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#アイスレモンティー
tmmode · 1 year
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松本駅前にある、翁堂という喫茶店で、ナポリタンとミックスです😋 なんか、これで、ナポリタンは、小盛みたいです😁 それに、ミックスサンドのパンは、少し分厚い感じ😄 ちょっと食べ過ぎで、体重が心配です😅 #御菓子処翁堂 #喫茶店 #ナポリタン #ミックスサンド #アイスレモンティー #ランチ #翁堂駅前店 #お散歩 #松本 #松本市 #長野県 #長野 (Matsumoto, Nagano) https://www.instagram.com/p/Co0_Cs0SPwX/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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lllusioninthehead · 2 months
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2024/3/5
いま、思えばなぜ紹介してくれた女の子は話してくれたのだろうと思う。人によってはアレルギーのある話だ。その友人の女の子が凄い霊能者と会ったと興奮気味に語ったときも最初はやや眉唾であった。占いは信じない質なのだが、本当に見える人が世にいるのは知っていた。友人の中でも2人いてよく面白半分で体験談を聞いていたし、常識や科学では説明がつかないようなことも自身でも経験したことがある。まぁ、時としてこういうのって全能感に繋がったり、自分は選ばれた人間だ。なんて勘違いした輩を生むし、金持ちがお金を吸い取られる様も見てきた。1時間20分で10000円が高いのかわからない。占いにしては高いし、本当に見えるのならば安い気もする。
紹介者の女の子からは10000円以上の見返りを求められたという話はなく、客を選んでる感じもない。誰でも紹介してくれて大丈夫だと言われてるそうだ。
ならば、早速と紹介を頼むとあっさりとLINEの友達紹介が送られてきた。ここでは仮に“四季さん”としよう。◯◯から紹介されました。お会いしたいのですが可能でしょうか?と送ると数時間後に時間と金額と場所、そして日時の提案があった。
一度、四季さんの仕事の都合でリスケはあったもののすんなり会うことができた。別で仕事をしてるんだと頭に浮かんだが。まぁ、そういう人もいるかとすぐに疑問は打ち消された。
会うまで2週間程度。何を相談しようかと考えていた。当面の課題いくつもあれど、大体は方向性が決まっている。相続問題には弁護士が入った。家を建てる話には土地が決まり地盤調査が無事に終わりそうだ。奥さんの家族とそりが合わない問題も心のなかで決着を見ている。奥さんにも素直に話せているので距離感が遠くなり楽になると思う。新しい仕事を1つ考えていてこれは確かに相談したいかもしれない。あとは何と言っても拠り所のない自分のこと、知りようも無い飼っていた犬の気持ち。そして四季さんへの好奇心もある。ただ、最後のこれはどこまで聞いて良いのかわからなかった。
−−−−−−−−−
当日はひとつMTGをこなし、都心の街に出た。待ち合わせに遅れるのは苦手なので30分前に着いてしまった。まぁ、いいか。と久々に訪れた街をブラブラ歩いた。もし、すべて見れる人ならばこんな光景も見られているのかもしれない。雨がぽつりぽつりと降ってきた。終わる頃にはお昼だなとどこで食べようか検索したりしていると時間になった。
待ち合わせの喫茶店で席番号を伝えると少し年配の優しい感じの女性はすべて心得てるようで「はい、承っております」と答えた。ひとつ階をあがり、上着を脱いで席につく。「着きました、お待ちしております」とLINEでメッセージを送ると今向かっておりますとすぐに返信が来た。
浮ついた気持ちを抱えながら待っていたものの、不思議と猜疑心はなかった。友人からさんざん凄さについては語られていたのもある。
現れた四季さんは普通に少し遅れたことを謝り、特別な服装や髪型ではなく、少しおせっかいそうな雰囲気あれど、神秘性なんて何も無い話し方で、慌ただしくアイスレモンティーを頼んだ。おしぼり使ってくださいね、席は奥側でいいですよ。と気遣いできる人で身構えたこちらとしてはホッと何かひとつ肩の力が抜けた気がした。
事前に聞いた通り録音しても構わないと言われ、スマホの録音ボタンを押して、子供がお絵かきに使うような消せる小さな黒板に聞きたいことの周辺者を書いてくださいと差し出された。
差し出される際は「相続ってのが出てるんだよなぁ」や「複雑な家庭ですよね?」とすでに見透かされているような発言をされていて胸の鼓動が早まる思いだった。自分の名前、奥さんの名前、母の名前、義父の名前、義父の息子の名前、父の名前、兄の名前と書く。そして、そこに年齢を足していく。
まだ、完全に信用していたわけではないのでこちらから情報を出すことはしない。
まずはお母さんからと話す出す。お母さん相手を間違えてしまったね。ただ、そこをいまさら責めておかしいし。この人は責められるの苦手だし溜め込んでしまうんですよね。
母の写真に手をかざす。すると、母がたまに話す愚痴と同じ語り口調でつらつらと母の心境が出てくる。まるで、そこに母がいて自分には見えなくて、その通訳をしてくれてるかのよう。それくらい母が話す言葉と語尾までほぼ同じだった。
「お母さん、良く喋る人ですね?」と笑う。そして、「実の父親」という言葉が出てくるんですけどと言われた時にドキリとした。母は養子縁組を祖父としていて、祖父に育てられた。その情報は四季さんにもちろん伝えていない。
自分は違うんですけど母方は宗教にどっぷりなんです。と伝えるとずばり宗教法人の名前が出てきた。これも伝えていない。
潜在意識と会話をしているんです。と四季さんは言う。その後に話される言葉も核心をつくようなことばかりだった。
奥さんが出会えてよかったと言っている。運命の人だからここは大丈夫ですよ。と言われた時にはすっと胸の澱がいくぶん落ちた気がした。
四季さんが言うには
人は家庭でもらった愛情しか自分の子供に伝えることができない。例えば1%の愛情しか貰ってない人は2%の愛情を子供に渡すことは出来ないと言う。
なので、あなたの場合はお母さんが愛情をもらってない。そして祖母も愛情をもらってないと伝わってきてるものなんです。
少しここで胸が傷んだ。では、自分は?自分も子供が出来たとしてやはり愛情を渡せないのではないか?
疑問をぶつける間もなく話は進んでいく。
「お仕事などんなことをされてますか?」という質問から「事業拡大というのが出ているんですが」
未来を見ることができる仕組みはわからないし確かめようがないがこれから取り組もうとしている仕事について話した。
人は、誰もが使命を持ってこの世を生きていると言う。それは大きい人もいれば、小さい人もいる。その使命に気づいてほしくて自分はこの仕事をしている。と前置きをされて言われたことは自分の周りに散らばったものを集めたようなもので、とにかく困難で緻密でとても到達できないんじゃないかと思えるようなものだった。
その後は前世の話をされ、それもなぜかすっと納得いくようなもので。そして、ずっと見守ってくれる人がいることを伝えてくれた。それは父性というものを経験したことがない自分にとっては嬉しく、自分はずっと一人ではなかったのだと思った。
その見守ってくれる人の風貌を教えてもらい、母に確認すると母方の高祖父ではないかと。母には四季さんに見てもらったことを伝えていないので「なんで急にそんなこと聞くの?」となっていたがややこしいので話さない。四季さんは見守ってくれてる人は背が高く母のようにお喋りでしっかりしていて頼りがいのある感じだとのこと。高祖父は昔の人にしては珍しく身長が高かった(180センチ以上だった)と訊く。
高祖父が昔飼っていた犬と一緒にいる。ボールで遊んだり、散歩をしたりしている。と聞いて少し泣きそうになってしまった。それを知れただけでも来てよかったなと思えた。思春期の頃に飼っていた犬で可愛がっていたけど、充分にしてあげれたとは思えなかったし、ツラく当たってしまうこともあった。
気にしてない。大丈夫。もっと遊んでほしかったけどね。とそう言っていると伝えてくれた。
帰り際に「次に来るとしたら◯◯の件だと思いますよ」と予言めいたことを言われた。その���世があるからあなたは戦ってしまうところがあるのだと。
また来るのかな。まぁ、人生は悩みが尽きないしそうかもしれない。
−−−−−−−−−
当然ながら1時間20分の内容をここにすべて書けるわけもない。終わったあとは驚きと納得と情報処理で頭がグルングルンしていた。
帰り道、Recorderとして使っていたせいで充電が少なくなったスマホを眺めながら、紹介者にお礼を打ち送信した。
四季さんからは誰でも紹介してもらって大丈夫です。LINEを教えてあげてください。と言われていた。悩んでる友人やこういった話にアレルギーがない人の顔が浮かんでくる。とはいえ、実際に行く人は一握りだろう。未来視を受けたくない人だっているはず。そこには凄惨な未来も少なからずあったから。奥さんもそのひとりで、未来を知るのは怖い。人の気持ちを知るのは怖いと言っていた。
