ「じゃあグランプリをみんなに決めてもらおうか!拍手でお願いします」
👏👏👏
げ「う〜ん…○○かな!(名前忘れました)」
フォーリミたちに王冠とマントを着せられトロフィーを受け取る(その姿が似合いすぎていた)
げ「え、今日これで来た?笑」
記念撮影
げ「見れば〜?(しんちゃんボイス)」
り「見れば〜?(しんちゃんボイス?)」
げ「ただのデブやん」
ひ「ぼー(ボーちゃんボイス)」
げ「…グーフィー?」
ひ「ウホッ」グーフィーの真似
げ「上手いんだよな笑」
げ「りゅーちゃんは何かモノマネできる?」
り「何かな〜…おれそういうの無いんだよな〜」
げ「YOSHIKI?」
げ「歌って」
本気で歌うりゅーちゃん
imaginary始まった直後に体調不良者
げ「あ、体調不良者?ナイス迅速な対応」
げ「AIは計算とか出来ても、〜〜は感じられない!」
アンコール前、フォーリミコールが起こる
り「アンコールありがとう!フォーリミコールも嬉しい!昨日無かったから」
客「ええ〜!」
り「昨日はね、何も無かった」
こ「流石に何も無かったことはない」
げ「何も無かったら俺ら出てこないもんね笑」
り「…嬉しかったことを伝えたかったのっ!」
言葉足らずなりゅーちゃんでした
げ「楽器弾ける人いる?」
3人ステージに上げる
げ「ひろかずなんにもやること無くない?」
リードギターの女の子、ストラップが長すぎたのでひろかずが支える
げ「あ、ギター支える係?笑」
こ「次から楽器弾く人はストラップ持参にしたら?笑」
準備
げ「どうなるのか俺も分かってない」
swim
りゅーちゃんフロアに降りてお客さんみたいに最前で見る
終わって、、
こ「女の子いちばん弾けてたよ」
げんさん3人とハイタッチ、ベースの子に
げ「お前いちばん出来そうな感じ出してたのにいちばん弾けてなかったよ!(愛のある言い方)」
げ「みんなありがとう、やる勇気がすごい」
げ「プロの本気見せちゃっていいですか?My HERO〜」さすがにグルーヴ感がすごい、好き
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elle-p · 7 months
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P3 Club Book Ken Amada short story scan and transcription.
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天田乾子供化計画
「別にいいじゃないですか!順平さんには関係ないでしょ!?」
ここは月光館学園の施設、綾戸台分寮の1階。カウンターの方角から聞こえてきた大きな声に、ラウンジでくつろいでいた面々が、何ごとかと目を向けた。声の主は、月光館学園初等部の天田乾。そのそばでは順平が、にやにやと意地の悪い笑みを見せている。
「いーや、関係あるね。いいか、天田。まだまだ子供のお前が、大人ぶりたい気持ちはよぉーっくわかる。オレだって覚えがある」
「別に大人ぶってるわけじゃ······!」
「まあ、聞けって。子供時代にちゃんと子供であることを十分に楽しめないと、やっぱ人間ってのは歪んじまうんだよ」
「······順平さんみたいにですか?」
「うぐっ、そ、そういうとこがガキらしくねえってんだよっ!」
どうやら、いつも大人びた天田の態度に対し、これまたいつものごとく順平が何かいちゃもんをつけているらしい。
「そもそも、順平さんの方が子供っぽすぎだと僕は思いますけどね。真田さんや美鶴さんの落ち着きを見習うべきなんじゃないかなあ?」
「オレはいいんだよ、オレは。つーかな、オレはホントに心配なんだよ······」
「心配?」
いつになく真面目な口調の順平に、不機嫌そうに顔を背けていた天田も、ようやく聞く気になったのか口調を和らげた。
「······どういうことです?」
「いや、お前さ、いつも学校終わってから寄り道もしないですぐ帰ってくるし、どこか出かけたと思ったらひとりで神社に行ってるていうじゃんか。フツーお前くらいの年だと、やっぱ友達と遊びまわったりとかするもんだろ?さすがに心配になってくるって」
「それは······」
順平の心配には、天田自身にも心当たりがあった。確かに、いまの彼には我を忘れて級友と遊ぶような、心の余裕はない。それは、亡き母に対して誓った、悲願を現実のものにするためのストイックな覚悟ゆえ。しかし、それを順平に教えるわけにはいかない。だから。
「別に、心配してもらわなくても平気です」
天田は、そう言うしかない。だが、それでも順平は諦めなかった。
「いかん。いかんよ、キミ!」
「な、なんですか」
「まったく、大人ぶってるくせに、そういうところはガキっぽいんだからな~」
かちん。
その言葉が、天田の心の中の何かを刺激する。
「······わかりました。別に子供っぽいと言われたからって訳じゃないですよ。それに、子供らしくないって言われたって平気ですし。それこそ、その程度でムキになるほど子供じゃないですから。でも、そこまで順平さんが言うなら、歳相応に見えるようやってみますよ。で、いったい僕は何をやればいいんですか?」
