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#めぐり逢わせのお弁当
gregor-samsung · 1 year
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The Lunchbox (Ritesh Batra  - 2013)
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innocent-3 · 24 days
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弁明書(塩谷立)
自由民主党 党紀委員長 逢沢一郎殿
弁明書                            令和6年4月4日    衆議院議員 塩谷 立
 清和政策研究会を巡る問題につき、国民の皆様、党員・党所属議員の皆様に多大なるご迷惑とご心配をお掛けし、民主政治の要諦である国民の信頼を損ねたことは慚愧に堪えず、心よりお詫び申し上げます。党紀委員会の処分審査に先立ち、弁明の機会を頂けましたことに感謝申し上げ、以下の通り私の弁明を述べさせて頂きます。
1.事実関係の認識・認定
 事件発覚後、検察の捜査、記者会見、党の聴取、衆議院政治倫理審査会等を通じて、私が認識する限りの事実を正直に申し上げてきました。この言葉に嘘偽りはありません。しかしながら野党やマスコミから「虚偽だ。隠している。説明責任を果たしていない」等と正鵠を失する発言がなされています。党には、このような声に惑わされることなく、事実を事実として正確に認定して頂くことが処分の前提だと思います。事実認定につき党がどのようなプロセスを経てどのような結論を出されたのか、当事者には何の説明もないままに、報道によれば私には「離党勧告」という厳罰、さらには清和研の多くの同志達にも重い処分が示されようとしています。処分における公平かつ透明性のある基準・理由は不可欠であり、地元支援者に説明責任を果たすためにも明確な開示を求めます。
2.自らの関与について
 還付は、派閥のパーティーを利用して所属議員が政治資金を調達する手段として認識していましたが、私自身、不記載については全く関知せず、昨年の事件発覚の際初めて知りました。従って、還付や不記載を画策したり、主導したりしたことはありません。
 令和4年4月に安倍晋三会長より現金による還付は透明性に問題があるとして還付を中止する、との指示がありました。これに対して、パーティー券売上を自らの政治活動費として予定していた議員より還付を希望する声が多く上がり、安倍会長も参議院選後に改めて検討する考えだったと思います。しかし7月に安倍会長が突然逝去され、派内は大変なショックで混乱し、会長はじめ幹部役員体制も整わないまま今後の様々な問題を協議する中で、還付を希望する声���対応して従来通りの還付はやむを得ないとの流れになりました。決して安倍会長の意思をないがしろにしたものではなく、窮余の対応でした。収支報告書への不記載については、4月、8月の打合せ時に全く説明がなく、派として事務的に適切な運用がされているものとばかり思っていました。還付自体は政治団体間の寄附として適法であるとの認識であったことから、私自身、違法あるいは不当な処理をしているとの認識はおよそ有していませんでした。不記載に気付けなかったこと、気付けなかったゆえに不記載を止められなかったことへの批判は甘んじて受け入れます。しかし、不記載に気付きながら放置してきたわけでは決してありません。
 報道によれば、私への処分は清和研のトップだったことも加味されるということですが、私が座長を務めたのは令和5年8月から本年2月1日までの5カ月余りです。令和4年の打合せ時には、私は下村博文先生と共に会長代理に就いていましたが、そもそも、会長代理は、会則に規定された役職ではなく、清和研の運営に関する決定権限がありません。当時の清和研は、会長不在で決定権限を有する者がいなかったことから、複数の幹部で協議して運営を決めていました。ですから、還付への対応の議論に加わった者の責任の有無は措くとしても、議論に加わった他の方と比較して私の責任の方が重いということはありません。
3.私自身の政治団体への還付・不記載について
 私は、個人パーティーも開催しており、毎年ノルマ達成が精一杯でしたが、コロナ禍でノルマが半減された結果、2018年からの5年間で計234万円の還付を受けました。使途については全額政治活動費として適正に処理されており、領収書を添付した上で収支報告書を訂正しました。
4.派閥ぐるみの裏金づくりという誤解
 還付分につき長年不記載の既成事実を重ね、是正できなかったことは猛省しております。しかしながら清和研の運用は、あくまで会員個人の政治活動を支援する趣旨であり、派閥ぐるみで裏金づくりに勤しんだり、パーティー券売上を派閥にプールして説明できない支出に使っていた等ということは一切ありません。清和研が組織的に不適切な政治資金を調達していたかのような事実は一切ありません。
5.党としての政治的・道義的責任について
 この度の件において、最も大事な国民の政治への信頼を損ねたことを深く反省し、私自身も政治的・道義的責任を負うと同時に、国民の政治への信頼回復に真摯に取り組んでまいる決意です。
 しかしながら、有権者の負託を受けた議員の政治生命に拘わる重大な事案であるにも拘わらず、明確で公正な基準による判断がなされているかについては、現段階では否定せざるを得ません。
 平成2年の初当選以来30余年に亘り地元有権者に支えられ、自民党所属の衆議院議員として、党の理念に共鳴し、誇りと責任を持って党に貢献し、真面目に政治活動に取り組んできた自負があります。それにも拘わらず、まるでスケープゴートのように清和研の一部のみが、確たる基準や責任追及の対象となる行為も明確に示されず、不当に重すぎる処分を受けるのは納得がいかず、到底受け入れることはできません。自由民主党規律規約に規定されている政治倫理審査会における弁明の機会も与えられないまま、総裁も含む党の少数幹部により不透明かつ不公平なプロセスによって処分を実質的に決定することは、党紀委員会を形骸化するものであって、自由と民主主義に基づく国民政党を標榜するわが党そのものの否定であり、このような独裁的・専制的な党運営には断固として抗議するものであります。プロセスの明確化を図る上でも、政治倫理審査会を公開で開催し、その調査を踏まえた上での党紀委員会での公正な審査を申し出る次第です。
 政治資金を巡る問題が噴出する中、国民の政治不信はわが党全体に向けられており、自民党のあり方が問われています。派閥の解消を唱えるだけでは問題の本質を見誤っており、党としての責任、さらには清和研と同様、関係者が起訴された総裁派閥を率いてきた岸田総裁の道義的・政治的責任も問われるべきであります。
 その点を明確にした上で、マスコミや野党におもねることなく、政治とカネを巡る抜本的な課題解決に取り組み、自民党政治のあり方等、本質的な問題に党全体で向き合わなければ、わが党の再生、日本の政治の再生は困難だと言わざるを得ません。総裁はじめ執行部には自由民主党幹部として国民が納得できる判断を示されることを求めるものであります。
(毎日新聞報道による)
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tayorinai-tenshi · 1 year
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2023/05/17
本当にだめになってしまうかもしれない。最近生活と気持ちと日々の進み方の足並みが揃っていない。いつもは一週間に一度土日のどちらかで調節していたのに、それができなくなってしまった。一つ6時間以上、もしくは1日かけても終わらない課題が毎週あり、それをしようと友達と集まるのだ。本音を言うとすごく嫌だ。その日だけは睡眠をしっかり摂って、部屋の掃除、溜まった皿洗いや布類の洗濯をしてリセットしていた。しかし、リセットするタイミングを失ったわたしはここ一ヶ月ほど自分の中で休めていない。睡眠はもちろんしているので体は休めているが、心が休めていない。そして今日は本当はお昼からの授業だったから少し休めるはずだった。でも夜課題をしようとまた集まり、絶対に何時になっても家に帰るつもりが、危ないから帰せない!と言われ泊まることになった。全く休めない。不安が毎日押し寄せる。日記を書くこともままならず、弁当も作れず、好きなアイドルの情報や新しいMVを見ることもできなくなった。着る服がなくなるため洗濯だけは続けているが。こんな日々を送っているため、ハヌマーンの「幸福のしっぽ」を聴く度に泣いてしまう。最後の「明日どれだけ面倒でも部屋の掃除をきちんとするよ たまった洗濯物も干してあなたを思って言葉を書くよ 暮らしがどれだけみすぼらしくて維持するだけで目が回っても ただ受け容れるだけの掃除機と回り続ける洗濯機のように 好きな歌など聴けなくても会いたい人には会えなくても 行きたい場所には行けなくても 黙って全てを受け入れるから そしたらまだ人間でいられるんかなあ?母さん」の部分(長い)が刺さりすぎるのだ。これを維持することが幸福だったのに、それが出来ていない。でも簡単に他人に弱音を見せることは出来ないから、普通の人間を取り繕って明日もまた学校に同じ手段でいくのだ。でもそれができるのに限界が来てしまったのかもしれない。
不安を感じるのは生活の質の衰退だけでなく、慢性的な金欠もある。仕送り一切無しで生活しており、バイト代だけが生活費だ。そのバイト代で今月10万入ったのに、もう10万消えてしまった。それは無駄の買い物や娯楽ではなく仕方のない出費だから自責の念などはないが、金がなくなったと言う事実が心に重くのしかかる。わたしはある一定の金額を下回るといけないという自分で決めた基準があるのだが、その基準にあと3万でなってしまう。もうダメかもしれないね、ほんとに。
好きなのかよく分からない、でも心の拠り所にしていた男の子が居た。遠く離れて簡単に逢えないが、二日に一回ほど大量のLINEをしていた。私は1日に何回もやり取りをするのではなく、何日かに一回相手を想って言葉を綴る時間を大切にしていたし、返すまでの日数、通知センターで彼からのLINEを眺めてるのも好きだった。引っ越してきて地元の友達とあまり連絡を取らなくなった中、唯一連絡を取り続けてる人だった。彼は軽音楽部でわたしの好きな音楽を歌ってくれた。夏休みには好きな場所にも一緒に行ってくれた。そしてある時漫画もよく読み、音楽の趣味も似ていた彼に「幸福のしっぽ」を教えた。世の中を俯瞰し、将来に希望を持たない、そんな彼もこの音楽が好きだと思った。でも幸福のしっぽの最後のフレーズを彼は理解できないと言った。後悔した。教えなければよかったと。彼は生活の不安定さからくる焦燥感や希死念慮を抱くことはなく、ある程度幸せに生きていたのに。彼に理解してもらえなかったことより、「幸福のしっぽ」を彼に教えてしまったことで、彼をわたしと同じ日の当たらないところに引き摺り込んでしまう恐れがあったことの方が怖かった。
大好きな人達には刹那的な生き方眩しさなどは求めないけど生きていてほしい。あわよくば健康に楽しく、人生を謳歌してほしい。だから簡単に共感を求めてはいけなかった。わたしの好きなロックスターが、「僕の好きなレコードは僕を守るけど僕をひとりぼっちにもする」と言っていた。その通りだった。わたしは遂にひとりぼっちになったのだ。
なんか今日は日記じゃなくなっちゃった。でも言葉を書いて気持ちを整理することが日記を始めたきっかけだからこれもこれでアリだな。ここだけでは弱音を吐いても許してね、クソみたいな感情の吐き捨て場にしてごめんね、ただ受け容れるだけの掃除機みたいに、涙ぬぐい取るそのオンボロみたいに不安も何もかも全部抱きしめてね。おねがいね。
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bbash-shell · 2 years
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と、いうことで誕生日おめでとう。剣持さん。何だかんだ長い付き合いになってきたね。俺がここに来てからもう9ヶ月?とかになるらしいけど、剣持さんは本当に最初の頃からよく話してくれてる。出会ってすぐ、真面目に映画についてつらつら長文連ねてたのが最早懐かしいレベルで、今は中身のない会話しかしてないけどね。でも一番気を許せるというか、話してて落ち着くくらいの仲になれてるから、今のこのスタイルも気に入ってるよ。最近は俺が規則正しい生活をしてて、剣持さんは相も変わらず昼夜逆転生活を送ってるから、なかなか話すタイミングが合わないことも多いけど。早朝だったり、眠れない夜だったり、ふとした時に集まって駄弁れる場所があるのはいいなと思う。この間、配信で剣持さんが少し話してたけど、俺という存在を確立させてくれたのは、他でもない剣持さんだと思うんだよね。お互いがそう思ってたんだって、本当はちょっと驚いてた。俺がここにいるのを迷った時も、剣持さんは「黛灰は黛くんしかいないし、姿が変わってもついていくしか選択肢はない。自分がやりたいようにやってほしい。」って伝えてくれて。ここにいたいなって思わせてくれた存在だから、今日まで絶えず話をしてくれていることが嬉しい。俺の前では、というか、まろりの前では特に、素をさらけ出してくれていると思うし、これからも剣持さんの帰ってくる実家としてここにいるね。俺たちのいるこの場所を、大好きだと言ってくれる剣持さんのために。あんまりこういうこと言わないけど、今日は特別に。出逢ってくれてありがとう。
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uandb · 2 years
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★『King & Princeる。』
#20220416(20220914)
主人公お受験クイズで発想が被るきしひらさん。どうして?いっすん?なぜ?
