Tumgik
#笑顔になるお弁当
yoshichans-world · 1 year
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ポカポカ陽気だったので、ぷらっと滋賀へ♪
昨年も行ったお気にの漁村へ今年も行ってみた♪今年は桜の開花が早かったおかげで満開だった♪
桜を見ながらお弁当を食べる。やっぱ花見は最高だ♪
綺麗な桜に可愛い猫、そして人の笑顔に癒された♪
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kinemekoudon · 1 year
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スマホを解析されて、薬物売買のログを見せられたときのレポ
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―逮捕から7日目。この日は2回目の検事調べが予定されており、今回はワゴン車による単独の護送ではなく、護送車での複数人共同の護送になるとのことで、僕は初めて護送車に乗れることを少し楽しみにしていた。
朝8時30分頃、点呼とともに居室から出され、留置場の出入り口扉の前に連れていかれると、扉の前には既に2人の収容者が縦一列に並ばされており、僕はその2人の後尾に立つよう指示をされる。そして例によって身体検査をされると、いつもよりキツく手錠をかけられる。
その後、留置官が先頭の収容者の手錠の間の輪に、通常より長い腰縄を通してから腰に巻き付け、同じ要領で、その長い腰縄を中間の収容者、そして後尾の僕に巻き付け、見事に3人を数珠繋ぎにすると、その長い腰縄を自分の腰につけているフックに括りつけ、後尾に立つ僕の後ろについた。
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それから、3人の前後に警官が3人ずつついた体制で、地下の駐車場まで連行され、しばし駐車場で待機をしていると、白色と灰青色のツートーンカラーで、黒色のスモークガラス窓のマイクロバスがやってきて、3人の手前に停車した。
僕はその時まで、護送車とは、青地に白のラインが入っている、窓に金網のついたバス型の車だと思っていたので、実際の護送車がひどく凡庸なことにがっかりした。
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上が護送車、下は人員輸送車(警察官を輸送する車)
そうして、3人は連結されたまま護送車に乗せられる。護送車の車内は、右側2座席に左側1座席の3列配置で並んでおり、窓には鉄格子が嵌められていて、運転席との間には壁があって全く見えないようになっていた。
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また、護送車は周辺地域の警察署を順繰りにまわり、地検に移送する被疑者らを拾っていくシステムのようで、すでに15人ほどの先客が座っていた。
彼ら15人は、非常に長いロープで数珠つなぎにさせられており、全員が上下グレーのスウェットに茶色の便所サンダルの恰好で、手錠をかけられ、姿勢よく無言で着座しているので、捕虜の集団のようだった。
車内にいた警官らによって、3人は各自指定された座席に座ると、3人を連結していた長い腰縄が外され、今��は15人を連結している非常に長いロープに括り付けられる。
18人の被疑者と1本のロープによる数珠が完成すると、1人の警官が、「車内では会話や目配せはもちろん、足を組むのも禁止する」などという護送車内の規則を、大声かつ歯切りのよい口調で説明していた。
車内に5人ほどいる警官らも、これだけの逮捕者を移送するというだけあってか、非常に緊張感を持った面持ちで、ちょっとでも無駄に声を発したら怒鳴られそうな緊迫感がある。
僕は幸い、右側2座席の窓側の席であったので、外の景色でも見て気を紛らわせていようと思った。なんだったら、前回の単独移送では、両隣に警官が座っていて、窓はほぼ塞がれている状態だったので、久しぶりに外の景色を見られることは楽しみだった。
そうして、護送車が出発する。捕虜同然の惨めな状態というのもあってか、留置場では見ることのない格好や表情をした道行く人々を見ると、外の世界は自分とはもう関係がないように思えてきて、非常にセンチメンタルな気持ちになる。梅雨時で曇天模様だったのがまだ救いであった。
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出発からおよそ1時間が経過し、護送車が地検に到着する。護送車のドアが開くと、地検で待機していた警官がドア横に立ち、日本陸軍の点呼のような厳格さを感じる大声で「第三系統! 総員十八名!」と号令をする。車内の被疑者らが数珠つなぎにされたまま、1人ずつ車内から降りていくと、その警官はやはり日本陸軍のように「一!二!三!…」と点呼をとっていた。
数珠つなぎのまま連行され、待合室のある広間に出ると、そこには前回よりもはるかに多い、100人弱の被疑者らがおり、見るからに力士のような者からヤクザのような者まで、前回より威圧感のある男が多く集結していて、全体的に迫力があった。
また今回は人数が多いためか、警官の人数が多く、警官らはみな厳格な号令と点呼を行い、鋭い眼光で被疑者らを監視しているので、今までに味わったことのない張り詰めた空気が漂っている。
それから例によって、待合室という名の牢屋で、座る者の事など考えていない直角の硬い椅子にすし詰め状態で座らされ、時間もわからないままひたすら待ち、昼食時にコッペパンを食べ、いつ自分が呼ばれるか分からないまま、またひたすら待つ。相変わらず地獄。
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おそらく3時くらいになってようやくお呼びがかかり、僕は一人の警官に連れられて、検事のいる部屋に入室した。あくまで検事が起訴か不起訴かを決めるので、入室の際、僕は少しでも検事の心証を良くしようと、礼節を重んじている風の挨拶を決め込む。
前回同様、義務的な質問などがされ、黙秘権について告知がされるので、僕はここぞとばかりに、昨日弁護士にアドバイスされた通りに、「担当の弁護士さんから抗議書が送られていると思いますが、昨日、留置担当官の方に「ブチ殺す」などの脅迫を受けて、警察や検察の方を信用できなくなったので、取り調べには協力できません」などと、あくまで被害者ぶった深刻な表情で言う。
すると検察官は、こちらの会心の一撃をまるで意に介さないような表情と口調で「わかりました。その件についてはこちらでも事実確認と調査を行ってまいります」などと流暢に返事をし、「ただ、本日は見ていただきたい資料があるので、応えられるものに関しては応えていただけませんか?」と尋ねてきた。
僕はその見せたい資料とやらが気になったので、「資料は見せていただきたいですが、黙秘はします」と応えると、検察官はそれを了承し、A4サイズの紙が200枚ほど綴じられている分厚いバインダーを取り出して、付箋の貼ってあるページを開き、僕に見せてきた。
そのページには、僕がプッシャーから薬物を買おうとやり取りしていた、Telegramのログ画面の写真が貼り付けてあった。
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僕はまず、そもそもスマホの解析承諾をしていなかったので、無断で解析をされていたことに度肝を抜かれたし、露骨な薬物売買の証拠を見せられて、少し動揺が出てしまった。
ただ幸い、今回一緒に逮捕されたプッシャーとのやり取りのログは完全に消去していたし、見せられたログは、僕が「在庫はいかがですか?」と尋ね、プッシャーが「こちらになります」と隠語で書かれた薬物のメニュー表を画像で添付して送り、僕がそれを既読無視しているという、購入の意思を見せていない内容ではあった。
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メニュー表のイメージ
ちなみにTelegramにはパスコードロックをかけていなかった。
検察官は僕が動揺している隙に、「これは、あなたが薬物を購入しようとして、売人にコンタクトをとったものじゃないですか?」と単刀直入に質問をしてくる。
僕は、このログについてはどうとでも取り繕って否定できそうだったので、つい否定をしたくなったが、下手に喋ってボロを出しては検察の思う壺なので、「黙秘します」と応える。
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それに対し、検察官は無言で頷き、プッシャーが提示していたメニュー表の画像を指さして、「この“罰”っていうのは、コカインのことですよね?」と尋ねてくる。
僕は反射的に、「いえ、罰はMDMAの隠語です」と本当に危うく口走りそうになったが、一呼吸置いて「黙秘します」と応えると、検察官はやはり無言で頷き、再び付箋の貼ってある別のページを開いて、僕に見せてくる。
そのページには、一緒に捕まった友人の吉岡とのLINEでのやり取りの写真が貼ってあり、どう見ても薬物を言い表した代名詞でのやり取りや、それに付随して、「悟ってる時の顔」などと言って、僕がLSDのピーク中に目を瞑って微笑んでいる顔写真を吉岡に送りつけている赤面不可避のログも載っていた。
当然、これらに関する質問にも黙秘を貫いたが、検察官は少し呆れた表情で、「…うん。でもね、小林さん(一緒に捕まったプッシャーの本名)のTwitterアカウントのリンクが、吉岡さんからあなたに送られているんですね」などと言って、今度はそのログの写真を見せてきた。
僕は吉岡とは完全にクロな証拠のやり取りをしていなかったつもりでいたので、これにはさすがに焦りを感じたが、そのメッセージの前後に脈絡はなく、リンクだけが送られているという内容のログではあったので、これだけでは証拠として不十分であろうとは思った。
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検察官は続けて、「この小林さんのアカウントにコンタクトを取って、小林さんから大麻を購入したんじゃないですか?」と名推理をしてきたが、僕はなんとか無表情をキープしたまま、「黙秘します」とだけ言っておいた。
検察官は表情を変えず、「わかりました。それでは本日はこれで以上です」などと言って、この日の取り調べは終わることになり、僕は当然、調書への署名・押印を拒否して、部屋を後にした。
つづく
この物語はフィクションです。また、あらゆる薬物犯罪の防止・軽減を目的としています( ΦωΦ )
#フィクション#エッセイ#大麻#大麻取り締まられレポ
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buttbii2 · 9 days
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Hugs書き込みより…
学生と待ち合わせていたコンビニに、現場監督が運転するワゴン車で向かった。ワゴン車はハイエースで、後部座席を予め倒して後ろのフラットなスペースを広くしておいた。
そこには俺と髭男が胡座かいて座っていた。
俺達三人にはある計画があった。
俺と待ち合わせしている高校生を襲うというものだった。
俺はもちろん顔がばれているので、目出し帽を被っていた。
現場監督も面が割れているので、今回は運転することになった。
直接高校生に声をかける役割は、まだ面の割れていない髭男がやることになっていた。
コンビニの駐車場に入り込んだワゴン車は、片隅にいた高校生を見つけるとそのまま幅寄せをするようなカッコで近づいた。髭男がスライドドアを開けて降り立つと、地図を片手に高校生に近づいた。
「道が分かんねぇんだけど、、、」
ミラータイプのフィルムが貼られたウィンドウ越しに見ると、髭男が地図を示しながら高校生と話していた。そして身振り手振りで周囲を建物を指し示していた。
それから高校生がワゴン車のスライドドアに半身で乗り込みかけた。おそらく車内にもっと詳しい地図があるからとか言って誘ったんだろう。俺はなるべくばれないように、潜むように車内の片隅で息を止めていた。
それから見せた髭男の行動は素早かった。高校生の腰を掴むとそのまま車内へ押し込め、暴れようとする高校生の首に絞め技をかけた。高校生は柔道部だったが、間もなくして高校生の体から力が抜け、落ちてしまった。
高校生が気絶している間に、髭男と俺は後ろ手で縛り上げた。そして髭男が締めていた褌で猿ぐつわをかませた。
それらの処置をしているうちに、ワゴン車は駐車場を後にした。時間にして十数秒もたっていなかった。誰にも不審に思われずに、高校生を拉致することに成功した。
ワゴン車は名古屋高速に乗り入れた。髭男は別に面が割れていないので必要はないとは思ったが、目出し帽を被った。それから高校生を平手で打ち、目を覚まさせた。
「おいっ、起きろや」
高校生はしばらく状況が呑み込めない様子だったが、髭男の姿を認めると怯えたように体を縮めた。
「これからたっぷり可愛がってやるからな、まずはしゃぶれや」
猿ぐつわを解かれた高校生の目の前に、髭男の三超の股間が押しつけられた。
「恐かったら叫べよ、走ってる車の中だから外には聞こえねぇぜ」
髭男は腹に響く低い声でせせら笑った。高校生がおずおずとチャックを下ろし、中のマラを引きずり出し咥えた。
「おおっ、なかなかやるじゃねぇか、、、仕込まれてんな」
たちまち髭男のマラは完全勃起していた。俺は髭男と場所を交代して、高校生の口に既にいきり勃ったマラを突きつけた。不安そうな表情の高校生と目が合った。
俺は一瞬ばれたかと思ったが、高校生は気付かない様子でマラを口に含んだ。髭男が高校生のジャージに手をかけた。
脱がされると分かった高校生は思いっきり暴れた。俺は高校生の頬にビンタを食らわせ再びマラを突っ込み、思いっきり頭を押さえ付けてやった。俺はばれるので、声を出すことができなかった、ずっと無言でやるしかなかった。
「暴れんじゃねぇ!大人しくしろや!!」
髭男のドスの利いた怒鳴り声が、狭い車内に響いた。高校生はうなだれたように大人しくなってしまった。
しかし俺には高校生の暴れた理由が分かっていた。アナルにバイブを突っ込んでをいたのだった。
俺が命じておいたのだが、さすがにそれを見ず���らずの他人に見られるのは抵抗があっただろう。その格好を見つけて、髭男がヤジを飛ばした。
「なんだ!!ケツにバイブ突っ込みやがって、俺達に犯られる気満々じゃねぇかよ」
髭男はバイブを抜くと、ニヤリとカプセルをこっそり埋め込み再びバイブで蓋をした。
「おいおい…」
俺が言うと
「おままごとみたいな量だよ」
そして荒っぽくバイブを動かし始めた。バイブが抜き入れされる度に、俺のマラを咥えている高校生が喘ぎ始めた。
「もう、気分出しやがって、、、誰に仕込まれたんだ?おらおらっ、どうだ、気持ち良いだろ!」
バイブを乱暴に挿入されて続けていた高校生の表情が、明らかに違ってきた。声もどことなく艶っぽくなってきたし、肌も上気していた。
「Sがそろそろ効いてきた頃だな、、、」
髭男は咥え煙草でバイブを出し入れしながら、ニヤリと笑った。俺のマラにも、高校生が快感に耐えながらしゃぶりついているというのが伝わって
きた。
「おめぇから犯っちまえよ」
髭男は高校生の知り合いという俺に花を持たせてくれたつもりなんだろう。俺は厚意に甘えて、高校生の俯せになったケツを抱きかかえると背後から突き立てた。マラが潜り込む瞬間、高校生が呻くような甘い鳴き声を上げた。
高校生のケツは、仕込まれたSのためだろう、熱い。適度にマラを締め付けてきて気持ち良かった。しかも後ろ手に縛り上げられた高校生を眺めながら陵辱していると、激しい情欲に駆られてしまった。
髭男はそんな俺の様子を笑いながら眺め、汗臭い高校生の坊主頭を鷲掴みにするとデカマラを突き立てた。髭男のマラに高校生の舌が被せられていった。
「おらっ、上下の口に突っ込まれて嬉しいか!もっと泣けや!」
俺は腕立て伏せをする要領で腕をつくと、浅く深く腰をグラインドさせ高校生の敏感なところを掘り当てていった。
こいつの弱点は俺が一番よく知っていた。しかもケツに仕込まれたSが俺の尿道に染み込んで熱くする。
「オイ!おままごとみたいな量か?これ…」
ヤツはニヤリとする
俺は狂ったように腰を打ちつけた。
耐えきれずに、高校生が激しいよがり声を上げ始めた。
「おらっ!てめぇばっか気持ち良くなってんじゃねぇぞ!」
マラを吐き出された髭男は、苛立ち紛れに高校生の頬にビンタを張った。車内に乾いた音が響き渡った。それから再びマラを口に押し込んだ。
髭男のマラのおかげで、高校生はくぐもったよがり声しか上げることができないでいた。俺は次第に高まってくる欲望を抑えきれないでいた。声を出さないように注意しながら、歯を食い縛り高校生のケツにマラを思いっきり深く突き立て果てた。
「気持ちよさそうにいったな、よし次は俺の番だ」
髭男は高校生の腰を抱くと、穴の開いた部分にマラを突き立てていった。俺のマラで慣れたとはいえ、髭男のマラはでかすぎた。
高校生は獣のような声を上げたが、構わず髭男は掘り続けた。俺は中学生の口を塞ぐために、ケツ汁で汚れたマラを突っ込んだ。すぐに柔らかい舌がまとわりついてきた。
ワゴン車はPAで停車した。現場監督はわざと一般車両の駐車スペースには止めずに、大型車両のスペースに止めた。
しかもアルミボディの大型車が一台間を置いて並んでいる、その一台分のスペースに車のケツをピッタリ後ろへ下げて止めた。
こうすれば揺れているワゴン車を不思議に思う奴等はいなかった。それに大型車のキャビンはカーテンを閉め切って仮眠中だった。
しばらくして現場監督が弁当と飲み物を抱えて戻ってきた。
外で目出し帽を被ってからスライドドアを開けた現場監督は、紺の隊服姿でモロ右翼団体員にしか見えなかった。どこからどう見ても、たちの悪そうな親父という風貌だった。
きっとコンビニ店員は目を逸らして、レジを打ったに違いない。
「どうだ、犯ってるか」
「マジ、気持ち良いぜ。俺、そろそろいきそうだぜ」
「おぅ、いってから飯でも食えや。それから俺と交代だ」
現場監督は胡座をかくと、俺に弁当を勧めた。俺達は高校生を掘り込んでいる髭男を眺めながら飯を食った。もちろん俺の股間には高校生がしゃぶりついていた。
「おおっ、いくぜ、、、おらっ!種付けしてやるぜ!」
髭男がメチャクチャに腰を突き動かして、両手を縛られたままの高校生の背中に乗りかかって果てた。
髭男の三超からずれたケツの筋肉が、射精の度に引きつったように動いていた。高校生は中出しされながらも感じているのだろうか、か細い声を上げ続けていた。
現場監督がベトナムのチャックを下ろすと、汚れた六尺の間から既に勃起したマラを引きずり出した。
「しゃぶれや」
現場監督は煙草の煙を旨そうに吐いていた。
「おおっ、こいつのクチマン堪らんな」
「だろ、、、よし、腹ごしらえするか」
髭男は三超の前をはだけ、不敵そうなマラをだらしなく垂らしたまま、弁当にかぶりついていた。
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rock-the-baby · 12 hours
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【小説:2024年GWの貧困JAPAN】
2024年のGW、衰退国家日本は通貨危機に陥り、円は数年で40%も下落していた。
かつてあれだけハワイ旅行が流行った繁栄国家は急速に衰退し、貧しく海外に行けない国民ばかりになっていた。
貧乏な白痴大衆を主な視聴者層にするテレビ局はこぞって、「日本人はハワイに行って自炊生活をしています!ハワイへの旅行客は貧乏旅行をみんなしています!」と報道していた。
「ハワイに行っても楽しくないんだ! 俺は家で遊んでるけど幸せなんだ!俺は勝利している!」と国民は精神的勝利をし、「すっぱいぶどう」を見せるテレビ局と、それをみて満足に浸る視聴者の相互補完関係は今日も保たれていた。
東京で36歳になったたかしはまだ結婚をしておらず、GWの暇を持て余していた。
海外旅行に誘う相手もいないわけではないが、友人は次々結婚していき遊ぶ人間も減り、今年は円安であまりにも高いので、趣味の一人海外旅行も行かずに、特にすることがない。
銀座や新宿、渋谷にふらっと出かけていくと、外国人観光客で店がごった返し、次から次へと商品を買っていくのをみる。
かつて白人のみ、そして次に金持ちの中国人ばかりだった観光客。
いよいよ貧しくなり果てたJAPANでは様変わりし、一体どこの国から来たのかわからない国の人々ばかりになっていて、彼らの国籍は全くわからない。
渋谷の道端で缶ビールを飲む連中に、横一列で歩いてくる人々。時折悪態をついて見下してくるような態度を取る外国人。
いよいよ富裕層だけではなく中産階級でも来られるようになった国、JAPAN。
かつて日本人が東南アジアなどにいって現地の人々を下に見て、それが態度に出ていたように、彼らにマナーも期待することはできない。
好きだった海鮮の店も外国人向け商品ばかりになり疎外感を感じる。
今や海鮮丼が3000円4000円で、もう自分では食べられない。
店の中では外国人らが「What a price! Delicious!(マジで安すぎ!うまい!)」とガツガツ食べている。
店員も外国人ばかりになり、オーナーも経営者もおそらく外国人になったのだろう。
一体自分がどこの国にいるのかわからなくなり、日本に金が落ちるのかもわからない。
疲れ切って自宅に帰り、仕方なく冷凍食品を温めて食べる。
誰かを誘って温泉旅行にでも行こうと予約サイトを開く。
一泊一人3万も出せばそこそこの宿は泊まれるだろうと思ったが、一泊5万10万は当たり前で、20万30万の宿も出てくる。
あらゆるサイトを確認したが同じで失望する。
そういえば先日大阪に出張に行ったときも会社の規定の宿予算で泊まることができなかった。
大阪の街で買い物に興じる大量の外国人たちをみて、一体なにが起きているのかを理解した。
両親にLINEをして、帰省すると伝える。
東京駅に行くと、大きなスーツケースを抱えた外国人でごった返している。
駅の広告には「Uber Eatsで美味しい食事を頼みましょう」とか、「Netflixでシティーハンターを独占配信」という広告がどこの壁にも画面にも出てきて、我が国資本の広告は藤原竜也のよくわからないSKyなんちゃらというIT製品の広告しか目立たない。
そんな自分も、Google Mapで乗り換え案内を検索し、手元にはiPhone、仕事の携帯はAndroid、東京駅まで来る途中はSpotifyで音楽を聞き、旅の写真はGoogle PhotoかiCloudに、旅行にブッキング・ドットコムやエクスペディアを使っており、新幹線に乗る前にスタバでコーヒーを買っている。