なんとなくだけど、四季さんはその人が変えられることだけにフォーカスしてくれてるような気がした。2年先のことが見えない人もいるとぽつりとこぼしたし、何かに固執して柔軟に生きていけないのもそれは仕方ないことだとも言った。
自分には知らなくても良いことは伝えずに、良くなる可能性があることをたくさん話してくれた。基本的には内容はポジティブで誰にとってもこう胸が温かくなったり、何か支えや指針ができたりする話だった。
−−−−−−−−−
さて、不思議な体験談は以上としよう。
あなたもきっと見てもらったらびっくりするはず。恐ろしい程に自分だけが知る自分や、自分の周りにいる人のことを当てられる。疑う余地がない。
ただ、四季さんが話した未来のことや前世のことや守護霊みたいな人のことはわからない。だって確かめようがないから。答え合わせはずっと先。いつだって人生はそうだし不満を言っても仕方ない。
この投稿を見て、これ書いた人はスピに被れたイカれた人だなと思われるのも仕方ない。人の感性はそれぞれだし。もし、あなたが何かに悩んでいたり好奇心旺盛で体験をしたい、四季さんに会いたいという人がいれば連絡をくれると良い。東京近郊、または東京に来る予定があるならば会えるはず。
知るということに臆さない、勇気のようなものがあればたぶんそれを人生の糧にできるだろう。
もちろん、自分に何も見返りはない。でも、前世でもそういうお節介な人だったようだ。そして、なにより好奇心が大きい。あなたが何を四季さんと話したのか教えてくれればそれで嬉しい。
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rosysnow · 1 month
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かたむいていく
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 意識がくらくらする炎天下、いつもの喫茶店にたどりついた私は、からんころんと響いたドアベルをくぐった。
 ほてった頭や汗ばんだ肌を、クーラーが優しくなだめる。「いらっしゃいませ」と近づいてきたウェイトレスに、「待ち合わせなので、テーブルで」といつも通り答えると、「こちらにどうぞ」とうやうやしく窓際の席に案内される。
「アイスレモンティーお願いします」
「かしこまりました」
 彼女はにっこりして注文を書きつけると、一礼してカウンター内のマスターに注文を伝えにいく。
 窓の向こうを見た。気がふれそうな猛暑が続いている。熱中症警報の中、出かけていく私を家族は心配しているけど、今日もやっぱり来てしまう。
 時刻は十四時を少し過ぎていた。レースカーテン越しに、窓からの日射しは明るい。何度も入口の扉に目をやりながら、彼を待つ。
 この春、私は大学生になった。この機にひとり暮らしを始める友達も多かったけど、私は実家から通っている。時間はかかるものの、乗り換えなしの一本で大学最寄り駅まで行けるのだ。もちろん、大学付近でのひとり暮らしにも少し憧れたけれど、今は勉強に必死で、自活する余裕はなかったと思う。
 ゴールデンウイークが過ぎて、いよいよ授業は本格的になった。その頃から、帰る前に大学のそばのドラッグストアで、ひとつお菓子を買うのが私の秘かな楽しみになった。ドリンクはいつも、紙パックのレモンティー。コンビニで買ったら高いもんね、とレジに向かうと、今日もあのスタッフさんに当たった。
 無愛想ではないけれど、何というか、無気力そうな男の人だ。まだ三十歳にはなっていないと思う。かったるそうな手つきでバーコードを読み取り、お会計を読み上げる声も低い。何も見ていないような目が印象的だ。
 よく雇ってもらえてるなあ、と感じながら、私はお金をはらって、商品の入ったエコバックを肩にかける。「ありがとうございましたー」とやはりやる気のなさそうな声に送り出され、あの人のレジにはあんまり当たりたくないのにと思った。
 今年は、すでに初夏から猛暑日があった。梅雨に入っても、ほとんど雨が降らない。かと思ったら、七月の頭に数日激しい雨が続いて、それが明けると煮えるような真夏が始まった。
 前期の試験が終わった日、結果次第ではすぐに夏休みだなあと私はちょっと浮かれていた。暑さは絡みついてくるけれど、足取りは軽めに、今日は多めにお菓子を買っちゃおうとドラッグストアに立ち寄る。
 狂ったように、蝉の声が空をかきむしっている。焦げつく太陽の下を歩くと、日焼け止めもあえなく、皮膚がひりひり痛くなってくる。お手入れするものも買ったほうがいいかもしれない、と思っていると、ドラッグストアの入口付近にある自販機の隣で、誰かベンチに座っていることに気づいた。
 何も見ていないような目で、視線を放り投げている男の人。
 ……あの人、だよね? ここのレジの人。サボってるのかな。それとも休憩?
 何となく立ち止まって、怪訝を浮かべる私に、彼も気がついた。そして、「あー……どうも」といきなり話しかけてきたので、私は動揺してしまう。
「えっ……と、あ、どうも」
 一応そう答えたものの、それ以上、会話は続かない。彼はまたベンチにもたれて、空中を見上げた。そんなとこ暑いでしょ、と私は首をかしげつつ、気まずいのもあってさっさとドラッグストア店内に踏みこんだ。
 節電で照明暗めの店内から、クーラーがさあっと軆を包みこむ。涼しい、と救われたため息をついて、さっそくお菓子コーナーに行こうとしたときだ。
「え、こんなのあった?」
「使っていいのかな」
 そんな女の子たちの話し声が聞こえて、つられるようにそちらを見た。レジがあったそこには、スーパーでも見かける機械が登場していた。セルフレジだ。
 私は少し考���たあと、お店を出て、男の人のところに引き返した。彼は変わらずそこにいて、ぼんやりしている。私に気づくと、「何も買わないの?」と訊いてくる。私はゆっくり彼に歩み寄ると、その隣に腰をおろした。
「セルフレジに、なってましたね」
「ああ、期待の新星だよ」
「……有人レジは」
「残ってるよ。君、セルフレジ苦手?」
「そういうわけでは」
「じゃ、俺よりいいでしょ」
 私は彼のほうに首を捻じった。
「人員削減で、俺、真っ先にクビ」
「……そうですか」
「今まで、シフトいつでも入れるから、かろうじてつながってたけど。機械が来たら、シフトいつでも入れますとか何でもないよなあ」
 あんまり焦っている様子はない彼を見つめていると、「暑っついなあ……喉渇いた」と彼はあくびまでもらす。
「そこに自販機ありますけど」
「自分をクビにした店の利益にはなりたくない」
「じゃあ、涼しいところ行くとか」
「そうだなあ。君は? このあと予定とか」
「ヒマ……ですけど」
「じゃあ、紅茶がおいしい茶店知ってるから、行こうか」
「えっ」
「若い女の子とお茶してなぐさめられたい」
「………、喫茶店って、近いんですか?」
「駅までの道だよ」
「じゃあ、少しだけ」
「うん」
 彼は伸びをしてから、ベンチを立ち上がった。私も続いて歩き出すと、彼は自然と私の手を取る。伝わった指先の熱に、どきんと心臓が揺らめく。
 彼の背中を見上げた。南中の日射しに、短い黒髪の毛先が透けている。歩幅は広いけど、歩調はゆっくりだ。振り向いて笑みを見せたりはしないけど、私を引っ張るみたいに自分の速さで歩いたりしない。実は気遣える人なのかもしれない。
 ぬるい風が抜けても、軆はすぐに汗ばんでくる。会話がないから、どぎまぎと視線が泳ぐ。つながった手から、細胞が緩くしびれる感じがして、鼓動がざわついて落ち着かない。
 彼が私を連れていったのは、駅まで近道だけど人通りが少なく、私は普段使わない小道にある喫茶店だった。チョコレート色の扉を押し開くと、からんころんとドアベルが響く。
 店内は白が基調で明るかった。壁や天井だけでなく、少ないテーブル席も白い。窓にかかるレースカーテンも白く透け、光が満ちていた。カウンターと床だけ、木製のチョコレート色が出ている。
「いらっしゃいませ」
 ウェイトレスの女の子が歩み寄ってきて、「おふたり様ですか?」と穏やかに微笑む。「うん」と彼が答えると、「こちらにどうぞ」と彼女は窓際の席に案内してくれた。
「君はレモンティーだよね」
 席に着くと、メニューは開かずに、彼はそう問うてきた。認識されてたのか、と何だか恥ずかしくなりながらも、こくりとする。
「俺はクリームソーダ」
 それを聞いて、私はつい小さく噴き出してしまった。「え、何?」ときょとんとした彼に、「何か、かわいいなと思って」と私は正直に答える。「えー……」と彼はメニューに手を伸ばしかけたけど、「やっぱ、クリームソーダ」とウェイトレスに伝える。彼女もちょっとくすりとしつつ、「以上でよろしいですか?」と確認を取ってくれる。
「何か食べる? おごるよ」
「いえ、レモンティーだけで」
「そう。じゃあ、そのふたつで」
「かしこまりました」とウェイトレスはたおやかに微笑み、注文を受けつけて去っていった。それを見送っていると、彼は頬杖をついてつぶやく。
「アイスと炭酸、夏には最高だと思わない?」