永瀬廉の負けん気修業/元気なれえんさんがみれてわたしは嬉しいです。
「あのレジェンドをノンレム睡眠に導きたい」
いろんなことができると嬉しそうにする、でもぬるっとしれっと負けてるれえんさん、いい。
#20220423(20220915)
スローモーション選手権のかいとさんムーヴ(セックスアピール!)に😠😡😠てなったが、ひらのさんはおもろく、ぐうじいさんはぐうじいさんで、れえんさんはぬるっとしていた。岸子さんは、なんでそんな妙味が・・・(妙味が・・・)
いきもの図鑑、「プライベートでもクワガタを飼っている」とひらのさんが説明してくださり、ウケた(ウケた)。“““持ってる”””岸くんさんにもウケた(たくさんの生き物と出逢えており、なお、撮れ高を気にしている岸くんさんの、妙味・・・)
#20220430(20220923)
キンプるヤンキース、ヤバホモソーシャル。だけどよたよた幼稚園。遠心力って暴力的だ。
神宮寺勇太の神宮寺巡り。とってもとってもとってもすき!高校生との交流で完敗のち、ヤバ密度スケジュールだったことが示され、ぐうじいさんのヨさで締め括られる回・・・とはならなかった。なぜならキンプるヤンキースの後半戦が待ち受けていたからだ。キンプるリベンジャーズ。ドーナッツ食い、「いらっしゃいませぇ゛!」からのほぼほぼキスになってしまい食べられないかいとさん、ウケてるぐうじいさん、わけがわからなかった。
#20220507(20220922)
しょぉさん指示役サイアク回。「ビーフン」、ほんとうに🆖だよ😡😡😡
どっちが海人でSHOW!初回、サイアクすぎるぢゃん!!シリーズ3回目(#20220917)のシンキングタイムのアプローチの仕方、マジで“過去からの学び”で出来てたんだ・・・ということを理解した。
そして第2回戦のポーリングアートにおいて見事にKing🆚Princeの様相を呈したかと思えば、期待を裏切らない口滑り気味しょぉれえんbrosさんの負け。かいとさんの「僕のことを知ったような口を・・・」で「いやあなたたちKingで長年・・・」ってほんとに泣いちゃった。次回予告はたった数十秒に詰まりすぎてる。田町も「食べごろ・・・」「かわいそうです」も天才的でこころの置き所に困る。
#20220514(20220925)
やっぱり即座に当てにいきがちしょぉさんはベーコンもあさりもすぐに合点がいっててサイコーひらめきパーソンだとおもいます。当てにいきがちてゆか合ってる。れえんさんにはビニールの手袋探したげるぐうじい(敬称略)、しょぉさんにはちょける。あさりは生きてる。しょぉさんも生きてる(飛び上がってる)
#20220910(20220921)
ご飯クイズばり強ひょん岸優太さん、当たり前レストラン・全問正解でこのときからやはりベーグル🥯大勝利への道を歩んでいた模様。「カヌレ」を思い出そうと頑張るひらのさん、スカイツリーになってしまっている。
れえんさんが「ジェノベーゼ」のことずっと「ジュノベーゼ」だとおもっていて「お店でずっとそうやって頼んでましたわ」ゆうてるのも、『サンチュ』が咄嗟に出てこなくて「あの……ぁーすみません……この草と肉が……」ていいだすのも、やっぱり全然相対的にぽやぽやしてないだけで絶対的にぽやびとだということの証左でいとおしくなってしまいました。
「すみません……」ゅぅてるのかゎょすぎる……勘弁してください。一方その頃海人さんは──「コロコロラフテー丼」←ルーロー飯のこと。
#20220917(20220919)
かいとさんインストラクター回。トンチキ(≠トンチ)効きすぎ指示。モンキーポイントポイント。
じぐれえん組さんのほうはマジで『海人いんぐりっしゅ』のオリジナリティに翻弄されてて泣いちゃいました。しょぉさん、海人いんぐりっしゅのオリジナリティを瞬時に理解した岸くんさんにバクワラになる、の巻。タイムアップなりぎわの止むを得ず止まる(止まれてない)海人語録つくりたいからまた指示役やって欲しい。
「ハンディーあぁワッシ」「カミングカムカム あぁ」「あぁ・・・」
ミスチルの該当曲もっかい歌ってもらうけど「それでも分かんない」岸くん、それでよい。
今回のいちばんすきしょぉさん、いっぱいヒント出してくれる岸くん(敬称略←敬称略?)の「ケータリングで🍙と🥪があったらサンドイッチの方に並んでるやつだよ!」に諦めたように笑ったあと「わかんない?」て聞かれて「え〜わっかんない。いっつも俺おにぎり選んじゃうもん」のしょぉさんです。岸くん「それは分かんないわ」
作業するきちくん(愛称←愛称?←愛称。。。)のななめうちろのしょぉさん、かなり「ぉとぉとさん」のお顔でそんな顔されたら「そぉなんだね。。。泣おにぎりおいしいね。。。泣」てなるしかない。。。😡😭😡
岸くんの「それは分かんないわ」でさらっと流してくれるとこ、とてもイイし(「えマジでわかんないの?!」とかゆわない)、今回はじめて英語でレシピ伝える役やったかいちゃんに「今までごめん」てゆわれて「秒数限られてんのがムズイよね」て即ゆえんのマジで岸くんって岸くんだ。。。とおもいました。
岸くんの「俺わかった!」のあとの「勝ったよ! しょぉ!」てしょぉさんのほう見ないで言い切る感じ、お兄ちゃんすぎてあじがどお・・・になってしまった。指いじりながらことの成り行きを見つめる何もわかってない平野さんもヨすぎる。何もわかってないのはいつものことなのだけど、そこからガツガツするでなく「まあわかんなくても岸くんわかってるっぽいし。。。」みたいな雰囲気なの、とても有難い(有難し、滅多になし)。
きしひら組さんは、「ひとりで…できるくない?」的な「はちみつをひとさじぶんはかって鍋に入れる」て作業の時もはちみつもスプーンのひととはちみつのひとにわかれて共同作業しててほんとにかわいかったです。
第3回どっちが海人でSHOW!でハイタッチして喜ぶあにズかわいかった。
#20220924(20220924)
とってもれえんさんがかわいかった!最後までラブリーたっぷり!(トッポ!)
ザキヤマパイセン、じぐのひらめきみたいにゆうてたけどしょぉのがいんげんもひじきも当てるのはやかったんだかんね😠😠😠ウッドコットン(木綿)もだよ😠😠😠←わたしはしょぉさんのひらめきを“推している”のかもしれない。
じぐがちゃんと名探偵(説明)してくれるのはそぉだからちょおいいコンビです。かわいい・・・。そしてれえんかいゆるふわコンビ、なんだかれえんのるんるん度がすごい気がして、驚いちゃいました。かわいい・・・。待って? ほんとうにすごくかわいい・・・。
回を追うごとに岸くんの成長がわかるしかいとの狙いすぎたトンチキ指示の旨味もしょぉはマジでなにひとつ伝えることができてないのに岸くんの驚異の食への解像度と熱意、そして岸くんのその直観を補ってあまりあるかいとのほっこりストッパームーヴで正解へと導かれていった回などの妙味が際立つ
★『King & Princeる。』
#20220130(20220922)
お正月生放送(のてい)の初回。ウイカさんやクリスタル野田さんやくっきーさんがいることに驚いた。主体性度外視の諸企画ではらはらしたが、おそらく初お披露目の岸子さんと未来人ぐうじいさんのシットコム(シットコムではない)がよかった。
#20220919 のライブレポで岸くんの背中ずっと摩ってるしょぉさん、「それがクセになってる」のホントかわいくてかわいいです。
「何度岸くんの背中をさすったことか!」「彼硝子の少年なんです」「「「「ハートな」」」」のくだりを想起して可愛さだけじゃなくバクワラでもってこころ満たされきってしまいました
・・・
「モノを知らない」消費がホントに嫌なんだけど《わかんないからちょけにいく》とかではなく《マジでやってる“なかでオリジナリティが出てしまう”》みたいなの、どういうマジックなのかがわからない。全然葛藤しながらまなざしています。
・・・
そして作業中にTV(YouTube Music)からバトル・オブ・バトラー!流れてきてバクワラになってしまった。帰りたい(どこに?)・・・と、おもわせる前山田健一ワールド。いつもお世話になっております。はやくパフォーマンス観たい!楽しみです。
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【ボーイミーツガール】
「皆は夏になると思い出す人は居るだろうか。」
それは余りにも途方も無い問い掛けであった。
珈琲の残り香を纏った心理学専門の大学教授は呆けた学生陣に向かって投げかけた。
海馬に何の情報も入れない鈍な脳天に十分な程の衝撃が走った。
はなから話を聞いていない学生が6割。
そもそも出席をしていない学生が2割。
定期考査の為に耳を傾ける学生が1割。
不意にあの言葉が刺さった学生が1人。
生まれてこの方の生涯を振り返るとパッとしない走馬灯が流れる。
いつでも脇役に俺の姿はあった。
学級会の写真は左隅に佇むだけ。
修学旅行の写真は右隅で笑っていた。
文化祭では店番を隅っこでこなすだけ。
体育祭なんかは一番短い距離の徒競走で3位とか記憶に残らない順位を取るだけだ。
そんな人生だ。
クラスで目立つ奴等に羨望も絶望もしていない。
「ぼんやりとした人生だったなあ」
心境を心中に吐露した。
そんなもんで大規模な恋愛市場には蚊帳の外、爪弾きにされている。
全くの無縁さにソレがどんなものかも未だよく理解はしていない。
様々な作品で当然の様に執り行われる恋愛模様には感情は揺れ動かれない。
こんな事なら義務教育で恋愛のカリキュラムを組み込んで欲しかった。
もしかしたらこの心理学の授業も俺なりに恋愛というものを享受する為の準備なのかもしれない。
心して聞いていないのは本当に恋愛をしたいのかどうかより疑問にさせる。
ぼうっと妄想に耽けていると終業を知らせるチャイムが教室中に鳴り響き学生達を否応無しに退出させた。
だが俺はまだ教室から出る事が出来なかった。
衝動的になって大きな黒板の前に置かれた教卓の前に立つ教授の元へと足が勝手に進んでいた。
「なんだ?どうした?次のコマは空きコマかもしれんが暇潰しには付き合ってられんぞ」
近くに来るとより珈琲の香りが漂っている事がわかった。
「あ、あのお。」
声が思う様に出ない。
教授から見れば一般生徒Gぐらいのしがない俺の発言なんかに耳を傾けるのかと猜疑心に苛まれる。
「どうした?暇潰しに付き合って欲しいって事なのか?」
髭を蓄えた口元を緩め「ったくしょうがないなあ。」と小声で吐いて散らばった資料をかき集めた。
「良いからついてきなさい。」
とだけ言い残して教授は徐に歩き出した。
ただただ遅れを取らない様に後ろをつけて歩く。
側から見ればこの姿は今から指導されるそれ以外無い光景だった。
半ば羞恥心を抱きながらも辿り着いたのは教授が持つ研究室であった。
ガチャっと扉を開くと珈琲豆を振り撒いたレベルの芳香が充満した室内気がドアに凭れ掛かった勢いそのままに全身に浴びる。
こんなにも芳ばしい焙煎した豆の香りは場末にある喫茶店ぐらいしか匂わないだろう。
否、喫茶店の方がもっと食パンの焼けた匂いや色んな食品の加工された匂いや新聞紙、煙草の副流煙が相まって珈琲そのものの匂いは薄まっている。そんな気がする。
呆気を取られていると教授に気付いたゼミの研究生か若しくは院生であろう生徒が挨拶をしてきた。
「教授宛にまた何通か郵便が届いてましたよ。この時代に手紙とは物珍しいものですよねホント。」
「おおそうか。有難うな。なにぶん私が重んじているからねえ。」
顎髭を弄りながら教授は返答したのを聞いて学生は学生用になった一室へと消えていった。
そのまま自分のデスク前まで覚束無い足取りで進んで行き卓上に放置されていたカップをグイッと飲み干した。
カフェインの不足だったのかと推測しているとこの研究室の手前側に拵えられた応接スペースに座る様に促された。
奥の隙間に消えていった教授は煙立つ2つのマグカップを手に持って戻って来た。
「珈琲は飲めるかい?」
「珈琲を飲みなさいという意味でお間違えないですか?」
「随分とユーモラスな解答をするんだねえ。」
弛んだ口元で淹れたてのソレを迎え入れた。
「なんとお呼びすれば良いか分からないのですが。」
根っからの猫舌で淹れたてはどうも飲めないから野暮な質問が飛んでくる前に合間を埋める。
「何とでも呼んでくれ。」
「じゃあ教授で。教授はどうして僕が珈琲を無糖で行く口かどうかを判断なされたのですか?」
また嬉しそうに微笑んだ。
「簡単な話だよ。君の恨めしそうな目付きとは裏腹に声は威勢を失っているそのチグハグさにキュンときてしまってね。」
「教授のその答えも僕からすれば随分とチグハグです。」
「もう少し噛み砕こうか。自分が見る理想的な世界を諦めたいけど諦めきれないその饐えた目付きはなかなか硬派なあんちゃんが来たと思ってな。」
「硬派は無糖って何かの研究データとかあるんですか?」
「全てを疑って仕方がねえな。本当に。大学教授は何人の人と関わって来たと思っておる。硬派な奴は決まって珈琲に添加物を入れたいと思うまい。無糖こそ至高の珈琲だと思っておるだろ。」
「教授の仰る通りです。完敗です。」
「素直で宜しい。」
軽く会話を弾ませたところで純黒のカフェインで喉を潤す。
「そうして要件は何なんだ?私ものんびりとしている余裕はあまり無い。」
「それでは本題に移りますね。先程の授業で教授が仰っていた『夏になると思い出す人は居るか』という問い掛けについてです。」
「おお。きちんと授業を聴いていたのか。」
「まさか誰も聞いていないだろうと思って授業をなさっているのですか?」
「その通りだよ。学生達の間では私の授業は“楽単”と評判だからね。その代わりに君達の学費を楽に頂いているだけさ。」
「文字通り落胆です。」
「おおっ。ユーモラスだねえ。」
「最早イジってますよね。って僕がここまでして聞きたかった事じゃ無いんですよ。教授の忘れられない夏ってものを個人的にお聞かせ願いたく足を運んだ訳ですから。」
「そうだったね。遠い過去の話だけどね。……」
相槌に徹するだけの時間が時計を見た感じ40分位経った頃に終わった。
「要するに教授が大学生だった頃の1つ歳が上の先輩に恋をしていてその人に手練手管教わったと。」
「おいおい私の純度の高い夏をいとも容易く要約しないでおくれよ。」
「でもこの話には終わりはありませんでした。一体2人の行方はどうなったのですか?」
「随分と時期尚早だね。まあ焦る事ないだろう。」
「僕はこの2人の行く末を見届けたくなったのです。あっっ。もしかして左手の指輪は。」
ここまで言った所で言葉は遮られた。
「蒸発したんだよ。蒸発。」
僕が発する予定だった言葉達も口からぽわぽわと蒸発していった。
「まあ驚くのも無理はない。今でこそ理路整然と話せるが当時の俺からすりゃあもう取り乱したさ。」
「この後会えたり何が巡り巡って今はどうしているかとか知り得なかったのですか?」
「知れたら俺からあの言葉は出てきていない筈だ。一夏の思い出が一生こびり付いて離れやしないのさ。」
「勝手に希望を見出してすみませんでした。」
「君は当時の俺に良く似ている。恋愛をしていなくて周りよりももっと未熟で世界を恨んでいる大学一年生だ。」
「そんな劇的な出逢いがまさかあるとは思えません。教授は選ばれた主人公だったのですから。」
「拗ねて拗らせて脇役をやっているという考え方は少し良くないよ。嘘でも自分だけでも主人公を演じないと誰からも相手されないよ。」
「いきなり主人公だなんて荷が重過ぎます。」
「いいかい。学生諸君は欲深くあるべきなんだよ。欲に飲まれ欲に順従であるべきなんだ。沢山人を傷つけて沢山人に傷つけられて人を知るんだよ。」
「嘘でも試してみます。そんな素敵な出逢いがあると信じて。」
「何だか湿っぽくなっちまったね。」
またなんでも訊きたくなったらおいでと別れの言葉を受け取り俺は研究室から出た。
節電の影響で暗くなった廊下を赤い太陽が伸びて照らしていた。
広大な敷地をとぼとぼと抜け出す。
学校を出てすぐそばにあるバス停でバスを待つ。
蝉の声。近くの公園ではしゃぐ子供達の声。目の前を通過する大型トラックの排気音。無数の音像が耳を刺激する。