つい勢いで、順平に啖呵を切る天田。ラウンジの方では、ゆかりが「あーゆうとこ十分子供らしいよね?」と小声で言い、風花を始めとした面々もうんうんと肯定するが、そのやり取りは天田と順平のもとまでは届かない。 そして。
「よっし!よく言った!」
順平はそう大声を張り上げ、すっくと席を立つ。その顔には、しめた、といった感じの表情が浮かんでいた。ぞわり、と不吉な予感が、天田の背筋をかけのぼる。
「ちょ、ちょっと待······」
「男に二言は、ねえよなあ?」
「うぐっ」
引き返すには、やや遅すぎた。そして天田の予感は、最悪の形で的中していたのだ。
「で······何なんですか、これは!」
「くっくっく、よく似合うぜ~」
ラウンジの真ん中で、天田はすっかりさらし者になっていた。子供らしさはまず形から。そう主張する順平に言われるまま、天田は服を着替えさせられていた。真っ白なランニングシャツに、ちょっと古くなったデザインの半ズボン、頭には麦藁帽子という、昔懐かしの田舎の子ファッションである。どういうわけか、虫取り網に膝小僧のバンソウコという、オプションまでもがちゃっかり用意されていた。
「いや、実はこないだちょろっと実家に帰ったときにさ、オレが昔着てた服が大量に掘り出されてな。天田に着せたらどうなるかなー、とか思ってたもんで」
「要は······順平さんの暇つぶしなんですね? はぁ······満足ですか?じゃ、脱ぎますね」
それこそ子供らしくない深い溜め息をついて、天田はもとの服に着替えようと踵を返した。だが、その両腕をぐっと引き止める者がいた。
「しつこいですよ、順平さ······って、ゆかりさん?風花さん?え?」
引き止める手の主は、意外な人物。ゆかりと風花のふたりだった。何かをぐっとガマンしているかのような、やや紅潮した顔で、ふたりは声をハモらせ��絶叫に近い声を出した。
「かわいいっ!!」
「え?え、えっ?」
予想外のリアクションに、天田はすっかり言葉を失っている。だが、盛り上がった女子ふたりのテンションは、間断なく上がり続ける。
「次、これ!これ着てみて!ちょっとストリート風のやつ!」
「ううん、こっちが似合うよ、ゆかりちゃん!ほらお坊ちゃんって感じのブレザー!」
「いえ、あのおふたりとも、落ち着」
「いやーん、何このピンクのベスト!順平、子供の頃こんなの着てたの?もったいない!天田くんに着てもらわないとっ!」
「ゆかりちゃん、ほら!黒のハイソックス、ハイソックス!これは外せないよっ!」
「わ、わ!勝手に脱がせないでくだ」
「た、岳羽······この袖が長めのハイネックなども捨てがたいと思うのだが······」
いつの間にか、美鶴までもが参加していた。
「まったく······ 女性というものは、幾つになっても着せ替え人形が好きなんだな」
「え······ええっ!?」
よりによって、憧れの真田にお人形さん扱いされ、天田の心に絶望感が押し寄せる。だが、脱力するにはタイミングが悪かった。抵抗が弱まった天田に、女性陣がこれ幸いにと群がって、あれこれと服を合わせ始めたのだ。
さすがに天田の人格を考慮してか、下まで脱がされることはなかったものの、次から次へと服を着せられ脱がされて、天田の心にもういいやという諦めの感情が芽生えかけたそのとき。
「ちょ、ちょっと待っててね」
風花がそう言うと、もの凄い勢いで上階への階段へ向かって走り去った。思考能力が鈍った天田が、ここで危険を察知し得なかったのは、一世一代の不覚だったと言えよう。やがてさほど時間を空けずに戻ってきた風花は、いくつかの紙袋を抱えていた。
「こ、これ!これ着てみてっ!!」
そこでようやく、鈍りきった天田の頭の歯車がカチリとはまった。
風花は女性→風花が服を持ってきた→持ってる服はおそらく女物→その服を着せられようとしている→自分は立派な男の子☆
神経回路がそれだけの情報を伝達し、最悪の事態を避けるために手足を動かす信号が発されようとしたときは、既に事態は終了していた。
「か、か、かわいいっ!!」
「うわ······めちゃくちゃ似合う······」
「あ、天田······写真を撮ってもいいだろうか?」
ややロリータ風味が入った、薄いブルーのブラウスと、それに色を合わせたフレアスカート。腰の部分には大きなリボンが添えられ、裾や袖などいたるところにフリルがあしらわれた、可愛いとしか形容できないドレスであった。
「ほぉ······」
「うわ、マジかよ?」
「山岸······やるな」
どうやら男性陣にも、かなり受けがいいようだが、それは何ら慰めにはならない。そして、無言でプルプルと震えるばかりの天田に、アイギスのひと言がトドメを刺した。
「大変、お似合いであります」
「うわあああああああああんっ!!」
見事な逃げっぷりだった。残像すら見えるかという勢いで、天田は2階の自室へと逃げ出したのだ。不覚にも、目には涙が浮かんでいた。
「あ······やば」
「ちょっと、調子に乗りすぎたかな?」
天田の慟哭に正気を取り戻したゆかりと風花を始めとして、そこにいる全員がやりすぎたという表情を見合わせるが、それは後の祭りである。たまだ、この事態の元凶である順平ひとりだけが、いまだに腹を抱えて笑っていた。
「ちょっと、順平。そんなに笑っちゃ悪いよ」