「分かるんですけど」
「子供っぽい?」
「そうは言ってないですよ」
「男に『かわいい』って言うのは、そういう意味だよ」
「……そうなんですかね」
「ま、どこで注文しても、確かに言われるんだけどね」
 私は彼の顔を見て、誰に、と訊きかけた。訊かなくても、相手は分かった。頬杖で、彼の左薬指に銀色の光があることに気づいたから。
 彼女、いるんだ。いや、もしかして奥さんかも。
 じゃあ、このお茶にも深い意味はないのか。そう思うと、なぜかしゅんとしぼむような気持ちになる。すると、「どうした?」と彼が顔を覗きこんできた。その顔の近さに肩を揺らしていると、「大丈夫?」と彼は相変わらず表情はあまりないけど、首をかたむける。
「暑い?」
「……暑いですね」
「すぐ注文しちゃったから、お冷や忘れられてるかも。もらってくるよ」
 そう言った彼は立ち上がり、カウンター内のマスターに声をかけた。それを見守って、やっぱり気遣いがある、と思った。高校時代に少しつきあった彼氏なんて、ファミレスでは私にドリンクバーのお水を持ってこさせたっけ。
「はい、これ飲んで」
 彼が持ってきたお冷やを受け取ると、私はひと口飲んだ。ただの水だけど、ひんやりおいしい。「ここは氷がいいから、水でもおいしいでしょ」と席に着いた彼に、思わずうなずいてしまう。
「ここ、よく来るんですか?」
「うん。君と同じかな」
「同じ」
「仕事帰りの癒やし」
「……私、そんな嬉しそうにお菓子買ってましたか」
「そうだね。で、俺がレジだと一瞬眉間に皺寄せるの」
「えっ。そ、そんなことは」
「いいよ、たいていの常連さんがそうだったから」
「………、感じ悪いわけではなかったですよ」
「そう?」
「ただ、やる気なさそうだなあって」
「やる気はなかった」
「顔に出しちゃダメですよ」
「はは。やる気出せって言われるよりいいな」
 初めて咲った彼に、私はまた、胸がざわざわと甘く騒ぐのを感じる。
 それから、レモンティーとクリームソーダをさっきのウェイトレスが運んでくる。お冷やのことを謝られて、私は慌てて首を横に振った。彼の前に置かれたクリームソーダは、よく見かけるメロンでなくオレンジだ。
「オレンジソーダなんですね」
「そうなんだよね。これがまたうまいわけですよ」
 彼はまず濃厚そうなバニラアイスをすくって、口にふくむ。食べるときは、表情があるらしい。すごくおいしそうに食べている。
 私もきらきら鮮やかなレモンティーに、ストローをさして飲んでみた。搾ったばかりらしいレモンが瑞々しい。それに淹れたての紅茶と、蜂蜜が絡みあって、甘酸っぱい味がした。
 一時間ぐらい、ゆっくり涼んで過ごした。ほかのお客さんも、わりあいのんびり過ごしている。
 おごるよ、とは言われたけど、本当に甘えていいのかな。でも、メニューを見ていないから、値段が分からない。これで足りるかなという金額として、私は千円を席を立つ前に出してみた。
 彼はまばたきをしたのち、「名前も知らない男に、お金出しちゃダメだよ」と苦笑した。「じゃあ、お名前教えてください」と私が言うと、「ほんとに気にしないで」と彼はレジに向かってしまう。私は仕方なく千円札を財布にしまって、彼と喫茶店をあとにした。
「ちなみに、蒼一ね」
「えっ」
「俺の名前」
「………、あっ、お金──」
「そういう意味じゃなくて、君の名前は?」
 外の熱気に早くも軆が汗ばむ中、私は彼を見上げて、「清那です、けど」とぎこちなく答える。「清那ちゃんか」と繰り返した彼は、「いつも店でありがとね」と言って、駅とは逆方向に歩き出した。
 送ってくれないのは、そういう意味。
 分かったのに──分かったから、私はその背中に「蒼一さんっ」と声をかけていた。蝉の声の中に反響した私の声に、遠ざかりかけた影���師が止まる。それから、彼はこちらを振り返った。
 いつも、何も見ていないような目をしているくせに。今は、私をくっきり映して、捕らえてくる。
 そのあと、試験には合格して、大学はすぐ夏休みになった。なのに、私は毎日その街におもむいた。蒼一さんに会うためだった。いつも、あの喫茶店でお茶をするだけ。それでもよかった。
 過ごすのは、お昼を食べたあとぐらいの十四時くらいから、日がかたむいてくる十七時まで。真っ白の喫茶店の中では、射してくるオレンジが透けて、夕暮れが始まったのがすぐ分かる。それがお別れの合図だった。
「彼氏はいいの?」なんて蒼一さんは訊かない。私が正直に、「いないよ」と答えるのが分かっているのだろう。彼氏のいない私の責任は、取れないのだ。それ以上に、「彼女はいいの?」と私が問う機会を摘み取っている。
 蒼一さんのシルバーリングに、私が知らないふりをしていること。それに蒼一さんが気づいていないわけがない。
 夕暮れ、懐かしいような色合いのオレンジが、睫毛越しに揺れる。蒼一さんは私を駅には送ることなく、誰かのところに帰っていく。風に混じった夏の香りが頬を撫でた。蝉の声がゆがむように残響している。心で甘く熟していく想いに、私の呼吸はじんわり痛む。
 あっという間に、八月に入った。その日も喫茶店に向かうと、なぜか蒼一さんは、チョコレート色の扉の前にいた。いつもは、先に来たほうは喫茶店の中で待っているのに。少し息を切らし、汗もだいぶ流しているから、私は急いで駆け寄って「暑いよ、入ろう」と声をかけた。
 蒼一さんが私を見る。どきっとする。この人が私を「見る」のは、初めて彼の名前を呼んだあのときだけだったから。
「……何で」
「えっ」
「何で、そんな──」
 私は首をかたむけて、「どうしたの?」と蒼一さんを覗きこんだ。すると、露骨に顔を背けられて、私は少し傷ついてしまう。うつむいて、塗るようになった淡いマニキュアの指先を握りしめる。
 なぜかは分からないけど、蒼一さんがいらいらしているのは伝わってきた。もしかして、今日は早く来て、すごく待っていたのだろうか。でも、連絡先は交換していないから、私に知る術はなかったし──
「何か、怒ってるの?」
「………」
「……熱中症になるよ。とりあえず、冷たいもの飲んで──」
「本気で、そんなこと思ってるの?」
「えっ」
「俺はさ、そんなに純粋じゃないんだよ」
 顔を背けるまま言った、蒼一さんを見上げる。拍子、ぐいっと手をつかまれた。「わっ」と声が出たけど、蒼一さんは構わず私を引っ張っていく。私は慌てて速足になり、それについていく。
 何でだろう。ぜんぜん優しくないのに。不安を感じるより、どきどきしている。
 駅に向かうと、夏休みで混雑する構内を抜けて、裏通りに出た。狭い飲み屋街があって、車道沿いに出る。そこに並んでいるのは、センスがよく分からない変な名前のラブホテルだった。
 その中のひとつに、蒼一さんは躊躇うことなく私を連れこんだ。エレベーターの中で、蒼一さんの顔を盗み見ると、苦しそうにしている。その表情が、不思議と愛しい。私は自然と背伸びをして、蒼一さんの口元にキスをすると、「大丈夫」とささやいた。蒼一さんが何か言いかけたとき、エレベーターが到着する。
 部屋に入ると、蒼一さんは私をベッドに押し倒した。きしんだ音に蒼一さんがかぶさってきて、ついで、息継ぎもないような深いキス。唾液が絡まる音は、蜜が蕩けているみたいだった。胸をまさぐられながら、吐息も素肌もどんどん敏感になる。
 クーラーもつけなくて、室内には熱がこもって空気が湿っていった。ふたりとも汗でどろどろだったけど、構わずにお互い服を脱がしあう。蒼一さんの指が私の脚のあいだに触れた。ただでさえ蒸れていたそこは、下着越しの刺激でも切なく響く。
「……すげー濡れてるね��
 そう言った蒼一さんには、食べているときと同じように表情があった。私の下着を剥ぎ取って、膝をつかんで脚を開いて、愛おしそうに舌ですくってくる。私は思わず声をもらして、すると、蒼一さんはもっと丁寧に私を食べた。
 快感のままに水音がはじける。私の壊れそうな喘ぎが空を彷徨う。蒼一さんはもどかしそうに自分の下着も脱いで、本能のまま張りつめたものをあらわにした。私は焦点の合っていない目でそれを見て、自然と手を伸ばす。
 あったかい。硬い。脈が手のひらに伝わる。
 私は身を起こすと、それにキスを繰り返してから、そっと頬張った。蒼一さんが私の髪をつかみかけ、やめて、梳くように撫でてくれる。しょっぱい、生ものの味がする。舌先で脈をたどると、それはますます太くなって、私は夢中で蒼一さんをむさぼる。
「清那ちゃん」
 名前を呼ばれて、私は蒼一さんに上目遣いで見た。瞳が溶け合って、何も言われていないのに私はうなずく。
 ああ、もうどうだっていいや。
 全部捨てちゃっていい。
 ルールも、理性も、薬指の銀色の光も──
 蒼一さんの軆が軆に重なり、同時に分け入ってくる。奥までつらぬかれて、私は息を震わせて蒼一さんの首にしがみついた。蒼一さんも私の腰を抱いて、ゆっくり引いたもので、ぐっと深く突いてくる。じんじんする核まで響いた刺激に、腰が跳ねて、喘ぎ声が泣きそうになる。
 少しずつ腰遣いが早くなり、私の中で白波が紡がれていく。耳たぶから指先、爪先まで、全身が浮かされたようにほてっている。もう声は節度なく乱れていて、私からも腰をすりつけるように動かす。そして、不意に充血が満ち足りて、オレンジ色みたいなサイダーがはじけた。