ただただ今日の会話を反駁する。
本当に主人公にだなんてなれるのか。
これだけがずっと頭痛を伴って脳を刺激する。
気付けば日陰の中に居た。
空気が抜けこちら側に傾いたバスに乗り込み一番後ろの窓際の席に腰掛ける。
始発駅から近い事もあってかいつものこの席は空いている。
車窓から流れる赤みがかった街並みに“こんな退屈なら壊して欲しい”とか願ってみたりした。
時折揺れるサスペンションによって窓に額をぶつけたりもした。
だがしかし非日常はそう簡単に日常には干渉しないみたいだ。
教授からの言葉にぬか喜びをしていたのも少し馬鹿馬鹿しく思えた。
いつもより強めに停車ボタンを押し込んだ。
見慣れた街並みに同化している停留所が近付くにつれスピードは緩まる。
降車するべく車内を闊歩すると目の前で同い年ぐらいの女性がもたついていた。
「すみません。バス代を貸していただけませんか?」
とびきりの上目遣いに卒倒間近ではあったが公共の場であったので弁え返事をする。
「良いですよ。幾らですか?」
金額を聞き財布の小銭が入ったポケットを開き中を何回かかき混ぜバス代を渡した。
前の女性が小銭を払い終わったのを見届け定期券を翳してバスを後にした。
バスを降りるとさっきの女性が勿論待っていた。
「あ、あのお。御礼をさせて下さい。」
「全然大丈夫ですよ。お気になさらず。」
「いえいえ私が納得出来ないので御礼をさせて下さい。」
さっきまで、まんまるお月様の様なつぶらな瞳だったのに今度は目力が入って凛として見えた。
「ま、まあ。そ、そういうならお言葉に甘えて。」
「今度、晩御飯にでもどうですか。」
「え?晩御飯?」
想定していなかったお礼に思わず聞き返す。
「はい。私看護婦なのでお金は多少大丈夫ですよ。」
僕から見れば満点で採点してしまうこの満面の笑顔は堂々と言ってのけた。
「いやあ、そんな大層なお礼だなんて。」
「そうですかあ。私、独り身なので寂しく食べるよりはマシだと思って…」
さっきまでの教授の言葉が脳内を反芻する。
“嘘でも自分だけでも主人公を演じないと誰からも相手されないよ。”
トントン拍子に進む話に腰が引けていた自分を自制し脳を介さず言葉を解き放った。
「そうなんですね。折角ですしご一緒させていただくことにしようかな。」
ポリポリと頭を掻きながら慣れない言葉を吐いた照れた顔は夕陽に照らされて尚、赤さは助長されていたが奇しくもバレる事は無かった。
「良かったあ。その返事をお待ちしてました。」
ドギマギしている俺なんかをよそに携帯電話を取り出し速やかに連絡先の交換を促した。
「なんか私宛にメッセージを送って頂いても良いですか?」
「わかりました。」
業務的なやりとりを口でこなしつつ指先の文字盤では“あ”とだけ送信した。
「あっ。来ました。“あ”とだけ。」
ふふっとちいとばかりのユーモアを笑ってくれた。
「ではまた日時を擦り合わせましょう。」
「是非是非お待ちしております。」
「では私はこれで。」
彼女はその言葉を機に俺の家路と反対側に歩き始めた。
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toxgo · 2 years
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愛なのに
まずはじめに「その着せ替え人形は恋をする」を皆さん見てますか?2022冬アニメのラインナップで、ぶっちぎりで1番面白いです。まだ未見の方は是非第3話までチェックしてほしいですが、第8話が神回だったのでもう一気に全話見て下さい笑 アニメ化から原作コミックスの売れ行きをいかに伸ばせるかがここ最近のアニメのバズってる指数になってますが、特に"着せ恋"の売れ方は半端じゃなくて、1ヶ月で100万部伸びたらしいです。騙すつもりはないですが、騙されたと思って一度見てみてください。
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さて、今回は先月末から公開された「愛なのに」について。城定秀夫と今泉力哉がタッグを組み、お互いが書いた脚本をお互いが撮影するという企画"L/R15"より生まれた作品です。今作は監督が城定秀夫で脚本が今泉力哉。まずは城定秀夫について。数多くのピンク映画やVシネを世に生み出してきた城定秀夫の作品の中でも「アルプススタンドのはしの方」はすごく良い作品なのでこちらもチェックしてみて下さい。そして今泉力哉と言えば世間的には「愛がなんだ」が代表作とされていますが、個人的には違います。僕は下北沢を舞台に男1女4の設定で描いた青春群像劇の2020年公開の「街の上で」が1番だと思います。
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若葉竜也が演じた主人公の荒川青も最高でしたが、ストーリーの中で1番心を惹かれたのは中田青渚演じるスタイリストの"城定イハ"でした。穂志もえか、萩原みのり、古川琴音よりも圧倒的に中田青渚に1票でした。劇中で映画の撮影を終え、下北での打ち上げ後にイハちゃんの家に行って、ただ談笑する長尺ワンカットシーンは本当に良いので見てほしい。関西弁の女の子ってやっぱりいいよな〜とも思わされるし、なんといってもイハちゃんが可愛すぎます。このシーン以外にも全編通して散りばめられている今泉節も最高の作品です。
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あれ?城定? 気になった方は流石です。この役名は今泉力哉が城定秀夫をオマージュした役名なのです。それくらいリスペクト強めな先輩後輩の2人が作る映画がつまらないわけがないのです。単調な流れでも会話劇が抜群に面白い今泉力哉の脚本力と城定秀夫のカット割がとてもいい塩梅でした。見終わっての感想を軽く伝えるならば、予告編を見て抱く期待値を余裕で超えてくる位面白かったです。
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ここからは毎度お馴染みのネタバレ有りな感想で作品を振り返ります。多少のネタバレは気にしない方向けです。嫌な方は鑑賞後に読んでもらえたら嬉しいです。
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主人公は瀬戸康史演じる古本屋の店主の多田(ただ)。年齢はもうすぐ31歳。その多田を一方的に好きになり、しつこく求婚を迫る女子高生の矢野岬を演じたのが、今ブログで三回連続登場の河合優実(もう確実にファンです) 岬が店内から一冊の小説を万引きするところから物語は始まります。万引きの理由は自分の名前を覚えてほしかった事と、多田が読んでいる本が欲しかった為。間違いなく可愛くないと絶対に許されない理由でした笑 その日を境にして店に来る度にラブレターを持ってきては求婚を迫る岬。そんな彼女を邪険には扱えない性格の多田。犯罪になりかねない歳の差がもちろん壁になってますが、もう一つの壁が多田の過去の恋愛でした。この微笑ましい冒頭の2人のシーンでがっつり心掴まれました。
瀬戸君はアイドル俳優とばかり思ってましたが、歳を重ねていい味が出てきてますよね。この作品でその先入観は払拭されました。それよりも、河合優実に言い寄られる多田よ、、ただただ羨ましいぞ笑
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多田の忘れられない女性の佐伯一花(いっか)を演じたのが、ゲス極のドラマーであり最近は女優としても活躍中のさとうほなみakaほな・いこか。佐伯は多田が岬と出会った頃には結婚式を控えていました。その相手である亮介は、2人を担当してくれているウェディングプランナーの美樹と結婚式が終わるまでの期間限定な不倫関係にありました。この亮介が不倫をしている事は予告を見た時点で既にネタバレしていたので、こっちの話はどうでもいいから、もっと多田と岬のシーンを見たい!と思ったのが序盤の感想です。でも、一花が亮介の不倫の尻尾を掴んでからが、この映画の始まりと言っても過言ではないです。
不倫をした事をあっさりと認める亮介。相手は美樹でなく、過去に自分の事を好いていた人物であると嘘をつきます。謝罪されても腹の虫がおさまらない一花が出した結論は「私も同じ事していい?」でした。つまり一花も過去に自分の事を好きだった多田と寝てくると。ここら辺から亮介を演じた中島歩のポンコツぶりを発揮する演技は思わず笑ってしまう事間違いなしです。
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多田をホテルに呼び出した一花。結婚式を控えた花嫁である事を多田は知っていて、「こんな事は絶対に間違っている」と一花の決意を受け入れません。そんな多田に痺れを切らし「じゃあ違う男とやる」と洋服を着始める一花を見て、男としてのプライドが勝ってしまい遂に決意が固まった多田。ちなみにこの時のコンドームの件は最高でした笑 エロVシネを沢山撮ってきた城定監督の濡れ場に対するこだわりは半端じゃなかったです。並の濡れ場シーンとは比べ物にならない位に。そして、その城定監督の期待に間違いなく100%応えたであろうさとうほなみの演技は必見です。
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これで亮介とウィンウィンな関係に戻れると思っていましたが、一花は多田と会ってから表情が晴れないまま。あーやっぱり罪悪感が勝ってしまうパターンねと思いましたが、悩みの原因はそんなありきたりなものではなかったです。一花は多田とのSEXがあまりにも気持ち良すぎて忘れられなくなっていました。これだけ聞くとビッチで尻軽な奴ねとか、多田がとんでないテクニックの持ち主だったのかと考えてしまいます。でもそうじゃないのがこの脚本の面白い所。結論から言うと原因は亮介にあって、彼は超がつくほどSEXが下手クソだったのです。
その確信に触れるシーンは美樹との行為を終えた後にやってきます。男たる者、異性に言われたらずっと引きずってしまう「SEX下手くそですよね?」を美樹にマジなトーンで言われてしまいます。ここの掛け合いの亮介のポンコツっぷりは絶対に笑ってしまいます。その後、一花は多田との行為をアゲインしたくなり、もう一度だけ体を交わします。このシーンを見て僕はいやらしだけとは違う感情になってしまいました。鑑賞前の予想を大きく覆した中盤は完全に一花と亮介に話を持って行かれた展開でした。でもご安心下さい。ラストはちゃんと多田と岬のターンで幕を閉じます。
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時は一花から連絡が来る前に戻ります。多田はいつもの様に岬から手紙を受け取りますが、その時は少し雰囲気が違いました。封筒の中には白紙の便箋だけが入っていて「多田さんの言葉が欲しい」と岬言われ、返事を書く約束を交わしました。でも16歳の女子高生に改めて何を書けば良いのか分からず筆が全く進みません。そんな時に一花からの連絡がありました。ずっと忘れられなかった相手と決着をつけた結果、多田は“愛”についての価値観が変わりました。岬に宛てた内容は、"これからも手紙を書いて欲しい。求婚をし続けてほしい。いつか岬の事を好きになれる気がする" その後、なんだかんだありながらも結婚する事を決めた一花から招待状が届きます。そして岬の両親が多田の家に怒鳴りにくる(当たり前)などあって迎えるラスト。
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いつもの日課であるノラ猫のカンタにエサをあげている多田の所に手紙を持った岬がやってきます。親御さん問題は解決してないですが、こっそりとお店で会い続ける2人。一花の結婚式にはもちろん参列しなかった多田に友人が引き出物を渡しにやってきます。その中身は夫婦茶碗。その片方を岬にプレゼントし、「やった!」と岬が喜び幕は閉じます。
この後の展開は見た人に委ねる的な終わり方でしたが、僕はこの2人が将来結ばれる事はないのかなと。岬がこれから大人になっていく中で、色々な人との出逢いや価値観、世界観の変化が押し寄せてくるはずです。そして多田ではない別の誰かと結ばれた時には良き思い出の1つとして“ちょっと思い出しただけ”になるかもしれませんよね。この映画のキャッチコピーである「真っ直ぐで厄介で、否定できないこの想い」はとても素敵な言葉だなと見終わった後に思わせられました。
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NARI
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liliyaolenyeva666 · 2 years
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📛 1418 「戦乙女の食卓 Ⅱ」 #1カラ4。
崩壊3rd公式アニメーション 「戦乙女の食卓 Ⅱ」 を観ています。第何話まで あるのか知りませんけれど、第1話は 「逢魔が時の桜酒」 というお話です。ある日の八重桜さんは 「桜が咲いたら 今年もカレンをお花見に誘あう。さうじゃ、今から飲み物を支度せねば。前につくった 桜の塩漬けを使あう。餅米を水に浸してから炊く。冷めたら麹を入れて混ぜる (蓋をする)。米酒になるまで数日置く (とわたしには聞こえるのですけれど、まったく違うかもしれません。ちなみに “米酒” は中国のお酒で あれれ?って感じです)。綺麗にした桜の塩漬けを壺に入れて 目の粗い布で甘酒を濾過するのじゃ。二ヶ月置くと、丁度桜の季節じゃ。今年の春は いつもより早いのう」 なんて言っています。と、そんなところに 水樹奈々さん似の声を持った カレン・カスラナが現れます。
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つづいて
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崩壊3rd公式アニメーション 「戦乙女の食卓 Ⅱ」 を観ています。第何話まで あるのか知りませんけれど、第2話は 「完璧のフォンダンショコラ」 というお話です。スタンディングのリタ姉の前に 3人の娘たち (下手から キアナ・カスラナだ、芽衣お姉様、フッカちゃん) が座りながら目の前のパフェのやうなアイスクリームを見つめています。「さあ、キアナさん、これが最後です。召し上がったら感想を教えてください」。と、全体像が見え難いリタ姉の手作りアイスクリームを大きな口を開けて んわふふと平らげやうとするキアナ・カスラナだ、そんなキアナ・カスラナだ、にリタ姉は 「では、3つのアイスクリームの中で チョコシロップの分量がいちばん良かったのはどれでせうか?いちばん完璧なものは どれでしたか?」 と詰め寄るリタ姉。「分量です。食材にとって最高の分量を割り出すことにより、料理は完璧になります」 とリタ姉。"ところでこれは?" と、テーブルの上の “何か” を尋ねるフッカちゃん。「あゝ忘れるところでした。フカさまの感想を参考に 皆さまの晩ごはんを作りました」 と三段重ねな重箱のひとつひとつをそれぞれに手渡すリタ姉。「あと、こちらをテレサさまに お渡しください」 と ホムホム弁当を用意したリタ姉は帰宅後、ケータイに届いたメールを見て 「(“いい写真ですね”) 一行だけ。ビアンカさまらしいですね」 と呟きながら瞬時に着替えを済ませて 「ダークチョコレート170g、無塩バター110g。やはりこの分量がいちばんいいですね。チョコレートとバターを温めて、溶け合うまで混ぜます。(右手で卵を割りながら) 別の容器に 卵ふたつと粉砂糖を入れ、体積が倍になるやうクリームに仕上げます。風味を足す為に ラム酒を少し入れてアーモンドミールをかけます。チョコレートソースをクリームに入れます。混ぜた生地を30分冷やしてから焼きます。オーブンを220度に予熱。はぁ、まだ時間がありますし 少し片付けませうか」 なんて囁きながら フォンダンショコラを作っているのですけれど、そんなところに “戻りました” とデラちゃん。「おかえりなさい、デュランダルさま」。"今日の晩ごはんは?" という ハラペコリンなデラちゃんに 「ローストビーフ、鮪、ブロッコリー、アスパラガス、キドニービーンズ、トウモロコシとファルファーレです。合計652.7kcal。糖質、タンパク質と野菜の比率は 1:1:2です」。「はァァ、チョコレートケーキを作りました、如何でせうか。畏まりました、デュランダルさま」。(回想場面)。「えっ?畏まりました。ふっ、はい。お付き合いいたします。(食器を洗いながらの後ろ姿で) どういたしまして、デュランダルさま」 とリタ姉は こころの中で (“大事なのは相手に気持ちを伝えること。芽衣さんの意見に同意します。ただ、わたしにとって…”) と呟き、そして 「はい、デュランダルさま」 (“…完璧こそが わたしの気持ちなのです”) と ことばを返しながら ふふっと微笑みました。