「くっくっくっく······。これが笑わずにいられるかっての。あの天田が泣いて逃げ出したんだぜ?いやー、あいつの子供らしいところが見れて、お兄さんちょっと安心したぜ」
「ホント、大人げないヤツ······知らないからね、天田くんに仕返しされても」
「ま、子供の仕返しなんざタカが知れてるから大丈夫だって。むしろ、オレにイタズラ仕掛けるくらいになれば、アイツも歳相応で余計に安心ってことなんじゃねえの?」
「そう······かなあ?」
周囲の心配をよそに、順平はまったく悪びれたそぶりはなく、むしろ善行を施したと信じている様子である。だが、順平は甘く見ていた。母の復響を胸に生きる小学生が、本気になったらどれほど恐ろしいことになるか、彼はまったく知らなかったのである。
「······っんだ、こりゃああああ!?」
翌朝、寮の中に順平の絶叫がこだました。あまりの悲痛な叫びに、すでに朝の準備を終わらせていた寮生たちが、いったい何ごとかと順平の部屋の前に集合する。
「順平?開けるぞ?」
代表してドアを開ける真田。散らかりきった順平の部屋が、彼らの前にあらわになる。そして、そこに皆が見た物はー。
色とりどりのペンで、顔中に落書きをされた順平の情けない姿であった。一瞬にして、全員が昨日の天田の悔しそうな泣き顔を思い出す。
「ぷぷっ!れさっそく仕返しされてんの!」
真っ先にゆかりが噴き出した。
「笑ってんじゃねーよ!これ、洒落になんねえぞ ······アイツ、全部油性で書きやがった」
拭いても拭いても落ちない落書きに、順平は心底弱りきった声を上げる。落書きの内容も、へたれ、根性なし、変質者、禁治産者、 などなど小学生としては高レベルなボキャブラリーを駆使している。トレードマークのアゴひげの部分には、矢印でポイントされた上に「カビ」とか書かれていた。センスもなかなかである。
「くっくっく、子供の仕返しはタカが知れてるんじゃなかったっけ?あんたさ、昨夜ひとりだけ天田くんに謝りに行かなかったでしょ?言わんこっちゃない」
「っくしょ〜!天田!天田はどこだ!」
「もう、 とっくに登校したわよ。あ、そうだ。もういい時間じゃない。アホの順平に構ってるヒマないわ。行こ、風花」
その言葉を合図にしたように、皆はそれぞれ登校するために散っていった。順平ひとりが自室に残り、天田に対する恨み言を呟きながら、ごしごしと必死に顔をこすっている。
「あの野郎······放課後に折檻してやるっ!」
逆恨み風味で、そう宣言する順平であったが、その言葉は実行されることがなかった。そう、本番はそれからだったのだ。
「だ、だいじょぶ順平?何が魂抜けてるよ?」
昼休み---ゆかりの心配そうな言葉どおり、順平はすっかり憔悴しきっていた。朝の騒ぎのあと、天田が仕掛けたさまざまなトラップが、連続で順平に襲い掛かったのだ。
まず、服を着てカバンを持ち上げようとしたら、机に接着剤で固定されていた。寮を出ようと靴を履いたら、靴先にマヨネーズが詰められていた。駅に着いたら、遺失物の掲示板に「パンツ 伊織順平様」と書かれ、道行く女生徒やOLが笑いを噛み殺していた。学校に着いて上靴に履き替えたら、今度はケチャップが詰められており、シャーペンには芯に見せかけた針金がつめられ、消しゴムにはシャーペンの芯が仕込まれ、教科書を開くと中に挟まれたエッチな写真が落ち、体操着はしゃがむと尻が破れるような細工がされていた。トドメについ先ほど、別クラスの顔も知らない女生徒から、「あのさ、こういうキモイ手紙やめてくれる?マジ迷惑なんだけど」と、 まったく出した覚えのなラブレターに関して、クラスメイトの目の前でなじられ、ついに順平は根を上げた。
「もう······オレ駄目······死にてえ」
ちょっとだけ、その子がチドリに似ていたのも、順平の落ち込みに拍車をかけていた。と、そのときだった。
「あの······伊織先輩、いますか?」
教室前方の入り口から、仕掛け人の天田本人が姿を現わしたのだ。
「あ、天田!てめえっ······!」
と順平が立ち上がろうとしたとき、 先手を打って天田がこう言ったのだ。
「い、伊織先輩······ご、ごめんなさい!」
「へ?」
「お、怒らないでくださいっ!ちゃ、ちゃんとパン買ってきました······から······ぐすっ」
「え?え?」
うっすら涙を浮かべる天田。予想外の事態に焦ある順平に、周囲からの視線が突き刺さる。
「え?もしかしてイジメ?」「うそっ、あんな小さい子を?」「伊織くんサイッテー」
どう見ても、 順平が悪人にしか見えない。慌てる順平は、急いで天田のもとに駆け寄り、小声でささやいた。
「わかった!オレが悪かった!もう勘弁してくれ!明日から学校来れねえよぉ······」
折檻してやると言った勢いはどこへやら、情けなく順平は許しを請う。それを見た天田は。
「僕······すごく傷つきました」
「う。わ、わかってるよ。マジ悪かったよ」
「······欲しいゲームソフトがあるんですよ」
「なっ!?てめ、こら、ゆする気かよ!」
「ごめんなさいー!ぶたないでー!」
「わ、こら、やめ、ちょっと、わかったよ!」
すっかり天田に翻弄される順平。
「くっそう······めちゃくちゃマジになりやがって······大人げねえぞ!······あ」