 ──それ以来、私と蒼一さんは何度も軆を重ねた。ただの生き物になって、狂おしく求め合った。
 シルバーリングには、いつまでも知らないふりをしていた。だって、こんなの火遊びなんでしょう? 期待したって、私の「恋心」を知ったら、あなたは白けて逃げていく。
 かたむいていく。心が。日射しが。安定が。どんどん、かたむいていく。
 行かないで。もう少しだけ。手をつないでいて。ほどけたりしないで。どうか、このまま……
 しかし、どんなに愛し合うような時間を共にしても、蒼一さんは夕暮れになれば帰っていく。
 ──そう、昨日の別れ際、蒼一さんの様子がどこか違ったわけじゃない。でも、こんな日が来ることは最初から分かっていた。
 喫茶店の中は薄暗くなっていた。時刻を確かめると、十八時だ。ついに今日、蒼一さんは来なかった。そもそも約束なんてしていない。けれど、私のことはこんなふうに簡単に投げ出すんだなと思った。夕刻には、必ず帰っていくくせに。
 ああ、何か嫌だな。こういうの、ダメだな。
 注文したけど、飲まなかったレモンティーのグラスをつかむ。直接、口をつけた。ぬるくてまずかった。
 ……ああ、もう疲れた。
 ぽきんとそう思って、私は唇を噛んだ。いきなりこみあげた涙をこらえる。あの人にかたむいていた心が、あまりにもたやすくもろく、折れる感覚が軆の中に落ちていく。
 レモンティーのグラスから手を引く。日射しもすっかりかたむき、オレンジ色はとっくに色あせて陰っている。私の心も、ゆっくり沈んでいく。
 あんなにまばゆかったのに、暮れてしまった淡くて短い恋に、私は小さなため息をひとつこぼした。
 FIN
【SPECIAL THANKS】 レモンティーとオレンヂソーダ/杉野淳子 『SERIES SINGLE 3/4』収録
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harinezutaka · 9 months
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二年前日記36(2021年/9/3〜9/9)
9月3日 今日は朝から忙しい。お風呂と台所の排水管の掃除の業者の人が来るのと、家事のセミナーの配信の申し込みをしていたので。掃除の人が来る前に、軽く水回りの掃除をする。家事のセミナーもなかなか面白かった。家事代行を頼むイメージもなんとなくできた。お昼はラーメン。昼寝、片付け、事務仕事、散歩、買い物。今は人生で2回めの専業主婦だけど、なかなか楽しいな。前とは違う。お金のためには働かないといけないと思うけど、人生で5回ぐらいは専業主婦したい。買い物先で、近所の人と会う。前に教えてもらった味噌が美味しかったと伝えた。晩ご飯は、肉詰めピーマン、鷄レモンの汁で炊いたさつまいも。
9月4日 朝、読書はそこそこに片付けをする。『チャポンといこう』一回分を聞きながらするのが最近のブーム。じゃないと、永遠にやってしまって疲れてしまうので。夫のものを整理していたらなんと二万円出てきた。夫も身に覚えがないらしく、半分はくれることになった。ラッキー。朝ごはんを食べてから少しゴロゴロ。お昼前にいつもより丁寧めに掃除をし、お昼を食べてから一時間ぐらい昼寝をする。図書館に行こうと思ったけど、時間があまりないので近所のコミセンに返すだけ返しに行く。その足で実家へ。母は洋裁をしていた。躁っぽい感じがなくなってるような気がする。少し落ち着いたのかな。父が戸籍を取り寄せていて、姉が載っていないのはなぜかと聞いてきた。改正されて省略されてるので、前のものを確認するには原戸籍を取り寄せないといけないと説明する。冷蔵庫は相変わらずいっぱいで、食材を引き取って帰った。鮭、ひき肉、ソーセージ、ワンタンなど。しばらく買い物しなくていいな。物を整理していたら捨てたと思ったMDが出てきた。懐かしい。カードゲームも持って帰る。明日やろうと思って。帰宅してから晩ご飯。ワンタン、皿うどん、しらすのせ冷奴。夫はパラリンピックの車椅子テニスを見ていた。私はYouTubeで配信されていた奥山淳志さんのトークを見る。音声が今ひとつでよく聞こえなかったが、やっぱり素敵なひとだ。顔が好き。
9月5日 朝、『あちこちオードリー』を見ながらご飯。簡単に掃除、洗濯をして昼ごはんを食べてから淡路に出発。前から一度は泊まってみたかった安藤建築のホテルへ。3時過ぎに到着して、ごろごろする。6時に夕食。ホテルの人がいろいろと気をきかせて写真を撮ってくれた。お料理は、ものすごく豪華といわけではないがどれも美味しかった。部屋に戻り、持ってきたカードゲームをしたり、パラリンピックの閉会式を見たり。この建物は東向きに建っていて朝日がきれいだそうなので、明日は早起きしよう。
9月6日 朝、5時ごろに目が覚めた。日の出は5時半過ぎ。夫も一緒に。他には見に来てる人はいなかった。曇りだったので少し残念だが、でもドラマチックな日の出を見ることができた。私はばっちり目が覚めているのでしばらくそこで本を読むことにする。持ってきた本は小川洋子の『人質の朗読会』。とても静かな物語で好み。部屋に戻り、お風呂に湯を張って、お風呂で続きを読む。あがってから、化粧をして、朝ごはんへ。朝ごはん��釜に入った炊き立てご飯。つやつやほかほかでとても美味しかった。部屋に戻ってごろんとしてから、荷物をまとめてチェックアウト。ゆっくりできてとてもよい旅でした。夫を自宅に降ろしてから、私は買い物。裾上げを頼んでいた服を取りに行く。美味しい和菓子屋さんにも寄った。帰宅後、洗濯、少し横になり、お昼ご飯。買ってきた惣菜パンとスムージー。横になって休憩はしたが昼寝はしなかった。片付け、事務仕事をし、少し散歩のあと晩ご飯の準備。晩ご飯は麻婆茄子、味噌汁。尾骶骨の辺りが痛い。骨盤が緩んできてるんだろうか。座ってる時間が長かったからかな。ちょっと湿疹も出ていた。
9月7日 朝、妊婦検診。今日はエコーはなし。心音の確認と、内診のみだった。どちらも全く問題ないとのことだった。よかった。次は4Dエコーの予約を取った。先生からワクチンの予約は取れたかと聞かれる。次は二回目なので熱が出るかもと思い、一応、解熱剤をもらっとこうと思って薬を出してもらえるか聞いてみると、自費になるけれど出せるとのことなので出してもらう。処方箋と薬代で4000円ぐらいだった。一応にしてはなかなかの出費。薬局にはアセトアミノフェン系の薬は今は全然並んでいないので、仕方ないか。帰り図書館に寄って予約していた本の受け取りをし、ドトールでお昼を食べ、借りてきた本をペラペラめくる。結構、人が多かった。1人のひとは固めてもらえたらいいのにな。帰宅後、片付け、連絡。ちょっと寝ようと思ったら5時過ぎだった。晩ご飯は、餃子、ごま豆腐、スープ(ワカメ、玉ねぎ、ソーセージ)。北欧暮らしの道具店の佐藤店長の動画に影響を受けて、暗くして間接照明で明日の朝ごはんの準備をするのをやってみたら、リラックスできてとてもよかった。
9月8日 朝ごはんのときに夫といっしょに『アンという名の少女』を少しずつ見ている。評判がいいことは知っていたので、再放送してくれてすごく嬉しい。毎日の楽しみ。最近は5時前に目が覚める。というか、まとまってたくさん眠れなくなってきた。日の出までは布団の中で横になることにしている。日の出の時間には起きて一度ベランダに出て深呼吸。トイレにいって、体重を測って、白湯を飲み、読書。6時半のテレビ体操をするのがモーニングルーティンだ。あんなに毎日同じように生活できなかったのに、できるようになってきた。これも赤子パワーなのだろうか。夜勤から帰ってお風呂から上がったら一緒に朝ごはんを食べる。ざっと掃除と洗濯をして、9時ぐらいにはお茶タイムで手帳やノートを書いたり片付けをしたり。今日も昼寝はがっつりしてしまう。夕方からごそごそ動き出す。買い物に行く時間がなかったので晩ご飯はあるもので。オクラとツナのコーングラタン、ミネストローネ、柴漬け。今日も、夜な夜な浸りながらおでんを煮込んだ。楽しい。
9月9日 今日は甲状腺の病院に行く日。今回の先生は3回目。検査結果も丁寧に説明してくれるし、脈も診てくれる。若いのに珍しい。薬は今のままで、次は半年後だそう。今は、電話でお薬だけもらうこともできるみたいなのでそうできたらいいな。あと半年したら産後3ヶ月になってるだなんて信じられないな。正直まだ夢を見ているみたい。お昼どこで食べようかなとぶらぶらしていたら、ドミロンカレーという看板を発見。あ、これはこの間ハニカムさんが行ってたところだわと思って入ってみる。キーマカレーにパクチーをのせてもらう。さつま芋のスープも追加でお願いした。どちらもとても美味しかった。店員さんもお話しやすい人だった。その後、ハニカムブックスへ。本を2冊選び、店主といろいろ話す。ハニカムさんはいつもオープンマインドで面白い。子のための絵本を買おうかと思ったが、まだ怖くて買えなかった。なにもなかったときのほうが、買ってた気もする。その後、jam jamでシフォンケーキとアイスレモンティーを飲み、大丸で買い物をして5時ごろに帰宅。疲れて汗もかいていたので、先にシャワーをした。晩ご飯は昨日仕込んでいたおでんと、RF1のサラダ2種。
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a2cg · 10 months