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つづいて
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崩壊3rd公式アニメーション 「戦乙女の食卓 Ⅱ」 を観ています。第何話まで あるのか知りませんけれど、第3話は 「組み合わせ自由のタパス」 というお話です。「それは学園から借りたカメラで、わたしも使い方が分からないのよ」 と田中さん。そんな田中さんに微笑む守護神リタ姉は 「問題ありません。まずレンズを調節して 絞りを大きくすると」 「いいえ、学寮の歓迎パーティーに参加できて光栄です。それに 撮影はわたしが言い出しましたので。皆さまのために尽力いたします」 「フフッ 何といいますか、パーティーの一瞬一瞬を記録しないのは勿体ない気がしたのです」 なんて感じでふたりと話しながら 「ご確認ください」 と 撮ったばかりのフォトをふたりにチラ見させているのですけれど、そんなところに 「リィター!はやくキッチンに来てー!わたしの新作がもうすぐ出来上がるからーっ!」 と 丸大ハムよりも腕白で逞しく育っています キアナ・カスラナだ、がリタ姉を呼んでいます。「状況を見てきますね」 とリタ姉。蓋をパッと開け、お鍋の中から ふしぎないきものを飛び出させた キアナ・カスラナだ、の、そのいきものを 静かに激写するリタ姉。「キアナさん、もう少し寄りますか?」 とリタ姉。そのふしぎな料理は置いておいて 芽衣お姉さまのお手伝いに向かったキアナ・カスラナだ、は 「チーズ、オリーブ、ハム、アボカド、メロン、トマト、こんなに沢山何を作るの?」 と芽衣お姉さまに尋ねます。「今日はスペイン料理、タパスよ」 と キアナ・カスラナだ、に めっぽう甘い芽衣お姉さま。そんなキアナ・カスラナだ、に めっぽう甘くて弱い 芽衣お姉さまは 「みんなで作ったら楽しいわ、じゃあここはお願いね、テーブルを支度して来るわ」 と言って その場を離れます。「今からキアナ・タイムぅ〜♪」 とキアナ・カスラナだ、は 「まずは生ハムを取って、甘いメロンに合わせる。完成〜!美味しさう、さすがわたしぃ!きゃふふぅ♪」 と 4つの生ハム生メロンを拵えます。そんな生ハム巻き生メロンを 「キアナさんが作ったのは 暗黒料理ではありませんよ」 と、爪楊枝をヒョイと右の指で摘んで 誰よりも早く それを口にするリタ姉 (毒見兼撮影担当)。 「メロンと生ハムは とてもタパスらしいです。甘さとしょっぱさが絶妙ですね。ブローニャさんもいかがですか」 と、やさしさと可愛らしさが絶妙なリタ姉は メロンと生ハムのハムロンを頬張るふたりを激写しています。美味しさと喜びのあまり、芽衣お姉さまのところへ ダダっと駆け込むキアナ・カスラナだ、そんなキアナ・カスラナだと芽衣お姉さまを静かにそっと 「いいですね、全部撮りますよ」 と背後から激写するリタ姉は サッと部屋に戻り、ひとり残されたアスミンに 「作れないのではなく、作る勇気がないだけでは?」 「何を食べたいか、誰と共有したいか、それだけ考えませう」 と囁き、ホワワワワっと ゼーレゼーレを思い浮かべながらタパスるアスミンを パシバシっと激写しています。いつの間にか舞い戻って来た キアナ・カスラナだ、からの質問には 「さうですね、トマトにモッツァレラ、ん?ぅん、いいえ やめておきます」 と 芽衣お姉さまの電撃をキャッチしたリタ姉は 口をつぐみ、微笑みを返します。その後、みんなで楽しくタパスりました。
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つづけて
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崩壊3rd公式アニメーション 「戦乙女の食卓 Ⅱ」 を観ています。第何話まで あるのか知りませんけれど、第4話は 「お好みナチョス」 というお話です。テリ子がホム太郎に起こされます。「テレサさま、こちらでお着替えを」 とリタ姉。「顔を上げてください、テレサさま」 とリタ姉。り、りたーっと呼ばれ 「はい、テレサさま」 とリタ姉。「畏まりました」 と言いながら スッと立ち上がったリタ姉は 「では、外でお待ちします」 と部屋を離れます。「あら、どうしてカメラが。部屋に入る前にオフにしたはずですが」 と、カメラを覗くリタ姉。「これは?」 とリタ姉。場面は変わり 「お待たせーっ!と、ぱっと見 誰だかわからない感じに砕けているキアナ・カスラナだ、は 「チーズをかけたトルティーヤ・チップス、ナチョスだよ!メキシコふう甘辛ビーフ!モッツァレラチーズ、それから 鶏肉のジェノベーゼ」 と言いながら庭に置かれたテーブルの上に どでかんと それ (ナチョス) をのせます。「見た瞬間、神州名物のソーショクギョトウかと思いました」 とフッカちゃん。んん?フッカちゃんが何て言っているのか分からなくって 2,500回ほど聞き返すわたし。お陰さまで夜が更けました。
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gregor-samsung · 2 years
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The Lunchbox (Ritesh Batra  - 2013)
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myonbl · 2 years
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2022年2月10日(木)
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1週間ぶりの出勤である。この時期キャンパスに学生の姿はないが、あちこちで工事が行われている。私の研究室の同じフロアにある調理実習室の改築工事、音が響いてあまり居心地が良いとは言えない。今日のミッションは、来週下取りに出す iMac の初期化作業、工場出荷状態に戻して箱に詰め自宅に持ち帰った。次回の出勤時には、新しい MacBookAir を使うことになる。早く来ないかなぁ・・・。
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4時45分起床。
日誌書く。
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アオサそば+そば湯+ヨーグルト。
プラごみ、45L*1。
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2男はオフだが、ご飯があったので弁当4つ用意する。
3男をポリテクセンター京都まで送り、職場へ。
出勤簿の整理、今月は在宅勤務2日、出勤1日、有休2日とする。
IM嬢来室、実習での学びや今後の計画などあれこれ。
早めのランチの後は映画研究会。
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今日の課題は「ユー・ガット・メール」
『ユー・ガット・メール』は1998年公開のアメリカ映画。インターネットで知り合った名前も知らない男女がメールのやり取りをしながらお互いに惹かれ合っていくロマンティック・コメディ。原題は「You've Got Mailユーヴ・ガット・メイル」。 この映画は1940年に製作されたエルンスト・ルビッチ監督の『桃色の店』のリメイク作品。時代を反映して元映画の「手紙で文通」の設定が「インターネットでメール」に置き換えられた。 脚本・監督のノーラ・エフロン、主演のトム・ハンクスとメグ・ライアンは1993年公開の『めぐり逢えたら』と同じ顔合わせ。
1990年代のインターネット/コンピュータ事情について解説し、男性がDOS/Vマシン、女性がAppleを使っている価値観を指摘する。
iMacの初期化作業、何度もやっていることなのに、AppleIDからのサインアウトを忘れてしまった。
千里中央経由で3男の迎え、帰宅は16時35分。
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帰宅すると、浜峰商店から干物が届く、開けてみると娘2人からのバレンタインチョコが同封されていた。感謝、ホワイトデー忘れないようにしなければ。
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息子たちの夕飯は、さんだかん燻製工房のベーコンと奥川ファームの有精卵。ツレアイは今日も激務、そして朝まで緊急電話当番、いつも通り🍶+🍷で慰労する。
録画番組視聴。シャーロック・ホームズ
(25)「ブルース・パーティントン設計書」
ジェレミー・ブレットが演じたシャーロック・ホームズのドラマシリーズを再び!線路脇で男の遺体が発見される。ポケットには国家機密の書類が…男は金目当てで盗んだのか?
ウエストという男の遺体が線路脇で発見される。彼のポケットから国家機密であるブルース・パーティントン潜航艇の設計図が見つかるが、盗まれた10枚のうち3枚が見つからない。ウエストは金目当てで盗んだのか?ホームズは兄マイクロフトの依頼で捜査を始める。設計図を保管する金庫の鍵を持つのは2人。だがそのうちの1人を訪ねると、意外な展開が待ち受けていた。イギリス1988年制作。
最後の方はウトウト・・・。
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帰宅後の買い物に出なかったので、エクササイズは届かず。水分は、1,600ml。
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hirotheru · 3 years
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「エンタメ千日回峰」とは?
 筆者はエンタテインメント法を主に扱う弁護士で、日々多くの音楽や映画等の作品に接しています。これらの中には当然「おや」というものもありますが、中々どうして趣き深いものもたくさんございます。昨夜、はたと自らのお気に入りについて雑文でも残して備忘とすると共に、皆様に対し、情報共有させていただくことを思い立ちました。そこで、「エンタメ千日回峰」と題した上記お気に入りのレビューを、今度、月2回程度、約40年に渡って合計975回行います。
 第1日目はアマプラやAppleTVで配信中の「クイーン&スリム」を取り上げます。これはビヨンセの「フォーメーション」のMV(最高!)を作ったしたメリーナ・マツォウカスの長編映画監督のデビュー作品で、イカれた白人警官を殺害したため逃亡を余儀なくされた黒人カップルのロードムービー。主演は「ブラックパンサー」や「ゲット・アウト」に出ていたダニエル・カルーヤとジョディ・ターナー=スミス(彼女のことは存じあげません笑)。事前に友人にレビューを公開したところ、大阪弁がウザいとの評価を得ましたが、どうか堪忍しとくれやす。
第1日目 「クイーン&スリム」★★★★☆
https://youtu.be/nIKmMO4GhWY
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 コクのあるフェイシングの二人組が映るジャケ写から、勝手に大好物のB級HIPHOPムービーやん、黒人版ナチュラルボーンキラーズみたいなもんかと思っていたら、最後まで見た印象は全然ちゃいました…。
 オハイオ州、クリーブランド。若い黒人の男女がダサいレストランでデートしているが、全然会話が盛り上がらない。クイーン役のジョディ・ターナーの仏頂面がしゅてき。途中からのグレース・ジョーンズみたいなヘアスタイルもファンキー過ぎて大好き(ちなみに、クイーン、スリムって名前は劇中には出てこず。もしかしたら、SNSで二人を見た人々がつけたあだ名なんやろか…)。
 スタート直後に判明する映画のテーマが重た過ぎて、純粋なエンタメとして楽しむのは無理やと諦めました…。スリムがイカれた警官を撃ってしまった直後、刑事専門の弁護士と思しきクイーンが逃亡を決断するのは弁護士目線からするとかなり不自然。ドラレコの映像も残ってるんやし、正当防衛を主張できるケースやんと。専門家でさえ(だからこそ?)ここまでシステムへの不信を募らせているアメリカ社会の現状を突きつけられる(と解釈しました)。
 メリナ・マツォウカスがDVDのおまけインタビューで述べているように、この映画にはアメリカの黒人の歴史が、細かい伏線としてはりめぐされてる。例えば、出発地のオハイオ州は死刑制度が残る州。二人はそこから南部に旅するが、それはアマゾンのドラマにもある奴隷が逃亡する「地下鉄道」の逆転ルート。なんで逃げる先がキューバなのかと思ってたけど、劇中でクイーンのおじであるハスラー(名前忘れた)のセリフにあった警官を殺害してキューバに逃げた人物は、実在の活動家らしい。この辺りの細かい伏線を掬い取るには、見る側にもいろいろ知っておくことが求められてるんやろなと…。
 第1世代の公民権運動は街頭に出ることが抗議の手段だったし、第2世代の70年代以降は議会に黒人政治家を送り込むことが中心となってたけど、BLMはネット抜きには考えられへん。SNSでのシェア、特に映像のシェアが二人への支援の原動力になってるのが非常に印象的。二人の出会いはTinderだし、警官に発砲した映像はすぐシェアされて、SNSの中で二人は英雄になってしまう。
 知らん間に有名人になった二人は、アメリカ南部を旅して、様々な人々と出逢っていく。風景は美しく、海沿いのシーンではなんとなくウォン・カーワイのブエノスアイレスを思い出した(海の青さに感動してたら、後から合成した色らしい笑)。映像が綺麗なんは勿論、音楽の使い方が最高過ぎる。後からメリーナ・マツォカウスがビヨンセの「フォーメーション」のMVを作った人と聞いて大納得。ラストシーンの後、エンドロールの時に流れるローリン・ヒルの曲が一番の聞きどころなんでしょうかね?あの声で誰が歌っているのかすぐにわかりましたわ(あの「ミスエデュケーション」からは、20年以上経ってますな)。個人的にはロイ・エアーズのあの曲でブチ上がりました…。そういえば、終盤にレッチリのフリーが登場して微妙な演技を披露してくれてます(ファン過ぎてフリーが登場しただけで泣きましたけど笑)。
 もう一度見たい映画か、と聞かれると、是非また見たい。5年に一度の傑作だと言われると、そうかもしれんなと思います。ただし、もう一度見る前に、BLM関連の本を何冊か読まんとな…。あっ!先にスパイク・リーの「ドゥ・ザ・ライトシング」を見返さな!