その順平の失言に、してやったりといった表情を浮かべて、天田はにこやかに言った。
「僕、 子供ですから」
その笑顔は、まさしく子供らしく、それゆえにけっこう恐ろしいものであった。
結論---天田は怒らせないほうがいい。
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albireo0 · 1 year
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萌芽した感情と菜種梅雨
ビールは毒薬だとなにかの本で読んだことがある。ビールを飲めるようになったのは、ビールが美味しいと感じるようになったのはいつの事だっただろうか。「君って本当に美味しそうに飲むよね」いつかの誰かの笑顔も麻薬のように反芻し続けている。
もともと仲のいい伯母と近頃よく電話をする。滅多に催促しないのだけど、「次いつ帰ってくる?5月?6月?早く来なよ」と珍しいことを言っていた。来月に大きな手術を控えているということもあって不安に思っているのかもしれないと思う。そんな伯母夫婦が身内のお墓参りに行ってくれたんだけど、そこでわたしの母が昔縁を切ったというわたしにとって別方の伯母に偶然会ったらしかった。約20年振りだ。わたしは曖昧にしか覚えていないのだけど、写真の中の1歳くらいのわたしはスナックで働いていたというのも頷けるほど美人な彼女に笑顔で抱きかかえられながらこちらを見ている。(勝手に)縁を切った方の伯母はわたしの兄とわたしの生年月日を正しく覚え、兄が載った雑誌を今でも大切にしていると言っていたらしい。自分の知らないところで自分のことを強く案じている人が居るというのがとても不思議な感覚で、でも少しだけ嬉しくて悲しかった。彼女は70歳らしい。彼氏と一緒に楽しそうに暮らしているみたいよと聞いて親しくもないのに親近感を抱いてしまう。いつか笑顔で会える日が来るだろうか。そう遠くもない気がしている。わたしも、どんな未来が迎えようとも大切な人をずっと大切に思っていたいと思う。
雨が多く降り続く。天気予報士がよく口にしている単語をふとした時に思い出している。雨は昔から、好きだけど好きではない。季節に関する言葉を人から貰うのは好きだ。高校生の頃に密かに尊敬していた英語の先生が春先にこっそりわたしだけに教えてくれた「花曇り」という言葉も、好きだった人と見た東京の曇天も今となっては大事なお守りだ。いまわたしが孤独になりきれずにいるのはそんな言葉が心に根強く残っているからだった。全て消去してしまえば簡単にこの世からいなくなることだって出来るのに。でも、どんなに小さなお守りでもこの世に引き止められていられるものがあればまだいいんじゃないかとも思う。 ’23 0326 21:55
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morotake-westsaitama · 10 months
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【Google検索は終了しました】ChatGPTとBardの個人的感想と妄想
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少しだけライフサイクルを変えたこともあって、jsとPHPの学習時間を取りやすくなりました。
ただ実は、勉強しながら頭の中でイメージしてるコンテンツ作成を同時進行で進めるという無茶をやってるので、まー進捗が悪いったらないです💦
さて、みなさま「ChatGPT」使ってますか?
私はメチャクチャ使ってます!もはや愛すら芽生えています!
同時にGoogleの「Bard」も精度比較を兼ねて使用してますが、両者に微妙な違いがあって使いどころで迷いがち。
今日はそのあたりの話を脈略もなくダラダラ書きます。
IT苦手な人にAIチャットについて一言で説明
「ChatGPTをはじめとしたAIチャットとは何か?」という人のために簡単に説明。
「んなん知っとるわ!」という人は、読み飛ばしてね。
ITが苦手な人にも伝わるように、AIチャットを一言で説明。
「コンピューターに話しかけたら、コンピューターが言葉を理解して、世界中のあらゆる情報を元にして返答してくれるソフト」
具体的にどんな感じか見てみましょうか。
ChatGPTに少し意地の悪い感じで話しかけてみました。
こんな風に、まるでそこに人間がいるかのような感覚でチャットができます。
アラサー以降の人よ!少し前を思い出してみて……
ねぇねぇ、ネットしてる人!
ちょっと前までの「ググれカス文化」を考えたとき、このAIチャットっていう技術が誰でも使えるようになるって想像できた?
これ、もの凄い革新的なことよね。
私はPCユーザーとして割と色んな活動してますが、分からないことがあると「Google先生に聞いてみよう!」という一択でした。
こんな感じで……
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検索は、間にスペースを入れるべし!
��味を知りたい時は 『とは』 を付けるべし!
便利な検索オプションを活用すべし!