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早起きと私
昭和時代のエピソードが本当か嘘かを平成生まれの若者があてる番組があって「セブンイレブンの店名は朝7時から夜11時までから来ている」のを怪しがっていました。
個人商店が全盛期の時代では東京でも確かにお店は、お盆や正月のタイミングで閉まっているなんてことが普通で夜遅くまで営業していなかった気がします。
自分は朝方に活動するのが好きなのですが、チェーン店の喫茶店は大体7時にオープンすることが多いので6時代から入れる店は少ないですよね。
というわけで本日のモーニングは朝の6:30からやっている #都亜 #珈琲の店都亜 です。久しぶりにこちらの店で朝食をいただきにやってきました。
頼んだのは日替わりサンドイッチとアイスレモンティーです。喫煙者のアイランドらしく、朝から煙が眼に染みますがこれも含めて昭和の時代を感じる光景です。
予め用意してあったのか2分ほどで提供されました。ハムとポテトサラダがセットになったサンドイッチは薄切りのハムの塩気とポテトのマッシュされた滑らかさがいい。
続いてのレモンティーは少し苦味を感じる紅茶の味わいとレモンの爽やかさがすっきりとしております。思いの外、ボリュームもあって素敵な朝ごはんとなりました。
スパゲッティなども気になるので、お昼の時間も利用してみたいですね。
#人形町モーニング #人形町朝食 #人形町喫茶店 #人形町グルメ #人形町純喫茶 #人形町カフェ #とa2cg
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massafumin · 1 year
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안녕하세요~ 나는 지금 한국에 있다☺️ It’s been a while, since I visited Korea in 2019 before COVID-19… I’m so happy to be back here! やっっっっっっと戻ってこれた、韓国☺️ 数日間だけだけど、久しぶりの韓国でゆっくりチルしたいと思います🍀 到着した日は寒くて手が冷たくなってたけど、なぜかコンビニでレモンの絵に惹かれてアイスレモンティー買ってた笑 うちのチビキナも寒くてすぐにバッグに潜ったわ笑 #Korea #한국 #韓国 #withugram #withutrip #travelgram #kinagram (at 인천공항 Incheon Airport) https://www.instagram.com/p/CnYRb5BvD01/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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usickyou · 2 years
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赤い糸
 月が落ちてきそうな夜だったから、一緒に帰ろうと雪歩を誘った。久しぶりだね、と数歩前を行く華奢な背中。口ずさむ大好きな歌。立ち止まり、眩しそうに月を見つめる横顔。雪歩の全部は透明な水みたいに滲み込んで、僕は、胸の内で融けるような感情を確かめる。  だから、並んで歩こうとほほえむ雪歩へ別れを告げた。  そして、一つの約束を交わした。
 1
 ランニングコースのイチョウに黄色い葉が混じったと気付いたのは、一息ついたベンチでのことだった。そんなことにも気付けなかったんだ、と見上げた朝の光には、少しだけ冷ややかな硬さが混じっている。道沿いの小川は緩やかに流れ、目を閉じれば心地よい水音が弾む息を穏やかにさせた。 「だーれだ」  閉じた瞼の上から、両眼を塞がれる。よく知った手のひらの感触だとか、声色だとか、それはもうクイズにもならないのだけど、僕はその感覚が好きだった。 「今日は早いね、真美」 「今日も早いね、まこちん」  たぶん、それはもっと別の意味を持っていて、真美はその意味を知っているんだろう。けれど何を語るでもなく真美はベンチの隣にすとんと腰を下ろし、一つ大きく息を吐き出した。ポーチから取り出したボトルを口に当てる仕草で僕も喉の渇きを思い出すけれど、同じように含んだスポーツドリンクからはなぜだか、いやな鉄の匂いがしていた。 「まこちん、まこちん」 「なに?」 「真美、速くなってる?」 「うん。かなりね」 「だよねー、真美もそう思う」 「なんだよそれ……」  そうやってけらけらと笑う、真美が一緒に走ろうと言ったのは数ヶ月前、ちょうど二十歳の誕生日のすぐ後のことだった。はじめは一緒に走ろうとかなり無理をして、次第に時間だとかペースだとかを調整して、そして今では自分の走り方を見つけたらしい。平生な呼吸を取り戻しつつある、真美は心地良さげに笑っている。 「実際、すぐだと思うよ」 「何が?」 「僕を追い抜くの」 「いやいやいや、そういう目的じゃないから」 「……そうだね」  何が真美をそうさせたのか、そのある程度を知りながら言葉にはしない。そういう距離感を身につけるくらいには歳を重ねていたけれど、それが良いか悪いかは知らないくらい、僕は幼い。 「ね、一緒に走ろう」  まこちんが合わせてね、と走り出す背中を追いかける。肩を並べるには、少し時間が必要だった。 「無理してない?」 「ぜんぜーん!」 「じゃ、三十分そのペースでいこうか?」 「……オニがおる」  やがて落ち着いた真美のペースで、僕らは走る。灰色の地面を蹴り上げて、時に散らばった落ち葉を踏みしめて、流れる景色を弄びながら走る。そうしてコースの四分の三を終えて、もう一周いこうか、と立ち止まった信号で思案していた。 「どうして、ルームシェアやめちゃうの?」  不意の問いかけに息を呑んだ僕を置いて、青だよ、と真美は一人走り出す。追いつくのは簡単だった。真美はあえてゆっくりと足を進めているし、その背中は僕の言葉を待っていたから。 「ねえ、真美。みんな気にしてる?」 「当たり前だよ、ずっと一緒に暮らしてたのに」 「ずっとって……ああ、でも高校を出てだから……八年かあ……うん、そうだね」 「うん。驚いてるし、心配してる」  そうだよね、と残してまた少しペースを緩めれば、小さく乱れた呼吸はすぐに快いテンポに戻っていく。 「いつかはくると思ってたけど」  真美を安心させるために、そんな不純な目的で生まれた笑顔だったけれど、僕は正しく笑えていたように思う。 「やっぱり真美は、僕なんかすぐに追い抜くよ」 「……どゆこと?」 「素敵な大人になるってこと」 「まこちん、話そらしてる」 「……ほんとだね」  昔と比べて、回り道が増えた。それはたとえばランニングでも同じで、十代の頃は前だけを見てどこまで行けるかとか、どれだけ進めるだとか、そんなことを考えていたのに、今は横道を見ることが増えたし、心地良い速度を探していることばかりだ。  それを変化と呼ぶのは正しい。だけど、成長と呼ぶのは? あるいは妥協や諦めと呼ぶ? そんな考え自体を迷いとするのなら、僕はいつも迷ってばかりいる。 「……雪歩のことは今も、昔と変わらず、ううん、昔よりも大切に思ってる。喧嘩したとか嫌いになったとか、そんな理由じゃないんだ」  それだけは信じてと、伝えた。真美は(きっと)かすかに頷いて再びペースを上げる。僕はその隣を走りながら、二周目に入ったコースで再び目に入る景色を慈しんでばかりいた。  ありがとうと呟いたその時に、一枚の紅葉が視界の端で枯れ落ちていった。
 2
 十時と言えば、九時四十分。十二時と言えば、十一時四十分。約束の二十分前が、いつでも僕たちの時間だった。そう決めたわけもなく、意識するでもなく、けれど自然重なり合ったこの時間はいつからか僕たちの一部だった。  だから、今日は十五時四十分。僕は先に仕事を終えて、この小さな喫茶店で雪歩を待っている。有線から流れるヒットチャートは本をめくる指先を鈍らせるけれど、その感覚は決して厭わしいものではなかった。  聞こえるのは、雪歩の歌声。役者の道を進んで久しい雪歩の、実に一年と二ヶ月ぶりのソロシングルはチャートの上位を獲得し、無為に騒ぎたがる世間の声を少しだけ静かにさせた。けれど僕にとってこの曲は、それよりも、雪歩の鼻歌や夜遅くまで詩を暗記する背中、レコーディングが楽しい、歌が楽しいと笑う声、そんな思い出で彩られていた。  思い出はページをたぐる手を停滞させ、諦めて本を閉じたその時に、喫茶店の扉が開いた。いらっしゃいませ、と控えめな声を流れ込んだ外気が運び、そして、白いリボンのかんかん帽と淡い雪色のフレアワンピースのシルエットが僕を見つけ出す。  近付くその姿に、赤フレームの眼鏡を確かめる。一緒に買いに行って、僕は結局お気に入りを見つけられなかったその日。予報外れの雷雨に降られて、駅で買った一本の傘じゃ全然雨を避けられなかった。  二年も前、その夏の日はあまりに鮮やかで、僕の決心はたやすく鈍ろうとする。 「……ごめんね、遅れちゃって」 「全然、だってほら、まだ十五分以上あるよ」 「そうだけど、でも、待ったよね」 「来たばっかりだよ。とりあえず、何か飲む?」 「うん……じゃあ、アイスレモンティーかな」 「緑茶は?」 「あるの?」 「ないね」 「……もう」  笑顔を交わし言葉を重ね、冷たいグラスを手に取りながら、僕たちは準備をする。  二人が、一人と一人になる、そのために。