これらを使うたびに円が売られドルが買われ、円安を加速させる。
かつて世界中に自国の家電や半導体、車を輸出しまくって外貨を稼ぎ、世界トップの金持ち国家に君臨していたのは日本だと聞いても、にわかに信じがたい。
新幹線の改札に向かうが、特急券と乗車券が分かれるという極めて奇妙なシステムを理解できない外国人らが改札で混乱し、スマートEXの使い方すらわからないアナログ日本人もまた通れず混乱している。
自動改札なのに駅員が大量に配置されている風景は、毎年繁忙期の風物詩である。
東京駅で、新幹線のぞみ号に乗る。
弁当を買っていたら時間がなく、申し訳ないと思いながらもグリーン車に飛び乗って、自分の普通車車両を目指した。
東京駅を出る時に弁当を食べ始め、新横浜に到着する前に食べ終わりゴミを捨て、そこから静かに寝るのが常である。
運良くグリーン車の隣の車両だったのですぐ座席についたが、隣に座った大きな荷物を持った外国人らがどこに荷物を置けばよいのかわからず、立ち往生していた。
大型荷物置き場の予約もしていなさそうだが、荷物置き場が諸外国の鉄道と比べ極めて少ない我が国の新幹線に苦労するのは当たり前である。
無理やり荷棚に置いたりしようとしてはうまくいかず、今度は最後尾の座席の後ろのスペースを勝手に使ったりと右往左往し、あれこれと出入りが多くて自分も弁当を食べることが出来ない。
車両をよく見みると、他にも外国人が多く乗っている。
JAPAN RAIL PASSというJRが提供する格安乗り放題チケットがあるが、ひかりやこだましか乗ることが出来ない。あまりにも安すぎて日本人差別かと言われるほどだったので、こないだ値上げをした。
JAPAN RAIL PASSのおかげで多くの外国人は「ひかり・こだま」押し込まれて「のぞみ」には乗っていなかったのに、今日はやけに多い。
JAPAN RAIL PASSの値上げのせいか、それとも「円安でのぞみ安いからこれでいこうか」となったのか、それはわからない。
さっき通ったグリーン車も外国人だらけで、しかもインドかタイなのか、かつては想定もしていなかった国々の人がたくさん座っていた。
結局は「日本が安いから」たくさん乗っていることは間違いない。
デッキには、指定席を買わず自由席券でケチって乗ろうとしたのか、GWは全席指定なのを知らなかったのか、ずっと座り込んでたり立っている日本人がちらほらいる。
弁当を食べて飲み物を飲みたくとも、車内販売は先日終了した。
日本を代表する高速鉄道である東海道新幹線の車内販売すら、少子高齢化による人手不足には勝てない。
今やここで水一杯を調達することも出来ない。
東京からうっかり飲み物を持たず博多までのチケットを買ってしまったら悲惨だ。
三島を超えると車窓から、雪が多く残る5月の富士山が見える。
かつて日本国民に愛された「シンカンセンスゴイカタイアイス」こと、スジャータのアイスの販売もグリーン車に限られ、たかがアイスですら上級国民と下級国民で差をつけられる現実をひしひしと感じて辛い想いがこみ上げてくる。
そういえば、先日北陸新幹線でスノボに行った時も、グランクラスに乗っていくのは外国人、というかインド人ばかりだったのを思い出す。
格安SIMのギガ数が少ないのでケチケチと新幹線のWifiにつなごうとしたが、全く速度が出ないどころかろくにつながらず途中で諦める。
N700Sという新しい車両が導入され、一部車両ではWifiは2倍高速と言っているのに繋がらない。
隣の外国人もWifiと悪戦苦闘し繋がらず、話しかけられたが何か助けることもできず、お互い言葉は通じないが諦めた顔をしている。
本当に通信回線が用意されているのか疑問に思いながら眠りについた。
実家の最寄り駅(といっても車で時間もかかるが)につくと、老いた父親がプリウスで迎えに来ていた。
車窓風景は何年たっても変わらないが、よくみるとなじみの店が閉店し、空き家が増え、建物は残っていても人が少なく街がひっそりしているように感じる。
家に到着すると、田舎者らしく居間には大きなテレビがありニュースを流していて、母がそこでお茶を飲んでいる。
ニュースは「本日はこちらの地域に振り込め詐欺の電話がかかってきています」などと呼びかけ、その他にも「85歳の老人がコンビニに突入しまいました」とかいうニュースが流れ、その車がプリウスであると心の中で予想すると、やはり映像にプリウスが流れる。
「外国人の爆買いは凄かったなあ」と疲れ切ってソファに座ると、テーブルの上には新聞の折込チラシが置かれていて、そのチラシをパラパラとめくって父が「ワークマンが最近いいらしいぞ」とワークマンのチラシを渡してくる。
誰かのXの投稿で「日本人がワークマンが凄いだのなんだの言ってる間に、東南アジア人はパタゴニアを着てスキーをするようになりました」と見たのは、1年半前くらいだろうか。
あの時は「そんなことはない」と思っていたのに、迫りくる現実をひしひしと感じ、なんとも言えない悲壮感が漂ってくる。
テレビをぼーっと見ていると、夢グループの通販が始まり、誰が使うかわからないポータブルDVDプレーヤーが1万円で売られており、「やすぅ〜い!」とおばさんの歓声があがる。
「ねえ母さん、こんなの誰が買うの?」と母の方を見ると、居間のすみっこに夢グループと書かれた段ボールが置かれているのがちらりと見える。なにが入ってるのか怖くて開けられなかった。
ニュースを見ても老人向けの意見ばかり言うコメンテーターばかり、バラエティを見てもよく知らない低俗な安い芸人が飯を食ったり、ガハハとつまらない話でひな壇で笑い合うだけのものばかりしかない。
CMにはコンドロイチンとか腰痛、尿もれパッドだのといった広告ばかりが流れ、同じ国なので東京と田舎でここまで違うかと驚愕する。
ワークマンの折込チラシの横においてある新聞を開いてみる。
母がむかし「高級紙」と呼んでいた朝日新聞。
「天声人語というのがあったな」と昔を思い出していると、母がおもむろに「こんなのが最近は本屋さんにあるのよ」と「天声人語書き写しノート」という公式の謎ノートを差し出してくる。これが累計500万冊以上売れてるらしい。
発行部数が減り実質不動産屋となって食いつないでいる会社の政治思想機関紙が、今でもこうして高齢有権者に幅広く読まれている現実を知って、複雑な気持ちになる。
数年前、YouTubeの見すぎで陰謀論にハマり、ディープステートだロスチャイルドだと毎日言い続けていた父。
地元の友人も離れていった者も少なくはない。
そこでNetflixやAmazon Primeを契約しインストールしたiPadをプレゼントし、YouTubeとの接点を消したのが一昨年の年末であった。
陰謀論を唱えることは多少減ったものの、右翼韓国嫌いの父はNetflixは韓ドラばかりで嫌だと言うので、U-NEXTを契約して日本や中国のドラマも見れるようにしたのが去年の年末。
あれから4ヶ月経ったが、U-NEXTでは実は隠し機能でアダルト作品が見放題になったのを私は知らなかった。
案の定、自慢げにiPadを町内会に持っていった時にうっかり視聴中の熟女系アダルト作品が大音量で再生されてしまったそうで、なかなか停止の操作もできず、大きな恥をかいたという。
アダルトの世界も女優の高齢化が進んでいるというが、視聴者が高齢者が増えているのが理由なのだろうか。
元気にこんな騒動をしている親も将来介護が必要になると思うとつらい思いがある。
いつか家を処分するのを見越して、私がかつて着ていた服とか、使っていた本とかを処分していく。
私が寝泊まりしていたかつての子供部屋には、ショップチャンネルやQVCの箱が山積みされ、食べ物や健康グッズなどを買った形跡があり、母が浪費をしていないか心配になる。
戸棚からカセットテープやCD、MDが大量に出てくるが、カセットテープからMDへの進化には当時誰もが感動したのに、もう今や誰も使っていない。
ソニーのウォークマンに電池を入れて久々に再生してみるとまだ動くことに感動し、浜崎あゆみのSeasonsが流れ、当時の情景が思い浮かんでくる。
ケツメイシの「さくら」が流れてくると、自然に手に取ってしまった高校の卒業アルバムを開いた。
一緒に勉強や部活を頑張っていた彼らはいまどこでなにをやっているのだろうか。
音楽は記憶を蘇らせる道具だなと感心する。
優秀だった何人かの名前を検索して見ると、大企業で管理職についていたり、外科医となり手術をこなして人を救っていたり、田舎に残って地元のイベントを盛り上げていたり、名前が出てくると嬉しくなる。
「あいつらも頑張ってるんだな」と思うと、自分も腐らず頑張ろうと思えるのは、いつの時代も同じなのだろうか。
頑張って活躍してる彼らに連絡を取れたらと思っても、携帯メールが衰退しLINEなどが勃興した今、連絡先は断絶している。
高校時代や大学時代のメアドに連絡してもきっと届かないだろうと思うと、技術の進化と人間関係の継続性については本当に進化をしているのだろうか、と考える。
そうこうしているうちに夕食の時間になった。
久々の帰省で張り切って高い肉を買ってきたのだろう、久々のステーキだった。
彼らはもう年金暮らしだが、お金はあるのだろうか。
「こんな良い食材わざわざ買ってこなくてもいいのに」
そう言っても、
「いやいや、たいしたもんじゃないよ」
と返す父と母。
陰謀論にはまろうが、怪しい通販にハマろうが、子を想う親の心は消えていないことに少し安心する。
「同級生の春奈ちゃん、二人目の子供産んだって」
「成績良かった大介くんは、トヨタで働いてるんですって」
「栄町の美奈子ちゃん、不妊治療でやっと1人目生まれたらしいわよ、よかったわね」
どれも本人たちに直接聞いた話でもなんでもない。
田舎人たちは、ITもクラウドもキャッシュレスも遅れているはずなのに、都会人よりも他人の個人情報を細かく早く把握しているのはなぜだろう。
自分は、同級生たちにどんな情報が伝わっているのだろうか。
「なあ、たかしはいい人はおらんのか?」
ビールで酔った父からそう言われても、
「いや、特に」
としか返すことも出来ず、美味しいステーキのはずが味が落ちていく。
なんとも言えない雰囲気になるが、
「つらいことあったら、いつでも帰ってこいよ」
と父が言う。
それから両親とはたいして多くを語り合うことはなく、休みも最終日を迎えた。
翌日、東京へ帰るバス停に両親が送ってくれた。
同じように、都会へ帰っていく若者たちが何人かバスを待っている。
バス停のプレートもずいぶん劣化し錆びてきている。
地面のアスファルトも割れが目立つ。
「つらいことがあったら、いつでも帰ってこいよ」
父がまた同じことを言う。
バスに乗り、車窓から両親を見る。少しさびしそうな顔をして、前より小さくなったような気がした。
バス停のアスファルトの割れ目からは、たんぽぽが咲いているのが見えた。
そのたんぽぽが、妙に力強く、たくましく見えた。
バスが発車すると、どんどん小さくなる両親。
両親も私も、お互いが見えなくなるまで、ずっとずっとお互いを見つめていた。
—終---
https://x.com/japantank/status/1786595831841509692?s=12&t=2udZ4HodM8nXVRmb1FbVUA
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asagaquru · 7 months
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街中で札幌に自生しないはずの金木犀の香りを嗅ぐ。季節で香水を使い分けるなんて粋だなとと思う。でもその人は、本物の金木犀を嗅いだことがあるのだろうか。もしないのなら、札幌で唯一金木犀に会える温室があることを教えてあげよう。その温室の存在を知ってから、毎年訪れている。今年は恋人と行った。その時はまた来年も行けたら良い。
仕事が忙しいらしく、彼は毎日3時間残業している。夕飯と翌日のお弁当を作って彼を待つ日が多い。昨日もそんな日で、「ありがとう助かるよ、洗い物は俺がするよ」と言われたけど、遅い夕食をふたりで食べてそのままベッドで眠られてしまった。シャワー入った方がいいよと声をかけるが、ごめんごめんと寝言のように繰り返してまたすぐ瞼を閉じてしまう。相当疲れているらしい。夜勤の支度をするついでに結局わたしが洗い物もする。起きてきた彼がソファに来たけれど何も言われなかった。横目で見ると一瞬目が合ったが、そのままスマホを操作し始める。それならベッドで寝たふりしてて欲しかった。なんで仕事行くのに27歳のお世話までしているのだろう。虚しい。私が家を出ようとした時に「洗い物ごめん。せめて駅まで一緒に行くよ」と言われて、23時の地下鉄に向かう。
「マザーテレサじゃないんだから、愛想つかしちゃうよ」と言ったら「そういうの言わなきゃいいのに、してもらうのが申し訳なくなる」と言われて、私がしているのは善意じゃなくて、自己満足とか偽善なんだなと思った。でも申し訳なくなる前にこんなこと言わせないで欲しい。悲しくて、返す言葉が無くて突っ立ってたら「俺が甘えすぎてたね」と謝られる。感情が処理できなくて代わりに出てこようとする涙を堪えて、なんとなく笑顔を作って地下鉄に乗り込む。夜勤が終わって、冷蔵庫を見ればつくったはずのお弁当が残っている。持っていくのを忘れたのだろう。それに関する連絡もなくて、彼に対しての何かが全部がなくなってしまいそうになる。
好きって感情は、相手に尽くされて感じる部分もあるけど、自分が尽くすことで相手を好きだと認識する部分もあると思う。退勤後時間あるのにご飯作らないで待ってるとか、相手の役に立つこと喜ぶことを思いつくのにあえてしないってことは、逆に好きを薄めてしまいそうでできない。尽くし続けたいけど、返ってこないことにモヤモヤして、だからと言って尽くさないと言う選択も選べない。堂々巡り。
ありがとう、ごめんねの言葉だけでにっこり彼のために注ぎ続けられない。ケーキ買ってきてくれる行動とか「今度埋め合わせするね」って約束が欲しいのだけれど、求めすぎなのだろうか。見返りを求めているわけじゃないけれど、リターンがないとこっちが枯渇してしまいそうになる。愛された分だけ、愛されたいよね。
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elle-p · 1 month
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Persona 3 Club Book Strega pages scan and transcription.
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ストレガ
Strega
主人公たち特別課外活動部の行く手に現れる謎の3人組。同じペルソナ使い ながらあくまで敵対する彼らもまた、彼ら自身の信念でその限られた力を振るっている。
復讐代行屋 Strega
港区全域
自らをストレガと名乗る3人組の表向きの顔は、「復讐依頼サイト」に書き込みされた内容を受けて、自ら手を下せない依頼人の代わりに復讐を果たすことだ。人知れず所持する武器を手に、彼らは裏社会を渡り歩いている。
3人はいずれもかつて幾月が、ペルソナ能力者開発のためにグループ内部にすら秘密裏に進めてきた研究の被験者だ。非合法の人体実験で多くの子どもたちが命を落とすなか、幸運にも生き永らえて能力を開花させたものの、悲惨な実態を目の当たりにして研究所から逃亡し、身を寄せ合って生きてきた。
ペルソナ能力の発現と引き換えに心身に過剰の負担を負う彼らは、制御剤の力を以ってすら長くは生きられない。生命としてのルールを逸脱した運命に魅入られ、彼らは刹那的な衝動にのみ突き動かされて生きている。
たった3人だけで影時間に生きてきた彼ら。宵も享楽を求めて夜の街を笑う。
タカヤ Takaya
凶行の担い手
ストレガの実質的リーダー。3人の中では推定年齢が一番高く、研究所から逃亡した当初から指導的立場に立っている。刹那的・虚無的な思考が強く、自分にも他者にもあらゆる物事への執着の愚かさを説く。復讐代行屋として銃の引き金を引くときも、自分の享楽はもちろんだが、相手の生にしがみつく無様な姿を浄化してやろうという思いがあるようだ。
かつて同列の研究対象であったタルタロスは、忌まわしい邪悪なものではなく、甘美な悪夢をもたらす近しいものだと考えており、ペルソナ使いの存在はもまた、タルタロスあってのものだとしている。そのため真意を知らずタルタロス破壊を目指す主人公たちの存在は、愚かな人間がシャドウの恐怖に怯えることへの嘲笑も込めて、抹殺すべきものだと捉えている。
主人公たちの働きではからずも滅びそのものである二ュクスの復活が秒読み段階に入ると、自ら二ュクスの代弁者を名乗り、滅びと破壊の思想で扇動する。
タカヤの救世主思想
• あなたが自覚している悪意と、相手が感じている悪意とは無関係⋯ 人はみな、聞きたいように聞き、信じたい事だけ信じるものです。(6月22日影時間・裏通り)
• 聞けば、人々を守るための、“善なる戦い” だとか。ですが⋯ 今夜はそれをやめて頂きに来ました。(8月6日影時間・防空壕跡)
• 時の限られたこの体⋯力を失ってまで生き永らえるなど無意味⋯ ならば、 私の生きた証⋯ この地に立てるのみ!(11月3日影時間・ムーンライトブリッジ)
• 分かっていますね⋯? 君には “居場所” など無い⋯ 私たちと来る以外にはね。君もよく知っている筈だ⋯ 怖いのは死ぬ事なんかじゃない。(11月21日深夜・辰巳記念病院)
• フ⋯亡霊などではありませんよ⋯ 生に “執着” などしなかった我々を、運命はそれでも “生かした”⋯ 私は “選ばれた” のです。(11月22日影時間・タルタロス)
自分たちの思想こそが浄化された世界を作ると信じるストレガのリーダー。痩せこけた体に長い髪、色素の薄い瞳という憂世離れした姿。
欲深き自称メシア
ほぼ同年代のはずのストレガですがタカヤは見るからに老け顔。不精ヒゲを剃って髪を切ったらかっこいいのに。
ジン Jin
知性派の爆弾魔
タカヤの右腕を務める少年。自作の爆弾を持ち歩き、武器として使用している。
社会から隔絶された自分たちだけのコミュニティの中で生きているストレガは、物資の調達の大半を影時間を利用した略奪行為によってまかなっているが、その指揮を担うのがブレーンであるジン。特別課外活動部を脱退してからの荒垣に接触し、ペルソナ能力抑制のための制御剤を提供することになったのも、ジンの情報収集能力あってのことである。またネットでは同名のハンドルネームで知られており、その知名度と情報操作のノウハウが、ニュクス教を一気に広げることを可能にした。
つねにともに生きてきたタカヤを崇拝しているが、それゆえに狂気の思想に囚われる彼を、命を捨てていさめようとする。
物議を醸す髪の構造がよくわかる右からの一枚。身につけているものひとつひとつにもこだわりが感じられます。
ストレガ一家を支える苦労人な屋台骨
実際的な生活能力の欠如したストレガを支える一番の常識人。資金調達から食事の世話まですべてを担う関西弁のミリタリーマニア。
ジンの毎晩大変なんだから
• お前を恨んどるヤツがおんねや。でもって、“復讐” を頼まれとる。(6月22日影時間・裏通り)
• お前らには “個人” の目的しかあらへん。どいつも本音はその為に戦っとる。お前らの正義は、それを正当化する為のただの “言い訳” や。そんなんは “善” や ない⋯ ただの “偽善” や。そんなもんに邪魔されとうない。(8月6日影時間・防空壕跡)
• 破れかぶれは、あかん! ⋯すんません。でもこれは⋯ あなたが言うてくれた言葉です。(11月3日影時間・ムーンライトブリッジ)
• やめときや、タカヤ⋯ アンタには先がある! ここで無理したって⋯意味 あらへん! (11月22日影時間・タルタロス)
チドリ Chidori
手斧の魔女
白いドレスに身を包んだ、虚ろな表情の少女。ストレガのひとりとしてタカヤやジンと行動を共にし、ぺルソナ能力のひとつである索敵能力でふたりのサポートを行なうが、ふたりとともに戦いの場で力を振るうことは少ない。
感情表現に乏しく、とくに喜びや悲しみを表に現すことはほどんどない。それは幾月の下で受けた過酷な人体実験や、逃亡後の寄る辺のない生活によって後天的に身に付けた自衛の手段。また彼女は自身のペルソナを通して、あらゆる生き物に命を分け与えることができるが、これも自分の人生にはすぐ先に死が見えているという揺るぎない事実ゆえ、生きることに対してまったく執着を持たなくなった結果の悲しい力だ。しかしそれでも、ふたりが手を下す殺戮現場に決して目をやろうとしないのは、運命をゆがめて与えられる死への、本能的な嫌悪感を抱いているからかもしれない。
生を放棄した飛べない小鳥
可憐な容姿に似合わず手斧を振るって戦う少女。気の向かない相手��は一切会話せず、自分のペルソナだけを拠りどころに生きている。
冷めた目線はチドリのトレードマーク。豪奢なドレスは彼女の趣味なのか、ジンのお仕着せなのか。
あんたには関係ない私の言葉
• チドリよ。私の名前。順平が訊いたんでしょ? あの絵⋯もうすぐできるから。私の描いたものは、私にしか分からない。でもそんなに見たきゃ⋯来れば? (8月31日昼・ポートアイランド駅前)
• 命より、作戦が大事ってこと? 死ぬ事って、普通の人には一番の恐怖なんでしょ? ⋯ 違うの? (9月5日影時間・巌戸台分寮屋上)
• ⋯言っとくけど、心配してくれなんて、言ってないから。あんたの勝手な早合点でしょ。(9月8日昼・辰巳記念病院)
• なにそれ⋯ なんで、そんな顔してるの? 死ぬなんて怖くないのに⋯ 死なんて、あした目が覚めないってだけ⋯ ただそれだけじゃないの。(9月10日昼・辰巳記念病院)
• そう⋯アイツのせいよ⋯ アイツが近づいて来てから、私、毎日、苦しくて⋯ 死ぬのが⋯怖くなって⋯ (11月21日深夜・辰巳記念病院)
• 順平と一緒に居ると、怖くなかったものが、なんでも怖くなる⋯ 無くすのが怖い⋯ 死ぬのだって怖い⋯ 一緒の時間が終わっちゃうのが⋯怖い⋯ だから、私⋯ (11月22日影時間・タルタロス)
「チドリ補正」の入った超ナイスガイな順平とともに。幸せになって欲しいカップルNo.1。
順平との出会いと「生きること」
敵同士としての立場にありながらも献身的に尽くす順平と出会って、チドリは少しずつ生きることの意味を知る。けれどそれは自分自身の死の認識と同義。ずっと忘れていた死ぬことの恐怖におののきながら、それでも彼女は愛する彼に生きて欲しいと願った。
頬を染めたグラマラスなチドリの魅力に、すっかり鼻の下が伸ぎ切った順平がキュート。がんばれヒゲ男くん!