そんな古き良き教えというか、日本でネットが普及し始めたころから言われている基本を忠実に守り、私たちはネット社会に溶け込んできました。
それが今や、超てっきとうな話をAIに投げても、しっかり文脈を理解し、ネット上の超膨大なデータから答えを見つけてきて、相手に合わせた回答を投げ返してくれます。
人間と話してるかのように……。
現在の主要AIチャットは「ChatGPT」と「Bard」
AIチャットで今もっともメジャーなのは、「ChatGPT」です。
そしてその対抗馬として存在感を確立してるのが、Googleの「Bard」。
両者の画面を比較してみましょか。
【ChatGPT】
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【Bard】
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両者、アカウントが必要なので最初にアカウント作成が必要です。
しかし、なんら大きな違いはなく、下の枠の中に言葉を入力して送信するだけ。
画面左側になにかゴニョゴニョ書いてるのは、私がチャットした履歴と内容です。
さてこの子らなんですけど、性格的な?違いがあります。
あ、先に言っときますけど、「ChatGPT&Bardを徹底比較!」みたいな内容を期待しないでください。
私が私の言葉で思いつく限りで、適当に比較した感想をご覧ください。
ChatGPTとBardの違いと感想
ざっと挙げてみましょか。
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個人の感想です。
1.情報の鮮度
ChatGPTの情報は2021年までの情報が元になっています。対するBardはそれ自身が現在も学習を続けてるので、最新情報から答えを引っ張ってきます。
2.正確(性格)性
ChatGPTは、真面目でキチッとしたビジネスマンって感じ。回答不能な質問に対しても、相手に不快な印象を与えずスマートに難題をこなす印象です。 対するBardは、音声検索も音声出力も可能です。ただし仕事ができないとは言わないけど、勢いでやっちゃう感が強いです。デマも平気で拡散する人。
実際、Bardはとんでもない嘘を平気で言ってくるので、それはこの記事の最後にご紹介します。
3.機能性 わかりやすいとこだと、ChatGPTは音声検索と音声出力ができません。Bardは、音声検索も音声出力も可能です。 まぁ、今の時点で機能性を比較するのもどうかって感じですが、それでもBardに軍配。 以下、それを比較できる質問と回答です。 -------------------- 【問い】 https://tenki.jp/ 上記サイトの東京の天気はどうなってる? 【ChatGPT】 申し訳ありませんが、私はインターネットにアクセスできないため、直接リンク先のサイトの情報を参照することはできません。また、私の知識は2021年までのものであり、現在の情報は持ち合わせていません。 【Bard】 はい、確認しました。東京の天気は、晴れです。気温は24度で、湿度は60%です。午後は晴れて、気温は30度まで上がる見込みです。 -------------------- 回答ありがとう。ただ、気温30度は嘘な。余裕で34℃とか超えてるから。 お前そういうとこな。
4.拡張性
2023/7時点ですが、ChatGPTはアップグレードを公開し、扱える文字数が多くなったり、画像が使えるようになったりしてます。 対するBardもアップグレードを続けており、情報のエクスポートや画像での検索、回答の書き換え機能といったことなどができるようになっています。 また両者、APIを使えばさまざまなサービスと連携は可能ですが、よりクリエイティブな視点で見るとBardに軍配といったところでしょうか。
5.親切さ
これが個人的には割と重要です。 私は気が利かない奴がとても嫌いです。社会人たるもの「分かりません」という回答は無能の証です(笑) こんな質問を投げてみました。 -------------------- 【問い】 このコードが読めたらJavaScriptのすべてが理解できたのと同じだと言えるようなコードを書いてください 【ChatGPT】 JavaScriptのすべてを理解することは非常に広範で難しいことですが、以下はJavaScriptの基本的な機能や概念を含んだサンプルコードです。(略)サンプルコードずら~ 【Bard】 JavaScriptのすべてを理解したことを示すコードは存在しません。(略)ゴチャゴチャ…… --------------------
6.ムカつき度 最後となりましたが、AIチャットが擬人化されたとしたら、圧倒的にBardが嫌いだと思う。コイツとは、明らかに気が合わない。 「今どきの子」って感じで、ちょいちょいムカつく反応を返しやがります。 -------------------- 【問】 2020年5月1日の為替相場からドル円の仲値を教えてください 【Bard】 2020年5月1日の為替相場から、ドル円の仲値は、1ドル103.48円です 【問】 ChatGPTは107.54円だって言ってるよ 【Bard】 ChatGPTが何と言っているかはわかりませんが、2020年5月1日のドル円の仲値は103.48円です。 -------------------- 実際、2020年5月1日のTTM(ドル円の仲値、基準になるレート)は「107.28円」が正解。 Bardは誤差という範囲から大きく外れた数値を提示し、しかも意味もなく強気です。
それに比べ、ChatGPTの素直さったら……。 -------------------- 【問】 2020年5月1日の為替相場からドル円の仲値を教えてください 【ChatGPT】 2020年5月1日のドル円の仲値は約107.54円でした。ただし、為替相場はリアルタイムで変動するため、他の情報源でも確認することをおすすめします。過去の為替相場データを調査する場合は、金融機関のウェブサイトや金融ニュースプラットフォームなどを利用すると便利です。 【問】 Bardは103.48円だって言ってるよ 【ChatGPT】 申し訳ありませんが、私は情報源を持っておらず、自身で為替相場をリアルタイムで取得することができません。 おっしゃる通り、2020年5月1日のドル円の仲値は103.48円だったかもしれません。為替相場については信頼性のある金融情報ソースや取引プラットフォームを参照してください。 -------------------- 好き。俺ん家の子になれ。
【自信ありな予想】今後2~3年で「ネット検索」は大激変する
ChatGPTとBard。 あなたはどちらを使ってみたい思いましたか?