 *
「本当に、良かったの?」  夕暮れも過ぎて帰りを急ぐ車の流れに乗って、僕たちを乗せたタクシーは軽快に道を進む。気のいいおじいちゃん、といった様子の運転手は、特にこちらを気にすることもなくただ車を走らせている。FMラジオは今日一日のニュースを伝えているけれど、この空間においてそれは特に意味を持っていなかった。 「どっちかにするって決めてたから」  屈託なく答えた雪歩の膝の上、ハンドバッグの中には契約書や説明書類の束が入っている。雪歩が暮らすことになるマンションは、おおむね都心の駅から歩いて数分、良いところはたくさんあったけれど、何より駅からの道に暗闇がないことが決め手だった。  暗闇を怖がるのは、当然。僕も、雪歩も同じ。だから二人の意見は一致して、けれど、僕はその中に僕自身のエゴを見つけだす。  一人そんなことを考えてしまう僕は、やっぱり変わった。 「ならいいんだけど……ちょっと、押しつけちゃった気がして」 「ううん。一緒に考えてくれて、嬉しかった」  ありがとう、と雪歩は言う。その言葉を返そうとして、返すより早く、タクシーは緩やかに停車した。降車して五分、小川に沿った側道を歩いて、暗いよと雪歩が苦笑いをして、僕が暮らすことになるマンションのエントランスをくぐる。オートロックの分厚い自動ドアを開き、二列並んだエレベーターで十一階へ、まだ慣れない鍵の重みを指先に感じながら、扉を開いて室内へ入り込んだ。 「新しいにおいがするね」 「僕は好きだよ」 「私も」  靴を脱いで、右手には洗面台、バスルーム、トイレ、まっさらな空間の一つ一つを確かめて、ドアを引いてリビングへ。ダイニングキッチン、リビングにはソファを置いて、机やテレビ、本棚を置いて、ちょうど持て余さない程度の広さ。けれど今は、何もない。クローゼットを開いて、閉じて、寝室へ。照明は点けずに、月や星の明かりを望むように。そして、この楽しみの最後にベランダの窓を開いて、僕たちは並んで座り、足を投げ出す。 「いいお部屋だね」 「でしょ? けっこう掘り出し物なんだって」 「……夜道がちょっと、気になるけど」 「あはは、駅からの道は平気だよ」  ベランダの柵、格子越しにきらめく街の明かりが見える。視線を空に向ければ、星はあまり見えないけれど、半分に欠けた月の光が降り注いでいる。夜風は涼やかで、喧噪はこの高さまでは届かない。昼間は空に漂っていた雲も、穏やかに流れ去っていた。  ふと、右の肩に重みを感じる。考えるでもなく、よく知った雪歩の感触。何度も繰り返したのと同じに、僕も体重を預け返す。首すじをくすぐる、雪歩の髪。その柔らかさに触れる度、僕は目を閉じる。たとえば満月も、星の光も、一面の花畑でさえ、その喜びには届かない。 「……がんばろうね」 「明日のこと?」 「それもだけど……」 「……大丈夫、だよ」  それで、言葉は閉じられる。あとは、夜風と僕たちの呼吸、心臓の鼓動や、血液の循環。最後には確かなものが残り、僕は、僕たちは決心を結び直す。  別れの日は、止めようもなく近づいていた。
 3
『765PROメンバー、禁断"同棲"愛』  写真週刊誌が僕たちのルームシェアをそう報じたのは、雪歩が二十歳を迎えた次の日のことだった。荒れたモノクロ写真は同じマンションに入っていく僕たちを写し、ちょうどその日は雪がちらつくような冬日で、僕たちは身を寄せ合い寒さを白い息と笑い声に融かしていたから、それはそれは幸せそうな二人の女の子の姿が誌面を飾っていた。  悔しくて、燃えるみたいに胸が熱くなって、息も満足にできなかった。その軽薄で、遊びみたいに書かれた記事に誰よりも強く怒りをぶつけた。  だけど、それだけじゃなかった。心の中、一番奥の部分には、すごく冷たい目をした自分がいた。ああ、そうかと、そういうふうに見えるんだと、妙に納得していたことを覚えている。  でも、雪歩は違った。  僕の、プロデューサーの、小鳥さんの、高木社長の、誰のどんな言葉も届かず、ただ声を上げて泣いていた。触れようとする手は拒まれた。日が暮れた頃どうにか家に連れ帰ってからも、食事も水も摂ろうとせずに真っ暗な寝室で一人きり、小さな体をベッドに横たえていた。  翌日にはプロデューサーの判断で雪歩は実家へ帰され、無期限の休養。回復を待って、後のフォローを検討。雑誌社へは厳重な抗議。僕たちは、どうにか仕事を続けながら、雪歩が戻ってくる日を待��ことにした。  けれど、その日は思っていたよりも早く訪れた。たったの十��後、事務所へ姿を現した雪歩は、まるで何もなかったみたいに僕に笑いかけて、プロデューサーと一緒に社長室へ消えていった。  その一週間後、雪歩はレギュラーのラジオに僕を招き、僕たちはそこでルームシェアの様子を話した。最初は僕から誘ったこと。僕の両親が、雪歩が一緒なら安心だと笑ったこと。仕事の関係で夕ご飯は僕が作る日が多いこと。洗濯物の干し方の違いでちょっとけんかしたこと。部屋に飛び込んできたが蝉と何十分も格闘したこと。  そうして、僕たちのルームシェアは公然の事実になった。隠さなければ、暴かれない。それが雪歩の提案で、実際に(抗議の結果でもあるだろうけど)、僕たちの関係を明からさまに追いかける人もいなくなったし、その決断は正しかったのだと思う。  放送を終えた夜、次の朝まで、降り積もった感情の全てを洗い流すように、雪歩は涙を流した。言えなかった言葉の全てを吐き出すように、嗚咽をこぼし続けた。  僕はその体を抱きしめながら、雪歩が二十歳になったことを今更みたいに感じていた。  雪歩の左の耳、僕の贈ったイヤリング。  僕の右の指、雪歩のくれた指輪。  思えば、声を上げて泣いている雪歩を見たのはあの日が最後だった。
 *
 式場の扉を開いた僕と雪歩を迎え入れたのは、ほとんど叫ぶみたいな挨拶と腰の位置まで深々と下ろされた後頭部だった。清潔なショートヘアーにパンツスーツ姿の女性はプランナーを名乗り、改めて、この企画の意味と僕たちが仕事を受けたことへの感謝を何度も重ね続ける。こちらもその度に頭を下げ返して、プロデューサーまで一緒に繰り返して、僕たちは我慢できずに笑ってしまって、ああ、緊張していたんだと知った。  前の撮影が続いているので少し見ていきますか、と彼女の勧めに応じてエントランスを曲がった。真っ白な壁とクリーム色のカーペットに包まれた廊下は、窓から差し込む秋の陽光を柔らかく反射して、このまま歩けば天国へ行けそうな、そんな空想さえ描かせる。  こんな日に、愛する人と結ばれるためにこの道を歩くならどれほど幸せだろう。その光景は思いがけず鮮やかで、つんと鼻の奥を熱くさせる。このままじゃ、と気を散らすために首を回せば雪歩と視線が重なる。雪歩はほほえみ、けれど僕に触れた視線は、すぐに離れていった。 (きれいだね)  言葉は、唇の動きだけ。僕にだけ届く。
 僕たちは、重厚な木製の扉の前で足を止めた。まずプランナーの彼女がそっと室内を覗き、それから手招きをする。撮影中なので、という言葉にしたがって僕たちはそれが悪いことであるように、礼拝堂に体を滑り込ませた。  想像していたよりも、小さな空間だった。真珠色のリボンで飾られた濃木色の長椅子は十数列。五、六十人入れば満席だろう。左右の壁にはアーチ状の採光窓。柔らかな曲線を描く天井から降り注ぐ純白の光。足下から続くワインレッドのカーペットを目でなぞった先の光景に、僕は、呼吸を忘れた。  礼拝堂の中心、祭壇の前で黒いタキシードの男性が、燭台や十字架を背景に指輪を差し出した。彼と向き合っているのは、白いタキシード姿の男性。左の手のひらを彼に預け、指輪が通される様子を静かに見つめた。その二人を見守るように、祝福するように、聖母をかたどったステンドグラスから暖かな光が降り注いでいる。  不意に、指先に触れる感触があった。それは触れて、つながって、やがて雪歩の手のひらになった。よく知っているはずの温もりは、どうしてか初めて触れたようで、僕はただ握り返すしかできない。  そうしなければ、消えてしまいそうだった。  ぱん、と静謐を破る音が響き、電気に触れたように僕たちの指先はそれぞれへ返る。同じように、壇上の彼らの心もそれぞれへ返った。声を上げて笑い、肩を叩き合い、スタッフにたしなめられて身を正してみせる、その変化は、まるで魔法が解けたみたいに正しかった。  雰囲気は掴めたかと声をかけられ、ほとんど反射で肯定を返す。撮影スタッフと打ち合わせをするプロデューサーを残して、僕たちは控え室へ導れた。 「撮影、きれいだったね」 「ね、でも実際見るとやっぱりドキドキするよ」  三面鏡や姿見に、充実した照明を備えたこの空間はメイクルームだろうか、花嫁が式を待つのもここなのだろうか。 「……真ち���ん、資料見せてもらっていい?」 「忘れたの? 珍しいね」 「緊張してたから……たぶん」  取り出した紙資料。その表紙を見つめ直して、雪歩に手渡した。 『同性、という運命』  LGBT。レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー、それぞれの頭文字を取って作られた言葉。端的に言えば、性的マイノリティ。彼ら、彼女らをを対象にしたウエディングプランのパンフレット、及びウェブサイトで使用する映像の撮影が、今日の仕事。  そう、仕事。  プランナーは僕たちの過去を知りながら、オファーを出してくれた。プロデューサーは隠さず、けれど慎重に伝えてくれた。僕は、それを承諾した。迷いはなかったし、それは雪歩も同じだったと思う。  それでいい。他の撮影と変わらない、仕事でいい。  なのに、先の光景を目にして、わからなくなった。  あんな綺麗な光に包まれて、僕は、いいのだろうか。 「真ちゃん」  気が付けば、雪歩が覗き込んでいた。その目は、きっと僕を簡単に見抜くとわかっていた。 「……ごめん。どうしたの?」  白々しく聞いてみて、声の震えを知る。 「なに考えてたの?」 「当ててみる?」 「……当てても、いいの?」 「……だね」  へたくそに取り繕った平常心をほどいて、雪歩は僕の俯いた頬に触れる。優しく導かれた、まっすぐ見つめる瞳の奥に、小さく燃える炎に似た揺らめきを見つけ出す。 「いい撮影にしようね」  そう言って、雪歩はほほえんだ。少なくともそこには、僕が思うような迷いは存在していない。  そのほほえみに、憧れている。女の子らしくて、儚くて、決して揺らがない強さがある。  まるで、僕とは真逆。  憧れは、いつもほんの少しの嫉妬をはらんでいる。 「そうなるよ、きっと」  笑ってみせて、言うだけのつもりが、本当に軽くなった心に気付く。  もしも運命があるのだとしたら。  そんなことを、考えている。
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 この部屋の、扉から見て左手奥。そこに、ベッドがあった。カーペットを敷いていたのに、フローリングにはくっきりと跡が残っている。空っぽのクローゼットに広い広いと体をおさめたのは、十八歳の春だった。買ったばかりのカーテンは採寸ミスで床を引きずり、二人で手直ししたことを覚えている。本棚。サイドチェスト、に置きっ放しだった少女マンガ。窓際のバンブー。白盤の山。ずっと捨てられなかった台本。  全てが、もうない。  この部屋は昨日まで寝室だったのに、扉を閉める、この瞬間にはもうそうではなくなっている。  リビングも、同じ。何もない空間に、落ちる頃を早めた光が差し込んで、空気はかすかに煙ったようだった。  管理会社の人に鍵を手渡す。これでさよならだと思う間もなく、最後の瞬間はあっけなく過ぎていった。  手荷物だけを持って、僕と雪歩はこの部屋を出た。扉を閉じて、少しだけ、立ち尽くす。次に何をすればいいのか、わからなかった。  ただいま、と扉を開けば全てが元に戻っているのかもしれない。涼やかな秋の空気に触れて、肌を刺す冬の冷気に触れて、ずっとそうしていれば、終わらないのかもしれない。  変わろうと望んだ僕は、この痛みを知ってなお同じ道を選べたのだろうか。  不意に、雪歩の右手がドアノブに近づく。その手は何かを摘むような仕草で、ノブの前で半回転。  鍵を閉める、その仕草。  顔を見合わせて、僕もその動きを真似してみる。  涙は流れなかった。けれど、その瞬間の雪歩は、ほほえみが滲んで見えたのは、やっぱり僕が泣いていたからなのかもしれない。  そうして、僕たちの八年は終わりを迎えた。
 *
 マンションを出て、最寄り駅の逆方向へ数分歩くと、商店街があった。僕が生まれるずっと前から変わらないのだろう、その素朴な街で帰りがけにお団子やアイスを買い歩くのが、すごく好きだった。それは雪歩も同じだから、二人で大判焼きを買う。僕はカスタード。雪歩はチョコ。熱い湯気まで味わいながら歩く道は、初めてここに来た日と同じに温かかった。  商店街を過ぎてまた道をそれると、河川敷へ出る。やけに赤い今日の夕焼けに照らされて、背中が暖かくて、胸がちょっとだけ高鳴っていた。  遠くにこれから乗る電車を眺めながら、僕たちは河川敷の舗装路を歩いた。制服の女の子たちだとか、ジャージの男の子、手を繋いで歩く父子、ランニングをしている綺麗なスタイルの女性、誰かが折った草木から漂う緑の香り、ぎこちないトランペットの音色と、空には消えかけたひこうき雲。  いつもこの世界の新しい輝きを教えてくれるこの道へ、寂しいとこぼしてしまうようで、雪歩に気付かれないように口を結んだ。 「座っていかない?」  ふと、背中にかかる声。振り返れば、数歩後ろの雪歩が木製のベンチを示している。  淡いベージュのカーディガンが、風にたなびいていた。 「まだ大丈夫だよね」  先に座るのは僕。あとから座るのは雪歩。隔てる仕切りはなく、けれど肩を寄せ合うでもなく、僕たちは、知りすぎるほどに必要な距離を知っている。 「これ、見て」  雪歩が差し出した、一枚の写真。  ウエディングドレスの僕たちが写っている。 「チェック用のデータ、貰ったの」  僕たちは笑っていた。僕は上を見ながらカスミソウのヘッドドレスに触れて、雪歩は反対に首を下に傾けながら口もとに指で触れて、ほとんどオフショットみたいな写真。ベールはなく、映っているのはドレスの腰から上。二人の間から、ちらりとのぞく純白のブーケが、僕たちと一緒に目を細めている。 「……これは、バツだね」 「……どうして?」  どうしてと、雪歩の言葉に驚いている僕がいた。少しラフな印象だけど、いい写真であることは確かだと思う。楽しげで、幸せそうで、自然で。  そう考えて、気がついた。  この気持ちは、あの二十歳の冬と同じ。 「……誰にも、見せたくないんだ」  この写真は、あまりにありのままだから。剥き出しの僕たちを、写しているから。  誰にも触れさせたくなかった。 「真ちゃん」 「うん」  俯いていた顔を上げて見つめた、雪歩の瞳から滴がこぼれていた。暖かな夕日を映して、何度も、何度も、かすかな虹を乱反射していた滴はやがて、初雪色の頬を流れる川になった。 「指切り、しよう」 「うん」  雪歩が差し出す小指に、僕の小指を絡める。その指の柔らかさや温かさ、爪の透明感も、か弱い握力も、何もかもを知っていながら、けれどこの瞬間には、初めてこの世に生まれた日のような驚きに満ちていた。 「雪歩」 「うん」 「約束だよ。五年間、僕たちが何も変わらなかったら……そしたら、また一緒に暮らそう」 「……うん」  約束を交わし、僕たちの指は離れていく。けれど、僕の目には残像が、こんなにも綺麗な夕焼けが残した、オレンジ色の光の糸が映っていた。  それは、きっと未来に繋がっている。 「五年なんて、あっという間に過ぎちゃうんだろうね」 「……でも、やっぱり長いよ」 「……ちょっと、泣いてこっか?」 「……真ちゃんの、ばか」  そうして、雪歩は僕の胸に寄り添って、沈んでいった。雪歩の泣いている声は記憶の中にあるよりずっと穏やかで、そうやって僕はもう一度、過ぎ去っていった時間を理解していく。  五年が過ぎた後、僕たちはどうしているだろう。今日みたいな暮れ行く秋の陽に包まれながら、一緒に暮らす部屋を探しているかもしれない。もしかして、互いに違う人の隣で、違う形の幸せを手にしているのかもしれない。  空を、見上げてみる。  鮮やかだったオレンジの色は少しずつ夕闇に飲み込まれ、その色に代えて、夜を背景に真っ白な月が輝こうとしている。  どちらでも、とは本心とは程遠く、けれどどうあっても雪歩が笑っていたらいい。そんなことを考えて、ちょっとだけ熱くなる瞳を、胸の内にある雪歩の感触が押し留めた。  とりあえず。  雪歩が泣きやんだなら、その時は、落ちてきそうな月をまた一緒に見上げよう。  きっと、とても綺麗だから。
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b-b-bshop-blog · 5 years
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#リアル #リアルミニチュア #ミニチュア #ドール #ドールハウス #1/12スケール #アイスレモンティー #b_b_bshop #B-B-BSHOP #新商品 https://www.instagram.com/p/B0IU0JdHZe9/?igshid=1u6w62x6vvz54
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campbob530 · 7 years
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. 例のよさこい練習が、今日に限っては午前中。 しかも当番。 暑過ぎる上に熱い指導に途中離脱しパラカフェさんへ。 やっぱり「みんなで頑張ろう‼️」的なのは性格上無理ー。 パラカフェさんの期間限定メニュー、 アイスレモンティーが美味しかったのでまあ良し。 #今日も #送迎 #暑い #暑すぎる #カフェ #喫茶店 #パラダイスカフェ #パラカフェ #期間限定メニュー #アイスレモンティー #クールダウン #icetea #cafe #niigata #新潟