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lllusioninthehead · 2 months
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2024/3/5
いま、思えばなぜ紹介してくれた女の子は話してくれたのだろうと思う。人によってはアレルギーのある話だ。その友人の女の子が凄い霊能者と会ったと興奮気味に語ったときも最初はやや眉唾であった。占いは信じない質なのだが、本当に見える人が世にいるのは知っていた。友人の中でも2人いてよく面白半分で体験談を聞いていたし、常識や科学では説明がつかないようなことも自身でも経験したことがある。まぁ、時としてこういうのって全能感に繋がったり、自分は選ばれた人間だ。なんて勘違いした輩を生むし、金持ちがお金を吸い取られる様も見てきた。1時間20分で10000円が高いのかわからない。占いにしては高いし、本当に見えるのならば安い気もする。
紹介者の女の子からは10000円以上の見返りを求められたという話はなく、客を選んでる感じもない。誰でも紹介してくれて大丈夫だと言われてるそうだ。
ならば、早速と紹介を頼むとあっさりとLINEの友達紹介が送られてきた。ここでは仮に“四季さん”としよう。◯◯から紹介されました。お会いしたいのですが可能でしょうか?と送ると数時間後に時間と金額と場所、そして日時の提案があった。
一度、四季さんの仕事の都合でリスケはあったもののすんなり会うことができた。別で仕事をしてるんだと頭に浮かんだが。まぁ、そういう人もいるかとすぐに疑問は打ち消された。
会うまで2週間程度。何を相談しようかと考えていた。当面の課題いくつもあれど、大体は方向性が決まっている。相続問題には弁護士が入った。家を建てる話には土地が決まり地盤調査が無事に終わりそうだ。奥さんの家族とそりが合わない問題も心のなかで決着を見ている。奥さんにも素直に話せているので距離感が遠くなり楽になると思う。新しい仕事を1つ考えていてこれは確かに相談したいかもしれない。あとは何と言っても拠り所のない自分のこと、知りようも無い飼っていた犬の気持ち。そして四季さんへの好奇心もある。ただ、最後のこれはどこまで聞いて良いのかわからなかった。
−−−−−−−−−
当日はひとつMTGをこなし、都心の街に出た。待ち合わせに遅れるのは苦手なので30分前に着いてしまった。まぁ、いいか。と久々に訪れた街をブラブラ歩いた。もし、すべて見れる人ならばこんな光景も見られているのかもしれない。雨がぽつりぽつりと降ってきた。終わる頃にはお昼だなとどこで食べようか検索したりしていると時間になった。
待ち合わせの喫茶店で席番号を伝えると少し年配の優しい感じの女性はすべて心得てるようで「はい、承っております」と答えた。ひとつ階をあがり、上着を脱いで席につく。「着きました、お待ちしております」とLINEでメッセージを送ると今向かっておりますとすぐに返信が来た。
浮ついた気持ちを抱えながら待っていたものの、不思議と猜疑心はなかった。友人からさんざん凄さについては語られていたのもある。
現れた四季さんは普通に少し遅れたことを謝り、特別な服装や髪型ではなく、少しおせっかいそうな雰囲気あれど、神秘性なんて何も無い話し方で、慌ただしくアイスレモンティーを頼んだ。おしぼり使ってくださいね、席は奥側でいいですよ。と気遣いできる人で身構えたこちらとしてはホッと何かひとつ肩の力が抜けた気がした。
事前に聞いた通り録音しても構わないと言われ、スマホの録音ボタンを押して、子供がお絵かきに使うような消せる小さな黒板に聞きたいことの周辺者を書いてくださいと差し出された。
差し出される際は「相続ってのが出てるんだよなぁ」や「複雑な家庭ですよね?」とすでに見透かされているような発言をされていて胸の鼓動が早まる思いだった。自分の名前、奥さんの名前、母の名前、義父の名前、義父の息子の名前、父の名前、兄の名前と書く。そして、そこに年齢を足していく。
まだ、完全に信用していたわけではないのでこちらから情報を出すことはしない。
まずはお母さんからと話す出す。お母さん相手を間違えてしまったね。ただ、そこをいまさら責めておかしいし。この人は責められるの苦手だし溜め込んでしまうんですよね。
母の写真に手をかざす。すると、母がたまに話す愚痴と同じ語り口調でつらつらと母の心境が出てくる。まるで、そこに母がいて自分には見えなくて、その通���をしてくれてるかのよう。それくらい母が話す言葉と語尾までほぼ同じだった。
「お母さん、良く喋る人ですね?」と笑う。そして、「実の父親」という言葉が出てくるんですけどと言われた時にドキリとした。母は養子縁組を祖父としていて、祖父に育てられた。その情報は四季さんにもちろん伝えていない。
自分は違うんですけど母方は宗教にどっぷりなんです。と伝えるとずばり宗教法人の名前が出てきた。これも伝えていない。
潜在意識と会話をしているんです。と四季さんは言う。その後に話される言葉も核心をつくようなことばかりだった。
奥さんが出会えてよかったと言っている。運命の人だからここは大丈夫ですよ。と言われた時にはすっと胸の澱がいくぶん落ちた気がした。
四季さんが言うには
人は家庭でもらった愛情しか自分の子供に伝えることができない。例えば1%の愛情しか貰ってない人は2%の愛情を子供に渡すことは出来ないと言う。
なので、あなたの場合はお母さんが愛情をもらってない。そして祖母も愛情をもらってないと伝わってきてるものなんです。
少しここで胸が傷んだ。では、自分は?自分も子供が出来たとしてやはり愛情を渡せないのではないか?
疑問をぶつける間もなく話は進んでいく。
「お仕事などんなことをされてますか?」という質問から「事業拡大というのが出ているんですが」
未来を見ることができる仕組みはわからないし確かめようがないがこれから取り組もうとしている仕事について話した。
人は、誰もが使命を持ってこの世を生きていると言う。それは大きい人もいれば、小さい人もいる。その使命に気づいてほしくて自分はこの仕事をしている。と前置きをされて言われたことは自分の周りに散らばったものを集めたようなもので、とにかく困難で緻密でとても到達できないんじゃないかと思えるようなものだった。
その後は前世の話をされ、それもなぜかすっと納得いくようなもので。そして、ずっと見守ってくれる人がいることを伝えてくれた。それは父性というものを経験したことがない自分にとっては嬉しく、自分はずっと一人ではなかったのだと思った。
その見守ってくれる人の風貌を教えてもらい、母に確認すると母方の高祖父ではないかと。母には四季さんに見てもらったことを伝えていないので「なんで急にそんなこと聞くの?」となっていたがややこしいので話さない。四季さんは見守ってくれてる人は背が高く母のようにお喋りでしっかりしていて頼りがいのある感じだとのこと。高祖父は昔の人にしては珍しく身長が高かった(180センチ以上だった)と訊く。
高祖父が昔飼っていた犬と一緒にいる。ボールで遊んだり、散歩をしたりしている。と聞いて少し泣きそうになってしまった。それを知れただけでも来てよかったなと思えた。思春期の頃に飼っていた犬で可愛がっていたけど、充分にしてあげれたとは思えなかったし、ツラく当たってしまうこともあった。
気にしてない。大丈夫。もっと遊んでほしかったけどね。とそう言っていると伝えてくれた。
帰り際に「次に来るとしたら◯◯の件だと思いますよ」と予言めいたことを言われた。その前世があるからあなたは戦ってしまうところがあるのだと。
また来るのかな。まぁ、人生は悩みが尽きないしそうかもしれない。
−−−−−−−−−
当然ながら1時間20分の内容をここにすべて書けるわけもない。終わったあとは驚きと納得と情報処理で頭がグルングルンしていた。
帰り道、Recorderとして使っていたせいで充電が少なくなったスマホを眺めながら、紹介者にお礼を打ち送信した。
四季さんからは誰でも紹介してもらって大丈夫です。LINEを教えてあげてください。と言われていた。悩んでる友人やこういった話にアレルギーがない人の顔が浮かんでくる。とはいえ、実際に行く人は一握りだろう。未来視を受けたくない人だっているはず。そこには凄惨な未来も少なからずあったから。奥さんもそのひとりで、未来を知るのは怖い。人の気持ちを知るのは怖いと言っていた。
なんとなくだけど、四季さんはその人が変えられることだけにフォーカスしてくれてるような気がした。2年先のことが見えない人もいるとぽつりとこぼしたし、何かに固執して柔軟に生きていけないのもそれは仕方ないことだとも言った。
自分には知らなくても良いことは伝えずに、良くなる可能性があることをたくさん話してくれた。基本的には内容はポジティブで誰にとってもこう胸が温かくなったり、何か支えや指針ができたりする話だった。
−−−−−−−−−
さて、不思議な体験談は以上としよう。
あなたもきっと見てもらったらびっくりするはず。恐ろしい程に自分だけが知る自分や、自分の周りにいる人のことを当てられる。疑う余地がない。
ただ、四季さんが話した未来のことや前世のことや守護霊みたいな人のことはわからない。だって確かめようがないから。答え合わせはずっと先。いつだって人生はそうだし不満を言っても仕方ない。
この投稿を見て、これ書いた人はスピに被れたイカれた人だなと思われるのも仕方ない。人の感性はそれぞれだし。もし、あなたが何かに悩んでいたり好奇心旺盛で体験をしたい、四季さんに会いたいという人がいれば連絡をくれると良い。東京近郊、または東京に来る予定があるならば会えるはず。
知るということに臆さない、勇気のようなものがあればたぶんそれを人生の糧にできるだろう。
もちろん、自分に何も見返りはない。でも、前世でもそういうお節介な人だったようだ。そして、なにより好奇心が大きい。あなたが何を四季さんと話したのか教えてくれればそれで嬉しい。
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tsumakoushika · 6 months
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(第二部)
満月の日、寂しさがピークに達して、どうしようか悩みつつ、普段地味な姿をできるだけ派手に化粧して、長い髪をまとめてアップにして、体のラインがしっかり出るタイトなワンピースを纏って、下着を身につけずに、好きな人とよく歩いた街に出かけた。この衣装もプレゼントされたものだった。見知らぬ危険な地域とは違って、安心感があって、スリルはなかった。
しかし、胸に痛みを覚えながら、路地から路地へと渡り歩く。それはただ思い出になった場所を感傷に浸って歩いているに過ぎず、いつものようなひりついた感覚は味わえなかった。いつものようにシェリー酒を飲んだが、ちっとも酔えなくて、頭は冴えていて、清らかに感じていた思い出ばかりが頭を駆け巡っていく。
場所を変えて、同じ街の繁華街のバーで強めのカクテルを浴びるようにたくさん飲んで、裏通りのビルの谷間に倒れ込んだ。どのぐらい倒れ込んでいただろう。東の空から顔を出した満月が、高く昇ってビルの間の雲の切れ間から顔を覗かしていた。優しい声で私を抱き上げて、お姫様抱っこでどこかに連れて行こうとする。
聴き慣れた声。どこかで聴いたことのある声だった。しかも私の名前を呼ぶ。身分証明になるものは何も身につけてないはずなのにと薄目を明けると、結婚を反故にした元恋人だった。
私は気づかないふりをして、元恋人の行動を見守る事にした。連れていかれた場所は、ネオンサインの通りにある、けばけばしいホテル。受付を済ませ部屋に入って、ぽんと放り投げるようにベッドに寝かされた私は、もうすっかり酔いも醒めて、元恋人が自分をどんな風に扱うのか様子を伺っていた。
頬を軽く叩かれて、名前を呼ばれる。懐かしくて涙が出そうになったが、こいつは私を捨てて、他の人と結婚しているはずだった。唇をこじ開けるように、舌を絡めながらディープキスをしてきた。
「こいつノーブラだよ」
と言ったかと思うと、服の上からでも的確に乳首のありかを探し出し、乱暴に愛撫してきた。
そういつもそう。私はこの人に乱暴に体をこじ開けられて、欲望を満たすだけの女だったのだ。私は急に腹立たしくなって、
「あなたは結婚したのでしょう?お酒につぶれた女を介抱するふりをして抱く���!!!」
大声で喚き散らしながら、こいつの股間を思い切り蹴り上げた。こいつは茫然として弁解じみたことを言おうとしたが、痛みで口をパクパクとしているだけだった。私は涙を流しながら、怒りが頂点に達して、もんどりうってベッドのわきに倒れ込んでいるこいつを、何度も何度も足で踏みつけて、早々と部屋を飛び打した。
勢いよく飛び出して、アスファルトに引っかけて、高いピンヒールが折れて、歩けなくなったので、途中で脱ぎ捨てて、裸足で帰った。あいつが乱暴に唇をこじあけて、乳首にかすかに残る愛撫の感覚はあったが、これですべてを吹っ切ったような気がした。
これまで何人かの見知らぬ男性に乱暴されて、心も体もぐしゃぐしゃでばらばらになりそうだったが、何の偶然か必然か、のこのことと現れて、酩酊状態になった私を当然のように抱こうとしたこいつからやっと心が解放されて、離れられそうな気がした。
自宅に戻り、いつものように鏡に映った自分を覗き込んだ。やっと笑顔になれた気がした。不潔なのは私ではなくて、こいつであって、私はちっとも穢れてなんてない。服を脱ぎ捨てて、身体に刻みつけられた痣やキスマークの痕すらも、乗り越えるために越えなければならなかった試練だった気がした。
翌日、産婦人科に行って、丁寧に体を見てもらった。不幸中の幸いで、大きな裂傷があるだけで、他の心配事は何もなかった。
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2015mai24 · 1 month
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【対談 #4】逹瑯(MUCC) × 柩(NIGHTMARE)が語る、<悪夢69>と確かな関係性「“株式会社ヴィジュアル系”で言ったら社長クラス」
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MUCCとNIGHTMAREが8月、東名阪ツーマンツアー<悪夢69>を開催する。同ツーマンツアーは8月17日のZepp Nagoyaを皮切りに、8月18日のZepp Osaka Bayside、ファイナルとなる8月24日のZepp Hanedaといった3会場をまわるもの。両者はこれまでにもイベント等で共演しているが、対バンは今回が初となる。
◆逹瑯(MUCC) × 柩(NIGHTMARE) 画像
結成24年目のNIGHTMAREに対し、MUCCは27年目であり先輩にあたるが、メジャーデビューは両バンド共に2003年だ。ヴィジュアル系というジャンルで括れば同じフィールドではあるものの、音楽性の差異は大きいかもしれない。しかし、NIGHTMAREは仙台を中心とする宮城、MUCCは茨城という同郷メンバーから成り立つバンド、という共通点もある。
そもそもなぜこのタイミングでツーマンツアーを企画したのか? どのようなライブ内容になりそうなのか? 開幕に向けて両バンドの関係性、それぞれの現在地、このツアーに懸ける想いなどを紐解く全四回の対談連載第一弾は両バンドのヴォーカリスト逹瑯(MUCC) × YOMI(NIGHTMARE)、第二弾はギタリストのミヤ(MUCC) × 咲人(NIGHTMARE)、第三弾はリズム隊のYUKKE(MUCC) × Ni~yaとRUKA(NIGHTMARE)対談をお届けした。そして最終回となる今回は、ツーマン<悪夢69>の首謀者ともいえる逹瑯(MUCC) × 柩(NIGHTMARE)だ。気心の知れた両者のトークセッションは終始笑いが止まらない。「うちらはたぶん、会社で言ったら社長クラスだと思う」といった深い話も飛び出す多面的な対談となった。
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▲<NIGHTMARE × MUCC「悪夢69」>
   ◆   ◆   ◆
■もう20年近くですね ■フランクに話できる唯一の先輩なんで
──8月に<NIGHTMARE×MUCC ツーマンツアー『悪夢69』>を東名阪で開催します。もともと言い出しっぺは誰なんですか?
柩:逹瑯さんです。
逹瑯:そう、俺です。
──MUCCは現在、結成25周年イヤーを掲げたワンマンツアーで忙しくしています。その最中にツーマンツアーを企画したのは、どういう理由からですか?
逹瑯:去年ぐらいだっけ、話したのは?
柩:タッツー(逹瑯)から急に連絡がきた感じで。今、LINEを見返してみたら、タッツーから「ツーマンできないかね?」って連絡来たのは、去年5月23日でした。
逹瑯:1年ちょい前ぐらいか。
柩:だから実現するまでに時間はけっこう掛かってます。
逹瑯:でもタイミングはいつでもよかったんだよね。早くできるんだったら早くでもいいし、うちの周年ツアーやライヴが終わって時間が空いたときでもよかった。お互いのタイミングが合って、ライヴできる会場が取れるときみたいな感じで。
──つまり逹瑯さんとしては、是が非でもやりたかったツーマンだったんですか?
逹瑯:まず、楽しいことが好きなんで。おもしろそうじゃないですか、NIGHTMAREとのツーマンは。こっちがおもしろそうだと思ったというのもあるけど、ファンのみんなも、おもしろそうだと思ってくれそうだなと。そっちのほうが大きかった。
柩:過去にイベントでMUCCと一緒になったことはあるんですけど、ツーマンはなかったんで。しかも若いときからめっちゃカッコいいなと思っていたバンドで、そのMUCCとツーマンできるのは、俺も嬉しかったですね。
──「若いとき」ってMUCCのことを初めて知ったのは、いつぐらいだったんですか?
柩:10代でしたね。17〜18歳ぐらい。だからMUCCもかなり初期のころ。
逹瑯:1stアルバムぐらいのときかね?
柩:そう。1stミニアルバム『アンティーク』(1999年発表)とかのころ。“このMUCCというバンドは、絶対に変な人たちなんだろうな”って勝手に思ってた(笑)。いわゆるヴィジュアル系でもないなって印象は当時からあって。
逹瑯:それを言ったらさ、俺が柩と初めて会ったとき、柩は猫目の全眼カラコンしていたからね。もう、コイツは普通のヤツじゃないだろうなって思った(笑)。
柩:いやいや、勘弁してください。『アンティーク』のころのMUCCって、メンバー写真もモノクロで、メンバー全員のメイクも統一されているような、見るからに暗い雰囲気もあって。明らかに普通じゃなかった(笑)。
──普通じゃないのは、お互い様という。
逹瑯:いや、でもどのバンドもそうでしょう。普通のことをしたい人は、まずバンドやらないからね。
柩:確かに。特にこのジャンルは。
逹瑯:みんな普通じゃないものを好きになって、それでヴィジュアル系のバンドを始める感じだったから。
──はみ出してこそカッコいいところがありますからね。
逹瑯:俺らは高校生のころからそうだったけど、“みんなと違うことをやってるほうが目立つ”と思っていたんですよ。だから“今、なにが流行っているんだろう?”ってのを知ったうえで、それとは違うことをやりつつ、上手に採り入れるというのが、一番の正解だと思ってたんですよ、目立つという意味ではね。あと、自分にできることや得意なことってのを、ち���んと分かっていた…という意味では、柩もそんな感じだったよね?