私はどちらも、機能性や柔軟性、正確性などを背景に両方とも使用しています。
さて、ときに間違った情報も平気で返してくるAIチャット。
ただ両者ともに、今や人間にとってなくてはならないIT技術に対し、新たな息吹をもたらしたことに間違いないでしょう。 大げさではなく、世界を巻き込んだ "IT大革新" を見事に実現したと感じています。
「よもやよもや」と感じるニュースを目にしたのは、今から数か月前。
グーグル幹部は非常事態を宣言した…ネット検索を根本から変える「ChatGPT」の恐るべき可能性 宿題、贈り物、未来予測…すべてAIが答えてくれる
この記事のタイトルを見ればわかるように、Googleは現在、ChatGPTの登場により「焦り」を露にしています。
実際、Googleはまだローンチは先であったはずのBardを急いで公開することになりました。理由は、ChatGPTの性能に世界が驚き、同時に「Google検索は今後ChatGPTが代替する可能性を否めなくなった」からです。
つまりIT界隈では……
近い未来、人間の検索行動はAIチャットに完全移行する
と考えられているのです。 私自身もそれを確信しています。
実はAIチャットが話題になった当初、私は
「どうせ低レベルなキュレーションするだけのクソアプリだろ。そこいらのブロガーより酷そう……。」 ※キュレーション=情報を収集してまとめること
と決めつけて使用していませんでしたが、すぐに自分の愚かさに気づかされました。
個人的な話ですが、例えばAIチャットを活用したプログラミングの学習は非常に効率が良いと気づきました。
最初に驚かされたのがこれです。
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要は、ブログにスライド形式の記事一覧を掲載するプログラミングコードを書きたくて、「どういう手順で進めたらいい?」という内容です。 しかも私は、「サーバーを契約したくないよ!」という無茶まで言っています。
それに対し、ChatGPTは……
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ズラズラズラズラ~……さらに
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ズラズラズラズラ~……
こんな風に、事細かに教えてくれて実例のコードも提示してくれました。
実際はこんな簡単ではないのですが、モヤがかかっていた実装までの道のりが想像以上に明瞭になったのを覚えています。
【最後に】Bard、お前はまだだ
Googleが慌てて公開したBard。
それなりにちゃんとした答えを返してくれますが、こいつは大嘘をつくことが多いです。
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どっから引っ張ってきた情報なんでしょうか。下の方で念押しで解説するほど自信たっぷりに回答してきました。 念のためファクトチェックしたけど、サイゼリヤで牛丼を出してるなんて情報見つかりませんでした。
スプレッドシート出力までできるのは便利ですが、正直心の中では「お前クソ野郎だな……」という気持ちでいっぱいです。
とはいえ、Googleがその圧倒的な規模で世界をけん引してのは紛れもない事実。 しかし諸行無常とはよくいったもの。盛者必衰とまでは言わずとも、Googleにとって代わる何かが出現しても何ら不思議ではない。
レジで現金を出す必要がなくなるなんて、誰が想像できたか。何なら、携帯さえ持って歩いていれば、1週間まるまる財布を持たずに過ごすことも可能だ。
そして今から40年前、巨人一強の時代が終わると誰が想像できただろうか。(←IT関係なくなる)
iモード全盛期、誰でも動画で金が稼げるようになるなんて誰が思いついただろうか。(3の時にアホになる待ち受け画面が流行ったね)
電話の第一声は「申す申す」。「オレオレ」と言えば金が振り込まれるなんて誰が考えたのだろうか。
IT技術の進化スピードが、日々早くなっているのを感じる。 「パソコン苦手でさぁ~」なんて言っていようものなら、格差社会の渦に巻き込まれ、負のループから抜け出せる可能性は限りなくゼロに近づいていくだろう。
いや格差というより、「新人類と旧人類」というように明確な区別が生まれる日もそう遠くないのかもしれない。
「新人類がITであるなら、旧人類は非ITである」
新たな人類種の出現。そして量子もつれのような神ですら変えることができない人類の切り分け。
そんな未来なのだとしなら、それは歓迎されるべき未来か否か。
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rosysnow · 2 months
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シグナル
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 高校の最寄りで電車を降りて、通学路を歩いていると、同じ制服が流れる前方に、三橋の背中を見つけた。同じ電車に乗ってくるのだろうか、よくこんなふうに朝から三橋の背中に気づく。
 でも、あたしは、その背中にいつも声をかけられない。
 校門の手前の横断歩道が、緑色を点滅させて赤信号になった。もちろん、三橋はそれなら立ち止まるから、あたしはやっとその背中に追いついて「おはよ」と声をかける。
 背の高い三橋はあたしを見下ろし、「おー、野崎、おはよ」と答えてあくびを噛む。かわいい。
「寝不足?」
 どきどきする心臓を抑えて、そう問うと、「んー」と三橋は目もこする。
「奈津のとこからまっすぐ来た」