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hummingintherain · 2 years
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約束のティータイム
「おかあさん、見て」  幼子は母の薄い裾を引き、丸みを帯びた指を空へ向けた。  指された先では黒い鳥がゆるやかに旋回している。細長い笛のような鳴き声が彼方からあたりに拡散し、豊かな草原を揺らすそよ風に乗っていく。 「あれはなんのとり?」 「鳶ね」  独特な鳴き声がかの鳥と知らしめる。あの声の正体を知ったのはそういえばいつのことだったろうとうすらぼんやりと記憶に目配せするが、明確な答えは浮かんではこない。 「もしかしたら私たちの食事を盗もうと狙っているのかもしれない」 「ぬすむの?」  珠の瞳を更に丸くして尋ねる。かすかな怯えと好奇心が浮かんでいる表情が可笑しいのか、母は微笑む。 「そうかもね。注意しないとひゅっとやってきて」手元に用意しているサンドイッチをすっと取って頬張る。嚥下した後、いたずらに笑う。「ぱくっと食べてどこかに逃げちゃう」 「こわい」  反射的な恐れなのだろう、幼子は顔を顰める。  遙か下の地上からあの翼を眺めている分にはさほど巨大には見えないけれど、一瞬の隙を狙い急降下して肉薄する。獰猛な本能が翼となって襲いかかり、強靱な嘴や爪が獲物を狩っていく。声を抑え、翼の動きも最小限に、あまりに音もなく。平穏なしじまを保ったまま切り裂いてくるから、襲われた側はごく傍に接近するまで気付くことすら叶わない。刹那の襲撃について、幼子は想像を巡らせたのだろうか。あれほど遠い鳥の俊敏な動きについて。  なんだか愛らしくて、いじらしい。 「もしかしたら、こうやって」健気に裾を握りしめたままの幼子を唐突に抱き込んだ。「盗んでいっちゃうかも!」 「きゃーっ」  小さな悲鳴にも似た歓声が胸の中であがって、不安がどこかに吹き飛んで幼い顔に朗らかな笑みがぱっと咲いた。  草原に持ち込んだ小柄なガーデンテーブルには食べ残されたサンドイッチが転がっている。卵を挟んだもの、レタスとトマトを挟んだもの、瑞々しい果物と生クリームを挟んだもの、食べやすいように掌サイズに切り分けて弁当箱に詰めて持ってきたけれど、張り切りすぎたようだ。上空から見定めようとする鳶には、鮮やかな御馳走として映ってもおかしくはないだろう。本当にかの鳥が飛び降りてくる惨事を避けて、母は順に蓋をしていく。  鳶に興味津々の娘はぐるぐるとゆったり視線を動かし、彼方の翼の動きひとつひとつを焼き付けるように見つめている。  急降下のアクシデントが起こったとしても、この娘は恐怖と同時に大きな興味関心を掻き立てられる興奮を得るのかもしれない。そう想像すれば、鳶の邪魔も悪くはない。けれど、時を忘れた若草色の休日は、どうせならば穏やかなままで、お喋りに夢中で笑っていたら陽が傾いたり、安らかな寝顔を眺めていたら夜になっていたり、まじりけのない時間を過ごしていたいと思う。  こうした二人だけで過ごす時間ももう長くはない。  持参した水筒を開けると、ぬくもった湯気がもうもうとはみ出ていく。ティーポットとティーカップを用意すれば絵に描いたような理想的な午後のひとときになるだろうけど、子供との遠足にはちょっとした充分だ。気に入っている甘い紅茶を一口含んで、サンドイッチの詰め込まれた空間にあたたかなものが沁みていくのを実感する。腹部に意識を寄せると、自分と、自分でないものの繋がりに意識が向く。  娘が母の隣にちょこんとやってくる。いつのまにか鳶の声は遠くなっていた。 「どっかにいっちゃった」  恐ろしげに顔を歪めていたというのに、今はつまらなさそうである。 「恐くないの?」 「こわいけど、もっと見てみたい」 「そっか。家に帰ったら、図鑑でも出してみようか」 「もうかえるの?」  黒い瞳が見開かれた。 「もう帰りたい?」 「ううん」子供は慌てて首を横に振る。 「じゃあもうちょっといよう。お母さん、お腹いっぱいで動けないや」  そう言って、母は掌を腹部に乗せる。  娘は目をぱちぱちとまたたかせ、ゆったりとした洋服の下に心の視線を寄せる。  その表情は、鳶を眺めていた物静かな横顔とも、草原をはしゃぎ回る快活な笑顔とも異なる。彼女は大人への道を一��一歩踏みしめていく。その過程で出逢うことになる存在を、心待ちにしているのだった。 「赤ちゃんうまれたら」母を見上げて、冴えた言葉を続ける。「みんなでまたこようね。おやつと、サンドイッチと、もってきて、たくさんあそぼう」 「そうね。楽しみだね」 「うん」  幼子は膨らみ始めたお腹を優しく包む。 「やくそくだよ」
 了
「約束されたティータイム」 三題噺お題:そよ風、安らかな寝顔、甘い
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yuupsychedelic · 3 years
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詩集「獅子の食卓」
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詩集「獅子の食卓」
1. 「サラダチキンの風に乗って」 2. 「飲めずに終わったタピオカミルクティーのように」 3. 「ブラックコーヒーが飲めなくても」 4. 「チョコレート狂詩曲」 5. 「愛ゆえに餃子」 6. 「マカロニで行��う!」 7. 「幕の内弁当がいいじゃない」 8. 「イタリアンの名を借りて」 9.「マリトッツォってどんな味?」 10. 「バターチキンカレー」 11. 「おにぎり、あなたは何が好き?」 12. 「ワンライス!」
1.サラダチキンの風に乗って
コンビニの傍を通り過ぎ 近所の河原で食べたサンドイッチ 隣には貴女の寝顔 それだけで幸せになれる気がした
初めて講義をサボりたくなった このまま風に乗れたらいいのにな 始まったばかりの青春に 俺の胸はときめくばかりだった
ちょっとした一言がきっかけで すべて拗れてしまった関係 あの日あの時あの瞬間をやり直せたらとか こう言ったら良かったとか
尽きない後悔がぬるいビールのよう しとしと降る雨は後悔の味 戻れない過去に想いを馳せたとき 大人になったことを悟ってしまった
どうでもいい言葉で違和感を埋めようとした ただ沈黙を言葉で繕おうとした なんでもない日々を青春で美化しようとした 時が止まったままの器で生きようとした
レジャーシートを蟻が行進する 三つ葉のクローバーは時を止めたがる 必死に生きようとする彼らを見て 俺は何にも感じなかった こんな大人に俺達もなってしまったのだ
シャンペンサイダーは瓶がいい そんな夏に貴女はいない
後輩に自分語りをしても そんなことで何も変わりはしないのに
2.飲めずに終わったタピオカミルクティーのように
愛せなくなって 夢中になれなくなって 風に流されるようになって 大切な人の声も聞けなくなって
悠久の時を経て 大好きだったのだと気づく もう遅すぎて 嫌になってしまったその刹那 こちらを向いたのはナイフだった
人はみんな永遠を信じているような気がする 変化するくらいならこのままで良いやって すべてを諦めているような気がする
街中の看板が好きなアーティストのイニシャルに見えた 物差しに合わない人を否定したくなった 自分自身さえもこの世から消し去りたくなった
悲しい夢を見た時の残像によく似ている 内容はよくわからなくても 嵐のような罪悪感が胸に湧き踊り したたかな安らぎを淘汰する
それが人間なのだ 人間とは非常にちっぽけな生き物だ 虚飾と背伸びが大好きなとても醜い集団だ
こうやって主語ばかりが大きくなって 自らのもっとひどい醜さを責任転嫁で誤魔化そうとする 平均的が醜いのであれば 私などもっと醜くて当たり前のはずなのに なぜか綺麗であることにこだわってしまうのだ
まっすぐ生きたいだけなのに 夢を叶えたいだけなのに 愛を信じてみたいだけなのに いつ散ってもおかしくない そんな危うさの中で この世界の少年少女たちは生きている
3.ブラックコーヒーが飲めなくても
子どもの頃は出来ないことの方が多かった いつも助けてもらうばかりで 半径五百メートルが世界のすべてだった
そんな不自由な世界なのに 子どもの頃の方が楽しいと感じていたのは何故だろう 世界を知れば知るほど つまらなくなったと感じるのは何故だろう
わからないことに嗚咽し わかることに狼狽する そんな大人になりたくなかったのに 無邪気に声を上げることしか出来ない
かつて愛がすべてだと信じていた時があった 愛さえあれば 夢さえあれば なんでも前へ進められると信じていた時もあった
雪印のミルクコーヒーに大人を見出し ちょっとした悪戯で勝った気になっていた
大袈裟などではなく 僕らが生きていた小さな世界の中で どんなものでも一番になることが嬉しかった 一番になりたかった 一番がよかった
どんなに今が辛くても 数年先の未来が希望だった頃に戻りたい 大人になんてなりたくはない 大人ごっこをしていたい
切なさの中に秘められた欺瞞に気づかないまま 僕らはここまで来てしまった もう戻れない 還れない 嗚呼……
4.チョコレート狂詩曲
チョコレートが嫌いになった 食べすぎてしまったからだ 虫歯予備軍が出来るほどに食べてしまい 数キロほど太ってしまった
これが毎年のことで いつしかチョコレートそのものを 自分の周りから避けるようになった
今年の冬 初めて本命の子からチョコレートを貰った その子は本当にかわいくて 性格はちょっぴり癖があるけど面白くて 僕も彼女のことが好きだった
だが彼女はチョコレートを渡した 僕はチョコレートが嫌いだ ほんの些細なことかもしれないが 「嫌い」と公言しているものを渡すなんて
一瞬の傲慢が抱えきれなくなり そのチョコレートを捨ててしまった
僕の行動を知った彼女は号泣した 顔面蒼白でこちらに迫ってきた
確かに僕が悪い 僕は悪い子かもしれない だが嫌と言っているものを渡す方も悪いじゃんか 心のナイフをむき出しにする彼女を サッと交わすように閉じ込めてしまった もう彼女と付き合う気なんて微塵もなかった
彼女とのいざこざを知った教師は 僕のことをこっぴどく怒鳴り散らした 人生で初めて殴られた
ささやかな拘りがこんな結末を招くとは 出血した唇が心と身体でシンクロした
愛なんてもういいや 彼女をまた傷つけようと決めた瞬間だった
5.愛ゆえに餃子
昔から冷凍餃子が好きだった 店では天津飯と小籠包ばかり食べるのに そのコーナーを通りかかると冷凍餃子を入れてしまう
どうしたものか うちの家族では冷凍餃子は中途半端な個数 ジャンケンしよう 口喧嘩しよう そうしよう 子どもたちの間で争いが起きる
こんな時は歌を唄おう 餃子の歌を唄おう
青春時代の味 冷凍餃子は私の青春 愛の甘さも 失恋の酸っぱさも すべてこの餃子みたい
餃子こそがすべて 冷凍餃子は私の青春 悲しい時は餃子を食べよう だから今こそ 愛ゆえに餃子
呆然とする子どもたちの前で ひと口餃子を食べる そしたら皆笑顔になって 慌てて餃子を食べ始めたのです
一件落着 三寒四温 七転八倒 明日は晴れのち曇り
つづく!
6.マカロニで行こう!
男も女も誰もが想う そんなことは中々ないけど カッコつけたくなったり 可愛くなりたいと思ったり 人は人生の中で失敗する
おんなじくらい成功もする 上手くいったことも 上手くいかなかったことも だいたい半分くらいになればいい 人生10勝10敗くらいでいい
マカロニで行こう! ほどよく幸せで行こう! やりたいことは全部やってやればいい やりたくないことはやらなくていい
マカロニで行こう! 好きな人に好きと言おう! 嫌いな人には嫌いと言っていい 合わないものを合うようにしなくていい
自分の人生は自分で責任を取るんだ ひとりひとつの物語の主人公 プリマドンナ ワンシーンの顔役 人それぞれ適役がある
マカロニで行こう! カッコつけていこう! 人の目なんか気にしてる暇などない 誰も���100年くらいしか生きられないぜ
マカロニで行こう! かわいくなっていこう! タフに生きようぜ 愛のままにやろうぜ 誰にも邪魔はさせない
7.幕の内弁当がいいじゃない
普通になることを やたらダメって言う 嫌われる勇気とか 本音を言う尊さとか そんなものはどうでもいい
ひとつまみの幸せ それは天ぷらうどんを食べる幸せ 宝石でもブランドでもなく ささやかな喜びだろう
ささやかでもささやかじゃない そんな喜びかもしれない
美味しさにプライスタグがないように ずっと良いものにトレンドはない 時代が変わっても同じように愛される それこそが本当の良品ではないか
イギリスのコメディアンが言った 本当に良いものはちゃんと使えるものだ まともな枕こそ真の高級品なのだ
私は賛同する どんなに高級でも ちゃんと使えなければ意味がない 長く使えたらもっと良い
環境の話だってそうだ ひとときのエコのために 今までの良いものを否定していく それが本当にエコかどうかもわからないのに
私たちは何のために 正しさを好むのだろう では誰がどのように 正しさを決めるのだ?
ちっぽけな正義より自分の視点で この世界を自然色で照らして 幕の内弁当みたいに
8.イタリアンの名を借りて
ミラノ風ドリアの“ミラノ”ってなんだろう? そんなことが割とある イギリス風とかブルターニュ風とか ジャポネーズなんて言葉もあるらしい
カリフォルニアの寿司屋で 食べた加州巻きが美味しかった 意外と悪くないな 心が解れた瞬間だった
リオのレストランで 食べたテリヤキチキンが美味しかった どんな味付けでも美味しいんだな 良さを再発見した瞬間だった
旅の途中で食べるご飯には いつもと違う発見がある かつては受け入れられなかったけれども ここで食べたら美味しかった そういうこともあるだろう
何かを否定する前に 魅力を探してみなよ 誰かに伝える前に 自分で噛み砕いてみなよ
西洋料理に出逢い 肉じゃがが生まれた トマトソースに出逢い ナポリタンが生まれた
私は料理が好きだ 作るたびに新しい発見に出逢う そんなに巧くはないが 美味しく出来たら嬉しい 小さな成功が続く秘訣だろう
イタリアンの名を借りて 新しい幸せが生まれていく
9.マリトッツォってどんな味?
教室の片隅で 流行りそうなミュージシャンの 新曲が聞こえた
若者だけではなく 大人が声に出した時 初めて流行りって奴の意味を知った
さも知ってるような顔で 新しい単語を叫ぶ そんな友をかつては笑ったけど 僕も似た者同士だった
マリトッツォ 突拍子もない言葉が どんどん次から次へ現れる
エモいがすっかり定着した頃 トレンドは遥か彼方へ消えていった
これイイでしょ? 普通の言葉が 普通に聞こえなくなった時
無理やり合わせてることに やっと気づいたよ
永遠じゃない今日 変わりゆく時代の中で 僕が僕であることの意味を探そう
マリトッツォ どんな味かわからぬまま 明日にはまた次の流行りが始まる
普通の売り場に並んだ頃 トレンドは次のスターをすくい上げて 僕らの知らない明日を映し出すんだ
マリトッツォ 自転車立ち漕ぎで買いに行ったあの味
10.バターチキンカレー
猫がこちらを見ています その眼は透き通ってて 長らく見ていない眼でした
私は猫を追いかけて その背中に着いていきました 草むら 原っぱ 気にならなかったのです
這いつくばって森を進んだ先には 誰も知らないレストランがありました
猫に促され 靴と上着を脱げば 彼女が指差す方角には “バターチキンカレー” たった一言
誰か人に出逢うこともなく 私はカレーをひと口ふた口と 口に運ぶうちに涙が止まらなくなり 猫におかわりを懇願しました
それはまるで 悲しみが落ちていくように カレーを食べる手は ちっとも止まりませんでした
そして店のカレーを食べ尽くして 支払いを済ませて 店を出た時には 外はすっかり暗くなっていました
私をここに連れてきた猫は 遠く離れてこっちを見ています 私はどうやって帰ればいいのでしょうか 何度森へ歩こうともここに辿り着くのです
電波は四本しっかり立ったまま いつの間にか増えた財布を握りしめて あの店で毎日食べるカレーは 時を繋ぐ魔法 二度と出られませんでした
11.おにぎり、あなたは何が好き?
恋人とのランチタイム 互いにおにぎりを作ってくることにした 綺麗な三角は作れなかったけど 僕なりに頑張ってみた
中庭でランチボックスを広げると 恋人は僕のおにぎりに驚いた 高菜と昆布を入れたのだが その組み合わせが不思議だったらしい
コンビニのおにぎりなら 梅とツナマヨがいい でも折角自分で作るのなら いつもと違うものを作ってみたかった
そんな話をすると 恋人はおひさまのように微笑んだ この笑顔が好きだ 君を好きになった理由を思い出した
恋人がつくったおにぎりは やさしい味がした 恋人も同じように思うのだろうか 表情と仕草が気になった
青空に雲がぷかぷかと浮かんでいるように 穏やかな時は流れていく いつか別れが来るかもしれないが 今はこれでいい
恋人と過ごす この瞬間が好きなのだ だからこれでいい ずっとこのままがいい
12.ワンライス!
あるアイドルの話に共感した 彼女は自分で注文が出来ないという
私もずっとそうだった 食券なら機械と対話するだけでいいから いつの間にか食券スタイルの店を選ぶようになった
明るくなりたかった 輪の中に入りたかった 尽きない後悔を自分の糧にして 今日を生きていく
切ないほどに 残酷な時の中で 狂おしいほどに 言葉を紡ぐのは
愛を忘れぬために 輝いていたあの日々と 未来の君のためか
いつの間にか大人になった だから…… いつの間にか年を取るのだろう
認めたくないけど 認めるしかない 私の未来は終わった
君が好きだった 私が好きだった すべてが愛おしかった
もう戻れない日々を 懐かしむ季節が嫌いだ さよなら私たちの時代よ
詩集「獅子の食卓」
Written / Produced by Yuu Sakaoka Special Thanks to My Family, my friends and all my fans!!