柩:他の人とかぶりたくないなってのはありましたね。俺の場合、身近な人とも、それこそメンバーともかぶりたくなかったし。
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▲逹瑯(MUCC) × 柩(NIGHTMARE)
──柩さんはピアスを顔中に付けているじゃないですか。それも普通じゃない、というスタンスからだったんですか?
柩:ああ、かもしれない。
逹瑯:いや、オマエはドMだからでしょ(笑)?
柩:違う違う(笑)。
逹瑯:自傷行為の延長じゃないの? メンヘラでしょ(笑)?
柩:やめろって、その言い方は、違うっつうの(笑)。言い方がおかしいだろ。普通じゃないっていうか、ちょっとした変身願望から来ているかもしれないですね。
逹瑯:ああ、変態願望?
柩:変身! ヘ・ン・シ・ンだっていうの!!
逹瑯:あははは!
柩:やっぱり他とは違うこと、普通じゃないことって考えていったら、結果、こうなっていったんですよね。
──ピアスやタトゥーなど、最初は覚悟とか勇気も必要だったんですか?
柩:う〜ん、最初は勢いでしたね。15歳ぐらいからピアスを開け始めたんで。
逹瑯:最初は耳でしょ?
柩:耳だったかな…いや、違うわ。最初が口だ。
逹瑯:えっ!? 耳じゃねえんだ?
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▲<V系って知ってる?>2022年12月27日@日本武道館【BUCK-TICK Respect Session】逹瑯(MUCC) × 柩(NIGHTMARE)
──最初から普通じゃない。やっぱり変態ってことですか(笑)。
柩:その言い方しないで(笑)。で、2つ目が耳だったかな。
逹瑯:ファーストタトゥーは?
柩:タトゥーは腕というか、肩のあたりに。
逹瑯:どんな絵が入ってんの?
柩:普通のやつ。
逹瑯:普通のタトゥーってなんだよ(笑)? よく分かんねえって。
柩:龍。
逹瑯:おお、ドラゴンね。なんで龍にしたん? 一発目だからたぶん、すげぇ慎重になったと思うんだけど。
柩:最初にタトゥー雑誌とかカタログとかを見てたら、東京の彫師さんのカッコいい龍が載っていて。それがいいなと思ったので、その彫師さんのスタジオに行って入れてもらったんです。
逹瑯:やっぱり彫師さんによって、彫りの上手い下手もあるんだろうけど、絵の上手い下手もあるんでしょ?
柩:あるし、色のぼかし方にクセみたいなのもあるし。
逹瑯:気に入ってないタトゥーはないの?
柩:ない!
逹瑯:スゲーな。
──タトゥーは意味を持って入れる人も多いじゃないですか。
柩:自分への戒めという意味を込めて入れる人もいますね。俺も、ラクガキみたいに入れたものもあれば、そういう思いを持って入れたものもあるし。
逹瑯:戒め? そうか。じゃあ、前に酔っぱらって周りのみんなに迷惑を掛けた、その自分への戒めで入れたタトゥーというのは、どれ(笑)?
柩:そんなタトゥーないって。それに、その話はやめろ(笑)! 書けないやつだから。
──詳細が気になる。でも余計なこともいろいろ知ってそうなぐらい仲がいいんですね(笑)。
逹瑯:まあ、普通に遊び仲間だから。
柩:もう20年近く。フランクに話ができる唯一の先輩なんで、タッツーが。 ■みんなすげーことをやってきたんだなって ■自分で歌い始めて思ったから
──NIGHTMAREが一時活動を止めたときとか、ソロプロジェクトGREMLINSをスタートさせたときなど、逹瑯さんに相談もしたんですか?
柩:いや、俺からはなくて。タッツーから後で「あれはどうだったの?」とか聞いてもらうことはありましたね。
逹瑯:「自分で歌ってみてどうだったの?」とか。それぐらいの話で。
柩:やっぱ難しいですよね、歌って。上手い下手だけではどうにもならないってのが、露骨に出るパートかなと。
逹瑯:物理的に、出ねえ声は出ねえからな。
柩:そうそう。
逹瑯:ギタリスト的に言うなら、「ギター1本でなんとかしろ」って言われてる感じじゃん?
柩:そう、エフェクターもなしでね。
逹瑯:エフェクターはギリ使ってもいいけど、このギターしか弾いちゃダメだ、みたいなさ。このギターとこのアンプとこのキャビしか使っちゃいけませんって言われてる感じ。
柩:それでも、いかに表現するかっていう。やろうとしたら、やっぱすげぇ難しい。YOMIに対しても、他のバンドのボーカリストに対しても、みんなすげーことをやってきたんだなって、自分で歌い始めて思ったから。
逹瑯:しかも自分で選んで買った好きなギターじゃなくて、ずっと前から家にあったギターしか使っちゃダメだよって言われてる感じで(笑)。
柩:そうそう(笑)。理想と現実をまず思い知らされて、それでもいかに表現をしていくかって。
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▲逹瑯(MUCC)
──歌うということでは、逹瑯さんのここ数年の成長ぶりは、ライヴを観るたびに感激するんですよ。2022年からソロワークスを本格スタートさせたのも、いい効果につながっているんですか?
逹瑯:それで言うと、SATOちが抜けたタイミングで、いろいろ時間もできたので、根本的なところから見直したんですよ。まず環境を整えたかな、歌いやすい環境を。良くも悪くも、MUCC全体がスポ根みたいな感じというか、“できない理由は自分にあるんじゃないか”って思ってしまう人種の集まりで(笑)。環境を整えようって考える前に、自分に問題があるんだろって感じの脳みそを持ってる人ばかりで。SATOち脱退後にサポートドラムを入れて練習する時間が多くなったとき、まず歌う環境を見直して、歌いやすい状況を作っていく時間もあったんですよ。だから、その過程で気づきがたくさんあったかな。
──そういう経験をした逹瑯さんから、ソロではボーカルも兼任する柩さんにアドバイスもありますか?
逹瑯:GREMLINSは結成してから何年経った?
柩:今年で10年。でも全然やってない時期もあったから。ライヴはトータルで50本ぐらいかな。音源はアルバム2枚、ミニアルバム1枚、あとシングルが3〜4枚。今日もさっきまでGREMLINSのリハで歌ってて。この対談が終わってからもまた歌うんですけど、リハのときから大変な思いをしてます(笑)。
逹瑯:GREMLINSでは、全曲でギターとボーカルを?
柩:ギターはAメロだけ美月(G / TheTHIRTEEN, Sadie)が弾くとかもあるけど、ギターソロとかは基本俺が全曲で弾いてるんで。
逹瑯:そりゃ大変だわ。歌ってないところではずっとギターを弾いてるんでしょう?
柩:そう。あとサビでは、歌いながら弾いているんで。
逹瑯:そうなると水分補給する時間も隙間もないでしょ?
柩:曲の途中にはないよ。曲と曲の合間しかない。
逹瑯:そりゃキツいな。楽器をやっている人は、曲の途中にノドを湿らせるっていう考えがないんだよね。ボーカリストは、曲の途中でノドを湿らせて、一度仕切り直すってのが、実はけっこう大事だから。
柩:あっ、それやってないかも。タッツーの助言を聞いて、この後のリハ中はノドを潤します。
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▲柩(NIGHTMARE)
──歌の表現とか声の表情という面で、“こうすればいいかも”というアドバイスもあります?
逹瑯:それは好みとか歌のスタイルにもよるでしょう。K-POPとかR&Bとかが好きな人、泥臭いフォークソングが好きな人、ハードロックが好きな人、ミクスチャーが好きな人とか。それぞれによって歌い方も目指すスタイルも違うから。どのスタイルで、どういうボーカリストに憧れているかによっても、表現とか表情の付け方も違ってくると思うな。
柩:ちなみにタッツーは、細かいピッチとか気にしながら歌ってる感じ? それとも、そういうのはわりと自由にフィーリングのままで?
逹瑯:ピッチは気にするよ。今、自分がどのピッチで歌っていて、どういう声を出しているんだろうってのが、すごく分かるようなモニターの作り方を頑張ってる。自分が今、どれぐらいの声量で、どんな声を出しているのかが分からないと、それってそのまま歌のニュアンスに直結していくからさ。モニター環境も含めて、けっこう細かく煮詰めているかも。
柩:そんなところまで? 器用な人じゃないとできない���ートだなって改めて思う、ボーカルは。
逹瑯:うん、そうだと思う。しかもライヴって、演奏して歌っていればいいってだけではないからさ。今、ライヴ全体がどんな空気感だとか、どういうふうに次の曲へつないでいこうとか、それはボーカルが考えなくちゃいけないから。ここで煽りを一発入れて、盛り上がったところで次だなとか。
柩:ライヴ全体を引っ張っていくというか。
逹瑯:そうそう。だから曲に没頭しつつも、どこかひとつ冷静になって、ライヴ全体の状況や空気感を見ていないとダメかもな。
柩:そこがすごいんだよな。俺、いっぱいいっぱいになるんだよ。
逹瑯:実際、難しいと思うよ。YOMIもアホなようでいて、ちゃんとやってるもんね(笑)。
柩:いや、アホだけどね(笑)。「アホなようで」ではなくて、YOMIはアホだけどやってる。この間、タッツーと飲んでいるときにもちらっと言ったんだけど、「いつかタッツーのソロとGREMLINSで一緒になにかやれたらな」って。
逹瑯:そうそう、やりたいよね。おもしろそうだから。
柩:俺も勉強になるし、絶対に。
逹瑯:勉強とかしないだろ、オマエは(笑)。
柩:いや、こう見えてすぐに刺激を受けるタイプだから、俺は(笑)。
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▲<V系って知ってる?>2022年12月27日@日本武道館【BUCK-TICK Respect Session】逹瑯(MUCC) × 柩(NIGHTMARE)
──お互いに受ける刺激があるでしょうし。
逹瑯:NIGHTMAREとMUCCの対バンもさ、一回だけで終わらせずに、何回もやりたいよね。今回の対バンに合わせて、こういう対談で、俺と柩以外のメンバーも仲良くなっているじゃん?
柩:そうそう。RUKAさんもYUKKEさんとの対談でけっこうしゃべったみたいで。
逹瑯:RUKA君なんて、そもそも強めに引っ張り出さないと出てこないからね。
──今までは、2バンドの全員がワチャワチャ仲いいって感じでもなかったんですか?
柩:今までは個々で仲がいい、という感じでした。俺とタッツーが一番面識ある感じだったかな。
逹瑯:柩とNi〜yaとはちょこちょこ会ったりしていたけど、意外とYOMIとは遊ばなかったもんね。昔、アイジさん(LM.C)と飲むこともたまにあったから、そのへんのつながりで咲人と飲んだことがあった程度かな。RUKA君とは全然遊んだことないな。街中で偶然会って話すことがあったぐらいで。
柩:そっちのほうがレアケースだけどな(笑)。
逹瑯:「今、あそこにいました?」って突然LINEに連絡が来て、「おおっ、確かにいたよ」って(笑)。でも、結局本人とは出会わずで、どういうこと?みたいなこともあったり(笑)。
──全員がグッと急接近して絡むツーマンツアーだから、楽屋もそうだし、ステージ上でも刺激的なことしか起こらないでしょうね。
逹瑯:絶対に起こる。この前、2バンド全体の生配信番組の雑談からの流れで、ツーマンライヴのセッション企画にRUKA君が参加することになってね。RUKA君をセッションに引っ張り出せただけでも、すでにすごいと思ってる(笑)。
柩:確かに(笑)。RUKAさんは、みんなでワイワイやらなそうな人だから。それを引っ張り出したタッツーはすげえな、と横で見てて思ってたから(笑)。
逹瑯:しかも、すげえ自然な会話の流れのままセッション企画に引っ張り出すというね。
柩:さすが、全体をコントロールするボーカリスト=逹瑯だなって(笑)。やるなーと。
逹瑯:ツーマンツアーがスタートする前から、楽しそうなライヴになりそうって感じでしょ。
柩:NIGHTMAREのファンも嬉しいと思います。あんまり見たことのないRUKAさんの姿を目撃できることになるから。引っ張り出したタッツーに対して、NIGHTMAREのファンみんな、すごく感謝すると思います。
逹瑯:それは嬉しい。それにRUKA君の笑顔を取り戻してあげないと。
柩:いやいや、笑顔はあるよ(笑)。笑顔がない人ってことじゃないから。
■SATOちを知らないお客さんを ■もっと増やさなきゃいけない
──NIGHTMAREもMUCCも、20年以上の活動の歴史を積み重ねています。それぞれの現在の立ち位置から過去の自分たちを振り返ると、どう映りますか?
逹瑯:柩ってNIGHTMAREの前にバンドやってたの?
柩:ちゃんとしたバンド活動はやってない。
逹瑯:初バンドか。じゃあ俺と一緒だね。
柩:でも、セッション的にコピーバンドみたいなのはやったことあるけどね。
逹瑯:オリジナル曲をやるバンドは、NIGHTMAREが初めてでしょう? 俺もMUCCが初めてだから。ミヤさんはその前にバンドやっていて、YUKKEさんもちょこっとセッションバンド的なことをやってた。SATOちも前のバンドあったし。それで質問の答えだけど、この間、ボーッと振り返るような時間があったんですよ。バンドをやっていないプライベートの友達とか同じ歳の地元の仲間とかって、社会的にけっこう偉い立場や役職に就いてたりするんですよね。で、ヴィジュアル系バンド全体を一個の会社として考えたら、我々の役職はなんだろう?ってさ(笑)。
柩:すごい考え方するな。
逹瑯:いろんなパターンを考えていったとき、うちらはたぶん、会社で言ったら社長クラスだと思うよ。
柩:えっ!? うちら社長なの?
逹瑯:いやいや、先輩方はいっぱいいるんだよ。だけど、あの人たちは会社で言ったら会長クラスだから。たぶん我々世代が“株式会社ヴィジュアル系”で言ったら、いろんなところの支社長とか社長クラスなんだよ。
柩:まじ!? そんな話をされるとちょっと責任感が……(笑)。
逹瑯:ちょっと姿勢が変わってくるよね(笑)。
柩:うん、変わってくる。好き勝手やってるのもどうなのかな?って話になるし、でも好き勝手やりたいし。
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▲MUCC
逹瑯:そう。でも業界全体で考えたら、我々は社長クラスになってる世代だし、意識してそうなっていなきゃいけないんだろうなって。そう考えたら、けっこう痺れたよー(笑)。
柩:そっかー、たしかに世代的にはそうかもな。自分たちがバンドを始めたころ、今の俺らの年齢の人たちって、すごい年上の方々、という印象だったもんね。
逹瑯:うちらがバンド活動をかじるか、かじらないかぐらいの10代のころに、第一線ですでにバカ売れしていた先輩たちは、ヴィジュアル系会社を設立した人たちだよ。会社の創設者ってことだね。それから何年も経って、我々は今、もう何代目って感じだろうけどさ。そういう立ち位置になってくると、今度は下の世代に対して、会社をよりいい状態にしていかなきゃいけないじゃん。
柩:そうだね。次の世代へ受け継いでいってもらうために。
逹瑯:そうそう。そうなっていくことが、我々世代が会長クラスとかになったときの住みやすさにもつながっていくからさ(笑)。
柩:あははは。すごいこと言うね(笑)。
逹瑯:だから自分たちのことばかり考えていてもいられねえんだろうなって。
柩:そうだよね。俺ら世代が刺激していかなきゃいけない。
逹瑯:そういう意味で言うと、NIGHTMAREとMUCCのツーマンツアーは、そういうことのひとつの要因になったらいいな、とは思うよ。
柩:確かに。直接的な後輩バンドたちもそうだけど、面識のないバンドマンとかにも観に来てもらいたいな。特に年下の頑張っているバンドマンたちに。
──単なるツーマンツアーではなく、シーン全体を活性化させるツアーにするという意気込みですか?
逹瑯:うん、そうなったらいい。
柩:ファンも、もうお母さんになっている世代が多いので、ライヴ離れしていった人たちもやっぱりいて。
逹瑯:子育てに忙しくて、ライヴに来れないって方もやっぱり多いからね。
柩:子育てしつつ仕事もしつつ、日々忙しくて、仕方なくライヴから離れてしまった方々がね。でも今回のツーマンツアーだけはちょっと観てみたいって、そういう方々も刺激したいですよね。青春を思い出してもらいたい。我々が活動をスタートさせたころにライヴハウスに来てくれてた高校生とかが、あの当時の気持ちになれるように。
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▲NIGHTMARE
──でもMUCCもNIGHTMAREも、ライヴにけっこう若い世代もいますよね? この前、MUCCの野音ワンマンに行ったら、周りは若い子ばっかりで熱かったですから。
逹瑯:いいですね。ここ最近、ずっと思っていることがあるんですよ。全体の活性化もそうだけど、俺が今MUCCに関して思っていることを言うと、“SATOちさんのいた時代のMUCCを観てみたかった”という世代をもっと増やさなきゃいけないと思っていて。SATOちを知らないお客さんが増えないと。
柩:それだけ若い世代が来てるっていうことか。
逹瑯:そうそう。「SATOちがいなくて寂しい」って言ってる方ばかりでは、まだ新しい世代に向けてアピールできていないなって。今、MUCCの現場を手伝ってくれる若いスタッフが2人いるんだけど、彼らはSATOちの時代を知らないからさ。“今、一緒にものを作っているスタッフの中に、SATOちを知らない若い子がいるのか。すごいな”と思ってさ。
柩:SATOちさんって何年前でしたっけ?
逹瑯:えっ、死んだの(笑)?
柩:死んでないし(笑)。なんでSATOちさんを殺すの。
逹瑯:今、SATOちはムキムキだからね(笑)。
──パーソナルトレーナーとして生命力に溢れる体つきですから。
逹瑯:ほんとにそう。SATOちが脱退したのは、もう2年ちょい前か。
柩:衝撃だったもん、脱退。めっちゃ寂しい、と思って。
逹瑯:NIGHTMAREはそういう時期なかったの? 例えば誰かがしんどそうだな、とか。柩はしんどいと思ってた時期ないの? NIGHTMAREがバーンと売れ出したたとき、スケジュール的にもしんどかったとか。
柩:確かにしんどかったけど、“これが当たり前で、こういうもんだ”と思ってやっていたからね。俺は飼い慣らされてた(笑)。
逹瑯:よく言うよ(笑)。そのへんはメンバーみんなの地元が一緒というのもデカいかもね。
柩:そうそう。MUCCもメンバー全員、地元が一緒でしょ。地元が一緒で、みんなでこっちに出てきたっていう絆的なものがあるよね。
逹瑯:NIGHTMAREのメンバーは、通ってた学校も一緒なの?
柩:いや、別。俺とRUKAさんとは同じ高校だったけど、通っていた時期はかぶってないよ。
逹瑯:3つぐらい違うの?
柩:ううん、2つだけど…かぶってないってこと(笑)。
逹瑯:ああ、学校を辞めてるってことだね。で、どっちが?
柩:そこまで言わせるのか…どっちもだよ(笑)!
逹瑯:本来ならかぶってたはずなのに、やめてたからかぶらずと(笑)。で、高校を?
柩:中学を辞めるって無理でしょ(笑)。そんなの茨城でも無理でしょ。
逹瑯:高校が別なのに、よくRUKAさん以外は同じ歳のメンバーが集まったよね。
柩:友達を通して、それぞれ知り合っていったんだよね。
逹瑯:地元が一緒だと、メンバー間でバンド以外の共通項も持ってるわけじゃん。それがすごくいいなと思う、やってて。
柩:昔話も普通にできるから。
逹瑯:そう。昔からのツレが、メンバー間で一緒だったりするし。
柩:それで言うと、俺からしたらタッツーは先輩だけど、10代からの知り合いだし、地元のツレに近いものを勝手に感じている。
逹瑯:MUCCが仙台に行き始めたのも早かったしな。
柩:そう。昔からタッツーはあんま変わんないもん。ズケズケとモノを言う感じとか(笑)。
■一緒にものを作っていくときに ■ひとつのムーブメントって生まれる
──そういう近しい間柄だと、たとえば、ちょっとした行き詰まりを感じたり悩んだりしたとき、少し話しただけで力の出る言葉を掛けてくれたりとか?