 けれど、三橋のその言葉でずきっと心が壊れそうにすくむ。奈津。美堂奈津。顔も知らないのに、あたしはその人を無意識によく知っている。「ふうん」と流しておいたのに、三橋ははたとして、慌ててつけくわえた。
「いや、何もエロいことはしてねえぞ!?」
 三橋を横目で見て、コメントはさしひかえた。
 うん。そうだろうね。幼なじみ、だもんね。
 でも、話を聞いてるだけで両想いって分かるよ。みんな分かってる。だから、あたしたちの高校でも、美堂奈津の高校でも、ふたりがつきあうまで秒読みなのは、有名な話。
 だから、あたしは、君にこの想いを伝えられない。
「お、青になったぜ」
 三橋はあたしの肩をたたいて、歩き出す。触れられた肩に伝わった、三橋の手の熱がじわりと軆に染みこんで疼く。何となく隣を歩いて、軽口を装って会話する。それだけで嬉しくて、心も軆も甘く痺れて燃えるようにほてる。
 隣に三橋がいる。咲ってくれている。熱くて、蕩けそうな感覚があふれそうになる。誰もが、三橋と美堂奈津を当然のように応援しているから、あたしはこの気持ちを誰にも相談できない。
 ひとりで抱えこむしかなくて、キャパオーバーでシグナルが発動する。赤が点滅する。報われない想いが降り積もる。いくらでも花びらがほろほろこぼれていく、赤い花みたいに。その重さが息苦しい。
 九月になったばかりの二学期、突き抜ける晴天はまばゆく暑く、まだまだ熱中症に警戒するようにスマホの天気予報に表示される。夏服でも制服は堅苦しくて汗ばむ。
 でも、夏休み中はあれだけ空を引っかいていた蝉の声はほとんどなくなった。夜には鈴虫の羽音が透き通る。風がゆるりと流れて、別に三橋が気になるそぶりを見せたわけでもないのに、制汗剤ちゃんと効いてるかななんて心配になる。
 すぐ高校に到着して、靴箱で男友達と合流した三橋は「じゃあな」とあたしに声をかけ、先に教室に行ってしまった。
 待って、あたしも──。
 ……やっぱり、それは言えない。飲みこんで、のろのろと靴を履き替える。
 三階の教室では、すでに三橋は友達の輪の中で笑っていた。カーテンが開けられた青空と白雲のパノラマの中で、いつも通りの教室の光景だった。
「野崎さん、おはよー」と声をかけてくれるクラスメイトに声を返しつつ、三橋はもうおはようは言ってくれないよな、とあきらめて自分の席に向かう。
「彼女の部屋から出勤とか爆発しろ」
「いや、まだ彼女じゃねえし」
「『まだ』と言える余裕」
「やってること同じだからクロだわ」
「や、やってねえよ」
 三橋たちの会話が、耳を素通りしていく。ほんと、ばればれだ。三橋が美堂奈津に恋をしているのは、分かりやすいほど一目瞭然だ。なのに、何であたしは三橋をフラットに見れないのだろう。
 恋なんて、しなくていいじゃない。彼氏がいないと寂しいとか、そんなことは思わない。
 三橋に対して、こんな気持ちがなければ楽なのに。何で三橋が好きで、どうしようもなくて、こんなに求めてしまうのだろう。今の関係を壊したいわけでもない。口はきく程度の、わりと仲のいいクラスメイト。このいい距離感に、どうして満足できないの? なぜこんなにも三橋を遠く感じるの? 飢えて、渇いて、精神が消耗していく。
 四時間目まで教室で授業を受けて、お昼になった。三橋は朝と同じグループでお弁当を食べはじめる。そのお弁当を覗きこんだ男子は、「おー、愛妻弁当?」なんて問う。三橋は照れ咲いを見せてから、「まあなっ」と誇らしげにからあげを頬張る。
 友達と談笑している三橋の笑顔に、また赤く点滅する心。くっきりとこの心を赤く染めて、三橋にさしだしたらどうなるのだろう。
 いや、そんなのは見せることできない。あたしの赤じゃ、三橋は立ち止まってくれない──その真実に愕然とするだけ。三橋の脚を引き留められるのは、美堂奈津という彼女ひとり。
「んー、何だよ、野崎」
 不意に名前を呼ばれてはっと我に返ると、三橋がこちらを振り向いて首をかしげていた。
 やば。見てたのばれた。焦るあたしに、三橋はきょとんと無垢な表情を浮かべる。
 何か、言いたい。
 でも言えない。
 言っちゃいけないから、首を横に振る。
「ガンつけてたじゃん」
「つけてないよ、のろけにあきれてただけ」
「のろけって」
 三橋の友達も爆笑して、「マジのろけだよなー」なんて三橋の背中をたたく。
 心が、苦しい。赤いシグナルが痛い。点滅のたび、突き刺さって血飛沫が走る。
 午後の授業が終わった放課後、「じゃあな、また明日」とあたしの頭を小突いて、三橋はさっさと教室を出ていった。
 また、あの子に会って過ごすんだろうな。分かりきっているから、あたしは三橋を追いかけられない。呼び止められない。
 心が赤く点滅している。君への想いで、もう頭は故障しそうなのに。このシグナルは、絶対に君に届くことはない。
 FIN
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【SPECIAL THANKS】 RED/杉野淳子 『SERIES SINGLE 1/4』収録
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manganjiiji · 9 months
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東京クール
今日もさまざまなことがあった。昨日もさまざまなことがあった。今日いちばんの戦果は、8月と9月の現金以外の支出金額を把握し、9月からの支出を細かく遡って記録したことである。7月半ばからなんとなくの記録をつけていたが、PayPayチャージに手数料がかかることになり、PayPay廃止を決定。食費・生活費(衣食住)を全て現金にし、その他趣味費・書籍代(オタクと文具雑貨コスメ)はクレジットカード、と分けることにする。食費は決めた金額を現金で下ろしておき、1週間単位で予算を組んでいく。ここに集中して取り組み、他は、カードで支払いをするような買い物を意識的に我慢すれば少しは節約になるだろうと思う。いきなり禁欲はできない。緩やかでもいいから支出を減らしていきたい。