2021.8.18 Yuu Sakaoka
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skf14 · 3 years
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11180143
愛読者が、死んだ。
いや、本当に死んだのかどうかは分からない。が、死んだ、と思うしか、ないのだろう。
そもそも私が小説で脚光を浴びたきっかけは、ある男のルポルタージュを書いたからだった。数多の取材を全て断っていた彼は、なぜか私にだけは心を開いて、全てを話してくれた。だからこそ書けた、そして注目された。
彼は、モラルの欠落した人間だった。善と悪を、その概念から全て捨て去ってしまっていた。人が良いと思うことも、不快に思うことも、彼は理解が出来ず、ただ彼の中のルールを元に生きている、パーソナリティ障害の一種だろうと私は初めて彼に会った時に直感した。
彼は、胸に大きな穴を抱えて、生きていた。無論、それは本当に穴が空いていたわけではないが、彼にとっては本当に穴が空いていて、穴の向こうから人が行き交う景色が見え、空虚、虚無を抱いて生きていた。不思議だ。幻覚、にしては突拍子が無さすぎる。幼い頃にスコンと空いたその穴は成長するごとに広がっていき、穴を埋める為、彼は試行し、画策した。
私が初めて彼に会ったのは、まだ裁判が始まる前のことだった。弁護士すらも遠ざけている、という彼に、私はただ、簡単な挨拶と自己紹介と、そして、「理解しない人間に理解させるため、言葉を紡ぎませんか。」と書き添えて、名刺と共に送付した。
その頃の私は書き殴った小説未満をコンテストに送り付けては、音沙汰のない携帯を握り締め、虚無感溢れる日々をなんとか食い繋いでいた。いわゆる底辺、だ。夢もなく、希望もなく、ただ、人並みの能がこれしかない、と、藁よりも脆い小説に、私は縋っていた。
そんな追い込まれた状況で手を伸ばした先が、極刑は免れない��ろう男だったのは、今考えてもなぜなのか、よくわからない。ただ、他の囚人に興味があったわけでもなく、ルポルタージュが書きたかったわけでもなく、ただ、話したい。そう思った。
夏の暑い日のことだった。私の家に届いた茶封筒の中には白無地の紙が一枚入っており、筆圧の無い薄い鉛筆の字で「8月24日に、お待ちしています。」と、ただ一文だけが書き記されていた。
こちらから申し込むのに囚人側から日付を指定してくるなんて、風変わりな男だ。と、私は概要程度しか知らない彼の事件について、一通り知っておこうとパソコンを開いた。
『事件の被疑者、高山一途の家は貧しく、母親は風俗で日銭を稼ぎ、父親は勤めていた会社でトラブルを起こしクビになってからずっと、家で酒を飲んでは暴れる日々だった。怒鳴り声、金切声、過去に高山一家の近所に住んでいた住人は、幾度となく喧嘩の声を聞いていたという。高山は友人のない青春時代を送り、高校を卒業し就職した会社でも活躍することは出来ず、社会から孤立しその精神を捻じ曲げていった。高山は己の不出来を己以外の全てのせいだと責任転嫁し、世間を憎み、全てを恨み、そして凶行に至った。
被害者Aは20xx年8月24日午後11時過ぎ、高山の自宅において後頭部をバールで殴打され殺害。その後、高山により身体をバラバラに解体された後ミンチ状に叩き潰された。発見された段階では、人間だったものとは到底思えず修復不可能なほどだったという。
きっかけは近隣住民からの異臭がするという通報だった。高山は殺害から2週間後、Aさんだった腐肉と室内で戯れている所を発見、逮捕に至る。現場はひどい有り様で、近隣住民の中には体調を崩し救急搬送される者もいた。身体に、腐肉とそこから滲み出る汁を塗りたくっていた高山は抵抗することもなく素直に同行し、Aさん殺害及び死体損壊等の罪を認めた。初公判は※月※日予定。』
いくつも情報を拾っていく中で、私は唐突に、彼の名前の意味について気が付き、二の腕にぞわりと鳥肌が立った。
一途。イット。それ。
あぁ、彼は、ずっと忌み嫌われ、居場所もなくただ産み落とされたという理由で必死に生きてきたんだと、何も知らない私ですら胸が締め付けられる思いがした。私は頭に入れた情報から憶測を全て消し、残った彼の人生のカケラを持って、刑務所へと赴いた。
「こんにちは。」
「こんにちは。」
「失礼します。」
「どうぞ。」
手錠と腰縄を付けて出てきた青年は、私と大して歳の変わらない、人畜無害、悪く言えば何の印象にも残らない、黒髪と、黒曜石のような真っ黒な瞳の持ち主だった。奥深い、どこまでも底のない瞳をつい値踏みするように見てしまって、慌てて促されるままパイプ椅子へと腰掛けた。彼は開口一番、私の書いている小説のことを聞いた。
「何か一つ、話してくれませんか。」
「え、あ、はい、どんな話がお好きですか。」
「貴方が一番好きな話を。」
「分かりました。では、...世界から言葉が消えたなら。」
私の一番気に入っている話、それは、10万字話すと死んでしまう奇病にかかった、愛し合う二人の話。彼は朗読などしたこともない、世に出てすらいない私の拙い小説を、目を細めて静かに聞いていた。最後まで一度も口を挟むことなく聞いているから、読み上げる私も自然と力が入ってしまう。読み終え、余韻と共に顔を上げると、彼はほろほろ、と、目から雫を溢していた。人が泣く姿を、こんなにまじまじと見たのは初めてだった。
「だ、大丈夫ですか、」
「えぇ。ありがとうございます。」
「あの、すみません、どうして私と、会っていただけることになったんでしょうか。」
ふるふる、と犬のように首を振った彼はにこり、と機械的にはにかんで、机に手を置き私を見つめた。かしゃり、と決して軽くない鉄の音が、無機質な部屋に響く。
「僕に大してアクションを起こしてくる人達は皆、同情や好奇心、粗探しと金儲けの匂いがしました。送られてくる手紙は全て下手に出ているようで、僕を品定めするように舐め回してくる文章ばかり。」
「...それは、お察しします。」
「でも、貴方の手紙には、「理解しない人間に理解させるため、言葉を紡ぎませんか。」と書かれていた。面白いな、って思いませんか。」
「何故?」
「だって、貴方、「理解させる」って、僕と同じ目線に立って、物を言ってるでしょう。」
「.........意識、していませんでした。私はただ、憶測が嫌いで、貴方のことを理解したいと、そう思っただけです。」
「また、来てくれますか。」
「勿論。貴方のことを、少しずつでいいので、教えてくれますか。」
「一つ、条件があります。」
「何でしょう。」
「もし本にするなら、僕の言葉じゃなく、貴方の言葉で書いて欲しい。」
そして私は、彼の元へ通うことになった。話を聞けば聞くほど、彼の気持ちが痛いほど分かって、いや、分かっていたのかどうかは分からない。共鳴していただけかもしれない、同情心もあったかもしれない、でも私はただただあくる日も、そのあくる日も、私の言葉で彼を表し続けた。私の記した言葉を聞いて、楽しそうに微笑む彼は、私の言葉を最後まで一度も訂正しなかった。
「貴方はどう思う?僕の、したことについて。」
「...私なら、諦めてしまって、きっと得物を手に取って終わってしまうと思います。最後の最後まで、私が満たされることよりも、世間を気にしてしまう。不幸だと己を憐れんで、見えている答えからは目を背けて、後悔し続けて死ぬことは、きっと貴方の目から見れば不思議に映る、と思います。」
「理性的だけど、道徳的な答えではないね。普通はきっと、「己を満たす為に人を殺すのは躊躇う」って、そう答えるんじゃないかな。」
「でも、乾き続ける己のままで生きることは耐え難い苦痛だった時、己を満たす選択をしたことを、誰が責められるんでしょうか。」
「...貴方に、もう少し早く、出逢いたかった。」
ぽつり、零された言葉と、アクリル板越しに翳された掌。温度が重なることはない。触れ合って、痛みを分かち合うこともない。来園者の真似をする猿のように、彼の手に私の手を合わせて、ただ、じっとその目を見つめた。相変わらず何の感情もない目は、いつもより少しだけ暖かいような、そんな気がした。
彼も、私も、孤独だったのだと、その時初めて気が付いた。世間から隔離され、もしくは自ら距離を置き、人間が信じられず、理解不能な数億もの生き物に囲まれて秩序を保ちながら日々歩かされることに抗えず、翻弄され。きっと彼の胸に空いていた穴は、彼が被害者を殺害し、埋めようと必死に肉塊を塗りたくっていた穴は、彼以外の人間が、もしくは彼が、無意識のうちに彼から抉り取っていった、彼そのものだったのだろう。理解した瞬間止まらなくなった涙を、彼は拭えない。そうだった、最初に私の話で涙した彼の頬を撫でることだって、私には出来なかった。私と彼は、分かり合えたはずなのに、分かり合えない。私の言葉で作り上げた彼は、世間が言う狂人でも可哀想な子でもない、ただ一人の、人間だった。
その数日後、彼が獄中で首を吊ったという報道が流れた時、何となく、そうなるような気がしていて、それでも私は、彼が味わったような、胸に穴が開くような喪失感を抱いた。彼はただ、理解されたかっただけだ。理解のない人間の言葉が、行動が、彼の歩く道を少しずつ曲げていった。
私は書き溜めていた彼の全てを、一冊の本にした。本のタイトルは、「今日も、皮肉なほど空は青い。」。逮捕された彼が手錠をかけられた時、部屋のカーテンの隙間から空が見えた、と言っていた。ぴっちり閉じていたはずなのに、その時だけひらりと翻った暗赤色のカーテンの間から顔を覗かせた青は、目に刺さって痛いほど、青かった、と。
出版社は皆、猟奇的殺人犯のノンフィクションを出版したい、と食い付いた。帯に著名人の寒気がする言葉も書かれた。私の名前も大々的に張り出され、重版が決定し、至る所で賛否両論が巻き起こった。被害者の遺族は怒りを露わにし、会見で私と、彼に対しての呪詛をぶちまけた。
インタビュー、取材、関わってくる人間の全てを私は拒否して、来る日も来る日も、読者から届く手紙、メール、SNS上に散乱する、本の感想を読み漁り続けた。
そこに、私の望むものは何もなかった。
『あなたは犯罪者に対して同情を誘いたいんですか?』
私がいつ、どこに、彼を可哀想だと記したのだろう。
『犯罪者を擁護したいのですか?理解出来ません。彼は人を殺したんですよ。』
彼は許されるべきだとも、悪くない、とも私は書いていない。彼は素直に逮捕され、正式な処罰ではないが、命をもって罪へ対応した。これ以上、何をしろ、と言うのだろう。彼が跪き頭を地面に擦り付け、涙ながらに謝罪する所を見たかったのだろうか。
『とても面白かったです。狂人の世界が何となく理解出来ました。』
何をどう理解したら、この感想が浮かぶのだろう。そもそもこの人は、私の本を読んだのだろうか。
『作者はもしかしたら接していくうちに、高山を愛してしまったのではないか?贔屓目の文章は公平ではなく気持ちが悪い。』
『全てを人のせいにして自分が悪くないと喚く子供に殺された方が哀れでならない。』
『結局人殺しの自己正当化本。それに手を貸した筆者も同罪。裁かれろ。』
『ただただ不快。皆寂しかったり、一人になる瞬間はある。自分だけが苦しい、と言わんばかりの態度に腹が立つ。』
『いくら貰えるんだろうなぁ筆者。羨ましいぜ、人殺しのキチガイの本書いて金貰えるなんて。』
私は、とても愚かだったのだと気付かされた。
皆に理解させよう、などと宣って、彼を、私の言葉で形作ったこと。裏を返せば、その行為は、言葉を尽くせば理解される、と、人間に期待をしていたに他ならない。
私は、彼によって得たわずかな幸福よりも、その後に押し寄せてくる大きな悲しみ、不幸がどうしようもなく耐え難く、心底、己が哀れだった。
胸に穴が空いている、と言う幻覚を見続けた彼は、穴が塞がりそうになるたび、そしてまた無機質な空虚に戻るたび、こんな痛みを感じていたのだろうか。
私は毎日、感想を読み続けた。貰った手紙は、読んだものから燃やしていった。他者に理解される、ということが、どれほど難しいのかを、思い知った。言葉を紡ぐことが怖くなり、彼を理解した私ですら、疑わしく、かといって己と論争するほどの気力はなく、ただ、この世に私以外の、彼の理解者は現れず、唯一の彼の理解者はここにいても、もう彼の話に相槌を打つことは叶わず、陰鬱とする思考の暗闇の中を、堂々巡りしていた。
思考を持つ植物になりたい、と、ずっと思っていた。人間は考える葦である、という言葉が皮肉に聞こえるほど、私はただ、一人で、誰の脳にも引っ掛からず、狭間を生きていた。
孤独、などという言葉で表すのは烏滸がましいほど、私、彼が抱えるソレは哀しく、決して治らない不治の病のようなものだった。私は彼であり、彼は私だった。同じ境遇、というわけではない。赤の他人。彼には守るべき己の秩序があり、私にはそんな誇り高いものすらなく、能動的、怠惰に流されて生きていた。
彼は、目の前にいた人間の頭にバールを振り下ろす瞬間も、身体をミンチにする工程も、全て正気だった。ただ心の中に一つだけ、それをしなければ、生きているのが恐ろしい、今しなければずっと後悔し続ける、胸を掻きむしり大声を上げて暴れたくなるような焦燥感、漠然とした不安感、それらをごちゃ混ぜにした感情、抗えない欲求のようなものが湧き上がってきた、と話していた。上手く呼吸が出来なくなる感覚、と言われて、思わず己の胸を抑えた記憶が懐かしい。
出版から3ヶ月、私は感想を読むのをやめた。人間がもっと憎らしく、恐ろしく、嫌いになった。彼が褒めてくれた、利己的な幸せの話を追い求めよう。そう決めた。私の秩序は、小説を書き続けること。嗚呼と叫ぶ声を、流れた血を、光のない部屋を、全てを飲み込む黒を文字に乗せて、上手く呼吸すること。
出版社は、どこも私の名前を見た瞬間、原稿を送り返し、もしくは廃棄した。『君も人���したんでしょ?なんだか噂で聞いたよ。』『よくうちで本出せると思ったね、君、自分がしたこと忘れたの?』『無理ですね。会社潰したくないので。』『女ならまだ赤裸々なセックスエッセイでも書かせてやれるけど、男じゃ使えないよ、いらない。』数多の断り文句は見事に各社で違うもので、私は感嘆すると共に、人間がまた嫌いになった。彼が乗せてくれたから、私の言葉が輝いていたのだと痛感した。きっとあの本は、ノンフィクション、ルポルタージュじゃなくても、きっと人の心に突き刺さったはずだと、そう思わずにはいられなかった。
以前に働いていた会社は、ルポの出版の直前に辞表を出した。私がいなくても、普段通り世界は回る。著者の実物を狂ったように探し回っていた人間も、見つからないと分かるや否や他の叩く対象を見つけ、そちらで楽しんでいるようだった。私の書いた彼の本は、悪趣味な三流ルポ、と呼ばれた。貯金は底を尽きた。手当たり次第応募して見つけた仕事で、小銭を稼いだ。家賃と、食事に使えばもう残りは硬貨しか残らない、そんな生活になった。元より、彼の本によって得た利益は、全て燃やしてしまっていた。それが、正しい末路だと思ったからだったが、何故と言われれば説明は出来ない。ただ燃えて、真っ赤になった札が灰白色に色褪せ、風に脆く崩れていく姿を見て、幸せそうだと、そう思った。
名前を伏せ、webサイトで小説を投稿し始めた。アクセス数も、いいね!も、どうでも良かった。私はただ秩序を保つために書き、顎を上げて、夜店の金魚のように、浅い水槽の中で居場所なく肩を縮めながら、ただ、遥か遠くにある空を眺めては、届くはずもない鰭を伸ばした。
ある日、web上のダイレクトメールに一件のメッセージが入った。非難か、批評か、スパムか。開いた画面には文字がつらつらと記されていた。
『貴方の本を、販売当時に読みました。明記はされていませんが、某殺人事件のルポを書かれていた方ですか?文体が、似ていたのでもし勘違いであれば、すみません。』
断言するように言い当てられたのは初めてだったが、画面をスクロールする指はもう今更震えない。
『最新作、読みました。とても...哀しい話でした。ゾンビ、なんてコミカルなテーマなのに、貴方はコメをトラにしてしまう才能があるんでしょうね。悲劇。ただ、二人が次の世界で、二人の望む幸せを得られることを祈りたくなる、そんな話でした。過去作も、全て読みました。目を覆いたくなるリアルな描写も、抽象的なのに五感のどこかに優しく触れるような比喩も、とても素敵です。これからも、書いてください。』
コメとトラ。私が太宰の「人間失格」を好きな事は当然知らないだろうに、不思議と親近感が湧いた。単純だ。と少し笑ってから、私はその奇特な人間に一言、返信した。
『私のルポルタージュを読んで、どう思われましたか。』
無名の人間、それも、ファンタジーやラブコメがランキング上位を占めるwebにおいて、埋もれに埋もれていた私を見つけた人。だからこそ聞きたかった。例えどんな答えが返ってきても構わなかった。もう、罵詈雑言には慣れていた。
数日後、通知音に誘われて開いたDMには、前回よりも短い感想が送られてきていた。