柩:うん、まさにそう。
逹瑯:でも、柩はあまり悩むことなさそうだよな。
柩:いや、あるよ。なに、その勝手な決めつけは(笑)。
逹瑯:自分で解決してそうだから。
柩:ああ。いや、けっこう悩んだり、ストレス溜まったりするタイプなんだよ。
逹瑯:ほんと? いろんなタイプがいるじゃん。DEZERTのSORAとかアルルカンの暁とかは、一生悩んでそうなタイプじゃん。
柩:ああ。俺はそういう感じでもないかな。
逹瑯:人種的にそうじゃないじゃん。あと、メリーのガラは悩んでるとかじゃなくて、誰かに愚痴を聞いてほしいだけだからさ。悩みとかじゃなくて、ただぼやきたいだけでさ、一生(笑)。
柩:ひどいな、言ってることが(笑)。ガラさんはめちゃくちゃ優しいよ。
逹瑯:俺は悩み事がないわけじゃないけど、人に話して解決するような感じでもねえし。
柩:タッツーは人からアドバイスもらって悩みを解決するような人じゃない気がするな。
逹瑯:うん、人に話して解決するようなことだったら、自分で解決できるし。自分で解決できるんだったら、人に話したところで解決できない感じ。
柩:分かる。俺は溜め込んじゃう時期があるんだよな。
逹瑯:俺は溜め込まないんだよ。忘れちゃうんだよね(笑)。とりあえず目に付かないところに置いとくと、そのまま忘れちゃう。で、賞味期限が切れてる。もう、いいかって。
柩:その考え方、ちょっといいかもしれない。
──逹瑯さんは常に前向きだってことですね。
柩:うん。前向きなほうがいいですよ、基本的には。
逹瑯:それに、たいがいのことは時間が経てば解決しているからね。だってさ、20代のころに抱えていたような悩みは、今となってはどうでもよくない(笑)? それって時間が経てば解決したってことでさ。
柩:どうでもいいし、当時の悩みも覚えてないもん。
逹瑯:でしょ? そんなもんなんだよ。その程度の悩みしかない人生を送れているのは、幸せなことだよね。
柩:確かに。いろんな事情があって、ずーっと同じ悩みを抱えている人もいるから。
逹瑯:我々は好きなことやれているし、少数精鋭のクリエイティヴなスタッフに囲まれているから、まず、職場の人間関係で悩むことがほぼないじゃん。たいがいの人の悩みって、職場の人間関係だったりするでしょう。そこに関して我々は経験したことがないから、なんの助言もできないよね。相談されても綺麗事しか言えないと思う。
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──“株式会社ヴィジュアル系”の社長として、これから若いバンドマンたちに頼りにされる場面も多くなりそうですよ。
逹瑯:むしろ、うちらが力を貸してほしい気がしてるんだよね。“なにかイベントやろうぜ” “フェスやろうぜ”ってときに、“出てくれ”とか“一緒にやってくれ”とかさ。誘われるほうも出させてもらったというよりも、一緒に作りましょうってスタンスのほうが、絶対に楽しいよ。
柩:変な遠慮はしないでくれっていう。
逹瑯:うん。一緒にものを作っていくときに、ひとつのムーブメントって生まれると思う。それは一人の力ではどうにもならないからさ。ムーブメントを作っていくとき、力を合わせるのが必要だと思う。
柩:タッツー主導でフェスやってよ。
逹瑯:やりたいと思うんだけど、やるんだったら、継続して毎年もやらないと意味がないと思ってるんだよね。一発で終わっちゃったら、ただのイベントだから。継続して毎年やることで、ひとつの文化やコミュニティになっていくわけじゃん。だからやるとなったとき、相当な覚悟が必要だと思ってる。
柩:MUCCがやるときは呼んでほしいです。
逹瑯:絶対に呼ぶんじゃないかな、うん。
柩:うちのボーカルの弟のバンドとかも。
逹瑯:YOMIの弟…?
柩:YOMIの弟が、仙台貨物ってバンドをやってるんで。
逹瑯:あっ、あれ弟なんだ!? 俺は同じ人かと思ってた(笑)。
柩:いや、別人です!
逹瑯:じゃあ、スリーマンしよう(笑)。MUCCがトップバッターやるから。
柩:その順番はどうなの(笑)? 仙台貨物とNIGHTMAREが続いちゃうんだよね。ちょっといろいろ相談をしないといけないかも(笑)。
──仙台貨物のフルフェイスさんにも話を通さないとマズいですよね、きっと(笑)。
柩:あ、ギターの人ですか? 僕は全く面識ないんですけどね(笑)。
逹瑯:あ、そう来る(笑)? メンバーさんに“本当はこんなバンドやりたくないんだよな”と思ってる人はいないんかね?
柩:いや〜、いないんじゃないかな。まっ、そういう時期もあったかもしれないけど(笑)。
逹瑯:俺、ずっとベースの人はオウチンチン(王珍々)…おちんちんかと思ってた。そしたらワン・チェンチェンなんだよな。
柩:ああ、そうらしいですね。俺もちょっとあんまり詳しくないんで(笑)。株式会社ヴィジュアル系の話に戻るけど、社長という立場にいるって自覚しなきゃいけないのであれば、俺らも今後はイベントとかいろいろやっていきたいし。
逹瑯:いや〜、でもNIGHTMAREは友達が少ねぇからな。
柩:だからそれ言うの、やめてもらっていい(笑)? 俺ら田舎から出てきてますから。
逹瑯:いや、うちらも田舎から出てきてんだよ(笑)。
柩:でも茨城のほうが東京に近いし。
逹瑯:若干ね(笑)。ところで普段、なにして遊んでんの?
柩:遊ぶ……たとえば2週間ぐらい休みがあったら、夏ならダイビングとか。沖縄はやっぱ綺麗。
逹瑯:本島より離島がいいんでしょう? 沖縄のバンドマンに言わせると、「沖縄本島はこれでも汚くなったんですよ」ってことだからね。全然綺麗なのに。
柩:すごく綺麗だよね。あとサクッとダイビングに行くときは伊豆とか。
逹瑯:大島とか新島とか、あっちのほうも良さそうだよね。俺、今年は秋口ぐらいにキャンプに手を出してみようかと思ってて。
柩:ちょっとそれ、俺も行きたい! 去年、初めて行ったんだけど。
逹瑯:テントとか持ってんの?
柩:寝るときはバンガローだった。
逹瑯:それキャンプじゃねえーし! バカ野郎!! 自分で建てろ、寝るところは。テントと寝袋だよ。だから、ちょっとずつキャンプ用品を揃えていこうと思ってて。
柩:行くなら9月?
逹瑯:10月後半ぐらいから狙えたらなと思ってる。
──ツーマンツアーの打ち上げは、キャンプ場に決まった感じですか?
柩:しますか、2人打ち上げをキャンプ場で(笑)。
逹瑯:キャンプ部結成だな。YUKKEさんが部長で。
柩:あっ、それ最高です。
──最高なキャンプの前に、大事なのがツーマンツアーですよ。
柩:そうですよね。ステージ上だけじゃなくて、フロアのみんなも、我々と同じようにテンション上げて盛り上がってほしいですね。別々のバンドのファンの子が一ヵ所に集まるわけだけど、ギクシャクしないでほしいっていうか(笑)。仲良く盛り上がってほしい。
逹瑯:そこに関してはうちらよりフロアのほうが慣れてるでしょう。ファンのみんなは、いろんなライヴに行ってるだろうから、経験値も高いよ。
──そんなオーディエンスのみなさんに、最後に言葉をいただけたらと思います。
逹瑯:なんも深く考えずに、遊びに来て楽しんでもらうだけでいいので。いい意味でライトな気持ちで遊びに来てもらえばいいと思っています。
柩:構えないで来てほしいね。お互いのバンドの曲は、事前にある程度は聴いてきてほしいですけど。
逹瑯:ある程度? 難しいよ、300曲以上はあるからね(笑)。
柩:じゃあ、ちょこっとでも、最新曲とかだけでも(笑)。まあ、夏の思い出を作るぐらいに、夏祭りに行くような感じで来てもらえればなと思います。自分も構えるというよりは、ライヴ当日を楽しく迎えたいと思ってます。
取材・文◎長谷川幸信 撮影◎冨田味我(MUCC LIVE)/菅沼剛弘(NIGHTMARE LIVE)
13.08.2023 quelle: barks.jp
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コンサルティング会社「スピーディ」の福田淳社長。2016年4月から俳優・のんさんのエージェントを務めている
ハリウッドの契約を見てきた弁護士も驚愕
―― 福田さんは、もともと映画業界でキャリアを重ねてきました。のんさんに関わるようになったきっかけをお聞かせください。
福田淳社長(以下、敬称略): ソニーグループに20年いました。元々は映画監督になりたかったのですが、最初の10年は「ソニー・ピクチャーズエンタテインメント」のM&A担当で新規事業の責任者をしていました。後半10年が社内起業で立ち上げた「ソニー・デジタルエンタテインメント」です。ハリウッド10年、日本のテック系10年。こういったキャリアを持つ人は多くないと思います。ソニーの先輩が役職定年になる中で、「勢いがあるうちに辞めなきゃ」と17年に立ち上げたのがスピーディです。    のんとの接点ができたのは15年末で、エージェントを始めたのは今から約7年半前の16年4月です。ある出版エージェントの友達から「なかなか日本の芸能で困っているよ」という話があって会ってみたら、本当に信じられないような内容でした。いわゆる奴隷契約と申しましょうか、低賃金で移籍の自由もなく、本名が使えないとか...。うちの弁護士はハリウッドの契約を見てきた弁護士ですが、その内容には驚愕していました。事実として「能年さん、サインしてしまっているので、本名使えないみたいですよ」と伝えたら、本人は次の日に「NON」って書いてきて、「これ、小文字にしたら絵文字の笑顔に見えますから」ということで「私のことは『のん』って呼んでください」。 それから7年が経ちました。そんなひどいことが21世紀に起きるものなのか、今でも信じられません。同じくらいの年の娘がいるんですよ。子どもを持つ父としても、正義感からしても、のんに起きていることは許せないと思いました。
広告クライアントは延べ55社、28社が継続中
―― 最近でも、国民民主党の玉木雄一郎代表が記者会見で言及するなど、ジャニーズ問題と、のんさんをめぐる問題を関連付けて議論されることがあります。
福田: 今回のジャニーズ問題や、「あまちゃん」再放送を機に「そういえば『のん』っていう人もいたね」「まだ俳優してるの、この子」となることがあるようです。中には「あの子何か問題起こして干されてるんだわ��と思っている方もおります。だけど別に何もないんですよ。のんの「劣悪な労働条件なので移籍したい」という訴えが、前事務所の「お前育てたの誰だと思ってんだ!」という反応になった、ということです。    この機会に、僕がエージェントを始めてからの代表的な仕事をまとめたのですが、23年に映画「さかなのこ」で「第46回日本アカデミー賞 優秀主演女優賞」をいただいたほか、アニメ映画「この世界の片隅に」(16年)も好評でした。広告クライアントは延べ55社。うち継続中が28社です。電通・博報堂からはほとんど相手にされていないので、全部直取引です。テレビ局は編成と営業が全く別会社みたいなものなので、(CMの枠を売る)営業サイドとすれば、お金が入る分には誰が出ていようと構わないわけです。ですが、(番組そのものを担当する)編成となると、にらみがきいてしまうので出せない。
―― 19年には、ジャニーズ事務所が元SMAPメンバー3人の出演を妨げようとテレビ局側に圧力をかけた疑いで公正取引委員会が調査を行い、「該当するような行為があった場合は、独占禁止法に抵触する」として「注意」した、という経緯があります。当時、ウェブサイトに「CMの依頼が多くあり広告には出ることができています。でも彼女は女優です。現場からの熱烈なオファーもある、のんが三年間テレビ局で1つのドラマにも出演が叶わないことは、あまりにも異常ではないでしょうか?」と書き込んだことが話題になりました。この4年間で状況は変わりましたか。
福田: 19年当時は色々な(地上波の番組を製作している)プロダクションから「のんさん主演でこんなのやりたいんです」という脚本が来て、検討している間に立ち消えになっていたのですが、今ではゼロになりました。「こんな話ありますよ」もゼロ。ただし、ネットフリックスやアマゾンプライム、U-NEXTといったオンラインメディアとは取引があります。いつも「新しいことやりませんか」とお声がけいただいており、新規案件も多数あります。
―― 地上波ドラマには出られない状況が続く一方で、別のところで道が開けつつあるということですね。
福田: 元々僕はブランディングのプロでもあります。「能年玲奈」という「商品」は、それが自分の本名だったことが悲劇なのですが、「のん」という芸名に変えたことでブランディングは十分できています。本人が地上波ドラマに出られる状態が正常だとは思いますが、それを目的にしていないのと、テレビドラマに出ることが成功だという時代ではなくなっています。「テレビドラマに出られなくてかわいそう」という声がありますが、全然かわいそうじゃないんですよ。たくさん収入はありますし、好きなことをやっていますし。
ずっと売れているので、2年先までほぼ休みなし
のんさん。CMやPRイベントへの出演は多く、「常に2年先ぐらいまでほぼ休みなし」だという
―― てっきり冷や飯を食わされていると思っていたのですが、違うわけですね。
福田: ずっと売れているので、常に2年先ぐらいまでほぼ休みなしで悲しむ余地がない、というのが実情です。
―― ご本人は、自らが置かれている状況をどう受け止めているのですか。
福田: すごく元気です。精神的にめちゃくちゃ強い、自己肯定感が200%ぐらいある人です。
―― のんさんの個人事務所「non」と、スピーディ社がエージェントとしてマネジメント契約を結ぶ、という形をとっています。芸能事務所に所属する、という伝統的なスタイルとは異なります。
福田: 当初は僕の会社に「所属」するというやり方もあったのですが、「もうやめた方がいい。僕だっていつ豹変して、『奴隷契約』にするか分からない。だから大人は信じないで」ということで、エージェント契約になりました。    米国であれば俳優が一番偉いわけです。例えばトム・クルーズが一番お金を持っていて、経理、総務、運転手、ブッキング担当、付き人がいて、いわば「トム・クルーズカンパニー」なわけです。エージェントというのは、俳優を売り込んだり原作権を買ってきたりする役割です。スポーツの分野で活躍している団野村さんが分かりやすいですね。日本ですごい選手がいると、売り込みに行ってくれたりする。    ハリウッドでは一番の主体にある人(俳優)が契約のフレーム(大枠)をつけて、あとは弁護士さんが見る、というのは普通なのですが、日本ではそういうことの訓練ができている人は少ない。タレントがギャラの交渉も知らなければ、契約に噛むこともできないというのは、僕からすれば驚くべき事実でした。年端もいかない人を地方から連れてきて「訓練してあげよう」なんて言っているうちに、奴隷契約に持ち込んでしまう。公正取引上、非常に問題がある、優越的地位の濫用だと思います。
―― 所属ではなくエージェント制にするメリットは、どういったところにありますか。
福田: のんが自分の会社をつくって、そこと僕の会社がある期間、独占的な契約をしましょう、その年数の中で僕の働きが悪かったらクビにすればいい、という考え方です。それがフェアトレード(公正な取引)だと思います。他のタレントと違って、仕事のギャラがいくらで、どんな意味があるのかを完全につかんでいるので、生き生きしていますよね。僕からは、「嫌な仕事はやらなくていいと思うけど、ある程度責任を持ってやった方がいい大きい仕事もあるし、小さくてもSDGs(持続可能な開発目標)啓発の仕事など、社会的に意味があるものは一生懸命やろう」と伝えています。    LINEのCMではLINE幹部の方がすごく応援してくれました。「起用をやめろ」という脅しの電話も各方面にあったようですが、クライアント(LINE)が「正義は勝つと思います」と言ってくれて、あのCMはOKになりました。ユニクロのCMは、ナンバー2に頼んでアジア18か国での展開が実現しました。    このように独自の路線を切り開けていけたから、消されずに何とか生き延びてきました。だからこそ、ジャニーズ問題が出るたびに副次的に、能年玲奈の問題が出てくるという構造になっているのだと思います。
(インタビュー後半に続く。10月1日掲載予定です)
福田淳さん プロフィール ふくだ・あつし ブランドコンサルタント、スピーディ社長。1965年、大阪府生まれ。日本大学芸術学部卒。ソニー・ピクチャーズエンタテインメントを経て、2007年にソニー・デジタルエンタテインメントを創業。17年に株式会社スピーディ設立。「のん」をはじめとする俳優・ミュージシャンなどのタレントエージェント、ロサンゼルスでのアート・ギャラリー運��などを行っている。金沢工業大学大学院客員教授や横浜美術大学客員教授も務める。著書、講演多数。
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powerinpraise · 5 months
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こころごすぺる
終わって🎤
お祈りしていると
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祝福した、祝福した、祝福したよーー😳
と神様が語ってくださっているように感じました😳
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いろいろ出来なかったと思う所もあるのですが
いろいろを超えて、もの凄く喜びに満たされました🕊️💫
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最高のゴスペルグループの皆様のコーラスをさせて頂けるという🙌なんという恵み🙌
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近くでゴスペルを聴けて😳、声を合わせて歌わせて頂けて😳
大変な幸せを感じていました💐
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今迄の中では一番、自分で歌っていないような感覚がした時がありました。
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聖歌讃美歌にも感動して歌っていました✨
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会場の方々を見る余裕はなかったのですが👀
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楽屋やバックヤードで沢山の笑顔があふれていて、とても嬉しくなりました☺️
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カメラを担当していた👩‍🦰ちゃんが
最後終わって、背中を向けていたのに後ろから「ありがとうございました」と声をかけて下さったご家族がいたという事で、
本当に触れられて感動されていたのだと思うと💫👩‍🦰
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✨賛美の力、賛美の働き、神様の恵み✨
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December 15,2023🌈
頂いたお土産や差し入れやお弁当も美味しかったー🍱🍡🍬
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oka-akina · 5 months
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1130-1205
1130 うちはトイレと物置が隣にあって同じドアが並んでいて、物置に何か取りに行ったつもりが隣のトイレのドアを開けていて、あれおしっこしたかったっけ…とか思いながら用を足している。物置に何か用事があったのを忘れてしまう。こういうことはスマートフォンの上でもよくあって、メールをチェックするつもりがツイッターを開いている。 なんか電車が空いていた。べつに理由はないんだろうけどなんでだろうと思ってしまう。理由を探してしまう。窓の外の荒川が濃い色をしていて冬だなーと思う。そしてその窓に、明らかにデマというかインチキ医療の本の広告が貼ってあり、こういう本が堂々と出版されているのにどうしてわたしの小説は同人誌なんだろうなーとか思う。やつあたりみたいに思う。