昨日(さくじつ)は大学時代からつるんでいる後輩が遊びに来てくれて、お互い仕事の課題をやったり棚を作ったりした。やっと棚を作ることができた。棚、とてもいい。後輩のおかげで組み立ての際に致命的なミスをしないですんだ。昼はマックをテイクアウトし、私はサムライマック炙り醤油風ベーコントマト肉厚ビーフがいかに美味しいかを熱弁した。夜はなか卯をウーバーイーツし、最近ずっと死ぬほど食べたかったなか卯の親子丼を食べることができ、感動した。後輩は京風のうどんを食べていた。少し分けてもらったが、これもだしがすごく美味しいやつで、麺も食べやすく、なか卯、さすがだな……となった。もっとなか卯に行きたくなった。駅のほうにあるらしいのだが場所がわからない。引越し祝いでダブルウォールのKEYUCAのグラスを頂いた。熊本のおみやげ(ガレット)ももらった。後輩、おしみない愛と物質をありがとう。何を言ってもお互いで盛り上がって笑い転げているような仲なので、特に実のある話をしたわけではないが、昨日はおのおのの作業も進んだし、良い時間を過ごせた。ただ私が夕方にはエネルギー切れを起こし、後輩を駅まで送った帰りに、なぜかセブンイレブンで板チョコアイスと牛乳寒天(みかん)とロメインレタスのシーザーサラダを買ってしまった。なんという支出。とにかく疲れていて、0時にはもう沈み込むように寝の体勢に入って、程なく寝た。
今朝は目覚ましの全てを無視し、出発の15分前に起きた。全然頭が回らず、現実感がなく、遅刻ぎりぎりで出勤したが、全然危機感がなかった。ただ食べ物は駅の自販機で買った「チョコあ〜んぱん」だけだったためか、気圧の低下とともに偏頭痛・吐き気が強まり、退勤30分前にとうとうトイレ休憩を取り(基本的に6時間誰もトイレに行かない、くらい忙しい)、吐くかと思ったが吐けずに終わった。その後何とか30分こなし、退勤して、スタバで1時間ほど休んで、やっと動けるようになった。このように、体調不良による「休憩」の出費が本当に困るのだが、持続的に生活していくためには、お金を出さざるを得ない。夏は特に、500~650ペットボトルを1日3本は買うし、水筒に薄めたアクエリアスを持っていても、この出費は削れない。熱中症になってしまうよりはお金を出す方が断然いい。そうしてお金はいつかなくなるのだが。
夜、思いがけない方から、お気遣いのメッセージを頂き、とてもありがたい心地になる。最上級に言葉を尽くしてくださって、いつも応援していただいている旨、綴られていた。Twitterやtumblrを見てくださっている方、そんなに(または全く)交流はなくとも、つねに見守っていただいている安心感を得ています。そして今日のように僥倖にもお声をわざわざ掛けていただけるというのは、本当に本当に有難く、大切にしたいことだと思いました。(ちなみにその方とはかなり交流していただいているほうで、でもさらに熱い言葉をかけてくださった。さらに好きになった。)
友人(19からの友人)に書きかけていた手紙を完成させ封をした。明日投函。明後日には着くだろうか。取るに足らない近況報告だが、友人とは長いスパンで文通をするのがなんとなく定例になっている。LINEで近況報告し合ってもいるが、やはり私達には手紙が合っていると思う。
明日というか、今すでに雨。洗濯物を慌てて家の中に入れたが半分ほど濡れた。生乾き+濡れた服になってしまった。ただ、洗濯物など部屋干しでもどうにでもなることが長い生活の中でわかっているので、特に落胆もなく部屋に干した。明日は雨だが、久しぶりにバニー時代の先輩というか同僚に会う。男を紹介されるらしい。全然どうでもいいし気乗りしないが、先輩には会いたい(3人で飯を食うっぽい)ので、とりあえず懐かしの繁華街に向かうことにする。勤務時代と同じくマックで作業しようかな、とも思うが、明日はほぼ寝たきりかもしれず、それは明日にならないとわからない。昨日、棚を組み立てた勢いで、ヨガマットと腹筋ローラーも解放したので、夜早速膝コロ、足上げ運動、プランクをやってみたところ、今やっと筋肉痛が始まってきた。今日も運動できればよかったが、風呂に入る体力さえないのでやめた。夜は冷奴とキャベツ炒めを食べられたので偉かったと思う。今日も仕事では色んな方に気にかけていただいてありがたかった。しかし、『20歳だと思われていた案件』の2件目が発生した。今回は20歳の先輩に「同じくらいだと思ってました!!」と曇りなきまなこで言われ、そ、あ、まじかー…となった。本当になぜ、20歳、よりにもよって20歳なのだろう。せめて23とか、25とか、まあ27とか、その辺りを検討していただくことはできないでしょうか。実際には36になるのですが。マスクをしていて顔半分の老化がよく見えないということに加え、幼い言動、未成熟な振る舞いがひじょうに猛威をふるっていると思う。落ち着きがない。今度、職場でまだ私の年齢を知らなそうな人にアンケートを実施してみたい。「私を何歳だと思って接してますか?」的な。喧嘩を売っているのか?というような設問だ。フリーター人生が長いので、年齢関係なく、先に入った人が自分より偉い、ただし半年や1年が経ち、先輩の実力に追いついてきた場合は、やや砕けて接してもいいという縛りのようなものが自分の中にある。早く半年経ってほしい。とにかく全ての仕事に慣れたい。
2023.9.3
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