『人を殺めた事実を別にすれば、私は少しだけ、彼の気持ちを理解出来る気がしました。。彼の抱いていた底なしの虚無感が見せた胸の穴も、それを埋めようと無意識のうちに焦がれていたものがやっと現れた時の衝動。共感は微塵も出来ないが、全く理解が出来ない化け物でも狂人でもない、赤色を見て赤色だと思う一人の人間だと思いました。』
何度も読み返していると、もう1通、メッセージが来た。惜しみながらも画面をスクロールする。
『もう一度読み直して、感想を考えました。外野からどうこう言えるほど、彼を軽んじることが出来ませんでした。良い悪いは、彼の起こした行動に対してであれば悪で、それを彼は自死という形で償った。彼の思考について善悪を語れるのは、本人だけ。』
私は、画面の向こうに現れた人間に、頭を下げた。見えるはずもない。自己満足だ。そう知りながらも、下げずにはいられなかった。彼を、私を、理解してくれてありがとう。それが、私が愛読者と出会った瞬間だった。
愛読者は、どうやら私の作風をいたく気に入ったらしかった。あれやこれや、私の言葉で色んな世界を見てみたい、と強請った。その様子はどこか彼にも似ている気がして、私は愛読者の望むまま、数多の世界を創造した。いっそう創作は捗った。愛読者以外の人間は、ろくに寄り付かずたまに冷やかす輩が現れる程度で、私の言葉は、世間には刺さらない。
まるで神にでもなった気分だった。初めて小説を書いた時、私の指先一つで、人が自由に動き、話し、歩き、生きて、死ぬ。理想の愛を作り上げることも、到底現実世界では幸せになれない人を幸せにすることも、なんでも出来た。幸福のシロップが私の脳のタンパク質にじゅわじゅわと染みていって、甘ったるいスポンジになって、溢れ出すのは快楽物質。
そう、私は神になった。上から下界を見下ろし、手に持った無数の糸を引いて切って繋いでダンス。鼻歌まじりに踊るはワルツ。喜悲劇とも呼べるその一人芝居を、私はただ、演じた。
世の偉いベストセラー作家も、私の敬愛する文豪も、ポエムを垂れ流す病んだSNSの住人も、暗闇の中で自慰じみた創作をして死んでいく私も、きっと書く理由なんて、ただ楽しくて気持ちいいから。それに尽きるような気がする。
愛読者は私の思考をよく理解し、ただモラルのない行為にはノーを突きつけ、感想を欠かさずくれた。楽しかった。アクリルの向こうで私の話を聞いていた彼は、感想を口にすることはなかった。核心を突き、時に厳しい指摘をし、それでも全ての登場人物に対して寄り添い、「理解」してくれた。行動の理由を、言動の意味を、目線の行く先を、彼らの見る世界を。
一人で歩いていた暗い世界に、ぽつり、ぽつりと街灯が灯っていく、そんな感覚。じわりじわり暖かくなる肌触りのいい空気が私を包んで、私は初めて、人と共有することの幸せを味わった。不変を自分以外に見出し、脳内を共鳴させることの価値を知った。
幸せは麻薬だ、とかの人が説く。0の状態から1の幸せを得た人間は、気付いた頃にはその1を見失う。10の幸せがないと、幸せを感じなくなる。人間は1の幸せを持っていても、0の時よりも、不幸に感じる。幸福感という魔物に侵され支配されてしまった哀れな脳が見せる、もっと大きな、訪れるはずと信じて疑わない幻影の幸せ。
私はさしずめ、来るはずのプレゼントを玄関先でそわそわと待つ少女のように無垢で、そして、馬鹿だった。無知ゆえの、無垢の信頼ゆえの、馬鹿。救えない。
愛読者は姿を消した。ある日話を更新した私のDMは、いつまで経っても鳴らなかった。震える手で押した愛読者のアカウントは消えていた。私はその時初めて、愛読者の名前も顔も性別も、何もかもを知らないことに気が付いた。遅すぎた、否、知っていたところで何が出来たのだろう。私はただ、愛読者から感想という自己顕示欲を満たせる砂糖を注がれ続けて、その甘さに耽溺していた白痴の蟻だったのに。並ぶ言葉がざらざらと、砂時計の砂の如く崩れて床に散らばっていく幻覚が見えて、私は端末を放り投げ、野良猫を落ち着かせるように布団を被り、何がいけなかったのかをひとしきり考え、そして、やめた。
人間は、皆、勝手だ。何故か。皆、自分が大事だからだ。誰も守ってくれない己を守るため、生きるため、人は必死に崖を這い上がって、その途中で崖にしがみつく他者の手を足場にしていたとしても、気付く術はない。
愛読者は何も悪くない。これは、人間に期待し、信用という目に見えない清らかな物を崇拝し、焦がれ、浅はかにも己の手の中に得られると勘違いし小躍りした、道化師の喜劇だ。
愛読者は今日も、どこかで息をして、空を見上げているのだろうか。彼が亡くなった時と同じ感覚を抱いていた。彼が最後に見た澄んだ空。私が、諦観し絶望しながらも、明日も見るであろう狭い空。人生には不幸も幸せもなく、ただいっさいがすぎていく、そう言った27歳の太宰の言葉が、彼の年に近付いてからやっと分かるようになった。そう、人が生きる、ということに、最初から大して意味はない。今、人間がヒエラルキーの頂点に君臨し、80億弱もひしめき合って睨み合って生きていることにも、意味はない。ただ、そうあったから。
愛読者が消えた意味も、彼が自ら命を絶った理由も、考えるのをやめよう。と思った。呼吸代わりに、ある種の強迫観念に基づいて狂ったように綴っていた世界も、閉じたところで私は死なないし、私は死ぬ。最早私が今こうして生きているのも、植物状態で眠る私の見ている長い長い夢かもしれない。
私は思考を捨て、人でいることをやめた。
途端に、世界が輝きだした。全てが美しく見える。私が今ここにあることが、何よりも楽しく、笑いが止まらない。鉄線入りの窓ガラスが、かの大聖堂のステンドグラスよりも耽美に見える。
太宰先生、貴方はきっと思考を続けたから、あんな話を書いたのよ。私、今、そこかしこに檸檬を置いて回りたいほど愉快。
これがきっと、幸せ。って呼ぶのね。
愛読者は死んだ。もう戻らない。私の世界と共に死んだ、と思っていたが、元から生きても死んでもいなかった。否、生きていて、死んでいた。シュレディンガーの猫だ。
「嗚呼、私、やっぱり、
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ari0921 · 4 years
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2020年の香港問題、どう転んでも習近平は窮地に
福島 香織
 あけましておめでとうございます。2019年は「逢九必乱」の年のジンクス通り、香港を中心に中華圏は大きな「乱」に見舞われた1年だった。おそらく1989年以来、外交上、最も厳しい局面にさらされた年であったといってもいいだろう。
 では今年は中国にとってどんな年になるだろうか。香港問題はどうなるのか。今年(2020年)の予測について、ざっくりと大まかに、放談してみたい。
香港に「国家安全条例」を望んでいた習近平
 香港問題は少なくとも昨年春の段階ではここまで中国の根底を揺るがす大問題になるとは思わなかっただろう。いったいなぜ、香港問題がここまで拡大したのだろうか。
 そもそもの発端は、香港人のカップルの痴情のもつれを原因とする殺人事件が台北で発生したこと。当初は香港の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官ですら、逃亡犯条例改正などといった選択肢を口にしていなかった。それが1年後の春に突然言い出す。この裏事情については不明だが、比較的はっきりしているのは、習近平周辺はキャリー・ラムに条例を改正せよといった要求はしていない、もらい事故だと主張していることだ。
 ではキャリー・ラムからの提案、アイデアであったか。あるいはキャリー・ラムは誰かに、逃亡犯条例を改正すれば習近平の歓心が買えると耳打ちされたか。
 いくつか判明しているのは、習近平政権としては香港に「基本法23条に基づく国家安全条例」の制定を望んでいたということだ。胡錦濤政権が挫折した国家安全条例を自分の政権で制定できれば、それは香港掌握を実現できた、という大きな成果である。
 だが、この条例こそ、香港の司法の独立を完全に打ち砕き、香港在住の民主活動家や反体制派の人間を香港警察が中国に代わって政治犯として逮捕することができる根拠となる恐ろしい法律なのだ。だから、この法律をつくろうとすると、逃亡犯条例どころではない香港市民の抵抗運動が予想される。なので、キャリー・ラムは、国家安全条例制定を先延ばしにする口実として、先に成立が簡単そうな逃亡犯条例改正を行ってみせようとした。あるいは、そうすることが習近平の意思であるかのようなアドバイスを受けたかもしれない。
習近平の政敵の巣窟だった香港
 香港は中国インテリジェンス機関関係者(海外のインテリジェンス機関関係者も)が常駐している情報戦の最前線であり、同時に中国共産党政権内の異なる情報筋が互いに世論誘導をしかけて、党内の権力闘争に影響を与えようとする現場でもある。
 中国の知識人は中国公式メディアを党中央の公式発表以外載せていないプロパガンダと思っているからハナから信じていない。だが香港メディアは多少は報道の自由空間があるぶん、比較的参考にする。また、香港に拠点を置く独立系華字メディアを通じて、共産党内部で起きている微妙な動きを読み取ろうとする。こうした中国中間層、知識人層の心理を知っているので、香港で多くの裏の取れない内幕話が出ては拡散される。
 私が、いちいち香港のゴシップを取り上げては紹介するのは、フェイクニュースも含めて、党内の動きをなにかしら反映していることが多いと見ているからだ。
 そう考えると、反逃亡犯条例改正デモは、そうした情報戦の中で、習近平政権を追いつめるべく拡大するように誘導されたようにも見えてくる。
 中国サイドがたびたび指摘するように米CIAに雇われた工作員が指導しているだの、全米民主主義基金(NED)の助成を受けたNGOが運動を支援しているだの、反共外部勢力の仕業、というセンもあるが、ここにきて信憑性が高まっているのは、中国サイドのインテリジェンス、つまり国家安全部や旧解放軍総参謀部、中国公安部国内安全保衛局などの関係者や駐香港中央政府連絡弁公庁(中聯弁)がまともに情報収集していない、もしくは情報を上に報告するという作業をまともに行っていない、つまりインテリジェンス系職員たちがサボタージュしている、あるいはわざとフェイク情報を上げて、習近平政権の判断を間違わせているのではないか、という可能性だ。
 それは、例えば習近平政権が香港の区議選結果を親中派が大勝利すると信じて疑っていなかったという話からもうかがえる。習近平政権が香港問題で節目、節目で適切な対応がとれず、問題がこじれ続けたのは、現場からの正しい情報が上がっていなかったから、だと。確かに胡錦涛政権であれば、もっと問題の初期にうまく対応し、抵抗運動をここまで拡大させなかっただろう。
 そもそも、香港のインテリジェンス関係は習近平の最大の政敵と見なされる太子党のラスボス、曽慶紅が牛耳っていた。現任の中聯弁主任の王志民も江沢民派の人間だ(だからずっと香港問題の責任を取らされて失脚させられるとの噂があった)。金融系も曽慶紅や江沢民ら上海閥の利権に絡んでいることが多い。習近平は公安トップの周永康、旧解放軍総参謀部に君臨していた徐才厚ら軍幹部を汚職で失脚させ、治安・情報機関の幹部人事を洗いざらい入れ替えてきたが、だからといって末端まで習近平カラーに塗り替えられたかというと、むしろ組織内では人事粛清を繰り返すたびに習近平に対する反感が強まっていると仄聞している。
 政敵寄りの人脈が多い香港だからこそ、習近平は自ら香港を掌握するために、過剰なほどの香港の中国化を求め、コントロールを強化しようとしたのだが、そのことが一層、香港人の抵抗を強める結果となった。また、徹底した人事異動、アンチの粛正人事を行ったため、官僚たちが必要以上に委縮し、習近平さまのご機嫌を損なうような不都合な情報を上げなくなるという弊害が起きたわけだ。
香港問題の行方、考えられる3つのシナリオ
 結局、香港市民がここまでアンチ中国となり、抵抗運動がここまで大規模化したのは、習近平の独裁者気質による不徳が導いた、ともいえる。
 となると、香港問題の行方としてのシナリオは3つぐらいしかない。
(1)習近平が香港の中国化を諦める
 習近平が自らの敗北を認め、香港の中国化を諦め、少なくとも胡錦濤政権時代までのレベルの一国二制度状況に戻す。だが、おそらく今の段階では、香港警察の大幅な組織改革や行政長官普通選挙の実施ぐらいの要求を認めなければ抵抗運動は収まらないかもしれない。
(2)香港が中国の地方都市の1つに落ちぶれる
 習近平サイドが一切妥協しないとなれば、香港の抵抗運動を警察力で徹底的に封じ込めるしかない。その可能性は比較的高そうだ。香港警察の新たな警務署長クリス・タン(鄧炳強)は中国人民公安大学出身の香港警察内で最も親中タカ派の人物。彼は上海閥江沢民派に属するといわれているが、ならば習近平としては汚れ仕事も心置きなく押し付けられる。キャリー・ラムが12月16日、北京で習近平と面会したとき、公安権力のトップである政法委員会書記の郭声琨が同席したの���、香港警察に中国公安が力を貸すということだと受け取られている。香港メディアは郭声琨がすでに香港マカオ小組の副組長に任命されていると報じていた。香港警察と中国公安が一体化していき、香港の司法の独立という砦は完全に陥落することになるだろう。
 そうなると、香港の国際金融都市としての信用は地に落ちる。12月に香港の抵抗運動への資金提供プラットフォームとなっていた組織「星火同盟」関係者4人が逮捕され、その口座と7000万香港ドルの資金が凍結された。警察はマネーロンダリング容疑を主張するが、目的が香港の抵抗運動の弾圧であることは間違いない。弁護士である公民党議員の楊岳橋は、「星火同盟の資産凍結は、国際金融センターとしての香港の地位に影響する。個人資産を任意に凍結され、個人資産が全く保障されないのだと人は思うだろう」と非難している。
 私有財産に対する保障が中国並みになった香港は、中国のどこにでもある地方都市の1つに落ちぶれることになる。そうすれば国際社会のからの関心も失われ、抵抗運動も収束していくだろう。だが、そうなった場合、一番損をするのは中国共産党だろう。香港が一国二制度を維持して国際金融都市であることによって得ていた経済上の恩恵は決して小さくはなかったということを、習近平政権は後になって思い知ることになる。
(3)中国国内の“革命”を引き起こす
 あるいは、香港の抵抗運動が導火線となって中国国内で“革命”が起きるのか? さすがに、それはないない、と思うのだが、2015年9月の段階でトランプ大統領の誕生を預言したことで注目された英国の預言者、クレイグ・ハミルトン・パーカーの2020年の預言の中に、中国の新たな革命の動きがおきる、というのがある。パーカーは2019年の預言でも中国の騒乱、抗議運動を預言し、実際「香港での騒乱」は起きたわけだが、2020年はその香港の抗議運動が中国に飛び火し、政府転覆の危機におちいる、という。パーカーの預言は的中率70%、といわれるが果たしてどうだろう。
2020年の中国の見通し
 さて預言というほどでもないが、私の2020年の中国の見通しをいくつか言っておこう。
 まず台湾総統選は蔡英文政権が続投、米国と台湾の軍事同盟的接近は、習近平の中台統一の野望を完全に打ち砕くだろう。香港問題は引き続きくすぶり、中国経済は低迷、GDP成長率5%台を容認せざるを得なくなる。
 希望的観測をいえば、春に予定されている習近平の国賓訪問はキャンセルされるといい。IR汚職問題で中国の政界浸透工作の内実が暴露されて習近平国賓訪問どころではなくなるとか。あるいは日本首相が年初に靖国神社に参拝すれば、おそらく中国の方から訪日キャンセルを言ってくると思うのだが、どうだろう。国賓訪問の返礼に天皇陛下の訪中が習近平から求められ、陛下が応じられる、というシナリオだけは何としても避けてほしい。
 秋には米大統領選でトランプの2期目続投が決まり、中国に対する一層の強硬路線がとられ、中国にいよいよ体制変革を迫ることになるかもしれない。
 デジタル人民元発行や中国版GPSの北斗システムの完成、火星探査や独自の宇宙ステーション建設の進展といった発明やイノベーションなど「中国スゴイ」と世界が称賛するような快挙も見せるだろうが、遅かれ早かれ、現行の体制維持が困難になりつつあることに習近平自身も気づかざるを得なくなってくる。その先の中国の選択を見極め、現場で取材できる年であるようにと、チャイナウォッチャーとしては年初に願いたい。
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buriedbornes · 4 years
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第42話 『クリス・ウォーリーの奇妙な事件(2) - 異変です』 The Case of Chris Wally chapter 2 - “Strange!”