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zensama · 7 years
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#breakfast #noappetite #melon #doublegelee #grapefruit #passionfruit #yokumoku #icelemontea #kirinbeverage #afternoontea #朝ご飯 #食欲不振 #メロン #ヨックモック #ドゥーブルジュレ #グレープフルーツ #パッションフルーツ #お中元 #いただきもの #アイスレモンティー #キリン #午後の紅茶 #朝だけど
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tedyockey · 7 years
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さてと、おじさん4時の直通で香港に帰ります。本来ならビール🍺を飲むところですが、猛烈な二日酔いのために、大人しくアイスレモンティー。😂 #icelemontea #lemontea #tea #drink #afternoon #station #guangzhou #guangzhoueaststation #hangover #headache #stomachaches #backtohongkong #follow #followme #travel #二日酔い #アイスレモンティー #香港に帰ります #胃が痛い #ムカムカ #広州 #広州東駅 (Guangzhou East Railway Station)
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yukiitowc · 3 years
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アイスレモンティーを飲む
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kadoorie-ave · 3 years
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香港 尖沙咀 「Star Cafe (星座冰室)の香港式フレンチトーストとアイスレモンティー(星座冰室 港式西多士・凍檸檬茶)」
水彩、色鉛筆/ F4 size paper
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mitsuken1130 · 4 years
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おはようございます。
水曜日です。
今日も暑くなりそうです。いや、暑くなります!!
気をつけてお過ごし下さい。
今日のオススメは、アイスレモンティーでーす(^ ^)
本日も高槻サンライズカフェオープンします。
よろしくお願いします(^-^)
モーニング、ランチやってます。
高槻サンライズカフェ
住所:高槻市城北町2-6-20 ペンタゴンビル1F
電話番号:072-672-5758
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moshimobokuga · 4 years
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情熱冷めるまで #08
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 学校では基本的に寄り道は禁止されている。学校の最寄り駅の周辺には色々なお店があるけど本屋や文房具店も駄目だ。勉強や部活に必要な買い物や通院などどうしても行かなくてならない場合は正当な理由のある遅刻や前もって決まっている早退と同じように届けを出す。僕はどれも提出したことがない。 「深川君は寄り道初めてじゃないんだっけ」 「そうね」 「どういう所に行くの?」 「コンビニとかゲーセン?銭湯も行ったよ」 「銭湯?」 「富士山見に行った。参考になったようなそうでもないような」  深川君はクラスの子たちと大きい富士山の絵を描いてる。文化祭で展示するらしくて僕も完成を楽しみにしてる。 「先生に見つかったらどうしようって思わなかった?」 「学校周辺じゃなきゃ絶対バレないから。駅を出れば見つかんないって」  寄り道ってどれくらい悪いことなんだろう。生活態度として成績に大いに響くかもしれない。親を呼び出されたりなんかしたら大変だ。でも深川君の言う通り、学校の近くだから見回りの先生に見つかってしまうわけだ。 「…僕、いい場所知ってるかも」 「いい場所?」 「多分、先生もチェックしてないんじゃないかな。わかりにくいし学生もあんまり来ないと思う」 「へぇ。じゃ、そこ行くか」 「ちょっと歩くけどいい?」 「いーよ」
 少し心配しながら僕と深川君は歩いた。この間、会話しては途切れて話題を探した。スケッチブックの時の空気に戻されそうで頭と足をいっぱい動かした。  十分くらい経っただろうか。学校からすっかりしっかり離れたと思う。大通りから小道に入って目的地の喫茶店に到着した。 「なんでこんな路地裏にこんな店あるの知ってんの?」 「散歩した時に見つけて一度入ってみたかったんだ」  僕は寮生だけど実家が近いので週末には帰る。金曜に帰って日曜に寮へ戻ることもあれば、土曜日に戻って一泊もせずに寮へ戻ることもある。億劫で帰らない週末だってある。そんな土日は寮を出て二、三時間歩く。先輩が教えてくれた近くの安くて美味しいレストランにも何度か行ったし、足を延ばして知らない場所をうろうろすることもある。  ここは個人で営業している喫茶店で昔ながら、古き良き、レトロといった言葉で表せる店だった。ただ外観が古びているせいで一人だと入りづらい。だから仲良くなった子といつか来ようと思っていた。常連客に占領されてなくて雰囲気のいい店ならいつもの場所にしたい。もし場違いだったら一度きりの冒険でもいい。とにかく気になっていた店だ。
 勇気を出して扉を開けるとリンとベルが鳴って冷房の風を浴びた。年配の女性の店員さんがやって来る。お好きな席にどうぞと言われて僕は深川君を見た。 「どこでもいいよ。じゃあ窓際」  深川君のこういうところ嫌いじゃない。席に着いてすぐ深川君はメニューを手に取り広げる。店員さんが水とおしぼりを持ってきてくれた。  僕たち以外にはサラリーマンが二人で仕事の打ち合わせをしていたり、パソコンで何かを打ち込んでいる大学生くらいの男性に新聞を読んでいるおじさんがいる。店内は少し煙草の臭いがする。 「なぁ、コーヒー飲める?」  一人で見ていたメニューを僕も見えるようにしてくれた。ページには様々なコーヒーの名前が並んでいる。 「飲めるよ」 「豆の違いわかったりする?」 「違いはあんまりわからないけどコーヒーは好き」 「そっか…俺はアイスティーにする。食べ物どうする?」 「そうだね。何か食べたいな」 「俺、今日あんま手持ちない」  相談してピザトーストを二人で分けることになった。店員さんを呼ぶ。 「アイスレモンティーとピザトーストと」 「アイスウィンナーお願いします」  店員さんが厨房へ注文を繰り返した時に深川君は小さい声で僕に言った。 「アイスウィンナーって何?」 「冷たいウィンナーコーヒーだよ」 「ウィンナーコーヒーって何?」 「上にクリームが乗ってるコーヒー」 「なんだよ!」  深川君が大笑いした。一瞬で店にいる全員がこっちを見たように感じた。 「ブラックコーヒー飲めます、みたいな顔でさっきコーヒー飲めるって言ったくせに甘いやつかよ!」 「コーヒーはコーヒーだよ!ブラックだって飲めるよ…!」 「ひひひひ…」  深川君はよく笑う人だけどこんなところでやめてほしい。僕は恥ずかしくなってせっかく涼んだ体が熱くなった。深川君もたくさん笑って暑くなったのか水を一気に飲��干した。 「はあ…それで、夏休みどうしますか」 「深川君どっか行きたい所ないの?」 「美術館行ってレポート書かなきゃいけないんだよな。江ノ電で行ける範囲で興味あるのあるか調べとくわ」  そして深川君は有名な寺と美味しい食べ物の要望を出した。僕も色々調べておこうと思った。  やって来た飲み物とピザトーストと一緒に大まかな計画を立てた。深川君はもう大きい声を出さない。こそこそと小声で夏休みのことを話し合った。煙草の臭いには慣れなかったけどこの時の僕たちはこの店に完全に溶け込めていた。完璧な時間だった。
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nana0807 · 6 years
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旅の二日目、いい朝だよね❀.(*´◡`*)❀. . (在 カフェ珈琲館浅草店)
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