ずいぶん前に買ったエッセイの本を読んでいる。とても自由であたたかい家庭の話だと思うのに読んでいるとどんどん心がささくれだっていく。夫婦でやっているお店の話で、お店の仕事は女の人がメイン。本の語り手の男の人はサポートと広報をやっていて、その流れで本を出したようす。 なんかこうなんかこう、あなたの話はいいからこの女の人の話がききたいよとか思ってしまう。この女の人がどのように考えて店をやっているのか、あなたの口からじゃなくてこの女の人の言葉でききたい。声をききたい。いやそんなのは役割分担だとは思うのに、まったく何も取り繕わない自分の気持ちとしては、こいつなんかいけすかねえな〜!と思ってしまう。仕事の役割が夫婦で逆だったら、サポートしている女の人に本を書きませんかって話はきたかな〜とか訝ってしまう。そうしてあるいは、これが女の人同士のカップルだったら、わたしはこんなふうに思うんだろうか。 じゃあつまり自分にはひどいミサンドリーがあるんだよな…。この本に限らず日常の中のほんとにいろんな瞬間で自分のミサンドリーにぶちあたり、しょんぼりする。ハッとしたときはもう遅くて、本当になにかこう、ごく自然に、嫌悪の感情がある。 自分にべったりしみついた差別心や偏見はもうどうにもならないんじゃないかと怖くなる。わたしは自分の性格をなんて意地悪なんだろうと思っているけど、意地悪どころでは済まないひどいものが自分のすみずみまでがっつりしみついていて、このような土をいくら耕したってここから生えるものはみんなだめなんじゃないか。わたしのやっていることは本当にぜんぜんだめなんじゃないか。ときどき絶望的な気持ちになる。
夕方、通販と書店さんへの荷物を送った。思ったより手間取ったし部屋もとっ散らかった。そんなにたくさん送ったわけではないんだけどたぶん要領が悪い。本の梱包とか荷造りとかがとても苦手で、何年やってんだって感じだけど本当に慣れない。引き続き腹も痛いし尻も痛い。夕飯は豚肉とチンゲンサイとえのきと春雨を炒め煮したやつとかつおのたたきと厚揚げ。
1201 今日も通販の荷物を送る。このところほとんど毎日やってるのにぜんぜん梱包うまくならないのどうなってんだ。ガムテープをまっすぐ貼るのがへたくそすぎるし本を袋詰めするのもなんかきれいにならない。手のしびれ、震えのこともあるとは思うけど、送る荷物が格好悪くてまいどほんとに恥ずかしい。お手に取ってくださった方は薄目で見てほしい…。
書店さん宛に送った荷物が届きはじめているようで、犬と街灯さん(表紙を描いてくださった谷脇栗太さんのお店)がさっそくネットショップに追加してくださっていた。ツイートを見て、ほんとにある!と驚いた。驚くって言い方はなんか変なんだけど、遠くのお店にほんとにあるんだな…と感慨深くなる。本屋lighthouseさんからも本が届いたよと連絡がきていて、ほんとに置いてもらえるんだな〜とドキドキした。書店委託はまったくの初めてではないんだけどなんかこうどうしたんだろう。 「顔たち、犬たち」関連はずっと気持ちが張り詰めている。新しい小説の本を出すときはいつもtumblrにステイトメントみたいな記事を書くんだけどそれも書けていない。言いたいことや話したいことがいっぱいあって、どっからどうしたらいいのか、やりたいことが目詰まりしている…。そうしてそんなに激重感情でやってるのに小説自体はほんとにしょ〜もない話で、よわよわおちんぽの〆切直前もそうだったけど、悲壮感を出すような作品ではないのでなんかチグハグしている。
でもこの「しょうもない話」はちょっといい傾向かなとも思っている。執筆の佳境とか書き終わる直前ってなんかこう気持ちが盛り上がってしまって、作品を「大層な話」にしたくなってしまいがちというか…。なんていうの、谷川俊太郎の「魂のいちばんおいしいところ」みたいに書きたいみたいな、高望みした欲がある。
私たちの上に広がる青空にひそむ あのあてどないものに逆らって そうしてあなたは自分でも気づかずに あなたの魂のいちばんおいしいところを 私にくれた
長めの話に時間をかけて取り組むと自分の中のそういう…純っぽいもの…?を差し出したくなってしまうというか、自分の芯を取り出したものでありたいみたいな、そういう欲がわいてしまう。やけに体重をのせてしまう。 で、最近それを回避したくて、けっこう意識的に「しょうもない話」をやっているふしがある。単純に作品がくどくなるのを避けたいのもあるし、なんかこう自分の差別心や意地悪ってそういうとこからきてるんじゃないかみたいなことも思って。これはまとまってないのでもうちょっと考える。
夕飯はおでん。夜中、ふと思い立って虐殺反対のステッカーを作った。ネットプリントにした。
12/2 ゴルフの練習に行って洗濯をして掃除機をかけた。お昼はきのうのおでんの残りとチャーカラ(チャーハン唐揚げ弁当のこと)。きのうのステッカーをプリントアウトしてみたらいい感じだった。ロボット掃除機が壊れたかもしれない件はやっと言えた。まるでいま壊れたかも?みたいな感じで言った。えもからもらった柿をジャムにした。柿プリンも作ってみたけどあんまり固まらなかった。やけに疲れてしまって2時間くらい昼寝した。寒いので夕飯は鍋。アド街を見ながら食べた。
夜中、通販などの荷造り。本を袋に入れて送るだけのことがどうしてわたしはこんなにへたくそなんだ…と散らかった部屋で途方に暮れた。毎日同じことを思っている。
12/3 プリパラプリチャンプリマジのライブ。毎年恒例の幕張メッセでのライブで、前回の幕張がついこのあいだのように感じる。一年が早すぎる。きのうの残りの鍋を食べて車で出かけた。幕張メッセの駐車場は一日千円なので、二人分の電車代やコーヒー代を考えたらこっちの方が安い。昼公演と夜公演の間の待ち時間を過ごせる場所があるのも気楽だし。スタンレーの水筒にお茶を入れて持って行った。夜になっても湯気が立った。
今年は演出がとてもよかった。とくにプリマジの各キャラクターのソロ曲、ほかのキャラクターがうしろで盛り上げてるの最高最高最高だった。庄司宇芽香さんの演じるあまね様が本当に素晴らしくてたくさん手を振った。声出しOKライブでよかった。今日の公演のためだけに髪の毛真っ赤にしてくれたのかと思うと胸がいっぱいになる。夜公演はアリーナの花道そばだったので、一回だけ目があって本当に泣いちゃうかと思った。 プリマジは9月のリーディングイベントのときも思ったけど、女性が女性にキャーキャーいうのがどまんなかにきているので本当に居心地がいい。なんていうのかな、「本来は女児向けのアニメにいわゆる大きなお友だちのオタク男性が大挙して…」みたいな感じでもないんだよな。男オタが女の子(女の子のキャラクターだったりそれを演じる若い女性の演者だったり)を愛でてやるぜ的な感じがあんまなくて、みんながキャーキャーいいながら女の人たちの格好よさ、かわいさ、楽曲のよさを喜んでいる。本当にすごい。長いシリーズを通して作品が変化しているのもあるし、観客を育ててきた感があるなーと思う。演者も客も年齢を重ねたのもあるかも。 そしてプリティーシリーズ通してだけど、ファンにセクマイが多いのをなんとなく認知してくれているように思う。もちろん演者によって濃淡はあるのでたまーに発言にハラハラすることはあるんだけど、あなたのための席がありますと言い続けてくれているシリーズだと思う。リングマリィの「コトバブーケ」は「おとぎ話の通りじゃなくても私はヒロイン」「おとぎ話の通りじゃない方が自分らしい」と始まる曲で、まっすぐ女性同士のウエディングを描いていてすごくうれしい…。それを冷やかすような反応や百合!みたいな茶化した感じの反応が今回はあんまなかった気がして(あることはあるんだけど前より減った感じで)よかった。
そして大好きな大好きな厚木那奈美さんが本当に本当に…いつも変わらずお姫さまみたいで…本当に素敵だった…。内側から光ってるんだよな…存在が光、祝福なんだと思う。厚木那奈美さんを前にするとわたしはいつも幼稚園の子どもになってしまう。厚木那奈美さんがお姫さまの国でリスとかネズミとかコロボックルとかになって暮らしたいよ…。「ブランニューガール」はミディアムテンポのちょっとセンチメンタルな曲なんだけどけっこうしっかりめの振り付けで、でも厚木那奈美さんはニコニコ笑顔で歌って踊っていて、本当に本当に宇宙に神さまに星々に絶対絶対絶対愛されているほんもののお姫さまなんだな〜!って泣いた。厚木那奈美さんの長い手足がすらーっとすーっとどこまでも伸びていって、ほんとにもう東京湾くらいなら全然余裕でまたげるんじゃないかと思う。厚木那奈美さんが微笑めば木からどんぐりが落ちてきて、リスとかネズミとかコロボックルはそれをぎゅっと抱きしめます。 厚木那奈美さん、友だちや知り合いにわたしはこの人が好きなんだよ〜って教えると「うわ好きそー」って納得されるのすごい面白い。わかりやすくどタイプ。厚木那奈美さんとかムンビョルさんとか美少女さんとか、おかわだくんはこういうスラッとした人が本当に大好きだよね…。
あと泣いたといえば、コスモさんの「君100%人生」やってくれて! 久しぶりにライブで聴けて爆泣した。君100の何がいいって、「次は負けないよ」「取り戻せ」「自信出して 元気になって」「体 心 鍛え直すよ人生」のとこ。わかりやすく励ます歌詞ではあるんだけど、それ以上に「今回は負けたよね、いろんなもの奪われたし失くしちゃったよね、自信も元気もないよね、体も心もおしまいだよね」っていうのをまんま受け止めてくれるのがすごい好き。おまえは今回負けたよねって目をそ��さず認めてくれるのとても安心する。 日記やけに長くなってるからここらへんにしとくけど、小林竜之さんのアサヒの仕上がりがやばすぎてすっげーよかった。ほんとに「マジヤッベーチョースッゲー」だった。34歳男性のあの感じ最高ですわ。小林竜之さん40歳のアサヒ役ぜってえぜってえ観たいのでプリティーシリーズを今後とも応援していこうと思った。
ライブがあまりにもよかったので、やっぱプリティーシリーズミリしらアンソロやりたいな〜と思った。わたしは二次創作的なのは書けないので、「プリティーシリーズのことを考えて書いた小説」とかになっちゃうんだけど、それを本にしたい…そしてなんかいろんな人にゲスト原稿を依頼したい…すごく同人誌って感じするやつ…。いったい誰が読むんだって感じなんだけどそういう変なアンソロをやりたいよね…。 そしてウキウキの気持ちで帰ってきたらKADOKAWAがろくでもねえトランスヘイト本を刊行しようとしているのでテンションだだ下がりになった。ふざけるなよとインスタのストーリーズでキレ散らかした。
12/4 えもとなむあひさんと遊んだ。朝パン屋で待ちあわせて多摩川に行った。いい天気で冬って感じの空だった。広々していて気持ちいい。二子玉川の駅を降りてすぐこの景色なのほんといいよな。橋を渡る電車がずっとごとんごとんいっていて、遠くの橋や向こう岸で車が流れている。水や物がずっと動いている。サギがたくさんいた。白くて大きな鳥が冬の濃い青い空にたくさん舞っているのが、なんだかうそみたいにすがすがしい眺めだった。 えもから個展のDMをもらった。先々週会ったときに元の絵を見せてもらっていたけど、すごくきれいに色が出ていてほんと展示楽しみだなーと思った。あと「あいじょうぶ」ブローチももらった。「俺の愛があるから大丈夫!あいじょうぶや!」のブローチ(ナポリのすぎるのやつ)。草の上に置いて写真を撮った。 なむあひさんが「顔たち、犬たち」の感想を伝えてくださってうれしかった。なんかこうがんばって書いていきたいよな…という話をした。本を持ってきてくださったので表紙の優人さんに川を見せてあげた(?) そのあと昼から磯丸水産に行って飲んだ。トマトハイめっちゃ薄かったけど美味しかった。えもとわたしで何杯飲んだんだ…。このあいだなむあひさんと焼き鳥食べたとき、注文したはずのタコウインナーが結局来なくて、わたしはすっかり忘れていたんだけど次の日なむあひさんがそういえばタコウインナー来なかったですねって思い出していて、じゃあ今度リベンジしましょうって言ってたんだけど2週間で早くもそれが叶うの面白いな。川行って、(磯丸だけど)イカとかウインナーとか網で焼いて、実質バーベキューみたいだった。あとプリティーシリーズミリしらアンソロやりたいんですよ〜という話をした。いきなりどうしたって思ったろうな…。 夕方もっかい川に行って、あまりにも楽しくて手つないでワーイとかした。えもの手が小さくて冷たくてびっくりした。
KADOKAWAに問い合わせメール送った。刊行中止してくださいとははっきり書かず(できないだろうと思った)、なんでこういうのを出そうと思ったのか経緯を知りたかった。それで質問を送った感じ。
12/5 これぜったい乾かないよなと思いながら朝洗濯物を干して出かけた。曇っていたし寒かった。昼にチバユウスケの訃報を知って驚いた。これがきのうえもと一緒にいるときに知ったらどうだったろう。明るい川べりで知ったら、真昼間の磯丸水産で知ったらどんなふうだったろう。コンビニでコーヒーを買って小袋成彬の「Night Out」を聴いた。今日はとても寒くて、外もずっと暗かった。むかしの友だち、ミッシェルを好きだった人たちの顔がつぎつぎ浮かんだ。なんかツイートではなにも言えなくてリツイートのカウンターがまわるのをじっと見ていた。ものすごい熱心なファンとかではないけどなんかこういっぱい思い出深い…みたいな距離感だからだと思う。いま小説のあれこれでやりとりしている人や現在進行形で作品を生み出している人、みんなひとり残らずいつかいなくなるのだ…とすごく当たり前のことを思った。夜になって、長いこと連絡をとっていなかった人からチバのこと悲しいねってメールがきていた。携帯電話のキャリアメール宛で、迷惑メールかと思った。そういやこの人のLINE知らないや。そうだねみたいなことをちょっと書いて送って、それ以上はべつにやりとりしたくない気がした。これを機に旧交をあたためようなんていうのはなんかこう格好悪いだろと思った。いやこれがめっちゃ好きな人からきた連絡だったらしっぽ振って返事送るんだろうけどさ…。洗濯物は厚手の靴下がやっぱり乾いていなかった。Mリーグを見ながらキムチ鍋を食べた。
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kennak · 2 days
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2024年3月17日(開催まで392日) あべのハルカス近鉄本店「2025大阪・関西万博オフィシャルストア」の映像観覧スペースにて、アンバサダー紹介の動画が流れ、ダウンタウンの名前と映像が流れるのを目にして驚いた。 2023年12月27日、週刊文春の記事に、ダウンタウンの松本人志氏が女性に性的行為を強要したと報道され、松本氏は、2024年1月8日に芸能活動を休止。これにより当然アンバサダーとしての活動も休止していると思っていたからだ。 その場で、大阪・関西万博公式ホームページでアンバサダー紹介のページを開くと、ダウンタウンの紹介とメッセージが掲載されていたが、オフィシャルストアで流れていた動画と、ダウンタウンの動画は「この動画は非公開です」と表記され全く観ることができない(万博協会からsnsでの使用禁止とのことなので、スクショ全体は掲載できず一部のみ)ぼくは、活動休止にともない動画を非公開にしていると思った。なのに、なぜ、オフシャルストアでは堂々と流しているのか?疑問に思い、万博協会に問い合わせをした。 3/17 アンバサダー紹介ページで、メインとダウンタウンの動画が非公開だった 3月18日 日本国際万博協会コンタクトセンターに電話 ナビダイヤルでの音声ガイダンスが流れ、その他お問い合わせの 5 は、20秒に10円(通話料定額プラン対象外)の有料。コロナ感染(当時2類相当)し、大阪市のコロナ相談ダイヤルへの問い合わせも20秒に10円で、高熱でぐったりした状態での電話で散々待たされたあげく検査できる病院は自分で探してほしいと言われ泣いていた母を思い出す。 コンタクトセンター受付から広報課へ電話を繋げてもらう。 【質問内���】 ①万博アンバサダーの松本人志さんのアンバサダーとしても活動は休止しているか? ②芸能活動が再開後は、アンバサダーとしても活動も復帰するのか? ③相方の浜田雅功さんも、アンバサダーの活動は休止しているのか? ④大阪・関西万博公式ホームページのアンバサダー紹介のページのダウンタウンが削除されていないのはなぜか? ⑤アンバサダー紹介のメインの動画とダウンタウンの動画だけが非公開になっているのはなぜか? ⑥日本国際万博協会のその他問い合わせの通話が有料なのはなぜか? この質問をした後、アンバサダー紹介のページのメイン動画とダウンタウン動画が再生できるようになる。 数日後、数回に分けて回答をもらう 【日本国際博覧会広報課の回答】 ①②③松本人志さんに関して、今後のアンバサダーの活動は特に予定されていない。協会として、活動を休止されている間、休止期間に関してはこちらの方からアンバサダー活動を依頼する予定はない。 これ以上のことが、現在裁判の方をされている事案になりますので、これ以上の回答は、協会からは差し控えさせていただいている現状。 現在裁判中ですので、結果がどうなったら再開するなどというのは、たらればの話になってしまいますので係争中につき一旦回答を差し控えさせていただく。 ④⑤アンバサダーの動画だけでなく、協会のホームページで一部の動画が、非公開となる現象が起こってしまっていたことに指摘されたことで気づき、非公開になってしまっていた動画を一律修正した。原因としては、3月4日時点から動画の担当が操作を誤り、非公開になってしまっていた。 ⑥音声ガイダンスで案内をすることによってスムーズにお問い合わせに対応できるためということで、ナビダイヤルを導入している。ナビダイヤルという制度自体が有料だという理由は、こちらの方の理由ではない。有料であることに違和感があるというのはご意見として受け止めさせていただく。 アンバサダー | EXPO 2025 大阪・関西万博公式Webサイト 2025年の万博、日本、大阪・関西で開催!テーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。 www.expo2025.or.jp 問い合わせ翌日から動画が再生されるうようになった、大阪関西・万博公式ホームページ|アンバサダー紹介(リンク貼り付けは、日本国際博覧会協会の許可を得ています) 公の行事であるにも関わらず、問い合わせ相談ダイヤルが有料であることや、裁判中との理由でさなざまな回答を差し控えている万博協会は、ホームページのアンバサダー紹介に松本人志の名前を残し、動画の再生が可能であるということは、現在活動中!との位置付けになってしまうのではないかと疑問が残る。 【ダウンタウン松本人志氏と週刊文春の記事から裁判までの時系列】 2017年3月27日、「2025年日本万国博覧会誘致委員会」の大阪誘致を盛り上げるの「2025年日本国際博覧会アンバサダー」にダウンタウンが就任。 2020年2月14日、「大阪・関西万博」の顔として万博の魅力を伝える「2025年日本万国博覧会アンバサダー」にダウンタウンが就任。今後、関連イベントや様々な広報、プロモーション活動に協力し、万博を盛り上げていく。 2023年12月27日発売の週刊文春の記事に、松本氏が女性に性的行為を強要した内容を掲載。(26日に文春オンラインに一部掲載) 同日、吉本興業が公式サイト上で、一部週刊誌報道について「当該事実は一切なく、本件記事は本件タレントの社会的評価を著しく低下させ、その名誉を棄損するものです」といった文書を発表し、法的処置を示唆。 2024年12月末のテレビ番組で、アサヒビールとサントリー、消費者金融大手アコムは松本氏が出演したテレビ番組で、スポンサーとして社名の表示を取りやめた。アサヒビールの松山一雄社長は「人権に関するわれわれの基本方針に照らし、最も適切な対応を取らないといかない」と説明。 2024年1月5日、松本氏が局長を務める、朝日放送「探偵!ナイトスクープ」23:17〜(2023年12月8日収録)が放送された。 2024年1月8日、松本人志氏は「芸能活動を継続すれば、さらに多くの関係者に多大な迷惑と負担をかける一方で、裁判との同時並行ではお笑いに全力を傾けることができなくなってしまう」として当面の間、芸能活動を休止すると発表。 2024年1月9日、林芳正官房長官は、記者会見で松本氏が2025年大阪・関西万博のアンバサダーを務めていることについて「報道は承知しています。事実関係を確認の上、万博アンバサダーへの任命を行なった博覧会協会において、適切に対応されるものと考えておりまして、わ��しくしからコメントすることは差し控えたいと思います。詳しくは経済産業省にお訊ねいただきたいと思っている」と述べた。 斎藤健経済産業大臣は、「突然の松本さんの発表でありますので、しっかり検討してお答えしたいなと思っております」と述べた。 吉村大阪府知事は、「事実無根で裁判で争う、裁判の期間中は芸能活動を休止されるということですから、その間はアンバサダーは当然、活動されない。休止になると思います」と自身の意見を述べた後、「博覧会協会等からは連絡は受けていない。博覧会協会と吉本興業との協議になるかと思う。博覧会協会からはまだ吉本とは話してませんという報告を受けていますので、正式に決まったものがあるわけではありません」と述べた。 2024年1月14日、フジテレビのバラエティー番組「ワイドナショー」に松本氏出演せず。 2024年1月18日、読売テレビよバラエティー番組「ダウンタウンDX」に松本氏出演せず。 2024年1月22日、松本氏が発行元の文藝春秋と編集長に対し、名誉毀損されたとして5億5000万円の損害賠償と訂正記事の掲載を求める訴訟を東京地裁に起こす 2024年1月24日、吉本興業は公式サイト上で、週刊誌報道等に対する当社の対応方針を発表。所属タレントらがかかわったとされる会合に参加された複数の女性が精神的苦痛を被っていたとされる旨の記事に接し、当社としては、真摯に対応するべき問題であると認識している。ガバナンス委員会から「当初の『当該事実は一切なく』との会社のコメントが世間の誤解を招き、何を指しているのか不明確で混乱を招いたように思う」との文書を発表。 2024年1月25日発売、週刊文春で元タレント女性の「実名・顔出しインタビュー」の記事を掲載。 2024年1月29日、2020年12月からアンバサダーとして「ダウンタウン」を起用していた回転ずしチェーンくら寿司が、活動中止を発表したことを受けた措置として別のCMに差し替え、ホームページ上からもアンバサダーとしての記載を削除したことが分かった。 2024年3月28日、ダウンタウンの松本人志氏が性的被害を受けた女性の証言を掲載した週刊文春の記事により、名誉を傷つけられたとして、損害賠償と記事の訂正を求めた起訴の第1回口頭弁論が東京地裁で行われた。文春側は請求棄却を求め、争う姿勢。松本人志氏は出廷しなかった。