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クリス・ウォーリーがこの町にやってきたのは、数年前の事である。
クリスは生後しばらくは両親と共にあちこちの港を転々としながら、2人の仕事を手伝いながら暮らしていたらしい。
その時期では、生活のほとんどは船上であったとも聞く。
両親を流行り病で亡くすに前後して、彼は伝染を避けるためにも、泣く泣くこの町に移り住む事に決めたらしい。
彼の邸宅には元々彼の伯父であるカール氏が住んでいたが、入れ替わる形でカール氏は町を出て、商売の拠点に港に移したとの事らしい。
それからしばらく、クリス氏はデイティの邸宅に身を落ち着けた。
しかし、多くの町民は、彼の姿を見ることは稀であった。
クリス氏は自宅から外に出る事はほとんどなかったらしい。
必要な用事や買い出しも、ほとんどが召使いのバルトが代行していた。
そのバルトも、町の人々とは言葉が通じなかったため、クリス氏から託されたメモを頼りに用を済ませる、という奇妙なものだった。
町民はバルトを気味悪がったが、それでもクリス氏を尊重する態度は見せていた。
というのも、クリス氏は毎年、町に対して多額の寄付をしていた。
この寄付は目録にも記録が残っており、その額は町でも1,2を争うほどであった。
両親から相続した遺産がどれほどの額であったかを知る者はいなかったが、寄付額から、余程の事がない限り食べていくに困る事もないだろうと想像されていた。
直接語る機会は多くは持たなかったが、たまに顔を見せる時、クリスはいつでも袖の長い外套とフードをまとって、蒼白で、不健康そうに見えた。
体が弱く病気がちで、なかなか外出することもままならないと、事あるごとに町の者達に愚痴をこぼしていたらしい。
自分はこんな状態だからろくに町の活動に参加することもままならない事が本当に申し訳ない、寄付はその代わりだ、と語っていた。
殊勝なことだ、と町の老人達は口々に漏らしていた。
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そんなクリス氏ではあったが、唯一足繁く通っていた場所があった。
町の西端、斜面を降りる急な坂を降りた先にある、教会である。
多くの町でそうであるように、かつてはこの教会も王国の制定した国教を司る施設として、半ば町の自治組織の集会場のような役割を担っていた。
しかし、度重なる内乱、王国体制の変革、国外からの難民の流入などを経て、国教遵守の義務は事実上形骸化しており、各地で様々な外来あるいは新興の宗教が蔓延していた。
デイティも例外ではなく、ここ数十年で名も聞かぬような新興宗教が新たに勃興し、町内で勢いを伸ばしていた。
そしてその教会も今では、買い取ったその宗教団体が拠点施設として利用していた。
クリス氏はどうやら、その新興宗教に熱を上げていたらしい、という事が、多くの町民への聞き込みから判明した。
その宗教はいわば一種の終末思想を掲げており、まもなく訪れる破滅の時に、信じる者だけが救われる、あるいは運悪く命を落としたり、大切な人がそのような目に遭っても、信じる者達は蘇る事ができるとすら喧伝していたらしい。
一昔前であればそのような胡散臭い団体は煙たがられ避けられたものだが、デイティにおいては事情が違った。
不安定な情勢や教主の異様な弁舌が町の人々を瞬く間に惹きつけて、信者が多数派に回るまでそれほど時間はかからなかったようである。
そうした事情から、クリス氏がその施設に出入りする事にわざわざ意識を払う者もいなかった。
ただ、生活必需品の買い出しさえ召使いに任せる男が、宗教施設には自らの足で通うのを厭わなかった事は、町民にとっても訝しい点ではあったようだが。
クリス氏の熱心さは折り紙付きであったが、彼がそこまで宗教に入れ込むのも、健康上の問題に起因しているのではないかと噂されていた。
つまり、病魔を、あるいは近く訪れうる死を克服したいという、願望というか、執着のようなものが彼にはあるように思われていたわけだ。
さらに数十年前、この宗教の関係者が町に初めて訪れたとき、布教や理解を広めることに腐心したのが、他ならぬ伯父カールであったという事もわかった。
その経緯は当然、クリス氏がこの宗教に強く入れ込んでいる状況を説明する形にもなっていた。
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多額の寄付、疎らな交流によって、特別好意を持たれるわけでもないが、同時にトラブルとも無縁だったはずの彼が、唯一トラブルを起こしていたのが、ウォルターと呼ばれる男性である。
ウォルターはデイティの農夫の息子であり、クリス氏とは同じ年頃の青年だ。
彼は定職につかず、気まぐれに父の手伝いをする事もあったが、多くの場合日がな一日酒を片手に町をぶらぶらするような、半分ごろつきのような輩だった。
そのため、当然のことながら彼の評判はすこぶる悪かった。
それでも周囲が彼を邪険に扱えなかったのは、町に献身的で真面目だった父のおかげと見られる。
あるとき、ヴィルマという若い乙女が彼の目に留まった。
彼女は特別美人というわけではなかったが、愛嬌があり、気立てが良く、友人も多かった。
ヴィルマはウォルターに付きまとわれて、ひどく迷惑していたが、ある時、彼女は言った。
「私は、心に決めた方がいるんです」
それは、男を諦めさせるために咄嗟についた、よくある嘘だったのだろう。
だが、ウォルターは、あろうことかその相手がクリス氏ではないかと勘ぐり始めたのだ。
実際、クリス氏にはそういった噂がなかったわけではなかった。
年頃で、痩身ながら長身で、やや不健康そうな点を除けば憂いを伴った端正な顔立ちは一部の少女達にとって憧れを抱いても不思議はない、と思われるようなものだった。
しかし、クリス氏とヴィルマにはそもそも面識がなく、仮に互いの顔を見知った事があったとしても、逢瀬を重ねるような時間が、ヴィルマの方にそもそもなかった。
だが、恋は盲目とでも言おうか、ウォルターはそうした第三者からの助言にも耳を貸さず、クリス氏に憎悪を募らせていった。
ウォルターは、直接クリス氏の自宅を訪ねては無関係の者も不快になるような猥雑な内容の質問を浴びせたり、外出するクリス氏を尾行したり、様々な嫌がらせをするようになった。
クリス氏自身は、辟易してはいるようだったものの、意に介さず普段通りの生活を過ごそうと努めていた。
そこに来て、ヴィルマが荷馬車に轢かれる事故に遭い、亡くなった。
タイミングとしては、まさに最悪であった。
ウォルターは悲嘆し、そして憎悪をさらに強める事となった。
ヴィルマの葬儀の夜、彼はクリス邸を訪ねて、門前払いを受けながらも、玄関先で思いつく限りのあらゆる罵倒語を並べて、帰っていった。
それからと言うものの、ウォルターは方々に「クリスがヴィルマを殺した」を吹聴し始めた。
周囲は当然、彼の言う事を信じるわけはなかった。
だが、さらにウォルターは「クリスは死んだヴィルマの亡骸を掘り起こして、自分のものにしようとしてる」などとまで言い始めた。
さすがに周囲はこのようなウォルターの発言を咎めた。
愛する人を失った悲しみによって、気が触れてしまったのではないか、とまで言われた。
鬼気迫る彼を恐れて、周囲の人間は徐々に彼に近寄らなくなった。
今回のクリス氏失踪で、当然ながら彼は第一に容疑をかけられていたが、クリス氏失踪の夜、彼が一晩中町のバーで酔いつぶれて眠っていた事を店員と他の客が証言した事で、疑いは晴れたらしい。
また、ウォルターの父へのインタビューでも「あいつに他人をどうこうするような度胸はない」と断じられた。
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ここまで得られた情報は、全て町に住む多数の住民から得られた証言によって、裏を取る事ができた。
以下が、彼が失踪した日について得られた情報である。
・雲ひとつない、晴れの夜だった。
・クリス氏は夕暮れ時に教会に行った。夜明け前に教会を出ていくところを見た、と証言する者が複数いた。
・クリス邸にクリス氏が戻ってくるところを見た、という者もいた。ひどく疲れて、憔悴しているように見えたらしい。
・その後、クリス氏を見た者はいなかった。
こうなると当然、最後にクリス氏を見たのはバルトという事になるのだが、質問に応じようとするバルトの話す西方の言葉を理解できる者が町内にいなかった。ただ、カール氏がクリス氏の残した衣類と身振り手振りとでバルトに質問の意図を伝えようとしたところ、寂しそうな顔をして、玄関を指差しただけだったそうだ。
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教会でのインタビューは、また要領を得ないものだった。
私を出迎えたのは、教主のアロイスという小柄な男だった。
曰く、彼はこの教会に来てから2代目の教主で、数十年前に町へやってきたとき、先代教主に拾われた孤児だったらしい。
まだ30代後半と若かったが、そうとは思えぬほどに老け込み、老成してすら見える様子は、ある意味では教主らしい風格を携えている、教主に相応しい人物のようにも見えた。
彼は部外者に対して強く警戒心を持っている様子だったが、クリス氏の捜索の旨を伝えたところ、快く調査協力に応じてくれた。
曰く、クリス氏は町だけでなくこの教会に対しても惜しみない寄付を行っていたらしい。
そしてそれは、カール氏もまた、同様であった事も知る事ができた。
失踪した夜に何があったかを尋ねたが、それについては、やはり要領を得ない結果となった。
クリス氏はいつものように教会を訪れ、アロイス教主と少し言葉をかわした後、ずっと礼拝堂に一人でいたとの事だった。
祈っていたのであろう、とアロイス教主は言うが、実際に見たというわけでもないらしい。
アロイス教主自身は、やはり一人で、教会奥の寝室で遅くまで読書し、その後床についたとの事だった。
それは静かな夜でしたよ、とも答えた。
突然いなくなるなんて、そんな予兆は微塵もなかったのに、とアロイスは残念そうに語った。
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「…結局、何故いなくなったのかも、その後足取りも全くつかめなかったってわけか」
「相変わらず飲み込みが早いですなぁ、ドミニク殿は」
ドミニクとシュンは、橋のたもとで落ち合っていた。
「それじゃあ、どうすんだ?絶対見つけるなんて啖呵切っちまったんだろ?」
「もう見つけましたよ、クリス氏は」
「なんだと!?」
手すりに腰掛けていたドミニクは立ち上がりながら怒鳴った。
「大きな声を出さないでください…」
「まず説明をしろと言ってるんだ。お前は毎度毎度、一人合点してばっかで何も説明しやがらない。わかってる事があれば、こっちだって動ける事、やりようが色々あるんだ。とにかくちゃんと話せ」
「…すみません、ドミニク殿の言う通りですね。ただですね、私の中でも、確実な事と不確実な事がまだ無い混ぜの状態で、下手に説明すれば混乱させるかもしれない、と思いまして」
「何も説明されないよりマシだ」
シュンは大きなため息をついて、観念したように口を開いた。
「クリス氏はまだ、あの屋敷にいます」
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~つづく~
第43話 クリス・ウォーリーの奇妙な事件(3) 発見です
「ショートストーリー」は、Buriedbornesの本編で語られる事のない物語を補完するためのゲーム外コンテンツです。「ショートストーリー」で、よりBuriedbornesの世界を楽しんでいただけましたら幸いです。
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