大阪・関西万博 EXPO2025🔴🔵|日本中学生新聞
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amiya3 · 6 months
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まだ出てない新刊『令和ブルガリアヨーグルト』連続ドラマ化
※長いです おはようございます。はじめまして。「地味にスゴい!校閲ガール・河野悦子」の原作の小説を書いた人です。名前は宮木あや子といいます。宮本あや子ではなく、宮木あやこでもありません。木です。子です。いろんな小説を書いています。
三年ぶりの新刊『令和ブルガリアヨーグルト』予約がはじまっております。食品会社に勤める20代の人間とブルガリア菌のダブル主人公でお送りする、笑いあり涙は特にないが謎の感動はたぶんある、ジャンル分けするのを諦めてほしいハートウォーミングな感じの長編です。 それから 三年ぶりの新刊「令和ブルガリアヨーグルト」、出版前からどういうわけかドラマ化が決まってました。やったねー! テレビ東京水曜25時~、題名は「推しを召し上がれ~広報ガールのまろやかな日々~」、主演は鞘師里保さん! https://www.tv-tokyo.co.jp/oshimeshi/ 略称は「オシメシ」だそうです。まさかこの内容で○○ガール系の題名になるとは。 「校閲ガール」書いてたときは「私も○○ガール市場(ルビ:しじょう)に参入したい! 先達のガールたちに乗っかってドラマ化とかでボロ儲けしたい!!」という打算100%でしたが、此度のガールはまったくもって意図していませんでした。したがって今回はどじょう100%(二匹目)
原作者プロフィール 1976年 神奈川県生まれ 東京都在住 2006年「花宵道中」で第五回女による女のためのR-18文学賞受賞:デビュー 詳しくは上のほうにある「★」をクリックしてください。 ゆるキャン△に影響されて今年の八月にキャンプを始めました。
テレ東の深夜といえばもぐもぐドラマ。しかし原作はまったくもってもぐもぐしてません。かなり原作通りに脚本を作ってくださった感じがしますが、映像化ってぜったい「全く同じ」にはならないので、私の読者のみんなには今までの映像化と同じく、小説とは違う種類のエンターテイメントとしてお楽しみいただければ幸いです。脚本めっちゃ面白いです。 あと、この機会に各方面へお願いさせていただきたいこと。 今回のドラマは「乳酸菌を推すヒューマンビーイング」が主人公です。これまでも私は「推しがいる人間」が出て来るお話をいくつか書いています。その中のひとつが『婚外恋愛に似たもの』というアイドルファンの小説で、2018年にdTVでドラマ化されています。 が、最近dTVがなくなってしまい、あの名作ドラマが現在どの配信サイトでも観られなくなってしまいました。円盤も出ていません。親の欲目や自画自賛ではなく本当にこのドラマはみどころいっぱいの名作です。主演のオタクは麗しき栗山千明さん、今をときめくDa-iCEのおふたりや増子敦貴君も、推されるアイドル役で出ています。チカちゃん(あつきくん)マジ爆売れだよね……雅さんもきっと喜んでるわ。ここをご覧の関係者様、いらっしゃいましたらぜひ御社でお迎えのご検討を何卒お願いいたします。原作側の窓口は光文社です。
※ここから転載禁止※ ※以下の文章の一部およびぜんぶをどこにも転載しないでください。以下の文章をもとにした記事や動画を絶対に作成しないでください。※
公表されているキャストさんについて個人的なあれこれ
主演の鞘師さんについて ラッセ! めんつゆの国からようこそヨーグルトの国へ。 先日、豊洲のライブを拝見してきました。タレントとファンの信頼関係と双方の愛が溢れる素敵な現場で、余所のオタクながら見ていてすごく幸せな気持ちになりました。ありがとうございました。スマホライトの光の海、きっと綺麗だったでしょうね。私はその翌日幕張で似たようなことをしてきました。 テレビをほとんど観ない、芸能にすこぶる疎い私の薄い知識の中での鞘師さんは「BABYMETALのサポートですごいダンスを踊っていた子」でした。あとモモウメのラスクの歌と、やがて古田新太になる山田様の彼女、そして柚木麻子の推し。この原作でOKしてくださり本当にありがとうございます。 鞘師さんのファンの皆さま、原作者、ハロプロはほとんど判らなくて申し訳ないのですが、女子アイドル方面では細々とさくら学院が好きでした/です。当時はすぅちゃんと鞘師さんが同じスクール出身だとは知らず、サポートメンバーがほかのグループの子、というニュースにおおいに驚いた一人です。機会がありましたら原作の小説のほうもお手に取ってみてください。帯に鞘師さんのお写真が入ってます。あと、もし私の公開授業にいた父兄でハロ兼の方がいらっしゃったら、お手数ですが鞘師さんファンのお友達に私の説明(できれば良い印象を持ってもらえそうな)をお願いしたいです。ヲタ友の口伝が一番信頼してもらえると思うの。出身賞にR-18って入ってるし、映画で安達祐実さん脱がせた原作者でめっちゃ心配だと思うけど、手のひらの楽園という本は国語の試験や学習教材によく使われているんだよと(本当です)。そういう未成年向けのお話も書くんだよと。私の代わりに。弁明を。どうかお頼み申す。
明日海さんについて 宝塚の湖沼があるとしたら、私は離れた村落からその湖沼まで月に二回くらい水を汲みに行っている永遠のにわかです。 映像化していただく際、いつもダメモトで「私の夢の配役リスト」を出しています。好きな俳優を挙げるわけではなく、なんとなくこんな感じかなあ、と想像する容貌に近い役者さんのお名前を書くだけの熱量低めのものですが、此度の企画書のキャスト欄はほとんど空だったため、まあ今回もダメもとで出してみるかと、緑川役には現実的に依頼が可能そうな元宝塚の方のお名前を書きました。そしたらいろいろ飛び越えてすごいの来ちゃった……。なんか、鉄板焼き屋で私のお小遣いで食べられるせいいっぱいのお肉頼んだら、お店の手違いで松坂牛のシャトーブリアン出てきたみたいな感じで、「緑川は明日海りおさんです」って言われたときちょっと何を聞いたのか判んなくてリアクションできませんでした。いいの……!?! それ超高級なおにくだよ……!?! ファンの皆さま、よろしくお願いいたします。私は今までの推しが全員卒業後に芸能から離れており、今は直近の推しのお手伝いだった下級生さんを細々と応援しています。顔の造作ぜんぜん違うのに、ダンスも演技もお化粧も決めポーズの表情や首の角度も推しちゃんにそっくりで、スール制度(っていうのか?)すごいなと毎回感心しています。在団中のみりおさんの出演作ではハンナのお花屋さんが好きです。よろしければ原作本もお手に取ってみてください。帯には間に合いませんでしたが、書店にあるかもしれないPOPにはお名前を入れさせていただいております。
橋本さんについて 橋本さんにお願いしているとうかがったのがちょうどVIVANTが終わった直後くらいの時期で、え!?!?! あの製作費が民放最高額の超大作ドラマに出てた、「帝劇? 俺の別荘やで!」みたいな俳優さんに一人称が吾輩の微生物役頼んだの!?! 正気なの?!?! ってガクブルでしたがわりとノリノリでお引き受けくださったらしいという話を二人くらいあいだに挟んで聞きました。なんという懐深きイケメンタル。まことにありがとうございます。素晴らしきブルガリア菌20388株になる予感しかありません。楽しみにしてます!!! 余談ですが、企画書いただいた時点ではブルガリア菌はCGか声だけだと聞いていたため、夢の配役リストには少年役を得意とする若い女性声優さんのお名前を書きました。その後制作側で紆余曲折あったらしく、まさかの生身。しかも身長184㎝のアラ還イケオジプロフェッショナル。予想の斜め上にもほどがあるわ。ただ、この布陣になった以上橋本さんのファンにこそぜひ読んでほしいので、ファンの皆様は原作本をお手に取ってみたらそのままレジへ直行してください。橋本さんのお役がより愛しくなること、ドラマがより楽しくなること請け合いです。私が橋本さんのファンだったらぜったい「観る前に読んどいてよかった!」って思うと思う。発売日は11月29日です。何卒よろしくお願いいたします。
※※転載禁止ここまで※※
書籍に関する詳細は発売日近辺にまた書きます。見に来てください。 買い逃している人がいるかもしれないので再度のお知らせですが、小説「雨の塔」の続編が、今年の始めに出た「百合小説コレクションwiz」という百合アン��ロに載ってます。題名は「エリアンタス・ロバートソン」です。よろしくね! あと校閲ガールシリーズの文庫がまた何度か重版されてました。ありがとうございます。電子の売り上げがわからない+単行本の刷数を憶えてないので、大幅に少ない/多い可能性もありますが、たぶん現在20万部くらいです。頑張ったわね悦子……これから頑張るのよ由寿……
近況(キャンプ) 順調に月二回ペースでキャンプしてます。楽しいです。先日新しいテントとガスストーブとめっちゃあったかいと評判のダウンジャケットを買いました。今からそれらを使うためにキャンプへ行ってきます。PCやタブレットは持って行きません。スマホは持って行きますが老眼で指もパサパサでキャンプ場は寒いです。お察しください。木曜には戻ります。あと上のほうで書き忘れましたがご存じない方のためにベビメタはさくら学院の元重音部です。それでは行ってきます。
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rosysnow · 11 days
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火炎がはじけて
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 欲しくて、喉が渇いて、息が切れる。
 あなたに触れる。そんな夢を見る。何度も。あなたと恋に落ちる夢を見る。
 きっと叶わないんだ。それでも求めて、飢えて、潤いに包まれたいと願う。
 果肉みたいに咬みつきたい。シロップのように舐めたい。香り立つその肌の熱を、俺の熱でめちゃくちゃにしたい。
「にーちゃん、俺、今日もゆったんのとこだからなっ」
 牛乳をぶっかけたコーンフレークをがつがつ食らいながら、弟の光斗はそう言った。制服に着替えながら歯を磨き、さらに光斗が食べこぼしをやらないか見張る俺は、歯ブラシを含むまま「またかよ」と答える。
「いいだろー。にーちゃん待ってるだけなの、つまんないもん」
 俺は肩をすくめて、「勝手にしろ」と光斗に背を向ける。
 だって、やばい。顔が笑ってしまうのをこらえられない。
 単にそれだけだったのに、「にーちゃん、怒ったの?」と光斗は急に不安そうな声を出す。だから俺は、何だかんだ弟に甘い。「怒ってねえよ」と歯ブラシを吐き出してきちんと言うと、「よかった!」と光斗はすぐ笑顔になり、コーンフレークにラストスパートをかける。
 こないだ連休が過ぎて、高校生になった春は終わりかけている。早くも熱中症アラートが出る初夏だ。窓からの朝陽は、レーザーみたいに視覚を焼く。
 光斗は、俺が小六のときに生まれた弟だ。妊娠を聞かされたとき、性教育済みの俺は「え? とうさんとかあさん、今もやってんの?」と真っ先に思った。そんな複雑な吐き気も覚える中、光斗は誕生して、二歳になるまでは育休を取ったかあさんが面倒を見ていた。
 しかし、仕事というものは無情なものだ。これ以上育休するならいったん退職してくださいと、かあさんにお達しが来た。俺の親ものんきなタイプではないので、元から保活はしていたのだが、これがなかなか決まらない。
 光斗は人見知りなところがある。勇気を出して、同じ組の子に話しかける努力はするのだが、あとから「俺、もしかしてうざかったかもしれない」とか盛大に反省会を始める。「うざかったら一緒に遊ばないだろう」ととうさんが言っても、「みんな我慢してたかもしんないじゃん!」と泣き出すこじらせっぷりだ。
 だから、今の保育園に体験入園して、「ゆったん」こと早田勇多くんと光斗が見事に打ち解けられたときは、家族総出で喜んで入園希望を申し込んだ。空きがまわってきたのがこの春で、やっと光斗は楽しげに保育園に通うようになった。
 俺は俺で高校に進学したところだったが、それは二の次だった。両親は朝六時半には家を出て、電車で長距離通勤をしている。だから、光斗を起こし、食わせ、支度を手伝い、ちゃんと保育園の送迎バスに乗せるまでは、暗黙の了解で俺の仕事だった。
 高校に着くのは遅刻寸前だ。弟の面倒を見ていると言っても、生活指導の先公はいい顔をしない。どこから聞きつけるのか、俺のその弁解を知って、女子には「言い訳がブラコンだよねー」とか言われている。分かってくれるのは、男友達だけだ。
 でも、いいんだ。同クラの女子連中なんか、俺も興味はない。俺には好きな人がいる。
 保育園は十五時で終わるが、家庭の都合がある子供たちは、夜まで預かってもらえる。最初、光斗には保育園に残ってもらい、俺が放課後に連れ帰る予定だった。ところが、光斗愛しのゆったんは、十五時にゆったんママが迎えに来て帰ってしまうのだ。
 ゆったんが去ったあとの光斗は、真っ白な灰らしい。「にーちゃん、学校辞めて迎えに来いよ!」と光斗は家で半泣きになって、わがままを言い出しはじめていた。
 そのことを保育士さんに聞いたゆったんママが、「光斗くんのご家族さえよければ」と俺の放課後まで光斗を預かることを申し出た。もちろん恐縮すぎる話で、両親は気持ちには感謝して断ろうとしたが、「勇多も光斗くんを置いて帰るのが心配そうなので」とゆったんママは言い添えてくれた。
 かくして、光斗はほぼ毎日ゆったん宅にお邪魔して、やっと機嫌を直した。ゆったんの家が都合悪いときは、遠慮なく光斗を置いていってくださいとは伝えてある。だから、たまに保育園に迎えにいくこともあるが、基本的には俺はゆったんの家に光斗を迎えにいっていた。
 ゆったんママと初めて顔を合わせたときは、地味だな、と思った。目を引く美人ではない。長い髪は黒く、眼鏡もかけている。高校生の俺にとっては、子持ちの時点で若さすら感じない。
 俺が迎えに来ても、光斗はおとなしく帰るわけではない。ゆったんと長々遊び、そのあいだ、俺は一軒家の玄関先でゆったんママと世間話をしている。いい加減遅いと、俺は家に上がらせてもらって、子供部屋から光斗を強制連行する。
 その日も、光斗はなかなか子供部屋から出てこなかった。夕陽が射してくるのを合図に、「遅いっすね」と俺が言うと、ゆったんママは苦笑して「連れてきてあげてください」と俺を家に通す。俺はスニーカーを脱いで、二階の子供部屋に向かった。
 ため息をついて、少し茶色を入れた髪をかきむしり、今日はどう言って引っ張るかな、とドアの前で思案した。そのとき、不意に「みっちゃん」とゆったんが光斗に話しかける声が聞こえてきた。
「みっちゃんは、自分でおまた触ったりする?」
 俺は動きを止め、板張りのドアを見た。
「んー、ちんちん触るってこと?」
「分かんないけど……」
「にーちゃんは触ってるときがあるな」
 何この弟、ちょい待て、それ以上言わんでくれ。
「ほんと?」
 何で食いつくんだよゆったん、もうやめてくれ。
「やっぱり、大人は自分のおまた触るのかなあ」
「ゆったん触るの?」
「僕は触んない……だって、おしっこするとこだもん」
「俺もそう思うからあんまり触らない。洗うだけ」
「そうだよね。でもね、ママは自分のおまた触ってるの。眠ってるパパの隣で──」
 俺は目を開き、とっさに、その先を聞く前に、「おい、光斗っ」と俺はドアに向かって声をあげた。
「帰るぞっ。その……もう、暗いしっ」
「えー……」とか言う光斗の声が聞こえたが、「早くしろっ」と俺は乱暴に言う。
 やばい。やばいやばいやばい。
 頭の中が暴れるみたいにそう思っていると、ちょっと不安そうな顔になった光斗が顔を出した。
「にーちゃん──」
「お、怒ってねえよっ。腹減ったしさ。遅いと、かあさんが先に帰ってくるかもしんねえし。あ、ゆったん、今日もありがとな」
 細身で背の高いゆったんはこくんとして、「見送るね」と立ち上がった。ゆったんが隣に来ると、「行こっ」と光斗ははしゃいだ顔になって、ふたりは一階に降りていく。
 ふーっと息をついて、ばくばくと腫れ上がる心臓を抑え、俺も一階に降りた。子供たちが靴を履いている玄関に、足を向ける。
「あ、克斗くん。ごめんなさい、今日も遅くしちゃって」
 ゆったんママが普通に話しかけてくる。俺は顔をあげられないけど、「え……っ」とぎこちない声は出す。
「あ、『暗いし』って��ってるの、ここまで聞こえて」
「……あ、いや。すみません」
「ううん、本当に暗くなっちゃったもんね。よかったら、私が車で送ろうか」
「そんな……ぜんぜん、大丈夫っす」
 今まで何とも思わず、聞き流していたゆったんママの声が、急に艶やかな大人の女性の声だと気づく。視線の先が定まらない。せわしなくまばたきをしてしまう。「克斗くん?」とゆったんママの声が近づいて、俺はびくんと顔をあげてしまう。
「どうしたの?」
 あ……けっこう、肌、綺麗じゃん。すっぴんでその肌なら、化粧を覚えてきた女子連中より、ずっといいかも。黒髪も腰がありそうだから、指ですくったらさらさらしてんのかな。唇だけさっと色が乗せられて、桃色がうるうるしている。そして、吸いこんでしまいそうな黒い瞳は、無垢なくらいに澄んでいる、のに──
 ……この人、自分でしてるんだ。
「あ……の、」
「うん?」
「名前……」
「え?」
「あ、いや、そういや俺、ゆったんママって呼んでて、名前知らないなって」
「ああ、そんな……ゆったんママでいいですよ」
「でも」
 すがりつくみたいに、彼女を見てしまう。俺のそんな瞳を受けて、彼女の瞳も揺れる。ややとまどったのち、「咲花です」と彼女ははにかんで答えてくれた。
「咲花……さん」
「呼びにくいでしょう? ゆったんママでいいですから」
 そう言って咲花さんが微笑んだとき、「靴履いたよっ」と光斗の声が割って入った。「僕も!」とゆったんも言い、「勇多は履かなくていいでしょー」と咲花さんはあきれたように咲う。
「にーちゃん、帰ろっ。俺も腹減った!」
「お……おう。そうだな」
 俺は動作がぎすぎすしないように、スニーカーを履く。「明日もおいでね」と咲花さんが光斗の頭を撫ででいる。
 白いすらりとした指。あー、どんな味がするんだろ。
 無意識にそう思って、俺は慌てて目をそらした。「じゃあ、失礼します」と頭を下げて、咲花さんの眼鏡の奥まで直視できないまま、俺はゆったん宅をあとにした。
 ──その夜、俺は咲花さんを想って、した。何度も。口元から咲花さんの名前がこぼれた。返事なんかない。それでも、誰かの──求める相手の名前を口にしながらすると、手の中に吐く瞬間、たまらなく気持ちよかった。
 ダメだ。バカみてえ。ガキの話を盗み聞きしたのが切っかけとかマジでアホか。
 でも、俺は一気にあの人が欲しくなった。自分でしなくても、俺がなぐさめるのにとか思ってしまう。あの人と恋に落ちれば叶うなら、すべてから奪って、俺の腕の中にさらいたくなる。
 そして、自分のシーツに熱い吐息をこすりつけて、俺はまた自分の右手でなぐさめる。
 咲花さんに報われぬ恋をするまま、梅雨は過ぎて夏が来た。夏休みは自由登園になる。「おにーちゃんとおうちで過ごせるね」とかあさんが言うと、光斗はびっくりした顔をして、「俺、ゆったんと遊ぶから保育園行くよ!」と当然のように答えた。「振られたな」ととうさんが笑って、「うっせ」と俺は吐き捨てつつ、じゃあ夏休みも咲花さんに会えるんだ、と内心浮かれた。
 が、よく考えたら、俺は夏休みにはもちろん学校を休むので、十五時に光斗を迎えにいけるのだった。咲花さんとは、保育園で立ち話ぐらいはするが、ロミジュリみたいに光斗とゆったんを引き離すのが主な仕事だった。
 二学期が始まり、ようやく元通りの毎日になった。俺はもう咲花さんの前でぎこちなくなったりはしなかったけど、つい照れて目を伏せたり、優しい言葉に頬が染まったり、こめかみに響くほど鼓動が脈打ったりしてしまう。どんどん咲花さんのことが好きになっていく。その手に手を伸ばして、指を絡めたくなる。
 ゆっくり、日が短くなっていく。夕暮れが早くなる。もっと咲花さんといたいのに。俺は焦がれて苦しい胸に息を吐きながら、光斗と家に帰る。
「──克斗、明日どうしても仕事で残らなきゃいけなくてね。おとうさんも遅いだろうし、好きな出前でも取ってくれる?」
 九月が終わりかけた夜、風呂上がりの俺をつかまえて、かあさんが申し訳なさそうにそう言った。俺は握らされた紙幣を見て、「んー、了解」と深く考えずにうなずいた。翌朝、光斗にそれを言うと、「ピザ食いたい!」とのリクエストも承った。ピザは確かに悪くない、とか俺も思っていたのたけど──
「それなら、うちで食べていきなよ」
 例によってゆったん宅に光斗を迎えにいき、世間話の中で今夜は出前だというと、咲花さんは当たり前のように言った。
「え、でも」
「今からでも、買い足し行けば間に合うから」
「いや、けど、かあさんに金もらっちゃったし──」
「気になるなら返せばいいし、何なら、克斗くんがもらっちゃってもいいんじゃないかな」
 悪戯っぽく咲花さんが咲って、「そ、そうなのかな」と俺も現金ながら揺らいでしまう。そんな俺に、「もらっちゃえ」と咲花さんが少し俺の耳元に近づいてささやいた。
「私、ちゃんと秘密にするから」
 俺は咲花さんを見た。咲花さんはすぐ身を離し、「じゃあ、急いで買い物行かないと」と言った。
「俺、せめて荷物持ちますよ」
「ありがとう。でも、子供たちがいるから。家にいてくれると安心かな」
「あ、そっか。そうっすね……」
 別に寂しそうに言ったつもりはないのだが、咲花さんにはそう見えたのだろうか。少し考えたのち、「じゃあ、みんなで買い物行こうか」と咲花さんは提案してくれた。俺はぱっと顔をあげて、つい笑んでしまいながらうなずく。すると咲花さんもおっとり微笑してくれて、また、俺の中がちりちりと焦がされる。
 そんなわけで、俺と咲花さん、光斗とゆったんで近所のスーパーに行った。光斗とゆったんは、一緒にお菓子を選べるのがそうとう嬉しかったようで、はしゃいでいた。そんな子供たちを、咲花さんは愛おしそうに見つめている。
 子供たちのリクエストで、夕食はチーズハンバーグに切り替わり、結局買い足しでなく一から食材を買った。帰り道、俺は宣言通り荷物を持たせてもらった。咲花さんは遠慮しようとしたけど、ちょっと強引に俺がエコバッグを奪うと、「ごめんね」と言いつつ任せてくれた。
 秋の夕暮れが景色を染めていた。一軒家が並ぶ住宅街に、茜色が透けて映っている。空は高く、沈みゆく太陽が滲ませるオレンジにしっとり彩られて、明日も晴天のようだった。
 道端で遊んでいた小学生は、夕飯の匂いや灯った明かりに気づいて、手を振りあって家に帰っていく。すうっと抜けていく風は、すっかり涼しい。
 俺は隣を歩く咲花さんをちらちら見た。眼鏡のレンズに触れそうな長い睫毛、柔らかそうな頬やしなやかな首。高校生の俺には若くないなんて前は思っていたけど、やっぱり子供ひとり生んだだけだから、まだ腰も綺麗にくびれている。
 俺の視線に気づいたのかどうか、咲花さんはこちらを見て微笑む。夕陽に蕩けそうな、優しい笑顔だ。俺は切ないくらいにぱちぱち灯る心に、つい照れたような笑みになってしまう。
 家に到着すると、咲花さんはすぐキッチンに立った。「手伝いましょうか」と料理ができるわけでもないのに言ったら、「大丈夫、子供たちを見てて」と咲花さんは俺にリビングにうながした。
 光斗とゆったんは、DVDでアニメの劇場版を観始めていた。俺も幼い頃は夢中になったアニメだ。そんなふうにきらきらした目でこのアニメを観ていたのに、いつから観なくなったっけ。
 じゅーっというハンバーグの焼ける音と、そのおいしそうな匂いがただよってくる。さすがに俺も盛りつけくらいは手伝えるので、キッチンに立った。チーズハンバーグ、ほかほかのライス、マカロニサラダとコーンスープ。子供たちはちょうどアニメを観終わり、歓声を上げてダイニングのテーブルで待機に入った。
 テーブルに並べた料理は、俺と光斗とゆったん、三人で食べはじめた。「咲花さんはいいんですか?」と気になって問うと、「旦那と食べるから」と返され、俺の心にはちくりと影が射した。
 いや、でも、好きな人の手料理を食えるのは幸せなことだよな。そう思って、とろりとハンバーグからあふれるチーズをフォークですくっていると、玄関のほうで物音がした。咲花さんはすぐそちらに行き、もしや、と俺が緊張すると、現れたのはビジネススーツの男──「パパ」とゆったんがその男を呼んだ。ということは、やっぱり咲花さんの旦那か。
 旦那は真っ先に俺を見た。俺は頭を下げ、「すみません、お邪魔してます」と月並みに言い、「ゆったんパパに挨拶しろ」と光斗にも「こんばんは!」と言わせた。「勇多のお友達と、そのおにいさんなの」と咲花さんが言うと、旦那はそちらには「そうか」とそっけなかったが、「ゆっくりしていってね」と俺と光斗には笑顔で言って、ゆったんの頭も撫でた。
「あなたも勇多たちと食べる?」
「いや、食ってきたから」
「えっ、……ごめんなさい、夕飯いらないって連絡もらってたかな」
「あー……どうだったかな。ばたばたして、してなかったかもしれない」
「……そう。じゃあ、私、この子たちと食べようかな」
「ああ、そうしろ。俺は風呂に入ってくる」
 ビジネスバッグを置いた旦那は、ネクタイを緩めながらリビングを立ち去っていった。元気に振る舞っていた咲花さんが、一瞬、哀しそうに視線を伏せる。
 ああ、あいつが好きなんだ。そうだよな。気持ちが冷めてたら、そんな顔はしない。ましてや、寝てる隣でみずからなぐさめるなんて──
 よく分かっていても、それ以来、俺は光斗を迎えにいったとき、世間話の中で積極的に咲花さんを褒めたり励ましたりした。咲花さんが、そういう言葉を言ってほしい相手は俺じゃない。知っていたけど、俺は咲花さんをせめて言葉で癒やしたいと思った。
 玄関に橙色が映り、夕陽が射す。相変わらず、それがお別れの合図だ。咲花さんとゆったんに手を振り、俺と光斗は家路につく。
 俺に手を引かれながら、「何か、帰る時間早いよ」と光斗はむくれる。「これから日が短くなるからなー」と俺は雑に説明する。俺だって咲花さんと話す時間が減るの寂しいんだよ、とは言わない。
「ねー、にーちゃん」
「んー?」
「ゆったんのパパとママ、昨日喧嘩してたんだって」
「えっ」
「おっきい声が怖くて、ゆったん部屋で泣いてたんだって。そしたらパパが来て、『今度、違うママに会わないか』って言われたって」
「は……?」
「ゆったん、意味が分からなくて泣いてて、そしたらママが来てまた喧嘩してたって」
「……そう、か」
「ゆったんのママは、ゆったんのママしかいないよね? 『違うママ』って何? 俺、分かんなくて。にーちゃんには訊いてもいいよって、ゆったん言ってたから」
 俺は口をつぐむしかなかった。月が浮かぶ夜道に、ふたりぶんの足音だけ残る。「にーちゃん」と答えをせがまれたが、「俺も分かんねえよ」と言うと、光斗はただ不安そうな表情になった。
 ……あの男、ほかに女いるのか。ぼんやりそう思って、とっさに瞳に怒りが揺らめいた。が、それはすぐに鎮まった。
 だったら、俺が咲花さんを奪えばいい。咲花さんの孤独の隙間に入って、そこにひそみ、あの熟した唇を奪うのだ。
 そうしたら、あの唇はどんな味がするのだろう。そう思っただけで、妄想がはちきれそうになる。欲しい。どうしても欲しい。ぱちぱちと弱く灯っていった欲望が、ばちばちと強い火炎になっていく。
 咲花さんが欲しくて気がふれそうになる。抱きしめたい。キスしたい。つらぬいて俺のものにしたい。
 だが、どんな事実があっても、俺と咲花さんの距離は一向に縮まらなかった。俺は見ているだけだった。不意に苦しそうにうつむく咲花さんを、見ているだけ。
 やっと残暑が身をひそめた十月半ば、その日も俺は、玄関先で咲花さんととりとめなく世間話をしていた。今日も今日とて、光斗が二階から降りてくるのは遅い。
 ふと会話が沈黙になり、俺は咲花さんを見た。
「なあに?」
 何事もないみたいに、咲花さんは笑みを作る。俺には、そんな無理はしなくていいのに。
「何でも……ないっす」
 少し声がかすれた俺を、咲花さんは見つめる。
 抱きしめたい。咬みつきたい。奥まで突き上げたい。俺があなたを満たしたい。そして、その心をあんな旦那からさらってやるんだ。
 バターみたいに柔らかそうな肌と、蕩けるほどに肌を重ねたい。水蜜のように瑞々しい肌に歯を立て、俺の痕跡を残したい。
 食べたいんだ、俺はあなたを食べてしまいたい。
 想いがどんどん強い火炎になって、意識も心情も視界も焦がされてしまう。
「……光斗、遅いっすね」
 かすかなため息と刹那のまばたきで、気だるくなりそうなめまいをはらうと、俺はそう言った。
「そう、だね」
「ちょっと、呼んできます」
「うん」
「失礼します」と断って家に上がった。咲花さんと、顔を合わせられない。こんな、泣きそうに恋に愁えた目。そのまま階段を向かうと、不意に、咲花さんが俺の名前を呼んだ。
 俺は足を止め、咲花さんを振り返る。
「まだ、待って」
「えっ?」
「まだなの」
 俺はきょとんとした。けれど、咲花さんの瞳に宿るものに気づいて、はっと息を飲む。
 ──俺と同じ、恋に愁えた潤み。
 思わず、玄関に駆け戻っていた。腕を伸ばす。咲花さんの腰をつかまえる。強く引き寄せ、ひと息にキス。
 果実を貪るようなキス。壁に抑えつけ、立ったまま行為に至ってしまいそうなキス。
 でも、咲花さんはそうなる前に俺と軆を離した。
「まだよ」
 頭の中が、甘い発熱にくらくらする。まだ? まだってことは、いつか俺は許されるのか? その皮膚をちぎるみたいに咬んで、彼女に深く深く届けることができるのか?
 引き攣った息がこぼれる。「我慢できない」と口走っていた。自分でも驚く、低い男の声だった。でも咲花さんは、「まだ見ていて」と意地悪を言う。
「今は、ダメ」
 ああもう。そんな優しい声で言わないでくれよ。俺は言うことを聞くしかないじゃないか。
 そのときだった。階段を駆け下りてくる足音に、「にーちゃん、帰ろーっ」と光斗の声が重なった。我に返った俺は、はたとそちらを見て「お、おう」と何とか自然を取りつくろう。
「え、と……じゃあ、失礼しました」
 スニーカーを履き直した俺が言うと、何もなかったみたいに咲花さんは笑顔を作る。「また明日ね」と言ったゆったんに、「うんっ」と光斗は笑顔で答えている。
 緩やかに暗くなる夕暮れの中で、咲花さんは微笑んでいた。ちゃんと言うこと聞けるかな、と思った。我慢なんて、本当にできるのか? だって、火炎がはじけて止まらないんだよ。
 あなたと恋に落ちたい。獣みたいに皮膚に歯を立てて、果汁を飲み干して潤いたい。俺はからからだ。飢えて、渇いて、おかしくなりそうだ。
 あなたもそうなんだって分かった。だったら、俺たちのやることはひとつじゃないか。
 夕陽が射しこむ部屋で、熟れたあなたはオレンジ色で。俺はきつく抱きしめて、俺はその果肉を食べる。誰よりも味わって食べるよ。この火炎をぶつけて、焦がれるような想いを思い知らせ、あなたの濃い蜜をこくんと飲みこむ。
 まだ待って──そう言うなら、ぎりぎりまでこらえるけど、待つほど俺が獣になるのは分かるよな? だから、あんまり待たせないでくれ。焦らさないでくれよ。俺はあなたの心を、軆を、優しく奪いたい。
 あるいは、あなたは獣になった俺にめちゃくちゃにされたいのだろうか。だとしたら、俺は──
「にーちゃん」
 光斗が、歩きながら何も言わない俺を手を引っ張る。心配性な弟に、「怒ってねえから」と俺は苦笑していつも通り言う。
 マンションの群衆に入り、もうすぐ家に着く。吐息が疼く。呼吸ができないほど。
 熟れきった心と軆を交わし、恋に落ちていく。ずっと夢に見ていた。あなたと恋に落ちる夢を見ていた。いつのまにか馨しい夢は目の前にあり、俺の理性は、爆発して壊れてしまいそうだ。
 欲望の火炎がはじける。あなたを求めるその熱に、俺の頭はもう狂ってしまう。
 立ち並ぶマンションの合間に月の光を見つけた。その輪郭は、燃えているみたいに、あるいは潮騒みたいに、ざわめいて見えた。
 FIN
【SPECIAL THANKS】 メロウ/杉野淳子 『成長痛』収録
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chaukachawan · 13 days
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こんちゃ、あろハムです
つい1年前の今頃は演劇のえの字も頭になかったのに偶然が重なって今では舞台に立って新入生を演劇に勧誘している。人生って本当に不思議なもんですねえ〜。さて、本題の役者紹介ですが、あれ?独断と偏見シリーズ流行ってるの、、、?結構色々考えたのですが皆面白いのを書いてくれてるのでこれまでふざけてた分今回くらいは自分が感じていることを素直に書いてみるのも良いのかも知れませんね。たまには、ね。さ、前置きはこれくらいにして、耳の穴かっぽじいて聞いて下さい。
園堂香莉(夢の住人α)
本当、器用な役者さんなんだなと今公演特に感じました。今回の3役とも全く性質が違うのに飄々とこなしてしまうなぽりが羨ましいです。実は稽古の時エレベーターガールのなぽりが好きすぎて気付かぬうちにガン見していたことは墓場まで持っていきます。エレガのマイムいつの間にあんな上手くなったの?5月にあるvaundyのライブ、どうだったかまた感���言いますね。
水琴冬雪(東雲)
私の演劇を好きになるキッカケを作ってくれた先輩なので、今公演でやっと役者として同じ舞台に立てるのが凄く嬉しかったです。役者として理想的すぎる発声と滑舌を持っているので演技しているところを見て自分なりにもこそっと真似してみますがまあー近づけないですよね。いつか背中が見える日が来れば良いな。あ、噛んで落ち込んでるベガさんも素敵ですよ。
緒田舞里(二宮光)
ちゃうかの大量の仕事をやりながら主役するってどんな生活、精神力してるんですか?絶対疲れてるはずなのに演技中全然そんな姿を見せないのは何故ですか?まりおさんの声の震わせ方、表情、目線の使い方がめっちゃ好きです。みんなの魅力を引き出すキャスパ、素敵すぎました。とにかくお疲れ様でした。ゆっくり休んでください。
たぴおか太郎(弁護士)
ちゃうかをイメージすると大体一番最初になすかさんが出て来ます。(withちいかわTシャツ)異議なし、毎回幕裏で笑っていました。あのなすかさんの通る声だからこそ6発6中でウケたのだと思います。オムニからお世話になっているのでなすかさんに褒められると尻尾振って喜んじゃいます。仕込み週になるとほぼ毎日全体LINEで謝ってるなすかさんが大好きです。
肆桜逸(検察官)
唯一の学科の先輩です。体験稽古でめっちゃ優しく話しかけて下さって、それが無ければ私はちゃうかに入ってなかったかもしれません。重い物持ってる時とか仕込みの時とか一番皆に声かけしてくれている優しい先輩です。オムニの時から思っていたのですが、ボケ寄りの役をやってるスチルさんめっちゃ好きです。あと、今公演の場転で行き詰まった時すぐ解決策を出してくれるのがすっごく頼もしかったです。でもキャスパのカウントを勘違いしていて呆然としていたスチルさんもなかなか良かったですよ。
帝京魂(深山登)
今公演で1番関わりがあった役者です。こんの爆発力のある演技を間近で見てみたいなあとは前々から��っていたのでそれが叶って嬉しかったです。演技している時の表情とか目つきが「入っている」感じがして役者として悔しかったです。あんな素晴らしい演技をするもんだから、私の存在感が消える!負けたく無い!と思って必死に練習しました。あと、この前サッカーマシンガントークしてごめんなさい。でもあれは聞いてきたこんが悪い。
縦縞コリー(市原優)
2公演続けての主役、本当にお疲れ様でした。こりの演技を見てると「ああ〜主役だなあ〜」とひしひし感じます。主人公、という言葉がお似合いです。新入生が入ってきても変わらず主演の座に立ち続けて下さい。恐らくこりは自分の中でこう演じたいとイメージしたものをそのまま演じることができる役者さんなんだろうなと勝手に思っています。凄いなああ。私もそうなりたい。線形なんてものも簡単に攻略できるんだろうなあ。
大福小餅(裁判長)
本当に、本当に頑張ったよね。舞監としても、役者としてもめちゃくちゃ頑張ってた。ここは手を抜いてもいいかな、こんくらいで良いかみたいなことを絶対にしない。キャスパも夜遅くまで残って、周りもほとんど帰ってるのに、すごく疲れてそうだったのに、「私出来てないからまだやりたい」って言ってたこふくの顔が忘れられません。こふくを傷付けるような人は私が絶対に許しません。みんなでこの可愛く勇ましい舞監をこれからも全力で支えていきましょう。
苔丸(村上)
器用すぎる。役者としても裏方としても。かっこいいと可愛いを両方バランス良く兼ね備えた役者さん。毎公演本当見事に違う役を演じていて、稽古初日どんな演技をしてくれるのか楽しみでした。色んな役をやってみたいとは思っても実際にやるのはめちゃくちゃ難しいし、苔丸にそういう色んな幅の役が任されるのは恐らくこれまでの演出全員「苔丸なら出来る」と大きな信頼を寄せているからなんでしょう。今公演、役の相談にも乗ってくれてありがとう。役者としても人としてもすごく信頼しています。
岡崎仁美(七瀬マイコ)
先輩としての頼もしさもあるのにたまに同期と勘違いしてしまうような可愛さを持っている方です。今公演の役、恐らくカヌレさんじゃ無いとあんなあどけない無垢な少女にはならなかったでしょう。カヌレさんじゃ無かったら誰がやってたんだろ。想像つかない。立て看、良すぎです。めちゃくちゃ好き。あれに顔はめて写真撮れなかったのが心残り、、、。次もまた看板作ってくれますよね?
衿君(夢の住人β)
実はちゃうかイチオシの役者です。公演ごとの私の推しキャラは大体エリックがやってます。普段は割と大人しめ(周りがうるさい)なのに皆をツボらせたときのウケ方は間違いなくちゃうかイチだと思う。静と動の演じ分けがめっちゃ上手い。だから人の注意が飽きることなくエリックに注がれるんだと思う。ラジパ、後ろでやってたから一回も見れ無かったけど写真で見てビックリしました。あんな笑顔してたんですね。あの写真は今公演1番のお気に入りです。
海泥波波美(夢の住人γ)
この人は何にも考えてなさそうに見えて(失礼)人の観察力がすごいなと思います。だから適当に言っているように思える発言でも実はそのおかげでちゃうかの空気は澱みなく流れてるんだと思う。今公演のあさぎの不気味なシーンちゃんとめちゃくちゃ不気味で大好きです。あの笑い方、良いですよねえええ。あそこで空気がひゅんっと変わる感じが大好き。楽ステのアドリブめっちゃ面白かった。回転扉が回らなくなって焦ってる時のあさぎの顔が忘れられません。
七枚目(郷田)
マキマさーん!チェンソーマン見たことないけどマキマさんだー!郷田さん好きぃいい!私も郷田さんに肩揉んでもらいたいよーー!ぜーんぜん怖くないよ!って言って欲しいよおお!って感じでみそかの演技は脳死しちゃうくらい好きです。通しの時とかずっと周りでウロウロしててごめんね。みそかの優しさと強さを兼ね備えた声が大好き。毎回言ってるけど。一生役者していて下さい。
ミル鍋(施設長)
相変わらず動きの付け方が上手すぎる。実は今公演からゆにの動きをパクってます。というか、ここ動きどうしようって思ったらゆにならどうするかなとイメージしてからその動きを真似してます。バレて、、無いよね!?多分まだ言われたことないから大丈夫。今回も動きに関することでゆにに相談させてもらったら、良いアイデアを即座に言ってくれました。流石です。吹田で一緒に練習したの楽しかったね。またやろう。製図なんてくそくらえ。
西峰ケイ(八戸)
面白すぎです。らびの面白さがフル発揮出来る役を見れてめっちゃ良かった。あの漫才、本当に驚きました。内容もさることながらテンポ感、間、動きの付け方、完成度が凄すぎてちゃんと面白かったし、あんだけお客さんを笑わせるの普通じゃないよ。ずっと練習してたもんね。なのに、そこだけじゃない。二宮と八戸のあの2人のシーン、周りからも散々言われたと思うけど本当に良かった。2人とも演技してるようには思えない空気感だった。あのシーンが今公演で1番のお気に入りです。
あろハム権左衛門(黒川)
キャラメルメル
白子(演出補佐)
誰よりも演劇への想いが熱く、そして演技指導をする時の「こんな感じ」が、レベル高すぎる生粋の演劇サイボーグ。役のことで相談した際、わざわざ私の役の解釈を色分けした台本を作ってくれた。あれは本当に助かりました。白子には前公演も今公演も助けられてばかりです。次の公演は役者として出てくれるのでしょうか?楽しみにしています。あ、授業の方も演劇と一緒にちゃんと頑張りましょうね。
近未来ミイラ・唯端楽生(演出・脚本)
もう散々褒めたしいっか。嘘です。褒め足りません。メガホン持ってスクランブル交差点のど真ん中で「俺は天才なんだぞおおおお!」って言ってもお釣り帰ってくるくらい天才です。ミイラの脚本は、こんな感じのストーリーを描きたいからこのキャラを作る、じゃなくてこのキャラの人生、生き様を描こうとして気づいたらストーリーが出来ていたって感じがします。付け足しのキャラクターがいない。ひとつのキャラクターがいなくなっちゃうだけでもストーリーが壊れてしまうような繊細で美しい作品。黒川の解釈を聞いたらめちゃくちゃ長文ですっごく分かりやすい表現で説明してくれたとき感動しました。ひとつひとつのキャラクターにこんな細かい想いが込められているとは思ってなかったです。出来れば他の人のアドバイスとか指摘とか一切聞く耳持たずにみいらの感じたこと、書きたいことをそのまま書き続けて欲しい。演劇のルール、文学のルールとかにとらわれない自由な作品をこれからもずっと描き続けて欲しいなあと勝手に思ってます。
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